JP6916838B2 - ステッピングモータ及びモータ用配線基板 - Google Patents
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Description
特許文献1(特公平8−28959号公報)に開示されているステッピングモータは、複数のコネクタ用端子と、配線用端子とを合成樹脂で一体成形し、モータ巻線絶縁用インシュレータに一体成形した端子を係合する係合部を設け、モータ巻線絶縁用インシュレータとともに一体成形した端子を挟み込んで固定するモータカバーを備えている。
このような構成のステッピングモータによれば、組立上必要としていたクリアランススペースを有効活用してコネクタ嵌合部の突出長を短くすることができ、従来あったプリント基板、コネクタ用端子の半田接合を省略できるとしている。
この特許文献2のステッピングモータによれば、コネクタハウジングの寸法精度を高め、コネクタハウジング近傍における配線の断線を回避でき、組立工程の簡素化を図れるとしている。
また近年、ステッピングモータは従来よりもさらに様々な機器に用いられるようになってきており、さらに小型化の要請が強くなっている。
この点、特許文献2のステッピングモータによれば、巻線上部に配線基板及び端子が存在しており、巻線と配線基板との半田付け箇所があるため絶縁距離を確保しなくてはならず、モータ軸方向の長さが長くなってしまう。
さらに、従来のステッピングモータの配線基板は、コネクタ部分から巻線の引き出し線の位置まで配線パターンが長く伸びており、配線基板上の配線パターンの短絡のおそれがあるという課題がある。
この構成を採用することによって、配線基板が巻線の上部に配置されないようにしているため、巻線と配線基板との間の絶縁距離を考慮しなくともよく、この分を小型化することができる。また、配線パターンの距離を短くすることができるため、配線パターンにおける短絡のリスクを低減することができる。また、コネクタ部の接続ピンの整列する方向と直交する方向(すなわちモータの径方向)への配線基板の大きさをなるべく小さくすることができ、接続ピンの整列方向に一直線上に各コネクタ接続部と各巻線接続部を配置することができる。
この構成を採用することによって、この配線基板を内蔵するモータについて配線基板が巻線の上部に配置されないようにしているため、巻線と配線基板との間の絶縁距離を考慮しなくともよく、この分を小型化することができる。また、配線パターンの距離を短くすることができるため、配線パターンにおける短絡のリスクを低減することができる。また、コネクタ部の接続ピンの整列する方向と直交する方向(すなわちモータの径方向)への配線基板の大きさをなるべく小さくすることができ、接続ピンの整列方向に一直線上に各コネクタ接続部と各巻線接続部を配置することができる。
ステッピングモータ20は、回転軸21を備え、回転軸21にロータ22が設けられている。回転軸21は軸受33によって回転可能に取り付けられている。
また、本実施形態では、図1の右方向を上部(上方)と定義するが、すなわちこれは回転軸21の突出側を下部とし、その反対側を上部とするものである。
ステータ24は、積層された電磁鋼板によって構成されるステータコア26と、巻線28が巻回され、絶縁材料で形成されてステータコア26と絶縁しているインシュレータ30とから構成される。
巻線28とインシュレータ30を覆うようにしてブラケット31が設けられている。ブラケット31がステッピングモータ20の外装を構成する。
巻線28の4本の端部を外部へ接続するためのコネクタ部32が設けられている。
この4本の接続ピン35と、巻線28の4本の端子を電気的に接続するのは配線基板36である。配線基板36としては、表面に銅箔等の配線パターンを形成可能な、一般的なプリント基板を採用することができる。
従来の配線基板1は、ロータ22の周囲に配置されるよう半円形に形成され、巻線28の上部に配置されている。
従来の配線基板1は、半円の中央部において、図面左から、コネクタ部32の4本の接続ピンのうちの第1接続ピンの接続用の第1コネクタ接続部2a、コネクタ部32の第2接続ピン接続用の第2コネクタ接続部2b、コネクタ部32の第3接続ピン接続用の第3コネクタ接続部2c、コネクタ部32の第4接続ピン接続用の第4コネクタ接続部2dが形成されている。
各接続部2a〜2dは、接続ピン35を挿入する電子部品挿入用スルーホールと半田付け用のランドとから構成される。
これら各接続部3a〜3dは、巻線28の各端部を半田付けするためのランドとして形成されている。
そして、第1コネクタ接続部2aから第4コネクタ接続部2dまでも、平面視した図2では左から右へ順番に整列している。
本実施形態の配線基板36は平面視ほぼ長方形状である。そして、半円の部分が形成されておらず、巻線28の上部には配置されない。配線基板36は、コネクタ部32の上面に配置され、コネクタ部32よりも径方向内側には突出しない大きさとなっている。
平面視左側(図3の左側)から、第2巻線端部が接続される第2巻線接続部40b、第1巻線端部が接続される第1巻線接続部40a、コネクタ部32の第1接続ピン35aが接続される第1コネクタ接続部42a、コネクタ部32の第2接続ピン35bが接続される第2コネクタ接続部42b、コネクタ部32の第3接続ピン35cが接続される第3コネクタ接続部42c、コネクタ部32の第4接続ピン35dが接続される第4コネクタ接続部42d、第4巻線端部が接続される第4巻線接続部40d、第3巻線端部が接続される第3巻線接続部40cという順番で一直線上に整列している。
また、第2巻線接続部40bと第2コネクタ接続部42bとを電気的に接続する第2配線パターン44bは、モータの径方向外側で第1巻線接続部40aと第1コネクタ接続部42aを迂回するように配置されている。
同様に、第3巻線接続部40cと第1コネクタ接続部42cとを電気的に接続する第3配線パターン44cは、左右方向にわずかな距離に形成されている。
また、第4巻線接続部40dと第4コネクタ接続部42dとを電気的に接続する第4配線パターン44dは、モータの径方向外側で第3巻線接続部40cと第3コネクタ接続部42cを迂回するように配置されている。
このため、配線パターン短絡のリスクを低減することができる。
図4に示すように、従来の配線基板1は、コネクタ部32の上方に配置され、且つ巻線28の上方に配置されている。巻線28の巻線端部と配線基板1との接続は半田付けによって行われるため、ある程度の絶縁距離を確保する必要があった。ここで、従来のステータコア上面からブラケット上面までの距離をxとして図示している。
本実施形態では、配線基板36は巻線28の上方には配置されないので、従来のように絶縁距離を確保する必要がなく、図1に示したように、ステータコア26上面からブラケット31上面までの距離を短くすることができる。具体的には、従来のステータコア上面からブラケット上面までの距離xに対して、本実施形態では0.8xとすることができた。このように、本実施形態では、ステッピングモータ20の大きさを小型化することに成功した。
2a 従来の第1コネクタ接続部
2b 従来の第2コネクタ接続部
2c 従来の第3コネクタ接続部
2d 従来の第4コネクタ接続部
3a 従来の第1巻線接続部
3b 従来の第2巻線接続部
3c 従来の第3巻線接続部
3d 従来の第4巻線接続部
4a 従来の第1配線パターン
4b 従来の第2配線パターン
4c 従来の第3配線パターン
4d 従来の第4配線パターン
20 ステッピングモータ
21 回転軸
22 ロータ
24 ステータ
26 ステータコア
28 巻線
30 インシュレータ
31 ブラケット
32 コネクタ部
33 軸受
35 接続ピン
35a 第1接続ピン
35b 第2接続ピン
35c 第3接続ピン
35d 第4接続ピン
36 配線基板
40a 第1巻線接続部
40b 第2巻線接続部
40c 第3巻線接続部
40d 第4巻線接続部
42a 第1コネクタ接続部
42b 第2コネクタ接続部
42c 第3コネクタ接続部
42d 第4コネクタ接続部
44a 第1配線パターン
44b 第2配線パターン
44c 第3配線パターン
44d 第4配線パターン
Claims (2)
- ロータと、
該ロータの周囲に配置され、複数の巻線を有するステータと、
外部と接続するためのコネクタ部と、
各前記巻線と前記コネクタ部とを電気的に接続するための配線パターンが形成された配線基板と、を具備し、
前記コネクタ部には前記配線基板に接続する接続ピンが第1接続ピン、第2接続ピン、第3接続ピン、第4接続ピンと4本順番に配置され、
各前記接続ピンに対応する第1巻線端部、第2巻線端部、第3巻線端部、第4巻線端部と4つの巻線端部が前記配線基板に向けて延びており、
前記配線基板は、
前記コネクタ部の上部にのみ配置されて各前記巻線の上部には配置されない大きさに形成されていると共に、
平面視左側から前記第2巻線端部が接続される第2巻線接続部、前記第1巻線端部が接続される第1巻線接続部、前記コネクタ部の前記第1接続ピンが接続される第1コネクタ接続部、前記コネクタ部の前記第2接続ピンが接続される第2コネクタ接続部、前記コネクタ部の前記第3接続ピンが接続される第3コネクタ接続部、前記コネクタ部の前記第4接続ピンが接続される第4コネクタ接続部、前記第4巻線端部が接続される第4巻線接続部、前記第3巻線端部が接続される第3巻線接続部となるように、各前記接続ピンの整列方向に一直線上に形成されていることを特徴とするステッピングモータ。 - モータ内の複数の巻線と、モータと外部とを接続するコネクタ部の複数の接続ピンとを電気的に接続するためのモータ用配線基板であって、
前記コネクタ部には前記配線基板に接続する接続ピンが第1接続ピン、第2接続ピン、第3接続ピン、第4接続ピンと4本順番に配置され、
各前記接続ピンに対応する第1巻線端部、第2巻線端部、第3巻線端部、第4巻線端部と4つの巻線端部が接続可能となっており、
前記配線基板は、
前記コネクタ部の上部にのみ配置されて各前記巻線の上部には配置されない大きさに形成されていると共に、
平面視左側から前記第2巻線端部が接続される第2巻線接続部、前記第1巻線端部が接続される第1巻線接続部、前記コネクタ部の前記第1接続ピンが接続される第1コネクタ接続部、前記コネクタ部の前記第2接続ピンが接続される第2コネクタ接続部、前記コネクタ部の前記第3接続ピンが接続される第3コネクタ接続部、前記コネクタ部の前記第4接続ピンが接続される第4コネクタ接続部、前記第4巻線端部が接続される第4巻線接続部、前記第3巻線端部が接続される第3巻線接続部となるように、各前記接続ピンの整列方向に一直線上に形成されていることを特徴とするモータ用配線基板。
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