JP4128003B2 - 包装箱 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品の輸送用包装に使用するとともに、店頭で一部を破断して収容した商品を露出させて展示可能とした包装箱に関し、特に、柔軟で変形し易い商品を展示するのに好適な包装箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の包装箱として、実開平7−31620号公報に記載されたものが知られている。この包装箱は、4方を囲繞する壁面の1つが一対の壁面構成部を繋ぎ合わせて形成され、その一方の壁面構成部に連続して仕切壁が設けられている。また、4つの壁面のうち所定の壁面、および、上側開口を閉塞するフラップには、破断構造が設けられ、その壁面から上面にかけて開放させ、内部に収容した商品を露出させて展示できるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記包装箱は、樹脂製の袋材に液体を収容させ、直立状態で載置可能とした商品(所謂スタンディングパウチ)を収容する場合、商品が柔軟で変形し易いため、収容作業性が悪いという問題がある。具体的には、このスタンディングパウチは、断面略三角形状をなすため、包装箱の上端開口から収容させると隣接する商品との間に大きな隙間が生じてしまう。そのため、包装箱の上端開口を閉塞しておき、下端開口を開放した状態で、天地を逆向きとした状態で収容作業を行うようにしているが、この方法でもやはり収容作業性および収容数の点で限界があり、特に、手作業で収容作業を行う場合には前記と同様の問題が顕著に現れる。
【0004】
そこで、本発明では、柔軟で変形し易い商品の収容に適し、店頭にて内部の商品を露出させて展示可能な包装箱を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の包装箱は、4方を囲繞する連続した壁面と、各壁面の両端縁にそれぞれ設けたフラップと、囲繞された壁面内において対向する壁面にかけて前記フラップと直交方向に延びる仕切壁とを備え、前記フラップのうち、一対の内フラップを折り曲げた後、一対の外フラップを折り曲げて蓋をする断面略H型の包装箱において、前記壁面の一端に位置する前記外フラップのうち、一方の突出長さを他方の突出長さより大きく形成するとともに、連続する壁面に対して折り曲げた状態で互いの突出端が突き合う寸法で形成し、前記一方の外フラップに、幅方向に破断可能な第1破断手段を設けるとともに、該第1破断手段の両端から連続する前記壁面にかけて延びる一対の第2破断手段を設け、前記外フラップと連続する壁面に、前記第2破断手段と連続し反対側の端縁に向けて延びる一対の第3破断手段を設けるとともに、これら第3破断手段の端部を連続する第4破断手段を設け、内部に収容する商品を、その上側が前記第3および第4破断手段を形成した壁面の側に位置するように収容させ、前記フラップを側方に位置させ、前記第3および第4破断手段を設けた壁面を上方に位置させ、前記各破断手段によりフラップおよび壁面を破断することにより、これらフラップおよび壁面の一部を開放した状態で展示可能としたものである。
【0006】
前記包装箱では、内部に商品を収容する際には、従来と同様に、壁面に設けたフラップの一端側を閉じる一方、他端側を開放した状態で、開放したフラップの側を上向きに配置した状態で行う。この際、柔軟で変形し易い商品を収容する場合には、例えば蓋を構成するフラップを側方に位置させて配置する。そうすると、商品は横向きに収容させることになり、その結果、その商品は、包装箱内において均一的に偏平した状態になるため、各商品間に隙間を生じさせることなく、作業性よく収容することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る断面H型の包装箱1を示す。この包装箱1は、上下方向にかけた4方を囲繞する壁面2,3A,3B,4(4A,4B)を備え、その両端の開口を閉塞するフラップ10A〜10E,12A〜12Eと仕切壁6とを一体に成形し、図1の下段に示す収容状態から上段に示すように一部を開放し、内部に収容した商品を展示可能としたものである。
【0008】
具体的には、この包装箱1は、紙器打抜装置(図示せず)によって段ボール紙を打ち抜き、連続した一枚の展開状態で打ち抜いて成形される。なお、前記段ボール紙は、一対の表紙および裏紙の間に波状の中しんを配設した周知のものである。
【0009】
展開状態の打抜製品1’は、図2(A)に示すように、略中央に位置する幅方向に長尺な下壁面2の両側に、一対の側壁面3A,3Bが連続するとともに、これら側壁面3A,3Bの両側に、上壁面4を構成する上壁構成面4A,4Bが連続するように設けられている。なお、各壁面2,3A,3Bおよび上壁構成面4A,4Bとの境界部分には、一点鎖線で示すように、段ボール紙の肉厚を圧縮して成形した折曲線5が設けられている。
【0010】
前記上壁構成面4A,4Bは、図中左側の上壁構成面4Aの幅を前記下壁面2の幅の略半分とし、右側の上壁構成面4Bの幅を下壁面2の幅の半分より大きく形成されている。そして、包装箱1の組立時には、上壁構成面4Bを上壁構成面4Aの外側に重畳させ、糊付けにより貼着するとともに、その重畳部分を圧縮し、重畳していない部分の肉厚と略同等となるように構成される。
【0011】
前記下壁面2、側壁面3A,3B、および、上壁構成面4A,4Bのうち、左側端部に位置する上壁構成面4Aには、仕切壁6が連続するように設けられている。この仕切壁6は、前記側壁面3A,3Bと略同一幅に形成され、その端部には糊代部7が設けられるとともに、その境界部分に折曲線8が設けられている。そして、包装箱1の組立状態では、対向する上壁面4から下壁面2にかけて後述するフラップ10A〜10E,12A〜12Eと直交方向に延びるように位置する構成としている。また、この仕切壁6と上壁構成面4Aとの境界部分には、所定間隔をもって直線状に延びる破断ラインと、該破断ラインの一端より傾斜して延びるガイドラインとからなる片ジッパー9が設けられている。なお、前記ガイドラインは、上壁構成面4Aの側に延びるように設けられている。
【0012】
前記下壁面2、側壁面3A,3B、および、上壁構成面4A,4Bの上側端縁には、これらにより囲繞された開口を閉塞する第1フラップ10A〜10Eが設けられ、その境界部分には折曲線11が設けられている。
【0013】
そのうち、側壁面3A,3Bと連続する第1フラップ10B,10Cは、他の第1フラップ10A,10D,10Eの内側に位置する内フラップを構成するものである。下壁面2と連続する第1フラップ10Aは、他の第1フラップ10D,10Eとともに外フラップを構成するもので、その突出長さは、テープによる貼着で段ボール紙自身が備えた弾性により浮き上がらない程度でできるだけ小さい寸法とされている。上壁構成面4A,4Bと連続する第1フラップ10D,10Eは、上壁構成面4A,4Bと同様に、互いの端部が糊付けにより貼着され、1つのフラップを構成するもので、その突出長さは、前記第1フラップ10Aとともに折曲線11に沿って折り曲げると、互いの突端縁が突き合う寸法とされている。
【0014】
また、前記下壁面2、側壁面3A,3B、および、上壁構成面4A,4Bの下側端縁には、これらにより囲繞された開口を閉塞する第2フラップ12A〜12Eが設けられ、その境界部分には折曲線13が設けられている。
【0015】
そのうち、側壁面3A,3Bと連続する第2フラップ12B,12Cは内フラップを構成し、他の第2フラップ12A,12D,12Eは外フラップを構成するものである。なお、第2フラップ12D,12Eは、第1フラップ10D,10Eと同様に、互いの端部が糊付けにより貼着され、1つのフラップを構成するものである。そして、これら第2フラップ12A,12D,12Eの突出長さは、折曲線13に沿って折り曲げると、互いの突端縁が中央で突き合う寸法とされている。
【0016】
本実施形態では、組立状態で1つのフラップを構成する第1フラップ10D,10Eに、第1破断手段14および一対の第2破断手段17が設けられている。また、これら第1フラップ10D,10Eに連続する上壁構成面4A,4Bに、一対の第3破断手段18および第4破断手段19が設けられている。
【0017】
前記第1破断手段14は、1つの外フラップを構成する第1フラップ10D,10Eを幅方向に破断するもので、図2(B)に示すように、幅方向(切断方向)に沿って所定間隔をもって直線状に延びる破断ラインaと、各破断ラインaの一端から同方向に傾斜して延びるガイドラインbを対称に一対設けたジッパーからなる。なお、前記ガイドラインb,bは、互いに近接する方向に延びるように設けられている。また、この第1破断手段14は、各第1フラップ10D,10Eの縁との間に、テープを貼着可能な間隔を有する位置とされている。組立状態において、この第1破断手段14の左側端部に位置する第1フラップ10Dの端部には、略H字形状の破断始点部15が設けられている。この破断始点部15は、平行に延びる破断ラインの間が摘み部15aを構成する。また、第1破断手段14の右側端部に位置する第1フラップ10Eの端部には、その端の破断ラインa,aを連続させる破断終点部16が設けられている。
【0018】
前記第2破断手段17は、前記第1破断手段14の両端の破断始点部15および破断終点部16から、連続する前記上壁構成面4A,4Bとの境界部分(稜部)にかけて高さ方向に延びるもので、所定間隔をもって直線状に延びる破断ラインaと、各破断ラインaの一端から延びるガイドラインbを設けた片ジッパーからなる。なお、この第2破断手段17では、ガイドラインbが内側に向けて延びるように設けられている。また、この第2破断手段17は、各第1フラップ10D,10Eの縁との距離が、内フラップを構成する第1フラップ10B,10Cの突出長さより広く形成されている。
【0019】
前記第3破断手段18は、前記第2破断手段17の端部から連続して反対側の端縁(稜部)にかけて延びるもので、第2破断手段17と同様に、破断ラインaとガイドラインbとを設けた片ジッパーからなる。この第3破断手段18では、ガイドラインbは内側に向けて延びるように設けられている。
【0020】
前記第4破断手段19は、前記第3破断手段18の端部を連続するもので、隣接する第2フラップ12D,12Eとの境界部分である稜部に沿って所定間隔をもって延びる破断ラインaと、上壁構成面4A,4B内である内側に向けて延びるガイドラインbとを設けた片ジッパーからなる。
【0021】
前記構成の打抜製品1’からなる包装箱1は、内部に柔軟で変形し易いスタンディングパウチなどの商品を収容する場合には、各フラップ10A〜10E,12A〜12Eが側方に位置するように配置して使用する。この場合、上下方向に延びる面は、各フラップ10A〜10E,12A〜12Eによる蓋部分、側壁面3A,3Bおよび仕切壁6である。
【0022】
ここで、この種の段ボール紙からなる包装箱1は、上下方向に延びる面の中しんが上下方向に延びるように構成することにより、上下方向の圧縮強さが強くなる一方、中しんが横方向に延びるように構成することにより、上下方向の圧縮強さが弱くなる。
【0023】
しかし、前記フラップ10A〜10E,12A〜12Eによる蓋部分と、側壁面3および仕切壁6とは、互いに直交する方向に中しんが延びるようになる。そのため、本実施形態では、図1に示すように、側壁面3および仕切壁6を構成する面の中しんが上下方向に延びるように構成している。
【0024】
次に、前記打抜製品1’の組み立てについて説明する。
まず、前記打抜製品1’の裏紙側を上向きに位置させた状態で、仕切壁6の端に設けた糊代部7に酢酸ビニルエマルジョン系の接着剤などを塗布する。
【0025】
その後、側壁面3Aと上壁構成面4Aとの間の折曲線5に沿って上壁構成面4Aの側を折り曲げ、糊代部7を下壁面2上に重畳させ、圧着することにより、糊代部7と下壁面2とを貼着するとともに、重畳した肉厚を圧縮する。なお、この状態では、図3に示すように、糊代部7と上壁構成面4Aとの間に設けた折曲線8が、下壁面2の略中央に位置する。
【0026】
ついで、連続した上壁構成面4B、第1フラップ10Eおよび第2フラップ12Eの縁に前記と同様の接着剤を塗布した後、下壁面2と側壁面3Bとの間の折曲線5に沿って上壁構成面4Bの側を折り曲げる。これにより、前記上壁構成面4B、第1フラップ10Eおよび第2フラップ12Eの縁が、上壁構成面4A、第1フラップ10Dおよび第2フラップ12Dの上に重畳する。そして、この重畳部分を圧着することにより、これらを貼着するとともに、重畳した肉厚を圧縮する。
【0027】
このように組み立てられた包装箱1は、この状態で、所定のメーカに納品され、この製造メーカにて、商品を収容して梱包される。
【0028】
この収容作業では、例えば、まず、第2フラップ12A〜12Eのうち、内フラップを構成する第2フラップ12B,12Cを折曲線13に沿って内向きに折り曲げた後、外フラップを構成する第2フラップ12A,12D,12Eを折曲線13に沿って内向きに折り曲げる。そして、第2フラップ12A,12D,12Eの突き合った先端部分をテープにより貼着して蓋をする。
【0029】
この状態で、図4に示すように、開放した第1フラップ10A〜10Eの側を上向きに配置し、所定の商品を収容する。この際、本発明の包装箱1は、蓋を構成するフラップ10A〜10E,12A〜12Eを側方に位置させて配置する構成としているため、収容する商品は、その上側が前記第3および第4破断手段18,19を形成した壁面4の側に位置するように横向きに収容させる。
【0030】
そのため、柔軟で変形し易いスタンディングパウチなどの商品を収容する場合には、その商品は、包装箱1内において自重により均一的に偏平した状態になる。その結果、各商品間には隙間が生じることなく、作業性よく収容することができる。
【0031】
このようにして商品を収容した包装箱1は、第1フラップ10A〜10Eのうち、内フラップを構成する第1フラップ10B,10Cを折曲線11に沿って折り曲げた後、外フラップを構成する第1フラップ10A,10D,10Eを折曲線11に沿って折り曲げ、その突き合った先端部分をテープにより貼着して蓋をする。
【0032】
前記包装箱1に収容した商品を販売する販売店の店頭では、例えば図1に示すように、フラップ10A〜10E,12A〜12Eを側方に位置させ、第3および第4破断手段18,19を設けた上壁構成面4A,4Bが上方に位置するように包装箱1を積み上げ、その最上段の包装箱1を開放状態とする。
【0033】
具体的には、まず、側面に位置する第1フラップ10Dの破断始点部15の摘み部15aを把持し、第1破断手段14を破断終点部16の方向に引っ張る。これにより、図5に示すように、ガイドラインbにより外方向に破断方向が広がることなく、破断ラインaに沿って第1フラップ10Dおよび貼着した第1フラップ10Eを横方向に破断する。なお、この破断は、破断終点部16に至ることにより止まる。
【0034】
ついで、破断により開放した第1破断手段14の部分から手を差し込み、第1フラップ10D,10Eを上向きに引き上げることにより、両側の第2破断手段17に沿って第1フラップ10D,10Eを垂直方向に破断する。
【0035】
そして、第2破断手段17による破断が上壁構成面4A,4Bの稜部まで至ると、引っ張る方向を第2フラップ12A〜12Eの側に変更することにより、両側の第3破断手段18に沿って上壁構成面4A,4Bを破断すると同時に、仕切壁6と上壁構成面4Aとの間に設けた片ジッパー9に沿ってこれら仕切壁6と上壁構成面4Aとを破断する。
【0036】
その後、第3破断手段18による破断が隣接する第2フラップ12D,12Eの綾部まで至ると、破断した上壁構成面4Aの縁を把持し、破断始点部15の側から破断終点部16の側へ上壁構成面4Aおよび貼着した上壁構成面4Bを引っ張る。これにより、第4破断手段19に沿って上壁構成面4A,4Bを破断し、図1の上段に示すように、側部および上部の一部を開放状態とする。
【0037】
この開放状態では、内部に収容した商品を露出させることができるため、店頭にて棚などの陳列台を設置することなく、商品を展示することができる。しかも、本実施形態では、下壁面2と連続する第1フラップ10Aの突出長さをできるだけ小さい寸法としているため、広い露出領域を確保することができ、その結果、販売促進効果を得ることができる。
【0038】
また、前記包装箱1は、連続した一枚の打抜製品1’からなるため、部品点数の削減を図ることができ、製造に係る作業性、保管に係る製品管理、収容スペースなど、種々の面で好適であり、大幅にコストダウンを図ることができる。
【0039】
さらに、前記包装箱1は、フラップ10A〜10E,12A〜12Eを側方に位置させて配置するため、側方に位置する面の段ボール紙を構成する中しんの延び方向が異なるが、側壁面3A,3Bおよび仕切壁6の3面の中しんが上下方向に位置する構成としているため、上下方向の圧縮強さを損なうことはない。そのため、包装箱1を上下方向に積み上げても、下段の包装箱1が潰れるなどの不都合が生じることはない。勿論、包装箱1を3段に積み上げ、中段と上段とを図1に示すように開放状態としても、中段の包装箱1が潰れることもない。
【0040】
なお、本発明の包装箱1は、前記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、図6に示すように、図2(A)中、切り落とす領域に位置する第2フラップ12A〜12Eの側に、仕切壁6と連続する折曲部20を設けるとともに、その境界部分に折曲線21を設けてもよい。このようにすれば、仕切壁6が断面略L字形状をなし、この状態で上下方向に延びるため、より上下方向の圧縮強さを向上できる。
【0041】
また、前記実施形態では、仕切壁6は、箱内の中央に位置するように設けたが、その位置は希望に応じて変更可能である。
【0042】
また、仕切壁6は、別体に形成する構成とし、糊付けや圧入などの方法で設けてもよい。この場合、前記実施形態のように、上壁面4は、2つの構成面4A,4Bに分割して形成する必要はない。
【0043】
また、仕切壁6の数は1つに限られず、2以上設ける構成としてもよい。この場合、前記実施形態のように一体成形したものと、別体に形成したものとを組み合わせることが好ましい。
【0044】
また、前記実施形態では、各破断手段14,17,18,19を破断ラインaとガイドラインbとからなるジッパーまたは片ジッパー構造により構成したが、一面に粘着剤が塗布されたPP製のテープを裏面に貼着し、この樹脂テープの強度により段ボール紙の所定位置を破断する構成としてもよい。
【0045】
また、第3破断手段18は、必ずしも隣接する第2フラップ12D,12Eとの綾部まで延ばす必要はない。
【0046】
また、前記実施形態では、各破断手段14,17,18,19を2つの構成面からなるフラップ10D,10Eおよび構成面4A,4Bに設けたが、連続した1つフラップ10Aおよび壁面2に設けてもよい。
【0047】
また、前記実施形態では、柔軟な商品を収容させるため、フラップ10A〜10E,12A〜12Eが側方に位置するように配置したが、変形しない商品を収容する場合には、フラップ10A〜10Eが上方に位置するように配置してもよい。このようにしても、前記と同様の破断作業を行うことにより、包装箱1の側部と上部の一部を開放し、内部の商品を露出させて展示することができる。なお、この場合には、段ボール紙の中しんは、図2(A)と直交方向、即ち、フラップ10A〜10Eからフラップ12A〜12Eにかけて延びるように構成することが好ましい。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の包装箱は、柔軟で変形し易い商品を収容する場合には、蓋を構成するフラップを側方に位置させて配置し、商品は横向きに収容させることができる。その結果、その商品の収容作業時には、商品は、包装箱内において自重で均一的に偏平した状態になるため、各商品間に隙間を生じさせることなく、作業性よく収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る包装箱を示す斜視図である。
【図2】 (A)は包装箱の展開状態を示す平面図、(B)は(A)の一部拡大平面図である。
【図3】 包装箱の組立工程の1つの状態を示す斜視図である。
【図4】 包装箱内に商品を収容する状態を示す斜視図である。
【図5】 包装箱を開放する工程の1つの状態を示す斜視図である。
【図6】 変形例の包装箱の展開状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1…包装箱、2…下壁面、3A,3B…側壁面、4…上壁面、4A,4B…上壁構成面、6…仕切壁、10A〜10E…第1フラップ、12A〜12E…第2フラップ、14…第1破断手段、17…第2破断手段、18…第3破断手段、19…第4破断手段。
Claims (2)
- 4方を囲繞する連続した壁面と、各壁面の両端縁にそれぞれ設けたフラップと、囲繞された壁面内において対向する壁面にかけて前記フラップと直交方向に延びる仕切壁とを備え、前記フラップのうち、一対の内フラップを折り曲げた後、一対の外フラップを折り曲げて蓋をする断面略H型の包装箱において、
前記壁面の一端に位置する前記外フラップのうち、一方の突出長さを他方の突出長さより大きく形成するとともに、連続する壁面に対して折り曲げた状態で互いの突出端が突き合う寸法で形成し、
前記一方の外フラップに、幅方向に破断可能な第1破断手段を設けるとともに、該第1破断手段の両端から連続する前記壁面にかけて延びる一対の第2破断手段を設け、
前記外フラップと連続する壁面に、前記第2破断手段と連続し反対側の端縁に向けて延びる一対の第3破断手段を設けるとともに、これら第3破断手段の端部を連続する第4破断手段を設け、
内部に収容する商品を、その上側が前記第3および第4破断手段を形成した壁面の側に位置するように収容させ、
前記フラップを側方に位置させ、前記第3および第4破断手段を設けた壁面を上方に位置させ、
前記各破断手段によりフラップおよび壁面を破断することにより、これらフラップおよび壁面の一部を開放した状態で展示可能としたことを特徴とする包装箱。 - 前記壁面のうちの一面を、一対の構成面を貼着することにより構成するとともに、これら構成面に連続した一対のフラップで1つの外フラップを構成し、
これらフラップのうち、一方に破断始点部を設けるとともに、他方に破断終点部を設け、これら破断始点部および破断終点部にかけて前記第1破断手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の包装箱。
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