JP6909422B2 - 搬送装置及び印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送装置及び印刷装置に関するものである。
従来、インクジェット記録装置等の印刷装置において、用紙を搬送する搬送装置を備えたものが知られている。
例えば、特許文献1には、乾燥領域内で用紙の被乾燥面に対向する位置に配置されたハロゲンランプの輻射エネルギーによって用紙に付着したインクを乾燥させる乾燥装置を有する搬送装置を備えたインクジェット記録装置が開示されている。用紙搬送経路とハロゲンランプとの間には、乾燥領域の用紙搬送方向にわたり、用紙搬送方向に沿って金属製のガードワイヤが張られている。このガードワイヤによって、乾燥により用紙が変形して浮き上がった用紙部分がハロゲンランプ側へ進入することを防止している。
しかしながら、前記特許文献1に開示のガードワイヤのように固定配置されたシート材浮き上がり規制部材であると、シート材浮き上がり規制部材と接触したシート材部分がシート材浮き上がり規制部材と摺擦して、シート材の安定搬送が阻害されるという課題がある。
上述した課題を解決するために、本発明は、シート材搬送経路に沿ってシート材を搬送する搬送装置において、前記シート材搬送経路に対し、該シート材搬送経路に沿って搬送されるシート材の面に対して前記シート材の面と対向する方向に所定距離をあけて配置されるシート材浮き上がり規制部材を有し、前記シート材浮き上がり規制部材は、前記シート材搬送経路に対向するシート材対向部分が、シート材搬送方向下流側へ移動するように構成され、前記シート材浮き上がり規制部材は、前記シート材対向部分がシート材搬送方向に沿って長尺な1又は2以上の線状部材によって構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、シート材浮き上がり規制部材との接触によるシート材の安定搬送が阻害される問題を抑制できるという優れた効果が奏される。
実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。 同インクジェット記録装置の乾燥部を示す正面図である。 同乾燥部を用紙搬送方向に対して直交する面で切断したときの断面図である。 幅297mmの用紙を搬送するときに位置調整された規制ワイヤの位置を示す上面図である。 幅750mmの用紙を搬送するときに位置調整された規制ワイヤの位置を示す上面図である。 送風領域内の搬送ベルト表面に送風ファンからの風が当たって、用紙搬送方向上流側から送風領域内へ進入してくる用紙の先端部に向かう気流が発生する様子を示す説明図である。 送風領域内の搬送ベルト表面に送風ファンからの風が当たって、送風領域を通過した用紙の後端部に向かう気流が発生する様子を示す説明図である。 変形例1における乾燥部を示す正面図である。 同乾燥部を用紙搬送方向に対して直交する面で切断したときの断面図である。 変形例2における乾燥部の一例を示す正面図である。 変形例3で用いられる前処理手段としての塗布装置の主要部を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
[全体説明]
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。
本実施形態のインクジェット記録装置1は、主に、給紙部100、画像形成部200、乾燥部300、排紙部400から構成されている。インクジェット記録装置1においては、給紙部100から給紙されるシート材としての記録材である用紙Pに対し、画像形成部200で画像形成用の液体であるインクにより画像を形成する。そして、用紙上に付着したインクを乾燥部300において乾燥させた後、用紙を排紙部400から排紙する。
[給紙部]
給紙部100は、主に、複数の用紙Pが積載される給紙トレイ110と、給紙トレイ110から用紙を1枚ずつ分離して送り出す給送装置120と、用紙を画像形成部200へ送り込むレジストローラ対130とから構成されている。給送装置120には、ローラやコロを用いた装置や、エア吸引を利用した装置など、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置120により給紙トレイ110から送り出された用紙は、その先端がレジストローラ対130に到達した後、レジストローラ対130が所定のタイミングで駆動することにより、画像形成部200へ給紙される。なお、本実施形態において、給紙部100は、画像形成部200へ用紙Pを送り出すものであれば、その構成に制限はない。
[画像形成部]
画像形成部200は、主に、給紙された用紙Pを受け取って用紙担持ドラム210へ渡す渡し胴201と、渡し胴201によって搬送された用紙Pを外周面に担持して搬送する用紙担持ドラム210と、用紙担持ドラム210に担持された用紙Pに向けてインクを吐出するインク吐出部220と、用紙担持ドラム210によって搬送された用紙Pを乾燥部300へ受け渡す受け渡し胴202とから構成されている。
給紙部100から画像形成部200へ搬送されてきた用紙Pは、渡し胴201の表面に設けられた用紙グリッパによって先端が把持され、渡し胴201の表面移動に伴って搬送される。渡し胴201により搬送された用紙は、用紙担持ドラム210との対向位置で用紙担持ドラム210へ受け渡される。
用紙担持ドラム210の表面にも用紙グリッパが設けられており、用紙の先端が用紙グリッパによって把持される。また、用紙担持ドラム210の表面には、複数の吸引孔が分散して形成されており、各吸引孔には吸引装置211によって用紙担持ドラム210の内側へ向かう吸い込み気流が発生する。渡し胴201から用紙担持ドラム210へ受け渡された用紙Pは、用紙グリッパによって先端が把持されるとともに、吸い込み気流によって用紙担持ドラム210の表面に吸着して、用紙担持ドラム210の表面移動に伴って搬送される。
本実施形態のインク吐出部220は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のインクを吐出して画像を形成するものであり、インクごとに個別の液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kを備えている。液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kは、液体を吐出するものであれば、その構成に制限はなく、あらゆる構成のものを採用することができる。必要に応じて、白色、金色、銀色などの特殊なインクを吐出する液体吐出ヘッドを設けたり、表面コート液などの画像を構成しない液体を吐出する液体吐出ヘッドを設けたりしてもよい。
インク吐出部220の液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kは、画像情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。用紙担持ドラム210に担持された用紙Pがインク吐出部220との対向領域を通過する際に、液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kから各色インクが吐出され、当該画像情報に応じた画像が形成される。なお、本実施形態において、画像形成部200は、用紙P上に液体を付着させて画像を形成するであれば、その構成に制限はない。
[乾燥部]
乾燥部300は、主に、画像形成部200で用紙P上に付着したインクを乾燥させるための乾燥機構301と、画像形成部200から搬送されてくる用紙Pを搬送する搬送機構302とから構成されている。画像形成部200から搬送されてきた用紙Pは、搬送機構302に受け取られた後、乾燥機構301を通過するように搬送され、排紙部400へ受け渡される。乾燥機構301を通過する際、用紙P上のインクには乾燥処理が施され、これによりインク中の水分等の液分が蒸発し、用紙P上にインクが固着するとともに、用紙Pのカールが抑制される。
[排紙部]
排紙部400は、主に、複数の用紙Pが積載される排紙トレイ410から構成されている。乾燥部300から搬送されてくる用紙Pは、排紙トレイ410上に順次積み重ねられて保持される。なお、本実施形態において、排紙部400は、用紙Pを排紙するものであれば、その構成に制限はない。
[その他の機能部]
本実施形態のインクジェット記録装置1は、給紙部100、画像形成部200、乾燥部300、排紙部400から構成されているが、他の機能部を適宜追加してもよい。例えば、給紙部100と画像形成部200との間に画像形成の前処理を行う前処理部を追加したり、乾燥部300と排紙部400との間に画像形成の後処理を行う後処理部を追加したりすることができる。
前処理部としては、例えば、インクと反応して滲みを抑制するための処理液を用紙Pに塗布する処理液塗布処理を行うものなどが挙げられるが、前処理の内容については特に制限はない。また、後処理部としては、例えば、画像形成部200で画像が形成された用紙を反転させて再び画像形成部200へ送って用紙の両面に画像を形成するための用紙反転搬送処理や、画像が形成された複数枚の用紙を綴じる処理などが挙げられるが、後処理の内容についても特に制限はない。
なお、本実施形態では、印刷装置を、インクジェット記録装置の例で説明しているが、「印刷装置」は、シート材の被乾燥面に向けて液体を吐出する液体吐出ヘッドを備え、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではなく、例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するものも含まれる。シート材は、材質を限定されるものではなく、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど、液体が一時的でも付着可能なものであればよく、例えば、フィルム製品、衣料用等の布製品、壁紙や床材等の建材、皮革製品などに使用されるものであってもよい。また、「印刷装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液等の用途で用いることができる。
また、「印刷装置」は、液体吐出ヘッドとシート材とが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体吐出ヘッド」とは、吐出孔(ノズル)から液体を吐出・噴射する機能部品である。液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどの吐出エネルギー発生手段を使用することができるが、使用する吐出エネルギー発生手段が限定されるものではない。
[乾燥部の詳細]
次に、本実施形態における乾燥部300の詳細について説明する。
図2は、本実施形態における乾燥部300を示す正面図である。
図3は、本実施形態における乾燥部300を用紙搬送方向に対して直交する面で切断したときの断面図である。
本実施形態の乾燥部300における乾燥機構301は、主に、搬送機構302によって搬送される用紙Pに向けて送風する送風ファン311と、発熱体312と、送風ファン311により送風される送風領域の周囲を壁部材で囲って形成される乾燥チャンバー313とから構成されている。乾燥チャンバー313は、その壁部材の少なくとも一部が断熱材で形成されており、乾燥チャンバー313の内部温度が下がりにくいように構成されている。乾燥機構301では、乾燥チャンバー313の内部空間へ搬送されてくる用紙Pの画像面に対し、発熱体312による輻射熱と、送風ファン311による送風とによって、用紙Pの画像面上のインクを乾燥させる。
本実施形態の乾燥機構301は、複数(本実施形態では3つ)の送風ファン311が用紙搬送方向に並んで配置された構成となっているが、送風ファン311の数や配置は任意である。また、本実施形態の乾燥機構301は、複数(本実施形態では2つ)の発熱体312が用紙搬送方向に並んで配置された構成となっているが、発熱体312の数や配置も任意である。発熱体312としては、赤外線を放射する赤外線ヒータなどの輻射ヒータやハロゲンランプなどを用いることができる。
本実施形態の搬送機構302は、主に、ベルト搬送機構320と、用紙規制機構330とから構成されている。ベルト搬送機構320は、2つの支持ローラ322,323に掛け渡された無端状の搬送ベルト321の表面上に用紙Pを担持して、搬送ベルト321の表面移動に伴って用紙Pを搬送する。用紙搬送方向に対して直交する方向(幅方向)における搬送ベルト321の長さは、搬送される用紙Pの幅方向長さ以上に設定されている。用紙規制機構330は、搬送ベルト321の表面上に担持された用紙Pが乾燥機構301の発熱体312側へ進入するのを規制するとともに、用紙Pが搬送ベルト321の表面から浮き上がって搬送不良が生じることを抑制する。
搬送ベルト321は、主に2つの支持ローラ322,323のうちの少なくとも一方が駆動することにより図中矢印の向きに走行して表面が移動する。搬送ベルト321の材料には、金属やゴムなどを使用することが可能であり、その材料に特に制限はない。ただし、本実施形態では、乾燥チャンバー313の内部を通過する際に高温に曝されることを考慮して、耐熱性のある材料(耐熱性のゴムや金属など)であるのが好ましい。
搬送ベルト321の用紙搬送方向上流側部分(第一支持ローラ322に巻き付いたベルト部分)は、画像形成部200の受け渡し胴202に対向するように配置されている。受け渡し胴202によって搬送されてきた用紙Pは、その画像面の裏面が搬送ベルト321の表面に対面する形で搬送ベルト321へ受け渡され、搬送ベルト321の表面上に担持される。そして、搬送ベルト321の表面に担持された用紙Pは、搬送ベルト321の表面移動に伴って、第二支持ローラ323側へと搬送される。
なお、用紙Pは、主に静電力あるいは摩擦力の作用で搬送ベルト321の表面に保持され、本実施形態における搬送ベルト321は用紙グリッパなどの機構を備えていないが、用紙グリッパなどで搬送ベルト321の表面上に用紙Pを保持する構成としてもよい。
搬送ベルト321における用紙を担持するベルト部分(第一支持ローラ322から第二支持ローラ323に向けて移動するベルト部分)は、乾燥機構301の乾燥チャンバー313の内部を通るように配置されている。したがって、搬送ベルト321の表面上に担持された用紙Pは、搬送ベルト321の表面移動に伴って、乾燥機構301の乾燥チャンバー313の内部を通過し、その後、搬送ベルト321の表面から離れ、ガイド板や搬送ローラなどを介して排紙部400へと受け渡される。
[乾燥チャンバー内部での用紙の浮き上がり規制]
本実施形態の用紙規制機構330は、発熱体312と対向する乾燥領域の用紙搬送方向にわたり(本実施形態では、乾燥チャンバー313内の用紙搬送方向にわたり)、搬送ベルト321における用紙を担持するベルト部分の表面に対して所定距離をあけて複数の規制ワイヤ341が用紙幅方向に並べて配置されている。各規制ワイヤ341は、5つのプーリ342,343,344,345,346に掛け渡されている。搬送ベルト321に担持された用紙Pの先端部や後端部等の一部分が浮き上がったとき、規制ワイヤ341の用紙対向部分(第一プーリ342から第二プーリ343に向けて移動するワイヤ部分)に、浮き上がった用紙部分が接触する。これにより、搬送ベルト321に担持された用紙Pの一部分が浮き上がったとしても、その用紙部分が乾燥機構301の発熱体312側へ進入することが規制される。
また、用紙の一部分の浮き上がりが大きくなるほど、用紙Pと搬送ベルト321の表面との接触面積が小さくなっていき、搬送ベルト321の表面移動による適切な用紙搬送が困難となって搬送不良が生じやすくなる。本実施形態においては、搬送ベルト321に担持された用紙Pの一部分が浮き上がったときに、その浮き上がった用紙部分が規制ワイヤ341に接触して、それ以上の浮き上がりが規制される。これにより、用紙Pと搬送ベルト321の表面との接触面積が小さくなるのを抑制して、搬送ベルト321の表面移動による安定した用紙搬送を実現できる。
本実施形態において、乾燥チャンバー313の内部では、用紙Pが送風ファン311からの風によって搬送ベルト321の表面に押さえ付けられる。したがって、送風ファン311により送風される送風領域内では、用紙Pの先端部や後端部などの浮き上がりが起きにくい。しかしながら、特に、本実施形態のように複数の送風ファン311が用紙搬送方向に並んで配置された構成においては、用紙搬送方向下流側に配置されている送風ファン311の気流によって乾燥チャンバー313の内部で用紙Pの浮き上がりが発生するおそれもある。乾燥チャンバー313の内部で用紙Pの浮き上がりが発生し、乾燥チャンバー313の内部に用紙Pが残留してしまうと、乾燥チャンバー313の内部は開口部の少ない空間であるため、その内部から搬送不良の用紙Pを取り出す作業は容易ではない。したがって、可能な限り、乾燥チャンバー313の内部で搬送不良が生じることを避けることが望まれる。
規制ワイヤ341の材料には、金属やゴムなどを使用することが可能であり、その材料に特に制限はない。ただし、乾燥チャンバー313の内部を通過する際に高温に曝されることを考慮して耐熱性のある材料(耐熱性のゴムや金属など)であるのが好ましい。また、本実施形態における規制ワイヤ341は、直径1mm程度の金属ワイヤであるが、これに限られない。
ここで、規制ワイヤ341は、用紙Pの画像面に対向して配置されているため、用紙Pの先端部や後端部等の一部分が浮き上がったとき、その用紙部分の画像面が規制ワイヤ341に接触し得る。そのため、用紙Pの画像面上に付着している未乾燥状態のインク(画像)が規制ワイヤ341との接触によって乱されるおそれがある。
そこで、本実施形態においては、用紙搬送方向に沿って長尺な線状部材である規制ワイヤ341を用い、浮き上がった用紙部分の画像面に対して部分的に(用紙幅方向一部分で)接触する構成としている。これにより、浮き上がった用紙部分の画像面全体に(用紙幅方向全域で)接触するようなシート材浮き上がり規制部材を用いる場合と比べて、その用紙部分の画像面上における未乾燥状態のインクが乱される箇所が少なくなり、インク(画像)の乱れが抑制される。
更に、本実施形態においては、規制ワイヤ341の用紙対向部分が用紙搬送方向下流側へ移動する構成となっている。これにより、浮き上がって規制ワイヤ341に接触する用紙部分の画像面の表面移動速度と規制ワイヤ341の表面移動速度との速度差は、規制ワイヤ341が移動しない固定配置の構成よりも小さくでき、あるいは、その速度差をゼロにすることができる。その結果、浮き上がった用紙部分の画像面上に付着した未乾燥状態のインクと規制ワイヤ341との摺擦が抑制され、未乾燥状態のインク(画像)の乱れ(擦れ)が抑制される。
規制ワイヤ341の駆動手段としては、例えば、規制ワイヤ341を駆動させる専用の駆動モータでいずれかのプーリ342,343,344,345,346を回転駆動させるものを用いてもよいが、本実施形態では他の駆動手段を採用している。具体的には、各規制ワイヤ341を掛け渡している5つのプーリ342,343,344,345,346の軸上には、その軸方向両端にそれぞれ5つの支持ローラ332A,333A,334A,335A,336A,332B,333B,334B,335B,336Bが設けられている。これらの支持ローラには、2つの駆動ベルト331A,331Bが搬送ベルト321の表面に当接するように掛け渡されている。
本実施形態においては、2つの駆動ベルト331A,331Bが搬送ベルト321に当接するベルト部分の内周面側に、それぞれ3つずつの加重コロ337が設けられている。また、ベルト搬送機構320の搬送ベルト321の内周面側には、これらの加重コロ337と第一支持ローラ332A,332Bとの対向位置に、バックアップコロ324が設けられている。これにより、2つの駆動ベルト331A,331Bが搬送ベルト321の表面に対して十分な圧力で当接され、2つの駆動ベルト331A,331Bが搬送ベルト321に対して連れ回ることができる。
搬送ベルト321が駆動して表面移動すると、その表面に当接する2つの駆動ベルト331A,331Bが連れ回って従動し、これにより駆動ベルト331A,331Bが掛け渡されている各支持ローラ332A,333A,334A,335A,336A,332B,333B,334B,335B,336Bが回転する。その結果、規制ワイヤ341が搬送ベルト321に対して連れ回って従動し、規制ワイヤ341の用紙対向部分が用紙搬送方向下流側へ移動する。
このような規制ワイヤ341の駆動手段であれば、規制ワイヤ341のための専用の駆動モータが不要となるうえ、規制ワイヤ341の用紙対向部分を搬送ベルト321の表面に対して同じ速度で移動させるのが容易である。規制ワイヤ341の用紙対向部分が搬送ベルト321の表面と同じ速度で移動することで、規制ワイヤ341の用紙対向部分の移動速度と搬送ベルト321の表面に担持されて搬送される用紙の画像面の移動速度との速度差が実質的にゼロとなる。その結果、浮き上がった用紙部分の画像面上に付着した未乾燥状態のインクと規制ワイヤ341とが接触しても摺擦が発生せず、未乾燥状態のインク(画像)の乱れ(擦れ)が抑制される。
なお、本実施形態では、規制ワイヤ341の用紙対向部分を搬送ベルト321の表面に対して同じ速度で移動させる構成としているが、規制ワイヤ341の用紙対向部分と搬送ベルト321の表面との相対速度差が、規制ワイヤが固定配置されている場合の相対速度差(すなわち搬送ベルト321の表面移動速度)よりも小さくなるように、規制ワイヤ341の用紙対向部分を移動させる構成であればよい。このような構成であれば、規制ワイヤが固定配置されている場合と比べて、未乾燥状態のインクに対する規制ワイヤ341の摺擦が抑制され、インクの乱れ(擦れ)が十分に抑制可能である。
駆動ベルト331A,331Bの材料には、金属やゴムなどを使用することが可能であり、その材料に特に制限はない。ただし、乾燥チャンバー313の内部を通過する際に高温に曝されることを考慮して耐熱性のある材料(耐熱性のゴムや金属など)であるのが好ましい。
搬送ベルト321の表面と規制ワイヤ341との離間距離は、適宜設定されるが、本実施形態においては、1mm以上5mm以下の範囲内で設定される。本実施形態では、図2に示すように、駆動ベルト331A,331Bが掛け渡されている5つの支持ローラの外径よりも、規制ワイヤ341が掛け渡されている5つのプーリ342,343,344,345,346の外径の方が小さい。これにより、その外径差を設定することで、搬送ベルト321の表面と規制ワイヤ341との離間距離を設定することができる。
また、本実施形態における各規制ワイヤ341は、これらが掛け渡されている5つのプーリ342,343,344,345,346とともに、用紙幅方向へ変位可能に構成されている。これにより、用紙Pに対する規制ワイヤ341の相対的な対向位置や用紙Pに対して対向する規制ワイヤ341の数を調整することができる。また、幅方向のサイズが異なる用紙に対して、適切な対向位置に規制ワイヤ341を位置させたり適切な数の規制ワイヤを位置させたりすることができる。なお、規制ワイヤ341を用紙幅方向へ変位させる手段は、ユーザが手動で変位させる手段であってもよいし、駆動手段により変位させる手段であってもよい。
用紙Pの画像面上の幅方向両端領域のみに規制ワイヤ341が対向するように位置調整すれば、浮き上がった用紙部分が規制ワイヤ341に接触しても、用紙Pの画像面上の幅方向中央領域には規制ワイヤ341が接触せずに、浮き上がりを規制することができる。このように位置調整すれば、用紙Pの画像面上の幅方向中央領域よりも幅方向両端領域の方が乱れの影響が少ないため、インク(画像)の乱れによる不具合が軽減される。特に、用紙Pの画像面上の幅方向余白領域(非画像領域)のみに規制ワイヤ341が対向するように位置調整すれば、用紙Pの画像面上の幅方向中央の画像領域に規制ワイヤ341を接触させることなく浮き上がりを規制できるので、インク(画像)の乱れを効果的員抑制できる。
具体的には、例えば、図4に示すように、幅297mmの用紙については、幅方向両端領域に、それぞれ2本ずつ10mmピッチP1で規制ワイヤ341が対向するように位置調整する。一方、例えば、図5に示すように、幅750mmの用紙については、幅方向両端領域に、それぞれ2本ずつ20mmピッチP2で規制ワイヤ341が対向するように位置調整する。
本実施形態においては、浮き上がった用紙部分の画像面に対して部分的に接触して規制するシート材浮き上がり規制部材として、細い規制ワイヤ341を用いているため、浮き上がった用紙部分の画像面との接触は略線接触となる。このような線接触となる構成により、浮き上がった用紙部分の画像面とシート材浮き上がり規制部材との接触面積を極力少ない形で、浮き上がった用紙部分を規制することが可能となる。
なお、シート材浮き上がり規制部材はこのような規制ワイヤ341に限定されるものではなく、浮き上がった用紙部分の画像面に対して部分的に接触して規制するものであればよい。したがって、シート材浮き上がり規制部材として、例えば、凹凸状の表面を有するベルト部材やメッシュ状のベルト部材などを用い、このようなベルト部材を、搬送ベルト321に担持搬送される用紙Pの画像面に対向配置してもよい。このとき、凹凸状の表面を有するベルト部材としては、例えば、ベルト表面に鋭利な凸部が多数分散配置されたものを用いれば、浮き上がった用紙部分の画像面との接触は略点接触となり、浮き上がった用紙部分の画像面とシート材浮き上がり規制部材との接触面積を極力少ない形で、浮き上がった用紙部分を規制することが可能となる。
[用紙先端部の浮き上がり規制]
本実施形態において、搬送ベルト321の表面に担持された用紙Pは、乾燥機構301の乾燥チャンバー313の内部を通過する際、用紙Pの画像面(被送風面)の略法線方向から送風ファン311の送風を受ける。このとき、送風ファン311により送風される送風領域内に用紙Pが進入する前には、送風領域内に存在する搬送ベルト321の表面に送風ファン311からの風が当たる。このように搬送ベルト321の表面に当たった風は、搬送ベルト321の表面に沿って進み、図6に示すように、用紙搬送方向上流側から送風領域内へ進入する用紙Pの先端部に向かう気流F1を生じさせる。このような気流F1は、用紙Pが送風領域内へ進入する前の用紙先端部を浮き上がらせ、用紙先端部が乾燥チャンバー313の外壁などの周囲の部材に引っ掛かったり、搬送ベルト321から用紙Pが剥離したりするなどして、搬送不良を生じさせるおそれがある。
そこで、本実施形態においては、送風領域へ進入する用紙Pの先端部の浮き上がりを規制する位置にも規制ワイヤ341を設けた構成としている。これにより、前記のような気流F1が発生しても、用紙Pの先端部は、送風領域へ進入するまで規制ワイヤ341によって浮き上がりが規制される。その結果、用紙先端部が乾燥チャンバー313の外壁などの周囲の部材に引っ掛かるなどの搬送不良が抑制され、安定した用紙搬送性が得られる。
また、本実施形態においては、送風領域が乾燥チャンバー313の壁部材によって囲まれている。本実施形態の乾燥チャンバー313には、用紙搬送方向上流側から乾燥チャンバー313の内部へ用紙Pを受け入れるための用紙受入口313aと、乾燥チャンバー313の内部から用紙搬送方向下流側へ用紙Pを排出する用紙排出口313bとが設けられ、その他の箇所には開口部がない。そのため、送風ファン311の送風によって生じた気流F1が、乾燥チャンバー313の内部から用紙受入口313aを通じて外部へ向かって強く吹き出しやすい構造となっている。よって、乾燥チャンバー313の用紙受入口313aから進入する前の用紙Pの先端部には、用紙受入口313aから吹き出す強い気流F1が当たり、用紙先端部が浮き上がりやすい。
そのため、本実施形態においては、乾燥チャンバー313の用紙受入口313aの用紙搬送方向上流側から下流側にかけて、規制ワイヤ341により用紙Pの浮き上がりを継続的に規制する構成となっている。これにより、用紙Pの先端部が用紙受入口313aを通過するまで、用紙先端部の浮き上がりが継続して規制され、用紙受入口313aから強い気流F1が吹き出しても、用紙先端部の浮き上がりが安定して抑制される。
本実施形態において、規制ワイヤ341による規制を開始する規制開始位置、具体的には、第一プーリ342に規制ワイヤ341が巻き付いている位置は、用紙受入口313aから吹き出される気流F1の勢いが十分に小さくなる位置に適宜設定される。規制開始位置を乾燥チャンバー313の用紙受入口313aから用紙搬送方向上流側へ遠ざけるほど、用紙先端部の浮き上がり規制には有利となるが、用紙搬送方向への乾燥部300の大型化を招く点などを考慮する必要がある。
また、用紙Pの浮き上がり規制を開始する規制開始位置よりも用紙搬送方向上流側において、搬送ベルト321の表面に担持される用紙Pは、規制ワイヤ341による規制を受けない。そのため、画像形成部200の受け渡し胴202での搬送時に用紙Pがカールしたり、インクの液分によって用紙Pにシワができたりして、規制開始位置よりも用紙搬送方向上流側で用紙Pの先端部が浮き上がる可能性がある。この場合、浮き上がった用紙先端部が規制ワイヤ341と搬送ベルト321との間に進入できず、搬送不良が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態における規制ワイヤ341は、規制開始位置よりも用紙搬送方向上流側に配置される上流側プーリ346から規制開始位置に配置される第一プーリ342までに張架されているワイヤ部分が、用紙搬送方向上流側から下流側に向けて搬送ベルト321の表面に近づくように配置されている。これにより、規制開始位置よりも用紙搬送方向上流側で用紙Pの先端部が搬送ベルト321の表面から浮き上がっている場合、その用紙先端部は、規制ワイヤ341の当該ワイヤ部分に接触し、その後、規制ワイヤ341の移動に伴って規制開始位置に向けて案内される。その結果、用紙先端部が搬送ベルト321の表面から浮き上がっていても、規制ワイヤ341と搬送ベルト321との間に用紙先端部がスムーズに進入でき、搬送不良を抑制できる。
[用紙後端部の浮き上がり規制]
また、本実施形態においては、送風ファン311により送風される送風領域内を用紙Pが通過した後においても、送風領域内に存在する搬送ベルト321の表面に送風ファン311からの風が当たる。このように搬送ベルト321の表面に当たった風は、搬送ベルト321の表面に沿って進み、図7に示すように、送風領域内から用紙搬送方向下流側へ抜けた用紙Pの後端部に向かう気流F2を生じさせる。このような気流F2は、送風領域内を抜けた用紙Pの後端部を浮き上がらせ、搬送ベルト321から用紙Pが剥離したりするなどして、搬送不良を生じさせるおそれがある。
そこで、本実施形態においては、規制ワイヤ341により、送風領域を抜けた用紙Pの後端部の浮き上がりも規制する構成としている。これにより、前記のような気流F2が発生しても、用紙Pの後端部は、送風領域を抜けた後の所定の規制区間を過ぎるまで、規制ワイヤ341によって浮き上がりが規制される。よって、用紙後端部が浮き上がって搬送ベルト321から用紙Pが剥離したりするなどの搬送不良が抑制され、安定した用紙搬送性が得られる。
また、本実施形態においては、上述した用紙受入口313aからの気流F1の吹き出しと同様、送風ファン311の送風によって生じた気流F2が、乾燥チャンバー313の内部から用紙排出口313bを通じて外部へ向かって強く吹き出しやすい。その結果、乾燥チャンバー313の用紙排出口313bを抜けた用紙Pの後端部には、用紙排出口313bから吹き出す強い気流F2が当たり、用紙後退部が浮き上がりやすい。
本実施形態では、乾燥チャンバー313の用紙排出口313bの用紙搬送方向上流側から下流側にかけて、規制ワイヤ341により用紙Pの浮き上がりを規制する構成となっている。そのため、用紙Pの後端部が用紙排出口313bを通過する前から通過した後も用紙Pの後端部の浮き上がりが継続して規制され、用紙排出口313bから強い気流F2が吹き出しても、用紙後端部の浮き上がりが安定して規制される。
本実施形態において、用紙Pの浮き上がり規制を終了する規制終了位置、具体的には、第二プーリ343に規制ワイヤ341が巻き付いている位置は、用紙排出口313bから吹き出される気流F2の勢いが十分に小さくなる位置に適宜設定される。規制終了位置を乾燥チャンバー313の用紙排出口313bから用紙搬送方向下流側へ遠ざけるほど、用紙後端部の浮き上がり規制には有利となるが、用紙搬送方向への乾燥部300の大型化を招く点などを考慮する必要がある。
本実施形態の乾燥部300は、乾燥処理を行うものであれば、必ずしも送風ファン311等の送風手段や発熱体312等の発熱手段を設ける必要はない。したがって、例えば、画像形成部200から受け渡された用紙を用紙搬送経路に沿って搬送する間に自然乾燥させるような構成であってもよいが、より短時間でインクを乾燥させるうえでは送風手段や発熱手段を設けるのが好ましい。発熱手段は、発熱体312のように輻射熱を発生させるものに限られず、例えば、搬送ベルト321などの用紙Pに接触する部材から用紙Pへ伝達させる熱を発生させる手段であってもよい。また、乾燥チャンバー313の内部を昇温するための発熱手段であってもよく、この場合、送風ファン311により温風を用紙Pへ当てることができる。
なお、用紙搬送経路(シート材搬送経路)とは、用紙(シート材)が適切に搬送されるときの用紙の搬送軌跡であり、本実施形態のように用紙が搬送ベルト321の表面に担持されて搬送される場合には、その用紙を担持する搬送ベルト321の表面部分(張架部分)に相当する。
本実施形態における送風ファン311には、ヒータが内蔵されており、そのヒータの温度、送風ファン311による風速や風量、送風ファン311と搬送ベルト321の表面との距離などの各種パラメータは、制御部によって設定変更可能に構成されている。各種パラメータの設定値は、例えば、用紙Pの種類、用紙Pへのインク付着量、搬送ベルト321による用紙搬送速度等に応じて変更する。制御部は、例えば、本インクジェット記録装置に設けられる操作パネルによりオペレータが入力した入力情報に基づいて各種パラメータの設定値を変更してもよいし、あらかじめ記憶装置内に記憶されているデータやプログラム等を使用して各種パラメータの設定値を変更してもよい。また、各種パラメータは、オペレータによる手作業での調整も可能である。
発熱体312についても、出力波長などのパラメータが、用紙Pの種類、用紙Pへのインク付着量、搬送ベルト321による用紙搬送速度等に応じて設定変更可能に構成されている。パラメータの設定変更については、送風ファン311のものと同様、例えば、本インクジェット記録装置に設けられる操作パネルによりオペレータが入力した入力情報に基づいて各種パラメータの設定値を変更してもよいし、あらかじめ記憶装置内に記憶されているデータやプログラム等を使用して各種パラメータの設定値を変更してもよい。また、オペレータによる手作業での調整も可能である。
本実施形態における駆動ベルト331A,331Bは、搬送ベルト321上に担持される用紙の幅方向外側で搬送ベルト321の表面に当接するように配置されているが、用紙Pの幅方向端部領域の一部又は全部に当接するように配置されていてもよい。この場合、用紙Pの幅方向端部領域を駆動ベルト331A,331Bによって搬送ベルト321の表面に押し付けることができるので、用紙Pの浮き上がりを抑制でき、浮き上がった用紙部分が乾燥機構301の発熱体312側へ進入することを更に安定して抑制できる。
また、本実施形態における規制ワイヤ341の用紙対向部分は、上述したとおり、乾燥チャンバー313内の乾燥領域だけでなく、乾燥領域に対して用紙搬送方向上流側や下流側についても搬送ベルト321に対向して配置されているが、少なくとも、乾燥領域の用紙搬送方向にわたって配置されていればよい。
また、本実施形態における規制ワイヤ341は、その全体が乾燥チャンバー313に配置されているのではなく、図2や図3に示すように、その一部が乾燥チャンバー313の外部を通るように配置されている。本実施形態における乾燥チャンバー313の内部は高温になるため、規制ワイヤ341の全体が乾燥チャンバー313に配置されていると、規制ワイヤ341が長期間高温に曝され、規制ワイヤ341の最高到達温度が高まり、寿命が短くなる。本実施形態によれば、規制ワイヤ341が乾燥チャンバー313の外部を通るときに冷却でき、規制ワイヤ341の最高到達温度を下げて寿命を長くすることが可能である。このとき、乾燥チャンバー313の外部を通る規制ワイヤ341を冷却する冷却手段を設けても良い。この冷却手段には特に制限はないが、冷却ファンの空冷方式が安価で好適である。また、規制ワイヤ341と同様、駆動ベルト331A,331Bも、その一部が乾燥チャンバー313の外部を通るように配置されているため、同様の効果が得られる。
〔変形例1〕
次に、本実施形態における乾燥部300の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
本変形例1は、基本構成については上述した実施形態と同様であるが、ベルト搬送機構320が搬送ベルト321の代わりに吸引ベルトからなる搬送ベルト325を採用している点で、上述した実施形態とは異なっている。以下、上述した実施形態とは異なる点を中心に説明する。
図8は、本変形例1における乾燥部300を示す正面図である。
図9は、本変形例1における乾燥部300を用紙搬送方向に対して直交する面で切断したときの断面図である。
本変形例1におけるベルト搬送機構320も、2つの支持ローラ322,323に掛け渡された無端状の搬送ベルト325の表面上に用紙Pを担持して、搬送ベルト325の表面移動に伴って用紙Pを搬送する。本変形例1の搬送ベルト325は、その表面に複数の微小な貫通孔(吸引孔)が分散して開口した吸引ベルトであり、用紙を担持するベルト部分(第一支持ローラ322から第二支持ローラ323に向けて移動するベルト部分)の内周面側には、吸引機構326が設けられている。
吸引機構326は、主に、吸引用チャンバー326bと、吸引用チャンバー326b内の空気を吸引する吸引装置326cとから構成されている。吸引用チャンバー326bの上壁部は、多孔質材326aで形成されている。吸引装置326cの吸引によって吸引用チャンバー326b内が負圧状態になることで、多孔質材326a中に存在する多数の細孔を介して、吸引用チャンバー326bの上面に吸引用チャンバー内部へ向かう吸い込み気流を発生させる。
搬送ベルト325は、2つの支持ローラ322,323のうちの少なくとも一方が駆動することにより図中矢印の向きに走行して表面が移動する。このとき、吸引用チャンバー326bの上面に生じる吸い込み気流により、搬送ベルト325の内周面は吸引用チャンバー326bの上面に吸着した状態となり、搬送ベルト325は吸引用チャンバー326bの上面と摺動しながら移動する。
また、吸引用チャンバー326bの上面に生じる吸い込み気流により、搬送ベルト325に形成されている吸引孔にも吸い込み気流が発生する。これにより、受け渡し胴202によって搬送され、搬送ベルト325の表面上に受け渡された用紙Pは、その吸い込み気流によって搬送ベルト325の表面上に吸着する。そして、搬送ベルト321の表面移動に伴って、乾燥機構301の乾燥チャンバー313の内部を通過し、その後、搬送ベルト321の表面から離れ、排紙部400へと受け渡される。
本変形例1によれば、吸引機構326による吸い込み気流によって搬送ベルト325の表面上に用紙Pを吸着させるため、上述した実施形態よりも用紙Pを搬送ベルト325の表面上に安定して保持され、用紙Pの浮き上がり事態が抑制される。
吸引用チャンバー326bの上壁部は必ずしも多孔質材326aで形成する必要はないが、多孔質材326aで形成することで、吸引用チャンバー326b内の一箇所から吸引装置326cで吸引する場合でも、吸引用チャンバー326bの上面全体にわたって一定の吸い込み気流を発生させることができる。
〔変形例2〕
次に、本実施形態における乾燥部300の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
本変形例2は、基本構成については上述した実施形態と同様であるが、規制ワイヤ341の駆動手段が上述した実施形態とは異なっている。以下、上述した実施形態とは異なる点を中心に説明する。
図10は、本変形例2における乾燥部300を示す正面図である。
本変形例2では、駆動モータ327の回転駆動すると、そのモータ軸上に取り付けられた第一プーリ329aが回転駆動し、その第一プーリ329aと第二プーリ329bとに掛け渡された駆動伝達ベルト329が走行する。第二プーリ329bは、搬送ベルト321が掛け渡された第二支持ローラ323の回転軸上に取り付けられており、駆動伝達ベルト329が走行して第二プーリ329bが回転駆動することにより、第二支持ローラが回転駆動し、搬送ベルト321が表面移動する。
また、第二支持ローラ323の回転軸上には、駆動ギヤ328が取り付けられており、駆動伝達ベルト329が走行して第二プーリ329bが回転駆動することにより駆動ギヤ328も回転駆動する。駆動ギヤ328は、規制ワイヤ341が掛け渡された第二プーリ343の回転軸上に取り付けられた従動ギヤ347に噛み合っている。したがって、駆動モータ327の回転駆動すると、搬送ベルト321が表面移動するとともに、駆動ギヤ328から従動ギヤ347を介して伝達される回転駆動力により第二プーリ343が回転して、規制ワイヤ341の用紙対向部分が用紙搬送方向下流側へ移動する。
本変形例2においても、規制ワイヤ341のための専用の駆動モータが不要となる。そのうえ、駆動ギヤ328と従動ギヤ347とのギヤ比を適宜調整することで、規制ワイヤ341の用紙対向部分を搬送ベルト321の表面に対して同じ速度で移動させることができる。規制ワイヤ341の用紙対向部分が搬送ベルト321の表面と同じ速度で移動することで、規制ワイヤ341の用紙対向部分の移動速度と搬送ベルト321の表面に担持されて搬送される用紙の画像面の移動速度との速度差が実質的にゼロとなる。その結果、浮き上がった用紙部分の画像面上に付着した未乾燥状態のインクと規制ワイヤ341とが接触しても摺擦が発生せず、未乾燥状態のインク(画像)の乱れ(擦れ)が抑制される。
なお、本実施形態では、用紙を搬送する搬送手段が、搬送ベルト321,325の表面に用紙を担持して搬送するものであったが、これに限られない。例えば、搬送ドラムのようなドラム状の表面移動部材の表面に用紙を担持して搬送するものであってもよい。
〔変形例3〕
次に、本実施形態における乾燥部300の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例3」という。)について説明する。
上述した実施形態(各変形例1、2を含む。)では、インクが吐出されて画像が形成された後の用紙を乾燥する乾燥部300の例であったが、本変形例3は、上述した前処理部において所定の処理液を用紙Pに塗布等により付与する処理を行い、画像形成部200でインクが吐出されて画像が形成される前に、処理液が付与された用紙を乾燥させる乾燥部に適用したものである。
なお、本変形例3は、上述した実施形態に係るインクジェット記録装置1に対し、給紙部100と画像形成部200との間に、前処理部及び乾燥部を追加した点を除いて、基本構成については上述した実施形態と同様である。また、追加される乾燥部の基本構成についても上述した実施形態と同様である。したがって、以下、上述した実施形態とは異なる点を中心に説明する。
図11は、本変形例3で用いられる前処理手段としての塗布装置の主要部を示す説明図である。
本変形例3の前処理部は、給紙部100から給紙された用紙Pに処理液を塗布する塗布装置510を備えている。処理液としては、例えば、用紙の表面に塗布することで用紙の表面を改質する改質材が挙げられる。具体的には、予め用紙にムラなく塗布しておくことで、インクの水分を速やかに用紙に浸透させるとともに色成分を増粘させ、更には乾燥も早めることによって滲み(フェザリング、ブリーディング等)や裏抜けを防止し、生産性(単位時間当たりの画像出力枚数)を上げることを可能にする定着剤(セット剤)が挙げられる。
処理液は、組成的には、例えば界面活性剤(アニオン系、カチオン系、ノニオン系のいずれか、若しくはこれらを2種類以上混合させたもの)に対して、水分の浸透を促進するセルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース等)とタルク微粉体のような基剤を加えた溶液等を用いることができる。 更に微粒子を含有することもできる。
本変形例3の塗布装置510は、用紙を搬送する搬送ローラ511と、搬送ローラ511に対向して用紙に処理液501を塗布する塗布ローラ512と、塗布ローラ512に処理液501を供給して液膜(処理液501の膜)を薄くするスクイーズローラ513とを有している。 なお、各ローラの回転方向は図中矢印方向である。これらのローラは、搬送ローラ511に塗布ローラ512が接し、塗布ローラ512にスクイーズローラ513が接して配置されている。
本変形例3では、塗布装置510によって用紙に処理液501を塗布するとき、スクイーズローラ513が図中矢印方向に回転することで、液トレイ514内の処理液501がスクイーズローラ513の表面ですくい上げられ、液膜層501aの状態でその回転によって移送され、スクイーズローラ513と塗布ローラ512との谷部分(接触部:ニップ部)上に溜まる(処理液501b)。ここで、スクイーズローラ513と塗布ローラ512は一定の加圧力で接しており、谷部分に溜められた処理液501bは両ローラ513,512の間を通過する際に圧力でしごかれ、処理液501の液膜層501cが形成されて塗布ローラ512の回転によって搬送ローラ511側に移送される。塗布ローラ512で移送される液膜層201cは用紙に塗布される。
このようにして処理液501の液膜層201cが塗布された用紙は、上述した実施形態(各変形例1〜3を含む。)の乾燥部300と同様の構成をもつ乾燥部に搬送され、乾燥処理がなされる。この乾燥部によって乾燥処理を受けた後の用紙は、画像形成部200へ給紙され、画像形成部200においてインクの吐出を受けて画像が形成される。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
用紙搬送経路等のシート材搬送経路に沿って用紙P等のシート材を搬送する搬送機構302等の搬送装置において、前記シート材搬送経路に対し、該シート材搬送経路に沿って搬送されるシート材の面(被乾燥面等)に対して所定距離をあけて配置される規制ワイヤ341等のシート材浮き上がり規制部材を有し、前記シート材浮き上がり規制部材は、前記シート材搬送経路に対向するシート材対向部分が、シート材搬送方向下流側へ移動するように構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、シート材浮き上がり規制部材のシート材対向部分がシート材搬送経路から浮き上がったシート材部分の面に接触することで、当該シート材部分がそれ以上シート材搬送経路から浮き上がることをシート材浮き上がり規制部材により規制する。このとき、シート材浮き上がり規制部材のシート材対向部分がシート材搬送方向下流側へ移動する構成であるため、そのシート材対向部分に接触するシート材と当該シート材対向部分との速度差を小さく又は無くすことができる。これにより、シート材に対するシート材浮き上がり規制部材の摺擦が抑制されるため、シート材浮き上がり規制部材との接触によりシート材の安定搬送が阻害されるような事態が抑制される。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記シート材搬送経路上に、前記シート材の被乾燥面上に付着したインクや処理液等の乾燥対象物を乾燥させる乾燥領域を有し、前記シート材浮き上がり規制部材は、前記乾燥領域のシート材搬送方向にわたって配置され、前記シート材搬送経路から前記所定距離だけ浮き上がったシート材部分の被乾燥面のうちの一部に接触することで、前記シート材の浮き上がりを規制することを特徴とする。
本態様によれば、シート材浮き上がり規制部材のシート材対向部分は、シート材搬送経路から浮き上がったシート材部分の被乾燥面のうちの一部のみに接触するため、当該シート材部分の被乾燥面上における未乾燥状態の乾燥対象物がシート材浮き上がり規制部材との接触により乱される箇所が少なく、乾燥対象物の乱れが抑制される。しかも、上述したように、シート材浮き上がり規制部材のシート材対向部分がシート材搬送方向下流側へ移動する構成であるため、そのシート材対向部分に接触する未乾燥状態の乾燥対象物と当該シート材対向部分との速度差を小さく又は無くすことができる。これにより、未乾燥状態の乾燥対象物に対するシート材浮き上がり規制部材の摺擦が抑制されるため、シート材浮き上がり規制部材と接触した未乾燥状態の乾燥対象物の乱れ(擦れ)が十分に抑制可能である。
(態様C)
前記態様Bにおいて、前記シート材浮き上がり規制部材は、前記シート材部分の被乾燥面に対して略点接触又は略線接触するように構成されていることを特徴とする。
これによれば、シート材搬送経路から浮き上がったシート材部分の被乾燥面にシート材浮き上がり規制部材のシート材対向部分が接触しても、その接触面積を小さくして、シート材浮き上がり規制部材と接触した未乾燥状態の乾燥対象物の乱れを抑制することができる。
(態様D)
前記態様A〜Cのいずれかの態様において、前記シート材浮き上がり規制部材は、前記シート材対向部分がシート材搬送方向に沿って長尺な1又は2以上の規制ワイヤ341等の線状部材によって構成されていることを特徴とする。
これによれば、シート材搬送経路から浮き上がったシート材部分の面にシート材浮き上がり規制部材のシート材対向部分が接触するときの接触面積を小さくできる構成が容易に実現できる。
(態様E)
前記態様A〜Dのいずれかの態様において、前記シート材搬送経路に沿って搬送されるシート材に送風を行う送風ファン311等の送風手段を有することを特徴とする。
この構成においては、送風手段の送風によってシート材の先端や後端が浮き上がりやすく、浮き上がったシート材部分がシート材浮き上がり規制部材と接触しやすい。本態様によれば、このような構成においてシート材の安定搬送を実現しやすく、また、シート材上の未乾燥状態の乾燥対象物の乱れが抑制される。
(態様F)
前記態様A〜Eのいずれかの態様において、前記シート材浮き上がり規制部材に対して前記シート材搬送経路の反対側に配置される発熱体312等の発熱手段を有することを特徴とする。
この構成においては、発熱手段に接触するようなシート材部分の浮き上がりを安定して規制することが重要である。本態様によれば、このような構成においてシート材浮き上がり規制部材による安定した規制が可能である。
(態様G)
前記態様A〜Fのいずれかの態様において、前記シート材浮き上がり規制部材は、前記シート材対向部分がシート材搬送速度と同じ速度で移動するように駆動されることを特徴とする。
これによれば、シート材浮き上がり規制部材のシート材対向部分の移動速度と、これに対向して搬送されるシート材の移動速度との速度差を実質的にゼロとすることができる。これにより、浮き上がったシート材部分とシート材浮き上がり規制部材とが接触しても摺擦が発生せず、シート材の安定搬送を実現しやすく、また、シート材上の未乾燥状態の乾燥対象物の乱れ(擦れ)が抑制される。
(態様H)
前記態様A〜Gのいずれかの態様において、前記シート材浮き上がり規制部材と対向するシート材の面の裏側を搬送ベルト321,325等の表面移動部材で支持しながら、該表面移動部材の表面移動に伴って該シート材を搬送するベルト搬送機構320等の搬送手段を有することを特徴とする。
これによれば、シート材を安定して搬送することができる。
(態様I)
前記態様Hにおいて、前記搬送手段は、前記表面移動部材の表面に形成された吸引孔に吸い込み気流を生じさせて該表面移動部材の表面に吸着させたシート材を該表面移動部材の表面移動に伴って搬送するものであることを特徴とする。
これによれば、シート材の浮き上がり自体を安定して抑制できる。
(態様J)
前記態様H又はIにおいて、前記シート材浮き上がり規制部材は、前記搬送手段における前記表面移動部材に対して従動することにより前記シート材対向部分が移動するように構成されていることを特徴とする。
これによれば、シート材浮き上がり規制部材を駆動する専用の駆動源が不要となるうえ、シート材浮き上がり規制部材のシート材対向部分とシート材搬送速度とを同じ速度で移動させることが容易になる。
(態様K)
前記態様A〜Jのいずれかの態様において、前記シート材浮き上がり規制部材は、シート材搬送方向に対して直交するシート材幅方向へ変位可能に構成されていることを特徴とする。
これによれば、シート材に対するシート材浮き上がり規制部材の相対的な対向位置やシート材に対して対向するシート材浮き上がり規制部材の数などを調整することができる。また、幅方向のサイズが異なるシート材に対して、適切な対向位置にシート材浮き上がり規制部材を位置させたり適切な数のシート材浮き上がり規制部材を位置させたりすることができる。
(態様L)
前記態様A〜Kのいずれかの態様において、壁部材で囲って形成され、少なくとも用紙受入口313aや用紙排出口313b等のシート材の出入口を備えた乾燥チャンバー313等の乾燥室を、前記シート材搬送経路上に有し、前記シート材浮き上がり規制部材は、前記乾燥室の外部を通るように配置される規制ワイヤ341等の無端状部材で構成されていることを特徴とする。
これによれば、シート材浮き上がり規制部材が乾燥室の内部で高温に曝される場合でも、乾燥室の外部を通るときに冷却されるため、シート材浮き上がり規制部材の最高到達温度を下げて寿命を長くすることが可能となる。
(態様M)
用紙P等のシート材にインク等の液体を吐出させる液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220K等の液体吐出手段と、シート材を搬送する搬送機構302等の搬送装置とを備えたインクジェット記録装置等の印刷装置において、前記搬送装置として、前記態様A〜Lのいずれかの態様に係る搬送装置を用いたことを特徴とする。
本態様によれば、シート材浮き上がり規制部材との接触によりシート材の安定搬送が阻害される事態が抑制された印刷装置を実現できる。
1 インクジェット記録装置
100 給紙部
200 画像形成部
201 渡し胴
202 受け渡し胴
210 用紙担持ドラム
211 吸引装置
220 インク吐出部
220C,220M,220Y,220K 液体吐出ヘッド
300 乾燥部
301 乾燥機構
302 搬送機構
311 送風ファン
312 発熱体
313 乾燥チャンバー
320 ベルト搬送機構
321,325 搬送ベルト
322,323 支持ローラ
324 バックアップコロ
326 吸引機構
326a 多孔質材
326b 吸引用チャンバー
326c 吸引装置
330 用紙規制機構
331 駆動ベルト
332〜336 支持ローラ
337 加重コロ
341 規制ワイヤ
342〜346 プーリ
400 排紙部
510 塗布装置
501 処理液
特開2000−203001号公報

Claims (4)

  1. シート材搬送経路に沿ってシート材を搬送する搬送装置において、
    前記シート材搬送経路に対し、該シート材搬送経路に沿って搬送されるシート材の面に対して前記シート材の面と対向する方向に所定距離をあけて配置されるシート材浮き上がり規制部材を有し、
    前記シート材浮き上がり規制部材は、前記シート材搬送経路に対向するシート材対向部分が、シート材搬送方向下流側へ移動するように構成され、
    前記シート材浮き上がり規制部材は、前記シート材対向部分がシート材搬送方向に沿って長尺な1又は2以上の線状部材によって構成されていることを特徴とする搬送装置。
  2. シート材搬送経路に沿ってシート材を搬送する搬送装置において、
    前記シート材搬送経路に対し、該シート材搬送経路に沿って搬送されるシート材の面に対して前記シート材の面と対向する方向に所定距離をあけて配置されるシート材浮き上がり規制部材を有し、
    前記シート材浮き上がり規制部材は、前記シート材搬送経路に対向するシート材対向部分が、シート材搬送方向下流側へ移動するように構成され、
    壁部材で囲って形成され、少なくともシート材の出入口を備えた乾燥室を、前記シート材搬送経路上に有し、
    前記シート材浮き上がり規制部材は、前記乾燥室の外部から内部を通るように配置される無端状部材で構成されていることを特徴とする搬送装置。
  3. 請求項1又は2に記載の搬送装置において、
    前記シート材浮き上がり規制部材と対向するシート材の面の裏側を支持しながら、該シート材を搬送する搬送手段を有し、
    前記シート材浮き上がり規制部材は、前記搬送手段における前記シート材を受ける面と対向する方向に所定距離をあけて配置されることを特徴とする搬送装置。
  4. 前記シート材の面に液体を吐出させる液体吐出手段と、
    シート材を搬送する搬送装置とを備えた印刷装置において、
    前記搬送装置として、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の搬送装置を用いたことを特徴とする印刷装置。
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