以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図7は、本発明の第1実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態の包装体A1は、第1台材1A、第2台材1B、第1フィルム2A、第2フィルム2Bおよび被包装物3を備えている。図6に示すように、第1台材1A、第2台材1B、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bは、包装体A1の製造に用いられる包装材B1を構成している。
図1は、包装体A1を示す斜視図である。図2は、包装体A1を示す平面図である。図3は、包装体A1を示す底面図である。図4は、図2のIV−IV線に沿う断面図である。図5は、図2のV−V線に沿う断面図である。図6は、包装体A1を示す分解斜視図である。図7は、包装体A1の開封を示す斜視図である。なお、図1〜図3、図6および図7は、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bを透過して物体を視認可能である場合を例に記載しており、以降の同種の図においても同様である。また、第1台材1Aおよび第2台材1Bの厚さ方向がz方向であり、x方向およびy方向は、いずれもz方向と直角であり且つ互いに直角である方向である。
被包装物3は、包装体A1において包装可能なものであれば種類、大きさ、形状、個数等は特に限定されない。被包装物3としては、例えば化粧品、医薬品、医薬器具、食品、飲料品、日用品、電子機器等が挙げられる。図示された例においては、被包装物3は、比較的細長い直方体形状であり、このような物体の例として、たとえば消しゴム等の文房具、体温計等の医薬器具、箸箱等の日用品、USBメモリ等の電子機器が挙げられる。
図4および図5に示すように、第1台材1Aおよび第2台材1Bは、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bを挟んでz方向に互いに重ねられている。より具体的には、第1台材1A、第1フィルム2A、第2フィルム2Bおよび第2台材1Bは、この順でz方向に重ねられている。また、第1フィルム2Aと第2フィルム2Bとの間に、被包装物3が配置されている。
第1台材1Aおよび第2台材1Bとしては、一般的な、所謂ノンコート紙と呼ばれる厚紙、普通紙、合成紙等からなる台紙の他に、表面に樹脂層が設けられた所謂コート紙、あるいは合成樹脂シートなどを採用しうる。これらは単層シート、およびこれらの2以上のシートが積層接着された積層シートなどの各種シート材を用いることができる。本実施形態においては、第1台材1Aおよび第2台材1Bとして厚紙からなり、全体としてz方向視(平面視)においてy方向を長手方向とする略長矩形状の台紙を用いる場合を例として説明する。本実施形態においては、第1台材1Aおよび第2台材1Bは、x方向における一端縁同士が折り返し部19によって連結されており、一体の部材によって構成されている。なお、第1台材1Aと第2台材1Bとは、互いに連結された構成に限定されず、それぞれ別々の部材によって構成されてもよい。また、第1台材1Aと第2台材1Bとは、互いの大きさおよび形状が異なるものであってもよい。
第1台材1Aは、第1開口部13Aを有している。第1開口部13Aは、第1台材1Aをz方向に貫通しており、第1フィルム2Aを露出させるものである。本実施形態においては、第1開口部13Aは、z方向視において第1台材1Aに内包された孔によって構成されている。第1開口部13Aの位置、大きさ、形状および個数等は特に限定されず、図示された例においては、第1開口部13Aは、第1台材1Aの略中央に設けられたy方向を長手方向とする略長矩形状である。また、第1開口部13Aは、z方向視において被包装物3の少なくとも一部を収容し、本実施形態においては、被包装物3のすべてを収容している。
第2台材1Bは、第2開口部13Bを有している。第2開口部13Bは、第2台材1Bをz方向に貫通しており、第2フィルム2Bを露出させるものである。本実施形態においては、第2開口部13Bは、z方向視において第2台材1Bに内包された孔によって構成されている。第2開口部13Bは、第1開口部13Aと同様に、その位置、大きさ、形状および個数等は特に限定されない。なお、z方向視において第1開口部13Aと第2開口部13Bとは、互いに重なる構成であっても重ならない構成であってもよい。例えば、第1開口部13Aと第2開口部13Bとが、z方向視において離れた位置に設けられており、それぞれに別個の被包装物3が収容された構成であってもよい。図示された例においては、第2開口部13Bは、第2台材1Bの略中央に設けられたy方向を長手方向とする略長矩形状であり、z方向視において第1開口部13Aと略一致している。また、第2開口部13Bは、z方向視において被包装物3の少なくとも一部を収容し、本実施形態においては、被包装物3のすべてを収容している。
第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bは、被包装物3に沿って延伸しうる伸縮性を発揮するフィルムであり、被包装物3を包装するためのものである。包装体A1においては、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bを被包装物3に密着させることにより、被包装物3をより確実に保持するとともに、外観において被包装物3を明瞭に視認可能なものとすることが意図されている。このため、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bには、強い張力が生じている。
第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bとしては、特に限定されず、通常公知の伸縮性を備える単層構成または一種あるいは二種以上の複層構成の合成樹脂製フィルムが用いられる。また、適宜必要に応じて、ガスバリアー性や遮光性等の各種機能を有するフィルムを用いてもよい。第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bの厚みは、通常10μm〜300μm、好ましくは30μm〜200μmである。
第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bの層を構成する材質の種類としては、特に限定されないが、たとえば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、軟質塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂が挙げられ、これらは単独で用いられてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。好ましくは、ポリオレフィン系樹脂及びポリウレタン系樹脂であり、特に好ましくはポリオレフィン系樹脂である。
ポリオレフィン系樹脂としては、たとえば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂、ポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体などの各種共重合体が挙げられる。
本実施形態においては、図4および図5に示すように、矩形状の第1台材1Aおよび第2台材1Bが重ねられた場合を例に説明する。なお、第1フィルム2Aと第2フィルム2Bとは、それぞれ別々の部材であることに限定されず、たとえば、互いの端縁同士が折り返し部を介して連結された構成であってもよい。
図1〜図5に示すように、包装体A1には、第1台材1Aおよび第2台材1Bの一部ずつ同士が互いに固定された部位である台材固定部40、第1台材1Aと第1フィルム2Aとの一部ずつが相互に固定された部位である第1固定部41および第2台材1Bと第2フィルム2Bとの一部ずつが相互に固定された部位である第2固定部42が設けられている。このような構成により、包装体A1においては、第1台材1A、第2台材1B、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bが全体として一体的に固定されている。
台材固定部40の位置や形状および大きさは、特に限定されない。また、台材固定部40における第1台材1Aと第2台材1Bとの固定手段は特に限定されず、第1台材1Aおよび第2台材1Bを接合する接合層を設けてもよいし、第1台材1Aおよび第2台材1Bがヒートシール性を発揮するコート層を有する場合には、ヒートシールを採用してもよい。また、別の手法として、固定具(テープ、ステープラーなど)を用いてもよい。あるいは、後述するように、第1台材1Aに固定された第1フィルム2Aと第2台材1Bに固定された第2フィルム2Bとを、ヒートシールによって接合することにより、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bを介して第1台材1Aおよび第2台材1Bが固定された構成であってもよい。
本実施形態においては、3つの台材固定部40が形成されている。以降の説明においては便宜上、これらの台材固定部40を、台材固定部401、台材固定部402および台材固定部403と定義する。
台材固定部401は、第1開口部13Aおよび第2開口部13Bに対してy方向に離間して設けられている。台材固定部401は、x方向に沿う帯状である。図示された例においては、台材固定部401は、台材接合層50を用いて構成されている。台材接合層50としては、通常ホットメルトなどの接着剤や粘着剤が用いられる。
台材固定部402は、第1開口部13Aおよび第2開口部13Bに対してy方向において台材固定部401とは反対側に離間して設けられている。台材固定部402は、x方向に沿う帯状である。図示された例においては、台材固定部402は、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bがヒートシールされることによって構成されており、後述するように予め形成された第1固定部41(412)および第2固定部42(422)を用いて形成されたものである。
台材固定部403は、第1開口部13Aおよび第2開口部13Bに対してx方向において折り返し部19とは反対側に離間して設けられている。台材固定部403は、y方向に沿う帯状である。図示された例においては、台材固定部403は、台材接合層50を用いて構成されている。
第1固定部41の位置や形状および大きさは、特に限定されない。また、第1固定部41における第1台材1Aと第1フィルム2Aとの固定手段は特に限定されず、第1台材1Aおよび第1フィルム2Aを接合する接合層を設けてもよいし、第1台材1Aがヒートシール性を発揮するコート層を有し、第1フィルム2Aがシーラント層を有する場合、ヒートシールを採用してもよい。本実施形態においては、第1台材1Aおよび第1フィルム2Aを固定する手段として、第1接合層51が設けられた場合を例に説明する。第1接合層51としては、通常ホットメルトなどの接着剤や粘着剤が用いられる。
図2に示すように、本実施形態においては、4つの第1固定部41が形成されている。以降の説明においては便宜上、これらの第1固定部41を、第1固定部411、第1固定部412、第1固定部413および第1固定部414と定義する。なお、4つの第1固定部41を囲む破線は、第1フィルム2Aの外形線である。
第1固定部411は、第1開口部13Aおよび台材固定部401の間に設けられている。第1固定部411は、x方向に長く延びる帯状である。第1固定部412は、第1開口部13Aおよび台材固定部402の間に設けられている。第1固定部412は、x方向に長く延びる帯状である。第1固定部413は、第1開口部13Aと台材固定部403との間に設けられている。第1固定部413は、y方向に長く延びる帯状である。第1固定部414は、第1開口部13Aと折り返し部19との間に設けられている。第1固定部414は、y方向に長く延びる帯状である。
第2固定部42の位置や形状および大きさは、特に限定されない。また、第2固定部42における第2台材1Bと第2フィルム2Bとの固定手段は特に限定されず、第2台材1Bおよび第2フィルム2Bを接合する接合層を設けてもよいし、第2台材1Bがヒートシール性を発揮するコート層を有し、第2フィルム2Bがシーラント層を有する場合、ヒートシールを採用してもよい。本実施形態においては、第2台材1Bおよび第2フィルム2Bを固定する手段として、第2接合層52が設けられた場合を例に説明する。第2接合層52としては、通常ホットメルトなどの接着剤や粘着剤が用いられる。
図3に示すように、本実施形態においては、4つの第2固定部42が形成されている。以降の説明においては便宜上、これらの第2固定部42を、第2固定部421、第2固定部422、第2固定部423および第2固定部424と定義する。なお、4つの第2固定部42を囲む破線は、第2フィルム2Bの外形線である。
第2固定部421は、第2開口部13Bおよび台材固定部401の間に設けられている。第2固定部421は、x方向に長く延びる帯状である。第2固定部422は、第2開口部13Bおよび台材固定部402の間に設けられている。第2固定部422は、x方向に長く延びる帯状である。第2固定部423は、第2開口部13Bと台材固定部403との間に設けられている。第2固定部423は、y方向に長く延びる帯状である。第2固定部424は、第2開口部13Bと折り返し部19との間に設けられている。第2固定部424は、y方向に長く延びる帯状である。
図2〜図4に示すように、台材固定部402は、上述した通り第1固定部412および第2固定部422によって第1台材1Aおよび第2台材1Bにそれぞれ固定された第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bの一部同士をヒートシールによって接合することによって形成されている。この場合、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bは、表層がヒートシール性を有する材質(または、融着する同一素材)からなる。また、図示された例においては、理解の便宜上、第1固定部412および第2固定部422のy方向寸法よりも台材固定部402のy方向寸法が小である場合を示しているが、第1固定部412および第2固定部422のy方向寸法と台材固定部402のy方向寸法とが同じ構成であってもよい。すなわち、平面視において、台材固定部402、第1固定部412および第2固定部422が一致する構成であってもよい。
図1、図2、図4および図5に示すように、第1台材1Aは、屈曲容易部11Aおよび補助屈曲容易部12Aを有する。屈曲容易部11Aおよび補助屈曲容易部12Aは、これらの周辺部位よりも屈曲が容易とされた部位である。屈曲容易部11Aおよび補助屈曲容易部12Aの位置や形状および大きさは特に限定されない。また、屈曲容易部11Aおよび補助屈曲容易部12Aが屈曲容易とされる具体的構造は、特に限定されない。また、屈曲容易部11Aおよび補助屈曲容易部12Aの個数は何ら限定されず、1つでもよいし複数であってもよい。
本実施形態においては、3つの屈曲容易部11Aが形成されている。以降の説明においては便宜上、これらの屈曲容易部11Aを、屈曲容易部111A、屈曲容易部112A、および屈曲容易部113Aと定義する。
屈曲容易部111Aは、z方向視において第1開口部13Aと台材固定部401との間に設けられている。また、屈曲容易部111Aは、第1固定部411と台材固定部401との間に位置している。図示された例においては、屈曲容易部111Aは、ミシン目線からなり、屈曲が容易であるとともに切断が容易である部位とされている。図示された例においては、屈曲容易部111Aは、第1台材1Aの両端に到達しており、全体がx方向に平行な直線状である。すなわち、屈曲容易部111Aは、その全体が第1開口部13Aおよび台材固定部401が離間する方向であるy方向に直交している。
図4に示すように、屈曲容易部111Aよりもy方向図中上方において、第1台材1Aおよび第2台材1B同士が台材固定部401において固定されている。この部分においては、第1台材1Aおよび第2台材1Bの姿勢は、xy平面に沿うように維持されている。一方、屈曲容易部111Aと第1開口部13Aとの間においては、第1台材1Aおよび第2台材1Bは、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bの上述した張力によって、第1開口部13Aおよび第2開口部13Bをなす内端縁が持ち上げられる傾向を示す。この持ち上げにより、屈曲容易部111Aは、第2台材1B側が山、外側が谷となるように折り曲げられる。また、第2台材1Bは、第2開口部13Bから台材固定部401にかけて湾曲した形状を呈する。図示された例においては、第1台材1Aのうち屈曲容易部111Aと第1開口部13Aとの間の部分と、第2台材1Bとは、互いに離間している。
屈曲容易部112Aは、z方向視において第1開口部13Aと台材固定部402および第1固定部412との間に設けられている。図示された例においては、屈曲容易部112Aは、折り罫線からなり、屈曲が容易である。なお、折り罫線とは、第1台材1Aの表面から局所的に凹んだ線状部分によって構成されたものである。図示された例においては、屈曲容易部112Aは、直交部118Aおよび一対の斜辺部119Aを有する。直交部118Aは、第1開口部13Aおよび台材固定部402が離間する方向であるy方向に直交した直線状の部位である。一対の斜辺部119Aは、直交部118Aの両端からそれぞれ延びており、x方向およびy方向に対して傾いている。図示された例においては、斜辺部119Aは、x方向外方に向かうほどy方向において第1固定部412側に位置するように傾いている。
図4に示すように、屈曲容易部112Aよりもy方向図中下方において、第1台材1Aおよび第2台材1B同士が台材固定部402において固定されている。この部分においては、第1台材1Aおよび第2台材1Bの姿勢は、xy平面に沿うように維持されている。一方、屈曲容易部112Aと第1開口部13Aとの間においては、第1台材1Aおよび第2台材1Bは、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bの上述した張力によって、第1開口部13Aおよび第2開口部13Bをなす内端縁が持ち上げられる傾向を示す。この持ち上げにより、屈曲容易部112Aの直交部118Aは、第2台材1B側が山、外側が谷となるように折り曲げられる。また、第2台材1Bは、第2開口部13Bから台材固定部402にかけて湾曲した形状を呈する。図示された例においては、第1台材1Aのうち屈曲容易部112Aと第1開口部13Aとの間の部分と、第2台材1Bとは、互いに離間している。また、斜辺部119Aは、図2に示すように、x方向およびy方向において第1開口部13Aを避けた領域に設けられている。この領域においては、第1フィルム2Aの張力による第1台材1Aの変形は3次元的となる。斜辺部119Aに沿って形成される折り曲げ部分は、当該領域における第1台材1Aの3次元的な変形を規定し得る主要な部位となる。
屈曲容易部113Aは、z方向視において第1開口部13Aと台材固定部403との間に設けられている。また、屈曲容易部113Aは、第1開口部13Aと第1固定部413との間に位置している。図示された例においては、屈曲容易部113Aは、折り罫線からなり、屈曲が容易である。図示された例においては、屈曲容易部113Aは、全体がy方向に平行な直線状である。すなわち、屈曲容易部113Aは、その全体が第1開口部13Aおよび台材固定部403が離間する方向であるx方向に直交している。
図5に示すように、屈曲容易部113Aよりもx方向外方において、第1台材1Aおよび第2台材1B同士が台材固定部403において固定されている。この部分においては、第1台材1Aおよび第2台材1Bの姿勢は、xy平面に沿うように維持されている。一方、屈曲容易部113Aと第1開口部13Aとの間においては、第1台材1Aおよび第2台材1Bは、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bの上述した張力によって、第1開口部13Aおよび第2開口部13Bをなす内端縁が持ち上げられる傾向を示す。この持ち上げにより、屈曲容易部113Aは、第2台材1B側が山、外側が谷となるように折り曲げられる。また、第2台材1Bは、第2開口部13Bから台材固定部401にかけて湾曲した形状を呈する。図示された例においては、第1台材1Aのうち屈曲容易部113Aと第1開口部13Aとの間の部分と、第2台材1Bとは、互いに離間している。
補助屈曲容易部12Aは、z方向視において第1開口部13Aと折り返し部19との間に設けられている。図示された例においては、補助屈曲容易部12Aは、折り罫線からなり、屈曲が容易である。また、補助屈曲容易部12Aは、全体がy方向に平行な直線状である。
図5に示すように、第1台材1Aおよび第2台材1B同士は、折り返し部19において互いの端縁が連結されているものの、当該端縁以外は固定されていない。このため、折り返し部19と補助屈曲容易部12Aとの間において、第1台材1Aと第2台材1Bとは、互いの角度が比較的自由な状態とされている。また、補助屈曲容易部12Aと第1開口部13Aとの間においては、第1台材1Aおよび第2台材1Bは、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bの上述した張力によって、第1開口部13Aおよび第2開口部13Bをなす内端縁が持ち上げられる傾向を示す。この持ち上げにより、第1台材1Aと第2台材1Bとは、折り返し部19を挟んで膨らんだ形状となる傾向を示す。この場合、補助屈曲容易部12Aは、第2台材1B側が谷、外側が山となるように折り曲げられ得る。また、第2台材1Bは、第2開口部13Bから折り返し部19にかけて湾曲した形状を呈する。図示された例においては、第1台材1Aのうち折り返し部19と第1開口部13Aとの間の部分と、第2台材1Bとは、互いに離間している。
図3に示すように、本実施形態においては、第2台材1Bには、屈曲容易部11Aや補助屈曲容易部12Aに類似した構成部位は形成されていない。このため、第2台材1Bの表面は、全体が平滑且つ美麗な平面とされており、商品である被包装物3の説明等を印刷する領域として利用するのに適している。
また、第1台材1Aおよび第2台材1Bには、係止孔18Aおよび係止孔18Bが形成されている。係止孔18Aおよび係止孔18Bは、それぞれが第1台材1Aおよび第2台材1Bを貫通しており、z方向視において互いに一致している。係止孔18Aおよび係止孔18Bは、店頭等において包装体A1を陳列する際に、フック等に包装体A1を係止するために用いられる。
図6は、主に、包装体A1の製造に用いられる包装材B1の構成と被包装物3との関係等を示すものである。B1においては、折り返し部19となる部位を挟んで第1台材1Aおよび第2台材1Bが繋がっており1枚の部材によって構成されている。第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bは、第1接合層51および第2接合層52によって第1台材1Aおよび第2台材1Bの適所に接合されており、これらの部位が第1固定部411,412,413,414および第2固定部421,422,423,424となっている。第1台材1Aおよび第2台材1Bを固定する台材固定部40を構成するための台材接合層50は、図示された例においては、第1台材1A側に塗布されている。なお、台材接合層50は、本発明における台材固定予定部の一例である。また、第1固定部412および第2固定部422は、台材固定部402の形成に用いられることから、本発明における台材固定予定部の一例である。
包装体A1の製造手順の一例を挙げると、まず、開かれた状態の包装材B1に、被包装物3を載置する。図示された例においては、z方向視において第2開口部13Bと重なるように、被包装物3を第2フィルム2Bに載置している。なお、z方向視において第1開口部13Aと重なる様に、被包装物3を第1フィルム2Aに載置してもよい。次いで、包装材B1を折りたたみ、台材接合層50の接合によって上述した台材固定部401および台材固定部403を形成する。また、第1固定部412および第2固定部422を挟むようにしてヒートシールを施す。このヒートシールにより、第1固定部412の第1フィルム2Aと第2固定部422の第2フィルム2Bとがヒートシールされる。この結果、台材固定部402が形成され、被包装物3を収容する第1開口部13Aおよび第2開口部13Bの四方が封止され、包装体A1が完成する。なお、このような包装体A1の製造手順は一例であり、様々な手順が採用され得る。
図7は、包装体A1の開封を示している。包装体A1の開封は、ミシン目線によって構成された屈曲容易部11Aに沿って第1台材1Aを切断することにより行う。屈曲容易部11Aに沿って第1台材1Aを切断しつつ、第1台材1Aの端部を持ち上げて第2台材1Bから離間させる。これにより、台材固定部401において第2台材1Bから第1台材1Aが剥離する。屈曲容易部11Aに沿った切断が進行すると、この切断箇所を通じて、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bの間の空間が外部に通じることが可能となる。この経路に沿って第1開口部13Aおよび第2開口部13Bから被包装物3を引き出す等により、被包装物3を取り出すことができる。
次に、包装体A1および包装材B1の作用について説明する。
本実施形態によれば、第1開口部13Aと台材固定部401との間に、屈曲容易部111Aが設けられている。図4に示すように、屈曲容易部111Aよりもy方向図中上方においては、第1台材1Aおよび第2台材1B同士が台材固定部401において固定されていることにより、第1台材1Aおよび第2台材1Bの姿勢は、xy平面に沿うように維持されている。一方、屈曲容易部111Aと第1開口部13Aとの間においては、第1台材1Aは、第1フィルム2Aの張力によって、第1開口部13Aをなす内端縁が持ち上げられる傾向を示す。この持ち上げにより、屈曲容易部111Aが、第2台材1B側が山、外側が谷となるように折り曲げられる。これにより、第1フィルム2Aの張力によって第1台材1Aが持ち上げられる力が台材固定部401に作用することを緩和することが可能であり、第1台材1Aと第2台材1Bとの剥離を抑制することができる。
本実施形態においては、屈曲容易部111Aは、x方向に沿っており、第1開口部13Aと台材固定部401とが離間する方向であるy方向に直交している。これにより、第1開口部13Aをなす第1台材1Aの内端縁が第1フィルム2Aによって持ち上げられると、屈曲容易部111Aが速やかに屈曲させられる。したがって、第1フィルム2Aの張力が台材固定部401へと及ぶことをより確実に回避することができる。
また、屈曲容易部111Aは、切断容易であるミシン目線からなる。このような屈曲容易部111Aを備えることにより、包装体A1を開封する際の切断を容易に行うことができる。また、屈曲容易部111Aは、第1台材1Aの端縁に到達している。これは、屈曲容易部111Aに沿った第1台材1Aの切断を容易に開始するのに適している。
本実施形態においては、第1開口部13Aは、y方向を長手方向とする略長矩形状である。このような第1開口部13Aを有する包装体A1の場合、第1第材1Aは、y方向を軸方向とする円筒形状の一部をなすように変形させられる傾向がある。このため、第1フィルム2Aによる第1台材1Aの持ち上げ変形は、第1台材1Aのうち第1開口部13Aに対してy方向に隣り合う部分において顕著となりやすい。本実施形態の屈曲容易部111Aは、第1開口部13Aに対してy方向に離間して設けられており、第1開口部13Aに対してy方向に位置する台材固定部401における第1台材1Aと第2台材1Bとの剥離を抑制するのに好ましい。
また、屈曲容易部111Aが設けられていることにより、第1フィルム2Aの張力によって第1台材1Aが変形させられる際には、第1台材1Aは、屈曲容易部111Aに沿って優先的に屈曲する。これにより、第1台材1Aが意図しない部分において不規則に屈曲することを回避することが可能である。これは、たとえば、複数の包装体A1を店頭等で陳列する際に、個々の包装体A1の変形態様が不揃いとなることにより、包装体A1の外観がばらついてしまうことを抑制するのに適している。
屈曲容易部112Aは、第1開口部13Aに対してy方向において屈曲容易部111Aとは反対側に設けられている。この屈曲容易部112Aは、屈曲容易部111Aと同様に、台材固定部402における第1台材1Aと第2台材1Bとの剥離を抑制するのに
適している。また、屈曲容易部112Aを構成する折り罫線は、ミシン目線と同様に、第1台材1Aを局所的に屈曲させるのに適している。
屈曲容易部112Aが直交部118Aを有することにより、台材固定部402における第1台材1Aおよび第2台材1Bの剥離を抑制することができる。また、直交部118Aと一対の斜辺部119Aとは、第1台材1Aの変形態様が不揃いとなることを回避するのに適している。
また、包装体A1は、第1開口部13Aに対してx方向に位置する屈曲容易部113Aを有する。このような屈曲容易部113Aを有することにより、y方向に長く延びる台材固定部403における第1台材1Aと第2台材1Bとの剥離を抑制することができ、また、第1台材1Aの変形態様が不揃いとなることを回避することができる。
また、補助屈曲容易部12Aを有することにより、折り返し部19付近等の第1台材1Aと第2台材1Bとの剥離の懸念が少ない部位においても、第1台材1Aを所望の場所において所望の方向に屈曲させることが可能であり、第1台材1Aの変形態様が不揃いとなることを回避することができる。互いに平行であり、かつ長手方向であるy方向に沿う屈曲容易部113Aと補助屈曲容易部12Aとを有することは、包装体A1における第1台材1A全体の変形態様を揃えるのに好適である。
また、台材固定部402は、第1固定部412および第2固定部422を利用して、第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bがヒートシールされることによって構成されている。これにより、台材固定部402と第1固定部412および第2固定部422とは、z方向視において互いに重なっている。このため、z方向視において第1固定部412および第2固定部422とは異なる位置に台材固定部402を設ける場合と比べて、包装体A1の小型化を図ることができる。また、台材固定部402を構成するための台材接合層50等を第1固定部412および第1固定部413とは別に塗布する必要がない。これは、包装体A1の製造工程の簡略化に有利である。また、台材固定部402において第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bが互いにヒートシールされることにより、柔軟性を有する第1フィルム2Aおよび第2フィルム2Bが意図せず変形したり伸びたりすることを抑制する効果が期待できる。
また、本実施形態においては、第1開口部13Aと第2開口部13Bとがz方向視において重なっている。このため、第1台材1Aおよび第2台材1Bの双方からz方向に突出するようなz方向寸法の被包装物3を適切に収容することが可能であり、z方向寸法がより大きい被包装物3を包装するのに適している。
図8〜図16は、本発明の変形例および他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図8〜図10は、包装体A1の変形例を示している。
図8に示す変形例においては、屈曲容易部111Aは、上述した例と同様にミシン目線からなり、直交部118Aおよび一対の斜辺部119Aを有する。直交部118Aは、第1台材1Aのx方向中央に設けられている。一対の斜辺部119Aは、直交部118Aの両端から延びており、図示された例においては、第1開口部13Aの隅部に到達している。このような変形例によっても、第1台材1Aおよび第2台材1Bの剥離を抑制することができる。また、一対の斜辺部119Aが第1開口部13Aに到達していることにより、包装体A1の開封においては、第1開口部13Aのy方向図中上端をつまみ上げることにより、斜辺部119Aに沿って第1台材1Aを切断することが可能である。これにより、被包装物3を取り出すための経路を拡大することができる。
図9に示す変形例においては、屈曲容易部111Aは、複数の小孔によって構成されている。これらの小孔は、x方向に沿って一列に配置されている。このような屈曲容易部111Aは、上述したミシン目線からなる例と同様に、屈曲容易であるとともに切断容易である。したがって、このような変形例によっても、第1台材1Aおよび第2台材1Bの剥離を抑制することが可能であるとともに被包装物3を適切に取り出すことができる。なお、複数の小孔からなる屈曲容易部111Aが、図8の例と同様に、第1開口部13Aに到達した構成であってもよい。この場合、屈曲容易部111Aを構成するいずれかの小孔が第1開口部13Aと繋がる構成となり得る。このような例から理解されるように、本発明は、第1開口部13Aと屈曲容易部111A(屈曲容易部11A)を構成する小孔(孔)とが一体となった構成を除外するものではない。
図10に示す変形例においては、屈曲容易部111Aは、x方向に沿って長く延びる帯状であり、いわゆる面状の態様とされている。同図(a)は、本変形例の要部平面図であり、同図(b)は、同図(a)のX−Xに沿う第1台材1Aを示す要部拡大断面図である。このような態様の屈曲容易部111Aは、たとえば、同図(b)に示すように、第1台材1Aの所定領域が予め押しつぶされることにより、屈曲容易とされたものである。本変形例から理解されるように、屈曲容易部111A(屈曲容易部11A)は、線状のものに限定されず、面状のものであってもよい。屈曲容易部111Aが面状であれば、屈曲容易部111Aにおいて第1台材1Aを緩やかに屈曲させることができるという利点がある。また、このような緩やかな屈曲を実現する変形例として、互いに平行な複数のミシン目線や折り罫線等によって屈曲容易部111Aを構成してもよい。
図11および図12は、本発明の第2実施形態に基づく包装体をしめしている。本実施形態の包装体A2は、第1台材1Aの構成が包装体A1と共通している。一方、本実施形態の第2台材1Bには、複数の屈曲容易部11Bおよび補助屈曲容易部12Bが形成されている。
以降の説明においては、複数の屈曲容易部11Bを便宜上屈曲容易部111B、屈曲容易部112Bおよび屈曲容易部113Bと定義する。本実施形態においては、屈曲容易部111B、屈曲容易部112Bおよび屈曲容易部113Bは、平面視において屈曲容易部111A、屈曲容易部112Aおよび屈曲容易部113Aと一致している。また、屈曲容易部111B、屈曲容易部112Bおよび屈曲容易部113Bの構成は、屈曲容易部111A、屈曲容易部112Aおよび屈曲容易部113Aと同様である。なお、屈曲容易部11Aと屈曲容易部11Bとが一致した構成は一例であり、屈曲容易部11Aと屈曲容易部11Bとが、互いの個数や形状および構造が相違した関係であってもよい。
図12に示すように、屈曲容易部111Bにおける第2台材1Bの屈曲状態は、屈曲容易部111Aにおける第1台材1Aの屈曲状態と類似している。また、屈曲容易部112Bにおける第2台材1Bの屈曲状態は、屈曲容易部112Aにおける第1台材1Aの屈曲状態と類似している。これらと同様に、屈曲容易部113Bおよび補助屈曲容易部12Bにおける第2台材1Bの屈曲状態は、屈曲容易部113Aおよび補助屈曲容易部12Aにおける第1台材1Aの屈曲状態と類似している。
このような実施形態によっても、第1台材1Aと第2台材1Bとの剥離を抑制することができる。また、第1台材1Aだけでなく、第2台材1Bに屈曲容易部11Bを設けることにより、台材固定部40における第1台材1Aと第2台材1Bとの剥離をより確実に抑制することができる。これは、たとえばz方向寸法がより大きい被包装物3を包装するのに適している。
また、z方向寸法が大である被包装物3を包装するのに包装体A2が適しているという効果は、言い換えると、第1台材1Aおよび第2台材1Bの平面視寸法を相対的に縮小させるのに適しているという効果を奏する。図13は、包装体A2の一例を示す断面図である。本例においては、被包装物3のz方向寸法を高さHとしている。また、被包装物3のy方向端部から台材固定部40までの距離を、距離D1としている。本発明における屈曲容易部11Aや屈曲容易部11Bが適用されない構成の場合、台材固定部40と被包装物3のy方向端部のz方向両端とが正三角形をなす構成が、経験的な目安とされている。すなわち、距離D1は、このような三角形をなす大きさである距離D2か、あるいは距離D2よりも大きいことにより頂角がより鋭角である二等辺三角形をなす大きさが選択される。これは、台材固定部40(401)における第1台材1Aと第2台材1Bとの剥離を緩和させる意図である。本実施形態においては、屈曲容易部11Aおよび屈曲容易部11Bが設けられていることにより、第1台材1Aおよび第2台材1Bの剥離が抑制されている。このため、図示されたように、距離D1を距離D2よりも小さく設定可能である。これにより、第1台材1Aおよび第2台材1Bの小型化を図ることができる。
図14は、本発明の第3実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態の包装体A3は、第2台材1Bに第2開口部13Bが設けられておらず、これに対応して第2フィルム2Bを備えていない点が、上述した包装体A1および包装体A2と異なる。このような構成であっても、第1台材1Aの第1開口部13Aから被包装物3がz方向に突出しており、第1フィルム2Aには強い張力が生じている。本実施形態においては、この張力による第1台材1Aおよび第2台材1Bの剥離を抑制するために、第1台材1Aに屈曲容易部111Aおよび屈曲容易部112Aが設けられている。なお、本実施形態において、包装体A1および包装体A2で述べた屈曲容易部113Aや補助屈曲容易部12Aを適宜採用してもよい。
このような実施形態によっても、第1台材1Aおよび第2台材1Bの剥離を抑制することができる。なお、本実施形態から理解されるように本発明は、第1台材1Aおよび第2台材1Bに第1開口部13Aおよび第2開口部13Bが形成された構成に限定されず、一方の台材である第1台材1Aに第1開口部13Aが形成されていればよい。また、これに対応して、第2フィルム2Bを備えず第1フィルム2Aを備える構成であればよい。また、本実施形態において第2フィルム2Bを備える構成としてもよい。
図15は、本発明の第4実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態のA5は、包装体A4と同様に第2台材1Bに第2開口部13Bが設けられておらず、これに対応して第2フィルム2Bを備えていない。そして、本実施形態においては、第1開口部13Aが形成された第1台材1Aには、屈曲容易部11Aが形成されておらず、第2開口部13Bが形成されていない第2台材1Bに屈曲容易部111Aおよび屈曲容易部112Aが形成されている。第2台材1Bには、第2開口部13Bが形成されていないものの、第1フィルム2Aの張力は、被包装物3を介して第2台材1Bをz方向において外側に押し付ける力として作用する。このような力が作用する第2台材1Bに屈曲容易部11B(111B,112B)を形成すると、上述した実施形態と同様に、屈曲容易部111Bおよび屈曲容易部112Bが屈曲する。したがって、台材固定部401および台材固定部402における第1台材1Aおよび第2台材1Bの剥離を抑制する効果が期待される。
図16は、本発明の第5実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態においては、第1開口部13Aの態様が、上述した実施形態と異なっている。本実施形態の第1開口部13Aは、z方向視において第1台材1Aから外部に通じる切欠きからなる。このような第1開口部13Aは、z方向視において被包装物3の一部のみを収容し、被包装物3の他の部分を第1台材1Aから突出させる構成に適している。図示された例においては、被包装物3は、手動噴霧式のスプレー容器である。被包装物3のスプレー部分が第1開口部13Aに収容されており、被包装物3の液溜め部分の大半が第1開口部13Aから突出している。
包装体A5は、第1開口部13Aの三方を囲うように3つの台材固定部401、台材固定部403および台材固定部404が設けられている。また、3つの台材固定部401、台材固定部403および台材固定部404の内側に3つの第1固定部411、第1固定部413および第1固定部414が設けられている。そして、台材固定部401と第1開口部13Aとの間に、たとえばミシン目線からなる屈曲容易部111Aが形成されている。なお、同図には表れない第2台材1Bについても、第1開口部13Aと同様の第2開口部13Bを形成し、屈曲容易部111Aと同様の屈曲容易部111Bを設けてもよい。さらに、台材固定部403および台材固定部404の少なくともいずれかと第1開口部13Aとの間に屈曲容易部11Aを設けてもよい。
このような実施形態によっても、第1台材1Aおよび第2台材1Bの剥離を抑制することができる。第1開口部13Aが第1台材1Aの外部に通じていることにより、平面視において第1フィルム2Aの一部が第1台材1Aの外部に接している。このような構成であっても、延伸された第1フィルム2Aの張力は、たとえば台材固定部401において第1台材1Aと第2台材1Bとを剥離させるように作用する。この台材固定部401と第1開口部13Aとの間に屈曲容易部111Aを設けることにより、第1台材1Aと第2台材1Bとの剥離抑制効果を奏することができる。なお、第2台材1Bに屈曲容易部111Bを設けた場合、第1台材1Aと第2台材1Bとの剥離抑制効果をさらに向上させることができる。
本発明に係る包装体および包装材は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る包装体および包装材の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。