JP6915933B1 - 木造建築物の耐火構造 - Google Patents

木造建築物の耐火構造 Download PDF

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Abstract

【課題】荷重を支持する主要構造部である木製の柱及び梁を表面に見せることができる木造建築物の耐火構造を提供する。【解決手段】木造建築物の耐火構造100は、少なくとも鉛直荷重を支持する木製の柱芯材11と、柱芯材11の外周を取り囲む柱耐火被覆材12と、を備えた第1柱部材10と、第1柱部材10の側面に接して設けられ、水平荷重を支持する第2柱部材30、40と、を有する柱1と、少なくとも鉛直荷重を支持する木製の梁芯材21と、梁芯材21の外周を取り囲む梁耐火被覆材22と、を備えた第1梁部材20と、第1梁部材20の側面に接して設けられ、水平荷重を支持する第2梁部材50、60と、を有する大梁2と、を備えてなる。【選択図】図1

Description

本発明は、木造建築物の耐火構造に関する。
近年、環境問題に対する関心の高まりに伴い、これまで鉄骨造や鉄筋コンクリート造で建設されてきた中高層ビルを木造で建設したいという要望が増えている。4階建以上の建築物は、建築基準法により耐火建築物としなければならないと規定されているため、木造の主要構造部を耐火構造にすることが求められる。
これに関して、特許文献1に記載の発明では、軸力を支持する木質の芯材と、芯材の側面に長手方向に沿って設けられ、軸力を支持可能な鋼製支持部材と、を有する耐力木造柱が開示される。
また、特許文献2及び特許文献3に記載の発明では、荷重を支持する木製の芯材と、芯材の外周を取り囲む燃え止まり層と、燃え止まり層の外周を取り囲む木製の燃え代層と、を備えた柱及び梁を有する柱梁接合構造が開示される。
特開2020−122323号公報 特許5808590号公報 特許5925427号公報
ところで、木造建築物の柱や梁の表面において木材が見えるように構成したいという要望があるが、特許文献1に記載の発明では、柱と梁の表面には鋼製支持部材が見える構成であった。また、特許文献2及び特許文献3に記載の発明では、柱と梁の表面には燃え代層である木材が見えているものの、当該構成と鉄骨造や鉄筋コンクリート造で建設した柱や梁の表面に木材を貼る構成とで見た目が同様になるという不満があり、主要構造部である木製の柱や梁の表面が見えるように構成することが求められている。
本発明の課題は、荷重を支持する主要構造部である木製の柱及び梁を表面に見せることができる木造建築物の耐火構造を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の木造建築物の耐火構造は、
少なくとも鉛直荷重を支持する木製の柱芯材と、前記柱芯材の外周を取り囲む柱耐火被覆材と、を備えた第1柱部材と、前記第1柱部材の側面に接して設けられ、水平荷重を支持する木製の第2柱部材と、を有する柱と、
少なくとも鉛直荷重を支持する木製の梁芯材と、前記梁芯材の外周を取り囲む梁耐火被覆材と、を備えた第1梁部材と、前記第1梁部材の側面に接して設けられ、水平荷重を支持する木製の第2梁部材と、を有する大梁と、
を備えてなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の木造建築物の耐火構造において、
前記第2柱部材は、前記第1柱部材を挟む内面と外面の両方に設けられ、
前記第2梁部材は、前記第1梁部材を挟む内面と外面の両方に設けられている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の木造建築物の耐火構造において、
前記第2柱部材及び前記第2梁部材は、ラーメン構造を構成する。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の木造建築物の耐火構造において、
前記第1梁部材を備えた小梁を備え、
前記小梁は、前記柱間の中央部において、前記大梁と接合される。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の木造建築物の耐火構造において、
前記木造建築物は、複数階建てであり、
上階と下階を区画する耐火性の床スラブを備え、
前記上階の第2柱部材と前記下階の第2柱部材は、前記床スラブで分割され、
前記上階の第2柱部材と前記下階の第2柱部材は、前記床スラブを貫通する不燃性の接続部材によって接続される。
本発明によれば、荷重を支持する主要構造部である木製の柱及び梁を表面に見せることができる木造建築物の耐火構造を提供することができる。
本発明に係る木造建築物の耐火構造の一実施例の部分平面図である。 本発明に係る木造建築物の耐火構造の一実施例の部分斜視図である。 第2柱部材と第2梁部材に面材張り耐力壁を取り付ける例を示す部分斜視図である。 図3AのIII−III線における断面図である。 第2柱部材と第2梁部材に木組みした耐力壁を取り付ける例を示す部分斜視図である。 図4AのIV−IV線における断面図である。 上階と下階の柱の接続の例を示す図である。 変形例の小梁を大梁に接合する例を示す部分斜視図である。 図6AのVI−VI線における断面図である。
本発明に係る木造建築物の耐火構造100の実施形態につき、適宜図面を参照して説明する。なお、以下の各図面は、模式的に図示されたものである。
図1は、本発明に係る木造建築物の耐火構造100の一実施例の平面図である。
図2は、本発明に係る木造建築物の耐火構造100の一実施例の部分斜視図である。
図1、図2に示すように、木造建築物の耐火構造100は、柱1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H・・・(以下、柱1と表記する)と大梁2A、2B、2C、2D、2E、2F、2G、2H、2I・・・(以下、大梁2と表記する)と小梁70A、70B・・・(以下、小梁70と表記する)を備える。
柱1は、第1柱部材10A、10B、10C、10D、10E、10F、10G、10H・・・(以下、第1柱部材10と表記する)と、第2柱部材30A、30B、30C、30D、30E、30F、30G、30H・・・(以下、第2柱部材30と表記する)及び第2柱部材40A、40B、40C、40D、40E、40F、40G、40H・・・(以下、第2柱部材40と表記する)とを備える。
第1柱部材10は、木製の柱芯材11と、柱芯材11の外周を取り囲む柱耐火被覆材12を備える、所謂メンブレン型耐火構造である。ここでは、柱芯材11A、11B、11C、11D、11E、11F、11G、11H・・・をまとめて柱芯材11と表記している。同様に、柱耐火被覆材12A、12B、12C、12D、12E、12F、12G、12H・・・をまとめて柱耐火被覆材12と表記している。
柱芯材11は、四角柱状であり、例えばスギ集成材が用いられる。また、柱芯材11は、少なくとも鉛直荷重を支持するように構成される。また、柱芯材11の断面寸法は、第2柱部材30、40が無いものとしたとき、木造建築物の鉛直荷重による応力度が許容応力度以下であり、木造建築物において火災が発生した際に鉛直荷重を支持できる値に設定される。
柱耐火被覆材12は、例えば石膏ボードが用いられる。
第2柱部材30は、第1柱部材10の内側において第1柱部材10に接するように設けられている。
また、第2柱部材40は、第1柱部材10の外側において第1柱部材10に接するように設けられている。
ここで、第2柱部材30、40は、第1柱部材10に接合されてもよいし、接合されずに接するように配置されてもよい。
第2柱部材30、40には、例えばカラマツ集成材が用いられる。
また、第2柱部材30、40は、構造計算上において木造建築物の水平荷重だけを支持するように構成される。また、第2柱部材30、40の断面寸法は、両者の耐力を合わせた値が、あるいは両者の耐力と木造耐力壁(図示無し)の耐力を合わせた値が、木造建築物の水平荷重を支持できる値である。この構造により、木造建築物の室内側と室外側において水平荷重を支持する木製の柱が見えるようにすることができる。
大梁2は、第1梁部材20A、20B、20C、20D、20E、20F、20G、20H、20I・・・(以下、第1梁部材20と表記する)と、第2梁部材50A、50B、50C、50D、50E、50F、50G、50H、50I・・・(以下、第2梁部材50と表記する)及び第2梁部材60A、60B、60C、60D、60E、60F、60G、60H、60I・・・(以下、第2梁部材60と表記する)と、を備える。
第1梁部材20は、木製の梁芯材21と、梁芯材21の外周を取り囲む梁耐火被覆材22を備える、所謂メンブレン型耐火構造である。ここでは、梁芯材21A、21B、21C、21D、21E、21F、21G、21H、21I・・・をまとめて梁芯材21と表記している。同様に、梁耐火被覆材22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G、22H、22I・・・をまとめて梁耐火被覆材22と表記している。
梁芯材21は、柱芯材11と同様に構成され、梁耐火被覆材22は、柱耐火被覆材12と同様に構成される。また、梁芯材21の断面寸法は、第2梁部材50、60が無いものとしたとき、木造建築物の鉛直荷重による応力度が許容応力度以下であり、木造建築物において火災が発生した際に鉛直荷重を支持できる値に設定される。
図1及び図2に示すように、第1柱部材10と第1梁部材20は、接合され木造建築物の鉛直荷重を支持する主要構造部の一部として構成される。
第2梁部材50は、第1梁部材20の内側において第1梁部材20に接するように設けられる。
また、第2梁部材60は、第1梁部材20の外側において第1梁部材20に接するように設けられる。
ここで、第2梁部材50、60は、第1梁部材20に接合されてもよいし、接合されずに接するように配置されてもよい。
第2梁部材50、60には、例えばカラマツ集成材が用いられる。
また、第2梁部材50、60は、構造計算上において木造建築物の水平荷重だけを支持するように構成される。また、第2梁部材50、60の断面寸法は、両者の耐力を合わせた値が、あるいは両者の耐力と木造耐力壁の耐力を合わせた値が、木造建築物の水平荷重を支持できる値である。この構造により、木造建築物の室内側と室外側において水平荷重を支持する木製の梁が見えるようにすることができる。
図1及び図2に示すように、第2柱部材30と第2梁部材50は、接合部をモーメント抵抗接合部となるように接合されるラーメン構造であり、木造建築物の水平荷重を支持する主要構造部の一部として構成される。同様に、第2柱部材40と第2梁部材60は、接合部をモーメント抵抗接合部となるように接合されるラーメン構造であり、木造建築物の水平荷重を支持する主要構造部の一部として構成される。
第2柱部材30と第2梁部材50の接合、及び第2柱部材40と第2梁部材60の接合の方法としては、木造モーメント抵抗接合方式である、鋼板挿入ドリフトピン式、引きボルト式、合わせ柱式、グルードインロッド式またはラグスクリューボルト式等が用いられる。当該第2柱部材30と第2梁部材50、及び第2柱部材40と第2梁部材60による構造は、鉛直荷重を支持しないので、第2柱部材30と第2梁部材50の接合、及び第2柱部材40と第2梁部材60の接合において、柱勝ちあるいは梁勝ちを自由に選択することができる。
上記構造により、第2柱部材30と第2梁部材50による構造、及び第2柱部材40と第2梁部材60による構造は、木造建築物の室内外において露出しているため、水平荷重を支持する木造耐力壁を第2柱部材30と第2梁部材50による構造、あるいは第2柱部材40と第2梁部材60による構造に容易に取り付けることができる。
第2柱部材30と第2梁部材50による構造、あるいは第2柱部材40と第2梁部材60による構造に木造耐力壁を取り付ける例を図3A、図3B、図4A及び図4Bに示す。
図3Aは、第2柱部材40と第2梁部材60による構造に面材張り耐力壁80を取り付ける例を示す部分斜視図である。図3Bは、図3Aに示すIII−III線における断面図である。
図3A及び図3Bに示す例において、第2柱部材40と第2梁部材60による構造に、第2梁部材60間に間柱41と、床スラブ90とアンカーボルト(図示無し)等で緊結された受材42を設ける。そして、面材張り耐力壁80を、第2柱部材40、第2梁部材60、間柱41及び受材42に釘81を用いて取り付ける。
また、図4Aは、第2柱部材40と第2梁部材60による構造に筋交いや格子等を木組みした耐力壁82を取り付ける例を示す部分斜視図である。図4Bは、図4Aに示すIV−IV線における断面図である。
図4A及び図4Bに示す例において、第2柱部材40と第2梁部材60による構造に、床スラブ90とアンカーボルト(図示無し)等で緊結された受材42を設ける。そして、木組みした耐力壁82を、第2柱部材40、第2梁部材60及び受材42で囲まれた内側に真壁状にはめ込み、木組みした耐力壁82の横枠821と縦枠822の内側から四周の第2柱部材40、第2梁部材60及び受材42に向けてビス83を用いて取り付ける。
面材張り耐力壁80及び木組みした耐力壁82のような木造耐力壁は、第2柱部材30と第2梁部材50による構造、及び第2柱部材40と第2梁部材60による構造と同様に水平荷重を支持する構造体であるため、第2柱部材30と第2梁部材50による構造、あるいは第2柱部材40と第2梁部材60による構造に取り付け後も、主要構造部の一部として被覆なしで木造建築物の室内外において露出することができる。
図2に示すように、小梁70は、木製の梁芯材71と、梁芯材71の外周を取り囲む梁耐火被覆材72を備える、所謂メンブレン型耐火構造である。ここでは、梁芯材71A、71B・・・をまとめて梁芯材71と表記している。同様に、梁耐火被覆材72A、72B・・・をまとめて梁耐火被覆材72と表記している。
梁芯材71は、柱芯材11及び梁芯材21と同様に構成され、梁耐火被覆材72は、柱耐火被覆材12及び梁耐火被覆材22と同様に構成される。
図1及び図2に示すように、小梁70は、柱1間の中央部において、第2梁部材50の切欠部51に挿入され、第1梁部材20の側面に接合金物を用いて接合され、木造建築物の鉛直荷重を支持する主要構造部の一部として構成される。ここでは、切欠部51A、51B、51H、51I・・・をまとめて切欠部51と表記している。
このように構成することで、水平荷重におけるモーメント抵抗にとって重要な柱梁接合部である、第2柱部材30と第2梁部材50の接合部及び第2柱部材40と第2梁部材60の接合部外において、小梁70を第1梁部材20に接合することとなり、水平荷重を支持する柱梁接合部に直交接合のための断面欠損を生じさせることがない。
小梁70は、天井上に配置されるため、室内から小梁70は見えないように構成される。
次に、上階の第2柱部材30と下階の第2柱部材30の接続、及び上階の第2柱部材40と下階の第2柱部材40の接続について説明する。
図5は、上階と下階の第2柱部材30、40の接続の例を示す図である。
図5に示す例において、木造建築物の耐火構造100を備える木造建築物は、複数階を有する。また、木造建築物の耐火構造100は、上階と下階を区画する耐火性の床スラブを90備える。上階の第2柱部材30、40と下階の第2柱部材30、40は、床スラブ90で分割される。上階の第2柱部材30、40と下階の第2柱部材30、40は、床スラブ90を貫通する鋼材を用いた不燃性の接続部材91によって接続される。この構造により上下階の延焼を防止することができる。また、第2柱部材30、40における荷重を伝達させるために、例えば、ドリフトピン92を用いて鋼板挿入ドリフトピン式等で上階と下階の第2柱部材30、40を接続している。
<変形例>
上記実施形態において、小梁70は、木製の梁芯材71を備えるとしたがこれに限らない。また、小梁70は、第1梁部材20の側面に接合されるとしたがこれに限らない。本変形例では、小梁70の梁芯材71は、鉄骨のH形鋼である。また、小梁70を第1梁部材20の上に直接載せて接合する。
図6Aは、小梁70を第1梁部材20の上に直接載せて接合する場合の例を示す部分斜視図である。図6Bは、図6Aに示すVI−VI線における断面図である。なお、図6Aにおいて第2梁部材50、60、小梁70の梁耐火被覆材72、第1梁部材20の上面の梁耐火被覆材22、上階の床スラブ90及び天井93は省略されている。
図6A及び図6Bに示す例において、小梁70は、第1梁部材20の上に直接載せられ、接合具74により固定される。
これにより、上記実施形態のような小梁70を第1梁部材20の側面に接合するための接合金物が不要になる。
また、天井93を上記実施形態における構造よりも上げることができるので、木材が露出している、第2柱部材30と第2梁部材50による構造を室内により多く見せることができる。
また、第2柱部材30と第2梁部材50による構造における第2柱部材30と第2梁部材50の接合部から上階の第2柱部材30との継手(上階の床スラブ90を貫通する接続部材91)までの距離が小梁70の高さの分だけ長くなるので、水平荷重が作用した時の曲げモーメントのより小さい位置に第2柱部材30の継手を配置することができる。これは、第2柱部材40と第2梁部材60による構造においても同様である。
以上、上記実施形態の木造建築物の耐火構造100は、少なくとも鉛直荷重を支持する木製の柱芯材11と、柱芯材11の外周を取り囲む柱耐火被覆材12と、を備えた第1柱部材10と、第1柱部材10の側面に接して設けられ、水平荷重を支持する第2柱部材30、40と、を有する柱1と、少なくとも鉛直荷重を支持する木製の梁芯材21と、梁芯材21の外周を取り囲む梁耐火被覆材22と、を備えた第1梁部材20と、第1梁部材20の側面に接して設けられ、水平荷重を支持する第2梁部材50、60と、を有する大梁2と、
を備えてなる。
これによって、荷重を支持する主要構造部である木製の柱及び梁を表面に見せることができる木造建築物の耐火構造を提供できる。
また、上記実施形態の木造建築物の耐火構造100において、第2柱部材は、第1柱部材10を挟む内面と外面の両方に設けられ、第2梁部材は、第1梁部材20を挟む内面と外面の両方に設けられている。
これにより、荷重を支持する主要構造部である木製の柱及び梁を室内外において表面に見せることができる。
また、上記実施形態の木造建築物の耐火構造100において、第2柱部材及び第2梁部材は、ラーメン構造を構成する。
これによって、第2柱部材及び第2梁部材の接合において、水平荷重によるモーメントに抵抗することができる。
また、上記実施形態の木造建築物の耐火構造100は、第1梁部材を備えた小梁70を備え、小梁70は、柱1間の中央部において、大梁2と接合される。
これによって、水平荷重を支持する柱梁接合部である、第2柱部材及び第2梁部材の接合部外において、小梁70を大梁2に接合することとなり、柱梁接合部に直交接合のための断面欠損が生じることを防ぐことができる。
また、上記実施形態の木造建築物の耐火構造100において、木造建築物は、複数階(例えば、4階以上)建てであり、上階と下階を区画する耐火性の床スラブ90を備え、上階の第2柱部材30、40と下階の第2柱部材30、40は、床スラブ90で分割され、上階の第2柱部材30、40と下階の第2柱部材30、40は、床スラブ90を貫通する不燃性の接続部材91によって接続される。
これにより、上下階の延焼を防止することができる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る木造建築物の耐火構造の例であり、これに限定されるものではない。その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
例えば、上記実施形態において、柱芯材11、梁芯材21及び梁芯材71としてスギ集成材を用いるとしたがこれに限らない。また、第2柱部材30、40、及び第2梁部材50、60としてカラマツ集成材を用いるとしたがこれに限らない。他の樹種の集成材を用いてもよいし、木材を用いた製材やLVL(Laminated Veneer Lumber)など他の木質材料を用いてもよい。
また、上記実施形態において、柱耐火被覆材12、梁耐火被覆材22及び梁耐火被覆材72として石膏ボードを用いるとしたがこれに限らない。柱耐火被覆材12、梁耐火被覆材22及び梁耐火被覆材72として、難燃材注入合板やモルタル等の他の不燃材料を用いてもよい。
100 木造建築物の耐火構造
1 柱
2 大梁
10 第1柱部材
11 柱芯材
12 柱耐火被覆材
20 第1梁部材
21 梁芯材
22 梁耐火被覆材
30 第2柱部材
40 第2柱部材
41 間柱
42 受材
50 第2梁部材
51 切欠部
60 第2梁部材
70 小梁
71 梁芯材
72 梁耐火被覆材
80 面材張り耐力壁
81 釘
82 木組みした耐力壁
821 横枠
822 縦枠
83 ビス
90 床スラブ
91 接続部材
92 ドリフトピン
93 天井

Claims (5)

  1. 少なくとも鉛直荷重を支持する木製の柱芯材と、前記柱芯材の外周を取り囲む柱耐火被覆材と、を備えた第1柱部材と、前記第1柱部材の側面に接して設けられ、水平荷重を支持する木製の第2柱部材と、を有する柱と、
    少なくとも鉛直荷重を支持する木製の梁芯材と、前記梁芯材の外周を取り囲む梁耐火被覆材と、を備えた第1梁部材と、前記第1梁部材の側面に接して設けられ、水平荷重を支持する木製の第2梁部材と、を有する大梁と、
    を備えてなる木造建築物の耐火構造。
  2. 前記第2柱部材は、前記第1柱部材を挟む内面と外面の両方に設けられ、
    前記第2梁部材は、前記第1梁部材を挟む内面と外面の両方に設けられている請求項1に記載の木造建築物の耐火構造。
  3. 前記第2柱部材及び前記第2梁部材は、ラーメン構造を構成する請求項1又は2に記載の木造建築物の耐火構造。
  4. 前記第1梁部材を備えた小梁を備え、
    前記小梁は、前記柱間の中央部において、前記大梁と接合される請求項1から3のいずれか一項に記載の木造建築物の耐火構造。
  5. 前記木造建築物は、複数階建てであり、
    上階と下階を区画する耐火性の床スラブを備え、
    前記上階の第2柱部材と前記下階の第2柱部材は、前記床スラブで分割され、
    前記上階の第2柱部材と前記下階の第2柱部材は、前記床スラブを貫通する不燃性の接続部材によって接続される請求項1から4のいずれか一項に記載の木造建築物の耐火構造。
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