JP3119004U - 医療用クランプ及び医療用具 - Google Patents

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又一郎 又見
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Abstract

【課題】確実に挟持状態を維持することができ、立体的に嵩張ることがなく、他の部材と重なったり絡んだりすることもなく、操作性が良い医療用クランプ及び医療用具を提供すること。
【解決手段】板状の本体2にチューブ保持孔3を形成し、当該チューブ保持孔に連続して、第一のチューブ挟持孔5と第二のチューブ挟持孔6を形成し、当該第一のチューブ挟持孔5と前記第二のチューブ挟持孔の幅を、前記チューブ保持孔3から離れるにつれて、次第に狭くなるように形成した医療用クランプ1。
【選択図】図1

Description

本考案は、透析用血液回路や高カロリー輸液バッグ、輸液セット等に装着される医療用クランプ及び当該クランプを装着した医療用具の改良に関する。
現在使用されている板状の医療用クランプ(以下「クランプ」と略記する)として、図10に例示するものが使用されている。
クランプ51は、本体52の側部にチューブ保持孔53を形成し、当該チューブ保持孔53に連続して、チューブ挟持孔55を一箇所形成し、当該チューブ挟持孔55の幅を、前記チューブ保持孔53から離れるにつれて、次第に狭くなるように形成している。
さらにチューブTを取り外し可能にするために、チューブ保持孔53に切欠59を形成している。チューブTを切欠59からチューブ保持孔53へ通し、チューブ挟持孔55方向へ移動させると図11のようにチューブ挟持孔55で、チューブTを挟持し、チューブT内を流れる液体を遮断する。
しかし、使用時に不用意にチューブTに触ったり、予期せぬ力が加わったりすると、チューブTがチューブ挟持孔55からはずれ(チューブ保持孔53へ移動)、チューブT内を流れる液体を遮断できなくなり、クランプとして機能しなくなる虞がある。
また特許文献1には、チューブTを二箇所で挟持する立体的な箱型のクランプが開示されている。当該クランプは、上下に形成された第一凸部と第二凸部によりチューブTを挟持するとともに、底部に形成された切欠(本考案の「チューブ挟持孔」に相当する)にチューブTを挟持して、液体の流れを遮断できるようにしている。
しかしながら特許文献1のクランプは、立体的な箱型であるが故に、可撓性のチューブTを第一凸部4及び第二凸部5で挟持し、さらに切欠で挟持すると、同文献の図7から図8に例示されているように、可撓性のチューブTは、第一凸部と第二凸部の挟持部から、切欠(チューブ挟持孔)方向に極端に曲げざるを得ないので、他の部材と重なったり、絡みやすくなるため、操作が煩わしく、また見かけも良いものではない。
特開2003−339862号公報(図7、図8)
本考案が解決しようとする問題点は、従来の板状のクランプは、使用時にチューブTに触ったり、力がかかったりすると、チューブTがチューブ挟持孔55からはずれ(チューブ保持孔53へ移動)、チューブT内を流れる液体を遮断できなくなり、クランプとして機能しなくなる虞がある。また特許文献1に記載のクランプは、立体的な箱型であるが故に、チューブTを、第一凸部と第二凸部の挟持部から、切欠(チューブ挟持孔)方向に極端に曲げざるを得ないので、立体的に嵩張る空間が大きくなり、他の部材と重なったり、絡みやすくなるため、操作が煩わしい点である。
そこで本考案者は、以上の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下の考案に到達した。
[1]本考案は、板状の本体(2、2A、22)にチューブ保持孔(3、3A、23)を形成し、当該チューブ保持孔(3、3A、23)に連続して、第一のチューブ挟持孔(5、5A、25)と第二のチューブ挟持孔(6、6A、26)を形成し、
当該第一のチューブ挟持孔(5、5A、25)と前記第二のチューブ挟持孔(6、6A、26)の幅を、
前記チューブ保持孔(3、3A、23)から離れるにつれて、次第に狭くなるように形成した医療用クランプ(1、11、21)を提供する。
[2]本考案は、板状の本体(2、2A)にチューブ保持孔(3、3A)を形成し、当該チューブ保持孔(3、3A)の両側に、連続して第一のチューブ挟持孔(5、5A)と第二のチューブ挟持孔(6、6A)を形成し、
当該第一のチューブ挟持孔(5、5A)と前記第二のチューブ挟持孔(6、6A)の幅を、
前記チューブ保持孔(3、3A)から離れるにつれて、次第に狭くなるように形成した医療用クランプ(1、11)を提供する。
[3]本考案は、板状の本体(22)にチューブ保持孔(23)を二箇所形成し、当該チューブ保持孔(23)に、それぞれ連続して第一のチューブ挟持孔(25)と第二のチューブ挟持孔(26)を形成した、[1]に記載の医療用クランプ(21)を提供する。
[4]本考案は、板状の本体(22)の略中央に、略垂直に立ち上がるチューブ閉塞部材(27)を突設し、当該チューブ閉塞部材(27)にチューブ保持孔(33)を形成し、当該チューブ保持孔(33)に連続して、第三のチューブ挟持孔(28)を形成し、第三のチューブ挟持孔(28)の幅を前記チューブ保持孔(33)から離れるにつれて次第に狭くなるように形成した[1]、[3]に記載の医療用クランプ(21)を提供する。
[5]本考案は、板状の本体(22)にチューブ保持孔(23)を二箇所形成し、当該チューブ保持孔(23)に、それぞれ連続して第一のチューブ挟持孔(25)と第二のチューブ挟持孔(26)を形成し、
当該第一のチューブ挟持孔(25)と前記第二のチューブ挟持孔(26)の幅を、前記チューブ保持孔(23)から離れるにつれて、次第に狭くなるように形成し、
本体(22)の略中央に、略垂直に立ち上がるチューブ閉塞部材(27)を突設し、当該チューブ閉塞部材(27)にチューブ保持孔(33)を形成し、当該チューブ保持孔(33)に連続して、第三のチューブ挟持孔(28)を形成し、第三のチューブ挟持孔(28)の幅を前記チューブ保持孔(33)から離れるにつれて次第に狭くなるように形成した、ことを特徴とする医療用クランプ(21)を提供する。
[6]本考案は、前記チューブ保持孔(3、3A、23)に連続して、チューブ(T)を着脱可能にするための切欠(9、9A、29)を形成した[1」ないし[5]に記載の医療用クランプ(1、11、21)を提供する。
[7]本考案は、前記チューブ保持孔(3、3A、23)と前記第一ないし第三の各チューブ挟持孔(5、5A、25、6、6A、26、28)の間に、チューブ(T)のガイド孔(4、24)を形成した[1]ないし[6]に記載の医療用クランプ(1、11、21)を提供する。
[8]本考案は、[1]ないし[7]に記載のクランプ(1、11、21)をチューブ(T)の途中に装着した医療用具を提供する。
本考案のクランプ1、11は、チューブ保持孔3、3Aの両側に、連続して、二つのチューブ挟持孔(第一のチューブ挟持孔5、5Aと第二のチューブ挟持孔6、6A)を、形成しているので、例えば、チューブTが、第一のチューブ挟持孔5、5Aから外れる方向に力が加わっても、チューブTを曲げなくてもチューブTがそのまま第二のチューブ挟持孔6、6Aへ移動するので、挟持状態を維持することができる。
本考案のクランプ21は、チューブTを三箇所のチューブ挟持孔25、26、28で挟持するので、どれか一つないし二つの挟持が緩んでも、残りの一ないし二箇所のチューブ挟持孔で、確実に挟持状態を維持することができる。
また本考案のクランプ21は、平坦な板状であるが故に、チューブTを第三のチューブ挟持孔28で、挟持する際に、多少曲がっても、立体的に嵩張ることがなく、他の部材と重なったり、絡むことがなくなり、操作性が良い。
図1、図3は本考案のクランプ1、11の平面図で、図2は図1のクランプ1のチューブを挟持する前後の平面図である。
クランプ1、1は、板状の本体2、2Aにチューブ保持孔3、3Aを形成し、当該チューブ保持孔3、3Aの両側に、連続して第一のチューブ挟持孔5、5Aと第二のチューブ挟持孔6、6Aを形成している。
当該第一のチューブ挟持孔5、5Aと前記第二のチューブ挟持孔6、6Aの幅は、前記チューブ保持孔3、3Aから離れるにつれて、次第に狭くなるように形成している。
チューブ保持孔3、3Aには、必要に応じてチューブTを着脱できるように、切欠9、9Aが形成されている。
図2のようにチューブTをチューブ保持孔3、3Aに装着し、第一のチューブ挟持孔5、5Aまたは第二のチューブ挟持孔6、6A方向へ移動させることによりチューブTを挟持し、チューブT内を流れる液体を遮断することができる。
また図3のクランプ11のように、チューブ保持孔3Aと第一のチューブ挟持孔5A(第二のチューブ挟持孔6A)の間に、これらの幅の中間の幅を有するガイド孔4を形成することにより、チューブTを、第一のチューブ挟持孔5、5Aまたは第二のチューブ挟持孔6、6A方向へ容易に移動させることができる。
本考案のクランプ1、11は、チューブ保持孔3、3Aの両側に連続して、二つのチューブ挟持孔(第一のチューブ挟持孔5、5Aと第二のチューブ挟持孔6、6A)を形成しているので、例えば、チューブTが、第一のチューブ挟持孔5、5Aから外れる方向に力が加わっても、チューブTを曲げなくても、チューブTがそのまま第二のチューブ挟持孔6、6Aへ移動するので、挟持状態を維持することができる。
図4から図6は本考案のその他の実施例を示すクランプ21の概略図で、図4はクランプのみの概略図、図5はチューブTを装着したクランプの概略図、図5はチューブTを挟持したクランプの概略図、それぞれ(a)は平面図(b)側面図(c)正面図である。
クランプ1は、板状の本体22にチューブ保持孔23を二箇所形成し、当該チューブ保持孔23に、それぞれ連続して第一のチューブ挟持孔25と第二のチューブ挟持孔26を形成している。
当該第一のチューブ挟持孔25と前記第二のチューブ挟持孔26の幅を、前記チューブ保持孔23から離れるにつれて、次第に狭くなるように形成している。
本体22の略中央に、略垂直に立ち上がるチューブ閉塞部材27を突設し、当該チューブ閉塞部材27にチューブ保持孔33を形成している。
さらに当該チューブ保持孔33に連続して、第三のチューブ挟持孔28を形成し、第三のチューブ挟持孔28の幅を前記チューブ保持孔33から離れるにつれて次第に狭くなるように形成している。
前記チューブ保持孔23、33には、必要に応じてチューブTを着脱できるように、切欠29が形成されている。
図5に例示するように、チューブTを略トライアングルを形成するように、三箇所のチューブ保持孔23、23、33に装着し、図6に例示するように、それぞれ第一のチューブ挟持孔25、第二のチューブ挟持孔26、第三のチューブ挟持孔28方向へ移動させることによりチューブTを三箇所で挟持し、チューブT内を流れる液体を遮断することができる。
さらに詳述すれば図7に例示するように、(a)チューブTを略直線状のまま第一のチューブ挟持孔25のみで挟持し、(b)さらに(a)のチューブTの一端部を閉塞部材27方向に略鋭角に折り曲げて、第三のチューブ挟持孔28で挟持し、(c)さらに(b)のチューブTの一端部を下方(本体22方向)に略鋭角に折り曲げて、第二のチューブ挟持孔26で挟持し、チューブTを三箇所で挟持し、チューブT内を流れる液体を遮断することができる。
本考案のクランプ21は、チューブTを三箇所のチューブ挟持孔25、26、28で、挟持するので、どれか一つないし二つの挟持が緩んでも、残りの一ないし二箇所のチューブ挟持孔で、確実に挟持状態を維持することができる。
例えば、本考案のクランプ21は、二つのチューブ挟持孔(第一のチューブ挟持孔25と第二のチューブ挟持孔26)の他に、本体22の略中央に、略垂直に立ち上がる第三のチューブ挟持孔28を形成しているので、前記二つのチューブ挟持孔(第一のチューブ挟持孔5、5A、25と第二のチューブ挟持孔6、6A、26)で、挟持していたチューブTの挟持が緩くなったり、はずれたりしても、第三のチューブ挟持孔28で、確実にチューブTを挟持できる。
また本考案のクランプ21は、平坦な板状であるが故に、チューブTを、第一のチューブ挟持孔25、第二のチューブ挟持孔26及び第三のチューブ挟持孔28で、挟持する際に、多少曲がっても、立体的に嵩張ることがなく、他の部材と重なったり、絡むことがなくなり、操作性が良い。
また図8(a)に例示するように、チューブ保持孔33と第三のチューブ挟持孔28の間に、これらの幅の中間の幅を有するガイド孔24を形成することにより、チューブTを、第三のチューブ挟持孔28A方向へ容易に移動させることができる。
また図8(b)、(c)に例示するように、チューブ保持孔33と第三のチューブ挟持孔28は、チューブ閉塞部材27の側面に形成するようにしても良い。
本考案のクランプ1の平面図 チューブを挟持する前後のクランプの平面図 本考案のクランプ11の平面図 本考案のクランプ21の概略図[(a)平面図(b)右側面図(c)正面図] チューブTを装着したクランプ21の概略図[(a)平面図(b)右側面図(c)正面図] チューブTを挟持したクランプ21の概略図[(a)平面図(b)右側面図(c)正面図] (a)チューブTを第一の挟持孔25で挟持した状態、(b)チューブTを第一の挟持孔25と第二の挟持孔26で挟持した状態、(c)チューブTを第一の挟持孔25と第二の挟持孔26と第三の挟持孔28で挟持した状態 本考案のクランプ21のチューブ閉塞部材27のその他の実施例を示す一部拡大図 従来のクランプ51の平面図 従来のクランプ51のチューブを挟持する前後の平面図
符号の説明
1、11、21、51 クランプ
2、2A、22、52 本体
3、3A、23、33、53 チューブ保持孔
4、24 ガイド孔
5、5A、35、55 第一の挟持孔
6、6A、26 第二の挟持孔
7 チューブ閉塞部材
28 第三の挟持孔
9、9A、29、39、59 切欠
T チューブ

Claims (8)

  1. 板状の本体(2、2A、22)にチューブ保持孔(3、3A、23)を形成し、当該チューブ保持孔(3、3A、23)に連続して、第一のチューブ挟持孔(5、5A、25)と第二のチューブ挟持孔(6、6A、26)を形成し、
    当該第一のチューブ挟持孔(5、5A、25)と前記第二のチューブ挟持孔(6、6A、26)の幅を、
    前記チューブ保持孔(3、3A、23)から離れるにつれて、次第に狭くなるように形成したことを特徴とする医療用クランプ(1、11、21)。
  2. 板状の本体(2、2A)にチューブ保持孔(3、3A)を形成し、当該チューブ保持孔(3、3A)の両側に、連続して第一のチューブ挟持孔(5、5A)と第二のチューブ挟持孔(6、6A)を形成し、
    当該第一のチューブ挟持孔(5、5A)と前記第二のチューブ挟持孔(6、6A)の幅を、
    前記チューブ保持孔(3、3A)から離れるにつれて、次第に狭くなるように形成したことを特徴とする医療用クランプ(1、11)。
  3. 板状の本体(22)にチューブ保持孔(23)を二箇所形成し、当該チューブ保持孔(23)に、それぞれ連続して第一のチューブ挟持孔(25)と第二のチューブ挟持孔(26)を形成した、ことを特徴とする請求項1に記載の医療用クランプ(21)。
  4. 板状の本体(22)の略中央に、略垂直に立ち上がるチューブ閉塞部材(27)を突設し、当該チューブ閉塞部材(27)にチューブ保持孔(33)を形成し、当該チューブ保持孔(33)に連続して、第三のチューブ挟持孔(28)を形成し、第三のチューブ挟持孔(28)の幅を前記チューブ保持孔(33)から離れるにつれて次第に狭くなるように形成した、ことを特徴とする請求項1、3に記載の医療用クランプ(21)。
  5. 板状の本体(22)にチューブ保持孔(23)を二箇所形成し、当該チューブ保持孔(23)に、それぞれ連続して第一のチューブ挟持孔(25)と第二のチューブ挟持孔(26)を形成し、
    当該第一のチューブ挟持孔(25)と前記第二のチューブ挟持孔(26)の幅を、前記チューブ保持孔(23)から離れるにつれて、次第に狭くなるように形成し、
    本体(22)の略中央に、略垂直に立ち上がるチューブ閉塞部材(27)を突設し、当該チューブ閉塞部材(27)にチューブ保持孔(33)を形成し、当該チューブ保持孔(33)に連続して、第三のチューブ挟持孔(28)を形成し、第三のチューブ挟持孔(28)の幅を前記チューブ保持孔(33)から離れるにつれて次第に狭くなるように形成した、ことを特徴とする医療用クランプ(21)。
  6. 前記チューブ保持孔(3、3A、23)に連続して、チューブ(T)を着脱可能にするための切欠(9、9A、29)を形成した、ことを特徴とする請求項1ないし6に記載の医療用クランプ(1、11、21)。
  7. 前記チューブ保持孔(3、3A、23)と前記第一ないし第三の各チューブ挟持孔(5、5A、25、6、6A、26、28)の間に、チューブ(T)のガイド孔(4、24)を形成したことを特徴とする請求項1ないし6に記載の医療用クランプ(1、11、21)。
  8. 請求項1ないし請求項7に記載のクランプ(1、11、21)をチューブ(T)の途中に装着したことを特徴とする医療用具。
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