JP6846009B2 - 搬送装置及び印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送装置及び印刷装置に関するものである。
従来、インクジェット記録装置等の印刷装置において、用紙上に付着させたインクを乾燥させるために用紙のインク付着面に向けて送風を行う搬送装置を備えたものが知られている。
例えば、特許文献1には、ヒータで加熱された空気をファンにより用紙のインク付着面に向けて送風してインクを乾燥させる乾燥装置を備えたインクジェット記録装置が開示されている。このインクジェット記録装置は、用紙搬送方向に対して直交する方向(幅方向)の用紙両端領域をそれぞれ一対の搬送ベルトで挟持し、用紙の幅方向中央領域の両面にそれぞれ対向配置される2つの印字機構によって、用紙の両面に同時に画像を形成する。画像が形成された後の用紙は、当該搬送ベルトに挟持されたままの状態で乾燥装置の対向領域へ搬送され、乾燥装置により用紙両面に向けて送風が行われて用紙両面のインクが乾燥される。
前記特許文献1に開示の乾燥装置のように、一対の搬送ベルトなどの一対の挟持部材の間に挟持された用紙等のシート材を搬送して、ファン等の送風手段により送風される送風領域内で送風を行う搬送装置では、挟持開始位置に進入する前のシート材先端部が送風の影響で捲り上げられるおそれがある。この場合、一対の挟持部材の間にシート材を適切に進入させることができず、搬送不良が生じたりシート材を傷つけたりするといった不具合が生じ得る。
上述した課題を解決するために、本発明は、シート材に送風する送風手段と、シート材搬送方向に対して直交する方向の両端領域をそれぞれ一対の挟持部材挟持された前記シート材が前記送風手段により送風される送風領域へ進入するように該シート材を搬送する搬送手段とを備えた搬送装置において、前記挟持部材によって前記送風領域に進入させる前記シート材に対して、前記送風領域よりもシート材搬送方向上流側から該送風領域に向けてシート材搬送方向下流側に向かう送風を行う上流側送風手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、一対の挟持部材の間にシート材を適切に進入させることができるという優れた効果が奏される。
実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。 同インクジェット記録装置の乾燥部を示す正面図である。 同乾燥部を用紙搬送方向に対して直交する面で切断したときの断面図である。 送風領域内の搬送ベルト表面に送風ファンからの風が当たって、用紙搬送方向上流側から送風領域内へ進入してくる用紙の先端部に向かう気流が発生する様子を示す説明図である。 同乾燥部に設けられる上流側送風ファンの送風によって生じる気流を説明するための上面図である。 用紙に折れやシワが生じていても、乾燥チャンバー内を用紙が搬送される様子を示す説明図である。 送風領域内の搬送ベルト表面に送風ファンからの風が当たって、送風領域を通過した用紙の後端部に向かう気流が発生する様子を示す説明図である。 同乾燥部における押付部材が平ベルトで構成される場合の用紙押し付け箇所を示す説明図である。 同乾燥部における押付部材が断面円形状の部材で構成される場合の用紙押し付け箇所を示す説明図である。 変形例1における乾燥部を示す正面図である。 同乾燥部を用紙搬送方向に対して直交する面で切断したときの断面図である。 変形例2における乾燥部の一例について、用紙搬送方向上流側の一部を示す正面図である。 変形例2における乾燥部の他の例について、用紙搬送方向上流側の一部を示す正面図である。 変形例3における乾燥部の用紙搬送方向上流側の一部を示す正面図である。 変形例4で用いられる前処理手段としての塗布装置の主要部を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
[全体説明]
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。
本実施形態のインクジェット記録装置1は、主に、給紙部100、画像形成部200、乾燥部300、排紙部400から構成されている。インクジェット記録装置1においては、給紙部100から給紙されるシート材としての記録材である用紙Pに対し、画像形成部200で画像形成用の液体であるインクにより画像を形成する。そして、用紙上に付着したインクを乾燥部300において乾燥させた後、用紙を排紙部400から排紙する。
[給紙部]
給紙部100は、主に、複数の用紙Pが積載される給紙トレイ110と、給紙トレイ110から用紙を1枚ずつ分離して送り出す給送装置120と、用紙を画像形成部200へ送り込むレジストローラ対130とから構成されている。給送装置120には、ローラやコロを用いた装置や、エア吸引を利用した装置など、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置120により給紙トレイ110から送り出された用紙は、その先端がレジストローラ対130に到達した後、レジストローラ対130が所定のタイミングで駆動することにより、画像形成部200へ給紙される。なお、本実施形態において、給紙部100は、画像形成部200へ用紙Pを送り出すものであれば、その構成に制限はない。
[画像形成部]
画像形成部200は、主に、給紙された用紙Pを受け取って用紙担持ドラム210へ渡す渡し胴201と、渡し胴201によって搬送された用紙Pを外周面に担持して搬送する用紙担持ドラム210と、用紙担持ドラム210に担持された用紙Pに向けてインクを吐出するインク吐出部220と、用紙担持ドラム210によって搬送された用紙Pを乾燥部300へ受け渡す受け渡し胴202とから構成されている。
給紙部100から画像形成部200へ搬送されてきた用紙Pは、渡し胴201の表面に設けられた用紙グリッパによって先端が把持され、渡し胴201の表面移動に伴って搬送される。渡し胴201により搬送された用紙は、用紙担持ドラム210との対向位置で用紙担持ドラム210へ受け渡される。
用紙担持ドラム210の表面にも用紙グリッパが設けられており、用紙の先端が用紙グリッパによって把持される。また、用紙担持ドラム210の表面には、複数の吸引孔が分散して形成されており、各吸引孔には吸引装置211によって用紙担持ドラム210の内側へ向かう吸い込み気流が発生する。渡し胴201から用紙担持ドラム210へ受け渡された用紙Pは、用紙グリッパによって先端が把持されるとともに、吸い込み気流によって用紙担持ドラム210の表面に吸着して、用紙担持ドラム210の表面移動に伴って搬送される。
本実施形態のインク吐出部220は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のインクを吐出して画像を形成するものであり、インクごとに個別の液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kを備えている。液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kは、液体を吐出するものであれば、その構成に制限はなく、あらゆる構成のものを採用することができる。必要に応じて、白色、金色、銀色などの特殊なインクを吐出する液体吐出ヘッドを設けたり、表面コート液などの画像を構成しない液体を吐出する液体吐出ヘッドを設けたりしてもよい。
インク吐出部220の液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kは、画像情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。用紙担持ドラム210に担持された用紙Pがインク吐出部220との対向領域を通過する際に、液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kから各色インクが吐出され、当該画像情報に応じた画像が形成される。なお、本実施形態において、画像形成部200は、用紙P上に液体を付着させて画像を形成するであれば、その構成に制限はない。
[乾燥部]
乾燥部300は、主に、画像形成部200で用紙P上に付着したインクを乾燥させるための乾燥機構301と、画像形成部200から搬送されてくる用紙Pを搬送する搬送機構302とから構成されている。画像形成部200から搬送されてきた用紙Pは、搬送機構302に受け取られた後、乾燥機構301を通過するように搬送され、排紙部400へ受け渡される。乾燥機構301を通過する際、用紙P上のインクには乾燥処理が施され、これによりインク中の水分等の液分が蒸発し、用紙P上にインクが固着するとともに、用紙Pのカールが抑制される。
[排紙部]
排紙部400は、主に、複数の用紙Pが積載される排紙トレイ410から構成されている。乾燥部300から搬送されてくる用紙Pは、排紙トレイ410上に順次積み重ねられて保持される。なお、本実施形態において、排紙部400は、用紙Pを排紙するものであれば、その構成に制限はない。
[その他の機能部]
本実施形態のインクジェット記録装置1は、給紙部100、画像形成部200、乾燥部300、排紙部400から構成されているが、他の機能部を適宜追加してもよい。例えば、給紙部100と画像形成部200との間に画像形成の前処理を行う前処理部を追加したり、乾燥部300と排紙部400との間に画像形成の後処理を行う後処理部を追加したりすることができる。
前処理部としては、例えば、インクと反応して滲みを抑制するための処理液を用紙Pに塗布する処理液塗布処理を行うものなどが挙げられるが、前処理の内容については特に制限はない。また、後処理部としては、例えば、画像形成部200で画像が形成された用紙を反転させて再び画像形成部200へ送って用紙の両面に画像を形成するための用紙反転搬送処理や、画像が形成された複数枚の用紙を綴じる処理などが挙げられるが、後処理の内容についても特に制限はない。
なお、本実施形態では、印刷装置を、インクジェット記録装置の例で説明しているが、「印刷装置」は、シート材の被乾燥面に向けて液体を吐出する液体吐出ヘッドを備え、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではなく、例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するものも含まれる。シート材は、材質を限定されるものではなく、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど、液体が一時的でも付着可能なものであればよく、例えば、フィルム製品、衣料用等の布製品、壁紙や床材等の建材、皮革製品などに使用されるものであってもよい。また、「印刷装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液等の用途で用いることができる。
また、「印刷装置」は、液体吐出ヘッドとシート材とが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体吐出ヘッド」とは、吐出孔(ノズル)から液体を吐出・噴射する機能部品である。液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどの吐出エネルギー発生手段を使用することができるが、使用する吐出エネルギー発生手段が限定されるものではない。
[乾燥部の詳細]
次に、本実施形態における乾燥部300の詳細について説明する。
図2は、本実施形態における乾燥部300を示す正面図である。
図3は、本実施形態における乾燥部300を用紙搬送方向に対して直交する面で切断したときの断面図である。
本実施形態の乾燥部300における乾燥機構301は、主に、搬送機構302によって搬送される用紙Pに向けて送風する送風ファン311と、輻射熱(例えば、赤外線)を放射するヒータである輻射ヒータ312と、送風ファン311により送風される送風領域の周囲を壁部材で囲って形成される乾燥チャンバー313とから構成されている。乾燥チャンバー313は、その壁部材の少なくとも一部が断熱材で形成されており、乾燥チャンバー313の内部温度が下がりにくいように構成されている。乾燥機構301では、乾燥チャンバー313の内部空間へ搬送されてくる用紙Pの画像面に対し、輻射ヒータ312による輻射熱と、送風ファン311による送風とによって、用紙Pの画像面上のインクを乾燥させる。
本実施形態の乾燥機構301は、複数(本実施形態では3つ)の送風ファン311が用紙搬送方向に並んで配置された構成となっているが、送風ファン311の数や配置は任意である。また、本実施形態の乾燥機構301は、複数(本実施形態では2つ)の輻射ヒータ312が用紙搬送方向に並んで配置された構成となっているが、輻射ヒータ312の数や配置も任意である。
本実施形態の搬送機構302は、主に、ベルト搬送機構320と、用紙押さえ機構330とから構成されている。ベルト搬送機構320は、2つの支持ローラ322,323に掛け渡された無端状の搬送ベルト321の表面上に用紙Pを担持して、搬送ベルト321の表面移動に伴って用紙Pを搬送する。用紙搬送方向に対して直交する方向(幅方向)における搬送ベルト321の長さは、搬送される用紙Pの幅方向長さ以上に設定されている。用紙押さえ機構330は、搬送ベルト321の表面上に担持された用紙Pを搬送ベルト321の表面に向けて押し付け、主にベルト搬送機構320による用紙搬送性を高める機能を果たす。
搬送ベルト321は、主に2つの支持ローラ322,323のうちの少なくとも一方が駆動することにより図中矢印の向きに走行して表面が移動する。搬送ベルト321の材料には、金属やゴムなどを使用することが可能であり、その材料に特に制限はない。ただし、本実施形態では、乾燥チャンバー313の内部を通過する際に高温に曝されることを考慮して、耐熱性のある材料(耐熱性のゴムや金属など)であるのが好ましい。
搬送ベルト321の用紙搬送方向上流側部分(第一支持ローラ322に巻き付いたベルト部分)は、画像形成部200の受け渡し胴202に対向するように配置されている。受け渡し胴202によって搬送されてきた用紙Pは、その画像面の裏面が搬送ベルト321の表面に対面する形で搬送ベルト321へ受け渡され、搬送ベルト321の表面上に担持される。そして、搬送ベルト321の表面に担持された用紙Pは、搬送ベルト321の表面移動に伴って、第二支持ローラ323側へと搬送される。
なお、用紙Pは、主に静電力あるいは摩擦力の作用で搬送ベルト321の表面に保持され、本実施形態における搬送ベルト321は用紙グリッパなどの機構を備えていないが、用紙グリッパなどで搬送ベルト321の表面上に用紙Pを保持する構成としてもよい。
搬送ベルト321における用紙を担持するベルト部分(第一支持ローラ322から第二支持ローラ323に向けて移動するベルト部分)は、乾燥機構301の乾燥チャンバー313の内部を通るように配置されている。したがって、搬送ベルト321の表面上に担持された用紙Pは、搬送ベルト321の表面移動に伴って、乾燥機構301の乾燥チャンバー313の内部を通過し、その後、搬送ベルト321の表面から離れ、ガイド板や搬送ローラなどを介して排紙部400へと受け渡される。
本実施形態の用紙押さえ機構330は、搬送ベルト321の表面に担持された用紙Pの幅方向両端領域P2を支持する2つの端部押さえベルト331A,331Bを備えている。一方の端部押さえベルト331Aは、5つの支持ローラ332A,333A,334A,335A,336Aに掛け渡された無端状のベルト部材であり、用紙Pの幅方向一端領域に当接して搬送ベルト321の表面に向けて用紙を押さえ付ける。他方の端部押さえベルト331Bも、同様に、5つの支持ローラ332B,333B,334B,335B,336Bに掛け渡された無端状のベルト部材であり、用紙Pの幅方向他端領域に当接して搬送ベルト321の表面に向けて用紙を押さえ付ける。2つの端部押さえベルト331A,331Bを支持する各支持ローラは、それぞれ、2つの端部押さえベルト331A,331B間で共通の回転軸上に配置されている。
2つの端部押さえベルト331A,331Bの材料には、金属やゴムなどを使用することが可能であり、その材料に特に制限はない。ただし、乾燥チャンバー313の内部を通過する際に高温に曝されることを考慮して耐熱性のある材料(耐熱性のゴムや金属など)であるのが好ましい。
2つの端部押さえベルト331A,331Bは、第一支持ローラ332A,332Bから第二支持ローラ333A,333Bに向けて移動するベルト部分で、用紙Pの幅方向各端領域P2を搬送ベルト321の表面に向けて押さえ付ける。本実施形態においては、2つの端部押さえベルト331A,331Bの当該ベルト部分の内周面側に、それぞれ3つずつの加重コロ337が設けられている。また、ベルト搬送機構320の搬送ベルト321の内周面側には、これらの加重コロ337と第一支持ローラ332A,332Bとの対向位置に、バックアップコロ324が設けられている。これにより、搬送ベルト321の表面に担持された用紙Pの用紙幅方向両端領域P2は、少なくとも第一支持ローラ332A,332Bから用紙搬送方向最下流側に位置する加重コロ337までの区間において、2つの端部押さえベルト331A,331Bによって十分な圧力で継続的に押さえ付けられ、2つの端部押さえベルト331A,331Bと搬送ベルト321の表面との間に挟持された状態が維持される。
本実施形態における2つの端部押さえベルト331A,331Bは、これらをそれぞれ張架支持している5つの支持ローラや加重コロ337及びバックアップコロ324とともに、用紙幅方向へ移動可能に構成されている。これにより、幅方向のサイズが異なる用紙に対しても、それらの用紙の幅方向両端領域P2を2つの端部押さえベルト331A,331Bによって搬送ベルト321の表面に押さえ付けることが可能である。なお、2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押さえ付ける用紙の幅方向各端領域P2の用紙幅方向長さは、数mm程度(例えば5mm以上10mm以下)とし、用紙上の余白部分(非画像形成領域)のみを2つの端部押さえベルト331A,331Bで押さえ付ける構成とするのが好ましい。
[用紙先端部の捲れ上がり抑制]
本実施形態において、搬送ベルト321の表面に担持された用紙Pは、乾燥機構301の乾燥チャンバー313の内部を通過する際、用紙Pの画像面(被送風面)の略法線方向から送風ファン311の送風を受ける。このとき、本実施形態の搬送ベルト321は、送風ファン311により送風される送風領域内に位置する用紙部分、具体的には、2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押さえ付けられる用紙幅方向両端領域P2を除いた用紙Pの幅方向中央領域P1を、その用紙Pの画像面(被送風面)の裏側から担持している。そのため、用紙Pの画像面(被送風面)に送風ファン311からの風が当たっても、用紙Pが風に押されて撓むような事態が抑制される。したがって、用紙Pの幅方向両端領域P2のみを挟持して搬送する構成で発生し得る搬送不良(用紙Pの幅方向中央領域P1が風に押されて用紙が撓み、用紙の挟持箇所で用紙のズレが生じて発生する搬送不良)が抑制される。しかも、本実施形態においては、送風ファン311からの風が用紙Pの幅方向中央領域P1を押すことで、用紙Pと搬送ベルト321との密着性が高まるので、より安定した用紙搬送を実現できる。
送風ファン311により送風される送風領域内に位置する用紙部分(用紙Pの幅方向中央領域P1)を担持する搬送ベルト321の部分は、当該用紙部分の裏面を全体的に支える構造であれば、その表面が平面である必要はない。
本実施形態においては、送風ファン311により送風される送風領域内(本実施形態では乾燥チャンバー313内)に用紙Pが進入する前に、送風領域内に存在する搬送ベルト321の表面に送風ファン311からの風が当たる。このように搬送ベルト321の表面に当たった風は、搬送ベルト321の表面に沿って進み、図4に示すように、用紙搬送方向上流側から送風領域内へ進入してくる用紙Pの先端部に向かう気流F1を生じさせる。このような気流F1は、用紙Pが送風領域内へ進入する前の用紙先端部を捲り上げ、用紙先端部が乾燥チャンバー313の外壁などの周囲の部材に引っ掛かったり、搬送ベルト321から用紙Pが剥離したりするなどして、搬送不良を生じさせるおそれがある。
そこで、本実施形態においては、2つの端部押さえベルト331A,331Bにより、送風領域へ進入する用紙Pの先端部を搬送ベルト321の表面に向けて押し付ける構成としている。これにより、前記のような気流F1が発生しても、用紙Pの先端部は、送風領域へ進入するまで2つの端部押さえベルト331A,331Bによって搬送ベルト321の表面に押さえ付けられ、捲れ上がりが抑制される。その結果、用紙先端部が乾燥チャンバー313の外壁などの周囲の部材に引っ掛かるなどの搬送不良が抑制され、安定した用紙搬送性が得られる。
また、本実施形態において、2つの端部押さえベルト331A,331Bにより押し付けているのは、送風領域へ進入する用紙Pの先端部における幅方向両端領域のみであり、その幅方向中央領域は押さえ付けられていない。これにより、送風領域へ進入する前の未乾燥状態のインクを乱すことなく、送風領域へ進入する用紙Pの先端部を搬送ベルト321の表面に押し付けることができる。しかも、気流F1によって用紙先端部が捲れ上がるときには、通常、用紙先端部の幅方向一端側から捲れ上がっていくので、用紙Pの先端部における幅方向両端領域さえ押さえ付けておけば、用紙先端部の捲れ上がりは安定して抑制される。
ただし、用紙先端部における幅方向中央領域を押し付ける構成を排除するものではない。このような構成を採用する場合には、拍車等のように未乾燥状態のインクを乱さない構成で、用紙先端部における幅方向中央領域を押し付けることが好ましい。
また、本実施形態においては、送風領域が乾燥チャンバー313の壁部材によって囲まれている。本実施形態の乾燥チャンバー313には、用紙搬送方向上流側から乾燥チャンバー313の内部へ用紙Pを受け入れるための用紙受入口313aと、乾燥チャンバー313の内部から用紙搬送方向下流側へ用紙Pを排出する用紙排出口313bとが設けられ、その他の箇所には開口部がない。そのため、送風ファン311の送風によって生じた気流F1が、乾燥チャンバー313の内部から用紙受入口313aを通じて外部へ向かって強く吹き出しやすい構造となっている。よって、乾燥チャンバー313の用紙受入口313aから進入する前の用紙Pの先端部には、用紙受入口313aから吹き出す強い気流F1が当たり、用紙先端部が捲れ上がりやすい。
そのため、本実施形態においては、乾燥チャンバー313の用紙受入口313aの用紙搬送方向上流側から下流側にかけて、2つの端部押さえベルト331A,331Bにより用紙Pを搬送ベルト321の表面に向けて継続的に押し付ける構成となっている。これにより、用紙Pの先端部が用紙受入口313aを通過するまで、用紙Pの先端部が搬送ベルト321の表面に継続して押さえ付けられ、用紙受入口313aから強い気流F1が吹き出しても、用紙先端部の捲れ上がりが安定して抑制される。
本実施形態において、用紙Pの押し付けを開始する押付開始位置(具体的には、第一支持ローラ332A,332Bによって2つの端部押さえベルト331A,331Bが搬送ベルト321の表面に当接する位置。以下「挟持開始位置」という。)よりも用紙搬送方向上流側では、搬送ベルト321の表面に担持される用紙Pが2つの端部押さえベルト331A,331Bによる押し付けを受けない。よって、挟持開始位置に進入してくる用紙先端部が気流F1によって捲れ上がるおそれがある。特に、画像形成部200の受け渡し胴202での搬送時に用紙Pがカールしたり、インクの液分によって用紙Pにシワができたりして、挟持開始位置よりも用紙搬送方向上流側で用紙Pの先端部が浮き上がっている可能性がある。この場合、挟持開始位置に向かう気流F1が用紙先端部の裏面側に入り込み、用紙先端部が捲れ上がりやすい。
挟持開始位置に進入してくる用紙先端部が捲れ上がると、搬送ベルト321と端部押さえベルト331A,331Bとの間に用紙先端部が適切に進入できずに搬送不良が生じたり、搬送ベルト321と端部押さえベルト331A,331Bとの間への進入時に用紙先端部が折れてしまって用紙Pがダメージを負ったりするおそれがある。したがって、挟持開始位置は、用紙受入口313aから吹き出される気流F1の勢いが十分に小さくなる位置に設定することが望まれる。
しかしながら、挟持開始位置を乾燥チャンバー313の用紙受入口313aから用紙搬送方向上流側へ遠ざけるほど、用紙搬送方向への乾燥部300の大型化を招くというデメリットがある。このデメリットは、送風ファン311の風量が多いほど、気流F1の勢いが増すため、より顕著なものとなる。また、本実施形態のように乾燥チャンバー313の内部に送風領域が位置する場合、上述したとおり、送風ファン311の送風によって生じた気流F1が用紙受入口313aから勢いよく吹き出すため、気流F1の勢いが十分に小さくなる位置に挟持開始位置を設定しようとすると、用紙搬送方向への乾燥部300の大型化のデメリットは避けられない。
そこで、乾燥チャンバー313内の送風領域よりも用紙搬送方向上流側、本実施形態では、乾燥チャンバー313の用紙受入口313aよりも用紙搬送方向上流側に、乾燥チャンバー313内の送風ファン311とは別の送風ファン(以下「上流側送風ファン」という。)341を配置している。上流側送風ファン341の送風方向は用紙搬送方向下流側を向いており、この上流側送風ファン341により、用紙受入口313aに向けて(送風領域に向けて)、用紙搬送方向下流側に向かう送風が行われる。
図5は、上流側送風ファン341の送風によって生じる気流を説明するための上面図である。
上流側送風ファン341の送風によって生じる気流F3により、乾燥チャンバー313内の送風ファン311によって挟持開始位置へと流れる気流F1の勢いが相殺される。そのため、挟持開始位置において用紙搬送方向上流側へ向かう気流F1の勢いが小さくなる。すなわち、挟持開始位置に進入する前の用紙Pの先端部を捲り上げる気流F1の勢いが小さくなる。これにより、搬送ベルト321と端部押さえベルト331A,331Bとの間に用紙Pの先端部を適切に挟持させることができる。よって、搬送ベルト321と端部押さえベルト331A,331Bとの間に用紙Pの先端部が適切に進入できずに搬送不良が生じたり、搬送ベルト321と端部押さえベルト331A,331Bとの間への進入時に用紙先端部が折れてしまって用紙Pがダメージを負ったりすることを抑制できる。
また、本実施形態において、上流側送風ファン341からの風は、用紙受入口313aの用紙搬送方向上流側に位置する搬送ベルト321の表面部分に当たった後、搬送ベルト321の表面に沿って用紙搬送方向下流側へ流れて用紙受入口313aに向かう。そのため、上流側送風ファン341の送風は、用紙Pの押し付けを開始する挟持開始位置を通過した後の用紙先端部を搬送ベルト321の表面に押さえ付ける力を生じさせる。その結果、用紙受入口313aに進入する前の用紙先端部は、その幅方向両端領域P2が2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押し付けられ、かつ、その幅方向中央領域P1が上流側送風ファン341の送風によって押し付けられる。
用紙受入口313aに進入する前の用紙先端部は、その幅方向両端領域P2が2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押し付けられているが、その幅方向中央領域P1は押し付けられていないため、気流F1によって用紙先端部の幅方向中央領域P1にバタツキが生じ得る。本実施形態においては、2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押し付けられていない用紙幅方向中央領域P1を上流側送風ファン341からの風によって押さえ付けることができるので、用紙先端部に生じ得るバタツキを抑制することができる。
なお、上流側送風ファン341は、本実施形態のように挟持開始位置から送風領域までの用紙搬送区間に向けて送風することが好ましいが、送風領域に向けて用紙搬送方向下流側に向かう気流F3が生じるように送風を行うものであればよい。また、本実施形態では、図5に示すように、複数(本実施形態では5つ)の上流側送風ファン341を用紙幅方向に並べて配置した構成となっているが、上流側送風ファン341の数や配置は任意である。
また、本実施形態における2つの端部押さえベルト331A,331Bは、用紙Pの押し付けを開始する挟持開始位置よりも用紙搬送方向上流側に配置される上流側支持ローラ336A,336Bから挟持開始位置に配置される第一支持ローラ332A,332Bまでに張架されているベルト部分が、用紙搬送方向上流側から下流側に向けて搬送ベルト321の表面に近づくように配置されている。これにより、挟持開始位置よりも用紙搬送方向上流側で用紙Pの先端部が捲れ上がったとしても、その用紙先端部は、2つの端部押さえベルト331A,331Bの当該ベルト部分に接触し、その後、端部押さえベルト331A,331Bの表面移動に伴って挟持開始位置に向けて案内される。その結果、挟持開始位置よりも用紙搬送方向上流側で用紙Pの先端部が捲れ上がったとしても、端部押さえベルト331A,331Bと搬送ベルト321との間に用紙先端部がスムーズに進入でき、搬送不良や用紙のダメージを抑制できる。
[乾燥チャンバー内部での用紙の捲れ上がり抑制]
また、用紙先端部が乾燥チャンバー313内の送風領域内に進入した後においては、用紙先端部は、送風ファン311からの風によって搬送ベルト321の表面に押さえ付けられる。したがって、送風領域内では、用紙先端部の捲れ上がりが起きにくいので、必ずしも端部押さえベルト331A,331Bによって用紙Pの先端部を押さえ付ける必要はない。しかしながら、本実施形態では、送風領域が乾燥チャンバー313の内部であるため、送風領域内で用紙Pの先端部が捲れ上がってしまうと、その搬送不良によって乾燥チャンバー313の内部に用紙Pが残留してしまうおそれがある。また、送風領域内で用紙Pの後端部が捲れ上がる場合もあり、その場合も、搬送不良によって乾燥チャンバー313の内部に用紙Pが残留してしまうおそれがある。
乾燥チャンバー313の内部は開口部の少ない空間であるため、その内部から搬送不良の用紙Pを取り出す作業は容易ではない。したがって、可能な限り、乾燥チャンバー313の内部で搬送不良が生じることを避けることが望まれる。加えて、本実施形態のように乾燥チャンバー313の内部に輻射ヒータ312のような発熱手段が配置されている場合、用紙Pが発熱手段に接触する事態を避けることも重要である。
そこで、本実施形態においては、乾燥チャンバー313の内部(送風領域内)でも2つの端部押さえベルト331A,331Bによって用紙Pの先端部や後端部が継続的に押さえ付けられる構成となっている。これにより、乾燥チャンバー313の内部でも用紙Pの先端部や後端部が捲れ上がることが安定して抑制され、乾燥チャンバー313の内部に用紙Pが残留したり、発熱手段に用紙Pが接触したりする事態などの発生が抑制される。
更に、乾燥チャンバー313の内部(送風領域内)で2つの端部押さえベルト331A,331Bにより用紙Pが搬送ベルト321に押さえ付けられる構成とすることで、図6に示すように、その用紙Pに符号P3で示す折れや符号P4で示すシワが生じていても、その用紙Pを搬送ベルト321によって安定して搬送することができる。これにより、折れP3が乾燥チャンバー313の内部部品に引っ掛かったり、シワP4によって用紙Pと搬送ベルト321との密着性が低下したりして発生し得る搬送不良が、乾燥チャンバー313の内部で起きにくい。したがって、用紙Pに折れP3やシワP4が生じていても、乾燥チャンバー313の内部に用紙Pが残留する事態の発生を抑制できる。
[用紙後端部の捲れ上がり抑制]
また、本実施形態においては、送風ファン311により送風される送風領域内を用紙Pが通過した後においても、送風領域内に存在する搬送ベルト321の表面に送風ファン311からの風が当たる。このように搬送ベルト321の表面に当たった風は、搬送ベルト321の表面に沿って進み、図7に示すように、送風領域内から用紙搬送方向下流側へ抜けた用紙Pの後端部に向かう気流F2を生じさせる。このような気流F2は、送風領域内を抜けた用紙Pの後端部を捲り上げ、搬送ベルト321から用紙Pが剥離したりするなどして、搬送不良を生じさせるおそれがある。
そこで、本実施形態においては、2つの端部押さえベルト331A,331Bにより、送風領域を抜けた用紙Pの後端部を搬送ベルト321の表面に向けて押し付ける構成としている。これにより、前記のような気流F2が発生しても、用紙Pの後端部は、送風領域を抜けた後の所定の押し付け区間を過ぎるまで、2つの端部押さえベルト331A,331Bによって搬送ベルト321の表面に押さえ付けられ、捲れ上がりが抑制される。よって、用紙後端部が捲れ上がって搬送ベルト321から用紙Pが剥離したりするなどの搬送不良が抑制され、安定した用紙搬送性が得られる。
また、本実施形態においては、上述した用紙受入口313aからの気流F1の吹き出しと同様、送風ファン311の送風によって生じた気流F2が、乾燥チャンバー313の内部から用紙排出口313bを通じて外部へ向かって強く吹き出しやすい。その結果、乾燥チャンバー313の用紙排出口313bを抜けた用紙Pの後端部には、用紙排出口313bから吹き出す強い気流F2が当たり、用紙後退部が捲れ上がりやすい。
本実施形態では、乾燥チャンバー313の用紙排出口313bの用紙搬送方向上流側から下流側にかけて、2つの端部押さえベルト331A,331Bにより用紙Pを搬送ベルト321の表面に向けて継続的に押し付ける構成となっている。そのため、用紙Pの後端部が用紙排出口313bを通過する前から通過した後も用紙Pの後端部が搬送ベルト321の表面に継続して押さえ付けられ、用紙排出口313bから強い気流F2が吹き出しても、用紙後端部の捲れ上がりが安定して抑制される。
本実施形態において、用紙Pの押し付けを終了する押付終了位置(具体的には、2つの端部押さえベルト331A,331Bが搬送ベルト321の表面から離間する位置。以下「挟持終了位置」という。)よりも用紙搬送方向下流側では、搬送ベルト321の表面に担持される用紙Pが2つの端部押さえベルト331A,331Bによる押し付けを受けない。よって、挟持終了位置を抜けた用紙後端部が気流F2に煽られてバタツキが生じるおそれがある。そのため、挟持終了位置は、用紙排出口313bから吹き出される気流F2の勢いが十分に小さくなる位置に適宜設定することが望まれる。
しかしながら、挟持終了位置を乾燥チャンバー313の用紙排出口313bから用紙搬送方向下流側へ遠ざけるほど、用紙搬送方向への乾燥部300の大型化を招くというデメリットがある。このデメリットは、送風ファン311の風量が多いほど、気流F2の勢いが増すため、より顕著なものとなる。また、本実施形態のように乾燥チャンバー313の内部に送風領域が位置する場合、上述したとおり、送風ファン311の送風によって生じた気流F2が用紙排出口313bから勢いよく吹き出すため、気流F2の勢いが十分に小さくなる位置に挟持終了位置を設定しようとすると、用紙搬送方向への乾燥部300の大型化のデメリットは避けられない。
そこで、乾燥チャンバー313内の送風領域よりも用紙搬送方向下流側、本実施形態では、乾燥チャンバー313の用紙排出口313bよりも用紙搬送方向下流側に、乾燥チャンバー313内の送風ファン311とは別の送風ファン(以下「下流側送風ファン」という。)342を配置している。下流側送風ファン342の送風方向は用紙搬送方向上流側を向いており、この下流側送風ファン342により、用紙排出口313bに向けて(送風領域に向けて)、用紙搬送方向上流側に向かう送風が行われる。
この下流側送風ファン342の送風によって生じる気流F4により、乾燥チャンバー313内の送風ファン311によって挟持終了位置へと流れる気流F2の勢いが相殺されるため、挟持終了位置において用紙搬送方向下流側へ向かう気流F2の勢いが小さくなる。すなわち、挟持終了位置を通過した後の用紙Pの後端部をばたつかせる気流F2の勢いが小さくなる。これにより、挟持終了位置を通過した後の用紙Pの後端部のバタツキを抑制でき、安定した用紙搬送性が得られる。
また、本実施形態において、下流側送風ファン342からの風は、用紙排出口313bの用紙搬送方向下流側を通る用紙Pの画像面に当たった後、その画像面に沿って用紙搬送方向上流側へ流れて用紙排出口313bに向かう。そのため、下流側送風ファン342の送風は、用紙排出口313bを通過した後の用紙後端部を搬送ベルト321の表面に押さえ付ける力を生じさせる。その結果、用紙排出口313bを通過した後の用紙後端部は、その幅方向両端領域P2が2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押し付けられ、かつ、その幅方向中央領域P1が下流側送風ファン342の送風によって押し付けられる。
用紙排出口313bを通過した後の用紙後端部は、その幅方向両端領域P2が2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押し付けられているが、その幅方向中央領域P1は押し付けられていないため、気流F2によって用紙後端部の幅方向中央領域P1にバタツキが生じ得る。本実施形態においては、2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押し付けられていない用紙幅方向中央領域P1を下流側送風ファン342からの風によって押さえ付けることができるので、2つの端部押さえベルト331A,331Bに押さえ付けられている箇所でのバタツキも抑制することができる。
なお、下流側送風ファン342は、送風領域から挟持終了位置までの用紙搬送区間に向けて送風することが好ましいが、送風領域に向けて用紙搬送方向上流側に向かう気流F4が生じるように送風を行うものであればよい。また、本実施形態では、上流側送風ファン341と同様、複数(本実施形態では5つ)の下流側送風ファン342を用紙幅方向に並べて配置した構成となっているが、下流側送風ファン342の数や配置は任意である。
本実施形態の乾燥部300は、送風ファン311等の送風手段により用紙Pに向けて送風を行うものであれば、必ずしも輻射ヒータ312等の発熱手段を設ける必要はないが、より短時間でインクを乾燥させるうえでは発熱手段を設けるのが好ましい。発熱手段は、輻射ヒータ312のように輻射熱を発生させるものに限られず、例えば、搬送ベルト321や端部押さえベルト331A,331Bなどの用紙Pに接触する部材から用紙Pへ伝達させる熱を発生させる手段であってもよい。また、乾燥チャンバー313の内部を昇温するための発熱手段であってもよく、この場合、送風ファン311により温風を用紙Pへ当てることができる。
本実施形態における送風ファン311には、ヒータが内蔵されており、そのヒータの温度、送風ファン311による風速や風量、送風ファン311と搬送ベルト321の表面との距離などの各種パラメータは、制御部によって設定変更可能に構成されている。各種パラメータの設定値は、例えば、用紙Pの種類、用紙Pへのインク付着量、搬送ベルト321による用紙搬送速度等に応じて変更する。制御部は、例えば、本インクジェット記録装置に設けられる操作パネルによりオペレータが入力した入力情報に基づいて各種パラメータの設定値を変更してもよいし、あらかじめ記憶装置内に記憶されているデータやプログラム等を使用して各種パラメータの設定値を変更してもよい。また、各種パラメータは、オペレータによる手作業での調整も可能である。
輻射ヒータ312についても、出力波長などのパラメータが、用紙Pの種類、用紙Pへのインク付着量、搬送ベルト321による用紙搬送速度等に応じて設定変更可能に構成されている。パラメータの設定変更については、送風ファン311のものと同様、例えば、本インクジェット記録装置に設けられる操作パネルによりオペレータが入力した入力情報に基づいて各種パラメータの設定値を変更してもよいし、あらかじめ記憶装置内に記憶されているデータやプログラム等を使用して各種パラメータの設定値を変更してもよい。また、オペレータによる手作業での調整も可能である。
本実施形態における2つの端部押さえベルト331A,331Bは、搬送ベルト321の表面に連れ回って従動する構成であるが、いずれかの支持ローラの駆動力によって駆動する構成としても良い。この場合でも、2つの端部押さえベルト331A,331Bの表面が搬送ベルト321の表面と等速で移動するように、2つの端部押さえベルト331A,331Bを駆動するのが好ましい。2つの端部押さえベルト331A,331Bの表面と搬送ベルト321の表面との間に速度差があると、これらの間に挟持される用紙Pがスリップして、用紙Pが蛇行したり、用紙Pにキズが生じたりするおそれがある。
また、本実施形態における2つの端部押さえベルト331A,331Bは、その全体が乾燥チャンバー313に配置されているのではなく、図2や図3に示すように、その一部が乾燥チャンバー313の外部を通るように配置されている。本実施形態における乾燥チャンバー313の内部は高温になるため、端部押さえベルト331A,331Bの全体が乾燥チャンバー313に配置されていると、端部押さえベルト331A,331Bが長期間高温に曝され、端部押さえベルト331A,331Bの最高到達温度が高まり、寿命が短くなる。本実施形態によれば、端部押さえベルト331A,331Bが乾燥チャンバー313の外部を通るときに冷却でき、端部押さえベルト331A,331Bの最高到達温度を下げて寿命を長くすることが可能である。このとき、乾燥チャンバー313の外部を通る端部押さえベルト331A,331Bを冷却する冷却手段を設けても良い。この冷却手段には特に制限はないが、冷却ファンの空冷方式が安価で好適である。
また、本実施形態では、2つの端部押さえベルト331A,331Bと搬送ベルト321とが接触する部分は、加重コロ337とバックアップコロ324との間に挟持されているが、その挟持力は設定変更可能に構成されている。その挟持力は、例えば、用紙Pの種類、用紙Pの厚さなどに応じて変更する。挟持力の設定変更は、例えば、加重コロ337をバックアップコロ324に向けて付勢している付勢バネの長さを変更することで加重コロ337の付勢力を変更して挟持力を変更する構成などにより実現できる。
本実施形態では、3つの加重コロ337が用紙搬送方向に沿って並べて配置されているが、加重コロ337の数や配置間隔は適宜設定されるが、最小サイズの用紙(用紙搬送方向長さが最も短い用紙)を搬送するときでも、必ず1つ以上の加重コロ337によって用紙が押さえ付けられるような数と配置間隔に設定することが好ましい。なお、本実施形態では、2つの端部押さえベルト331A,331Bが搬送ベルト321に対して従動する構成であるところ、加重コロ337による加重によって2つの端部押さえベルト331A,331Bと搬送ベルト321との摩擦力が高まるので、加重コロ337は端部押さえベルト331A,331Bの安定した従動にも寄与するものである。加重コロ337の材料には特に制限はないが、乾燥チャンバー313の内部に配置されて高温に長期間曝されることを考慮すると、耐熱性のある材料、特に金属であるのが好ましい。
本実施形態における2つの端部押さえベルト331A,331Bには、図8に示すように、平ベルトが採用されているが、図9に示すように、断面円形状の丸ベルトあるいは金属ワイヤからなる端部押さえ部材331A’,331B’などの他の表面移動部材であってもよい。また、用紙Pの先端部や後端部の捲れ上がりを抑制する場合、用紙Pを搬送ベルト321の表面に押さえ付けることができれば良いので、表面移動部材ではなく、板バネなどで用紙Pを搬送ベルト321の表面に押さえ付けるような押付部材を使用してもよい。
ただし、本実施形態のような平ベルトであれば、図8に示すように、用紙Pの幅方向端部を完全に覆うことが可能であり、用紙Pの幅方向端部からの気流F1,F2の侵入を阻止するのに有効である。また、本実施形態のような平ベルトである場合、図8に示すように、2つの端部押さえベルト331A,331Bが用紙Pを押さえ付けている箇所においても、その端部押さえベルト331A,331Bの幅方向外側部分を搬送ベルト321の表面に接触させることが可能である。この場合、2つの端部押さえベルト331A,331Bと搬送ベルト321との接触面積を確保できるので、本実施形態のように2つの端部押さえベルト331A,331Bを搬送ベルト321の表面に連れ回して従動させる場合に有利である。
一方、図9に示すように丸ベルトあるいは金属ワイヤからなる端部押さえ部材331A’,331B’であれば、用紙Pとの接触面積を少なくでき、用紙Pへのダメージを抑制できる。また、平ベルトの場合よりも安価な構成としやすい。
なお、本実施形態における搬送ベルト321は、送風ファン311により送風される送風領域内に位置する用紙部分(用紙Pの幅方向中央領域P1)の裏面を全体的に支える構造であるが、これに限られない。例えば、2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押さえ付けられる用紙幅方向両端領域P2のみを、その用紙Pの裏面側から支える構造であってもよい。この場合でも、用紙Pが挟持開始位置に進入する前に、先行して搬送されている用紙の画像面(被送風面)に送風ファン311からの風が当たって気流F1が生じ得る。そのため、先行紙に当たって生じた気流F1が、挟持開始位置へ進入する前の後行紙の先端部を捲り上げ、後行紙の搬送不良や後行紙のダメージを生じさせるおそれがある。したがって、本実施形態のように上流側送風ファン341を設ける構成は、2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押さえ付けられる用紙幅方向両端領域P2のみを用紙Pの裏面側から支える構成においても有効である。
また、同様に、先行紙が挟持終了位置を通過した後に、後行紙の画像面(被送風面)に送風ファン311からの風が当たって気流F2が生じ得るため、後行紙に当たって生じた気流F2が、挟持終了位置を通過した後の先行紙の後端部を捲り上げ、先行紙の搬送不良を生じさせるおそれがある。したがって、本実施形態のように下流側送風ファン342を設ける構成は、2つの端部押さえベルト331A,331Bによって押さえ付けられる用紙幅方向両端領域P2のみを用紙Pの裏面側から支える構成においても有効である。
〔変形例1〕
次に、本実施形態における乾燥部300の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
本変形例1は、基本構成については上述した実施形態と同様であるが、ベルト搬送機構320が搬送ベルト321の代わりに吸引ベルトからなる搬送ベルト325を採用している点で、上述した実施形態とは異なっている。以下、上述した実施形態とは異なる点を中心に説明する。
図10は、本変形例1における乾燥部300を示す正面図である。
図11は、本変形例1における乾燥部300を用紙搬送方向に対して直交する面で切断したときの断面図である。
本変形例1におけるベルト搬送機構320も、2つの支持ローラ322,323に掛け渡された無端状の搬送ベルト325の表面上に用紙Pを担持して、搬送ベルト325の表面移動に伴って用紙Pを搬送する。本変形例1の搬送ベルト325は、その表面に複数の微小な貫通孔(吸引孔)が分散して開口した吸引ベルトであり、用紙を担持するベルト部分(第一支持ローラ322から第二支持ローラ323に向けて移動するベルト部分)の内周面側には、吸引機構326が設けられている。
吸引機構326は、主に、吸引用チャンバー326bと、吸引用チャンバー326b内の空気を吸引する吸引装置326cとから構成されている。吸引用チャンバー326bの上壁部は、多孔質材326aで形成されている。吸引装置326cの吸引によって吸引用チャンバー326b内が負圧状態になることで、多孔質材326a中に存在する多数の細孔を介して、吸引用チャンバー326bの上面に吸引用チャンバー内部へ向かう吸い込み気流を発生させる。
搬送ベルト325は、2つの支持ローラ322,323のうちの少なくとも一方が駆動することにより図中矢印の向きに走行して表面が移動する。このとき、吸引用チャンバー326bの上面に生じる吸い込み気流により、搬送ベルト325の内周面は吸引用チャンバー326bの上面に吸着した状態となり、搬送ベルト325は吸引用チャンバー326bの上面と摺動しながら移動する。
また、吸引用チャンバー326bの上面に生じる吸い込み気流により、搬送ベルト325に形成されている吸引孔にも吸い込み気流が発生する。これにより、受け渡し胴202によって搬送され、搬送ベルト325の表面上に受け渡された用紙Pは、その吸い込み気流によって搬送ベルト325の表面上に吸着する。そして、搬送ベルト321の表面移動に伴って、乾燥機構301の乾燥チャンバー313の内部を通過し、その後、搬送ベルト321の表面から離れ、排紙部400へと受け渡される。
本変形例1によれば、吸引機構326による吸い込み気流によって搬送ベルト325の表面上に用紙Pを吸着させるため、上述した実施形態よりも用紙Pを搬送ベルト325の表面上に安定して保持される。したがって、本変形例1では、上述した実施形態よりも更に安定して用紙Pの捲れ上がりを抑制できる。
吸引用チャンバー326bの上壁部は必ずしも多孔質材326aで形成する必要はないが、多孔質材326aで形成することで、吸引用チャンバー326b内の一箇所から吸引装置326cで吸引する場合でも、吸引用チャンバー326bの上面全体にわたって一定の吸い込み気流を発生させることができる。
〔変形例2〕
次に、本実施形態における乾燥部300の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
本変形例2は、基本構成については上述した実施形態と同様であるが、上流側送風ファン341からの風を整流する整流板343を備えている点で実施形態とは異なっている。以下、上述した実施形態とは異なる点を中心に説明する。
図12は、本変形例2における乾燥部300の用紙搬送方向上流側の一部を示す正面図である。
本変形例2においては、上流側送風ファン341からの風が用紙搬送経路(搬送ベルト321の表面)の近傍に至るまでの風の流れを整流する整流板343が上流側送風ファン341に取り付けられている。この整流板343は、その整流面が上流側送風ファン341の送風方向に沿うように設けられており、上流側送風ファン341からの風が送風方向から外れて拡散するのを抑制する。これにより、目標とする箇所(例えば、挟持開始位置から送風領域までの用紙搬送区間)D1に効率的な送風が行われるようにしている。
また、本変形例2の整流板343は、上流側送風ファン341からの風が用紙搬送経路上の目標とする箇所D1の近傍に至るまで、その送風ルートと用紙搬送経路とを隔離している。これにより、上流側送風ファン341からの風が当該目標とする箇所D1に搬送されてくる前の用紙先端部に向かうのを抑制して、挟持開始位置PSに進入する前の用紙先端部が上流側送風ファン341からの風の影響で捲れ上がりやバタツキが生じるのを抑制できる。
なお、挟持開始位置に進入する前の用紙先端部が上流側送風ファン341からの風の影響で捲れ上がりやバタツキを生じるおそれがある場合には、更に、図13に示すように、上述した変形例1の吸引機構326を併用することが有効である。更には、図13に示すように、押さえコロ344を配置して挟持開始位置に進入する前の用紙先端部を押さえ付けるように構成してもよい。
〔変形例3〕
次に、本実施形態における乾燥部300の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例3」という。)について説明する。
本変形例3は、基本構成については上述した実施形態と同様であるが、下流側送風ファン342からの風を整流する整流板345を備えている点で実施形態とは異なっている。以下、上述した実施形態とは異なる点を中心に説明する。
図14は、本変形例3における乾燥部300の用紙搬送方向下流側の一部を示す正面図である。
本変形例3においては、下流側送風ファン342からの風が用紙搬送経路(搬送ベルト321の表面)の近傍に至るまでの風の流れを整流する整流板345が下流側送風ファン342に取り付けられている。この整流板345は、その整流面が下流側送風ファン342の送風方向に沿うように設けられており、下流側送風ファン342からの風が送風方向から外れて拡散するのを抑制する。これにより、目標とする箇所(例えば、送風領域から挟持終了位置までの用紙搬送区間)D2に効率的な送風が行われるようにしている。
また、本変形例3の整流板345は、下流側送風ファン342からの風が用紙搬送経路上の目標とする箇所D2の近傍に至るまで、その送風ルートと用紙搬送経路とを隔離している。これにより、下流側送風ファン342からの風が当該目標とする箇所D2を通過した後の用紙後端部に向かうのを抑制して、挟持終了位置を通過した後の用紙後端部が下流側送風ファン342からの風の影響でバタツキが生じるのを抑制できる。
なお、挟持終了位置を通過した後の用紙後端部が下流側送風ファン342からの風の影響でばたつくおそれがある場合には、上述した変形例2の場合と同様、吸引機構326を併用したり、押さえコロを配置したりしてもよい。
〔変形例4〕
次に、本実施形態における乾燥部300の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例4」という。)について説明する。
上述した実施形態(各変形例1〜3を含む。)では、インクが吐出されて画像が形成された後の用紙を乾燥する乾燥部300の例であったが、本変形例4は、上述した前処理部において所定の処理液を用紙Pに塗布等により付与する処理を行い、画像形成部200でインクが吐出されて画像が形成される前に、処理液が付与された用紙を乾燥させる乾燥部に適用したものである。
なお、本変形例4は、上述した実施形態に係るインクジェット記録装置1に対し、給紙部100と画像形成部200との間に、前処理部及び乾燥部を追加した点を除いて、基本構成については上述した実施形態と同様である。また、追加される乾燥部の基本構成についても上述した実施形態と同様である。したがって、以下、上述した実施形態とは異なる点を中心に説明する。
図15は、本変形例4で用いられる前処理手段としての塗布装置の主要部を示す説明図である。
本変形例4の前処理部は、給紙部100から給紙された用紙Pに処理液を塗布する塗布装置510を備えている。処理液としては、例えば、用紙の表面に塗布することで用紙の表面を改質する改質材が挙げられる。具体的には、予め用紙にムラなく塗布しておくことで、インクの水分を速やかに用紙に浸透させるとともに色成分を増粘させ、更には乾燥も早めることによって滲み(フェザリング、ブリーディング等)や裏抜けを防止し、生産性(単位時間当たりの画像出力枚数)を上げることを可能にする定着剤(セット剤)が挙げられる。
処理液は、組成的には、例えば界面活性剤(アニオン系、カチオン系、ノニオン系のいずれか、若しくはこれらを2種類以上混合させたもの)に対して、水分の浸透を促進するセルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース等)とタルク微粉体のような基剤を加えた溶液等を用いることができる。 更に微粒子を含有することもできる。
本変形例4の塗布装置510は、用紙を搬送する搬送ローラ511と、搬送ローラ511に対向して用紙に処理液501を塗布する塗布ローラ512と、塗布ローラ512に処理液501を供給して液膜(処理液501の膜)を薄くするスクイーズローラ513とを有している。 なお、各ローラの回転方向は図中矢印方向である。これらのローラは、搬送ローラ511に塗布ローラ512が接し、塗布ローラ512にスクイーズローラ513が接して配置されている。
本変形例4では、塗布装置510によって用紙に処理液501を塗布するとき、スクイーズローラ513が図中矢印方向に回転することで、液トレイ514内の処理液501がスクイーズローラ513の表面ですくい上げられ、液膜層501aの状態でその回転によって移送され、スクイーズローラ513と塗布ローラ512との谷部分(接触部:ニップ部)上に溜まる(処理液501b)。ここで、スクイーズローラ513と塗布ローラ512は一定の加圧力で接しており、谷部分に溜められた処理液501bは両ローラ513,512の間を通過する際に圧力でしごかれ、処理液501の液膜層501cが形成されて塗布ローラ512の回転によって搬送ローラ511側に移送される。塗布ローラ512で移送される液膜層201cは用紙に塗布される。
このようにして処理液501の液膜層201cが塗布された用紙は、上述した実施形態(各変形例1〜3を含む。)の乾燥部300と同様の構成をもつ乾燥部に搬送され、乾燥処理がなされる。この乾燥部によって乾燥処理を受けた後の用紙は、画像形成部200へ給紙され、画像形成部200においてインクの吐出を受けて画像が形成される。
なお、上述した実施形態(各変形例1〜4を含む。)では、用紙を挟持する一対の挟持部材が、搬送ベルト321,325等の表面移動部材と端部押さえベルト331A,331B等の押付部材とから構成され、その表面移動部材の表面移動に伴って用紙を搬送する構成であるが、これに限られない。言うまでもなく、一対の挟持部材は、用紙を挟持する機能を備えていれば、用紙を搬送する機能を備えている必要はない。したがって、一対の挟持部材とは別に、用紙を搬送する機能を備えた搬送部材を設け、一対の挟持部材で挟持した用紙を搬送部材によって搬送する構成であってもよい。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
用紙P等のシート材に送風する送風ファン311等の送風手段と、搬送ベルト321,325等の表面移動部材と端部押さえベルト331A,331B等の押付部材とからなる一対の挟持部材の間に挟持されたシート材が前記送風手段により送風される送風領域へ進入するように該シート材を搬送するベルト搬送機構320等の搬送手段とを備えた乾燥部300等の搬送装置において、前記送風領域よりもシート材搬送方向上流側から該送風領域に向けてシート材搬送方向下流側に向かう送風を行う上流側送風ファン341等の上流側送風手段を有することを特徴とする。
本態様によれば、上流側送風手段による送風によって、送風領域よりもシート材搬送方向上流側から当該送風領域に向けてシート材搬送方向下流側に向かう気流F3を発生させることができる。これにより、送風領域内における送風手段の送風によって生じる送風領域から挟持開始位置へ流れる気流F1の勢いが、上流側送風手段の送風による気流F3で相殺されて小さくなる。あるいは、上流側送風手段の送風による気流F3がその気流F1に打ち勝って、挟持開始位置において、シート材搬送方向上流側から下流側に向かって流れる気流を生じさせることも可能となる。その結果、挟持開始位置でのシート材搬送方向上流側への気流F1の勢いが小さくなり又は無くなるので、その気流F1によって挟持開始位置に進入する前のシート材先端部が捲れ上げられることが抑制される。これにより、一対の挟持部材の間にシート材を適切に進入させることができる。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記上流側送風手段は、前記一対の挟持部材の間にシート材が挟持され始める挟持開始位置からシート材搬送方向上流側に向かって流れる気流F1の勢いが小さくなるように、又は、該挟持開始位置のシート材搬送方向上流側から下流側に向かって流れる気流が生じるように、前記送風を行うことを特徴とする。
これによれば、挟持開始位置でのシート材搬送方向上流側への気流F1によって挟持開始位置に進入する前のシート材先端部が捲れ上げられることが抑制され、一対の挟持部材の間にシート材を適切に進入させることができる。
(態様C)
前記態様A又はBにおいて、前記送風領域の周囲を壁部材で囲って形成され、少なくともシート材搬送方向上流側からシート材を受け入れる用紙受入口313a等のシート受入口を備えた乾燥チャンバー313等の送風室を有し、前記上流側送風手段は、前記シート受入口よりもシート材搬送方向上流側から該シート受入口に向けてシート材搬送方向下流側に向かう送風を行うことを特徴とする。
送風室の内部に送風領域が位置する場合、送風によって生じた気流がシート受入口から外部へ強く吹き出しやすく、挟持開始位置に進入する前のシート材の先端部に、シート受入口から吹き出す強い気流が当たってシート材先端部が捲れ上がりやすい。
本態様によれば、上流側送風手段により、シート受入口よりもシート材搬送方向上流側からシート受入口に向けてシート材搬送方向下流側に向かう送風が行われるので、シート受入口から吹き出す気流の勢いを小さくすることができる。よって、シート受入口から吹き出す気流によって挟持開始位置に進入する前のシート材先端部が捲れ上げられることが抑制され、一対の挟持部材の間にシート材を適切に進入させることができる。
(態様D)
用紙P等のシート材に送風する送風ファン311等の送風手段と、搬送ベルト321,325等の表面移動部材と端部押さえベルト331A,331B等の押付部材とからなる一対の挟持部材の間に挟持されたシート材が前記送風手段により送風される送風領域へ進入するように該シート材を搬送するベルト搬送機構320等の搬送手段とを備えた乾燥部300等の搬送装置において、前記送風領域よりもシート材搬送方向下流側から該送風領域に向けてシート材搬送方向上流側に向かう送風を行う下流側送風ファン342等の下流側送風手段を有することを特徴とする。
本態様によれば、下流側送風手段による送風によって、送風領域よりもシート材搬送方向下流側から当該送風領域に向けてシート材搬送方向上流側に向かう気流F4を発生させることができる。これにより、送風領域内における送風手段の送風によって生じる送風領域から挟持終了位置へ流れる気流F2の勢いが、下流側送風手段の送風による気流F4で相殺されて小さくなる。あるいは、下流側送風手段の送風による気流F4がその気流F2に打ち勝って、挟持終了位置において、シート材搬送方向下流側から上流側に向かって流れる気流を生じさせることも可能となる。その結果、挟持終了位置でのシート材搬送方向下流側への気流F2の勢いが小さくなり又は無くなるので、その気流F2によって挟持終了位置を通過した後のシート材の後端部が捲れ上げられたりばたついたりすることが抑制され、安定したシート材搬送が実現される。
(態様E)
前記態様Dにおいて、前記下流側送風手段は、前記一対の挟持部材の間にシート材が挟持され終わる挟持終了位置からシート材搬送方向下流側に向かって流れる気流F2の勢いが小さくなるように、又は、該挟持終了位置のシート材搬送方向下流側から上流側に向かって流れる気流が生じるように、前記送風を行うことを特徴とする。
これによれば、挟持終了位置でのシート材搬送方向下流側への気流F2によって挟持終了位置を通過した後のシート材の後端部が捲れ上げられたりばたついたりすることが抑制され、安定したシート材搬送が実現される。
(態様F)
前記態様D又はEにおいて、前記送風領域の周囲を壁部材で囲って形成され、少なくともシート材搬送方向下流側へシート材を排出する用紙排出口313b等のシート排出口を備えた乾燥チャンバー313等の送風室を有し、前記下流側送風手段は、前記シート排出口よりもシート材搬送方向下流側から該シート排出口に向けてシート材搬送方向上流側に向かう送風を行うことを特徴とする。
送風室の内部に送風領域が位置する場合、送風によって生じた気流がシート排出口から外部へ強く吹き出しやすく、挟持終了位置を通過した後のシート材の後端部に、シート排出口から吹き出す強い気流が当たってシート材後端部が捲れ上がったりばたついたりしやすい。
本態様によれば、下流側送風手段により、シート排出口よりもシート材搬送方向上流側からシート排出口に向けてシート材搬送方向上流側に向かう送風が行われるので、シート排出口から吹き出す気流の勢いを小さくすることができる。よって、シート排出口から吹き出す気流によって挟持終了位置を通過した後のシート材の後端部が捲れ上がったりばたついたりすることが抑制され、安定したシート材搬送が実現される。
(態様G)
前記態様C又はFにおいて、前記送風室内には、発熱量を制御可能な発熱手段が配置されていることを特徴とする。
これによれば、シート材の被送風面を好適な温度で加熱することができるので、シート材の乾燥処理などに好適に利用できる。
(態様H)
前記態様A〜Gのいずれかの態様において、前記搬送手段は、前記一対の挟持部材のうちの一方を構成する搬送ベルト321,325等の表面移動部材によって、前記送風領域内に位置するシート材部分をシート材の被送風面の裏側から担持し、該表面移動部材の表面移動に伴って該シート材を搬送することを特徴とする。
本態様においては、送風手段からの風が表面移動部材の表面に当たり、その後、表面移動部材の表面に沿って進んで、挟持開始位置に進入する前のシート材先端部に向かう気流F1や、挟持終了位置を通過した後のシート材後端部に向かう気流F2などが生じ得る。本態様によれば、このような気流F1,F2の勢いが小さくなり又は無くなるので、これらの気流F1,F2による不具合も抑制できる。
(態様I)
前記態様A〜Hのいずれかの態様において、前記送風手段、前記上流側送風手段及び前記下流側送風手段のうちの少なくとも1つの送風手段は、風量変更可能に構成されていることを特徴とする。
これによれば、適切な風量で送風を行うことができる。
(態様J)
前記態様A〜Iのいずれかの態様において、前記上流側送風手段及び前記下流側送風手段のうちの少なくとも一方の送風手段は、整流板343,345等の整流部材を備えていることを特徴とする。
これによれば、上流側送風手段や下流側送風手段による送風の目標とする箇所D1,D2に効率的な送風を行うことができる。
(態様K)
用紙P等のシート材にインク等の液体を吐出させる液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220K等の液体吐出手段と、前記液体吐出手段により液体が付着したシート材に送風を行うとともに該シート材を搬送する乾燥部300等の搬送装置とを備えたインクジェット記録装置等の印刷装置において、前記搬送装置として、前記態様A〜Jのいずれかの態様に係る搬送装置を用いたことを特徴とする。
本態様によれば、安定したシート搬送性を有する印刷装置を実現できる。
(態様L)
用紙P等のシート材にインク等の液体を吐出させる液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220K等の液体吐出手段と、前記液体吐出手段のシート材搬送方向上流側で、前記液体が吐出される前のシート材に処理液501を付与する塗布装置510等の前処理手段と、前記液体吐出手段のシート材搬送方向上流側で、前記前処理手段により処理液が付与されたシート材に送風を行うとともに該シート材を搬送する乾燥部等の搬送装置とを備えたインクジェット記録装置等の印刷装置において、前記搬送装置として、前記態様A〜Jのいずれかの態様に係る搬送装置を用いたことを特徴とする。
本態様によれば、安定したシート搬送性を有する印刷装置を実現できる。
1 インクジェット記録装置
100 給紙部
200 画像形成部
201 渡し胴
202 受け渡し胴
210 用紙担持ドラム
211 吸引装置
220 インク吐出部
220C,220M,220Y,220K 液体吐出ヘッド
300 乾燥部
301 乾燥機構
302 搬送機構
311 送風ファン
312 輻射ヒータ
313 乾燥チャンバー
313a 用紙受入口
313b 用紙排出口
313c ベルト出入口
320 ベルト搬送機構
321,325 搬送ベルト
322,323 支持ローラ
324 バックアップコロ
326 吸引機構
326a 多孔質材
326b 吸引用チャンバー
326c 吸引装置
330 用紙押さえ機構
331 端部押さえベルト
332〜336 支持ローラ
337 加重コロ
338 板バネ
400 排紙部
510 塗布装置
501 処理液
特開平7−314826号公報

Claims (10)

  1. シート材に送風する送風手段と、シート材搬送方向に対して直交する方向の両端領域をそれぞれ一対の挟持部材挟持された前記シート材が前記送風手段により送風される送風領域へ進入するように該シート材を搬送する搬送手段とを備えた搬送装置において、
    前記挟持部材によって前記送風領域に進入させる前記シート材に対して、前記送風領域よりもシート材搬送方向上流側から該送風領域に向けてシート材搬送方向下流側に向かう送風を行う上流側送風手段を有することを特徴とする搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置において、
    前記上流側送風手段は、前記一対の挟持部材の間にシート材が挟持され始める挟持開始位置からシート材搬送方向上流側に向かって流れる気流の勢いが小さくなるように、又は、該挟持開始位置のシート材搬送方向上流側から下流側に向かって流れる気流が生じるように、前記送風を行うことを特徴とする搬送装置。
  3. シート材に送風する送風手段と、一対の挟持部材で挟持された前記シート材が前記送風手段により送風される送風領域へ進入するように該シート材を搬送する搬送手段とを備えた搬送装置において、
    前記送風領域よりもシート材搬送方向上流側から該送風領域に向けてシート材搬送方向下流側に向かう送風を行う上流側送風手段を有し、
    前記送風領域の周囲を壁部材で囲って形成され、少なくともシート材搬送方向上流側からシート材を受け入れるシート受入口を備えた送風室を有し、
    前記上流側送風手段は、前記シート受入口よりもシート材搬送方向上流側から該シート受入口に向けてシート材搬送方向下流側に向かう送風を行うことを特徴とする搬送装置。
  4. シート材に送風する送風手段と、一対の挟持部材で挟持された前記シート材が前記送風手段により送風される送風領域から排出されるように該シート材を搬送する搬送手段とを備えた搬送装置において、
    前記送風領域よりもシート材搬送方向下流側から該送風領域に向けてシート材搬送方向上流側に向かう送風を行う下流側送風手段を有し、
    前記送風領域の周囲を壁部材で囲って形成され、少なくともシート材搬送方向下流側へシート材を排出するシート排出口を備えた送風室を有し、
    前記下流側送風手段は、前記シート排出口よりもシート材搬送方向下流側から該シート排出口に向けてシート材搬送方向上流側に向かう送風を行うことを特徴とする搬送装置。
  5. 請求項3又はに記載の搬送装置において、
    前記送風室内には、発熱量を制御可能な発熱手段が配置されていることを特徴とする搬送装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の搬送装置において、
    前記搬送手段は、前記一対の挟持部材のうちの一方を構成する表面移動部材によって、前記送風領域内に位置するシート材部分をシート材の被送風面の裏側から担持し、該表面移動部材の表面移動に伴って該シート材を搬送することを特徴とする搬送装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の搬送装置において、
    前記送風手段、前記上流側送風手段及び前記下流側送風手段のうちの少なくとも1つの送風手段は、風量変更可能に構成されていることを特徴とする搬送装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の搬送装置において、
    前記上流側送風手段及び前記下流側送風手段のうちの少なくとも一方の送風手段は、整流部材を備えていることを特徴とする搬送装置。
  9. シート材に液体を吐出させる液体吐出手段と、
    前記液体吐出手段により液体が付着したシート材に送風を行うとともに該シート材を搬送する搬送装置とを備えた印刷装置において、
    前記搬送装置として、請求項1乃至のいずれか1項に記載の搬送装置を用いたことを特徴とする印刷装置。
  10. シート材に液体を吐出させる液体吐出手段と、
    前記液体吐出手段のシート材搬送方向上流側で、前記液体が吐出される前のシート材に処理液を付与する前処理手段と、
    前記液体吐出手段のシート材搬送方向上流側で、前記前処理手段により処理液が付与されたシート材に送風を行うとともに該シート材を搬送する搬送装置とを備えた印刷装置において、
    前記搬送装置として、請求項1乃至のいずれか1項に記載の搬送装置を用いたことを特徴とする印刷装置。
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