JP6918417B2 - 吸音ダクトの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ダクト内部の通気経路に吸音材が取付けられた吸音ダクトの製造方法に関する。特に、半割れ体を合体させてダクトを組み立てる吸音ダクトの製造方法に関する。
内燃機関への空気の供給や、空冷装置、エアコン装置などにおける送風など、多様な分野において、ダクト部材などで通気経路を構成し、通気経路を通じて空気を送ることが行われている。これら通気経路は、近年では、自動車の内燃機関の吸気系に使用されるばかりでなく、燃料電池自動車や電気自動車などに備えられた2次電池(蓄電池)を冷却するための冷却風送風システムに使用されたりもして、広く活用されている。こうした通気経路は、騒音の伝達経路となることも多いため、これら通気経路の構成においては、空気流路を形成するダクトや、拡径されたチャンバー部分の内面に、繊維集合体や合成樹脂発泡材(いわゆるスポンジ)などからなる吸音材を取り付けて、いわゆる吸音ダクトとして構成し、通気経路内を伝播する騒音の音響エネルギーを吸収させて、比較的幅広い周波数領域に亘って騒音低減を図ることが行われている。
そのような吸音ダクトを製造するために、2つの半割れ体を合体させて吸音ダクトを製造する技術も実用化されている。
例えば、特許文献1には、樋状のダクト部材を対向させて吸音ダクトを形成し、一方のダクト部材に設けられた押え板により吸音材を押圧固定する技術が記載されている。また、特許文献2には、通気経路部材に平板状の吸音材を取り付け、半割れ体状の通気経路部材を組み立てて吸音ダクトとする技術が開示されている。
特開平9−49417号公報 特開2012−118148号公報
2つの半割れ体を合体させて吸音ダクトを製造する際には、接着や溶着等の接合技術や、係止爪等の係止・嵌合技術(いわゆるスナップフィット技術)が用いられるが、合体すべき個所を正確に位置決めして合体させる必要がある。近年では、吸音ダクトの適用対象が2次電池の冷却風送風系にも拡大されるなどして、冷却ダクトの大型化が進行していることもあり、こうした大型ダクトの製造において、半割れ体を正確に位置決めすることがかなり煩雑になってきており、その改善が望まれている。
特に、係止爪等の係止技術によって、半割れ体を合体し一体化させる場合には、不完全になされた位置決めをやり直す時等に係止爪が変形・損傷してしまうこともあり、半割れ体同士の位置決めを正確かつたやすく行える技術が求められている。
本発明の目的は、2つの半割れ体を合体させて組み立てられる吸音ダクトの製造過程において、半割れ体同士の位置決めをしやすくすることにある。
発明者らは、吸音ダクトの内部に設けられる吸音材に複数の穴を設けると共に、穴に挿入され当接する柱状部を半割れ体に設けておき、半割れ体の組み立て時に、吸音材の穴と半割れ体の柱状部をガイドにして半割れ体を合体させると、半割れ体同士の位置決めがしやすくなることを知見して本発明を完成させた。
本発明は、通気経路の一部となるダクトの内周面に、樹脂発泡材からなる吸音材を取付けた吸音ダクトの製造方法であって、前記ダクトは、ダクト内の流れの方向に沿う面で2分割した形状に形成された2つの半割れ体を合体させて組み立てられるものであり、前記半割れ体の少なくとも一方には、吸音材が取付けられて、吸音材には、合体方向に沿って延在する少なくとも2つの穴が設けられており、前記半割れ体の他方には、吸音材に設けられた穴の内周面に当接するよう、合体方向に沿って延在する少なくとも2つの柱状部が設けられており、吸音ダクトの製造方法は、第1工程と第2工程を含み、第1工程では、一方の半割れ体の内周面に、吸音材を固定し、第1工程に引き続いて、第2工程では、他方の半割れ体に設けられた柱状部の先端部を、吸音材の穴にそれぞれ挿入して、柱状部と穴の内周面とを当接させ、柱状部と穴をガイドにしつつ、半割れ体同士を接近させて、2つの半割れ体を合体させる、吸音ダクトの製造方法である(第1発明)。
第1発明において、好ましくは、吸音材の穴が貫通穴であると共に、半割れ体の両方ともに、吸音材の穴の内周面に当接する柱状部が設けられる(第2発明)。また、第1発明もしくは第2発明において、好ましくは、柱状部及び穴が、ダクトの流れ方向に沿って並んで配置されている(第3発明)。また、第1発明ないし第3発明において、好ましくは、半割れ体には係止爪が設けられており、2つの半割れ体が合体して、係止爪の係合により半割れ体同士が一体化する(第4発明)。
本発明の吸音ダクトの製造方法(第1発明)によれば、半割れ体の組み立て時に、吸音材の穴と半割れ体の柱状部の当接によりガイドされて、半割れ体同士の位置決めがしやすくなる。また、第2発明のようにされた場合には、半割れ体同士の位置決めがより正確に行いやすくなる。
また、第3発明のようにされた場合には、吸気ダクトの通気抵抗の増加が少なくなる。また、第4発明のようにされた場合には、接着や溶着を行わずに半割れ体を一体化でき、製造の効率性が特に高められる。
第1実施形態の吸音ダクトの分解斜視図である。 第1実施形態の吸音材とロワケースとアッパケースの組み立て工程を示すX−X断面図である。 第1実施形態の吸音材とロワケースとアッパケースの組み立て工程を示すX−X断面図である。 第1実施形態の吸音ダクトにおける吸音材とロワケースとアッパケースのX−X断面図である。 第1実施形態における係止爪の係止構造を示す断面図である。 柱状部先端部の他の構造例を示す断面図である。 第3実施形態の吸音ダクトにおける吸音材とロワケースとアッパケースの断面図である。
以下図面を参照しながら、発明の第1の実施形態について説明する。なお発明は以下に示す個別の実施形態に限定されるものではなく、その形態を変更して実施することもできる。図1、図4には、ハイブリッド自動車の二次電池を空冷するための冷却風の送風に使用される送風ダクトの内部に吸音材を取り付けた吸音ダクトの例を示す。
図1には、吸音ダクトの全体構成を分解斜視図で示し、図4は、組み立てられた吸音ダクトのX−X断面図である。
吸音ダクト1はダクト経路に沿って半割れ状に形成されたアッパケース2とロワケース3という2つのケース部材が一体に組み立てられて構成され、その内部空間が中空の冷却風通気経路とされている。図1には、アッパケース2とロワケース3とが一体化される前の状態の分解図として示している。上記二次電池空冷システムにおいて、吸音ダクト1は、その前後に空気取り入れ口や送風ファン、バッテリーケースや他のダクト部材などが接続されて、一連の通気経路の一部として使用される。
一連の通気経路の一部となる吸音ダクト1のダクトの内周面には、発泡ウレタンスポンジなどの樹脂発泡材からなる吸音材4が取付けられている。本実施形態においては、ロワケース3の内部に平板状の吸音材4が取付けられている。
アッパケース2やロワケース3は、熱可塑性合成樹脂(本実施形態ではポリプロピレン樹脂)の射出成形などにより成形された樹脂成形品であって、互いの側縁部同士を、接着、溶着あるいは係合などの手段によって結合して一体化することにより、吸音ダクト1となる。すなわち、吸音ダクト1は、ダクト内の流れの方向に沿う面で2分割した形状に形成された2つの半割れ体(アッパケース2,ロワケース3)を合体させて組み立てられたものである。
本実施形態においては、アッパケース2およびロワケース3は、共に断面略Uの字の樋状に形成されている。半割れ体の具体的形状は、樋状に限定されるものではなく、一方の半割れ体が樋状で、他方の半割れ体が板状であってもよい。あるいは、ダクト一体型エアクリーナや、ダクト一体型エンジンカバーなどのように、吸音ダクトに隣接して設けられるエアクリーナやエンジンカバーなどの部材の構成部材が、吸音ダクトを形成する半割れ体を兼ねていてもよい。
必須ではないが、本実施形態のように、一方の半割れ体2には係止爪23,23が設けられており、他方の半割れ体3には凹部(穴)33,33が設けられていることが好ましい。この場合、2つの半割れ体2,3が合体する際には、係止爪23,23と凹部(穴)33,33の係合により半割れ体同士を効率的に一体化できる。
吸音材4には、半割れ体同士が合体する方向(図2ないし図4における上下方向)に沿って延在する2つの穴41,41が設けられている。すなわち、吸音材に設けられた穴41,41の中心線は合体方向とほぼ一致している。穴は、3つ以上であってもよい。また、穴は、吸音材4を厚み方向に貫く貫通穴であることが好ましい。また、これら複数の穴は、本実施形態のようにダクト内の空気の流れ方向に沿って並んで設けられることが好ましい。
吸音材4は、公知の手段により、半割れ体に取り付けられている。
本実施形態においては、一方の半割れ体であるロワケース3は、その両端部30および全体がダクトの通気経路を画成する樋状の形状に形成されると共に、ロワケース3のダクト中央部には、その周壁(下面側の周壁)がダクト下側に向かって張り出すように設けられた膨出部31が形成されている。そして、膨出部31の内側に吸音材4が取付けられている。
ロワケース3に対する吸音材4の固定手段は特に限定されないが、例えば、以下のように行われている。
ロワケース3の膨出部31の周縁のコーナー部に、係止爪32、32が設けられている。これら係止爪32は、ケース両端部30の底面とほぼ同じ高さで、吸音材周縁から吸音材の内側に向かう方向に、吸音材の取付面とほぼ平行に延在する形状で設けられており、係止爪32と取付面(膨出部31の底面)の間の空間に吸音材4の周縁部が配置され、係止されて、係止爪32により吸音材4が固定されている。この時、係止爪32と取付面とによって、吸音材4が両者の間でやや圧縮気味となるよう挟持されることが好ましい。
一方の半割れ体であるロワケース3には吸音材4が取付けられているのに対し、他方の半割れ体であるアッパケース2には、2つの柱状部22,22が設けられている。柱状部22,22は、吸音材4の穴41,41にそれぞれ対応する位置及び大きさに設けられる。柱状部22,22は、半割れ体の合体方向に沿って延在し、吸音材4に向かって立設されている。また、柱状部22,22は、吸音材4に設けられた穴41,41の内周面に柱状部22,22の外周面が当接するように設けられる。そして、図4のX−X断面図に示すように、半割れ体同士が合体した状態において、柱状部22,22は、その先端部が、吸音材4の穴41,41にはまり込んだ状態となるように設けられる。
必須ではないが、本実施形態のように、吸音材4が取付けられた側の半割れ体であるロワケース3にも、吸音材4の穴41,41に対応する位置及び大きさの柱状部34,34が設けられて、柱状部34,34が穴41,41の内周面に当接していることが好ましい。
上記吸音ダクト1の製造方法について説明する。
アッパケース2やロワケース3等の半割れ体は、射出成形法等により製造すればよい。また、吸音材4は、樹脂発泡材を所定の形状にカット、整形した物を使用すればよい。
吸音ダクト1の製造工程は、吸音材4をロワケース(一方の半割れ体)3の内周面に固定する第1工程と、2つの半割れ体同士を合体させる第2工程を含むものである。
第1工程における、ロワケース3の内周面への吸音材4の固定は、例えば、吸音材4の弾力性を利用して、係止爪32,32の下側に吸音材の周縁部を押し込むようにして行うことができる。この時、ロワケース3の柱状部34,34が吸音材4の穴41,41の内周面に当接するようにしておく。なお、吸音材4の半割れ体(ロワケース)3への固定手段は、係止爪を利用する手段には特に限定されない。固定ピンやかしめ、接着剤や粘着剤を用いて、あるいは併用して、吸音材を半割れ体に固定してもよいし、網状、メッシュ状などのカバー部材を用いて、あるいは併用して、吸音材を半割れ体に固定してもよい。
図2,3,4により、2つの半割れ体同士を合体させる第2工程を説明する。
まず、図2に示すように、2つの半割れ体同士を、おおむね組み付け時の姿勢になるように対向させる。次いで、図3に示すように、アッパケース(他方の半割れ体)2の柱状部22,22の先端部を、それぞれ、対応する穴41,41に挿入し、柱状部22の外周面と穴41の内周面を当接させる。複数の柱状部22,22と複数の穴41,41の内周面が当接することにより、半割れ体2,3同士が、正しい組み付け姿勢に配置される。柱状部22,22の先端部が穴41,41に少しだけ入った図3の時点では、係止爪23,23が未だ相手側の部材に到達しない状態となるように、柱状部22,22の高さが決定されることが好ましい。
複数の柱状部22,22と複数の穴41,41の内周面が当接した状態を維持しながら、柱状部22,22と穴41,41をガイドにしつつ、柱状部と穴を合体方向にスライドさせて、半割れ体同士を接近させていく。すると、図4に示すように、半割れ体同士が、正しい位置及び姿勢で組み付けられる。柱状部22,22の長さは、組み付けが完了した際に柱状部22,22の先端がロワケース3の側に当接するような長さとされていてもよいし、組み付けが完了した際に柱状部22,22の先端がロワケース3の側に当接しないような長さとされていてもよい。
本実施形態においては、この時点で、アッパケース2に設けられた係止爪23,23が、ロワケース3に設けられた凹部(穴)33,33に係止して、係止爪の係合により半割れ体同士が一体化される。図5(a)及び、図5(b)に断面図を示すように、アッパケース2に設けられた係止爪23,23は、半割れ体の合体操作時には、弾性変形して合体操作を可能にする。また、係止爪23の先端部には、返し形状が形成されていて、この部分が、ロワケース3に設けられた凹部(穴)33に入り込むように組み立てられて、両者が離脱しがたくなる。なお、半割れ体同士の一体化は、接着剤やホットメルトなどを利用した一体化であってもよい。
図示は省略しているが、アッパケース2とロワケース3とが合体する際に、突きあわせられる部分には、適宜、ずれを防止するためのガイドやリブ、溝などが設けられることが好ましい。また、吸音ダクトにシール性が要求される場合には、突きあわせられる部分にシール部材を設けることが好ましい。
上記実施形態の吸音ダクトの製造方法の作用効果について説明する。
上記製造方法によれば、一方の半割れ体(ロワケース)3に取り付けられた吸音材4の穴41,41に対し、他方の半割れ体(アッパケース)2に設けられた柱状部22,22の先端部を、それぞれ挿入して、柱状部22と穴41を当接させ、柱状部22と穴41をガイドにしつつ、半割れ体同士を近接させていくので、半割れ体2,3を接近させていくに従い、半割れ体が自然に正しい組み付け位置及び姿勢に導かれて、吸音ダクトの製造過程における半割れ体同士の位置決めがしやすくなる。特に、穴や柱状部が、2つ以上設けられているので、半割れ体同士の組み付け姿勢も正確になる。
また、特に、上記実施形態のように、吸音材4の穴41,41が貫通穴にされていて、半割れ体2,3の両方ともに、吸音材4の穴41,41の内周面に当接する柱状部22,34が設けられている場合には、半割れ体3の柱状部34,34と、半割れ体2の柱状部22,22とが、共通する穴41,41により位置決めされることになって、半割れ体同士の位置決めがより正確に行われうる。
また、上記実施形態のように、柱状部22,22及び穴41,41が、ダクトの流れ方向に沿って並んでいる場合には、通気経路内の空気の流れを邪魔する柱状部22,22が、流れ方向に沿って並ぶようになるので、複数の柱状部22,22を設けても、吸気ダクト1の通気抵抗の増加を少なくできる。
また、上記実施形態のように、半割れ体2には係止爪23,23が設けられており、2つの半割れ体2,3が合体して、係止爪23の係合により半割れ体同士が一体化する場合には、接着や溶着を行わずに半割れ体を一体化でき、製造の効率性が特に高められる。吸気ダクト1が大型である場合などには、半割れ体を位置決めする際などに係止爪の部分をぶつけて変形もしくは損傷してしまうおそれがあるが、柱状部22,22と穴41,41によりガイドされた状態で半割れ体が接近し合体すると、正しい位置で係止爪が係合しやすくなり、係止爪の変形や損傷も抑制される。
発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分についてはその詳細な説明を省略する。また、これら実施形態は、その一部を互いに組み合わせて、あるいは、その一部を置き換えて実施できる。
半割れ体に設けられる柱状部の具体的形態は、柱状部が吸音材の穴41,41の内周面に当接するものであれば、特に限定されない。柱状部は、上記第1実施形態で説明した例のように、円筒状もしくは円柱状であってもよいし、角柱状もしくは角筒状、多角形筒状であってもよく、あるいは、板状部材が十文字状に組み合わされた形態等であってもよい。柱状部は、吸音材の穴に挿入された際に、穴の内周面に当接して、半割れ体の合体方向と直交する方向への相対移動を規制可能な形態であればよい。
また、図6に示す第2実施形態の柱状部のように、柱状部221の先端を、相手側半割れ体の一部に嵌合させる構造にしてもよい。図6(a)が組み付け作業時、図6(b)が組み付け後の柱状部の断面図であるが、この実施形態では、吸音材4の穴41にガイドされて挿入されてくるアッパケース側の柱状部221の先端部は、段付き形状に形成されていて、組み付け完了時には、ロワケース側の柱状部35の先端に嵌合するようになっている。このように柱状部の先端を嵌合形状にすると、半割れ体の合体時の位置及び姿勢が特に正確なものとなって好ましい。また、柱状部の先端が嵌合する部分をテーパ状にしておくことも好ましく、テーパ状にされていると、組み付けがしやすくなる。
吸音材に設けられる穴の具体的形態も特に限定されない。穴は上記第1実施形態で説明した例のように、円柱状であってもよいし、角柱状、多角柱状であってもよい。また、穴は、貫通穴であってもよいし、有底穴であってもよい。なお、穴を有底穴とすれば、組み立てられた吸音ダクト1において、柱状部22,22の先端部によって、吸音材4の浮き上がりが防止でき、吸音材の取り付けがより確実なものとなって好ましい。
図7には、第3実施形態の吸音ダクト7を断面図で示し、この吸音ダクトでは、通気経路を挟むように、2枚の吸音材4,4が設けられている。第3実施形態においては、それぞれの半割れ体5,6に、板状の吸音材4,4が取付けられている。それぞれの吸音材には、貫通穴41,41が設けられている点は同様である。本実施形態においては、一方の半割れ体5に柱状部52,52が設けられている。柱状部52,52は、半割れ体5に取り付けられた吸音材の穴を貫いて、相手側半割れ体6に向かって伸びている。そして、柱状部52,52の先端部は、相手側半割れ体6に取り付けられた吸音材の穴41,41に挿入され、当接している。このような実施形態であっても、第1実施形態と同様に、柱状部52,52と穴41,41の当接によって両者をガイドすることにより、半割れ体同士の合体をしやすくすることができる。すなわち、吸音材4は、一方の半割れ体のみに取り付けられていてもよいが、両方の半割れ体に取り付けられていてもよい。
また、樹脂発泡材からなる吸音材4は、上述した実施形態のように平らな板状であってもよいが、その具体的形状は特に限定されない。吸音材は、ブロック状、角柱状であってもよいし、半円筒状や円筒状、円柱状であってもよい。また、吸音材は、いわゆるプロファイル加工によって形成されるような、複数の山部や谷部が吸音材の表面に分布するように形成したものでも良いし、複数の凸条や凹条が交互に波状に配置されるように形成した物でも良い。このようなプロファイル加工を施した吸音材は、特に凹凸が存在する面の側がケース部材の取付領域と直接対向するように取り付けることが好ましい。そのように取り付けることによって、吸音材4とケース部材との間にいわゆる背後空気層を作ることができるので、吸音性能が向上する。
吸音材4を構成する樹脂発泡材としては、例えば、連続気泡構造を有するポリウレタン系発泡材が好ましく使用できる。その他の好ましい吸音材としては、ポリオレフィン系発泡材(ポリエチレン発泡材、発泡エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル系発泡材などの合成樹脂発泡材が例示できる。
樹脂発泡材の気泡構造は、独立気泡構造、連続気泡構造、両者を組み合わせた構造のいずれであってもよいが、吸音性を向上できる点から、少なくとも連続気泡を含む構造が好ましい。また、製造された樹脂発泡材の表面にスキン層がある場合には、スキン層を除去して使用することが好ましい。連続気泡の割合は、全気泡中60〜100%(例えば、65〜99.9%)、好ましくは70〜99%程度である。
また、吸音材の密度は、10〜100kg/m程度の範囲から選択でき、例えば、消音性を向上するためには、15〜70kg/m、好ましくは18〜48kg/m、さらに好ましくは20〜46kg/m程度である。吸音材の通気度(JIS K6400−7 A法に準拠した方法)は0.05〜5dm/秒程度の範囲から選択でき、例えば、消音性が向上するためには、0.07〜2dm/秒、好ましくは0.1〜1.4dm/秒、さらに好ましくは0.2〜1.3dm/秒(特に0.3〜1.2dm/秒)程度であってもよい。
吸音材の弾力性の程度は以下のとおりであることが好ましい。なお、弾力性の程度は、JIS K6400に準拠する硬さ測定試験による値で示し、具体的には、大きさ380mm×380mm厚み50mmの試験片を、5N荷重時の厚みを元厚として、75%圧縮後、再度、元厚の25%まで圧縮し、20秒後の荷重(N)を測定することにより行う。本発明に使用する吸音材として好ましい弾力性の程度は、上記硬さで、80〜500Nであり、好ましくは110〜350Nであり、より好ましくは150〜260Nである。硬さが小さすぎれば吸音材による柱状部のガイド効果が弱くなる。
吸音材の厚みや大きさは、消音性能とレイアウトスペースの関係で決定すればよいが、代表的な実施形態における吸音材の好ましい厚みは10mm〜100mm、より好ましくは、15mm〜40mm程度であり、長さや幅は、好ましくは30〜500mm、より好ましくは50〜300mm程度である。
また、上述した吸音ダクトにおいて吸音材が取り付けられる部材は、一連の通気経路の一部を構成する半割れ体であればよく、通気経路の具体的用途や具体的構成部材には特に制限はない。吸音材が取り付けられる部材は、上記実施形態のように2次電池冷却ダクトの部材であっても良いし、例えば、内燃機関用のエアクリーナに空気を供給するダクトの部材であっても良く、他のダクト部材、例えばエアコンディショナー用のダクトの部材であっても良い。
上記吸音ダクトの製造方法によれば、一連の通気経路を構成するダクト部材に対して吸音材を備えさせることができ、通気経路に消音性を付与することができて、産業上の利用価値が高い。
1 吸音ダクト
2 アッパケース(他方の半割れ体)
22 柱状部
23 係止爪
3 ロワケース(一方の半割れ体)
31 膨出部
32 係止爪
33 凹部(穴)
4 吸音材
41 穴

Claims (4)

  1. 通気経路の一部となるダクトの内周面に、樹脂発泡材からなる吸音材を取付けた吸音ダクトの製造方法であって、
    前記ダクトは、ダクト内の流れの方向に沿う面で2分割した形状に形成された2つの半割れ体を合体させて組み立てられるものであり、
    前記半割れ体の少なくとも一方には、吸音材が取付けられて、吸音材には、合体方向に沿って延在する少なくとも2つの穴が設けられており、
    前記半割れ体の他方には、吸音材に設けられた穴の内周面に当接するよう、合体方向に沿って延在する少なくとも2つの柱状部が設けられており、
    吸音ダクトの製造方法は、第1工程と第2工程を含み、
    第1工程では、一方の半割れ体の内周面に、吸音材を固定し、
    第1工程に引き続いて、第2工程では、他方の半割れ体に設けられた柱状部の先端部を、吸音材の穴にそれぞれ挿入して、柱状部と穴の内周面とを当接させ、
    柱状部と穴をガイドにしつつ、半割れ体同士を接近させて、
    2つの半割れ体を合体させる、
    吸音ダクトの製造方法。
  2. 吸音材の穴が貫通穴であると共に、
    半割れ体の両方ともに、吸音材の穴の内周面に当接する柱状部が設けられている、
    請求項1に記載の吸音ダクトの製造方法。
  3. 柱状部及び穴が、ダクトの流れ方向に沿って並んで配置されている、
    請求項1または請求項2に記載の吸音ダクトの製造方法。
  4. 半割れ体には係止爪が設けられており、2つの半割れ体が合体して、係止爪の係合により半割れ体同士が一体化する、
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の吸音ダクトの製造方法。
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