JP2014159886A - ボイラシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】手動ボイラが混在する状況であっても適切な制御が可能なボイラシステムを提供すること。
【解決手段】複数のボイラ20を備えるボイラ群2と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4と、を備えるボイラシステム1であって、制御部4は、複数のボイラのうち制御対象の制御ボイラ及び制御対象外の手動ボイラを特定する制御対象特定部41と、ヘッダ圧力が予め定めた目標圧力となるようにボイラ群2から発生する蒸気の総蒸気量を算出するフィードバック実行部42と、算出した総蒸気量から手動ボイラで出力した蒸気量を減算することで制御ボイラから出力する蒸気量を算出する制御量算出部43と、算出した蒸気量を発生させるよう制御ボイラの燃焼状態を制御する出力制御部44と、を備える。
【選択図】図3
【解決手段】複数のボイラ20を備えるボイラ群2と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4と、を備えるボイラシステム1であって、制御部4は、複数のボイラのうち制御対象の制御ボイラ及び制御対象外の手動ボイラを特定する制御対象特定部41と、ヘッダ圧力が予め定めた目標圧力となるようにボイラ群2から発生する蒸気の総蒸気量を算出するフィードバック実行部42と、算出した総蒸気量から手動ボイラで出力した蒸気量を減算することで制御ボイラから出力する蒸気量を算出する制御量算出部43と、算出した蒸気量を発生させるよう制御ボイラの燃焼状態を制御する出力制御部44と、を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、負荷率を変更して燃焼可能なボイラを複数有するボイラ群を備えるボイラシステムに関する。
従来、蒸気使用設備の蒸気消費量(要求負荷)に応じて複数のボイラの燃焼量を制御する制御部を備えたボイラシステムが知られている。このようなボイラシステムでは、蒸気ヘッダの蒸気圧力(以下、「ヘッダ圧力」と呼ぶ)が蒸気消費量の変動に係わらず目標圧力となるように、蒸気消費量の変動に応じてボイラの燃焼量が制御される。
また、従来、蒸気消費量の変動に対してヘッダ圧力を目標圧力に保つため、ボイラで発生すべき蒸気量をPIDアルゴリズムにより制御(以下、「PID制御」と呼ぶ)する手法を用いたボイラシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、蒸気消費量の変動に対してヘッダ圧力を目標圧力に保つため、ボイラで発生すべき蒸気量をPIDアルゴリズムにより制御(以下、「PID制御」と呼ぶ)する手法を用いたボイラシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、複数のボイラを備えるボイラシステムでは、制御部による制御対象となるボイラ(以下、「制御ボイラ」と呼ぶ)と、制御部による制御対象外のボイラと、が混在する場合がある。一例として、ボイラシステムの点検時には、複数のボイラのうち点検対象となるボイラを制御部の制御から切り離すことで、ボイラシステム全体を停止することなく当該ボイラの点検や試運転等を行うこととしている。なお、制御部による制御対象外のボイラは、運転員の手動により燃焼量が制御されるため、以下、「手動ボイラ」と呼ぶことがある。
ところで、制御部の制御から切り離されたといっても、手動ボイラは蒸気ヘッダと物理的に接続されているため、手動ボイラから発生した蒸気は、制御ボイラから発生した蒸気と共に蒸気ヘッダに流入することになる。その結果、制御ボイラと手動ボイラとが混在する状況では、PID制御により制御ボイラから発生した蒸気量に基づく蒸気圧力と、蒸気ヘッダ内の実際のヘッダ圧力とが異なることになり、制御が不安定になってしまう。
この点、図4を参照して詳細に説明する。制御部はPID制御を行い、ヘッダ圧力PVが目標圧力SVとなる制御量MV(例えば、制御ボイラから発生させる蒸気量)を算出し、算出した制御量MVに基づいて制御ボイラの燃焼状態を制御する。これにより、制御ボイラからは、ヘッダ圧力PVと目標圧力SVとの偏差に応じた蒸気が発生することになる。しかしながら、制御ボイラと手動ボイラとが混在する状況では、蒸気ヘッダには制御部の制御対象外の手動ボイラからの過剰な蒸気が流入することになる。その結果、ヘッダ圧力PVは、制御量MVに基づく蒸気圧力に対して過剰蒸気(外乱)分だけ上昇してしまい、ボイラシステムの圧力安定性が悪化してしまう。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、手動ボイラが混在する状況であっても適切な制御が可能なボイラシステムを提供することを目的とする。
本発明は、負荷率を変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、前記制御部は、前記複数のボイラのうち制御対象の制御ボイラ及び制御対象外の手動ボイラを特定する制御対象特定部と、前記ボイラ群から発生した蒸気の出力圧力が目標圧力となるようにフィードバック制御を行い、前記ボイラ群から発生させる総蒸気量を算出するフィードバック実行部と、前記フィードバック実行部が算出した前記総蒸気量及び前記手動ボイラから出力された蒸気量から前記制御ボイラから出力する蒸気量を算出する制御量算出部と、前記制御量算出部が算出した前記蒸気量を発生させるよう前記制御ボイラの燃焼状態を制御する出力制御部と、を備えるボイラシステムに関する。
本発明によれば、手動ボイラが混在する状況であっても、制御部の制御を安定化させることができ、結果、ボイラシステムの圧力安定性を向上させることができる。
以下、本発明のボイラシステムの好ましい一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明のボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るボイラシステムの概略を示す図である。
まず、本発明のボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るボイラシステムの概略を示す図である。
ボイラシステム1は、図1に示すように、5台のボイラ20を含むボイラ群2と、ボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する台数制御装置3と、を備える。
ボイラ群2は、複数(5台)のボイラ20を含んで構成され、負荷機器としての蒸気使用設備18に供給する蒸気を発生する。
複数のボイラ20は、燃料の燃焼量に応じた蒸気を発生する蒸気ボイラである。複数のボイラ20のそれぞれは、信号線16を介して後述の台数制御装置3と電気的に接続され、台数制御装置3の制御により燃焼状態(燃焼量)が制御される。また、複数のボイラ20のそれぞれは、運転者の操作により又は自動的に台数制御装置3の制御から切り離され、運転者の手動制御により燃焼状態が制御される。なお、本実施形態では、台数制御装置3の制御により燃焼状態が制御されるボイラ20を制御ボイラと呼び、台数制御装置3の制御から切り離されたボイラ20(即ち、運転者の手動制御により燃焼状態が制御されるボイラ20)を手動ボイラと呼ぶ。
複数のボイラ20は、燃料の燃焼量に応じた蒸気を発生する蒸気ボイラである。複数のボイラ20のそれぞれは、信号線16を介して後述の台数制御装置3と電気的に接続され、台数制御装置3の制御により燃焼状態(燃焼量)が制御される。また、複数のボイラ20のそれぞれは、運転者の操作により又は自動的に台数制御装置3の制御から切り離され、運転者の手動制御により燃焼状態が制御される。なお、本実施形態では、台数制御装置3の制御により燃焼状態が制御されるボイラ20を制御ボイラと呼び、台数制御装置3の制御から切り離されたボイラ20(即ち、運転者の手動制御により燃焼状態が制御されるボイラ20)を手動ボイラと呼ぶ。
ボイラ20は、燃焼量を連続的に増減可能に構成された比例制御ボイラからなる。なお、比例制御ボイラとは、少なくとも、最小燃焼状態(例えば、最大燃焼量の20%の燃焼量における燃焼状態)から最大燃焼状態までの範囲で、燃焼量が連続的に制御可能とされているボイラである。比例制御ボイラは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するバルブの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼量を調整するようになっている。
また、燃焼量を連続的に制御するとは、後述のローカル制御部22における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、ボイラ20の出力(燃焼量)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
また、燃焼量を連続的に制御するとは、後述のローカル制御部22における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、ボイラ20の出力(燃焼量)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
このようなボイラ20は、図1に示すように、燃焼が行われるボイラ本体21と、ボイラ20の燃焼状態を制御するローカル制御部22と、を備える。
ローカル制御部22は、蒸気消費量に応じてボイラ20の燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線16を介して台数制御装置3から送信される制御信号又は運転者の手動操作により入力された制御信号に基づいて、ボイラ20の燃焼状態を制御する。また、ローカル制御部22は、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御装置3に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20の実際の燃焼状態、及びその他のデータ等が挙げられる。
ローカル制御部22は、蒸気消費量に応じてボイラ20の燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線16を介して台数制御装置3から送信される制御信号又は運転者の手動操作により入力された制御信号に基づいて、ボイラ20の燃焼状態を制御する。また、ローカル制御部22は、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御装置3に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20の実際の燃焼状態、及びその他のデータ等が挙げられる。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20に接続されている。蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留する。蒸気ヘッダ6は、燃焼させる1又は複数のボイラ20の相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が一定に調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留する。蒸気ヘッダ6は、燃焼させる1又は複数のボイラ20の相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が一定に調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
蒸気圧センサ7は、信号線13を介して、台数制御装置3に電気的に接続されている。蒸気圧センサ7は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力(ヘッダ圧力)を測定し、測定結果としての蒸気圧信号を、信号線13を介して台数制御装置3に送信する。
台数制御装置3は、信号線16を介して、複数のボイラ20と電気的に接続され、蒸気圧センサ7により測定されるヘッダ圧力に基づいて、複数のボイラ20(制御ボイラ)の燃焼状態を制御する。なお、台数制御装置3の詳細については、後述する。
以上のように構成されたボイラシステム1では、ボイラ群2で発生させた蒸気が、蒸気ヘッダ6を介して蒸気使用設備18に供給される。
ボイラシステム1において、ヘッダ圧力は、蒸気使用設備18における蒸気消費量(要求負荷)に応じて変動する。台数制御装置3は、PIDアルゴリズムによりヘッダ圧力を目標圧力にするために必要な蒸気量(必要蒸気量)を算出し、算出した蒸気量に基づいて制御ボイラの燃焼量(負荷率)を制御する。これにより、制御ボイラから蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が調節されるため、ヘッダ圧力を目標圧力に近づけることができる。即ち、台数制御装置3は、蒸気消費量の変動に対してヘッダ圧力を一定の目標圧力に保つことができる。
具体的には、蒸気使用設備18の需要の増大により蒸気消費量が増加し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が不足すれば、ヘッダ圧力が減少する。一方、蒸気使用設備18の需要の低下により蒸気消費量が減少し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が過剰になれば、ヘッダ圧力が増加する。従って、ボイラシステム1は、蒸気圧センサ7により測定されたヘッダ圧力の変動に基づいて、要求負荷の変動をモニターすることができる。そして、ボイラシステム1は、ヘッダ圧力に基づいて、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)に応じて必要とされる必要蒸気量を算出し、この必要蒸気量分の蒸気量を供給するように制御ボイラの燃焼量を制御する。
次に、台数制御装置3の構成について詳細に説明する。台数制御装置3は、図1に示すように、制御部4と、記憶部5と、を備える。
制御部4は、信号線16を介して制御ボイラに各種の指示を送信したり、各ボイラ20から各種のデータを受信したりして、制御ボイラの燃焼状態及び運転台数の制御を実行する。各ボイラ20は、台数制御装置3から燃焼状態の変更指示の信号を受けると、その指示に従って該当するボイラ20の燃焼量を制御する。制御部4の詳細な構成については後述する。
記憶部5は、各ボイラ20に送信された指示に関する情報、各ボイラ20から受信した燃焼状態に関する情報、各ボイラ20の優先順位に関する情報等を記憶する。
次に、図2を参照して、制御部4の詳細な構成について説明する。図2は、制御部4の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御部4は、制御対象特定部41と、フィードバック実行部42と、制御量算出部43と、出力制御部44と、を含んで構成される。
図2に示すように、制御部4は、制御対象特定部41と、フィードバック実行部42と、制御量算出部43と、出力制御部44と、を含んで構成される。
制御対象特定部41は、複数のボイラ20のうち台数制御装置3による制御対象である制御ボイラ、及び台数制御装置3による制御対象外の手動ボイラを特定する。具体的には、制御対象特定部41は、複数のボイラ20のうち、台数制御装置3の制御から切り離されたボイラ20を手動ボイラとして特定し、その他のボイラ20を制御ボイラとして特定する。
フィードバック実行部42は、ボイラ群2から発生した蒸気の圧力、即ち蒸気ヘッダ6に貯留された蒸気の圧力(ヘッダ圧力)が、蒸気使用設備18に応じて予め設定された目標圧力となるような総蒸気量(必要蒸気量)を算出する。具体的には、フィードバック実行部42は、目標圧力とヘッダ圧力との偏差に対して、所定のPIDアルゴリズムに基づくフィードバック制御を行うことで、ヘッダ圧力が目標圧力となるために必要な総蒸気量を算出する。
制御量算出部43は、制御ボイラの燃焼状態を制御するための制御量を算出する。ここで、複数のボイラ20の全てが制御ボイラである状況では、蒸気ヘッダ6には制御ボイラのみから蒸気が供給されるため、総蒸気量と制御量とは一致する。一方、複数のボイラ20に制御ボイラと手動ボイラとが混在する状況では、蒸気ヘッダ6には制御対象ボイラに加え台数制御装置3の制御から切り離された手動ボイラからも蒸気が供給されるため、総蒸気量と制御量とは一致しない。
そこで、制御量算出部43は、複数のボイラ20の全てが制御ボイラである状況では、総蒸気量を制御量として算出する。一方、制御量算出部43は、複数のボイラ20に制御ボイラと手動ボイラとが混在する状況では、フィードバック実行部42が算出した総蒸気量から手動ボイラから出力された蒸気量を減算することで、制御ボイラから出力する蒸気量(制御量)を算出する。
そこで、制御量算出部43は、複数のボイラ20の全てが制御ボイラである状況では、総蒸気量を制御量として算出する。一方、制御量算出部43は、複数のボイラ20に制御ボイラと手動ボイラとが混在する状況では、フィードバック実行部42が算出した総蒸気量から手動ボイラから出力された蒸気量を減算することで、制御ボイラから出力する蒸気量(制御量)を算出する。
出力制御部44は、制御量算出部43が算出した制御量に基づいて制御ボイラの燃焼状態(燃焼量)を制御する。即ち、出力制御部44は、複数のボイラ20の全てが制御ボイラである状況では、制御ボイラから総蒸気量分の蒸気が発生するように制御ボイラの燃焼状態を制御する。一方、出力制御部44は、複数のボイラ20に制御ボイラと手動ボイラとが混在する状況では、制御ボイラから「総蒸気量−手動ボイラから出力された蒸気量」に相当する量の蒸気が発生するように制御ボイラの燃焼状態を制御する。
次に、本実施形態のボイラシステム1の動作について、図3を参照して説明する。図3は、ボイラシステム1のフィードバック制御の流れを示す制御ブロック図である。
初めに、ステップST1において、フィードバック実行部42は、蒸気圧センサ7から送信された蒸気圧信号に基づいて、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力(ヘッダ圧力PV)を取得する。続いて、ステップST2において、フィードバック実行部42は、ボイラシステム1に設定された目標圧力SVとヘッダ圧力PVとを比較し、目標圧力SVとヘッダ圧力PVとの偏差を算出する。その後、ステップST3において、フィードバック実行部42は、ステップST2で算出した偏差に対して、所定のPIDアルゴリズムに基づくフィードバック制御を行い、ヘッダ圧力が目標圧力となるために必要な総蒸気量を算出する。
続いて、ステップST4において、制御量算出部43は、ステップST3で算出した総蒸気量から手動ボイラで発生した蒸気量を減算し、制御量MVを算出する。即ち、制御量算出部43は、ヘッダ圧力PVが目標圧力SVとなるために必要な総蒸気量のうち、制御ボイラから発生すべき蒸気量を制御量MVとして算出する。続いて、ステップST5において、出力制御部44は、ステップST4で算出した制御量MVに基づいて制御ボイラの燃焼状態を制御する。
以上説明した本実施形態のボイラシステム1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)本実施形態のボイラシステム1においては、制御ボイラと手動ボイラとが混在する状況では、制御部4は、目標圧力SVとヘッダ圧力PVとの偏差に対するフィードバック制御により算出された総蒸気量から手動ボイラで発生した蒸気量を減算した蒸気量(制御量MV)を、制御ボイラから発生させるように制御ボイラの燃焼状態を制御する。これにより、ボイラ群2(制御ボイラ及び手動ボイラ)から総蒸気量分の蒸気が発生することになり、制御部4の制御に基づくヘッダ圧力と実際のヘッダ圧力とが一致することになる。即ち、図4に示す従来のボイラシステムのように、手動ボイラから発生した蒸気量が過剰となり、ヘッダ圧力PVが制御量MVに基づく蒸気圧力に対して過剰になることを防止できる。その結果、制御ボイラと手動ボイラとが混在する状況であっても制御部4の制御を安定させることができ、ボイラシステム1の圧力安定性を向上させることができる。
以上、本発明のボイラシステム1の好ましい一実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、本発明を、3台のボイラ20からなるボイラ群2を備えるボイラシステムに適用したが、これに限らない。即ち、本発明を、4台以上のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよく、また、2台のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよい。
例えば、本実施形態では、本発明を、3台のボイラ20からなるボイラ群2を備えるボイラシステムに適用したが、これに限らない。即ち、本発明を、4台以上のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよく、また、2台のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよい。
また、上記実施形態では、複数のボイラ20を比例制御ボイラにより構成することとしているが、ボイラ20は比例制御ボイラに限らず、段階値制御ボイラにより構成することとしてもよい。なお、段階値制御ボイラとは、複数の段階的な燃焼位置を有し、燃焼を選択的にオン/オフしたり、炎の大きさを調整したりすること等により燃焼量を制御して、選択された燃焼位置に応じて燃焼量を段階的に増減可能なボイラである。一例として、複数のボイラ20を、燃焼停止位置、低燃焼位置及び高燃焼位置の3位置を有する3位置ボイラにより、構成することとしてもよい。もちろん、ボイラ20は、3位置に限らず、任意のN位置の燃焼位置を有することとしてもよい。
1 ボイラシステム
2 ボイラ群
20 ボイラ
4 制御部
41 制御対象特定部
42 フィードバック実行部
43 制御量算出部
44 出力制御部
2 ボイラ群
20 ボイラ
4 制御部
41 制御対象特定部
42 フィードバック実行部
43 制御量算出部
44 出力制御部
Claims (1)
- 負荷率を変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、
前記制御部は、
前記複数のボイラのうち制御対象の制御ボイラ及び制御対象外の手動ボイラを特定する制御対象特定部と、
前記ボイラ群から発生した蒸気の出力圧力が目標圧力となるようにフィードバック制御を行い、前記ボイラ群から発生させる総蒸気量を算出するフィードバック実行部と、
前記フィードバック実行部が算出した前記総蒸気量及び前記手動ボイラから出力された蒸気量から前記制御ボイラから出力する蒸気量を算出する制御量算出部と、
前記制御量算出部が算出した前記蒸気量を発生させるよう前記制御ボイラの燃焼状態を制御する出力制御部と、
を備えるボイラシステム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013029838A JP2014159886A (ja) | 2013-02-19 | 2013-02-19 | ボイラシステム |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016102597A (ja) * | 2014-11-27 | 2016-06-02 | 三浦工業株式会社 | ボイラシステム |
JP2016102596A (ja) * | 2014-11-27 | 2016-06-02 | 三浦工業株式会社 | ボイラシステム |
-
2013
- 2013-02-19 JP JP2013029838A patent/JP2014159886A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016102597A (ja) * | 2014-11-27 | 2016-06-02 | 三浦工業株式会社 | ボイラシステム |
JP2016102596A (ja) * | 2014-11-27 | 2016-06-02 | 三浦工業株式会社 | ボイラシステム |
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