JP6915446B2 - 光装置 - Google Patents

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本発明は、半導体レーザ、光変調器、光導波路などを備える光装置に関する。
近年の半導体デバイスやウエハ接合技術の向上により、酸化シリコンなどの誘電体層の上に薄膜の半導体層からなる光装置を作製することが可能になってきている。特にSi基板上のSiO2膜の上に形成された、SiあるいはIII−V族半導体光装置によって、Si基板上に低消費エネルギーで動作する半導体レーザ、光変調器、また電子回路と集積された受光器などが報告されている。これらの光装置では、半導体レーザ、光変調器、光導波路における光が導波する光導波層に光を閉じ込めるために、厚さ1〜2μm程度のクラッド層が用いられている。
K. Doi et al., "Room-temperature Continuous-wave Operation of Lateral Current Injection Membrane Laser", Proceedings of International conference on Indium Phosphide and Related Materials, 2013. S. Matsuo et al., "Directly Modulated DFB Laser on SiO2/Si Substrate for Datacenter Networks", Journal of Lightwave Technology, vol. 33, no. 6, pp. 1217-1222, 2015.
上述したような光装置では、光導波層の中で最も光閉じ込めが弱く光が広がる領域において、漏れ光を基板に到達させないために、クラッド層を厚く形成している。例えば、光装置の全域にわたって、厚さ1μmのSiO2からなるクラッド層が形成されている(非特許文献2参照)。
半導体レーザ、光変調器、光導波路が集積されている光装置では、これらの各部分の間の光結合を効率的に行うために、全域にわたって均一にクラッド層を形成し、各部分が同じ高さに配置されるようにしている。このため、光閉じ込めが強い領域においても、厚いクラッド層が形成されている。ところで、半導体レーザや光変調器などでは、光導波層の光閉じ込めが強い状態となっている。従って、このような領域では、必要以上にクラッド層が厚く形成されていることになる。
一方、半導体レーザや光変調器などでは、発熱があり、この放熱が問題となる。しかしながら、上述したように、厚いクラッド層が形成されているため、放熱の妨げとなっている。このように、従来の技術では、光装置における漏れ光の基板への到達防止を妨げることなく、効率的に放熱することができないという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、光装置における漏れ光の基板への到達防止を妨げることなく、効率的に放熱が実施できるようにすることを目的とする。
本発明に係る光装置は、基板の上に形成されて誘電体からなる表面が平坦なクラッド層と、クラッド層の表面上に形成された光素子と、光素子を構成する各部分の発熱量に応じて基板に形成された段差とを備え、基板に形成された段差は、光素子の対応する部分における発熱量が大きいほど浅く形成され、段差に対応してクラッド層の厚さが変化している。
上記光装置において、光素子は、半導体から構成されたコアの部分と、半導体から構成されてクラッド層の上でコアを挾んで形成されたp型半導体層の部分およびn型半導体層の部分と、p型半導体層に接続する第1電極の部分と、n型半導体層に接続する第2電極の部分とを備え、段差は、コアにおける基板に形成された凹部である。
上記光装置において、第1電極がクラッド層と接触する領域、および第2電極がクラッド層と接触する領域の各々に対応して基板に形成された凹部を備える。
上記光装置において、光素子は、半導体から構成された半導体コア、半導体から構成されてクラッド層の上で半導体コアを挾んで形成されたp型半導体層およびn型半導体層、p型半導体層に接続する第1電極、n型半導体層に接続する第2電極を備える第1光機能部の部分と、誘電体から構成された誘電体コアを備える第2光機能部の部分とを備え、第1光機能部の領域と第2光機能部の領域とで段差が形成され、段差により、第2光機能部の領域のクラッド層は、第1光機能部の領域のクラッド層より厚く形成されている。
上記光装置において、段差により、第1光機能部の中で、半導体コアが形成されていない領域ほどクラッド層が薄く形成されているようにしてもよい。また、凹部により、第1光機能部の中で、第1電極がクラッド層と接触する領域、および第2電極のクラッド層と接触する領域ほどクラッド層が厚く形成されているようにしてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、基板に形成された段差により表面を平坦に形成したクラッド層の厚さを変化させるので、光装置における漏れ光の基板への到達防止を妨げることなく、効率的に放熱が実施できるという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態1における光装置の構成を示す断面図である。 図2Aは、本発明の実施の形態1における光装置の製造方法を説明するための製造過程の状態を示す断面図である。 図2Bは、本発明の実施の形態1における光装置の製造方法を説明するための製造過程の状態を示す断面図である。 図2Cは、本発明の実施の形態1における光装置の製造方法を説明するための製造過程の状態を示す断面図である。 図2Dは、本発明の実施の形態1における光装置の製造方法を説明するための製造過程の状態を示す断面図である。 図2Eは、本発明の実施の形態1における光装置の製造方法を説明するための製造過程の状態を示す断面図である。 図2Fは、本発明の実施の形態1における光装置の製造方法を説明するための製造過程の状態を示す断面図である。 図2Gは、本発明の実施の形態1における光装置の製造方法を説明するための製造過程の状態を示す断面図である。 図3Aは、従来の構成における光装置の断面における温度分布を示す分布図である。 図3Bは、本発明の構成における光装置の断面における温度分布を示す分布図である。 図4は、本発明の実施の形態1における光装置が備える光素子において、光が導波する部分の半導体の層の総厚を変化させた際の、導波モード等価屈折率を計算した結果を示す特性図である。 図5は、本発明の実施の形態1における光装置が備える光素子における1次から3次モードまでの各モード電界分布を計算した結果を示す特性図である。 図6は、本発明の実施の形態2における光装置の構成を示す断面図である。 図7Aは、本発明の実施の形態3における光装置の構成を示す平面図である。 図7Bは、本発明の実施の形態3における光装置の構成を示す断面図である。 図7Cは、本発明の実施の形態3における光装置の構成を示す断面図である。 図8は、第1光機能部231を半導体レーザとした場合の、第1光機能部231における断面のモード計算を行った結果を示す特性図である。 図9Aは、本発明の実施の形態4における光装置の構成を示す断面図である。 図9Bは、本発明の実施の形態4における光装置の構成を示す断面図である。 図10Aは、本発明の実施の形態5における光装置の構成を示す断面図である。 図10Bは、本発明の実施の形態5における光装置の構成を示す断面図である。 図11は、本発明の実施の形態6における光装置の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1における光装置の構成について図1を参照して説明する。
この光装置は、基板101の上に形成されたクラッド層102と、クラッド層102の上に形成された活性層(コア)103と、p型半導体層104と、n型半導体層105と、第1電極106と、第2電極107とを備える。
クラッド層102は、誘電体から構成されて表面が平坦とされている。活性層103は、半導体から構成されている。活性層103は、例えば、井戸層とバリア層とが交互に積層された量子井戸構造とされている。p型半導体層104およびn型半導体層105は、半導体から構成されてクラッド層102の上で活性層103を挾んで形成されている。第1電極106は、p型半導体層104に電気的に接続し、第2電極107は、n型半導体層105に電気的に接続している。
また、この光装置は、活性層103の部分における基板101に形成された凹部121を備える。凹部121は、例えば、図1の紙面の手前から奥にかけて延在する溝である。
ここで、光装置は、クラッド層102の表面上に、活性層(コア)103、p型半導体層104、n型半導体層105、第1電極106、第2電極107による光素子を備える。また、この光装置は、この光素子を構成する各部分の発熱量に応じて基板101に形成された段差としての凹部121を備える。基板101に形成された凹部(段差)121は、光素子の対応する部分における発熱量が大きいほど浅く形成され、段差に対応してクラッド層102の厚さが変化している。
活性層103には、p型半導体層104およびn型半導体層105より電流が注入され、例えば、活性層103をコアとして導波する光を変調する。また、活性層103には、p型半導体層104およびn型半導体層105より電流が注入され、例えば、回折格子などの共振器が設けられた活性層103より、レーザ光を発振する。例えば、活性層103は、光出射方向に所定の長さで延在し、この延在方向の所定の領域において、活性層103の上に回折格子が形成されている。
また、活性層103を、対象とする波長の光を吸収する材質とし、p型半導体層104およびn型半導体層105に逆方向の電圧を印加することで、導波する光を受光する構成としてもよい。
ここで、実施の形態1における光装置の製造方法について、図2A〜図2Gを参照して簡単に説明する。
まず、図2Aに示すように、基板101に凹部121を形成する。例えば、公知のフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術により基板101をパターニングすることで、凹部121が形成できる。最終的に形成される光素子の光導波領域における光閉じ込めの強弱に応じ、凹部121の深さを適宜に設定する。
次に、図2Bに示すように、凹部121を形成した基板101の上に、誘電体層151を形成する。例えば、よく知られたCVD(Chemical Vapor Deposition)法などにより酸化シリコンを堆積することで、誘電体層151が形成できる。次に、誘電体層151を、例えば、公知のCMP(Chemical Mechanical Polishing)法などにより研削研磨することで、図2Cに示すように、表面を平坦化したクラッド層102を形成する。
一方で、InPからなる他基板の上に、InGaAsからなる犠牲層、再成長用の化合物半導体(例えばInP)の層、活性層103となる化合物半導体層などをエピタキシャル成長させる。例えば、よく知られた有機金属気相成長法により、各層を成長させれば良い。次いで、このエピタキシャル成長した基板の最上面と、前述した基板101のクラッド層102の表面とを公知のウエハ接合技術により直接接合し、この後、他基板と犠牲層を除去する。例えば、犠牲層を利用したエッチングにより他基板と犠牲層とを除去すればよい。この結果、図2Dに示すように、基板101の上に、クラッド層102、化合物半導体層152、活性層形成層153が形成された状態となる。なお、他基板の除去は、エッチングに限るものではなく、研磨、イオン注入後の引きはがしなどの方法を用いてもよい。
次いで、公知のフォトリソグラフィー技術により作製したレジストパタンをマスクとしたウエットエッチングおよびドライエッチングなどにより、活性層形成層153をパターニングし、図2Eに示すように、化合物半導体層152の上に、活性層103のストライプ構造を形成する。なお、活性層103を形成した後は、レジストパタンを除去する。
次に、活性層103の両脇の化合物半導体層152より、アンドープのInPを再成長させ、図2Fに示すように、再成長層154を形成する。次いで、例えば、イオン注入法により、活性層103の両脇の領域に選択的にn型の不純物およびp型の不純物を導入し、加えて不要な部分をエッチング除去することで、図2Gに示すように、p型半導体層104およびn型半導体層105を形成する。なお、この場合、活性層103は、下層および上層にアンドープの半導体層を備える状態となる。
次に、活性層103の図示しない所定の領域(分布帰還領域)に回折格子を形成する。例えば、電子ビーム露光によるリソグラフィーで形成したレジストパタンをマスクとし、所定のエッチングによりパターニングすることで、回折格子を形成すれば良い。これにより、分布帰還型の半導体レーザとすることができる。この後、p型半導体層104に電気的に接続する第1電極106を形成し、n型半導体層105に電気的に接続する第2電極107を形成すれば、図1に示すように、実施の形態1における光装置が得られる。
ここで、このような光素子は、動作時に発熱する。この発熱により、活性層103の温度が変化すると、発振波長が変化する。このため、素子で発生する熱は、放熱することが重要となる。このため、例えば、酸化シリコンなどの誘電体から構成されているクラッド層102は、熱伝導率があまり高くないため、上述した発熱を基板101の側に逃がすためには、より薄くした方がよい。しかしながら、光が導波する活性層103の領域においては、クラッド層102を薄くすると、光閉じ込めが弱くなり、漏れ光として基板101に到達しやすくなり、導波損失の増大を招く。
これに対し、実施の形態1では、光閉じ込めを、より強くしたい活性層103の領域においては凹部121を設けることで、クラッド層102を厚くし、他の領域においては、クラッド層102を薄くした。従って、活性層103による光素子で発せする熱が、凹部121以外の領域では、基板101に伝わりやすい状態である。この結果、実施の形態1によれば、光装置における漏れ光の基板への到達防止を妨げることなく、効率的に放熱が実施できるようになる。
次に、有限差分法を用いて光装置の断面における温度分布を計算した結果を図3A,図3B示す。図3Aは、従来の構成における光装置の場合を示し、図3Bは、本発明の構成における光装置の場合を示している。図3A,図3Bには、温度の分布を0.5℃刻みの等高線および同一の濃淡で示している。
計算を実施した従来の構成は、図3Aに示すように、基板131の上に、厚さ2μmのSiO2からなる誘電体層132を備え、この上に、InPからなる半導体層133を備え、また、半導体層133に第1電極136、第2電極137が接続している。また、半導体層133、第1電極136、第2電極137の上に、SiO2からなる誘電体層138を備える。半導体層133に活性層が形成されているものとし、活性層の導波方向(図3Aの紙面手前から奥の方向)の長さは、80μmとしている。
また、計算を実施した発明の構成は、図3Bに示すように、基板131に深さ2μmの凹部131aを形成し、凹部131aにSiO2からなる誘電体層132aを充填して形成している。また、凹部131a以外の基板131の上にも、厚さ20nmのSiO2の層が形成されている状態としている。また、発明の構成でも、従来の構成と同様に、InPからなる半導体層133を備え、また、半導体層133に第1電極136、第2電極137が接続している。また、半導体層133、第1電極136、第2電極137の上に、SiO2からなる誘電体層138を備える。凹部131aは、第1電極136と第2電極137とに挾まれた間に形成している。発明の構成においても、半導体層133に活性層が形成されているものとし、活性層の導波方向(図3Bの紙面手前から奥の方向)の長さは、80μmとしている。凹部131aも、活性層と同様に導波方向に延在している。
従来の構成では、第1電極136と第2電極137との間に10mAの電流を注入して動作状態とすると、図3Aに示すように、活性層の領域における温度が6.23℃上昇した。これに対し、発明の構成では、第1電極136と第2電極137との間に10mAの電流を注入して動作状態としても、図3Bに示すように、温度の上昇が3.27℃となり、52%程度に抑制された。
ところで、実施の形態1における光装置が備える光素子において、多モードを抑制するためには、光が導波する部分の半導体による層の厚さ(総厚)には、制約が存在する。光が導波する部分の半導体の層の総厚を変化させた際の、導波モード等価屈折率を計算した結果を図4に示す。この計算では、1例として、SiO2を誘電体とし、半導体としてInPを仮定したものである。半導体の層の総厚が300nmを超えると2次モードが存在し、600nmを超えると3次モードが存在することが分かる。
次に、図5に、1次から3次モードまでの各モード電界分布を計算した結果を示す。図5から分かるように、1次モードおよび3次モードは、光が導波する部分の半導体の層の中心にモードの腹が存在する。一方、2次モードは、光が導波する部分の半導体の層の中心にモードの節が存在することが分かる。
導波路型の半導体レーザや光変調器なおの光半導体装置では、光導波路(コア、活性層)の中心に光強度が必要となるため、3次モードが存在すると多モード動作しやすくなる。このため、実施の形態1における構成を、光半導体装置に適用して多モードを抑制する場合、光が導波する部分の半導体の層の総厚を、2次モード以下(上記仮定においては600nm以下)にすることが重要となる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2における光装置の構成について図6を参照して説明する。
この光装置は、基板101の上に形成されたクラッド層102と、クラッド層102の上に形成された活性層(コア)103と、p型半導体層104と、n型半導体層105と、第1電極106と、第2電極107とを備える。また、この光装置は、活性層103の部分における基板101に形成された凹部121を備える。これらの構成は、前述した実施の形態1と同様である。
実施の形態2では、第1電極106がクラッド層102と接触する領域に対応して基板101に形成された凹部122を備える。また、実施の形態2では、第2電極107がクラッド層102と接触する領域に対応して基板101に形成された凹部123を備える。
実施の形態2によれば、凹部122を形成して第1電極106と基板101との間のクラッド層102を厚くしている。同様に、凹部123を形成して第2電極107と基板101との間のクラッド層102を厚くしている。この結果、第1電極106と基板101との間の容量、および第2電極107と基板101との間の容量を小さくすることができる。これらの容量が大きい状態では、光素子の高速動作の制約(CR時定数)が懸念される。これに対し、実施の形態2によれば、凹部122,凹部123により上記容量を小さくしているので、光素子の高速動作速度を損なうことがなく、放熱性の向上が可能となる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3における光装置の構成について図7A,図7B,図7Cを参照して説明する。なお、図7Bは、第1光機能部231の光導波方向に垂直な断面を示している。また、図7Cは、第2光機能部232の光導波方向に垂直な断面を示している。
この光装置は、基板101の上に形成されて誘電体からなる表面が平坦なクラッド層202と、クラッド層202の表面上に形成された光素子と、光素子を構成する各部分の発熱量に応じて基板101に形成された段差とを備える。
ここで、光素子は、第1光機能部231と第2光機能部232とを備え、第1光機能部231の領域と第2光機能部232の領域とで段差が形成されている。この段差により、第2光機能部232の領域のクラッド層202は、第1光機能部231の領域のクラッド層202より厚く形成されている。
第1光機能部231は、クラッド層202の上に形成された活性層(コア)103と、p型半導体層104と、n型半導体層105と、第1電極106と、第2電極107とを備える。活性層103は、半導体から構成されている。活性層103は、例えば、井戸層とバリア層とが交互に積層された量子井戸構造とされている。p型半導体層104およびn型半導体層105は、半導体から構成されてクラッド層202の上で活性層103を挾んで形成されている。第1電極106は、p型半導体層104に電気的に接続し、第2電極107は、n型半導体層105に電気的に接続している。
活性層103には、p型半導体層104およびn型半導体層105より電流が注入され、例えば、活性層103をコアとして導波する光を変調する。この場合、第1光機能部231は、光変調器となる。
また、活性層103には、p型半導体層104およびn型半導体層105より電流が注入され、例えば、回折格子などの共振器が設けられた活性層103より、レーザ光を発振する。例えば、活性層103は、光出射方向に所定の長さで延在し、この延在方向の所定の領域において、活性層103の上に回折格子が形成されている。この場合、第1光機能部231は、半導体レーザとなる。
また、活性層103を、対象とする波長の光を吸収する材質とし、p型半導体層104およびn型半導体層105に逆方向の電圧を印加することで、導波する光を受光する半導体受光素子としてもよい。
第2光機能部232は、誘電体から構成された誘電体コア203を備える。誘電体コア203による光導波路は、活性層103による光導波路構造の第1光機能部231と光学的に結合している。また、第2光機能部232は、例えば、スポットサイズ変換器となる構造とされている。このような誘電体コア203による第2光機能部232では、半導体からなる活性層103をコアとする光導波路構造の第1光機能部231とは光閉じ込めが異なる。このため、基板101に段差を形成し、第1光機能部231では、放熱性向上のためクラッド層202を薄くし、第2光機能部232では、光閉じ込めのためにクラッド層202を厚くする。
次に、第1光機能部231を半導体レーザとした場合を例に、第1光機能部231における断面のモード計算を行った結果について図8を用いて説明する。この計算では、クラッド層202はSiO2から構成し、基板101は、Siから構成した場合を仮定した。クラッド層202の厚さを変化させたときの、断面の伝搬モードの等価屈折率、および基板101への漏れ光による損失を計算した。
図8の(a)に示すように、クラッド層202の厚さを0.5μm程度まで薄くしても、等価屈折率の変化は見えない。また、図8の(b)に示すように、基板101への漏れ光による伝搬モードの損失は、クラッド層202の厚さが0.7μm程度であれば十分小さくできることが分かる。
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4における光装置の構成について図9A,図9Bを参照して説明する。なお、図9Aは、第1光機能部231の光導波方向に垂直な断面を示している。また、図9Bは、第2光機能部232の光導波方向に垂直な断面を示している。
この光装置は、基板101の上に形成されて誘電体からなる表面が平坦なクラッド層202と、クラッド層202の表面上に形成された光素子と、光素子を構成する各部分の発熱量に応じて基板101に形成された段差とを備える。
ここで、光素子は、第1光機能部231と第2光機能部232とを備え、第1光機能部231の領域と第2光機能部232の領域とで段差が形成されている。この段差により、第2光機能部232の領域のクラッド層202は、第1光機能部231の領域のクラッド層202より厚く形成されている。
第1光機能部231は、クラッド層202の上に形成された活性層(コア)103と、p型半導体層104と、n型半導体層105と、第1電極106と、第2電極107とを備える。第2光機能部232は、誘電体から構成された誘電体コア203を備える。誘電体コア203による光導波路は、活性層103による光導波路構造の第1光機能部231と光学的に結合している。
上述した構成は、前述した実施の形態3と同様である。
実施の形態4では、第1光機能部231において、活性層103の部分における基板101に形成された凹部221を備える。実施の形態4では、凹部221による段差で、第1光機能部231の中で、活性層103が形成されていない領域ほど、クラッド層202が薄く形成されているようにした。このように構成することで、第1光機能部231において、光が導波する領域においては、光閉じ込めが得られる程度のクラッド層202の厚さを確保し、他の領域においては、より放熱性が得られる状態とした。この結果、実施の形態3に比較して、より放熱性を向上させることができるようになる。
[実施の形態5]
次に、本発明の実施の形態5における光装置の構成について図10A,図10Bを参照して説明する。なお、図10Aは、第1光機能部231の光導波方向に垂直な断面を示している。また、図10Bは、第2光機能部232の光導波方向に垂直な断面を示している。
この光装置は、基板101の上に形成されて誘電体からなる表面が平坦なクラッド層202と、クラッド層202の表面上に形成された光素子と、光素子を構成する各部分の発熱量に応じて基板101に形成された段差とを備える。
ここで、光素子は、第1光機能部231と第2光機能部232とを備え、第1光機能部231の領域と第2光機能部232の領域とで段差が形成されている。この段差により、第2光機能部232の領域のクラッド層202は、第1光機能部231の領域のクラッド層202より厚く形成されている。
第1光機能部231は、クラッド層202の上に形成された活性層(コア)103と、p型半導体層104と、n型半導体層105と、第1電極106と、第2電極107とを備える。第2光機能部232は、誘電体から構成された誘電体コア203を備える。誘電体コア203による光導波路は、活性層103による光導波路構造の第1光機能部231と光学的に結合している。
また、第1光機能部231において、活性層103の部分における基板101に形成された凹部221を備える。
上述した構成は、前述した実施の形態4と同様である。
実施の形態5では、第1光機能部231において、第1電極106がクラッド層202と接触する領域に対応して基板101に形成された凹部222を備える。また、実施の形態5では、第2電極107がクラッド層202と接触する領域に対応して基板101に形成された凹部223を備える。
実施の形態5によれば、凹部222を形成して第1電極106と基板101との間のクラッド層202を厚くしている。同様に、凹部223を形成して第2電極107と基板101との間のクラッド層202を厚くしている。この結果、第1電極106と基板101との間の容量、および第2電極107と基板101との間の容量を小さくすることができる。これにより、実施の形態5によれば上述したように容量を小さくしているので、第1光機能部231の高速動作速度を損なうことがなく、放熱性向上が可能となる。
[実施の形態6]
次に、本発明の実施の形態6における光装置の構成について図11を参照して説明する。なお、図11は、第1光機能部231の光導波方向に垂直な断面を示している。
この光装置は、基板101の上に形成されたクラッド層102と、クラッド層102の上に形成された活性層(コア)103と、n型半導体層204と、p型半導体層205と、第1電極206と、第2電極207とを備える。また、この光装置は、活性層103の部分における基板101に形成された凹部121を備える。
実施の形態6では、活性層103を、基板101の平面の法線方向に、n型半導体層204とp型半導体層205とで挾んだ縦型構造としている。また、活性層103,p型半導体層205の側方には、誘電体から構成された上部クラッド層113が形成されている。なお、実施の形態6では、前述した実施の形態2と同様に、第1電極206がクラッド層102と接触する領域に対応し、基板101に凹部122を形成している。また、第2電極207がクラッド層102と接触する領域に対応し、基板101に凹部123を形成している。
また、実施の形態6においても、凹部122を形成して第1電極206と基板101との間のクラッド層102を厚くしている。同様に、凹部123を形成して第2電極207と基板101との間のクラッド層102を厚くしている。これにより、実施の形態6においても、第1電極206と基板101との間の容量、および第2電極207と基板101との間の容量を小さくすることができる。
所謂縦型電流注入構造とした実施の形態6においても、前述した実施の形態と同様に、 光装置における漏れ光の基板への到達防止を妨げることなく、効率的に放熱が実施できる。
以上に説明したように、本発明によれば、基板に形成された段差により表面を平坦に形成したクラッド層の厚さを変化させるので、光装置における漏れ光の基板への到達防止を妨げることなく、効率的に放熱が実施できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、基板は、シリコンに限らず、SiC,ダイヤモンド、InP、GaAsなどの半導体基板であってもよい。また、InP系の化合物半導体からなる素子を例に説明したが、これに限らず、GaAs、AlGaAs、InGaAlAs、GaNなどのIII−V族化合物半導体による素子、またSiなどによる素子でも同様である。
101…基板、102…クラッド層、103…活性層(コア)、104…p型半導体層、105…n型半導体層、106…第1電極、107…第2電極、121…凹部。

Claims (4)

  1. 基板の上に形成されて誘電体からなる表面が平坦なクラッド層と、
    前記クラッド層の表面上に形成された光素子と、
    前記光素子の活性層が形成された領域に対応する前記基板に形成された凹部
    を備え
    凹部に対応して前記クラッド層の厚さが変化し、
    前記光素子は、
    半導体から構成された前記活性層の部分と、
    半導体から構成されて前記クラッド層の上で前記活性層を挾んで形成されたp型半導体層の部分およびn型半導体層の部分と、
    前記p型半導体層に接続する第1電極の部分と、
    前記n型半導体層に接続する第2電極の部分と
    を備え
    記第1電極が前記クラッド層と接触する領域、および前記第2電極が前記クラッド層と接触する領域の各々に対応して前記基板に形成された凹部を備える
    ことを特徴とする光装置。
  2. 板の上に形成されて誘電体からなる表面が平坦なクラッド層と、
    前記クラッド層の表面上に形成された光素子と、
    前記光素子を構成する各部分の発熱量に応じて前記基板に形成された段差と
    を備え、
    前記基板に形成された段差は、前記光素子の対応する部分における発熱量が大きいほど浅く形成され、
    前記段差に対応して前記クラッド層の厚さが変化し、
    前記光素子は、
    半導体から構成された半導体コア、半導体から構成されて前記クラッド層の上で前記半導体コアを挾んで形成されたp型半導体層およびn型半導体層、前記p型半導体層に接続する第1電極、前記n型半導体層に接続する第2電極を備える第1光機能部の部分と、
    誘電体から構成された誘電体コアを備える第2光機能部の部分と
    を備え、
    前記第1光機能部の領域と前記第2光機能部の領域とで前記段差が形成され、前記段差により、前記第2光機能部の領域の前記クラッド層は、前記第1光機能部の領域の前記クラッド層より厚く形成されている
    ことを特徴とする光装置。
  3. 請求項記載の光装置において、
    前記段差により、前記第1光機能部の中で、前記半導体コアが形成されていない領域ほど前記クラッド層が薄く形成されていることを特徴とする光装置。
  4. 請求項記載の光装置において、
    前記第1電極が前記クラッド層と接触する領域、および前記第2電極が前記クラッド層と接触する領域の各々に対応して前記基板に形成された凹部を備え、
    前記凹部により、前記第1光機能部の中で、前記第1電極が前記クラッド層と接触する領域、および前記第2電極の前記クラッド層と接触する領域ほど、前記凹部が形成されていない領域に比較して前記クラッド層が厚く形成されていることを特徴とする光装置。
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