JP6918217B2 - 多結晶砥粒およびそれを備えた研削ホイール - Google Patents

多結晶砥粒およびそれを備えた研削ホイール Download PDF

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Description

この発明は、多結晶砥粒およびそれを備えた研削ホイールに関する。本出願は、2018年4月27日に出願した日本特許出願である特願2018−086323号に基づく優先権を主張する。当該日本特許出願に記載された全ての記載内容は、参照によって本明細書に援用される。
従来、砥粒は、たとえば特許文献1(特開平9−267266号公報)および特許文献2(特表2015−524357号公報)に開示されている。
特開平9−267266号公報 特表2015−524357号公報
本開示の一態様に係る多結晶砥粒は、複数の高圧相型窒化硼素(以下、cBNという)粒子と、複数のcBN粒子を結合する結合材とを備えた多結晶砥粒であって、結合材は、周期表4a族金属、5a族金属および6a族金属からなる群より選ばれた少なくとも一種の窒化物、炭化物および炭窒化物の少なくとも一種を含み、多結晶砥粒中の結合材の含有量が5体積%以上50体積%以下である。
図1は、本開示の実施態様に従った多結晶砥粒の平面図である。 図2は、図1中のII−II線に沿った断面図である。 図3は、本開示の実施態様に従った多結晶砥粒の写真である。 図4は、実施例に従った多結晶砥粒を用いた研削ホイールの断面図である。
[本開示が解決しようとする課題]
従来の砥粒は、摩耗しやすいという問題があった。
[本開示の効果]
上記によれば、摩耗しにくい多結晶砥粒を得ることができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。
特許文献1は、段落番号0003において、砥石に使用されるcBN砥粒は、自生発刃し易いことから切れ味が優れ高速研削性や重研削性に良いcBN単結晶砥粒と、砥粒自体の強度が優れていることから、平滑な砥石面の出易い、仕上げ面性に良いcBN多結晶砥粒とを混合したものが一般的であることを開示している。しかし、上記のように構成される砥石は高速加工条件では、耐摩耗性が不足していた。その理由は、cBN自体の耐熱性が不足しているためと推定される。
特許文献2の段落番号0021は、超砥粒材料は、cBNの単結晶構造と、その立方晶窒化ホウ素の結晶破壊経路を改良するための手段とを含むこと、その立方晶窒化ホウ素の結晶破壊経路を改良するための手段は、複数個の粒子を含むこと、この複数個の粒子は、cBNの単結晶構造内に含まれる窒化チタン(TiN)などの非触媒の非バインダー粒子とすることができることを開示している。
超砥粒材料内の非触媒粒子により、破壊強度が和らげられるため、研削加工中の自生発刃作用が促進され、研削抵抗が低減すると推定される。しかし、砥粒の破砕が増加するため、超砥粒および研削ホイールの損耗は大きくなる。
これに対して、本開示の一態様に係る多結晶砥粒は、複数のcBN粒子と、複数のcBN粒子を結合する結合材とを備えた多結晶砥粒であって、結合材は、周期表4a族金属、5a族金属および6a族金属からなる群より選ばれた少なくとも一種の窒化物、炭化物および炭窒化物の少なくとも一種を含み、多結晶砥粒中の結合材の含有量が5体積%以上50体積%以下である。周期表4a族元素とは、チタン、ジルコニウムおよびハフニウムをいう。周期表5a族元素とは、バナジウム、ニオブおよびタンタルをいう。周期表6a族元素とは、クロム、モリブデンおよびタングステンをいう。cBN粒子は単結晶であってもよく、多結晶であってもよい。
このように構成された多結晶砥粒では、耐熱性に優れた結合材を用いているため、摩耗を抑制することができる。さらに、多結晶構造であるため、砥粒の破砕を減らして摩耗を抑制することができる。
結合材の含有量が5%未満であれば結合材が少なくなり、複数のcBN粒子が十分に結合されない。その結果、cBN粒子が脱落して摩耗が増える。結合材の含有量が50%を超えると結合材が多くなり、cBN粒子の割合が少なくなる。その結果、研削工程において被削材と結合材とが直接接触する割合が増加して摩耗が増える。
好ましくは、多結晶砥粒は、その外表面に形成された第一面を有し、第一面に、少なくとも一つ凹部が形成されている。多結晶砥粒は被削材と接触する第一面としての作用面を有し、作用面に、少なくとも一つ凹部が形成されていてもよい。凹部が形成されている場合には、凹部以外の部分が被削材に作用し、被削材との接触面積が減少する。その結果、切削抵抗を低減することができる。さらに切削抵抗を低減すると砥粒の脱落を防止できる。その結果、この多結晶砥粒を用いた研削ホイールの摩耗が少なくなる。さらに、研削屑が凹部に入る。そのため、凹部が設けられていない場合と比較して多結晶砥粒の研削面から研削屑が除去されやすくなる。
好ましくは、凹部の合計面積を多結晶砥粒の作用面と凹部の合計面積で除した値が、0.5以上0.99以下である。この値が0.5以上であれば凹部が多く形成されていることになり、凹部に多くの研削屑が入り、切れ味が向上する。この値が0.99以下であれば十分な作用面(凹部以外の面)が残っているため、切れ味が向上する。凹部の面積は、計測機能付きのデジタルマイクロスコープ(例えばキーエンスVHX−5000)を用いて、作用面に垂直な方向から砥粒表面を撮影する。凹部は暗く見えるため、輝度が低い部分を抽出すれば、凹部の面積を求めることができる。
好ましくは、結合材は、TiN、TiCN、ZrN、HfN、VN、NbCN、TaC、CrN、MoC、およびWCからなる群より選ばれた少なくとも一種を含む。これらの結合材を用いることで、特に摩耗しにくい多結晶砥粒を得ることができる。
好ましくは、研削ホイールは上記の多結晶砥粒を備える。
図1は、本開示の実施態様に従った多結晶砥粒の平面図である。図1で示すように多結晶砥粒10の第一面としての作用面11に凹部12が設けられていてもよい。凹部12が設けられていなくてもよい。凹部12は、図1では規則的に設けられているが、不規則に設けられていてもよい。凹部12の形状は、図1では平行四辺形であるがこれに限られず、多角形、円形、楕円形などのさまざまな形状であってもよい。
図2は、図1中のII−II線に沿った断面図である。図2で示すように、作用面11の粗さRaは特に制限されるものではないが、例えば研磨加工された作用面11の粗さRaは1μmとされる。被削物と接触する作用面11および凹部12の合計面積に対する凹部12の面積割合は50%以上90%以下であることが好ましい。作用面11に対して低い面13が設けられている場合がある。低い面13は被削材と接触しない。上記の面積割合を算出する場合には、この低い面13の面積は凹部12の面積に含まれる。研削加工に作用する面のみを作用面11とする。研削加工に作用する面であるかどうかの判断は、たとえば、計測機能付きのデジタルマイクロスコープ(例えばキーエンスVHX−5000)を用いて、作用面に垂直な方向から砥粒表面の三次元形状を撮影し、最表面を作用面11と認定することができる。
図3は、本開示の実施態様に従った多結晶砥粒の写真である。図3で示すように多結晶砥粒10の作用面11にレーザを照射することにより凹部12を形成することができる。凹部12を形成する方法としては、レーザ照射だけでなく、放電加工、機械的な加工なども採用することが可能である。多結晶砥粒10は、円筒形状の台金15にロウ付けにより固定されている。
[本願発明の実施形態の詳細]
(実施例1)
<完粉工程>
結合材粒子として、TiN、TiCN、ZrN、HfN、VN、NbCN、TaC、CrN、MoC、およびWCを準備した。これらの平均粒径は1μmであった。
平均粒径はレーザ回折式粒子径分布測定装置(島津製作所 SALD−2300)により測定した。以下の実施例および比較例においても、同様の機器で平均粒径を測定した。
これらの結合材粒子とAl粒子とを、結合材粒子:Al=65:35(モル%)の割合で混合した。
温度1000℃で30分の熱処理を行って結合材粒子とAlとを反応させて化合物を得た。得られた化合物を直径6mmの超硬ボールとエタノールとともに超硬ポットに入れ、平均粒径が約1μmになるまでボールミル粉砕を行って結合材およびアルミニウムを含む粒子を作製した。
結合材およびアルミニウムを含む粒子(比重は表1,2に示す)と、cBN粒子(平均粒径3μm、比重3.5g/cm)とを、結合材の体積割合が1、5、10、30、50、60%となるような割合で秤量した。これらを、直径5mmの窒化ケイ素ボールを用いてボールミル混合を行った。これにより、結合材の種類が10種類、完粉中の結合材の体積割合が6種類、合計60種類の完粉を得た。
<充填・焼結工程>
得られた60種類の完粉をMo製のカプセルに充填し、次いで超高圧焼結装置により6GPa、1500℃で30分焼結を行った。焼結後のカプセルを、ダイヤモンドホイールを用いて機械加工することによってMoを除去し、焼結体を得た。すなわち、焼結体中の結合材の種類は10種類のいずれか、焼結体中の結合材の体積割合が6種類のいずれかであり、合計60種類の焼結体を得た。
<粉砕工程>
上記焼結体を機械加工により一辺が5mmで厚さ1mmの薄板形状にした後、超硬乳鉢と超硬棒を用いて粉砕した。粉砕と篩による分級を繰り返すことにより、平均粒径70μmの60種類の多結晶砥粒を得た。
<多結晶砥粒の評価>
作製した多結晶砥粒をX線回折装置によって定性分析を行い、組成の同定を行った。この結果、60種類の多結晶砥粒は、いずれも、TiNなどの結合材、cBN、AlBから構成されていた。
多結晶砥粒の断面を研磨し、SEM(Scanning Electron Microscope)を用いて2000倍で観察した。そして、コントラストの差から、多結晶砥粒中のcBNの領域と多結晶砥粒中の結合材の領域を特定した。結合材の領域についてEDX(Energy Dispersive X-ray spectrometry)を使って、結合材中に含まれる元素割合を求め、結合材の組成を算出した。
画像処理ソフト(商品名:WinROOF、三谷商事株式会社製)を用いて、多結晶砥粒中のcBNの領域の面積と多結晶砥粒中の結合材の領域の面積とを算出した。cBNの領域の面積と結合材の領域の面積との合計に対するcBNの面積の割合を多結晶砥粒中におけるcBNの含有量(体積%)とした。cBNの領域の面積と結合材の領域の面積との合計に対する結合材の面積の割合を多結晶砥粒中における結合材の含有量(体積%)とした。<多結晶砥粒の評価>の欄で組成を同定した60種類のすべての多結晶砥粒において、上記の面積割合に基づいてcBNと結合材の含有量(体積%)を算出した。60種類のすべての多結晶砥粒において、製造段階でのcBNと結合材との体積配合比と、上記の面積割合から算出したcBNと結合材の含有量(体積%)とは同じであった。そのため、cBNと結合材の面積割合からcBNと結合材の含有量(体積%)を算出することで正確な含有量を算出することができる。観察画像(組織写真)ではcBNと結合材とは異なる明度で表される。適切な閾値(画像において、白と黒の境界を示す明るさの値)を選択し、その閾値以上の明度の領域を白とし、その閾値未満の明度の領域を黒とする。これを2値化処理という。適切な閾値を選択することによって、画像観察でのcBNが白または黒の一方で表され、結合材が白または黒の他方で表される。
なお、2値化処理を施す際の閾値は以下のように調整する。観察画像と、ある閾値で2値化処理した画像を比較する。観察画像と2値化した画像とにおいてcBNと結合材との大きさおよび形状が同等であるかどうかを判断する。同等であればその閾値を採用する。同等でない場合には閾値を変化させて再度2値化処理を行う。観察画像と2値化した画像とにおいてcBNと結合材との大きさおよび形状が同等であればその閾値を採用する。同等でない場合には閾値を変化させて再度2値化処理を行う。観察画像と2値化した画像とにおいてcBNと結合材との大きさおよび形状が同等になるまでこの処理を繰り返して閾値を調整する。
<単層ホイールの作製と評価>
作製した60種類のいずれかの多結晶砥粒(平均粒径70μm)、ならびに市販のcBN単結晶砥粒(平均粒径75μm)、およびcBN多結晶砥粒(平均粒径75μm)を円筒形状の台金にロウ付けして、62種類のロウ付け単層ホイール(研削ホイール)を作製した。研削ホイールのサイズは、外径50mm、幅8mm、中心穴径20mmで、研削ホイールは円筒形状である。
研削ホイールの表面に、複数個の多結晶砥粒(合計質量40mg)をろう付けにより固定した。1つの研削ホイールに取り付けた多結晶砥粒の数は1150個とした。図4は、実施例に従った多結晶砥粒を用いた研削ホイールの断面図である。研削ホイール100では、台金15の外周面にロウ付けにより多結晶砥粒10が固定されている。
この研削ホイールを用い、周速度が2700m/min、切り込みが1.2mm、送り速度が50mm/minで、エマルションタイプのクーラントで研削面を冷却しながら、焼入鋼(SCM415)を研削することで研削比の評価を行った。砥粒の摩耗量は研削加工前後および途中の研削ホイールをカーボン板に加工転写し、得られた研削ホイール形状により測定した。この結果(研削比)を表1および表2に示す。
Figure 0006918217
Figure 0006918217
表1および2における4ケタの数字は、研削ホイールの研削比を示す。cBN単結晶砥粒を用いた比較例1の研削ホイールの研削比は1100、cBN多結晶砥粒を用いた比較例2の研削ホイールの研削比は1400であった。
研削比は、被削物の除去量(体積)/砥粒の摩耗量(体積)で定義される。結合材の体積割合が1%の研削ホイール、および60%の研削ホイールでは研削比が小さいことを示す。研削比が小さいと砥粒の単位体積当たりの研削できる被削物の体積が小さいことを示している。結合材の体積割合が1%および60%の研削ホイールでは多結晶砥粒が摩耗しやすいため、研削比が小さくなると考えられる。
なお、研削ホイールの多結晶砥粒を分析する場合には、まず、研削ホイールの砥粒層の一部を機械的に切断して取り出して樹脂埋め処理を行う。次に、多結晶砥粒の断面を研磨し、上述の<多結晶砥粒の評価>の欄に従い分析する。これにより、多結晶砥粒の組成および結合材の体積割合を決定することができる。以下の多層ホイールの分析でも同様である。
<多層ホイールの作製と評価>
上記の単層ホイールとは別に、作製した60種類の多結晶砥粒、ならびにcBN単結晶砥粒およびcBN多結晶砥粒をニッケルで被覆した後、熱硬化性樹脂及び充填材と混合して、これを円筒形状の台金の外周面に固定することで、62種類のレジンボンド多層ホイール(研削ホイール)を作製した。研削ホイールのサイズは、外径50mm、幅10mm、穴径20mm、砥粒層厚みは3mmで、砥粒の集中度は100であった。集中度100とは、砥粒層に占めるcBNの体積比率が25%となることを表す。
これらの研削ホイールを用い、周速度が3000m/min、切り込みが0.8mm、送り速度が50mm/minでエマルションタイプのクーラントで研削面を冷却しながら、焼入鋼(SCM415)を研削することで研削比の評価を行った。砥粒の摩耗量は研削加工前後の研削ホイールをカーボン板に加工転写し、得られた研削ホイール形状により測定した。この結果(研削比)を表3および表4に示す。
Figure 0006918217
Figure 0006918217
表3および4における4ケタの数字は、研削比を示す。cBN単結晶砥粒を用いた比較例3の研削ホイールの研削比は1000、cBN多結晶砥粒を用いた比較例4の研削ホイールの研削比は1100であった。
結合材の体積割合が1%の研削ホイール、および60%の研削ホイールでは研削比が小さいことを示す。結合材の体積割合が1%および60%のサンプルでは多結晶砥粒が摩耗しやすいため、研削比が小さくなると考えられる。
(実施例2)
(実施例1)の<完粉から>から<充填・焼結工程>に従い、焼結体を作製した。焼結体中の結合材の組成はTiNであり、焼結体中の結合材の体積割合は30%であった。
<レーザ切断工程>
焼結体を平面研削盤により厚さ0.2mmの薄板に加工した。フェムト秒レーザ加工機にて、複数の凹部を形成した。凹部の開口部の形状は表5に示すとおりで、寸法は各形状を構成する多角形に外接する円の直径が50μm、凹部の深さは40μm、凹部の間隔は、表5の凹部割合を満たすよう調整した。凹部割合とは(凹部面積)/((凹部面積)+(作用面面積))で計算した。
Figure 0006918217
ファイバーレーザ加工機(IPG製YLR−150/1500)を用いて、出力10W、パルス幅0.1msec、繰り返し数300Hz、加工速度1mm/secの条件で、表5に示す形状で、各形状に外接する円の直径が300μmになるよう薄板を切断し、角柱形状の多結晶砥粒を得た。その角柱を、直径4mmの超硬ボール、エタノールとともに超硬ポットに入れ、10分間ボールミル混合を行って、レーザ切断に伴うドロスなどの付着物を除去した。ドロスとは、レーザ切断時に発生する溶融した材料であって、切断部周辺に残留および付着したものをいう。
<研削ホイールの作製と評価>
付着物が除去された多結晶砥粒(実施例である試料2−1から2−12)および比較例である試料2−13を円筒形状の台金にロウ付けして、ロウ付け単層ホイール(研削ホイール)を作製した。研削ホイールのサイズは、外径50mm、幅8mm、中心穴径20mmで、研削ホイールは円筒形状である。砥粒の凹部の形成されている面が、研削ホイールの作用面となるよう砥粒の向きに注意して、砥粒層形成部分に厚み方向のピッチが2.074mm、周方向のピッチが1.2mmとなるように多結晶砥粒を台金にロウ付けで固着して研削ホイールを作製した。この研削ホイールを用い、周速度が2700m/min、切り込みが0.6mm、送り速度が50mm/min、エマルションタイプのクーラントで研削面を冷却しながら焼入鋼(SCM415)を研削することで研削比の評価を行った。砥粒の摩耗量は研削加工前後の研削ホイールをカーボン板に加工転写し、得られた研削ホイール形状により測定した。この結果(研削比)を表5に示す。
表5から、実施例の試料2−1から2−12の研削ホイールでは、比較例の試料2−13のcBN超砥粒ホイールと比較して研削比が大きく摩耗が小さいことが確認できた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 多結晶砥粒、 11 作用面、 12 凹部、 15 台金、 100 研削ホイール。

Claims (4)

  1. 複数の高圧相型窒化硼素粒子と、複数の前記高圧相型窒化硼素素粒子を結合する結合材とを備えた多結晶砥粒であって、
    前記結合材は、周期表4a族金属、5a族金属および6a族金属からなる群より選ばれた少なくとも一種の窒化物、炭化物および炭窒化物の少なくとも一種を含み、
    前記多結晶砥粒中の前記結合材の含有量が5体積%以上50体積%以下であり、
    前記多結晶砥粒は、その外表面に形成された第一面を有し、前記第一面に、少なくとも一つ凹部が形成されている、多結晶砥粒。
  2. 前記凹部の合計面積を前記多結晶砥粒の前記第一面と前記凹部の合計面積で除した値が、0.5以上0.99以下である、請求項1に記載の多結晶砥粒。
  3. 前記結合材は、TiN、TiCN、ZrN、HfN、VN、NbCN、TaC、CrN、MoC、およびWCからなる群より選ばれた少なくとも一種を含む、請求項1または請求項に記載の多結晶砥粒。
  4. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の多結晶砥粒を備えた研削ホイール。
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