前記課題を解決するためになされた第1の発明は、ユーザが所持して、ユーザの状態情報を管理装置に送信する端末装置であって、前記管理装置と通信を行う通信部と、自装置の位置を測定する測位部と、ユーザの身体の状態を検出する生体状態検出部と、自装置のユーザに関するユーザ属性情報に基づいて設定された通知タイミングで、前記状態情報として、前記測位部による位置情報、および前記生体状態検出部による生体情報の少なくともいずれかを含む状態通知を、前記通信部から前記管理装置に送信する制御部と、を備え、前記制御部は、前記位置情報を含む前記状態通知を送信する前記通知タイミングと、前記生体情報を含む前記状態通知を送信する前記通知タイミングとを、前記ユーザ属性情報に応じて異なる周期に設定する構成とする。
これによると、ユーザ属性に応じた適切なタイミングで状態通知を管理装置に送信することができる。これにより、端末装置を所持するユーザの状態を適切に管理するとともに、消費電力を低減して通信可能な状態を長時間確保することができる。また、ユーザ属性に応じて位置情報および生体情報を効率的に管理装置に送信することができる。
また、第2の発明は、前記制御部は、前記ユーザ属性情報により、自装置のユーザがグループ行動である場合には、単独行動である場合より、前記通知タイミングの周期を長く設定する構成とする。
これによると、グループ行動である場合には、単独行動である場合よりリスクが低いため、通知タイミングの周期を長く設定して、送信回数を削減することで、電力消費を低減することができる。
また、第3の発明は、前記制御部は、前記ユーザ属性情報により、自装置のユーザが見守りが必要でない場合には、見守りが必要である場合より、前記通知タイミングの周期を長く設定する構成とする。
これによると、見守りが必要でない場合には、見守りが必要である場合よりリスクが低いため、通知タイミングの周期を長く設定して、送信回数を削減することで、電力消費を低減することができる。
また、第4の発明は、前記制御部は、前記ユーザ属性情報に含まれる年齢、疾病および障害の少なくともいずれかに関する情報に基づいて、自装置のユーザが見守りが必要か否かを判定する構成とする。
これによると、見守りが必要か否かを的確に判定することができる。
また、第5の発明は、他の端末装置と近距離通信を行う第2の通信部を備え、前記制御部は、他の端末装置を選択して、その端末装置に、自装置の前記状態情報を前記管理装置に送信するように、自装置の前記状態情報を含む代理送信依頼を、前記第2の通信部から送信する構成とする。
これによると、自装置が状態通知を管理装置に直接送信できない場合でも、自装置の情報を管理装置に確実に送信することができる。
また、第6の発明は、前記制御部は、自装置の電池の残量が所定値以下となると、前記代理送信依頼を送信する構成とする。
これによると、電力消費が大きい送信処理を他の端末装置に肩代わりさせることで、自装置の電力消費を低減することができる。
また、第7の発明は、前記制御部は、他の端末装置から送信される代理送信依頼を前記第2の通信部で受信すると、前記代理送信依頼に付加された他の端末装置の前記状態情報と自装置の前記状態情報とを含む状態通知を、前記通信部から前記管理装置に送信する構成とする。
これによると、他の端末装置が状態通知を管理装置に直接送信できない場合でも、他の端末装置の情報を管理装置に確実に送信することができる。
また、第8の発明は、ユーザが所持して、ユーザの状態情報を管理装置に送信する端末装置であって、前記管理装置と通信を行う通信部と、自装置の位置を測定する測位部と、ユーザの身体の状態を検出する生体状態検出部と、自装置のユーザに関するユーザ属性情報に基づいて設定された通知タイミングで、前記状態情報として、前記測位部による位置情報、および前記生体状態検出部による生体情報の少なくともいずれかを含む状態通知を、前記通信部から前記管理装置に送信する制御部と、他の端末装置と近距離通信を行う第2の通信部と、を備え、前記制御部は、自装置がリーダー端末である場合に、前記第2の通信部から前記他の端末装置の前記状態情報を受信し、自装置または前記他の端末装置のいずれかの前記ユーザ属性情報に基づいて設定された通知タイミングで、自装置および前記他の端末装置の前記状態情報を含む状態通知を、前記通信部から前記管理装置に送信する構成とする。
これによると、他の端末装置(メンバー端末)の情報を自装置の情報とともに管理装置に送信することができる。また、自装置や他の端末装置のユーザ属性に応じた適切なタイミングで状態通知を管理装置に送信することができる。
また、第9の発明は、前記制御部は、自装置がメンバー端末である場合に、自装置の前記状態情報を含む状態通知を、前記第2の通信部から前記リーダー端末に送信する構成とする。
これによると、自装置の情報を自装置に代わってリーダー端末から管理装置に送信することができる。
また、第10の発明は、前記制御部は、自分のグループのリーダー端末を発見できない場合には、別のグループのリーダー端末を選択して、選択したリーダー端末に、自装置の前記状態情報を含む状態通知を、前記第2の通信部から送信する構成とする。
これによると、自分のグループのリーダー端末を発見できない場合でも、自装置の情報を確実に管理装置に送信することができる。
また、第11の発明は、前記制御部は、別のグループのリーダー端末を発見できない場合には、自装置の前記状態情報を含む状態通知を、前記通信部から前記管理装置に送信する構成とする。
これによると、自分のグループのリーダー端末および別のグループのリーダー端末を発見できない場合でも、自装置の情報を確実に管理装置に送信することができる。
また、第12の発明は、ユーザが所持する端末装置からユーザの状態情報を管理装置に通知して管理する管理システムであって、前記端末装置は、前記管理装置と通信を行う通信部と、自装置の位置を測定する測位部と、ユーザの身体の状態を検出する生体状態検出部と、自装置のユーザに関するユーザ属性情報に基づいて設定された通知タイミングで、前記状態情報として、前記測位部による位置情報、および前記生体状態検出部による生体情報の少なくともいずれかを含む状態通知を、前記通信部から前記管理装置に送信する制御部と、を備え、前記管理装置は、前記端末装置から前記状態通知を受信する通信部と、この通信部で受信した前記状態通知に含まれる前記状態情報を記憶部に蓄積して管理する制御部と、を備え、前記管理装置の前記制御部は、前記端末装置を代表端末に選択して、その代表端末となる前記端末装置に、別のグループの端末装置の前記状態情報を含む状態通知を送信するように指示する代表決定通知を前記通信部から送信する構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、端末装置を所持するユーザの状態を適切に管理するとともに、消費電力を低減して通信可能な状態を長時間確保することができる。また、端末装置が状態通知を管理装置に送信することができない場合でも、その端末装置の情報を管理装置に確実に送信することができる。
また、第13の発明は、ユーザが所持する端末装置からユーザの状態情報を管理装置に通知して管理する管理システムであって、前記端末装置は、前記管理装置と通信を行う通信部と、自装置の位置を測定する測位部と、ユーザの身体の状態を検出する生体状態検出部と、自装置のユーザに関するユーザ属性情報に基づいて設定された通知タイミングで、前記状態情報として、前記測位部による位置情報、および前記生体状態検出部による生体情報の少なくともいずれかを含む状態通知を、前記通信部から前記管理装置に送信する制御部と、を備え、前記管理装置は、前記端末装置から前記状態通知を受信する通信部と、この通信部で受信した前記状態通知に含まれる前記状態情報を記憶部に蓄積して管理する制御部と、を備え、前記端末装置の前記制御部は、前記位置情報を含む前記状態通知を送信する前記通知タイミングと、前記生体情報を含む前記状態通知を送信する前記通知タイミングとを、前記ユーザ属性情報に応じて異なる周期に設定する構成とする。
また、第14の発明は、前記端末装置は、他の端末装置と近距離通信を行う第2の通信部を備え、前記端末装置の前記制御部は、前記第2の通信部から前記他の端末装置の前記状態情報を受信し、自装置または前記他の端末装置のいずれかの前記ユーザ属性情報に基づいて設定された通知タイミングで、自装置および前記他の端末装置の前記状態情報を含む状態通知を、前記通信部から前記管理装置に送信する構成とする。
これによると、他の端末装置の情報を自装置の情報とともに管理装置に送信することができる。また、自装置や他の端末装置のユーザ属性に応じた適切なタイミングで状態通知を管理装置に送信することができる。
また、第15の発明は、ユーザが所持する端末装置からユーザの状態情報を管理装置に通知する情報通知方法であって、前記端末装置が、自装置のユーザに関するユーザ属性情報に基づいて設定された通知タイミングで、前記状態情報として、自装置の位置を測定する測位部による位置情報、およびユーザの身体の状態を検出する生体状態検出部による生体情報の少なくともいずれかを含む状態通知を前記管理装置に送信し、前記位置情報を含む前記状態通知を送信する前記通知タイミングと、前記生体情報を含む前記状態通知を送信する前記通知タイミングとを、前記ユーザ属性情報に応じて異なる周期に設定する構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、端末装置を所持するユーザの状態を適切に管理するとともに、消費電力を低減して通信可能な状態を長時間確保することができる。
また、第16の発明は、前記端末装置が、近距離通信により他の端末装置から、前記他の端末装置の前記状態情報を受信し、自装置または前記他の端末装置のいずれかの前記ユーザ属性情報に基づいて設定された通知タイミングで、自装置および前記他の端末装置の前記状態情報を含む状態通知を、前記管理装置に送信する構成とする。
これによると、他の端末装置の情報を自装置の情報とともに管理装置に送信することができる。また、自装置や他の端末装置のユーザ属性に応じた適切なタイミングで状態通知を管理装置に送信することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る登山者管理システムの全体構成図である。
この登山者管理システムは、入山中の登山者に関する情報を収集して管理するものであり、親端末1(端末装置、リーダー端末)と、子端末2(端末装置、メンバー端末)と、サーバ3(管理装置)と、中継装置4と、を備えている。
親端末1(リーダー端末)は、スマートフォンなどの携帯端末であり、単独登山者およびグループ登山のリーダーが所持する。子端末2(メンバー端末)は、身体に着用されるウェアラブル端末であり、グループ登山のメンバー(グループ内のリーダー以外の登山者)が所持する。この親端末1および子端末2は、登山口の管理所などで登山者に貸し出される。
中継装置4は、親端末1および子端末2とサーバ3との通信を中継する。この中継装置4は、例えば山中の山小屋などに設置される。
サーバ3は、入山中の登山者に関する情報を親端末1および子端末2から収集して管理するものである。このサーバ3は、例えば山麓の管理所などに設置される。このサーバ3では、収集した登山者の情報に基づいて監視画面が表示され、登山者の状態を管理者が監視することができる。また、サーバ3では、収集した登山者の情報に基づいて登山者の異常を検知した場合には救助隊への通報が行われる。
次に、本システムにおいて収集管理される登山者の情報について説明する。図2は、本システムにおいて収集管理される登山者の情報を示す説明図である。図3は、通常時における親端末1および子端末2からの状態通知の送信状況を示す説明図である。
図2に示すように、登山者は、入山する際に、登山口の管理所などで登山届(登山計画書)を提出する。管理者は、登山届に基づいて、ユーザ情報(登山者情報)をサーバ3で入力し、サーバ3にユーザ情報が登録される。このユーザ情報には、ユーザID(登山者番号)、ユーザ属性情報、所属組織名称、グループ名称、グループID(グループ番号)、本人および緊急連絡先の電話番号、氏名、住所、年齢、性別、救助体制情報、行動予定情報、および端末IDが含まれる。
ここで、ユーザID(個人識別子)は、登山者の各人に付与されるものである。
ユーザ属性情報は、単独登山(単独行動)およびグループ登山(グループ行動)の別を表す情報を含む。また、ユーザ属性情報は、見守りが必要か否かに関する情報を含む。具体的には、高齢者、持病(疾病)、および障害者に関する情報を含む。このユーザ属性情報により、登山者の救助を適切に行うことができる。
所属組織名称は、登山者が所属する協会や連盟などの組織の名称である。グループ名称は、登山者が所属する登山グループの名称である。グループIDは、登山グループの各々に付与されるものであり、例えば、登山届を受理した順に付与される通し番号である。
救助体制情報は、救助体制の有無や、救助体制が整っている場合の人数および救助体制の内容などに関する情報である。行動予定情報は、登山予定経路などに関する情報である。
端末IDは、登山者に配布される親端末1および子端末2の各々に付与されるものである。
また、本実施形態では、登山者が所持する親端末1および子端末2から、状態通知がサーバ3に送信される。この状態通知には、ユーザID、ユーザ属性情報、位置情報、時間情報、速度情報、進行情報、生体情報、端末状態情報、および電池残量情報が含まれる。
ここで、進行情報は、登山者が上り方向および下り方向のいずれの方向に進行しているかを表すものである。
生体情報は、生体センサ14,44(図12,図13参照)で検出される登山者の心拍数、脈拍数、血圧、体温、および心電波形などである。また、端末状態情報は、端末状態センサ15,45(図12,図13参照)で検出される角速度、加速度、および気圧などである。
特に本実施形態では、図3(A)に示すように、グループ登山のメンバーが所持する子端末2では、自装置の情報を含む状態通知を、グループ登山者のリーダーが所持する親端末1に送信する。親端末1では、自装置の情報と子端末2の情報とを含む状態通知をサーバ3に送信する。このとき、子端末2の情報は、子端末2から受信した状態通知に含まれる情報である。また、親端末1の配下に子端末2が複数ある場合には、複数の子端末2の情報を含む状態通知が親端末1からサーバ3に送信される。
子端末2はウェアラブル端末であり、電池が小容量であるため、電力消費が大きいサーバ3との間の遠距離通信を親端末1に任せることで、子端末2の電力消費を低減することができる。
一方、図3(B)に示すように、単独登山者が所持する親端末1では、自装置の情報を含む状態通知をサーバ3に送信する。
なお、図2,図3では、位置情報および生体情報を含む状態通知の例を示したが、本実施形態では、位置情報を含むが生体情報を含まない状態通知と、位置情報とともに生体情報も含む状態通知とあり、これらの状態通知が異なるタイミングで送信される。
次に、親端末1において自装置の情報を収集して状態通知を送信する通知タイミングについて説明する。図4は、親端末1において通知タイミングを設定する要領を示す説明図である。
親端末1では、自装置のユーザ属性および配下の子端末2のユーザ属性に基づいて、自装置の情報を収集して状態通知を送信する通知タイミングを設定する。また、本実施形態では、位置情報を収集してその位置情報を含む状態通知を送信する通知タイミングと、生体情報を収集してその生体情報を含む状態通知を送信する通知タイミングとを、ユーザ属性情報に応じた異なる周期に設定する。
具体的には、グループ登山で、かつ、見守りが必要でない場合には、通知タイミングを第1の方式に設定する。また、グループ登山で、かつ、見守りが必要である場合には、通知タイミングを第2の方式に設定する。また、単独登山で、かつ、見守りが必要でない場合には、通知タイミングを第3の方式に設定する。また、単独登山で、かつ、見守りが必要である場合には、通知タイミングを第4の方式に設定する。つまり、見守りの必要度が最も大きい方式が第4の方式で、最も小さい方式が第1の方式となる。親端末1は、自装置のユーザ属性および配下の子端末2のユーザ属性の中で、見守りの必要度が最も大きい(通知タイミングが短い)方式を、状態通知を送信する通知タイミングとして設定する。なお、子端末2のユーザ属性は、登山開始前に予め親端末1に登録するようにしてもよいし、あるいは、子端末2の電源投入直後などに、子端末2から受信して記憶しておくようにしてもよい。
第1の方式では、位置情報に関する通知の頻度および生体情報に関する通知の頻度をともに低く設定する。具体的には、例えば通知の周期を、位置情報および生体情報ともに10分間とする。これは、高齢者ではなく、持病もない人がグループで登山を行う場合が、最も危険性が低いためである。
第2の方式では、位置情報に関する通知の頻度を低く設定し、生体情報に関する通知の頻度を高く設定する。具体的には、例えば通知の周期を、位置情報では10分間とし、生体情報では1分間とする。これは、高齢者や持病のある人は、体調不良などが原因で遭難のリスクは高いが、グループ内の他の人の助けがある程度は期待できるため、単独登山である場合と比較して、危険性が低いためである。
第3の方式では、位置情報に関する通知の頻度を高く設定し、生体情報に関する通知の頻度を低く設定する。具体的には、例えば通知の周期を、位置情報では1分間とし、生体情報では10分間とする。これは、高齢者ではなく、持病もない人が単独で登山を行う場合、高齢者や持病のある人と比較すると遭難のリスクは低いが、遭難時において他の人の助けが得られ難く、安否不明となるリスクも高いため、グループ登山である場合と比較して、危険性が高いためである。
第4の方式では、位置情報に関する通知の頻度および生体情報に関する通知の頻度をともに高く設定する。具体的には、例えば通知の周期を、位置情報および生体情報ともに1分間とする。これは、高齢者や持病のある人が単独で登山を行う場合が、最も危険性が高いためである。
次に、子端末2において自装置の情報を収集して状態通知を送信する通知タイミングについて説明する。図5は、子端末2において通知タイミングを設定する要領を示す説明図である。
子端末2では、自装置のユーザ属性に基づいて、自装置の情報を収集して状態通知を送信する通知タイミングを設定する。また、本実施形態では、位置情報を収集してその位置情報を含む状態通知を送信する通知タイミングと、生体情報を収集してその生体情報を含む状態通知を送信する通知タイミングとを、ユーザ属性情報に応じた異なる周期に設定する。
このとき、子端末2は、単独登山の場合はなく、グループ登山となるため、自装置のユーザ属性に基づいて、見守りが必要か否かの判定を行い、その判定結果に応じて通知タイミングを設定する。
すなわち、見守りが必要でない場合には、通知タイミングを第1の方式に設定し、見守りが必要である場合には、通知タイミングを第2の方式に設定する。
図4に示した親端末1の場合と同様に、第1の方式では、位置情報に関する通知の頻度および生体情報に関する通知の頻度をともに低く設定する。具体的には、例えば通知の周期を、位置情報および生体情報ともに10分間とする。第2の方式では、位置情報に関する通知の頻度を低く設定し、生体情報に関する通知の頻度を高く設定する。具体的には、例えば通知の周期を、位置情報では10分間とし、生体情報では1分間とする。
次に、子端末2において自分のグループの親端末1を発見できない場合について説明する。図6は、子端末2において自分のグループの親端末1を発見できない場合における子端末2および別のグループの親端末1からの状態通知の送信状況を示す説明図である。
子端末2では、自分のグループの親端末1を探索して、発見した親端末1に、自装置の情報を含む状態通知を送信するが、グループ登山のメンバーとリーダーとが離ればなれになると、子端末2において、自分のグループの親端末1を発見することができなくなる場合がある。この場合、本実施形態では、子端末2において、近くにいる別のグループの親端末1を探索して、発見した別のグループの親端末1に、子端末2の情報を含む状態通知を送信し、その別のグループの親端末1を経由して、子端末2の情報をサーバ3に送信する。
子端末2から別のグループの親端末1に送信される状態通知に含まれる情報は、子端末2から自分のグループの親端末1に送信する状態通知(図3(A)参照)と同様である。別のグループの親端末1では、子端末2から状態通知を受信すると、自分のグループの子端末2の場合と同様に、子端末2の情報と自装置の情報とを含む状態通知をサーバ3に送信する。このとき、子端末2の情報と自装置の情報の全体を圧縮し、圧縮した情報を含む状態通知をサーバ3に送信するようにするとよい。
次に、子端末2において自分のグループの親端末1および別のグループの親端末1を発見できない場合について説明する。図7は、子端末2において自分のグループの親端末1および別のグループの親端末1を発見できない場合における子端末2からの状態通知の送信状況を示す説明図である。
子端末2において、自分のグループの親端末1を発見できず、さらに、別のグループの親端末1も発見できない場合がある。この場合、本実施形態では、子端末2の情報を含む状態通知を子端末2からサーバ3に直接送信する。
子端末2からサーバ3に送信される状態通知に含まれる情報は、子端末2から親端末1に送信する状態通知(図3(A)参照)と同様であるが、子端末2からサーバ3に送信される状態通知には、サーバ3に直接送信したことを表すフラグ(迷子フラグ)が追加される。
次に、親端末1が電池残量不足状態である場合に行われる代理送信について説明する。図8は、代理送信時における状態通知の送信状況を示す説明図である。
親端末1では、電池の残量が所定値以下となる電池残量不足状態になると、自装置の代わりに、自装置の情報および配下の子端末2の情報をサーバ3に送信する代理送信を、別の親端末1に依頼する。
この場合、電池残量不足状態になった依頼元の親端末1から、代理送信を行う依頼先の親端末1に、自装置の情報と配下の子端末2の情報とを含む代理送信依頼を送信する。この代理送信依頼に含まれる情報は、通常時に親端末1からサーバ3に送信される状態通知(図3(A)参照)と同様である。
代理送信を行う依頼先の親端末1では、依頼元の親端末1から代理送信依頼を受信すると、その代理送信依頼に含まれる別のグループの情報と、自装置の情報と、配下の子端末2の情報とを含む状態通知をサーバ3に送信する。このとき、情報の全体を圧縮し、圧縮した情報を含む状態通知をサーバ3に送信するようにするとよい。
なお、図8に示す例では、代理送信の依頼元の親端末1および依頼先の親端末1の両方が、登山グループのリーダーが所持する親端末1で、配下に子端末2がある場合を示したが、代理送信の依頼元の親端末1や依頼先の親端末1が、単独登山者が所持する親端末1で、配下に子端末2がない場合であってもよい。
また、図6,図7,図8では、位置情報および生体情報を含む状態通知の例を示したが、本実施形態では、位置情報を含むが生体情報を含まない状態通知と、位置情報とともに生体情報も含む状態通知とあり、これらの状態通知が異なるタイミングで送信される。
次に、親端末1で設定される代理送信の依頼順位について説明する。図9は、依頼順位を決定する要領を示す説明図である。
本実施形態では、親端末1の各々において、ユーザ属性情報に基づいて自装置の依頼順位が設定され、この親端末1の依頼順位に基づいて、代理送信を依頼する親端末1が決定される。
このときリスク(事故の危険性)が低い登山者の親端末1を代理送信の依頼先に選択することが望ましい。そこで、リスクが低い登山者の親端末1の依頼順位が高くなるように依頼順位が設定される。
具体的には、グループ登山で、かつ、見守りが必要でない場合には、依頼順位を1位に設定する。また、グループ登山で、かつ、見守りが必要である場合には、依頼順位を2位に設定する。また、単独登山で、かつ、見守りが必要でない場合には、依頼順位を3位に設定する。また、単独登山で、かつ、見守りが必要である場合には、依頼順位を4位に設定する。なお、依頼順位が1位の親端末1が複数存在する場合、登山経験が豊富なリーダーが保持する親端末1の依頼順位を、他の依頼順位が1位の親端末1より高く設定してもよい。あるいは、進行方向が同じ親端末1などの依頼順位を、他の依頼順位が1位の親端末1より高く設定してもよい。
ここで、登山グループのリーダーが所持する親端末1では、配下の子端末2のユーザ属性に応じて依頼順位が変化する。例えば、親端末1自体のユーザ属性に基づく依頼順位が1位である場合でも、グループ内で見守りが必要なメンバーの人数が、見守りが必要でないメンバーの人数より多い場合には、依頼順位を2位に設定する。
次に、代理送信時における親端末1およびサーバ3の動作手順について説明する。図10は、代理送信時における親端末1およびサーバ3の動作手順を示すシーケンス図である。
本実施形態では、図10(A)に示すように、親端末1において、電池の残量が所定値以下となる電池残量不足状態が検知されると、電池残量警告をサーバ3に送信する。
サーバ3では、親端末1から電池残量警告を受信すると、電池残量警告の送信元の親端末1と同じ中継装置4の通信エリア内に位置する別の親端末1を探索する。そして、別の親端末1を発見し、発見された親端末1が複数ある場合、その親端末1の中で依頼順位が最も高い親端末1を代表端末に決定して、特定の親端末1を代表端末に決定したことを表す代表決定通知を、電池残量警告の送信元の親端末1および代表端末に決定された親端末1に送信する
電池残量警告の送信元の親端末1では、サーバ3から代表決定通知を受信すると、自装置の情報と配下の子端末2の情報とを含む代理送信依頼を、代表端末となる親端末1に送信する。
代表端末となる親端末1では、別の親端末1から代理送信依頼を受信すると、その代理送信依頼に含まれる情報と、自装置の情報と、配下の子端末2の情報とを含む状態通知をサーバ3に送信する。このとき、情報の全体を圧縮し、圧縮した情報を含む状態通知をサーバ3に送信するようにするとよい。
また、本実施形態では、図10(B)に示すように、親端末1において、電池残量不足が検知されると、周辺に存在する別の親端末1を探索する。そして、別の親端末1を発見すると、その親端末1の中で依頼順位が最も高い親端末1を依頼先に決定して、その依頼先の親端末1に代理送信依頼を送信する。依頼先の親端末1の動作は図10(A)に示す代表端末となる親端末1と同様である。
このように本実施形態では、サーバ3が代表端末となる親端末1を決定して、その代表端末となる親端末1に代理送信を行わせる場合(図10(A))と、電池残量不足状態となった親端末1が依頼先となる親端末1を決定して、その依頼先となる親端末1に代理送信を行わせる場合(図10(B))とがある。
なお、代理送信依頼を代表端末に送信した依頼元の親端末1は、配下の子端末2に、代表端末の情報を通知し、以降は自装置ではなく代表端末に直接、子端末2の状態情報を含む状態通知を送信するよう指示してもよい。これによれば、電池残量不足となった親端末1は、自装置の状態情報のみを代表端末に送信すればよいので、電池の消費を低減させることができる。あるいは、子端末2の中からサブリーダー端末を選定し、親端末1が電池残量不足になった場合等に限り、サブリーダー端末が、グループの親端末1や子端末2の状態情報を含む状態通知を代表端末に直接通信するようにしてもよい。
次に、サーバ3に蓄積されるユーザ管理情報について説明する。図11は、サーバ3に蓄積されるユーザ管理情報の一例を示す説明図である。
本実施形態では、親端末1および子端末2から状態通知がサーバ3に送信され、サーバ3では、受信した状態通知に含まれる情報がユーザ管理情報として蓄積される。図11に示す例では、時間情報、ユーザID、生体情報、位置情報、端末状態情報、電池残量情報、および迷子フラグの情報が蓄積されている。なお、図11に示す例では、生体情報として、心拍数を表すBPM(Beats Per Minute)が蓄積され、端末状態情報として、ジャイロセンサおよび気圧センサの検出値が蓄積されている。
次に、親端末1の概略構成について説明する。図12は、親端末1の概略構成を示すブロック図である。
親端末1は、近距離通信部11(第2の通信部)と、遠距離通信部12(通信部)と、測位部13と、生体センサ14(生体状態検出部)と、端末状態センサ15(装置状態検出部)と、制御部16と、記憶部17と、表示部18と、操作入力部19と、電池20と、を備えている。
近距離通信部11は、子端末2および他の親端末1と近距離通信を行う。
遠距離通信部12は、中継装置4を介してサーバ3と遠距離通信を行う。
測位部13は、GPS(Global Positioning System)などの衛星測位システムを利用して、自装置の位置を測定して、位置情報(緯度および経度)を出力する。
生体センサ14は、登山者の心拍数、脈拍数、血圧、体温、および心電波形などを検出する。なお、この生体センサは、登山者が着用するウェアラブルデバイスに設けるようにしてもよい。
端末状態センサ15は、角速度、加速度、および気圧などの自装置の状態を検出する。
表示部18は、ユーザ属性情報などの登山者の情報を入力するための画面を表示する。
操作入力部19は、表示部18に表示される画面にしたがって、ユーザ属性情報などの登山者の情報を登山者が入力する操作を行う。
記憶部17は、制御部16を構成するプロセッサで実行されるプログラムを記憶する。また、記憶部17は、ユーザIDや、ユーザ属性情報や、端末IDなどを記憶する。なお、ユーザ属性情報として、高齢者、持病のある人、および障害者に関する情報を記憶するようにしてもよいが、これらの情報に基づいて判断される見守りが必要か否かに関する情報のみを記憶するようにしてもよい。
制御部16は、情報収集部31と、通知制御部32と、情報圧縮部33と、タイミング制御部34と、依頼順位設定部35と、電池残量不足検知部36と、を備えている。この制御部16は、プロセッサで構成され、制御部16の各部は、記憶部17に記憶されたプログラムをプロセッサで実行することで実現される。
情報収集部31は、測位部13から位置情報を取得する。また、生体センサ14から生体情報(心拍、脈拍、血圧、体温、心電波形など)を取得する。また、端末状態センサ15から端末状態情報(角速度、加速度、気圧など)を取得する。また、測位部13から取得した位置情報や端末状態情報に基づいて進行情報を取得する。また、電池20から電池残量情報を取得する。
通知制御部32は、近距離通信部11で子端末2から受信した状態通知を受け付ける。また、通知制御部32は、情報収集部31で収集した自装置の情報と子端末2から受信した情報とを含む状態通知を、遠距離通信部12からサーバ3に送信する。このとき、情報の全体を情報圧縮部33で圧縮して、この圧縮情報を含む状態通知を、サーバ3に送信するようにするとよい。
また、通知制御部32は、電池残量不足検知部36で電池残量不足を検知すると、電池残量警告を遠距離通信部12からサーバ3に送信する。また、通知制御部32は、遠距離通信部12でサーバ3から受信した代表決定通知を受け付ける。また、通知制御部32は、情報収集部31で収集した自装置の情報と子端末2から受信した情報とを含む代理送信依頼を、依頼先選択部37で選択した依頼先の親端末1に近距離通信部11から送信する。また、通知制御部32は、他の親端末1から代理送信依頼を近距離通信部11で受信すると、その代理送信依頼に含まれる情報を含む状態通知を、遠距離通信部12からサーバ3に送信する。
情報圧縮部33は、近距離通信部11で子端末2から受信した状態通知に含まれる情報および情報収集部31で収集した自装置の情報を圧縮する。また、情報圧縮部33は、他の親端末1から近距離通信部11で受信した代理送信依頼に含まれる情報も圧縮する。
タイミング制御部34は、情報収集部31において自装置の情報を収集して状態通知を送信する通知タイミングを制御する。本実施形態では、自装置のユーザ属性情報に基づいて、通知タイミング(周期)を設定する。
依頼順位設定部35は、自装置のユーザ属性情報および配下の子端末2のユーザ属性情報に基づいて、自装置に関する代理送信の依頼順位を設定する。
電池残量不足検知部36は、情報収集部31で収集した電池残量情報に基づいて、電池の残量が所定値以下になる電池残量不足状態を検知する。
依頼先選択部37は、依頼順位設定部35に設定した依頼順位に基づいて、代理送信の依頼先となる親端末1を選択する。本実施形態では、電池残量不足検知部36で電池残量不足状態を検知した場合に、周辺に存在する別の親端末1を探索して、別の親端末1を発見すると、その別の親端末1の中で依頼順位が最も高い親端末1を依頼先に選択する。
このとき、依頼順位が同じように高い親端末1が複数ある場合には、自装置に最も位置が近い親端末1を依頼先に選択する。また、進行情報に基づいて、自装置と進行方向が同じ親端末1を依頼先に選択する。
次に、子端末2の概略構成について説明する。図13は、子端末2の概略構成を示すブロック図である。
子端末2は、近距離通信部41と、遠距離通信部42と、測位部43と、生体センサ44(生体状態検出部)と、端末状態センサ45(装置状態検出部)と、制御部46と、記憶部47と、表示部48と、操作入力部49と、電池50と、を備えている。
近距離通信部41は、親端末1と近距離通信を行う。
遠距離通信部42は、中継装置4を介してサーバ3と遠距離通信を行う。この遠距離通信部42は、親端末1を発見できない場合に自らサーバ3に送信するための非常時に用いられる。
測位部43は、GPSなどの衛星測位システムを利用して、自装置の位置を測定して、位置情報(緯度および経度)を出力する。
生体センサ44は、登山者の心拍数、脈拍数、血圧、体温、および心電波形などを検出する。
端末状態センサ45は、角速度、加速度、および気圧など自装置の状態を検出する。
表示部48は、ユーザ属性情報などの登山者の情報を入力するための画面を表示する。
操作入力部49は、表示部48に表示される画面にしたがって、ユーザ属性情報などの登山者の情報を登山者が入力する操作を行う。
記憶部47は、制御部46を構成するプロセッサで実行されるプログラムを記憶する。また、記憶部47は、ユーザIDや、ユーザ属性情報や、端末IDなどを記憶する。
制御部46は、情報収集部61と、異常検知部62と、通知制御部63と、タイミング制御部64と、を備えている。この制御部46は、プロセッサで構成され、制御部46の各部は、記憶部47に記憶されたプログラムをプロセッサで実行することで実現される。
情報収集部61は、測位部43から自装置の位置情報を取得する。また、生体センサ44から生体情報(心拍、脈拍、血圧、体温、心電波形など)を取得する。また、端末状態センサ45から端末状態情報(角速度、加速度、気圧など)を取得する。また、測位部43から取得した位置情報や端末状態情報に基づいて進行情報を取得する。また、電池50から電池残量情報を取得する。
異常検知部62は、情報収集部61で収集した自装置の情報に基づいて、登山者の異常を検知する。すなわち、生体情報に基づいて、登山者の体調の異常を検知する。例えば、登山者の心拍数が異常値を示す場合には、登山者に体調の異常が発生したものと判定する。また、端末状態情報に基づいて、登山者の行動の異常を検知する。例えば、加速度や気圧が異常値を示す場合には、登山者に滑落事故などの異常が発生したものと判定する。
通知制御部63は、情報収集部61で収集した自装置の情報を含む状態通知を、近距離通信部41から親端末1に送信する。また、通知制御部63は、親端末1を発見できない場合に、状態通知を遠距離通信部42からサーバ3に送信する。
タイミング制御部64は、情報収集部61において自装置の情報を収集して状態通知を送信する通知タイミングを制御する。本実施形態では、自装置のユーザ属性情報に基づいて、通知タイミング(周期)を設定する。
次に、サーバ3の概略構成について説明する。図14は、サーバ3の概略構成を示すブロック図である。
サーバ3は、通信部71と、制御部72と、記憶部73と、表示部74と、操作入力部75と、を備えている。
通信部71は、中継装置4を介して親端末1および子端末2と通信を行う。
表示部74は、監視画面を表示する。この監視画面を管理者が閲覧することで、登山者の状態を管理者が監視することができる。また、表示部74は、ユーザ情報を入力するための入力画面を表示する。
操作入力部75は、表示部74の画面操作や情報の入力などの操作を管理者が行う。
記憶部73は、制御部72を構成するプロセッサで実行されるプログラムを記憶する。また、記憶部73は、地図情報や、ユーザ管理情報などを記憶する。
制御部72は、ユーザ登録部81と、通知制御部82と、異常検知部83と、代表端末決定部84と、経路予測部85と、通報部86と、画面制御部87と、を備えている。この制御部72は、プロセッサで構成され、制御部72の各部は、記憶部73に記憶されたプログラムをプロセッサで実行することで実現される。
ユーザ登録部81は、登山者が提出した登山届に基づいて、管理者が操作入力部75を用いて入力したユーザ情報を記憶部73に記憶する。
通知制御部82は、通信部71で親端末1または子端末2から受信した状態通知や、通信部71で親端末1から受信した電池残量警告を受け付ける。また、通知制御部82は、代表端末決定部84において代表端末に決定された親端末1、および電池残量警告の送信元の親端末1に、代表決定通知を通信部71から送信する。
異常検知部83は、生体情報、端末状態情報、および位置情報に基づいて、登山者の異常を検知する。すなわち、生体情報に基づいて、登山者の体調の異常を検知する。例えば、登山者の心拍数が異常値を示す場合には、異常と判定する。また、端末状態情報に基づいて、登山者の異変を検知する。例えば、加速度や気圧が異常値を示す場合には、登山者に滑落などの異変が発生したものとして、異常と判定する。また、位置情報に基づいて、登山者の経路の異常を検知する。例えば、登山者の位置が登山道から所定距離以上外れている場合には、異常と判定する。
代表端末決定部84は、親端末1から電池残量警告を通信部71で受信すると、その電池残量警告の送信元の親端末1の代わりに、その親端末1の情報およびその配下の子端末2の情報をサーバ3に送信する代理送信を行う代表端末を決定する。このとき、電池残量警告の送信元の親端末1と同じ中継装置4の通信エリア内に位置する別の親端末1を探索して、発見された親端末1の依頼順位に基づいて、代表端末を決定する。
このとき、依頼順位が同じように高い親端末1が複数ある場合には、電池残量警告の送信元の親端末1に最も近い親端末1を代表端末に選出する。また、進行情報に基づいて、電池残量警告の送信元の親端末1と進行方向が同じ親端末1を、代表端末に選出する。
経路予測部85は、登山者の過去の位置情報に基づいて、登山者の経路を予測する。なお、この経路予測には機械学習を用いるとよい。
通報部86は、異常検知部83で登山者の異常を検知した場合に、通信部71から救助隊装置7に救助要請などの通知を送信する。
画面制御部87は、記憶部17に記憶されたユーザ管理情報に基づいて、監視画面としての経路表示画面(図20(A),(B)参照)、および位置表示画面(図20(C)参照)と、ユーザ一覧画面(図21参照)と、を表示部18に表示する。
次に、親端末1の動作手順について説明する。図15および図16は、親端末1の動作手順を示すフロー図である。
親端末1では、図15に示すように、まず、タイミング制御部34および依頼順位設定部35において、自装置および配下の子端末2のユーザ属性情報を取得する(ST101)。そして、自装置および配下の子端末2のユーザ属性に基づいて、グループ登山か否かの判定(ST102)と、見守りが必要か否かの判定(ST103,ST104)と、を行い、その判定結果に応じて、代理送信の依頼順位と通知タイミングとを設定する(ST105〜ST112)。なお、子端末2のユーザ属性は、登山開始前に予め親端末1に登録するようにしてもよいし、あるいは、子端末2の電源投入直後などに、子端末2から受信して記憶しておくようにしてもよい。
ここで、グループ登山で(ST102でYes)、かつ、見守りが必要でない場合には(ST103でNo)、依頼順位を1位に設定し(ST105)、通知タイミングを第1の方式に設定する(ST106)。また、グループ登山で(ST102でYes)、かつ、見守りが必要である場合には(ST103でYes)、依頼順位を2位に設定し(ST107)、通知タイミングを第2の方式に設定する(ST108)。また、グループ登山でない(ST102でNo)、すなわち単独登山で、かつ、見守りが必要でない場合には(ST104でNo)、依頼順位を3位に設定し(ST109)、通知タイミングを第3の方式に設定する(ST110)。また、グループ登山でない(ST104でNo)、すなわち単独登山で、かつ、見守りが必要である場合には(ST104でYes)、依頼順位を4位に設定し(ST111)、通知タイミングを第4の方式に設定する(ST112)。
なお、登山グループのリーダーが所持する親端末1では、配下の子端末2のユーザ属性に応じて依頼順位が変化する。依頼順位を設定する際には、自装置のユーザ属性を取得するとともに、配下の子端末2のユーザ属性を取得して、これらのユーザ属性に基づいて依頼順位を設定する。自装置のユーザ属性および配下の子端末2のユーザ属性において最も低い依頼順位を親端末1の依頼順位に設定するようにするとよい。
次に、通知制御部32において、依頼順位設定部35で設定された依頼順位で、他の親端末1からの代理送信依頼の受け付けを開始する(ST113)。また、配下の子端末2からの状態通知の受け付けを開始する(ST114)。
次に、情報収集部31において、タイミング制御部34で設定された通知タイミングで自装置の情報を収集する(ST115)。
次に、図16に示すように、子端末2から送信される状態通知を近距離通信部11で受信する(ST116)。
次に、通知制御部32において、サーバ3から送信される代表決定通知を遠距離通信部12で受信したか否かを判定する(ST117)。ここで、代表決定通知を受信した場合には(ST117でYes)、その代表決定通知に基づいて、自装置が代表端末であるか否かを判定する(ST118)。
ここで、自装置が代表端末でない場合には(ST118でNo)、自装置の情報と子端末2の情報とを含む代理送信依頼を、近距離通信部11から代表端末となる親端末1に送信する(ST119)。そして、図15のST115に戻る。なお、代理送信依頼に含まれる状態情報を圧縮するようにしてもよい。
一方、自装置が代表端末である場合には(ST118でYes)、他の親端末1から代理送信依頼を近距離通信部11で受信する(ST120)。そして、情報圧縮部33において、代理送信依頼の情報と自装置の情報と自装置の子端末2の情報とを圧縮し(ST127)、圧縮情報を含む状態通知を、遠距離通信部12からサーバ3に送信する(ST128)。
また、サーバ3から代表決定通知を受信していない場合には(ST117でNo)、次に、電池残量不足検知部36において、自装置の電池残量が十分にあるか否かを判定する(ST121)。ここで、自装置の電池残量が充分にない場合には(ST121でNo)、通知制御部32において、電池残量警告を遠距離通信部12からサーバ3に送信する(ST122)。
次に、依頼先選択部37において、周辺に存在する別の親端末1を探索する(ST123)。そして、別の親端末1を発見すると(ST124でYes)、発見した別の親端末1の中で依頼順位が最も高い親端末1を依頼先に選択する(ST125)。このとき、依頼順位が同じように高い親端末1が複数ある場合には、自装置に最も位置が近い親端末1や、自装置と進行方向が同じ親端末1を依頼先に選択する。
次に、通知制御部32において、依頼先に選択した別の親端末1に、自装置の情報と子端末2の情報とを含む代理送信依頼を、近距離通信部11から送信する(ST126)。そして、図15のST115に戻る。
一方、別の親端末1を発見できない場合には(ST124でNo)、情報圧縮部33において、自装置の情報と自装置の子端末2の情報とを圧縮し(ST127)、圧縮情報を含む状態通知を、遠距離通信部12からサーバ3に送信する(ST128)。
また、自装置の電池残量が十分にある場合には(ST121でYes)、情報圧縮部33において、サーバに送信する情報を圧縮し(ST127)、圧縮情報を含む状態通知を、遠距離通信部12からサーバ3に送信する(ST128)。そして、図15のST115に戻る。
次に、子端末2の動作手順について説明する。図17は、子端末2の動作手順を示すフロー図である。
子端末2では、まず、タイミング制御部64において、自装置のユーザ属性情報を取得する(ST201)。そして、自装置のユーザ属性情報に基づいて、見守りが必要か否かの判定(ST202)を行い、その判定結果に応じて通知タイミングを設定する(ST203,ST204)。
ここで、見守りが必要でない場合には(ST202でNo)、通知タイミングを第1の方式に設定する(ST203)。また、見守りが必要である場合には(ST202でYes)、通知タイミングを第2の方式に設定する(ST204)。
次に、情報収集部61において、タイミング制御部64で設定された通知タイミングで自装置の情報を収集する(ST205)。
そして、異常検知部62において、収集した情報に基づいて異常を検知すると(ST206でYes)、通知制御部63において、周辺に存在する自分のグループの親端末1を探索する(ST207)。そして、自分のグループの親端末1を発見すると(ST208でYes)、その親端末1に、自装置の情報を含む状態通知を近距離通信部41から送信する(ST209)。なお、ST206において異常を検知した場合に、親端末1を探索して状態通知を送信するとして説明したが、異常を検知しなかった場合でも、情報収集が所定回数に達した場合に、状態通知を親端末1に送信するようにするとよい(例えば、情報収集を5回する度に1回は状態通知を送信するなど)。
一方、自分のグループの親端末1を発見できない場合には(ST208でNo)、次に、周辺に存在する別のグループの親端末1を探索する(ST210)。そして、別のグループの親端末1を発見すると(ST211でYes)、発見した別のグループの親端末1に、自装置の情報を含む状態通知を近距離通信部41から送信する(ST209)。
一方、別のグループの親端末1を発見できない場合には(ST211でNo)、自装置の情報を含む状態通知を遠距離通信部42からサーバ3に送信する(ST212)。このとき、子端末2から直接送信したことを表すフラグを状態通知に付加する。
次に、サーバ3の動作手順について説明する。図18は、サーバ3の動作手順を示すフロー図である。
サーバ3では、まず、通知制御部82において、親端末1または子端末2から送信される状態通知の受け付けを開始する(ST301)。そして、通信部71で親端末1または子端末2から状態通知を受信すると(ST302でYes)、受信した状態通知に含まれる情報を記憶部73に記憶する(ST303)。
次に、受信した状態通知に圧縮情報が含まれている場合には(ST304でYes)、その圧縮情報を解凍する(ST305)。そして、状態通知に含まれる各ユーザの情報が、どのユーザの情報かを判別するユーザ照合を行う(ST306)。一方、子端末2から直接送信された場合のように、状態通知に圧縮情報が含まれていない場合には(ST304でNo)、解凍を行わずに、ユーザ照合を行う(ST306)。なお、子端末2からサーバ3に直接送信される状態情報も圧縮してから送信するようにしてもよい。
次に、異常検知部83において、状態通知に含まれる情報に基づいて、登山者の異常を検知する(ST307)。そして、異常がある場合には(ST308でYes)、画面制御部87において、アラート表示、具体的には、ユーザ一覧画面(図21参照)で異常がある登山者を強調表示する(ST309)。そして、経路予測部85において、位置情報に基づいて登山者の移動経路を予測する(ST310)。このとき、経路表示画面(図20(A),(B)参照)が表示される。
次に、通報部86において既に救助隊に連絡済み、すなわち、救助要請などの通知を救助隊装置7に送信済みか否かを判定する(ST311)。ここで、救助隊に連絡済みでない場合には(ST311でNo)、救助隊に連絡する(ST312)。次に、救助隊に連絡済みであることを表すフラグを設定する(ST313)。そして、ST302に戻り、次の状態通知の受信待ちになる。一方、既に救助隊に連絡していた場合には(ST311でYes)、ST302に戻り、次の状態通知の受信待ちになる。
また、異常がない場合には(ST308でNo)、経路予測部85において、位置情報に基づいて登山者の移動経路を予測する(ST314)。そして、ST302に戻り、次の状態通知の受信待ちになる。なお、このとき、管理者が所定の操作を行うことで、経路表示画面(図20(A),(B)参照)を表示させることができる。
なお、ST302において、状態通知を受信できなかった場合、状態通知を送れないほど端末装置が破損する大事故が発生している場合も考えられる。このため、状態通知を所定回数受信できなかった場合は、救助隊への連絡を行うようにしてもよい。
次に、サーバ3で行われる代表端末決定時の動作手順について説明する。図19は、サーバ3で行われる代表端末決定時の動作手順を示すフロー図である。
サーバ3では、まず、通知制御部82において、親端末1から送信される電池残量警告の受け付けを開始する(ST321)。そして、通信部71で親端末1から電池残量警告を受信すると(ST322でYes)、代表端末決定部84において、その電池残量警告の送信元の親端末1と同じ中継装置4の通信エリア内に位置する別の親端末1を探索する(ST323)。
そして、別の親端末1を発見すると(ST324でYes)、その親端末1の中で依頼順位が最も高い親端末1を代表端末に選出する(ST325)。このとき、依頼順位が同じように高い親端末1が複数ある場合には、電池残量警告の送信元の親端末1に最も位置が近い親端末1や、電池残量警告の送信元の親端末1と進行方向が同じ親端末1を、代表端末に選出する。なお、ユーザ情報に基づいて、登山経験が豊富なリーダーが保有する親端末1を、代表端末に選出してもよい。また、高齢者や持病のある人物がいるグループについては、複数グループを一つにまとめて代表端末を選出するようにしてもよい。これにより、高齢者や持病のある人物がいるグループは他のグループからの支援を受けやすくなる。
次に、代表端末となる親端末1に、特定の親端末1を代表端末に決定したことを表す代表決定通知を通信部71から送信する(ST326)。また、電池残量警告の送信元の親端末1に代表決定通知を通信部71から送信する(ST327)。この代表決定通知は、代表端末となる親端末1に対しては、別の親端末1に代わって状態通知をサーバ3に送信するように指示するものとなり、電池残量警告の送信元の親端末1に対しては、自装置の情報および配下の子端末2の情報を、代表端末となる親端末1に送信するように指示するものとなる。
一方、別の親端末1を発見できない場合には(ST324でNo)、ST322に戻る。
次に、サーバ3の表示部74に表示される監視画面について説明する。図20は、監視画面としての経路表示画面および位置表示画面の一例を示す説明図である。図21は、監視画面としてのユーザ一覧画面の一例を示す説明図である。
サーバ3では、記憶部73に記憶されたユーザ管理情報に基づいて、監視画面として、図20(A),(B)に示す経路表示画面、および図20(C)に示す位置表示画面を表示部18に表示する。
図20(A)に示す経路表示画面は、指定した登山者の過去および現在の位置情報(緯度および経度)を、平面図101上にマッピングして、登山者の移動経路として、登山者の平面的な位置の変化状況を表示するものであり、各時刻の登山者の位置を表すマーク102で表示される。
図20(B)に示す経路表示画面は、指定した登山者の過去および現在の位置情報(高度)を、断面図103上にマッピングして、登山者の移動経路として、登山者の高度の変化状況を表示するものであり、各時刻の登山者の位置を表すマーク104で表示される。
図20(C)に示す位置表示画面では、入山中の各登山者の現在の位置情報(緯度および経度)を、平面図101上にマッピングして、入山中の各登山者の現在の位置を表示するものであり、各登山者の現在の位置を表すマーク105で表示される。
また、この位置表示画面では、異常がある登山者のマークが強調表示される。例えば、異常がある登山者のマークが赤色で表示される。
また、経路表示画面および位置表示画面では、マーク102,104,105にマウスカーソルを重ねるマウスオーバーの操作により、端末IDが表示される。また、グループ登山者の場合にはリーダーが所持する親端末1の位置が表示され、単独登山者の場合にはその登山者が所持する親端末1の位置が表示される。
また、サーバ3では、記憶部73に記憶されたユーザ管理情報に基づいて、監視画面として、図21に示すユーザ一覧画面を表示部18に表示する。このユーザ一覧画面には、入山中の登山者の情報が一覧表示される。このとき、異常検知部83において、登山者の異常を検知すると、該当する登山者のレコードが強調表示される。図21に示す例では、異常がある登山者のレコードが、他の登山者のレコードとは異なる色(例えばオレンジ色)で表示されている。
また、このユーザ一覧画面には、登山者ごとに、端末ID、氏名、性別、年齢、所属組織、グループ構成、位置情報、生体情報、端末状態情報、および異常の各項目の情報が表示される。
端末IDの項目では、「L」の記号が親端末1を表し、「G」の記号が子端末2を表しており、親端末1には、「L」の記号と通し番号とからなる端末IDが付与され、子端末2には、「G」の記号と通し番号とからなる端末IDが付与される。
また、グループ構成の項目では、グループ登山の場合には、親端末1および子端末2を配布した順に付与されるグループID(グループ番号)が丸数字で表示される。また、単独登山の場合には、「×」の記号が表示される。また、グループ登山のリーダーの場合には、「リ」の文字が表示される。
また、図21に示す例では、生体情報として、心拍数を表すBPMが表示されている。また、端末状態情報として、気圧センサの検出値が表示されている。
また、異常の項目には、異常が検知された項目が表示される。図21に示す例では、生体情報で異常を検知したことが表示されている。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図22は、第2実施形態に係る子端末2の動作手順を示すフロー図である。
第1実施形態では、子端末2において異常を検知した場合に状態通知を親端末1に送信するようにしたが、本実施形態では、所定のユーザ属性を有する人物である場合には、異常を検知しなくても、位置情報を含む状態通知を一定周期で定期的に送信する。また、異常を検知した場合には、生体情報(心拍数や体温など)を含む状態通知を送信する。
以下に、第2実施形態に係る子端末2の動作手順について説明するが、親端末1でも同様である。なお、配下に子端末2を有する親端末1では、子端末2の情報を収集して状態通知に付加してサーバ3に送信する点が異なる。
子端末2では、まず、情報収集部61において、生体情報および端末状態情報を収集する(ST401)。次に、異常検知部62において、生体情報および端末状態情報の異常を検知する(ST402)。そして、生体情報に異常がある場合には(ST403でYes)、ユーザID、生体情報、および端末状態情報を含む状態通知を、近距離通信部41から親端末1に送信する(ST405)。そして、ST401に戻る。なお、状態通知に、生体情報に異常があることを表す情報を付加するようにしてもよい。
一方、生体情報に異常がない場合には(ST403でNo)、次に、端末状態情報に異常があるか否かを判定する(ST404)。ここで、端末状態情報に異常がある場合には(ST404でYes)、ユーザID、生体情報、および端末状態情報を含む状態通知を、近距離通信部41から親端末1に送信する(ST405)。そして、ST401に戻る。なお、状態通知に、端末状態情報に異常があることを表す情報を付加するようにしてもよい。
端末状態情報にも異常がない場合には(ST404でNo)、生体情報および端末状態情報を収集した回数が所定の回数に達したかを判定する(ST406)。ここで、所定回数に達していなければ(ST406でNo)、ST401に戻る。
一方、生体情報および端末状態情報を収集した回数が所定の回数に達していれば(ST406でYes)、所定のユーザ属性を有する人物か否かを判定する(ST407)。ここで、所定のユーザ属性を有する人物である場合には(ST407でYes)、ユーザID、位置情報およびユーザ属性情報を含む状態通知を、近距離通信部41から親端末1に送信する(ST408)。そして、ST401に戻る。一方、所定のユーザ属性を有する人物でない場合には(ST407でNo)、状態通知を送信せずに、ST401に戻る。
なお、異常を検知せず、所定のユーザ属性を有する人物でもない場合でも、ST406で判定する所定回数より多い所定の回数に達した場合には、状態通知を親端末1に送信するようにするとよい。
ここで、所定のユーザ属性を有する人物とは、リスクの高い人物、すなわち、単独登山者や、高齢者、持病のある人および障害者などの見守りが必要である人物である。このようなリスクの高い人物の場合に、位置情報を含む状態通知を定期的に送信することで、リスクの高い人物の行動を詳細に監視することができる。また、リスクの低い人物の場合には、異常時のみ状態通知を送信することで、送信回数を少なくして電力消費を低減することができる。なお、単独登山者である場合と、見守りが必要である人物である場合とで、状態通知を異なる方法で行うことも可能である。具体的には、単独登山者である場合は、位置情報は周期的に送信するが、生体情報は異常時のみ送信する。見守りが必要である人物である場合は、位置情報は異常時のみ送信するが、生体情報は周期的に送信するようにしてもよい。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用できる。また、上記の実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
例えば、前記の実施形態では、入山中の登山者に関する情報を収集して管理する登山者管理システムについて説明したが、登山者に限定されるものではなく、登山以外の目的で特定のエリアに滞在する人物に関する情報を収集して管理する用途にも適用することができる。例えば、パラグライダーに乗っている人物、スキー場でスキーを行っている人物、被災地にいる人物などのように救助が困難な場所にいる人物に適用することも可能である。
また、親端末1の代理送信依頼や親端末1の中からの代表端末選出に関する実施形態は、登山者に対して適用する場合について示したが、登山者に限定されるものではなく、登山以外の用途にも適用することができる。例えば、複数のグループが団体旅行を行う場合、各グループの引率者やリーダーなどから情報収集して点呼などを行う場合に、電池残量の少ない親端末1は、他の親端末1に代理送信を依頼したり、親端末1の中からの代表端末を選出して複数グループの情報を一括して送信することも可能である。さらに、児童の集団登下校中、複数の登下校グループが付近にいる場合、登下校グループのリーダーが保有する親端末1の中から代表端末を選出し、代表端末のみが学校などに位置情報などを送信することも可能である。また、被災地において、避難者の各グループにおける親端末1の中から代表端末を選出し、避難者がいる場所、人数、体調等に関する情報を代表端末が送信することによって、救助依頼を行うことも可能である。
また、前記の実施形態では、グループのリーダーに親端末を所持させ、グループのメンバーに子端末を所持させるようにしたが、全ての登山者に同一構成の端末を所持させるようにしてもよい。