JP6916987B2 - スライドクランプ - Google Patents

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本発明は、可撓性を有するチューブの流路を開閉するために使用されるスライドクランプ(「板クランプ」と呼ばれることもある)に関する。
輸液、輸血、採尿、透析等において液体や気体(以下、これらを総称して「流体」という)を流す回路を構成するために可撓性を有するチューブが使用される。チューブの流路を開閉してチューブを流れる流体の流量を制御するために、チューブにクランプが装着されることがある。
クランプとしては、チューブを収容する長孔状の収容部(開口)を有する薄板状のスライドクランプが知られている(例えば特許文献1参照)。クランプは、チューブが収容部を貫通した状態でチューブに装着される。収容部は、その長手方向に直交する方向の開口幅が異なる拡幅部と狭幅部とからなる。チューブが拡幅部に位置しているとき、チューブの流路は閉塞されず、流体はチューブを流れることができる。チューブが狭幅部に位置しているとき、チューブの流路が閉塞され、流体はチューブを流れることができない。チューブに対してクランプを収容部の長手方向に並進移動(スライド)させることにより、チューブの位置を拡幅部と狭幅部との間で切り替えることができる。
実公平3−024189号公報 特開平3−041293号公報
上記の従来のクランプでは、チューブに対してクランプを並進移動させることによって、チューブの流路の開閉を切り替える。流路が開状態及び閉状態のいずれであるかは、チューブがクランプの拡幅部及び狭幅部のいずれに位置しているかを目視することにより判断できる。しかしながら、クランプは小さいので、クランプがわずかに離れた位置にある場合には、クランプに接近しない限り上記の判断をすることが困難である。
本発明は、比較的離れた位置からでもチューブの流路の開閉状態を容易に識別することが可能なスライドクランプを提供することを目的とする。
本発明のスライドクランプは、可撓性を有するチューブをその流路が閉塞されることなく収容する拡幅部と、前記チューブをその流路が閉塞されるように圧迫して収容する狭幅部とが連続した収容部を備える。前記スライドクランプは、第1方向に垂直な面に平行な平板である第1板及び第2板を含む。前記第1板と前記第2板との間に前記拡幅部及び前記狭幅部が形成されている。前記スライドクランプは、前記チューブが前記収容部を貫通した状態で前記スライドクランプを前記チューブに対して一軸方向に移動させるとともに、前記スライドクランプを前記チューブに対して前記一軸の回りに回転させることにより、前記チューブの位置を前記拡幅部と前記狭幅部との間での切り替えることができるように構成されている。
本発明によれば、チューブの流路が開状態のときと閉状態とでは、チューブに対するスライドクランプの向きが変化する。このため、遠目でもチューブの流路の開閉状態を容易に識別することができる。
図1は、本発明の実施形態1にかかるスライドクランプの斜視図である。 図2Aは、本発明の実施形態1にかかるスライドクランプの正面図である。図2Bは、本発明の実施形態1にかかるスライドクランプの側面図である。図2Cは、本発明の実施形態1にかかるスライドクランプの背面図である。 図3は、図2Aの3−3線を含む面での、本発明の実施形態1にかかるスライドクランプの矢視断面図である。 図4は、本発明の実施形態1にかかるスライドクランプの拡幅部にチューブを挿通した状態を示した斜視図である。 図5は、本発明の実施形態1にかかるスライドクランプの狭幅部がチューブを閉塞させた状態を示した斜視図である。 図6は、本発明の実施形態2にかかるスライドクランプの正面図である。
上記の本発明のスライドクランプにおいて、前記チューブの位置を前記拡幅部と前記狭幅部との間での切り替えるために必要な前記スライドクランプの回転角度が60度以上であってもよい。かかる構成は、チューブに対するスライドクランプの向きの変化量が大きくなるので、チューブの流路の開閉状態を正確に識別するのに有利である。
上記の本発明のスライドクランプは、前記拡幅部に収容された前記チューブの長手方向に沿って見たとき、前記狭幅部を介して前記スライドクランプの背後を見通すことができないように構成されていてもよい。かかる構成は、チューブの流路を開閉するために必要なスライドクランプの回転角度が大きくなるので、チューブの流路の開閉状態を正確に識別するのに有利である。
上記の本発明のスライドクランプは、前記狭幅部に収容された前記チューブを局所的に圧迫することができるように、前記一軸方向に沿って延びたリブを更に備えていてもよい。かかる構成は、狭幅部がチューブの流路を高いシール性で閉塞するのに有利である。
第1板と第2板との間に前記拡幅部及び前記狭幅部が形成されていてもよい。この場合、前記拡幅部と前記狭幅部とでは、前記第1板と前記第2板とが対向する方向が異なっていてもよい。かかる構成によれば、スライドクランプをチューブに対して回転させることによってチューブの位置を拡幅部と狭幅部とで切り替える本発明のスライドクランプを、簡単な構成で実現することができる。
上記の本発明のスライドクランプにおいて、前記スライドクランプの外周端縁と前記収容部とを連通させる切り欠きが設けられていてもよい。かかる構成は、本発明のスライドクランプをチューブに対して着脱する作業を容易にするのに有利である。
以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。以下の説明において参照する各図は、本発明の実施形態を簡略化して示したものである。従って、本発明の範囲内において、以下の各図に示された各部を変更もしくは省略してもよく、また、任意の部材もしくは構成を追加してもよい。各実施形態の説明において引用する図面において、先行する実施形態で引用した図面に示された部材に対応する部材には、当該先行する実施形態の図面と同じ符号が付してある。そのような部材については、重複する説明が省略されており、先行する実施形態の説明を適宜参酌すべきである。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1にかかるスライドクランプ(以下、単に「クランプ」という)1の斜視図である。図2Aはクランプ1の正面図、図2Bはクランプ1の側面図、図2Cはクランプ1の背面図である。図3は、図2Aの3−3線を含む面でのクランプ1の矢視断面図である。これらの図に示されているように、クランプ1は、全体として正面視形状が略長方形の薄板状物である。以下の説明の便宜のため、図示したようにクランプ1に対してXYZ直交座標系を設定する。Z軸は、クランプ1の主面(面積が最大である面)に垂直である。Y軸は、クランプ1の長手方向に平行である。Z軸方向に沿った寸法を「厚さ」という。
図1に示されているように、クランプ1は、クランプ1を貫通する貫通孔(または開口)である収容部10を備える。後述するように、収容部10にチューブ30が挿入される(後述する図4及び図5参照)。クランプ1は、更に、収容部10に対してY軸方向の一方の側に第1端部15aを、他方の側に第2端部15bを備える。
収容部10の開口幅は、クランプ1の長手方向(Y軸方向)において一定ではない。収容部10は、開口幅が相対的に広い拡幅部12と、開口幅が相対的に狭い狭幅部13とを有し、拡幅部12と狭幅部13とがY軸方向に連続(または連通)している。なお、本発明において、収容部10(または拡幅部12もしくは狭幅部13)の「開口幅」とは、XZ面に平行な断面における収容部10の最小の内寸法を意味する。開口幅は、収容部10に収容されるチューブ30に対するその直径方向の圧縮の程度に関連する。
第1板11a及び第2板11bが、第1端部15aと第2端部15bとをつなぐ。第1及び第2板11a,11bは、XY面に対して平行に延びる平板であるが、第1及び第2端部15a,15bに比べて薄い。第1板11aと第2板11bとは、そのZ軸方向の位置が互いに異なる。第1板11aと第2板11bとの間に、拡幅部12及び狭幅部13を含む収容部10が形成される。但し、拡幅部12と狭幅部13とでは、第1板11aと第2板11bとが対向する方向が以下のように異なる。
図1、図2A及び図2Cに示されているように、拡幅部12では、第1板11aと第2板11bとが、ほぼX軸方向に対向する。拡幅部12の開口幅は、第1板11a上の凹状に窪んだ第1端縁12aと第2板11b上の凹状に窪んだ第2端縁12bとによって規定される。拡幅部12は、第1端縁12aと第2端縁12bとが対向する方向に垂直に、即ち、略Z軸方向に向かって開口する。
図1、図2B及び図3に示されているように、狭幅部13では、第1板11aの一部と第2板11bの一部とがZ軸方向に対向する。第1板11a及び第2板11bの互いに相手方に対向する面から、リブ13a及びリブ13bが相手方に向かって突出している(図3参照)。リブ13a,13bは、Y軸方向に沿って延びた突起である。リブ13aとリブ13bとはZ軸方向にわずかに離間して対向する。リブ13aの先端とリブ13bの先端とが、狭幅部13の開口幅を規定する。狭幅部13の開口幅(リブ13aとリブ13bとの間隔)は、Y軸方向において一定である。狭幅部13は、第1板11aと第2板11bとが対向する方向に垂直に、即ち、X軸方向に向かって開口する。
第1板11aと第2板11bとは、拡幅部12ではZ軸方向に対向せず、狭幅部13ではそれらの一部がZ軸方向に対向する。このため、図2A及び図2Cに示されているように、Z軸方向に沿ってクランプ1を見たとき、拡幅部12を通してクランプ1の背後を見通すことができるが、狭幅部13を通してクランプ1の背後を見通すことはできない。
第1板11aと第2板11bとは、そのZ軸方向の位置が異なる。このため、図2Bに示されているように、X軸方向に沿ってクランプ1を見たとき、拡幅部12及び狭幅部13を通してクランプ1の背後を見通すことができる。
クランプ1は、Y軸に平行な中心軸(図示せず)に対して2回回転対称(180度回転させると回転前の状態と重なる)である。
クランプ1は、硬質の材料からなることが好ましい。具体的には、ポリプロピレン、ポリアセタール、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、硬質ポリ塩化ビニル等の樹脂材料を用いることができる。クランプ1は、このような樹脂材料を用いて射出成形法等により一部品として一体的に製造することができる。
クランプ1の使用方法を説明する。
最初に、図4に示すように、クランプ1の拡幅部12にチューブ30を挿通する。チューブ30は、中空の円筒形状を有し、その中の流路を流体(液体又は気体)が流れる。チューブ30は可撓性を有し、任意に変形可能である。チューブ30の材料は、制限はないが、柔軟性を有する材料が好ましく、例えば軟質塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン系熱可塑性エラストマー等を用いることができる。図4では、長尺のチューブ30の一部のみが示されている。チューブ30は、クランプ1の拡幅部12の開口方向に沿って、即ち、Z軸と略平行に拡幅部12を貫通する。Z軸方向から見た拡幅部12(図2A及び図2C参照)の内径(拡幅部12の内接円の直径)は、好ましくはチューブ30の無負荷時の外径と同じかこれより大きい。このため、チューブ30は、その流路が閉塞されることなく拡幅部12に収容される。流体は、チューブ30の流路を流れることができる。
チューブ30の流路を閉塞するためには、チューブ30をクランプ1の狭幅部13に移動させる。即ち、図4において、クランプ1をチューブ30に対してY軸方向に移動させるとともに、クランプ1をチューブ30に対してY軸回りに約90度回転させる。
図5に、チューブ30を狭幅部13に収容したクランプ1を示す。チューブ30はクランプ1のX軸方向と略平行である。図示を省略するが、第1板11aのリブ13aと第2板11bのリブ13b(図3参照)とがチューブ30をその直径方向に圧迫する。リブ13a,13bがチューブ30を直径方向に局所的に圧縮変形させるので、チューブ30の流路が閉塞される。流体は、チューブ30の流路を流れることができない。
チューブ30の流路を開通させるためには、チューブ30をクランプ1の拡幅部12に移動させればよい。即ち、図5において、クランプ1をチューブ30に対してY軸方向に上記とは逆向きに移動させるとともに、クランプ1をチューブ30に対してY軸回りに上記とは逆向きに約90度回転させる。クランプ1はチューブ30に対して図4の状態に戻り、チューブ30は拡幅部12に収容される。流体を、チューブ30の流路に流すことが可能になる。
以上のように、本実施形態1のクランプ1は、拡幅部12と狭幅部13とがY軸方向に連続(連通)した収容部10を備える。チューブ30が拡幅部12にあるときチューブ30の流路は開通され、チューブ30が狭幅部13にあるときチューブ30の流路は閉塞される。チューブ30を拡幅部12と狭幅部13との間で移動させることにより、チューブ30の流路の開閉を切り替えることができる。Y軸方向に沿って見たとき、拡幅部12と狭幅部13とでは、その開口方向が異なる。このため、チューブ30の位置を拡幅部12と狭幅部13との間で切り替えるためには、クランプ1をチューブ30に対してY軸方向に移動させるとともに、クランプ1をチューブ30に対してY軸回りに回転させる。図4と図5を比較すれば分かるように、チューブ30が拡幅部12に位置するときと狭幅部13に位置するときとでは、チューブ30に対するクランプ1の向き(例えばクランプ1の主面の向き)が約90度異なる。従って、作業者は、クランプ1がわずかに離れた位置にあるためにチューブ30が拡幅部12及び狭幅部13のいずれに位置するかを視認することが困難であっても、チューブ30に対するクランプ1の向きからチューブ30の流路の開閉状態を容易に識別することができる。
特許文献2には、スライドクランプをチューブに対して、第1軸に沿って並進移動させ且つ第1軸に直交する第2軸回りに回転させることにより、チューブの流路の開閉を切り替えることができるスライドクランプが記載されている。このスライドクランプでは、回転軸は並進移動の方向と直交する。このため、チューブの流路の開閉を切り替えるためにクランプを移動させる操作が煩雑である。これに対して、本実施形態1では、チューブ30に対してクランプ1をY軸方向に移動させながら、Y軸回りに回転させる。このため、チューブ30の流路の開閉を切り替えるためにクランプ1をチューブ30に対して移動させる操作を容易且つ迅速に行うことができる。
第1及び第2板11a,11bに設けられたリブ13a,13bは、チューブ30を局所的に圧迫するので、チューブ30の流路を高いシール性で閉塞させるのに有利である。また、リブ13a,13bは、第1及び第2板11a,11bの曲げ剛性を向上させるので、この点からもチューブ30の流路を高いシール性で閉塞させるのに有利である。
第1端部15a及び第2端部15bは同一厚さを有し、これらのXY面に平行な2面が第1板11a及び第2板11bの外面と連続して、クランプ1の表裏の主面を構成する。当該両主面は、XY面に平行で、突起物を有しない平坦面である。このため、多数のクランプ1を厚さ方向に重ね合わせても、かさばることがない。クランプ1は収容性に優れる。
(実施形態2)
図6は、本発明の実施形態2にかかるクランプ2の正面図である。クランプ2は、第2板11bと第1端部15aとの間に切り欠き17が形成されている点で、実施形態1のクランプ1と異なる。切り欠き17は、Z軸方向に沿って見たときのクランプ2の外周端縁と、拡幅部12とを連通させる。
実施形態1では、クランプ1をチューブ30に着脱するためには、チューブ30の一端を収容部10(特にその拡幅部12)に挿抜する必要がある。チュ−ブ30の一端に例えばコネクタが装着されている場合には、コネクタをチューブ30から取り外す必要がある。
これに対して、本実施形態2では、チューブ30を切り欠き17を通過させて収容部10(特にその拡幅部12)に挿抜することができる。このため、チューブ30の両端に他の部材が装着されていても、当該部材をチューブ30から取り外すことなく、チューブ30にクランプ2を着脱することができる。例えば、チューブ30を用いて流体の回路を構成した状態で、チューブ30にクランプ2を着脱することが可能である。このように、切り欠き17は、クランプ2をチューブ30に対して着脱する作業を容易にするのに有利である。
チューブ30が容易に切り欠き17を通過できると、クランプ2が意図せずにチューブ30から脱落する可能性が高まる。このため、切り欠き17の幅は、チューブ30の無負荷時の外径より小さく設定されることが好ましい。但し、切り欠き17の幅が狭すぎると、切り欠き17にチューブ30を通過させることが困難になる。このため、切り欠き17の幅は、狭幅部13の開口幅より大きいことが好ましい。
切り欠き17は、収容部10に連通すればよいが、本実施形態2では拡幅部12に連通している。本実施形態2と異なり、狭幅部13に連通するように切り欠き17を設けることも可能である。但し、この場合、狭幅部13を構成する第1板11a又は第2板11bの剛性が低下し、狭幅部13がチューブ30の流路を十分に閉塞することができない事態が起こりうる。本実施形態2のように、切り欠き17を拡幅部12に連通させることは、狭幅部13がチューブ30の流路を高いシール性で閉塞するのに有利である。
本実施形態2は、上記を除いて実施形態1と同じである。実施形態1の説明が、本実施形態2にも同様に適用される。
上記の実施形態1,2は例示にすぎない。本発明は、上記の実施形態1,2に限定されず、適宜変更することができる。
上記の実施形態1,2では、相対的に薄肉の第1板11aと第2板11bとの間に、拡幅部12及び狭幅部13が形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1端部15aの第2端部15b側端に略U字状の切り欠きを形成し、これを拡幅部12としてもよい。拡幅部12を挟む第1端部15aの2つの先端と第2端部15bとを相対的に薄肉の第1板11a及び第2板11bでつなぎ、実施形態1,2と同様に第1板11aと第2板11bとの間に狭幅部13を形成する。この場合、拡幅部12は、実施形態1,2とは異なり、第1端部15aと同じ一定の厚さを有する領域に形成される。拡幅部12の開口幅は、正確にX軸方向に対向する端縁間の間隔によって規定され、拡幅部12に収容されたチューブ30の長手方向は、正確にZ軸方向に平行となる。
第1板11a及び第2板11bは、XY面に平行な平板である必要はない。例えば、第1板11a及び第2板11bは、少なくとも狭幅部13の領域において、YZ面に平行に延びていてもよい。これは、第1及び第2板11a,11bのYZ面内での曲げ剛性を向上させるので、チューブ30の流路を高いシール性で閉塞させるのに有利である。
上記の実施形態1,2では、チューブ30を拡幅部12と狭幅部13との間で移動させるために、クランプ1,2をチューブ30に対して約90度回転させる必要があった。チューブ30を移動させるのに必要なクランプの回転角度は、これに限定されず、適宜変更することができる。例えば、狭幅部13を形成する第1板11aと第2板11bとが対向する方向(図3参照)をZ軸に対して傾斜させれば、上記の回転角度を90度より小さくすることができる。回転角度が小さいことは、チューブ30を拡幅部12と狭幅部13との間で移動させる操作を容易にするが、遠目でチューブ30の流路の開閉状態を正確に識別することを困難にする。一般には、クランプの回転角度の下限値は、60度以上、更には75度以上が好ましい。また、クランプの回転角度の上限値は、95度以下、更には90度以下が好ましい。
拡幅部12の開口の形状は、任意であり、略円形、任意の方向(例えばY軸方向)に長軸を有する楕円形、略矩形などであってもよい。XZ面に平行な断面における拡幅部12の開口幅が大きいと、チューブ30を拡幅部12に収容した状態(図4参照)で、クランプ1,2のチューブ30に対するY軸回りの回転可能範囲が拡大する。これは、チューブ30に対するクランプ1の向きからチューブ30の流路の開閉状態を識別することを困難にする可能性がある。従って、XZ面に平行な断面における拡幅部12の開口幅は、チューブ30の無負荷時の外径の1.2倍以下、更には1.1倍以下、特に1.05倍以下であることが好ましい。
狭幅部13は、チューブ30をその直径方向に圧迫することができれば、その構成は任意である。狭幅部13の開口幅を規定するリブ13a,13bは、図3のような三角形の断面形状を有するものに限定されない。例えばリブ13a,13bが、YZ面に平行な板状物であってもよい。これは、第1及び第2板11a,11bのYZ面内での曲げ剛性を向上させるのに有利である。あるいは、リブ13a,13bを省略してもよい。この場合、例えば、第1板11aと第2板11bとがZ軸方向に重なり合う領域のX軸方向の幅を狭くすることにより、チューブ30を局所的に圧迫することができる。第1板11aと第2板11bとはZ軸方向に重なり合わなくてもよい。例えば、第1板11aの端縁と第2板11bの端縁とをZ軸に対して傾斜した方向に対向するように配置し、両端縁にてチューブ30をその直径方向に圧迫してもよい。
本発明のクランプが装着されるチューブ30が使用される分野は任意である。例えば、チューブ30は、輸液、輸血、採尿、透析など、医療分野で使用されるチューブであってもよい。あるいは、医療以外の分野、例えば、食品、化学、機械の分野で使用されるチューブであってもよい。チューブ30を流れる流体は、水、血液、薬液、尿、各種溶液などの流体(粘性流体を含む)であってもよく、空気、酸素、窒素などの気体であってもよい。
本発明は、チューブの流路を開閉するためのスライドクランプとして広範囲に利用することができる。特に、医療用のスライドクランプとして好ましく利用することができる。
1,2 スライドクランプ
10 収容部
11a 第1板
11b 第2板
12 拡幅部
13 狭幅部
13a,13b リブ
17 切り欠き
30 チューブ

Claims (6)

  1. 可撓性を有するチューブをその流路が閉塞されることなく収容する拡幅部と、前記チューブをその流路が閉塞されるように圧迫して収容する狭幅部とが連続した収容部を備えるスライドクランプであって、
    前記スライドクランプは、第1方向に垂直な面に平行な平板である第1板及び第2板を含み、前記第1板と前記第2板との間に前記拡幅部及び前記狭幅部が形成されており、
    前記チューブが前記収容部を貫通した状態で前記スライドクランプを前記チューブに対して一軸方向に移動させるとともに、前記スライドクランプを前記チューブに対して前記一軸の回りに回転させることにより、前記チューブの位置を前記拡幅部と前記狭幅部との間での切り替えることができるように構成されたことを特徴とするスライドクランプ。
  2. 前記チューブの位置を前記拡幅部と前記狭幅部との間での切り替えるために必要な前記スライドクランプの回転角度が60度以上である請求項1に記載のスライドクランプ。
  3. 前記拡幅部に収容された前記チューブの長手方向に沿って見たとき、前記狭幅部を介して前記スライドクランプの背後を見通すことができない請求項1又は2に記載のスライドクランプ。
  4. 前記狭幅部に収容された前記チューブを局所的に圧迫することができるように、前記一軸方向に沿って延びたリブを更に備える請求項1〜3のいずれか一項に記載のスライドクランプ。
  5. 前記第1板と前記第2板とは、前記拡幅部では前記第1方向に対向せず、前記狭幅部ではそれらの一部が前記第1方向に対向する請求項1〜4のいずれか一項に記載のスライドクランプ。
  6. 前記スライドクランプの外周端縁と前記収容部とを連通させる切り欠きが設けられている請求項1〜5のいずれか一項に記載のスライドクランプ。
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