JP6915622B2 - 画像表示装置及び投射光学系 - Google Patents

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Description

本技術は、例えばプロジェクタ等の画像表示装置及び投射光学系に関する。
従来、スクリーン上に投射画像を表示する投射型の画像表示装置として、プロジェクタが広く知られている。最近では、投射空間が小さくても大画面を表示できる超広角のフロント投射型プロジェクタの需要が高まってきている。このプロジェクタを用いれば、スクリーンに対して斜めかつ広角に打ち込むことで、限定された空間において大画面を投射することが可能となる。
一方で、超広角の投射型プロジェクタを使用する際には、プロジェクタとスクリーンとの間の距離がほんの少し変化するだけで、スクリーン上における画像位置や画像サイズ等が大きく変化してしまうことが多い。従って画像を投射する際に、画像位置等の微調整を行うことが難しいという側面がある。
特許文献1に記載の超広角の投射型プロジェクタでは、投射光学系に含まれる一部の光学部品を移動させることで、スクリーン上に投射される投射画像を移動させる画面シフトが可能となっている。この画面シフトを用いることで、画像位置等の微調整が容易に実行可能となっている(特許文献1の明細書段落[0023][0024])。
特許第5365155号公報
今後とも超広角に対応したプロジェクタは普及していくものと考えられる。高輝度、高解像度の画像を投射する際に、画像を劣化させることなく画像位置の微調整等を可能とする技術が求められている。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、画像を劣化させることなく画像位置を調整することが可能な画像表示装置、及び投射光学系を提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る画像表示装置は、光源と、画像生成部と、投射光学系とを具備する。
前記画像生成部は、前記光源からの光束を変調して画像光を生成する。
前記投射光学系は、前記生成された画像光の光軸上に配置された第1の屈折力を持つ第1のレンズ群と、前記光軸上に配置された第2の屈折力を持つ第2のレンズ群と、前記第1のレンズ群を移動させる第1の移動機構と、前記第1の屈折力、前記第2の屈折力、及び前記第1のレンズ群の移動に応じて、前記第2のレンズ群を移動させる第2の移動機構とを有する。
この画像表示装置では、光源からの光束を変調して生成された画像光が、第1の屈折力を持つ第1のレンズ群と、第2の屈折力を持つ第2のレンズ群を経て投射光学系から投射される。このとき第2のレンズ群は、第1の屈折力、第2の屈折力、及び第1の移動機構による第1のレンズ群の移動に応じて、第2の移動機構により移動される。これにより画像を劣化させることなく画像位置を調整することが可能である。
前記第1の移動機構は、前記光軸と略垂直な方向に沿って第1の向きに前記第1のレンズ群を移動させてもよい。この場合、前記第2の移動機構は、前記光軸と略垂直な方向に沿って、前記第1の屈折力、前記第2の屈折力、及び前記第1の向きに応じた第2の向きに、前記第2のレンズ群を移動させてもよい。
これにより投射される画像を2段階で調節することが可能である。これにより画像を劣化させることなく画像位置をシフトすることが可能である。
前記第2の向きは、前記第1及び前記第2の屈折力が互いに同じ符号である場合には、前記第1の向きと逆の向きであってもよい。
これにより一方のレンズ群の移動による画像の劣化を、他のレンズ群の移動により適正に補正可能である。これにより画像の劣化を抑制することが可能である。
前記第2の向きは、前記第1及び前記第2の屈折力が互いに異なる符号である場合には、前記第1の向きと同じ向きであってもよい。
これにより一方のレンズ群の移動による画像の劣化を、他のレンズ群の移動により適正に補正可能である。これにより画像の劣化を抑制することが可能である。
前記投射光学系は、前記第1及び前記第2のレンズ群を有する全体で正の屈折力を持つ第1の光学系と、前記第1の光学系から出射された前記画像光を反射する凹面反射面を有する第2の光学系とを含んでもよい。
これにより超広角で画像光を投射することが可能である。これにより、例えばプロジェクタとスクリーンとの距離が短い場合でも大画面を表示することが可能である。
前記投射光学系は、前記第1の屈折力φp1と、前記第2の屈折力φp2と、前記第1の光学系の基準投射時の屈折力φ1と、前記第1のレンズ群の移動量Mp1と、前記第2のレンズ群の移動量Mp2とが、
(1) 0.1<|φp1/φp2|<5.0
(2) 0.1<|Mp1/Mp2|<20
(3) 0.1<|φp1/φ1|<5.0
(4) 0.1<|φp2/φ1|<5.0
の関係を満たすように構成されてもよい。
これにより画像の劣化を十分に抑制して画像位置を調整することが可能である。
前記第1のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って最も大きく移動してもよい。この場合、前記第2のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って2番目に大きく移動してもよい。
これにより画像の劣化を抑制しつつ、画像位置を効率的に調整することが可能である。
前記第1及び前記第2の移動機構は、互いに連動して前記第1及び前記第2のレンズ群を移動させてもよい。
これにより各レンズ群の移動量等を適正に制御することが可能である。これにより画像を劣化させることなく容易に画像位置を調整することが可能である。
前記第1の光学系は、前記光軸と略平行な方向に沿って移動する少なくとも1つのレンズ群を有してもよい。この場合、前記第1及び第2の移動機構は、前記光軸と略平行な方向に沿った前記レンズ群の移動に連動して、前記第1及び前記第2のレンズ群を移動させてもよい。
これにより画像位置をずらすことなく、画像の拡大・縮小を行うことが可能である。
前記投射光学系は、前記第1の光学系に含まれる第3の屈折力を持つ第3のレンズ群と、前記第3のレンズ群を移動させる第3の移動機構とを有してもよい。
これにより投射される画像を3段階で調節することが可能である。これにより例えば、画像位置のシフト範囲を広げることが可能である。
前記投射光学系は、前記第1の屈折力φp1と、前記第3の屈折力φp3と、前記第1のレンズ群の移動量Mp1と、前記第3のレンズ群の移動量Mp3とが、
(5) 0.1<|φp1/φp3|<5.0
(6) 0.1<|Mp1/Mp3|<20
の関係を満たすように構成されてもよい。
これにより画像の劣化を十分に抑制して画像位置を調整することが可能である。
前記第1のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って最も大きく移動してもよい。この場合、前記第2のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って2番目に大きく移動してもよい。また前記第3のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って3番目に大きく移動してもよい。
これにより画像の劣化を抑制しつつ、画像位置を効率的に調整することが可能である。
本技術の一形態に係る投射光学系は、光源からの光束が変調された画像光を投射する投射光学系であって、第1のレンズ群と、第2のレンズ群と、第1の移動機構と、第2の移動機構とを具備する。
前記第1のレンズ群は、前記画像光の光軸上に配置され第1の屈折力を持つ。
前記第2のレンズ群は、前記光軸上に配置され第2の屈折力を持つ。
前記第1の移動機構は、前記第1のレンズ群を移動させる。
前記第2の移動機構は、前記第1の屈折力、前記第2の屈折力、及び前記第1のレンズ群の移動に応じて、前記第2のレンズ群を移動させる。
以上のように、本技術によれば、画像を劣化させることなく画像位置を調整することが可能となる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
超広角対応の液晶プロジェクタの他の利点を説明するための概略図である。 第1の実施形態に係る投射型の画像表示装置の構成例を示す概略図である。 第1の実施形態に係る投射光学系の概略構成例を示す光路図である。 投射光学系の画像投影に関するパラメータの一例を示す表である。 画像変調素子に関するパラメータの一例を示す表である。 画像表示装置のレンズデータである。 投射光学系に含まれる光学部品の非球面係数の一例を示す表である。 画面シフト機能を用いたときのパラメータの一例を示す表である。 変倍機能を用いたときのパラメータの一例を示す表である。 画面シフトに関するパラメータの一例を示す表である。 画面シフトに関するパラメータの条件の一例を示す表である。 投射光学系による基準投射時の横収差図の一例を示すグラフである。 第1のレンズ群が偏心した場合の横収差図の一例を示すグラフである。 第2のレンズ群が偏心した場合の横収差図の一例を示すグラフである。 第1及び第2のレンズ群が偏心した場合の横収差図の一例を示すグラフである。 投射光学系による基準投射時の投影画像の一例を示す模式図である。 第1のレンズ群が偏心した場合の画像シフトの一例を示す模式図である。 第2のレンズ群が偏心した場合の画像シフトの一例を示す模式図である。 第1及び第2のレンズ群が偏心した場合の画像シフトの一例を示す模式図である。 スクリーン上での画像のずれの一例を説明するための模式図である。 スクリーン上の画像をシフトする技術の一例を説明するための模式図である。 第2の実施形態に係る投射光学系の概略構成例を示す光路図である。 画像表示装置のレンズデータである。 投射光学系に含まれる光学部品の非球面係数の一例を示す表である。 画面シフト機能を用いたときのパラメータの一例を示す表である。 画面シフトに関するパラメータの一例を示す表である。 画面シフトに関するパラメータの条件の一例を示す表である。 第3の実施形態に係る投射光学系の概略構成例を示す光路図である。 画像表示装置のレンズデータである。 投射光学系に含まれる光学部品の非球面係数の一例を示す表である。 画面シフト機能を用いたときのパラメータの一例を示す表である。 画面シフトに関するパラメータの一例を示す表である。 画面シフトに関するパラメータの条件の一例を示す表である。 各実施形態に係る画面シフトに関するパラメータの一例を示す表である。 各実施形態に係る画面シフトに関する条件の一例を示す表である。
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
[投射型画像表示装置の概要]
投射型の画像表示装置の概要について、液晶プロジェクタを例に挙げて簡単に説明する。液晶プロジェクタは、光源から照射される光を空間的に変調することで、映像信号に応じた光学像(画像光)を形成する。光の変調には、画像変調素子である液晶表示素子等が用いられる。例えばRGBのそれぞれに対応するパネル状の液晶表示素子(液晶パネル)を備えた、三板式の液晶プロジェクタが用いられる。
光学像は、投射光学系により拡大投影され、スクリーン上に表示される。ここでは投射光学系が、例えば半画角が70°近辺となる超広角に対応しているものとして説明を行う。もちろんこの角度に限定される訳ではない。
超広角に対応する液晶プロジェクタでは、小さい投射空間であっても大画面を表示することが可能である。すなわち液晶プロジェクタとスクリーンとの距離が短い場合でも、拡大投影が可能である。これにより以下のような利点が発揮される。
液晶プロジェクタをスクリーンに近接して配置することができるので、液晶プロジェクタからの光が人間の目に直接入る可能性を十分に抑制することが可能であり、高い安全性が発揮される。
画面(スクリーン)に人間等の影が映らないため、効率的なプレゼンテーションが可能である。
設置場所の選択の自由度が高く、狭い設置空間や障害物が多い天井等にも、簡単に設置可能である。
壁に設置して使用することで、天井に設置する場合と比べてケーブルの引き回し等のメンテナンスが容易である。
例えば打ち合わせスペース、教室、及び会議室等のセッティングの自由度を増やすことが可能である。
図1は、超広角対応の液晶プロジェクタの他の利点を説明するための概略図である。図1に示すように、テーブル上に超広角対応の液晶プロジェクタ1を設置することで、同じテーブル上に、拡大された画像2を投影することが可能となる。このような使い方も可能であり、空間を効率的に利用することができる。
最近では、学校や職場等での電子黒板(Interactive White Board)等の普及に伴い、超広角対応の液晶プロジェクタの需要が高まっている。またデジタルサイネージ(電子広告)等の分野でも同様の液晶プロジェクタが使われている。なお電子黒板としては、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やPDP(Plasma Display Panel)といった技術を用いることも可能である。これらと比較して、超広角対応の液晶プロジェクタを用いることで、コストを抑えて大画面を提供することが可能となる。なお超広角対応の液晶プロジェクタは、短焦点プロジェクタや超短焦点プロジェクタ等とも呼ばれる。
<第1の実施形態>
[画像表示装置]
図2は、本技術の第1の実施形態に係る投射型の画像表示装置の構成例を示す概略図である。画像表示装置100は、光源10、照明光学系20、及び投射光学系30を含む。
光源10は、照明光学系20に対して光束を発するように配置される。光源10としては、例えば高圧水銀ランプ等が使用される。その他、LED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)等の固体光源が用いられてもよい。
照明光学系20は、光源10から発せられた光束を、1次像面となる画像変調素子(液晶パネルP)の面上に均一照射するようになっている。照明光学系20では、光源10からの光束が、2つのフライアイレンズFLと、偏光変換素子PSと、集光レンズLとを順に通り、偏光の揃った均一な光束に変換される。
集光レンズLを通った光束は、特定の波長帯域の光だけを反射するダイクロイック・ミラーDMによって、RGBの各色成分光にそれぞれ分離される。RGBの各色成分光は、全反射ミラーMやレンズL等を介して、RGBの各色に対応して設けられた液晶パネルP(画像変調素子)に入射される。そして、各液晶パネルPにより、映像信号に応じた光変調が行われる。光変調された各色成分光がダイクロイック・プリズムPPによって合成され、画像光が生成される。そして生成された画像光が投射光学系30に向けて出射される。
照明光学系20を構成する光学部品等は限定されず、上で述べた光学部品とは異なる光学部品が用いられてもよい。例えば画像変調素子として、透過型の液晶パネルPに代えて、反射型の液晶パネルやデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)等が用いられてもよい。また例えば、ダイクロイック・プリズムPPに代えて、偏光ビームスプリッタ(PBS)、RGB各色の映像信号を合成する色合成プリズム、又はTIR(Total Internal Reflection)プリズム等が用いられてもよい。本実施形態において、照明光学系20は、画像生成部に相当する。
投射光学系30は、照明光学系20から出射された画像光を調節し、2次像面となるスクリーン上への拡大投影を行う。すなわち、投射光学系30により、1次像面(液晶パネルP)の画像情報が調節され、2次像面(スクリーン)に拡大投影される。
図3は、第1の実施形態に係る投射光学系の概略構成例を示す光路図である。ここでは、基準投射時の光路が示されている。なお図3では、照明光学系20の液晶パネルP及びダイクロイック・プリズムPPが模式的に図示されている。
投射光学系30は、第1の光学系L1と、第2の光学系L2とを含む。第1の光学系L1は、全体で正の屈折力を持つ。以下では、第1の光学系L1に含まれる全ての光学部品が基準位置にある場合、すなわち基準投射時の、第1の光学系L1全体の屈折力をφ1と記載する。また、第1の光学系L1に含まれる全ての光学部品は、共通の光軸Oに対して回転対称面を持つように構成される。
第1の光学系L1は、第1のレンズ群p1と、第2のレンズ群p2と、その他のレンズ群とを有する。また第1の光学系L1は、第1の移動機構m1と、第2の移動機構m2とを有する。図3では、各移動機構が矢印にて模式的に図示されている。なお本実施形態において、レンズ群は1以上のレンズで構成される。
第1のレンズ群p1は、第1の屈折力φp1を持つレンズ群である。第1のレンズ群p1は、光軸Oと略垂直な方向に沿って、第1の移動機構m1により移動される。また第1のレンズ群p1は、第1の移動機構m1により、光軸と略平行な方向に沿って移動される。
第2のレンズ群p2は、第2の屈折力φp2を持つレンズ群である。第2のレンズ群p2は、光軸Oと略垂直な方向に沿って、第2の移動機構m2により移動される。なお第1及び第2のレンズ群p1及びp2として用いられるレンズ群は限定されない。
第1及び第2の移動機構m1及びm2の具体的な構成は限定されない。例えばモータ等のアクチュエータやガイドレール等により構成されてもよいし、その他の公知の技術が使われてもよい。例えば各移動機構として、撮像装置等で用いられる光学系の防振技術等が利用されてもよい。
第1及び第2の移動機構m1及びm2は、互いに連動して第1及び第2のレンズ群p1及びp2を移動させる。そのために典型的には、各移動機構を構成するアクチュエータ等を統括して制御するコントローラ(制御部)が、画像表示装置100内に構成される。これにより各レンズ群を電気的に連動して移動させることが可能である。その他、例えば第1及び第2の移動機構m1及びm2を互いに連動させる機械的な構成によって、各レンズ群が機構的に連動されてもよい。
第2の光学系L2は、前記第1の光学系L1から出射された画像光を反射する凹面反射面M30を有する。凹面反射面M30は、回転対称非球面で構成され、第1の光学系と共通の光軸O上に配置される。凹面反射面M30で反射された画像光は、スクリーン上に投影される。これにより超広角で画像光を投射することが可能である。これにより、例えばプロジェクタとスクリーンとの距離が短い場合でも大画面を表示することが可能である。
第1の光学系L1に含まれる光学部品を光軸Oと略垂直な方向に移動させる、すなわち光軸Oに対して光学部品を偏心させると、画像光の進行方向を変化させることが可能である。従って投射光学系30から出射される画像光のスクリーン上での結像位置を移動させることができる。これによりスクリーンに投影される画像全体をシフトする画面シフト機能を実現することができる。
本実施形態では、第1のレンズ群p1が第1の移動機構m1により移動されることで、画面シフト機能1が実現される。また第2のレンズ群p2が第2の移動機構m2により移動されることで、画面シフト機能2が実現される。
画面シフト機能1では、光軸Oと略垂直な方向に沿って第1の向きに第1のレンズ群p1が移動される。第1の向きは、例えばユーザが画面を移動させたい向きに応じて設定される。また第1のレンズ群の移動量は、例えばユーザが画面を移動させたい量に応じて、所定の移動範囲内で設定される。
画面シフト機能2では、光軸Oと略垂直な方向に沿って第2の向きに第2のレンズ群p2が移動される。第2の向きは、第1のレンズ群p1の第1の屈折力φp1、第2のレンズ群p2の第2の屈折力φp2、及び画面シフト機能1での第1の向きに応じて設定される。
例えば第2の向きは、第1及び第2の屈折力φp1及びφp2が互いに同じ符号である場合には、第1の向きと逆の向きとなる。一方、第1及び第2の屈折力φp1及びφp2が互いに異なる符号である場合には、第1の向きと同じ向きとなる。本実施形態では、第1及び第2の屈折力φp1及びφp2がともに正であるとして説明を行う。
また画面シフト機能2では、画面シフト機能1での第1のレンズ群p1の移動量に応じた移動量で、第2のレンズ群p2が移動される。
このように本実施形態では、画面シフト機能1及び2により、スクリーンに投影される画像全体の移動(シフト)が実現される。すなわち、第1及び第2のレンズ群p1及びp2を、光軸Oに対して偏心することで、2段階に分けて画像光の進行方向を変化させることが可能となる。
なお光学部品を偏心させると、光学部品に入射する光の入射位置や入射角等が変化して、偏心収差が発生する場合が有り得る。偏心収差により、例えば光の波長、入射位置、及び入射角等に応じた結像位置のずれが発生する。従って、例えば投射光学系30のスクリーン上への結像性能が劣化し、適正に画像を表示することが難しくなる場合も起こり得る。
そこで本実施形態では、第1及び第2のレンズ群p1及びp2の偏心に伴う各偏心収差を、互いに補正するように各レンズ群が適宜移動される。
本発明者は、各レンズ群の移動量を含む、投射光学系30の構成について、以下の条件式(1)〜(4)を見出した。
すなわち、投射光学系30は、第1の屈折力φp1と、第2の屈折力φp2と、第1の光学系の基準投射時の屈折力φ1と、第1のレンズ群の移動量Mp1と、第2のレンズ群の移動量Mp2とが、
0.1<|φp1/φp2|<5.0・・・(1)
0.1<|Mp1/Mp2|<20・・・(2)
0.1<|φp1/φ1|<5.0・・・(3)
0.1<|φp2/φ1|<5.0・・・(4)
の関係を満たすように構成される。
この条件が満たされる場合に、画面シフトに伴う偏心収差の補正が十分に実現されることが分かった。
なお上記の条件式(1)は、画面シフト機能1及び2を実現する第1及び第2の屈折力φp1及びφp2を適切に定めたものである。条件式(1)に既定する下限に満たない場合、画面シフト機能2による偏心収差の補正が過剰となり、結像性能の劣化を招く。また条件式(1)に既定する上限を超えた場合、画面シフト機能2による補正が十分に出来ないため、結像性能の劣化が生じる。
上記の条件式(2)は、画面シフト機能1及び2を実現する第1及び第2のレンズ群p1及びp2の光軸Oと略垂直方向への各移動量Mp1及びMp2を適切に定めたものである。条件式(2)に既定する下限に満たない場合、画面シフト機能2による偏心収差の補正が過剰となり、結像性能の劣化を招く。また条件式(2)に既定する上限を超えた場合、画面シフト機能2による補正が十分に出来ないため、結像性能の劣化が生じる。
上記の条件式(3)及び(4)は、第1及び第2の屈折力φp1及びφp2と、第1の光学系L1の屈折力φ1とを適切に定めたものである。例えば、各レンズ群の屈折力が条件式(3)及び(4)に既定する下限に満たない場合、偏心収差の発生は小さくなる一方で、同時に画面シフト量も小さくなる。また条件式(3)及び(4)に既定する上限を超えた場合、偏心収差の発生が大きくなり、結像性能を含む光学性能の劣化を招く。
なお画面シフトに伴う偏心収差の補正を実現するための条件は、上に挙げたものに限定される訳ではない。例えば第1のレンズ群p1を光軸Oと略垂直な方向に沿って最も大きく移動させ、第2のレンズ群p2を光軸Oと略垂直な方向に沿って2番目に大きく移動させる、という条件が加えられてもよい(この場合、条件式(2)の下限値が1となる)。この場合でも、画面シフトに伴う偏心収差を十分に補正可能であった。
また例えば各条件式(1)〜(4)の範囲が狭められてもよい。すなわち所望の特性が発揮されるように、各条件式(1)〜(4)の下限値及び上限値が、各条件式の範囲内の任意の数値に変更されてもよい。そのような条件式も、本技術に係る新規なパラメータとなる。
なお第1の光学系L1に含まれる少なくとも1つのレンズ群を、光軸Oと略平行な方向に沿って移動させることで、スクリーンに投影される画像の表示サイズを変更することができる。従って投影される画像を拡大及び縮小する変倍機能を実現することが可能である。
図3に示すように、本実施形態では、第1の移動機構m1により、第1のレンズ群p1が光軸Oと略平行な方向に沿って移動される。第1のレンズ群p1の第1の屈折力φp1は正であるので、第1のレンズ群p1を1次及び2次像面側にそれぞれ移動することで、画像の拡大及び縮小が実現される(図3の「拡」及び「縮」参照)。
本実施形態では、画像シフト機能1及び2が、変倍機能と連動して実行される。すなわち第1のレンズ群p1の光軸Oと略平行な方向に沿った移動に連動して、第1及び第2のレンズ群p1及びp2の、光軸Oと略垂直な方向に沿った移動が実行される。
これにより、例えば変倍機能によって生じた投射位置のずれを、画面シフト機能1及び2により適宜補正することができる。従って投射位置をずらすことなく画像の拡大や縮小を行うことが可能となる。
なお変倍機能を実現するために移動されるレンズ群は限定されない。例えば、第1のレンズ群p1に代えて、第1の光学系L1に含まれる他のレンズ群が光軸と略平行に移動されてもよい。また複数のレンズ群が移動されて、変倍機能が実現されてもよい。
変倍機能とともに他の機能が実現されてもよい。例えば、画像を投射する距離が近距離から遠距離に切替えられる際には、焦点を投射距離に応じて合わせる合焦が行われる。このとき、結像性能及び画像の歪み等の光学性能を補正するフローティング機能が用いられる。例えば、第1のレンズ群p1を光軸Oと略平行な方向に沿って移動することで、フローティング機能と変倍機能とがともに実現されてもよい。
ここで、以上のように構成された投射光学系30について、具体的な数値例を挙げて簡単な説明を行う。
図4は、投射光学系の画像投影に関するパラメータの一例を示す表である。投射光学系30の1次像面側の開口数NAは0.163である。また基準投射距離時の最大半画角ωは76°であり、最大の1次像面高さyは13.6mmである。
図5は、画像変調素子に関するパラメータの一例を示す表である。ここに示す例では、画像変調素子(液晶パネルP)は、横方向及び縦方向の長さが16.6mm及び8.7mmの矩形形状である。また画像変調素子は、光軸Oから垂直方向に6.4mmずれた位置に画面中心位置を有する。
図6は、画像表示装置のレンズデータである。図6には、1次像面側から2次像面側に向かって配置されるs1〜s28の光学部品(レンズ)についてのデータが示されている。各光学部品のデータとして、曲率半径r(mm)と、部品間隔及び芯厚d(mm)と、d線(587.56nm)での屈折率ndと、d線でのアッベ数νdとが記載されている。
また{印で纏められたレンズ群は、画面シフト機能1及び2(図中ではSFと表記)と、変倍機能(図中ではMFと表記)とに関係するレンズ群である。すなわち第1のレンズ群p1として、s14〜s17が用いられ、第2のレンズ群p2としてs18及びs19が用いられる。データ中のd1及びd2は、変倍機能及びフローティング機能を実現する際に変動するレンズ間隔である。なお*印は、非球面を有する光学部品であることを示している。非球面を有する光学部品は、以下の式に従う。
Figure 0006915622
図7は、投射光学系に含まれる光学部品の非球面係数の一例を示す表である。図7には、図6で*印を付加された非球面の各光学部品、s20、s21、s26、s27及びs28についての非球面係数がそれぞれ示されている。図例の非球面係数は上記の式(数1)に対応したものである。
図8は、画面シフト機能を用いたときのパラメータの一例を示す表である。図8には、スクリーン等に投影される画面を下側、上側、左側、左下側、及び左上側の各方向にシフトさせる場合の第1及び第2のレンズ群p1及びp2の移動量(偏心量)及び移動方向(正負は向き)の一例が示されている。ここで画面の左右方向はx軸、上下方向はy軸に対応している。例えば、画面を上側にシフトする場合、第1のレンズ群p1はy軸方向に−1.81mm移動され、第2のレンズ群p2はy軸方向に0.74mm移動される。
図9は、変倍機能を用いたときのパラメータの一例を示す表である。図9には、拡大側、中間位置、及び縮小側での第1のレンズ群p1の前後の間隔(d1及びd2)が示されている。また図9には、各変倍位置に応じた第1及び第2のレンズ群p1及びp2の、y軸方向への偏心量が示されている。例えば各レンズ群が拡大側にあるとき、d1は14.4mmであり、d2は41.2mmである。このとき第1のレンズ群p1はy軸方向に0.3mm移動され、第2のレンズ群p2はy軸方向に−0.1mm移動される。
図10は、画面シフトに関するパラメータの一例を示す表である。第1の光学系L1の屈折力φ1は0.032であり、第1及び第2の屈折力φp1及びφp2はそれぞれ0.010及び0.014である。また第1のレンズ群p1の移動量Mp1は、y方向に−1.81mmであり、第2のレンズ群p2の移動量Mp2は、y方向に0.74mmである。図10では、各レンズ群の移動量としてy方向の移動量が示されているが、光軸Oに垂直な方向であればいずれの方向に移動されてもよい。なお図10に示した値は、図8における上側への画面シフトを行う場合に相当する。
図11は、画面シフトに関するパラメータの条件の一例を示す表である。上記の条件式(1)と関連するφp1/φp2は、0.76である。上記の条件式(2)と関連するMp1/Mp2は、−2.43である。また上記の条件式(3)及び(4)と関連するφp1/φ1及びφp2/φ1は、それぞれ0.33及び0.43である。このように図11に示された値は、条件式(1)〜(4)を満たしている。
図12は、投射光学系による基準投射時の横収差図の一例を示すグラフである。図12には、第1及び第2のレンズ群p1及びp2の偏心量がゼロである場合の横収差が示されている。像面でのずれ(縦軸)は一目盛りが5mmとなっている。実線、点線及び1点鎖線で書かれたグラフは、550nm、620nm、及び460nmの波長にそれぞれ対応している。また像高が1.0H、0.47H、及び0.15H(Hは最大像高)のそれぞれの条件ごとに、メリディオナル像面(左側)及びサジタル像面(右側)での収差がそれぞれ示されている。
図13は、第1のレンズ群が偏心した場合の横収差図の一例を示すグラフである。図13には、第1のレンズ群p1がy軸方向に−1.81mm偏心した場合の横収差が示されている。基準投射時の横収差(図12参照)と比べて、各グラフは横軸から大きく離れる傾向にあり、像面でのずれが顕著になっている。特に拡大図のグラフに示すように、最周縁の光束に関しては大きく結像性能が劣化しており、50mm以上のずれが生じている。また波長ごとにずれる方向や大きさが異なり、収差の波長依存性が大きく現れていることがわかる。
図14は、第2のレンズ群が偏心した場合の横収差図の一例を示すグラフである。図14には、第2のレンズ群p2がy軸方向に0.74mm偏心した場合の横収差が示されている。各グラフから、偏心収差が大きく表れていることがわかる。
図15は、第1及び第2のレンズ群が偏心した場合の横収差図の一例を示すグラフである。図15には、第1のレンズ群p1がy軸方向に−1.81mm偏心し、第2のレンズ群p2がy軸方向に0.74mm偏心した場合の横収差が示されている。第1及び第2のレンズ群の一方だけを偏心させた場合(図13及び図14参照)と比較すると、収差に伴う各像面でのずれが小さくなっている。また図15に示された各グラフは、基準投射時の横収差の各グラフ(図12参照)と似通った形状になっていることがわかる。すなわち、図15では、結像性能が図12に示した基準投射時の設計値に近づいており、偏心収差が補正されている。
図16は、投射光学系による基準投射時の投影画像の一例を示す模式図である。図16では、投影画像40が太線で示されており、スクリーン41での座標(0,1000)が投影画像41の中心となっている。スクリーン41の横軸及び縦軸が、上記したx軸及びy軸に対応する。
図17は、第1のレンズ群が偏心した場合の画像シフトの一例を示す模式図である。図17には、第1のレンズ群p1がy軸方向に−1.81mm偏心した場合(図13と同様)の投影画像40が模式的に示されている。第1のレンズ群p1の偏心により、投影画像40は基準投射時よりも上側にシフトされる。
図18は、第2のレンズ群が偏心した場合の画像シフトの一例を示す模式図である。図18には、第2のレンズ群p2がy軸方向に0.74mm偏心した場合(図14と同様)の投影画像40が模式的に示されている。第2のレンズ群p2の偏心により、投影画像40は基準投射時よりも下側にシフトされる。また第1のレンズ群p1が偏心した場合(図17参照)と比較して、投影画像40がシフトした量は小さい。
図19は、第1及び第2のレンズ群が偏心した場合の画像シフトの一例を示す模式図である。図19には、第1のレンズ群p1がy軸方向に−1.81mm偏心し、第2のレンズ群p2がy軸方向に0.74mm偏心した場合(図15と同様)の投影画像40が模式的に示されている。各レンズ群の偏心により、投影画像40は基準投射時よりも上側にシフトしている。すなわち、第1及び第2のレンズ群p1及びp2を偏心させることで、最終的にスクリーンに投影される画像がシフトされる。
以上、本実施形態に係る画像表示装置100では、第1及び第2のレンズ群p1及びp2が偏心することより、照明光学系20で生成された画像光の進行方向等が調節され、スクリーン上での画像位置が移動される。このとき第2のレンズ群p1は、各レンズ群の屈折力と、第1のレンズ群p1の偏心量とに応じて移動され、スクリーン上の画像を補正する。これにより画像を劣化させることなく画像位置を調整することが可能である。
本実施形態で説明した投射型の画像表示装置では、画像が表示されるスクリーン等と画像表示装置とが別々に配置される。このため画像表示装置を設置する位置等がずれると、スクリーン上での画像もずれてしまう。
図20は、スクリーン上での画像のずれの一例を説明するための模式図である。スクリーンに対して入射角θで光線(入射光)が入射する。スクリーンの位置がスクリーン面と垂直な方向に距離Lだけ変化した場合、スクリーン上での光線の入射位置が変移量xだけ変化する。このとき、変移量xはtanθに比例する。
例えば、超広角に対応した液晶プロジェクタ等を使って光線が入射される場合、入射角θは70°近辺となる。超広角に対応した装置では、非対応の場合(入射角が20°近辺)と比較して、距離Lの変化に伴う変移量xの値が約7.5倍(=tan70°/tan20°)になる。従って、超広角に対応している場合には、液晶プロジェクタ等とスクリーンとの距離が変化すると、スクリーン上での画像が大きく移動してしまう。このような画像位置等の変化に対して、スクリーン上の画像をシフトする技術が提案されている。
図21は、スクリーン上の画像をシフトする技術の一例を説明するための模式図である。図21には、一次像面Pと、投射光学系PJと、スクリーンSCRとが示されている。例えば図21Aでは、投射光学系PJの光軸が、一次像面Pの中心を通るように配置されている。一次像面Pに対して投射光学系PJ全体を平行に移動した場合(図21B)、スクリーン上での画像位置がシフトされる。他にも、投射光学系に含まれる一部の光学部品を光軸と垂直に移動させることで、画像位置をシフトする技術が考案されている。
投射光学系全体を移動する場合には、例えば、筐体等を含む投射光学系全体の重量に耐えることが可能な大型の移動機構が必要となる。このため、装置の大型化や複雑化につながり、大幅なコストアップを招く恐れがある。
また、投射光学系に含まれる一部の光学部品を移動する場合には、当該光学部品の偏心に伴い偏心収差が発生する。このため、例えばスクリーンに対して画像が傾いて投影されるといった像面湾曲や歪曲等の収差が生じる。また画像を大きくシフトさせる場合や、高輝度・高解像度な画像を投影するために深度等が浅くなる場合には、偏心収差の影響が大きくなり画像の劣化が避けられない。
本実施形態に係る画像表示装置100では、第1の光学系L1に含まれるレンズ群のうち、第1及び第2のレンズ群p1及びp2を光軸Oから偏心させることで、画像のシフトが行われる。すなわち投射光学系30に含まれる一部の光学部品を移動することで、画面シフト機能が実現される。これにより、各レンズ群を移動する第1及び第2の移動機構m1及びm2として、軽量でコンパクトな移動機構を用いることが可能となる。これにより、画面シフト機能を実現する上で、コストアップにつながる装置の大型化や複雑化を回避することが可能である。従って、画面シフト機能を安価かつ小型な構成によって実現することが可能である。
また本実施形態では、第1及び第2の移動機構m1及びm2が連動することで、第1のレンズ群p1の偏心に伴う偏心収差等を補正するように、第2のレンズ群p2が偏心される。すなわち、2つのレンズ群を用いて画面シフトと偏心収差等の補正とが連動して実行される。これにより、光学部品の偏心に伴う偏心収差等の影響を抑制することが可能となり、画像形状の変形等を含む結像性能の劣化を抑制できる。これにより、超広角に対応する場合であっても、画像を劣化させることなく画像位置の調節を容易かつ確実に行うことが可能である。
また例えば、単一のレンズ群では収差等の影響が出てしまうような距離をシフトさせる場合であっても、2つのレンズ群を使うことで対応することが可能である。すなわち、広い範囲にわたって適正に画面シフトを行うことが可能である。従って、例えば簡易的に装置を設置した場合であっても、画像位置を十分に補正可能であり、適正な位置に画像を表示することが可能である。これにより簡便に装置を取り扱うことが可能となり、ユーザの負担を減らすことができる。
また偏心収差を補正して適正な投射位置に各画素を表示することが可能であので、高輝度・高解像度なコンテンツ等を表示する場合であっても、画質を劣化させることなく画像位置を調節できる。これにより高品質な映像体験を提供することが可能である。
本実施形態では、第1のレンズ群p1及び第1の移動機構m1を使って変倍機能とフローティング機能とが実現される。これにより、画像の拡大・縮小に加え投射距離のモード変更といった機能を発揮することが可能である。また画面シフト機能と共通のレンズ群等を使用するため、安価かつ小型に複数の機能を拡充することができる。
また、変倍機能に応じて、第1及び第2のレンズ群p1及びp2の偏心が連動して実行される。これにより、例えば画像位置を保持しつつ画像の拡大等を実行することが可能である。従って、超広角に対応した場合であっても、スクリーン等の大きさに合わせて画像サイズ等を適切に調節することが可能である。
<第2の実施形態>
本技術に係る第2の実施形態の投射型の画像表示装置について説明する。これ以降の説明では、上記の実施形態で説明した画像表示装置100における構成及び作用と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化する。
第1の実施形態では、投射光学系に含まれる第1及び第2のレンズ群が、互いに同じ符号の屈折力を持っていた。第1及び第2のレンズ群が、互いに異なる符号の屈折力を持っている場合でも、本技術は適用可能である。
図22は、第2の実施形態に係る投射光学系の概略構成例を示す光路図である。図22に示す投射光学系50では、第1及び第2のレンズ群p1及びp2の構成が、上記の実施形態とは異なる。
本実施形態では、第1のレンズ群p1は、正の屈折力である第1の屈折力φp1を持つ。また、第2のレンズ群p2は、負の屈折力である第2の屈折力φp2を持つ。すなわち、第1及び第2の屈折力φp1及びφp2は互いに異なる符号である。
各レンズ群は、第1及び第2の移動機構m1及びm2により、光軸Oと略垂直な方向に沿って移動される。各レンズ群を移動するための機構等は限定されない。また所定のレンズ群を光軸Oと平行に移動する移動機構等が設けられ、変倍機能等が実現されてもよい。
ここで、以上のように構成された投射光学系50について、具体的な数値例を挙げて簡単な説明を行う。
投射光学系50の画像投影に関するパラメータは、上記した実施形態と同様である(図4参照)。すなわち1次像面側の開口数NAは0.163であり、基準投射距離時の最大半画角ωは76°であり、最大の1次像面高さyは13.6mmである。
また図22に示す液晶パネルP(画像変調素子)に関するパラメータも、上記した実施形態と同様である(図5参照)。すなわち液晶パネルPは、横方向及び縦方向の長さが16.6mm及び8.7mmの矩形形状であり、光軸Oから垂直方向に6.4mmずれた位置に画面中心位置を有する。
図23は、画像表示装置のレンズデータである。図23には、1次像面側から2次像面側に向かって配置されるs1〜s28の光学部品についてのデータが示されている。第1のレンズ群p1として、s14〜s17が用いられ、第2のレンズ群p2としてs20及びs21が用いられる。
図24は、投射光学系に含まれる光学部品の非球面係数の一例を示す表である。
図25は、画面シフト機能を用いたときのパラメータの一例を示す表である。図25には、スクリーン等に投影される画面を下側、上側、左側、左下側、及び左上側の各方向にシフトさせる場合の第1及び第2のレンズ群p1及びp2の移動量及び移動方向(正負は向き)の一例が示されている。例えば、画面を下側にシフトする場合、第1のレンズ群p1はy軸方向に2.24mm移動され、第2のレンズ群p2はy軸方向に0.97mm移動される。各レンズ群の屈折力が互いに同じ符号であった場合(例えば図8参照)とは異なり、ここでは各レンズ群が互いに同じ向きに移動される。
図26は、画面シフトに関するパラメータの一例を示す表である。第1の光学系L1の屈折力φ1は0.032であり、第1及び第2の屈折力φp1及びφp2はそれぞれ0.010及び−0.11である。また第1のレンズ群p1の移動量Mp1は、y方向に2.24mmであり、第2のレンズ群p2の移動量Mp2は、y方向に0.97mmである。図26では、各レンズ群の移動量としてy方向の移動量が示されているが、光軸Oに垂直な方向であればいずれの方向に移動されてもよい。なお図26に示した値は、図25における下側への画面シフトを行う場合に相当する。
図27は、画面シフトに関するパラメータの条件の一例を示す表である。上記の条件式(1)と関連するφp1/φp2は、−1.06である。上記の条件式(2)と関連するMp1/Mp2は、2.30である。また上記の条件式(3)及び(4)と関連するφp1/φ1及びφp2/φ1は、それぞれ0.36及び−0.36である。このように図27に示された値は、条件式(1)〜(4)を満たしている。
このように、本実施形態では光軸に対して偏心する2つのレンズ群の屈折力が異符号であった。こうした場合であっても、2つのレンズ群をそれぞれ連動して偏心させることにより、画像の劣化を抑制しつつ画像位置の調節等を行うことが可能である。これにより、例えば画面シフト機能等を投射光学系に組み込む場合に、自由度の高い設計を行うことが可能である。
<第3の実施形態>
図28は、第3の実施形態に係る投射光学系の概略構成例を示す光路図である。図28に示すように、本実施形態に係る投射光学系60では、第1及び第2のレンズ群p1及びp2に加えて、第3のレンズ群p3が光軸Oに対し偏心される。
第3のレンズ群p3は、第3の屈折力φp3を有し、第3の移動機構m3により光軸Oと略垂直な方向に沿って移動される。これにより画面シフト機能3が実現される。すなわち本実施形態では、第1〜第3のレンズ群p1〜p3の各移動による画面シフト機能1〜3により、投影される画像全体が移動される。これにより投射位置を3段階で調節することが可能である。
また第1、第2、及び第3のレンズ群p1、p2、及びp3は、各レンズ群の偏心に伴う各偏心収差を互いに補正するように移動される。本発明者は、そのための条件として、以下の条件式(5)及び(6)を見出した。
すなわち、投射光学系60は、第1の屈折力φp1と、第3の屈折力φp3と、第1のレンズ群の移動量Mp1と、第3のレンズ群の移動量Mp3とが、
(5) 0.1<|φp1/φp3|<5.0
(6) 0.1<|Mp1/Mp3|<20
の関係を満たすように構成される。
上記の条件式(5)は、画面シフト機能1及び3を実現する第1及び第3の屈折力φp1及びφp3を適切に定めたものである。条件式(5)に既定する下限に満たない場合、画面シフト機能3による偏心収差の補正が過剰となり、結像性能の劣化を招く。また条件式(5)に既定する上限を超えた場合、画面シフト機能3による補正が十分に出来ないため、結像性能の劣化が生じる。
上記の条件式(6)は、画面シフト機能1及び3を実現する第1及び第3のレンズ群p1及びp3の光軸Oと略垂直方向への各移動量Mp1及びMp3を適切に定めたものである。条件式(6)に既定する下限に満たない場合、画面シフト機能3による偏心収差の補正が過剰となり、結像性能の劣化を招く。また条件式(6)に既定する上限を超えた場合、画面シフト機能3による補正が十分に出来ないため、結像性能の劣化が生じる。
なお偏心収差の補正を実現するための条件は、上に挙げたものに限定される訳ではない。例えば第1のレンズ群p1を光軸Oと略垂直な方向に沿って最も大きく移動させ、第2のレンズ群p2を光軸Oと略垂直な方向に沿って2番目に大きく移動させる。さらに第3のレンズ群p3を光軸Oと略垂直な方向に沿って3番目に大きく移動させる。これらの条件が加えられる場合でも、画面シフトに伴う偏心収差を十分に補正可能であった。
また例えば各条件式(5)及び(6)の範囲が狭められてもよい。すなわち所望の特性が発揮されるように、各条件式(5)及び(6)の下限値及び上限値が、各条件式の範囲内の任意の数値に変更されてもよい。
ここで、以上のように構成された投射光学系60について、具体的な数値例を挙げて簡単な説明を行う。
投射光学系60の画像投影に関するパラメータは、上記した実施形態と同様である(図4参照)。すなわち1次像面側の開口数NAは0.163であり、基準投射距離時の最大半画角ωは76°であり、最大の1次像面高さyは13.6mmである。
また図28に示す液晶パネルP(画像変調素子)に関するパラメータも、上記した実施形態と同様である(図5参照)。すなわち液晶パネルPは、横方向及び縦方向の長さが16.6mm及び8.7mmの矩形形状であり、光軸Oから垂直方向に6.4mmずれた位置に画面中心位置を有する。
図29は、画像表示装置のレンズデータである。図29には、1次像面側から2次像面側に向かって配置されるs1〜s28の光学部品についてのデータが示されている。第1のレンズ群p1として、s14〜s17が用いられ、第2のレンズ群p2としてs18及びs19が用いられる。また第3のレンズ群p3としてs20及びs21が用いられる。
図30は、投射光学系に含まれる光学部品の非球面係数の一例を示す表である。
図31は、画面シフト機能を用いたときのパラメータの一例を示す表である。図31には、スクリーン等に投影される画面を下側、上側、左側、左下側、及び左上側の各方向にシフトさせる場合の第1、第2、及び第3のレンズ群p1、p2、及びp3の移動量及び移動方向(正負は向き)の一例が示されている。例えば、画面を下側にシフトする場合、第1のレンズ群p1はy軸方向に1.99mm移動され、第2のレンズ群p2はy軸方向に−0.76mm移動され、第3のレンズ群p3はy軸方向に0.20mm移動される。
図32は、画面シフトに関するパラメータの一例を示す表である。基準投射時の第1の光学系L1の屈折力φ1は0.035であり、第1、第2、及び第3の屈折力φp1、φp2、及びφp3はそれぞれ0.011、0.015及び−0.020である。また第1のレンズ群p1の移動量Mp1はy方向に1.99mmであり、第2のレンズ群p2の移動量Mp2はy方向に−0.76mmであり、第3のレンズ群p3の移動量Mp3はy方向に0.20mmである。図32では、各レンズ群の移動量としてy方向の移動量が示されているが、光軸Oに垂直な方向であればいずれの方向に移動されてもよい。なお図32に示した値は、図31における下側への画面シフトを行う場合に相当する。
図33は、画面シフトに関するパラメータの条件の一例を示す表である。図33には、上記の実施形態で説明した条件式(1)〜(4)と関連するパラメータが記載されている。条件式(1)と関連するφp1/φp2は、0.76である。条件式(2)と関連するMp1/Mp2は、−2.61である。また条件式(3)及び(4)と関連するφp1/φ1及びφp2/φ1は、それぞれ0.33及び0.43である。このように図33に示された値は、条件式(1)〜(4)を満たしている。
また図33には、上記した条件式(5)及び(6)と関連するパラメータが記載されている。条件式(5)と関連するφp1/φp3は、−0.58である。条件式(6)と関連するMp1/Mp3は、9.76である。このように図33に示された値は、条件式(5)及び(6)を満たしている。
このように、本実施形態では3つのレンズ群が光軸と略垂直に連動して移動されることにより、投影される画像の調節が行われる。これにより、例えば第3のレンズ群p3を用いて、他のレンズ群により画像位置等が調節された画像に対して、偏心収差の補正等を行うことが可能である。これにより、画像の劣化を十分に抑制しつつ、スクリーンでの画面シフト等を行うことが可能である。なお移動されるレンズ群の数は限定されず、4つ以上のレンズ群が互いに連動して偏芯されてもよい。
図34は、各実施形態に係る画面シフトに関するパラメータの一例を示す表である。図34には、第1、第2、及び第3の実施形態で説明した、第1の光学系の屈折力と、各レンズ群の屈折力及び偏心量とが記載されている。
図35は、各実施形態に係る画面シフトに関する条件の一例を示す表である。図35には、上記した条件式(1)〜(6)とそれぞれ関連するパラメータが、対応する下限値及び上限値とともに記載されている。また図35には、図34に記載された値に基づいて算出された条件式(1)〜(6)に対応する具体的な数値が、実施形態ごとに記載されている。
例えば、|Mp1/Mp2|については、下限値が0.1であり、上限値が20である(条件式(2))。また第1、第2、及び第3の実施形態での各Mp1/Mp2の値は、それぞれ−2.43、2.30、−2.61である。各値の絶対値は、下限値(0.1)より大きくかつ上限値(20)より小さいという条件を満たしている。
このように、本技術に係る画像表示装置では、画面シフト等の機能を発揮するために、各パラメータが適切に定められる。例えば、条件式(1)、(3)、及び(4)を満たすように第1及び第2のレンズ群が適宜選択される。また例えば、条件式(2)を満たすように、第1のレンズ群の偏心量に応じて第2のレンズ群が偏心される。これにより、偏心収差等により結像性能の劣化を適正に補正しつつ、画面シフト等の機能を十分に発揮することが可能である。
以上に説明した第1〜第3の実施形態のいずれかの構成を備えることで、半画角が70°以上となる超広角に対応した場合であっても、画像を劣化させることのない高性能な画面シフト機能等を搭載させることができる。しかも、このような機能を小型で、かつ、安価に実現することが可能である。
<その他の実施形態>
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
超広角に対応した液晶プロジェクタ等は、設置環境に非常に敏感となる。例えば、超広角に非対応な装置では気にならなかった振動等に反応し、投影された画面が揺れるといった事態が想定される。
このため、上記した投射光学系を備える画像表示装置では、設置環境の振動等を検出する機構が備えられてもよい。例えば、画面の振動を検出する赤外線センサ等や、装置自体の振動を検出する振動センサ等が設けられる。そして、これらのセンサによって検出された振動の周期や振幅等に基づいて、画像表示装置の画面シフト機能が実行される。これにより、設置環境の振動に同期して、当該振動を打ち消すように画面シフトを行うことが可能である。これにより、投影される画面の振動を補正することが可能となり、質の高い画像表示を維持することが可能である。
振動を検出するセンサや、画面シフト機能との同期方法等は限定されない。例えば、デジタルカメラ等の撮像系で用いられる手振れ補正技術等を利用して、画面シフト機能が同期されてもよい。
以上説明した本技術に係る特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。すなわち各実施形態で説明した種々の特徴部分は、各実施形態の区別なく、任意に組み合わされてもよい。また上記で記載した種々の効果は、あくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果が発揮されてもよい。
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)光源と、
前記光源からの光束を変調して画像光を生成する画像生成部と、
前記生成された画像光の光軸上に配置された第1の屈折力を持つ第1のレンズ群と、
前記光軸上に配置された第2の屈折力を持つ第2のレンズ群と、
前記第1のレンズ群を移動させる第1の移動機構と、
前記第1の屈折力、前記第2の屈折力、及び前記第1のレンズ群の移動に応じて、前記第2のレンズ群を移動させる第2の移動機構と
を有する投射光学系と
を具備する画像表示装置。
(2)(1)に記載の画像表示装置であって、
前記第1の移動機構は、前記光軸と略垂直な方向に沿って第1の向きに前記第1のレンズ群を移動させ、
前記第2の移動機構は、前記光軸と略垂直な方向に沿って、前記第1の屈折力、前記第2の屈折力、及び前記第1の向きに応じた第2の向きに、前記第2のレンズ群を移動させる
画像表示装置。
(3)(2)に記載の画像表示装置であって、
前記第2の向きは、前記第1及び前記第2の屈折力が互いに同じ符号である場合には、前記第1の向きと逆の向きである
画像表示装置。
(4)(2)に記載の画像表示装置であって、
前記第2の向きは、前記第1及び前記第2の屈折力が互いに異なる符号である場合には、前記第1の向きと同じ向きである
画像表示装置。
(5)(1)から(4)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記投射光学系は、前記第1及び前記第2のレンズ群を有する全体で正の屈折力を持つ第1の光学系と、前記第1の光学系から出射された前記画像光を反射する凹面反射面を有する第2の光学系とを含む
画像表示装置。
(6)(5)に記載の画像表示装置であって、
前記投射光学系は、前記第1の屈折力φp1と、前記第2の屈折力φp2と、前記第1の光学系の基準投射時の屈折力φ1と、前記第1のレンズ群の移動量Mp1と、前記第2のレンズ群の移動量Mp2とが、
(1) 0.1<|φp1/φp2|<5.0
(2) 0.1<|Mp1/Mp2|<20
(3) 0.1<|φp1/φ1|<5.0
(4) 0.1<|φp2/φ1|<5.0
の関係を満たすように構成される
画像表示装置。
(7)(6)に記載の画像表示装置であって、
前記第1のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って最も大きく移動し、
前記第2のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って2番目に大きく移動する
画像表示装置。
(8)(1)から(7)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記第1及び前記第2の移動機構は、互いに連動して前記第1及び前記第2のレンズ群を移動させる
画像表示装置。
(9)(1)から(8)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記第1の光学系は、前記光軸と略平行な方向に沿って移動する少なくとも1つのレンズ群を有し、
前記第1及び第2の移動機構は、前記光軸と略平行な方向に沿った前記レンズ群の移動に連動して、前記第1及び前記第2のレンズ群を移動させる
画像表示装置。
(10)(5)から(9)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記投射光学系は、前記第1の光学系に含まれる第3の屈折力を持つ第3のレンズ群と、前記第3のレンズ群を移動させる第3の移動機構とを有する
画像表示装置。
(11)(10)に記載の画像表示装置であって、
前記投射光学系は、前記第1の屈折力φp1と、前記第3の屈折力φp3と、前記第1のレンズ群の移動量Mp1と、前記第3のレンズ群の移動量Mp3とが、
(5) 0.1<|φp1/φp3|<5.0
(6) 0.1<|Mp1/Mp3|<20
の関係を満たすように構成される
画像表示装置。
(12)(11)に記載の画像表示装置であって、
前記第1のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って最も大きく移動し、
前記第2のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って2番目に大きく移動する
前記第3のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って3番目に大きく移動する
画像表示装置。
p1…第1のレンズ群
p2…第2のレンズ群
p3…第3のレンズ群
φp1…第1の屈折力
φp2…第2の屈折力
φp3…第3の屈折力
m1…第1の移動機構
m2…第2の移動機構
m3…第3の移動機構
L1…第1の光学系
L2…第2の光学系
φ1…第1の光学系の基準投射時の屈折力
M30…凹面反射面
O…光軸
10…光源
20…照明光学系
30、50、60…投射光学系
100…画像表示装置

Claims (11)

  1. 光源と、
    前記光源からの光束を変調して画像光を生成する画像生成部と、
    前記生成された画像光の光軸上に配置された第1の屈折力を持つ第1のレンズ群と前記光軸上に配置され前記第1のレンズ群を通過した前記画像光が入射し第2の屈折力を持つ第2のレンズ群とを有し、全体で正の屈折力を持つ第1の光学系と、
    前記画像光をスクリーンに投射した投射画像に対してユーザにより設定される前記スクリーン上でのシフト向き及びシフト量に応じて、前記光軸と略垂直な方向に沿って第1の向きに前記第1のレンズ群を移動させる第1の移動機構と、
    前記第1の屈折力、前記第2の屈折力、及び前記第1のレンズ群の移動に応じて、前記光軸と略垂直な方向に沿って前記第1の向きに応じた第2の向きに前記第2のレンズ群を移動させる第2の移動機構と
    を有する投射光学系と
    を具備し、
    前記投射光学系は、前記第1の屈折力φp1と、前記第2の屈折力φp2と、前記第1の光学系の基準投射時の屈折力φ1と、前記第1のレンズ群の移動量Mp1と、前記第2のレンズ群の移動量Mp2とが、
    (1) 0.1<|φp1/φp2|<5.0
    (2) 0.1<|Mp1/Mp2|<20
    (3) 0.1<|φp1/φ1|<5.0
    (4) 0.1<|φp2/φ1|<5.0
    の関係を満たすように構成され、
    前記第1の向きは、前記スクリーン上で前記シフト向きに前記投射画像をシフトさせることが可能な向きに設定され、
    前記第2の向きは、前記第1及び前記第2の屈折力が互いに同じ符号である場合には、前記第1の向きと逆の向きに設定され、前記第1及び前記第2の屈折力が互いに異なる符号である場合には、前記第1の向きと同じ向きに設定され、
    前記第1のレンズ群の移動量Mp1及び前記第2のレンズ群の移動量Mp2は、(2)の関係を満たす範囲で、前記スクリーン上で前記シフト量で前記投射画像をシフトさせることが可能なように設定される
    画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置であって、
    前記第2のレンズ群の移動量Mp2は、前記第1のレンズ群の移動により前記投射画像に発生する横収差を打ち消すことが可能なように設定される
    画像表示装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像表示装置であって、
    前記第1の屈折力φp1の絶対値は、前記第2の屈折力φp2の絶対値以下に設定される
    画像表示装置。
  4. 請求項1から3のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記投射光学系は前記第1の光学系から出射された前記画像光を反射する凹面反射面を有する第2の光学系含む
    画像表示装置。
  5. 請求項1から4のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記第1のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って最も大きく移動し、
    前記第2のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って2番目に大きく移動する
    画像表示装置。
  6. 請求項1から5のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記第1及び前記第2の移動機構は、互いに連動して前記第1及び前記第2のレンズ群を移動させる
    画像表示装置。
  7. 請求項1から6のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記第1の光学系は、前記光軸と略平行な方向に沿って移動する少なくとも1つのレンズ群を有し、
    前記第1及び第2の移動機構は、前記光軸と略平行な方向に沿った前記レンズ群の移動に連動して、前記第1及び前記第2のレンズ群を移動させる
    画像表示装置。
  8. 請求項1から7のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記投射光学系は、前記第1の光学系に含まれる第3の屈折力を持つ第3のレンズ群と、前記第3のレンズ群を前記光軸と略垂直な方向に沿って移動させる第3の移動機構とを有する
    画像表示装置。
  9. 請求項に記載の画像表示装置であって、
    前記投射光学系は、前記第1の屈折力φp1と、前記第3の屈折力φp3と、前記第1のレンズ群の移動量Mp1と、前記第3のレンズ群の移動量Mp3とが、
    (5) 0.1<|φp1/φp3|<5.0
    (6) 0.1<|Mp1/Mp3|<20
    の関係を満たすように構成される
    画像表示装置。
  10. 請求項に記載の画像表示装置であって、
    前記第1のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って最も大きく移動し、
    前記第2のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って2番目に大きく移動する
    前記第3のレンズ群は、前記光軸と略垂直な方向に沿って3番目に大きく移動する
    画像表示装置。
  11. 光源からの光束が変調された画像光を投射する投射光学系であって、
    前記画像光の光軸上に配置された第1の屈折力を持つ第1のレンズ群と前記光軸上に配置され前記第1のレンズ群を通過した前記画像光が入射し第2の屈折力を持つ第2のレンズ群とを有し、全体で正の屈折力を持つ第1の光学系と、
    前記画像光をスクリーンに投射した投射画像に対してユーザにより設定される前記スクリーン上でのシフト向き及びシフト量に応じて、前記光軸と略垂直な方向に沿って第1の向きに前記第1のレンズ群を移動させる第1の移動機構と、
    前記第1の屈折力、前記第2の屈折力、及び前記第1のレンズ群の移動に応じて、前記光軸と略垂直な方向に沿って前記第1の向きに応じた第2の向きに前記第2のレンズ群を移動させる第2の移動機構と
    を具備し、
    前記投射光学系は、前記第1の屈折力φp1と、前記第2の屈折力φp2と、前記第1の光学系の基準投射時の屈折力φ1と、前記第1のレンズ群の移動量Mp1と、前記第2のレンズ群の移動量Mp2とが、
    (1) 0.1<|φp1/φp2|<5.0
    (2) 0.1<|Mp1/Mp2|<20
    (3) 0.1<|φp1/φ1|<5.0
    (4) 0.1<|φp2/φ1|<5.0
    の関係を満たすように構成され、
    前記第1の向きは、前記スクリーン上で前記シフト向きに前記投射画像をシフトさせることが可能な向きに設定され、
    前記第2の向きは、前記第1及び前記第2の屈折力が互いに同じ符号である場合には、前記第1の向きと逆の向きに設定され、前記第1及び前記第2の屈折力が互いに異なる符号である場合には、前記第1の向きと同じ向きに設定され、
    前記第1のレンズ群の移動量Mp1及び前記第2のレンズ群の移動量Mp2は、(2)の関係を満たす範囲で、前記スクリーン上で前記シフト量で前記投射画像をシフトさせることが可能なように設定される
    投射光学系。
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