JP6914988B2 - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焦点調節機能を有する装置、及びその制御方法に関するものである。
被写体に高輝度の光源などが含まれている場合、光源に対応する撮像信号が飽和する。飽和した撮像信号は、飽和レベルとして一様な値で観測される。
特許文献1には、点光源被写体による飽和の有無を低コストで検出するために、所定周波数以下の信号成分を除去した後の撮像素子からの撮像信号を用いて、信号成分を除去する前の撮像信号における信号飽和の有無を判定する焦点検出装置が開示されている。
特開2008−185823号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された従来技術では、飽和信号の有無しか見ていないため、精度よく飽和被写体か否かを判定することができない場合があった。
そこで、本発明は、精度よく飽和被写体を検出することを目的とする。
本発明の技術的特徴として、フォーカスレンズを備えた撮像光学系の異なる瞳領域を通過した光束を光電変換して、一対の焦点検出のための信号を出力することが可能な撮像手段を有する撮像装置の制御方法であって、前記焦点検出のための信号に基づいてデフォーカス量を検出する焦点検出工程と、前記検出されたデフォーカス量がゼロもしくはゼロ付近になる位置を目標位置とする前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御工程と、前記焦点検出の対象像が、飽和被写体であるか否かを判定する飽和判定工程と、を有し、前記飽和判定工程では、前記検出されたデフォーカス量の変化量が、所定より小さい状態が、所定回数または所定期間続いた場合に、前記焦点検出の対象像が飽和被写体であると判定することを特徴とする。
本発明によれば、精度よく飽和被写体を検出することができる。
レンズ交換式カメラシステムのブロック図である。 (A)非撮像面位相差方式および(B)撮像面位相差方式の画素構成例を示す図である。 撮像装置の処理を示すフローチャートである。 AF処理を示すフローチャートである。 焦点検出処理を示すフローチャートである。 焦点検出領域の説明図である。 飽和被写体を含まない場合と含む場合のAF用信号(一対の像信号)の違いを説明する概念図である。 飽和被写体を含む場合の、レンズ位置とデフォーカス量との関係を説明する概念図である。 飽和被写体を含む場合の、レンズ位置ごとのAF用信号(一対の像信号)を示した概念図である。 第1の実施形態におけるレンズ駆動を示すフローチャートである。 飽和被写体判定を示すフローチャートである。 第1の見切り合焦駆動を示すフローチャートである。 レンズ駆動を示すフローチャートである。 第2の見切り合焦駆動を示すフローチャートである。 第2の実施形態におけるレンズ駆動を示すフローチャートである。 第3の実施形態におけるレンズ駆動を示すフローチャートである。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
<撮像装置の構成>
本実施形態では、レンズ交換式の撮像装置において、本発明を適用した場合の例を示す。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る撮像装置の構成について説明する。図1は、レンズ交換式カメラシステム10のブロック図である。レンズ交換式カメラシステム10は、カメラ本体200(撮像装置本体)と、カメラ本体200に着脱可能なレンズ装置100(撮影光学系)とを備えて構成されている。レンズ装置100は、電気接点ユニットを有する不図示のマウント部を介して、カメラ本体200に着脱可能(交換可能)に取り付けられている。なお本実施形態は、レンズ装置とカメラ本体とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。
レンズ装置100は、撮影レンズ101と、絞り及びシャッター102と、フォーカスレンズ103と、ズームアクチュエータ107と、絞りシャッタアクチュエータ108と、フォーカスアクチュエータ104と、レンズコントローラ105とを備える。撮影レンズ101は、ズーム機構を含む。絞り及びシャッター102は、光量を制御する。フォーカスレンズ103は、後述する撮像素子201上に焦点を合わせるためのレンズである。ズームアクチュエータ107は、不図示のカム筒を回動することで、撮影レンズ101に含まれるズーム機構を光軸方向に移動させて変倍動作を行う。絞りシャッタアクチュエータ108は、絞り兼用シャッター102の開口径を制御して撮影光量を調節すると共に、静止画撮影時の露光時間制御を行う。フォーカスアクチュエータ104は、フォーカスレンズ103を光軸方向に移動させて焦点調節動作を行う。レンズコントローラ105は、レンズ装置100の全体を制御し、通信バス106を介してカメラ本体200と接続する。
カメラ本体200は、撮像素子201と、A/D変換部202と、画像処理部203と、AF信号処理部204と、フォーマット変換部205とを備える。撮像素子201は、被写体からの反射光を電気信号に変換する受光手段(光電変換素子)として機能する。A/D変換部202は、撮像素子201の出力ノイズを除去するCDS回路やA/D変換前に行う非線形増幅回路を含む。本実施形態において、AF信号処理部204は、取得手段204aおよび算出手段204bを有する。また、カメラ本体200は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの高速な内蔵メモリ(DRAM)206を備え、一時的な画像記憶手段としての高速バッファとして、または、画像の圧縮伸張における作業用メモリとして用いる。
さらに、カメラ本体200は、画像記録部207と、システム制御部209と、レンズ通信部210と、AE処理部211と、画像表示用メモリ(VRAM)212と、画像表示部213とを備える。画像記録部207は、メモリーカードなどの記録媒体とそのインターフェースとを備えて構成される。システム制御部209は、撮影シーケンスなどシステムを制御する。レンズ通信部210は、通信バス106を介してレンズコントローラ105と接続されることで、カメラ本体200とレンズ装置100との通信を行う。画像表示部213は、画像の表示、操作補助のための表示、およびカメラ状態の表示に加え、撮影の際に撮影画面および焦点検出領域を表示する。
また、カメラ本体200は、カメラ本体200をユーザーが操作するための操作部214を備える。そして、レンズ交換式カメラシステム10の撮影機能や画像再生の際の設定などの各種設定を行うメニュースイッチ、および撮影モードと再生モードの動作モード切換えスイッチなどを含む。撮影モードスイッチ215は、マクロモードやスポーツモードなどの撮影モードを選択するためのスイッチである。メインスイッチ216は、カメラ本体200に電源を投入するためのスイッチである。スイッチ(SW1)217は、自動焦点調節(AF)や自動露出(AE)などの撮影スタンバイ動作を行うためのスイッチであり、スイッチ(SW2)218は、スイッチSW1の操作後に撮影を行うためのスイッチである。
撮像素子201は、CCDセンサやCMOSセンサなどを備え、レンズ装置100の撮像光学系を介して形成された被写体像(光学像)を光電変換して画素信号(画像データ)を出力する。すなわち、撮像光学系から入射した光束は、撮像素子201の受光面上に結像し、撮像素子201において配列された画素(フォトダイオード)により、入射光量に応じた信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、システム制御部209の指令に従い、タイミングジェネレータ208から出力される駆動パルスに基づいて、信号電荷に応じた電圧信号として撮像素子201から順次読み出される。
本実施形態で用いられる撮像素子201の各画素は、2つ(一対)のフォトダイオードA、Bとこれら一対のフォトダイオードA、Bに対して設けられた(フォトダイオードA、Bを共有する)1つのマイクロレンズとを備えて構成されている。すなわち、撮像素子201は、1つのマイクロレンズに対し一対のフォトダイオード(第1光電変換部および第2光電変換部)を有し、複数のマイクロレンズが2次元状に配列されている。各画素は、入射する光をマイクロレンズで分割して一対のフォトダイオードA、B上に一対の光学像を形成し、この一対のフォトダイオードA、Bから後述するAF用信号に用いられる一対の画素信号(A像信号およびB像信号)を出力する。また、一対のフォトダイオードA、Bの出力を加算することにより、撮像用信号(A+B像信号)を得ることができる。
そして、複数の画素から出力された複数のA像信号と複数のB像信号とをそれぞれ合成することにより、撮像面位相差検出方式によるAF(撮像面位相差AF)に用いられるAF用信号(焦点検出のための信号)としての一対の像信号が得られる。後述するAF信号処理部204は、一対の像信号に対する相関演算を行って、一対の像信号のずれ量である位相差(像ずれ量)を算出し、さらに像ずれ量から撮像光学系のデフォーカス量(デフォーカス方向を含む)を算出する。
このように、撮像素子201は、レンズ装置100の撮像光学系を通過した光束を受光して形成された光学像を電気信号に光電変換して画像データ(像信号)を出力する。本実施形態の撮像素子201は、1つのマイクロレンズに対して2つのフォトダイオードが設けられており、撮像面位相差AF方式による焦点検出に用いる像信号を生成可能である。なお、1つのマイクロレンズに対して4つのフォトダイオードを設けるなど、1つのマイクロレンズを共有するフォトダイオードの個数を変更してもよい。
次に、図2(A)は、撮像面位相差AF方式に対応していない画素の構成例を模式的に示し、図2(B)は、撮像面位相差AF方式に対応した画素の構成例を模式的に示している。図2(A)、(B)のいずれの画素構成でも、ベイヤー配列が用いられており、Rは赤のカラーフィルタを、Bは青のカラーフィルタを、Gr、Gbは緑のカラーフィルタをそれぞれ示している。撮像面位相差AFに対応する図2(B)の画素構成では、図2(A)に示される撮像面位相差AF方式に非対応の画素構成における1画素(実線で示される画素)内に、図2(B)の水平方向に2分割された2つのフォトダイオードA、Bが設けられている。フォトダイオードA、B(第1光電変換部、第2光電変換部)は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束を受光する。
このように、フォトダイオードAとフォトダイオードBは、撮影光学系の射出瞳の異なる領域を通過した光束を受光するため、B像信号はA像信号に対して視差を有している。また、上述の撮像用信号(A+B像信号)と一対の視差画像信号のうち、一方の像信号(A像又はB像信号)も視差を有する。なお、図2(B)に示される画素の分割方法は一例であり、図2(B)の垂直方向に分割した構成や、水平方向および垂直方向に2分割ずつ(合計4分割)した構成などの他の構成を採用してもよい。また、同じ撮像素子内において互いに異なる分割方法で分割された複数種類の画素が含まれてもよい。
なお、本実施形態では、1つのマイクロレンズに対して複数の光電変換部が配置され、瞳分割された光束が各光電変換部に入射される構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、焦点検出用画素の構成は、マイクロレンズ下に1つのフォトダイオードを有し、遮光層により左右または上下を遮光することで瞳分割を行う構成でもよい。また、複数の撮像用画素の配列の中に一対の焦点検出用画素を離散的に配置し、その一対の焦点検出用画素から一対の像信号を取得する構成でもよい。
撮像素子201から読み出された撮像用信号およびAF用信号は、A/D変換部202に入力される。A/D変換部202は、撮像用信号およびAF用信号に対して、リセットノイズを除去するための相関二重サンプリング、ゲインの調節、およびデジタル化を行う。A/D変換部202は、撮像用信号を画像処理部203に出力し、AF用信号をAF信号処理部204に出力する。
AF信号処理部204(取得手段204a)は、A/D変換部202から出力されたAF用信号(一対の像信号としての第1信号(A像信号)および第2信号(B像信号))を取得する。またAF信号処理部204(算出手段204b)は、AF用信号に基づいて相関演算を行って像ずれ量を算出し、像ずれ量に基づいてデフォーカス量を算出する。また、AF信号処理部204(算出手段204b)は、AF用信号の信頼性情報(2像の一致度、2像の急峻度、コントラスト情報、飽和情報、およびキズ情報など)により信頼度をランク付けする。AF信号処理部204により算出されたデフォーカス量および信頼性情報(信頼度)は、システム制御部209へ出力される。
<撮影処理>
次に、図3を参照して、本実施形態におけるカメラ本体200の動作について説明する。図3は、カメラ本体200の動作を示すフローチャートである。図3の各ステップは、主にシステム制御部209の指令に基づいて各部により実行される。
まず、ステップS301において、システム制御部209は、画像処理部203の出力信号に対してAE処理を行うようにAE処理部211を制御する。次に、ステップS302において、システム制御部209は、スイッチ217(SW1)がオンであるか否かを判定する。スイッチ217(SW1)がオンの場合(Yes)、ステップS303へ進む。一方、スイッチ217(SW1)がオフの場合(No)、ステップS301へ戻る。
次に、ステップS303において、システム制御部209は、AF動作を行う。なお、AF動作の詳細については後述する。次に、ステップS304において、システム制御部209は、スイッチ217(SW1)がオンであるか否かを判定する。スイッチ217(SW1)がオンの場合(Yes)、ステップS305へ進む。一方、スイッチ217(SW1)がオフの場合(No)、ステップS301へ戻る。
次に、ステップS305において、システム制御部209は、スイッチ218(SW2)がオンであるか否かを判定する。スイッチ218(SW2)がオフの場合(No)、ステップS304へ戻る。一方、スイッチ218(SW2)がオンの場合(Yes)、ステップS306へ進む。ステップS306において、システム制御部209は撮影動作を行う。その後、ステップS301へ戻る。
<AF処理(ステップS303)の詳細>
次に、図4を参照して、本実施形態におけるAF処理(ステップS303)について詳述する。
図4の各ステップは、主に、AF信号処理部204およびシステム制御部209により実行される。
まず、ステップS401において、システム制御部209は、画像処理部203の出力信号に対してAE処理を行うようにAE処理部211を制御する。次に、ステップS402において、AF信号処理部204は、一対の像信号を用いて焦点検出処理を行い、デフォーカス量および信頼度を算出する。なお、焦点検出処理の詳細については後述する。
次に、ステップS403で、ステップS402にて算出されたデフォーカス量と信頼度に基づいてフォーカスレンズ103を駆動する。なお、レンズ駆動の詳細については後述する。
次に、ステップS404において、合焦状態(合焦/非合焦)が判定されているかを判断し、判定されていない場合、ステップS402に戻る。判定されていればステップS405に進み、合焦/非合焦の表示をし、本フローを終了する。
<焦点検出処理(ステップS402)の詳細>
次に、図5を参照して、焦点検出処理(ステップS402)について詳述する。図5の各ステップは、主に、システム制御部209、または、システム制御部209の指令に基づいてAF信号処理部204により実行される。
まず、ステップS501において、AF信号処理部204(システム制御部209)は、撮像素子201内の任意の範囲の焦点検出領域を設定する。次に、ステップS502において、AF信号処理部204は、ステップS501にて設定した焦点検出領域に関し、撮像素子201から焦点検出用の一対の像信号(A像信号およびB像信号)を取得する。次に、ステップS503において、AF信号処理部204は、ステップS502にて取得した一対の像信号に対して、垂直方向に行加算平均処理を行う。行加算平均処理により、像信号のノイズの影響を軽減することができる。次に、ステップS504において、AF信号処理部204は、ステップS503にて行加算平均処理を行った一対の像信号から、所定の周波数帯域の信号成分を取り出すフィルタ処理を行う。
次に、ステップS505において、AF信号処理部204は、ステップS504にてフィルタ処理後の一対の像信号に基づいて相関量を算出する。次に、ステップS506において、AF信号処理部204は、ステップS505にて算出した相関量に基づいて相関変化量を算出する。次に、ステップS507において、AF信号処理部204は、ステップS505にて算出した相関変化量に基づいて像ずれ量を算出する。次に、ステップS508において、AF信号処理部204は、ステップS507にて算出した像ずれ量の信頼度を算出する。次に、ステップS509において、AF信号処理部204は、像ずれ量をデフォーカス量に変換する。
次に、ステップS510において、システム制御部209は、ステップS504にて行われたフィルタ処理に関し、フィルタの種類分だけ演算したか否かを判定する。フィルタの種類分だけフィルタ処理の演算が完了している場合(Yes)、ステップS511へ進む。一方、フィルタの種類分だけフィルタ処理の演算が完了していない場合(No)、ステップS504へ戻る。本実施形態において、ステップS504のフィルタ処理では、例えば、行加算平均処理を行った一対の像信号に対して、帯域の異なる3つの周波数帯域(低域、中域、高域)のバンドパスフィルタを用いた処理(フィルタ処理)を水平方向に行う。但し、低域フィルタ、中域フィルタ、高域フィルタとは、各フィルタが取り出す周波数成分の相対的な高低を示すものであり、絶対的な高低を示すものではない。ステップS510において、システム制御部209は、ステップS504〜S509の一連の処理を3つの周波数帯域の全てに関して行ったか否かを判定する。
次に、ステップS511において、システム制御部209は、合焦判定を行う。この合焦判定とは、フィルタを用いて算出されたデフォーカス量を選択する処理である。すなわち、システム制御部209(決定手段)は、ステップS504〜S509の一連の処理により算出された3つのデフォーカス量と信頼度との組み合わせのうち、いずれのデフォーカス量と信頼度との組み合わせを用いるかを選択(決定)する。
<飽和被写体の課題>
次に、図6を参照して、図のステップS501にて設定された焦点検出領域(AF領域)について詳述する。図は、撮像素子201の画素アレイ601上での焦点検出領域602の説明図である。焦点検出領域602の両側のシフト領域603は、相関演算に必要な領域である。このため、焦点検出領域602とシフト領域603とを合わせた領域604が相関演算に必要な画素領域である。図中のp、q、s、tはそれぞれ、水平方向(x軸方向)での座標であり、pとqはそれぞれ領域604(画素領域)の始点と終点のx座標、sとtはそれぞれ焦点検出領域602の始点と終点のx座標をそれぞれ示している。
図7は、図6の焦点検出領域602に飽和被写体を含まない場合(図7(a)、(b))と含む場合(図7(c)、(d))のAF用信号(一対の像信号)の違いを概念的に説明する図である。図7において、実線701、711は一対の像信号のうちの一方(A像信号)、破線702、712は一対の像信号のうち他方(B像信号)である。また、二点鎖線は各像信号の重心、一点鎖線は撮像素子の飽和レベル(フォトダイオードの電荷蓄積容量の限界)を示している。
図7(a)は、焦点検出領域602に、デフォーカス量Dだけボケた点光源があり、その点光源が適露光で、非飽和状態(像信号が飽和レベルに達していない)にある場合のA像信号701およびB像信号702を示している。図7(b)は、説明上簡単のために、B像信号702を図7(a)の状態からDだけシフトし、相関が最も良い状態を示している。
図7(c)は、図7(a)の点光源の出力が高輝度になり、フォトダイオードへの入射光量が飽和レベルを超えた場合を示している。つまり、図7(c)の像信号は、図7(a)の像信号に比べ、信号レベルが全体的に高くなる。たとえば、図7(a)の図中横点線で示される点光源の端(図中縦点線)におけるB像信号702の信号レベルは、図7(c)のB像信号712では信号レベルが高くなり、飽和レベルと一致している。
つまり、図7(c)は、焦点検出領域602に、デフォーカス量Dだけボケた点光源があり、その点光源が高輝度で、飽和状態にある場合のA像信号711およびB像信号712を示している。図7(c)では、図中一点鎖線で示した飽和レベルを超える出力領域でA像信号711およびB像信号712の出力が、飽和レベルで一定値にクリップされる。この場合、図7(d)に示すように、B像信号712を図7(c)の状態からd(D > d)だけシフトした状態が、最も相関が良い状態になる。
図7(a)では、視差によるA像信号とB像信号の像ずれが顕著に出るピーク部分の信号により、相関演算の結果、正しいデフォーカス量Dが算出される。一方、図7(c)では、飽和のためピーク部分が検出できず(飽和レベルで一定値にクリップされる)、相関演算の結果、実際のデフォーカス量Dよりも小さいdしかボケていないように誤検出される。
<飽和被写体を含む場合の、レンズ位置とデフォーカス量との関係>
図8は、図6の焦点検出領域602に飽和被写体を含む場合の、レンズ位置とデフォーカス量との関係を概念的に説明する図である。図8中、領域Sで示した領域が合焦近傍で、点線で示したレンズ位置とデフォーカスの関係がリニアな状態とほぼ一致している。つまり、この領域Sでは、算出されたデフォーカス量の信頼度が高く、そのままレンズ駆動して問題ないことが分かる。それに対し、領域Lで示した領域は像がボケている領域で、点線で示したレンズ位置とデフォーカス量の関係がリニアな状態と大きく乖離して、レンズ位置に関わらず、デフォーカス量はほぼ一定になっている。
図9に、図8の領域Lの(a)、(b)、領域Sの(c)、(d)のポイントのそれぞれのAF用信号(一対の像信号)を示した。図9において、実線911は一対の像信号のうちの一方(A像信号)、破線912は一対の像信号のうち他方(B像信号)である。
図9(a)、(b)で示したボケ状態(図8の領域L)では、A像信号911およびB像信号912の半値幅が広くなり、出力が飽和レベルで一定になる幅が広くなる。そのため、出力が一定になる部分の相関演算への影響が支配的になるため、図8の領域Lに示したようにデフォーカス量の変動が小さくなる。
一方、図9(c)、(d)で示した近傍(図8の領域S)では、A像信号911およびB像信号912の半値幅が狭くなり、出力が飽和レベルで一定になる幅も狭くなる。そのため、A像信号911およびB像信号912の裾の部分のずれ量の相関演算への影響が支配的になるため、図8の領域Sに示したようにレンズ位置に応じてデフォーカス量も変動する。
つまり、飽和被写体の場合、ボケ状態では本来のピーク部分の出力が一定になる部分の相関演算への影響が支配的になり、デフォーカス変動量が小さくなる。
以上より、飽和被写体を含む枠でオートフォーカスする場合は、実際のボケ量よりもデフォーカスが小さく算出され、またボケ状態でのデフォーカスの変動が小さいことを考慮して、合焦判定基準を変えたり、駆動方法を工夫したりする必要がある。
なお、図7、図8、図9は概略的な説明図であり、飽和による相関演算への上記影響の度合いは、飽和被写体の輝度、大きさ、形状や、センサ特性などにより変化する。さらに、一般的なシーンでは、焦点検出領域602内に飽和被写体のほかの高コントラスト被写体等が含まれることがある。その場合は、その高コントラスト被写体の像の相関により、特性が変化することもある。
[第1の実施形態]
<第1の実施形態のレンズ駆動(ステップS403)の詳細>
ここで、図10を参照して、第1の実施形態のレンズ駆動(ステップS403)について説明する。図10の各ステップは、主にシステム制御部209により実行される。
まず、ステップS1001で、ステップS511で選択されたデフォーカス量をレンズ駆動量(Drive量)に設定する。次に、ステップS1002で、ステップS1001で設定したDrive量だけレンズを駆動する。次に、ステップS1003において、ステップS402の焦点検出処理を行う。
次に、ステップS1004で図7〜9で説明したように、焦点検出の対象像が、誤検出されるような飽和被写体であるかどうかの判定を行う。飽和判定については、後で詳説する。次に、ステップS1005では、ステップ1003(ステップS508)で算出した信頼度を参照し、信頼度が高いか判定する。信頼度が低ければ、ステップS1001に戻り、信頼度が高ければステップS1006に進む。
次に、ステップS1006では、ステップS1003(ステップS507)で算出したデフォーカス量から判断される目標位置が合焦管理幅の範囲内であるか判定する。そして、合焦管理幅の範囲内であれば、ステップS1007に進み、合焦判定をして、本フローを終了する。これは、焦点検出の対象像の位相差がゼロもしくはゼロ付近になるためである。合焦管理幅としては、像の合焦判定をする閾値になるため、±1Fδ以下の値を設定することが望ましい。また、合焦管理幅は図8の領域S(合焦近傍)内に設定される。図8で説明したように、この領域Sではレンズ位置とデフォーカスの関係がリニアで信頼度が高いため、そのまま合焦判定をし、レンズ駆動を終了する(合焦動作を終了する)ことができる。
一方、デフォーカス量が合管理幅の範囲外であれば、ステップS1008に進む。このときは、フォーカスレンズの駆動完了後に再度焦点検出を行うことになる。
図8の領域Lのように、飽和被写体の影響でデフォーカス量が誤検出されている可能性があるため、ステップS1008では、S1004で判定した飽和被写体フラグの状態を判定する。飽和被写体フラグがoffであれば(飽和被写体でなければ)、デフォーカス量が誤検出されていないと判断できるので、ステップS1009で、ステップ1003(ステップS507)で算出したデフォーカス量が第1の見切り合焦幅以下であるか判定する。第1の見切り合焦幅より大きい場合は、ステップS1001に戻る。第1の見切り合焦幅以下である場合は、S1011の第1の見切り合焦駆動に進み、本フローを終了する。
ステップS1011の見切り合焦駆動は、図12で後述するように、所定の駆動回数レンズを駆動させたら合焦判定を出してレンズ駆動を強制的に駆動終了する駆動制御処理である。見切り合焦駆動は、ワンショットAF時に被写体が動いている場合にいつまでも合焦できない不具合や、経年劣化によるレンズの駆動精度の悪化によって合焦しにくくなる不具合に対応する一般的な技術である。詳細は後で説明する。
上述したように、ステップS1011の見切り合焦駆動は、レンズ駆動を強制終了するため、この駆動に入るには、焦点検出の信頼度が高く(ステップS1005)ある程度合焦近傍にレンズがあることが必須である。そのため、この見切り合焦駆動に入るか否かを判定する第1の見切り合焦幅は、±5Fδ程度の値を設定するのが望ましい。
一方、ステップS1008で、飽和被写体フラグがonであれば(飽和被写体であれば)、デフォーカス量が誤検出されている可能性が高い。このため、ステップS1010で、ステップ1003(S507)で算出したデフォーカス量が、第2の見切り合焦幅以下であるか判定する。飽和被写体である場合は、図7〜9で説明したように、実際のデフォーカス量よりも小さいデフォーカス量が誤検出され、かつ変動しない傾向があるため、第2の見切り合焦幅は、第1の見切り合焦幅よりも小さく設定することになる。
つまり、飽和被写体である場合、図8の領域L内で見切り合焦駆動に入りボケ合焦することを回避する必要があるため、第2の見切り合焦幅は、領域L内で誤検出されるデフォーカス量よりも小さく設定する必要がある。そのため、第2の見切り合焦幅は±2Fδ程度に設定することが望ましい。第2の見切り合焦幅より大きい場合は、ステップS1001に戻る。第2の見切り合焦幅以下である場合は、S1011の第1の見切り合焦駆動に進み、本フローを終了する。
本実施形態において、見切り合焦幅|A|と、第1の見切り合焦幅|B|と、第2の見切り合焦幅|C|の関係は、
|A| < |C| < |B| ・・・(1)
となっている。
このように、飽和被写体が検出された場合は、実際のボケ量よりも小さいデフォーカスが誤検出されることを考慮して、通常時(飽和被写体が検出されていない時)よりも、見切り合焦駆動に入る閾値を小さく設定する。これにより、ボケたまま合焦判定されることを抑制できる。
次に、図11を参照して、飽和被写体判定(ステップS1004)について説明する。
まず、ステップS1101でデフォーカスの変化量(Defocus変化量)が所定の閾値(飽和被写体ΔdefocusTh)以下であるかを判定する。Defocus変化量は、ステップS511で選択されたデフォーカスと、前回のデフォーカスとの差分である。飽和被写体ΔdefocusThは、ステップS511で選択されたデフォーカスに基づいて、ステップS1002でレンズ駆動した前後のレンズ移動量、もしくは像面移動量から決められる閾値である。すなわち、レンズ駆動量もしくは像面移動量から期待されるデフォーカスの変化に対し、S511で算出されるデフォーカスがどの程度変化したかで、デフォーカスの変化の有無を判断する。
次に、ステップS1101でデフォーカスの変化が大きい(変化がある)と判断された場合は、S1105へ進み、飽和被写体フラグにoffを設定して本フローを終了する。一方、デフォーカスの変化が小さい(変化が無い)と判断すると、ステップS1102に進み、飽和被写体Countをカウントアップする。
次に、ステップS1103に進み、飽和被写体Countが所定の閾値(飽和被写体CountTh)以上かどうかを判断し、飽和被写体を検出する。すなわち、デフォーカスの変化が小さい(変化が無い)状態が所定回数続いたかを判断する。これは、相関演算のばらつきでデフォーカスの変化が無いと誤検出されたり、レンズ駆動の応答性が悪い時に誤検出されたりすることを防ぐためであり、飽和被写体Countは2以上を設定することが望ましい。また、ここでは回数で閾値を決めたが、時間(期間)で閾値(所定期間)を決めても、誤検出を防ぐことができる。ステップS1103で飽和被写体Countが閾値以上である(飽和被写体検出された)場合、ステップS1104に進み、飽和被写体フラグをonにして、本フローを終了する。一方、飽和被写体Countが閾値より小さければ、ステップS1105に進み、飽和被写体フラグにoffを設定して本フローを終了する。
本フローでは、デフォーカスの変化の有無のみで飽和被写体検出を行った。しかしながら、画素単位で飽和している画素が閾値以上あるか判定した場合に限定して飽和被写体と判定したり、デフォーカスが小さく誤検出されることを鑑み、デフォーカスが所定の範囲内にあるかを判定したりするステップを加えてもよい。これにより、より精度良く飽和被写体を検出することができる。
次に、図12を参照して、見切り合焦駆動(ステップS1011)について説明する。
まず、ステップS1201で見切り合焦駆動した回数のカウント(見切りCount)を初期化する。次に、ステップS1202で、S1003の焦点検出処理で算出したデフォーカス量をレンズ駆動量(Drive量)に設定する。続いて、ステップS1002で、ステップS1001で設定したDrive量だけレンズを駆動し、見切りCountをカウントアップする。
次に、ステップS1204で、ステップS402焦点検出処理フローに入り、デフォーカス量を算出する。ステップ1205では、ステップS1204で算出したデフォーカス量が合焦管理幅以下であるかを判定し、合焦管理幅以下であれば、ステップ1206に進み、合焦判定をして、本フローを終了する。一方、デフォーカス量が合管理幅より大きければ、ステップS1207に進み、ステップS1004飽和被写体判定フローに入る。
次にS1208で、見切りCountがゼロでなければ、飽和被写体判定結果を確認し、飽和被写体フラグの状態が変化していたら、そのまま本フローを終了する。一方、見切りCountがゼロもしくは、見切りCountがゼロでなくかつ飽和被写体フラグの状態が変化していなければ、ステップS1209に進む。
次に、ステップS1209では、デフォーカスが合焦管理幅以下であるか判定し、合焦管理幅以下であれば、ステップS1210に進み、合焦判定をして、本フローを終了する。一方、デフォーカスが合焦管理幅より大きければ、ステップS1211に進み、ステップS402焦点検出処理フローに入り、その後ステップS1202に戻る。また、ステップS1211で信頼度が低くなった場合は、非合焦判定をして、本フローを終了する(不図示)。
また、上記では見切り合焦幅を変えることでボケ合焦を抑制したが、見切り合焦回数を変えることでも効果が得られることを、図13と図14を参照して説明する。図13のステップS1301からS1307までは図10のステップS1001からS1007と同じため説明は省略する。
ステップS1306でデフォーカスが合管理幅より大きければ、ステップS1308で、まずデフォーカス量が第1の見切り合焦幅以下であるか判定する。次に、ステップS1309で、ステップS1304で判定した飽和被写体フラグのon/offを判定し、offであれば、ステップS1311(ステップS1011)の第1の見切り合焦駆動に入り、その後本フローを終了する。一方、飽和被写体フラグがonであれば、図14に示す第2の見切り合焦駆動に入り、その後本フローを終了する。
図14の第2の見切り合焦駆動は、第1の見切り合焦駆動(ステップS1011)と、ステップS1409の見切りCountの閾値のみが異なり、第1の見切りCountThよりも大きい第2の見切りCountThが設定される。つまり、飽和被写体検出された場合は、されなかった場合よりも、多く見切り合焦駆動を実行するようになる。
これにより、第1の見切りCountThではレンズ駆動が足りず合焦まで駆動できなかったシーンでも、第2の見切りCountThでは、よりレンズ駆動が継続されるため、合焦率が改善できる。
このように、飽和被写体検出がされた場合に、見切り合焦駆動の回数や時間を増やすことで合焦率を改善できる。また、見切り合焦駆動の制限回数や制限時間の制限をなくす(解除する)ことでも、本効果は得られる。
また、説明の簡単のために、図6で示したように、焦点検出領域(AF領域)をひとつだけ設定した場合について説明したが、複数のAF領域の相関演算を実施し、その結果を用いてオートフォーカスする領域を自動選択する場合でも、本件の効果は得られる。
以上より、本実施形態によれば、誤検出している飽和被写体を検出し、レンズ駆動を終了させるまでの判定基準を適正に変更することで、高輝度被写体を含む画像での合焦率を改善できる。
[第2の実施形態]
<第2の実施形態におけるレンズ駆動(ステップS403)の詳細>
次に、図15を参照して、本発明の第2の実施形態におけるレンズ駆動(ステップS403)について説明する。本実施形態に係る撮像装置10において、上述した実施例1に係る撮像装置10と同等の構成については説明を省略する。
まず、ステップS1501で飽和被写体フラグのon/offを判定し、offの場合、ステップS1503に進み、S511で選択されたデフォーカス量をレンズ駆動量(Drive量)に設定する。一方、飽和被写体フラグがonの場合は、S511で選択されたデフォーカスをm倍(>1)してレンズ駆動量(Drive量)に設定する。次に、ステップS1504で、ステップS1001で設定したDrive量だけレンズを駆動する。
このように、飽和被写体検出された場合は、相関演算で算出されたデフォーカスよりも大きくレンズを駆動することで、デフォーカスの変化の小さい(変化の無い)ボケ状態をより早く抜け、より早く合焦できるようになる。本実施形態では、Drive量にデフォーカスをm倍した値を設定したが、たとえば10Fδといった所定値を設定しても本件の効果は得られる。
以上より、本実施形態によれば、誤検出している飽和被写体を検出し、レンズ駆動方法を適正に変更することで、高輝度被写体を含む画像での合焦率を改善できる。
[第3の実施形態]
<第3の実施形態におけるレンズ駆動(ステップS403)の詳細>
次に、図16を参照して、本発明の第3の実施形態におけるレンズ駆動(ステップS403)について説明する。本実施形態に係る撮像装置10において、上述した実施例1に係る撮像装置10と同等の構成については説明を省略する。また、図16のステップS1601からS1607までは図10のステップS1001からS1007と同じため説明は省略する。
ステップS1606でデフォーカスが合管理幅より大きければ、ステップS1608で、飽和被写体フラグのon/offを判定する。飽和被写体フラグがoffの場合は、ステップS1610でデフォーカス量が第1の見切り合焦幅以下であるか判定し、第1の見切り合焦幅より大きい場合はステップS1601に戻る。デフォーカスが第1の見切り合焦幅以下の場合はステップS1611に進み、第1の見切り合焦駆動に入り、その後本フローを終了する。一方、ステップS1608で飽和被写体フラグがonの場合は、ステップS1609に進み、非合焦判定をして、本フローを終了する。
このように、合焦管理幅に至っていない(ボケた)状態で飽和被写体を検出した場合は、非合焦判定を出すことで、ボケ状態で合焦判定してしまう不具合を回避できる。
また、合焦管理幅に至っていない(ボケた)状態で飽和被写体を検出した場合に、S405で、非合焦枠の色を変えたり、枠を点滅させたり、または飽和被写体フラグアイコンを別途表示するなど、ユーザーに通知する通知手段を備えることが好ましい。飽和被写体フラグのために非合焦になったことを通知することで、再度SW1を押し直し続けることで合焦できる、または手動で合焦近傍までレンズを動かしてからオートフォーカスすることで合焦できることをユーザーに知らせることができる。
また、システム制御部209は、撮影した画像を、「飽和被写体」を示す属性情報と関連付けて記録媒体に記録してもよい。これにより撮影画像を再生する際にも飽和被写体であることを示すアイコンを表示することができ、ユーザーは飽和被写体を撮影した画像であることを容易に識別することができる。
以上より、本実施形態によれば、誤検出している飽和被写体を検出し、レンズ駆動を終了させるまでの判定基準を適正に変更することで、高輝度被写体を含む画像での合焦率を改善できる。
上述の実施形態によれば、誤検出している飽和被写体を検出し、レンズ駆動を終了させるまでの判定基準やレンズ駆動方法を適正に変更することで、高輝度被写体を含む画像での合焦精度を改善できる。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 レンズ装置
103 フォーカスレンズ
200 カメラ本体
204 AF信号処理部
213 表示部
217 スイッチ(SW1)
218 スイッチ(SW2)

Claims (5)

  1. フォーカスレンズを備えた撮像光学系の異なる瞳領域を通過した光束を光電変換して、一対の焦点検出のための信号を出力することが可能な撮像手段と、
    前記焦点検出のための信号に基づいてデフォーカス量を検出する焦点検出手段と、
    前記検出されたデフォーカス量がゼロもしくはゼロ付近になる位置を目標位置とする前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御手段と、
    前記焦点検出の対象像が、飽和被写体であるか否かを判定する飽和判定手段と、を有し、
    前記飽和判定手段は、前記検出されたデフォーカス量の変化量が、所定より小さい状態が、所定回数または所定期間、続いた場合に、前記焦点検出の対象像が飽和被写体であると判定することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記焦点検出のための信号が飽和している画素を検出する検出手段を更に有し、
    前記飽和判定手段は、前記検出されたデフォーカス量の変化量が、所定より小さい状態が、所定回数または所定期間続いた場合であって、前記検出手段により、飽和している画素が所定数以上、検出された場合に飽和被写体として判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記飽和判定手段は、前記検出されたデフォーカス量の変化量が、前記制御手段によって駆動される前記フォーカスレンズの移動量から期待される変化量に対し小さい状態が、所定回数または所定期間続いた場合に、飽和被写体として判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. フォーカスレンズを備えた撮像光学系の異なる瞳領域を通過した光束を光電変換して、一対の焦点検出のための信号を出力することが可能な撮像手段を有する撮像装置の制御方法であって、
    前記焦点検出のための信号に基づいてデフォーカス量を検出する焦点検出工程と、
    前記検出されたデフォーカス量がゼロもしくはゼロ付近になる位置を目標位置とする前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御工程と、
    前記焦点検出の対象像が、飽和被写体であるか否かを判定する飽和判定工程と、を有し、
    前記飽和判定工程では、前記検出されたデフォーカス量の変化量が、所定より小さい状態が、所定回数または所定期間続いた場合に、前記焦点検出の対象像が飽和被写体であると判定することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  5. 撮像装置が有するコンピュータを、請求項1乃至のいずれか一項に記載の撮像装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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