JP6925189B2 - アルミニウム材の溶接接合体及びその製造方法 - Google Patents

アルミニウム材の溶接接合体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高強度、かつ継手効率に優れたアルミニウム合金材の溶接接合体及びその製造方法に関し、詳細には、輸送機器や半導体製造装置に好適に用いられるアルミニウム合金材の溶接接合体及びその製造方法に関する。
近年、輸送機や半導体製造装置などの構造物にアルミニウム合金が用いられている。アルミニウム合金を適用する上では、各部位に必要とされる強度や耐食性、成形性、接合性などを満たす必要があり、種々の検討がなされている。
従来使用されている高強度溶接接合体用アルミニウム合金材としては、5083合金が知られている。5083合金は、Mgを4.0〜4.9mass%含有するAl−Mg系合金であって、JIS規格における強度下限値は275MPaである。
Al−Mg系合金の溶接接合体を製造するための溶接方法としては、アーク溶接や電子ビーム溶接、レーザ溶接等が用いられる。また、溶接に際して溶加材を用いる場合には、JIS Z3604に示される指針に沿った溶加材を選定することになる。すなわち、5083合金を溶接する場合に選択される溶加材は5183や5356、5556である。これらの溶加材を用いることで、溶接割れを抑制し、高い継手強度が得られる。
これに対して、アルミニウム溶接体の高強度化に対する要求が年々高まっている。アルミニウム溶接体の高強度化により同一耐荷重における構成材料の必要厚さを薄くすることができ、更に重量も減少させることができる。このように、材料費の低減によるコストダウンが実現出来る。
アルミニウム溶接体の強度に対しては、溶接した際に生じる熱影響部と溶接金属部の強度が大きく影響する。熱影響部とは、JIS Z3001−1に記載されるように、溶接の熱で組織、冶金的性質、機械的性質などが変化を生じた、溶融していない母材の部分と定められている。また、溶接金属についてもJIS Z3001−1に記載されるように、溶接部の一部で溶接中に溶融凝固した金属と定められている。
すなわち、溶接体の高強度化には溶接時に生じる熱影響部と溶接金属部の高強度化が効果的である。本発明を構成するAl−Mg系合金は非熱処理合金として知られており、溶接時に生じる熱影響部の強度は母材のO材強度と同等になる。従って、Al−Mg系合金からなる溶接体の強度は、使用する溶接体を構成するアルミニウム合金材のO材強度と形成される溶接金属部の強度に依存することになる。Al−Mg系合金の溶接体強度を高強度化するためには、O材の強度と溶接金属部の強度の両方を向上させることが必要である。
特許文献1には、溶接用高力アルミニウム合金として、Scを添加したAl−Mg系合金が提案されている。しかしながら、高価なScを添加することは工業的な利点がないことに加え、この特許文献1には、溶加材を用いた際の継手の性能の評価がされていない。このように、特許文献1では、溶加材を使用する場合に、優れた特性を得るための溶加材等が不明であるなどの問題があった。
特開平10−237577号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、高強度、かつ高継手効率を有するアルミニウム合金材の溶接接合体を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、上記アルミニウム合金材の溶接接合体の簡便な製造方法を提供することである。
すなわち、本発明は請求項1において、複数のアルミニウム合金材を溶接した溶接接合体であって、溶接金属部の組成がMg:4.0〜10.0mass%、Mn:0.05〜0.30mass%、Cu:0.10〜1.00mass%、Cr:0.05〜0.25mass%及びZn:0.10〜0.50mass%を含有し、Fe:0.4mass%以下、Si:0.4mass%以下、Zr:0.05mass%以下及びTi:0.25mass%以下に規制され、残部Al及び不可避的不純物からなることを特徴とするアルミニウム合金材の溶接接合体とした。
本発明は請求項2では請求項1において、接合体を構成する複数のアルミニウム合金母材が、Mg:4.0〜10.0mass%、Mn:0.05〜0.30mass%、Cu:0.10〜1.00mass%、Cr:0.05〜0.25mass%及びZn:0.10〜0.50mass%を含有し、Fe:0.4mass%以下、Si:0.4mass%以下、Zr:0.05mass%以下及びTi:0.25mass%以下に規制され、残部Al及び不可避的不純物からなるものとした。
本発明は請求項3では請求項1又は2において、前記溶接金属部のビッカース硬さHwが70.0Hv以上であり、熱影響部のビッカース硬さHhが80.0Hv以上であり、Hw/Hhが0.80以上であるものとした。
本発明は請求項4において、Mg:4.0〜10.0mass%、Mn:0.05〜0.30mass%、Cu:0.10〜1.000mass%、Cr:0.05〜0.25mass%及びZn:0.10〜0.50mass%を含有し、Fe:0.4mass%以下、Si:0.4mass%以下、Zr:0.05mass%以下及びTi:0.25mass%以下に規制され、残部Al及び不可避的不純物からなる複数のアルミニウム合金材を使用し、Mg:4.0〜10.0mass%、Mn:0.05〜0.30mass%、Cu:0.10〜1.000mass%、Cr:0.05〜0.25mass%及びZn:0.10〜0.50mass%を含有し、Fe:0.4mass%以下、Si:0.4mass%以下、Zr:0.05mass%以下及びTi:0.25mass%以下に規制され、残部Al及び不可避的不純物からなる溶加材を用いて、前記複数のアルミニウム合金材を溶接することを特徴とするアルミニウム合金材の溶接接合体の製造方法とした。
本発明により、高強度、かつ高継手効率を有するアルミニウム合金材の溶接接合体が得られる。また、本発明により、このようなアルミニウム合金材の溶接接合体を簡便に製造することができる。
本発明者等は誠意研究を重ねた結果、アルミニウム合金材の溶接接合体における溶接金属部における組成を調整することにより、高強度、かつ高継手効率を有するアルミニウム合金材の溶接接合体を得ることができることを見出して本発明を完成するに至った。
以下に、本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体について詳細に説明する。
1.アルミニウム合金材の溶接接合体における溶接金属部の合金組成
まず、本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体における溶接金属部の合金組成について説明する。この合金組成を大きく分類すると、必須元素としてMg、Mn、Cu、Cr及びZnが用いられ、規制元素としてFe、Si、Zr及びTiが用いられる。本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体は、これらの合金組成を調整することにより、高強度、かつ高継手効率を達成するものである。
1−1.必須元素
Mg:4.0〜10.0mass%
Mgは溶接金属部中で固溶することにより、溶接金属部の硬さを向上させる元素である。Mg含有量が4.0mass%(以下、単に「%」と略記する)未満では、溶接金属部の硬さが低く、高強度な溶接接合体を得ることが出来ない。一方、Mg含有量が10.0%を超えると、応力腐食割れが発生し易くなる。Mg含有量は、好ましくは4.5〜6.5%である。
Mn:0.05〜0.30%
Mnは溶接金属部中で固溶することにより、溶接接合体の延性を向上させる元素ある。Mn含有量が0.05%未満では、溶接接合体の加工性が低下する。一方、Mn含有量が0.30%を超えると、溶接金属部に粗大な金属間化合物が形成されるため延性が低下すると共に、溶接金属部の硬さが低下する。Mn含有量は、好ましくは0.05〜0.20%である。
Cu:0.10〜1.00%
Cuは、接金属部中で固溶することにより、溶接金属部の硬さを向上させる元素である。Cu含有量が0.10%未満では、溶接金属部の硬さが低く、高強度な溶接接合体を得ることが出来ない。一方、Cu含有量が1.00%を超えると、溶接金属部に割れが発生し易くなる。Cu含有量は、好ましくは0.10〜0.65%である。
Cr:0.05〜0.25%
Crは溶接金属部の結晶粒を微細化し、材料特性の安定性を向上させる元素である。Cr含有量が0.05%未満では、溶接金属部中において硬さが低い領域が形成されて溶接接合体の強度が低下する。一方、Cr含有量が0.25%を超えると、溶接金属部中にAl−Cr系金属間化合物を形成して溶接接合体の加工性が低下する。Cr含有量は、好ましくは0.05〜0.15%である。
Zn:0.10〜0.50%
Znは、溶接金属部の延性を向上させる元素である。Zn含有量が0.10%未満では溶接接合体の加工性が低下する。一方、Zn含有量が0.50%を超えると応力腐食割れを生じ易くなる。Zn含有量は、好ましくは0.10〜0.25%である。
1−2.規制元素
Fe:0.40%以下
Feは、溶接金属部中においてAl−Fe系金属間化合物及びAl−Fe−Mn系金属間化合物として存在し、溶接接合体の加工性を低下させる。従って、Fe含有量を0.40%以下に規制する。Fe含有量は低い程好ましいが、Fe含有量を極めて低い値に管理することは製造上困難であり、また、高純度の原料を必要とすることから原料コストの増大に繋がる。本発明では、Fe含有量の下限値は0.05%とする。
Si:0.40%以下
Siは、溶接金属部中に割れを形成する元素であるため溶接金属部中にSiが含有されることは好ましくない。Si含有量が0.40%を超えると、割れが発生し易くなる。従って、Si含有量を0.40%以下、好ましくは0.25%以下に規制する。Si含有量を極めて低い値に管理することは製造上困難であり、また、高純度の原料を必要とすることから原料コストの増大に繋がる。本発明では、Si含有量の下限値を0.05%とする。
Zr:0.05%以下
Zrは、溶接金属部中においてAl−Zr系金属間化合物として存在し、溶接金属部の延性を低下させる元素であるため、Zrが含有されることは好ましくない。Zr含有量が0.05%を超えると、溶接接合体の加工性が低下する。従って、Zr含有量を0.050%以下、好ましくは0.02%以下に規制する。なお、Zr含有量の下限値は特に限定されるものではないが、アルミニウム接合体を構成するアルミニウム合金材や溶加材の生産性が低下する場合があるため、本発明では0.001%とする。
Ti:0.25%以下
Tiは、結晶粒形成の核となる元素であり、溶接金属部の結晶粒微細化の効果を有する元素である。一方で、Ti含有量が多過ぎる場合は、粗大な凝集物や酸化物として溶接金属部中に取り込まれることで溶接接合体の加工性を低下させる。従って、Ti含有量を0.25%以下、好ましくは0.10%以下に規制する。なお、Ti含有量の下限値は特に限定されるものではないが、アルミニウム接合体を構成するアルミニウム合金材や溶加材の生産性が低下する場合があるため、本発明では0.001%とする。
1−3.その他の元素
また、本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体における溶接金属部には、上記必須元素と規制元素の他に残部としてAlと不可避的不純物を含む。ここで、不可避的不純物には、例えばB、Bi、Niなどが含まれ、各々が0.050%以下で、かつ、合計で0.150%以下であれば、本発明で得られるアルミニウム合金材の溶接接合体としての特性を損なうことはない。
2.アルミニウム合金材の溶接接合体を構成するアルミニウム合金母材の合金組成
本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体は、これを構成する複数のアルミニウム合金母材が所定の合金組成を有することが好ましい。この合金組成を大きく分類すると、必須元素としてMg、Mn、Cu、Cr及びZnが用いられ、規制元素としてFe、Si、Zr及びTiが用いられる。本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体は、これらの合金組成を調整することにより、高強度、かつ高継手効率を達成するものである。
2−1.必須元素
Mg:4.0〜10.0%
Mgはアルミニウム合金中で固溶することにより、母材及び熱影響部の硬さを向上させる元素である。Mg含有量が4.0%未満では、熱影響部の硬さが低下し、高強度な溶接体を得ることが出来ない。一方、Mg含有量が10.0%を超えると、材料の熱間加工時に割れが発生する。Mg含有量は、好ましくは4.5〜6.5%である。
Mn:0.05〜0.30%
Mnはアルミニウム合金中で固溶・析出することにより、母材及び熱影響部の延性を向上させる元素ある。Mn含有量が0.05%未満では、母材及び熱影響部の加工性が低下する。一方、Mn含有量が0.30%を超えると、Al−Fe−Mn系金属間化合物が粗大化し加工性が低下する。Mn含有量は、好ましくは0.05〜0.20%である。
Cu:0.10〜1.00%
Cuは、アルミニウム合金中で固溶することにより、母材及び熱影響部の硬さを向上させる元素である。Cu含有量が0.10%未満では、熱影響部の硬さが低下し、高強度な溶接接合体を得ることが出来ない。一方、Cu含有量が1.00%を超えると、熱間加工時に割れが発生し易くなる。Cu含有量は、好ましくは0.20〜0.60%である。
Cr:0.05〜0.25%
Crは、アルミニウム合金中の結晶粒を微細化し、材料特性の安定性を向上させる元素である。Cr含有量が0.05%未満では、母材及び熱影響部に硬さが低い領域が形成されて溶接接合体の強度が低下する。一方、Cr含有量が0.25%を超えると、アルミニウム合金中にAl−Cr系金属間化合物が形成され加工性が低下する。Cr含有量は、好ましくは0.05〜0.15%である。
Zn:0.10〜0.50%
Znは、アルミニウム合金の延性を向上させる元素である。Zn含有量が0.10%未満では、アルミニウム合金材の加工性が低下する。一方、Zn含有量が0.50%を超えると、応力腐食割れを生じ易くなる。Zn含有量は、好ましくは0.10〜0.25%である。
2−2.規制元素
Fe:0.40%以下
Feは、アルミニウム合金中においてAl−Fe系金属間化合物及びAl−Fe−Mn系金属間化合物として存在し、アルミニウム合金材の加工性を低下させる。従って、Fe含有量を0.40%以下に規制する。Fe含有量は低い程好ましいが、Fe含有量を極めて低い値に管理することは製造上困難であり、また、高純度の原料を必要とすることから原料コストの増大に繋がる。本発明では、Fe含有量の下限値は0.05%とする。
Si:0.40%以下
Siは、溶接時に熱影響部に割れを形成する元素であるためSiが含有されることは好ましくない。Si含有量が0.40%を超えると、溶接時の熱影響によって熱影響部に割れが発生する。従って、Si含有量を0.40%以下、好ましくは0.25%以下に規制する。Si含有量を極めて低い値に管理することは製造上困難であり、また、高純度の原料を必要とすることから原料コストの増大に繋がる。本発明では、Si含有量の下限値を
0.05%とする。
Zr:0.05%以下
Zrは、アルミニウム合金中においてAl−Zr系金属間化合物として存在し、アルミニウム合金材の加工性を低下させる元素であるため、Zrが含有されることは好ましくない。Zr含有量が0.05%を超えると、アルミニウム合金材の加工性が低下する。従って、Zr含有量を0.05%以下、好ましくは0.02%以下に規制する。なお、Zr含有量の下限値は特に限定されるものではないが、アルミニウム合金材の生産性が低下する場合があるため、本発明では0.001%とする。
Ti:0.25%以下
Tiは、結晶粒形成の核となる元素であり、アルミニウム合金の結晶粒微細化の効果を有する元素である。一方で、Ti含有量が多過ぎる場合は、粗大な凝集物や酸化物としてアルミニウム合金中に取り込まれることで加工性を低下させる。従って、Ti含有量を0.25%以下、好ましくは0.10%以下に規制する。なお、Ti含有量の下限値は特に限定されるものではないが、アルミニウム合金材の生産性が低下する場合があるため、本発明では0.001%とする。
2−3.その他の元素
また、本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体を構成するアルミニウム合金母材には、上記必須元素と規制元素の他に残部としてAlと不可避的不純物を含む。ここで、不可避的不純物には、例えばB、Bi、Niなどが含まれ、各々が0.050%以下で、かつ、合計で0.150%以下であれば、本発明で得られるアルミニウム溶接接合体としての特性を損なうことはない。
3.アルミニウム合金材の溶接接合体における溶接金属部と熱影響部の硬さ
本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体には、溶接金属部と熱影響部、ならびに、母材部の3領域が存在する。Al−Mg系合金は非熱処理合金であり、熱影響を受ける部分、すなわち、溶接金属部及び熱影響部の強度はアルミニウム合金材で最も低い強度を示す調質Oと同等の強度であることが知られている。従って、同一組成における前記3領域において最も強度が低くなる領域は、溶接金属部又は熱影響部となる。また、Mg濃度が4.0%を超える溶接金属部においては、同一組成であっても熱影響部に比べて強度が低下し、溶接接合体の強度が低下するといった問題が生じる。このようなアルミニウム溶接接合体の強度低下を抑制するには、溶接金属部の強度を熱影響部に近い程度まで向上させることが効果的である。
溶接金属部の強度や熱影響部の強度を示す一つの指針としては、ビッカース硬さ試験で得られる硬さが挙げられる。これは、ダイヤモンドからなる圧子を規定の荷重で押し込み、形成される圧痕の大きさを計測することで得られる値である。本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体においては、溶接金属部と熱影響部とのビッカース硬さを強度の指針とした。すなわち、溶接金属部のビッカース硬さをHwとし、熱影響部のビッカース硬さをHhとして、Hwを70.0Hv以上、Hhを80.0Hv以上、更に、Hw/Hhを0.80以上とするのが好ましい。なお、Hwを75.0Hv以上、Hhを85.0Hv以上、更に、Hw/Hhを0.82以上とするのがより好ましい。Hwが70.0Hv未満、或いは、Hhが80.0未満では、溶接接合体としての十分な強度が得られない。また、Hw/Hhが0.80未満では、溶接金属部の強度が熱影響部に比べて低過ぎて、溶接接合体としての十分な強度が得られない。なお、Hw、Hhの及びHw/Hhの各上限値は特に限定されるものではないが、用いるアルミニウム合金材の組成や製造方法、ならびに、溶接方法によって決まるものであり、本発明では、上記順序でそれぞれ115.0Hv、125.0Hv、1.00程度である。
4.アルミニウム合金材の溶接接合体の製造方法
本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体は、所定の合金組成を有する複数のアルミニウム合金材と溶加材を用いて、アーク溶接やレーザ溶接、電子ビーム溶接等の溶融溶接方法を適宜選択して用いることによって製造される。これらについて、以下に詳細に説明する。
4−1.アルミニウム合金材の溶接接合体の製造に用いるアルミニウム合金材
本発明に係るアルミニウム溶接接合体の製造方法においては、Mg:4.0〜10.0%、Mn:0.05〜0.30%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.4%以下、Si:0.4%以下、Cr:0.05〜0.25%、Zn:0.10〜0.50%、Zr:0.05%以下、Ti:0.25%以下、残部Al及び不可避的不純物からなる組成を有する複数のアルミニウム合金材を材料として用いる。
本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体における溶接金属部は、溶接中にアルミニウム合金材の一部が溶融し、凝固することで形成される。そして、継手強度と継手効率に優れる溶接接合体を製造するためには、溶接金属部の合金組成を制御する必要がある。このように、溶接金属部の合金組成を制御するには、所定の合金組成を有するアルミニウム合金材を用いて溶接接合体を製造する必要がある。
本発明に係るアルミニウム合金材の溶接接合体の製造に用いる複数のアルミニウム合金材の合金組成は、既に述べた溶接接合体を構成するアルミニウム合金母材の合金組成と同じであり、また、その組成範囲に規定する理由も同じである。なお、これら複数のアルミニウム合金の各々が同一の合金組成であってもよく、複数のアルミニウム合金の各々が互いに異なる合金組成であってもよく、複数のアルミニウム合金が、異なる幾つかの合金組成のグループに分かれていてもよい。
4−2、アルミニウム合金材の溶接接合体の製造に用いる溶加材
アルミニウム合金の溶接接合体の製造においては、溶接割れの抑制や入熱の低減等の目的で溶加材が用いられる場合がある。溶加材を用いる場合には、溶接金属部は使用するアルミニウム合金材と溶加材とが混ざり合って凝固することで形成されることとなる。
アルミニウム溶加材を用いる場合においても、継手強度と継手効率に優れる溶接接合体を製造するためには、上述のように溶接金属部の組成を制御する必要がある。そのためには、所定の合金組成を有するアルミニウム合金材と共に、これまた所定の合金組成を有するアルミニウム合金の溶加材を用いるのが好ましい。
本発明に係るアルミニウム溶接接合体の製造方法においては、上記複数のアルミニウム合金材を材料として、Mg:4.0〜10.0%、Mn:0.05〜0.30%、Cu:0.1〜1.0%、Fe:0.4%以下、Si:0.4%以下、Cr:0.05〜0.25%、Zn:0.10〜0.50%、Zr:0.05%以下、Ti:0.25%以下、残部Al及び不可避的不純物からなる合金組成を有する溶加材によって、前記複数のアルミニウム合金材を溶接するのが好ましい。
このような合金組成を有する溶加材を用いることによって、溶加材とアルミニウム合金材とが混ざり合って凝固して形成される溶接金属部が、上述のような合金組成を有することができる。
4−3、溶接方法
本発明に係るアルミニウム合金の溶接接合体の製造方法は、アーク溶接やレーザ溶接、電子ビーム溶接等の溶融溶接法を用いるのが好ましい。以下に、各溶接方法について詳細に説明する。
アーク溶接を適用する場合には、TIG溶接やMIG溶接が適宜選択される。被溶接材の板厚は1〜200mm程度であり、板厚が5mmを超えるものでは2パス以上の多層溶接が適用される。溶接条件は溶接電流が100〜500A、溶接電圧が10〜50V、溶接速度が20〜120cm/minの範囲で適宜調整される。シールドガスにはアルゴン、ヘリウム、或いは、アルゴンとヘリウムの混合ガスが、10〜120L/minの流量で用いられる。また、高電流電源を用いた大電流MIG溶接においては、溶接電流が400〜1000Aの範囲で適宜調整され、シールドガスは二重とし、内側にアルゴンとヘリウムの混合ガスを、外側にアルゴンを、それぞれ10〜120L/minの流量で使用する。アーク溶接時には、1本以上の溶加材が適宜用いられる。溶加材の直径は0.8〜6.0mmであり、使用する溶接機や被溶接材の板厚等により適宜選択される。
レーザ溶接を適用する場合には、ファイバーレーザやディスクレーザ、YAGレーザなどの固体レーザや、COレーザ等が用いられる。被溶接材の板厚は0.2〜20mm程度である。溶加材を用いない場合には、被溶接材の端面同士を突合わせて突合わせ部にレーザを照射する。溶加材を用いる場合には、送給器を用いて溶加材を送給しながら溶接する方法や、予め溶接部に溶加材成分のワイヤや板等を仮止めする方法が適用される。なお、溶加材を用いて溶接する場合には、溶加材により形成される余盛高さを適正に保つための開先を被溶接材に設けても良い。レーザの出力は500〜30000W、スポット径は直径0.05〜1.0mm、溶接速度は100〜5000cm/minの範囲で適宜調整される。シールドガスには窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスが、10〜50L/minの流量で用いられる。レーザ溶接時に用いられる溶加材の直径は0.8〜2.4mmであり、使用する溶接機や被溶接材の板厚等により適宜選択される。
電子ビーム溶接を適用する場合には、被溶接材の板厚が1〜250mm程度であり、1〜2パスで溶接する場合が多い。溶加材を用いない場合には、被溶接材の端面同士を突合わせて突合わせ部に電子ビームを照射する。溶加材を用いる場合には、送給器を用いて溶加材を送給しながら溶接する方法や、予め溶接部に溶加材成分のワイヤや板等を仮止めする方法が適用される。なお、溶加材を用いて溶接する場合には、溶加材により形成される余盛高さを適正に保つための開先を被溶接材に設けても良い。電子ビーム溶接の条件は、溶接出力1〜60kW、溶接速度10〜200cm/minの範囲で適宜調整される。溶接は真空度10−4〜10Paの真空チャンバー内で実施される。電子ビーム溶接に用いられる溶加材の直径は0.8〜6.0mmであり、使用する溶接機や被溶接材の板厚等により適宜選択される。
以下に、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、表1、2に示す合金組成のAl合金を常法の半連続鋳造法(DC鋳造)により溶解鋳造して、鋳塊を製造した。次に、均質化温度500℃、保持時間1時間にて均質化処理を施した後に、熱間圧延の開始温度を480℃、終了温度を320℃となるように熱間圧延を実施し、板厚3mmの熱間圧延板を得た。その後、一部の熱間圧延板を冷間圧延工程にかけ、板厚1mmの冷間圧延板とした。このようにして得た熱間圧延板と冷間圧延板に対して、焼鈍温度350℃、保持時間2時間の条件で最終焼鈍を施し、溶接継手評価用の試料とした。なお、合金NO.47、48、53、54については、熱間圧延時に割れが発生したため、評価不可とした。
Figure 0006925189
Figure 0006925189
上記試料について、曲げ試験により母材の曲げ加工性を評価した。詳細な評価条件は以下の通りである。
<1.母材の曲げ加工性試験>
JIS Z 2248に準拠する方法で、曲げ試験を実施した。板厚1mmの試料に対して3号試験片を採取して180°曲げを行った。試験後の試験片について肉眼で観察することにより、3mm以上の割れが発生したものを「×」、3mm未満の割れが発生したものを「△」、割れが発生しなかったものを「○」として評価した。
また、MIG溶接時に用いる電極ワイヤを製造するため、表1の合金組成の鋳塊の一部を切出し、押出用ビレットとした。このビレットを均質化温度490℃、保持時間6時間で予備加熱した後、押出によりφ10mmの棒状とした。その後、伸線と中間焼鈍を繰り返すことでφ1.6mmの電極ワイヤとした。中間焼鈍の温度は370℃、保持時間は4時間とした。このようにして、MIG溶接用の電極ワイヤを作製した。
溶接継手の作製においては、MIG溶接、レーザ溶接、電子ビーム溶接を用いた。板厚3mmの試料に対してはMIG溶接と電子ビーム溶接を、板厚1mmの試料に対してはレーザ溶接をそれぞれ適用した。詳細を以下に示す。
<MIG溶接による板厚3mm溶接継手の作製方法>
板厚3mmの2枚の試料の端面をそれぞれフライスにて加工した後、I形開先突合わせにてMIG溶接を実施した。溶接時のルートギャップは0mmとした。溶接にはMIG溶接機を使用し、電極ワイヤとして表1に示すアルミニウム合金からなるφ1.6mmのワイヤを使用した。溶接電流150A、溶接速度50cm/min、1パスにてMIG溶接を実施し、評価用溶接継手を作製した。2枚の試料の合金組成は、同じものを用いた。
<電子ビーム溶接による板厚3mm溶接継手の作製方法>
板厚3mmの2枚の試料の端面をフライス加工にて平面とし、電子ビーム溶接用試料とした。溶接時の開先形状はI開先とし、突合せ部中央に電子ビームを照射し1パス貫通溶接にて継手を作製した。溶接条件は、加速電圧40kV、出力3kW、溶接速度3m/minとした。なお、溶接時に溶加材は使用していない。2枚の試料の合金組成が同じ組合せと、異なる組合せで溶接継手を作製した。
<レーザ溶接による板厚1mm溶接継手作製方法>
板厚1mmの2枚の試料の端面をフライスにて平面とし、レーザ溶接用試料とした。溶接時の開先形状はI開先とし、突合せ部中央にレーザを照射し1パス貫通溶接にて継手を作製した。溶接条件は、出力2kW、溶接速度15m/minとした。なお、溶接時に溶加材は使用していない。2枚の試料の合金組成が同じ組合せと、異なる組合せで溶接継手を作製した。
以上で作製した溶接継手に対し、溶接金属部における合金組成の分析結果、硬さ測定、溶接部割れ試験、曲げ加工性試験、応力腐食割れ試験を行った。各試験による評価の詳細は以下に示す。
<2.溶接金属部における合金組成の分析>
溶接継手より溶接ビード部を溶接方向に垂直な方向に切断し、研磨により鏡面仕上げを行った.その後、SEMの組成像より溶接金属部領域を把握した上で、EPMAによる点分析によって組成を分析した。分析に際しては、各元素の標準試料の分析結果と比較することで定量化を行った。測定には、スポット径100μmのビームを使用し、厚さ方向及び幅方向に200μm間隔で溶接金属部全体を分析し、これらの算術平均値を溶接金属部の組成とした。分析対象とした元素は、Al、Mg、Mn、Cu、Fe、Si、Cr、Zn、Zr、Tiとした。
<3.硬さ測定>
JIS Z 2244に準拠する方法によって、溶接継手における熱影響部及び溶接金属部のビッカース硬さを測定した。溶接方向に垂直な方向に切断し、研磨にて平面に仕上げた後に硬さ測定を行った。測定には、板厚中央部を用いた。熱影響部の測定は、溶接境界部から2mmの範囲とした。それぞれ5点ずつ測定を行った算術平均値を、熱影響部及び溶接金属部の硬さとした。更に、熱影響部の硬さをHh、溶接金属部の硬さをHwとして、Hw/Hhも算出した。Hwが75.0Hv以上を「◎」、70.0Hv以上で75.0Hv未満を「○」、70.0Hv未満を「×」とした。また、Hhが85.0Hv以上を「○」、80.0Hv未満を「△」とした。更に、Hw/Hhを0.80以上「○」、0.80未満を「△」とした。
<4.溶接部割れ>
溶接継手の溶接部における外観及び断面の観察より、溶接金属部及び熱影響部の割れを評価した。溶接部の外観観察では、溶接時に付着したスマット等をワイヤブラシで除去した後に、肉眼で割れの有無を評価した。また、溶接部の断面観察では、溶接方向に垂直な断面を切り出し、鏡面研磨を実施後、光学顕微鏡にて割れの有無を評価した。上記観察により、外観及び溶接部断面で割れが見られなかったものを「◎」、溶接部の断面のみで割れが見られたものを「○」、外観及び溶接部断面の両方で割れが見られたものを「×」として評価した。
<5.曲げ加工性>
JIS Z 3122に準拠する方法によって、溶接継手から採取した試験片の曲げ加工性を評価した。溶接部が中心となるようにした試験片に対して、表曲げ及び裏曲げの試験を実施した。試験後の溶接継手を肉眼で観察し、3mm以上の割れが発生したものを「×」、3mm未満の割れが発生したものを「○」、サンプル表面に割れが生じなかったものを「◎」として評価した。
<6.応力腐食割れ>
応力腐食割れ試験は、JIS H8711に準拠して溶接継手から採取した2A号試験片の一方の表面に3点曲げにより負荷応力を付加し、そのまま塩水噴霧槽内に載置して実施した。なお、負荷応力は耐力の母材引張試験で得られた0.2%耐力の70%とした。50日間試験を実施し、割れが発生しなかったものを◎、30日より後に割れが発生したものを○、30日以内に割れが発生したものを×として評価した。
以上の評価(1〜6)の結果を、表3〜11に示す。なお、表3〜5は、MIG溶接による溶接継手の場合であり、表6〜8は、電子ビーム溶接による溶接継手の場合であり、表9〜11は、レーザ溶接による溶接継手の場合である。
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発明例1〜150では、溶接金属部の合金組成が本発明の範囲内にある溶接継手においては、各評価に優れる溶接継手が得られた。
これに対して、比較例1、2、19、20、33、34では、使用した母材及び溶接金属部のMg含有量が4.0%未満であったため、Hw及びHhが低下した。
比較例3、21、35では、溶接金属部のMn含有量が0.05%未満であったため、溶接継手の曲げ加工性が低下した。
比較例4、22、36では、溶接金属部のMn含有量が0.30%を超えたため、Hw/Hhが0.8未満に低下し、また、溶接継手の曲げ加工性が低下した。
比較例5、23、37では、使用した母材及び溶接金属部のCu含有量が0.10%未満であったため、Hw及びHhのビッカースの硬さが低下した。比較例6、24、38では、Cu含有量が0.10%未満であったため、Hw及びHw/Hhが低下した。
比較例7、25、39では、溶接金属部のFe含有量が0.4%を超えたため、溶接継手の曲げ加工性が低下した。
比較例8、26、40では、溶接金属部のSi含有量が0.4%を超えたため、溶接部に割れが発生し、また、曲げ加工性も低下した。
比較例9、27、41では、溶接金属部のCr含有量が0.05%未満であったため、Hwが低下した。
比較例10、28、42では、溶接金属部のCr含有量が0.25%を超えたため、溶接継手の曲げ加工性が低下した。
比較例11、29、43では、溶接金属部のZn含有量が0.10%未満であったため、溶接継手の曲げ加工性が低下した。
比較例12、30、44では、溶接金属部のZn含有量が0.50%を超えたため、応力腐食割れが発生した。
比較例13、31、45では、溶接金属部のZr含有量が0.05%を超えたため、溶接継手の曲げ加工性が低下した。
比較例14、32、46では、溶接金属部のTi含有量が0.25%を超えたため、溶接継手の曲げ加工性が低下した。
比較例15、16では、溶接金属部のMg含有量が10。0%を超えたため、応力腐食割れが発生した。
比較例17、18では、溶接金属部のCu含有量が1.00%を超えたため、溶接部に割れが発生し、曲げ加工性も低下し、また、応力腐食割れも発生した。
本発明により、高強度、かつ高継手効率を有するアルミニウム溶接接合体、ならびに、その簡便な製造方法が得られる。

Claims (4)

  1. 複数のアルミニウム合金材を溶接した溶接接合体であって、溶接金属部の組成がMg:4.0〜10.0mass%、Mn:0.05〜0.30mass%、Cu:0.10〜1.00mass%、Cr:0.05〜0.25mass%及びZn:0.10〜0.50mass%を含有し、Fe:0.4mass%以下、Si:0.4mass%以下、Zr:0.05mass%以下及びTi:0.25mass%以下に規制され、残部Al及び不可避的不純物からなることを特徴とするアルミニウム合金材の溶接接合体。
  2. 接合体を構成する複数のアルミニウム合金母材が、Mg:4.0〜10.0mass%、Mn:0.05〜0.30mass%、Cu:0.10〜1.000mass%、Cr:0.05〜0.25mass%及びZn:0.10〜0.50mass%を含有し、Fe:0.4mass%以下、Si:0.4mass%以下、Zr:0.05mass%以下及びTi:0.25mass%以下に規制され、残部Al及び不可避的不純物からなる、請求項1に記載のアルミニウム合金材の溶接接合体。
  3. 前記溶接金属部のビッカース硬さHwが70.0Hv以上であり、熱影響部のビッカース硬さHhが80.0Hv以上であり、Hw/Hhが0.80以上である、請求項1又は2に記載のアルミニウム合金材の溶接接合体。
  4. Mg:4.0〜10.0mass%、Mn:0.05〜0.30mass%、Cu:0.10〜1.000mass%、Cr:0.05〜0.25mass%及びZn:0.10〜0.50mass%を含有し、Fe:0.4mass%以下、Si:0.4mass%以下、Zr:0.05mass%以下及びTi:0.25mass%以下に規制され、残部Al及び不可避的不純物からなる複数のアルミニウム合金材を使用し、
    Mg:4.0〜10.0mass%、Mn:0.05〜0.30mass%、Cu:0.10〜1.000mass%、Cr:0.05〜0.25mass%及びZn:0.10〜0.50mass%を含有し、Fe:0.4mass%以下、Si:0.4mass%以下、Zr:0.05mass%以下及びTi:0.25mass%以下に規制され、残部Al及び不可避的不純物からなる溶加材を用いて、前記複数のアルミニウム合金材を溶接することを特徴とするアルミニウム合金材の溶接接合体の製造方法。
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