JP6923248B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本発明は、マルチチップ型の半導体装置に関し、特にリード端子に高電圧が印加される半導体装置に関する。
ハイブリット車や電気自動車では、車両駆動用のバッテリが所定の駆動電圧を出力するように構成されており、バッテリの出力電圧を常に監視する必要がある。例えばハイブリット車の車両駆動用バッテリは出力電圧が200V程度で、さらにこれを昇圧して500V付近で使用される。そのため、異常電圧を監視するため電圧監視回路が必要となる。また近年では、1000Vを超える異常電圧を監視する高電圧監視回路が求められている。
図10は、モータ駆動装置の一例を示す。モータ駆動装置100は、車体から絶縁された高電圧のバッテリBから出力される直流高電圧(例えば200V)を昇圧コンバータ101により昇圧(例えば600Vに昇圧)し、平滑コンデンサ102を介してインバータ回路103にその昇圧電圧を供給することでモータ駆動用の3相交流電圧に変換し、車両駆動用のモータMに供給する構成となっている。この種のモータ駆動装置は、例えば特許文献1に記載されている。
この種のモータ駆動装置100では、昇圧電圧を監視するため、電圧検出回路104を備え、バッテリBの正側に接続するノードN1とバッテリBの負側に接続するノードN2の電圧を検出し、その検出結果に基づき図示しない制御回路から昇圧コンバータ101やインバータ回路103へ制御信号を出力し、モータ駆動を制御している。
高電圧を検出するための電圧検出回路104は、オペアンプと抵抗素子とで構成することができる。図10に示す電圧検出回路104をオペアンプと抵抗素子とで構成した例を図11に示す。図11に示す電圧検出回路200は、直列に接続された抵抗202a、抵抗202bが、バッテリBの正側の高電圧を分圧するための素子で、図10に示すバッテリBの正極側に接続するノードN1に端子N11を接続し、他端を車体に接地し、抵抗202aと抵抗202bの直列接続点は、オペアンプ201の非反転入力端子に接続している。
一方、直列に接続された抵抗202c、抵抗202dは、バッテリBの負側の高電圧を分圧するための素子で、図10に示すバッテリBの負極側に接続するノードN2に端子N12を接続し、他端は車体に接地し、抵抗202cと抵抗202dの直列接続点は、オペアンプ201の反転入力端子に接続している。
抵抗202eは、オペアンプ201の増幅ゲインを決定するための素子(帰還抵抗)で、抵抗202eの一端はオペアンプ201の反転入力端子に接続し、他端はオペアンプ201の出力端子OUTに接続している。電圧検出回路200から出力される検出信号は図示しない制御回路に入力し、その制御回路から昇圧コンバータ101やインバータ回路103の動作を制御する制御信号が出力され、モータMの駆動を制御することになる。
ところで、ハイブリット車や電気自動車のモータ駆動装置に用いられるような高電圧を検出する電圧検出回路を、通常の半導体装置の製造工程に従いオペアンプと抵抗素子からなる集積回路チップで形成し、リードフレームに実装し、樹脂封止して形成しようとすると、高電圧が印加されるリード間や、近傍に配置している他のリードとの間で放電が発生し、使用することができないという問題があった。
このような問題を解消するため本願出願人は、独自の構造の半導体装置を提案している(特許文献1)。本願出願人が先に提案した半導体装置は、図12に示すように抵抗素子を主な構成要素とする第1のチップC1とオペアンプを主な構成要素とする第2のチップC2とを備え、高電圧が印加される2本のリード端子L1、L2を樹脂封止された半導体装置の一辺側にそれぞれ間隔を開けて配置し、対向する反対側に高電圧が印加されない残りのリード端子を配置する構成としている。またリード端子間には、封止樹脂3を埋め込み、放電を防止する構造としている。
また、高電圧監視は車載分野に限られるわけではなく、例えばレーザープリンターにおいても1000V以上の高電圧監視が必要となっている。具体的には帯電、現像、転写の工程で1000Vを超える高電圧となるブロックがあり、これらの電圧が変動すると画像形成品質に影響を与えてしまうため、高電圧の監視が必要となる。図13は、レーザープリンターの高電圧ブロック300の一例を示している。電源回路301を構成する昇圧回路により昇圧して得られた高電圧は、定電圧回路302を介して帯電部、現像部あるいは転写部へ供給される。この供給電圧の変動を監視し所定の定電圧に制御するため、ノードN3の電圧を電圧検出回路303で検出している。電圧検出回路303の検出信号は、差動増幅回路304に出力され、差動増幅回路304は基準電圧との差分を演算回路305に出力する。演算回路305はノードN3の電圧が一定となるように定電圧回路302へ制御信号を出力し、定電圧回路302を制御している。
このような電圧検出回路303についても、オペアンプと抵抗素子とで構成することができる。図13に示す電圧検出回路303をオペアンプと抵抗素子とで構成した例を図14に示す。直列に接続された抵抗402a、抵抗402bは、端子N13に印加される高電圧を分圧するための素子で、図13に示すノードN3に端子N13が接続され、他端は基準電圧に接続される。抵抗402aと抵抗402bの直列接続点は、オペアンプ401の反転入力端子に接続され、抵抗402bと基準電圧の直列接続点は、オペアンプ401の非反転入力端子に接続される。
抵抗402cは、オペアンプ401の増幅ゲインを決定するための素子(帰還抵抗)で、抵抗402cの一端はオペアンプ401の反転入力端子に接続され、他端はオペアンプ401の出力端子OUTに接続されている。
このような構成の電圧検出回路400についても、上記同様、高電圧が印加されるリード間や、近傍に配置している他のリードとの間で放電の問題が発生する。そこで本願出願人は、先に提案した半導体装置とは異なる別の構造の半導体装置を提案している(特願2016−83557号)。この半導体装置は、図15に示すように抵抗素子を主な構成要素とする第1のチップC1とオペアンプを主な構成要素とする第2のチップC2とを備え、高電圧が印加される2本のリード端子L1、L8を相互に離間して配置する構成としている。
以上説明したように本願出願人が先に提案した半導体装置は、高電圧が印加されるリード端子を相互に離間する構造とすることで絶縁耐性の向上が確認された。しかしながら、さらなる絶縁耐性向上の要請に対しては十分とは言えない。
図16は、図12に相当する半導体装置においてリード端子L1とリード端子L9を通る断面図を模式的に示している。図16において、抵抗素子が形成されている第1のチップC1とオペアンプが形成されている第2のチップC2がリードフレームのダイパッド1上に絶縁性の接着部材2によって実装されている。このリードフレームは、図面左側に2つのリード端子L1、L2(第1のリード列に相当)を備え、図面右側に7つのリード端子L4〜L3とダイパッドの2つの吊りリード端子L3、L11(第2のリード列に相当)を備えている。
このような構造の半導体装置では、リード端子L1とリード端子L2に高電圧が入力することになる。このときダイパッド1は入力する電圧より低電位(例えば、接地電位)となっているので、絶縁性の接着部材2によってダイパッド1から絶縁することで第1のチップC1が絶縁破壊に至らないように構成されていた。
しかしながら、絶縁耐性向上の要請に答えるため、さらに高電圧を印加していくと、第1のチップC1の半導体基板上の絶縁膜が破壊するという問題が発生してしまう。
このような問題を解消する一つの試みは、第1のチップC1をSOI基板で形成することであり、別の試みは、半導体基板上に厚い絶縁膜を形成し、この絶縁膜上に抵抗素子を形成することである。
しかし、前者の試みは、一般的に使用される半導体基板より高価なSOI基板を使用するため製造コストの上昇を招き好ましくない。また後者の試みは、厚い絶縁膜(例えば厚さ6μm程度)を熱酸化法により形成しようとすると、半導体基板を1100℃で1週間程度も熱酸化し続けなければならず、製造方法として採用することはできない。さらにまたCVD法により酸化膜を形成する場合には、酸化膜が厚くなるに従い膜応力によりクラックが発生しやすくなり、このクラックから絶縁破壊が起こってしまう。そのため、形成可能な酸化膜の厚さに限界があり、絶縁耐性向上の要望に応えることができていない。
特開2016−136608号公報
本願出願人が先に提案した半導体装置は、絶縁耐性の向上に限界があり、2000Vを超えるような高耐圧化を図ろうとすると製造工程上にも限界があった。本発明は、このような問題を解消し、製造コストの上昇を招かず、さらに高い電圧が印加された場合にも絶縁破壊が発生することがない半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本願請求項1に係る発明は、入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を信号処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置であって、前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、前記第1のチップは半導体基板上の絶縁膜上に形成された抵抗素子を主な構成要素としていることと、前記第2のチップは半導体基板上に形成されたオペアンプを主な構成要素としていることと、前記第1のリード列のリード端子は2つのリード端子で構成され、該第1のリード列のリード端子は、方形の前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極であって該第1のチップの前記第1のリード列側の一辺側に配置されている2つの抵抗チップ電極にそれぞれ接続し、該抵抗チップ電極より前記一辺側と対向する別の一辺側に配置されている別の抵抗チップ電極は、方形の前記第2のチップ上に形成され前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極あるいは前記第2のリード列のリード端子に接続し、別の前記オペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された抵抗素子により分圧し、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することと、前記第1のリード列の2つのリード端子を、該リード端子に印加される電圧に耐える寸法だけ相互に離して配置することと、少なくとも前記第1のリード列の2つのリード端子間に前記封止樹脂を充填することと、前記第1のチップの前記抵抗チップ電極に接続する前記第1のリード列のリード端子と、該第1のリード列のリード端子に入力する電圧より低い電位に接続する前記ダイパッドあるいは前記第2のリード列のリード端子との間に、前記第1のチップと平板状の誘電体部材を配置して、前記抵抗素子の電極パッドおよび該抵抗素子のパターンと、前記第1のチップの前記半導体基板および該半導体基板上に形成された前記絶縁膜を誘電体として含んで形成される前記第1のチップの容量と、前記誘電体部材を誘電体として含んで形成される前記誘電体部材の容量とを直列に接続し、前記第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップの容量に加わる電圧と前記誘電体部材の容量に加わる電圧に分圧し、前記第1のチップに加わる電圧を低減することと、を特徴とする。
本願請求項2に係る発明は、入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を信号処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置であって、前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、前記第1のチップは半導体基板上の絶縁膜上に形成された抵抗素子を主な構成要素とし、該抵抗素子は、第1の分圧抵抗列と、第2の分圧抵抗列と、帰還抵抗とを含んでいることと、前記第2のチップは半導体基板上に形成されたオペアンプを主な構成要素としていることと、前記第1のリード列のリード端子は2つのリード端子で構成され、該第1のリード列のリード端子は、方形の前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極であって該第1のチップの前記第1のリード列側の一辺側に配置されている2つの抵抗チップ電極の一方の抵抗チップ電極に印加される電圧を分圧するための第1の分圧抵抗列に接続する抵抗チップ電極と、前記2つの抵抗チップ電極の別の抵抗チップ電極に印加される電圧を分圧するための第2の分圧抵抗列に接続する抵抗チップ電極にそれぞれ接続し、前記2つの抵抗チップ電極より前記一辺側と対向する別の一辺側に配置されている別の抵抗チップ電極のうち、前記第1の分圧抵抗列の第1の分圧電圧を出力する第1の直列接続点となる抵抗チップ電極と、前記第2の分圧抵抗列の第2の分圧電圧を出力する第2の直列接続点となる抵抗チップ電極とを、方形の前記第2のチップ上に形成された前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極のうち、前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかとなるオペアンプチップ電極にそれぞれ接続し、前記第2のチップ上に形成された前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極のうち、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記反転入力端子となるオペアンプチップ電極との間に前記帰還抵抗を接続し、別の前記オペアンプチップの電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1の分圧抵抗列あるいは前記第2の分圧抵抗列により分圧し、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することと、前記第1のリード列の2つのリード端子を、該リード端子に印加される電圧に耐える寸法だけ相互に離して配置することと、少なくとも前記第1のリード列の2つのリード端子間に前記封止樹脂を充填することと、前記第1のチップの前記2つの抵抗チップ電極に接続する前記第1のリード列のリード端子と、該第1のリード列のリード端子に入力する電圧より低い電位に接続する前記ダイパッドあるいは前記第2のリード列のリード端子との間に、前記第1のチップと平板状の誘電体部材を配置して、前記抵抗素子の電極パッドおよび該抵抗素子のパターンと、前記第1のチップの前記半導体基板および該半導体基板上に形成された前記絶縁膜を誘電体として含んで形成される前記第1のチップの容量と、前記誘電体部材を誘電体として含んで形成される前記誘電体部材の容量とを直列に接続し、前記第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップの容量に加わる電圧と前記誘電体部材の容量に加わる電圧に分圧し、前記第1のチップに加わる電圧を低減することと、を特徴とする。
本願請求項3に係る発明は、入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を信号処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置であって、前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、前記第1のチップは半導体基板上の絶縁膜上に形成された抵抗素子を主な構成要素としいることと、前記第2のチップは半導体基板上に形成されたオペアンプを主な構成要素としていることと、前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極の1つの抵抗チップ電極が入力端子となり、該入力端子となる抵抗チップ電極は前記第1のリード列の1つのリード端子に接続することと、前記抵抗チップ電極のうち前記入力端子となる抵抗チップ電極を除く抵抗チップ電極は、前記第2のチップ上に形成されたオペアンプチップ電極の一部のオペアンプチップ電極あるいは前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記オペアンプチップ電極のうち前記抵抗チップ電極と接続していない別の前記オペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記入力端子に接続する前記第1のリード列の一つのリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された抵抗素子により減圧して前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することと、前記第1のチップの前記入力端子に接続する前記第1のリード列の一つのリード端子と、該第1のリード列の一つのリード端子に入力する電圧より低い電位に接続する前記第2のリード列のリード端子との間に、前記第1のチップと平板状の誘電体部材を配置して、前記抵抗素子の電極パッドおよび該抵抗素子のパターンと、前記第1のチップの前記半導体基板および該半導体基板上に形成された前記絶縁膜を誘電体として含んで形成される前記第1のチップの容量と、前記誘電体部材を誘電体として含んで形成される前記誘電体部材の容量とを直列に接続し、前記第1のリード列の一つのリード端子に印加される電圧を前記第1のチップの容量に加わる電圧と前記誘電体部材の容量に加わる電圧に分圧し、前記第1のチップに加わる電圧を低減することと、を特徴とする。
本願請求項4に係る発明は、請求項1乃至3いずれか記載の半導体装置において、前記ダイパッドを前記第1のチップに入力する電圧より低い電位に接続し、前記第1のチップと前記ダイパットとの間に前記誘電体部材を配置して、前記第1のチップの容量と前記誘電体部材の容量とを直列に接続すること、を特徴とする。
本願請求項5に係る発明は、請求項1乃至4いずれか記載の半導体装置において、前記第2のチップ上に形成されたチップ電極の一部が接続する前記第2のリード列のリード端子を前記入力する電圧より低い電位に接続し、前記ダイパッド上に前記誘電体部材を配置し、該誘電体部材上に前記第2のチップを配置して、前記第1のチップの容量と、前記誘電体部材の容量と、前記オペアンプの電極パッドおよび不純物領域と前記第2のチップの前記半導体基板を誘電体として含んで形成される前記第2のチップの容量とを直列に接続すること、を特徴とする。
本願請求項6に係る発明は、請求項1乃至5いずれか記載の半導体装置において、前記誘電体部材は、前記第1のチップあるいは前記第2のチップの裏面に一体形成された絶縁性樹脂層であること、を特徴とする。
本願請求項7記載の半導体装置は、請求項1乃至6いずれか記載の半導体装置において、前記第2のチップ上に形成されたチップ電極の一部が接続する前記第2のリード列のリード端子を前記入力する電圧より低い電位に接続し、前記ダイパッド上に前記誘電体部材を配置し、該誘電体部材上に前記第2のチップを配置して、前記第1のチップの容量と前記誘電体部材の容量と前記第2のチップの容量とを直列に接続すること、を特徴とする。
本願請求項8記載の半導体装置は、請求項1乃至7いずれか記載の半導体装置において、前記平板状絶縁部材は、前記第1のチップあるいは前記第2のチップの裏面に一体形成された絶縁性樹脂層であること、を特徴とする。
本発明の半導体装置は、高い電圧が入力する第1のチップの容量に、直列に平板状の誘電体部材の容量を接続する構造とすることで、従来構造では耐えられなかった高い電圧が印加しても第1のチップが破壊されない構造を実現できた。
その結果、先に本願出願人が提案した半導体装置の耐圧特性を十分に発揮させることができ、半導体装置の絶縁耐性向上を図ることが可能となった。
特に平板状の誘電体部材として第1のチップあるいは第2のチップの裏面に一体成型された絶縁性の樹脂層とすることで、チップと分離された別部材の誘電体部材を積層して組み立てる必要がなく、簡便に形成できる点で利点がある。
本発明の第1の実施例の電圧検出回路の説明図である。 本発明の第1の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの接続状態の説明図である。 本発明の第1の実施例の半導体装置の断面図である。 本発明の第2の実施例の半導体装置の断面図である。 本発明の第3の実施例の半導体装置の断面図である。 本発明の第4の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの接続状態の説明図である。 本発明の第4の実施例の半導体装置の断面図である。 本発明の第5の実施例の半導体装置の断面図である。 本発明の第6の実施例の半導体装置の断面図である。 モータ駆動装置の説明図である。 抵抗素子とオペアンプとで構成した電圧検出回路の説明図である。 本願出願人が提案した半導体装置の説明図である。 レーザープリンターの高電圧ブロックの一例の説明図である。 抵抗素子とオペアンプとで構成した別の電圧検出回路の説明図である。 本願出願人が提案した別の半導体装置の説明図である。 本願出願人が提案した半導体装置の断面図である。
本発明の半導体装置は、2000V程度の高電圧を印加することができる半導体装置である。そのため本発明では、直接印加される高電圧の信号を減圧(降圧)する第1のチップと、第1のチップを経由して減圧(降圧)された信号を信号処理する第2のチップに分けたマルチチップ構造としている。高電圧が直接印加するリード端子は、相互に離間して配置している。特に本発明では、第1のチップと、入力電圧より低い電圧に接続しているダイパッドあるいはリード端子との間に平板状の誘電体部材を配置し、第1のチップの容量と誘電体部材の容量とを直列に接続することで第1のチップに印加される電圧を軽減し、高耐圧化を実現している。以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
本発明の第1の実施例について、2400Vを超える高電圧を検出する電圧検出回路を例にとり説明する。図1は本発明の第1の実施例の電圧検出回路の説明図である。図1に示すように本発明の電圧検出回路の回路構成自体は、図11で説明した従来の電圧検出回路の回路構成と大きく異なるものではない。
具体的には、直列に接続された抵抗202a、抵抗202bは、バッテリBの正側の高電圧を分圧するための素子で、図10に示すバッテリBの正極側に接続するノードN1に端子B1が接続し、他端は車体に接地している。抵抗202aと抵抗202bの直列接続点は、オペアンプ201の非反転入力端子に接続している。抵抗素子が形成されている第1のチップC1とオペアンプ201が形成されている第2のチップC2は、それぞれ別のチップで構成されており、抵抗202aと抵抗202bの直列接続点とオペアンプ201の非反転入力端子は、ワイヤにより接続されている。
一方、直列に接続された抵抗202c、抵抗202dは、バッテリBの負側の高電圧を分圧するための素子で、バッテリBの負極側に接続するノードN2に端子B2を接続し、他端は車体に接地している。抵抗202cと抵抗202dの直列接続点は、オペアンプ201の反転入力端子とワイヤにより接続されている。
抵抗202eは、オペアンプ201の増幅ゲインを決定するための素子(帰還抵抗)で、抵抗202eの一端がオペアンプ201の反転入力端子に接続し、他端がオペアンプ201の出力端子OUTにワイヤで接続されている。このオペアンプ201の出力端子OUTは図示しない制御回路に接続され、その制御回路から図10に示す昇圧コンバータ101やインバータ103の動作を制御する制御信号として出力され、モータMの駆動を制御することになる。
本実施例の第1のチップC1は、通常の半導体装置の製造方法で形成可能な半導体素子(例えば薄膜抵抗素子)で、例えば厚さ200μm程度のP型シリコン基板上に厚い絶縁膜(例えば、CVD法により形成した厚さ6〜8μm程度の酸化膜)を形成し、この絶縁膜上に抵抗素子を形成する。抵抗202aを12MΩ、抵抗202bを14MΩ、抵抗202cを12MΩ、抵抗202dを108MΩ、抵抗202eを60kΩとする。第1のチップC1の大きさは、3.0mm×1.5mm程度となる。
同様に第2のチップC2は、例えば厚さ400μm程度のP型シリコン基板上に、通常の半導体装置の製造方法によりオペアンプを形成する。第1のチップC1と第2のチップC2に厚さが異なるのは、後述する平板状の誘電体部材を積層することにより、ほぼ同じ厚さとするためである。
図2は、図1で説明した電圧検出回路を抵抗素子からなる第1のチップC1とオペアンプからなる第2のチップC2を用いて形成するため、リードフレームに実装したときの接続状態を模式的に示している。
図2に示すように、抵抗素子が形成されている第1のチップC1とオペアンプが形成されている第2のチップC2がダイパッド1上に実装されている。このリードフレームは、図面左側に2つのリード端子L1、L2(第1のリード列に相当)を備え、図面右側に7つのリード端子L4〜L10とダイパッド1の2つの吊りリード端子L3、L11(第2のリード列に相当)を備えている。
リード端子L1はバッテリBの正極側に接続するノードN1が接続し、リード端子L2はバッテリBの負側に接続するノードN2が接続する。抵抗202aと抵抗202bの直列回路は、他端をリード端子L10から接地電位、具体的には車体に接続する。抵抗202aと抵抗202bの接続点は、第2のチップC2に形成されているオペアンプ201の非反転入力端子にワイヤを用いて接続する。同様に抵抗202cと抵抗202dの直列回路の他端もリード端子L10から接地電位に接続し、抵抗202cと抵抗202dの接続点は、第2のチップC2に形成されているオペアンプ201の反転入力端子に、ワイヤを用いて接続する。
第2のチップC2に形成されたオペアンプ201の出力端子は、ワイヤにより第1のチップC1に形成されている抵抗202eの一端に接続する。この抵抗202eの他端は、抵抗202cと抵抗202dの接続点に接続し、ワイヤを用いて第2のチップC2に形成されているオペアンプ201の反転入力端子に接続することで、抵抗202eはオペアンプ201の帰還抵抗となる。
第2のチップC2には、オペアンプ201の電源端子が形成されており、電源V+はリードL5に、電源V−はリードL9にそれぞれ接続し、各リード端子から電源電圧が供給される。
オペアンプ201の出力端子は、ワイヤにより出力端子となるリード端子L4に直接接続することもできるが、オペアンプ201の電源V+とリード端子L5を接続するワイヤとの接触を避けるため、第1のチップC1を経由してリード端子L4に接続しても良い。
さらに本実施例では、高電圧が印加するリード端子L1とL2は、所定の沿面距離を確保するため、各リード端子に印加される電圧に応じて所定の寸法だけ離して配置している。本実施例では、第1のリード列に印加される電圧が第2のリード列に印加される電圧より大きいため、第1のリード列のリード端子L1とリード端子L2との間の間隔が、第2のリード列のリード端子の間隔より広くなっている。
またリード端子L1は、リード端子L2との間の沿面距離を保つだけでなく、他のリード端子L4〜L10との間でも所定の寸法だけ離れた位置に配置する。リード端子L2と他のリード端子L4〜L10との間でも所定の寸法だけ離れた位置に配置する。さらに同様に、沿面距離を保つため、ダイパッド1の吊りリード端子L3、L11についても、図2に示すように図面右側(第2のリード列側)に配置している。
さらに、樹脂封止された半導体装置から外部に露出するリード端子L1とリード端子L2との間での放電を防止するため、本実施例ではリード端子間に、リード端子の厚さに相当する封止樹脂3が充填されている。なお図2では、第1のチップC1、第2のチップC2、ワイヤ等を封止樹脂により封止された半導体装置本体から露出するリード端子の間に充填されている樹脂を封止樹脂3としている。この封止樹脂3の形成は、半導体装置本体の樹脂封止と同時に行うため、図2に示すように第2のリード列側のリード端子間にも封止樹脂3が形成されている。
より高電圧が印加する場合には、この樹脂封止において、ダイパッド1を半導体装置本体から露出しない構造とするのが好ましい。
さらに本実施例では高耐圧化を図るため、第1のチップC1の下に平板状の誘電体部材4を積層していることを大きな特徴としている。この誘電体部材4は、例えば厚さ200μm程度のセラミックスからなる平板基板を用いることができる。図3に、図2に示す半導体装置のリード端子L1、リード端子10間を通る断面図を模式的に示す。ここでリード端子L1は高電圧が印加されるリード端子であり、リード端子L10はリード端子L1に入力する電圧より低い電位に接続しているリード端子に相当する。
図3に示すように、リード端子L1とリード端子L10との間には、第1のチップC1の容量Cc1、誘電体部材4の容量Cs、第2のチップC2の容量Cc2が直列に接続される構成となっている。ここで第1のチップC1の容量とは、半導体基板上に絶縁膜(酸化膜等)を介して形成された抵抗素子の電極パッド、抵抗パターン等により形成される容量となる。第2のチップC2の容量も同様で、半導体基板上に形成されたオペアンプの電極パッド、不純物領域等により形成される容量となる。誘電体部材の容量Csは、平板基板の厚さ、大きさ、素材特有の誘電率により決まる容量値となる。第1のチップC1の大きさが3.0mm×1.5mmの場合、平板状の誘電体部材4の大きさは3.7mm×2.0mm程度とする必要があり、誘電率9.8、厚さ200μmとすると、第1のチップC1の容量値Cc1、第2のチップC2の容量値Cc2に比べて、誘電体部材4の容量値Csが大きく、容量分圧効果が得られる程度の容量値に設定することができる。
その結果、第1のチップC1に高電圧が印加された場合、第1のチップC1の容量に加わる電圧が分圧により低減され、半導体装置の高耐圧化を実現することが可能となる。
なお本実施例の高耐圧化は、平板状の誘電体部材4を付加したことのみで実現しているものではなく、本願出願人が提案した独自の実装構造との組み合わせにより実現している。
次に第2の実施例について説明する。図4は、上記第1の実施例の図3に示す断面図に相当する図である。リード端子L1とリード端子L10との間には、第1のチップC1の容量Cc1、誘電体部材4の容量Cs、第2のチップC2の容量Cc2が直列に接続するため、図4に示すように平板状の誘電体部材4を第2のチップC2の下に積層してもよい。この場合、第1のチップC1の厚さを400μmとし、第2のチップC2の厚さを200μmとしている。
本実施例においても、平板状の誘電体部材4を付加したことのみで高耐圧化を実現しているものではなく、本願出願人が提案した独自の実装構造との組み合わせにより実現している。
次に第3の実施例について説明する。上記第1および第2の実施例では、ダイパッド1をフローティング状態とし、第2のチップC2を介して接地電位とした場合について説明した。しかし、第1および第2の実施例のリード端子の配列は、ダイパッド1の吊りリード端子L3、L11が第2のリード列側に延出する構造となっており、このダイパッド1を接地電位に接続しても十分な沿面距離を保つことが可能となる。
図5は、第3の実施例の半導体装置の断面図であり、リード端子L1と吊りリード端子L11間を通る断面図を模式的に示している。本実施例では、リード端子11につながるダイパッド1を接地電位とした場合の例を示している。
図5に示すようにリード端子L1と吊りリード端子L11との間には、第1のチップC1の容量Cc1と誘電体部材4の容量Csが直列に接続する構成となる。このように構成することで、上記同様、第1のチップC1に高電圧が印加された場合、第1のチップC1の容量に加わる電圧が分圧により低減され、半導体装置の高耐圧化を実現することが可能となる。
本実施例においても高耐圧化は、平板状の誘電体部材4を付加したことのみで実現しているものではなく、本願出願人が提案した独自の実装構造との組み合わせにより実現している。
次に本発明の第4の実施例について説明する。上記第1乃至第3の実施例では、特別な構造のリードフレームを使用した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。図6は、図14で説明した電圧検出回路を抵抗素子からなる第1のチップC1とオペアンプからなる第2のチップC2を用いて形成するためリードフレームに実装したときの接続状態を模式的に示している。
本実施例は、上述の図14で説明したように、直列に接続された抵抗402a、抵抗402bが、ノードN13に印加される高電圧を分圧するための素子で、ノード13が図13のノードN3に接続し、他端に基準電圧REFに接続する。抵抗402aと抵抗402bの直列接続点は、オペアンプ401の反転入力端子に接続し、抵抗402bと基準電圧REFの直列接続点は、オペアンプ401の非反転入力端子に接続している。抵抗素子が形成されている第1のチップC1とオペアンプが形成されている第2のチップC2は、それぞれ別のチップで構成されているため、各チップ間はワイヤにより接続されている。
抵抗402cは、オペアンプ401の増幅ゲインを決定するための素子(帰還抵抗)で、抵抗402cの一端はオペアンプ401の反転入力端子に接続し、他端はオペアンプ401の出力端子と共に出力端子OUTに接続される。このオペアンプ401の出力端子は、図13に示す差動増幅回路304に接続され、差動増幅回路304では基準電圧との差分を演算回路305に出力する。演算回路305はノードN3の電圧が一定となるように定電圧回路302へ制御信号を出力する。
図6に示すように本実施例で使用するリードフレームは、図面左側に4つのリード端子L1〜L4(第1のリード列に相当)を備え、図面右側に4つのリード端子L5〜L8(第2のリード列に相当)を備え、ダイパッド1上の吊りリード端子L9、L10がその間に延出している。この種のリードフレームは、半導体装置のリードフレームとして汎用的に使用されている。
リード端子L1は高電圧が印加されるノードN3が接続する。抵抗402aと抵抗402bの直列回路は、他端をリード端子L8に接続し、リード端子L8は基準電圧REFに接続する。抵抗402aと抵抗402bの直列接続点は、第2のチップC2に形成されているオペアンプ401の反転入力端子にワイヤを用いて接続されている。同様に抵抗402bの他端は、オペアンプ401の非反転入力端子にワイヤを用いて接続されている。
第2のチップC2に形成されたオペンプ401の出力端子は、ワイヤによりリード端子L7に接続される。リード端子L7には抵抗402cの一端もワイヤを用いて接続される。また抵抗402cの他端は、オペアンプ401の反転入力端子に接続されることで、抵抗402cはオペンプ401の帰還抵抗として機能することになる。
第2のチップC2には、オペアンプ401の電源端子が形成されており、電源V+はリード端子L6に、電源V−はリード端子L5にそれぞれ接続し、各リード端子から電源電圧が供給される。
高電圧が印加するリード端子L1は、他のリード端子から所定の寸法だけ離して配置する必要がある。そこで、第1のリード列の他のリード端子L2〜L4は、フローティングとして接続を形成しない。
また、吊りリード端子L9もフローティングとし、樹脂封止によってダイパッド1を半導体装置本体から露出しない構造とするのがこの好ましい。
さらに本実施例では、第1のチップC1の下に平板上の誘電体部材4を積層している。この誘電体部材4は、例えば厚さ200μm程度のセラミックスからなる平板基板を用いることができる。図7に、図6に示す半導体装置のリード端子L1、リード端子L5間を通る断面図を模式的に示す。
図7に示すように、リード端子L1とリード端子L5との間には、第1のチップC1の容量Cc1、誘電体部材4の容量Cs、第2のチップC2の容量Cc2が直列に接続する構成となっている。上記説明同様、第1のチップC1の容量とは、半導体基板上に絶縁膜(酸化膜等)を介して形成された抵抗素子の電極パッド、抵抗パターンにより形成される容量の容量値となる。第2のチップC2の容量も同様で、半導体基板上に形成されたオペアンプ素子の電極パッド、不純物領域により形成される容量の容量値となる。誘電体部材の容量Csは、平板基板の厚さ、大きさ、素材に特有の誘電率により決まる容量値となる。第1のチップC1の大きさが3.0mm×1.5mmの場合、平板状の誘電体部材4の大きさは3.7mm×2.0mm程度とする必要があり、誘電率9.8、厚さ200μmとすると、第1のチップC1の容量値Cc1、第2のチップC2の容量値Cc2に比べて、誘電体部材4の容量値Csが大きく、容量分圧効果が得られる程度の大きさに設定することができる。
その結果、第1のチップC1に高電圧が印加された場合、第1のチップC1の容量に加わる電圧が分圧により低減され、半導体装置の高耐圧化を実現することができる。本実施例においても、平板状の誘電体部材4を付加したことのみで高耐圧化を実現しているものではなく、本願出願人が提案した独自の実装構造との組み合わせにより実現している。
次に第5の実施例について説明する。図8は、上記第4の実施例の図7に示す断面図に相当する図である。リード端子L1とリード端子L5との間には、第1のチップC1の容量Cc1、誘電体部材4の容量Cs、第2のチップC2の容量Cc2が直列に接続するため、図8に示すように、平板状の誘電体部材4を第2のチップC2の下に積層してもよい。この場合、第1のチップC1の厚さを400μmとし、第2のチップC2の厚さを200μmとしている。
本実施例においても、平板状の誘電体部材4を付加したことのみで高耐圧化を実現しているものではなく、本願出願人が提案した独自の実装構造との組み合わせにより実現している。
なお本実施例では、吊りリード端子L9が高電圧が印加されるリード端子L1の近傍に配置されるため、ダイパッド1をフローティングとした場合について説明したが、高電圧が印加されるリード端子の近傍に吊りリード端子等を配置しない場合、例えば、吊りリード端子を第2のリード列側に延出したり、図6の吊りリード端子L9を省略した形状とした場合には、上述の第2の実施例に相当する図5で説明した構成とすることも可能である。
次に第6の実施例について説明する。上記実施例の説明では第1のチップC1あるいは第2のチップC2の下に、セラミックスからなる平板状の誘電体部材4を配置する場合について説明した。誘電体部材4は、第1のチップC1あるいは第2のチップC2とは分離された部材である。そのため、本発明の半導体装置を形成する際には、ダイパッド1上に誘電体部材4を接着固定した後、第1のチップC1あるいは第2のチップC2を誘電体部材4上に接着固定する必要がある。
そこで、セラミックスからなる誘電体部材の代わりに、第1のチップC1あるいは第2のチップC2の裏面に、絶縁性の樹脂層を一体形成しておき、この樹脂層を平板状の誘電体部材として使用することも可能である。図9は、第6の実施例の半導体装置の断面図であり、上述の第1の実施例(図3に示す半導体装置に相当)において、第1のチップC1に樹脂層5が一体成型している場合を示している。さらに上述のその他の実施例において、第1のチップC1あるいは第2のチップC2に樹脂層5を一体成型しても問題ない。
樹脂層が一体形成された半導体装置は、抵抗素子あるいはオペアンプを半導体基板上に形成した後、半導体基板の裏面側に(必要に応じて裏面を薄膜化した後)、均一な厚さに樹脂を塗布あるいは印刷し、半導体基板および樹脂層を切断して個片化することで形成可能である。
ここで使用する樹脂層は、例えば一般的に半導体装置の封止樹脂として使用されているエポキシ系樹脂を使用することができる。樹脂を用いる場合、セラミックスの誘電率に比べて樹脂の誘電率は低く、薄く形成することができる。その結果、半導体装置の低背化が実現でき、効果が大きい。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこれら実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。例えば、上記実施例では、誘電体部材は、第1のチップC1あるいは第2のチップC2のいずれか一方にのみ積層形成する場合について説明したが、必要に応じ、第1のチップC1および第2のチップC2の両方に積層形成しても問題ない。
誘電体部材は、所望の誘電率の有する材料を適宜選択すればよい。具体的には、セラミックスの他、サファイア、紙、ポリイミド等適宜選択すれば良い。
また一般的に、第1のチップC1、第2のチップC2あるいは誘電体部材4をダイパッド1上に実装する際に使用する絶縁性の接着部材2について説明を省略したが、接着部材2により形成される容量の容量値も考慮に入れ、誘電体部材4の容量値を設定することは言うまでもない。
1:ダイパッド、2:接着部材、3:封止樹脂、4:誘電体部材、5:樹脂層、C1:第1のチップ、C2:第2のチップ、L1〜L11:リード端子

Claims (6)

  1. 入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を信号処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置であって、
    前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、
    前記第1のチップは半導体基板上の絶縁膜上に形成された抵抗素子を主な構成要素としていることと、
    前記第2のチップは半導体基板上に形成されたオペアンプを主な構成要素としていることと、
    前記第1のリード列のリード端子は2つのリード端子で構成され、該第1のリード列のリード端子は、方形の前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極であって該第1のチップの前記第1のリード列側の一辺側に配置されている2つの抵抗チップ電極にそれぞれ接続し、該抵抗チップ電極より前記一辺側と対向する別の一辺側に配置されている別の抵抗チップ電極は、方形の前記第2のチップ上に形成され前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極あるいは前記第2のリード列のリード端子に接続し、別の前記オペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された抵抗素子により分圧し、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することと、
    前記第1のリード列の2つのリード端子を、該リード端子に印加される電圧に耐える寸法だけ相互に離して配置することと、
    少なくとも前記第1のリード列の2つのリード端子間に前記封止樹脂を充填することと、
    前記第1のチップの前記抵抗チップ電極に接続する前記第1のリード列のリード端子と、該第1のリード列のリード端子に入力する電圧より低い電位に接続する前記ダイパッドあるいは前記第2のリード列のリード端子との間に、前記第1のチップと平板状の誘電体部材を配置して、前記抵抗素子の電極パッドおよび該抵抗素子のパターンと、前記第1のチップの前記半導体基板および該半導体基板上に形成された前記絶縁膜を誘電体として含んで形成される前記第1のチップの容量と、前記誘電体部材を誘電体として含んで形成される前記誘電体部材の容量とを直列に接続し、前記第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップの容量に加わる電圧と前記誘電体部材の容量に加わる電圧に分圧し、前記第1のチップに加わる電圧を低減することと、を特徴とする半導体装置。
  2. 入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を信号処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置であって、
    前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、
    前記第1のチップは半導体基板上の絶縁膜上に形成された抵抗素子を主な構成要素とし、該抵抗素子は、第1の分圧抵抗列と、第2の分圧抵抗列と、帰還抵抗とを含んでいることと、
    前記第2のチップは半導体基板上に形成されたオペアンプを主な構成要素としていることと、
    前記第1のリード列のリード端子は2つのリード端子で構成され、該第1のリード列のリード端子は、方形の前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極であって該第1のチップの前記第1のリード列側の一辺側に配置されている2つの抵抗チップ電極の一方の抵抗チップ電極に印加される電圧を分圧するための第1の分圧抵抗列に接続する抵抗チップ電極と、前記2つの抵抗チップ電極の別の抵抗チップ電極に印加される電圧を分圧するための第2の分圧抵抗列に接続する抵抗チップ電極にそれぞれ接続し、前記2つの抵抗チップ電極より前記一辺側と対向する別の一辺側に配置されている別の抵抗チップ電極のうち、前記第1の分圧抵抗列の第1の分圧電圧を出力する第1の直列接続点となる抵抗チップ電極と、前記第2の分圧抵抗列の第2の分圧電圧を出力する第2の直列接続点となる抵抗チップ電極とを、方形の前記第2のチップ上に形成された前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極のうち、前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかとなるオペアンプチップ電極にそれぞれ接続し、前記第2のチップ上に形成された前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極のうち、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記反転入力端子となるオペアンプチップ電極との間に前記帰還抵抗を接続し、別の前記オペアンプチップの電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1の分圧抵抗列あるいは前記第2の分圧抵抗列により分圧し、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することと、
    前記第1のリード列の2つのリード端子を、該リード端子に印加される電圧に耐える寸法だけ相互に離して配置することと、
    少なくとも前記第1のリード列の2つのリード端子間に前記封止樹脂を充填することと、
    前記第1のチップの前記2つの抵抗チップ電極に接続する前記第1のリード列のリード端子と、該第1のリード列のリード端子に入力する電圧より低い電位に接続する前記ダイパッドあるいは前記第2のリード列のリード端子との間に、前記第1のチップと平板状の誘電体部材を配置して、前記抵抗素子の電極パッドおよび該抵抗素子のパターンと、前記第1のチップの前記半導体基板および該半導体基板上に形成された前記絶縁膜を誘電体として含んで形成される前記第1のチップの容量と、前記誘電体部材を誘電体として含んで形成される前記誘電体部材の容量とを直列に接続し、前記第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップの容量に加わる電圧と前記誘電体部材の容量に加わる電圧に分圧し、前記第1のチップに加わる電圧を低減することと、を特徴とする半導体装置。
  3. 入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を信号処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置であって、
    前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、
    前記第1のチップは半導体基板上の絶縁膜上に形成された抵抗素子を主な構成要素としいることと、
    前記第2のチップは半導体基板上に形成されたオペアンプを主な構成要素としていることと、
    前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極の1つの抵抗チップ電極が入力端子となり、該入力端子となる抵抗チップ電極は前記第1のリード列の1つのリード端子に接続することと、
    前記抵抗チップ電極のうち前記入力端子となる抵抗チップ電極を除く抵抗チップ電極は、前記第2のチップ上に形成されたオペアンプチップ電極の一部のオペアンプチップ電極あるいは前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記オペアンプチップ電極のうち前記抵抗チップ電極と接続していない別の前記オペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記入力端子に接続する前記第1のリード列の一つのリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された抵抗素子により減圧して前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することと、
    前記第1のチップの前記入力端子に接続する前記第1のリード列の一つのリード端子と、該第1のリード列の一つのリード端子に入力する電圧より低い電位に接続する前記第2のリード列のリード端子との間に、前記第1のチップと平板状の誘電体部材を配置して、前記抵抗素子の電極パッドおよび該抵抗素子のパターンと、前記第1のチップの前記半導体基板および該半導体基板上に形成された前記絶縁膜を誘電体として含んで形成される前記第1のチップの容量と、前記誘電体部材を誘電体として含んで形成される前記誘電体部材の容量とを直列に接続し、前記第1のリード列の一つのリード端子に印加される電圧を前記第1のチップの容量に加わる電圧と前記誘電体部材の容量に加わる電圧に分圧し、前記第1のチップに加わる電圧を低減することと、を特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1乃至3いずれか記載の半導体装置において、前記ダイパッドを前記第1のチップに入力する電圧より低い電位に接続し、前記第1のチップと前記ダイパットとの間に前記誘電体部材を配置して、前記第1のチップの容量と前記誘電体部材の容量とを直列に接続すること、を特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1乃至4いずれか記載の半導体装置において、前記第2のチップ上に形成されたチップ電極の一部が接続する前記第2のリード列のリード端子を前記入力する電圧より低い電位に接続し、前記ダイパッド上に前記誘電体部材を配置し、該誘電体部材上に前記第2のチップを配置して、前記第1のチップの容量と、前記誘電体部材の容量と、前記オペアンプの電極パッドおよび不純物領域と前記第2のチップの前記半導体基板を誘電体として含んで形成される前記第2のチップの容量とを直列に接続すること、を特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1乃至5いずれか記載の半導体装置において、前記誘電体部材は、前記第1のチップあるいは前記第2のチップの裏面に一体形成された絶縁性樹脂層であること、を特徴とする半導体装置。
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