JP6914700B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット法の如き画像形成方法における静電荷潜像を現像するためのトナー粒子の製造方法に関する。
水系媒体中でトナー粒子を生成する方法においては、濾過装置のような固液分離装置に代表される分離手段を用いてトナー粒子が分散した分散液からトナー粒子を分離する。そして、洗浄、脱水を行い、湿潤トナー粒子ケーキを得た後、乾燥、そして必要に応じて分級を行い、その後所定の添加剤を加えてトナーを製造している。
洗浄、脱水する方法としては、例えば、ろ布と真空トレイが密着したベルトフィルターを用いる方法が知られている(特許文献1)。また、ベルトフィルターを使用して、より低含水率のトナー粒子ケーキを生成する方法も提案されている(特許文献2参照)。より低い含水率とすることによって、乾燥工程におけるトナーへの熱ダメージを低減することができる。
一方、遠心分離機を使用したトナー粒子分散液の固液分離、洗浄・脱水方法が提示されている(特許文献3参照)。この方法によれば洗浄性が良好で、かつ含水率が低いトナーケーキを得ることができる。
特登録3972975号公報 特登録4898334号公報 特開2013−83890号公報
しかしながら、近年、環境問題への対応から、装置の電力消費の低減、省エネルギー化に対する要求がより一層高まっており、従来以上に生産効率の良い濾過方法が要求されている。生産効率を高めるためには、濾過装置における処理量を多くすることが有効であるが、トナー粒子ケーキが厚くなって洗浄、脱水の効率が著しく低下してしまう。
また、高精細な画像を形成することができるトナーが求められている。そのためには、すぐれた特性を有するトナーが必要であり、製造過程でのトナー粒子への熱ダメージを低減することが求められている。
本発明の目的は、生産効率に優れており、トナー粒子に与える熱ダメージが小さいトナー粒子の製造方法を提供することである。
本発明は、水およびエタノールを含有する水系分散媒体中にトナー粒子が分散したトナー粒子分散液からトナー粒子を分離して、第一トナー粒子ケーキを得る工程、および
前記第一トナー粒子ケーキを洗浄液で洗浄しながら脱水を行う、あるいは、前記第一トナー粒子ケーキを洗浄液で洗浄し、洗浄後に脱水することによって、第二トナー粒子ケーキを得る工程、
を有するトナーの製造方法であって、
前記水系分散媒体が、前記エタノールを0.33〜2.96質量%含有し、
前記第一トナー粒子ケーキが、
i)含水率11.530質量%であり、
ii)エタノール0.0380.34質量%含有する、
ことを特徴とするトナーの製造方法に関する。
本発明によれば、生産効率に優れており、トナー粒子に与える熱ダメージが小さいトナーの製造方法を提供することができる。
圧搾通気手段を有する圧搾通気機構を具備したベルトフィルター概略図である。 図1内のA−A’断面図である。 図2内のB−B’断面図である。 トナー粒子ケーキ中のトナー粒子と、トナー粒子間の空隙に液体が捕捉された状態を示す概略図である。 遠心分離機の一例を示す概略断面図である。 ロータリージョイントの一例を示す概略断面図である。
本発明の製造方法では、水系分散媒体中にトナー粒子が分散したトナー粒子分散液からトナー粒子を分離して、第一トナー粒子ケーキを作製する。その後、第一のトナー粒子ケーキの洗浄・脱水を行う。そして、第一トナー粒子ケーキが、i)含水率10〜50質量%であり、ii)水と任意に混合し得る有機溶媒を0.03〜10.0質量%含有することが特徴である。特に、ii)を満たすことが大きな特徴である。
例えば、ベルトフィルターや遠心式の濾過装置を用いてトナー粒子分散液からトナー粒子を分離して第一のトナー粒子ケーキを得る。次いで、第一トナー粒子ケーキに洗浄液を通過させてトナー粒子の洗浄を行う。
洗浄前の第一トナー粒子ケーキ中のトナー粒子は、残存する水系媒体による液架橋が粒子間に形成された状態で存在する。この状態で洗浄液を通過させても、洗浄水の脱水性は低くなる。これは液架橋した水系媒体が抵抗となるためと考えられる。生産性を高めるために処理量を増やし、ケーキ厚を高めると、更に、洗浄水の脱水効率が低くなってしまう。
そこで、本発明においては、第一のトナー粒子ケーキに、水と任意に混合し得る有機溶媒(例えば、メタノールやエタノール)を0.03〜10.0質量%含有させている。このような有機溶媒を含有させることによって、トナー粒子ケーキ中のトナー粒子間に存在する水系媒体の界面張力が低下し、液架橋状態が崩れる。その為に、洗浄液がトナー粒子ケーキを通過する際の抵抗が小さくなり、洗浄液の脱水性が向上する。尚、第一トナー粒子ケーキに有機溶媒を含有させるためには、例えば固液分離する前のトナー粒子分散液に、水と任意に混合し得る有機溶媒を加えればよい。尚、「水と任意に混合し得る有機溶媒」とは、水に対して、上限なく溶解する有機溶媒を意味する。
本発明においては、第一のトナー粒子ケーキが含有する水と任意に混合し得る有機溶媒は、0.03〜10.0質量%であることが必要である。有機溶媒の量が上記の範囲内であれば、トナー粒子に対するダメージを抑えて、トナー粒子の合一を抑制しつつ、洗浄液の脱水性の向上や洗浄による帯電性の向上の効果が十分に得られるようになる。
また、第一トナー粒子ケーキの含水率は、10〜50質量%であることが必要である。含水率が上記の範囲内であれば、有機溶媒が適度にトナー粒子ケーキ全体に分散するため、十分な添加効果が得られる。
本発明においては、第一トナー粒子ケーキに水と任意に混合し得る有機溶媒を含有させる方法は特に制限はない。水系媒体に予め有機溶媒を加えておく方法、固液分離時に有機溶媒を加える方法などがある。中でも、水系媒体に予め有機溶媒を含有させる方法が好ましく、この場合、帯電特性に優れたトナー粒子が得られることがわかった。これは、有機溶媒が、トナー粒子表面に存在する極性成分を除去しているためと考えられる。
水系媒体に予め有機溶媒を加えておく場合には、水系分散媒体中に、水と任意に混合し得る有機溶媒を0.3〜20質量%含有させることが好ましい。
本発明においては、水と任意に混合し得る有機溶媒が、メタノールまたはエタノールであることが好ましい。メタノールやエタノールは、トナー粒子ケーキを洗浄する洗浄水の脱水効率が高く、帯電性を向上させる効果が発現しやすい。
また、本発明においては、第一トナー粒子ケーキの洗浄に用いられる洗浄液が水であることが好ましい。水と任意に混合し得る有機溶媒との混合液を洗浄液として使用することもできるが、トナー粒子に有機溶媒を残存させると性状変化を起こす可能性がある。その為、洗浄液は水であることが好ましい。
第一トナー粒子ケーキを洗浄した後は、再び脱水を行って、第二トナー粒子ケーキを形成する。この際に用いられる脱水装置としては、ベルトフィルターや遠心式の濾過装置を用いることができる。また、第一トナー粒子ケーキを洗浄液で洗浄しながら脱水を行ってもよい。
本発明の製造方法を実施することができる装置の一例としては、真空式の濾過装置である濾布走行式のベルトフィルターを例示することができる。以下、ベルトフィルターでの処理の流れに沿って説明する。
図1、図2及び図3は、圧搾通気機構を有するベルトフィルターの例である。但し、本発明はこれらに限定されない。
図1、図2において、1はロール、2は濾布、3は送液口、4は真空トレイ、5はケーキ、6は濾布洗浄装置、7はケーキ洗浄装置、8は圧搾通気機構である。
また、図2は図1内のA−A’断面図であり、圧搾通気機構8の好ましい例としての概略図である。図2において、9は接離機構、10は圧縮気体導入口、11はケーシング、15は圧搾通気手段である。
また、図3は、図2内のB−B’の面を下方から見た図であり、圧搾通気手段15のケーキ5と接する部分の局部拡大図である。図3において12は弾力部材、13は穿孔部材、14は圧縮気体出口である。
以下、図1、図2及び図3を用いて本発明のトナーの製造方法の好ましい一態様について説明する。
図1に示すベルトフィルターは、濾布2がロール1の間に張架され、ロール1の回転により矢印Cの方向に連続又は間欠駆動される。濾布下方(駆動上側の濾布の下方)には、1体もしくは複数に分割された固定式の真空トレイ4が設置されている。この真空トレイ4は真空ポンプ(図示しない)により減圧される構造を有している。
種々の湿式造粒法により得られたトナー粒子分散液中のトナー粒子表面には、各種の分散安定剤が存在する。この分散安定剤を溶解、又は除去するため、それぞれの湿式造粒方法に適した前処理を行う。この前処理を行った後、トナー粒子分散液は、送液口を介して濾布2上に供給され、減圧の影響を受けて、トナー粒子が分離され、第一トナー粒子ケーキが形成される。
次に、第一トナー粒子ケーキと濾布2は、ロール1の回転により矢印Cの方向に送られて、上部に1基〜複数基のケーキ洗浄装置7を有する洗浄部(洗浄工程)に送られる。ケーキ洗浄装置7からは、必要に応じて1種又は複数種の洗浄液が散布され、それによって第一トナー粒子ケーキ中の溶解物質又は分散物質が洗浄・除去される。
次に、洗浄水を含有するトナー粒子ケーキと濾布2は、ロール1の回転により矢印Cの方向に送られて、脱水工程に送られる。脱水工程は図1に示すように複数のスパン(図1では脱水工程が2スパンの場合を示す)に分かれていることが好ましく、矢印C方向に対して下流側のスパンに圧搾通気手段を有する圧搾通気機構8が設置されていることが好ましい。図示するように最下流側に圧搾通気機構8を設けることにより前スパンで絞りきれなかった水分を最終スパンでさらに絞ることができ、脱水作用が有効に働く。そして、最終スパンを経ることによって、第二トナー粒子ケーキが形成される。
該圧搾通気機構8は接離機構9を有しており、穿孔を有する穿孔部13、該穿孔部を取り囲むようにして設けられ、弾性を有する弾力部12を有する圧搾通気手段15がケーキ5に対して接離可能な構造となっている。穿孔部13は、図3に示すように、例えば適当な鉄板にパンチングにより貫通した孔(圧縮気体出口14)を複数持つ構成となっている。接離機構9が働き、穿孔部13がケーキ5に接し、圧搾が行われる。更に、接触状態で、圧縮気体出口14から圧縮気体が吹き出させて、圧縮気体をケーキ5中に通気させる。この際、弾力部12もケーキに接しさせ、圧縮気体がケーキに集中して作用するようにする。こうして圧搾通気を行うことにより、ケーキ5に含まれる水分を減少させる。また水分と共にトナー粒子表面に付着した各種成分がトナー粒子から分離し、均一な洗浄が行える。孔(圧縮気体出口14)数としては特に限定されないが、複数の孔が形成する孔の合計面積を、パンチング前の鉄板表面積に対して20〜70%にすることが圧搾通気機構の強度面と適当な通気量を得るためには好ましい。
この時、穿孔部13に設けられている圧縮気体出口14がケーキ5の状態により詰まりを起こす場合等は、フィルター、メッシュ等で覆って詰まりを防止しても良い。
接離機構9は上記したケーキ5との接離運動が可能であれば特に限定されるものではないが油圧機構であることが好ましい。油圧機構であると弾力部12及び穿孔部13とケーキ5が接する際の圧力が調整し易く、接離運動の制御にも有効である。
圧搾時、弾力部12は、濾布2対して(実際には、トナー粒子ケーキを介して接触している)、圧力P2(kPa)をもって当接されていることが好ましく、その際の圧力は、
20≦P2≦1000
であることが好ましい。尚、この圧力P2は、ケーキ5に圧縮気体を通気させる際に圧搾通気部から圧縮気体がもれて、ケーキ外を通過してしまうのを防ぐためのシール圧として働く。圧力P2が上記の範囲内であれば、トナー粒子に対して過度な負荷を加えることなく、良好なシールを達成することができる。
また、該圧縮気体はコスト面から圧縮空気であることが好ましく、圧縮空気の圧力P1(kPa)は、
10≦P1≦900
であることが好ましい。
圧縮空気の圧力が上記の範囲内であれば、トナー粒子に対して過度な負荷を加えることなく、含水率を良好に下げることができる。
この圧搾通気時、濾布2は間欠駆動させることが好ましい。濾布間欠運動型のベルトフィルターでは、濾布2が間欠運動している間の停止時に接離機構を連動させてケーキ5と弾力部12及び穿孔部13を接触させれば弾力部12とケーキ5のシール作用も良好に働くために圧縮気体の通気も容易にできる。
また、本発明に係るベルトフィルターが真空式(減圧式)のベルトフィルターであることが好ましい。真空式のベルトフィルターにおいては、濾布の下方に、減圧可能な真空トレイが設けられており、ケーキ作成工程等の各工程で濾別された濾液は、減圧された真空トレイ4に集められ、図示しない濾液管により図示しない真空タンクヘ送られる。減圧作用を有効に働かせるためには、濾布2は間欠駆動させることが好ましく、減圧状態では、濾布2と真空トレイ4が密着しており摺擦しないことが好ましい。また、圧縮気体通気時にも真空トレイ4からの減圧状態を形成させておくことが好ましい。
脱水されて形成された第二トナー粒子ケーキは、ロール1によってもたらされる曲率により、濾布2より剥離される。第二トナー粒子ケーキは、必要に応じて解砕され、次工程の乾燥工程へ搬送されて公知の方法により乾燥される。
乾燥工程は熱気流中にトナー粒子ケーキを粉粒状に分散させて、熱気流と並流に送りながら乾燥する気流乾燥であることが好ましい。気流乾燥は短時間に大量のトナー粒子ケーキを低コストで乾燥が可能である。気流乾燥機としては、均質な乾燥を行う為に、サイクル管を有する気流乾燥機であることが好ましい。具体的には、フラッシュジェットドライヤー(セイシン企業社製)が好ましく用いられる。
次に、本発明に用いることができる遠心式の濾過装置について説明する。
遠心式の濾過装置の一例を図5に示す。但し、本発明はこの装置に限定されるものではない。
図5において、31はバスケット、32は回転軸、33は液体媒体の透過孔、34はろ過フィルター、35はトナー粒子ケーキ、36はロータリージョイント、37は気体媒体の導入経路、38は液体導入経路、39は気体媒体導入経路バルブ、40は液体導入経路バルブ、41は遠心分離機ケーシング、42は排出経路、43は気体流量計、Mは駆動体を示している。
遠心分離機は、駆動体Mに接続された回転軸32と、回転軸32と一体的に回転するバスケット31を有する。この駆動体と回転軸の接続はベルトを介していても良い。バスケットの外周壁はトナー粒子分散液をろ過した際に生じる分散液や、洗浄水など液体媒体の透過孔33を有する。更に、バスケット外周壁の内側にはトナー粒子分散液をろ過するためのろ過フィルター34が装着される。
ここで用いられるろ過フィルターとしては、トナー粒子分散液をトナー粒子と液体媒体に分離する能力を有する物であれば特に制限は無い。具体的には、ろ布、樹脂製フィルター、金属ワイヤー製フィルター、セラミックス製フィルター、及び、プレートフィルターなどが挙げられる。その中でも、強度や目詰まりのし難さ等から金属ワイヤー製フィルターやプレートフィルターが好ましい。
また、バスケットの上面、底面は密閉されており、ロータリージョイント36を介して外部と接続されている。なお、ここで用いられているロータリージョイントは一例であり、バスケット内部の気密性を確保しながら回転可能な部材であれば特に限定されるものではない。
ロータリージョイントの一例の概略断面図を図6に示す。中空の円筒形回転軸54が接続部55でバスケットの上部に接続される。接続部の他端はシール面圧調整部材57によってシールされており、気密性が確保されている。更に、シール面圧調整部材57にはスプリング58が接しており、回転軸内の圧力に応じた力でシール面圧を増減し、気密性が確保されている。回転軸はベアリング56によって支持されており、ケーシング59内で回転可能となっている。バスケット内へ液体や気体を導入する際は、回転軸54内を貫通する液体導入経路53を介して行われる。
なお、遠心分離機にはトナーケーキをフィルターから剥離するための装置や、剥離したケーキを回収するための吸引パイプまたは回収口、フィルターを再生洗浄するための装置が具備されていても良い。
以下、図5及び図6を用いて本発明について詳細に説明する。但し、これは一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
水系媒体中で形成したトナー粒子分散液は、液体導入経路38を経てバスケット31内へ導入される。その際、バスケットを回転させながら導入することが、バスケットの外周方向に対して厚みの均一なトナー粒子ケーキ層を形成することができるため好ましい。これは、バスケットの底面側にトナー粒子ケーキが堆積しやすくなったり、図4の25に示したような気体や洗浄水のパス経路の形成を抑制できたりするためである。具体的には、遠心分離機のバスケットの内側にトナー粒子分散液を導入する際の遠心加速度は2940〜7840m/sであることが好ましい。なお、遠心加速度は次の式により求めることができる。
遠心加速度(m/s)=1.096×r×N×10−6
ただし、rはフィルターの半径(m)、Nはバスケットの1分当たりの回転数(rpm)を表す。
なお、この式で用いているバスケットの1分当たりの回転数は通常の回転計により測定することができる。このような回転計としては、例えば「HT−4200」(小野測器製)を挙げることができる。
バスケットを回転させて遠心ろ過を行い、トナー粒子分散液からトナー粒子を分離し、第一トナー粒子ケーキを得る。
その後、バスケットを回転させながら、液体導入経路38から洗浄用の液体媒体を導入してトナー粒子の洗浄を行う。
トナー粒子の洗浄を行った場合はトナー粒子ケーキが洗浄用の液体媒体を含んでいるので、トナー粒子ケーキに気体媒体を通気させながら、脱水を行い第二トナー粒子ケーキを形成する。
この際、バスケットの回転速度は特に指定されるものではないが、気体媒体を通気させる際の遠心加速度は4900〜19600m/sの範囲が好ましい。気体媒体を通気させる際の遠心加速度をこのように設定することで、トナー粒子に与えるダメージを小さく抑え、トナー粒子分散液に適度なろ過圧を与えることができ、効率良くろ過を行うことができる。
また、洗浄後のトナー粒子ケーキに通気させる気体媒体の量と時間は特に指定されるものではないが、気体媒体の量をa(m)、トナー粒子ケーキの体積をb(m)、気体媒体を通気させる時間をc(sec)とするとき、これらの関係が
2≦a/b
1×10−6≦a/c
を満たすことが好ましく、より好ましくは
2≦a/b≦100
1×10−6≦a/c≦6×10−3
を満たすことである。
このように気体媒体の量、トナー粒子ケーキの体積、気体媒体を通気させる時間を調整することによって、図4の24に示したようなトナー粒子間に存在する水分や不純物の量を十分に低減することができる。気体媒体の量は気体媒体の導入経路37に取り付けられた通常の気体流量計43により測定することができる。このような気体流量計としては、例えば「マスフローメーター M−1500SLPM」(Alicat Scientific社製)を挙げることができる。また、気体媒体を通気させる前のトナー粒子ケーキの体積bはろ過後のトナー粒子ケーキの体積と同程度であることから、ろ過後のトナー粒子ケーキの体積をトナー粒子ケーキの体積bとして計算した。
更に、本発明で用いられる気体媒体の種類は特に限定されるものではなく、例えば空気、窒素、酸素、及び、二酸化炭素などが挙げられる。この中でもトナー粒子の表面性に影響を与えにくい空気、あるいは窒素が好ましい。
また、気体媒体の温度は特に限定されるものでは無いが、加温された気体であるとトナー粒子ケーキ中の水分が気化する熱をより多く与えることができるので、加温された気体であることが好ましい。但し、温度が高すぎるとバスケット内へのトナー粒子の融着を招くため、気体媒体の温度は30〜60℃であることが好ましく、より好ましくは40〜50℃である。
更に、トナー粒子ケーキ中の水分をより効率的に除去するため、気体媒体は予め除湿されていると好ましい。
トナー粒子ケーキへ所定量の気体媒体を通気した後、気体媒体導入経路バルブ9を閉じてバスケットへの気体媒体の導入を終了する。
得られたトナー粒子ケーキは、ろ過フィルターから剥離された後に回収され、必要に応じて解砕され、次工程の乾燥工程へ搬送されて公知の方法により乾燥される。該乾燥工程は熱気流中にトナー粒子ケーキを粉粒状に分散させて、熱気流と並流に送りながら乾燥する気流乾燥であることが好ましい。気流乾燥は短時間に大量のトナー粒子ケーキを低コストで乾燥が可能である。気流乾燥機としては、均質な乾燥を行う為に、サイクル管を有する気流乾燥機であることが好ましい。具体的には、フラッシュジェットドライヤー(セイシン企業社製)が好ましく用いられる。
(トナー粒子の製造方法)
水系分散媒体中に分散するトナー粒子を製造する方法は、どのような製造方法であっても構わないが、懸濁重合法、乳化重合法および懸濁造粒法のような水系媒体中でトナー用組成物(例えば、重合性単量体組成物)を造粒する方法が好ましい。
本発明に用いられるトナー粒子の製造方法の中で、好適な製造方法の1つである懸濁重合法について説明する。
まず、重合性単量体、着色剤、および、必要に応じて、重合開始剤、離型剤、その他の添加物を、ホモジナイザー、ボールミル、超音波分散機のような分散機によって混合して、重合性単量体組成物を調製する。次に、重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に懸濁して、形成された液滴粒子に含まれる重合性単量体の重合を行うことによってトナー粒子が製造される。尚、重合開始剤は、他の成分を混合した後に加えたり、懸濁後、水系媒体中に加えたりすることもできる。また、着色剤、離型剤、荷電制御剤などは、トナー用として公知のものを用いることができる。
分散安定剤としては、公知の無機化合物の分散安定剤、および、有機化合物の分散安定剤を用いることができる。無機化合物の分散安定剤としては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、および、アルミナが挙げられる。
一方、有機化合物の分散安定剤としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸およびその塩、および、デンプンが挙げられる。
これら分散安定剤の使用量は、重合性単量体100.0質量部に対して0.2〜20.0質量部であることが好ましい。
各物性の測定方法について説明する。
<トナー粒子の粒径>
トナー粒子の重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行った。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液30mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetra150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10〜40℃となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。また、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<含水率の測定>
まず、トナー粒子ケーキ5gをアルミ皿に採取し、それを精秤(A[g])する。その後、105℃に設定した乾燥機に該トナー粒子ケーキを1時間放置し、冷却後、再度精秤(B[g])する。トナー粒子ケーキの含水率は、以下の式で算出される。
含水率[質量%]=((A−B)/A)×100
<水と任意に混合し得る有機溶媒の含有率>
濾過装置で固液分離を行う直前(第一トナー粒子ケーキを形成する直前)のトナー粒子分散液に対して固液分離を行い、濾液を採取する。濾液中の有機溶媒量をガスクロマトグラフィーで定量し、トナー粒子分散液中の水系媒体に対する有機溶媒の含有率(C[質量%])を求める。ガスクロマトグラフィーの測定に際しては、濾液をバイアルに直接入れて分析を行ってもよく、濾液が強い酸性またはアルカリ性を示す場合には、pH調整し、中性になるように調整しても良い。また、濃度に応じて所定割合で希釈しても良い。また、含有率の特定は、あらかじめ水系媒体中に有機溶媒を混合したサンプルを用いて作成した検量線に基づいて行う。尚、この含有率Cが、水系分散媒体における含有率(質量%)である。
次いで、第一トナー粒子ケーキの含水率(D[質量%])を上記した方法で測定する。
第一トナー粒子ケーキ中の水と任意に混合し得る有機溶媒の含有率(質量%)は、
含有率(質量%)=C×(D/100)
で算出される。
ガスクロマトグラフィー(GC)の測定装置および測定条件は、例えば下記の通りである。
GC:HP社 6890GC
カラム:HP社 INNOWax(200μm×0.40μm×25m)
キャリアーガス:He(コンスタントプレッシャーモード:20psi)
オーブン:(1)50℃で10分ホールド、(2)10℃/分で200℃まで昇温、(3)200℃で5分ホールド
注入口:200℃、パルスドスプリットレスモード(20→40psi、until0.5分)
スプリット比:5.0:1.0
検出器:250℃(FID)
次に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるもの
ではない。なお、実施例3、5および7は参考例である。
(実施例1)
スチレン56.0部に対して、C.I.Pigment Red 122を4.0部、C.I.Pigment Red150を4.0部、荷電制御剤(ボントロンE84;オリエント化学工業社製)を0.5部用意した。これらを、アトライタ(日本コークス工業社製)に導入し、半径1.25mmのジルコニアビーズを用いて200rpmにて25℃で180分間撹拌を行い、顔料分散組成物を調製した。
一方、別容器に60℃に加温したイオン交換水430部、リン酸三カルシウム2.5部を添加し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)を用いて10000rpmにて撹拌し、水系分散媒体を得た。
また、下記材料を、T.K.ホモミクサーを用いて、5000rpmにて混合分散した。
・顔料分散組成物 64.5部
・スチレン 20.0部
・n−ブチルアクリレート 24.0部
・非晶性ポリエステル樹脂(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)とテレフタル酸との重縮合物(重合モル比10:12)、Tg=68℃、Mw=10000、Mw/Mn=5.12) 4.5部
更に、60℃に加温した後、炭化水素ワックス(HNP−51;日本精鑞社製)8.0部投入し、30分間分散・混合を行い、重合開始剤である1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートの70%トルエン溶液 9.0部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
上記水系分散媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度60℃、窒素雰囲気下において、クレアミックス(エム・テクニック社製)にて12000rpmで10分間撹拌し、重合性単量体組成物の粒子を形成した(造粒工程)。その後、フルゾーン撹拌翼で撹拌しつつ70℃に昇温し、重合反応を開始した。4時間反応させた後、85℃に昇温し、更に1時間反応させた。その後、フルゾーン撹拌翼で撹拌を続けながら飽和水蒸気(ピュアスチーム、スチーム圧力205kPa、温度120℃)を導入した。飽和水蒸気の導入の開始から20分後、容器内の内容物の温度は100℃に達し、蒸留留分が出始めた。所定量の留分を得ることで残存モノマーを留去し、冷却してトナー粒子の分散液を得た。冷却後、塩酸を加えpHを1.4にし、1.5時間撹拌した。次いで6.4部のエタノールを添加し、0.5時間撹拌を継続し、トナー粒子分散液を得た。
トナー粒子分散液中の水系分散媒体が含有するエタノールの含有率Aは、11.7質量%であった。
その後、上記トナー粒子分散液を図1〜3に示す圧搾通気機構を具備したベルトフィルター(月島機械社製、シンクロフィルター改造型)に送った。該ベルトフィルターにおいては、下記の条件で固液分離・洗浄・脱水が行われる。
尚、固液分離工程が、“トナー粒子分散液からトナー粒子を分離して、第一トナー粒子ケーキを得る工程”に該当し、脱水工程が、“洗浄後に脱水することによって、第二トナー粒子ケーキを得る工程”に該当する。
<圧搾通気機構方式のベルトフィルターを用いた固液分離・洗浄・脱水>
スラリー(トナー粒子分散液)供給量 :200kg/時間
べルトスピード :停止時間/移動時間=10/1の割合で稼動させ、平均0.7m/分
洗浄液の種類 :水
洗浄水の量 :50kg/時間
真空度 :−70kPa(大気圧から70kPa減圧)
シール圧(弾力部を濾布に押し当てる圧) :400kPa
圧縮気体 :圧縮空気
通気圧 :200kPa
通気量 :0.04m/m・s
ゴム材質 :クロロプレンゴム
ゴム硬度 :20°
圧搾時間 :70秒(最終スパンに圧搾通気機構を設置し、最終スパンにベルトが停止する時間75秒中の70秒圧搾した)
通気時間 :60秒(圧搾時間70秒中の60秒通気した)
ケーキ形成工程を終了して洗浄工程に移行する前(図1参照)のトナーケーキ(第一トナー粒子ケーキ)をサンプリングして含水率を測定したところ含水率30質量%であった。
また、洗浄工程における第一トナー粒子ケーキの状態を観察し、第一トナー粒子ケーキの脱水性の評価を下記の基準で行った。評価結果はAであった。
A:洗浄工程において、良好に脱水されており、トナー粒子ケーキの水がはけている。
B:洗浄工程における脱水が不十分で、トナー粒子ケーキ表面に水たまりが存在する。
C:洗浄工程における脱水が不十分で、トナー粒子ケーキの表面を伝って、下流の脱水工程側に水が流れていってしまっている。
脱水工程後、得られた湿潤トナー粒子のケーキ(第二トナー粒子ケーキ)の含水率を測定すると20質量%であった。
その後、湿潤トナー粒子のケーキを解砕後、気流乾燥機(セイシン企業(株)製:フラッシュジェットドライヤー、配管径0.1016m)を用いて、以下の条件で気流乾燥を行うことによりトナー粒子を得た。得られたトナー粒子の重量平均粒径を測定したところ、6.5μmであった。
<気流乾燥機乾燥条件>
吹込み温度:90℃
吹込み風量:10m/min
湿潤トナー粒子供給量:50kg/hr
乾燥後のトナー粒子100.0質量部に対して、
BET法による比表面積が200m/gである疎水性シリカ微粒子0.8質量部
BET法による比表面積が100m/gである酸化チタン微粒子0.1質量部
を外添してトナーを調製し、後述のカブリの評価方法に従い評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例2〜6、比較例1〜4)
実施例1において、表1に記載したようにベルトフィルターの条件、水系媒体が含む水と任意に混合し得る有機溶媒の含有率(有機溶媒の添加量調整による)、有機溶媒の種類を変更した以外は、同様にしてトナー粒子を作製した。
また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
尚、比較例3および4においては、洗浄工程後において、十分な脱水が行われなかったため、その先の評価を行わなかった。
(実施例7)
ろ過及び洗浄を行うにあたり、遠心分離機「LAC−21」(松本機械株式会社製)にロータリージョイント「RXE1025RH」(昭和技研工業製)を付け、トナー粒子ケーキに気体媒体を加圧通気できるように、改造した機器を用意した。
実施例1で作製したトナー粒子分散液を、トナー粒子ケーキの体積が270mL(0.00027m)となる量だけ、前述の遠心分離機に導入した。なお、バスケットにはろ過フィルターとして、岡田帆布株式会社製、通気量192mL/cm・minの不織布製フィルターを装着した。
トナー粒子分散液を導入する際のバスケット遠心加速度は4900m/sで行い、トナー粒子分散液を導入した後、バスケットの遠心加速度を9807m/sに調整し、固液分離を行いトナー粒子ケーキ(第一トナー粒子ケーキ)を得た。
第一トナー粒子ケーキをサンプリングして含水率を測定したところ含水率40%であった。
次に、液体媒体導入ラインを開き、バスケットの遠心加速度を9807m/sで、洗浄水1620mL導入した。洗浄水導入後、10分間バスケットの回転を行った。
この時点で、装置内のトナー粒子ケーキの状態を確認したところ、手で触ってもケーキの形状を維持した状態であった。
その後、液体媒体導入ラインを閉じて45℃に加温した圧縮空気をバスケット内側に導入してバスケット内部を加圧状態とした。この時、2700mL(0.00270m)(a/b=10)の気体媒体を4.5分間(a/c=1×10−5)かけてトナー粒子ケーキに通気した。
上記により得られた湿潤トナー粒子のケーキ(第二トナー粒子ケーキ)の含水率は20質量%であった。
その後、湿潤トナー粒子のケーキを解砕後、実施例1と同様にして気流乾燥を行い、トナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例5)
トナー粒子分散液にエタノールを添加しないこと以外は、実施例7と同様の方法でトナー粒子を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
尚、洗浄水導入後、10分間バスケットの回転を行った後の装置内のトナー粒子ケーキの状態を確認したところ、手で触ると液状化してしまうケーキの状態であった。
<カブリ評価>
各トナーを用い、プロセススピードを330mm/秒に変更した「LBP7700C(キヤノン社製)」の改造機で、常温常湿下(25℃、50%RH)、印字比率2%の画像を2万枚出力した。評価紙にはA4サイズのOffice70(キヤノン社製、坪量70g/m)を用いた。
REFLECTOMETER MODEL TC−6DS(東京電色社製)を用いて、反射率の測定を行い、下記式により「カブリ(%)」を算出した。
カブリ(%)=標準紙の反射率(%)−出力した画像のベタ白部の反射率(%)
A:1.5%以下
B:1.5%を超え2.0%以下
C:2.0%を超え2.5%以下
D:2.5%を超える
Figure 0006914700
1 ロール
2 濾布
3 送液口
4 真空トレイ
5 トナー粒子ケーキ
6 濾布洗浄装置
7 ケーキ洗浄装置
8 圧搾通気機構
9 接離機構
10 圧縮気体導入口
11 ケーシング
12 弾力部材
13 穿孔部材
14 圧縮気体出口
15 圧搾通気手段
21 ろ過フィルター
22 トナー粒子ケーキ
23 トナー粒子
24 液体媒体及び不純物
25 パス経路
31 バスケット
32 回転軸
33 液体媒体の透過孔
34 ろ過フィルター
35 トナー粒子ケーキ
36 ロータリージョイント
37 気体媒体の導入経路
38 液体導入経路
39 気体媒体導入経路バルブ
40 液体導入経路バルブ
41 遠心分離機ケーシング
42 排出経路
43 気体流量計
51 バスケット
52 ロータリージョイント
53 液体導入経路
54 円筒形回転軸
55 接続部
56 ベアリング
57 シール面圧調整部材
58 スプリング
59 ケーシング
M 駆動体

Claims (4)

  1. 水およびエタノールを含有する水系分散媒体中にトナー粒子が分散したトナー粒子分散液からトナー粒子を分離して、第一トナー粒子ケーキを得る工程、および
    前記第一トナー粒子ケーキを洗浄液で洗浄しながら脱水を行う、あるいは、前記第一トナー粒子ケーキを洗浄液で洗浄し、洗浄後に脱水することによって、第二トナー粒子ケーキを得る工程、
    を有するトナーの製造方法であって、
    前記水系分散媒体が、前記エタノールを0.33〜2.96質量%含有し、
    前記第一トナー粒子ケーキが、
    i)含水率11.530質量%であり、
    ii)エタノール0.0380.34質量%含有する、
    ことを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記洗浄液が水である、請求項に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記第一トナー粒子ケーキを形成する工程、および、前記第二トナー粒子ケーキを形成する工程が、濾布下方に真空トレイが設けられている、濾布走行式のベルトフィルターを用いて行われる、請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記第一トナー粒子ケーキを形成する工程、および、前記第二トナー粒子ケーキを形成する工程が、回転軸と、該回転軸と一体的に回転し、周壁に液体媒体の透過孔を有する円筒形のバスケットとを具備する遠心分離機を用いた濾過装置を用いて行われる、請求項1〜3いずれか項に記載のトナーの製造方法。
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