JP6925146B2 - ガスセンサおよびガス検知装置 - Google Patents
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Description
上記目的を達成するためのガスセンサの特徴構成は、
検出対象ガスである一酸化炭素及びメタンとの接触により特性が変化するガス検知部位と、
前記ガス検知部位の少なくとも一部を覆って設けられる触媒部位と、
前記ガス検知部位および前記触媒部位を加熱するヒータ部位とを有し、
前記触媒部位が担体に触媒金属を担持させて構成され、前記担体の主成分が遷移金属酸化物であり、
前記触媒金属が白金およびイリジウムを含む混合物であり、前記触媒部位における当該金属の含有率の合計が0.3質量%以上2.5質量%以下である点にある。
アルミナの比表面積が約120m2/gであるのに対して、酸化ジルコニウムは約30m2/gであり、約4倍の差がある。従来は、表面積が大きいほど触媒担持が可能な面積も大きいため、触媒部位の担体として用いた場合、アルミナの方が触媒部位としての機能が高く、酸化ジルコニウムの方が機能が低いと考えられてきた。
本発明に係るガスセンサの別の特徴構成は、前記触媒金属が白金およびイリジウムを含む混合物であり、前記触媒部位における当該金属の含有率の合計が1質量%以上2質量%以下である点にある。ここで、前記触媒部位における白金の含有率が0.3質量%以上1質量%未満であってもよい。
本発明に係るガスセンサの別の特徴構成は、前記触媒部位におけるイリジウムの含有率が0.3質量%以上であり、白金の含有率が0.3質量%以上である点にある。
本発明は、上述のガスセンサと、前記ヒータ部位による加熱を制御する加熱制御部と、前記ガス検知部位の特性を測定して検出対象ガスを検出するガス検出部とを有するガス検知装置において、好適に適用される。
そして本発明は、前記ヒータ部位による加熱を制御して前記ガス検知部位および前記触媒部位を一酸化炭素検出用の第1温度に加熱する第1加熱動作と、前記ヒータ部位による加熱を制御して前記ガス検知部位および前記触媒部位を前記第1温度よりも高い第2温度に加熱する第2加熱動作とを行うよう構成されているガス検知装置において、より好適に適用される。
また本発明は、前記ガス検知部位および前記触媒部位を一酸化炭素検出用の温度に加熱して一酸化炭素の検出が可能なガス検知装置において、好適に適用される。
センサ素子20は、支持層5の端部がシリコン基板1に支持された、ダイアフラム構造をとる。支持層5は、熱酸化膜2と、Si3N4膜3と、SiO2膜4とが順に積層されて形成されている。そして支持層5の上にヒータ層6が形成され、ヒータ層6の全体を覆って絶縁層7が形成され、絶縁層7の上に一対の接合層8が形成され、接合層8の上に電極層9が形成されている。ヒータ層6は通電により発熱してガス検知層10および触媒層11を加熱する。センサ素子20は、ブリッジ構造をとってもよく、ヒータ層6は、電極を兼用してもよい。
具体的には、触媒金属を担持した金属酸化物をバインダーを介して互いに結合させて形成される。
加熱制御部12は、ヒータ層6に通電する通電動作と、ヒータ層6に通電しない非通電動作とを行うよう構成される。また加熱制御部12は、ヒータ層6に通電してガス検知層10および触媒層11とを一酸化炭素検出用の温度に加熱する通電動作および、センサ素子20のクリーニング用の温度に加熱する通電動作を行うよう構成される。また加熱制御部12は、ヒータ層6の温度を変動させるよう構成されており、ヒータ層6の温度を設定された任意の温度へ加熱することが可能なように構成されている。
ガス検出部13は、ガス検知層10の電気的特性を測定して検出対象ガスを検出する。
本実施形態ではガス検出部13は、一対の電極層9の間の電気抵抗値を測定することにより、ガス検知層10の抵抗値を測定して、その変化から検出対象ガスの濃度を検出する。
以上の様に構成されたガス検知装置100における、検出対象ガスの検出の際の動作について説明する。
センサ感度の湿度依存性を明らかにするため、担体の種類を変更したサンプルを作成し、CO感度の湿度による変化を測定した。測定対象は以下の10種のサンプルである。
(実験例1)担体としての酸化ジルコニウム(ZrO2)に2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例2)担体としての酸化イットリウム(Y2O3)に2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例3)担体としての酸化セリウム(CeO2)に2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例4)担体としての酸化ランタン(La2O3)に2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例5)担体としての酸化チタン(TiO2)に2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例6)担体としての酸化ハフニウム(HfO2)に2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例7)担体としての酸化ニオブ(Nb2O5)に2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例8)担体としての酸化タンタル(Ta2O5)に2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例9)担体としてのアルミナ(Al2O3)に2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、および
(実験例10)担体としての酸化シリコン(SiO2)に2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル。
一方で、第3族〜第5族の遷移金属酸化物を担体とした場合、低温動作時の毛管凝縮は起こりにくく、凝縮水が少ないため、パージによって十分に水分を飛ばすことができ、OH基の残存は起こらない。このため、触媒層におけるCO燃焼は湿度に依存せず、CO感度が湿度に依存しない。
これらの作用効果は、上記のような毛管凝縮の起こりやすさに起因するものに限らず、OH基の生成量が異なるものに対して、湿度が変動する環境で使用されるものに有効であり、低温動作を含む場合だけでなく、低温動作を含まない場合にも有効である。
センサ感度の水蒸気濃度依存性を明らかにするため、担体の種類と触媒金属の種類・量を変更したサンプルを作成し、CO感度の水蒸気濃度による変化を測定した。測定対象は以下の7種のサンプルである。
(実験例a)担体としての酸化ジルコニウムに1質量%のパラジウム、1質量%のイリジウムおよび1質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例b)担体としての酸化ジルコニウムに3質量%のイリジウムおよび2質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例c)担体としての酸化ジルコニウムに3質量%のパラジウムおよび2質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例d)担体としての酸化ジルコニウムに3質量%のパラジウムおよび2質量%のイリジウムを担持させたサンプル、
(実験例e)担体としての酸化ジルコニウムに2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、
(実験例f)担体としてのアルミナに2質量%のイリジウムおよび5質量%の白金を担持させたサンプル、および
(実験例g)担体としてのアルミナに7質量%のパラジウムを担持させたサンプル。
触媒金属を担持させた担体と、空気中の水分との相互作用の強さを調べるため、サンプルを高温高圧の水蒸気の環境下に置き強制的に水との相互作用を促進させ(水熱実験)、その前後での赤外吸収スペクトルの変化を調べた。
(実験例c)
担体としての酸化ジルコニウムに、触媒金属としてパラジウムと白金の混合物を担持させ、触媒層11を模擬したサンプルを作成した。サンプルに含有される触媒金属の量は、パラジウムが3質量%、白金が2質量%である。
担体としてのアルミナに、触媒金属としてパラジウムを担持させ、触媒層11を模擬したサンプルを作成した。サンプルに含有される触媒金属の量は、パラジウムが7質量%である。
触媒金属の最適な組成を見出すため、触媒金属の組成を変更したサンプルを作成し、CO感度の湿度による変化、メタン感度(400℃加熱時)、および水素感度(150℃加熱時)の発現の有無を測定した。測定対象は、以下の表1に示すEX11からEX28までの18種のサンプルである。
上述の実施形態では、ガス検知装置100の構造は、図1に示されるいわゆる基板型であるが、他の構造も可能である。例えば、ヒータ層6を覆って絶縁層7が設けられず、ヒータ層6が電極層9を兼ねる構造も可能である。また、例えば図6に示すように、電極とヒータ部位とを兼ねる電極線21のコイル22の周囲に、酸化物半導体からなるガス検知部位23を形成し、その周囲に触媒層24を形成する構造も可能である。また図7に示すように、電極とヒータ部位とを兼ねる電極線31のコイル32の中心に、別の電極33を配置して、コイル32の周囲に、酸化物半導体からなるガス検知部位34を形成し、その周囲に触媒層35を形成する構造も可能である。
上述の実施例においては、担体としての酸化ジルコニウムを用いた例を挙げたが、同様の効果は酸化チタンを用いた場合にも得られ、また、他の遷移金属酸化物も用いた場合にも得られる。
10 :ガス検知層(ガス検知部位)
11 :触媒層(触媒部位)
12 :加熱制御部
13 :ガス検出部
20 :センサ素子(ガスセンサ)
21 :電極線(ヒータ部位)
23 :ガス検知部位
24 :触媒層(触媒部位)
31 :電極線(ヒータ部位)
34 :ガス検知部位
35 :触媒層(触媒部位)
100 :ガス検知装置
Claims (6)
- 検出対象ガスである一酸化炭素及びメタンとの接触により特性が変化するガス検知部位と、
前記ガス検知部位の少なくとも一部を覆って設けられる触媒部位と、
前記ガス検知部位および前記触媒部位を加熱するヒータ部位とを有し、
前記触媒部位が担体に触媒金属を担持させて構成され、前記担体の主成分が遷移金属酸化物であり、
前記触媒金属が白金およびイリジウムを含む混合物であり、前記触媒部位における当該金属の含有率の合計が0.3質量%以上2.5質量%以下であるガスセンサ。 - 前記触媒金属が白金およびイリジウムを含む混合物であり、前記触媒部位における当該金属の含有率の合計が1質量%以上2質量%以下である請求項1に記載のガスセンサ。
- 前記触媒部位におけるイリジウムの含有率が0.3質量%以上であり、白金の含有率が0.3質量%以上である請求項2に記載のガスセンサ。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載のガスセンサと、
前記ヒータ部位による加熱を制御する加熱制御部と、
前記ガス検知部位の特性を測定して検出対象ガスを検出するガス検出部とを有するガス検知装置。 - 前記ガス検知部位および前記触媒部位を一酸化炭素検出用の温度に加熱して一酸化炭素の検出が可能な請求項4に記載のガス検知装置。
- 前記加熱制御部は、
前記ヒータ部位による加熱を制御して前記ガス検知部位および前記触媒部位を一酸化炭素検出用の第1温度に加熱する第1加熱動作と、
前記ヒータ部位による加熱を制御して前記ガス検知部位および前記触媒部位を前記第1温度よりも高い第2温度に加熱する第2加熱動作とを行うよう構成されている請求項4または5に記載のガス検知装置。
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