JP6909157B2 - エンドキャップされた核酸分子 - Google Patents

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    • C07K14/5759Products of obesity genes, e.g. leptin, obese (OB), tub, fat

Description

背景技術
単離された核酸、特にタンパク質をコードする核酸は、様々な臨床適用の魅力的な候補物質である。特に、mRNAなどの、タンパク質をコードするRNAは、臨床適用の可能性のある、いくつかの利点を提供する。例えば、RNAを、インビボ、インビトロ、または生体外で細胞にトランスフェクトして、疾患の治療または診断のための所望の療法用または診断用タンパク質の発現を誘発することができる。しかしながら、RNA療法の可能性は、RNAの安定性および半減期により、ならびにコードされるタンパク質の発現レベルにより限定される。
天然のmRNAは5’キャップ構造を含有し、これはRNAの安定化を補助し、真核生物遺伝子発現に必須である(Shuman, S. et al Mol. Microbiol. 1995, 17, 405-410)。これらのmRNAはさらに、3’ポリA尾部も含有する。両方の改変は、コードされるタンパク質の翻訳を安定化し、改善する。5’キャップ構造は、真核生物メッセンジャーRNA(mRNA)の5’末端に見られ、多くのウイルスRNAは、5’−5’三リン酸結合によりプレmRNAの5’末端ヌクレオシドに結合したN−メチルグアノシンヌクレオシドからなる(Shatkin, A. J. Cell 1976, 2, 645-53、Shuman, S. Prog. Nucleic Acid Res. Mol. Biol. 2001, 66, 1-40、Decroly, E. et al PLoS Pathog. 2011, 7, e1002059)。このキャップ構造は、最終的にmRNA翻訳をもたらす多くの役割を果たす。また、RNAキャッピングは、RNAスプライシングおよび核からのエクスポートなどの他のプロセスのために、ならびに細胞の生来の免疫機構によるmRNAの認識を避けるために重要である(Daffis, S. et al Nature 2010, 468, 452-6、Zust, R. et al Nat. Immunol. 2011, 12, 137-43)。いくつかの合成キャップアナログが説明されている。例えば、国際公開第2009/149253号パンフレット、同第2011/015347号パンフレットを参照のこと。
合成mRNAは典型的に、RNAポリメラーゼおよびDNA鋳型を用いる酵素合成、続いて5’キャップおよび3’末端の酵素付加により調製される(Peyrane, F. et al Nucleic Acids Res. 2007, 35, e26)。しかしながら、プロセスは高価で制御困難であり、それゆえ、商業的スケールでの生産に望ましくない。
したがって、効率的に生産することができ、RNAによりコードされる生成物(例えばタンパク質)の発現を改善し、免疫原性を低下させ、および/または安定性を改善する、5’末端、3’末端、または5’末端および3’末端で改変されたRNAが求められている。
本開示は、5’末端、3’末端、または5’末端および3’末端の両方に改変を含有する核酸分子(例えばRNAおよびDNA分子)に関する。核酸分子は好ましくは、生成物、例えばポリペプチドまたは核酸をコードするRNA分子であり、より好ましくはCRISPRゲノム編集技術のためのCas9タンパク質をコードするmRNA、および/またはCRISPRゲノム編集技術のためのsgRNA(またはcrRNAおよびtracrRNA)の3’末端を含む、mRNAである。
一態様では、本開示は、式Iの化合物およびその塩(好ましくは薬学的に許容される塩):
Figure 0006909157
に関し、式中、
は、
Figure 0006909157
、キャップ0、キャップ1、
Figure 0006909157
であり;
ただしZ
Figure 0006909157
、キャップ0、またはキャップ1である場合、−A−Rおよび−A−Rの両方ともが−OHであることはないか、またはAは無ではなく;
は、無、または−O−、−S−、任意選択で置換された低級アルキル、任意選択で置換されたアミノアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたヘテロシクリル、
Figure 0006909157
からなる群から選択される結合部分であり;
およびAは独立して、無、NH、S、およびOからなる群から選択され;
は、無、または>CR、>NR、>NNR、>NOR、>S、および>Oからなる群から選択され;
Yは、無、または任意選択で置換された低級アルキル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、−(CHOR15、−(CHCOOR15、および−(CHC(O)NR12からなる群から選択される結合部分であり;
は、H、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、および任意選択で置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され;
は、H、−OH、任意選択で置換されたアルキル、−C(O)NR1213、および−NR1213からなる群から選択され;
、R、およびRは独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、ポリアミン、PEG、−(CHn1NR1213、−(CHn1NR14C(O)R15、−(CHn1OR15、−(CHn1C(O)OR15、−(CHn1C(O)R15、−(CHn1C(O)NR1213、−O−(CHn3−C(O)−(NR12−C(O)−X、−O−(CHn3−C(O)−[NR12−C(O)−(CHn31〜3−Xからなる群から選択されるか、またはRおよびRは一緒になって環を形成し、ここで該環は任意選択で置換され、かつ10〜80個の環原子を含有し、その中の10〜40個の環原子はヘテロ原子であってもよく、もしくはRおよびRは一緒になって3〜8員環を形成し、ここで該環は任意選択で置換され、かつその中の1〜6個の環原子はヘテロ原子であってもよく;
、R11、R12、R13、R14、R15、およびR16は独立して、H、任意選択で置換された低級アルキル、および任意選択で置換されたアシルからなる群から選択され;
は、Hおよび任意選択で置換された低級アルキルからなる群から選択され;
10は、H、−NR1213、および−OR16からなる群から選択され;
nは、1〜4であり;
n1は、0〜10であり;
n2は、1〜12であり;
n3は、1〜8であり;
Xは、O、S、NH、および任意選択で置換されたアルカンジイルからなる群から選択され;
は、
Figure 0006909157
からなる群から選択され;
およびRは独立して、Hおよび−OR16からなる群から選択されるか、またはRおよびRは一緒になってO−Q−Oを形成し;
Qは、−CH−および−C(Me)−からなる群から選択され;
は、親和性部分および検出部分からなる群から選択され;
は、核酸塩基である。
いくつかの態様では、式Iの化合物は、5’末端および3’末端の両方で改変され、式II、III、IVの化合物、またはそれらの塩(好ましくは薬学的に許容される塩)、
Figure 0006909157
である。式II、III、およびIVの変数は、式Iで定義されるとおりであり、ただし−A−Rおよび−A−Rの両方ともが−OHであることはないか、またはAは無ではない。いくつかの実施形態では、上記化合物は、式II、III、またはIVの化合物であり、ただし−A−Rおよび−A−Rの両方ともが−OHであることはないか、またはAは無ではない。
他の態様では、式Iの化合物は、5’末端で改変され、3’末端では改変されず、式VI、式VII、式VIIIの化合物、またはそれらの塩(好ましくは薬学的に許容される塩)、
Figure 0006909157
である。式VI、VII、およびVIIIの変数は、式Iで定義されるとおりであり、ただし−A−Rおよび−A−Rは両方とも−OHであり、かつAは無である。
ある特定の好ましい実施形態では、上記化合物は、式I〜IVおよびVI〜VIIIのいずれかの化合物であり、式中、Yは、アルキル結合部分、好ましくは低級アルキル結合部分、例えば(−CH−)であり;Rは、置換アリールまたは置換ヘテロアリール、例えばフェニルで置換されたアリールまたはフェニルで置換されたヘテロアリールである。特に好ましい実施形態では、−Y−Rは、
Figure 0006909157
であってもよい。
他の態様では、式Iの化合物は、3’末端で改変され、5’末端では改変されず、式Vの化合物またはその塩(好ましくは薬学的に許容される塩)、
Figure 0006909157
である。式Vで、は、
Figure 0006909157
、キャップ0、およびキャップ1からなる群から選択され、他の変数は、式Iで説明されるとおりであり、ただしAは無ではないか、または−A−Rおよび−A−Rの両方ともが−OHであることはない。
式I〜VIIIの化合物は、核酸塩基、Xを含有し、これは任意の所望の核酸塩基、例えばアデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、または改変核酸塩基、例えばシュードウラシルであってもよい。好ましい核酸塩基は、アデニンである。
式I〜VIIIの化合物中のRNAは、任意の所望のRNA分子であってもよいが、好ましいものは、生成物、例えばタンパク質をコードする。
他の態様では、本開示は、本明細書で開示される5’末端改変核酸(例えばRNA)を調製するために使用され得るグアノシンまたはプリン誘導体に関する。特定の態様では、本開示は、式IX、X、XIの化合物、またはそれらの塩(薬学的に許容される塩)、
Figure 0006909157
に関する。式IX、X、およびXIの各々で、
Zは−OH、
Figure 0006909157
からなる群から選択され、
n4は、0〜2であり、他の変数は式Iで定義されるとおりである。本態様のある特定の好ましい実施形態では、Yは、アルキル結合部分、好ましくは低級アルキル結合部分、例えば(−CH−)であり;Rは、置換アリールまたは置換ヘテロアリール、例えばフェニルで置換されたアリールまたはフェニルで置換されたヘテロアリールである。特に好ましい実施形態では、−Y−Rは、
Figure 0006909157
であってもよい。
また、本発明は、本明細書で開示される化合物の使用方法および製造方法に関する。
発明の詳細な説明
本発明は以下に詳細に説明されるが、本明細書で説明する特定の方法論、プロトコル、および試薬は変動することができるので、本発明はこれらに限定されないことが理解されるべきである。また、本明細書で使用する用語は特定の実施形態を説明する目的のためのみであり、本発明の範囲を限定するとは意図されず、本発明の範囲は付属の特許請求の範囲によってのみ限定されることが理解されるべきである。別に定義されない限り、本明細書で使用する全ての技術用語および科学用語は、当業者により通常理解されるのと同じ意味を有する。
本開示は、5’末端、3’末端、または5’末端および3’末端の両方に改変を含有する核酸分子(例えばRNAおよびDNA分子)に関する。上記核酸分子は好ましくは、生成物、例えばポリペプチドまたは核酸をコードするRNA分子であり、より好ましくはmRNAである。本明細書で開示されるように改変したRNAまたはmRNAは、任意の所望の方法、例えば酵素合成または化学合成を用いて生産することができる。5’末端改変は、RNAによりコードされる生成物(例えばタンパク質)の発現を増大させ、免疫原性を低下させ、かつ/またはRNAの安定性を改善する、グアノシンまたはプリンに基づくキャップ構造を含む。3’末端改変は、RNAの末端リボースの3’および2’位置で、例えばこれらの位置の間に環原子を挿入すること、または1つもしくは両方のヒドロキシル基を他の置換基で置換することにより、シス−ジオールを改変して、RNAによりコードされる生成物(例えばタンパク質)の発現を増大させ、かつ/または(例えば分解速度を遅延させることにより)RNAの安定性を改善することを含む。所望の場合、3’末端改変は、様々な官能部分、例えば親和性部分または検出部分を含むことができる。かかる部分を含有する化合物は、例えば画像化、生化学分析、および生体共役反応に特に有用である。
本明細書で説明および例示するように、本明細書で開示されるグアノシンまたはプリンに基づく5’末端キャップ構造を含有するRNAを調製した。これらの改変RNAは、eIF4Eに結合すること、および細胞内で翻訳されることが示された。また、3’末端RNAが調製され、改変されていないRNAと比較して半減期および発現の増大を有した。
一態様では、本開示は、5’末端キャップ構造、3’末端改変、または5’末端キャップ構造および3’末端改変を含有するRNA分子に関する。かかるRNA分子は、式Iの化合物およびその塩(好ましくは薬学的に許容される塩)、
Figure 0006909157
であり、式中、
は、
Figure 0006909157
、キャップ0、キャップ1、
Figure 0006909157
であり;
ただしZ
Figure 0006909157
、キャップ0、またはキャップ1である場合、−A−Rおよび−A−Rの両方ともが−OHであることはないか、またはAは無ではなく;
は、無、または−O−、−S−、任意選択で置換された低級アルキル、任意選択で置換されたアミノアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたヘテロシクリル、
Figure 0006909157
からなる群から選択される結合部分であり;
およびAは独立して、無、NH、S、およびOからなる群から選択され;
は、無、または>CR、>NR、>NNR、>NOR、>S、および>Oからなる群から選択され;
Yは、無、または任意選択で置換された低級アルキル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、−(CHOR15、−(CHCOOR15、および−(CHC(O)NR12からなる群から選択される結合部分であり;
は、H、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、および任意選択で置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され;
は、H、−OH、任意選択で置換されたアルキル、−C(O)NR1213、および−NR1213からなる群から選択され;
、R、およびRは独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、ポリアミン、PEG、−(CHn1NR1213、−(CHn1NR14C(O)R15、−(CHn1OR15、−(CHn1C(O)OR15、−(CHn1C(O)R15、−(CHn1C(O)NR1213、−O−(CHn3−C(O)−(NR12−C(O)−X、−O−(CHn3−C(O)−[NR12−C(O)−(CHn31〜3−Xからなる群から選択されるか、またはRおよびRは一緒になって環を形成し、ここで該環は、任意選択で置換され、かつ10〜80個の環原子を含有し、その中の10〜40個の環原子はヘテロ原子であってもよく、もしくはRおよびRは一緒になって3〜8員環を形成し、ここで該環は、任意選択で置換され、かつその中の1〜6個の環原子はヘテロ原子であってもよく;
、R11、R12、R13、R14、R15、およびR16は独立して、H、任意選択で置換された低級アルキル、および任意選択で置換されたアシルからなる群から選択され;
は、Hおよび任意選択で置換された低級アルキルからなる群から選択され;
10は、H、−NR1213、および−OR16からなる群から選択され;
nは、1〜4であり;
n1は、0〜10であり;
n2は、1〜12であり;
n3は、1〜8であり;
Xは、O、S、NH、および任意選択で置換されたアルカンジイルからなる群から選択され;
は、
Figure 0006909157
からなる群から選択され;
およびRは独立して、Hおよび−OR16からなる群から選択されるか、またはRおよびRは一緒になってO−Q−Oを形成し;
Qは、−CH−および−C(Me)−からなる群から選択され;
は、親和性部分および検出部分からなる群から選択され;
は、核酸塩基である。
ある特定の好ましい実施形態では、上記化合物は式Iの化合物であり、式中、
は、
Figure 0006909157
であり;
Yは、アルキル結合部分、好ましくは低級アルキル結合部分、例えば(−CH−)であり;
は、置換アリールまたは置換ヘテロアリール、例えばフェニルで置換されたアリールまたはフェニルで置換されたヘテロアリールである。特に好ましい実施形態では、−Y−Rは、
Figure 0006909157
であってもよい。
他の好ましい実施形態では、上記化合物は、式Iの化合物であり、式中、−A−Rおよび−A−Rの両方ともが−OHであることはないか、またはAは無ではない。別の好ましい実施形態では、−A−Rおよび−A−Rの両方ともが−OHであることはなく、かつAは無ではない。
いくつかの態様では、式Iの化合物は、5’末端および3’末端の両方で改変され、式II、III、もしくはIVの化合物、またはそれらの塩、
Figure 0006909157
である。式II、III、およびIVの変数は、式Iで定義されるとおりであり、ただし−A−Rおよび−A−Rの両方ともが−OHであることはないか、またはAは無ではない。いくつかの実施形態では、上記化合物は、式II、III、またはIVの化合物であり、ただし−A−Rおよび−A−Rの両方ともが−OHであることはないか、またはAは無ではない。
この態様のある特定の好ましい実施形態では、Yは、アルキル結合部分、好ましくは低級アルキル結合部分、例えば(−CH−)であり;Rは、置換アリールまたは置換ヘテロアリール、例えばフェニルで置換されたアリールまたはフェニルで置換されたヘテロアリールである。特に好ましい実施形態では、−Y−Rは、
Figure 0006909157
であってもよい。
他の態様では、式Iの化合物は、5’末端で改変され、3’末端では改変されず、式VI、式VII、式VIIIの化合物、またはそれらの塩、
Figure 0006909157
である。式VI、VII、およびVIIIの変数は、式Iで定義されるとおりであり、ただし−A−Rおよび−A−Rは両方とも−OHであり、かつAは無である。この態様のある特定の好ましい実施形態では、Yは、アルキル結合部分、好ましくは低級アルキル結合部分、例えば(−CH−)であり;Rは、置換アリールまたは置換ヘテロアリール、例えばフェニルで置換されたアリールまたはフェニルで置換されたヘテロアリールである。特に好ましい実施形態では、−Y−Rは、
Figure 0006909157
であってもよい。
他の態様では、式Iの化合物は、3’末端で改変され、5’末端では改変されず、式Vの化合物またはその塩、
Figure 0006909157
である。式Vで、は、
Figure 0006909157
、キャップ0、およびキャップ1からなる群から選択され、他の変数は、式Iで説明されるとおりであり、ただしAは無ではないか、または−A−Rおよび−A−Rの両方ともが−OHであることはない。
式I〜VIIIの化合物は、核酸塩基、Xを含有し、これは任意の所望の核酸塩基、例えばアデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、または改変核酸塩基、例えばシュードウラシルであってもよい。好ましい核酸塩基は、アデニンである。
式I〜VIIIの化合物のRNAは、任意の所望のRNA分子であってもよいが、好ましいものは、生成物、例えばタンパク質をコードする。好適なタンパク質は、療法用タンパク質、例えば抗体またはその抗原結合断片、受容体、サイトカイン、および増殖因子;抗原、例えば病原体または腫瘍細胞からの抗原を含む。RNA、例えばmRNAは、リボース−リン酸骨格を含有してもよく、リボース環の1”位置に結合した通常の核酸塩基アデニン、シトシン、グアニン、およびウラシルを伴う。所望の場合、1つまたは複数の改変塩基が、所望の程度までRNAに含まれてもよい。例えば、核酸塩基の0.1%〜100%が、改変塩基、例えばシュードウラシルであってもよい。所望の場合、RNA分子は、1つまたは複数のアミド亜リン酸エステル、チオリン酸エステル、メチルホスホン酸、ホスホロセレノ酸、または他の好適な結合を含有してもよい。
他の態様では、本開示は、本明細書で開示される5’末端改変核酸(例えばRNA)を調製するために使用され得るグアノシンまたはプリン誘導体に関する。
特定の態様では、本開示は、式IX、X、XIの化合物、またはそれらの塩(薬学的に許容される塩)、
Figure 0006909157
に関する。式IX、X、およびXIの各々で、
Zは、−OH、
Figure 0006909157
からなる群から選択され;
n4は、0〜2であり;他の変数は、式Iで定義されるとおりである。この態様のある特定の好ましい実施形態では、Yは、アルキル結合部分、好ましくは低級アルキル結合部分、例えば(−CH−)であり;Rは、置換アリールまたは置換ヘテロアリール、例えばフェニルで置換されたアリールまたはフェニルで置換されたヘテロアリールである。特に好ましい実施形態では、−Y−Rは、
Figure 0006909157
であってもよい。
式IXの好ましい化合物で、Rは好ましくは、任意選択で置換されたアミノであり;Xは好ましくは、Oであり;かつ/またはXは好ましくは、
Figure 0006909157
であり、式中、RおよびRは、式Iで定義されるとおりである。
エンドキャップされた核酸を使用する方法
本明細書で開示されるエンドキャップされた核酸は、診断または療法目的のために細胞による所望のタンパク質の生産を誘発することを含む、様々な目的のために使用することができる。例えば、タンパク質をコードするエンドキャップされたmRNAは、インビボまたはインビトロで細胞にトランスフェクトすることができる。mRNAのトランスフェクションの好適な方法は本分野で周知であり、例えばカチオン性ポリマー、リン酸カルシウム、またはカチオン性脂質を使用して、トランスフェクションを促進する方法、ならびに直接注入、微粒子銃による粒子送達、電気穿孔法、レーザー照射、ソノポーレーション、および磁気ナノ粒子法を含む。例えばKim et al, Anal Bioanal Chem. 397:3173-3178 (2010)を参照のこと。
トランスフェクトされるべき細胞は好ましくは、例えば哺乳類、魚類、鳥類、より好ましくはヒトからの、動物細胞である。好適な動物被験体は、例えばウシ、ブタ、ウマ、シカ、ヒツジ、ヤギ、バイソン、ウサギ、ネコ、イヌ、ニワトリ、アヒル、シチメンチョウなどを含む。
また、本発明のエンドキャップされたRNA分子は、個々の患者から外植した細胞(例えばリンパ球、骨髄穿刺液、組織生検)などの細胞に生体外で送達し、続いて通常、エンドキャップされたRNA分子をトランスフェクトされた細胞の選択後、上記細胞を患者に再移植することができる。患者に送達する細胞の適切な量は、患者の状態、および所望の効果により変動し、これは熟練した当業者が決定することができる。好ましくは、使用される細胞は自家性である、すなわち、細胞は治療される患者から得られる。
エンドキャップされた核酸(例えばmRNA)は、CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeats)として知られるゲノム編集技術で使用することができ、これは細菌抗ウイルス防御システムの部分であり、真核細胞における標的化ゲノム編集を誘発するために使用することができる。ゲノム編集のためのツールとして使用される場合、II型CRISPRシステムは典型的に、2個または3個の構成要素:RNA依存性DNAエンドヌクレアーゼであるCas9タンパク質、およびDNA鎖切断部位当たり1つまたは2つのいずれかのRNAからなる(天然の2つのRNAシステムは、CRISPR−RNA(crRNA)およびトランス活性化RNA(tracrRNA)を含み、一方、単一のRNAシステムでは、2つのcrRNAおよびtracrRNAが、シングルガイドRNA(sgRNA)と呼ばれる単一の機能的転写産物に再設計される)。CRISPR編集の標準システムは、レンチウイルスベクター内でsgRNAまたは多数のRNAおよびCas9タンパク質をコードすることができる。しかしながら、ウイルスベクターでの問題は、それらがコードすることができる追加の遺伝子のサイズには限界があり、サイズが長さ約1000〜2000アミノ酸に及ぶ大きなCas9タンパク質はウイルスベクター内でコードすることが困難であり得ることである。インビトロで転写されたsgRNA(またはcrRNA+tracrRNA)と共に調合されたインビトロで転写されたCas9 mRNAを用いた全RNA CRISPRシステムを、インビボ、インビトロ、または生体外での細胞へのトランスフェクションのために共に調合して、トランスフェクトされた細胞のゲノムを特異的に編集することができる。本明細書で開示されるエンドキャップされたmRNAは、この用途によく適している。
また、エンドキャップされた核酸は、様々な生化学目的および分析目的のために使用することができる。例えば、エンドキャップされた核酸は、RNA代謝を研究するために、およびRNAの他の生体分子との相互作用を研究するために、画像化研究に使用することができる。
合成スキーム
本発明の化合物は、以下のスキームまたは実施例で説明する経路により調製することができる。
スキーム1:式VIで定義される、一般構造Iの化学キャップされたmRNAは、mRNA−5’一リン酸を、好適に緩衝した水性生理食塩水(緩衝液:HEPES、TRIS、MES、PBS)中で、5.5〜7.5の範囲の好適なpHにて、有機溶媒、例えばDMFおよびDMSOの存在下または不在下で、好適なルイス酸性アクチベータ、例えばMnCl、NiCl、ZnClの存在下にて、一般構造IIのイミダゾール活性化キャップ構造と反応させることにより得ることができる。
Figure 0006909157
スキーム2:一般構造IIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、リン酸塩III(トリブチルアンモニウム塩)を、好適な溶媒、例えばDMF、DMSO、NMP、リン酸トリメチル中で、好適な温度、例えば室温にて、イミダゾールまたはN−メチル−イミダゾール、好適な三級ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン、好適なオキシダント、例えば2,2’−ジピリジルジスルフィド、および好適な塩基、例えばトリエチルアミンで処理することにより調製することができる。(a)M. Lewdorowicz, Y. Yoffe, J. Zuberek, J. Jemielity, J. Stepinski, R. Kierzek, R. Stolarski, M. Shapira, E. Darzynkiewicz, RNA 2004, 10, 1469、b)R. Worch, J. Stepinski, A. Niedzwiecka, M. Jankowska-Anyszka, C. Mazza, S. Cusack, R. Stolarski, E. Darzynkiewicz, Nucleosides Nucleotides and Nucleic Acids 2005, 24, 1131、c)M. Warminski, J. Kowalska, J. Buck, J. Zuberek, M. Lukaszewicz, C. Nicola, A. N. Kuhn, U. Sahin, E. Darzynkiewicz, J. Jemielity, Bioorg. Med. Chem., 2013, 23, 3753)。
Figure 0006909157
スキーム3:一般構造IIIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、活性化リン酸塩IVを、好適な溶媒、例えばDMF、DMSO、または水中で、ルイス酸、例えば塩化亜鉛、塩化マグネシウム、または塩化マンガンの存在下にて、好適な温度、例えば室温で、トリエチルアンモニウムリン酸塩または同様のリン酸塩と反応させることにより調製することができる。(a)M. Lewdorowicz, Y. Yoffe, J. Zuberek, J. Jemielity, J. Stepinski, R. Kierzek, R. Stolarski, M. Shapira, E. Darzynkiewicz, RNA 2004, 10, 1469、b)R. Worch, J. Stepinski, A. Niedzwiecka, M. Jankowska-Anyszka, C. Mazza, S. Cusack, R. Stolarski, E. Darzynkiewicz, Nucleosides Nucleotides and Nucleic Acids 2005, 24, 1131、c)M. Warminski, J. Kowalska, J. Buck, J. Zuberek, M. Lukaszewicz, C. Nicola, A. N. Kuhn, U. Sahin, E. Darzynkiewicz, J. Jemielity, Bioorg. Med. Chem., 2013, 23, 3753)。
一般構造IIIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、Vを、好適な溶媒、例えばDMF、DMSO、またはNMP中で、室温〜60℃の範囲の好適な反応温度にて、好適なアルキル化試薬、例えばハロゲン化アルキル、トリフレート、またはメシル酸塩を用いてアルキル化することにより調製することができる。
また、X=Oである場合、一般構造IIIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、VIを、好適な溶媒、例えばリン酸トリメチル中で、0℃〜室温の範囲の好適な温度にて、二リン酸テトラクロリドと反応させることにより調製することができる(J. Emsley, J. Moore, P.B. Udy, J. Chem. Soc. (A) Inorg. Phys. Theor. 1971, 2863)。
また、X=NHである場合、一般構造IIIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、IVを、好適な溶媒、例えばリン酸トリメチル中で、0℃〜室温の範囲の好適な温度にて、イミド−ビス(ホスホリルジクロリド)と反応させることにより調製することができる(A. M. Rydzik, M. Kulis, M. Lukaszewicz, J. Kowalska, J. Zuberek, Z. M. Darzynkiewicz, E. Darzynkiewicz, J. Jemielity, Bioorganic & Med. Chem. 2012, 20, 1699)。
また、X=CHである場合、一般構造IIIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、IVを、好適な溶媒、例えばリン酸トリメチル中で、好適な温度、例えば0℃または室温にて、メチレンビス(ホスホン酸ジクロリド)と反応させることにより調製することができる(a)M. Honcharenko, M. Zytek, B. Bestas, P. Moreno, J. Jemielity, E. Darzynkiewicz, C. I. E. Smith, R. Stroemberg, Bioorg. Med. Chem., 2013 ,21, 7921、b)M. Kalek, J. Jemielity, Z. M. Darzynkiewicz, E. Bojarska, J. Stepinski, R. Stolarski, R. E. Davis, E. Darzynkiewic, Bioorg. Med. Chem. 2006, 14, 3223、c)M. Kalek, J. Jemielity, J. Stepinski, R. Stolarski, E. Darzynkiewics, Tetrahedron Lett. 2005, 46, 2417)。
Figure 0006909157
スキーム4:一般構造IVの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、リン酸塩VII(トリブチルアンモニウム塩)を、好適な溶媒、例えばDMFまたはDMSO中で、好適な温度、例えば室温にて、イミダゾール、好適な三級ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン、好適なオキシダント、例えば2,2’−ジピリジルジスルフィド、および好適な塩基、例えばトリエチルアミンで処理することにより調製することができる(P. C. Joshi, M. F. Aldersley, D. V. Zagorevskii, J. P. Ferris, Nucleosides, Nucleotides and Nucleic Acids 2012, 31, 7, 536)。
Figure 0006909157
スキーム5:一般構造VIIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、VIIIを、好適な溶媒、例えばDMFまたはDMSO中で、室温〜50℃の範囲の好適な反応温度にて、好適なアルキル化試薬、例えばハロゲン化アルキル、トリフレート、またはメシル酸塩を用いてアルキル化することにより調製することができる。
一般構造VIIIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、Xを、好適な溶媒、例えばリン酸トリメチル中で、0℃または室温の範囲の好適な温度にて、好適なリン酸化剤、例えば塩化ホスホリルと反応させることにより得ることができる。
また、一般構造VIIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、IXを、好適な溶媒、例えばリン酸トリメチル中で、0℃〜室温の範囲の好適な温度にて、好適なリン酸化剤、例えば塩化ホスホリルと反応させることにより調製することができる。
一般構造IXの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、Xを、好適な溶媒、例えばDMFまたはDMSO中で、室温〜50℃の範囲の好適な反応温度にて、好適なアルキル化試薬、例えばハロゲン化アルキル、トリフレート、またはメシル酸塩を用いてアルキル化することにより調製することができる。
Figure 0006909157
スキーム6:一般構造VIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、Xを、好適な溶媒、例えばDMFまたはDMSO中で、室温〜50℃の範囲の好適な反応温度にて、好適なアルキル化試薬、例えばハロゲン化アルキル、トリフレート、またはメシル酸塩を用いてアルキル化することにより調製することができる。
Figure 0006909157
スキーム7:X=Br、Cl、I、およびA=CHである場合、一般構造XIおよびXIIの化合物は、それぞれ、XIIIおよびXIVから、好適な溶媒、例えば四塩化炭素中で、好適な反応温度、例えば85℃にて、好適なラジカル開始剤、例えばアゾジイソブチロニトリル、およびハロゲン化ドナー、例えばN−ブロモスクシンイミド、N−ブロモアセトアミド、N−クロロスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、臭化物、塩化物、またはヨウ化物を用いたラジカルハロゲン化により調製することができる(a)K. Ziegler, A. Spath, E. Schaaf, W. Schumann, E. Winkelmann, Ann. 1942, 551, 80、b)A. Nechvatal, Advances in Free-Radical Chemistry (London) 1972, 4, 175)。
X=Br、Cl、I、およびA=CHOHである場合、一般構造XIおよびXIIの化合物は、それぞれ、XIIIおよびXIVから、好適な溶媒、例えばジクロロメタン中で、好適な反応温度、例えば室温にて、好適なホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン、および好適なオキシダント、例えば四臭化炭素、四塩化炭素、N−ヨードスクシンイミドと反応させることにより調製することができる(a)R. Appel, Angew. Chem. Int. Ed. 1979, 14, 801、b)Cadogan, J, ed. (1979). Organophosphorus Reagents in Organic Synthesis. London: Academic Press)。
X=Br、Cl、I、およびA=CHOHである場合、一般構造XIおよびXIIの化合物は、それぞれ、XIIIおよびXIVから、好適な酸、例えばHBr(48%水性)、HCl(12M水性)、またはHI(水性)で処理することにより調製することができる(a)M. Uchida, F. Tabusa, M. Komatsu, S. Morita, T. Kanbe, K. Nakagawa, Chem. Pharm. Bull. 1985, 33, 3775、b)V. Boekelheide, G. K. Vick, J. Am. Chem. Soc. 1956, 78, 653、c)K. M. Doxsee, M. Feigel, K. D. Stewart, J. W. Canary, C. B. Knobler, D. J. Cram, J. Am. Chem. Soc. 1987, 109, 3098.)。
X=OMs、OTf、およびA=CHOHである場合、一般構造XIおよびXIIの化合物は、それぞれ、XIIIおよびXIVから、好適な塩基、例えば三級アミン、例えばトリエチルアミンの存在下で、好適な溶媒、例えばジクロロメタン中にて、好適な試薬、例えばMsCl、(Ms)O、(Tf)Oと反応させることにより調製することができる。
A=CHOHである場合、一般構造XIIIの化合物は、対応する酸(A=COOH)から、好適な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で、好適な反応温度、例えば室温にて、好適な還元剤、例えばボランジメチルスルフィド付加物または水素化アルミニウムリチウムと反応させることにより調製することができる(a)N. G. Gaylord, Reduction with Complex Metal Hydrides, Wiley, NY, .1956, 322、b)H. C. Brown, W. Korytnyk, J. Am. Chem. Soc. 1960, 82, 3866)。
A=CH、CHOHである場合、一般構造XIIIおよびXIVの化合物は、鈴木クロスカップリング反応により、好適なアリール基質XV〜XVIIを出発物質として用いて調製することができる(N. Miyaura, A. Suzuki, Chem. Rev. 1995, 95, 2457)。
B=Br、I、OTfである場合、クロスカップリング反応は、XVまたはXVIを、好適な溶媒混合物、例えばDMF/HO中で、好適な温度、例えば室温、50℃、または80℃にて、好適な触媒、例えばSphos palladacycle G2(クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II))および好適な塩基、例えばKCOを用いて、ボロン試薬XVII(C=B(OH)、Bpin)と反応させることを含む(T. E. Barder, S. D. Walker, J. R. Martinelli, S. L. Buchwald, S. L. J. Am. Chem. Soc. 2005, 127 4685、b)R. A. Altman, S. L. Buchwald, Nature Protocols 2007, 2, 3115-3121)。
B=B(OH)、Bpinである場合、クロスカップリング反応は、XVまたはXVIを、好適な溶媒混合物、例えばDMF/HO中で、好適な温度、例えば室温、50℃、または80℃にて、好適な触媒、例えばSphos palladacycle G2(クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II))、および好適な塩基、例えばKCOを用いて、試薬XVII(C=Br、I、OTf)と反応させることを含む。化合物XVI〜XVIIは市販されている。
Figure 0006909157
スキーム8:式Vで定義される、一般構造XVIIIの化学的に3’改変したmRNAは、RNAを、好適に緩衝した水溶液(緩衝液:NaOAc、TRIS、PBS、MES、HEPES)中で、5.0〜7.5の範囲の好適なpHにて、0℃〜室温の範囲の温度で、NaIOと共に、一般構造XXと反応させ、続いて好適な求核試薬、例えばヒドラジン、アシルヒドラゾン、ヒドロキシルアミン、1,2−アミノチオール、アミンで処理することにより得ることができる。
式Vで定義される、一般構造XVIIIの化学的に3’改変したmRNAは、RNAを、好適に緩衝した水溶液(緩衝液:NaOAc、TRIS、PBS、MES、HEPES)中で、5.0〜7.5の範囲の好適なpHにて、0℃〜室温の範囲の温度で、NaIOと共に、一般構造XXと反応させ、続いて好適なアミン求核試薬、例えばヒドラジン、アシルヒドラゾン、ヒドロキシルアミン、アミンで処理し、続いて室温〜37℃の範囲の温度にて、好適な還元剤、例えばNaCNBHで処理することにより得ることができる。
式Iで定義される、一般構造XIXのRNAは、RNAを、好適に緩衝した水溶液(緩衝液:NaOAc、TRIS、PBS、MES、HEPES)中で、5.0〜7.5の範囲の好適なpHにて、0℃〜室温の範囲の温度で、NaIOと共に、一般構造XXと反応させ、続いて好適な求核試薬、例えばメルドラム酸で処理することにより得ることができる。
Figure 0006909157
スキーム9:以下に定義される、一般構造XXIおよびXXIIの5’3’ビス改変RNAは、それぞれ、構造XXIIIおよびXXIVの3’改変RNAから、スキーム1で説明する条件下で、グアノシン誘導体IIと反応させることにより得ることができる。
Figure 0006909157
スキーム10:一般構造XXVの化学キャップされたmRNAは、mRNA−5’一リン酸を、好適に緩衝した水性生理食塩水(緩衝液:HEPES、TRIS、MES、PBS)中で、5.5〜7.5の範囲の好適なpHにて、有機溶媒、例えばDMFおよびDMSOの存在下または不在下で、好適なルイス酸性アクチベータ、例えばMnCl、NiCl、ZnClの存在下にて、一般構造XXVIのイミダゾール活性化キャップ構造と反応させることにより得ることができる。
Figure 0006909157
調製され得る例示的な5’キャップ構造は、
Figure 0006909157
を含む。
スキーム11:一般構造XXVIの化合物は、YおよびRが式Iと同様に定義され、リン酸塩XXVII(トリブチルアンモニウム塩)を、好適な溶媒、例えばDMF、DMSO、NMP、リン酸トリメチル中で、好適な温度、例えば室温にて、イミダゾールまたはN−メチル−イミダゾール、好適な三級ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン、好適なオキシダント、例えば2,2’−ジピリジルジスルフィド、および好適な塩基、例えばトリエチルアミンで処理することにより調製することができる(a)M. Lewdorowicz, Y. Yoffe, J. Zuberek, J. Jemielity, J. Stepinski, R. Kierzek, R. Stolarski, M. Shapira, E. Darzynkiewicz, RNA 2004, 10, 1469、b)R. Worch, J. Stepinski, A. Niedzwiecka, M. Jankowska-Anyszka, C. Mazza, S. Cusack, R. Stolarski, E. Darzynkiewicz, Nucleosides Nucleotides and Nucleic Acids 2005, 24, 1131、c)M. Warminski, J. Kowalska, J. Buck, J. Zuberek, M. Lukaszewicz, C. Nicola, A. N. Kuhn, U. Sahin, E. Darzynkiewicz, J. Jemielity, Bioorg. Med. Chem., 2013, 23, 3753)。
Figure 0006909157
スキーム12:一般構造XXVIIの化合物は、Y、R、およびZが式Iと同様に定義され、活性化リン酸塩XXIXを、好適な溶媒、例えばDMF、DMSO、または水中で、ルイス酸、例えば塩化亜鉛、塩化マグネシウム、または塩化マンガンの存在下にて、好適な温度、例えば室温で、トリエチルアンモニウムリン酸塩または同様のリン酸塩と反応させることにより調製することができる(a)M. Lewdorowicz, Y. Yoffe, J. Zuberek, J. Jemielity, J. Stepinski, R. Kierzek, R. Stolarski, M. Shapira, E. Darzynkiewicz, RNA 2004, 10, 1469、b)R. Worch, J. Stepinski, A. Niedzwiecka, M. Jankowska-Anyszka, C. Mazza, S. Cusack, R. Stolarski, E. Darzynkiewicz, Nucleosides Nucleotides and Nucleic Acids 2005, 24, 1131、c)M. Warminski, J. Kowalska, J. Buck, J. Zuberek, M. Lukaszewicz, C. Nicola, A. N. Kuhn, U. Sahin, E. Darzynkiewicz, J. Jemielity, Bioorg. Med. Chem., 2013, 23, 3753)。
また、X=Oである場合、一般構造XXVIIの化合物は、Y、R、およびZが式Iと同様に定義され、XXVIIIを、好適な溶媒、例えばリン酸トリメチル中で、0℃〜室温の範囲の好適な温度にて、二リン酸テトラクロリドと反応させることにより調製することができる(J. Emsley, J. Moore, P.B. Udy, J. Chem. Soc. (A) Inorg. Phys. Theor. 1971, 2863)。
また、X=NHである場合、一般構造XXVIIの化合物は、Y、R、およびZが式Iと同様に定義され、XXVIIIを、好適な溶媒、例えばリン酸トリメチル中で、0℃〜室温の範囲の好適な温度にて、イミド−ビス(ホスホリルジクロリド)と反応させることにより調製することができる(A. M. Rydzik, M. Kulis, M. Lukaszewicz, J. Kowalska, J. Zuberek, Z. M. Darzynkiewicz, E. Darzynkiewicz, J. Jemielity, Bioorganic & Med. Chem. 2012, 20, 1699)。
また、X=CHである場合、一般構造XXVIIの化合物は、Y、R、およびZが式Iと同様に定義され、XXVIIIを、好適な溶媒、例えばリン酸トリメチル中で、好適な温度、例えば0℃または室温にて、メチレンビス(ホスホン酸ジクロリド)と反応させることにより調製することができる(a)M. Honcharenko, M. Zytek, B. Bestas, P. Moreno, J. Jemielity, E. Darzynkiewicz, C. I. E. Smith, R. Stroemberg, Bioorg. Med. Chem., 2013 ,21, 7921、b)M. Kalek, J. Jemielity, Z. M. Darzynkiewicz, E. Bojarska, J. Stepinski, R. Stolarski, R. E. Davis, E. Darzynkiewic, Bioorg. Med. Chem. 2006, 14, 3223、c)M. Kalek, J. Jemielity, J. Stepinski, R. Stolarski, E. Darzynkiewics, Tetrahedron Lett. 2005, 46, 2417)。
一般構造XXIXの化合物(Z=イミダゾール、N−メチルイミダゾリウム)は、Y、R、およびZが式Iと同様に定義され、リン酸塩XXIX(Z=OH、トリブチルアンモニウム塩)を、好適な溶媒、例えばDMF、DMSO、NMP、リン酸トリメチル中で、好適な温度、例えば室温にて、イミダゾールまたはN−メチル−イミダゾール、好適な三級ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン、好適なオキシダント、例えば2,2’−ジピリジルジスルフィド、および好適な塩基、例えばトリエチルアミンで処理することにより調製することができる(a)M. Lewdorowicz, Y. Yoffe, J. Zuberek, J. Jemielity, J. Stepinski, R. Kierzek, R. Stolarski, M. Shapira, E. Darzynkiewicz, RNA 2004, 10, 1469、b)R. Worch, J. Stepinski, A. Niedzwiecka, M. Jankowska-Anyszka, C. Mazza, S. Cusack, R. Stolarski, E. Darzynkiewicz, Nucleosides Nucleotides and Nucleic Acids 2005, 24, 1131、c)M. Warminski, J. Kowalska, J. Buck, J. Zuberek, M. Lukaszewicz, C. Nicola, A. N. Kuhn, U. Sahin, E. Darzynkiewicz, J. Jemielity, Bioorg. Med. Chem., 2013, 23, 3753)。
また、一般構造XXIXの化合物(Z=OH)は、Y、R、およびZが式Iと同様に定義され、XXVIIIを、好適な溶媒、例えばリン酸トリメチル中で、0℃〜室温の範囲の好適な温度にて、好適なリン酸化剤、例えば塩化ホスホリルと反応させることにより調製することができる。
また、一般構造XXVIIの化合物は、Y、R、およびZが実施形態式Iと同様に定義され、クロスカップリング反応により、好適なアリール基質および化合物XXXを出発物質として用いて、調製することができる(N. Miyaura, A. Suzuki, Chem. Rev. 1995, 95, 2457)。
化合物XXXは、市販されている8−ブロモ−3−メチル−1H−プリン−2,6(3H,7H)−ジオン(A=H)または8−ブロモ−1,3−ジメチル−1H−プリン−2,6(3H,7H)−ジオン(A=Me)を、好適な溶媒、例えばDMF、DMSO、またはNMP中で、室温〜60℃の範囲の好適な反応温度にて、好適なアルキル化試薬、例えばハロゲン化アルキル、トリフレート、またはメシル酸塩を用いてアルキル化することにより得ることができる。
Figure 0006909157
スキーム13:一般構造XXVIIIの化合物は、Y、R、およびZが式Iと同様に定義され、一般構造XXXIIのアミドから、好適な溶媒、例えばエタノール、イソプロパノール、またはTHF中で、50〜100℃の範囲の温度にて、適切な塩基、例えばナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、またはナトリウムイソ−プロポキシドを用いた環化により得ることができる。
一般構造XXIXの化合物は、Y、R、およびZが式Iと同様に定義され、一般構造XXXIのモノまたはジアルキルリン化水素およびリン酸塩から、溶媒、例えばDMF、DMSO、NMP、またはTHF中で、0℃〜30℃の範囲の温度にて、好適なルイス酸、例えば臭化トリメチルシリル、三臭化ホウ素、または三塩化アルミニウムを用いた加水分解により得ることができる。
一般構造XXXIの化合物は、Y、R、およびZが実施形態式Iと同様に定義され、一般構造XXXIIのアミドから、好適な溶媒、例えばエタノール、イソプロパノール、またはTHF中で、50〜100℃の範囲の温度にて、適切な塩基、例えばナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、またはナトリウムイソ−プロポキシドを用いた環化により得ることができる。
Figure 0006909157
スキーム14:一般構造XXXIIの化合物は、Y、R、およびZが実施形態XXXと同様に定義され、XXXIIIを、好適な溶媒、例えばDMF、DMSO、またはNMP中で、室温〜50℃の範囲の温度にて、好適なアクチベータ、例えばHATU、HBTU、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩、または(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、および好適な塩基、例えばトリエチルアミンまたはヒューニッヒ塩基を用いて、リンカーユニットの適切なカルボン酸でアシル化することにより得ることができる。
一般構造XXXIIIの化合物は、Y、Rが実施形態式Iと同様に定義され、XXXIV(Yが置換基R1の対応するカルボン酸である)を、好適な溶媒、例えばTHF、ジエチルエーテル、またはジオキサン中で、室温〜120℃の範囲の温度にて、還元剤、例えば水素化アルミニウムリチウムまたはRed−A1を用いて還元することにより得ることができる。
一般構造XXXIVの化合物は、市販されている5,6−ジアミノピリミジン−4(3H)−オン(XXXV)を、好適な溶媒、例えばDMF、DMSO、またはNMP中で、室温〜50℃の範囲の温度にて、好適なアクチベータ、例えばHATU、HBTU、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩、または(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、および好適な塩基、例えばトリエチルアミンまたはヒューニッヒ塩基を用いて、適切なカルボン酸でアシル化して、置換基Rを導入することにより得ることができる。
Figure 0006909157
スキーム15:上記に定義される、一般構造XXXVIおよびXXXVIIの5’3’−ビス改変RNAは、それぞれ、構造XLおよびXLIの3’改変RNAから、スキーム1で説明する条件下で、グアノシン誘導体XXVIと反応させることにより得ることができる。XXVIの合成をスキーム10で説明する。
Figure 0006909157
定義
「アシル」という用語は、任意選択で置換されたアルキルカルボニル、任意選択で置換されたアリールカルボニルを指す。かかるアシル基の例として、アセチル、ベンゾイルなどが挙げられる。
「親和性部分」という用語は、目的の分子、例えばタンパク質、もしくは核酸、または他の分子に特異的に結合する分子を指す。親和性部分の例として、ビオチンおよびジゴキシゲニンが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルカンジイル」という用語は、脂肪族炭化水素に由来する一般式C2nの二価ラジカルを指す。別に指定されない限り、かかるアルカンジイルは、置換アルカンジイルを含む。好適な例として、メタンジイル(−CH−)、エタンジイル(−CH−CH−)などが挙げられる。
「アルケニル」および「アルキニル」という用語は、単独または組合せで、本明細書で使用されるとき、1〜20個の炭素原子を含有し、かつ不飽和の1つまたは複数のユニットを含む、脂肪族直鎖または分岐鎖炭化水素鎖を指す。アルケニルは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有するが、炭素−炭素三重結合は含有しない。アルキニルは、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する。好ましいアルケニルおよびアルキニル基は、2〜10個の炭素原子または2〜6個の炭素原子を含むことができる。好適なアルケニル基は、例えばビニル、アリル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−ヘプテニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニル、4−ヘプテニル、5−ヘプテニル、6−ヘプテニル、1−オクテニル、2−オクテニル、3−オクテニル、4−オクテニル、5−オクテニル、6−オクテニル、7−オクテニル、1−ノネニル、2−ノネニル、3−ノネニル、4−ノネニル、5−ノネニル、6−ノネニル、7−ノネニル、8−ノネニル、1−デセニル、2−デセニル、3−デセニル、4−デセニル、5−デセニル、6−デセニル、7−デセニル、8−デセニル、または9−デセニルを含む。好適なアルキニル基は、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、2−ヘプチニル、3−ヘプチニル、4−ヘプチニル、5−ヘプチニル、6−ヘプチニル、1−オクチニル、2−オクチニル、3−オクチニル、4−オクチニル、5−オクチニル、6−オクチニル、7−オクチニル、1−ノニニル、2−ノニニル、3−ノニニル、4−ノニニル、5−ノニニル、6−ノニニル、7−ノニニル、8−ノニニル、1−デシニル、2−デシニル、3−デシニル、4−デシニル、5−デシニル、6−デシニル、7−デシニル、8−デシニル、または9−デシニルを含む。アルケニルおよびアルキニル基は任意選択で、本明細書で説明するように置換することができる。
「アルキル」という用語は、単独または組合せで、本明細書で使用されるとき、1〜20個の炭素原子を含有する、脂肪族直鎖または分岐鎖飽和炭化水素鎖を指す。ある特定の実施形態では、アルキル基は、1〜10個の炭素原子を含むことができる。さらなる実施形態では、アルキル基は、1〜6個の炭素原子を含むことができる。アルキル基は任意選択で、本明細書で説明するように置換することができる。アルキル基の例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソ−アミル、ヘキシル、オクチル、ノイルなどが挙げられる。
「アミノ」という用語は、基−NHを指す。
「アミノアルキル」という用語は、一級、二級、または三級アミノ基で置換されたアルキルを指す。好ましいアミノアルキル基は、1つまたは複数の一級、二級、および/または三級アミン基、ならびに1〜約12個の炭素原子、より好ましくは1〜約8個の炭素原子、さらにより好ましくは1、2、3、4、5、または6個の炭素原子を有するアミノアルキル基を含む。かかるアミノアルキルの例として、アミノメチル、アミノエチルなどが挙げられる。
「アリール」という用語は、単独または組合せで、本明細書で使用されるとき、少なくとも1つの芳香環を含有する炭素環式芳香族炭化水素環系を意味する。芳香環系は、芳香族もしくは非芳香族炭化水素環を含む縮合環系、または非芳香族炭化水素環を含む芳香環系である場合がある。「アリール」という用語は、芳香族基、例えばフェニル、ナフチル、アントラセニル、およびフェナントリルを包含する。アリールは任意選択で、本明細書で説明するように置換することができる。
「キャップ0」という用語は、唯一のメチル化がm7Gにあるキャップを指す。「キャップ1」という用語は、Nに追加のメチル化を有するキャップを指す。一般化したキャップ構造は、m7G(5’)ppp(5’)N pN pNp....として表され、Nは任意のヌクレオチド、好ましくはプリンまたはピリミジンであり、pはリン酸基であり、mはメチル基である。グアノシンのN位置にメチル基を含有するm7Gは、mRNAの5’最末端にある。その一方で、NおよびN位置でのメチル化は、リボース部分の2’−OH基での置換である。様々なキャップ構造は、それらが含有するメチル基の数に基づいて分類される(Banerjee, A. K. Microbiological Rev., 1980, 44, 175)。
「シクロアルケニル」という用語は、単独または他の用語との組合せで、本明細書で使用されるとき、別に示されない限り、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有し、好ましくは3〜10個の炭素原子、すなわち、3、4、5、6、7、8、9、または10個の炭素原子、好ましくは3〜6個の炭素原子を有し、環を形成する「アルケニル」の環式変形を表す。また、「シクロアルケニル」という用語は、その二環式変形を含むことが意味される。二環式環が形成される場合、各対応する環は2つの隣接した炭素原子で互いに接続されることが好ましいが、しかしながら、あるいは2つの環は同じ炭素原子を介して接続される、すなわち、それらはスピロ環系を形成するか、またはそれらは架橋環系を形成する。シクロアルケニルの例として、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、1,3−シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクテニル、シクロノネイル、シクロデセニル、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテニル、ビシクロ[2.2.1]−2−オクテニル、またはビシクロ[4.4.0]−2−デセニルが挙げられる。シクロアルケニル基は任意選択で、本明細書で説明するように置換することができる。
「シクロアルキル」という用語は、単独または他の用語との組合せで、本明細書で使用されるとき、別に示されない限り、二環式および多環式アルキル基を含む「アルキル」の環式変形を表す。二環式または多環式環系の環は、縮合されていてもよく、単一の共有原子を介して結合され、すなわちそれらはスピロ環系または架橋環系を形成する。シクロアルキルは好ましくは、3〜10個の炭素原子、すなわち、3、4、5、6、7、8、9、または10個の炭素原子、好ましくは3〜6個の炭素原子を含有して、環を形成することができる。好適なシクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、またはシクロデシルが挙げられる。好適なシクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、スピロ[3,3]ヘプチル、スピロ[3,4]オクチル、スピロ[4,3]オクチル、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル、ビシクロ[3.2.0]ヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[5.1.0]オクチル、ビシクロ[4.2.0]オクチルなどが挙げられる。シクロアルキル基は任意選択で、本明細書で説明するように置換することができる。
「検出部分」という用語は、好適な方法を用いて容易に検出され得る化学部分を指す。検出部分の例として、蛍光物質、発光物質、生物発光物質、および放射性物質が挙げられるが、これらに限定されない。
「半減期」(T1/2)という用語は、分子の活性、量、または数の半分を除去するのに必要な期間に関する。本発明の文脈では、RNAの半減期は、上記RNAの安定性の表示である。
「ヘテロ原子」という用語は、窒素、酸素、および硫黄を指す。
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書で使用されるとき、1つまたは複数の炭素環原子が独立して、O、S、およびNにより置換されたアリールである。ある特定の実施形態では、ヘテロアリールは、5〜7個の炭素原子を含むことができる。また、上記用語は、複素環式環がアリール環と縮合するか、ヘテロアリール環が他のヘテロアリール環と縮合するか、ヘテロアリール環がヘテロシクロアルキル環と縮合するか、またはヘテロアリール環がシクロアルキル環と縮合した、縮合多環式基を包含する。ヘテロアリール基の例として、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、ピラニル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾピラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、クロモニル、クマリニル、ベンゾピラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾロピリダジニル、テトラヒドロイソキノリニル、チエノピリジニル、フロピリジニル、ピロロピリジニルなどが挙げられる。例示的な三環性複素環式基として、カルバゾリル、ベンジドリル、フェナントロリニル、ジベンゾフラニル、アクリジニル、フェナントリジニル、キサンテニルなどが挙げられる。ヘテロアリールは任意選択で、本明細書で説明するように置換することができる。
「ヘテロシクリル」という用語は、環内の1〜3個の炭素原子が独立して、O、S、またはNにより置換された、上記に定義されるシクロアルキル基を意味する。かかるヘテロシクリル基の例は、ピロリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロ−イソベンゾフラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノキサリニル、クロマニル、イソクロマニル、ジヒドロベンゾオキサジニル、ジヒドロベンゾチアジニル、またはジヒドロベンゾジオキシニルである。ヘテロシクリルは任意選択で、本明細書で説明するように置換することができる。
「免疫原性」という用語は、免疫反応を誘発する能力を指す。
「結合基」という用語は、2つの他の部分を結合する二価ラジカルを指す。結合基は一般的に、1〜40個の原子を含有し、例えばアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、または複素環結合基である場合があり、そのうちの各々は任意選択で、本明細書で説明するように置換することができる。例えば、好適な結合基として、メタンジイル(−CH−)、エタンジイル(−CH−CH−)、エテンジイル(−CH=CH−)、エチンジイル(−C≡C−)、−CHCHCH−、−CHCH(CH)−、−C(CH−、−(C)−、−(C10)−などが挙げられる。好適な結合基の追加の例として、
Figure 0006909157
が挙げられるが、これらに限定されない。
「低級」という用語は、単独または組合せで、本明細書で使用されるとき、別に特に定義されない場合、1〜6(6を含む)個の炭素原子を含有することを意味する。
「核酸塩基」という用語は、ヌクレオチドの構成成分である窒素含有塩基を指す。核酸塩基として、例えば主要な核酸塩基シトシン、グアニン、アデニン、チミン、ウラシル;シュードウラシル;および改変核酸塩基、例えばm5C(5−メチルシチジン)、m5U(5−メチルウリジン)、m6A(N6−メチルアデノシン)、s2U(2−チオウリジン)、Um(2’−0−メチルウリジン)、m1A(1−メチルアデノシン);m2A(2−メチルアデノシン);Am(2−1−O−メチルアデノシン);ms2m6A(2−メチルチオ−N6−メチルアデノシン);i6A(N6−イソペンテニルアデノシン);ms2i6A(2−メチルチオ−N6イソペンテニルアデノシン);io6A(N6−(シス−ヒドロキシイソペンテニル)アデノシン);ms2io6A(2−メチルチオ−N6−(シス−ヒドロキシイソペンテニル)アデノシン);g6A(N6−グリシニルカルバモイルアデノシン);t6A(N6−トレオニルカルバモイルアデノシン);ms2t6A(2−メチルチオ−N6−トレオニルカルバモイルアデノシン);m6t6A(N6−メチル−N6−トレオニルカルバモイルアデノシン);hn6A(N6−ヒドロキシノルバリルカルバモイルアデノシン);ms2hn6A(2−メチルチオ−N6−ヒドロキシノルバリルカルバモイルアデノシン);Ar(p)(2’−O−リボシルアデノシン(リン酸塩));I(イノシン);m1I(1−メチルイノシン);m’Im(1,2’−O−ジメチルイノシン);m3C(3−メチルシチジン);Cm(2T−O−メチルシチジン);s2C(2−チオシチジン);ac4C(N4−アセチルシチジン);f5C(5−フォンニルシチジン(fonnylcytidine));m5Cm(5,2−O−ジメチルシチジン);ac4Cm(N4アセチル2TOメチルシチジン);k2C(ライシジン);m1G(1−メチルグアノシン);m2G(N2−メチルグアノシン);m7G(7−メチルグアノシン);Gm(2’−O−メチルグアノシン);m22G(N2,N2−ジメチルグアノシン);m2Gm(N2,2’−O−ジメチルグアノシン);m22Gm(N2,N2,2’−O−トリメチルグアノシン);Gr(p)(2’−O−リボシルグアノシン(リン酸塩));yW(ワイブトシン);o2yW(ペルオキシワイブトシン);OHyW(ヒドロキシワイブトシン);OHyW(未修飾ヒドロキシワイブトシン);imG(ワイオシン);mimG(メチルグアノシン);Q(キューオシン);oQ(エポキシキューオシン);galQ(ガラクトシル(galtactosyl)−キューオシン);manQ(マンノシル−キューオシン);preQo(7−シアノ−7−デアザグアノシン);preQi(7−アミノメチル−7−デアザグアノシン);G(アーケオシン);D(ジヒドロウリジン);m5Um(5,2’−O−ジメチルウリジン);s4U(4−チオウリジン);m5s2U(5−メチル−2−チオウリジン);s2Um(2−チオ−2’−O−メチルウリジン);acp3U(3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピル)ウリジン);ho5U(5−ヒドロキシウリジン);mo5U(5−メトキシウリジン);cmo5U(ウリジン5−オキシ酢酸);mcmo5U(ウリジン5−オキシ酢酸メチルエステル);chm5U(5−(カルボキシヒドロキシメチル)ウリジン);mchm5U(5−(カルボキシヒドロキシメチル)ウリジンメチルエステル);mcm5U(5−メトキシカルボニルメチルウリジン);mcm5Um(S−メトキシカルボニルメチル−2−O−メチルウリジン);mcm5s2U(5−メトキシカルボニルメチル−2−チオウリジン);nm5s2U(5−アミノメチル−2−チオウリジン);mnm5U(5−メチルアミノメチルウリジン);mnm5s2U(5−メチルアミノメチル−2−チオウリジン);mnm5se2U(5−メチルアミノメチル−2−セレノウリジン);ncm5U(5−カルバモイルメチルウリジン);ncm5Um(5−カルバモイルメチル−2’−O−メチルウリジン);cmnm5U(5−カルボキシメチルアミノメチルウリジン);cnmm5Um(5−カルボキシメチルアミノメチル−2−L−Oメチルウリジン);cmnm5s2U(5−カルボキシメチルアミノメチル−2−チオウリジン);m62A(N6,N6−ジメチルアデノシン);Tm(2’−O−メチルイノシン);m4C(N4−メチルシチジン);m4Cm(N4,2−O−ジメチルシチジン);hm5C(5−ヒドロキシメチルシチジン);m3U(3−メチルウリジン);cm5U(5−カルボキシメチルウリジン);m6Am(N6,T−O−ジメチルアデノシン);rn62Am(N6,N6,O−2−トリメチルアデノシン);m2’7G(N2,7−ジメチルグアノシン);m2’2’7G(N2,N2,7−トリメチルグアノシン);m3Um(3,2T−O−ジメチルウリジン);m5D(5−メチルジヒドロウリジン);f5Cm(5−ホルミル−2’−O−メチルシチジン);mlGm(1,2’−O−ジメチルグアノシン);m’Am(1,2−0−ジメチルアデノシン)イリノメチルウリジン(irinomethyluridine));tm5s2U(S−タウリノメチル−2−チオウリジン));imG−l4(4−デメチルグアノシン);imG2(イソグアノシン);またはac6A(N6−アセチルアデノシン)、ヒポキサンチン、イノシン、8−オキソ−アデニン、その7−置換誘導体、ジヒドロウラシル、シュードウラシル、2−チオウラシル、4−チオウラシル、5−アミノウラシル、5−(C〜C)−アルキルウラシル、5−メチルウラシル、5−(C〜C)−アルケニルウラシル、5−(C〜C)−アルキニルウラシル、5−(ヒドロキシメチル)ウラシル、5−クロロウラシル、5−フルオロウラシル、5−ブロモウラシル、5−ヒドロキシシトシン、5−(C〜C)−アルキルシトシン、5−メチルシトシン、5−(C〜C)−アルケニルシトシン、5−(C〜C)−アルキニルシトシン、5−クロロシトシン、5−フルオロシトシン、5−ブロモシトシン、N−ジメチルグアニン、7−デアザグアニン、8−アザグアニン、7−デアザ−7−(C2〜C6)アルキニルグアニン、8−ヒドロキシグアニン、6−チオグアニン、8−オキソグアニン、2−アミノプリン、2−アミノ−6−クロロプリン、2,4−ジアミノプリン、2,6−ジアミノプリン、8−アザプリンなどが挙げられる。
基が「無」であると定義される場合、基が不在であることを意味する。
「任意選択で置換された」という用語は、先行する基が置換されていてもよいし、または置換されていなくてもよいことを意味する。置換されている場合、「任意選択で置換された」基の置換基は、単独または組合せの、以下の基または基の特定の指定されるセット:低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルカノイル、低級ヘテロアルキル、低級ヘテロシクロアルキル、低級ハロアルキル、低級ハロアルケニル、低級ハロアルキニル、低級ペルハロアルキル、低級ペルハロアルコキシ、低級シクロアルキル、フェニル、アリール、アリールオキシ、低級アルコキシ、低級ハロアルコキシ、オキソ、低級アシルオキシ、カルボニル、カルボキシル、低級アルキルカルボニル、低級カルボキシエステル、低級カルボキサミド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アミド、ニトロ、チオール、低級アルキルチオ、低級ハロアルキルチオ、低級ペルハロアルキルチオ、アリールチオ、スルホン酸塩、スルホン酸、三置換シリル、N、SH、SCH、C(O)CH、COCH、COH、ニトリル、CF、シクロアルキル、ピリジニル、チオフェン、フラニル、低級カルバミン酸塩、ハロフェニル、ヒドロキシフェニル、ハロアルキル、およびヒドロキシアルキルから独立して選択される1つまたは複数の置換基を含んでもよいが、これらに限定されない。2つの置換基は、共に連結されて、5、6、または7員芳香族または非芳香族炭素環式または1〜3個のヘテロ原子を含有する複素環式環を形成してもよく、例えばメチレンジオキシまたはエチレンジオキシを形成する。任意選択で置換された基は、置換されなくても(例えば−CHCH)、完全に置換されても(例えば−CFCF)、一置換されても(例えば−CHCHF)、または完全置換〜一置換の中間のいずれかのレベルで置換されても(例えば−CFCF)よい。置換基が置換に関して無制限に列挙される場合、置換形態および非置換形態の両方が包含される。置換基が「置換された」と限定される場合、置換形態が特に意図される。加えて、特定の部分について任意選択の置換基の様々なセットは、必要に応じて定義することができ、これらの場合、任意選択の置換は、多くの場合「により任意選択で置換された」という句の直後に続いて、定義されるとおりである。
本発明に従う化合物は、「薬学的に許容される調製物」で提供することができる。かかる組成物は、塩、緩衝液、保存剤、担体、および任意選択で他の療法用剤を含有することができる。「薬学的に許容される塩」は、生理学的に適合性であり、好ましくは非毒性の塩を含む。例えば、酸添加塩は、例えば化合物の溶液を、塩酸、硫酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、またはリン酸などの薬学的に許容される塩の溶液と混合することにより形成することができる。さらに、化合物が酸性部分を有する場合、その好適な薬学的に許容される塩として、アルカリ金属塩(例えばナトリウムまたはカリウム塩);アルカリ土類金属塩(例えばカルシウムまたはマグネシウム塩);および好適な有機リガンド(例えばアンモニウム、四級アンモニウム、ならびにハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、スルホン酸アルキル、およびアリールスルホン酸エステルなどの対アニオンを用いて形成されるアミンカチオン)で形成される塩を挙げることができる。薬学的に許容される塩の例示的な例として、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、酪酸塩、エデト酸カルシウム、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、クラブラン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、二塩酸塩、ドデシル硫酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシル酸塩、エタンスルホン酸塩、蟻酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコヘプトン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、半硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘキシルレソルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミンアンモニウム塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオジド、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない(例えばBerge, S. M. et al J. Pharm. Sci. 1977, 66, 1-19を参照のこと)。
「PEG」という用語は、繰返し単位
Figure 0006909157
を有するポリマーを指し、式中、n2は2〜12である。直鎖または分岐鎖ポリエチレングリコールポリマーは、この用語に包含され、ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル(mPEG)を含む。また、「PEG」という用語は、
Figure 0006909157
などのニューコム型樹状分子、およびまた
Figure 0006909157
を包含する。PEGはいくつかの処方で市販されている(例えばCarbowax(商標)(Dow Chemical、Midland、MI)、Poly−G(登録商標)(Arch Chemicals、Norwalk CT)、およびSolbase)。
「ポリアミン」という用語は、少なくとも1つのアミノ水素原子を有する少なくとも2つのアミノ基を含有するアミン化合物を指す。ポリアミンの例として、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、およびビスヘキサメチレントリアミンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で開示される式において、表示
Figure 0006909157
は、5’から3’の向きのRNAを指す。
実施例
材料および方法:全ての試薬は、別に示されない限り、市販の供給源から購入し、処理せずに使用した。NMRスペクトルは、Bruker AVANCE 400MHzまたは500MHz NMR分析計上でICON−NMRを用いて、TopSpinプラグラム制御下で行った。13C NMRおよび31P NMRスペクトルを記録した。別に示されない限り、スペクトルを298Kで測定し、溶媒共鳴に対して参照した。化学シフト(δ)をppmで報告し、シグナルをs(単重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、およびm(多重線)として記載する。質量スペクトルをLC−MSシステム上でエレクトロスプレイイオン化法を用いて以下に示される構成の器具の連なりから得た。[M+Hは、化学種のプロトン化分子イオンを指す。[M−Hは、化学種の脱プロトン化分子イオンを指す。
LCMS法1 RXNMON_ACIDC
器具 Agilent 1100 HPLC;Waters Micromass ZQ質量分析計
カラム Sunfire C18 3.5μm 30×3.0mm、3.5μm
カラム温度 40℃
溶離液 A:HO+0.05%TFA、B:アセトニトリル
流速 2ml/分
勾配 1.7分間で5%〜95%B
LCMS法2 RXNMON Acidic_Polar_=RXNMON Acidic_Polar_PosNeg
器具 Agilent 1100 HPLC;Waters Micromass ZQ質量分析計
カラム Sunfire C18 3.5μm 30×3.0mm、3.5μm
カラム温度 40℃
溶離液 A:HO+0.05%TFA、B:アセトニトリル
流速 2ml/分
勾配 1.20分間で1%〜30%B、0.65分間で30%〜95%B
LCMS法4 RXNMON_Basic_Polar
器具 Agilent 1100 HPLC;Waters Micromass ZQ質量分析計
カラム Xbridge C18 3.5μm 30×3.0mm、3.5μm
カラム温度 40℃
溶離液 A:HO+5mM水酸化アンモニウム、B:アセトニトリル
流速 2ml/分
勾配 1.20分間で1%〜30%B、0.65分間で30%〜95%B
LCMS法5 SQ4mRNAcap_FIA Acidic
器具 Waters Acquity UPLC、SQ検出器を伴う
カラム Acquity BEH C18 1.7μm 2.1×50mm
カラム温度 50℃
溶離液 A:HO+0.1%蟻酸、B:アセトニトリル+0.1%蟻酸
流速 1ml/分
勾配 50%B均一濃度、2.16分間
LCMS法6 Acquity LCTp2 Tof_製品分析acidic
器具 Waters Acquity UPLC、Waters LCT Premier XE検出器を伴う
カラム Acquity BEH C18 1.7μm 2.1×50mm
カラム温度 50℃
溶離液 A:HO+0.1%蟻酸、B:アセトニトリル+0.1%蟻酸
流速 1ml/分
勾配 7.5分間で2%〜98%B
LCMS法7 SQ4 acidic polar
器具 Waters Acquity UPLC、SQ検出器を伴う
カラム Acquity BEH C18 1.7μm 2.1×50mm
カラム温度 50℃
溶離液 A:HO+0.1%蟻酸、B:アセトニトリル+0.1%蟻酸
流速 1ml/分
勾配 1.20分間で1%〜30%B;0.95分間で30%〜98%B
LCMS法8 SQ4 acidic
器具 Waters Acquity UPLC、SQ検出器を伴う
カラム Acquity BEH C18 1.7μm 2.1×50mm
カラム温度 50℃
溶離液 A:HO+0.1%蟻酸、B:アセトニトリル+0.1%蟻酸
流速 1ml/分
勾配 1.76分間で2%〜98%B
LCMS法9 IPC
器具 Micromass Quattro micro API、Agilent 1100シリーズポンプ
カラム Xbridge BEH C18 2.5μm 3.0×100mm
カラム温度 80℃
溶離液 A:HO+200mM HFIP+8mM TEA、B:メタノール
流速 1ml/分
勾配 3.65分まで30%B;3.75分で99%Bへ、3.85分まで99%B
LCMS法10 scout basic peptide
器具 Agilent 1100 HPLC;Waters Micromass ZQ質量分析計
カラム Xbridge C18 3.5μm、30×3.0mm、3.5μm
カラム温度 40℃
溶離液 A:HO+5mM水酸化アンモニウム、B:アセトニトリル
流速 2ml/分
勾配 4.30分間で5%〜80%B、5.0分で95%Bへ
略語:
ATP アデノシン5’三リン酸
Atm 大気
AcOH 酢酸
Aq 水性
Ar アリール
br ブロード
br.s.、bs ブロード単重線
BSA ウシ血清アルブミン
℃ 摂氏
CDCl 重水素化クロロホルム
CHCl、DCM ジクロロメタン
CHCN、MeCN アセトニトリル
d 二重線
dd 二重線の二重線
ddd 二重線の二重線の二重線
DIPEA N−エチルジイソプロピルアミン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMAP ジメチルアミノピリジン
DMSO ジメチルスルホキシド
dt 三重線の二重線
ESI エレクトロスプレイイオン化
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
FCC フラッシュカラムクロマトグラフィー
G ゲージ
GMP グアノシン5’一リン酸
GDP グアノシン5’二リン酸
GTP グアノシン5’三リン酸
h 時間
HCl 塩酸
HATU 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート
HBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HEPES 2−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]エタンスルホン酸
HFIP ヘキサフルオロイソプロパノール
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール(hydoxybenzotriazole)
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
i−PrOH イソプロピルアルコール
O 水
K ケルビン
KOH 水酸化カリウム
LC 液体クロマトグラフィー
M モル
m 多重線、質量
MeOH メタノール
MES 2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸
MgSO 硫酸マグネシウム
MHz メガヘルツ
mL ミリリットル
mm ミリメートル
mmol ミリモル
min 分
mRNA メッセンジャーリボ核酸
MS 質量分析法
mw マイクロ波
m/z 質量対電荷の比
NaOH 水酸化ナトリウム
NaSO 硫酸ナトリウム
NEt トリエチルアミン
NH アンモニア
NMR 核磁気共鳴
PBS リン酸緩衝食塩水
ppt 沈殿物
ppm 百万分率
rbf 丸底フラスコ
Rf 遅延因子
RP 逆相
RT、rt 室温
Rt 保持時間
s 単重線
sat. 飽和
SM 出発物質
t 三重線
TBA トリブチルアミン
TEA トリエチルアミン
TEAB トリエチルアンモニウム重炭酸塩
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
TRIS 2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール
UPLC 高性能液体クロマトグラフィー
Tris・HCl アミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン塩酸塩
wt 重量
Xphos Pd G2 第2世代Xphosプレ触媒、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)
μg マイクログラム
μL マイクロリットル
ヌクレオチドトリアルキルアンモニウム塩を、対応する市販されているナトリウム塩から文献の手順に従って(Y. Thillier, E. Decroly, F. Morvan, B. Canard, J.-J. Vasseur, F. Debart RNA 2012, 18, 856-868、GMPナトリウム塩:Sigma−Aldrich G8377番、GDPナトリウム塩:Sigma−Aldrich G7127番、2’−デオキシGMPナトリウム塩:Sigma−Aldrich D9500番、イノシン5’一リン酸ナトリウム塩:Sigma−Aldrich I4625番、イノシン5’二リン酸ナトリウム塩:Sigma−Aldrich I4375番)または以下に説明する条件と同様の条件下で得た。
GMPトリエチルアンモニウム塩:
Figure 0006909157
GMPナトリウム塩(2.0g、4.91mmol)を、RNアーゼ非含有水(40mL)に溶解し、DOWEX樹脂(50WX8、40g、HOで完全にすすいだ)上を通過させて、EtOH(60mL)中のトリエチルアミン(10g、98mmol)の氷冷溶液に入れた。溶離に続いて、溶離液のUV吸収を測定し、さらなるGMPが溶離しなくなるまで樹脂を水ですすいだ。得られた溶液を真空下で約500mLまで濃縮し、その後凍結乾燥させて、表題の生成物を白色固体として得た(2.2g、H−NMRにより判定するとGMP/TEA 1/2)。
GDPトリブチルアンモニウム塩:
Figure 0006909157
GDP−二ナトリウム塩(1.17g、2.40mmol)を水(100mL)に溶解し、DOWEX樹脂(50WX8、10mL、>1.7ミリ当量/mL、HOで完全にすすいだ)上を通過させて、EtOH(20mL)中のトリブチルアミン(1.34g、7.20mmol)の氷冷溶液に入れた。樹脂を水(1000mL)ですすぎ、得られた溶液を真空下で約500mLまで濃縮し、その後凍結乾燥させて、表題の生成物を無色の固体として得た(1.88g、H−NMRにより判定するとGDP/TBA 1/2.5)。
GMPのNアルキル化のための一般手順
方法A:2ドラムバイアル中で、グアノシン一リン酸トリブチルアンモニウム塩(50mg、68μmol)をDMSO(680μL)中に溶解し、市販されている臭化アルキルまたは塩化アルキル試薬(4当量)で処理した。塩化物アルキル化試薬を使用した場合、および(2−ブロモエトキシ)−ベンゼン基質の場合、NaIを添加した(5mg、0.5当量)。得られた溶液を、40℃で18時間振盪または撹拌した。得られた溶液を直接、HPLC(逆相、HO+0.1%TFAからMeCN+0.1%TFA 0〜100%)による精製に供した。所望の生成物を含有する画分を集め、溶媒を凍結乾燥により除去して、純粋な生成物を無色の固体または泡沫として得た。
方法B:2ドラムバイアル中で、DMSO中のGMPまたはGDPトリエチルもしくはトリブチルアンモニウム塩の0.1M溶液を、臭化物アルキル化試薬(4当量)で処理した。上記溶液を室温または55℃で18時間撹拌し、その後直接、逆相カラムクロマトグラフィー(ISCO Teledyne C18aq. 溶離液:0.1Mトリエチルアンモニウム重炭酸塩(pH=8.0)からMeCN 0〜100%)による精製に供した。所望の生成物を含有する画分を集め、溶媒を凍結乾燥により除去し、トリブチルアンモニウム塩としての純粋な生成物を無色の固体または泡沫として得た。
−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−5’−GMP TEA塩
Figure 0006909157
DMSO(1mL)中のグアノシン一リン酸トリエチルアンモニウム塩(100mg、0.177mmol)および4−ビフェニルメチルブロミド(175mg、0.710mmol)の溶液を、55℃で一晩撹拌した。上記溶液を直接、逆相カラムクロマトグラフィー(ISCO Teledyne C18 30g Goldカートリッジ、溶離液A:0.1M TEAB;B:0.1M TEAB中の20%MeCN;勾配:0〜100% B/A)による精製に供した。生成物画分を集め、凍結乾燥させて、表題の化合物を白色粉末として得た(38mg、28%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ ppm: 7.58-7.67 (4H, m), 7.46-7.53 (4H, m), 7.38-7.46 (1H, m), 5.97-6.03 (1H, m), 5.63-5.76 (2H, m), 4.62-4.69 (1H,m), 4.46-4.52 (1H, m), 4.32-4.40 (1H, m), 3.97-4.18 (2H, m), 3.11-3.25 (8.6H, q), 1.20-1.34 (13H, t). 31P NMR (162 MHz, D2O): δ ppm: 3.73 (1P).LCMS法2 R:1.39分、MS[M+H] 観察値:529.8。計算値:530.1。
−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
DMSO(2mL)中のグアノシン二リン酸トリエチルアンモニウム塩(400mg、0.538mmol)および4−ビフェニルメチルブロミド(400mg、1.619mmol)の溶液を、室温で一晩撹拌した。1M NaClOアセトン溶液(3.23mL)を添加し、その後アセトンで希釈した。沈殿物を、遠心分離により分離し、アセトンで洗浄し、真空下で乾燥させた。このようにして得られた固体を、0.1M TEAB(5mL)中に溶解した。得られた溶液を、逆相カラムクロマトグラフィー(ISCO Teledyne C18、30g Goldカートリッジ、溶離液A:0.1M TEAB;B:0.1M TEAB中の90%MeCN;勾配:0〜100% B/A)による精製に供した。生成物画分を集め、凍結乾燥させて、表題の化合物を白色粉末として得た(90mg、18%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ ppm: 7.57-7.67 (4H, m), 7.39-7.53 (5H, m), 5.92 -6.00 (1H, d), 5.64-5.75 (2H, m), 4.67-4.72 (2H, m), 4.56-4.64 (1H, m), 4.34-4.40 (1 H, m), 4.26-4.34 (2H, m), 3.12-3.24 (12H, q), 1.27 (18H, t). 31P NMR (162 MHz, D2O): δ ppm: 7.16 (1P), 10.93 (1P).LCMS法2 R:1.43分、MS[M−H] 観察値:608.2、計算値:608.1。
−(4−クロロフェノキシエチル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
DMSO(4mL)中のグアノシン二リン酸トリエチルアンモニウム塩(500mg、0.672mmol)および4−クロロフェニル2−ブロモエチルエーテル(633mg、2.69mmol)の溶液を、55℃で一晩撹拌した。1M NaClOアセトン溶液(4mL)を添加し、その後アセトンで希釈した。沈殿物を、遠心分離により分離し、アセトンで洗浄し、真空下で乾燥させた。このようにして得られた固体を、0.1M TEAB(5mL)中に溶解した。得られた溶液を、イオン交換クロマトグラフィー(TOSOH、TSKゲルDEAE−5PW、21.5mm×15cm、13μm、溶離液A:HO;B:水中の1M TEAB;勾配:0〜100% B/A)による精製に供した。生成物画分を集め、凍結乾燥させて、表題の化合物を白色粉末として得た(25mg、4%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ ppm: 7.22-7.31 (2H, d), 6.86-6.94 (2H, d), 5.96-6.03 (1H, m), 4.46-4.52 (1H, m), 4.37-4.44 (1H, m), 4.29-4.37 (1H, m), 4.19-4.29 (2H, m), 3.12-3.26 (9H, q), 1.20-1.34 (16H, t). 31P NMR (162 MHz, D2O): δ ppm: 9.91 (1P), 11.28 (1P).LCMS法2 R:1.20分、MS[M−H] 観察値:596.8、計算値:596.0。
−(4−クロロフェノキシエチル)−5’−GMP TEA塩
Figure 0006909157
以前に説明されるように調製した(A. R. Kore et al Bioorg. Med. Chem. 2013, 21, 4570、Chen et al J. Med. Chem. 2012, 55, 3837)。生成物は、白色粉末として得られた。(84mg、12%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ ppm: 7.18-7.27 (2H, d), 6.83-6.93 (2H, d), 5.92-6.02 (1H, m), 4.41-4.48 (1H, m), 4.33-4.41 (1H, m), 4.11-4.20 (1H, m), 3.97-4.09 (1H, m), 3.13-3.26 (10H, q), 1.20-1.34 (15H, t). 31P NMR (162 MHz, D2O): δ ppm: 3.39 (1P).LCMS法2 R:1.20分、MS[M+H] 観察値:517.8、計算値:518.1。
−ベンジル−5’−GMP TEA塩
Figure 0006909157
以前に説明されるように調製した(Brown et al J. Mol Biol. 2007, 372, 7-15)。生成物は、白色粉末として得られた(55mg、38%)。1H NMR (400MHz, D2O) δ ppm: 7.33-7.45 (5H, m), 6.02-6.11 (1H, m), 5.64-5.73 (2H, m), 4.44-4.53 (1H, m), 4.33-4.42 (1H, m), 3.96-4.17 (2H, m), 3.19 (10H, q), 1.27 (14H, t). 31P NMR (162 MHz, D2O): δ ppm: 3.78 (1P).LCMS法2 R:0.84分、MS[M+H] 観察値:454.2、計算値:454.1。
−(6−フェニルピリジン−3−イル)メチル)−5’−GMP TEA塩
Figure 0006909157
ステップ1. 5−(ブロモメチル)−2−フェニルピリジン
Figure 0006909157
酢酸中の33%HBr(2.93mL、16.20mmol)中の(6−フェニルピリジン−3−イル)メタノール(300mg、1.620mmol)の溶液を、40℃で一晩撹拌した。揮発性物質を蒸発させた。残留物をDCMの間で分割し、重炭酸ナトリウム溶液で希釈し、有機層を分離した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮して、固体を得た(277mg、69%)。LCMS法3 R:1.36分、MS[M+H] 観察値:249.9、計算値:250.0。
ステップ2. N−(6−フェニルピリジン−3−イル)メチル)−5’−GMP TEA塩
Figure 0006909157
表題の化合物(40mg、23%)を、130mgのGMP TEA塩から、実施例5で説明する方法により調製した。1H NMR (400MHz, D2O) δ ppm: 8.57-8.66 (1H, m), 7.85-7.93 (1H, m), 7.66-7.82 (3H, m), 7.39-7.52 (3H, m), 5.91-6.02 (1H, m), 5.58-5.77 (2H, m), 4.42-4.50 (1H, m), 4.28-4.37 (1H, m), 4.06-4.17 (1H, m), 3.95-4.02 (1H, m), 3.06-3.23 (10H, m), 1.11-1.30 (15H, m). 31P NMR (162 MHz, D2O): δ ppm: 3.54 (1P).LCMS法2 R:0.91分、MS[M+H] 観察値:531.0、計算値:531.1。
−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2’,3’−イソプロピリデン−5’−GMP TEA塩
Figure 0006909157
ステップ1:N−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2’,3’−イソプロピリデングアノシン
Figure 0006909157
DMSO(2mL)中の2’,3’−イソプロピリデングアノシン(500mg、1.547mmol)および4−ビフェニルメチルブロミド(145mg、0.849mmol)の溶液を、室温で一晩撹拌した。上記溶液を直接、逆相HPLC(X−Bridge 50×50mm、5μmカラム、溶離液A:5mM NHOHを含む水;B 5mM NHOHを含むMeCN;勾配:15〜40% B/A)による精製に供した。生成物画分を集め、凍結乾燥させて、表題の化合物を白色粉末として得た(260mg、34%)。LCMS法1 R:1.02分、MS[M+H] 観察値:490.1、計算値:490.2。
ステップ2:N−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2’,3’−イソプロピリデン−5’−GMP TEA塩
Figure 0006909157
三塩化ホスホリル(95μL、1.021mmol)を、0℃のリン酸トリメチル(1mL)中のN−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2’,3’−イソプロピリデングアノシン(100mg、0.204mmol)の混合物にゆっくりと添加し、N下で3時間撹拌した。反応混合物を、0℃の1M TEAB溶液(3mL)に一滴ずつ添加し、得られた混合物を遠心分離した。このようにして得られた溶液を、逆相カラムクロマトグラフィー(ISCO Teledyne C18 30g Goldカートリッジ、溶離液A:0.1M TEAB;B:0.1M TEAB中の30%MeCN;勾配:0〜100% B/A)による精製に供した。生成物画分を集め、凍結乾燥させて、表題の化合物を白色粉末として得た(38mg、24%)。1H NMR (400MHz, D2O) δ ppm: 9.70-9.90 (1H, br), 7.57-7.69 (4H, m), 7.29-7.57 (5H, m), 6.01-6.13 (1H, m), 5.61-5.78 (2H, m), 5.34-5.41 (1H, m), 5.09-5.15 (1H, m), 4.52-4.60 (1H, m), 3.98-4.09 (1H, m), 3.80-3.92 (1H, m), 2.60 (8H, q), 1.50 (3H, s), 1.34 (4H, s), 1.00 (14H, t). 31C (162 MHz, D2O): δ ppm: 0.224 (1P).LCMS法4 R:0.94分、MS[M+H] 観察値:570.1、計算値:570.2。
7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2−(ホスホノオキシ)エトキシ)メチル)−9H−プリン−7−イウム−6−オレートトリエチルアンモニウム塩
Figure 0006909157
ステップ1:7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2−ヒドロキシエトキシ)メチル)−9H−プリン−7−イウム−6−オレート
Figure 0006909157
アシクログアノシン(Sigma−Aldrich、A4669番)のアルキル化を、以下の一般手順Bに従って行った。LC−MS法1 R=0.95分;MS m/z[M+H]392.2。
ステップ2:7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2−(ホスホノオキシ)エトキシ)メチル)−9H−プリン−7−イウム−6−オレートトリエチルアンモニウム塩
Figure 0006909157
ステップ1で得られたアルコール(73mg、0.19mmol)を、PO(OMe)(1.9mL)中に懸濁し、POCl(86mg、0.56mmol)を添加した。上記溶液を室温で3時間撹拌し、その後TEAB(0.1M、1mL)の添加により抑制した。得られた溶液を直接、カラムクロマトグラフィー(ISOC RP C18Aq、TEAB 0.1MおよびMeCN;0〜100%MeCNで溶離)による精製に供した。得られた画分の凍結乾燥後、生成物を無色の泡沫として得た(84mg、0.14mmol、75%、H−NMRにより決定するとリン酸塩対NEtの比 1/1.4)。LC−MS法6 R=1.79分;MS m/z[M+H]472.1168;計算値:472.1145、1H NMR (400 MHz, D2O) δ 7.45 7.44 (3H, m), 7.54 (2H, d, J = 8.14 Hz), 7.50 (2H, d, J = 7.80 Hz), 5.53 (2H, s), 5.50 (2H, s), 3.78 - 3.74 (2H, m), 3.65 - 3.62 (2H, m), 3.05 (8.4 H, q, J = 7.34 Hz, NEt3), 1.13 (12.7 H, t, J = 7.56 Hz, NEt3).
7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2−((ヒドロキシ(ホスホノオキシ)ホスホリル)オキシ)エトキシ)メチル)−9H−プリン−7−イウム−6−オレートトリエチルアンモニウム塩
Figure 0006909157
ステップ1:アシクログアノシンリン酸トリエチルアンモニウム塩(上記に説明するように得られた、77mg、0.13mmol)を、DMF(無水、6.7mL)中に懸濁し、イミダゾール(101mg、1.48mmol)、2,2’−ジピリジルジスルフィド(151mg、0.685mmol)、およびNEt(34mg、0.24mmol)を添加した。上記懸濁液を室温で10分間撹拌し、その後トリフェニルホスフィン(183mg、0.698mmol)を添加した。反応混合物は薄黄色に変わり、室温で5時間撹拌した。アセトン中のNaClO溶液(1M、2.1mL)およびアセトン(15mL)を添加し、懸濁液を氷上で10分間維持した。得られた溶液を遠心分離し(3分間、2000×g)、ペレットを10mLの氷冷アセトンで2回洗浄した。ペレットを真空下で乾燥させ、イミダゾール活性化リン酸塩(50mg、0.096mmol、71%)を得、これをさらに精製することなく、使用した。
ステップ2:ステップ1で得られた活性化リン酸塩を、DMF(0.5mL)中に懸濁し、リン酸トリブチルアンモニウム(DMF中の1.0M、0.5mL、0.479mmol)およびZnCl(13mg、0.096mmol)を添加した。上記溶液を室温で5時間激しく撹拌し、その後直接、ISCO RPAq18上でのカラムクロマトグラフィーによる精製に供し、0.1M TEABおよびMeCN、0〜100%MeCNで溶離した。生成物を含有する画分の凍結乾燥により、表題の生成物を無色の固体として得た(52mg、0.065mmol、68%、H NMRにより決定するとリン酸塩対NEtの比 1/2.45)。LC−MS:R=0.99分;MS m/z[M+H]552.1 LCMS法1;1H NMR (400 MHz, D2O) δ 7.59 - 7.54 (4 H, m), 7.40 - 7.36 (4H, m), 7.32 - 7.28 (1H, m), 5.58 (2H, s), 5.55 (2H, s), 3.98 - 3.94 (2H, m), 3.73 - 3.71 (2H, m), 3.08 (q, J = 7.22 Hz, NEt3), 1.13 (12.7 H, t, J = 7.56 Hz, NEt3).
7−((2−クロロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)メチル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
ステップ1:2−クロロ−4−メチル−1,1’−ビフェニル
Figure 0006909157
2ドラムバイアル中で、ヨウ化フェニル(200mg、0.98mmol)および(2−クロロ−4−メチルフェニル)ボロン酸(167mg、0.98mmol)を、DMF(4.9mL)中に溶解した。KCO(400μLのHO中の542mg)およびSphos Palladacycle G2(7.1mg、9.8μmol)の水溶液を添加し、得られた懸濁液を80℃で3時間激しく撹拌した。室温まで冷却後、DCM(5mL)を添加し、有機層を水(10mL)、10%LiCl(水性、3×10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。真空下での溶媒の除去後に得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘプタンからヘプタン中の20%EtOAc)による精製に供した。2−クロロ−4−メチル−1,1’−ビフェニルを、無色の油として得た(147mg、0.725mmol、74%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.45 7.44 (3H, m), 7.41 - 7.36 (1H, m), 7.32 (1H, br s), 7.25 (1H, d, J = 7.58 Hz), 7.14 (1H, d, J = 7.58 Hz), 2.40 (3H, s).
ステップ2:4−(ブロモメチル)−2−クロロ−1,1’−ビフェニル
Figure 0006909157
2−クロロ−4−メチル−1,1’−ビフェニル(140mg、0.691mmol)、N−ブロモスクシンイミド(135mg、0.760mmol)、およびアゾジイソブチロニトリル(11mg、0.069mmol)を、CCl(6.9mL)中に溶解し、溶液を85℃で1時間撹拌した。上記溶媒を真空下で除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘプタンからヘプタン中の20%EtOAc)により精製し、表題の化合物を出発物質との混合物中(1H NMRにより判定すると3:1)で、無色の固体として得た(173mg、0.406mmol、66%)。上記混合物を、続くアルキル化反応でそのまま使用した。
ステップ3:7−((2−クロロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)メチル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
GDPトリブチルアンモニウム塩(70mg、0.086mmol)を、ステップ2の生成物(73mg、0.26mmol)で一般手順Bに従ってアルキル化した。表題の生成物を、無色の固体として得た(30mg、0.036mmol、42%)。LCMS法1:R=1.01分;MS m/z[M+H]644.0;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.42 (1H, s), 7.93 (1H, s), 7.78 (1H, d, J = 8.12 Hz), 7.72 - 7.63 (1H, m), 7.47 - 7.35 (9 H, m), 5.81 (1H, s), 5.72 (1H, br s), 4.48 (1H, br s), 4.40 (1H, br s), 4.14-4.04 (3H, m), 3.34 (br, NEt3), 1.03 (12.7 H, t, J = 7.56 Hz, NEt3).
7−((3−メトキシ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)メチル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
ステップ1:3−メトキシ−4−メチル−1,1’−ビフェニル
Figure 0006909157
2ドラムバイアル中で、ヨウ化フェニル(200mg、0.98mmol)および(3−メトキシ−4−メチルフェニル)ボロン酸(163mg、0.98mmol)を、DMF(4.9mL)中に溶解した。KCO(400μLのHO中の542mg)およびSphos Palladacycle G2(7.1mg、9.8μmol)の水溶液を添加し、得られた懸濁液を80℃で12時間激しく撹拌した。室温まで冷却後、DCM(5mL)を添加し、有機層を水(10mL)、10%LiCl(水性、3×10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。真空下での溶媒の除去後に得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘプタンからヘプタン中の20%EtOAc)による精製に供した。3−メトキシ−4−メチル−1,1’−ビフェニルを、無色の油として得た(149mg、0.752mmol、77%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 - 7.66 (2H, m), 7.53 - 7.49 (2H, m), 7.44 - 7.39 (1H, m), 7.28 (1H, d, J = 7.04 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 7.60, 1.77 Hz), 7.13 (1H, d, J = 1.50 Hz), 3.97 (3H, s), 2.37 (3H, s).
ステップ2:4−(ブロモメチル)−3−メトキシ−1,1’−ビフェニル
Figure 0006909157
3−メトキシ−4−メチル−1,1’−ビフェニル(147mg、0.741mmol)、N−ブロモスクシンイミド(145mg、0.816mmol)、およびアゾジイソブチロニトリル(12mg、0.074mmol)を、CCl(7.4mL)中に溶解し、溶液を85℃で1時間撹拌した。上記溶媒を真空下で除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘプタンからヘプタン中の20%EtOAc)により精製し、表題の化合物を無色の固体として得た(163mg、0.588mmol、79%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.62 - 7.59 (2H, m), 7.49 - 7.45 (2H, m), 7.43 - 7.39 (2H, m), 7.18 (1H, dd, J = 7.75, 1.66 Hz), 7.11 (1H, d, J = 1.59 Hz), 4.65 (2H, s), 3.99 (3H, s).
ステップ3:7−((3−メトキシ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)メチル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
GDPトリブチルアンモニウム塩(100mg、0.123mmol)を、ステップ2の生成物(102mg、0.369mmol)で一般手順Bに従ってアルキル化した。表題の生成物を無色の固体として得た(46mg、0.056mmol、45%)。LCMS法1 R=0.99分;MS m/z[M+H]640.0;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.80 (1H, s), 7.66 (2H, d, J = 7.49 Hz), 7.47 - 7.43 (3H, m), 7.38 - 7.34 (1H, m), 7.21 (1H, br s), 7.15 (1H, d, J = 7.59 Hz), 5.83 (1H, s), 5.56 (2H, s), 4.48 (2H, s), 4.14 (1H, br s), 4.06 (1H, br s), 3.95 (3H, s), 2.68 (br, NEt3), 1.04 (t, J= 6.81 Hz, NEt3).
7−(6−フェニルピリジン−2(1H)−オン−3−イル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
ステップ1:3−(ヒドロキシメチル)−6−フェニルピリジン−2(1H)−オン
Figure 0006909157
THF(24mL)中の2−オキソ−6−フェニル−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボン酸(533mg、2.48mmol)の溶液に、ボランジメチルスルフィド複合体(THF中の1.0M、991μL、9.91mmol)を添加し、懸濁液を室温で18時間撹拌した。気体放出が止まるまで、MeOHをゆっくりと添加した。得られた溶液をEtOAcと塩水との間で分割し、有機層をNaSO上で乾燥させた。真空下での溶媒の除去および残留物のフラッシュクロマトグラフィー(SiO、DCMからDCM中の5%MeOH)による精製により、表題の化合物を淡黄色固体として得た(331mg、1.65mmol、66%)。LCMS法1 R=0.89分;MS m/z[M−OH183.6。
ステップ2:3−(ブロモメチル)−6−フェニルピリジン−2(1H)−オン
Figure 0006909157
3−(ヒドロキシメチル)−6−フェニルピリジン−2(1H)−オン(331mg、1.65mmol)をHBr(水性、48%、16.5mL)で処理し、懸濁液を室温で1時間、その後60℃で1時間撹拌した。この時間の間、懸濁液は最初に澄み、その後沈殿物が形成される。沈殿物をろ過し、水で完全に洗浄し、真空下で乾燥させて、3−(ブロモメチル)−6−フェニルピリジン−2(1H)−オンを無色の粉末として得る(388mg、1.469mmol、89%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.08-7.74 (4H, m), 7.55 - 7.51 (3H, m), 7.50 - 7.46 (1H, m), 5.28 (2H, s).
ステップ3:7−(6−フェニルピリジン−2(1H)−オン−3−イル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
GDPトリブチルアンモニウム塩(100mg、0.123mmol)を、ステップ2の生成物(102mg、0.369mmol)で一般手順Bに従ってアルキル化した。表題の生成物を、無色の固体として得た(46mg、0.056mmol、45%)。LCMS法1 R=0.73分;MS m/z[M+H]627.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.7 (1H, s), 7.78 - 7.76 (2H, m), 7.63 (1H, d, J = 7.33 Hz), 7.47 - 7.55 (5 H, m), 6.69 (1H, d, J = 7.33 Hz), 5.82 (1H, d, J = 2.04 Hz), 5.45 (2H, s), 4.47 (1H, br), 4.40 (1H, dd, J = 5.48 Hz), 4.13 (1H, br), 4.08 (1H, br), 4.03 (1H, br), 3.35 (br, NEt3), 1.05 (t, J = 6.49 Hz, NEt3).
7−(3,5−ジメチルベンジル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
GDPトリブチルアンモニウム塩(150mg、0.184mmol)を、3,5−ジメチルベンジルブロミド(110mg、0.553mmol)で一般手順Bに従ってアルキル化した。表題の生成物を、無色の固体として得た(66mg、0.090mmol、49%)。LCMS法1 R=0.80分;MS m/z[M+H]561.9;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.38 (1H, s), 8.20 (1H, d, J = 7.48 Hz), 7.95 (1H, d, J = 8.73 Hz), 7.65 - 7.58 (1H, m), 5.81 (2H, br s), 4.44 (1H, br s), 4.38 (1H, br s), 4.13 - 4.04 (2H, m), 2.69 (br, NEt3), 1.05 (t, J = 6.49 Hz, NEt3).
7−(3−フルオロベンジル)−グアノシン−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
GDPトリブチルアンモニウム塩(150mg、0.184mmol)を、3−フルオロベンジルブロミド(105mg、0.553mmol)で一般手順Bに従ってアルキル化した。表題の生成物を、無色の固体として得た(40mg、0.055mmol、30%)。LCMS法1 R=0.59分;MS m/z[M+H]551.9;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.38 (1H, s),7.61 (1H, d, J = 9.96 Hz), 7.54 (1H, d, J = 7.87 Hz), 7.38 (1H, dd, J = 14.50, 7.44 Hz), 5.79 (1H, d, J = 1.82 Hz), 5.66 (1H, br s), 4.45 (1H, br s), 4.39 (1H, br s), 4.11 - 4.05 (2H, m), 2.73 (br, NEt3), 1.05 (t, J = 6.49 Hz, NEt3).
7−((3−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)メチル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
ステップ1:3−フルオロ−4−メチル−1,1’−ビフェニル
Figure 0006909157
2ドラムバイアル中で、ヨウ化フェニル(800mg、3.92mmol)および(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ボロン酸(604mg、3.92mmol)を、DMF(19.6mL)中に溶解した。KCO(1.9mLのHO中の2.17g)およびSphos Palladacycle G2(28.3mg、39.0μmol)の水溶液を添加し、得られた懸濁液を80℃で16時間激しく撹拌した。室温まで冷却後、DCM(15mL)を添加し、有機層を水(10mL)、10%LiCl(水性、3×10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。真空下での溶媒の除去後に得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘプタンからヘプタン中の20%EtOAc)による精製に供した。3−フルオロ−4−メチル−1,1’−ビフェニルを、無色の油として得た(746mg、3.61mmol、91%、90%純度)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.69 - 7.66 (2H, m), 7.48 - 7.36 (6H, m), 2.27 (3H, d, J = 1.68 Hz).
ステップ2:4−(ブロモメチル)−3−フルオロ−1,1’−ビフェニル
Figure 0006909157
3−フルオロ−4−メチル−1,1’−ビフェニル(300mg、1.611mmol)、N−ブロモスクシンイミド(315mg、1.77mmol)、およびアゾジイソブチロニトリル(26.5mg、0.161mmol)をCCl(16mL)中に溶解し、溶液を85℃で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘプタンからヘプタン中の20%EtOAc)により精製して、表題の化合物を淡黄色固体として得た(311mg、1.17mmol、72%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.74 - 7.71 (2H, m), 7.62 (1H, d, J = 7.92 Hz), 7.57 (1H, dd, J = 11.47, 1.70 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 7.92, 1.60 Hz), 7.51 - 7.46 (2H, m), 7.43 - 7.38 (1H, m).
ステップ3:7−((3−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)メチル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
GDPトリブチルアンモニウム塩(150mg、0.184mmol)を、ステップ2で得た臭化物(147mg、0.553mmol)で一般手順Bに従ってアルキル化した。表題の生成物を、無色の固体として得た(45mg、0.056mmol、30%)。LCMS法1 R=0.96分;MS m/z[M+H]627.9;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.13 (1H, s), 7.69 - 7.67 (2H, m), 7.55 - 7.50 (2H, m), 7.48 - 7.44 (3H, m), 7.41 - 7.38 (1H, m), 5.84 - 5.78 (2H, m), 4.46 - 4.43 (2H, m), 4.11 - 4.06 (2H, m), 2.75 (br, NEt3), 1.05 (t, J = 6.49 Hz, NEt3).
7−(ベンズヒドリル)−グアノシン−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
GDPトリブチルアンモニウム塩(150mg、0.184mmol)を、ベンズヒドリルブロミド(91mg、0.369mmol)で一般手順Bに従ってアルキル化した。表題の生成物を、無色の固体として得た(20mg、0.021mmol、30%)。LCMS法1 R=0.90分;MS m/z[M+H]610.1;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.53 - 7.47 (2H, m), 7.44 - 7.29 (8H, m), 5.86 (1H, d, J = 4.62 Hz), 5.82 (1H, d, J = 4.32), 4.72 (1H, br s), 4.48 - 4.40 (1H, br s), 4.20 - 4.02 (3H, m), 3.98 - 3.92 (2H, m), 2.62 (br, NEt3), 1.00 (t, J = 6.49 Hz, NEt3).
7−((1−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル4−イル)メチル)−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
−アルキル化GMP誘導体の分析データを表1に示す。以下のアナログは、一般法AもしくはBによる方法と同様に、または実施例1〜17で説明する方法と類似する方法で調製した。
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
−アルキル化GDP誘導体の分析データを表2に示す。以下のアナログは、一般法AもしくはBによる方法と同様に、または実施例1〜17で説明する方法と類似する方法で調製した。
Figure 0006909157
Figure 0006909157
−アルキル化イオノシン誘導体の分析データを表3に示す。以下のアナログは、一般法AもしくはBによる方法と同様に、または実施例1〜17で説明する方法と類似する方法で調製した。
Figure 0006909157
C8置換キサンチンの合成手順
7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−8−ブロモ−3−メチル−1H−プリン−2,6(3H,7H)−ジオン
Figure 0006909157
DMF(5mL)中の8−ブロモ−3−メチル−1H−プリン−2,6(3H,7H)−ジオン(245mg、1.000mmol)、4−(ブロモメチル)−1,1’−ビフェニル(247mg、1.000mmol)、およびKCO(38.5mg、1.000mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。水を反応混合物に添加した。得られた固体をろ過により回収し、水で洗浄し、乾燥させた。ISCO精製(シリカ80g、DCM中の0〜5%MeOH)により、表題の生成物を得た。
(4−(7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)フェニル)ホスホン酸
Figure 0006909157
ジオキサン(1mL)中の実施例18の反応混合物(60mg、0.146mmol)、ジメチル(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ホスホン酸塩(45.5mg、0.146mmol)、NaCO(30.9mg、0.292mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(16.9mg、0.015mmol)、および水(0.2mL)を、Nで2分間パージし、その後密閉バイアル中で100℃にて一晩撹拌した。Prep−HPLC精製(Waters X−Bridge C18 30×50mm 5μmカラム、ACN/HO w/5mM NHOH 75ml/分で、3.5分間にわたる15〜40%ACN勾配)により、モノメチルエステルおよびジメチルエステルを単離した。これらの2つの生成物を含有する画分を混合し、真空下で濃縮した。残留物をDMF(1mL)中に溶解し、ブロモトリメチルシラン(112mg、0.729mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。水およびMeOHを添加して、反応を抑制し、得られた溶液を真空下で濃縮した。Prep−HPLC精製(Waters X−Bridge C18 30×50mm 5μmカラム、ACN/HO w/5mM NHOH 75ml/分で、3.2分間にわたる5〜20%ACN勾配)により、所望の生成物を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ ppm 7.64-7.77 (2H, m), 7.54-7.64 (6H, m), 7.27-7.46 (3H, m), 7.03-7.15 (2H, m), 5.56-5.71 (2H, m), 3.42 (3H, s).LCMS(XBridge C18 3.5μm 3.0×30mm ACN/HO w/5mM NHOH 75ml/分で、2分間にわたる5〜95勾配)R=0.51分、MS[M+H] 観察値:489.3、計算値:489.4。
7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−8−ブロモ−1,3−ジメチル−1H−プリン−2,6(3H,7H)−ジオン
Figure 0006909157
表題の生成物を、上記に説明する方法に従う類似する方法で調製した。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4): δ ppm 7.88-8.00 (2H, m), 7.68-7.78 (2H, m), 7.49-7.59 (4H, m), 7.27-7.44 (3H, m), 7.03-7.15 (2H, m), 5.72-5.81 (2H, m), 3.63 (3H, s), 3.38 (3H, s).LCMS(XBridge C18 3.5μm 3.0×30mm ACN/HO w/5mM NHOH 75ml/分で、2分間にわたる5〜95勾配)R:0.63分、MS[M+H] 観察値:503.3、計算値:503.4。
C8置換プリンの一般合成
Figure 0006909157
ステップ1:6−アミノ−5−((2−(4−クロロフェノキシ)エチル)アミノ)ピリミジン−4(3H)−オン
Figure 0006909157
2−(4−クロロフェノキシ)酢酸(13.3g、71.4mmol)を、DMF(90mL、0.8M)中に溶解し、トリエチルアミン(14.4g、143mmol、2当量)およびHATU(27.1g、71.4mmol)を添加した。反応を室温で30分間撹拌し、その後ピリドン(9.0g、71.4mmol)を添加した。上記混合物を室温で一晩撹拌後、反応を水で抑制し、pHを5N HClの添加により1に調節した。白色沈殿物を回収し、1N HClで洗浄し、真空下で2日間乾燥させた(12.7g、43.1mmol、60%)。得られたアミドを、次のステップでそのまま使用した。
上記で得たアミド(10g、33.9mmol)を、THF(250mL)中に溶解し、0℃まで冷却した。LiAlH(7.73g、204mmol)をゆっくりと添加し、混合物を室温で30分間、50℃で5時間撹拌した。上記混合物をその後、0℃まで冷却し、1N HClの添加により抑制した。白色沈殿物を回収し、1N HClで洗浄し、真空下で2日間乾燥させた。生成物を白色固体として得、さらに精製することなく使用した(3.0g、10.7mmol、32%)。
ステップ2:アシル化および環閉鎖のための一般手順:
Figure 0006909157
カルボン酸をDMF(0.1M)中に取り、HATU(2当量)およびトリエチルアミン(4.5当量)で処理した。上記溶液を室温で15分間撹拌し、その後ステップ1で得たピリミジンを添加した。得られた溶液を室温で16時間撹拌し、その後EtOAcで希釈し、緩衝溶液(pH=7.0)で洗浄した。水層をEtOAcで2回抽出し、混合した有機層をNaSO上で乾燥させた。真空下での上記溶液の濃縮により、茶色油を得、これをRP−HPLCにより精製した。
R=OHについて:上記で得たアミドをイソプロパノール(0.1M)中に取り、tert−ブトキシドナトリウムを添加し(5当量)、混合物を80℃で4時間撹拌した。上記溶液が酸性になり、沈殿物が形成されるまで、酢酸を添加した。沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させた。得られたアルコールを、リン酸トリメチル中のPOClでの0℃で2時間の処理によりリン酸化した。反応をTEAB(1M)で抑制し、直接、RP−HPLCによる精製に供した。
R=PO(OEt)について:上記で得たリン酸エステルを、TMSBr(5.5当量)を含むDMF中の0.7M溶液の処理により加水分解した。室温で16時間撹拌後、反応をMeOH/HO 1/1および1M TEABの添加により抑制した。懸濁液をろ過し、直接、RP−HPLCによる精製に供した。
C8置換プリンの分析データを表4に示す。以下のアナログは、上記に説明する方法により調製した。
Figure 0006909157
イミダゾール活性化mRNAキャップの調製
GMPおよびGDP誘導体のイミダゾール活性化の一般手順:
DMF中のN−アルキル化−GMP/GDP誘導体のトリエチルアンモニウム塩の溶液に、イミダゾール(10当量)、2,2’−ジピリジルジスルフィド(4当量)、およびTEA(2当量)を添加した。反応を室温で5分間撹拌し、その後トリフェニルホスフィン(4当量)を添加し、反応の色が黄色に変わった。室温で16〜18時間撹拌後、アセトン中の1M NaClO(10当量)を反応に添加すると、白色沈殿物が生成した。追加のアセトンを反応に添加し、得られた懸濁液を4℃で20分間冷却し、遠心分離した。上清を注ぎ出し、沈殿物をアセトンで洗浄し、4℃で10分間冷却し、遠心分離した。この洗浄手順をさらに1回または2回繰り返した。得られた沈殿物を真空下で乾燥させて、イミダゾール活性化N−アルキル化GMP/GDP誘導体のナトリウム塩を得た。
−イミダゾリドN−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−5’−GDPナトリウム塩
Figure 0006909157
ジメチルホルムアミド(1.0mL)中のN−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−5’−GDPのトリエチルアンモニウム塩(45mg、0.049mmol)、イミダゾール(50mg、0.742mmol)、2,2’−ジチオジピリジン(65mg、0.297mmol)、トリエチルアミン(207μL、1.484mmol)、およびトリフェニルホスフィン(78mg、0.297mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。アセトン中の過塩素酸ナトリウムの溶液(1M、1mL)を添加し、その後アセトン(40mL)で希釈した。沈殿物を遠心分離により分離し、アセトンで3回洗浄し、真空下で乾燥させて、表題の化合物をナトリウム塩として得た(34mg、93%)。1H NMR (400MHz, D2O) δ ppm: 7.80-7.90 (1H, s), 7.63-7.72 (4H, m), 7.38-7.56 (5H, m), 7.18-7.27 (1H, s), 6.86-6.95 (1H, s), 5.97-6.07 (1H, m), 5.59-5.75 (2H, m), 4.58-4.64 (2H, m), 4.33-4.40 (3H, m), 4.16-4.29 (1H, m), 4.06-4.16 (1H, m). 13C NMR(162 MHz, D2O): δ ppm: 11.712 (1P), 19.863 (1P).LCMS法2 R:1.35分、MS[M−H] 観察値:659.1、計算値:659.1。
−イミダゾリドN−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−5’−GMPナトリウム塩
Figure 0006909157
表題の化合物を、実施例21で説明する方法と類似する方法で合成した。1H NMR (400MHz, D2O) δ ppm: 7.78-7.83 (1H, s), 7.43-7.49 (4H, m), 7.16-7.40 (5H, m), 7.01-7.08 (1H, s), 6.83-6.90 (1H, s), 5.79-5.87 (1H, m), 5.51-5.76 (2H, m), 4.50-4.57 (1H, m), 4.20-4.35 (2H, m), 4.00-4.16 (2H, m). 31P NMR (162 MHz, D2O): δ ppm: 8.134 (1P).LCMS法2 R:1.32分、MS[M−H] 観察値:577.9、計算値:578.2。
7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2−((ヒドロキシ((ヒドロキシ(1H−イミダゾール−1−イル)ホスホリル)オキシ)ホスホリル)オキシ)エトキシ)メチル)−9H−プリン−7−イウム−6−オレート
Figure 0006909157
表題の化合物を、上記に説明する二リン酸エステルのイミダゾール活性化の一般手順に従って合成した。LCMS法5 MS[M−H] 観察値:602.3、計算値:602.1。
−イミダゾリド−N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−2’−O−メチル−5’−GDPナトリウム塩
Figure 0006909157
ステップ1:N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−2’−O−メチル−グアノシン
Figure 0006909157
2’OMe−グアノシン(0.673mmol)および1−(2−ブロモエトキシ)−4−クロロベンゼン(2.70mmol)を、4mlの無水DMSO中に取り、50℃で20時間撹拌した。反応を室温まで冷却し、DMSOで希釈し、分取HPLC[Shimadzu Prep HPLC(Sunfire Prep C18 5μm、100mm×30mmカラム;0〜20分;5〜30% ACN中の0.1%TFA/HO中の0.1%TFA;42mL/分)]上で精製した。生成物画分を集め、トルエンと共沸させながら濃縮して、表題の化合物のトリフルオロ酢酸塩を白色固体として得た(99mg、0.17mmol、26%)。LCMS法2 R=1.38分;MS m/z[M+H] 452.2。
ステップ2:N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−2’−O−メチル−5’−GMP TEA塩
Figure 0006909157
0℃まで冷却した1.0mlのリン酸トリメチル中のN−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−2’−O−メチル−グアノシン(0.085mmol)の溶液に、POCl(0.536mmol)を一滴ずつゆっくりと添加した。反応を0℃で6.5時間撹拌し、その後−20℃まで16時間冷却した。反応をその後、0℃まで2時間温めた。追加のPOCl(0.536mmol)を反応に添加し、反応を0℃で3時間撹拌した。反応を0℃で1M TEAB(水性)(3.5ml)によりゆっくりと抑制した。TEAB添加の完了に際して、反応を室温まで温めて、過剰のPOClの抑制を確実にした。抑制した反応を直接、分取イオン交換クロマトグラフィー[(Tosoh TSKゲルDEAE−5PW、13μm、21.5×150mm、0〜30分:0〜100% 1M TEAB、5ml/分)]上で精製した。生成物画分の凍結乾燥により、表題の化合物のトリエチルアンモニウム塩を白色固体として得、これを直接、次のステップで使用した。LCMS法2 R=1.34分;MS m/z[M+H] 532.9;1H NMR (D2O) δ: 7.16-7.22 (m, 2H), 6.80-6.86 (m, 2H), 6.03 (d, J=3.4 Hz, 1H), 4.78-4.84 (m, 2H), 4.48-4.54 (m, 2H), 4.46 (t, J=5.3 Hz, 1H), 4.25-4.30 (m, 1H), 4.18-4.22 (m, 1H), 4.09-4.17 (m, 1H), 3.96-4.03 (m, 1H), 3.51 (s, 3H), 3.14 (q, J=7.4 Hz, NEt3), 1.21 (t, J=7.3 Hz, NEt3).
ステップ3:P−イミダゾリドN−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−2’−O−メチル−5’−GMPナトリウム塩
Figure 0006909157
1.0mlの無水DMF中のN−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−2’−O−メチル−5’−GMP(0.05mmol)の懸濁液に、イミダゾール(0.514mmol)、2,2’−ジピリジルジスルフィド(0.227mol)、およびTEA(0.072mmol)を添加した。PPh(0.229mmol)をその後、反応に添加すると、色が黄色に変わった。室温で18時間撹拌後、アセトン中の1M NaClO(0.250mmol)を反応に添加し、続いて4mlのアセトンを添加した。得られた懸濁液を4℃で20分間冷却し、遠心分離した。上清を注ぎ出し、得られた沈殿物を5mlのアセトンで洗浄し、4℃で20分間冷却し、再び遠心分離した。この洗浄手順をさらに2回繰り返した。得られたオフホワイトの固体を真空下で乾燥させて、表題の化合物のナトリウム塩(30mg)を得た。この化合物を直接、ステップ4で使用した。LCMS法5 MS(ES):m/z=580.4(M−H)。
ステップ4:N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−2’−O−メチル−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
1mlの無水DMF中のP−イミダゾリドN−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−2’−O−メチル−5’−GMPナトリウム塩(0.05mmol)の溶液に、オルトリン酸トリブチルアンモニウム(A. R. Kore, G. Parmar, Syn. Comm. 2006, 36, 3393-3399中で説明されるように調製した;DMF中の1M、0.250mmol)を一滴ずつ添加し、続いてZnCl(0.051mmol)を添加した。反応を室温で4.5時間撹拌し、その後水(1ml)で抑制し、油っぽい固体になるまで濃縮した。この固体をDMF(1ml)中に取り、アセトン中の1M NaClO(0.500mmol)を添加し、続いて7mlのアセトンを添加した。得られた懸濁液を0℃まで約10分間冷却し、遠心分離し、上清を注ぎ出した。固体をアセトンで1回洗浄し、遠心分離し、上清を注ぎ出した。得られた固体をその後、真空下で乾燥させて、任意の残留有機物を除去し、HO中に取り、分取イオン交換クロマトグラフィー[(Tosoh TSKゲルDEAD−5PW、13μm、21.5×150mm、0〜100% 1M TEAB、5ml/分)]を用いて精製した。生成物画分を集め、濃縮し、エタノールと共沸させて、表題の化合物のトリエチルアンモニウム塩を白色固体として得た(5.7mg、6.6μmol、13%)。LCMS法5 MS(ES):m/z=612.0(M+H);1H NMR (D2O) δ: 9.25 (s, 1H), 7.13 (d, J=8.9 Hz, 2H), 6.79 (d, J=8.9 Hz, 2H), 5.99 (d, J=3.1 Hz, 1H), 4.76-4.87 (m, 2H), 4.40-4.54 (m, 3H), 4.24-4.35 (m, 2H), 4.13-4.23 (m, 2H), 3.50 (s, 3H), 3.13 (q, J=7.3 Hz, NEt3), 1.17-1.23 (m, J=7.3, 7.3 Hz, NEt3).
ステップ5:P−イミダゾリド−N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−2’−O−メチル−5’−GDPナトリウム塩
Figure 0006909157
0.5mlの無水DMF中のN−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−2’−O−メチル−5’−GDP TEA塩(6.55μmol)の懸濁液に、イミダゾール(88μmol)、2,2’−ジピリジルジスルフィド(27.2μmol)、およびTEA(14.3μmol)を添加した。PPh(26.7μmol)をその後、反応に添加すると、色が黄色に変わった。室温で18時間撹拌後、アセトン中の1M NaClO(0.100mmol)を反応に添加し、続いてアセトン(2ml)を添加すると、白色沈殿物が生成した。この懸濁液を4℃で20分間冷却し、遠心分離した。上清を注ぎ出し、得られた沈殿物をアセトン(3ml)で洗浄し、4℃で10分間冷却し、遠心分離した。このアセトン洗浄手順をさらに1回繰り返した。得られた白色固体を真空下で乾燥させて、表題の化合物のナトリウム塩(4.6mg、6.4μmol、97%)を得た。この化合物を直接、mRNAキャッピング反応で使用した。LCMS法5 MS(ES):m/z=660.2(M−H)。
−イミダゾリド−N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−3’−O−メチル−5’−GDPナトリウム塩
Figure 0006909157
ステップ1:N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−3’−O−メチル−5’−グアノシン
Figure 0006909157
3’OMe−グアノシン(0.673mmol)および1−(2−ブロモエトキシ)−4−クロロベンゼン(2.70mmol)を、4mlの無水DMSO中に取り、50℃で20時間撹拌した。反応を室温まで冷却し、DMSOで希釈し、分取HPLC[Shimadzu Prep HPLC(Sunfire Prep C18 5μm、100mm×30mmカラム;0〜20分:5〜30% ACN中の0.1%TFA/HO中の0.1%TFA;42mL/分)]上で精製した。生成物画分を集め、トルエンと共沸させながら濃縮して、表題の化合物のトリフルオロ酢酸塩を白色固体として得た(124mg、0.223mmol、33%)。LCMS法2 R=1.39分;MS m/z[M+H]452.9。
ステップ2:N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−3’−O−メチル−5’−GMP TEA塩
Figure 0006909157
0℃まで冷却した1.0mlのリン酸トリメチル中のN−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−3’−O−メチル−5’−グアノシン(0.115mmol)の溶液に、POCl(0.536mmol)を一滴ずつゆっくりと添加した。反応を0℃で6.5時間撹拌し、その後−20℃まで16時間冷却した(冷凍庫に一晩入れた)。反応をその後、0℃まで2時間温めた。追加のPOCl(0.536mmol)を反応に添加し、反応を0℃で3時間撹拌した。反応を1M TEAB(水性)(3.5ml)で0℃にてゆっくりと抑制した。TEAB添加の完了に際して、反応を室温まで温めて、過剰のPOClの抑制を確実にした。抑制した反応を直接、分取イオン交換クロマトグラフィー[(Tosoh TSKゲルDEAE−5PW、13μm、21.5×150mm、0〜30分:0〜100% 1M TEAB、5ml/分)]上で精製した。生成物画分の凍結乾燥により、表題の化合物のトリエチルアンモニウム塩を白色固体として得、これを得られた状態のままで次のステップにおいて使用した。LCMS法2 R=1.34分;MS m/z[M+H]532.8;1H NMR (D2O) δ: 7.16-7.23 (m, 2H), 6.79-6.87 (m, 2H), 5.94 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.78-4.86 (m, 2H), 4.47-4.52 (m, J=5.0, 5.0 Hz, 2H), 4.36-4.43 (m, 1H), 4.09-4.17 (m, 1H), 4.07 (t, J=5.0 Hz, 1H), 3.93-4.01 (m, 1H), 3.43 (s, 3H), 3.13 (q, J=7.4 Hz, NEt3), 1.21 (t, J=7.3 Hz, NEt3).
ステップ3:P−イミダゾリド−N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−3’−O−メチル−5’−GMPナトリウム塩
Figure 0006909157
1.0mlの無水DMF中のN−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−3’−O−メチル−5’−GMP TEA塩(0.075mmol)の懸濁液に、イミダゾール(0.734mol)、2,2’−ジピリジルジスルフィド(0.340mmol)、およびTEA(0.108mmol)を添加した。PPh(0.343mmol)をその後、反応に添加すると、反応の色が黄色に変わった。室温で18時間撹拌後、アセトン中の1M NaClO(0.375mmol)を添加し、続いて4mlのアセトンを添加した。得られた懸濁液を4℃で20分間冷却し、遠心分離した。上清を注ぎ出し、得られた沈殿物をアセトン(5ml)で洗浄し、4℃で20分間冷却し、遠心分離した。この洗浄手順をさらに2回繰り返した。得られたオフホワイトの固体を真空下で乾燥させて、表題の化合物のナトリウム塩(45mg)を得た。この化合物を直接、ステップ4で使用した。LCMS法5 MS(ES):m/z=580.4(M−H)。
ステップ4:N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−3’−O−メチル−5’−GDP TEA塩
Figure 0006909157
1mlの無水DMF中のP−イミダゾリド−N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−3’−O−メチル−5’−GMPナトリウム塩(0.075mmol)の溶液に、オルトリン酸トリブチルアンモニウム(A. R. Kore, G. Parmar, Syn. Comm. 2006, 36, 3393-3399中で説明されるように調製した;DMF中の1M、0.375mmol)を一滴ずつ添加し、続いてZnCl(0.076mmol)を添加した。反応を室温で4.5時間撹拌し、その後水(1ml)で抑制し、油っぽい固体になるまで濃縮した。この固体をDMF(1ml)中に取り、アセトン中の1M NaClO(1.00mmol)を添加し、続いてアセトン(7ml)を添加した。得られた懸濁液を0℃まで10分間冷却し、遠心分離し、上清を注ぎ出した。固体をアセトンで1回洗浄し、遠心分離し、上清を注ぎ出した。得られた固体をその後、真空下で乾燥させて、任意の残留有機物を除去し、分取イオン交換クロマトグラフィー[(Tosoh TSKゲルDEAD−5PW、13μm、21.5×150mm、0〜100% 1M TEAB、5ml/分)]を用いて精製した。生成物画分を集め、濃縮し、エタノールと共沸させて、表題の化合物のトリエチルアンモニウム塩を白色固体として得た(14.3mg、4.21μmol、8%)。LCMS法5 MS(ES):m/z=610.2(M−H);1H NMR (D2O) δ: 9.30 (s, 1H), 7.15 (d, J=9.0 Hz, 2H), 6.80 (d, J=9.0 Hz, 2H), 5.92 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.77-4.87 (m, 2H), 4.71-4.75 (m, 1H), 4.39-4.49 (m, 3H), 4.23-4.32 (m, 1H), 4.06-4.17 (m, 2H), 3.43 (s, 3H), 3.13 (q, J=7.4 Hz, NEt3), 1.21 (t, J=7.3 Hz, NEt3).
ステップ5:P−イミダゾリド−N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−3’−O−メチル−5’−GDPナトリウム塩
Figure 0006909157
0.5mlの無水DMF中の2−アミノ−7−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−9−((2R,3R,4S,5R)−3−ヒドロキシ−5−(((ヒドロキシ(ホスホノオキシ)ホスホリル)オキシ)メチル)−4−メトキシテトラヒドロフラン−2−イル)−6−オキソ−6,9−ジヒドロ−1H−プリン−7−イウム(4.20μmol)の懸濁液に、イミダゾール(88μmol)、2,2’−ジピリジルジスルフィド(27.2μmol)、およびTEA(14.3μmol)を添加した。PPh(26.7μmol)をその後、反応に添加すると、反応の色が黄色に変わった。室温で18時間撹拌後、アセトン中の1M NaClO(0.100mmol)を反応に添加し、続いてアセトン(2ml)を添加すると、白色沈殿物が生成した。この懸濁液を4℃で20分間冷却し、遠心分離した。上清を注ぎ出し、得られた沈殿物をアセトン(3ml)で洗浄し、4℃で10分間冷却し、遠心分離した。このアセトン洗浄手順をさらに1回繰り返した。得られた白色固体を真空下で乾燥させて、表題の化合物のナトリウム塩(7.2mg)を得た。この化合物を直接、mRNAキャッピング反応で使用した。LCMS法5 MS(ES):m/z=660.2(M−H)。
7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2R,3R,4S,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(((ヒドロキシ((ヒドロキシ(1H−イミダゾール−1−イル)ホスホリル)メチル)ホスホリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−イル)−6−オキソ−6,9−ジヒドロ−1H−プリン−7−イウム
Figure 0006909157
ステップ1:N−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−グアノシン
Figure 0006909157
グアノシン(2.65mmol)および4−ブロモメチルビフェニル(6.07mmol)を無水DMSO(7.5ml)中に取り、室温で60時間撹拌した。反応をDMSOで希釈し、分取RP−HPLC上で精製した。集めた生成物画分を、トルエンと共沸させながら濃縮し、1:1 HO/アセトニトリル中に取り、凍結し、凍結乾燥させて、表題の化合物のトリフルオロ酢酸塩を白色固体として得た。LCMS法1 R=0.94分;MS m/z[M+H]450.0。
ステップ2:7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2R,3R,4S,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(((ヒドロキシ(ホスホノメチル)ホスホリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−イル)−6−オキソ−6,9−ジヒドロ−1H−プリン−7−イウム
Figure 0006909157
−10℃の1.0mlのリン酸トリメチル中のN−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−グアノシン(0.266mmol)の溶液に、−10℃まで冷却した1.0mlのリン酸トリメチル中のメチレンジホスホン酸ジクロリド(1.00mmol)の溶液をゆっくりと添加した。反応を−10℃〜0℃で6.5時間撹拌し、その後−20℃で60時間置いた。反応を、0℃の1M TEAB(9ml)に添加することにより、ゆっくりと抑制した。添加の完了に際して、反応を室温まで温めて、過剰のメチレンジホスホン酸ジクロリドの抑制を確実にした。得られた溶液を直接、分取HPLC[(Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 100mm×30mmカラム;0〜15分:10〜40% ACN/HO中の0.1M TEAB、25ml/分)]上で精製した。生成物画分を集め、凍結し、凍結乾燥させて、表題の化合物のトリエチルアンモニウム塩を白色固体として得た(16mg、0.02mmol、7%)。LCMS法2 R=1.46分;MS m/z[M+H]608.1;1H NMR (D2O) δ: 9.51 (s, 1H), 7.25-7.35 (m, 4H), 7.10-7.25 (m, 5H), 5.70 (d, J=3.4 Hz, 1H), 5.42-5.58 (m, 2H), 4.50 (t, J=3.9 Hz, 1H), 4.40 (t, J=5.1 Hz, 1H), 4.28-4.33 (m, 1H), 4.20-4.28 (m, 1H), 4.06-4.17 (m, 1H), 3.12 (q, J=7.3 Hz, NEt3), 2.17 (t, J=19.7 Hz, 2H), 1.20 (t, J=7.3 Hz, NEt3).
ステップ3:7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2R,3R,4S,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(((ヒドロキシ((ヒドロキシ(1H−イミダゾール−1−イル)ホスホリル)メチル)ホスホリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−イル)−6−オキソ−6,9−ジヒドロ−1H−プリン−7−イウム
Figure 0006909157
1.0mlの無水DMF中の7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2R,3R,4S,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(((ヒドロキシ(ホスホノメチル)ホスホリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−イル)−6−オキソ−6,9−ジヒドロ−1H−プリン−7−イウム(0.016mmol)の溶液に、イミダゾール(0.176mmol)、2,2’−ジピリジルジスルフィド(0.082mmol)、およびTEA(0.029mmol)を添加した。反応を室温で10分間撹拌し、その後トリフェニルホスフィン(0.084mmol)を添加すると、反応の色が黄色に変わった。室温で18時間撹拌後、アセトン中の1M NaClO(0.250mmol)を反応に添加し、続いてアセトン(5ml)を添加すると、白色沈殿物が生成した。得られた懸濁液を4℃で20分間冷却し、遠心分離した。上清を注ぎ出し、沈殿物をアセトン(5ml)で洗浄し、4℃で10分間冷却し、遠心分離した。この洗浄手順をさらに1回繰り返した。得られた沈殿物を真空下で乾燥させて、表題の化合物のナトリウム塩を白色固体として得た(10.8mg、0.013mmol、81%)。この化合物を直接、mRNAキャッピング反応で使用した。LCMS法5 MS(ES):m/z=657.5(M−H)。
7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2R,3R,4S,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(((ヒドロキシ((ヒドロキシ(1H−イミダゾール−1−イル)ホスホリル)アミノ)ホスホリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−イル)−6−オキソ−6,9−ジヒドロ−1H−プリン−7−イウム
Figure 0006909157
ステップ1:7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2R,3R,4S,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(((ヒドロキシ(ホスホノアミノ)ホスホリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−イル)−6−オキソ−6,9−ジヒドロ−1H−プリン−7−イウム
Figure 0006909157
−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−グアノシン(0.177mmol)を、0℃のリン酸トリメチル(2.0ml)中のジクロロホスフィニルホスホルイミド酸トリクロリド(J. Emsley, J. Moore, P.B. Udy, J. Chem. Soc. A 1971, 2863-2864、0.891mmol)の溶液に添加した。反応を0℃で1.5時間撹拌し、その後−20℃まで冷却し、16時間置いた。反応を0℃まで温め、追加のジクロロホスフィニルホスホルイミド酸トリクロリド(0.891mmol)を反応に添加した。LCMS(方法2 RXNMON_Acidic_Polar_PosNeg.olp−ZQ1)によりモニターして少量の出発物質しか残っていないようになるまで、反応を0℃で5時間撹拌した。反応を、0℃の1M TEAB(10ml)にゆっくりと添加することにより抑制した。添加の完了に際して、反応を室温まで温めて、過剰のジクロロホスフィニルホスホルイミド酸トリクロリドの抑制を確実にした。得られた懸濁液をろ過し、ろ過物を分取HPLC[(Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 100mm×30mmカラム;0〜15分:10〜50% ACN/HO中の0.1M TEAB、25ml/分)]に供した。生成物画分を集め、凍結し、凍結乾燥させて、表題の化合物のトリエチルアンモニウム塩を白色固体として得た(13.5mg、0.018mmol、10%)。LCMS法6 計算値:608.1186;発見値:609.1290[M+H];1H NMR (D2O) δ: 9.51 (s, 1H), 7.49-7.57 (m, 4H), 7.38-7.44 (m, 4H), 7.31-7.38 (m, 1H), 5.90 (d, J=3.6 Hz, 1H), 5.55-5.68 (m, 2H), 4.63 (t, J=4.3 Hz, 1H), 4.48 (t, J=5.1 Hz, 1H), 4.29-4.38 (m, 1H), 4.17-4.26 (m, 1H), 4.04-4.17 (m, 1H), 3.13 (q, J=7.3 Hz, NEt3), 1.21 (t, J=7.3 Hz, NEt3).
ステップ2:7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2R,3R,4S,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(((ヒドロキシ((ヒドロキシ(1H−イミダゾール−1−イル)ホスホリル)アミノ)ホスホリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−イル)−6−オキソ−6,9−ジヒドロ−1H−プリン−7−イウム
Figure 0006909157
7−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−2−アミノ−9−((2R,3R,4S,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(((ヒドロキシ(ホスホノアミノ)ホスホリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−イル)−6−オキソ−6,9−ジヒドロ−1H−プリン−7−イウム(0.007mmol)を、1.0mlの無水DMF中に取り、イミダゾール(0.073mmol)、2,2’−ジピリジルジスルフィド(0.036mmol)、およびTEA(0.014mmol)を添加した。反応を室温で5分間撹拌し、その後トリフェニルホスフィン(0.038mmol)を添加すると、反応の色が黄色に変わった。室温で16時間撹拌後、アセトン中の1M NaClO(0.100mmol)を反応に添加し、続いてアセトン(5ml)を添加すると、白色沈殿物が生成した。得られた懸濁液を4℃で20分間冷却し、遠心分離した。上清を注ぎ出し、沈殿物をアセトン(5ml)で洗浄し、4℃で10分間冷却し、遠心分離した。この洗浄手順をさらに1回繰り返した。得られた沈殿物を真空下で乾燥させて、表題の化合物のナトリウム塩を白色固体として得た(2.3mg、3.4μmol、33%)。この化合物を直接、mRNAキャッピング反応で使用した。LCMS法5 MS(ES):m/z=658.3(M−H)。
イミダゾール活性化GDP誘導体の分析データを表5に示す。以下の実施例は、上記に説明するイミダゾール活性化の一般手順に従って、または実施例21〜27で説明する方法に類似する方法で調製した。
Figure 0006909157
Figure 0006909157
イミダゾール活性化GMP誘導体の分析データを表6に示す。以下の実施例は、上記に説明するイミダゾール活性化の一般手順に従って、または実施例21〜27で説明する方法に類似する方法で調製した。
Figure 0006909157
オリゴヌクレオチドおよびRNAのキャッピングのために、上記に示す実施例で得られたイミダゾール活性化一および二リン酸塩を、RNAse非含有水中に溶解して、HO中のイミダゾール活性化GMP/GDP誘導体の20mM溶液を得た(H−NMRにより決定される、試料中に存在する活性化イミダゾールの量に基づいて)。
オリゴヌクレオチドの3’末端改変の一般手順:
オリゴ5−/5Phos/rGrArAr ArArA rArArAr ArA−3(オリゴヌクレオチド1)および5−/5Phos/rGrU/iFluorT/rUrCrG rCrCrA rUrU/i6−TAMN/rArArA rArArA rArArA rA−3(オリゴヌクレオチド2)をIDTから購入した。
手順A(濃縮反応):PBS緩衝液中に10μMオリゴヌクレオチドを含有する溶液を、50×NaIO(5mMストック溶液、500μM最終濃度)で処理し、0℃で1時間維持した。得られた溶液を、100×NaSO(10mMストック溶液、1mM最終濃度)で処理し、室温にした。10分後、水中の100×求核試薬を添加し(10mMストック溶液、1mM最終濃度)、溶液を室温で一晩維持した。上記溶液をPrinceton Separation CS100スピンカラムを用いて脱塩した。
手順B(還元的アミノ化反応):PBS緩衝液中に10μMオリゴヌクレオチドを含有する溶液を、50×NaIO(5mMストック溶液、500μM最終濃度)で処理し、0℃で1時間維持した。得られた溶液を、200×NaSO(10mMストック溶液、2mM最終濃度)で処理し、室温にした。10分後、100×求核試薬(水中の10mMストック溶液、1mM最終濃度)およびNaBHCN(水中の100mMストック溶液、10mM最終濃度)を添加した。上記溶液を37℃で一晩振盪し、Princeton Separation CS100スピンカラムを用いて脱塩した。
3’改変オリゴヌクレオチドの分析データを表7に示す。以下の実施例は、上記に説明する一般手順に従って調製した。
Figure 0006909157
Figure 0006909157
mRNAの3’末端改変の一般手順:
水中のmRNA(0.5〜1.5mg/mL、90μL)を、NaIIO(3M NaOAc緩衝液中の0.1M、pH5.2、最終濃度10mM)で処理し、溶液を暗条件で氷上にて1時間維持した。試料をPrinceton Separations Centrispinカラムを用いて脱塩し、PBS緩衝液で平衡化した。上記溶液を適切な求核試薬(5mMの最終濃度のためにHOまたはDMSO中)で処理し、HOで0.75倍に希釈し、500rpmで室温にて2時間振盪した。得られた溶液をPrinceton Separations CentriSpin 10カラム(PBSで平衡化、その後HOで平衡化)で2回脱塩した。得られたRNA溶液を、LiCl沈殿によりさらに精製した。
生物学的データ
ビオチン化および表面固定化hEIF4Eへのキャップアナログ結合の分析:
二重ヒスチジンおよびアビジンタグ付きヒトEIF4E(His6−3C−avi−eIF4E)を、8LのTB培地中で発現させた。0.4mM IPTGによる誘発を2.0 OD600で行い、細胞を15 OD600で回収した。225グラムのペレットを緩衝液(50mM Tris、500mM NaCl、2mM MgCl、1mM TCEP、pH7.5;10%グリセロール、プロテアーゼ阻害剤、およびDNaseを含有する)中に600mLの体積になるように希釈し、マイクロフルイダイザーに1回通す。試料を、5mL HisTrap HP IMAC上に4.0mL/分 IMACにて、1カラム体積の25mM〜500mMイミダゾール勾配により流した。GST−PreScissionプロテアーゼ(2mg、自家製)を試料に添加し、4℃で一晩反応させた。切断した液溜まりを、重力カラム中の0.5mL GSTおよび0.5 IMAC樹脂に通した。試料体積を、50mM Tris pH7.5、1mM TCEPを用いて800mLに増大し、5mLのhiTrap SP FFに4.0mL/分で0〜1M NaCl勾配により20カラム体積にわたり通した。試料をその後、124mL S75ゲルろ過カラム上に20mg/mLで注入した。最終的なAvi−eIF4E(26931Da)を、1×ビシン緩衝液中に1mg/mLになるように希釈し、体積は2.5mgになり、ATP/ビオチン混合物と混合した(10mM ATP、10mM Mg(OAc)、50μM d−ビオチン最終)。ビオチンリガーゼ(自家製の25μg Bir A)を反応に添加した。反応をEppendorf ThermoMixer R上で30℃にて60分間混合しながら(500rpm)行い、LC−MSを用いて完了をチェックした。試料に、100μlの固定化グルタチオン(緩衝液で1:1)を添加し、4℃で15分間混合して、C3およびBir3を結合させ、遠心分離により除去した。試料を、20mM HEPES、100mM KCl、1mM DTT、pH7.5で平衡化した2つの連続PD−10カラムを用いて緩衝液交換した。
eIF4E安定性が低いため、ストレプトアビジンコーティング済みチップを準備し、Biacore T200上で10℃にて流した。eIF4E(0.04mg/mL、150μl)は、Series S Sensor Chip SA(GE Life Sciences、BR−1005−31)の試料チャネルに、5000〜7000RU(応答単位)の表面密度まで結合した。緩衝液は、1×PBS、50mM NaCl、0.1%グリセロール、0.1%CHAPS、および1%DMSOを用いて、30μL/分でチップ上を流れた。様々なキャップアナログの試料を、100μM〜1nM未満の範囲内の様々な濃度に希釈した。試料をBiacoreチップに注入し、2分間の会合時間および5分間の解離時間を有した。ブランクを引くために、いくつかの緩衝液注入を各試料について行った。
Biacore T200評価ソフトウェアを用いて全てのセットについて分析を行った。全ての化合物についての結合分析を、1μM化合物での応答単位として報告し、ここで、より高いRU値は、表面固定化eIF4Eタンパク質へのより大きなリガンド結合として解釈される。1サブセットの化合物を、速度論結合分析および熱力学(定常状態親和性)結合分析のいずれかまたは両方を用いてさらに特徴付けて、解離定数を決定した。定常状態親和性フィットを初期設定で行った(4秒間、その後5秒間ウィンドウでの注入のための停止)。速度論フィットは通常、1:1結合モデルで行い、一定RI=0および全ての他の変数は包括的にフィットするように設定した。
上記に説明する方法を用いたキャップアナログのBiacore結合データを、表8に示す。
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
EIF4Eへのキャップアナログの競合結合のFRETアッセイ
材料:Hisタグ付きeIF4Eタンパク質を、Fitzgerald Industries International(80R−125;Acton、MA)から購入し、tRNAを、SIGMA(R5636;St.Louis、MO)から購入した。ビオチン化20ヌクレオチドRNAオリゴ(5’Phos/rGrGrA rCrCrC rCrUrC rUrCrC rCrUrC rCrCrC rCrCビオチン−3’)を、Integrated DNA Technologies(Coralville、IA)から購入した。ユーロピウム標識抗his抗体を、Perkin Elmer(AD0110;Waltham、MA)から購入し、alexa fluor 647を接合したストレプトアビジンを、Life Technologies(S32357;Grand Island、NY)から購入した。
eIF4E結合のTR−FRETアッセイ:
TR−FRETアッセイを、PBS(pH7.4)、0.02% Tween、および0.1% BSAのアッセイ緩衝液中で、4つの別々の追加のステップを用いて行った。最初に、5μlのHis−eIF4E(10nM)およびtRNA(0.1mg/ml)を黒壁384ウェル小体積プレートに添加した。次に、1μl/ウェルの新たに希釈した化合物を、Beckman Coulter Biomek FX液体ディスペンサーを用いて、1%の最終DMSO濃度で添加した。化合物およびeIF4Eを室温で15分間結合させた。第3の添加は、全てのウェルへの4μlの化学キャップされた7mGDPイミダゾールmRNA−ビオチン(10nM)の添加からなるが、ただし、1つのカラムは、バックグラウンド対照として使用するために緩衝液のみを含有した。結合反応を室温で1時間インキュベートした。最後に、5μlのユーロピウム標識抗His抗体(10nM)およびalexa fluor 647を接合したストレプトアビジン(10nM)TR−FRET検出試薬を各ウェルに添加し、光から保護して室温で1時間インキュベートした。プレートをEnvisionプレートリーダー(Perkin−Elmer)上で読み取って、Alexa fluor(665nm)およびユーロピウム(615nm)の両方からのシグナルを測定した。キャップアナログ濃度の関数としてのalexa fluorとユーロピウム蛍光との比を、データ分析のために計算し、データをGraph Padで標準のEC50阻害曲線にフィットさせた。
上記に説明する方法を用いたN−アルキル化GMP誘導体のFRETアッセイデータを、表9に示す。
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
5’一リン酸mRNAの生成
標準のT7転写反応は5’三リン酸mRNAをもたらし、これは、三リン酸構造が最終生成物で所望される場合、イミダゾールリン酸活性化キャップアナログと適合性でない。本明細書で説明するイミダゾール活性化キャップアナログを用いて標準の三リン酸キャップ構造を生成するために、RNA基質は、化学キャッピングのための5’一リン酸mRNA(イミダゾール−二リン酸キャップアナログを用いる場合)または5’二リン酸mRNA(イミダゾール−一リン酸キャップアナログを用いる場合)のいずれかを有しなければならない。一または二リン酸5’末端mRNAを生成する試みで、10mM GMPまたは10mM GDPのいずれかの転写反応への添加を試験した。10mM GMPは95%を超える5’一リン酸mRNAを産生したが、10mM GDPは完全に転写反応を阻害した。それゆえ、5’三リン酸キャップmRNA構造の生成のために、本発明者は、10mM GMPを含有する転写反応およびイミダゾール−二リン酸活性化キャップアナログの使用に焦点を当てた。
mRNAのインビトロ転写(レプチンおよびルシフェラーゼ):
インビトロ転写のためのDNA鋳型を生成するために、プラスミドpGEM−oT7−TEV−oK−Gluc(NcoI)−2hBG−(NotI)−120AまたはpGEM−oT7−TEV−hLeptin−GAopt−2hBG−120Aを、制限酵素BspQ1(New England Biolabs、Ipswich、MA)で製造業者のプロトコルに従って直鎖状にした。直鎖状DNAベクターを、3倍体積の100%エタノールおよび1/10体積の3M NaOAc、pH5.1での沈殿により精製した。この次に70%エタノールで洗浄し、DNAを水中に再懸濁した。
40mM Tris−HCl、pH8、8mM MgCl、1mM各NTP、10mM DTT、2mMスペルミジン、0.004U/μL無機ピロホスファターゼ(New England Biolabs、Ipswich、MA)、1U/μL RNase阻害剤(New England Biolabs、Ipswich、MA)、5U/μL T7 RNAポリメラーゼ(New England Biolabs、Ipswich、MA)、および0.2μg/μLの直鎖状プラスミドDNA中で、インビトロ転写を行った。
mRNA調製が5’末端化学キャッピングのためである場合、10mMのGMP(Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)を転写反応中に添加した。反応を37℃で1.5時間インキュベートした。DNA鋳型を、0.04U/μLのTURBO DNase(Thermo Fisher、Waltham、MA)を添加することにより消化し、37℃でさらに30分間インキュベートした。転写産物をLiCl(最終濃度2.81mM)により沈殿させ、続いて70%エタノールで洗浄した。ペレットをヌクレアーゼ非含有水中に再懸濁した。
RNAの化学キャッピング:
使用したRNAは、5’一リン酸塩で合成した20ヌクレオチド合成RNA分子(Integrated DNA Technologies:5’−P−rGrGrArCrCrCrCrUrCrUrCrCrCrUrCrCrCrCrCrC−3’)、または上記に説明するようにインビトロ転写した5’一リン酸含有mRNA(ガウシアルシフェラーゼmRNAまたはヒトレプチンmRNA)のいずれかであった。3’改変および非改変RNAの両方を使用した。
RNA溶液を最初に、65℃で10分間加熱することにより、水中で変性させた。上記混合物を氷上で5分間冷却し、その後キャッピング緩衝液(100mM MES緩衝液、pH6.0、100mM NaCl、および5mM MnCl)に添加した。イミダゾール活性化キャップアナログをその後、5mMの最終濃度になるように、反応に添加した。反応をThermoshaker(Grant Instrument、Cambridge、UK)中で室温にて一晩行った。EDTAを50mMの最終濃度になるように添加することにより、反応を抑制した。キャップされた生成物を、Amicon Ultra Centrifugal Filter Unit(Millipore、Billerica、MA)を用いて脱塩した。生成物を、LiCl沈殿(最終2.81mM LiCl)でさらに精製し、70%エタノールで洗浄した。ペレットを、ヌクレアーゼ非含有水中に再懸濁した。
いくつかの場合、化学キャップされたmRNAを、Waters XBridge Shield RP18 3.5μm 2.1×100mmカラムを用いる逆相HPLCを用いてさらに精製した(表13)。移動相Aは水中の0.1Mトリエチルアンモニウム酢酸塩(TEAA)であり、移動相Bは75%水/25%アセトニトリル中の0.1M TEAAであった。カラム流速は0.8ml/分であり、カラム温度は65℃であった。画分を手動で回収した。
Figure 0006909157
20ヌクレオチド合成RNAオリゴマーのキャッピングのLC/MS分析:
キャップされたオリゴヌクレオチドおよび非キャップオリゴヌクレオチドを、Waters Acquity UPLC BEH C18、1.7μm、100Å、2.1×75mmカラム上で分解した。水性移動相は、0.8μM EDTA、7.15mMトリエチルアミン、および192.3mMヘキサフルオロイソプロパノールを含有した。有機移動相は、メタノールである。カラムを65℃で維持し、流速は0.35mL/分であった。典型的な勾配は、2分間で5%〜16%有機物に傾斜し、続いて20分間で16%〜25%傾斜した。オリゴヌクレオチドのHPLC後MS分析を、Thermo LTQ−Orbitrap XLまたはABSciex 6500 Q Trapのいずれかを用いて行った。質量分析計を、ESI−MSネガティブモードで作動させ、735〜1550m/zをスキャンした。
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
Figure 0006909157
ルシフェラーゼmRNAのトランスフェクション、および発光読み出し
細胞培養:HEK293を、96ウェルポリDリジンコート済みプレート中に30,000細胞/ウェルの密度で播種し、37℃、5%COのインキュベーターで一晩インキュベートする。培養培地はEMEM(ATCC、カタログ番号30−2003)、10% FBS(Invitrogen)であり、抗生物質は含まない。
mRNAトランスフェクション:100ng/ウェルのmRNAを、0.4μl/ウェルのDharmaFECT formulation2(ThermoScientific T−2002−01)を用いてトランスフェクトする。これは、1:4の比のmRNA対トランスフェクション試薬である。mRNAおよびトランスフェクション試薬を、OptiMEM中で混合して、10μl/ウェルの最終体積を得る。混合物を室温で20分間インキュベートする。一晩培養した培地を、プレートを反転させることにより細胞から除去する。90μlの新しい培養培地を各ウェルに添加する。10μlのmRNA混合物を各ウェルに添加する。プレートを37℃、5%COで24時間インキュベートする。
培地回収:ガウシアルシフェラーゼタンパク質が培地中に分泌される。培地を回収するために、90μlの培地を細胞からv底96ウェルプレートに移す。プレートを1000rpmで5分間遠心分離する。80μlの上清を新しいv底プレートに移し、凍結するか、または直接、ルシフェラーゼ発現アッセイで使用する。
ルシフェラーゼ発現アッセイ:BioLuxガウシアルシフェラーゼアッセイキット(New England Biolabs カタログ番号E3300L)を、ルシフェラーゼアッセイを行うために使用する。BioLux gLUC基質の1:100希釈物をアッセイ緩衝液中に作製する(10μlの基質:1000μlのアッセイ緩衝液)。20μlのトランスフェクション培地を96ウェル白色透明底プレート(Greiner bio−one 655095)に添加する。プレートを、FlexStation 3マイクロプレートリーダー(Molecular Devices)を用いて読み取る。時間0で、50μLの基質混合物を培地プレートに添加し、データを60秒間収集する。相対的発光単位(RLU)は30秒でピークに達し、結果をこの時点を用いて計算する。%ルシフェラーゼ活性を、各改変mRNAのRLUを酵素キャップされたCap−0 mRNAのRLUについて正規化し、100倍することにより計算する。
スキーム16:HPLC精製化学キャップされたmRNAと比較した、酵素キャップされたHPLC精製mRNA(Cap−1)のルシフェラーゼ活性。
Figure 0006909157
スキーム17:化学キャップされたmRNAと比較した、酵素キャップされたmRNA(キャップ−0)のルシフェラーゼ活性。
Figure 0006909157
キャップされたレプチンmRNAのトランスフェクション、および発光読み出し
細胞培養:HEK293細胞を、96ウェルポリDリジンコートされたプレート中に30,000細胞/ウェルの密度で播種し、37℃、5%COのインキュベーターで一晩インキュベートする。培養培地はEMEM(ATCC、カタログ番号30−2003)、10% FBS(Invitrogen)であり、抗生物質は含まない。
mRNAトランスフェクション:100ng/ウェルのmRNAを、0.4μl/ウェルのDharmaFECT formulation2(ThermoScientific T−2002−01)を用いてトランスフェクトする。これは、1:4の比のmRNA対トランスフェクション試薬である。mRNAおよびトランスフェクション試薬を、OptiMEM中で混合して、10μl/ウェルの最終体積を得る。混合物を室温で20分間インキュベートする。一晩培養した培地を、プレートを反転させることにより細胞から除去する。90μlの新しい培養培地を各ウェルに添加する。10μlのmRNA混合物を各ウェルに添加する。プレートを37℃、5%COで24時間インキュベートする。
培地回収:タンパク質が培地中に分泌される。培地を回収するために、90μlの培地を細胞からv底96ウェルプレートに移す。プレートを1000rpmで5分間遠心分離する。80μlの上清を新しいv底プレートに移す。
ヒトレプチンタンパク質ELISAアッセイ:マウス血漿中のヒトレプチンをELISAにより測定した。R&D systems duosetから購入した抗体(カタログ番号DY398E、捕獲抗体についてパート番号840279および検出抗体についてパート番号840280)を、PBSを用いて再構成し、再びPBSを用いて滴定した。捕獲抗体で、白色Nunc(登録商標)Maxisorp 384ウェルプレート(カタログ番号460372)上を、30μl/ウェルで4μg/mLにてコーティングした。室温で一晩のインキュベーション後、捕獲抗体を吸引し、プレートを90μL/ウェルのKPLミルクブロッカー(カタログ番号50−82−00)により室温で2時間ブロックした。インキュベーションが完了すると、プレートを吸引し、組換え標準および試料を30μL/ウェルでプレートに添加し、37℃で2時間、600rpmにて振盪した。試料/標準希釈物を、カゼイン試料希釈液(0.7%カゼイン、1.7mM第一リン酸ナトリウム、8.1mM第二リン酸ナトリウム七水和物、0.15M NaCl、0.7% Triton X−100、および0.1%アジ化ナトリウム)を用いて作製した。続いて、Teknovaプレート洗浄溶液(カタログ番号P1192)を用いて、100μl/ウェルで洗浄/吸引を3回行った。次に、検出抗体を、カゼイン検出抗体希釈液(0.4%カゼイン、1.7mM第一リン酸ナトリウム、8.1mM第二リン酸ナトリウム七水和物、0.15M NaCl、および0.1%アジ化ナトリウム)を用いて12.5ng/mLに希釈し、30μl/ウェルで添加し、室温で2時間置いた。このインキュベーション後、プレートを再び洗浄し、HRP希釈緩衝液(1.7mM第一リン酸ナトリウム、8.1mM第二リン酸ナトリウム七水和物、0.145M NaCl、0.1%クロロアセトアミド、1%BSAプロテアーゼ非含有、および0.05% Tween 20)中の1:1250希釈のポリ−ストレプトアビジン−HRP(カタログ番号21140)の溶液を各ウェルに添加し(30μl/ウェル)、室温で30分間インキュベートした。最終的な洗浄/吸引により、HRP溶液を除去し、化学発光基質を30μL/ウェルで添加した(カタログ番号1859678および1859679)。プレートを、SpectramaxM5プレートリーダーを用いて50msの積分時間で迅速に読み取った。ELISAの動的範囲は、5〜150pMのヒトレプチンである。
スキーム18:化学キャップされたHPLC精製mRNAでのレプチン発現データ。
Figure 0006909157
HEK293細胞S100抽出物:S100抽出物を、S100調製の標準プロトコルに従って調製した。HEK293(Thermo Scientific SH30521.02)細胞を、80% FreeStyle 293(Invitrogen 12338)および20% SFM4中で、8%COにて加湿大気で、100rpmで回転する軌道振盪器上にて生育させた。2.5×10細胞を、臨床用遠心機で1,500rpmにて5分間ペレット化した。ペレットを1Lの氷冷DPBS中で洗浄し、再び臨床用遠心機で4℃にて1,500rpmで10分間回転させた。上清を除去し、細胞ペレットを250mlの氷冷PBS中に再懸濁し、ピペッティングにより破壊し、臨床用遠心機で4℃にて1,700rpmで6分間回転させた。上清を除去し、ペレットを5倍体積の緩衝液A(10mM HEPES−KOH、pH7.9、1.5mM MgCl、10mM KCl、新たに添加した0.5mM DTT)中に再懸濁した。細胞を氷上で10分間インキュベートし、2,000rpmで10分間回転させ、上清を除去した。追加の体積の緩衝液Aを添加し、ペレットを、緩いダンス型乳棒ホモジナイザーを5往復することにより破壊した。細胞を、きついダンス型乳棒ホモジナイザーを15往復することにより溶解し、顕微鏡を用いて溶解を確認した。溶解した材料を、臨床用遠心機で4℃にて4,500rpmで10分間回転させた。上清を除去し、S100抽出物を作製するために使用した。0.11倍体積の緩衝液B(0.3M HEPES−KOH、pH7.9、1.4M KCl、30mM MgCl)をS100に添加し、反転することにより穏やかに混合し、超遠心機で4℃にて102,000gで1時間回転させた。上清を除去し、冷却した15mL円錐管に入れた。脂質層の下の下層からの透明な上清を除去し、1Lの緩衝液D(20mM HEPES−KOH、pH7.9、20%グリセロール、0.1M KCl、0.2mM EDTA、0.5mM DTT、0.5mM PMSF)に対して4℃で5時間を超えて透析した。S100抽出物を、すぐに使用できるまで、少ない一定分量で80℃にて保存した。
FRET RNA分解アッセイ:RNA分解アッセイを、Uhler et al J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 14230-14231のプロトコルに従って、いくらかの改変を伴って行った。オリゴ5−/5Phos/rGrU/iFluorT/ rUrCrG rCrCrA rUrU/i6−TAMN/rArArA rArArA rArArA rA −3および5−/5Phos/rGrU/iFluorT/rUrCrG rCrCrA rUrU/i6−TAMN/rArArA rArArA rArArA rA/3BIO−3をIDTから購入し、RNA分解アッセイで使用した。アッセイ緩衝液は、130mM K−グルタミン酸塩pH7.5、1mM MgClからなった。実験の直前にDTTを10mMの最終濃度になるように添加した。100μMまたは200μMのオリゴを、それぞれ、反応体積25μLおよび50μLによって使用した。S100抽出物は、0.3%〜20% v/vで変化し、緩衝液Dは、全ての試料について全反応体積の20%であった。全ての反応を、384ウェルプレートで37℃にて行った。100秒で、S100抽出物をオリゴ緩衝液混合物に添加した。フルオレセインを490nmで励起し、蛍光放射を520nmおよび585nmで測定した。データを毎分2時間収集した。FRET比Q(=F585/F520)を計算し、初期値Qについて正規化した。データをPrism 5.0を用いて、単一指数関数減衰関数y=y−Plateauexp(−KX)+Plateauにフィットさせた。ミカエリス−メンテンパラメータを抽出するために、%S100[X]に対する速度定数kdecの依存性を、Prism 5.0を用いて、ミカエリス−メンテン式Y=Vmax X/(Km+X)にフィットさせた。
Figure 0006909157
Figure 0006909157
mRNAの3’末端改変
ルシフェラーゼ3’末端改変mRNAのトランスフェクション、および発光読み出し:
細胞培養:HEK293細胞を、96ウェルポリDリジンコート済みプレート中に30,000細胞/ウェルの密度で播種し、37℃、5%COのインキュベーターで一晩インキュベートする。培養培地はEMEM(ATCC、カタログ番号30−2003)、10% FBS(Invitrogen)であり、抗生物質は含まない。
mRNAトランスフェクション:30ng/ウェルのmRNAを、0.4μl/ウェルのDharmaFECT formulation2(ThermoScientific T−2002−01)を用いてトランスフェクトする。mRNAおよびトランスフェクション試薬を、OptiMEM中で混合して、10μl/ウェルの最終体積を得る。混合物を室温で20分間インキュベートした。一晩培養した培地を、プレートを反転させることにより細胞から除去した。90μlの新しい培養培地を各ウェルに添加し、10μlのmRNA混合物を各ウェルに添加した。プレートを37℃、5%COで24時間インキュベートする。
培地回収:ガウシアルシフェラーゼタンパク質が培地中に分泌される。培地を回収するために、トランスフェクション24時間後、90μlの培地を細胞からv底96ウェルプレートに移し、1000rpmで5分間遠心分離した。80μlの上清を新しいv底プレートに移し、凍結するか、または直接、ルシフェラーゼ発現アッセイもしくはレプチンELISAで使用した。
ルシフェラーゼ発現アッセイ:BioLuxガウシアルシフェラーゼアッセイキット(New England Biolabs カタログ番号E3300L)を、ルシフェラーゼアッセイを行うために使用する。BioLux gLUC基質の1:100希釈物をアッセイ緩衝液中に作製する(10μlの基質:1000μlのアッセイ緩衝液)。20μlのトランスフェクション培地を96ウェル白色透明底プレート(Greiner bio−one 655095)に添加する。プレートを、FlexStation 3マイクロプレートリーダー(Molecular Devices)を用いて読み取る。時間0で、50μLの基質混合物を培地プレートに添加し、データを60秒間収集する。相対的発光単位(RLU)は30秒でピークに達し、結果をこの時点を用いて計算する。%ルシフェラーゼ活性を、各改変mRNAのRLUを酵素キャップされたCap1 mRNAのRLUについて正規化し、100倍することにより計算する。
Figure 0006909157
Figure 0006909157
本明細書全体を通して、様々な出版物が参照されている。本発明が属する分野の状態をより完全に説明するために、これらの出版物の開示はそれらを全体として、本明細書中で参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、開示される実施形態を参照して説明されているが、当業者は、上記に詳述される特定の実施例および研究は単に本発明の例示であることを容易に理解するであろう。様々な改変が本発明の趣旨から逸脱することなくなされ得ることが理解されるべきである。したがって、本発明は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。

本発明は以下の態様を含み得る。
[1]
式Iの化合物またはその塩
Figure 0006909157
であって、式中、
が、
Figure 0006909157
、キャップ0、キャップ1、
Figure 0006909157
であり、ただしZ が、
Figure 0006909157
、キャップ0、またはキャップ1である場合、−A −R および−A −R の両方と
もが−OHであることはなく、かつA が無ではなく;
が、無、または−O−、−S−、任意選択で置換された低級アルキル、任意選択で
置換されたアミノアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテ
ロアリール、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケ
ニル、任意選択で置換されたヘテロシクリル、
Figure 0006909157
からなる群から選択される結合部分であり;
およびA が独立して、無、NH、S、およびOからなる群から選択され;
が、無、または>CR 、>NR 、>NNR 、>NOR 、>S、お
よび>Oからなる群から選択され;
Yが、無、または任意選択で置換された低級アルキル、任意選択で置換されたアルケニ
ル、任意選択で置換されたアルキニル、−(CH OR 15 、−(CH COO
15 、および−(CH C(O)NR 12 からなる群から選択される結合部分であ
り;
が、H、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアル
ケニル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、および
任意選択で置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され;
が、H、−OH、任意選択で置換されたアルキル、−C(O)NR 12 13 、お
よび−NR 12 13 からなる群から選択され;
、R 、およびR が独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、ポリアミン
、PEG、−(CH n1 NR 12 13 、−(CH n1 NR 14 C(O)R 15
、−(CH n1 OR 15 、−(CH n1 C(O)OR 15 、−(CH n1
(O)R 15 、−(CH n1 C(O)NR 12 13 、−O−(CH n3 −C(
O)−(NR 12 −C(O)−X 、−O−(CH n3 −C(O)−[NR 12
−C(O)−(CH n3 1〜3 −X からなる群から選択されるか、またはR
よびR が一緒になって環を形成し、ここで該環が、任意選択で置換され、かつ10〜8
0個の環原子を含有し、その中の10〜40個の環原子がヘテロ原子であってもよく、ま
たはR およびR が一緒になって3〜8員環を形成し、ここで該環が、任意選択で置換
され、かつその中の1〜6個の環原子がヘテロ原子であってもよく;
、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、およびR 16 が独立して、H、任意
選択で置換された低級アルキル、および任意選択で置換されたアシルからなる群から選択
され;
が、Hおよび任意選択で置換された低級アルキルからなる群から選択され;
10 が、H、−NR 12 13 、および−OR 16 からなる群から選択され;
nが、1〜4であり;
n1が、0〜10であり;
n2が、1〜12であり;
n3が、1〜8であり;
Xが、O、S、NH、および任意選択で置換されたアルカンジイルからなる群から選択
され;
が、
Figure 0006909157
からなる群から選択され;
およびR が独立して、Hおよび−OR 16 からなる群から選択されるか、または
およびR が一緒になってO−Q−Oを形成し;
Qが、−CH −および−C(Me) −からなる群から選択され;
が、親和性部分および検出部分からなる群から選択され;並びに
が、核酸塩基である、化合物またはその塩。
[2]
以下の式
Figure 0006909157
を有し、式中、
変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物。
[3]
以下の式
Figure 0006909157
を有し、式中、
変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物。
[4]
以下の式
Figure 0006909157
を有し、式中、
変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物。
[5]
以下の式
Figure 0006909157
を有し、式中、
が、
Figure 0006909157
、キャップ0、およびキャップ1からなる群から選択され、ただしA2が無でないか、ま
たは−A −R および−A −R の両方ともが−OHであることはなく、
他の変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物。
[6]
Figure 0006909157
からなる群から選択される構造を含む、請求項5に記載の化合物。
[7]
以下の式
Figure 0006909157
を有し、式中、
−A −R および−A −R が、−OHであり、
が、無であり、
が、核酸塩基であり、
他の変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物。
[8]
Figure 0006909157
からなる群から選択される構造を含む、請求項7に記載の化合物。
[9]
以下の式
Figure 0006909157
を有し、式中、
−A −R および−A −R が、−OHであり、
が、無であり、
が、核酸塩基であり、
他の変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物。
[10]
以下の式
Figure 0006909157
を有し、式中、
−A −R および−A −R が、−OHであり、
が、無であり、
が、核酸塩基であり、
他の変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物。
[11]
式IXの化合物またはその塩
Figure 0006909157
であって、式中、
Zが、−OH、
Figure 0006909157
からなる群から選択され、
n4が、0〜2であり、
他の変数が、式1で定義されるとおりである、化合物またはその塩。
[12]
Figure 0006909157
からなる群から選択される構造を含む、請求項11に記載の化合物。
[13]
式Xの化合物またはその塩
Figure 0006909157
であって、式中、
Zが、−OH、
Figure 0006909157
からなる群から選択され、
n4が、0〜2であり、
他の変数が、式Iで定義されるとおりである、化合物またはその塩。
[14]
Figure 0006909157
からなる群から選択される構造を含む、請求項13に記載の化合物。
[15]
式XIの化合物またはその塩
Figure 0006909157
であって、式中、
Zが、−OH、
Figure 0006909157
からなる群から選択され、
n4が、0〜2であり、
他の変数が、式Iで定義されるとおりである、化合物またはその塩。
[16]
Figure 0006909157
からなる群から選択される構造を含む、請求項15に記載の化合物。

Claims (12)

  1. 式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩
    Figure 0006909157
    であって、式中、
    が、
    Figure 0006909157
    であり;
    が、無、または−O−、−S−、任意選択で置換されたC1〜6アルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、任意選択で置換されたシクロアルキル、
    Figure 0006909157
    からなる群から選択される結合部分であり;ここで、前記アリールは、フェニルおよびナフチルからなる群から選択され、前記ヘテロアリールは、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、ピラニル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾピラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、およびベンゾチエニルからなる群から選択され、および前記シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、およびシクロデシルからなる群から選択され;
    およびAが独立して、無、NH、S、およびOからなる群から選択され;
    が、無、または>CR、>NR、>NNR、>NOR、>S、および>Oからなる群から選択され;
    Yが、任意選択で置換されたC1〜6 アルカンジイル、任意選択で置換されたC2〜6 アルケンジイル、−(CH 15 、−(CH )−15 、および−(CH C(O)12 )−からなる群から選択される結合部分であり;
    が、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、および任意選択で置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され;ここで、前記アリールは、フェニルおよびナフチルからなる群から選択され、および前記ヘテロアリールは、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、ピラニル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾピラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、およびベンゾチエニルからなる群から選択され;
    が、−NR1213であり;
    およびRが、Hであり;
    が、H、C1〜6アルキル、PEG、−(CHn1C(O)R15、−O−(CHn3−C(O)−(NR12−C(O)−X、および−O−(CHn3−C(O)−[NR12−C(O)−(CHn31〜3−Xからなる群から選択され;
    、R11、R12、R13 およびR16が独立して、HおよびC1〜6アルキルからなる群から選択され;
    15 が、無およびC 1〜6 アルカンジイルからなる群から選択され;
    が、HおよびC1〜6アルキルからなる群から選択され;
    10が、H、−NR1213、および−OR16からなる群から選択され;
    nが、1〜4であり;
    n1が、0〜10であり;
    n2が、1〜12であり;
    n3が、1〜8であり;
    Xが、O、S、およびNHからなる群から選択され;
    が、
    Figure 0006909157
    からなる群から選択され;
    およびRが独立して、Hおよび−OR16からなる群から選択され;
    が、ビオチンおよびジゴキシゲニンからなる群から選択され;並びに
    が、核酸塩基である、化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. 以下の構造
    Figure 0006909157
    を有し、式II中、
    変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  3. 以下の構造
    Figure 0006909157
    を有し、式III中、
    変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  4. 以下の構造
    Figure 0006909157
    を有し、式IV中、
    変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  5. 以下の構造
    Figure 0006909157
    を有し、式VI中、
    −A−Rおよび−A−Rが、−OHであり、
    が、無であり、
    が、核酸塩基であり、
    他の変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  6. Figure 0006909157
    からなる群から選択される構造を含む、請求項5に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  7. 以下の構造
    Figure 0006909157
    を有し、式VII中、
    −A−Rおよび−A−Rが、−OHであり、
    が、無であり、
    が、核酸塩基であり、
    他の変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  8. 以下の構造
    Figure 0006909157
    を有し、式VIII中、
    −A−Rおよび−A−Rが、−OHであり、
    が、無であり、
    が、核酸塩基であり、
    他の変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  9. −Y−Rが、
    Figure 0006909157
    からなる群から選択され、
    他の変数が、式Iで定義されるとおりである、請求項1〜5、7および8のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  10. が、H、C1〜6アルキル、
    Figure 0006909157
    および−(CHn1C(O)R15からなる群から独立して選択され、および
    15がC1〜6アルキルである、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  11. が、−O−(CH n3 −C(O)−(NR 12 −C(O)−X 、および−O−(CH n3 −C(O)−[NR 12 −C(O)−(CH n3 1〜3 −X からなる群から選択され;かつ
    が、ビオチンおよびジゴキシゲニンから選択される、請求項1〜4、9および10のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  12. が、シトシン、グアニン、アデニン、チミン、およびウラシルから選択される、請求項1〜11のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
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