JP2023150927A - 物品収容材 - Google Patents

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Toshiyuki Sato
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Abstract

Figure 2023150927000001
【課題】蓋部の先端部分を箱体に容易に挿し込むことができる物品収容材を提供する。
【解決手段】互いに重なるように折り曲げ可能に連結された第1箱体2および第2箱体3と、第1箱体2に折り曲げ可能に連結され、第1箱体2および第2箱体3の端部を一体に覆うとともに、第1箱体2と第2箱体3とを互いに重なった状態に係止可能な蓋部4と、第1箱体2と第2箱体3とを互いに重なった状態に仮留めする仮留め部5と、を有し、第1フィルム24と第2フィルム34との間には、物品11を収容可能に構成され、蓋部4は、第1外板部22と折り曲げ可能に連結され、第1外板部22と連結される側と反対側の蓋係止部42(先端部分)が第2箱体3に挿入され、仮留め部5は、第2内板部31と折り曲げ可能に連結され、第2箱体3に挿入される。
【選択図】図1

Description

本発明は、物品収容材に関する。
従来、折目を介して連結された紙製の2つの箱体が重なり、2つの箱体それぞれの互いに重なる紙材に形成された開口部を覆うフィルムの間に物品を挟んで収容する物品収容材が知られている(例えば、特許文献1参照)。2つの箱のうちの一方の箱には、折り曲げられた先端部分が他方の箱に挿し込まれる蓋部(突片)が設けられている。蓋部は、一方の箱における他方の箱と離れる側の端部に接続され、先端部分が他方の箱における一方の箱と離れる側に設けられた紙材に重なるように他方の箱体に挿し込まれる。蓋部の先端部分が他方の箱体に挿し込まれると、2つの箱体の端部が蓋部で覆われるとともに、2つの箱体が重なった状態に維持される。
特開昭57-125138号公報
2つの箱体それぞれに設けられたフィルムの間に物品を挟み込むため、蓋部の先端部分を挿し込む前には、フィルムの伸縮性や物品の厚さ寸法によって2つの箱が離れることがある。このため、蓋部の先端部分を挿し込む際に2つの箱体が離れないように押さえながら蓋部を挿し込む必要がある。
そこで、本発明は、蓋部の先端部分を箱体に容易に挿し込むことができる物品収容材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る物品収容材は、互いに重なるように折り曲げ可能に連結された第1箱体および第2箱体と、前記第1箱体に折り曲げ可能に連結され、前記第1箱体および前記第2箱体の端部を一体に覆うとともに、前記第1箱体と前記第2箱体とを互いに重なった状態に係止可能な蓋部と、前記第1箱体と前記第2箱体とを互いに重なった状態に仮留めする仮留め部と、を有し、前記第1箱体は、前記第2箱体側に配置され、板面を貫通する第1開口部が形成され、前記第1開口部を覆う第1フィルムが貼り付けられた第1内板部と、前記第2箱体から離れる側に前記第1内板部と間隔をあけて平行に配置される第1外板部と、を有し、前記第2箱体は、前記第1箱体側に前記第1内板部と対向配置され、板面を貫通する第2内板開口部が形成され、前記第2内板開口部を覆う第2フィルムが貼り付けられた第2内板部と、前記第1内板部から離れる側に前記第2内板部と間隔をあけて平行に配置される第2外板部と、を有し、前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間には、物品を収容可能に構成され、前記蓋部は、前記第1外板部と折り曲げ可能に連結され、前記第1外板部と連結される側と反対側の先端部分が前記第2箱体に挿入され、前記仮留め部は、前記第1内板部および前記第2内板部のうちの一方の内板部と折り曲げ可能に連結され、前記第1内板部および前記第2内板部のうちの他方の内板部を有する前記第1箱体および前記第2箱体のうちのいずれかの箱体に挿入される。
本発明によれば、蓋部の先端部分を箱体に容易に挿し込むことができる。
第1実施形態による物品収容材の斜視図である。 図1のA-A線断面図である。 図1のB-B線断面図である。 第1実施形態の紙材の平面図である。 仮留め部および蓋部を挿し込む前の物品収容部の斜視図である。 蓋部を挿し込む前の物品収容部の斜視図である。 第2実施形態による物品収容材の斜視図である。 図7のC-C線断面図である。 第2実施形態の紙材の平面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態による物品収容材について、図1-図6に基づいて説明する。
図1-図3に示すように、本実施形態による物品収容材1は、第1箱体2と、第2箱体3と、蓋部4と、仮留め部5と、を有する。第1箱体2と第2箱体3とは、折目61(図1および図2参照)を介して連結され、折目61で折り曲げられると互いに重なる。蓋部4は、重なった第1箱体2および第2箱体3の端部を覆い、第1箱体2と第2箱体3とを重なった状態に維持する。仮留め部5は、第1箱体2と第2箱体3とを重なった状態に仮留めする。
物品収容材1に収容される物品11は、第1箱体2に設けられた第1フィルム24と第2箱体3に設けられた第2フィルム34との間に挟まれる。第1フィルム24および第2フィルム34の詳細については、後述する。
物品収容材1は、第1フィルム24および第2フィルム34以外が図4に示す1枚の紙材12を折り曲げて製作されている。図4には、物品収容材1を組み立てる前の紙材12を示す。物品収容材1の連続する部位で、折目を介して連続する部位は、折目で折り曲げ可能である。図4に示す、紙材12における符号122で示す隣り合う第1側板部23と第2側板部33との境界部分、および隣り合う第1外板部22と第2外板部32との境界部分は、切断されている。
第1フィルム24および第2フィルム34は、例えば、ポリエチレンフィルムやポリウレタンフィルムなどの樹脂製の透明フィルムである。例えば、特殊ポリオレフィンフィルム(製品名「ポリグレイスフィルム(POLYGRACE)」、株式会社武田産業製)を用いることができる。第1フィルム24および第2フィルム34は、物品11に押し付けられると、少なくとも一部が伸長したり変形したりして物品11の形状に追従し、密着する。第1フィルム24および第2フィルム34は、伸縮性および物品11等に突き刺されて伸長しても穴が開かず復元する耐突き刺し性を有していてもよい。
第1箱体2および第2箱体3の外形は、略同じ長尺の直方体である。第1箱体2と第2箱体3とが重なった物品収容材1の外形は、長尺の直方体である。第1箱体2と第2箱体3とが重なる方向を高さ方向と表記する。物品収容材1は、高さ方向から見た形状が長尺の長方形である。物品収容材1を高さ方向からみた外形の長方形の長辺に沿った方向を長辺方向と表記し、短辺に沿った方向を短辺方向と表記する。以下の説明では、第1箱体2と第2箱体3とは、高さ方向に重なっている。高さ方向のうち、第2箱体3に対して第1箱体2が設けられる側を上側、第1箱体2に対して第2箱体3が設けられる側を下側と表記する。
図1-図3に示すように、第1箱体2は、角筒状である。第1箱体2は、長辺方向に延びる向きに配置される。第1箱体2は、第1内板部21と、第1外板部22と、一対の第1側板部23,23と、を有する。
第1内板部21および第1外板部22は、それぞれの板面の外形が同じ長方形の平板状である。第1内板部21および第1外板部22は、それぞれの板面が高さ方向を向き、第1内板部21の上方に間隔をあけて第1外板部22が配置される。
第1内板部21の短辺方向の一方側の長辺方向に延びる縁部を第1長辺縁部21aと表記し、短辺方向の他方側の長辺方向に延びる縁部を第2長辺縁部21bと表記し、長辺方向の一方側の短辺方向に延びる縁部を第1短辺縁部21cと表記し、長辺方向の他方側の長辺方向に延びる縁部を第2短辺縁部21dと表記する。
第1外板部22の短辺方向の一方側の長辺方向に延びる縁部を第1長辺縁部22aと表記し、短辺方向の他方側の長辺方向に延びる縁部を第2長辺縁部22bと表記し、長辺方向の一方側の短辺方向に延びる縁部を第1短辺縁部22cと表記し、長辺方向の他方側の長辺方向に延びる縁部を第2短辺縁部22dと表記する。
一対の第1側板部23,23は、それぞれの板面の外形が同じ長方形の平板状である。一対の第1側板部23のうちの一方の第1側板部23は、第1内板部21の第1長辺縁部21aと第1外板部22の第1長辺縁部22aとを連結している。一対の第1側板部23,23のうちの他方の第1側板部23は、第1内板部21の第2長辺縁部21bと第1外板部22の第2長辺縁部22bとを連結している。
図4に示すように、組み立てる前の第1箱体2は、一方の第1側板部23、第1外板部22、他方の第1側板部23、第1内板部21の順に折目を介して連続して並んでいる。これらの一方の第1側板部23、第1外板部22、他方の第1側板部23が、折目で折り曲げられて角筒を形成している。一方の第1側板部23には、第1外板部22が連続する側と反対側に第1糊代部26が折目を介して連続している。第1糊代部26は、第1内板部21と貼り合わされる。
第1内板部21には、板面を貫通する第1内板開口部211が形成されている。第1内板開口部211は、長方形状である。第1内板部21の下側の面には、第1フィルム24が貼り付けられている。第1フィルム24は、第1内板開口部211を覆う。
第1内板部21の第1短辺縁部21cには、第1フラップ25が折目を介して連結されている。第1フラップ25は、第1内板部21の第1短辺縁部21cから上方に延びている。第1フラップ25の上縁部25aは、第1外板部22の下面の高さに配置される。
第1外板部22には、板面を貫通する第1外板開口部221が形成されている。第1外板開口部221は、第1内板開口部211と同じ長方形状である。第1外板開口部221は、フィルムで覆われていない。第1内板開口部211と第1外板開口部221とは、高さ方向に重なる。
第1外板部22の第1短辺縁部22cには、折目を介して蓋部4が連結されている。蓋部4は、被覆部41と、蓋係止部42と、を有している。被覆部41は、第1外板部22と折目を介して連続している。蓋係止部42は、折目を介して被覆部41と連続している。蓋部4は、第1外板部22の第1短辺縁部22cから突出している。蓋部4において被覆部41が第1外板部22と連続する基端部分であり、蓋係止部42が第1外板部22と離れる側の先端部分である。
被覆部41は、第1外板部22の第1短辺縁部22cから下方に延びている。被覆部41の下縁部41aは、物品収容材1の下端に位置する第2箱体3の第2外板部32の高さに配置される。
蓋係止部42は、被覆部41の下縁部41aから長辺方向の他方側に延びている。蓋係止部42は、第2箱体3の内部に挿入される。蓋係止部42は、第2外板部32の上面に沿って配置される。
第2箱体3は、角筒状である。第2箱体3は、第2内板部31と、第2外板部32と、一対の第2側板部33,33と、を有する。
第2内板部31および第2外板部32は、それぞれの板面の外形が同じ長方形の平板状である。第2内板部31および第2外板部32は、それぞれの板面が高さ方向を向き、第2内板部31の下方に間隔をあけて第2外板部32が配置される。
第2内板部31の短辺方向の一方側の長辺方向に延びる縁部を第1長辺縁部31aと表記し、短辺方向の他方側の長辺方向に延びる縁部を第2長辺縁部31bと表記し、長辺方向の一方側の短辺方向に延びる縁部を第1短辺縁部31cと表記し、長辺方向の他方側の長辺方向に延びる縁部を第2短辺縁部31dと表記する。
第2外板部32の短辺方向の一方側の長辺方向に延びる縁部を第1長辺縁部32aと表記し、短辺方向の他方側の長辺方向に延びる縁部を第2長辺縁部32bと表記し、長辺方向の一方側の短辺方向に延びる縁部を第1短辺縁部32cと表記し、長辺方向の他方側の長辺方向に延びる縁部を第2短辺縁部32dと表記する。
一対の第2側板部33,33は、それぞれの板面の外形が同じ長方形の平板状である。一対の第2側板部33,33のうちの一方の第2側板部33は、第2内板部31の第1長辺縁部31aと第2外板部32第1長辺縁部32aとを連結している。一対の第2側板部33,33のうちの他方の第2側板部33は、第2内板部31の第2長辺縁部31bと第2外板部32の第2長辺縁部32bとを連結している。
組み立てる前の第2箱体3は、一方の第2側板部33、第2外板部32、他方の第2側板部33、第2内板部31の順に折目を介して連続して並んでいる。これらの一方の第2側板部33、第2外板部32、他方の第2側板部33、第2内板部31が、折目で折り曲げられて角筒を形成している。一方の第2側板部33には、第2外板部32が連続する側と反対側に第2糊代部37が折目を介して連続している。第2糊代部37は、第1内板部21と貼り合わされる。
第2内板部31には、板面を貫通する第2内板開口部311が形成されている。第2内板開口部311は、第1内板開口部211および第1外板開口部221と同じ長方形状である。第2内板開口部311は、第1内板開口部211および第1外板開口部221と高さ方向に重なる。
第2内板部31の上側の面には、第2フィルム34が貼り付けられている。第2フィルム34は、第2内板開口部311を覆う。
第2内板部31の第1短辺縁部31cには、仮留め部5が連結されている。仮留め部5は、端板部51と、仮留め係止部52と、を有している。端板部51は、折目を介して第2内板部31と連続している。仮留め係止部52は、折目を介して端板部51と連続している。仮留め部5において端板部51が第2内板部31と連続する基端部分であり、仮留め係止部52が第2内板部31と離れる側の先端部分である。
端板部51は、第2内板部31の第1短辺縁部31cから上方に延びている。端板部51の上縁部51aは、第1外板部22の下面の高さに配置される。
仮留め係止部52は、端板部51の上縁部51aから長辺方向の他方側に延びている。仮留め係止部52は、第1箱体2の内部に挿入される。仮留め係止部52は、第1外板部22の下面に沿って配置される。仮留め係止部52は、一対の第1フラップ25,25
の上に配置される。仮留め係止部52は、第1外板部22と一対の第1フラップ25とに高さ方向から挟まれている。
一対の第2側板部33,33それぞれの長辺方向の一方側の縁部331には、第2フラップ36,36が連結されている。一対の第2フラップ36,36は、それぞれ折目を介して第2側板部33と連続している。一対の第2フラップ36,36は、第2側板部33の長辺方向の縁部331から短辺方向の内側に延びている。短辺方向の内側とは、一対の第2側板部33,33が互いに近づく側である。一対の第2フラップ36,36の短辺方向の内側の縁部36aは、短辺方向に離れている。
第2フラップ36は、蓋部4の蓋係止部42の上に配置される。蓋部4の蓋係止部42は、第2外板部32と第2フラップ36とに高さ方向から挟まれている。
第1箱体2と第2箱体3とは、第1箱体2の第1内板部21の第2短辺縁部21dと、第2箱体3の第2内板部31の第2短辺縁部31dとが折目61を介して連結されている。
第1箱体2と第2箱体3とが折目61で折り曲げられた状態では、第1内板部21の下面21eと第2内板部31の上面31eとが高さ方向に対向している。第1箱体2と第2箱体3とが折目61で広げられた状態では、第1内板部21の下面21eと第2内板部31の上面31eとが長辺方向に配列され、面一に配置される。すなわち、折目61で折り曲げられて第1箱体2の上に第2箱体3が重なった状態から、第1箱体2を折目61で回転させて広げた状態にすると、第1箱体2の21eは上方を向き、第2箱体3の31eと面一に配置される。
本実施形態では、第1フィルム24が第1内板部21の下面21eに貼り付けられ、第2フィルム34が第2内板部31の上面31eに貼り付けられている。第1フィルム24と第2フィルム34とは、連続する1枚のフィルムであり、第1内板部21の下面21eおよび第2内板部31の上面31eに連続して貼り付けられていてもよい。第1フィルム24と第2フィルム34とは、それぞれ別のフィルムであり、第1内板部21の下面21eおよび第2内板部31の上面31eにそれぞれ貼り付けられていてもよい。
第1箱体2と第2箱体3とが高さ方向に重った状態では、第1フィルム24と第2フィルム34とが高さ方向に重なる。高さ方向に重なる第1フィルム24と第2フィルム34との間には、物品11を収容可能である。物品11は、高さ方向に重なる第1内板開口部211および第2内板開口部311の位置において第1フィルム24および第2フィルム34に挟まれる。上述しているように、第1フィルム24および第2フィルム34は、物品11に押し付けられると、少なくとも一部が伸長したり変形したりして物品11の形状に追従し、密着する。これにより、物品11が第1内板部21および第2内板部31に固定される。第1フィルム24と第2フィルム34とに挟まれた物品11は、第1外板開口部221を介して物品収容材1の上方から視認可能である。
物品収容材1に物品11を収容する方法を説明する。
物品11を収容する前に、第1箱体2および第2箱体3それぞれを角筒状に形成する。蓋部4を第1外板部22から長辺方向の一方側に延びた状態にする。仮留め部5を第2内板部31から長辺方向の一方側に延びた状態とする。
第2フィルム34における第2内板開口部311と重なる部分に物品11を載置する。第1箱体2を折目61で折り曲げて、物品11の上に被せて、物品11を第1箱体2と第2箱体3との間に配置する。物品11が第1フィルム24と第2フィルム34との間に挟み込まれる。物品11に厚さ(高さ方向の大きさ)があるため、第1箱体2と第2箱体3とは、高さ方向に重ならず、離れた状態である。
上記の第1箱体2と第2箱体3とで物品11を挟む工程と前後して、第1フラップ25を上方に折り曲げるとともに、一対の第2フラップ36,36を短辺方向の内側(互いに近づく側)に折り曲げる。
続いて、第1箱体2と第2箱体3とを高さ方向から挟み、高さ方向に重ねて接触させる。第1箱体2と第2箱体3とを高さ方向から挟み込む外力によって、物品11が第1フィルム24および第2フィルム34に押し付けられ、第1フィルム24および第2フィルム34が伸長したり変形したりして物品11の形状に追従し、物品11に密着する。この状態で第1箱体2と第2箱体3とを高さ方向から挟むことをやめると、第1フィルム24および第2フィルム34の弾性により、第1箱体2と第2箱体3との間が開くことがある。
第1箱体2と第2箱体3とを高さ方向から挟んだ状態で、図5に示すように第2内板部31から長辺方向の一方側に延びた状態の仮留め部5の端板部51を、図6に示すように、上方に折り曲げ、仮留め部5の仮留め係止部52を長辺方向の他方側に折り曲げて第1箱体2の第1外板部22と第1フラップ25との間に挿し込む。これにより、第1箱体2と第2箱体3とが高さ方向に重なった状態に仮留めされ、第1箱体2と第2箱体3との間が開くことが防止される。
物品11の下部側は、第2内板開口部311の位置において第2内板部31よりも下方に突出する。物品11の上部側は、第1内板開口部211の位置において第1内板部21よりも上方に突出する。物品収容材1は、収容された物品11の下端部が第2外板部32と接触しないとともに、収容された物品11の上端部が第1外板部22と接触しないように設計されている。
続いて、第1外板部22から長辺方向の一方側に延びた状態の蓋部4の被覆部41を下方に折り曲げ、蓋係止部42を長辺方向の他方側に折り曲げて第2箱体3の第2側板部33と第2フラップ36との間に挿し込んで蓋部4を閉じた状態にする。これにより、第1箱体2および第2箱体3の長辺方向の一方側の端部が覆われるとともに、第1箱体2と第2箱体3とが高さ方向に重なった状態に固定される。
次に、上述した本発明の第1実施形態による物品収容材1の作用・効果について図面を用いて説明する。
本実施形態による物品収容材1には、蓋部4を閉じる前に第1箱体2と第2箱体3とを高さ方向に重なった方向に仮留めする仮留め部5が設けられている。蓋部4を閉じる際には、第1箱体2と第2箱体3とが高さ方向に重なった状態に維持される。このため、第1実施形態による物品収容材1では、蓋部4の蓋係止部42(先端部分)を第2箱体3に容易に挿入できる。
仮留め部5は、第2箱体3に設けられて第1箱体2に挿し込まれ、蓋部4は、第1箱体2に設けられて第2箱体3に挿し込まれる。蓋部4を第2箱体3から外す際には、蓋部4を長辺方向の一方側かつ第2箱体3と離れる側(上側)に引き出す必要があり、仮留め部5を第1箱体2から外す際には、仮留め部5を左右方向の一方側かつ第1箱体2と離れる側(下側)に引き出す必要がある。意図せずに蓋部4が閉じた状態の物品収容材1に蓋部4を外す方向の外力が作用したとしても、仮留め部5は外れないため、第1箱体2と第2箱体3との間が開いて物品11が物品収容材1から出ることを防止できる。
また、仮留め部5の係止部52と蓋部4の蓋係止部42とが重なるため、第1箱体2と第2箱体3との間が開いて物品11が物品収容材1から出ることを防止できる。
本実施形態による物品収容材1は、第1フィルム24および第2フィルム34が樹脂製であり、第1フィルム24および第2フィルム34以外の部材は、紙製である。
このような構成とすることにより、物品収容材1全体が樹脂製の場合と比べて、プラスチック(樹脂製品)の使用量を削減することができる。物品11と接触する第1フィルム24および第2フィルム34は、樹脂製であることにより、物品11に良好に密着できるとともに、物品11に紙粉が付着することを防止できる。
また、使用後には物品収容材1から第1フィルム24および第2フィルム34を剥がすことで、紙とプラスチックとを容易に分別することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、添付図面に基づいて説明する。第2実施形態では、上述の第1実施形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1実施形態と異なる構成について説明する。
図7および図8に示すように、第2実施形態による物品収容材1Bの第2内板部31Bには、第2内板開口部311の短辺方向の両側の縁部311a,311aそれぞれから下方に延びる一対の延出部35,35が設けられている。一対の延出部35,35は、第2内板部31Bと折目35dを介して連続している。折目は、第2内板開口部311の縁部313の位置に設けられている。延出部35は、下方に折り曲げられると、先端部35aが第2外板部32と接触可能な形状に設計されている。
一対の延出部35,35は、第2内板部31Bに対して折り曲げられず、第2内板部31Bと面一となると、第2内板開口部311を閉塞する。一対の延出部35は、紙材12における第2内板開口部311の内側に対応する第2内板開口部対応部分121によってできている。
図9に示すように、本実施形態では、紙材12Bにおける第2内板開口部311の長辺方向の両側の縁部311b,311bに沿って第1切込み35b,35bを設け、これらの第1切込み35b,35bの短辺方向の中央を結ぶように第2内板開口部対応部分121に長辺方向に延びる第2切込み35cを設けている。第2内板開口部対応部分121を折目35dで下方に折り曲げることによって延出部35が形成される。
物品11を収容する前の物品収容材1Bは、一対の延出部35,35は、第2内板部31に対して折り曲げられずに第2内板開口部311を閉塞した状態のままにする。
第1箱体2と第2箱体3との間に物品11を収容して挟み込み、物品11の下部側が第2内板開口部311の位置において第2内板部31よりも下方に突出することによって、第2内板部31の一対の延出部35,35は、それぞれ下方に押されて折目35dで折り曲げられる。延出部35は、第2内板部31から下方または斜め下方に延びる姿勢になる。本実施形態では、延出部35の先端部35aは、第2外板部32の上面と接触している。
第2実施形態による物品収容材1Bには、第2内板部31Bに第2内板開口部311の縁部から下方に延びる延出部35が設けられていて、延出部35の先端部35aが第2外板部32の上面と接触している。延出部35によって第2内板部31Bと第2外板部32との高さ方向の間隔が維持される。このため、例えば、物品11を収容した物品収容材1Bが落下して第2外板部32が床面などに当たり、物品収容材1Bに衝撃が加わった場合に、第2内板部31Bが撓んで、物品11が第2外板部32に接触することを防止できる。すなわち、落下時に物品11に加わる衝撃を低減できる。
第2実施形態による物品収容材1Bでは、延出部35は、物品収容材1Bを形成する紙材12における第2内板部31Bの第2内板開口部311の内側に対応する第2内板開口部対応部分121が第2内板開口部311の縁部で下方に折り曲げられて形成されている。
このような構成とすることにより、延出部35を第2内板部31Bに貼り付けるなどして別に設ける必要が無いとともに、紙材12の材料を無駄なく利用できる。
以上、本発明による物品収容材の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の第1実施形態では、第1箱体2が第2箱体3の上側に配置されているが、第1箱体2と第2箱体3とが上下逆に設けられていてもよい。第1箱体2と第2箱体3とが高さ方向に交差する方向(水平方向や斜め方向に)重なっていてもよい。
上記の実施形態では、仮留め部5は、第2箱体3に設けられて第1箱体2に挿し込まれているが、仮留め部5は、第1箱体2に設けられて第2箱体3に挿し込まれていてもよい。
第1箱体2には、第1内板部21に連続して上方に折り曲げられる第1フラップ25が設けられているが、第1フラップ25に代わって、または第1フラップ25に加えて、一対の第1側板部23,23それぞれに連続して短辺方向の内側に折り曲げられる第2箱体3の一対の第2フラップ36,36と同様の一対のフラップが設けられていてもよい。
上記の実施形態では、第1フィルム24および第2フィルム34が樹脂製であり、第1フィルム24および第2フィルム34以外の部材は、紙製である。これに対し、物品収容材1を製作するための材料は、適宜設定されてよい。
本実施形態では、第1フィルム24が第1内板部21の下面21eに貼り付けられ、第2フィルム34が第2内板部31の上面31eに貼り付けられている。第1フィルム24と第2フィルム34とは、連続する1枚のフィルムであり、第1内板部21の下面21eおよび第2内板部31の上面31eに連続して貼り付けられていてもよい。第1フィルム24と第2フィルム34とは、それぞれ別のフィルムであり、第1内板部21の下面21eおよび第2内板部31の上面31eにそれぞれ貼り付けられていてもよい。第1フィルム24は、第1内板開口部211を部分的に覆わない形態であってもよい。第2フィルム34は、第2内板開口部311を部分的に覆わない形態であってもよい。
上記の第2実施形態では、下方に折り曲げられた延出部35の先端部35aが第2外板部32の上面と接触しているが、下方に折り曲げられた延出部35の先端部35aと第2外板部32の上面との間に隙間が形成されるようにしてもよい。なお、延出部35の先端部35aは、物品収容材1に収容される物品11よりも下方に突出するように設計される。下方に折り曲げられた延出部35の先端部35aと第2外板部32の上面との間に隙間が形成される場合でも、落下により物品収容材1に衝撃が加わった際に延出部35が撓んで衝撃を吸収できるため、物品11に加わる衝撃を低減できる。
第2実施形態による物品収容材1Bでは、延出部35は、物品収容材1Bを形成する紙材12における第2内板部31Bの第2内板開口部311の内側に対応する第2内板開口部対応部分121が第2内板開口部311の縁部で下方に折り曲げられて形成されている。延出部35は、第2内板部31Bとは別に製作されて、第2内板部31Bに貼り付けられていてもよい。
上記の第2実施形態では、延出部35は、紙材12における第2内板開口部311の長辺方向の両側の縁部311b,311bに沿って第1切込み35b,35bを設け、これらの切込みの短辺方向の中央を結ぶように第2内板開口部対応部分121に長辺方向に延びる第2切込み35cを設けている。第2内板開口部対応部分121を折目35dで下方に折り曲げることによって形成される。延出部35は、第2内板開口部311に対して1つのみ設けられていてもよいし、第2内板開口部311に沿って3つ以上設けられていてもよい。延出部35は、第2内板開口部311の縁部全体に沿って複数設けられていてもよい。例えば、複数の延出部35が第2内板開口部311の縁部全体に沿って放射状に配列されていてもよい。第2内板開口部311の形状は、長方形状以外であってもよい。第2内板開口部311は、例えば、円形や、長円、多角形などであってもよい。
1,1B 物品収容材
2 第1箱体
3 第2箱体
4 蓋部
5 仮留め部
11 物品
21 第1内板部
22 第1外板部
24 第1フィルム
31,31B 第2内板部
32 第2外板部
34 第2フィルム
42 蓋係止部(先端部分)

Claims (3)

  1. 互いに重なるように折り曲げ可能に連結された第1箱体および第2箱体と、
    前記第1箱体に折り曲げ可能に連結され、前記第1箱体および前記第2箱体の端部を一体に覆うとともに、前記第1箱体と前記第2箱体とを互いに重なった状態に係止可能な蓋部と、
    前記第1箱体と前記第2箱体とを互いに重なった状態に仮留めする仮留め部と、を有し、
    前記第1箱体は、
    前記第2箱体側に配置され、板面を貫通する第1開口部が形成され、前記第1開口部を覆う第1フィルムが貼り付けられた第1内板部と、
    前記第2箱体から離れる側に前記第1内板部と間隔をあけて平行に配置される第1外板部と、を有し、
    前記第2箱体は、
    前記第1箱体側に前記第1内板部と対向配置され、板面を貫通する第2内板開口部が形成され、前記第2内板開口部を覆う第2フィルムが貼り付けられた第2内板部と、
    前記第1内板部から離れる側に前記第2内板部と間隔をあけて平行に配置される第2外板部と、を有し、
    前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間には、物品を収容可能に構成され、
    前記蓋部は、前記第1外板部と折り曲げ可能に連結され、前記第1外板部と連結される側と反対側の先端部分が前記第2箱体に挿入され、
    前記仮留め部は、前記第1内板部および前記第2内板部のうちの一方の内板部と折り曲げ可能に連結され、前記第1内板部および前記第2内板部のうちの他方の内板部を有する前記第1箱体および前記第2箱体のうちのいずれかの箱体に挿入される物品収容材。
  2. 前記仮留め部は、前記第2内板部と折り曲げ可能に連結され、前記第1箱体に挿入される請求項1に記載の物品収容材。
  3. 前記第1内板部、前記第1外板部、前記第2内板部、前記第2外板部、前記蓋部および前記仮留め部は、紙製であり、
    前記第1フィルムおよび前記第2フィルムは、樹脂製である請求項1または2に記載の物品収容材。
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