JP6920711B2 - 杭の接続構造 - Google Patents
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Description
本発明は、十分な強度を有し、かつ、簡素な構造を有する接続用部品や、現場での接続作業を簡便にして作業員の負荷を軽減した杭の接続構造と接続方法と接続用ブロックを提供することを目的とする。
地中に打ち込んだ先杭の上端に新たに打ち込む後杭の下端を接続するための接続構造であって、
上端が後杭の筒内に嵌まり込む後杭側小径部と、下端が先杭の上端に固定した接続スリーブ内に嵌まり込む先杭側小径部とを有し、上記後杭の下端に溶接接続された接続用ブロックと、
上記先杭の上端の外側を包囲するように固定され、上記接続用ブロックの先杭側小径部の外周面全体を包囲するように構成された接続スリーブとを備え、
上記接続スリーブには、その上縁から下方に向かって先杭の長手方向に平行な部分と、この平行な部分の下端に連続させた先杭の周方向に平行な部分とを備えたL字状の切り欠きが設けられ、
上記接続スリーブのL字状の切り欠きを包囲して補強するように接続スリーブの外周面に補強バンドが巻き付けられ、
上記後杭の下端を上記接続スリーブの上端から嵌め込んで下降させたときに、上記L字状の切り欠きの上記先杭の長手方向に平行な部分を通過し、上記後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させたときに、上記切り欠きの先杭の周方向に平行な部分に移動するような形状の突起が後杭の先杭側小径部の外周面に固定されており、かつ、この突起は、上記切り欠きの先杭の周方向に平行な部分に嵌まり込む形状をしており、
上記接続スリーブに嵌め込まれた後杭の先杭側小径部と上記補強バンドの間に形成された上記L字状の切り欠きの先杭の長手方向に平行な部分には、L字状の切り欠きの空隙を埋めるための楔が打ち込まれていることを特徴とする杭の接続構造。
地中に打ち込んだ先杭の上端に新たに打ち込む後杭の下端を接続するための接続構造であって、
下端が先杭の筒内に嵌まり込む先杭側小径部と、上端が後杭の下端に固定した接続スリーブ内に嵌まり込む後杭側小径部とを有し、上記先杭の上端に溶接接続された接続用ブロックと、
上記後杭の下端の外側を包囲するように固定され、上記接続用ブロックの後杭側小径部の外周面全体を包囲するように構成された接続スリーブとを備え、
上記接続スリーブには、その下縁から上方に向かって後杭の長手方向に平行な部分と、この平行な部分の上端に連続させた後杭の周方向に平行な部分とを備えたL字状の切り欠きが設けられ、
上記接続スリーブのL字状の切り欠きを包囲して補強するように接続スリーブの外周面に補強バンドが巻き付けられ、
上記先杭の上端を上記接続スリーブの下端から嵌め込んで、上記後杭を下降させたときに、上記L字状の切り欠きの上記後杭の長手方向に平行な部分を通過し、上記後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させたときに、上記切り欠きの後杭の周方向に平行な部分に移動するような形状の突起が先杭の後杭側小径部の外周面に固定されており、かつ、この突起は、上記切り欠きの後杭の周方向に平行な部分に嵌まり込む形状をしており、
上記接続スリーブに嵌め込まれた先杭の後杭側小径部と上記補強バンドの間に形成された上記L字状の切り欠きの後杭の長手方向に平行な部分には、L字状の切り欠きの空隙を埋めるための楔が打ち込まれていることを特徴とする杭の接続構造。
後杭を吊り下げる装置により、
後杭の下端に固定した接続用ブロックの先杭側小径部を、先杭に固定した接続スリーブの上端から嵌め込んで後杭を下降させ、
上記先杭側小径部に固定した突起を、上記接続スリーブのL字状の切り欠きの、杭の長手方向に平行な部分に通過させ、
そのまま後杭を下降させて、上記突起を、L字状の切り欠きの下縁に突き当てて後杭の下降を停止し、
杭による掘削のために後杭を回転させる装置により、後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させて、上記突起をL字状の切り欠きの杭の周方向に平行な部分に嵌め込み、
その後、L字状の切り欠きの杭の長手方向に平行な部分と補強バンドの間に生じた空隙を埋めるように、楔を打ち込むことを特徴とする構成1に記載の接続構造部分の接続方法。
後杭を吊り下げる装置により、
後杭の下端に固定した接続スリーブに、先杭に固定した接続用ブロックの後杭側小径部を嵌め込んで後杭を下降させ、
上記後杭側小径部に固定した突起を、上記接続スリーブのL字状の切り欠きの、杭の長手方向に平行な部分に通過させ、
そのまま後杭を下降させて、上記突起を、L字状の切り欠きの上縁に突き当てて後杭の下降を停止し、
杭による掘削のために後杭を回転させる装置により、後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させて、上記突起をL字状の切り欠きの杭の周方向に平行な部分に嵌め込み、
その後、L字状の切り欠きの杭の長手方向に平行な部分と補強バンドの間に生じた空隙を埋めるように、楔を打ち込むことを特徴とする構成2に記載の接続構造部分の接続方法。
先杭18は既に地中に打ち込まれている。この先杭18の上端に後杭20の下端を接続する。後杭20は先杭18よりも外径が太い。いずれも筒状の杭である。
図2(a)は、接続用ブロック12を、杭の打ち込み工事以前に、予め先杭18に溶接接続しておく例である。工事現場では、接続用ブロック12の先杭側小径部14を先杭18の上端に嵌め込んで溶接すれば接続が完了する。これにより、現場作業を最小限にすることができる。
図3(a)の図面で、先杭18は、すでに地中に打ち込んだ杭の上端を示す。後杭20は、新たに打ち込む杭の下端を示す。ここには予め接続用ブロック12が溶接接続されている。先杭18と後杭20を接続するために接続スリーブ22を使用する。接続スリーブ22には、この例では、二箇所にL字状の切り欠き24が設けられている。即ち、上記先杭18の上端に固定した接続スリーブ22には、その上縁から下方に向かって先杭18の長手方向に平行な部分28と、この平行な部分の下端に連続させた先杭18の周方向に平行な部分32とを備えたL字状の切り欠き24が設けられている。
これらの図において、接続スリーブ22の外側には補強バンド34をはめ込んだ状態で接続作業が開始されるが、図面を見やすくするために、補強バンド34の部分は破線で示した。
この図の実施例では、後杭20は外径が約270cm、先杭18は外径が約210cm厚さが約1cmのものを使用した。接続用ブロック12は外径が300cmで長さが約20cmの丸棒を切削加工したものである。接続用ブロック12の上部の後杭側小径部13は、後杭20の内面にほぼ密着する外径約268cmで長さを約2cmにした。
この実施例では先杭18の上端に予め接続用ブロック12を溶接接続しておく。先杭18と先杭側小径部14との関係は既に説明したとおりである。後杭20には接続スリーブ22を予め溶接しておく。現場では、接続スリーブ22に接続用ブロック12の上部の後杭側小径部13を嵌め込んで、突起36を位置決めした後に、図4で説明した楔40を打ち込んでから補強バンド34で包囲する。接続用ブロック12の上部の後杭側小径部13の外径と長さは、接続スリーブ22内に隙間無く嵌まり込むように選定するとよい。
本発明を実施するには、例えば、この図のような杭打ち装置60を使用する。回転機(オーガ)62は後杭20を矢印48のように正転あるいは逆転させることができる装置である。地中に打ち込まれた杭の下端には掘削用の先端翼が設けられており、回転機62が杭を回転させて杭をさらに深く地中に打ち込む。杭打ち装置60は、油圧や電動機構により後杭20を昇降させ回転駆動することができる。
13 後杭側小径部
14 先杭側小径部
18 先杭
20 後杭
22 接続スリーブ
24 L字状の切り欠き
28 長手方向に平行な部分
32 周方向に平行な部分
34 補強バンド
36 突起
40 楔
42 ビス
43 ビス孔
44 ビス孔
46 矢印
48 矢印
50 矢印
52 矢印
54 溶接部
60 クレーン
62 回転機
Claims (4)
- 地中に打ち込んだ先杭の上端に新たに打ち込む後杭の下端を接続するための接続構造であって、
上端が後杭の筒内に嵌まり込む後杭側小径部と、下端が先杭の上端に固定した接続スリーブ内に嵌まり込む先杭側小径部とを有し、上記後杭の下端に溶接接続された接続用ブロックと、
上記先杭の上端の外側を包囲するように固定され、上記接続用ブロックの先杭側小径部の外周面全体を包囲するように構成された接続スリーブとを備え、
上記接続スリーブには、その上縁から下方に向かって先杭の長手方向に平行な部分と、この平行な部分の下端に連続させた先杭の周方向に平行な部分とを備えたL字状の切り欠きが設けられ、
上記接続スリーブのL字状の切り欠きを包囲して補強するように接続スリーブの外周面に補強バンドが巻き付けられ、
上記後杭の下端を上記接続スリーブの上端から嵌め込んで下降させたときに、上記L字状の切り欠きの上記先杭の長手方向に平行な部分を通過し、上記後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させたときに、上記切り欠きの先杭の周方向に平行な部分に移動するような形状の突起が後杭の先杭側小径部の外周面に固定されており、かつ、この突起は、上記切り欠きの先杭の周方向に平行な部分に嵌まり込む形状をしており、
上記接続スリーブに嵌め込まれた後杭の先杭側小径部と上記補強バンドの間に形成された上記L字状の切り欠きの先杭の長手方向に平行な部分には、L字状の切り欠きの空隙を埋めるための楔が打ち込まれていることを特徴とする杭の接続構造。 - 地中に打ち込んだ先杭の上端に新たに打ち込む後杭の下端を接続するための接続構造であって、
下端が先杭の筒内に嵌まり込む先杭側小径部と、上端が後杭の下端に固定した接続スリーブ内に嵌まり込む後杭側小径部とを有し、上記先杭の上端に溶接接続された接続用ブロックと、
上記後杭の下端の外側を包囲するように固定され、上記接続用ブロックの後杭側小径部の外周面全体を包囲するように構成された接続スリーブとを備え、
上記接続スリーブには、その下縁から上方に向かって後杭の長手方向に平行な部分と、この平行な部分の上端に連続させた後杭の周方向に平行な部分とを備えたL字状の切り欠きが設けられ、
上記接続スリーブのL字状の切り欠きを包囲して補強するように接続スリーブの外周面に補強バンドが巻き付けられ、
上記先杭の上端を上記接続スリーブの下端から嵌め込んで、上記後杭を下降させたときに、上記L字状の切り欠きの上記後杭の長手方向に平行な部分を通過し、上記後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させたときに、上記切り欠きの後杭の周方向に平行な部分に移動するような形状の突起が先杭の後杭側小径部の外周面に固定されており、かつ、この突起は、上記切り欠きの後杭の周方向に平行な部分に嵌まり込む形状をしており、
上記接続スリーブに嵌め込まれた先杭の後杭側小径部と上記補強バンドの間に形成された上記L字状の切り欠きの後杭の長手方向に平行な部分には、L字状の切り欠きの空隙を埋めるための楔が打ち込まれていることを特徴とする杭の接続構造。 - 後杭を吊り下げる装置により、
後杭の下端に固定した接続用ブロックの先杭側小径部を、先杭に固定した接続スリーブの上端から嵌め込んで後杭を下降させ、
上記先杭側小径部に固定した突起を、上記接続スリーブのL字状の切り欠きの、杭の長手方向に平行な部分に通過させ、
そのまま後杭を下降させて、上記突起を、L字状の切り欠きの下縁に突き当てて後杭の下降を停止し、
杭による掘削のために後杭を回転させる装置により、後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させて、上記突起をL字状の切り欠きの杭の周方向に平行な部分に嵌め込み、
その後、L字状の切り欠きの杭の長手方向に平行な部分と補強バンドの間に生じた空隙を埋めるように、楔を打ち込むことを特徴とする請求項1に記載の接続構造部分の接続方法。 - 後杭を吊り下げる装置により、
後杭の下端に固定した接続スリーブに、先杭に固定した接続用ブロックの後杭側小径部を嵌め込んで後杭を下降させ、
上記後杭側小径部に固定した突起を、上記接続スリーブのL字状の切り欠きの、杭の長手方向に平行な部分に通過させ、
そのまま後杭を下降させて、上記突起を、L字状の切り欠きの上縁に突き当てて後杭の下降を停止し、
杭による掘削のために後杭を回転させる装置により、後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させて、上記突起をL字状の切り欠きの杭の周方向に平行な部分に嵌め込み、
その後、L字状の切り欠きの杭の長手方向に平行な部分と補強バンドの間に生じた空隙を埋めるように、楔を打ち込むことを特徴とする請求項2に記載の接続構造部分の接続方法。
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