JP6359149B2 - 挟持構造およびそれを用いたファイル - Google Patents
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Description
この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルについて、図面に基づいて説明する。図1は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルに用紙を挟持させた状態を内面側から見た斜視図である。図2は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルに挟持させていた用紙を開放した状態を内面側から見た斜視図である。図3は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルを見開いて内面側から見たときの平面図である。
そして、本件発明の説明において、外面とは、表紙体を閉じたときの表紙体の外側の面又は外側に位置する面をいう。また、内面とは、表紙体を見開いた状態において、表紙体を閉じたときに対向する表紙体の内部に向いた面又は内部に位置する面をいう。
この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルのベース体について、図4〜8に基づいて説明する。図4は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルのベース体を内面側から見たときの平面図である。図5は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルのベース体を外面側から見たときの平面図である。図6は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルのベース体の図4に示すVI−VI断面図である。図7は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルのベース体の図4に示すVII−VII断面図である。図8は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルのベース体の図4に示すVIII−VIII断面図である。
挟持構造40は、用紙Pの上端縁の近傍を挟持してベース体20の内面に用紙Pを保持できる構造を備えており、高さ方向と幅方向が交わる平面(すなわち、ファイル10の見開いた状態を内面側から平面視したときに視認できる面)において、ベース体20の上端縁22aの近傍に取り付けられ、ベース体20に対して回転可能なクリップ体60と、ベース体20の上端縁22aの近傍に取り付けられ、クリップ体60の回転により厚さ方向において開閉し、クリップ体60によって押圧されて挟持された用紙P(被挟持材)に当接する押え体80とを含む。
この発明の一実施の形態に係る挟持構造のクリップ体について、図9〜13に基づいて説明する。図9は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造のクリップ体を内面側から見たときの平面図である。図10は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造のクリップ体を外面側から見たときの平面図である。図11は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造のクリップ体を下方側から見たときの底面図である。図12は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造のクリップ体の右側面図である。図13は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造のクリップ体の図9に示すXIII−XIII断面図である。
クリップ基部62とクリップ側部64との境界64aは、直線状であり、又、クリップ側部64とクリップ押え部66との境界64bは、直線状である。
境界64aと境界64bとは、平行であり、後述する押え体80のヒンジ部84の幅より若干長い間隔をおいて形成されている。
クリップ押え部66は、クリップ側部64側より自由端の押圧部66aに至るに従ってクリップ基部62との間隔が狭くなるようにわん曲しており、その弾力性により、挟持状態において押え体80の押え内板86を自由端の押圧部66aにより、押え内板86及びクリップ基部62側に向けて厚さ方向に閉じるように構成されている。
クリップ押え部66は、開放状態から挟持状態にするとき、最初に押え体80のヒンジ部84の近傍に当接する領域に、進入補助部67が形成されている。
進入補助部67は、クリップ押え部66の上面より若干その先端が前方に立ち上がっており、クリップ基部62との間隔がその他の領域、例えば押圧部66aより拡がっている。
進入補助部67は、クリップ押え部66の回転軸78に近い領域に形成されている。
この発明の一実施の形態に係る押え体80について、図14に基づいて説明する。図14は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造の押え体の見開いた状態を内面側から見たときの平面図である。
押え内板86とヒンジ部84の境界の屈曲部分84aは、直線状であり、又、押え外板押え外板82とヒンジ部84との境界の屈曲部分84bは、直線状である。
屈曲部分84aと屈曲部分84bとは、一定の距離をおいて、平行にのびる。
押え体80は、ベース体20の上端縁22aに沿ってヒンジ部84が延びるように取り付けられており、屈曲部分84bが上端縁22aに沿って平行に取り付けられている。
そして、ヒンジ部84は、押え外板82より自由端側が上方に立ち上がっている。
この発明の一実施の形態に係る固着部材100について、図15〜18に基づいて説明する。図15は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルの固着部材を内面側から見たときの平面図である。図16は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルの固着部材を外面側から見たときの平面図である。図17は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルの固着部材を右方側から見たときの側面図である。図18は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルの固着部材の図15に示すXVIII−XVIII断面図である。
この発明の一実施の形態に係る表表紙部110について、図19に基づいて説明する。図19は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルの表表紙部を内面側から見たときの平面図である。表表紙部110は、ベース体20に対応した平面視略矩形状に形成される。表表紙部110は、平面視略矩形状の表表紙本体112と、表表紙本体112の左端縁に高さ方向に延在するように形成された背表紙部114と、表表紙本体110の内面側に溶着され、且つ表表紙本体112よりも僅かに小さい寸法を有した平面視略矩形状のポケット部116とを含む。ポケット部116は、その左端縁および下端縁が表表紙本体112の内面側に溶着される。すなわち、ポケット部116は、その上端縁および右端縁が開口されており、当該開口から用紙などをその内部に挿入することができる。表紙本体112およびポケット部116は、ポリプロピレンなどの合成樹脂により形成されることが好ましい。また、背表紙部114は、トムソン加工により高さ方向に沿って延在する複数の折り罫線を形成することが好ましい。これにより、背表紙部114をヒンジとして適切に機能させることができる。
この発明の一実施の形態に係るベース体と表表紙部とを固着する工程の一例について、図20に基づいて説明する。図20は、この発明の一実施の形態に係る挟持構造を備えたファイルの固着部材を用いてベース体と表表紙部とを固着する工程の一例を示す模式図である。
この発明の一実施の形態に係る挟持構造をファイルに取り付ける工程の一例について説明する。
押え体80は、ベース体20の上端縁22aの下部に形成された押え体80の取り付け凹部22eに、押え外板82を嵌合させてベース体20の背面に取り付けられる。
ベース体20の取り付け凹部28は、押え体80の押え外板82及びクリップ体60のクリップ基部62と相似形であり、押え外板82の厚さとよりも若干長い深さを備える。
押え体80の押え内板86は、ヒンジ部84を中心にして接近したり離間したりするように、ベース体20に取り付けられる。
クリップ体60は、ベース体20の上端縁22aに接近したり離間したりするように、回転軸78を中心にして回動するように、ベース体20に取り付けられる。
クリップ体60は、挟持状態においては、押え体80の押え内板86と押え外板82とを挟み付けるように、ベース体20に取り付けられる。
この発明の一実施の形態に係る挟持構造の挟持状態から開放状態への切り替え手順の一例について、図21〜29に基づいて説明する。
挟持状態において、クリップ体60は、その可動規制部70がベース体20に穿設された案内溝部26の下端部に位置する。また、クリップ基部64は、その上端縁がベース本体24の上端縁22aに沿って延び、且つその内面がベース本体24の上端縁22aおよびその近傍の外面と相対する。さらに、クリップ押え部66は、その上端縁がベース本体24の上端縁22aに沿って延び、且つその内面がベース本体24の上端縁22aおよびその近傍の内面と相対する。そして、クリップ側部64は、ベース本体24の上端縁24に沿って延在する。押え外板82は、その上端縁がベース体20の上端縁22aに沿って延び、且つその内面がベース本体24の上端縁22aおよびその近傍の外面と相対する。さらに、押え内板86は、その上端縁がベース本体24の上端縁22aに沿って延び、且つその内面がベース本体24の上端縁22aおよびその近傍の内面と相対する。そして、ヒンジ部84は、ベース本体24の上端縁22aに沿って延在する。
この発明の一実施の形態に係る挟持構造40は、用紙Pが挟持された状態におけるクリップ体60がベース体20の上端縁22aから離間させられることに伴って、可動規制部70がベース体20に穿設された案内溝部26に案内されてベース体20の上端縁22a側へと摺動し、且つ押え体80のヒンジ部84をベース体20の上端縁22a側から押すことにより、押え内板86をベース体20の内面から離間させて厚さ方向において開いた状態とし、用紙Pが開放された状態となる。すなわち、この発明の一実施の形態に係る挟持構造40は、部品点数が少なく簡単な構造である。これにより、故障の虞が抑制され、且つ生産性が向上し得る。さらに、押え内板86により用紙Pの端縁およびその近傍をベース体20の内面に押え付けて挟持するため、用紙Pを傷めることなく確実に挟持することができる。その結果、この発明の一実施の形態に係る挟持構造40は、簡単な構造を有し、且つ用紙を傷めないで確実に挟持することができる。
次に、この発明の他の実施の形態に係る狭持構造の変形例について説明する。図30は、この発明の他の実施の形態に係る狭持構造の変形例を示す平面図であり、挟持状態を示す図である。図31は、この発明の他の実施の形態に係るファイルの狭持構造の変形例の挟持状態を示す図30のXXXI−XXXI断面図である。図32は、この発明の他の実施の形態に係る狭持構造の変形例を示す平面図であり、開放状態を示す図である。図33は、この発明の他の実施の形態に係る狭持構造の変形例の開放状態を示す図32のXXXIII−XXXIII断面図である。
ベース体20Aは、平面視略矩形状であり、高さ方向において相対する上端縁22aおよび下端縁22bと、幅方向において相対する左端縁22cおよび22dとを含む。ベース体20Aは、平面視略矩形状のベース本体24と、ベース本体24の左端縁に沿って一体的に形成され、高さ方向に沿って延びる表表紙取付け部34とを含む。ベース体20Aは、ABS樹脂などの適度な剛性を有した材料により一体成形されることが好ましい。
挟持構造40Aは、高さ方向と幅方向が交わる平面(すなわち、ファイル10Aの見開いた状態を内面側から平面視したときに視認できる面)において、ベース体20Aに対して高さ方向に摺動可能なクリップ体60Aと、クリップ体60Aの摺動により厚さ方向において開閉し、挟持された用紙Pに当接する押え体80Aとを含む。
この発明の他の実施の形態に係る挟持構造のクリップ体について、図34および図35に基づいて説明する。図34は、この発明の他の実施の形態に係る挟持構造の変形例に用いられるクリップ体を内面側から見たときの平面図である。図35は、この発明の他の実施の形態に係る挟持構造の変形例に用いられるクリップ体を下方側から見たときの底面図である。
この発明の他の実施の形態に係る押え体80Aについて、図36に基づいて説明する。図36は、この発明の他の実施の形態に係る挟持構造の変形例に用いられる押え体の見開いた状態を内面側から見たときの平面図である。
この発明の他の実施の形態に係る挟持構造の挟持状態から開放状態への切り替え手順の一例について、図30〜33に基づいて説明する。
この発明の他の実施の形態に係る挟持構造40Aは、ベース体20Aに2つの案内溝部26(第1の案内溝部26aおよび第2の案内溝部26b)が穿設され、これに可動範囲を規制されるように、クリップ体60Aに形成された2つの可動規制部70(第1の可動規制部70aおよび第2の可動規制部70b)が厚さ方向に通される。これにより、この実施の形態に係る挟持構造40Aは、上記した一実施の形態のようにベース体20Aの案内溝部26およびクリップ体60の可動規制部70が1つのみ配設される場合と比較して、一層確実に用紙Pを挟持してベース体20Aに対して保持することが可能となる。
なお、上記した他の実施の形態では、ベース体20に2つの案内溝部26が穿設され、且つこれに対応してクリップ体60に2つの可動規制部70が形成される場合について説明したが、この場合に限定されない。すなわち、ベース体20に1つまたは3つ以上の案内溝部26が穿設され、且つこれに対応してクリップ体60に1つまたは3つ以上の可動規制部70が形成されてもよい。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
20,20A ベース体
22a 上端縁
22b 下端縁
22c 左端縁
22d 右端縁
24 ベース本体
26 案内溝部
28 凹部
30 長孔部
31 押え取付け部
32 左端縁位置決め部
33 上端縁位置決め部
34 表表紙取付け部
36 ベース軸孔
38 貫通孔
40,40A 挟持構造
60,60A クリップ体
62 クリップ基部
64 クリップ側部
66 クリップ押え部
67 進入補助部
68 指掛部
70 可動規制部
72 規制本体部
74 ヒンジ押圧部
78 回転軸
80,80A 押え体
82 押え外板
84 ヒンジ部
86 押え内板
90 押え案内溝部
92 ベース体取付け部
96 押え軸孔
100 固着部材
102 固着本体
104 固着突部
106 固着軸孔
110 表表紙部
112 表表紙本体
114 背表紙部
116 ポケット部
P 用紙
Claims (5)
- 被挟持材の端縁およびその近傍をベース体に押え付けて挟持することにより、前記被挟持材を前記ベース体に対して保持するための挟持構造であって、
前記被挟持材が挟持された状態において、前記ベース体の第1の端縁およびその近傍の外面側に厚さ方向において重なり合うクリップ基部と、
前記クリップ基部の内面から突設され、前記ベース体の第1の端縁近傍に穿設された案内溝部を前記厚さ方向において通り抜けることにより、前記案内溝部に案内され、且つ可動範囲を規制される可動規制部と、
前記被挟持材が挟持された状態において、前記ベース体の第1の端縁およびその近傍の内面側に前記厚さ方向において重なり合うクリップ押え部と、を含むクリップ体と、
前記クリップ体の内側に配置され、前記被挟持材が挟持された状態において、前記ベース体の第1の端縁に沿って延在するヒンジ部と、
前記ヒンジ部によって前記厚さ方向に開閉可能であり、前記被挟持材が挟持された状態において、前記クリップ押え部によって前記ベース体に向かって押え付けられるように配置され、且つ前記ヒンジ部の端縁から前記ベース体の内面に沿うように屈曲して前記厚さ方向に閉じることにより、前記被挟持材の端縁およびその近傍を前記ベース体に押え付けて挟持する押え内板と、を含む押え体とを備え、
前記被挟持材が挟持された状態における前記クリップ体が前記ベース体の第1の端縁から離間させられることに伴って、前記可動規制部が前記ベース体に穿設された前記案内溝部に案内されて前記ベース体の第1の端縁側へと摺動し、且つ前記押え体のヒンジ部およびその近傍部分の少なくとも1つを前記ベース体の第1の端縁側から押すことにより、前記押え内板を前記ベース体の内面から離間させて前記厚さ方向において開いた状態とし、前記被挟持材が開放された状態となることを特徴とする、挟持構造。 - 前記押え体は、外力が加えられていない状態において、前記ベース体の内面から離間して前記厚さ方向において開いた状態となり、且つ前記被挟持材が挟持された状態において、前記クリップ押え部により前記ベース体の内面側へと押え付けられて前記厚さ方向において閉じた状態となる、請求項1に記載の挟持構造。
- 前記ベース体は、前記第1の端縁に相対する第2の端縁と、前記第1の端縁および前記第2の端縁に直交する方向に延びて前記第1の端縁と前記第2の端縁を結ぶ第3の端縁と、前記第3の端縁に相対する第4の端縁とを含み、
前記案内溝部は、前記第1の端縁から前記第2の端縁に向かうほど前記第3の端縁または前記第4の端縁のいずれかへと円弧を描くように湾曲して穿設され、且つ
前記クリップ体は、前記ベース体に対して前記第1の端縁と前記第2の端縁とを結ぶ方向である高さ方向と前記第3の端縁と前記第4の端縁とを結ぶ方向である幅方向が交わる平面において回動可能に取り付けられ、且つ前記可動規制部が前記回動に合わせて前記案内溝部に案内されて摺動する、請求項1または2に記載の挟持構造。 - 前記ベース体は、前記第1の端縁に相対する第2の端縁と、前記第1の端縁および前記第2の端縁に直交する方向に延びて前記第1の端縁と前記第2の端縁を結ぶ第3の端縁と、前記第3の端縁に相対する第4の端縁とを含み、
前記案内溝部は、前記第1の端縁と前記第2の端縁とを結ぶ方向である高さ方向に沿って延びるように穿設され、且つ前記クリップ体は、前記案内溝部に対応した可動規制部を含み、
前記クリップ体は、前記可動規制部が、前記案内溝部に案内されて、前記第1の端縁と前記第2の端縁とを結ぶ方向に摺動する、請求項1または2に記載の挟持構造。 - 請求項1〜4に記載の挟持構造と、前記ベース体に対応した形状を有する表表紙部とを備え、前記ベース体の端縁と前記表表紙部の端縁とが互いに接続されることを特徴とする、ファイル。
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