JP6918467B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置、特に発光素子等の半導体素子を搭載する基板構造を有する半導体装置に関する。
半導体素子を有する電子機器は、例えば、半導体素子をはんだ等の導電性接着剤を用いて基板上に実装することで形成される。この実装の際に、余剰の導電性接着剤によって素子の実装不良が発生したり、配線の短絡等が発生したりするという問題があった。
特許文献1には、はんだ付け用のパッドに、スルーホール又は凹部からなるはんだ溜りが形成されている基板が開示されている。また、特許文献2には、2つある表面実装用のランドの各々から伸長する導体パターンの一方に第3のランドを形成し、はんだ溜りを防止する構成が開示されている。特許文献3には、発光素子アレイの載置箇所に導電性接着剤を溜める凹部が形成されている基板が開示されている。
特開平4−87393号公報 特開平5−267833号公報 特開平9−174923号公報
特許文献1乃至3に記載のような基板の金属パッド(ランド)に、底部に接合用の金属層が形成された素子を、当該金属パッドと当該接合用の金属層とをフラックス等の還元剤を介して溶融接合する場合を考える。この場合、接合処理において、液状のフラックスは、金属パッド上から不均一に外方に流れ出し、それにつられて素子が動いてしまうために、素子の実装精度が悪くなるという問題があった。
また、素子を近接して複数並置する場合、接合時に、隣り合う素子の接合に用いられているフラックス同士が接触し一体となってしまうことで、隣り合う素子が互い接近してしまうという問題があった。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、素子の実装不良を防止し、かつ素子実装の際の位置決め精度を高めることが可能な基板構造を有する半導体装置を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するため、本発明の半導体装置は、素子搭載面を有する搭載基板と、前記素子搭載面上に配されており、上面に金属層を有し、かつ当該上面に各々が互いに前記素子搭載面の面内方向において対向する二辺を有する素子搭載パッドと、前記素子搭載パッド上に搭載されており、かつ、上面に前記二辺に沿った方向に複数配列されかつ互いに離間した複数の半導体層を有する支持基板を含む半導体素子と有し、前記素子搭載パッドの上面には、前記二辺に沿った方向において隣接している前記複数の半導体層間の領域の下に設けられかつ両端部がそれぞれ前記二辺の各々に達している第1の溝を含む溝構造が形成されていることを特徴とする。
実施例1の半導体装置の基板構造の平面図である。 実施例1の半導体装置の基板構造の部分側面図である。 実施例1の半導体装置の基板構造の側面図である。 実施例1の基板構造に半導体素子を搭載する際の部分平面図である。 実施例1の基板構造に半導体素子を搭載する際の部分側面図である。 半導体装置の部分側面図である。 変形例の半導体装置の基板構造の部分平面図である。 変形例の半導体装置の基板構造の部分平面図である。 変形例の半導体装置の基板構造の部分平面図である。 変形例の半導体装置の基板構造の部分平面図である。 変形例の半導体装置の基板構造の部分側面図である。
以下に本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面においては、実質的に同一または等価な部分には同一の参照符号を付している。
[基板構造]
以下に、本実施例の半導体装置に用いる基板構造10について説明する。
図1Aは、基板構造10の平面図である。図1Bは、基板構造10の部分的な側面図である。図1Cは、図1Bとは異なった方向から見た基板構造10の側面図である。以下の説明においては、1の基板上に半導体素子を一列に3つ配置する基板構造を例にして説明する。
搭載基板としての基板11は、平坦面である素子搭載面11Sを一方の面に有するSi基板である。なお、基板11は、他の材料からなる基板でもよく、AlN等の焼結体基板、または樹脂基板であってもよい。
素子搭載パッド13は、素子搭載面11Sに設けられており、互いに対向する二辺RSを有する矩形の平面形状を有している。素子搭載パッド13は、素子搭載面11Sの半導体素子が搭載される領域の各々に互いに離間して形成されている。すなわち、素子搭載パッド13は、素子搭載面11S上に互いに離間して一列に配列されている。素子搭載パッド13は、素子搭載面11S上において、配列方向と二辺RSの方向が平行となるように配列されている。
なお、素子搭載パッド13の配列方向に沿った素子搭載パッド13の各々の中心線をXCとする。すなわち、中心線XCに沿った方向が、素子搭載パッド13の配列方向である。
本実施例では、一例として、素子搭載パッド13は一直線に配列されており、3つの素子搭載パッド13の中心線XCが共通となっている場合を示している。また、素子搭載パッド13の配列方向と垂直な方向の素子搭載パッド13の各々の中心線をYCとする。また、当該実施例においては、上述のように半導体素子を一列に3つ配置する場合を例としているので、素子搭載パッド13も、一列に3つ配されている。
素子搭載パッド13の上面には、半導体層配置領域Rが設けられている。半導体層配置領域Rは、素子搭載パッド13の上面において、中心線XCに沿った方向に2列に配されている。本実施例においては、半導体層配置領域Rは、1列に2つ配されている。すなわち、本実施例においては、半導体層配置領域Rは、素子搭載パッド13の上面に4つ配されている。
素子搭載パッド13の上面には、細長い溝であるパッド溝13Gが形成されている。パッド溝13Gは、中心線XC方向において隣接する半導体層配置領域素子Rの間の領域に形成されている溝部G1を有している。換言すれば、溝部G1は搭載面11Sの面内方向において、中心線YCに沿った方向、すなわち素子搭載パッド13の二辺RSと垂直に伸長している。
溝部G1は、端部の各々が二辺RSにまで達するように形成されている。また、パッド溝13Gは、中心線YC方向において隣接する半導体層配置領域Rの間の領域に形成されている溝部G2を有している。溝部G2は、溝部G1の中央から、素子搭載面11Sの面内方向において、中心線XCに沿った方向、すなわち素子搭載パッド13の二辺RSと平行な方向に伸長している。溝部G2は、素子搭載パッド13の上面内で終端しており、素子搭載パッド13の端部にまでは達していない。
上述のように、パッド溝13Gは、互いに垂直に伸長するG1及びG2からなる十字型の平面形状を有している。言い換えれば、素子搭載パッド13の上面には、上記十字型のパッド溝13Gによって区切られている4つの半導体層配置領域Rが設けられている。
図1Bに、中心線YCに沿った方向から見た側面図を示す。図1Bにおいては、3つの素子搭載パッド13のうち、中央の素子搭載パッド13及びその周辺を拡大して示している。図1Bに示すように、素子搭載パッド13は、Au、Cu等の金属材料からなる土台パッド13A及び土台パッド13A上に形成された接合パッド13Bを有している。土台パッド13Aは、AuまたはCu等の金属材料を、フォトリソグラフィによるパターニング等によって素子搭載面11S上に成膜することで形成されている。
土台パッド13Aの上面には、細長い直方体状の溝である土台パッド溝13AGが形成されている。土台パッド溝13AGは、パッド溝13Gに対応した平面形状を有している。すなわち、土台パッド溝13AGは、素子搭載面11Sの面内方向において素子搭載パッド13の二辺RSと垂直な方向に伸長している第1の溝部としての溝部AG1及び溝部AG1の中央から素子搭載パッド13の二辺RSに平行に伸長している第2の溝部としての溝部AG2からなっている。換言すれば、土台パッド溝13AGは、互いに垂直に伸長するAG1及びAG2からなる十字型の平面形状を有している。
溝部AG1は、上述の溝部G1と同様に、各々の端部が、二辺RS(図1A参照)にまで達するように形成されている。また、溝部AG2は、土台パッド13Aの上面内で終端しており、土台パッド13の端部にまでは達していない。パッド溝13Gと同様に、土台パッド溝13AGは、素子搭載パッド13の中心線XC及び中心線YCに対して対称に形成されている。
土台パッド溝13AGは、土台パッド13Aの上面を、例えば機械加工研削することによって形成されている。また、土台パッド溝13AGは、土台パッド溝13Aの上面をウェットエッチングまたはドライエッチングすることによって形成されてもよい。
接合パッド13Bは、土台パッド13A上に形成されている金属材料からなる層である。接合パッド13Bは、例えば、AuSnからなっている。接合パッド13Bは、AuSn等の金属材料を、フォトリソグラフィによるパターニング等によって土台パッド13A上に成膜することで形成されている。
接合パッド13Bは、土台パッド13A上に一様に金属材料を成膜して形成されている。そのため、接合パッド13Bの表面、すなわち素子搭載パッド13の上面には、土台パッド13A上面の土台パッド溝13AG由来の形状である溝構造として、上述したパッド溝13Gが形成されている。
上述のように、接合パッド溝13Gは、土台パッド溝13AG由来の形状である。従って、パッド溝13Gは、土台パッド溝13AGと同様に、細長い直方体状の溝となっている。
基板溝11Gは、基板11の素子搭載面11Sに形成されている溝である。基板溝11Gは、素子搭載面11Sと垂直な方向から見て(以下、「上面視において」ともいう)、パッド溝13Gの溝部G1両端部から溝部G1と連続して伸長している。また、基板溝11Gは、二辺RSから、二辺RSと垂直な方向すなわち素子搭載パッド13の配列方向と垂直な方向に伸長している。
図1Cに、中心線XCに沿った方向から見た側面図を示す。図1A及び図1Cに示すように、基板溝11Gは、パッド溝13Gの両端部の直下にある素子搭載表面11Sから形成されて、上面視において、二辺RSと垂直な方向、すなわち素子搭載パッド13の配列方向と垂直に伸長し、素子搭載表面11Sの端部に到達せずに終端する。
なお、図1Bに示すように、基板溝11Gの幅W1は、上面視においてパッド溝13Gに接している端部において、パッド溝13Gの溝部G1の幅W2よりも大きいことが好ましい。これは、後述する半導体装置の製造において、溝部G1の端部から流れ出すフラックスが、素子搭載面11Sの基板溝11G以外の領域に流れ出るのを防止するためである。
[半導体装置及びその製造]
以下に、基板11上に発光素子等の半導体素子を搭載して製造する半導体装置10A及びその製造について説明する。ここでは、半導体素子として発光素子を搭載する場合を例に説明する。
図2に、基板11上に半導体素子15を載置した際の部分平面図を示す。この平面図においては、図1Aに示した3つ素子搭載パッド13のうちの1つ及びその周辺部のみを示す。また、図3に図2の中心軸YCに沿った方向から見た基板11及び半導体素子15の側面図を示す。
図2に示すように、半導体素子15は、Si等からなる支持基板15A、及び支持基板15Aの一方の面上に形成されている活性層(図示せず)を有する半導体層15Bを有している。半導体素子15においては、半導体層15Bが発光部となる。半導体層15Bは、半導体装置10Aの駆動時、例えばLED装置としての点灯動作時に、発光して熱を発生する。
支持基板15Aの平面形状は、素子搭載パッド13の平面形状と略同一になっている。半導体層15Bは、中心線XC及び中心線YCの各々に沿って2つずつ、計4つ配されている。支持基板15Aは、上面視において全体が素子搭載パッド13と重なるように配され、半導体層配置領域R上に半導体層15Bが持ち来される。言い換えれば、半導体層配置領域Rは、発光素子15が素子搭載パッド13上に搭載される際に、半導体層13Bの直下に存在するように設けられている。
図2及び図3に示すように、基板11上に半導体素子15を搭載する際には、まず、素子搭載パッド13上に還元・固定材としての液体であるフラックスFLを塗布する。その後、塗布したフラックスFL上に、ダイボンダ等を用いて半導体素子15を載置する。
図3に示すように、半導体素子15は、支持基板15Aの当該一方の面と反対側にある他方の面上に設けられた接合層15Cを有している。接合層15Cは、接合パッド13Bを形成する金属と共晶する金属、例えばAuまたはAuSn等から形成されている。接合層15Cは、接合パッド13Bと同一の平面形状を有している。
半導体素子15は、接合パッド13Bの上面と接合層15Cの表面が対向するように素子搭載パッド13上に載置する。この載置の際、上記塗布の際にパッド溝13G内にフラックスFLが行き渡っていない場合には、この載置の際にフラックスFLが接合パッド溝13G内に行き渡ってもよい。
また、余剰のフラックスFLがある場合には、当該余剰のフラックスFLがパッド溝13Gの溝部G1から素子搭載パッド13の側面に向かって押し出される。押し出されたフラックスFLは、溝部G1の端部から素子搭載パッド13の側面を伝って基板溝11Gに流れ込み、基板溝11G内に溜まる。
この載置の後、半導体素子15が載置された基板11を、例えば恒温炉に投入して加熱し、接合パッド13Bと接合層15Cとを共晶させる等、接合パッド13B及び接合層15Cを金属接合させることにより、半導体素子15を素子搭載パッド13上に固定する。この接合固定の際、加熱によって接合パッド13Bは溶融する。
この加熱による接合固定時の接合パッド13Bの溶融が進む前の初期段階において、接合パッド13B上に塗布されたフラックスFLは、溶融してパッド溝13Gを含む接合パッド13Bの表面にさらに行き渡る。
この際、余剰のフラックスFLがある場合には、図2中の矢印の方向に流れ出る。すなわち、当該余剰のフラックスがパッド溝13Gから素子搭載パッド13の二辺RSに沿った側面に向かって押し出される。言い換えれば、余剰のフラックスは、素子搭載表面11S上の隣接する素子搭載パッド13の間の領域に流れ出さない。
押し出されたフラックスFLは、素子搭載パッド13の側面を伝って基板溝11Gに流れ込み、基板溝11G内に溜まる。すなわち、基板溝11Gは、押し出されたフラックスFLを溜めるフラックス溜りとして機能する。
なお、上述のように、基板溝11Gの幅W1は、パッド溝13Gの直下において、パッド溝13Gの幅W2よりも大きいことが好ましい(図2参照)。このようにすることで、パッド溝13Gの端部から流れ出すフラックスが、素子搭載面11Sの基板溝11G以外の領域に流れ出るのを防止することができる。
図4に、当該固定によって完成した半導体装置10Aの一部側面図を示す。図4は、図3と同様に、図2の中心軸YCに沿った方向から見た側面図である。図4に示すように、上記半導体素子15の固定時の加熱によって、接合パッド13Bは溶融し、接合パッド13が土台パッド溝13AGを完全に埋め込み、接合パッド13の上面が平坦になる。
これにより、載置時よりも接合パッド13Bと接合層15Cの接触面積が広くなった状態で接合固定されることになり、接合パッド13Bと接合層15Cとの強固な接合が実現される。
また、土台パッド13Aに土台パッド溝13AGが形成されている故に、接合パッド13Bと土台パッド溝13AGの接触面積は、土台パッド13AGの上面が平坦な場合よりも大きくなる。これにより、接合パッド13Bと土台パッド溝13Aとの接合強度が高くなり、かつ接合パッド13Bと土台パッド13Aとの間の熱抵抗も低くなる。
ここで、上述に例示したように、土台パッド13AをAu、Cu等の高熱伝導率の材料で形成し、接合パッド13Bをこれらよりも熱伝導率の低い材料であるAuSnで形成した場合を考える。
上述のように、基板構造10においては、パッド溝13Gが形成されていない領域に半導体層配置領域Rが設けられている。さらに、半導体層配置領域Rは、発光素子15が素子搭載パッド13上に搭載される際に、半導体層13Bの直下に存在するように設けられている。
これによって、発光素子15が素子搭載パッド13上に搭載された際に、半導体層15Bの直下の領域において、接合パッド13Bの厚さ及び土台パッド13Aの厚さが一定となっている。すなわち、半導体層15Bの直下の領域において、半導体層15Bに接している素子搭載パッド13の上面と下面との間の熱抵抗が、素子搭載面11Sの面内方向で一定となっている。
このことにより、半導体装置10Aの駆動時に半導体層15Bから発せられる熱が均等に基板11に向かって移動し、素子搭載面11Sの面内方向において、半導体層15Bの温度が均等となる。
従って、半導体層15内の温度ムラによる素子搭載面11Sの面内方向における輝度の変化を低減することが可能である。また、半導体層15B内の温度が部分的に上昇することによる、半導体層15Bの変質、特性の変化または発光素子15に設けられる電極の変質等を防止することが可能である
また、発光素子15が素子搭載パッド13上に搭載された際に、半導体層15Bの直下において、熱伝導率の悪い材料からなる接合パッド13Bの厚さがパッド溝13Gが形成されている領域よりも薄くなっている。
これにより、半導体層15Bから素子搭載パッド13の下面との間の熱抵抗が低く保たれ、半導体装置10Aの駆動時に半導体層15Bから発せられる熱が、素子搭載パッド13を介して外部に良好に放散される。
なお、半導体装置10Aにおける半導体素子15への給電は、ワイヤボンディング等で半導体素子15の電極(図示せず)と基板11上または外部の給電電極(図示せず)とを接続することで適宜行うこととしてもよい。
上述のように、本実施例の基板11に半導体素子15を搭載する場合、半導体素子15を接合パッド13上に載置する際及びその後の加熱による接合固定の初期段階において、フラックスFLの流動性が増す。流動性が増したフラックスFLは、中心線XC及びYCに対して対称となるように形成されているパッド溝13Gを介して、基板溝11G内に流れ込み、そこに溜まる(図中破線斜線部分)。
すなわち、フラックスFLは、素子搭載パッド13上の対称に形成されているパッド溝13G内から基板溝11G内に均等に流れ込む。この際、素子搭載パッド13上から基板溝11Gの各々への流れ込むフラックスFLにより、半導体素子15をパッド溝13Gの伸長方向に沿った方向に移動させる力が発生する。この際、パッド溝13Gの溝部G1の端部以外の部分からは、フラックスFLは流れ出ない。
なお、パッド溝13Gの溝部G1の端部の各々から流れ出したフラックスFLは、それぞれ別個の基板溝11Gに流れ込む。そのため、パッド溝13Gの異なった端部から流れ出たフラックス同士が接することはない。また、隣り合う素子搭載パッド13上から流れ出たフラックスの流れ同士が合流することもない。このことによって、対称に形成されたパッド溝13Gの異なった端部の各々から流れ出るフラックスの流れが互いに対して不均等になることが防止され得る。
また、二辺RSのパッド溝13Gの端部以外の領域(図1参照)からは流れ出るフラックスFL流れは発生せず、当該領域においては、半導体素子15の移動を阻止する力が発生する。従って、二辺RSのパッド溝13Gの端部以外の領域が半導体素子15の移動を妨げ、半導体素子15の移動に対するストッパーとして機能することとなる。
また、パッド溝13Gが素子搭載パッド13の中心線XCに対して対称に形成されているため、パッド溝13Gの溝部G1の伸長方向に沿って半導体素子15を移動させる力は互いに打ち消し合う。従って、基板11への搭載の際、すなわち半導体素子15の加熱による接合固定の際、半導体素子15は、素子搭載パッド13の上面からずれることなく素子搭載パッド13上に固定される。換言すれば、半導体素子15を所定の位置、すなわち本実施例における素子搭載パッド13上に精確に配置することが可能である。
このように、実施例1の基板構造10及び発光装置10Aによれば、半導体素子15を所望の位置に精確に配置することが可能である。従って、基板11上に多数の半導体素子15を配列する際、半導体素子15を精確に、高密度に配列することが可能となり、半導体装置の高集積度化が可能となる。
また、実施例1の基板構造10及び発光装置10Aによれば、半導体層15Bにおける温度ムラ及び部分的な温度上昇を防止することが可能である。このことにより、素子搭載面11Sの面内方向における半導体層15Bの輝度ムラを防止することが可能である。また、半導体層15Bの変質、特性の変化または発光素子15に設けられる電極の変質等を防止することが可能である
[他の実施例]
上記実施例においては、素子搭載パッド13上に半導体層配置領域Rを2行2列に4つ形成する場合、すなわち、支持基板15A上に半導体層15Bを2行2列に4つ形成する場合について図示して説明した。しかし、半導体層配置領域Rは、搭載する発光素子15の支持基板15A上に形成される半導体層15Bの数及び配置合わせて変更される。
半導体層15Bが中心線XCまたは中心線YCに沿って3以上配列される、半導体層配置領域Rが中心線XCまたは中心線YCに3以上配列されることもあり得る。この場合、中心線XCまたはYCに沿って隣接する半導体層15Bの間の領域、すなわち半導体層配置領域Rの間の各領域に溝部G1及び溝部G2が形成され得る。
図5に、中心線XC方向に沿って3つ、中心線YC方向に沿って2つ半導体配置領域Rを形成した基板構造10の上面図を示す。なお、上記説明における図2と同様に図中矢印の方向が余剰のフラックスFLの流れる方向である。
この場合、中心線XCに沿った方向に隣接する半導体配置領域Rの間の領域に、それぞれ溝部G1を一本形成する。また、基板溝11Gは、上面視において、パッド溝13Gのそれぞれの溝部G1の両端部から溝部G1と連続して伸長している。
すなわち、溝部G1は、XC方向に沿った方向に配列されている半導体層配置領域Rの数をXとするとX−1本形成され得る。また、溝部G2は、YC方向に沿った方向に配列されている半導体層配置領域Rの数をYとするとY−1本形成され得る。
上記実施例においては、半導体層配置領域Rの間に形成された溝部G1及び溝部G2を含むパッド溝13Gを例に説明した。しかし、パッド溝13Gにさらに溝部を追加してもよい。
例えば、図6に示すように、素子搭載パッド13上面の中心線YCに沿った端部領域に、中心線XCに沿って伸長する溝部G3を形成してもよい。また、図7に示すように、素子搭載パッド13の上面の周囲に沿って伸長する溝部G4を形成してもよい。このようにすることで、パッド溝13Gに保持可能なフラックスの量を増加させることができ、素子搭載パッド13上から基板11上に流れ出るフラックスの量を減少させることが可能である。
なお、上述のように素子搭載パッド13上面の端部領域に溝部G3または溝部G4のような溝を形成する場合、これらの溝部は上面視において半導体層配置領域Rと一部重なっていてもよい。なんとなれば、発光素子15の周縁部において、発光部としての半導体層15Bの温度が上昇し、他の部分との輝度に差が出たとしてもあまり目立たないからである。
また、上記実施例においては、基板溝11Gが、1つのパッド溝13Gの両端部の直下にある素子搭載表面11Sから形成され、フラックス溜りとして機能する場合について説明した。しかし、隣接する素子搭載パッド13から流れ出るフラックスFL同士が接しないようにするために、他の構造をとることも可能である。
図8に、基板溝11Gの平面形状を変更した基板構造10の部分平面図を示す。なお、図8は、図2と同様に素子搭載パッド13のうちの1つのみを示した図である。また、上記説明における図2と同様に図中矢印の方向が余剰のフラックスFLの流れる方向である。
図8の例においては、素子搭載表面11Sに基板溝11Gによって囲まれたフラックス溜りとしてのフラックス溜り領域11ARを形成する。なお、基板溝11Gの平面形状以外は、実施例1の基板構造10と同様である。
図8の例において、基板溝11Gの各々は、上面視において、両端部が中心線YCから見て、パッド溝13Gの端部よりも外側の二辺RSの2つの領域の各々に接するように形成されている。すなわち、素子搭載表面11Sに、素子搭載パッド13の側面及び基板溝11Gによって囲まれたフラックス溜り領域11ARが形成されている。
図8の基板構造10においては、半導体素子15の素子搭載パッド13への接合固定時の加熱の際に、素子搭載パッド13上からパッド溝13Gを介して流れ出たフラックスは、フラックス溜り領域11ARに至る。
フラックス溜り領域ARは、基板溝11Gによって囲まれているために、フラックス溜り領域11ARに流れ出たフラックスは、基板溝11Gよりも外には流れ出ない。従って、1の素子搭載パッド13上から流れ出たフラックスが、隣接する他の素子搭載パッド13から流れ出たフラックスと接することを防止することが可能である。このことによって、パッド溝13Gの各々から流れ出るフラックスの流れが不均一になることが防止され得る。
また、このようにすることで、実施例1の場合よりも多くの余剰のフラックスが発生しても隣接する他の素子搭載パッド13から流れ出たフラックス同士の接触を防止することが可能である。従って、フラックスの塗布の際の誤差許容量が大きくなり、フラックスの塗布量の管理が容易となり、ひいては半導体装置10Aの製造時の歩留まりを向上させることができる。
また、パッド溝13A上記実施例においては、パッド13Aの底部が所定の深さであるように図示して説明した。しかし、パッド溝13Gの深さは変更自在である。
図9に、パッド溝13Gの深さを変更した場合の一例の基板構造10を中心線YCに沿って方向から見た側面図を示す。このように、パッド溝13Gが、土台パッド13Aの下面に達していてもよい。すなわち、土台パッド13Aが溝部G1によって切断されていてもよい。言い換えれば、互いに離間した複数の土台パッド上に1の発光素子15を搭載することとしてもよい。
また、上述の実施例においては、1つの基板11上に、半導体素子15を載置する素子搭載パッド13を一列に3つ配する構成を例に説明したが、素子搭載パッド13は、一列に1つ、2つまたは4つ以上配することとしてもよい。また、1つの基板11上に複数列の素子搭載パッド13を形成することとしてもよい。
また、上記実施例においては、素子搭載パッド13の表面(上面)形成されている半導体層配置領域Rが、中心線XC及びYCに対して対称に形成されていることとした。すなわちパッド溝13Gが、中心線XC及び中心線YCに対して対称に形成されていることとした。
しかし、半導体層配置領域Rは、素子搭載パッド13に搭載される発光素子15の半導体層15Bの平面配置によって自在に変更され得る。よって、半導体層15Bの平面配置が、中心線XCまたは中心線YCに対して対称でない場合には、パッド溝13Gも中心線XCまたは中心線YCに対して対称に形成されていなくともよい。
また、上記実施例においては、基板溝11Gが形成されている場合を例に説明したが、基板溝11Gは形成されていなくともよい。この場合でも、余剰のフラックスFLがある場合には、図2の図中矢印の方向に、パッド溝13Gから素子搭載表面11Sに流れ出る。従って、半導体素子15の接合固定時に、余剰フラックスによって、半導体素子15が素子搭載パッド13に対して移動することを防止することが可能である。
また、基板溝11Gがない場合でも、当該余剰のフラックスがパッド溝13Gから素子搭載パッド13の上記二辺RSに沿った側面に向かって押し出される。言い換えれば、余剰のフラックスは、素子搭載表面11S上の隣接する素子搭載パッド13の間の領域に直接流れ出さない。従って、隣接する素子搭載パッド13から流れ出たフラックス同士が接する可能性は低く、フラックスの流れの均一性が低下することを防止することが可能である。
また、上述の実施例及び変形例における、パッド溝13G及び基板溝11Gの平面形状は、適宜組み合わせることが可能である。
また、上記実施例においては、接合パッド13をAuSnで形成し、接合層15CをAuまたはAuSnで形成するとした。しかし、接合パッド13及び接合層15Cは、これらが加熱により、互いに、例えば共晶すること等により、接合可能な組み合わせであれば他の材料で形成されていてもよい。
また、上述の実施例においては、中心線XCに沿って伸長し、素子搭載パッド13上の端部に至らずに終端している溝部G2が形成されている場合を例に説明した。しかし、素子搭載パッド13上に発光素子15を搭載する際にフラックスを逃がすためには、パッド溝13Gが溝部G1を少なくとも1つ含めばよい。すなわち、溝部G2は形成されていなくとも良い。
上述した実施例における種々の構成及び材料等は、例示に過ぎず、用途及び製造される装置等に応じて、適宜選択することができる。
また、上述の実施例においては、基板構造及び当該基板構造に半導体素子を搭載する半導体装置について説明したが、本発明の基板構造は、半導体装置以外にも適用可能である。すなわち、本発明の基板構造は、半導体素子以外の素子をフラックスを介して接合する場合にも利用可能である。また、本発明の基板構造は、半導体素子またはそれ以外の素子を、接着固定時に液状化させるタイプの接着剤を用いて搭載する場合にも利用可能である。
10 基板構造
10A 半導体装置
11 基板
11G 基板溝
11S 素子搭載面
11AR フラックス溜り領域
13 素子搭載パッド
13A 土台パッド
13B 接合パッド
13AG 土台パッド溝
13G パッド溝
15 半導体素子
FL フラックス
G1 溝部
G2 溝部
AG1 溝部
AG2 溝部

Claims (4)

  1. 素子搭載面を有する搭載基板と、
    前記素子搭載面上に配されており、上面に金属層を有し、かつ当該上面に各々が互いに前記素子搭載面の面内方向において対向する一の二辺を有する素子搭載パッドと、
    前記素子搭載パッド上に搭載されており、かつ、上面に前記一の二辺に沿った方向に複数配列されかつ互いに離間した複数の半導体層を有する支持基板を含む半導体素子とを有し、
    前記素子搭載パッドの上面には、前記一の二辺に沿った方向において隣接している前記複数の半導体層間の領域の下に設けられかつ両端部がそれぞれ前記一の二辺の各々に達している第1の溝を含む溝構造が形成され、
    前記複数の半導体層は、前記支持基板の上面の面内方向において前記一の二辺と垂直な方向に複数配列され、前記溝構造は、前記一の二辺と垂直な方向において隣接している前記複数の半導体層間の領域の下に設けられかつ両端部がそれぞれ前記素子搭載面の面内方向において互いに対向する他の二辺の各々にまで至らずに終端している第2の溝を含むことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記素子搭載面上に、前記素子搭載面に垂直な方向から見て、前記第1の溝の両端部から連続して形成されている基板溝を有していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記溝構造は、前記素子搭載面の面内方向において前記一の二辺に垂直な前記素子搭載パッドの中心線に対して対称な形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記溝構造は、前記一の二辺に沿った方向の前記素子搭載パッドの中心線に対して対称な形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
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