JP6923351B2 - 積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、積層体に関する。
従来、ナノサイズの金属微粒子を用いて導電層や配線層を形成する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、炭素数が6以上のアルキルアミンと、炭素数が5以下であるアルキルアミンとを含むアミン混合液と、金属原子を含む金属化合物を混合して、当該金属化合物とアミンを含む錯化合物を生成する第1工程と、当該錯化合物を加熱することで分解して金属微粒子を生成する第2工程を含むことを特徴とする被覆金属微粒子の製造方法が記載されている。特許文献1には、その製造方法を用いて得られた金属微粒子は、低温においても円滑に焼結が可能であり、耐熱性に劣るプラスチック基板上にも導電層等を形成し得ることも記載されている。
特開2012−162767号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1に記載されている被覆金属微粒子を用いて得られる積層フィルムは、基材層の透明性に劣る、被覆金属微粒子を含む金属層上に形成しためっき層の均一性に劣る、基材層に対する当該めっき層の密着性に劣る、当該金属層の導電性に劣るという問題があることが分かった。
そこで、本発明は、基材層の透明性、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性および導電性に優れた積層体を提供することを目的とする。
本発明に係る積層体は、
順に、隣接して
脂環構造含有樹脂層と、
めっき下地層と、
を有する積層体であって、
前記めっき下地層が、
(A)金属ナノ粒子と、
(B)有機π共役系化合物と、
を含むことを特徴とする、積層体である。これにより、基材層の透明性、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性および導電性に優れた積層体を提供することが可能である。
本発明に係る積層体は、前記めっき下地層が、(C)界面活性剤をさらに含むことが好ましい。これにより、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性および導電性が向上する。
本発明に係る積層体は、前記(C)界面活性剤が、フッ素系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびこれらの組み合わせからなる群より選択されることが好ましい。
本発明に係る積層体は、前記(B)有機π共役系化合物が、フタロシアニン環またはナフタロシアニン環を有し、
前記(B)有機π共役系化合物が、アミノ基、メルカプト基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ホスフィン基、ホスホン酸基、ハロゲン基、セレノール基、スルホ基、スルフィド基、セレノエーテル基およびこれらの組み合わせからなる群より選択される置換基を有することが好ましい。
本発明に係る積層体は、前記(B)有機π共役系化合物が、以下の構造:
Figure 0006923351
の1つ以上を有することが好ましい。
本発明に係る積層体は、前記めっき下地層が、(D)バインダーをさらに含有することが好ましい。これにより、基材層に対するめっき層の密着性が向上する。
本発明に係る積層体は、
順に、隣接して
脂環構造含有樹脂層と、
めっき下地層と、
めっき皮膜と、
を有する、上記いずれかに記載の積層体である。これにより、基材層の透明性、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性および導電性に優れる。
本発明によれば、基材層の透明性、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性および導電性に優れた積層体を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。これらの記載は、本発明の例示を目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
本明細書において、数値範囲は、別段の記載がない限り、その範囲の下限値および上限値を含むことを意図している。例えば、1〜500nmは、下限値1nmと上限値500nmを含むことを意図しており、1nm以上500nm以下を意味する。
(積層体)
本発明に係る積層体は、
順に、隣接して
脂環構造含有樹脂層と、
めっき下地層と、
を有する積層体であって、
前記めっき下地層が、
(A)金属ナノ粒子と、
(B)有機π共役系化合物と、
を含むことを特徴とする、積層体である。これにより、基材層の透明性、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性および導電性に優れた積層体を提供することが可能である。
<脂環構造含有樹脂層>
脂環構造含有樹脂層は、本発明に係る積層体の基材層として機能する層であり、以下、「基材層」ともいうことがある。
脂環構造含有樹脂層は、樹脂成分として脂環構造含有重合体を含有する層である。脂環構造含有重合体は、主鎖と側鎖の少なくとも一方に脂環構造を有する重合体である。なかでも、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、低吸水性などに優れることから、主鎖に脂環構造を有する脂環構造含有重合体が好ましい。脂環構造含有重合体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂環構造としては、例えば、飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられる。なかでも、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、低吸水性などにより優れることから、シクロアルカン構造が好ましい。
脂環構造を構成する炭素原子数は、特に限定されない。例えば、4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲である。脂環構造を構成する炭素原子数がこれらの範囲内であることで、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、低吸水性などの基材層の特性がより高度にバランスされる。
脂環構造含有重合体中の脂環構造を有する繰り返し単位の割合は、適宜調節すればよい。この繰り返し単位の割合は、全繰り返し単位に対して、例えば、30重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上である。上記割合が30重量%以上であることで、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、低吸水性などにより優れる。脂環構造含有重合体中の脂環構造を有する繰り返し単位以外の残部は、特に限定されず、適宜選択すればよい。
脂環構造含有重合体の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されず、適宜調節すればよい。例えば、5,000〜500,000、好ましくは8,000〜200,000、より好ましくは10,000〜100,000である。脂環構造含有重合体の重量平均分子量(Mw)が5,000〜500,000の範囲内であることで、基材層の機械的強度などの各種特性と、基材層を製造する際の作業性とがより高度にバランスされる。
脂環構造含有重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されず、適宜調節すればよい。例えば、1.0〜4.0、好ましくは1.0〜3.0、より好ましくは1.0〜2.5である。脂環構造含有重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、実施例に記載の方法に従って求める。
脂環構造含有重合体のガラス転移温度(Tg)は、特に限定されず、適宜調節すればよい。例えば、50〜200℃、好ましくは80〜170℃である。当該Tgが80℃以上であることで、基材層の耐熱性が向上する。Tgは、実施例に記載の方法に従って求める。
脂環構造含有重合体としては、例えば、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体などが挙げられる。これらの中でも、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、低吸水性などに優れることから、ノルボルネン系重合体が好ましい。なお、本明細書において、脂環構造含有重合体重合体は、重合反応生成物と、その水素添加物を含む。
(1)ノルボルネン系重合体
ノルボルネン系重合体は、ノルボルネン骨格を有する単量体であるノルボルネン系単量体を重合して得られる重合体またはその水素添加物である。ノルボルネン系重合体としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体;ノルボルネン系単量体とその他の単量体との開環共重合体;これらの水素添加物;ノルボルネン系単量体の付加重合体;ノルボルネン系単量体とその他の単量体との付加共重合体などが挙げられる。
ノルボルネン系単量体としては、ノルボルネン(別名:ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)、ジシクロペンタジエン(別名:トリシクロ[4.3.01,6.12,5]デカ−3,7−ジエン)、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン(別名:テトラシクロ[9.2.1.02,10.03,8]テトラデカ−3,5,7,12−テトラエンまたはメタノテトラヒドロフルオレンまたは7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、)、テトラシクロドデセン(別名:テトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]ドデカ−3−エン)およびこれらの誘導体(環に置換基を有するものをいう)などが挙げられる。ノルボルネン系単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記誘導体が環に有する置換基としては、アルキル基、アルキレン基、ビニル基、アルコキシカルボニル基、アルキリデン基などが挙げられる。
置換基を有するノルボルネン系単量体としては、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンなどが挙げられる。
前記開環共重合体を形成するその他の単量体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、およびこれらの誘導体などの単環の環状オレフィン系単量体などが挙げられる。上記誘導体が環に有する置換基としては、上述したものと同様のものが挙げられる。
前記付加共重合体を形成するその他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンなどの炭素数2〜20のα−オレフィン;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテンなどのシクロオレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;およびこれらの誘導体などが挙げられる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンが特に好ましい。上記誘導体が有する置換基としては、上述したものと同様のものが挙げられる。
前記開環重合体、前記開環共重合体、これらの水素添加物、前記付加重合体および前記付加共重合体の合成方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、特開2016-147502号公報に記載の方法を用いてもよい。
上述したノルボルネン系重合体の中でも、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、低吸水性などに優れることから、ノルボルネン系単量体の開環重合体の水素添加物が好ましい。
(2)単環の環状オレフィン系重合体
単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの、単環の環状オレフィン系単量体の付加重合体が挙げられる。これらの重合体の合成方法は特に限定されず、公知の方法を適宜選択すればよい。
(3)環状共役ジエン系重合体
環状共役ジエン系重合体としては、例えば、シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−または1,4−付加重合した重合体およびその水素添加物などが挙げられる。これらの重合体の合成方法は特に限定されず、公知の方法を適宜選択すればよい。
(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体
ビニル脂環式炭化水素系重合体としては、例えば、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体およびその水素添加物;スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環部分の水素添加物などが挙げられる。また、ビニル脂環式炭化水素系重合体は、ビニル脂環式炭化水素系単量体および/またはビニル芳香族系単量体と、その他の単量体との共重合体でもよい。ビニル脂環式炭化水素系重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体などいずれの共重合体でもよい。これらの重合体の合成方法は特に限定されず、公知の方法を適宜選択すればよい。
耐熱性等により優れる基材層を形成し易いことから、脂環構造含有重合体は、結晶性脂環構造含有重合体(以下、「重合体(α)」ということがある。)であることが好ましい。
「結晶性」とは、測定条件等を最適化することにより、示差走査熱量測定(DSC)で融点を観測することができる性質をいい、重合体鎖の立体規則性により定まる性質である。
重合体(α)としては、例えば、国際公開第2012/033076号パンフレットに記載のシンジオタクチック立体規則性を有するジシクロペンタジエン開環重合体水素化物(以下、「重合体(α1)」ということがある。)、特開2002−249553号公報に記載のアイソタクチック立体規則性を有するジシクロペンタジエン開環重合体水素化物、特開2007−16102号公報に記載のノルボルネン開環重合体水素化物などが挙げられる。重合体(α)としては、重合体(α1)が好ましい。
重合体(α)の融点は、好ましくは、200〜300℃、より好ましくは250〜300℃である。融点がこの範囲にある重合体(α)は、耐熱性などの特性と成形性とのバランスが良好である。
重合体(α1)の立体規則性の程度は特に限定されないが、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、低吸水性などにより優れることから、立体規則性の程度がより高いものが好ましい。具体的には、ジシクロペンタジエンを開環重合して、次いで水素化して得られる繰り返し単位についてのラセモ・ダイアッドの割合が、51%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることが特に好ましい。ラセモ・ダイアッドの割合が高いほど、すなわち、シンジオタクチック立体規則性の高いほど、重合体(α1)は、高い融点を有する。
ラセモ・ダイアッドの割合は、13C−NMR測定によって求めることができる。具体的には、オルトジクロロベンゼン−d4を溶媒として、150℃でinverse−gated decoupling法を適用して13C−NMR測定を行い、メソ・ダイアッド由来の43.35ppmのシグナルと、ラセモ・ダイアッド由来の43.43ppmのシグナルの強度比からラセモ・ダイアッドの割合を求めることができる。
ジシクロペンタジエンには、エンド体およびエキソ体の立体異性体が存在するが、本発明においては、一方の立体異性体のみを用いてもよいし、両方の異性体の任意の割合の混合物を用いてもよい。本発明においては、重合体(α1)の結晶性が高まり、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、低吸水性などにより優れることから、エンド体またはエキソ体の割合を高くすることが好ましい。例えば、エンド体またはエキソ体の割合は、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。なお、合成が容易であることから、エンド体の割合が高いことが好ましい。
重合体(α1)の合成方法は特に限定されず、例えば、特開2016-008283号公報などに記載の公知の方法に従って、開環重合反応及び水素化反応を行うことにより、重合体(α1)を合成することができる。
脂環構造含有樹脂層中の脂環構造含有重合体の含有量は、適宜調節すればよい。例えば、脂環構造含有樹脂層の総質量に対して、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上である。
脂環構造含有樹脂層は、脂環構造含有重合体に加えて、その他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、脂環構造含有重合体以外の樹脂、酸化防止剤、結晶核剤、充填剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤、帯電防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、近赤外線吸収剤、滑剤などが挙げられる。
上記その他の成分の含有量は、目的に合わせて適宜調節すればよい。例えば、脂環構造含有樹脂層の総質量に対して、50重量%未満、好ましくは40重量%未満、より好ましくは20重量%未満である。
脂環構造含有樹脂層の厚みは特に限定されず、適宜調節すればよい。脂環構造含有樹脂層の厚みは、例えば、1〜400μm、好ましくは3〜200μm、より好ましくは10〜100μmである。
脂環構造含有樹脂層は、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日本ゼオン社製のゼオノアフィルム(登録商標) ZF14、ZF16などが挙げられる。
脂環構造含有樹脂層は、表面処理をしたものであってもよいし、未処理のものであってもよい。表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理、UV処理、脱脂処理、表面粗面化処理などの接着力を高める処理が挙げられる。
<めっき下地層>
めっき下地層は、上記脂環構造含有樹脂層に隣接する層である。めっき下地層は、(A)金属ナノ粒子と、(B)有機π共役系化合物とを含む。めっき下地層は、上記脂環構造含有樹脂層に隣接していればよく、脂環構造含有樹脂層の片面のみに形成されていてもよいし、両面に形成されていてもよい。
本発明に係る積層体のめっき下地層は、例えば、(A)金属ナノ粒子と、(B)有機π共役系化合物とを含むめっき下地層用組成物を上記脂環構造含有樹脂層上に塗布して、乾燥することにより、形成することができる。めっき下地層用組成物を例示説明する。
めっき下地層用組成物は、(A)金属ナノ粒子と、(B)有機π共役系化合物とを含む。この他、必要に応じて(C)界面活性剤、(D)バインダー、(E)分散媒などを含んでいてもよい。
(A)金属ナノ粒子
金属ナノ粒子を構成する金属としては、めっき下地層上に形成されるめっき皮膜の種類などに応じて適宜選択すればよい。金属ナノ粒子を構成する金属としては、例えば、Li、Be、B、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、As、Se、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Cs、Ba、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W,Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、PoおよびAtからなる群より選択される元素の単体、混合物、合金またはそれらの化合物などが挙げられる。
金属ナノ粒子を構成する金属としては、めっき形成時の活性度の観点から、金、銀、白金などの貴金属、ニッケルなどの遷移金属、スズなどの両性金属が好ましい。ここで貴金属は、金、銀、銅、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムおよびルテニウムからなる群より選択される1種以上を含む。
金属ナノ粒子を構成する金属酸化物としては、例えば、銀、銅、ニッケル、パラジウム、鉄、アルミニウム、錫、亜鉛からなる群より選択される金属の酸化物および混合物などが挙げられる。
金属ナノ粒子の形状は特に限定されず、適宜選択すればよい。例えば、球形、略球形などが挙げられる。
金属ナノ粒子の粒子径または最大径は特に限定されず、適宜選択すればよい。溶媒などにおける安定分散性の観点から、平均粒径は、500nm以下、250nm以下、200nm以下、または50nm以下が好ましい。一方、製造の容易さの観点から、1nm以上が好ましい。あるいは、平均粒径は、1nm〜500nm、1nm〜100nmまたは1nm〜50nmがより好ましい。例えば、平均粒径が500nm以下であれば、粒子重量あたりの表面積の割合が増大し、溶媒などにおける金属ナノ粒子の分散能が向上する。なお、平均粒径は、個数基準を用いるものとする(JIS Z 8827−1:2008)。
また、金属ナノ粒子においては金属種ごとにその粒子径に対応する特異な吸収スペクトルが観測されることが広く知られている。これは、照射した光の周波数と金属ナノ粒子の表面電荷が強い相互作用を起こすためである。例えば、直径20nmの球状金微粒子分散液は約520nmの吸収ピークを示すため紅色を呈し、直径30nmの球状銀微粒子分散液は約420nmの位置に吸収ピークを示すために茶色を呈することが広く知られている。
金属ナノ粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
めっき下地層用組成物中の金属ナノ粒子の含有量は、適宜調節すればよい。金属ナノ粒子の含有量は、例えば、めっき下地層用組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、0.05質量%以上、0.5質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上、30質量%以上または50質量%以上であり、95質量%以下、90質量%以下、80質量%以下、70質量%以下または50質量%以下である。
(B)有機π共役系化合物
有機π共役系化合物は、めっき下地層に導電性を付与する働きを有する。これは、有機π共役系化合物の有機π軌道が金属ナノ粒子表面に近接して、有機π軌道−金属ナノ粒子軌道間に強い相互作用を生じ、有機π共役系化合物が導電性を発現するためと推測される。
有機π共役系化合物としては、例えば、国際公開第2011/114713号に記載の有機π共役系配位子などを挙げることができる。
有機π共役系化合物の基本骨格としては、上述したように、有機π軌道−金属ナノ粒子軌道間に強い相互作用を生じることができるものであればよく、例えば、フタロシアニン環またはナフタロシアニン環などが挙げられる。
有機π共役系化合物は、アミノ基、メルカプト基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ホスフィン基、ホスホン酸基、ハロゲン基、セレノール基、スルホ基、スルフィド基、セレノエーテル基、アルキルアミノ基、アミド基、イミド基、シアノ基、ニトロ基などの置換基を1個または2個以上有していてもよく、これらの置換基の塩(リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩)を有していてもよい。
本発明に係る積層体は、前記(B)有機π共役系化合物が、フタロシアニン環またはナフタロシアニン環を有し、
前記(B)有機π共役系化合物が、アミノ基、メルカプト基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ホスフィン基、ホスホン酸基、ハロゲン基、セレノール基、スルホ基、スルフィド基、セレノエーテル基およびこれらの組み合わせからなる群より選択される置換基を有することが好ましい。
本発明に係る積層体は、前記(B)有機π共役系化合物が、以下の構造:
Figure 0006923351
の1つ以上を有することが好ましい。
また、有機π共役系化合物は、以下の構造:
Figure 0006923351
のいずれか1つ以上であってもよい。これらの有機π共役系化合物の名称は、左から順に、それぞれ、2,3,9,10,16,17,23,24−オクタキス[(2−N,N−ジメチルアミノエチル)チオ]フタロシアニン(OTAP);2,3,11,12,20,21,29,30−オクタキス[(2−N,N−ジメチルアミノエチル)チオ]ナフタロシアニン(OTAN);および1,8,15,22−テトラキス[(2−N,N−ジメチルアミノエチル)チオ]フタロシアニンである。
有機π共役系化合物は、上述したものを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
めっき下地層用組成物中の有機π共役系化合物の含有量は、適宜調節すればよい。有機π共役系化合物の含有量は、例えば、めっき下地層用組成物中の金属ナノ粒子総質量に対して、0.001質量%以上または0.01質量%以上であり、10質量%以下または5質量%以下である。
(C)界面活性剤
界面活性剤としては、公知の界面活性剤を適宜選択して用いることができる。界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤;アセチレン系界面活性剤;ポリエーテル変性シリコーン系などのシリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、特に限定されることなく、例えば、アニオン性、カチオン性、両性、非イオン性のフッ素系界面活性剤が挙げられる。中でも、めっき下地層用組成物の塗工性を十分に向上させつつ、分散媒中における金属ナノ粒子の分散性を十分に確保する観点からは、非イオン性のフッ素系界面活性剤が好ましい。
また、フッ素系界面活性剤は、パーフルオロアルケニル基またはパーフルオロアルキル基を有することが好ましく、パーフルオロアルケニル基を有することがより好ましい。上述した基を有するフッ素系界面活性剤を使用すれば、めっき下地層用組成物の塗工性を十分に向上させることができる。また、めっき下地層の導電性を十分に高めることもできる。
更に、フッ素系界面活性剤は、エチレンオキシド鎖を有するポリオキシエチレンエーテルであることが好ましい。上述した構造を有するフッ素系界面活性剤を使用すれば、めっき下地層用組成物の塗工性を十分に向上させることができる。また、めっき下地層の導電性を十分に高めることもできる。
界面活性剤は市販品を用いてもよい。フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、ネオス社製のフタージェント251、208M、212M、215M、250などのフタージェント Mシリーズなどが挙げられる。アセチレン系界面活性剤の市販品としては、例えば、日信化学工業社製のオルフィンPD001、002W、004、005などのオルフィン PDシリーズなどが挙げられる。また、シリコーン系界面活性剤の市販品としては、例えば、日信化学工業社製のシルフェイスSAG002、005、008、503AなどのシルフェイスSAGシリーズなどが挙げられる。
めっき下地層用組成物は、(C)界面活性剤をさらに含むことが好ましい。これにより、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性および導電性が向上する。
本発明に係る積層体は、前記めっき下地層が、(C)界面活性剤をさらに含むことが好ましい。これにより、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性および導電性が向上する。
めっき下地層用組成物は、界面活性剤を含有し、当該界面活性剤は、フッ素系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびこれらの組み合わせからなる群より選択されることが好ましい。
本発明に係る積層体は、前記(C)界面活性剤が、フッ素系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびこれらの組み合わせからなる群より選択されることが好ましい。
めっき下地層用組成物中の界面活性剤の量は、特に限定されず、適宜調節すればよい。例えば、めっき下地層用組成物中の分散媒100質量部に対して、0.01質量部以上、0.05質量部以上、0.1質量部以上、0.2質量部以上、0.4質量部以上または1質量部以上、10質量部以下、5質量部以下、2質量部以下、1質量部以下または0.5質量部以下とすればよい。また、界面活性剤の量は、めっき下地層の固形分量に対して、例えば、0.01〜5質量%の間に入る範囲で適宜調節すればよい。
(D)バインダー
バインダーは、めっき下地層の基材への密着性やめっき皮膜の基材への密着性を向上させる働きを有する。また、めっき下地層自体の強度を向上させることもできる。バインダーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
バインダーとしては、公知のバインダーから適宜選択すればよい。バインダーとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタンポリエチレン樹脂、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリアミド、ポリエポキシ、ポリビニルアルコール、多糖類、タンパク質;ポリエチレンイミン、ポリスチレンスルホン酸、芳香族ポリアミド、カルボキシメチルセルロース;セルロースナノファイバー、キチンナノファイバーなどが挙げられる。
めっき下地層用組成物は、バインダーをさらに含有することが好ましい。これにより、基材層に対するめっき層の密着性が向上する。
本発明に係る積層体は、前記めっき下地層が、(D)バインダーをさらに含有することが好ましい。これにより、基材層に対するめっき層の密着性が向上する。
めっき下地層用組成物中のバインダーの量は、特に限定されず、適宜調節すればよい。例えば、金属ナノ粒子の100質量部に対して、1質量部以上、3質量部以上、5質量部以上、10質量部以上または20質量部以上、50質量部以上、70質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下、5質量部以下または3質量部以下とすればよい。
(E)分散媒
分散媒は、めっき下地層用組成物の塗工性を調節する働きを有する。分散媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
分散媒としては、適宜選択して用いればよい。例えば、水単独、または水および水と混和可能な極性有機溶媒との混合液などが挙げられる。これらの水を含む極性溶媒では、金属ナノ粒子同士の静電反発によって分散性が担保されやすい。水と混和可能な極性有機溶媒としては、例えば、溶解度パラメータとして知られるSP値が9.5以上である極性有機溶媒を例として挙げることができる。より具体的には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−エチルヘキサノール、アセトン、アセトニトリル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、フェノール、クレゾール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールおよびグリセリンなどが挙げられる。
めっき下地層用組成物中の分散媒の量は、特に限定されず、適宜調節すればよい。例えば、めっき下地層用組成物の総質量に対して、20質量%以上、30質量%以上、50質量%以上、70質量%以上、95質量%以上または99質量%以下、90質量%以下、80質量%以下、50質量%以下または30質量%以下とすればよい。
めっき下地層用組成物の調製方法は、特に限定されず、常法に従って各成分を混合することにより得ることができる。
めっき下地層の形成方法は特に限定されない。めっき下地層の形成方法としては、印刷法、塗布法、浸漬法などが挙げられる。
印刷法としては、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、ディップ式印刷法、インクジェット式印刷法、ディスペンサー式印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、パッド印刷法などが挙げられる。
塗布法としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、グラビアコーターなどの各種コーターや、スプレー、ワイヤーバーなどを用いる方法が挙げられる。
めっき下地層用組成物を塗布した後の乾燥方法は特に限定されない。例えば、大気下、不活性ガス雰囲気下、還元性雰囲気下若しくは減圧下のいずれの条件下において常温若しくは加熱する方法が挙げられる。例えば、大気下で40℃から150℃に加熱することが好ましい。また、大気下で50℃から95℃に加熱してもよい。
めっき下地層の膜厚については、限定されず、適宜調節すればよい。例えば、膜厚は、30μm以下、10μm以下、5μm以下または1μm以下、50nm以上、100nm以上、200nm以上または500nm以上でもよい。
めっき下地層は、上記のような金属ナノ粒子と有機π共役系化合物を含むことにより、基材層に対するめっき層の密着性および導電性に優れる。また、めっき下地層に隣接するめっき皮膜の均一性にも優れる。
めっき下地層中の金属ナノ粒子の含有量は、熱重量分析の1種であるTG−DTA分析によって測定する。本発明において、TG−DTA分析において、室温から昇温した場合の150℃の時点の重量を塗膜重量とし、更に昇温して600℃の時点の残存重量を金属微粒子重量(又は金属固形分重量)とした。具体的な測定方法は、ガラス基板上に作成した塗膜を剥離することで測定サンプルとし、10.0℃/minの昇温条件にて室温から600℃まで昇温しながら重量および示差熱の変動を観測する。これにより測定データを得ることができる。
めっき下地層は、上述したように導電性に優れるため、例えば1μm以下の膜厚であっても、その表面抵抗率を、0.5Ω/□以下または0.1Ω/□以下とすることも可能であり、めっき下地層を通電することにより電気めっき法により銅めっき皮膜を形成することも可能である。表面抵抗率の測定は、三菱化学アナリティック社製のロレスタ−GX MCP−T610で行う。
めっき下地層では、めっき下地層の表面に金属ナノ粒子の一部が、露出していることも可能である。これにより、低温処理後でも導電性が得られ、より優れためっき下地として働くという効果がある。
一実施形態では、本発明に係る積層体は、積層フィルムである。積層フィルムの場合、厚さは、例えば、5〜500μm、好ましくは、10〜300μm、より好ましくは12〜250μmである。この範囲とすることにより、積層フィルムのハンドリング性と柔軟性のバランスが良い。
本発明に係る積層体は、
順に、隣接して
脂環構造含有樹脂層と、
めっき下地層と、
めっき皮膜と、
を有する、上記いずれかに記載の積層体である。これにより、基材層の透明性、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性および導電性に優れる。
(めっき皮膜)
めっき皮膜は、特に限定されず、適宜選択すればよい。例えば、電解めっき、無電解めっきのいずれでもよい。めっき金属の種類も特に限定されない。例えば、銅、ニッケル、亜鉛、すず、銀、金、白金、クロム、カドミウム、これらの組み合わせ、これらの合金、これらの錯イオンなどが挙げられる。また、例えば、表面技術、Vol.42、No.4、1991、pp425−430などに記載の方法により、無電解銅めっき液を得ることができる。この他、市販のめっき液などを用いてもよい。
本発明に係るめっき層を有する積層体は、上述した利点を有するため、透明フレキシブル回路基板、透明センサー、透明フィルムアンテナなどに好適に使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は、本発明の例示を目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。特に断らない限り、配合量は、質量部を意味する。
実施例で使用した材料は以下のとおりである。
(基材層)
脂環構造含有樹脂層2:日本ゼオン社製のゼオノアフィルム(登録商標) ZF14−050(厚み50μm)
比較基材層1:帝人フィルムソリューション社製のPETフィルム(商品名 テトロン HL92W、厚み50μm)
(界面活性剤)
界面活性剤1:ネオス社製の商品名フタージェント251(非イオン性のオキシエチレンエーテル構造を有するフッ素系界面活性剤)
界面活性剤2:日信化学工業社製の商品名オルフィンPD002W(アセチレングリコール系界面活性剤)
(バインダー)
バインダー:東レ社製の商品名AQナイロンA−90(水溶性ナイロン)
(比較めっき下地層用組成物)
比較めっき下地層用組成物:DOWAエレクトロニクス社製(水系溶媒、銀濃度40〜60質量%)
(その他)
ハイドロタルサイト様化合物:協和化学工業社製の商品名キョーワード(登録商標)2000
ろ過助剤:昭和化学工業社製の商品名ラヂオライト(登録商標)#1500
酸化防止剤:テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、BASFジャパン社製の商品名イルガノックス(登録商標)1010
無電解銅めっき液:奥野製薬工業社製の商品名ARGカッパー
セロファン粘着テープ:ニチバン株式会社製
実施例で使用した装置は以下のとおりである。
PPプリーツカートリッジフィルター:ADVANTEC東洋社製の商品名TCP−HX
二軸押出し機:東芝機械社製のTEM−37B
熱溶融押出しフィルム成形機:Optical Control Systems社製の商品名Measuring Extruder Type Me−20/2800V3
UV−オゾン処理装置:セン特殊光源社製の型式SSP16−110
ワイヤーバー:第一理化社製の#05
抵抗率計:三菱化学アナリティック社製のロレスタ−GX MCP−T610
分光光度計:日立ハイテクノロジーズ社製の型番U−4100
示差熱・熱重量同時測定器:島津製作所社製の型番:DTG−60H
粘度計:東機産業社製の商品名TV−22
表面張力計:表面測器製作所製性の商品名DG−1
透過型電子顕微鏡:日立ハイテクノロジーズ社製の型番:H−7500
実施例における各測定は、以下の方法により行った。
ガラス転移温度および融点
示差走査熱量計(DSC)を用いて、JIS K7121に従い、昇温速度10℃/分の条件で示差走査熱量測定を行い、重合体のガラス転移温度および融点を測定した。
重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)
テトラヒドロフランを溶媒として、40℃でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を行い、重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)をポリスチレン換算値として求めた。
測定装置:ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)システム「HLC−8220」(東ソー社製)
カラム:「Hタイプカラム」(東ソー社製)
不飽和結合の水素化率
H−NMR測定に基づいて、重合体中の不飽和結合の水素化率を求めた。
(結晶性脂環構造含有重合体の合成)
内部を窒素置換した金属製の耐圧反応容器に、シクロヘキサン154.5質量部、ジシクロペンタジエン(エンド体含有率99%以上)のシクロヘキサン溶液(濃度70%)42.8質量部(ジシクロペンタジエンとして30質量部)、1−ヘキセン1.9質量部を加え、その容器を53℃に加熱した。一方、テトラクロロタングステンフェニルイミド(テトラヒドロフラン)錯体0.014質量部を0.70質量部のトルエンに溶解して得られた溶液に、ジエチルアルミニウムエトキシドのn−ヘキサン溶液(濃度19%)0.061質量部を加えて10分間撹拌し、触媒溶液を調製した。この触媒溶液を前記反応容器内に添加し、53℃で4時間、開環重合反応を行い、ジシクロペンタジエン開環重合体を含む溶液を得た。得られたジシクロペンタジエン開環重合体を含む溶液200質量部に、停止剤として、1,2−エタンジオール0.037部を加えて、60℃で1時間撹拌し、重合反応を停止させた。その後、ハイドロタルサイト様化合物を1質量部加えて、60℃に加温し、1時間撹拌した。ろ過助剤を0.4質量部加え、PPプリーツカートリッジフィルターを用いて、吸着剤をろ別し、ジシクロペンタジエン開環重合体を含む溶液を得た。この溶液の一部を用いて、ジシクロペンタジエン開環重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は28,100、数平均分子量(Mn)は8,750、分子量分布(Mw/Mn)は3.21であった。
精製処理後の、ジシクロペンタジエン開環重合体を含む溶液200質量部(重合体含有量30質量部)に、シクロヘキサン100質量部、クロロヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.0043質量部を添加し、水素圧6MPa、180℃で4時間水素添加反応を行なった。反応液は、固形分が析出したスラリー液であった。反応液を遠心分離することにより、固形分と溶液とを分離し、固形分を、60℃で24時間減圧乾燥し、ジシクロペンタジエン開環重合体水素化物(結晶性脂環構造含有重合体)28.5質量部を得た。ジシクロペンタジエン開環重合体水素化物の水素添加率は99%以上、ガラス転移温度は98℃、融点は262℃であった。
(脂環構造含有樹脂層1の製造)
上記ジシクロペンタジエン開環重合体水素化物100質量部に、酸化防止剤0.8質量部を混合した後、混合物を二軸押出し機に投入し、熱溶融押出し成形により、ストランド状の成形体を得た後、これをストランドカッターにて細断し、ペレットを得た。二軸押出し機の運転条件は、以下のとおりである。
・バレル設定温度:270〜280℃
・ダイ設定温度:250℃
・スクリュー回転数:145rpm
・フィーダー回転数:50rpm
得られたペレットを、Tダイを備える熱溶融押出しフィルム成形機にて、幅120mmのフィルムを4m/分の速度でロールに巻き取る方法にて、厚み50μmのフィルム成形体(表面処理なしの脂環構造含有樹脂層1)を得た。フィルム成形機の運転条件は、以下のとおりである。
・バレル温度設定:280℃〜290℃
・ダイ温度:270℃
・スクリュー回転数:30rpm
(脂環構造含有樹脂層1の表面処理)
上記のようにして得た複数の脂環構造含有樹脂層1の一部に対して、その両面に、UV−オゾン処理装置を用いて、UV照度:16mW/cmの条件で、表面処理(UV−オゾン処理)を行った。
(フタロシアニンテトラカルボン酸(TCAP)テトラナトリウム塩の合成)
Figure 0006923351
深田らの合成方法(工業化学雑誌 第64巻 第10号(1961)1817−1819および米国特許第4522755号を参考に上記構造式で表されるテトラカルボン酸フタロシアニン(TCAP)の合成を行った。
具体的には、撹拌子を入れた1L反応容器に、トリメリット酸無水物41.8g(217.5mmol)、尿素145g、モリブデン酸アンモニウム11.5gをそれぞれ加え、ここにトリエチレングリコールジメチルエーテル220mLを加え、容器内を窒素置換した。混合液を撹拌しながら140℃に加熱したところ、固形分が粘性を帯び始めた。140℃で1時間撹拌を続けた後、反応温度を210℃に昇温させたところ、発泡を伴いながら緑色の固体が得られ始めた。210℃で2時間加熱をしたところで加熱を止め、反応系を室温に冷却した。少量のギ酸を加えて、残留した炭酸アンモニウムに溶解させた後、洗浄のため緑色の固体を十分に小さく砕いた。この緑色固体をメタノール中に懸濁させ、遠心分離した後、上澄みを除去した。この操作を2度繰り返すことで、トリエチレングリコールジメチルエーテルを除去した。続いて、得られた固体を3%水酸化ナトリウム水溶液300mL中で撹拌し、これを1時間還流させることでアミドを加水分解し、カルボン酸化した。2−プロパノール650mLを加え、沈殿を形成し、遠心分離にて緑色固体を得た。この緑色固体をアセトン、メタノール、アセトンの順に遠心精製を行った後、真空ポンプを用い一晩乾燥させ、TCAPのテトラナトリウム塩32.8g(テトラナトリウム塩として粗収率77.5%)を得た。
(銀ナノ粒子分散液の調製)
J.Phys.Chem.,1982,86(17),pp3391−3395(DOI:10.1021/j100214a025)に記載の方法を基に、クエン酸によって保護された銀ナノ粒子分散液100L(銀固形分濃度:0.02%)を得た。ここに、上記TCAPテトラナトリウム塩の4mM水溶液5Lを添加し、よく撹拌した。続いて、遠心ろ過精製することで、少量の芳香族化合物(有機π共役系化合物)で保護された銀ナノ粒子分散液を得た。この銀ナノ粒子分散液の固形分重量は52.2%であった。また、この銀ナノ粒子分散液の固形分についてTg−DTA分析を行ったところ、固形分中の有機物含有量は0.4重量%であった。また、この銀ナノ粒子分散液の希釈液の紫外可視吸収スペクトルを分光光度計で測定したところ、波長395nm付近に、銀ナノ粒子の表面プラズモンバンドに起因する吸収が見られた。また、この銀ナノ粒子分散液を支持グリッド上で乾燥させ走査型電子顕微鏡で観察したところ、銀ナノ粒子の数平均粒子径は0.03μmであった。
(めっき下地層用組成物1の調製)
上記銀ナノ粒子分散液100質量部に対して、バインダー(水溶性ナイロン)を9質量部、純水を28質量部、エチレングリコールを108質量部、2−エチルヘキサノールを2質量部、界面活性剤1を0.1質量部加えることで、固形分濃度25%、粘度4cps、表面張力29mNのめっき下地層用組成物1を調製した。
(めっき下地層用組成物2の調製)
めっき下地層用組成物1の調製において、0.1質量部の界面活性剤1を0.2質量部の界面活性剤2に変更したこと以外は、同様にして、固形分濃度25%、粘度4cps、表面張力29mNのめっき下地層用組成物2を調製した。
(実施例1)
上記表面処理済みの2枚の脂環構造含有樹脂層1を、75℃に設定したホットプレート上に処理面を上面として静置した後、ワイヤーバーを用いてめっき下地層用組成物1を脂環構造含有樹脂層1の幅方向の中央部分に塗布した。ホットプレート上で塗膜の流動性が無くなるまで乾燥した後、さらに85℃のホットプレート上で10分間乾燥させた。これをさらに、180℃のオーブンで30分間加熱処理して、片面に銀皮膜(めっき下地層)の形成された脂環構造含有樹脂層1を2枚得た。めっき下地層の厚みは0.5〜1μmであった。さらに、2枚のうちの1枚の脂環構造含有樹脂層1のもう一方の面にも、同様にして、めっき下地層を形成し、脂環構造含有樹脂層1の両面に銀皮膜(めっき下地層)が形成された積層体を得た。
(実施例2〜6および比較例1〜4)
実施例1において、表1に示すように、基材の種類、基材の表面処理(UV−オゾン処理)の有無、めっき下地層形成時の加熱処理温度、およびめっき下地層用組成物の種類を変更したこと以外は、同様にして、基材層の片面または両面にめっき下地層(または比較めっき下地層)が形成された積層体を得た。
(めっき皮膜の形成)
各実施例および比較例で得られた積層体を、45℃に加温した無電解銅めっき液中に5分間浸漬した後、イオン交換水で洗浄した。さらに、100℃のオーブンで30分間乾燥することで、片面または両面に銅めっき皮膜を有する積層体を得た。この積層体の断面をSEMで観察したところ、銅めっき皮膜の厚さは、0.5〜1μmの範囲であった。
各実施例および比較例で得られた積層体を用いて、基材の透明性、銅めっき皮膜の状態(均一性)、密着性、導電性および絶縁性を以下の方法により評価した。これらの結果を表1に合わせて示す。
(透明性)
片面に銅めっき皮膜を有する積層体のうち、銅めっき皮膜の形成されていない積層体の幅方向端部(脂環構造含有樹脂層の表面)と、別のめっき下地層形成前の脂環構造含有樹脂層の表面とを目視にて観察し、以下の基準により透明性を評価した。
○:変化無し
×:黄変、白化等の変化あり
(めっき皮膜の状態)
両面に銅めっき皮膜を有する積層体の銅めっき皮膜を目視にて観察し、以下の基準によりめっき皮膜の状態を評価した。
○:銅めっき皮膜の剥がれやピンホールがない
×:銅めっき皮膜の剥がれやピンホールがある
(密着性)
両面に銅めっき皮膜を形成した直後の積層体と、めっき皮膜を形成した後、さらに温度85℃、湿度85%条件下で1000時間の吸湿処理を行った後の積層体とについて、JIS K5600に準じて、両面の銅めっき皮膜の任意の箇所にガイドを用いてカッターで縦横6個の切込みを入れて25分割(1つの格子の幅縦横1mm)した後、セロファン粘着テープを用いてクロスカット・テープ剥離試験を行い、以下の基準により評価した。評価対象の格子数は、50個である。
◎:剥離した格子の数が0個
○:剥離した格子の数が1個以上、5個以下
△:剥離した格子の数が6個以上、25個以下
×:剥離した格子の数が26個以上、50個以下
(導電性)
片面に銅めっき皮膜を有する積層体の、銅めっき皮膜とめっき下地層を合わせた層の表面抵抗率を抵抗率計で4カ所測定し、その平均値を以下の基準により評価した。
◎:表面抵抗率の平均値が、0.1Ω/□未満
○:表面抵抗率の平均値が、0.1Ω/□以上、0.5Ω/□未満
△:表面抵抗率の平均値が、0.5Ω/□以上、1Ω/□未満
×:表面抵抗率の平均値が、1Ω/□以上
(絶縁性)
両面に銅めっき皮膜を有する積層体から縦横1cm角の試験片を4個切り出し、各試験片について、温度85℃、湿度85%条件下で50Vの電圧を印加する試験を1000時間行った。試験中の抵抗値が1.0×10Ω未満となった場合を絶縁不良とし、以下の基準により評価した。
○:絶縁不良となった試験片の数が0個である
×:絶縁不良となった試験片の数が1個以上である
Figure 0006923351
表1から、実施例では、基材の透明性、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性、導電性および絶縁性に優れた積層体が得られた。さらに、実施例1,2と比較例1,3とを対比すると、実施例1,2では、めっき形成時の加熱処理の温度を180℃のような高温にしても、基材の透明性とめっき皮膜の均一性に優れながら、基材層に対するめっき層の密着性も向上した積層体が得られた。
本発明によれば、基材層の透明性、めっき皮膜の均一性、基材層に対するめっき層の密着性および導電性に優れた積層体を提供することができる。このような積層体は、透明フレキシブル回路基板、透明センサー、透明フィルムアンテナなどに好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. 順に、隣接して
    脂環構造含有樹脂層と、
    めっき下地層と、
    を有する積層体であって、
    前記めっき下地層が、
    (A)金属ナノ粒子と、
    (B)有機π共役系化合物と、
    を含み、
    前記めっき下地層が、(C)界面活性剤をさらに含み、
    前記(C)界面活性剤が、フッ素系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびこれらの組み合わせからなる群より選択されることを特徴とする、積層体。
  2. 前記(B)有機π共役系化合物が、フタロシアニン環またはナフタロシアニン環を有し、
    前記(B)有機π共役系化合物が、アミノ基、メルカプト基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ホスフィン基、ホスホン酸基、ハロゲン基、セレノール基、スルホ基、スルフィド基、セレノエーテル基およびこれらの組み合わせからなる群より選択される置換基を有する、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記(B)有機π共役系化合物が、以下の構造:
    Figure 0006923351
    の1つ以上を有する、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記めっき下地層が、(D)バインダーをさらに含有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 順に、隣接して
    脂環構造含有樹脂層と、
    めっき下地層と、
    めっき皮膜と、
    を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の積層体。
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