JP6914598B2 - 円偏波アンテナおよびダイバーシティ通信システム - Google Patents

円偏波アンテナおよびダイバーシティ通信システム Download PDF

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Description

本発明は、単一指向性が得られる小型化された円偏波アンテナおよび本発明にかかる円偏波アンテナを用いるダイバーシティ通信システムに関する。
現在、様々な通信システムが開発及び使用されているが、円偏波モードの通信システムがある。このような通信システムにおける基地局や端末機器用のアンテナとしては円偏波アンテナが用いられる。また、測位衛星からの信号を受信して測位を行う測位機能を備える携帯電話機などの端末機器の円偏波アンテナとしては、パッチアンテナが多く搭載されている。測位機能を備える端末機器は、様々な用途の製品が開発及び使用されている。
円偏波アンテナとして、パッチアンテナに替えてヘリカルアンテナを用いることもできる。ヘリカルアンテナを利用した従来の円偏波アンテナ100の構成を図34に示す。図34は円偏波アンテナ100の構成を示す斜視図である。
図34に示す円偏波アンテナ100は、4本の導体からなるヘリカルアンテナエレメント140,142,144,146が天頂方向に向かってピッチ角が例えば30乃至60度の範囲内で螺旋状に延在している。4本のヘリカルアンテナエレメント140,142,144,146はプリント基板148上に同心円状に90度間隔でそれぞれ配置されている。また、プリント基板148上には4個のスイッチモジュールが配置されており、4個のスイッチモジュールはプリント基板148上に配置された遅延線130,132,134,136との接続を制御している。
4本のヘリカルアンテナエレメント140,142,144,146の螺旋の外径、長さ、ピッチ角などは、アンテナの放射パターンや利得などの特性に直接影響し、要求仕様に応じて適正に設定される。4本のヘリカルアンテナエレメント140,142,144,146の材質としては、アルミニウムや銅合金などの良導体を用いることが出来る。またプリント基板148は、ヘリカルアンテナエレメント140,142,144,146の螺旋外径の3倍以下にすることが出来る。
第1遅延線130の電気長をEL1とすると、第2遅延線132の電気長EL2は(EL1+λ/4)、第3遅延線134の電気長EL3は(EL2+λ/4)、第4遅延線136の電気長EL4は(EL3+λ/4)にそれぞれ設定されている。この結果、それぞれの遅延線を経由して給電された4本のヘリカルアンテナエレメント140,142,144,146の給電位相は、90度ずつ順次遅れる。
4個のスイッチモジュールを制御して、遅延線130,132,134,136を介することなく直接4本のヘリカルアンテナエレメント140,142,144,146に給電すると、4本のヘリカルアンテナエレメント140,142,144,146は全て同位相で給電されるので直線偏波を送受信できる。また、4個のスイッチモジュールを制御して、遅延線130,132,134,136をそれぞれ介して4本のヘリカルアンテナエレメント140,142,144,146に給電すると、各ヘリカルアンテナエレメント140,142,144,146における給電の位相が90度ずつずれるので、円偏波を送受信することができる。
特開2007−173932号公報
従来のパッチアンテナでは単一指向性が得られるが、パッチアンテナでは、周波数に対して比較的大きなグランド板が必要になることが知られている。また、指向性方向から投影した面積が比較的大きくなってしまうという欠点があった。
そして、従来のヘリカルアンテナを利用する円偏波アンテナ100では、軸方向に長い形状をしていたため、指向性方向に対する小型化が困難であった。さらに、断面係数の大きい円筒状のカバーへ円偏波アンテナ100を内蔵する事を考えた場合、その幅方向が、カバー内部に干渉してしまい、カバー自体が大きくなって受風荷重が大きくなることから、カバー自体の強度をあげる必要があり、コスト的にデメリットが大きくなるという問題点があった。
そこで、本発明は、単一指向性が得られる小型化された円偏波アンテナおよび本発明にかかる円偏波アンテナを用いるダイバーシティ通信システムを提供することを目的としている。
本発明の円偏波アンテナは、巻き中心の軸が互いに偏心してほぼ等間隔になるよう螺旋状に巻かれており、ホット素子とコールド素子との組を2組構成している4本のヘリカル素子と、前記ホット素子とコールド素子との一方の組に給電される位相を、前記ホット素子とコールド素子との他方の組に給電される位相と約90°異ならせることにより、前記4本のヘリカル素子において隣り合うヘリカル素子との位相差が約90°となるように給電を行う給電部とを備え、前記給電部からは、前記一方の組の前記ホット素子の一端に0°の給電信号が供給されると共に、前記他方の組の前記ホット素子の一端に約90°の給電信号が供給されており、前記2組のホット素子とコールド素子との他端が直流的に同電位となるようグランドに接続されることを最も主要な特徴としている。
また、上記円偏波アンテナにおいて、前記4本のヘリカル素子の一端が固着される第1の基板と、前記4本のヘリカル素子の他端が固着され、前記第1の基板と所定間隔離れて配置され、前記グランドが形成されている第2の基板とをさらに備え、前記第2の基板に90°分配器が設けられて、該90°分配器からの0°の給電信号と90°の給電信号とが前記第1の基板に2本の給電線を介して前記給電部に供給されるようにしてもよい。
本発明のダイバーシティ通信システムは、左旋円偏波と右旋円偏波との偏波ダイバーシティに用いるアンテナとして、上記した本発明にかかる円偏波アンテナを用いることを最も主要な特徴としている。
本発明の円偏波アンテナは、4本のヘリカル素子が、巻き中心の軸が互いに偏心してほぼ等間隔になるよう螺旋状に巻かれていることから、低姿勢とすることができる。また、4本のヘリカル素子で構成される2組のホット素子とコールド素子との他端が直流的に同電位となるようグランドに接続されることにより、単一指向性とすることができる。
本発明のダイバーシティ通信システムは、左旋円偏波と右旋円偏波との偏波ダイバーシティに用いるアンテナとして、上記した本発明にかかる円偏波アンテナを用いて構成することができる。
本発明の第1実施例である円偏波アンテナの構成を示す正面図である。 本発明の第1実施例である円偏波アンテナの構成を示す側面図である。 本発明の第1実施例である円偏波アンテナの構成を示す上面図である。 本発明の第1実施例である円偏波アンテナの構成を示す下面図である。 本発明の第1実施例である円偏波アンテナの構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施例である円偏波アンテナの軸比の角度特性を示す図である。 本発明の第2実施例である円偏波アンテナの構成を示す正面図である。 本発明の第2実施例である円偏波アンテナの構成を示す側面図である。 本発明の第2実施例である円偏波アンテナの構成を示す上面図である。 本発明の第2実施例である円偏波アンテナの構成を示す下面図である。 本発明の第2実施例である円偏波アンテナの構成を示す下方から見た斜視図である。 本発明の第2実施例である円偏波アンテナの構成を示す上方から見た斜視図である。 本発明の第2実施例である円偏波アンテナの指向特性を示す図である。 本発明の第3実施例である円偏波アンテナの構成を示す正面図である。 本発明の第3実施例である円偏波アンテナの構成を示す左側面図である。 本発明の第3実施例である円偏波アンテナの構成を示す右側面図である。 本発明の第3実施例である円偏波アンテナの構成を示す上面図である。 本発明の第3実施例である円偏波アンテナの構成を示す左上方から見た斜視図である。 本発明の第3実施例である円偏波アンテナの構成を示す右下方から見た斜視図である。 本発明の第3実施例である円偏波アンテナの指向特性を示す図である。 本発明の第4実施例である円偏波アンテナの構成を示す正面側から見た斜視図、背面側から見た斜視図である。 本発明の第4実施例である円偏波アンテナの構成を示す正面図、側面図である。 本発明の第4実施例である円偏波アンテナの構成を示す背面図、上面図、下面図である。 本発明の第5実施例である円偏波アンテナの構成を示す斜視図である。 本発明の第5実施例である円偏波アンテナの構成を示す上面図である。 本発明の第5実施例である円偏波アンテナの構成を示す正面図である。 本発明の第5実施例である円偏波アンテナの構成を示す下面図である。 本発明の第5実施例である円偏波アンテナの構成を示す側面図である。 本発明の第5実施例である円偏波アンテナの結合量の周波数特性を示す図である。 本発明の第5実施例である円偏波アンテナの円偏波指向特性を示す図である。 本発明の第6実施例である円偏波アンテナの構成を斜視図で示す分解図である。 本発明の第6実施例である円偏波アンテナの適用例を示す斜視図である。 本発明の実施例である円偏波アンテナが適用できるダイバーシティ通信システムの構成を示すブロック図である。 従来の円偏波アンテナの構成を示す斜視図である。
<第1実施例>
本発明の第1実施例にかかる円偏波アンテナの構成を図1ないし図5に示す。図1は第1実施例にかかる円偏波アンテナ1の構成を示す正面図であり、図2は第1実施例にかかる円偏波アンテナ1の構成を示す側面図であり、図3は第1実施例にかかる円偏波アンテナ1の構成を示す上面図であり、図4は第1実施例にかかる円偏波アンテナ1の構成を示す下面図であり、図5は第1実施例にかかる円偏波アンテナ1の構成を示す斜視図である。
これらの図に示す本発明の第1実施例にかかる円偏波アンテナ1は、第1ヘリカル素子10a、第2ヘリカル素子10b、第3ヘリカル素子10c、第4ヘリカル素子10dの4本のヘリカル素子を備えている。第1ヘリカル素子10a〜第4ヘリカル素子10dは、互いにほぼ等間隔になるようほぼ90°間隔でそれぞれ配置されて右巻きの螺旋状で巻かれて構成されているが、その巻き中心は互いに偏心している。そして、ピッチ角が小さくされて高さが低くされている。従来の円偏波アンテナ100では、ピッチを小さくすると指向特性等の電気的特性がずれてしまうようになるが、第1実施例にかかる円偏波アンテナ1では、第1ヘリカル素子10a〜第4ヘリカル素子10dの巻き中心の軸が互いに偏心していることから、ピッチを小さくしても指向特性等の電気的特性がずれないようになる。
第1実施例にかかる円偏波アンテナ1は、プリント基板からなる矩形のほぼ同形状の上基板11と下基板12とを備え、長さL3より若干短い断面円形の第1支持柱16aと第2支持柱16bの2本を介して平行に対面するよう固着されている。第1支持柱16aと第2支持柱16bの上端部と下端部とには中心軸に沿って雌ネジが形成されており、上基板11の2ヶ所に対称に形成された挿通孔にネジ17a、ネジ17bがそれぞれ挿通されて第1支持柱16aと第2支持柱16bの上端部の雌ネジに螺着され、下基板12の2ヶ所に対称に形成された挿通孔にネジ17c、ネジ17dがそれぞれ挿通されて第1支持柱16aと第2支持柱16bの下端部の雌ネジに螺着されている。
上基板11の表面にはほぼ中央から各隅まで円弧状とされた4つの同じ形状のパターン11a、パターン11b、パターン11c、パターン11dが回転対称に形成されている。第1ヘリカル素子10aの上端は上基板11に形成されたパターン11aにハンダ付けされて電気的に接続され、同様に、第2ヘリカル素子10b〜第4ヘリカル素子10dの上端は上基板11に形成されたパターン11b〜11dにそれぞれハンダ付けされて電気的に接続されている。
一方、上基板11とほぼ同形状の下基板12の表面には、中央部に矩形のグランド板12cが設けられ、裏面には中央部を除く全面にグランド12bが形成されている。グランド12bの4隅には第1ヘリカル素子10a〜第4ヘリカル素子10dの下端がそれぞれハンダ付けされて電気的に接続されている。これにより、第1ヘリカル素子10a〜第4ヘリカル素子10dは直流的に同電位となる。また、グランド12bの切り欠かれた中央部には90°分配器18が設けられ、90°分配器18は給電ケーブル15から供給された給電信号を0°の位相の0°給電信号と位相が90°遅れた90°給電信号に分配している。0°給電信号は同軸構造の第1給電線13の第1中心導体13aに供給され、90°給電信号は同軸構造の第2給電線14の第2中心導体14aに供給される。第1給電線13のシールド導体および第2給電線14のシールド導体はグランド12bおよびグランド板12cに電気的に接続されている。90°分配器18は、90°ハイブリッドで構成できる。90°ハイブリッドは、電力分配・位相差の発生が可能であれば、チップカプラやパターンで構成した位相回路やケーブルなどで構成可能である。
第1給電線13および第2給電線14は、下基板12から上基板11まで敷設され、第1給電線13のシールド導体がパターン11cの中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続され、第1給電線13の第1中心導体13aがパターン11aの中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続されている。また、第2給電線14のシールド導体がパターン11dの中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続され、第2給電線14の第2中心導体14aがパターン11bの中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続されている。これにより、第1ヘリカル素子10aは0°給電信号で起電されるホット素子となり、第3ヘリカル素子10cは反転された0°給電信号で起電されるコールド素子となる。同様に、第2ヘリカル素子10bは90°給電信号で起電されるホット素子となり、第4ヘリカル素子10dは反転された90°給電信号で起電されるコールド素子となる。すなわち、第1ヘリカル素子10a〜第4ヘリカル素子10dは右巻きに螺旋状に巻かれて隣り合うヘリカル素子間において、約90°ずつ位相差がついた給電信号によりそれぞれ起電されて左旋の円偏波が放射されるが、第1ヘリカル素子10a〜第4ヘリカル素子10dはグランド12bにより直流的に同電位となることから、単一指向性の左旋の円偏波が発生するようになる。
本発明の第1実施例である円偏波アンテナ1において、使用周波数帯域の中心周波数f0の自由空間波長をλとした時に、第1ヘリカル素子10a〜第4ヘリカル素子10dの4本のヘリカル素子の全体における横方向の最大の長さL1は、上基板11と下基板12との中間部に生じ長さL1は約0.21λ、上基板11および下基板12の一辺の長さL2は約0.15λ、上基板11の上面から下基板12の下面までの長さ(高さ)L3は約0.23λとなる。この寸法とした際の本発明の第1実施例である円偏波アンテナ1の軸比の角度特性を図6に示す。図6では、縦軸が軸比(dB)で横軸が角度(°)とされており、円偏波アンテナ1の鉛直方向が角度0°とされ、使用周波数帯域の中心周波数f0の軸比を一点鎖線で、周波数0.8f0(−20%)の軸比を実線で、周波数1.2f0(+20%)の軸比を破線で示している。図6を参照すると、単一指向特性が得られており、角度0°の指向性方向(下基板12から上基板11に向かう鉛直方向)において比帯域40%にわたり軸比が1dB以下の良好な性能が得られていることが分かる。
なお、第3ヘリカル素子10cと第4ヘリカル素子10dとを同軸ケーブルで構成すると、第3ヘリカル素子10cにより第1給電線13を兼用でき、第4ヘリカル素子10dにより第2給電線14を兼用できるようになる。上基板11に形成したパターン11a〜11dと、下基板12に形成したグランド12bのパターンは、導電フィルムや金属板により設けるようにしてもよい。また、パターン11a〜11dを省略して、第1給電線13および第2給電線14から直接に第1ヘリカル素子10a〜第4ヘリカル素子10dにそれぞれ給電するようにしてもよい。
また、従来の円偏波アンテナ100のように複数のヘリカル素子の巻き中心の軸が一致している場合は、円偏波アンテナの高さはヘリカル素子のピッチ×巻き数で規定されるが、第1実施例の円偏波アンテナ1では第1ヘリカル素子10a〜第4ヘリカル素子10dの巻き中心の軸が互いに偏心していることから、同一巻き数の間に通る経路長が長くなり、その結果ピッチが短くなったことと同様の効果が得られる。第1実施例の円偏波アンテナ1では、巻き中心の軸が一致している場合に比べて高さ(長さL1)を約20%低くすることができ、小型化を実現することができる。すなわち、第1実施例の円偏波アンテナ1では第1ヘリカル素子10a〜第4ヘリカル素子10dの巻き中心の軸が各ヘリカル素子で一致しておらず、これにより従来の複数のヘリカル素子を備える円偏波アンテナに比べ低い高さで動作させることが可能となった。このように低姿勢化することにより、第1実施例の円偏波アンテナ1は円筒状のケースに内蔵可能とすることができる。
<第2実施例>
本発明の第2実施例にかかる円偏波アンテナの構成を図7ないし図12に示す。図7は第2実施例にかかる円偏波アンテナ2の構成を示す正面図あり、図8は第2実施例にかかる円偏波アンテナ2の構成を示す側面図であり、図9は第2実施例にかかる円偏波アンテナ2の構成を示す上面図であり、図10は第2実施例にかかる円偏波アンテナ2の構成を示す下面図であり、図11は第2実施例にかかる円偏波アンテナ2の構成を示す下方から見た斜視図、図12は第2実施例にかかる円偏波アンテナ2の構成を示す上方から見た斜視図である。
これらの図に示す本発明の第2実施例にかかる円偏波アンテナ2は、第1ヘリカル素子20a、第2ヘリカル素子20b、第3ヘリカル素子20c、第4ヘリカル素子20dの4本のヘリカル素子を備えている。第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dは、互いにほぼ等間隔になるようほぼ90°間隔でそれぞれ配置されて左巻きの螺旋状で巻かれて構成されているが、その巻き中心は互いに偏心している。そして、ピッチ角が小さくされて高さが低くされている。第2実施例にかかる円偏波アンテナ2では、第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dの巻き中心の軸が互いに偏心していることから、ピッチを小さくしても指向特性等の電気的特性がずれないようになる。
第2実施例にかかる円偏波アンテナ2では、第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dを同軸ケーブルで構成している。このため、同軸ケーブルで構成された第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dの形状を保持するために、円形の上補助基板21eおよび下補助基板22aが追加されている。上補助基板21eの上側にはプリント基板からなる矩形の上基板21が設けられ、下補助基板22aの下側には上基板21と同様の下基板22が設けられている。上基板21と下基板22とは、長さL6より若干短い断面円形の第1支持柱26aと第2支持柱26bの2本を介して平行に対面するよう固着されている。また、上補助基板21eは、短い断面円形の第3支持柱26cと第5支持柱26eの2本を介して平行に対面するよう固着されており、下補助基板22aは、短い断面円形の第4支持柱26dと第6支持柱26fの2本を介して平行に対面するよう固着されている。上補助基板21eおよび下補助基板22aの外周縁に沿って円弧状の形状の2つの長孔を組として、ほぼ90°間隔で4組形成されており、これらの長孔に第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dを挿通して巻回することにより、同軸ケーブルで構成された第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dの形状が保持されている。
第1支持柱26aと第2支持柱26bの上端部と下端部とには中心軸に沿って雌ネジが形成されており、上基板21の2ヶ所に対称に形成された挿通孔にネジ27a、ネジ27bがそれぞれ挿通されて第1支持柱26aと第2支持柱26bの上端部の雌ネジに螺着され、下基板22の2ヶ所に対称に形成された挿通孔にネジ27c、ネジ27dがそれぞれ挿通されて第1支持柱26aと第2支持柱26bの下端部の雌ネジに螺着されている。また、第3支持柱26cと第5支持柱26eの上端部と下端部とにも中心軸に沿って雌ネジが形成されており、上基板21の上記挿通孔とほぼ直交する方向の2ヶ所に対称に形成された挿通孔にネジ27e、ネジ27iがそれぞれ挿通されて第3支持柱26cと第5支持柱26eの上端部の雌ネジに螺着され、上補助基板21eの2ヶ所に対称に形成された挿通孔にネジ27f、ネジ27jがそれぞれ挿通されて第3支持柱26cと第5支持柱26eの下端部の雌ネジに螺着されている。さらに、第4支持柱26dと第6支持柱26fの上端部と下端部とにも中心軸に沿って雌ネジが形成されており、下基板22の上記挿通孔とほぼ直交する方向の2ヶ所に対称に形成された挿通孔にネジ27h、ネジ27mがそれぞれ挿通されて第4支持柱26dと第6支持柱26fの上端部の雌ネジに螺着され、下補助基板22aの2ヶ所に対称に形成された挿通孔にネジ27g、ネジ27kがそれぞれ挿通されて第4支持柱26dと第6支持柱26fの下端部の雌ネジに螺着されている。
上基板11の表面にはほぼ中央から各隅までテーパ状に幅が広がる4つの同じ形状のパターン21a、パターン21b、パターン21c、パターン21dが回転対称に形成されている。同軸ケーブルで構成された第1ヘリカル素子20aのシールド導体の上端は上基板21に形成されたパターン21aの角部にハンダ付けされて電気的に接続され、同様に、同軸ケーブルで構成された第2ヘリカル素子20b〜第4ヘリカル素子20dのシールド導体の上端は上基板21に形成されたパターン21b〜21dの角部にそれぞれハンダ付けされて電気的に接続されている。
一方、上基板21とほぼ同形状の下基板22の裏面には、全面にグランド22bが形成されている。グランド22bの4隅には第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dのシールド導体の下端がそれぞれハンダ付けされて電気的に接続されている。これにより、第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dは直流的に同電位となる。また、下基板22の裏面には90°位相を遅らせる同軸ケーブルで構成された遅延線29が設けられ、遅延線29は給電ケーブル25から供給された給電信号を、下基板22の表面に設けた2分配器28で分配された一方の給電信号が供給され、遅延線29で位相が90°遅れた90°給電信号は第4ヘリカル素子20dの第2中心導体24aに供給している。また、2分配器28で分配された他方の0°給電信号は、第3ヘリカル素子20cの第1中心導体23aに供給される。第1給電線13のシールド導体および第2給電線14のシールド導体はグランド12bおよびグランド板12cに電気的に接続されている。
下基板22から上基板21まで螺旋状に巻かれた第3ヘリカル素子20cのシールド導体は第3パターン21cに接続され、さらに延伸された第1給電線23の第1中心導体23aがパターン21aの中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続される。また、下基板22から上基板21まで螺旋状に巻かれた第4ヘリカル素子20dのシールド導体は第4パターン21dに接続され、さらに延伸された第2給電線24の第2中心導体24aがパターン21bの中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続される。これにより、第1ヘリカル素子20aは0°給電信号で起電されるホット素子となり、第3ヘリカル素子20cは反転された0°給電信号で起電されるコールド素子となる。同様に、第2ヘリカル素子20bは90°給電信号で起電されるホット素子となり、第4ヘリカル素子20dは反転された90°給電信号で起電されるコールド素子となる。すなわち、第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dは左巻きに螺旋状に巻かれて隣り合うヘリカル素子間において約90°ずつ位相差がついた給電信号によりそれぞれ起電されて右旋の円偏波が放射されるが、第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dはグランド22bにより直流的に同電位となることから、単一指向性の右旋の円偏波が発生するようになる。
本発明の第2実施例である円偏波アンテナ2において、使用周波数帯域の中心周波数fcの自由空間波長をλcとした時に、第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dの4本のヘリカル素子の全体における横方向の最大の長さL4は、上基板21と下基板22との中間部に生じ長さL4は約0.215λc、上基板21および下基板22の一辺の長さL5は約0.15λc、上補助基板21eおよび下補助基板22aの外径φは約024λc、上基板21の上面から下基板22の下面までの長さ(高さ)L6は約0.185λcとなる。この寸法とした際の本発明の第2実施例である円偏波アンテナ2の円偏波指向性(dBi)の角度特性を図13に示す。図13では、縦軸が円偏波指向性(dBi)、横軸が角度(°)とされており、円偏波アンテナ2の鉛直方向が角度0°とされ、使用周波数帯域の中心周波数fcの軸比を一点鎖線で、周波数0.8fc(−20%)の軸比を実線で、周波数1.2fc(+20%)の軸比を破線で示している。図13を参照すると、比帯域40%にわたり良好な単一指向特性が得られていることが分かる。また、図示していないが角度0°の指向性方向(下基板22から上基板21に向かう鉛直方向)において比帯域40%にわたり軸比が1dB以下の良好な性能が得られている。
なお、上基板21の形成したパターン21a〜21dと、下基板22に形成したグランド22bのパターンは、導電フィルムや金属板により設けるようにしてもよい。また、第1実施例の円偏波アンテナ1と同様に、第2実施例の円偏波アンテナ2でも第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dの巻き中心の軸が互いに偏心していることから、同一巻き数の間に通る経路長が長くなり、その結果ピッチが短くなったことと同様の効果が得られる。第2実施例の円偏波アンテナ2では、第1実施例の円偏波アンテナ1よりさらに高さ(長さL6)を低くすることができ、小型化を実現することができる。このように低姿勢化することにより、第2実施例の円偏波アンテナ2は円筒状のケースに内蔵可能とすることができる。
<第3実施例>
本発明の第3実施例にかかる円偏波アンテナの構成を図14ないし図19に示す。図14は第3実施例にかかる円偏波アンテナ3の構成を示す正面図であり、図15は第3実施例にかかる円偏波アンテナ3の構成を示す左側面図であり、図16は第3実施例かかる円偏波アンテナ3の構成を示す右側面図であり、図17は第3実施例にかかる円偏波アンテナ3の構成を示す下面図であり、図18は第3実施例にかかる円偏波アンテナ3の構成を示す左上方から見た斜視図、図19は第3実施例にかかる円偏波アンテナ3の構成を示す右下方から見た斜視図である。
これらの図に示す本発明の第3実施例にかかる円偏波アンテナ3は、第1実施例の円偏波アンテナ1とほぼ同様の構成の第1円偏波アンテナ1−1と第2円偏波アンテナ1−2とを備えたスタックアンテナとされている。第3実施例にかかる円偏波アンテナ3は、所定間隔空けて対面するよう配置した矩形の細長い第1基板31と、第1基板31と同形状の第2基板32とを備えており、第1基板31と第2基板32とはプリント板とされている。第1基板31と第2基板32を2枚の基板として第1円偏波アンテナ1−1と第2円偏波アンテナ1−2とが配列されて設けられている。第1円偏波アンテナ1−1は、第1実施例の円偏波アンテナ1と同じ構成とされているが、第2円偏波アンテナ1−2は、第1実施例の円偏波アンテナ1における第1ヘリカル素子10aと第3ヘリカル素子10cの位相を反転させており、他の構成は第1実施例の円偏波アンテナ1と同様とされている。すなわち、第1円偏波アンテナ1−1における第1ヘリカル素子10a−1はホット素子として機能し、第3ヘリカル素子10c−1はコールド素子として機能するが、第2円偏波アンテナ1−2における第1ヘリカル素子10a−2はコールド素子として機能し、第3ヘリカル素子10c−2はホット素子として機能する。
第1円偏波アンテナ1−1および第2円偏波アンテナ1−2は、第1実施例の円偏波アンテナ1の構造とほぼ同様とされ、寸法は同じとされているので詳細な説明は省略する。そして、第1円偏波アンテナ1−1において、グランド12b−1の切り欠かれた中央部に設けられた90°分配器18−1は、給電ケーブル15−1から供給された給電信号を0°の位相の0°給電信号と位相が90°遅れた90°給電信号に分配している。0°給電信号は同軸構造の第1給電線13−1の第1中心導体13a−1に供給され、90°給電信号は同軸構造の第2給電線14−1の第2中心導体14a−1に供給される。第1給電線13−1のシールド導体および第2給電線14−1のシールド導体はグランド12b−1およびグランド板12c−1に電気的に接続されている。
また、第2円偏波アンテナ1−2において、グランド12b−2の切り欠かれた中央部に設けられた90°分配器18−2は、給電ケーブル15−2から供給された給電信号を0°の位相の0°給電信号と位相が90°遅れた90°給電信号に分配している。0°給電信号は同軸構造の第1給電線13−2の第1中心導体13a−2に供給され、90°給電信号は同軸構造の第2給電線14−2の第2中心導体14a−2に供給される。第1給電線13−2のシールド導体および第2給電線14−2のシールド導体はグランド12b−2およびグランド板12c−2に電気的に接続されている。この場合、90°分配器18−2においては、0°給電信号を出力する端子が下から上に切り替えられており、これに伴い、0°給電信号が供給される第1給電線13−2が導出される位置が、グランド板12c−2の下の位置から上の位置に切り替えられている。
そして、第1円偏波アンテナ1−1において、第1給電線13−1および第2給電線14−1は、第2基板32から第1基板31まで敷設され、第1給電線13−1のシールド導体がパターン11c−1の中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続され、第1給電線13−1の第1中心導体13a−1がパターン11a−1の中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続されている。また、第2給電線14−1のシールド導体がパターン11d−1の中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続され、第2給電線14−1の第2中心導体14a−1がパターン11b−1の中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続されている。これにより、パターン11a−1に接続された第1ヘリカル素子10a−1は0°給電信号で起電されるホット素子となり、パターン11c−1に接続された第3ヘリカル素子10c−1は反転された0°給電信号で起電されるコールド素子となる。同様に、第2ヘリカル素子10b−1は90°給電信号で起電されるホット素子となり、第4ヘリカル素子10d−1は反転された90°給電信号で起電されるコールド素子となる。上記したように、第1円偏波アンテナ1−1における第1ヘリカル素子10a−1および第2ヘリカル素子10b−1をホット素子とし、第3ヘリカル素子10c−1および第4ヘリカル素子10d−1をコールド素子とする給電を行うと、第2基板32から第1基板31に向かう鉛直方向に円偏波が放射されるようになる。
また、第2円偏波アンテナ1−2においては、第1給電線13−2および第2給電線14−2は、第2基板32から第1基板31まで敷設され、第1給電線13−2のシールド導体がパターン11a−2の中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続され、第1給電線13−2の第1中心導体13a−2がパターン11c−2の中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続されている。また、第2給電線14−2のシールド導体がパターン11d−2の中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続され、第2給電線14−2の第2中心導体14a−2がパターン11b−2の中央寄りの端部にハンダ付けされて電気的に接続されている。これにより、パターン11c−2に接続された第3ヘリカル素子10c−2は0°給電信号で起電されるホット素子となり、パターン11a−2に接続された第1ヘリカル素子10a−2は反転された0°給電信号で起電されるコールド素子となる。同様に、第2ヘリカル素子10b−2は90°給電信号で起電されるホット素子となり、第4ヘリカル素子10d−2は反転された90°給電信号で起電されるコールド素子となる。上記したように、第2円偏波アンテナ1−2では、第1円偏波アンテナ1−1においてホット素子として機能させた第1ヘリカル素子10a−1に相当する第1ヘリカル素子10a−2をコールド素子とし、コールド素子として機能させた第3ヘリカル素子10c−1に相当する第3ヘリカル素子10c−2をホット素子に切り替えて機能させる給電を行っている。これにより、第2円偏波アンテナ1−2から放射される円偏波の指向性が反転され、第1円偏波アンテナ1−1から放射される円偏波とは逆方向に放射されるようになる。すなわち、第1円偏波アンテナ1−1からは第2基板32から第1基板31に向かって左旋の円偏波が放射されるが、第2円偏波アンテナ1−2からは第1基板31から第2基板32に向かう鉛直方向に左旋の円偏波が放射される。このように、第3実施例の円偏波アンテナ3では、双指向性の左旋の円偏波が放射されるようになる。
第3実施例の円偏波アンテナ3は、上記したように、2つの円偏波アンテナの取付向きは同じで、同一方向スタックが可能とされている。また、ホット素子とコールド素子からなる1組のヘリカル素子の給電方向を90°分配器の端子を切り替えるだけで指向性を制御することが可能であることから、90°分配器等に位相反転スイッチを設け、90°分配器の1端子の位相を反転させることで指向性を反転させることが可能となる。
なお、第1円偏波アンテナ1−1あるいは第2円偏波アンテナ1−2において、4本のヘリカル素子の巻き方向を逆転させて左巻きとすると右旋の円偏波が放射されるようになる。このように、第3実施例の円偏波アンテナ3において、一方の円偏波アンテナにおける4本のヘリカル素子の巻き方向を逆転させた場合は、第3実施例の円偏波アンテナ3から単一指向性の左旋および右旋の円偏波を双方向に放射できるようになる。
本発明の第3実施例である円偏波アンテナ3の指向性(dB)を図20に示す。図20では横軸が指向性(dB)、縦軸が角度(°)とされている。第1円偏波アンテナ1−1および第2円偏波アンテナ1−2との寸法は、第1実施例の円偏波アンテナ1の寸法と同様とされている。図20を参照すると、正に給電された第1円偏波アンテナ1−1からは一点鎖線で示された円偏波が放射されており、角度0°の方向(第2基板32から第1基板31に向かう鉛直方向)に放射されている。また、逆に給電された第2円偏波アンテナ1−2からは実線で示された円偏波が放射されており、角度180°の方向(基板31から基板32に向かう鉛直方向)に放射されている。そして、給電ケーブル15−1の信号と、給電ケーブル15−2の信号とを合成することにより、破線で示す双指向性の合成特性が得られる。この合成特性が角度90°の方向と角度180°の方向とに放射される双指向性となっていることが分かる。なお、第3実施例の円偏波アンテナ3においても、指向性方向において比帯域40%にわたり軸比が1dB以下の良好な性能が得られている。
<第4実施例>
本発明の第4実施例にかかる円偏波アンテナの構成を図21ないし図23に示す。図21(a)は第4実施例である円偏波アンテナの構成を示す正面側から見た斜視図、図21(b)はその背面側から見た斜視図であり、図22(a)は第4実施例である円偏波アンテナ4の構成を示す正面図、図22(b)はその側面図であり、図23(a)は第4実施例である円偏波アンテナ4の構成を示す背面図、図23(b)はその上面図、図23(c)はその下面図である。
これらの図に示す本発明の第4実施例にかかる円偏波アンテナ4は、右旋および左旋の円偏波を送受信できるアンテナとされ、第1右旋アンテナ40−1、第1左旋アンテナ41−1、第2右旋アンテナ40−2、第2左旋アンテナ41−2の4つの円偏波アンテナがスタックされて構成されている。第1右旋アンテナ40−1および第2右旋アンテナ40−2は、第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dが左巻きに螺旋状に巻かれて第2実施例の円偏波アンテナ2と同様の構成とされており、第1左旋アンテナ41−1および第2左旋アンテナ41−2は、第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dが右巻きに螺旋状に巻かれて第1ヘリカル素子20a〜第4ヘリカル素子20dの巻き方向を逆転させた構成とされているが、その他の構成は第2実施例の円偏波アンテナ2と同様の構成とされている。
第4実施例にかかる円偏波アンテナ4は、所定間隔空けて対面するよう縦長に配置した矩形の細長い第1基板42と、第1基板42と同形状の第2基板43とを備えている。第1基板42と第2基板43とはプリント板とされ、第1基板42と第2基板43を2枚の基板として第1右旋アンテナ40−1、第1左旋アンテナ41−1、第2右旋アンテナ40−2、第2左旋アンテナ41−2の4つの円偏波アンテナが縦方向にスタックされている。第1右旋アンテナ40−1および第2右旋アンテナ40−2は、第2実施例の円偏波アンテナ2と同様の構成とされていることから、詳細な説明は省略するが、それぞれ4本のヘリカル素子を備えており、4本のヘリカル素子は左巻きとされて右旋の円偏波を放射できるように構成されている。また、第1左旋アンテナ41−1および第2左旋アンテナ41−2は、それぞれ4本のヘリカル素子を備えており、4本のヘリカル素子は右巻きとされて左旋の円偏波を放射できるように構成されているが、他の構成は第2実施例の円偏波アンテナ2と同様の構成とされている。
第1右旋アンテナ40−1、第1左旋アンテナ41−1、第2右旋アンテナ40−2、第2左旋アンテナ41−2の4つの円偏波アンテナがスタックされた第1基板42および第2基板43の下端部は、取付金具を介して円形の第3基板44に固着されている。そして、第3基板44の下には、コ字状の第1支持金具47−1および第2支持金具47−2により、第3基板44と平行に配置された円形の第4基板45が固着されている。第3基板44および第4基板45の直径は、対面して配置された第1基板42と第2基板43とで形作られる矩形の対角線の長さと同様とされ、金属製あるいは樹脂製のいずれかとされる。第3基板44には複数のケーブルを挿通する円形の穴が形成されており、第4基板45の裏面には右旋出力48−1と左旋出力48−2の同軸端子が設けられている。
第2基板43の裏面において、第1左旋アンテナ41−1と第2右旋アンテナ40−2との間に右旋分配部46−1のパターンが形成され、第2右旋アンテナ40−2第と第2左旋アンテナ41−2との間に左旋分配部46−2のパターンが形成されている。右旋分配部46−1は、右旋給電線49−1からの給電信号を分配して第1右旋アンテナ40−1と第2右旋アンテナ40−2とに給電しており、左旋分配部46−2は、左旋給電線49−2からの給電信号を分配して第1左旋アンテナ41−1と第2左旋アンテナ41−2とに給電している。図示していないが、右旋給電線49−1は右旋出力48−1に接続され、左旋給電線49−2は左旋出力48−2に接続されている。
第4実施例の円偏波アンテナ4は、右旋の円偏波と左旋の円偏波とを送受信できることから、右旋の円偏波と左旋の円偏波とを用いてダイバーシティ通信を行うダイバーシティ通信システムに適用することができる。
<第5実施例>
本発明の第5実施例にかかる円偏波アンテナ5の構成を図24ないし図28に示す。図24は第5実施例である円偏波アンテナ5の構成を示す斜視図であり、図25は第5実施例である円偏波アンテナ5の構成を示す上面図であり、図26は第5実施例である円偏波アンテナ5の構成を示す正面図であり、図27は第5実施例である円偏波アンテナ5の構成を示す下面図であり、図28は第5実施例である円偏波アンテナ5の構成を示す側面図である。
これらの図に示す本発明の第5実施例にかかる円偏波アンテナ5は、右旋の円偏波と左旋の円偏波とを用いてダイバーシティ通信を行うダイバーシティ通信システムに用いる円偏波アンテナとされている。第5実施例にかかる円偏波アンテナ5は、絶縁性のアンテナケース50を備えており、アンテナケース50内に第4実施例の円偏波アンテナ4を収納して構成されている。これにより、第5実施例の円偏波アンテナ5は右旋および左旋の円偏波を送受信できるアンテナとされている。
アンテナケース50は樹脂製とされ、内部に収納空間を備える円筒状の本体部50aと、本体部50aの開口された上面を閉塞する蓋部50bとから構成されている。第4実施例の円偏波アンテナ4が収納されたアンテナケース50は、取付金具52によりマスト51の頂部に固着されている。取付金具52は、半円形に屈曲されている部分が形成された2つの第1金具52a,52bと、斜面が中央部に形成された2つの第2金具52c,52dと、中央部がくの字状に屈曲された第3金具52eとを備えている。そして、2つの第1金具52a,52bを対面させて、形成された円形の取付穴にアンテナケース50の下部を挿入して、両金具の一端部を複数本のネジ53aにより固着する。また、第1金具52a,52bの他端部の内面側に対面させて配置した2つの第2金具52c,52dの一端部を配置して複数本のネジ53cにより固着する。次いで、第1金具52bの半円形に屈曲されている部分に螺合されている2本のビス54aをアンテナケース50の外周面にねじ込んで、アンテナケース50が抜け出ないように固着する。さらに、対面させて配置した2つの第2金具52c,52dに第3金具52eを対面させると、2つの第2金具52c,52dの斜面により形作られたくの字状の部分と、第3金具52eとにより矩形状の取付穴が形成され、この取付穴にマスト51の頂部を挿入して、2つの第2金具52c,52d両端部と、第3金具52eの両端部とを複数本のネジ53bにより固着する。これにより、第5実施例の円偏波アンテナ5をマスト51に取り付けることができる。
本発明の第5実施例である円偏波アンテナ5の左旋アンテナと右旋アンテナとの結合量の周波数特性を図29に示す。図29では、縦軸が結合量(dB)、横軸が周波数(MHz)とされている。この場合、第5実施例である円偏波アンテナ5においては、アンテナケース50内に第4実施例の円偏波アンテナ4を収納して構成されている。図29を参照すると、使用周波数帯域の中心周波数fcにおける結合量は約−32dBが得られ、異偏波アンテナ間の結合量が非常に低いことが分かる。また、比帯域10%とした際の最大結合量は約−26dBとなり、比帯域20%とした時の最大結合量は約−22dBの良好な結合量となることから、左旋アンテナと右旋アンテナとの間隔を小さくできることが分かる。
次に、本発明の第5実施例である円偏波アンテナ5の水平面および垂直面における円偏波指向特性を図30に示す。図30では、縦軸が円偏波指向性(dBi)、横軸が角度(°)とされている。この場合、第5実施例である円偏波アンテナ5においては、アンテナケース50内に第4実施例の円偏波アンテナ4を収納して構成されている。図30を参照すると、実線で示す水平面の円偏波指向性は角度に対してブロードな特性となっていることが分かり、一点鎖線で示す垂直面の円偏波指向性は角度に対してシャープな特性となっていることが分かる。
<第6実施例>
本発明の第6実施例にかかる円偏波アンテナ6の構成を図31に示す。図31は第6実施例である円偏波アンテナ6の構成を斜視図で示す分解図である。
図31に示す本発明の第6実施例にかかる円偏波アンテナ6は、右旋の円偏波と左旋の円偏波とを用いてダイバーシティ通信を行うダイバーシティ通信システムに用いる円偏波アンテナとされている。第6実施例にかかる円偏波アンテナ6は、絶縁性のアンテナケース64を備えており、アンテナケース64内に第1右旋アンテナ60−1、第1左旋アンテナ61−1、第2右旋アンテナ60−2、第2左旋アンテナ61−2の4つの円偏波アンテナがスタックされて収納されている。第1右旋アンテナ60−1および第2右旋アンテナ60−2は、4本の第1ヘリカル素子〜第4ヘリカル素子が左巻きに螺旋状に巻かれて第2実施例の円偏波アンテナ2と同様の構成とされており、第1左旋アンテナ61−1および第2左旋アンテナ61−2は、4本の第1ヘリカル素子〜第4ヘリカル素子が右巻きに螺旋状に巻かれて4本の第1ヘリカル素子〜第4ヘリカル素子の巻き方向を逆転させた構成とされているが、その他の構成は第2実施例の円偏波アンテナ2と同様の構成とされている。
第6実施例にかかる円偏波アンテナ6は、第4実施例にかかる円偏波アンテナ4における第3基板44および第4基板45を省略して横にした構成と同様とされている。すなわち、第6実施例における円偏波アンテナ6は、所定間隔空けて対面するよう横長に配置した矩形の細長い第1基板62と、同形状の第2基板63とを備えている。第1基板62と第2基板63とはプリント板とされ、2枚の基板を用いて第1右旋アンテナ60−1、第1左旋アンテナ61−1、第2右旋アンテナ60−2、第2左旋アンテナ61−2の4つの円偏波アンテナが横方向にスタックされている。第1右旋アンテナ60−1および第2右旋アンテナ60−2は、第2実施例の円偏波アンテナ2と同様の構成とされていることから、詳細な説明は省略するが、それぞれ4本のヘリカル素子を備えており、4本のヘリカル素子は左巻きとされて右旋の円偏波を放射できるように構成されている。また、第1左旋アンテナ61−1および第2左旋アンテナ61−2は、それぞれ4本のヘリカル素子を備えており、4本のヘリカル素子は右巻きとされて左旋の円偏波を放射できるように構成されているが、他の構成は第2実施例の円偏波アンテナ2と同様の構成とされている。
アンテナケース64は樹脂製とされ、内部に収納空間を備える裏面が開口されたほぼ直方体状の横長のカバー部64aと、カバー部64aの開口された裏面を閉塞する蓋板64bとから構成されている。蓋板64bの裏面側には断面矩形状の取付具65が設けられている。第1右旋アンテナ60−1、第1左旋アンテナ61−1、第2右旋アンテナ60−2、第2左旋アンテナ61−2を備える第2基板63を蓋板64bの表面側に固着して、カバー部64aを蓋板64bに被せカバー部64aの開口面の周囲に設けられた複数の挿通孔にそれぞれネジを挿通して、蓋板64bの外周縁に形成された複数のネジ部にそれぞれ螺着することにより、蓋板64bにカバー部64aが固着される。これにより、第1右旋アンテナ60−1、第1左旋アンテナ61−1、第2右旋アンテナ60−2、第2左旋アンテナ61−2を内蔵して右旋の円偏波と左旋の円偏波とを送受信できる第6実施例の円偏波アンテナ6を組み立てることができる。
<第6実施例の適用例>
次に、第6実施例の円偏波アンテナ6を適用した構成を示す斜視図を図32に示す。
図32に示すアンテナは、エリアAの子局と通信を行う円偏波アンテナ6−1と、エリアBの子局と通信を行う円偏波アンテナ6−2と、エリアCの子局と通信を行う円偏波アンテナ6−3とを備えている。円偏波アンテナ6−1,6−2,6−3は第6実施例の円偏波アンテナ6と同じ構成の円偏波アンテナとされている。すなわち、図32に示すアンテナは、エリアA,B,Cの各子局と通信を行う親局のアンテナとされている。エリアA,B,Cの各子局の方向は異なっており、親局はエリアA,B,Cの各子局と右旋の円偏波と左旋の円偏波とを用いてダイバーシティ通信を行うことができる。この場合、エリアA,B,Cの3方向と右旋の円偏波と左旋の円偏波とにおいて、十分な分離度を得ることができ、省スペース化することができる。また、円偏波アンテナ6−1〜6−3を、通信範囲によって縦に配置したものと横に配置したものとを混合して配置することもできる。
なお、円偏波アンテナ6−1は、エリアAの方向に向くように横に配置されて取付具65−1によりマスト70に固着されている。同様に、円偏波アンテナ6−2は、エリアBの方向に向くように横に配置されて取付具65−2によりマスト70に固着され、円偏波アンテナ6−3は、エリアCの方向に向くように縦に配置されて取付具65−3によりマスト70に固着されている。
<ダイバーシティ通信システム>
本発明の実施例である円偏波アンテナが適用できるダイバーシティ通信システムの構成を示すブロック図を図33に示す。図33(a)はダイバーシティ通信システムの構成を示すブロック図であり、図33(b)はそのダイバーシティ通信機の構成を示すブロック図である。
地上無線通信回線ではフェージングが存在し、通信距離および通信の安定性に対して大きな妨げになっている。このフェージングに対してマージンを補完するために、送信出力の増大を行うとコストが高くなったり、伝送レートが制限されるようになる。ダイバーシティは、無線技術の一つであり、電波の相互干渉によるフェージングの影響を防ぐために、複数のアンテナから電波を受信し、質の良い信号を選択したり、信号を合成したりして通信の質や信頼性を上げる技術である。ダイバーシティには、距離を離して設置した複数のアンテナで受信する空間ダイバーシティ、複数の異なった偏波を受信するアンテナを設置する偏波ダイバーシティ、信号伝送を一定時間ずらして複数回行う時間ダイバーシティなどがある。
図33(a)に示すダイバーシティ通信システムは、右旋の円偏波と左旋の円偏波とを用いる偏波ダイバーシティによるダイバーシティ通信を行うようにされた構成例を示している。このダイバーシティ通信システムは、右旋および左旋の円偏波を送受信できる円偏波アンテナ7−1を備えるダイバーシティ通信機8−1と、右旋および左旋の円偏波を送受信できる円偏波アンテナ7−2を備えるダイバーシティ通信機8−2とを備えている。円偏波アンテナ7−1および円偏波アンテナ7−1に、第5実施例の円偏波アンテナ5あるいは第6実施例の円偏波アンテナ6を適用することができる。
ダイバーシティ通信機8−1およびダイバーシティ通信機8−2の構成は同様とされていることから、代表としてダイバーシティ通信機8−1の構成を示すブロック図を図33(b)に示して説明する。ダイバーシティ通信機8−1は、例えば水位計などからのデータを符号化および変調して送信信号を送出する送信機83と、受信信号を復調および複合化して元のデータとする受信機84と、送信と受信とを切り替える送・受切替器82と、円偏波アンテナ7−1が送受信する円偏波の旋回方向を右旋と左旋とで切り替えるアンテナ切替器81と、各部の制御を行うマイクロコントローラ85とで構成されている。
ダイバーシティ通信機8−1の動作を説明するが、各部の動作はマイクロコントローラ85により制御されている。送信時においては、送・受切替器82が送信に切り替えられることから、送信機83より送出された送信信号は、送・受切替器82を介してアンテナ切替器81に送られる。アンテナ切替器81では、例えば右旋の円偏波アンテナに切り替えられて、円偏波アンテナ7−1から右旋の円偏波で送信信号が送信される。送信された右旋の円偏波の送信信号は、受信側のダイバーシティ通信機8−2における円偏波アンテナ7−2で受信され、アンテナ切替器81により右旋の円偏波アンテナで受信された受信信号が送・受切替器82に送られるように切り替えられる。送・受切替器82では受信信号を受信機84に供給するよう切り替える。受信機84で受信された信号の受信レベルが、規定の受信レベルに達している場合は受信可と判断されて、元のデータを受信することができる。
また、受信機84で受信された信号の受信レベルが、規定の受信レベルに達していない場合は、受信側のダイバーシティ通信機8−2において、左旋の円偏波アンテナで受信された受信信号が送・受切替器82に送られるようにアンテナ切替器81が切り替えられる。これにより、受信機84で受信された信号の受信レベルが、規定の受信レベルに達している場合は受信可と判断して、元のデータを受信することができる。これは、円偏波は反射されると逆旋の偏波になると共に、1回反射された電波のレベルは比較的大きく、逆旋の偏波を受信した方が受信レベルが高くなる場合があるからである。
このように、ダイバーシティ通信システムでは、以下の(1)ないし(4)の組み合わせで通信を行うことができ、規定の受信レベルが得られるまで以下の(1)ないし(4)の組み合わせに順次切り替えて通信を行うようにしてもよい。
(1)[送信側]右旋円偏波:[受信側]右旋円偏波
(2)[送信側]右旋円偏波:[受信側]左旋円偏波
(3)[送信側]左旋円偏波:[受信側]左旋円偏波
(4)[送信側]左旋円偏波:[受信側]右旋円偏波
なお、ダイバーシティ通信システムでは、規定の受信レベルが得られた際に、受信側が送信側に通信が確立したことを報せるデータを送信するようにしてもよい。
上記したダイバーシティ通信システムでは、降雨や降雨による地面の変化および水田や河川の水位の変化、もしくは、潮位の変化などにより生じるフェージングの影響を低減することが可能である。このことから、水位計のデータを送信する場合には、上記したダイバーシティ通信システムを用いると特に効果を発揮することになる。また、右旋と左旋の円偏波アンテナの物理的な位置が異なることから、空間ダイバーシティとしても機能するため、伝搬路の相関性が下がり、偏波ダイバーシティおよび空間ダイバーシティの双方の効果が得られ、フラットフェージングだけでなく、車等の遮蔽等に基づく選択性フェージングにも効果を発揮し安定した通信が可能となる。
上記説明した本発明の各実施例の円偏波アンテナは、互いにほぼ等間隔になるようほぼ90°間隔でそれぞれ配置されて螺旋状で巻かれた第1ヘリカル素子ないし第4ヘリカル素子の巻き中心の軸が互いに偏心していることから、高さを低くしても良好な電気的特性を得ることができる。また、巻き中心の軸が互いに偏心していると、同一巻き数の間に通る経路長が長くなり、その結果ピッチが短くなったことと同様の効果が得られ、さらに高さを低くすることができる。これにより、小型化を実現することができる。
また、上記説明した本発明の各実施例の円偏波アンテナは、第1ヘリカル素子ないし第4本のヘリカル素子の巻き方向を逆転させることにより、円偏波の旋回方向を逆旋とすることができる。また、第1ヘリカル素子ないし第4ヘリカル素子におけるホット素子とコールド素子からなる1組のヘリカル素子の給電位相を反転させるだけで指向性を逆方向とすることができる。
さらに、上記説明した本発明の第1実施例ないし第4実施例の円偏波アンテナは、低姿勢化されていることから円筒状あるいは直方体状のアンテナケースに収納しても小型化することができる。
さらにまた、上記説明した本発明の各実施例の円偏波アンテナにおいては、第1ヘリカル素子ないし第4ヘリカル素子の材質として、アルミニウムや銅合金などの良導体を用いることができる。ただし、給電も行う第1ヘリカル素子ないし第4ヘリカル素子は同軸ケーブルが用いられる。この同軸ケーブルとしてセミリジッドケーブルとしてもよい、セミリジッドケーブルは、シールド導体が銅やニッケル、ステンレスなどのパイプでできた同軸線であり、最終的に使用する形状に簡単に曲げられ、曲げられた後もその形を維持することができる。また、プリント板による基板に替えて、絶縁性の基板上に導電フィルムや金属板によってパターンを設けるようにしてもよい。
1,1−1,1−2 円偏波アンテナ、2 円偏波アンテナ、3 円偏波アンテナ、4 円偏波アンテナ、5 円偏波アンテナ、6,6−1〜6−3 円偏波アンテナ、7,7−1,7−2 円偏波アンテナ、8,8−1,8−2 ダイバーシティ通信機、10a 第1ヘリカル素子、10b 第2ヘリカル素子、10c 第3ヘリカル素子、10d 第4ヘリカル素子、11 上基板、11a〜11d パターン、12 下基板、12b グランド、12c グランド板、13 第1給電線、13a 第1中心導体、14 第2給電線、14a 第2中心導体、15 給電ケーブル、16a 第1支持柱、16b 第2支持柱、17a〜17d ネジ、18 90°分配器、20a 第1ヘリカル素子、20b 第2ヘリカル素子、20c 第3ヘリカル素子、20d 第4ヘリカル素子、21 上基板、21a〜21d パターン、21e 上補助基板、22 下基板、22a 下補助基板、22b グランド、23 第1給電線、23a 第1中心導体、24 第2給電線、24a 第2中心導体、25 給電ケーブル、26a 第1支持柱、26b 第2支持柱、26c 第3支持柱、26d 第4支持柱、26e 第5支持柱、26f 第6支持柱、27a〜27m ネジ、28 2分配器、29 遅延線、31 第1基板、32 第2基板、40−1 第1右旋アンテナ、40−2 第2右旋アンテナ、41−1 第1左旋アンテナ、41−2 第2左旋アンテナ、42 第1基板、43 第2基板、44 第3基板、45 第4基板、46−1 右旋分配部、46−2 左旋分配部、47−1 第1支持金具、47−2 第2支持金具、48−1 右旋出力、48−2 左旋出力、49−1 右旋給電線、49−2 左旋給電線、50 アンテナケース、50a 本体部、50b 蓋部、51 マスト、52 取付金具、52a,52b 第1金具、52c,52d 第2金具、52e 第3金具、53a〜53c ネジ、54a ビス、60−1 第1右旋アンテナ、60−2 第2右旋アンテナ、61−1 第1左旋アンテナ、61−2 第2左旋アンテナ、62 第1基板、63 第2基板、64 アンテナケース、64a カバー部、64b 蓋板、65,65−1〜65−3 取付具、70 マスト、81 アンテナ切替器、82 送・受切替器、83 送信機、84 受信機、85 マイクロコントローラ、100 円偏波アンテナ、130 遅延線、130,132,134,136 遅延線、140,142,144,146 ヘリカルアンテナエレメント、148 プリント基板

Claims (10)

  1. 巻き中心の軸が互いに偏心してほぼ等間隔になるよう螺旋状に巻かれており、ホット素子とコールド素子との組を2組構成している4本のヘリカル素子と、
    前記ホット素子とコールド素子との一方の組に給電される位相を、前記ホット素子とコールド素子との他方の組に給電される位相と約90°異ならせることにより、前記4本のヘリカル素子において隣り合うヘリカル素子との位相差が約90°となるように給電を行う給電部と、
    を備え
    前記給電部からは、前記一方の組の前記ホット素子の一端に0°の給電信号が供給されると共に、前記他方の組の前記ホット素子の一端に約90°の給電信号が供給されており、前記2組のホット素子とコールド素子との他端が直流的に同電位となるようグランドに接続されることを特徴とする円偏波アンテナ。
  2. 前記4本のヘリカル素子の一端が固着される第1の基板と、
    前記4本のヘリカル素子の他端が固着され、前記第1の基板と所定間隔離れて配置され、前記グランドが形成されている第2の基板と、
    をさらに備え、
    前記第2の基板に90°分配器が設けられて、該90°分配器からの0°の給電信号と90°の給電信号とが前記第1の基板に2本の給電線を介して前記給電部に供給されていることを特徴とする請求項に記載の円偏波アンテナ。
  3. 前記4本のヘリカル素子の全体における横方向の最大の長さが、上記第1の基板と上記第2の基板との中間部に生じることを特徴とする請求項に記載の円偏波アンテナ。
  4. 前記4本のヘリカル素子において、少なくともコールド素子となる2本のヘリカル素子が同軸ケーブルにより構成され、該2本のヘリカル素子を構成する前記2本の同軸ケーブルが、前記2本の給電線を兼用することを特徴とする請求項に記載の円偏波アンテナ。
  5. 前記4本の第1ヘリカル素子ないし第4ヘリカル素子におけるホット素子とコールド素子からなる1組のヘリカル素子の給電位相を、反転させることにより指向性を逆方向とすることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の円偏波アンテナ。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載の円偏波アンテナが、複数スタックされて構成されていることを特徴とする円偏波アンテナ。
  7. 絶縁性のケース内に収納したことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の円偏波アンテナ。
  8. 左旋円偏波の円偏波アンテナと、右旋円偏波の円偏波アンテナとがスタックされて構成されていることを特徴とする請求項に記載の円偏波アンテナ。
  9. 左旋円偏波と右旋円偏波との偏波ダイバーシティに用いることを特徴とする請求項に記載の円偏波アンテナ。
  10. 左旋円偏波と右旋円偏波との偏波ダイバーシティに用いるアンテナとして、請求項に記載の円偏波アンテナを用いることを特徴とするダイバーシティ通信システム。
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