JP6914469B1 - 活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】発色性を改善すると共に、LEDにより硬化でき、さらに硬化被膜は高い硬度、耐摩擦性及び耐水性に優れる活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物を得ること。【解決手段】顔料、顔料分散剤及び光重合性化合物を含有し、顔料が、ピグメントバイオレット19、及びピグメントオレンジ71を含有し、ピグメントバイオレット19とピグメントオレンジ71の合計質量に対して、ピグメントバイオレット19が30.0〜85.0質量%であり、光重合性化合物が、下記(A)〜(F)の要件を全て満たす、(A)多官能アミン変性オリゴマーを全重合性成分の合計量中0.20〜15.0質量%含む(B)単官能モノマーを全重合性成分の合計量中50.0質量%以上含む(C)ガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマーを全重合性成分の合計量中35.0質量%以上含む(D)ガラス転移温度が10℃以下の単官能モノマーを全重合性成分の合計量中35.0質量%以上含む(E)ガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマーを全重合性成分の合計量中2.0〜11.0質量%含む(F)窒素含有単官能モノマーを全重合性成分の合計量中10.0〜25.0質量%含む活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物及び印刷方法に関する。
特許文献1には、ピグメントバイオレット19を含有するインクジェットインキが記載されている。
特許文献2には、ピグメントオレンジ43、ピグメントグリーン36、ピグメントバイオレット23のいずれかを含有するインク組成物が記載されている。
特許文献3には、オレンジ、バイオレット、又はグリーン色を呈する有機顔料の少なくとも1種を含有するインクジェット用インク組成物が記載されている。
そして、これらの特許文献に記載のように、ピグメントオレンジやピグメントバイオレットをそれぞれ単独で含有するインク組成物は知られている。
さらに、特許文献4に記載のように、単官能、多官能の光重合性化合物及びオリゴマーを含有する活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は知られている。
この活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物によれば、保存安定性、効果性、タック性等の各種の点において優れた効果を奏するが、各種の基材に対して使用できることを確認しておらず、ポリカーボネートやポリ塩化ビニルの他の基材に対しても使用可能であることや、硬化した塗膜の硬度、耐摩擦性及び耐水性を向上させることまでは検討していない。
つまり、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物としてより多くの材質の基材に使用可能であること、より硬度が高く、かつ耐摩擦性や耐水性のように、硬化した被膜をより広い場面で使用できるようにすることは意図していない。
そのため、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物を使用して被膜を形成する基材の用途や、使用環境によっては、十分に対応できない可能性があった。
特開2018−95739号公報 特開2020−84102号公報 特開2009−67955号公報 特開2019−31618号公報
上記の各特許文献に記載のように、ピグメントオレンジやピグメントバイオレットをそれぞれ単独で含有するインク組成物は知られている。
しかしながら、このようなインク組成物では、マゼンタインク組成物として、より適切な光学濃度とb*値を両立できなかった。本発明は、発色性を改善すると共に、LEDにより硬化でき、さらに硬化被膜は高い硬度、耐摩擦性及び耐水性に優れる活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物を得ることを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究した結果、特定の顔料の組成を有する活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物とすることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物は、赤色としての発色性に優れるため、適切な光学濃度とb*値を達成し、同時に各種基材への密着性に優れ、LEDを光源とした活性エネルギー線により十分に硬化され、かつ形成された塗膜の硬度が高く、耐摩擦性及び耐水性に優れるという効果を奏する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物について、以下に説明する。
まず、本発明中のガラス転移温度は以下のように定義される。
<ガラス転移温度>
本発明における樹脂のガラス転移温度は、樹脂がアクリル系共重合体樹脂の場合、下記のWoodの式により求めた理論ガラス転移温度である。
Woodの式:1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+W3/Tg3+・・・・・+Wx/Tgx
[式中、Tg1〜Tgxは樹脂を構成する単量体1、2、3・・・xのそれぞれの単独重合体のガラス転移温度、W1〜Wxは単量体1、2、3・・・xのそれぞれの重合分率、Tgは理論ガラス転移温度を表す。ただし、Woodの式におけるガラス転移温度は絶対温度である。]
<顔料>
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物は、ピグメントバイオレット19、及びピグメントオレンジ71を含有する。
さらに、ピグメントバイオレット19とピグメントオレンジ71の合計質量に対して、ピグメントバイオレット19が30.0〜85.0質量%である。その中でも、ピグメントバイオレット19は40.0質量%以上が好ましく、45.0質量%以上がより好ましく、50.0質量%以上がさらに好ましく、55.0質量%以上が最も好ましい。
また、ピグメントバイオレット19は83.0質量%以下が好ましく、75.0質量%以下がより好ましく、70.0質量%以下がさらに好ましく、65.0質量%以下が最も好ましい。
ピグメントバイオレット19とピグメントオレンジ71の含有比率がこの範囲であると、印刷部の赤色の発色性に優れることになる。
インク組成物の全重合性成分の合計量に対する、ピグメントバイオレット19及びピグメントオレンジ71の合計量は、印刷部の発色性を向上させる観点から2.0質量%以上が好ましく、3.0質量%以上がより好ましく、4.0質量%以上がさらに好ましい。また吐出安定性を向上させる観点から10.0質量%以下が好ましく、8.0質量%以下がより好ましく、7.0質量%以下がさらに好ましい。
本発明における顔料は、上記の特定の顔料を採用することが必要であるが、本発明による効果を毀損しない範囲にて、別の顔料を配合しても良い。
別の顔料としては、インクジェット用インク組成物に使用される、ピグメントバイオレット19とピグメントオレンジ71以外の有機顔料及び無機顔料である。
前記有機顔料としては、例えば、染料レーキ顔料、アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジコ系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、イソインドリノン系顔料、ニトロ系顔料、ニトロソ系顔料、アンスラキノン系顔料、フラバンスロン系顔料、キノフタロン系顔料、ピランスロン系顔料、インダンスロン系顔料などが挙げられる。また、前記無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、黒鉛、鉄黒、酸化クロムグリーン、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。前記顔料は、公知の表面処理剤により表面処理されたものであってもよい。
前記顔料の代表的な色相ごとの具体例としては、以下のものが挙げられる。
イエロー顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、12、13、14、16、17、42、73、74、75、81、83、87、93、95、97、98、108、109、114、120、128、129、138、139、150、151、155、166、180、184、185、213などが挙げられる。
マゼンタ顔料としては、例えば、C.I.Pigment Red 5、7、12、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57、57:1、63:1、101、102、112、122、123、144、146、149、168、177、178、179、180、184、185、190、202、209、224、242、254、255、270などが挙げられる。
シアン顔料としては、例えば、C.I.Pigment Blue 1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、18、22、27、29、60などが挙げられる。
オレンジ顔料としては、例えば、C.I.Pigment Orange 1、2、3、4、5、13、15、16、17、19、24、31、34、36、38、40、43、46、48、49、51、60、61、62、64、65、66、67、68、69、72、73、74、81などが挙げられる。
バイオレット顔料としては、例えば、C.I.Pigment Violet 1、2、3、3:1、3:3、5:1、13、17、23、25、27、29、31、32、36、37、38、42、50などが挙げられる。
ブラック顔料としては、例えば、カーボンブラック(C.I.Pigment Black 7)などが挙げられる。
ホワイト顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウムなどが挙げられ、アルミナ、シリカなどの種々の材料で表面処理されていてもよい。
<顔料分散剤>
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物において、顔料分散剤を使用することが好ましい。
前記顔料分散剤は、顔料の分散性、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の保存安定性を向上させるために使用するもので、従来から使用されているものを特に制限なく使用できるが、その中でも高分子顔料分散剤を使用することが好ましい。前記顔料分散剤は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記高分子顔料分散剤としては、例えば、カルボジイミド系分散剤、ポリエステルアミン系分散剤、脂肪酸アミン系分散剤、変性ポリアクリレート系分散剤、変性ポリウレタン系分散剤、多鎖型高分子非イオン系分散剤、高分子イオン活性剤などが挙げられる。
そのような高分子顔料分散剤としては、BYKJET−9150、BYKJET−9151、BYKJET−9170、DISPERBYK−168、DISPERBYK−190、DISPERBYK−198、DISPERBYK−2010、DISPERBYK−2012、DISPERBYK−2015(ビックケミー社)、SMA1440、SMA2625、SMA17352、SMA3840、SMA1000、SMA2000、SMA3000(CrayValley社)、JONCRYL67、JONCRYL678、JONCRYL586、JONCRYL611、JONCRYL680、JONCRYL682、JONCRYL690、JONCRYL819、JONCRYL−JDX5050、EFKA4550、EFKA4560、EFKA4585、EFKA4701、EFKA5220、EFKA6230(BASF社)、SOLSPERSE20000、SOLSPERSE27000、SOLSPERSE41000、SOLSPERSE41090、SOLSPERSE43000、SOLSPERSE44000、SOLSPERSE46000、SOLSPERSE47000、SOLSPERSE54000、SOLSPERSE56000(ルーブリゾール社)、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB824、アジスパーPB881(味の素ファインテクノ社)等が挙げられる。
顔料分散剤の含有量は、顔料の分散性および活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の貯蔵安定性を高める観点から、顔料合計質量に対して、1.0質量%以上であることが好ましく、5.0質量%以上であることがより好ましく、また、100質量%以下であることが好ましく、60.0質量%以下であることがより好ましい。
<(A)多官能アミン変性オリゴマー>
光重合性化合物に含まれる多官能アミン変性オリゴマーは、分子中に、少なくとも1つのアミノ基と、少なくとも2つの(メタ)アクリロイル基を有する多官能アミン変性(メタ)アクリレートオリゴマーであれば特に制限されない。そして、前記多官能アミン変性(メタ)アクリレートオリゴマーが分子中に有する(メタ)アクリロイル基の数は、2つ以上であれば特に制限されないが、2つ以上6つ以下であることが好ましく、2つ以上4つ以下であることが好ましい。(メタ)アクリロイル基の数が上記範囲であると、多官能アミン変性(メタ)アクリレートオリゴマーが重合性化合物と反応しやすくなり、また、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の粘度が適度な範囲になりやすい。
多官能アミン変性(メタ)アクリレートオリゴマーは、所望のモノマーを重合した合成品であってもよく、市販品であってもよい。例えば、GENOMER5161、GENOMER5275(RAHN社)、CN371、CN371NS、CN373、CN383、CN384、CN386、CN501、CN503、CN550、CN551(サートマー社)、EBECRYL80、EBECRYL81、EBECRYL83、EBECRYL7100、EBECRYL84、EBECRYLP115(ダイセル・オルネクス社)、LAROMER PO 83F、LAROMER PO 84F、Laromer LR8946、Laromer LR8956、Laromer LR8996、Laromer LR8894、(BASF社)、AgiSyn001、AgiSyn002、Agisyn003、Agisyn008(DSM Coating Resin社)、Photomer4771、Photomer4775、Photomer4967、Photomer5096、Photomer5662、Photomer5930(コグニス社)、DoublecureEPD、DoublecureOPD、Doublecure115、Doublecure225、Doublecure645、PolyQ222、PolyQ226、PolyQ224、PolyQ101(DoubleBondChemicals社)が挙げられる。なかでも、分子内に2個の光重合性官能基を有するオリゴマーが好ましく、光重合性官能基が(メタ)アクリロイル基であることがより好ましい。
本発明中にて使用できる多官能アミン変性(メタ)アクリレートオリゴマーは、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の全重合性成分の合計量中0.20〜15.0質量%含有する。中でも0.40質量%以上含有することが好ましく、0.50質量%以上含有することがより好ましい。また、10.0質量%以下含有することが好ましく、5.0質量%以下含有することがより好ましく、1.00質量%以下含有することがさらに好ましい。
多官能アミン変性オリゴマーの粘度は限定されないが、特に、25℃での粘度が2000cps以下であることが、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物全体の粘度を適切な範囲とするために好ましい。
また、本発明による効果を毀損しない範囲において、例えばエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーを含有してもよい。
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、所望のモノマーを重合した合成品であってもよく、市販品であってもよい。例えば、EBECRYL3708、EBECRYL1606(ダイセル・サイテック社)、CN116、CN120B60、CN120M50、CN131B、CN132、CN137、CN152、CN153、CN2102E、CN2003(サートマー社)が挙げられる。
<(B)単官能モノマー>
光重合性化合物に含まれる単官能モノマーとしては、例えば以下のものが挙げられる。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート。
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ブチルシクロヘキシルアクリレート、トリメチルシクロヘキシルアクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の環状炭化水素基含有(メタ)アクリレート。
エチルカルビトール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート。
ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エチルカルビトールアクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル-ジグリコールアクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基やエーテル結合を有する(メタ)アクリレート。
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルの(メタ)アクリル酸エステル。
ヘキサエチレングリコールモノフェニルエーテルなどのポリアルキレングリコールモノアリールエーテルの(メタ)アクリル酸エステル、グリセロール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど水酸基を有する(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマール(メタ)アクリレート等の複素環構造を有する(メタ)アクリレート。
フェノールエチレングリコール変性アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシフェニルアクリレート(EO2モル)、エトキシフェニルアクリレート(EO1モル)、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ラクトン変性可とう性アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、EO(エチレンオキサイド)変性コハク酸(メタ)アクリレート、ビニロキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド変性物、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、アクリロニトリル、アクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、スチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等の化合物。
アクリロイルモルフォリンやビニルカプロラクタム、(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、ヒドロキシメチル(メタ)アクリルジアミド、ジ(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、ジ(3−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、ジ(4−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルキロール(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、及びこれらN−アルキロール(C1〜5)(メタ)アクリルアミドの、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドの1〜3モル付加物等のアミド構造を有する単官能モノマー、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等の窒素含有モノマー。
また、本発明における(B)単官能モノマーは、下記の(C)ガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマー、(D)ガラス転移温度が10℃以下の単官能モノマー、及び(F)窒素含有単官能モノマーで列挙したモノマーも包含する。そして、以下(C)ガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマー、(D)ガラス転移温度が10℃以下の単官能モノマー、及び(F)窒素含有単官能モノマーの内の1種以上に該当する単官能モノマーは、該当する(C)、(D)、(F)の各成分とされると共に、(B)の単官能モノマーの成分にも包含される。その結果、それぞれの含有割合に算入される。
単官能モノマーは、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物中に専ら低粘度化を目的に含有される。単官能モノマーを全重合性成分の合計量中50.0質量%以上含有し、80.0質量%以上含有することが好ましく、90.0質量%以上含有することがより好ましく、95.0質量%以上含有することがさらに好ましい。また、99.0質量%以下含有することが好ましく、98.0質量%以下含有することがより好ましく、97.0質量%以下含有することがさらに好ましい。
アミド構造を有する単官能モノマーを含有する場合に、その含有量は、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の全重合性成分の合計量中4.0質量%以上が好ましく、8.0質量%以上がより好ましく、12.0質量%以上がさらに好ましく、14.0質量%以上が最も好ましい。また、30.0質量%以下が好ましく、25.0質量%以下がより好ましく、20.0質量%以下がさらに好ましく、18.0質量%以下が最も好ましい。
アミド構造を有する単官能モノマーの中でも、ビニルカプロラクタムを含有することが好ましい。ビニルカプロラクタムの含有量は、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の全重合性成分の合計量中3.0質量%以上が好ましく、6.0質量%以上がより好ましく、10.0質量%以上がさらに好ましく、13.0質量%以上が最も好ましい。また、25.0質量%以下が好ましく、22.0質量%以下がより好ましく、20.0質量%以下がさらに好ましく、18.0質量%以下が最も好ましい。
アミド構造を有する単官能モノマーの中でも、アクリロイルモルフォリンを含有することが好ましい。アクリロイルモルフォリンの含有量は、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の全重合性成分の合計量中2.0質量%以上が好ましく、3.0質量%以上がより好ましく、4.0質量%以上がさらに好ましく、5.0質量%以上が最も好ましい。また、20質量%以下が好ましく、10.0質量%以下がより好ましく、8.0質量%以下がさらに好ましく、7.0質量%以下が最も好ましい。
<(C)ガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマー>
光重合性化合物に含まれるガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマーとしては、上記単官能モノマー等のうち、ガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマーを選択したものである。例えば、メチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマール(メタ)アクリレート(CTFA)、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、スチレン、アクリロイルモルフォリン、アクリルアミド、N−ビニルカプロラクタム、(メタ)アクリル酸、アクリロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられる。これらのモノマーを1種又は2種以上用いてもよい。
ガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマーの中でも、上記アミド構造を有する単官能モノマー、及び環状構造を有する化合物が好ましく、アミド構造を有する単官能モノマー以外では、中でもイソボルニル(メタ)アクリレートやサイクリックトリメチロールプロパンホルマールアクリレートのいずれか一つ以上を含有することが、より良好な塗膜の硬化性及び密着性を得る点において望ましく、さらにN−ビニルカプロラクタムを含有することが好ましい。
ガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマーの全重合性成分の合計量に対して、アクリルアミド系モノマーを5.0質量%以上、及び/又はN−ビニルカプロラクタムを5.0質量%以上含有することがより好ましい。
またガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマーの中でも、ガラス転移温度が50℃以上のものが好ましく、70℃以上のものがより好ましい。
但し、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルアクリレートを含有しても良く、含有しなくても良い。
ガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマーの含有量は、全重合性成分の合計量中35.0質量%以上であり、38.0質量%以上含有することが好ましく、40.0質量%以上含有することがより好ましく、42.0質量%以上含有することがさらに好ましい。また、60.0質量%以下含有することが好ましく、55.0質量%以下含有することがより好ましく、50.0質量%以下含有することがさらに好ましい。ガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマーの含有量が35.0質量%未満であると、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物をLEDにより光硬化させる際の硬化性が低下する。
<(D)ガラス転移温度が10℃以下の単官能モノマー>
本発明中にて使用できるガラス転移温度が10℃以下の単官能モノマーとしては、上記単官能モノマー等のうち、ガラス転移温度が10℃以下の単官能モノマーを選択したものであり、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、iso−ノニルアクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、ラウリルアクリレート等、を特に好ましい例として挙げることができる。これらのモノマーを2種以上併用しても良い。
ガラス転移温度が10℃以下の単官能モノマーの含有量は、全重合性成分の合計量中35.0質量%以上であり、38.0質量%以上含有することが好ましく、45.0質量%以上含有することがより好ましく、50.0質量%以上含有することがさらに好ましい。また、70.0質量%以下含有することが好ましく、60.0質量%以下含有することがより好ましく、55.0質量%以下含有することがさらに好ましい。
ガラス転移温度が10℃以下の単官能モノマーの含有量が35.0質量%未満であると、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の粘度が高くなりすぎる傾向にある。
またガラス転移温度が10℃以下の単官能モノマーの中でも、ガラス転移温度が−30℃以下のものが好ましく、−50℃以下のものがより好ましい。
<(E)ガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマー>
本発明中にて使用できるガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマーとしては、分子中に炭素−炭素不飽和結合を複数有する化合物であり、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ビニルオキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、EO(10モル又は20モル)変性ビスフェノールAジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート、アルコキシ化ヘキサンジオールジアクリレート、エトキシ化(30)ビスフェノールAジアクリレート、アルコキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化(6)トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化(9)トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジメタクリレートなどが挙げられる。
ガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマーの含有量は、全重合性成分の合計量中2.0〜11.0質量%であり、3.0質量%以上含有することが好ましく、4.0質量%以上含有することがより好ましい。また、9.0質量%以下含有することが好ましく、7.0質量%以下含有することがより好ましく、5.0質量%以下含有することがさらに好ましい。
ガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマーの含有量が2.0質量%未満であると、各基板への密着性に劣ると共に、硬化後の塗膜の硬度、耐摩擦性及び耐水性に劣ることになる。ガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマーの含有量が11.0質量%を超えると、各種基材への密着性に劣ることになる。
またガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマーの中でも、ガラス転移温度が−20℃以下のものが好ましく、−30℃以下のものがより好ましい。
なお、α,β−不飽和エーテルモノマーを含有しても良く、含有しなくても良い。
<(F)窒素含有単官能モノマー>
本発明中にて使用できる窒素含有単官能モノマーとしては、アクリロイルモルフォリン、ビニルカプロラクタム、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド等のアクリルアミド、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシメチル(メタ)アクリルジアミド、ジ(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、ジ(3−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、ジ(4−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルキロール(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、及びこれらN−アルキロール(C1〜5)(メタ)アクリルアミドの、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドの1〜3モル付加物、N−ビニルカプロラクタム、ビニルメチルオキサゾリジノン、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルピロリジン、(メタ)アクリロイルピペリジン、環状トリメチロールプロパンフォルマール(メタ)アクリレート、ラクトン変性可とう性アクリレートが挙げられる。
窒素含有単官能モノマーの含有量は、全重合性成分の合計量中10.0〜25.0質量%が好ましく、12.0質量%以上含有することがより好ましく、15.0質量%以上含有するさらに好ましい。
また、22.0質量%以下含有することが好ましく、20.0質量%以下含有することがより好ましく、18.0質量%以下含有することがさらに好ましい。
窒素含有単官能モノマーの含有量が10.0質量%未満であると、LEDを光源としたときの硬化性に劣り、25.0質量%を超えると、各種基板への密着性に劣ることになる。
(その他の重合性成分)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物に、その他の重合性成分として、本発明による効果を毀損しない範囲で、多官能アミン変性オリゴマーではないオリゴマーや、ガラス転移温度が10℃を超える多官能モノマーを含有してもよい。
(ガラス転移温度が10℃を超える多官能モノマー)
本発明による効果を損なわない範囲で、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物にガラス転移温度が10℃を超える多官能モノマーを含有させることができる。
そのような多官能モノマーは例えば以下のとおり。多く含有させると、基材への密着性に劣ることになる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジメタアクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド変性物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド変性物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド変性物、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド変性物、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、アルコキシ化テトラヒドロフルフリルアクリレート等。
(光重合開始剤)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物は光重合開始剤を含有する。その光重合開始剤は、活性エネルギー線を受けて重合を開始させるものであれば特に制限されず、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物に使用される光重合開始剤を用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、トリアジン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキシド系光重合開始剤などが挙げられる。これらの中でも、発光ダイオード(LED)光に対する硬化性が良好である観点から、トリアジン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキシド系光重合開始剤が好ましい。前記光重合開始剤は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
このような光重合開始剤としては、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルべンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、エトキシ(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ベンゾフェノン、ジエチルチオキサントン、2−メチル−1−(4−メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス−2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,2−ジメチル−2−ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンジル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。
(増感剤)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物は、硬化性を向上させる観点から、増感剤を含んでいてもよい。前記増感剤は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
増感剤としては、例えば、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)アントラセンなどのアントラセン系増感剤;2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系増感剤などが挙げられ、これらの中でも、チオキサントン系増感剤が好ましい。前記増感剤の市販品としては、アントラセン系増感剤では、商品名「DBA」、「DEA」(以上、川崎化成工業社)、チオキサントン系増感剤では、商品名「DETX」、「ITX」(Lambson社)などが挙げられる。
前記インク組成物中、前記増感剤の割合は、過剰添加を防止する観点から、5質量%以下であることが好ましい。なお、本発明のように、マゼンタ系のインク組成物に対しては、チオキサントン系増感剤を使用することが可能である。
本発明においては、インク組成物の全重合性成分の合計中に対して、光重合開始剤及び/又は増感剤を7.0〜14.0質量%含有することが好ましい。ここで光重合開始剤及び増感剤を含有する場合は、この比率はこれらの合計量の比率であり、いずれか一方のみを含有する場合には、それぞれ単独での比率である。
活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物による塗膜の呈色
25℃の本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物を用いて、25℃の環境下でポリ塩化ビニルシート上に0.1mmバーコーターで展色してベタ部を形成したとき、そのインク塗膜のOD値(光学濃度)は1.30以上が好ましく、1.33以上がより好ましい。
またb*値は28.0以上が好ましく、30.0以上がより好ましく、31.0以上がさらに好ましく、33.0以下が好ましく、32.5以下がより好ましく、32.0以下がさらに好ましい。
なお、OD値およびb*値は、分光測色計/濃度計(X−rite社 eXact)にて測色して得た値である。
(その他の成分)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物は、その他の成分として、界面活性剤、有機溶剤、重合禁止剤、保存性向上剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、防黴剤、防錆剤、増粘剤、保湿剤、pH調整剤等の各種添加剤を含有してもよい。
(界面活性剤)
本発明の光硬化型インクジェット印刷用インク組成物には、使用するインクジェットヘッドに応じて、光硬化型インクジェット印刷用インク組成物に使用される公知の界面活性剤が特に制限なく使用でき、例えば、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ベタイン界面活性剤が挙げられる。前記界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性メチルアルキルポリシロキサンなどのシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤などが挙げられる。前記界面活性剤は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記シリコーン系界面活性剤としては、BYK−307、BYK−315N、BYK−331、BYK−333、BYK−347、BYK−348、BYK−349、BYK−345、BYK−377、BYK−378、BYK−3455(ビックケミー社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、F−410、F−444、F−553(DIC社)、FS−65、FS−34、FS−35、FS−31、FS−30(デュポン社)などが挙げられる。
前記アセチレン系界面活性剤としては、ダイノール607、ダイノール609、オルフィンE1004、オルフィンE1010、オルフィンE1020、オルフィンPD−001、オルフィンPD−002W、オルフィンPD−004、オルフィンPD−005、オルフィンEXP.4001、オルフィンEXP.4200、オルフィンEXP.4123、オルフィンEXP.4300(日信化学社)、サーフィノール104E、サーフィノール104H、サーフィノール104A、サーフィノール104BC、サーフィノール104DPM、サーフィノール104PA、サーフィノール104PG−50、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノール465(EVONIK社)などが挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物中、前記界面活性剤の割合は、インク組成物の表面張力を低下させ、インクジェットヘッドからの吐出安定性を高める観点から、0.005質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることがより好ましく、そして、配合中に発生するインク組成物中の泡を抑制し、吐出安定性を高める観点から、1.5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。
表面調整剤が含有される場合において、表面調整剤の含有量は特に限定されず、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の表面張力が22.0〜30.0mN/mとなる含有量であることが好ましく、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物中に0.10〜1.50質量%であることがより好ましい。
(溶剤)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物には、必要に応じ、溶剤を配合することができる。前記溶剤としては、エステル系有機溶剤、エーテル系有機溶剤、エーテルエステル系有機溶剤、ケトン系有機溶剤、芳香族炭化水素溶剤、含窒素系有機溶剤などが挙げられる。また、前記溶剤としては、1気圧下における沸点が150〜220℃であるものが挙げられる。前記溶剤は、インク組成物の硬化性、環境問題などの観点から、極力使用されないことが好ましい観点から、前記溶剤の割合は、インク組成物中、5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
<添加剤>
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物には、必要に応じて種々の機能性を発現させるため、各種の添加剤を添加することができる。具体的には、表面調整剤、光安定化剤、表面処理剤、酸化防止剤、老化防止剤、架橋促進剤、重合禁止剤、可塑剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、保湿剤等が挙げられる。また、ビヒクルとして機能するが硬化性ではない樹脂を配合しても良く、配合しなくても良い。また、溶媒を含有させても良いが、含有しなくても良い。
(保存性向上剤)
保存性向上剤として、N−CH3タイプ、N−Hタイプ、N−ORタイプ等のヒンダードアミンを使用できる。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤は、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤等である。
(酸化防止剤)
酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等である。
(消泡剤)
消泡剤は、シリコーン系消泡剤、プルロニック(登録商標)系消泡剤等である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の、25℃における粘度は、2000cps以下が好ましく、30cps以下がより好ましく、10cps以下がさらに好ましい。インキ組成物は、必要に応じて粘度調整剤等が配合される。なお、本願明細書に記載の粘度は、E型粘度計(RE100L型粘度計、東機産業(株)製)を用いて、25℃、20rpmの条件で測定した粘度である。
また表面張力は20.0〜25.0mN/mであることが好ましい。
<活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の調製方法>
次に、これらの材料を用いて本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物を製造する方法について説明する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物は、例えば、湿式サーキュレーションミル、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、DCPミル、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー(マイクロフルイダイザー、ナノマイザー、アルティマイザー、ジーナスPY、DeBEE2000等)、パールミル等の分散機を使用して各成分を分散混合し、必要により活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物の粘度を調整して得ることができる。なお、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物は、顔料と上記顔料分散剤および上記光重合性モノマーを混合することにより、予めベースインキ組成物を得て、そこに所望の組成となるよう上記の成分の残余の分を添加して調製してもよい。
<印刷方法>
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物による印刷方法を説明する。
使用するインクジェット印刷装置は特に限定されず、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を、インクジェット記録方式用プリンター装置のプリンターヘッドに供給し、このプリンターヘッドからインク組成物を印刷対象の基材に吐出した後、基材に着弾したインク組成物を活性エネルギー線で露光し硬化させる方法などが挙げられる。活性エネルギー線としては、発光ダイオード(LED)や各種ランプや電極から照射される紫外線、電子線、可視光線等が挙げられる。特に発光ダイオード(LED)を光源とした紫外線に対する硬化性に優れる。
また基材も特に限定されず、従来公知のエネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物が適用可能な基材であれば特に限定されず、前記基材としては、例えば、プラスチック、紙、カプセル、ジェル、金属箔、ガラス、木材、布などが挙げられる。また、前記プラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート、硬質塩化ビニル、軟質塩化ビニル、ABS、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリスチレンなどが挙げられる。
本発明のインク組成物を印字、硬化する方法として、具体的には、本発明のインク組成物をインクジェットヘッドにより基材に吐出した後、基材に着弾した本発明のインク組成物の塗膜を光で露光し硬化させる方法が挙げられる。
例えば、基材への吐出(画像の印字)は、本発明のインク組成物をインクジェット記録用プリンターの低粘度対応のプリンターヘッドに供給し、基材に対して塗膜の膜厚が、例えば、1〜60μmとなるように該インク組成物をプリンターヘッドから吐出することにより行うことができる。また、光での露光、硬化(画像の硬化)は、画像として基材に塗布された本発明のインク組成物の塗膜に光を照射することにより行うことができる。
本発明のインク組成物を印字するインクジェット記録方式用プリンター装置としては、従来から使用されているインクジェット記録方式用プリンター装置が利用できる。なお、コンティニュアスタイプのインクジェット記録方式用プリンター装置を用いる場合は、本発明のインク組成物にさらに導電性付与剤を加え電導度の調節をする。
上記塗膜の硬化における光源としては、紫外線(UV)、紫外線(発光ダイオード(LED))、電子線、可視光線等を挙げることができ、環境面から好ましくは発光ピーク波長が350〜420nmの範囲の紫外線を発生する発光ダイオード(LED)である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
下記表1に記載の各実施例及び各比較例の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物を調製し、それぞれの活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物に関する試験結果性質を表1に記載した。
P.V.19 : ピグメントバイオレット19
P.R.122 : ピグメントレッド122
P.R.202 : ピグメントレッド202
P.O.71 : ピグメントオレンジ71
PX4701 : アクリル共重合体(EFKAPX4701、BASF社)
S56000 : 水溶性高分子分散剤(ソルスパーズS56000、日本ルーブリゾール社)
BYKJET−9151 : 水溶性高分子分散剤(BYKJET−9151、BYK社)
PB821 : エステル系分散剤(アジスパーPB821、味の素ファインテクノ社)
CN371NS : アミン変性(メタ)アクリレートオリゴマー(「Sartomer CN371NS」、サートマーアルケマ社)
CN373 : アミン変性(メタ)アクリレートオリゴマー(サートマーアルケマ社)
Agisyn008 : アミン変性(メタ)アクリレートオリゴマー(DSM−Agi社)
Agisyn003 : アミン変性(メタ)アクリレートオリゴマー(DSM−Agi社)
TPO : 2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド
DETX : 2,4−ジエチルジオキサントン
MEHQ : ヒドロキノンモノメチルエーテル
UV22 : キノン系重合禁止剤(BASF社)
BYK377 : 固形分100%、ポリエーテル変性シロキサン型界面活性剤(BYK社)
(粘度)
実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物をE型粘度計(商品名:RE100L型粘度計、東機産業社製)を使用して、温度25℃、ローター回転速度20rpmの条件で、粘度(cps)を測定した。
(表面張力)
各活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物について、レスカ社製、動的濡れ性試験機(商品名:WET−6000)を使用して、温度25℃で、表面張力を測定した。
(RED発色性)
(展色物の評価)(OD値)(b*値)
下記の密着性を確認するために作成した硬化塗膜と同じ条件で作成した硬化塗膜について、OD値(光学濃度)及びL*a*b*値を分光測色計/濃度計eXact(X−rite社製)にて測定した。表1中のOD値およびb*値の欄にはそれらの測定値を記載した。
加えて、OD値とb*値の測定値に基づいて、下記の基準により展色物を評価した。
○ : OD値が1.30以上、及びb*値が28以上32以下
× : OD値が1.30未満、又はb*値が28未満または32超過
(密着性)
実施例および比較例で得た光硬化型インクジェット印刷用インク組成物を、各種基材(アクリル(アクリライトL、三菱レイヨン社)、PVC(塩化ビニル樹脂シート)(PVC80、リンテック社)、ポリカーボネート(NF2000白、三菱ガス化学社)、PS(ポリスチレン))、に#4のバーコーターを用いて塗布し、フォセオン・テクノロジー社製UV−LED光ランプにて、ランプとインクの塗布面との距離2cm、1回当たりの照射時間1秒の照射条件(1秒間当たりのUV積算光量60mJ/cm)下で、2回の照射をして、硬化塗膜を形成した。
得られた硬化塗膜表面に、をカッターナイフでクロスカットし、100個正方形の小片の硬化塗膜とした。このカットした部分にセロハンテープ(ニチバン社製商品名セロテープ(登録商標))を貼り、これを引き剥がして、セロハンテープに粘着して剥離せずに、基材上に残った正方形の小片の数を数えた。例えば、100/100は1つも剥離せずに全ての小片が基材に残ったものであり、20/100は20個の小片が基材上に残り、80個の小片がセロハンテープに粘着して剥離したことを示す。
(耐性)
(鉛筆硬度)
密着性の試験のために得た硬化塗膜表面に対して、JIS K5600−5−4に準じて鉛筆引っかき試験(鉛筆硬度)の評価を行った。
(耐摩擦性)
実施例および比較例で得た光硬化型インクジェット印刷用インク組成物をPVC80(リンテック社製)に#4のバーコーターを用いて塗布した。次いで、フォセオン・テクノロジー社製UV−LED光ランプにて、ランプとインクの塗布面との距離2cm、1回当たりの照射時間1秒の照射条件(1秒間当たりのUV積算光量60mJ/cm)下で、2回の照射をして、硬化塗膜を形成した。
この硬化塗膜に対して、学振型堅牢度試験機((株)大栄科学精器製作所製)を用いて、晒し布で500g×50回塗膜を擦ったときの、PVC80(リンテック社製)上の硬化塗膜の取られ具合を目視で観察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
○:50回以上擦っても硬化塗膜が取れなかった。
△:10回〜49回擦って硬化塗膜が取れた。
×:1回〜9回擦って硬化塗膜が取れた。
(耐水性)
耐摩擦性の評価の際に使用した硬化塗膜と同じ硬化塗膜に対して、学振型堅牢度試験機((株)大栄科学精器製作所製)を用いて、晒し布に水5滴を含ませ、200g×50回塗膜を擦ったときの、PVC80(リンテック社製)上の硬化塗膜の取られ具合を目視で観察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
○:50回以上擦っても硬化塗膜が取れなかった。
△:10回〜49回擦って硬化塗膜が取れた。
×:1回〜9回擦って硬化塗膜が取れた。
(LED硬化性)
25℃の雰囲気温度下に、インクジェット記録装置と、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物とを24時間置き、インクジェット記録装置およびインキ組成物の温度を25℃とした。その後、25℃で、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物をPVC80(リンテック社製)上に#4のバーコーターで塗布した。次いで、フォセオン・テクノロジー社製UV−LED光ランプを用いて硬化させた。
下記の方法で、UV−LED光ランプを利用した時の硬化性を評価した。結果を表1に示す。
(UV−LED光ランプを利用した時の硬化性)
フォセオン・テクノロジー社製UV−LED光ランプにて、ランプとインクの塗布面との距離2cm、1回当たりの照射時間1秒の照射条件(1秒間当たりのUV積算光量60mJ/cm)下で、表面のタックがなくなるまでの照射エネルギーの積算量にて評価した。
Figure 0006914469
Figure 0006914469
Figure 0006914469
本発明に沿った例である各実施例によれば、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物として、適切な範囲の粘度であり、RED発色性、各種基材への密着性、耐性及びLED硬化性に優れていた。
これに対して、ピグメントバイオレット19とピグメントオレンジ71の合計質量に対して、ピグメントバイオレット19が30.0〜85.0質量%ではない比較例1及び2によれば、特に展色物の評価結果に劣り、ピグメントバイオレット19とピグメントオレンジ71のいずれも使用しない比較例3及び4によれば、RED発色性の全体が悪化した。
さらに、(A)多官能アミン変性オリゴマーを含有しない比較例5によれば、各種基材への密着性、LED硬化性に劣っており、(A)多官能アミン変性オリゴマーを過剰に含有する比較例6によれば、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物高粘度になり、各種基材への密着性にも劣っていた。
(E)ガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマーを含有しない比較例7によれば、各種基材への密着性、耐摩擦性及び耐水性に劣っており、(E)ガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマーを過剰に含有する比較例8によれば、各種基材への密着性が不十分であった。
(F)窒素含有単官能モノマーとしてビニルカプロラクタム(N−ビニルカプロラクタム)の含有量が少ない比較例9によれば、各種基材への密着性、及びLED硬化性に劣っており、(F)窒素含有単官能モノマーの含有量が多い比較例10によれば、各種基材への密着性が不十分であった。
(E)ガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマーを含有せず、ガラス転移温度が高すぎる多官能モノマーを含有する比較例11及び12によれば、各種基材への密着性が不十分であった。

Claims (4)

  1. 顔料、顔料分散剤及び光重合性化合物を含有し、
    顔料が、ピグメントバイオレット19、及びピグメントオレンジ71を含有し、ピグメントバイオレット19とピグメントオレンジ71の合計質量に対して、ピグメントバイオレット19が30.0〜85.0質量%であり、
    光重合性化合物が、下記(A)〜(F)の要件を全て満たす、
    (A)多官能アミン変性オリゴマーを全重合性成分の合計量中0.20〜15.0質量%含む
    (B)単官能モノマーを全重合性成分の合計量中50.0質量%以上含む
    (C)ガラス転移温度が20℃以上の単官能モノマーを全重合性成分の合計量中35.0質量%以上含む
    (D)ガラス転移温度が10℃以下の単官能モノマーを全重合性成分の合計量中35.0質量%以上含む
    (E)ガラス転移温度が10℃以下の多官能モノマーを全重合性成分の合計量中2.0〜11.0質量%含む
    (F)窒素含有単官能モノマーを全重合性成分の合計量中10.0〜25.0質量%含む
    活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物。
  2. (A)多官能アミン変性オリゴマーが、2官能アミン変性オリゴマーであり、かつ25℃での粘度が2000cps以下である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物。
  3. 窒素含有単官能モノマーが、ビニルカプロラクタム、N,N−ジメチルアクリルアミド、ビニルメチルオキサゾリジノン及びアクリロイルモルフォリンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物。
  4. #4バーコーターで展色、又はインクジェット印刷により、ベタ部を形成したインク塗膜のOD値が1.30以上、b*値が28.0〜32.0である請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物。
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