本発明をさらに説明する前に、本発明は、本明細書に記載した個々の実施態様に限定されないことを理解すべきであり、本明細書で使用する用語は個々の実施態様を説明することだけを目的としていること、そして限定する意図はないことも理解すべきである。
数値の範囲が与えられているときには、その範囲の上限および下限と、記載されているその範囲内に入る他の任意の値の間のそれぞれの値(文脈から明らかに異なることがわかる場合を除き、下限の単位の1/10まで)が、本発明に含まれる。これらのより狭い範囲の上限と下限は、独立に、そのより狭い範囲に含めることができて本発明に含まれるが、記載されたその範囲内の限界が特別に除外されている場合は別である。記載された範囲に一方または両方の限界が含まれる場合には、含まれるそれら限界の一方または両方を除外した範囲も本発明に含まれる。特に断わらない限り、本明細書で用いるあらゆる科学技術用語は本発明が属する分野の当業者が一般に理解しているのと同じ意味を持つ。
本明細書と添付の請求項では、明確に異なる記載がなければ単数形の「1つの」と「その」に複数形が含まれることを指摘する必要がある。請求項は、あらゆるオプションの要素を除外して記述できることにさらに注意されたい。そのためこの言明は、請求項の要素の列挙に関連した「だけ」、「のみ」などの排他的用語の使用、すなわち「否定的」な制限の使用に先立つ基礎として役立つことを意図している。
本明細書で論じた刊行物は、本出願の出願日よりも前にそれが開示されていることを示すためだけに提示されている。さらに、提示されている刊行日は実際の刊行日とは異なる可能性があるため、独立に確認する必要があるかもしれない。
全般的事項
がんと診断される対象の数と、がんに帰することのできる死者の数は増加を続けている。化学療法と放射線療法を含む伝統的な治療アプローチは、一般に患者が忍容することが難しく、そのような治療ができないほどがん(例えば腫瘍)が発達していくにつれて効果がより少なくなる。最近の実験的証拠は、CD73阻害剤ががん(例えば乳がん)治療の新たな重要な治療法になる可能性のあることを示している。
有望なデータも、CD73の抗炎症活性および/またはCD73の免疫抑制活性を抑制するCD73機能の阻害剤の役割を裏付けているため、CD73阻害剤は、例えば免疫抑制疾患(例えばHIVやエイズ)を治療するのに役立つ可能性がある。CD73の抑制は、神経学的または神経精神的な疾患または障害(例えば鬱)を有する患者にとって重要な治療戦略となる可能性もある。
本発明は特に、CD73抑制活性を有する小分子化合物ならびにその組成物と、その化合物と組成物を本明細書に記載した疾患、障害、状態の治療と予防に利用する方法に関する。
定義
特に断わらない限り、以下の用語は下記の意味を持つものとする。他の用語は、本明細書の別の箇所に定義してある。
「アルキル」という用語は、単独で、または別の置換基の一部として、特に断わらない限り、指定された数の炭素原子(すなわちC1-8は1~8個の炭素を意味する)を有する直鎖または分岐鎖の炭化水素基を意味する。アルキル基の例に含まれるのは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、s-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどである。
「シクロアルキル」という用語は、環の原子が指定された個数であり(例えばC3-6シクロアルキル)、完全に飽和しているか、環の頂点間に二重結合を2つ以上持たない炭化水素環を意味する。「シクロアルキル」は、二環と多環の炭化水素環も意味し、例えばビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタンなどが挙げられる。
「シクロヘテロアルキル」という用語は、環の頂点(またはメンバー)が指定された個数であってN、O、Sから選択した1~5個のヘテロ原子(ここで、窒素原子とイオウ原子は場合によっては酸化されており、窒素原子は場合によっては四級化されている)を含有していて、そのヘテロ原子が1~5個の炭素の頂点と置き換わっているシクロアルキル環を意味する。シクロヘテロアルキルは、単環系、二環系、多環系のどれでもよい。シクロヘテロアルキル基の非限定的な例に含まれるのは、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ブチロラクタム、バレロラクタム、イミダゾリジノン、ヒダントイン、ジオキソラン、フタルイミド、ピペリジン、1,4-ジオキサン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-S-オキシド、チオモルホリン-S,S-オキシド、ピペラジン、ピラン、ピリドン、3-ピロリン、チオピラン、ピロン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、キヌクリジンなどである。シクロヘテロアルキル基は、環の炭素またはヘテロ原子を通じて分子の残部に結合させることができる。
本明細書では、本明細書に示した任意の化学構造に含まれる単結合、二重結合、三重結合のいずれかと交差する波線「
」は、単結合、二重結合、三重結合のいずれかが分子の残部に結合する点を表わす。それに加え、環(例えばフェニル環)の中心へと延びる結合は、利用できる環の任意の頂点の位置での結合を示す。当業者であれば、環に結合していることが示されている多数の置換基が、安定な化合物を提供する環の頂点を占めるであろうこと、そしてそうでない場合には立体的に適合していることを理解するであろう。2価の要素に関しては、表示は、向き(順方向または逆方向)を含むことを意味する。例えば基「-C(O)NH-」は、どちらかの向きの結合:-C(O)NH-または-NHC(O)-を含むことを意味し、同様に「-O-CH
2CH
2-」は、-O-CH
2CH
2-と-CH
2CH
2-O-の両方を含むことを意味する。
「アルコキシ」、「アルキルアミノ」、「アルキルチオ」(またはチオアルコキシ)という用語は通常の意味で用いられ、それぞれ酸素原子、アミノ基、イオウ原子を通じて分子の残部に結合したアルキル基を意味する。それに加え、ジアルキルアミノ基に関しては、アルキル部分は同じでも異なっていてもよく、そのアルキル部分が結合している窒素原子と組み合わさって3~7員の環を形成することもできる。したがって-NRaRbとして表わされる基は、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、アゼチジニルなどを含むことを意味する。
「アリールアルキル」と「ヘテロアリールアルキル」という用語は通常の意味で用いられ、アリール基またはヘテロアリール基が分子の残部にC1-C4アルキレンリンカーを介して結合している基を意味する。「アリールアルキル」の実施態様の一例は、フェニルメチル(またはベンジル)である。同様に、「ヘテロアリールアルキル」の実施態様の一例は、例えば3-ピリジルプロピルである。「場合によっては置換されている」を「アリールアルキル」または「ヘテロアリールアルキル」という用語を記述するのに用いるときには、アリール部分またはヘテロアリール部分が下記の定義におけるように場合によっては置換されていて、アルキル部分が下記の定義におけるように場合によっては置換されている基を意味する。
特に断わらない限り、「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、単独で、または別の置換基の一部として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれかを意味する。それに加え、「ハロアルキル」などの用語は、モノハロアルキルとポリハロアルキルを含むことを意味する。例えば「C1-4ハロアルキル」という用語は、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、3-ブロモプロピルなどを含むことを意味する。
特に断わらない限り、「アリール」という用語は、多不飽和の典型的には芳香族で、単環であるか、互いに縮合または共有結合した多環(3環まで)の炭化水素基を意味する。アリール基の非限定的な例に含まれるのは、フェニル、ナフチル、ビフェニルである。
「ヘテロアリール」という用語は、N、O、Sから選択した1~5個のヘテロ原子(ここで、窒素原子とイオウ原子は場合によっては酸化されており、窒素原子は場合によっては四級化されている)を含有するアリール基(または環)を意味する。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子を通じて分子の残部に結合させることができる。ヘテロアリール基の非限定的な例に含まれるのは、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ベンゾトリアジニル、プリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、イソベンゾフリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾトリアジニル、チエノピリジニル、チエノピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、イミダゾピリジン、ベンゾチアキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、キノリル、イソキノリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、プテリジニル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、チアゾリル、フリル、チエニルなどである。ヘテロアリール環系に対する置換基は、下記の許容可能な置換基のグループから選択することができる。
上記の用語(例えば「アルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」)は、いくつかの実施態様では、場合によっては置換されている。それぞれのタイプの基に対して選択される置換基を下に提示する。
アルキル基(アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルと呼ばれることがしばしばある基も含む)で選択される置換基として多彩な基が可能であり、その基の選択は、ハロゲン、-OR'、-NR'R"、-SR'、-SiR'R"R"'、-OC(O)R'、-C(O)R'、-CO2R'、-CONR'R"、-OC(O)NR'R"、-NR"C(O)R'、-NR'-C(O)NR"R"'、-NR"C(O)2R'、-NH-C(NH2)=NH、-NR'C(NH2)=NH、-NH-C(NH2)=NR'、-S(O)R'、-S(O)2R'、-S(O)2NR'R"、-NR’S(O)2R"、-CN、-NO2からなされ、その数は0個~(2m'+1)個の範囲である(式中、m'は、そのような基に含まれる炭素原子の合計数である)。R'、R"、R"'はそれぞれ独立に、水素、置換されていないC1-8アルキル基、置換されていないヘテロアルキル基、置換されていないアリール基、1~3個のハロゲンで置換されたアリール基、置換されていないC1-8アルコキシ基、置換されていないC1-8チオアルコキシ基、置換されていないアリール-C1-4アルキル基を意味する。R'とR"が同じ窒素原子に結合している場合には、それらがその窒素原子と組み合わさって、3員、または4員、または5員、または6員、または7員の環を形成することができる。例えば-NR'R"は、1-ピロリジニルと4-モルホリニルを含むことを意味する。
同様に、アリール基とヘテロアリール基で選択される置換基はさまざまであり、一般に選択されるのは、-ハロゲン、-OR'、-OC(O)R'、-NR'R"、-SR'、-R'、-CN、-NO2、-CO2R'、-CONR'R"、-C(O)R'、-OC(O)NR'R"、-NR"C(O)R'、-NR"C(O)2R'、-NR'-C(O)NR"R"'、-NH-C(NH2)=NH、-NR'C(NH2)=NH、-NH-C(NH2)=NR'、-S(O)R'、-S(O)2R'、-S(O)2NR'R"、-NR'S(O)2R"、-N3、ペルフルオロ(C1-C4)アルコキシ、ペルフルオロ(C1-C4)アルキルであり、その数は、0個から芳香族環系上の空いている原子価の合計数までであり;R'、R"、R"'の選択は独立に、水素、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニルからなされる。他の適切な置換基に含まれるのは、1~4個の炭素原子からなるアルキレンテザーによって環の原子に結合した上記アリール置換基のそれぞれである。
アリール環またはヘテロアリール環の隣接した原子上の置換基のうちの2個は、場合によっては式-T-C(O)-(CH2)q-U-の置換基で置き換えることができる。式中、TとUは独立に、-NH-、-O-、-CH2-、単結合のいずれかであり、qは0~2の整数である。あるいはアリール環またはヘテロアリール環の隣接した原子上の置換基のうちの2個は、場合によっては式-A-(CH2)r-B-の置換基で置き換えることができる。式中、AとBは独立に、-CH2-、-O-、-NH-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、-S(O)2NR'-、単結合のいずれかであり、rは1~3の整数である。このようにして形成される新たな環の単結合の1つは、場合によっては二重結合で置き換えることができる。あるいはアリール環またはヘテロアリール環の隣接した原子上の置換基のうちの2個は、場合によっては式-(CH2)s-X-(CH2)t-の置換基で置き換えることができる。式中、sとtは独立に0~3の整数であり、Xは、-O-、-NR'-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、-S(O)2NR'-のいずれかである。-NR'-と-S(O)2NR'-の中の置換基R'は、水素または置換されていないC1-6アルキルから選択される。
本明細書では、「ヘテロ原子」という用語は、酸素(O)、窒素(N)、イオウ(S)、ケイ素(Si)を含むことを意味する。
「医薬として許容可能な塩」という用語は、本明細書に記載した化合物に見られる具体的な置換基が何であるかに応じ、比較的非毒性の酸または塩基を用いて調製される活性化合物の塩を含むことを意味する。本開示の化合物が比較的酸性の官能基を含有する場合には、中性形態のそのような化合物を、そのままの状態の、または適切な不活性溶媒の中の十分な量の望む塩基と接触させることによって塩基添加塩を得ることができる。医薬として許容可能な無機塩基に由来する塩の例に含まれるのは、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、第二鉄塩、第一鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、第二マンガン塩、第一マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩などである。医薬として許容可能な有機塩基に由来する塩の例に含まれるのは、第一級アミンの塩、第二級アミンの塩、第三級アミンの塩であり(そこには置換されたアミン塩、環式アミン塩、天然のアミン塩などが含まれる)、具体的には、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどがある。本開示の化合物が比較的塩基性の官能基を含有する場合には、中性形態のそのような化合物を、そのままの状態の、または適切な不活性溶媒の中の十分な量の望む酸と接触させることによって酸添加塩を得ることができる。医薬として許容可能な酸添加塩に含まれるのは、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫酸、一水素硫酸、ヨウ化水素酸、亜リン酸など)に由来する塩と、比較的非毒性の有機酸(例えば酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸など)に由来する塩である。アミノ酸の塩(アルギン酸塩など)と有機酸(グルクロン酸やガラクツロン酸など)の塩も含まれる(例えばBerge, S.M.他「医薬用塩」、Journal of Pharmaceutical Science、1977年、第66巻、1~19ページを参照されたい)。本開示のいくつかの特別な化合物は塩基性官能基と酸性官能基の両方を含有しているため、その化合物を塩基添加塩または酸添加塩に変換することができる。
中性形態の化合物は、その塩を塩基または酸と接触させた後、一般的なやり方で親化合物を単離することによって再生させることができる。親形態の化合物は、さまざまな塩形態とはいくつかの物理的特性(例えば極性溶媒への溶解度)が異なっているが、それ以外はその塩形態は、本開示の目的にとって親形態の化合物と同等である。本発明では、塩の形態に加え、プロドラッグの形態の化合物が提供される。本明細書に記載した化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で容易に化学変化して本開示の化合物を提供する化合物である。それに加え、プロドラッグは、生体外環境で化学的方法または生化学的方法によって本開示の化合物に変換することができる。例えばプロドラッグは、適切な酵素または化学的試薬を含む経皮パッチリザーバの中に入れておくことで、ゆっくりと本開示の化合物に変換することができる。プロドラッグは、本明細書の別の箇所により詳しく記載してある。
本発明では、塩の形態に加え、プロドラッグの形態の化合物が提供される。本明細書に記載した化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で容易に化学変化して本開示の化合物を提供する化合物である。それに加え、プロドラッグは、生体外環境で化学的方法または生化学的方法によって本開示の化合物に変換することができる。例えばプロドラッグは、適切な酵素または化学的試薬を含む経皮パッチリザーバの中に入れておくことで、ゆっくりと本開示の化合物に変換することができる。
本開示のいくつかの化合物は、非溶媒和物と溶媒和物(水和物が含まれる)の形態で存在することができる。一般に、溶媒和物の形態は非溶媒和物の形態と同等であり、本開示の範囲に包含されることを想定している。本開示のいくつかの化合物は、多結晶の形態またはアモルファスの形態で存在することができる。一般に、本開示で考える用途に関してはあらゆる物理的形態が同等であり、本開示の範囲に包含されることを想定している。
本開示のいくつかの化合物は、不斉炭素原子(光学中心)または二重結合を有する。ラセミ体、ジアステレオマー、幾何異性体、位置異性体、個別の異性体(例えば別々の鏡像異性体)はすべて、本開示の範囲に包含されることを想定している。立体化学の図が示されている場合には、異性体のうちの1つが存在していて他の異性体は実質的に存在しない化合物を意味する。別の異性体が「実質的に存在しない」は、2つの異性体が少なくとも80/20の比であること、より好ましくは90/10の比、または95/5超の比であることを示す。いくつかの実施態様では、異性体のうちの1つが少なくとも99%の量で存在することになろう。
本発明の化合物は、その化合物を構成する原子の1つ以上について自然に存在しない割合の原子同位体を含有することもできる。ある同位体の自然に存在しない割合は、自然で見いだされる量から、100%が問題の原子からなる量までの範囲と定義される。例えば本発明の化合物は、放射性同位体(例えば三重水素(3H)、ヨウ素-125(125I)、炭素-14(14C))または非放射性同位体(例えば重水素(2H)、炭素-13(13C))を組み込むことができる。そのような同位体バリエーションは、本出願の別の箇所に記載した化合物に追加の用途を提供することができる。本開示の化合物の同位体バリエーションが見いだすことのできる追加の用途の非限定的な例に含まれるのは、診断用および/またはイメージング用試薬、細胞毒性/放射毒性治療剤である。それに加え、本開示の化合物の同位体バリアントは、変化した薬物動態特性と薬力学特性を持つ可能性があり、それが、治療中の安全性、忍容性、効率の増大に寄与する可能性がある。本開示の化合物のあらゆる同位体バリエーションは、放射性であれ、非放射性であれ、本開示の範囲に包含されることを想定している。
「患者」または「対象」という用語は交換可能に用いられ、ヒトまたは非ヒト動物(例えば哺乳動物)を意味する。
「投与」、「投与する」などの用語は、例えば対象、細胞、組織、臓器、体液に適用するときには、例えばCD73阻害剤、またはそれを含む医薬組成物、または診断剤を、その対象、細胞、組織、臓器、体液に接触させることを意味する。細胞の文脈では、投与は、試薬を(インビトロで、または生体外で)細胞に接触させることと、試薬を流体に接触させ、その流体が細胞と接触することを含む。
「治療する」、「治療している」、「治療」などの用語は、疾患、障害、状態のいずれか、またはその症状が診断されたり観察されたりした後に開始されて、対象を苦しめている疾患、障害、状態の根底にある原因の少なくとも1つを一時的または継続的になくす、または軽減する、または抑制する、または緩和する、または改善する一連の操作(例えばCD73阻害剤またはそれを含む医薬組成物の投与)を意味する。したがって治療には、進行中の疾患の抑制(例えば疾患、障害、状態や、それに付随する臨床症状の進展またはさらなる進展の停止)が含まれる。
本明細書では、「治療を必要とする」という表現は、医師やそれ以外のケア提供者によってなされて、対象が必要としていたり、対象が治療から利益を得たりする判断を意味する。この判断は、医師やそれ以外のケア提供者の専門知識に属する多彩な因子に基づいてなされる。
「予防する」、「予防している」、「予防」などの用語は、一般には特定の疾患、障害、状態のいずれかになる傾向がある対象という文脈において、(例えば疾患、障害、状態のいずれか、またはその症状が生じる前に)対象で(例えば臨床症状の不在によって判断される)疾患、障害、状態などが進行するリスクを一時的または継続的に予防する、または抑える、または抑制する、または低減するために、またはその発症を遅延させるために開始する一連の操作(例えばCD73阻害剤またはそれを含む医薬組成物の投与)を意味する。いくつかの場合には、これらの用語は、疾患、障害、状態のいずれかが進行して有害であったりそれ以外の望ましくない状態になったりすることの遅延、またはその進行の抑制も意味する。
本明細書では、「予防を必要とする」という表現は、医師やそれ以外のケア提供者によってなされて、対象が必要としていたり、対象が予防から利益を得たりする判断を意味する。この判断は、医師やそれ以外のケア提供者の専門知識に属する多彩な因子に基づいてなされる。
「治療に有効な量」という表現は、薬剤を単独で、または医薬組成物の一部として、単回投与で、または一連の投与の一部として投与したとき、疾患、障害、状態のいずれかの症状、態様、特徴のいずれかに対する何らかの検出可能なプラスの効果をもたらすことのできる量でその薬剤を対象に投与することを意味する。治療に有効な量は、関係する生理学的効果を測定することによって確認でき、投与計画と対象の状態の診断的分析などとの関係で調節することができる。例えば投与後の特定の時点におけるCD73阻害剤(またはその代謝産物)の血清レベルの測定が、治療に有効な量が使用されたかどうかを示している可能性がある。
「変化させるのに十分な量」という表現は、特定の治療剤の投与前(例えばベースラインのレベル)と投与後に測定した指標のレベルの間に検出可能な違いが存在することを意味する。指標には、任意の客観的パラメータ(例えば血清濃度)または主観的パラメータ(例えば健康状態に関する対象の感覚)が含まれる。
「小分子」という用語は、分子量が約10 kDa未満、または約2 kDa未満、または約1 kDa未満の化合物を意味する。小分子の非限定的な例に含まれるのは、無機分子、有機分子、無機成分を含有する有機分子、放射性原子を含む分子、合成分子である。治療上は、小分子は、大分子よりも細胞に浸透しやすく、分解しにくく、免疫応答を誘導しにくい。
「リガンド」という用語は、例えばペプチド、ポリペプチド、膜関連分子、膜結合分子のいずれか、またはこれらの複合体を意味し、受容体のアゴニストまたは拮抗剤として作用することができる。リガンドには天然のリガンドと合成したリガンドが含まれ、例として、サイトカイン、サイトカインのバリアント、類似体、変異タンパク質、抗体由来の結合組成物のほか、小分子が挙げられる。この用語には、アゴニストでも拮抗剤でもないが、生物学的特性(例えばシグナル伝達または接着)に有意な影響を与えることなく受容体に結合することのできる薬剤も含まれる。さらに、この用語には、例えば化学的方法や組み換え法によって可溶性形態に変化した膜結合リガンドが含まれる。リガンドまたは受容体は、完全に細胞内にあること、すなわち細胞質ゾルや核、またはなんらかの他の細胞内区画の中に存在することが可能である。リガンドと受容体の複合体は「リガンド-受容体複合体」と呼ばれる。
「阻害剤」と「拮抗剤」、または「アクチベータ」と「アゴニスト」という用語は、例えばリガンド、受容体、補助因子、遺伝子、細胞、組織、臓器いずれかの活性化のための抑制性分子または活性化分子をそれぞれ意味する。阻害剤は、例えば遺伝子、タンパク質、リガンド、受容体、細胞のいずれかを減少させたり、阻止したり、妨げたり、活性化を遅延させたり、不活化したり、脱感作したり、下方調節したりする分子である。アクチベータは、例えば遺伝子、タンパク質、リガンド、受容体、細胞のいずれかを増加させたり、活性化したり、促進したり、活性を増強したり、感作したり、上方調節したりする分子である。阻害剤は、構成的活性を低下させたり、阻止したり、賦活化したりする分子であると定義することもできる。「アゴニスト」は、標的と相互作用してその標的の活性化増大を促進する分子である。「拮抗剤」は、アゴニストの作用に逆らう分子である。拮抗剤は、アゴニストの活性を阻止したり、低下させたり、抑制したり、中和したりする。拮抗剤は、同定されているアゴニストが存在しない場合でさえ、標的(例えば標的受容体)の構成的活性を阻止したり、抑制したり、低下させたりすることもできる。
「調節する」、「調節」などの用語は、ある分子(例えばアクチベータまたは阻害剤)がCD73の機能または活性を直接または間接に上昇または低下させる能力を意味する。モジュレータは、単独で作用すること、または補助因子(例えばタンパク質、金属イオン、小分子)を利用することができる。モジュレータの例に含まれるのは、小分子化合物と他の生体有機分子である。小分子化合物の多数のライブラリ(例えばコンビナトリアルライブラリ)が市場で利用可能であり、モジュレータを同定するための出発点として使用できる。当業者は、1つ以上のアッセイ(例えば生化学または細胞に基づくアッセイ)を開発することができる。そのアッセイでは、そのような化合物ライブラリをスクリーニングして、望む特性を持つ1つ以上の化合物を同定することができる。その後、熟練した医学的化学の研究者が、そのような1つ以上の化合物の最適化を、例えばその類似体や誘導体を合成して評価することによって実現できる。アクチベータの同定では、合成および/または分子モデリングの研究も利用することができる。
分子の「活性」は、リガンドまたは受容体へのその分子の結合;触媒活性;遺伝子発現、細胞シグナル伝達、分化、成熟を促進する能力;抗原活性;他の分子の活性の調節などを記述または意味することができる。「増殖活性」という用語には、例えば正常な細胞分裂のほか、がん、腫瘍、異形成、細胞形質転換、転移、血管新生に必要な活性、またはこれらと関係する活性が含まれる。
本明細書では、「同等な」、「同等な活性」、「と同等な活性」、「同等な効果」、「と同等な効果」などは相対的な表現であり、定量的および/または定性的に見ることができる。これらの表現の意味は、使用される文脈に依存することがしばしばある。例えば2つの薬剤が両方とも受容体を活性化する場合には、定性的な観点からは同等な効果を持つと見なすことができるが、本分野で受け入れられているアッセイ(例えば用量-応答アッセイ)または本分野で受け入れられている動物モデルで調べたときに一方の薬剤が他方の薬剤の活性の20%しか達成できない場合には、定量的な観点からは同等な効果が欠けていると見なすことができる。1つの結果を別の結果(例えば1つの結果を参照基準)と比較するとき、「同等な」は、1つの結果の参照基準からのずれが35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、7%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満のいずれかであることをしばしば(だが必ずではない)意味する。特別な実施態様では、1つの結果が参照基準と同等であるのは、1つの結果の参照基準からのずれが15%未満、10%未満、5%未満のいずれかである場合である。非限定的な例として、活性または効果は、効率、安定性、溶解性、免疫原性のいずれかを意味することができる。
「実質的に純粋な」は、ある要素が組成物の全含量の約50%超であること、典型的には全ポリペプチド含量の約60%超であることを示す。より典型的には、「実質的に純粋な」は、組成物全体の少なくとも75%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、またはそれ以上が興味ある成分である組成物を意味する。いくつかの場合には、ポリペプチドが組成物の全含量の約90%超、または約95%超を占めることになる。
「特異的に結合する」または「選択的に結合する」という表現は、リガンド/受容体、または抗体/抗原、または他の結合ペアに言及するときには、タンパク質と他の生物学的製剤の不均一な集団の中にタンパク質が存在することを明らかにする結合反応を意味する。したがって指定された条件下で特定のリガンドは特定の受容体に結合し、サンプルの中に存在する他のタンパク質に有意な量で結合することはない。考慮している方法の抗体、または抗体の抗原結合部位に由来する結合組成物は、対応する抗原、またはそのバリアントまたは変異タンパク質に、他の抗体、またはその抗体に由来する結合組成物に対する親和性よりも少なくとも2倍、または少なくとも10倍、または少なくとも20倍、または少なくとも100倍大きな親和性で結合する。特別な一実施態様では、抗体は、例えばスカッチャード分析(Munsen他1980年 Analyt. Biochem. 第107巻:220~239ページ)によって求めると、約109リットル/モルよりも大きな親和性を持つことになる。
例えば細胞、組織、臓器、生物の「応答」という用語には、生化学的挙動または生理学的挙動(例えば生物区画内の濃度、密度、接着、移動や、遺伝子発現率や、分化の状態)の変化が含まれ、その変化は、活性化、刺激、処置や、内部機構(遺伝的プログラムなど)と相関している。いくつかの文脈では、「活性化」、「刺激」などの用語は、内部機構によるほか外部因子または環境因子によっても調節される細胞の活性化を意味するのに対し、「抑制」、「下方調節」などの用語は、逆の効果を意味する。
「ポリペプチド」「ペプチド」、「タンパク質」という用語は本明細書では交換可能に用いられ、ポリマーの形態になった任意の長さのアミノ酸を意味し、その中に含めることができるのは、遺伝的にコードされたアミノ酸、遺伝的にコードされていないアミノ酸、化学的または生化学的に修飾されるか誘導体化されたアミノ酸、修飾されたポリペプチド骨格を有するポリペプチドである。これらの用語に含まれるのは、融合タンパク質(その非限定的な例に含まれるのは、異種アミノ酸配列を有する融合タンパク質、異種と同種のリーダー配列を有する融合タンパク質であり、N末端メチオニン残基はあってもなくてもよい)、免疫学的なタグを有するタンパク質などである。
本明細書では、「バリアント」と「ホモログ」という用語は交換可能に用いられ、参照アミノ酸配列または参照核酸配列と類似したアミノ酸配列またはDNA配列をそれぞれ意味する。この用語には、天然のバリアントと非天然のバリアントが含まれる。天然のバリアントに含まれるのは、ホモログ(1つの種と別の種で、アミノ酸配列が異なるポリペプチドと、ヌクレオチド配列が異なる核酸)とアレルバリアント(1つの種内の1つの個体と別の個体で、アミノ酸配列が異なるポリペプチドと、ヌクレオチド配列が異なる核酸)である。したがってバリアントとホモログには、天然のDNA配列と、そのDNA配列によってコードされるタンパク質と、これらのアイソフォームのほか、タンパク質または遺伝子のスプライスバリアントが含まれる。これらの用語には、天然のDNA配列から1個以上の塩基が変化しているが、それでも遺伝コードの縮重が理由で天然のタンパク質に対応するアミノ酸配列に翻訳される核酸配列も含まれる。非天然のバリアントとホモログに含まれるのは、アミノ酸配列の変化を含むポリペプチドと、ヌクレオチド配列の変化を含む核酸である。配列内のその変化は人工的に導入されたものであり(変異タンパク質)、例えば変化は、実験室でヒトが介入すること(「ヒトの手」)によって生じる。したがって非天然のバリアントとホモログは、天然の配列とは1つ以上の保存的置換および/またはタグおよび/または標識が異なるものも意味することができる。
本明細書では、「変異タンパク質」という用語は、広く、変異した組み換えタンパク質を意味する。これらタンパク質は、通常は、1個または複数のアミノ酸置換を含んでおり、部位指定突然変異誘発またはランダムな突然変異誘発を受けたクローニングされた遺伝子に由来することや、完全に合成された遺伝子に由来することがしばしばある。
「DNA」、「核酸」、「核酸分子」、「ポリヌクレオチド」などの用語は本明細書では交換可能に用いられ、ポリマーの形態になった任意の長さのヌクレオチド(デオキシリボヌクレオチドとリボヌクレオチドのいずれか、またはその類似体)を意味する。ポリヌクレオチドの非限定的な例に含まれるのは、線状の核酸、環状の核酸、メッセンジャーRNA(mRNA)、相補的DNA(cDNA)、組み換えポリヌクレオチド、ベクター、プローブ、プライマーなどである。
エクト-5’-ヌクレオチダーゼとその抑制
ヒトCD73(エクト-5’-ヌクレオチダーゼ;NT5E;5NTとも呼ばれる)は、アミノ酸残基が574個のタンパク質である(登録番号AAH6593)。真核生物のCD73は、2つの構造ドメインを有する非共有結合ホモ二量体として機能する。このホモ二量体ではN末端ドメインとC末端ドメインがヒンジ領域によって接続されていて、そのヒンジ領域によって酵素が大きなドメイン運動をし、開いた立体配置と閉じた立体配置の間で切り換わることが可能になる(Knapp, K.他(2012年)Structure 第20巻:2161~2173ページ)。
本明細書では、「CD73阻害剤」、「CD73ブロッカー」、「エクト-5’-ヌクレオチダーゼによるアデノシンの阻害剤」、「NT5E阻害剤」、「5NT阻害剤」や、本分野で受け入れられている関連した他のあらゆる用語は、インビトロアッセイ、および/または生体内モデル、および/または治療の効率を示す他の手段においてCD73受容体を直接的または間接的に調節することのできる化合物を意味する。これらの用語は、ヒト対象において治療で少なくともいくらかの有効性を示す化合物も意味する。CD73阻害剤として、競合的CD73阻害剤、非競合的CD73阻害剤、不可逆的CD73阻害剤が可能である。「競合的CD73阻害剤」は、触媒部位においてCD73酵素活性を可逆的に抑制する化合物であり、「非競合的CD73阻害剤」は、非触媒部位においてCD73酵素活性を可逆的に抑制する化合物であり、「不可逆的CD73阻害剤」は、酵素と共有結合(または酵素機能を抑制する他の安定な手段)を形成することによってCD73酵素活性を不可逆的になくす化合物である。
CD73阻害剤はプリン作動性シグナル伝達(プリンヌクレオチドとプリンヌクレオシド(例えばATP、アデノシン)によって媒介される一種の細胞外シグナル伝達)を調節することができる。プリン作動性シグナル伝達には、細胞および/または近傍細胞におけるプリン受容体の活性化が関与していて、その結果として細胞機能が調節される。CD73の酵素活性が、さまざまな細胞(例えば免疫細胞)に送達されるプリン作動性シグナルの持続時間、大きさ、化学的性質を較正する際に戦略的な役割を果たす。酵素活性が変化するといくつかの病理生理学的イベント(がん、自己免疫疾患、感染症、動脈硬化症、虚血-再灌流障害が含まれる)の経過が変化したり、転帰が決まったりする可能性がある。これは、これらエクト酵素が、多彩な障害を管理するための新規な治療標的となることを示唆している。
CD73を過剰発現する組織とCD73ノックアウトマウスを用いた研究から、CD73阻害剤が、黒色腫、肺がん、前立腺がん、乳がんで有用である可能性がある証拠が提供された(例えばSadej R.(2006年)Melanoma Res 第16巻:213~222ページを参照されたい)。CD73の発現レベルがより高いことは腫瘍の血管新生、侵襲性、化学療法に対する抵抗性、転移と関係しているため、CD73阻害剤を用いて腫瘍の進行と転移を制御することができる。他の潜在的な有用性は本明細書の別の箇所で議論する。
上述のように、本発明の化合物はCD73の抑制によって活性を発揮すると考えられるが、本発明を実施する上でこの化合物の根底にある作用機構の正確な理解は必要とされない。例えばこの化合物は、少なくとも部分的にはプリン作動性シグナル伝達経路の他の要素(CD39)の調節(例えば抑制)を通じて活性を発揮することもできる。プリン作動性シグナル伝達系は、(主に)ATPとその細胞外分解生成物であるアデノシンの合成、放出、作用、細胞外不活性化の原因となる輸送体、酵素、受容体からなる(Sperlagh, B.他(2012年12月)Neuropsychopharmacologia Hungarica 第14巻(4):231~238ページ)。図1は、細胞外プリン作動性シグナル伝達の概略図を示している(例えばNorth RA(2002年10月)Physiological Reviews第82巻(4):1013~1067ページを参照されたい)。
CD73阻害剤プロセシングの望ましい特徴の同定
本発明は、一部が、治療に関係する少なくとも1つの特性または特徴を有するCD73の阻害剤の同定に関する。候補阻害剤は、例えば本分野で受け入れられているアッセイまたはモデルを利用して同定することができる。そのようなアッセイまたはモデルの例は当業者には明らかであろう。本明細書に記載した化合物のCD73抑制活性を求めるのに利用するアッセイは実験の項に示してある。
同定後、候補阻害剤のさらなる評価を、それら阻害剤の特徴(例えば薬理学的パラメータ)に関するデータを提供する技術を利用して実施することができる。候補阻害剤を参照基準(現在の阻害剤の「最良のもの」)と比較することで、そのような候補の潜在的な実現可能性がわかる。
参照化合物またはベンチマーク化合物として機能することのできるCD73阻害剤に含まれるのは、Bhattaraiら((2015年)J Med Chem 第58巻:6248~6263ページ)によって記載されているα,β-メチレン-ADP(AOPCP)とその誘導体および類似体と、PCT出願公開に報告されているプリンCD73誘導体である。当業者によってその後同定された他の参照化合物も、候補CD73阻害剤の可能性を評価するのに使用できる。
本発明の化合物
本明細書で提供されるのは、式(I):
を持つ化合物、またはその医薬として許容可能な塩、水和物、溶媒和物である。
式中、
それぞれのR
1は独立に、水素、場合によっては置換されているC
1-C
6アルキル、場合によっては置換されているアリール、-C(R
2R
2)-O-C(O)-OR
3、-C(R
2R
2)-O-C(O)R
3、-C(R
2R
2)C(O)OR
3からなるグループから選択されるか、2つのR
1が場合によっては合わさって5~6員の環を形成し;
それぞれのR
2は独立に、Hと、場合によっては置換されているC
1-C
6アルキルからなるグループから選択され;
それぞれのR
3は独立に、H、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシC
1-C
6アルキル、場合によっては置換されているアリールからなるグループから選択され;
R
5は、Hと、場合によっては置換されているC
1-C
6アルキルからなるグループから選択され;
Xは、O、NH、Sからなるグループから選択され、
Aは、
からなるグループから選択され、そのそれぞれは、場合によっては1~5個のR
6置換基で置換されており、下添字nは0~3の整数であり;
Zは、CH
2、CHR
6、NH、NR
6、Oからなるグループから選択され;
それぞれのR
6は独立に、CH
3、OH、CN、F、場合によっては置換されているC
1-C
6アルキル、OC(O)-C
1-C
6アルキルからなるグループから選択されるか、隣り合った環の頂点にある2つのR
6基が場合によっては互いに合わさって、環の頂点として少なくとも1つのヘテロ原子を有する5~6員の環を形成し;
Hetは、
からなるグループから選択され、その中の波線は、化合物の残部への結合点を示し、
R
aは、H、NH
2、NHR
7、NHC(O)R
7、NR
7R
7、R
7、OH、SR
7、OR
7からなるグループから選択され;
R
bは、H、ハロゲン、NH
2、NHR
7、NR
7R
7、R
7、OH、OR
7からなるグループから選択され;
R
cとR
dは独立に、H、ハロゲン、ハロアルキル、NH
2、NHR
7、NR
7R
7、R
7、OH、OR
7、SR
7、SO
2R
7、-X
1-NH
2、-X
1-NHR
7、-X
1-NR
7R
7、-X
1-OH、-X
1-OR
7、-X
1-SR
7、-X
1-SO
2R
7からなるグループから選択され;
R
eとR
fは独立に、H、ハロゲン、場合によっては置換されているC
1-C
6アルキルからなるグループから選択され;
それぞれのX
1はC
1-C
4アルキレンであり;
それぞれのR
7は独立に、場合によっては置換されているC
1-C
10アルキル、場合によっては置換されているC
2-C
10アルケニル、場合によっては置換されているC
2-C
10アルキニル、場合によっては置換されているC
3-C
7シクロアルキル、場合によっては置換されているC
3-C
7シクロアルキルC
1-C
4アルキル、場合によっては置換されている4~7員のシクロへテロアルキル、場合によっては置換されている4~7員のシクロへテロアルキルC
1-C
4アルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているアリールC
1-C
4アルキル、場合によっては置換されているアリールC
2-C
4アルケニル、場合によっては置換されているアリールC
2-C
4アルキニル、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているヘテロアリールC
1-C
4アルキル、場合によっては置換されているヘテロアリールC
2-C
4アルケニル、場合によっては置換されているヘテロアリールC
2-C
4アルキニルからなるグループから選択されるか;場合によっては同じ窒素原子に結合している2つのR
7基が互いに合わさって4~7員の複素環を形成し、その複素環が場合によってはアリール環に融合している。
上記の式に関し、「場合によっては置換されている」という表現は、アルキル基、シクロアルキル基、シクロへテロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基に関して用いられる。これらの基のそれぞれの範囲では、選択される置換基の選択肢のいくつかは以下の通りである。
アルキル基:ハロゲン、-OR’、-NR’R”、-SR’、-SiR’R”R”’、-OC(O)R’、-C(O)R’、-CO2R’、-CONR’R”、-OC(O)NR’R”、-NR”C(O)R’、-NR’-C(O)NR”R”’、-NR”C(O)2R’、-CN、-NO2。R'、R"、R"'はそれぞれ独立に、水素、置換されていないC1-4アルキルまたはC1-4ハロアルキルを意味する。R'とR"が同じ窒素原子に結合しているか、R"とR"'が同じ窒素原子に結合している場合には、それらがその窒素原子と組み合わさって3員、4員、5員、6員、7員いずれかの環を形成することができる。例えば-NR’R”は、1-ピロリジニル、4-モルホリニルを含むことを意味する。
シクロアルキル基とシクロへテロアルキル基:「アルキル基」に関して選択された上記の置換基はシクロアルキル基とシクロへテロアルキル基でも有用である。それに加え、シクロアルキル基とシクロへテロアルキル基のそれぞれは、場合によってはオキソ(=O)またはヒドロキシルで置換することができる。
アリール基とヘテロアリール基:-ハロゲン、-OR’、-OC(O)R’、-NR’R”、-R’、-CN、-NO2、-CO2R’、-CONR’R”、-C(O)R’、-OC(O)NR’R”、-NR”C(O)R’、-NR”C(O)2R’、-NR’-C(O)NR”R”’、-S(O)2R’、-S(O)2NR’R”、-NR’S(O)2R”、ペルフルオロ(C1-C4)アルキル(式中、R’、R”、R”’は独立に、水素、 C1-4 アルキル、C1-4ハロアルキル、C3-6シクロアルキルから選択される)。いくつかの実施態様では、アリール基は場合によっては1個以上のハロゲンで置換されている。
選択された一群の実施態様では、式(I)においてそれぞれのR3が独立に、H、C1-C6アルキル、場合によっては置換されているアリールからなるグループから選択される化合物が提供される。
選択された一群の実施態様では、式(I)においてAが式:
を持つ化合物が提供される。これは、場合によっては1~5個のR
6置換基で置換されている。
選択された別の一群の実施態様では、式(I)においてAが式:
からなる基から選択された化合物が提供される。
選択されたいくつかの実施態様では、a1~a17のうちの任意の1つを独立にb1~b9のうちの任意の1つと組み合わせ、式(I)の選択された実施態様を提供することができる。
選択されたいくつかの実施態様では、式(I)においてHetが式:
を持つ化合物が提供される。式中、それぞれのGは独立に、NとCR
eからなるグループから選択される。
選択されたさらに別の一群の実施態様では、式(I)においてHetが式:
を持つ化合物が提供される。
選択されたさらに別の一群の実施態様では、式(I)においてHetが式:
を持つ化合物が提供される。
選択されたさらに別の一群の実施態様では、式(I)においてHetが式:
を持つ化合物が提供される。
選択されたさらに別の一群の実施態様では、式(I)においてHetが式:
を持つ化合物が提供される。
選択されたさらに別の一群の実施態様では、式(I)においてHetが式:
を持つ化合物が提供される。
選択されたいくつかの実施態様では、RcはH以外である。
選択されたさらに別の実施態様では、下記の下位式:
のうちの1つによって表わされる式(I)の化合物が提供される。式中、それぞれのR
gは独立に、HとC(O)-C
1-C
6アルキルからなるグループから選択される。上記の下位式の選択された別の実施態様は、Xが酸素になっているものである。上記の下位式の選択された別の実施態様では、Xは酸素であり、R
eは水素である。上記の下位式の選択されたさらに別の実施態様では、Xは酸素であり、R
eは水素であり、それぞれのR
gは水素である。
いくつかの実施態様では、R5はHである。別の実施態様では、R5はHであり、XはOである。さらに別の実施態様では、R5はHであり、XはOであり、それぞれのR1はHである。
選択された別の一群の実施態様では、式(I)においてHetが式:
から選択される化合物が提供される。式中、R
a、R
c、R
eは、上記の式(I)を参照して与えられている意味を持つ。
選択されたいくつかの実施態様では、R5はHであり、XはOであり、それぞれのR1はHである。選択されたさらに別の実施態様では、R5はHであり、XはOであり、それぞれのR1はHであり、ReはHであり、Raは、NH2、NHR7、N(R7)2からなるグループから選択される。選択されたさらに別の実施態様では、R5はHであり、XはOであり、それぞれのR1はHであり、ReはHであり、RcはH以外であり、RaはNHR7である。
式(I)の選択された別の実施態様は、
および
から選択された下位式を有する化合物である(式中、R
7、R
、R
g、R
1、Xは、式(I)に関して与えられている意味を持つ)。選択されたいくつかの実施態様が本明細書に記載されている。
いくつかの実施態様では、それぞれのR7は独立に、場合によっては置換されているC1-C10アルキル、場合によっては置換されているC3-C7シクロアルキル、場合によっては置換されているC3-C7シクロアルキルC1-C4アルキル、場合によっては置換されている4~7員のシクロへテロアルキル、場合によっては置換されている4~7員のシクロへテロアルキルC1-C4アルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているアリールC1-C4アルキルからなるグループから選択されるか;2つのR7基が同じ窒素原子に結合しているときには、それらの基が場合によっては互いに合わさって4~7員の複素環を形成し、その複素環は場合によってはアリール環に融合しているが;2つのR7基が同じ窒素原子に結合し、かつ互いに合わさって複素環を形成していないときには、少なくとも1つのR7は、場合によっては置換されているC1-C10アルキルである。
いくつかの実施態様では、それぞれのR7は独立に、場合によっては置換されているC1-C10アルキル、場合によっては置換されているC3-C7シクロアルキル、場合によっては置換されている4~7員のシクロへテロアルキル、場合によっては置換されているアリールC1-C4アルキルからなるグループから選択されるか;2つのR7基が同じ窒素原子に結合しているときには、それらの基が場合によっては互いに合わさって4~7員の複素環を形成し、その複素環は場合によってはアリール環に融合している。
さらに別の実施態様では、それぞれのR7は独立に、C1-4アルキル、場合によっては置換されているC5シクロアルキル、場合によっては置換されているテトラヒドロフラン、場合によっては置換されているフェニルC1-2アルキルからなるグループから選択されるか;2つのR7基が同じ窒素原子に結合しているときには、それらの基が場合によっては互いに合わさって5員の複素環を形成し、その複素環は場合によってはフェニル環に融合しており、2つのR7基が同じ窒素原子に結合し、かつ互いに合わさって複素環を形成していないときには、少なくとも1つのR7はC1-4アルキルである。
さらに別の実施態様では、それぞれのR7は独立に、C1-4アルキル、場合によっては置換されているC5シクロアルキル、場合によっては置換されているテトラヒドロフラン、場合によっては置換されているフェニルC1-2アルキルからなるグループから選択されるか;2つのR7基が同じ窒素原子に結合しているときには、それらの基が場合によっては互いに合わさって5員の複素環を形成し、その複素環は場合によってはフェニル環に融合していて、この5員の複素環は追加のへテロ原子を含有していない。
いくつかの実施態様では、それぞれのR
7は独立に、メチル、
からなるグループから選択されるか;2つのR
7基が同じ窒素原子に結合しているときには、部分NR
7R
7は、
である。式中、それぞれのアリール基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基は、場合によっては1個以上のハロゲンまたはヒドロキシル基で置換されている。
合成の方法
一般に、本明細書に提示した化合物は、下記の実施例に記載したように通常の方法で調製することができる。
プロドラッグと、薬送達および/または半減期延長の他の手段
本発明のいくつかの態様では、本明細書に記載した化合物をプロドラッグの形態で投与する。
治療活性を延長するため、薬分子を加工して送達用の担体を用いることができる。そのような担体は、薬部分を生理化学的に溶媒-担体混合物にして非共有結合で用いるか、薬部分の官能基の1つに担体試薬を永続的に共有結合させることによって用いる(WO 20150202317)。
いくつかの非共有結合アプローチが好ましい。非限定的な例としていくつかの実施態様では、ポリマー担体の中に封入した非共有結合の薬を含む留置製剤が使用される。そのような製剤では、薬分子を担体材料と組み合わせ、その薬分子がバルク担体の内部に分布するように処理する。例として挙げられるのは、注射可能な懸濁液として投与される微粒子ポリマー-薬集合体(例えばDegradex(登録商標)Microspheres(Phosphorex, Inc.社));ゲルとして製剤化されて単一のボーラス注射として投与されるポリマー-薬分子集合体(例えばLupron Depot(登録商標)(AbbVie Inc.社));薬を可溶化することのできるポリマー体または非ポリマー体が担体として可能なリポソーム製剤(例えばDepoCyt(登録商標)(Pacira Pharmaceuticals社))である。これら製剤では、薬分子の放出は、担体が膨脹するか物理的に劣化するときに起こることができる。別の場合には、化学的分解によって薬を生物環境の中に拡散させることが可能である。そのような化学的分解プロセスは、自己加水分解であること、または酵素を触媒とすることができる。他の制約のうちで、非共有結合の薬封入では、その薬が制御されずに放出されることを阻止する必要があり、薬の放出機構が生物分解に依存することで、患者間で変動が生じる可能性がある。
特別な実施態様では、永続的な共有結合を通じて薬分子(小分子と大分子の両方を含む)を担体との複合体にする。水性流体の中での溶解度が小さないくつかの小分子治療剤は、親水性ポリマー(その例は本明細書の別の箇所に記載してある)との複合体にすることによって可溶化することができる。大分子タンパク質に関しては、半減期の延長は、例えばパルミトイル部分を用いた永続的共有結合の改変によってと、自らが延長された半減期を持つ別のタンパク質(例えばAlbuferon(登録商標))を用いた永続的共有結合の改変によって実現することができる。一般に、薬分子は、担体がその薬に共有結合しているときには低下した生物活性を示す。
いくつかの場合には、非共有結合したポリマー混合物を含む薬分子、または永続的共有結合に関係する制約は、薬をポリマー担体に化学的に結合させるためのプロドラッグアプローチを利用してうまく対処することができる。この文脈では、薬部分それ自体よりも不活性であるか活性が劣る治療剤は、活性な分子体に変換されることが予測される。プロドラッグの生物活性が放出される薬と比べて小さいことは、薬のゆっくりとした放出または制御放出が望ましい場合に有利である。そのような場合には薬の放出に時間がかかるため、薬を繰り返して頻繁に投与する必要性が少なくなる。プロドラッグアプローチは、胃腸管で薬部分それ自体が吸収されないときや、最適な吸収よりも少ないときにも有利である可能性がある。その場合には、プロドラッグが薬部分の吸収を促進し、次いでしばらくした時点でプロドラッグが(例えば初回通過代謝を通じて)切断されて離れる。生物活性な薬分子は、典型的には、ポリマー担体部分に、その担体部分と、薬部分のヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基いずれかとの間に形成される一時的結合によって結合される。
上に記載したアプローチにはいくつかの制約が伴っている。プロドラッグの活性化は、担体と薬分子の間の一時的結合を酵素または非酵素で切断することによって、またはその両者を順番に組み合わせること(例えば酵素工程の後に非酵素による改変)によって起こすことができる。酵素のないインビトロ環境(例えば水性緩衝溶液)では、一時的結合(エステルまたはアミド)が加水分解を受けることができるが、加水分解の対応速度は治療に有用な範囲外である可能性がある。逆に生体内環境では、エステラーゼまたはアミダーゼが典型的には存在していて、そのエステラーゼまたはアミダーゼが加水分解の速度を触媒的に顕著に加速させて2倍から数倍にすることができる(例えばGreenwald他(1999年)J Med Chem 第42巻(18):3857~3867ページを参照されたい)。
本明細書に記載したように、プロドラッグは、i)生体前駆体と、ii)担体に結合したプロドラッグに分類することができる。生体前駆体は担体基を含有しておらず、官能基が代謝によって生成することで活性化される。それに対して担体に結合したプロドラッグでは、活性物質は、生物活性体の官能基の位置での一時的結合を通じて担体部分に結合される。好ましい官能基はヒドロキシル基またはアミノ基である。結合化学と加水分解条件の両方が、用いる官能基の種類に依存している。担体として、生物学的に不活性なもの(例えばPEG)が可能である。あるいは担体は、標的(例えば抗体)に向かう特性を持つことができる。担体に結合したプロドラッグの担体部分を切断することによって興味ある生物活性体が生じ、その生物活性体の保護を外された官能基の性質が生物活性に寄与することがしばしばある。
特許と学術文献には、一時的結合が不安定なエステル結合である多くの巨大分子プロドラッグが記載されている。その場合には、生物活性体の官能基は、ヒドロキシル基またはカルボン酸である(例えばCheng他(2003年)Bioconjugate Chem第14巻:1007~1017ページを参照されたい)。それに加え、生体巨大分子とある種の小分子薬では、担体を生物活性体のアミノ基(例えばタンパク質のN末端またはリシンアミノ基)に結合させることが有利であることがしばしばある。プロドラッグの調製中には、アミノ基は、求核性がヒドロキシル基またはフェノール基よりも大きいことが理由でより化学選択的である可能性がある。これは特に、異なるさまざまな反応基を含有するタンパク質とペプチドにとって重要である。というのもその場合には、非選択的共役反応によって望ましくない生成混合物が発生するために厖大な特徴付けまたは精製が必要とされ、したがって反応収率が低下するとともに活性部分の治療効率が低下するからである。
一般にアミド結合はエステル結合と比べて加水分解に対してより安定であるため、アミド結合の切断速度は、担体に結合したプロドラッグで治療の用途に用いるには遅すぎる可能性がある。その結果として、プロドラッグのアミド結合の切断可能性を制御するため構造的化学成分を付加することが有利である可能性がある。担体部分によっても薬によっても提供されない追加の切断制御化学成分は、一般に「リンカー」と呼ばれる。プロドラッグリンカーは、一時的結合が加水分解する速度に対して大きな影響を与えることができ、リンカーの化学的性質にバリエーションがあることで特定の特性になることがしばしばある。標的を定めた放出を目的とした特定の酵素によるアミン含有生物活性部分のプロドラッグ活性化には、リンカーの構造が、対応する内在酵素によって基質として認識される構造モチーフを示す必要がある。その場合、一時的結合の切断は、酵素を触媒とした一工程プロセスで起こる。例えば酵素によるシタラビンの放出は、プロテアーゼであるプラスミンによって起こる。プラスミンは、さまざまな種類の腫瘍の塊の中で比較的高濃度になっている。
患者間の変動が、主流になっている酵素による切断の主要な欠点である。酵素のレベルは対象間で顕著に異なっている可能性があるため、酵素による切断でのプロドラッグ活性化は生物学的な変動がある。酵素のレベルは、投与部位によっても変化する可能性がある(例えば皮下注射では、身体のある領域において他の領域におけるよりも予想される治療効果が大きい)。それに加え、酵素に依存する担体結合プロドラッグでは、薬物動態特性の生体内-インビトロの相関を確立することが難しい。
薬部分でアミノ基への一時的結合を利用した他の担体プロドラッグは、カスケード機構に基づいている。カスケード式切断は、マスク基と活性化基の構造的組み合わせで構成されたリンカー化合物によって可能になる。マスク基は、第1の一時的結合(例えばエステルまたはカルバミン酸塩)によって活性化基に結合する。活性化基は、第2の一時的結合(例えばカルバミン酸塩)を通じて薬分子のアミノ基に結合する。第2の一時的結合の加水分解に対する安定性または感受性は、マスク基の存在または不在に依存する。マスク基が存在していると、第2の一時的結合は非常に安定であり、治療に役立つ速度で薬分子を放出する可能性が小さい。それに対してマスク基が不在だと、この結合が非常に不安定になる結果として、薬部分の迅速な切断と放出が起こる。
第1の一時的結合の切断は、カスケード機構における速度制限工程である。第1の工程は、活性化基の分子再配置を誘導することができる(例えばGreenwald他(1999年)J Med Chem 第42巻:3657~3667ページに記載されている1,6-除去)。この再配置によって第2の一時的結合がはるかに不安定になるため、その切断が誘導される。理想的には、第1の一時的結合の切断速度は、所与の治療計画における薬の望ましい放出速度と同じである。それに加え、第2の一時的結合の切断は、第1の一時的結合の切断によって誘導された不安定化の実質的に直後であることが望ましい。
別の一実施態様は、トリメチルロック式ラクトン化に基づくポリマー性アミノ含有プロドラッグを含んでいる(例えばGreenwald他(2000年)J Med Chem 第43巻(3):457~487ページを参照されたい)。このプロドラッグ系では、置換されたo-ヒドロキシフェニル-ジメチルプロピオン酸が、第1の一時的結合としてのエステル基、または炭酸塩基、またはカルバミン酸塩基によってPEGに結合し、第2の一時的結合としてのアミド結合によって薬分子のアミノ基に結合している。薬の放出における速度決定工程は、酵素による第1の結合の切断であり、その後にラクトン化によるアミドの迅速な切断が続き、芳香族ラクトン副生成物が放出される。Greenwaldらが記載しているプロドラッグ系の主な欠点は、一時的結合が切断された後に、キノンメチドや芳香族ラクトンといった非常に反応性が大きくて潜在的に毒性がある芳香族小分子副生成物が放出されることである。この潜在的に毒性がある物質は、薬と1:1の化学量論で放出されるため、生体内濃度が大きくなる可能性がある。
1,6-除去に基づく芳香族活性化基を含むカスケード式プロドラッグのいくつかの実施態様では、マスク基は担体から構造的に離れている。これは、ポリマー担体と活性化基の間に安定な結合を用いることによって可能になり、その安定な結合は、カスケード式切断機構に関与しない。担体がマスク基として機能せず、活性化基が安定な結合によって担体にカップルしている場合には、潜在的に毒性がある副生成物(例えば活性化基)の放出が回避される。活性化基とポリマーの安定な結合は、薬効薬理が明らかにされてない薬-リンカー中間体の放出も抑制する。
直前の段落に記載したアプローチの第1の例は、マンデル酸活性化基に基づくポリマー性プロドラッグ系を含んでいる(例えばShabat他(2004年)Chem Eur J 第10巻:2626~2634ページを参照されたい)。このアプローチでは、マスク基は、カルバミン酸塩結合によって活性化基に結合する。この活性化基は、アミド結合を介してポリアクリルアミドポリマーに永続的に結合する。マスク基を触媒となる抗体によって酵素的活性化させた後、環化によって切断すると、薬が放出される。活性化基は、薬の放出後もポリアクリルアミドポリマーに接続されたままである。同様のプロドラッグ系は、マンデル酸活性化基と、酵素で切断可能なエステル結合マスク基に基づいている(例えばLee他(2004年)Angew Chem第116巻:1707~1710ページを参照されたい)。
上記のリンカーを用いるときには、1,6-除去工程で反応性の大きい芳香族中間体がやはり生成する。芳香族部分がポリマー性担体に永続的に結合したままである場合でさえ、潜在的に毒性のある副生成物または免疫原性効果が生じる副反応が起こる可能性がある。したがって、酵素に依存せず、切断中に反応性芳香族中間体を生成させない脂肪族プロドラッグリンカーを用いてアミン含有活性剤のポリマー性プロドラッグを形成するためのリンカー技術を生み出すことが有利である。そのような一例は、組織型プラスミノーゲンアクチベータとウロキナーゼに含まれるアミノ基の可逆的修飾のため、PEG5000-無水マレイン酸を利用している(例えば(1987年)Garman他 FEBS Lett 第223巻(2):361~365ページを参照されたい)。pH 7.4の緩衝液でインキュベートしてマレアミド酸結合の切断によりPEG-uPA複合体から機能的酵素を再生した後に、半減期がほぼ6時間の一次のキネティクスが続く。マレアミド酸結合の1つの欠点は、より小さなpH値で複合体の安定性が不足していることである。
さらに別のアプローチは、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシンアミド(ビシン)リンカーに基づくPEGカスケードプロドラッグ系を含んでいる(例えばGreenwald他(2004年)J Med Chem 第47巻:726~734ページを参照されたい)。この系では、2つのPEG担体分子が、一時的結合を介し、薬分子のアミノ基にカップルしたビシン分子に結合する。プロドラッグ活性化における第1の工程は、両方のPEG担体分子をビシン活性化基のヒドロキシ基に接続している第1の一時的結合を酵素で切断することを含んでいる。PEGとビシンの間の結合が異なると、プロドラッグ活性化のキネティクスが異なる。プロドラッグ活性化における第2の工程は、ビシン活性化基を薬分子のアミノ基に接続している第2の一時的結合を切断することを含んでいる。この系の1つの欠点は、この第2の一時的ビシンアミド結合の加水分解の速度が遅いことである。するとビシンで修飾したプロドラッグ中間体が放出され、元の親薬分子と比べて薬物動態、免疫原性、毒性、薬力学が異なる可能性がある。
特別な実施態様では、標的に向けて輸送するため、プロドラッグの開発にジペプチドが用いられる。というのもジペプチドは、酵素系または生体輸送系にとっての基質だからである。ジペプチドプロドラッグを形成する非酵素経路、すなわち分子内環化を起こして対応するジケトピペラジン(DKP)を形成して活性な薬を放出する能力は、よくわかっていない。
いくつかの実施態様では、パラセタモールという薬のジペプチドエステルについて記載されている(Gomes他(2005年)Bio & Med Chem Lett)ようにして、エステル結合を介してジペプチドを薬部分に結合させる。この場合には、環化反応は、ペプチドのN末端アミンがエステルの炭素原子を求核攻撃して四面体中間体を形成した後、アミンから離脱基オキシアニオンへとプロトンが輸送されてペプチド結合が同時に形成され、環式DKP産物と遊離した薬が得られることからなる。この方法は、インビトロでのヒドロキシル含有薬に適用できるが、対応するジペプチドエステルがパラセタモールを緩衝液の中におけるよりもはるかに大きな速度で放出するため、生体内で酵素によるエステル結合の加水分解と競合することがわかっている(Gomes他 Molecules 第12巻(2007年)2484~2506ページ)。ジペプチドに基づくプロドラッグのペプチダーゼに対する感受性は、少なくとも1つの非天然アミノ酸をジペプチドモチーフの中に組み込むことによって操作することができる。しかしエステル結合を切断することのできる内在酵素はペプチダーゼに限定されないため、そのようなプロドラッグの切断が酵素に依存することでやはり予測できない生体内性能が生じる。
いくつかの実施態様では、ジペプチドエステルプロドラッグがジペプチドのアミノ末端の位置でホルミル化される場合のように酵素依存性を意図的に操作してDKPプロドラッグにし、酵素での脱ホルミル化を利用してジケトピペラジンを形成した後、エステル-ジペプチド結合を切断し、次いで薬分子を放出させる(例えばアメリカ合衆国特許7,163,923第号を参照されたい)。さらに別の一例では、オクタペプチドをエステル結合によってビンブラスチンの4-ヒドロキシル基に結合させ、N末端のヘキサペプチドを酵素で特異的に除去した後にDKP形成によってエステル結合を切断する(Brady他(2002年)J Med Chem第45巻:4706~4715ページを参照されたい)。
DKP形成反応の範囲はアミドプロドラッグへも拡張されている。例えばアメリカ合衆国特許第5,952,294号には、シタラビンのジペプチジルアミドプロドラッグに関してジケトピペラジン形成を利用してプロドラッグを活性化することが記載されている。この場合には、一時的結合がジペプチドのカルボニルとシタラビンの芳香族アミノ基の間に形成される。しかしゆっくりとした放出効果をそのような複合体で実現できる可能性は小さい。というのも担体や、半減期を延長する他の部分または官能基が存在していないからである。
ジペプチド延長部のジケトピペラジン形成を通じてペプチドを放出することのできるGLP-1などの生体活性ペプチドを含むジペプチドプロドラッグも報告されている(例えばWO 2009/099763を参照されたい)。生体活性ペプチド部分は、その生体活性ペプチドの循環を延長するためアミノ酸側鎖残基の1つに追加のPEG鎖を含むことができる。しかしこのアプローチにはいくつかの大きな欠点が伴っている。第1に、ペプチドの生物活性を損なうことなくPEG鎖をペプチドに結合させねばならない。これは、ペプチドに基づく多くの生物活性剤で実現が難しい可能性がある。第2に、PEG化されたペプチドそのものが生物活性であるため、ジペプチドプロ部分はペプチドの生物活性に影響を与え、その受容体結合特性に対して負の影響を与える可能性がある。
阻害剤の特徴を増強するための調節
本明細書に開示されている治療剤の1つ以上の物理的特性、および/または治療剤を投与するやり方を改善すると有利であることがしばしばあり、ときにはそれが不可避である。物理的特性の改善に含まれるのは、例えば水溶性、および/または生物学的利用能、および/または血清半減期、および/または治療剤半減期の増大、および/または生物活性の調節である。
本分野で知られている調節に含まれるのは、PEG化、Fc-融合、アルブミン融合である。そのような調節は、一般には大分子剤(例えばポリペプチド)と関係しているが、最近は特別な小分子で評価されるようになっている。例えばChiang, M.ら(J. Am. Chem. Soc., 2014年、第136巻(9):3370~3373ページ)は、免疫グロブリンのFcドメインに結合したアデノシン2a受容体の小分子アゴニストを記載している。小分子-Fc複合体はFc受容体とアデノシン2a受容体の間の強力な相互作用を保持していて、複合体になっていない小分子と比べて優れた特性を示した。PEG分子を小分子治療剤に共有結合させることも報告されている(Li, W. 他、Progress in Polymer Science、2013年、第38巻:421~444ページ)。
治療と予防での利用
本発明では、本明細書に記載したCD73阻害剤を多彩な疾患、および/または障害、および/または状態、および/またはそれらの症状の治療または予防に利用することを考える。個々の利用は下に詳しく記載するが、本発明がそれだけに限定されないことを理解すべきである。さらに、特定の疾患、障害、状態の一般的なカテゴリーを下に示すが、それら疾患、障害、状態のいくつかは、2つ以上のカテゴリーのメンバーであってもよく、他のものは、開示されているいずれかのカテゴリーのメンバーでなくてもよい。
腫瘍学関連障害。本発明によれば、CD73阻害剤は増殖性の状態または障害の治療または予防に用いることができ、そのような状態または障害に含まれるのは、がん、例えば、子宮のがん、子宮頸のがん、乳房のがん、前立腺のがん、精巣のがん、胃腸管(例えば食道、咽頭、胃、小腸または大腸、結腸または直腸)のがん、腎臓のがん、腎細胞のがん、膀胱のがん、骨のがん、骨髄のがん、皮膚のがん、頭または首のがん、肝臓のがん、胆嚢のがん、心臓のがん、肺のがん、膵臓のがん、唾液腺のがん、副腎のがん、甲状腺のがん、脳のがん(神経膠腫)、神経節のがん、中枢神経系(CNS)と末梢神経系(PNS)のがん、造血系と免疫系(例えば脾臓や胸腺)のがんである。本発明により、がんに関連した他の疾患、障害、状態(例えば、免疫原性腫瘍、非免疫原性腫瘍、休眠中の腫瘍、ウイルスによって誘導されるがん(例えば上皮細胞がん、内皮細胞がん、扁平細胞癌、パピローマウイルスによって誘導されるがん)、腺癌、リンパ腫、癌腫、黒色腫、白血病、骨髄腫、肉腫、奇形癌、化学的に誘導されるがん、転移、血管新生が含まれる)を治療または予防する方法も提供される。本発明では、例えば調節性T細胞および/またはCD8+ T細胞の活性を調節することによって腫瘍細胞またはがん細胞抗原に対する寛容性を低下させることを考える(例えばRamirez-Montagut他(2003年)Oncogene第22巻:3180~3187ページ;Sawaya他(2003年)New Engl. J. Med. 第349巻:1501~1509ページを参照されたい)。特別な実施態様では、腫瘍またはがんは、大腸がん、卵巣がん、乳がん、黒色腫、肺がん、神経膠芽腫、白血病のいずれかである。がんに関連した疾患、障害、状態という用語の使用は、広くがんに直接または間接に関連する状態を意味し、例えば血管新生や前がん状態(異形成など)を含む。
いくつかの実施態様では、がんは転移性であったり、転移するリスクがあったりする可能性や、び漫性組織で発生する可能性があり、そのようながんには血液または骨髄のがん(白血病)が含まれる。さらに別のいくつかの実施態様では、本発明の化合物を用いてT細胞寛容性を克服することができる。
いくつかの実施態様では、本発明により、CD73阻害剤と、少なくとも1つの追加の治療剤または診断剤(その例は本明細書の別の箇所に示してある)とを用いて増殖性の状態、がん、腫瘍、前がん状態を治療する方法が提供される。
免疫関連障害と、炎症性要素を伴う障害。本明細書では、「免疫疾患」、「免疫状態」、「免疫障害」、「炎症性疾患」、「炎症状態」、「炎症性障害」などの用語は、広く、本明細書に記載したCD73阻害剤によって治療することができて何らかの治療効果が得られるあらゆる免疫関連状態(例えば自己免疫疾患)または炎症性要素を伴う障害を含むことを意味する。そのような状態は、他の疾患、障害、状態と密接に絡み合っていることがしばしばある。例えば「免疫状態」は、増殖性の状態(がん、腫瘍、血管新生など)を意味することができ、その中には、免疫系による根絶に抵抗する感染症(急性と慢性)、腫瘍、がんが含まれる。
本発明のCD73阻害剤を用いて免疫応答を増大させたり増強したりすること;免疫化を改善すること(ワクチン効率の増大が含まれる);炎症を減らすことができる。免疫不全疾患に関連した免疫不全、免疫を抑制する医学的措置、急性および/または慢性の感染症、加齢は、本明細書に開示した化合物を用いて治療することができる。CD73阻害剤を用いると、治療によって誘導される免疫抑制に苦しんでいる患者(骨髄移植、化学療法、放射線療法を受けた患者が含まれる)の免疫系を刺激することもできる。
本開示の特別な実施態様では、CD73阻害剤を用いてアジュバント活性を提供することにより抗原に対する免疫応答を増大させたり増強したりする。特別な一実施態様では、少なくとも1つの抗原またはワクチンを本発明の少なくとも1つのCD73阻害剤と組み合わせて対象に投与し、その抗原またはワクチンに対する免疫応答を延長させる。少なくとも1つの抗原剤またはワクチン成分(その非限定的な例に含まれるのは、ウイルス、細菌、真菌、またはこれらの一部、タンパク質、ペプチド、腫瘍特異的抗原、核酸ワクチンである)を本発明の少なくとも1つのCD73阻害剤と組み合わせて含む治療用組成物も提供される。
細菌関連障害。本発明では、本明細書に記載したCD73阻害剤を用いてCD73の免疫抑制と抗炎症活性を抑制することにより、CD73阻害剤を用いた処置が有効である可能性のあるあらゆるウイルス、細菌、真菌、寄生虫の疾患、障害、状態や、それ以外の感染性の疾患、障害、状態を治療および/または予防することを考える。そのような疾患と障害の例に含まれるのは、HIVとエイズ、ブドウ球菌と連鎖球菌による感染症(それぞれ、例えば黄色ブドウ球菌とストレプトコッカス・サングイニス)、リーシュマニア症、トキソプラズマ症、トリコモナス症、ジアルジア症、カンジダ・アルビカンス感染症、炭疽菌感染症、緑膿菌感染症である。本発明の化合物を用いて敗血症を治療すること、細菌の増殖を低下させたり抑制したりすること、炎症性サイトカインを減らしたり抑制したりすることができる。
CNS関連障害と神経障害。CD73の抑制は、中枢神経系がいくらか関係する神経、神経精神、神経変性などの疾患、障害、状態(認知機能と運動機能の損傷に付随する障害が含まれる)を持つ患者にとっても重要な治療戦略である可能性がある。その例に含まれるのは、パーキンソン病、錐体外路症状(EPS)、ジストニア、アカシジア、遅発性ジスキネジア、むずむず脚症候群(RLS)、癲癇、睡眠時周期性四肢運動障害(PLMS)、注意欠陥障害、鬱、不安、認知症、アルツハイマー病、ハンチントン病、多発性硬化症、脳虚血、出血性脳卒中、くも膜下出血、外傷性脳損傷である。
他の障害。本発明の実施態様では、本明細書に記載したCD73阻害剤を対象に投与することで、CD73のレベルを少なくともいくらか抑制することの効果が得られる他の任意の障害を治療または予防することを考える。そのような疾患、障害、状態に含まれるのは、例えば、心血管障害(例えば心筋虚血)、胃腸障害(例えばクローン病)、代謝障害(例えば糖尿病)、肝臓障害(例えば肝線維症、NASH、NAFLD)、肺障害(例えばCOPD、喘息)、眼科障害(例えば糖尿病性網膜症)、腎障害(例えば腎不全)である。
いくつかの実施態様では、本発明のCD73阻害剤を用い、スタチン(例えばロバスタチン、プラバスタチン)を摂取している対象でスタチンによって誘導されるアデノシン産生を抑制することや、スタチンによって起こる血糖の増加を低下または減少させることができる可能性がある。
医薬組成物
本発明のCD73阻害剤は、対象への投与に適した組成物の形態にすることができる。一般に、そのような組成物は、CD73阻害剤と、医薬として許容可能な1つ以上の希釈剤、基剤、賦形剤のいずれかとを含む「医薬組成物」である。いくつかの実施態様では、CD73阻害剤は、治療上許容可能な量で提示される。この医薬組成物を本発明の方法で用いることができる。したがって例えばこの医薬組成物を対象に対して生体外または生体内で投与して本明細書に記載した治療と予防の方法と利用を実現することができる。
本発明の医薬組成物は、想定する投与法または投与経路に合った製剤にすることができる。投与経路の例を本明細書に記載してある。さらに、医薬組成物を本明細書に記載した他の治療活性な薬剤または化合物と組み合わせて用い、本明細書で考慮する疾患、障害、状態を治療または予防することができる。
活性成分(例えばCD73機能の阻害剤)を含有する医薬組成物は、経口での使用に適した形態、例えば錠剤、カプセル、トローチ、ロゼンジ、水性または油性の懸濁液、分散可能な粉末または顆粒、乳剤、硬カプセルまたは軟カプセル、シロップ、溶液、マイクロビーズ、エリキシルにすることができる。経口用の組成物は、医薬組成物を製造するための既知の方法に従って調製することができ、そのような組成物は、見かけがよくて口当たりのよい医薬調製物を提供するため1つ以上の薬剤(例えば甘味剤、香味剤、着色剤、保存剤)を含むことができる。錠剤、カプセルなどは、活性成分を、錠剤の製造に適していて医薬として許容可能な非毒性の賦形剤との混合物として含有している。そのような賦形剤として、例えば、希釈剤(例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリアル、ラクトース、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム);顆粒剤と崩壊剤(例えばコーンスターチ、アルギン酸);結合剤(例えばデンプン、ゼラチン、アラビアゴム);潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク)が可能である。
経口投与に適した錠剤、カプセルなどは、被覆されていなくてもよいし、既知の技術で被覆して胃腸管での崩壊と吸収を遅延させることで持続作用を提供してもよい。例えば遅延材料としてモノステアリン酸グリセリルやジステアリン酸グリセリルを用いることができる。これらを既知の技術で被覆して制御放出するための浸透性治療用錠剤を形成することができる。追加の薬剤に含まれるのは、投与される組成物の送達を制御するための生体分解性または生体適合性の粒子またはポリマー物質であり、その例は、ポリエステル、ポリアミン酸、ヒドロゲル、ポリビニルピロリドン、ポリ無水物、ポリグリコール酸、エチレン-酢酸ビニル、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、硫酸プロタミン、ラクチド/グリコリドコポリマー、ポリラクチド/グリコリドコポリマー、エチレン-酢酸ビニルコポリマーである。例えば経口剤は、コアセルベーション技術によって調製したマイクロカプセルの中、または界面重合によって調製したマイクロカプセルの中、またはヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチンのマイクロカプセルを用いるか、ポリ(メチルメタクロレート)マイクロカプセルを用いることによって調製したマイクロカプセルの中に封入することや、コロイド薬送達システムの中に封入することができる。コロイド分散系に含まれるのは、巨大分子複合体、ナノカプセル、マイクロスフェア、マイクロビーズ、脂質に基づく系(水中油乳剤、ミセル、混合ミセル、リポソームが含まれる)である。上記の製剤を調製する方法は当業者には明らかであろう。
経口用の製剤は、不活性な固体希釈剤(例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース)と混合された活性成分を含む硬ゼラチンカプセルとして提供すること、または水か油媒体(例えばピーナツ油、液体パラフィン、オリーブ油)と混合された活性成分を含む軟ゼラチンカプセルとして提供することもできる。
水性懸濁液は、活性材料を、水性懸濁液の製造に適した賦形剤との混合物として含有している。そのような賦形剤として、懸濁剤(例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシ-プロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル-ピロリドン、トラガカントゴム、アラビアゴム);分散剤または湿潤剤(例えば天然のホスファチド(例えばレシチン));アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物(例えばステアリン酸ポリオキシ-エチレン)、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物(例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール)、またはエチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトールに由来する部分エステルの縮合生成物(例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール)、またはエチレンオキシドと、脂肪酸と無水ヘキシトールに由来する部分エステルの縮合生成物(例えばモノオレイン酸ポリエチレンソルビタン)が可能である。水性懸濁液は、1種類以上の保存剤も含有することができる。
油性懸濁液は、活性成分を植物油(例えばピーナツ油、オリーブ油、ゴマ油、ココナツ油)または鉱物油(例えば液体パラフィン)の中に懸濁させることによって調製できる。油性懸濁液は、増粘剤(例えば蜜蝋、硬パラフィン、セチルアルコール)を含有することができる。口当たりのよい経口調製物にするため、上記のような甘味剤と、香味剤を添加することができる。
水を添加して水性懸濁液を調製するのに適した分散性の粉末と顆粒は、活性成分を、分散剤または湿潤剤と、懸濁剤と、1種類以上の保存剤との混合物として提供する。適切な分散剤または湿潤剤と懸濁剤は本明細書に例示してある。
本発明の医薬組成物は、水中油型乳剤の形態にすることもできる。油相として、植物油(例えばオリーブ油、ピーナツ油)、または鉱物油(例えば液体パラフィン)、またはこれらの混合物が可能である。適切な乳化剤として、天然ゴム(例えばアラビアゴム、トラガカントゴム)、天然のホスファチド(例えばダイズ、レシチン)、脂肪酸と無水ヘキシトールに由来するエステルまたは部分エステル(例えばモノオレイン酸ソルビタン)、その部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物(例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)が可能である。
医薬組成物は、典型的には、治療に有効な量の本発明のCD73阻害剤と、医薬としても生理学的にも許容可能な1つ以上の調合剤を含んでいる。医薬として許容可能な、または生理学的に許容可能な適切な希釈剤、基剤、賦形剤の非限定的な例に含まれるのは、抗酸化剤(例えばアスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム)、および/または保存剤(例えばベンジルアルコール、メチルパラベン、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、p-ヒドロキシ安息香酸n-プロピル)、および/または乳化剤、および/または懸濁剤、および/または分散剤、および/または溶媒、および/または充填剤、および/または増量剤、および/または洗浄剤、および/または緩衝液、および/またはビヒクル、および/または希釈剤、および/またはアジュバントである。例えば適切なビヒクルとして生理食塩水またはクエン酸塩緩衝化生理食塩水が可能であり、それに非経口投与する医薬組成物で一般的な他の材料を補足することができる。中性の緩衝化生理食塩水、または血清アルブミンを混合した生理食塩水が、さらに別のビヒクルの例である。当業者は、本発明で考慮する医薬組成物と剤形で使用できる多彩な緩衝液を容易に認識するであろう。典型的な緩衝液の非限定的な例に含まれるのは、医薬として許容可能な弱酸、弱塩基、またはこれらの混合物である。一例として、緩衝液の成分は、水溶性材料であるリン酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、酢酸、アスコルビン酸、スパラギン酸、グルタミン酸と、これらの塩が可能である。許容可能な緩衝剤に含まれるのは、例えば、トリス緩衝液、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N'-(2-エタンスルホン酸)(HEPES)、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸ナトリウム塩(MES)、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、N-トリス[ヒドロキシメチル]メチル-3-アミノプロパンスルホン酸(TAPS)である。
医薬組成物を製剤化した後、減菌バイアルの中に、溶液、懸濁液、ゲル、乳液、固体、脱水した粉末、凍結乾燥させた粉末のいずれかとして保管することができる。このような製剤は、すぐに使用できる形態、使用前に再構成する必要がある凍結乾燥させた形態、使用前に希釈する必要がある液体形態、他の許容可能な形態のいずれかで保管することができる。いくつかの実施態様では、医薬組成物は単回使用の容器(例えば単回使用のバイアル、アンプル、注射器、自己注射器(例えばEpiPen(登録商標)と同様のもの))で提供されるのに対し、多数回使用の容器(例えば多数回使用バイアル)は別の実施態様で提供される。
製剤は、組成物を急速な分解や身体からの除去を防ぐ基剤も含むことができる。それは例えば制御放出製剤であり、リポソーム、ヒドロゲル、プロドラッグ、マイクロカプセル化送達系を含んでいる。例えば遅延材料(モノステアリン酸グリセリルやステアリン酸グリセリルなど)を単独で、または蝋と組み合わせて用いることができる。任意の薬送達装置を用いてCD73阻害剤を送達することができる。そのような装置に含まれるのは、インプラント(例えば移植可能なポンプ)、カテーテル系、ゆっくりと注入するポンプや装置であり、これらはすべて当業者に周知である。
デポ注射液は、一般に皮下または筋肉内に投与されるものであり、本明細書に開示したCD73阻害剤を決められた時間をかけて放出させるのにも用いることができる。デポ注射液は、通常は、固体または油をベースとしていて一般に本明細書に記載した少なくとも1つの製剤成分を含んでいる。当業者は、可能な製剤とデポ注射液の利用に馴染みがある。
医薬組成物は、減菌の注射可能な水性または油性の懸濁液の形態にすることができる。この懸濁液は、本明細書で言及した適切な分散剤または湿潤剤と懸濁剤とを用いて本分野で知られているようにして製剤化することができる。この減菌の注射可能な調整物として、非毒性で非経口にすることが許容される希釈剤または溶媒の中の減菌の注射可能な溶液または懸濁液(例えば1,3-ブタンジオールの中の溶液)も可能である。使用できる許容可能な希釈剤、溶媒、分散媒体に含まれるのは、水、リンゲル溶液、等張塩化ナトリウム溶液、Cremophor EL(商標)(BASF社、パーシッパニー、ニュージャージー州)またはリン酸塩緩衝化生理食塩水(PBS)、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)と、これらの適切な混合物である。それに加え、減菌の不揮発性油が、溶媒または懸濁媒体として通常は用いられる。その目的で、無刺激の任意の不揮発性油(合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドが含まれる)を用いることができる。時間をかけて特定の注射可能な製剤を吸収させることは、吸収を遅延させる薬剤(例えばモノステアリン酸アルミニウムまたはゼラチン)を含めることによって実現できる。
本発明では、直腸に投与するためCD73阻害剤を座薬の形態で投与することを考える。座薬は、薬を、常温では固体だが直腸温では液体になるために直腸で溶解してその薬を放出することになる適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製できる。そのような材料の非限定的な例にカカオバターとポリエチレングリコールが含まれる。
本発明で考慮するCD73阻害剤は、現在知られているか将来開発される任意の他の適切な医薬組成物の形態(例えば鼻または吸入用のスプレー)にすることができる。
投与経路
本発明では、CD73阻害剤とその組成物を適切な任意のやり方で投与することを考える。投与の適切な経路に含まれるのは、経口、非経口(例えば筋肉内、静脈内、皮下(例えば注射またはインプラント))、腹腔内、嚢内、動脈内、脳内(実質組織内)、脳室内)、鼻腔、膣、舌下、眼内、直腸、局所(例えば経皮)、口、吸入である。デポ注射液は一般に皮下または筋肉内に投与されるが、本明細書に開示したCD73阻害剤を決められた時間かけて放出するように用いることもできる。
本発明の特別な実施態様では、経口投与を考える。
併用療法
本発明では、CD73阻害剤を単独で、または1つ以上の活性な治療剤と組み合わせて用いることを考える。追加の活性な治療剤として、化学的小分子;巨大分子(タンパク質、抗体、ペプチボディ、ペプチド、DNA、RNAや、これら巨大分子の断片);細胞療法または遺伝子療法が可能である。そのような併用療法では、さまざまな活性剤が異なる相補的な作用機構を有することがしばしばある。そのような併用療法は、薬剤のうちの1つ以上の用量を減らし、そのことによって薬剤のうちの1つ以上に付随する副作用を低減または除去できるため特に有利である。さらに、そのような併用療法は、根底にある疾患、障害、状態に対する相乗的な治療効果または予防効果を有する可能性がある。
本発明では、「組み合わせ」は、別々に投与することのできる治療剤、例えば別々に投与するため別々に製剤化することのできる治療剤(例えばキットの中に提供することができる)と、単一の製剤の中に組み込んで投与できる治療剤(すなわち「合剤」)を含むことを意味する。
いくつかの実施態様では、CD73阻害剤は順番に投与または適用され、例えば1つの薬剤が投与された後に1つ以上の他の薬剤が投与される。別の実施態様では、複数のCD73阻害剤が同時に投与され、例えば2つ以上の薬剤が同時に、またはほぼ同時に投与される。その2つ以上の薬剤は、2つ以上の別々の製剤として存在すること、またはまとめて単一の製剤(すなわち「合剤」)にすることができる。その2つ以上の薬剤は、順番に投与されるか同時に投与されるかに関係なく、本発明の目的では組み合わせて投与されると見なされる。
本発明のCD73阻害剤は、状況下において適切な任意のやり方で、少なくとも1つの他の(活性な)薬剤と組み合わせて用いることができる。一実施態様では、その少なくとも1つの活性剤と少なくとも1つの本発明のCD73阻害剤を用いた治療がある期間にわたって維持される。別の一実施態様では、(例えば対象が安定であるときには)その少なくとも1つの活性剤を用いた治療が減らされるか中断される一方で、本発明のCD73阻害剤を用いた治療は、一定の投薬計画で維持される。さらに別の一実施態様では、(例えば対象が安定であるときには)その少なくとも1つの活性剤を用いた治療が減らされるか中断されるとともに、本発明のCD73阻害剤を用いた治療も減らされる(例えばより少ない用量、より少ない頻度の投薬またはより短期の治療計画)。さらに別の一実施態様では、(例えば対象が安定であるときには)その少なくとも1つの活性剤を用いた治療が減らされるか中断されるのに対し、本発明のCD73阻害剤を用いた治療は増加する(例えばより多い用量、より多い頻度の投薬またはより長期の治療計画)。さらに別の一実施態様では、その少なくとも1つの活性剤を用いた治療が維持される一方で、本発明のCD73阻害剤を用いた治療は減らされるか中断される(例えばより少ない用量、より少ない頻度の投薬またはより短期の治療計画)。さらに別の一実施態様では、その少なくとも1つの活性剤を用いた治療と本発明のCD73阻害剤を用いた治療が減らされるか中断される(例えばより少ない用量、より少ない頻度の投薬またはより短期の治療計画)。
腫瘍学関連障害。本発明により、CD73阻害剤と、少なくとも1つの追加の治療剤または診断剤とを用いて増殖性の状態、がん、腫瘍、前がんの疾患、障害、状態を治療および/または予防する方法が提供される。
いくつかの実施態様では、本発明により、腫瘍の増殖を抑制する方法として、本明細書に記載したCD73阻害剤をシグナル伝達阻害剤(STI)と組み合わせて投与し、腫瘍の増殖の追加抑制または相乗的抑制を実現することを含む方法が提供される。本明細書では、「シグナル伝達阻害剤」は、シグナル伝達経路の1つ以上の工程を選択的に抑制する薬剤を意味する。本発明のシグナル伝達阻害剤(STI)に含まれるのは、(i)bcr/ablキナーゼ阻害剤(例えばグリベック);(ii)上皮増殖因子(EGF)受容体阻害剤(キナーゼ阻害剤と抗体が含まれる);(iii)her-2/neu受容体阻害剤(例えばハーセプチン);(iv)AktファミリーキナーゼまたはAkt経路の阻害剤(例えばラパマイシン);(v)細胞周期キナーゼ阻害剤(例えばフラボピリドール);(vi)ホスファチジルイノシトールキナーゼ阻害剤である。免疫調節に関与する薬剤を本明細書に記載したCD73阻害剤と組み合わせて用い、がん患者で腫瘍の増殖を抑制することもできる。
化学療法剤の非限定的な例に含まれるのは、アルキル化剤(チオテパ、シクロホスファミドなど);スルホン酸アルキル(ブスルファン、インプロスルファン、ピポスルファンなど);アジリジン(ベンゾドパ、カルボコン、メツレドパ、ウレドパなど);エチレンイミンとメチルメラミン(methylamelamine)(アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド(triethylenethiophosphaoramide)、トリメチロロメラミン(trimethylolomelamime)が含まれる);ナイトロジェンマスタード(クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イフォスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベムビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなど);ニトロソウレア(カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなど);抗生物質(アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアマイシン、カラビシン、カミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ユベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンなど);代謝拮抗剤(メトトレキサート、5-フルオロウラシル(5-FU)など);葉酸類似体(デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなど);プリン類似体(フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなど);ピリミジン類似体(アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、5-FUなど);アンドロゲン(カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなど);抗副腎(アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなど);葉酸補充剤(フォリン酸など);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビスアントレン;エダトレキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジコン;エルフォルミチン;酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2',2"-トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(Ara-C);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド(例えばパクリタキセル、ドキセタキセル);クロラムブシル;ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金と白金配位錯体(シスプラチン、カルボプラチンなど);ビンブラスチン;エトポシド(VP-16);イフォスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロナート;CPT11;トポイソメラーゼ阻害剤;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸;エスペラミシン;カペシタビン;上記の任意のものの医薬として許容可能な塩、酸、誘導体である。
化学療法剤にやはり含まれるのは、腫瘍に対するホルモン作用を調節または抑制する作用のある抗ホルモン剤(抗エストロゲンなどであり、例えばタモキシフェン、ラロキシフェン、4(5)-イミダゾールを抑制するアロマターゼ、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、オナプリストン、トレミフェンが含まれる);抗アンドロゲン(フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド、ゴセレリンなど);上記の任意のものの医薬として許容可能な塩、酸、誘導体である。いくつかの実施態様では、併用療法は、ホルモン剤または関連するホルモン剤の投与を含んでいる。
CD73阻害剤と組み合わせて使用できる追加の治療法に含まれるのは、放射線療法、腫瘍抗原に対するモノクローナル抗体、モノクローナル抗体と毒素の複合体、T細胞アジュバント、骨髄移植、抗原提示細胞(例えば樹状細胞療法)(そのような抗原提示細胞を刺激するのに用いられるTLRアゴニストが含まれる)である。
いくつかの実施態様では、本発明において、本明細書に記載した化合物を養子細胞療法と組み合わせて利用することを考える。養子細胞療法は、個別化された免疫療法の新しくて有望な1つの形態であり、抗腫瘍活性のある免疫細胞をがん患者に投与する。養子細胞療法は、腫瘍に浸潤するリンパ球(TIL)と、例えばキメラ抗原受容体(CAR)またはT細胞受容体(TCR)を発現するように操作したT細胞を用いて研究が進められている。養子細胞療法は、一般に、個人からT細胞を回収し、その遺伝子を改変して特定の抗原に向かわせるか、そのT細胞の抗腫瘍効果を増強し、そのT細胞を増幅して十分な数にし、遺伝子が改変されたT細胞をがん患者に輸液することを含んでいる。T細胞は、増殖させた細胞をあとで再輸液する患者から回収すること(例えば自家)、またはドナー患者から回収すること(例えば同種)ができる。
いくつかの実施態様では、本発明において、本明細書に記載した化合物をRNA干渉に基づく治療法と組み合わせて利用して遺伝子の発現を停止させることを考える。RNAiは、より長い二本鎖RNAを切断して小さな干渉RNA(siRNA)にすることから始まる。siRNAの一本の鎖を、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)と呼ばれるリボヌクレオタンパク質複合体に組み込む。次にこのRISCを用い、組み込まれたsiRNA鎖と少なくとも一部が相補的なmRNA分子を同定する。RISCはmRNAに結合すること、またはmRNAを切断することができ、その両者が翻訳を抑制する。
免疫チェックポイント阻害剤。本発明では、本明細書に記載したCD73機能の阻害剤を免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて利用することを考える。
あらゆるがんに特徴的な莫大な数の遺伝子変化とエピジェネティックな変化が、免疫系が正常である細胞から腫瘍細胞を識別するのに使用できる抗原の多彩な集合を提供する。T細胞の場合には、T細胞受容体(TCR)による抗原認識を通じて開始される応答の最終的な大きさ(例えばサイトカイン産生または増幅のレベル)と品質(例えば生じる免疫応答のタイプ(サイトカイン産生のパターンなど))を、共刺激シグナルと抑制シグナル(免疫チェックポイント)の間のバランスによって調節する。正常な生理学的条件下では、免疫チェックポイントが、自己免疫を阻止すること(すなわち自己寛容性の維持)と、免疫系が病原体感染に応答しているときに組織を損傷から保護することにとって極めて重要である。免疫チェックポイントタンパク質の発現は、重要な免疫抵抗機構として、腫瘍によって調節異常になる可能性がある。
免疫チェックポイント(リガンドと受容体)のいくつかはさまざまなタイプの腫瘍細胞において選択的に上方調節されているので阻止するための候補であり、その例に含まれるのは、PD1(プログラムされた細胞死タンパク質1);PDL1(PD1リガンド);BTLA(Bリンパ球とTリンパ球の減衰因子);CTLA4(細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4);TIM3(T細胞膜タンパク質3);LAG3(リンパ球活性化遺伝子3);TIGIT(IgドメインとITIMドメインを有するT細胞免疫受容体);A2aR(アデノシンA2a受容体A2aR);キラー抑制性受容体である。キラー抑制性受容体は、構造的特徴に基づいてi)キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)と、ii)C型レクチン受容体(II型膜貫通受容体ファミリーのメンバー)の2つのクラスに分類することができる。これらほどはよくわかっていない他の免疫チェックポイントが文献に記載されており、その中には受容体(例えば2B4(CD244としても知られる))とリガンド(例えばいくつかのB7ファミリー抑制リガンド(B7-H3(CD276としても知られる)、B7-H4(B7-S1としても知られる)など)、B7x、VCTN1)の両方が含まれる。[Pardoll(2012年4月)Nature Rev. Cancer 第12巻:252~264ページを参照されたい]。
本発明では、本明細書に記載したCD73機能の阻害剤と、上記の免疫チェックポイント受容体の阻害剤およびリガンドとの組み合わせや、CD73機能の阻害剤と、未知の免疫チェックポイント受容体の阻害剤およびリガンドとの組み合わせを利用することを考える。免疫チェックポイントのいくつかのモジュレータが現在利用できる一方で、他のものは開発の後期段階である。説明すると、完全ヒト化CTLA4モノクローナル抗体であるイピリムマブ(YERVOY;Bristol-Myers Squibb社)は、2011年に黒色腫の治療に関して認可されたとき、アメリカ合衆国で規制当局の認可を受けた最初の免疫チェックポイント阻害剤になった。CTLA4と抗体を含む融合タンパク質(CTLA4-Ig;アバトセプト(ORENCIA;Bristol-Myers Squibb社))が関節リウマチの治療に用いられてきており、他の融合タンパク質は、エプスタインバーウイルスに感受性のある腎移植患者で有効であることが示されている。PD1抗体(例えばニボルマブ(Bristol-Myers Squibb社)とラムブロリズマブ(Merck社))が開発中であり、抗PDL1抗体(例えばMPDL3280A(Roche社))も評価中である。ニボルマブは、黒色腫、肺がん、腎臓がんの患者で有望であることが示されている。
本発明には、上記の任意のものの医薬として許容可能な塩、酸、誘導体が含まれる。
代謝疾患と心血管疾患。本発明により、心血管および/または代謝に関連する疾患、障害、状態のほか、それに伴う障害を、CD73阻害剤と、少なくとも1つの追加の治療剤または診断剤とを用いて治療および/または予防する方法が提供される。
高コレステロール血症(とアテローム性硬化症)を治療するための併用療法で有用な治療剤の例に含まれるのは、酵素でコレステロールの合成を抑制するスタチン(例えばCRESTOR、LESCOL、LIPITOR、MEVACOR、PRAVACOL、ZOCOR);および/またはコレステロールを封鎖してその吸収を妨げる胆汁酸樹脂(例えばCOLESTID、LO-CHOLEST、PREVALITE、QUESTRAN、WELCHOL);および/またはコレステロールの吸収を阻止するエゼチミブ(ZETIA);および/またはトリグリセリドを減少させる一方で、HDLをわずかに増加させる可能性のあるフィブリン酸(例えばTRICOR);および/またはLDLコレステロールとトリグリセリドをわずかに低下させるナイアシン(例えばNIACOR);および/または上記のものの組み合わせ(例えばVYTORIN(エゼチミブとシンバスタチン))である。本明細書に記載したCD73阻害剤と組み合わせて使用する候補となる可能性のある代わりのコレステロール治療薬には、さまざまなサプリメントとハーブ(例えばニンニク、ポリコサノール、グッグル)が含まれる。
本発明には、上記の任意のものの医薬として許容可能な塩、酸、誘導体が含まれる。
免疫関連障害と、炎症性要素を有する障害。本発明により、免疫に関連する疾患、障害、状態と、炎症性要素を有する疾患、障害、状態を、CD73阻害剤と、少なくとも1つの追加の治療剤または診断剤とを用いて治療および/または予防するを用いて方法が提供される。
併用療法で有用な治療剤の例は、根底にある疾患、障害、状態に対して特異的であり、当業者に知られている。
細菌疾患。本発明により、ウイルス、細菌、真菌、寄生虫の疾患、障害、状態のほか、それに伴う障害を、CD73阻害剤と、少なくとも1つの追加の治療剤または診断剤(例えば1つ以上の他の抗ウイルス剤、および/またはウイルス治療とは関係のない1つ以上の薬剤)とを用いて治療および/または予防する方法が提供される。
このような併用療法には、ウイルスのライフサイクルのさまざまな段階を標的としていてさまざまな作用機構を有する抗ウイルス剤が含まれ、その非限定的な例は以下の通りである:ウイルスの脱殻の阻害剤(例えばアマンタジン、リマンチジン);逆転写酵素阻害剤(例えばアシクロビル、ジドブジン、ラミブジン);インテグラーゼを標的とする薬剤;転写因子がウイルスDNAに付着するのを阻止する薬剤;翻訳に影響を与える薬剤(例えばアンチセンス分子)(例えばフォミビルセン);翻訳/リボザイム機能を調節する薬剤;プロテアーゼ阻害剤;ウイルス組立体モジュレータ(例えばリファンピシン);抗レトロウイルス(例えばヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤(例えばアジドチミジン(AZT)、ddl、ddC、3TC、d4T)など);非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(例えばエファビレンツ、ネビラピン);ヌクレオチド類似体逆転写酵素阻害剤;ウイルス粒子の放出を阻止する薬剤(例えばザナミビル、オセルタミビル)。いくつかのウイルス感染症(例えばHIV)の治療および/または予防には一群の抗ウイルス剤(「カクテル」)が必要とされることがしばしばある。
CD73阻害剤と組み合わせて用いることが考えられる他の抗ウイルス剤の非限定的な例は、アバカビル、アデフォビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリゲン、アルビドール、アタザナビル、アトリプラ、ボセプレビレルテット、シドフォビル、コンビビル、ダルナビル、デラビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホスアンプレナビル、ホスカルネット、ホスホネット、http://en.wikipedia.org/wiki/Fusion_inhibitor、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、さまざまなインターフェロン(例えばペグインターフェロンα-2a)、ロピナビル、ロビリド、マラビロック、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネキサビル、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リトナビル、ピラミジン、サキナビル、スタブジン、テラプレビル、テノフォビル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、トルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロック、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビンである。
本発明では、本明細書に記載したCD73機能の阻害剤を抗寄生物剤と組み合わせて利用することを考える。そのような薬剤の非限定的な例に含まれるのは、チアベンダゾール、パモ酸ピランテル、メベンダゾール、プラジカンテル、ニクロサミド、ビチオノール、オキサムニキン、メトリホネート、イベルメクチン、アルベンダゾール、エフロルニチン、メラルソプロール、ペンタミジン、ベンズニダゾール、ニフルチモックス、ニトロイミダゾールである。当業者は、寄生虫障害の治療に役立つ可能性のある他の薬剤を知っている。
本発明の実施態様では、本明細書に記載したCD73阻害剤を、細菌障害の治療または予防で有用な薬剤と組み合わせて利用することを考える。抗菌剤はさまざまなやり方で分類することができ、その中には、作用機構、化学構造、活性スペクトルに基づくやり方が含まれる。抗菌剤の例に含まれるのは、細菌の細胞壁を標的とするもの(例えばセファロスポリン、ペニシリン)、細胞膜を標的とするもの(例えばポリミキシン)や、細菌の重要な酵素に干渉するもの(例えばスルホンアミド、リファマイシン、キノリン)である。タンパク質合成を標的とするたいていの抗菌剤(例えばテトラサイクリン、マクロライド)は静菌性であるのに対し、アミノグリコシドなどの薬剤は殺菌性である。抗菌剤を分類する別の手段は、標的特異性に基づいている。「スペクトルの狭い」薬剤は特定のタイプの細菌(例えばグラム陽性細菌である連鎖球菌など)を標的とするのに対し、「スペクトルの広い」薬剤は、より広い範囲の細菌に対する活性を有する。当業者は、特定の細菌感染症で用いるのに適したさまざまなタイプの抗菌剤を知っている。
本発明の実施態様では、本明細書に記載したCD73阻害剤を、真菌障害の治療または予防で有用な薬剤と組み合わせて利用することを考える。抗真菌剤に含まれるのは、ポリエン(例えばアムホテリシン、ナイスタチン、ピマリシン);アゾール(例えばフルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール);アリルアミン(例えばナフチフィン、テルビナフィン)とモルホリン(例えばアモロルフィン);代謝拮抗剤(例えば5-フルオロシトシン)である。
本発明には、上に示した薬剤(とさまざまなクラスの薬剤のメンバー)の医薬として許容可能な塩、酸、誘導体が含まれる。
用量
本発明のCD73阻害剤は、例えば、投与の目的(例えば望む解決の程度);製剤を投与する対象の年齢、体重、性別、健康、体調;投与経路;疾患、障害、状態、またはその症状の性質に応じた量で対象に投与することができる。投与計画では、投与する薬剤に付随するあらゆる副作用の存在、性質、程度も考慮することができる。有効な投与量と投与計画は、例えば安全性試験と用量増量試験、生体内での研究(例えば動物モデル)、当業者に知られている他の方法から容易に決定することができる。
一般に、投与パラメータは、対象に対して不可逆的に毒性となる可能性のある量(最大耐量(MTD))より少なく、かつ対象に対して測定可能な効果を生じるのに必要な量より少なくないことを要求する。 そのような量は、例えば、投与経路とそれ以外の因子を考慮して、ADMEに関連する薬物動態学的パラメータと薬力学的パラメータによって決定される。
有効用量(ED)は、摂取した対象の一部で治療応答または望ましい効果を生じさせる薬剤の用量または量である。ある薬剤の「中央値有効用量」またはED50は、その薬剤を投与される集団の50%で治療応答または望ましい効果を生じさせる用量または量である。ED50は一般に薬剤の効果の合理的な期待値の1つの指標として使用されているが、臨床医があらゆる関連因子を考慮して適切と考える可能性のある用量であるとは限らない。したがっていくつかの状況では、有効量は計算されたED50よりも大きく、別の状況では、有効量は計算されたED50よりも少なく、さらに別の状況では、有効量は計算されたED50と同じである。
それに加え、本発明のCD73阻害剤の有効用量として、1つ以上の用量で対象に投与するときに健康な対象と比べて望む結果を生じさせる量が可能である。例えば特定の障害を患っている対象にとって、有効な用量は、その障害の診断パラメータ、測定値、マーカーなどを少なくとも約5%、または少なくとも約10%、または少なくとも約20%、または少なくとも約25%、または少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または90%超改善する用量が可能である。ただし100%は、健康な人が示す診断パラメータ、測定値、マーカーなどとして定義される。
いくつかの実施態様では、本発明で考慮するCD73阻害剤は、望む治療効果を得るために1日に1回以上、1日につき対象の体重1 kg当たり約0.01 mg~約50 mg、または約1 mg~約25 mgの用量レベルで(例えば経口)投与することができる。
経口剤の投与に関しては、組成物を、活性成分を含有する錠剤やカプセルなどの形態で提供することができ、その中には活性成分が1.0~1000ミリグラム、特に1.0ミリグラム、3.0ミリグラム、5.0ミリグラム、10.0ミリグラム、15.0ミリグラム、20.0ミリグラム、25.0ミリグラム、50.0ミリグラム、75.0ミリグラム、100.0ミリグラム、150.0ミリグラム、200.0ミリグラム、250.0ミリグラム、300.0ミリグラム、400.0ミリグラム、500.0ミリグラム、600.0ミリグラム、750.0ミリグラム、800.0ミリグラム、900.0ミリグラム、1000.0ミリグラム含まれている。
いくつかの実施態様では、その用量の望むCD73阻害剤が「単位剤形」の中に含まれている。「単位剤形」という用語は、物理的に離散したユニットを意味し、それぞれのユニットには、望む効果を生じさせるのに十分な所定量のCD73阻害剤が単独で、または1つ以上の追加の薬剤と組み合わせて含まれている。単位剤形のパラメータは、具体的な薬剤と達成する効果に依存して異なることがわかるであろう。
キット
本発明では、CD73阻害剤とその医薬組成物を含むキットも考える。キットは一般に、下記のさまざまな要素を収容した物理的構造の形態であり、例えば上記の方法を実施するのに用いることができる。
キットは、本明細書に開示した1つ以上のCD73阻害剤(例えば減菌容器に入れて提供される)を含むことができ、そのCD73阻害剤は、対象への投与に適した医薬組成物の形態にすることができる。CD73阻害剤は、そのまま使える形態(例えば錠剤またはカプセル)で、または例えば投与前に再構成や希釈が必要な形態(例えば粉末)で提供することができる。CD73阻害剤が利用者による再構成や希釈を必要とする形態になっている場合には、キットは、CD73阻害剤とともに、またはCD73阻害剤とは別に包装された希釈剤(例えば減菌水)、緩衝液、医薬として許容可能な賦形剤なども含むことができる。併用療法を考えている場合には、キットはいくつかの薬剤を別々に含むことや、キットの中でそれらの薬剤をすでに組み合わせておくことができる。キットのそれぞれの要素は個別の容器の中に封入することができ、それらのさまざまな容器のすべてを単一のパッケージに収容することができる。本発明のキットは、その中に収容された要素を適切に維持するのに必要な条件(例えば冷蔵または冷凍)を満たすように設計することができる。
キットは、その中に含まれている要素を同定するための情報とそれらの要素を使用するための指示(例えば用量パラメータ、活性成分の臨床薬理学(作用機構、薬物動態学および薬力学が含まれる)、副作用、禁忌など)を含むラベルまたはパッケージ挿入物を含有することができる。ラベルまたは挿入物には、ロット番号や有効期限などの製造者の情報を含めることができる。ラベルまたはパッケージ挿入物は、例えば諸要素を収容した物理的構造体の中に統合することや、物理的構造体の中に別々に含めることや、キットの1つの要素(例えばアンプル、チューブ、バイアル)に固定することができる。
ラベルまたは挿入物は、コンピュータ可読媒体(例えばディスク(例えばハードディスク、カード、メモリディスク)、光ディスク(CD-ROM/RAM、DVD-ROM/RAM、DVD、MP3、磁気テープなど)、電気的記憶媒体(RAM、ROMなど)、またはこれらのハイブリッド(磁気/光記憶媒体、FLASH媒体、メモリタイプのカード))の中に追加して含めること、または組み込むことができる。いくつかの実施態様では、実際の指示がキットの中に存在せず、離れた提供元から例えばインターネットを通じて指示を取得する手段が提供される。
実験
以下の実施例は、当業者に本発明の製造方法と使用方法の完全な開示および説明を提供するために提示されており、本発明者らが自らの発明と見なすものの範囲を限定することは意図していない。また、以下の実験が実施されたことや、以下の実験が実行される可能性のあるすべての実験であることを示すことも意図していない。本明細書に書かれている例示的な説明は必ずしも実行される必要はなく、むしろその説明を実行するとそこに記載されている性質のデータなどを生成させることができることを理解されたい。用いられている数(例えば量、温度など)に関しては正確を期するために努力してきたが、いくらかの実験誤差と偏差は許容されるべきである。以下の実施例で用いられている選択された中間体は、例えばWO 2017/120508(参照によって本明細書に組み込まれている)を含む公開された文献に見いだすことができる。
特に断わらない限り、部は重量部であり、分子量は重量平均分子量であり、温度は摂氏(℃)であり、圧力は大気圧またはその近傍である。標準的な略号を使用する。その中に含まれるのは、wt=野生型;bp=塩基対;kb=キロ塩基;nt=ヌクレオチド;aa=アミノ酸;sまたはsec=秒;min=分;hまたはhr=時間;ng=ナノグラム;μg=マイクログラム;mg=ミリグラム;g=グラム;kg=キログラム;dlまたはdL=デシリットル;μlまたはμL=マイクロリットル;mlまたはmL=ミリリットル;lまたはL=リットル;μM=マイクロモル;mM=ミリモル;M=モル;kDa=キロダルトン;i.m.=筋肉内;i.p.=腹腔内;SCまたはSQ=皮下;QD=毎日;BID=毎日2回;QW=毎週;QM=毎月;HPLC=高性能液体クロマトグラフィ;BW=体重;U=単位;ns=統計的に有意でない;PBS=リン酸塩緩衝化生理食塩水;IHC=免疫組織化学;DMEM=ダルベッコ改変イーグル培地;EDTA=エチレンジアミン四酢酸。
LC:Agilent 1100シリーズ;質量分析器:Agilent G6120BA、シングル四重極
LC-MS法:Agilent Zorbax Eclipse Plus C18、4.6×100 mm、3.5μM、35℃、流速1.5 ml/分、2.5分間での 0%から100%Bへの勾配と、100%Bでの0.5分間の洗浄;A=0.1%のギ酸/5%アセトニトリル/94.9%水;B=0.1%のギ酸/5%水/94.9%アセトニトリル
フラッシュカラム:ISCO Rf+
逆相HPLC:ISCO-EZ;カラム:Kinetex 5μm EVO C18 100 A;250×21.2 mm(Phenomenex社)
実施例1
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
工程a: 2,6-ジクロロ-9-(2,3,5-トリ-O-アセチル-β-D-リボフラノシル)プリン(13.5 g、30ミリモル)と、シクロペンチルアミン(3.2 ml、33ミリモル、1.1当量)と、トリエチルアミン(4.6 ml、33ミリモル、1.1当量)の混合物を含むMeOH(60 ml)を室温で一晩撹拌した。7M のNH3を含むMeOH(20 ml)を添加し、反応物を室温で1日間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、粗生成物を精製せずに次の工程で使用した。C15H21ClN5O4に関するESI MS [M+H]+、計算値370.1、実測値370.2。
工程b:工程aからの生成物をアセトン(100 ml)と2,2-ジメトキシプロパン(40 ml)に溶かし、p-TsOH×H2O(7.1 g、37.5ミリモル、1.25当量)を添加した。反応混合物を室温で1日間撹拌した後、ブライン(100 ml)で希釈し、飽和NaHCO3(200 ml)で注意深くクエンチした。EtOAc(2×200 ml)で抽出した後、1つにまとめた有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させると、粗生成物が得られ(12.2 g、98%)、それを精製せずに次の工程で使用した。C18H25ClN5O4に関するESI MS [M+H]+、計算値410.2、実測値410.1。
工程c:工程bからの生成物を無水DMF(5 ml)に溶かし、0℃まで冷却した後、60%NaH(60 mg、1.5ミリモル、1.5当量)を添加し、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。p-トルエンスルホニルオキシメチルホスホン酸ジエチル(386 mg、1.2ミリモル、1.2当量)を添加し、反応物を室温までゆっくりと温め、一晩撹拌した。H2O(20 ml)で希釈し、MTBE(2×10 ml)で抽出し、1つにまとめた有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させると、粗生成物が得られ、それを精製せずに次の工程で使用した。C23H36ClN5O7Pに関するESI MS [M+H]+、計算値560.2、実測値560.1。
工程d:工程cからの生成物を無水CH
3CN(5 ml)に溶かし、TMS-Br(0.5 ml)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。H
2O(1 ml)でクエンチし、室温で4時間撹拌するか、LCMS分析でアセトニド保護基が完全に切断されたことが示されるまで撹拌した。この反応混合物を蒸発させ、逆相HPLC(C18カラム、0.1%TFAを含むアセトニトリルと水の0から30%への勾配)によって精製すると、生成物が白色の固体として18.5%の収率(107 mg)で得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.41 (s, 1H)、8.39 - 8.26 (m, 1H)、5.84 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、4.53 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.48 - 4.35 (m, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.3 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.8 Hz, 1H)、3.79 - 3.65 (m, 2H)、3.62 (d, J = 8.9 Hz, 2H)、2.05 - 1.85 (m, 2H)、1.78 - 1.44 (m, 6H)。C
16H
24ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値464.1、実測値464.2。
実施例2
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-(ベンジルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.65 (s, 1H)、8.47 (s, 1H)、8.26 (s, 1H)、7.40 - 7.18 (m, 5H)、5.94 (d, J = 5.8 Hz, 1H)、4.72 (s, 2H)、4.60 (t, J = 5.4 Hz, 1H)、4.15 (t, J = 4.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.9 Hz, 1H)、3.78 - 3.64 (m, 2H)、3.61 (d, J = 8.8 Hz, 2H)。C
18H
23N
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値452.1、実測値452.2。
実施例3
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-(ベンジルアミノ)-2-クロロ-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.93 (t, J = 6.2 Hz, 1H)、8.44 (s, 1H)、7.37 - 7.22 (m, 5H)、5.85 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.68 - 4.61 (m, 2H)、4.54 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.15 - 4.09 (m, 1H)、4.05 (q, J = 3.8 Hz, 1H)、3.77 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。C
18H
22ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値486.1、実測値486.2。
実施例4
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[シクロペンチル(メチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.36 (s, 1H)、5.81 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.48 - 4.43 (m, 1H)、4.07 - 4.02 (m, 1H)、3.98 (q, J = 3.6 Hz, 1H)、3.69 - 3.59 (m, 2H)、3.55 (d, J = 8.8 Hz, 2H)、3.42 - 2.76 (m, 3H)、1.91 - 1.39 (m, 8H)。C
17H
26ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値478.1、実測値478.2。
実施例5
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(2-クロロフェニル)メチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.97 - 8.90 (m, 1H)、8.49 (s, 1H)、7.50 - 7.43 (m, 1H)、7.33 - 7.25 (m, 3H)、5.87 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.75 - 4.67 (m, 2H)、4.56 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.16 - 4.02 (m, 2H)、3.78 - 3.65 (m, 2H)、3.62 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。C
18H
21Cl
2N
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値520.1、実測値520.1。
実施例6
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(2-クロロフェニル)メチル](メチル)アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.56 - 8.33 (m, 1H)、7.54 - 7.48 (m, 1H)、7.36 - 7.27 (m, 2H)、7.23 - 7.08 (m, 1H)、5.88 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、5.63 (s, 1H)、5.00 (s, 1H)、4.54 (s, 1H)、4.15 - 4.01 (m, 2H)、3.78 - 3.55 (m, 5H)、3.17 (s, 2H)。C
19H
23Cl
2N
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値534.1、実測値534.1。
実施例7
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.64 - 8.52 (m, 1H)、8.46 (s, 1H)、5.86 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.63 (s, 1H)、4.54 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.3 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.8 Hz, 1H)、3.96 - 3.83 (m, 2H)、3.78 - 3.66 (m, 3H)、3.64 - 3.59 (m, 3H)、2.27 - 1.88 (m, 2H)。C
15H
22ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値466.1、実測値466.1。
実施例8
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3R)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.63 - 8.51 (m, 1H)、8.45 (s, 1H)、5.86 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.63 (s, 1H)、4.57 - 4.51 (m, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.3 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.96 - 3.83 (m, 2H)、3.79 - 3.66 (m, 3H)、3.62 (d, J = 8.9 Hz, 3H), 2.29 - 1.83 (m, 2H)。C
15H
22ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値466.1、実測値466.1。
実施例9
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(プロパン-2-イル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.67 (s, 1H)、8.21 - 8.09 (m, 1H)、5.79 (d, J = 7.1 Hz, 1H)、4.23 (dd, J = 4.8, 1.9 Hz, 1H)、4.02 (s, 1H)、3.66 - 3.50 (m, 3H)、3.42 - 3.19 (m, 3H)、1.21 (dd, J = 6.5, 2.1 Hz, 6H)。C
14H
22ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値438.1、実測値438.1。
実施例10
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(2,2-ジメチルプロピル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.44 (s, 1H)、8.30 (t, J = 6.5 Hz, 1H)、5.84 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.54 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.15 - 4.08 (m, 1H)、4.07 - 4.03 (m, 1H)、3.82 (d, J = 7.0 Hz, 1H)、3.77 - 3.66 (m, 2H)、3.61 (dd, J = 8.9, 1.4 Hz, 2H)、3.38 - 3.21 (m, 1H)、0.91 (s, 9H)。C
16H
26ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値466.1、実測値466.2。
実施例11
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(シクロプロピルメチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.49 (t, J = 5.8 Hz, 1H)、8.43 (s, 1H)、5.84 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、4.54 (dd, J = 6.1, 4.9 Hz, 1H)、4.15 - 4.09 (m, 1H)、4.05 (q, J = 3.8 Hz, 1H)、3.78 - 3.66 (m, 2H)、3.62 (dd, J = 8.9, 1.2 Hz, 2H)、3.33 - 3.27 (m, 2H)、1.17 - 1.06 (m, 1H)、0.46 - 0.39 (m, 2H)、0.31 - 0.24 (m, 2H)。C
15H
22ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値450.1、実測値450.1。
実施例12
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロブチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.67 (d, J = 7.7 Hz, 1H)、8.43 (s, 1H)、5.84 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、4.61 (q, J = 8.1 Hz, 1H)、4.56 - 4.50 (m, 1H)、4.15 - 4.09 (m, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.78 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (d, J = 8.8 Hz, 2H)、2.35 - 2.00 (m, 4H)、1.74 - 1.61 (m, 2H)。C
15H
22ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値450.1、実測値450.1。
実施例13
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.41 (s, 1H)、5.86 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.53 (dd, J = 6.2, 4.9 Hz, 1H)、4.11 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.09 - 4.00 (m, 3H)、3.76 - 3.65 (m, 2H)、3.65 - 3.56 (m, 4H)、2.05 - 1.86 (m, 4H)。C
15H
22ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値450.1、実測値450.2。
実施例14
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(ピペリジン-1-イル)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.44 (s, 1H)、5.87 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.53 (dd, J = 6.1, 4.9 Hz, 1H)、4.11 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.6 Hz, 1H)、3.76 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (dd, J = 8.9, 1.0 Hz, 2H)、1.72 - 1.54 (m, 5H)。C
16H
24ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値464.1、実測値464.2。
実施例15
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(モルホリン-4-イル)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.77 (s, 1H)、5.82 (d, J = 7.5 Hz, 1H)、5.14 (dd, J = 7.5, 4.7 Hz, 1H)、4.27 - 4.21 (m, 1H)、4.05 - 4.00 (m, 1H)、3.78 - 3.66 (m, 4H)、3.61 - 3.48 (m, 2H)、3.35 (dd, J = 12.1, 7.6 Hz, 1H)、3.27 - 3.15 (m, 1H)。C
15H
22ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値466.1、実測値466.1。
実施例16
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(4-メトキシピペリジン-1-イル)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.46 (s, 1H)、5.87 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.53 (dd, J = 6.1, 4.9 Hz, 1H)、4.11 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.6 Hz, 1H)、3.77 - 3.64 (m, 2H)、3.61 (dd, J = 8.9, 1.2 Hz, 2H)、3.56 - 3.45 (m, 1H)、3.29 (s, 3H)、1.94 (dd, J = 8.1, 4.8 Hz, 2H)、1.57 - 1.45 (m, 2H)。C
17H
26ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値494.1、実測値494.2。
実施例17
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(2-メトキシエチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.70 (s, 1H)、8.49 - 8.12 (m, 1H)、5.79 (d, J = 7.1 Hz, 1H)、5.03 (s, 1H)、4.24 (dd, J = 4.7, 1.9 Hz, 1H)、4.03 (s, 1H)、3.69 - 3.46 (m, 4H)、3.42 - 3.18 (m, 4H)。C
14H
22ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値454.1、実測値454.2。
実施例18
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(1S)-1-フェニルエチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.89 (d, J = 8.4 Hz, 1H)、8.45 (s, 1H)、7.43 (d, J = 7.5 Hz, 2H)、7.31 (t, J = 7.6 Hz, 2H)、7.21 (t, J = 7.3 Hz, 1H)、5.84 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、5.41 (p, J = 7.6 Hz, 1H)、4.51 (t, J = 5.4 Hz, 1H)、4.15 - 4.08 (m, 1H)、4.07 - 4.01 (m, 1H)、3.78 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (d, J = 9.0 Hz, 2H)、1.54 (d, J = 7.0 Hz, 3H)。C
19H
24ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値500.1、実測値500.2。
実施例19
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(1R)-1-フェニルエチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.89 (d, J = 8.4 Hz, 1H)、8.46 (s, 1H)、7.44 (d, J = 7.4 Hz, 2H)、7.31 (t, J = 7.6 Hz, 2H)、7.21 (t, J = 7.2 Hz, 1H)、5.84 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、5.41 (p, J = 7.6 Hz, 1H)、4.54 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.15 - 4.07 (m, 1H)、4.07 - 4.01 (m, 1H)、3.77 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (dd, J = 8.9, 1.8 Hz, 2H)、1.54 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。C
19H
24ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値500.1、実測値500..2。
実施例20
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(2,3-ジヒドロ-1H-イソインドル-2-イル)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.52 (s, 1H)、7.54 - 7.43 (m, 2H)、7.41 - 7.32 (m, 2H)、5.91 (d, J = 6.2 Hz, 1H)、5.41 (s, 2H)、4.98 (s, 2H)、4.61 - 4.55 (m, 1H)、4.14 (dd, J = 4.9, 3.1 Hz, 1H)、4.07 (q, J = 3.5 Hz, 1H)、3.80 - 3.67 (m, 2H)、3.63 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。C
19H
22ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値498.1、実測値498.1。
実施例21
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(2-フェニルエチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.50 - 8.33 (m, 2H)、7.33 - 7.17 (m, 5H)、5.84 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.54 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.79 - 3.57 (m, 6H)、2.92 (t, J = 7.4 Hz, 2H)。C
19H
24ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値500.1、実測値500.2。
実施例22
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[2-(2-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.54 - 8.39 (m, 2H)、7.33 - 7.07 (m, 5H)、5.84 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.57 - 4.52 (m, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.8 Hz, 1H)、3.77 - 3.57 (m, 6H)、2.96 (t, J = 7.2 Hz, 2H)。C
19H
23ClFN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値518.1、実測値518.2。
実施例23
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[2-(2-メトキシフェニル)エチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.46 - 8.33 (m, 2H)、7.22 - 7.11 (m, 2H)、6.96 (d, J = 8.2 Hz, 1H)、6.84 (t, J = 7.4 Hz, 1H)、5.84 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.57 - 4.51 (m, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.82 - 3.56 (m, 9H)、2.89 (t, J = 7.3 Hz, 2H)。C
20H
26ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値530.1、実測値530.2。
実施例24
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.54 - 8.39 (m, 2H)、7.45 - 7.40 (m, 1H)、7.36 - 7.32 (m, 1H)、7.29 - 7.22 (m, 2H)、5.84 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.54 (dd, J = 6.1, 4.9 Hz, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.77 - 3.57 (m, 6H)、3.08 - 3.03 (m, 2H)。C
19H
23Cl
2N
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値534.1、実測値534.2。
実施例25
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロプロピルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.53 (s, 1H)、8.42 (s, 1H)、5.85 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.54 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.77 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (dd, J = 8.9, 1.4 Hz, 2H)、2.97 (s, 1H)、0.84 - 0.56 (m, 4H)。C
14H
20ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値436.1、実測値436.1。
実施例26
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(ピリジン-2-イルメチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.05 (t, J = 6.2 Hz, 1H)、8.82 - 8.78 (m, 1H)、8.72 - 8.68 (m, 1H)、8.49 (s, 1H)、8.26 (d, J = 8.1 Hz, 1H)、7.83 - 7.76 (m, 1H)、5.86 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.78 (d, J = 6.0 Hz, 2H)、4.54 (dd, J = 6.1, 4.9 Hz, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.77 - 3.66 (m, 2H)、3.61 (dd, J = 8.9, 1.5 Hz, 2H)。C
17H
21ClN
6O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値487.1、実測値487.1。
実施例27
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(ピリジン-3-イルメチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.06 (t, J = 6.1 Hz, 1H)、8.84 (s, 1H)、8.74 (d, J = 5.5 Hz, 1H)、8.50 (s, 1H)、8.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H)、7.89 - 7.83 (m, 1H)、5.86 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.80 (d, J = 6.1 Hz, 2H)、4.55 (t, J = 6.1 Hz, 1H)、4.15 - 4.10 (m, 1H)、4.06 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.77 - 3.65 (m, 2H)、3.62 (dd, J = 9.0, 1.5 Hz, 2H)。C
17H
21ClN
6O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値487.1、実測値487.2。
実施例28
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(ピリジン-4-イルメチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.15 (t, J = 6.1 Hz, 1H)、8.78 (d, J = 6.7 Hz, 2H)、8.54 (s, 1H)、7.85 (d, J = 6.7 Hz, 2H)、5.87 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.88 (d, J = 6.1 Hz, 2H)、4.57 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.16 - 4.02 (m, 2H)、3.78 - 3.66 (m, 2H)、3.65 - 3.59 (m, 2H)。C
17H
21ClN
6O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値487.1、実測値487.1。
実施例29
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(1-メチルシクロペンチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.44 (s, 1H)、7.82 (s, 1H)、5.84 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.54 (dd, J = 6.0, 4.9 Hz, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.4 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.8 Hz, 1H)、3.79 - 3.64 (m, 2H)、3.62 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 2H)、2.30 - 2.19 (m, 2H)、1.77 - 1.57 (m, 6H)、1.50 (s, 3H)。C
17H
26ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値487.1、実測値478.2。
実施例30
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[1-(メトキシメチル)シクロペンチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.45 (s, 1H)、7.56 (s, 1H)、5.85 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.54 (dd, J = 6.1, 4.9 Hz, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.3 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.8 Hz, 1H)、3.79 - 3.65 (m, 4H)、3.62 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 2H)、3.24 (s, 3H)、2.27 - 2.12 (m, 2H)、1.85 - 1.50 (m, 6H)。C
18H
28ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値508.1、実測値508.2。
実施例31
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[1-(メトキシカルボニル)シクロペンチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.82 (s, 1H)、8.48 (s, 1H)、5.85 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.55 (dd, J = 6.2, 4.9 Hz, 1H)、4.15 - 4.08 (m, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.79 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 2H)、3.55 (s, 3H)、2.30 - 2.06 (m, 4H)、1.84 - 1.60 (m, 4H)。C
18H
26ClN
5O
9Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値522.1、実測値522.2。
実施例32
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(1-メチルピロリジン-3-イル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.94 - 8.63 (m, 1H)、8.51 (s, 1H)、5.87 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.90 - 4.73 (m, 1H)、4.55 (t, J = 5.6 Hz, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.06 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.80 - 3.52 (m, 5H)、3.49 - 3.02 (m, 2H)、2.89 (dd, J = 16.0, 4.7 Hz, 4H)、2.36 - 2.06 (m, 2H)。C
16H
25ClN
6O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値479.1、実測値479.2。
実施例33
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(1-メチル-1H-ピラゾル-4-イル)メチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.72 (t, J = 6.1 Hz, 1H)、8.43 (s, 1H)、7.58 (s, 1H)、7.38 (s, 1H)、5.84 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.54 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.48 - 4.43 (m, 2H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.3 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.76 (s, 3H)、3.75 - 3.65 (m, 2H)、3.62 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。C
16H
22ClN
7O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値490.1、実測値490.2。
実施例34
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(シクロペント-3-エン-1-イル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.53 (d, J = 7.2 Hz, 1H)、8.43 (s, 1H)、5.85 (d, J = 5.8 Hz, 1H)、5.73 (s, 2H)、4.78 - 4.66 (m, 1H)、4.54 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.14 - 4.09 (m, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.80 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (d, J = 8.9 Hz, 2H)、2.85 - 2.61 (m, 2H)、2.46 - 2.27 (m, 2H)。C
16H
22ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値462.1、実測値462.1。
実施例35
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)メチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.12 - 8.99 (m, 2H)、8.51 (s, 1H)、5.86 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.87 (s, 2H)、4.54 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.06 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.86 (s, 3H)、3.77 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (dd, J = 8.9, 1.6 Hz, 2H)。C
15H
21ClN
8O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値491.1、実測値491.2。
実施例36
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[シス-(2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
工程a:アセトニドで保護された2,6-ジクロロプリンリボシド(361 mg、1ミリモル)とトリフラート(326 mg、1.2ミリモル、1.2当量)を含む無水THF(10 ml)を-78℃まで冷却した後、1MのLiHMDSを含むTHF(1.2 ml、1.2ミリモル、1.2当量)を一滴ずつ添加した。反応混合物を-78℃で1.5時間撹拌した後、NH4Cl(2 ml)+H2O(2 ml)の飽和溶液でクエンチし、EtOAc(5 ml)で希釈した。有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(SiO2、DCM→DCM:MeOH、9:1)によって精製すると、黄色の油が得られた(270 mg、53%)。反応混合物を蒸発させ、粗生成物を精製せずに次の工程で使用した。C18H26Cl2N4O7Pに関するESI MS [M+H]+、計算値511.1、実測値511.2。
工程bと工程cは実施例1と同様であった:生成物を逆相HPLC(C18カラム、0.1%TFAを含むアセトニトリルと水の0から30%への勾配)によって精製すると生成物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.46 (s, 1H)、7.37 (d, J = 7.5 Hz, 1H)、5.85 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.54 (dd, J = 6.0, 4.9 Hz, 1H)、4.24 - 4.15 (m, 1H)、4.15 - 4.09 (m, 2H)、4.05 (q, J = 3.8 Hz, 1H)、3.79 - 3.65 (m, 2H)、3.64 - 3.58 (m, 2H)、2.03 - 1.46 (m, 6H)。C
16H
24ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値480.1、実測値480.2。
実施例37
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[シス-(3-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例36と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.42 (s, 1H)、8.13 (d, J = 7.9 Hz, 1H)、5.84 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.53 (t, J = 5.4 Hz, 1H)、4.50 - 4.39 (m, 1H)、4.19 - 4.09 (m, 2H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.78 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (d, J = 8.9 Hz, 2H)、2.19 - 2.08 (m, 1H)、2.02 - 1.88 (m, 1H)、1.82 - 1.69 (m, 2H)、1.67 - 1.51 (m, 2H)。C
16H
24ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値480.1、実測値480.2。
実施例38
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[4-(メトキシメチル)ピペリジン-1-イル]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
シクロペンチルアミンの代わりに4-(メトキシメチル)-ピペリジンを用いて表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.45 (s, 1H)、5.87 (d, J = 6.2 Hz, 1H)、4.53 (dd, J = 6.2, 4.9 Hz, 1H)、4.11 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.6 Hz, 1H)、3.81 - 3.64 (m, 2H)、3.61 (dd, J = 8.9, 1.1 Hz, 2H)、3.23 (s, 3H)、3.19 (d, J = 6.4 Hz, 2H)、2.03 - 1.84 (m, 1H)、1.79 (d, J = 12.9 Hz, 2H)、1.18 (q, J = 11.2, 10.6 Hz, 2H)。C
18H
28ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値508.1、実測値508.2。
実施例39
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(3-メトキシピペリジン-1-イル)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
シクロペンチルアミンの代わりに3-メトキシピペリジンを用いて表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.46 (d, J = 1.2 Hz, 1H)、5.87 (d, J = 6.2 Hz, 1H)、4.53 (dt, J = 6.1, 4.7 Hz, 1H)、4.12 (dd, J = 4.9, 3.2 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.6 Hz, 1H)、3.76 - 3.65 (m, 2H)、3.64 - 3.58 (m, 2H)、3.38 (s, 1H)、3.27 (s, 3H)、1.99 - 1.86 (m, 1H)、1.76 (s, 1H)、1.68 (dd, J = 12.0, 7.1 Hz, 1H)、1.51 (s, 1H)。C
17H
26ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値494.1、実測値494.4。
実施例40
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(2-メトキシ-1-フェニルエチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
シクロペンチルアミンの代わりに(1S)-2-メトキシ-1-フェニルエタナミンを用いて表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.89 (d, J = 8.7 Hz, 1H)、8.45 (d, J = 17.9 Hz, 1H)、7.47 (d, J = 7.5 Hz, 2H)、7.33 (dd, J = 8.3, 6.8 Hz, 3H)、7.25 (t, J = 7.3 Hz, 1H)、5.84 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、5.52 (q, J = 3.9 Hz, 1H)、4.54 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.12 (t, J = 4.2 Hz, 1H)、4.04 (d, J = 3.8 Hz, 1H)、3.81 (t, J = 9.6 Hz, 1H)、3.69 (td, J = 11.2, 4.0 Hz, 2H)、3.60 (ddd, J = 12.3, 8.2, 3.5 Hz, 3H)、3.28 (d, J = 3.9 Hz, 3H)。C
20H
26ClN
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値530.1、実測値530.2。
実施例41
({[(2R,3S,4R,5R)-5-{2-クロロ-6-[(シクロペンチルメチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.45 (t, J = 2.4 Hz, 1H)、8.41 (s, 1H)、5.84 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.61 - 4.47 (m, 1H)、4.12 (t, J = 4.1 Hz, 1H)、4.04 (d, J = 3.7 Hz, 1H)、3.85 - 3.51 (m, 5H)、3.36 (m, 1H)、2.38 - 2.13 (m, 1H)、1.77 - 1.39 (m, 6H)、1.34 - 1.12 (m, 2H)。C
17H
25ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値478.1、実測値478.2。
実施例42
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-(シクロペンチルアミノ)-2-フェニル-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
工程a:実施例1の工程cからの生成物(250 mg、0.45ミリモル)と、フェニルボロン酸(82 mg、0.67ミリモル)と、炭酸ナトリウム(142 mg、3.75ミリモル)を3:1のTHF:H2O(3 ml)の中に懸濁させた。この混合物をN2で10分間パージすることによって脱ガスした。その後Pd(PPh3)4(52 mg、0.045ミリモル)を添加し、得られた混合物をさらに5分間脱ガスした後、密封し、一晩かけて80℃まで加熱した。室温まで冷却した後、反応物をEtOAcで希釈し、水とブラインで洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィ(SiO2、MeOHとCH2Cl2の0から10%への勾配)の後に表題の化合物が得られた(108 mg、40%)。C29H40N5O7Pに関するESI MS [M+H]+、計算値602.3、実測値602.4。
工程b:実施例1と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.44 - 8.37 (m, 3H)、7.55 - 7.41 (m, 4H)、6.03 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.73 (t, J = 5.6 Hz, 1H)、4.27 - 4.17 (m, 1H)、4.08 (app. q, J = 4.0 Hz, 1H)、3.89 - 3.74 (m, 1H)、3.70 (dd, J = 10.6, 4.8 Hz, 1H)、3.61 (d, J = 8.8 Hz, 2H)、3.52 (dd, J = 8.5, 3.6 Hz, 1H)、2.10 - 1.98 (m, 3H)、1.80 - 1.54 (m, 5H)。C
22H
28N
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値504.2、実測値504.3。
実施例43
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-(シクロペンチルアミノ)-2-(2-メチルフェニル)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例42と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.49 (s, 1H)、7.55 - 7.09 (m, 4H)、5.97 (d, J = 5.8 Hz, 1H)、4.64 (t, J = 5.4 Hz, 1H)、4.32 - 4.08 (m, 1H)、4.05 (app. q, J = 3.9 Hz, 1H)、3.75 (dd, J = 10.7, 3.6 Hz, 1H)、3.68 (dd, J = 10.7, 4.6 Hz, 1H)、3.60 (dd, J = 8.9, 1.9 Hz, 2H)、1.97 (br. s, 3H)、1.80 - 1.45 (m, 8H)。C
23H
30N
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値518.2、実測値518.2。
実施例44
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-(シクロペンチルアミノ)-2-(メトキシメチル)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
工程a:実施例1の工程cからの生成物(1.5g、2.68ミリモル)と、フェニルビニルボロン酸(595 mg、4.02ミリモル)と、炭酸ナトリウム(845 mg、8.04ミリモル)を3:1のTHF:H2O(15 ml)の中に懸濁させた。この混合物をN2で10分間パージすることによって脱ガスした。その後Pd(PPh3)4(310 mg、0.27ミリモル)を添加し、得られた混合物をさらに5分間脱ガスした後、密封し、一晩かけて還流温度まで加熱した。室温まで冷却した後、反応物をEtOAcで希釈し、水とブラインで洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物(1.89 g)を精製せずに次の工程でそのまま使用した。C31H42N5O7Pに関するESI MS [M+H]+、計算値628.3、実測値628.4。
工程b:工程aからの生成物(1.62 g、2.58ミリモル)と、過ヨウ素酸ナトリウム(3.31 g、15.48ミリモル)と、2,6-ルチジン(601μl、5.16ミリモル)の懸濁液を含む2:1のTHF:H2O(28 ml)にオスミウム酸カリウム二水和物(24 mg、0.065ミリモル)を添加した。得られたネバネバした懸濁液を室温で一晩撹拌した後、EtOAcと水に分けた。有機層を水とブラインで順番に洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を精製せずに次の工程でそのまま使用した。C24H36N5O8Pに関するESI MS [M+H]+、計算値554.2、実測値554.3。
工程c:工程bの生成物(471 g、0.85ミリモル)をジクロロエタン(5.7 ml)に溶かした溶液にトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(216 mg、1.02ミリモル)を一度に添加した。この反応物を室温で一晩撹拌した後、EtOAcと水に分けた。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、表題の化合物が得られ、それをさらに精製せずに使用した。カラムクロマトグラフィ(SiO2、MeOHとCH2Cl2の0から15%への勾配)の後に表題の化合物が得られた(285 mg、60%)。C24H38N5O8Pに関するESI MS [M+H]+、計算値556.3、実測値556.3。
工程d:1)工程cの生成物(285 mg、0.51ミリモル)を0℃のアセトニトリル(5 ml)に溶かした溶液にピリジン(125μl、1.54ミリモル)を添加した後、塩化チオニル(56μl、0.77ミリモル)を添加した。この反応物を1時間0℃に保持した。その後、ガスの発生が止むまで飽和NaHCO3(水溶液)をゆっくりと添加した。この反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3、水、ブラインで洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィ(SiO2、MeOHとCH2Cl2の0から10%への勾配)の後に表題の化合物が得られた(115 mg、40%)。C24H37ClN5O7Pに関するESI MS [M+H]+、計算値574.2、実測値574.3。
2)上記の生成物(115 mg、0.20ミリモル)を含むメタノール(5 ml)を装填したフラスコに炭酸カリウム(138 mg、1.0ミリモル)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した後、EtOAcで希釈し、水とブラインで洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。このようにして得られた粗混合物は、表題の化合物と、トランスエステル化から生じたわずかなメチル-ホスホン酸塩の混合物とで構成されていた。C25H40N5O8Pに関するESI MS [M+H]+、計算値570.3、実測値570.3。
工程e:実施例1と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.48 (br. s, 1H)、5.94 (d, J = 6.2 Hz, 1H)、4.61 (t, J = 5.6 Hz, 1H)、4.42 (s, 3H)、4.15 (dd, J = 4.9, 3.1 Hz, 1H)、4.05 (t, J = 3.8 Hz, 1H)、3.82 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (d, J = 8.9 Hz, 2H)、3.39 (d, J = 1.3 Hz, 3H)、1.97 (br. s, 2H)、1.82 - 1.65 (m, 2H)、1.58 (br. s, 4H)。C
18H
28N
5O
8Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値472.2、実測値472.3。
実施例45
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-(シクロペンチルアミノ)-2-(フェノキシメチル)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
工程a:実施例44の工程dからの生成物(50 mg、0.09ミリモル)と、炭酸カリウム(26 mg、0.44ミリモル)と、フェノール(25 mg、0.27ミリモル)を装填したフラスコにDMF(1 ml)を添加した。得られた懸濁液を一晩かけて40℃まで加熱した後、EtOAcで希釈し、水とブラインで洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗混合物をさらに精製せずに次の工程でそのまま使用した。C30H42N5O8Pに関するESI MS [M-H]-、計算値632.3、実測値632.4。
工程b:実施例1と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.33 (s, 1H)、7.30 - 7.12 (m, 3H)、6.93 (d, J = 7.8 Hz, 2H)、6.84 (t, J = 7.3 Hz, 1H)、5.84 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、4.99 (s, 3H)、4.53 (dd, J = 6.1, 5.0 Hz, 1H)、4.07 (dd, J = 5.0, 3.4 Hz, 1H)、3.95 (q, J = 3.9 Hz, 1H)、3.65 (dd, J = 10.7, 3.7 Hz, 1H)、3.59 - 3.49 (m, 3H)、1.81 (s, 3H)、1.63 (br. s, 3H)、1.46 (br. s, 5H)。C
23H
30N
5O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値536.2、実測値536.3。
実施例46
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシ-4-メチルオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
工程a:1,2,3,5-テトラ安息香酸2-C-メチル-β-D-リボフラノース(4.0 g、6.89ミリモル、1当量)と2,6-ジクロロプリン(1.43 g、7.58ミリモル、1.1当量)を含む0℃のアセトニトリル(23 ml)に1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス-7-エン(2.58 ml、17.23ミリモル、2.5当量)を添加した後、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(5.11 ml、28.25ミリモル、4.1当量)を一滴ずつ5分間かけて添加した。この反応混合物を0℃で15分間撹拌し、5時間にわたって65℃に加熱した。室温まで冷却した後、この反応物をジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(×2)とブライン(×1)で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィ(SiO2、25%から66%EtOAc/ヘキサン)の後に望む生成物が白色の固体として得られた(1.30 g、97%)。
工程b:1)工程aからの生成物(1.3 g、2.01ミリモル)と、シクロペンチルアミン(297μl、3.01ミリモル、1.5当量)と、トリエチルアミン(560μl、4.02ミリモル、2.0当量)を無水EtOH(6.7 ml)に懸濁させた。この混合物を70℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、この混合物を減圧下で濃縮すると材料が得られ、それをさらに精製せずに使用した。
2)上記の生成物をメタノール(20 ml)に溶かし、炭酸カリウム(1.06 g、7.63ミリモル、3.8 当量)を添加した、周囲温度で2時間撹拌した後、残留物をセライトに吸着させ、カラムクロマトグラフィ(SiO2、0%から10%DCM/MeOH)を利用して精製すると、無色の油が得られた(612 mg、79%、2工程)。
工程c:1)工程bからの生成物(290 mg、0.755ミリモル、1.0当量)と、2,2-ジメトキシプロパン(1.8 ml、15ミリモル、20当量)と、p-トルエンスルホン酸一水和物(179 mg、0.944ミリモル、1.25当量)をアセトン(10.8 ml)に溶かした。この反応混合物を室温で13時間撹拌し、シリカに吸着させ、カラムクロマトグラフィ(SiO2、0%から5%DCM/MeOH)を利用して精製すると白色の泡が得られた(289 mg、90%)。C19H27ClN5O4に関するESI MS [M+H]+、計算値424.2、実測値424.3。
2)上記の生成物(280 mg、0.660ミリモル)を含む-20℃の無水THF(2.3 ml)にビス(トリメチルシリル)アミドナトリウム(THFの中に1.0 M、660μl、0.66ミリモル、1.0当量)を一滴ずつ2分間かけて添加した。-20℃で25分間撹拌した後、トリフルオロメタンスルホン酸(ジエトキシホスホリル)メチル(238 mg、0.792ミリモル、1.2当量)を1.0 mlのTHFに溶かした溶液を2分間かけて一滴ずつ添加した。この反応混合物を周囲温度で15分間撹拌し、シリカに吸着させ、カラムクロマトグラフィ(SiO2、0%から10%DCM/MeOH)を利用して精製すると白色の泡が得られた(189 mg、50%)。
工程d:1)工程cからの生成物(189 mg)を含む0℃のアセトニトリルにブロモトリメチルシラン(217μl、1.65ミリモル、5.0当量)を一滴ずつ添加した。0℃で30分間撹拌した後、この反応混合物を1時間にわたって40℃に加熱した。
2)この混合物を0℃まで冷却した後、水を一滴ずつ添加し、周囲温度で27時間撹拌した。この反応混合物を逆相HPLC(C18カラム、0.1%TFAを含むアセトニトリルと水の0から40%への勾配)によって精製すると、生成物が白色の固体として得られた(100 mg、64%):
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.39 (d, J = 7.7 Hz, 1 H)、8.28 (s, 1 H)、6.15 (s, 1 H)、4.61 (d, J = 2.3 Hz, 1 H)、4.48 - 4.32 (m, 2 H)、3.83 (td, J = 10.8, 9.3, 4.1 Hz, 2 H)、3.68 (d, J = 8.5 Hz, 2 H)、1.94 - 1.89 (m, 2 H)、1.74 - 1.67 (m, 2 H)、1.59 - 1.51 (m, 4 H)、1.37 (s, 3 H)。C
17H
24ClN
5O
7Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値476.1、実測値476.2。
実施例47
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[5-クロロ-7-(シクロペンチルアミノ)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
工程a:5,7-ジクロロイミダゾ[4,5-b]ピリジン(376 mg、2 ミリモル)を室温のMeCN(14 ml)に溶かした溶液にN,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(0.523 ml、2.14ミリモル)を一滴ずつ添加し、反応混合物を1時間にわたって85℃に加熱した。この混合物を室温まで冷却し、1,2,3,5-テトラ酢酸β-D-リボフラノース(76 mg、2.28ミリモル)をMeCN(7 ml)に溶かした溶液とトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(0.471 ml、2.60ミリモル)を順番に一滴ずつ添加した。この反応混合物を4時間にわたって85℃に加熱した。この混合物を低客市、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50 ml)を添加した後、EtOAc(100 ml)で3回抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。
工程b:残留物にジオキサン(2 ml)とシクロペンチルアミン(0.987 ml、10ミリモル)を添加した。この混合物を16時間にわたって100℃に加熱した。この反応混合物をシリカゲルに装填し、シリカゲルクロマトグラフィ(0~10%のMeOHを含むDCM)によって精製すると望む生成物が茶色の固体として得られた(298 mg、40%)。
工程c:1)工程aからの生成物(298 mg;0.808ミリモル)とp-トルエンスルホン酸一水和物(154 mg、0.808ミリモル)を2,2-ジメトキシプロパン(1.6 ml)とアセトン(1.6 ml)に溶かした溶液を室温で20時間撹拌した。トリエチルアミン(0.5 ml)を添加し、溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィ(50~100%のEtOAcを含むヘキサン)によって精製すると望む生成物が白色の固体として得られた(258 mg、78%)。
2)実施例46と同様のやり方で表題の化合物を合成すると白色の固体が得られた(107 mg;62%)。
工程d:実施例1と同様のやり方で表題の化合物を合成すると白色の固体が得られた(14 mg;15%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.47 (s, 1H)、7.12 (d, J = 7.4 Hz, 1H)、6.41 (s, 1H)、5.90 (d, J = 5.8 Hz, 1H)、4.68 - 4.45 (m, 1H)、4.16 - 4.10 (m, 1H)、4.03 (q, J = 3.9 Hz, 1H)、3.78 - 3.65 (m, 2H)、3.61 (d, J = 8.9 Hz, 2H)、2.05 - 1.89 (m, 2H)、1.77 - 1.63 (m, 2H)、1.63 - 1.47 (m, 4H)。C
17H
23ClN
4O
7Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値461.8、実測値461.2。
実施例48
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-クロロ-4-(シクロペンチルアミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
工程a:4,6-ジクロロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン(47.7 g、252.4ミリモル)と(NH4)2SO4(300 mg)の混合物を含むHMDS(200 ml)を還流下で5時間撹拌した後、真空下で濃縮すると濃い茶色の油が得られ、それをただちに次の工程で使用した。粗TMSで保護された複素環を無水CH3CN(500 ml)に溶かし、1,2,3,5-テトラ酢酸-β-D-リボフラノース(88.3 g、277.6ミリモル、1.1当量)を添加した。出発材料がすべて溶けるまで反応混合物を室温で撹拌した後、TfO-TMS(68.3 ml、378.6ミリモル、1.5当量)を一滴ずつ添加した。室温で一晩撹拌し、真空下で濃縮して元の体積の約50%にした後、飽和NaHCO3(1l)で注意深くクエンチし、EtOAc(3×500 ml)で抽出した。1つにまとめた有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させると濃い茶色の油が得られ、それをカラムクロマトグラフィ(SiO2、ヘキサン:EtOAc、100から40%)によって精製すると、3つの生成物(48a(黄色の油、28.5 g、25%)、48b(黄色の油、7 g、6%)、48c(黄色の固体、25.8 g、23%))が得られたため、構造を仮に割り当てた。
生成物48a:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.75 (s, 1H)、6.47 (d, J = 3.2 Hz, 1H)、5.82 (dd, J = 5.3, 3.2 Hz, 1H)、5.63 (t, J = 5.8 Hz, 1H)、4.47 - 4.40 (m, 1H)、4.37 - 4.30 (m, 1H)、4.12 - 4.02 (m, 1H)、2.09 (s, 3H)、2.06 (s, 3H)、1.97 (s, 3H)。C16H16Cl2N4NaO7に関するESI MS [M+H]+、計算値469.0、実測値469.0。
生成物48b:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.64 (s, 1H)、6.87 (d, J = 5.7 Hz, 1H)、5.67 (dd, J = 6.8, 5.7 Hz, 1H)、5.27 (t, J = 6.7 Hz, 1H)、4.87 - 4.77 (m, 1H)、4.36 (dd, J = 12.2, 3.0 Hz, 1H)、4.19 (dd, J = 12.3, 5.7 Hz, 1H)、2.04 (s, 3H)、2.01 (s, 3H)、1.71 (s, 3H)。C16H16Cl2N4NaO7に関するESI MS [M+H]+、計算値469.0、実測値469.1。
生成物48c:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.22 (s, 1H)、6.49 (d, J = 2.5 Hz, 1H)、5.74 (dd, J = 5.1, 2.6 Hz, 1H)、5.67 - 5.60 (m, 1H)、4.54 - 4.47 (m, 1H)、4.42 (dd, J = 12.3, 3.3 Hz, 1H)、4.16 (dd, J = 12.2, 5.2 Hz, 1H)、2.10 (s, 3H)、2.07 (s, 3H)、1.98 (s, 3H)。C16H16Cl2N4NaO7に関するESI MS [M+H]+、計算値469.0、実測値469.1。
工程b:工程aからの化合物48a(22 g、49.3ミリモル)をMeOH(100 ml)に溶かして0℃まで冷却した。シクロペンチルアミン(5.1 g、51.8ミリモル、1.05当量)とトリエチルアミン(7.2 ml、51.8ミリモル、1.05当量)を添加し、反応混合物を0℃で15分間撹拌した後、室温で4時間撹拌した。7MのNH3を含むMeOH(60 ml)を添加し、反応物を室温で1日間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、粗生成物を精製せずに次の工程で使用した。C15H21ClN5O4に関するESI MS [M+H]+、計算値370.1、実測値370.2。
工程cは実施例1と同様であった:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.70 (d, J = 7.2 Hz, 1H)、8.24 (s, 1H)、6.18 (s, 1H)、5.28 (dd, J = 6.1, 1.8 Hz, 1H)、4.90 (dd, J = 6.2, 2.1 Hz, 1H)、4.85 (t, J = 5.8 Hz, 1H)、4.41 (q, J = 6.9 Hz, 1H)、4.16 - 4.06 (m, 1H)、3.51 - 3.40 (m, 1H)、3.38 - 3.30 (m, 1H)、2.04 - 1.92 (m, 2H)、1.79 - 1.52 (m, 6H)、1.50 (s, 3H)、1.31 (s, 3H)。C18H25ClN5O4に関するESI MS [M+H]+、計算値410.2、実測値410.2。
工程d:工程cからの生成物(3.2 g、7.8ミリモル)を含む無水THF(50 ml)を0℃まで冷却し、1 MのNaHMDSを含むTHF(12.4 ml、12.4ミリモル、1.6当量)を一滴ずつ添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した後、トリフルオロメタンスルホン酸(ジエトキシホスホリル)メチル(3.4 g、12.4ミリモル、1.6当量)を添加した。冷浴を除去し、反応物を室温で一晩撹拌した。飽和NH4Cl溶液(50 ml)でクエンチし、MTBE(100 ml)で希釈した。有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(SiO2、ヘキサン→ヘキサン:EtOAc、2:8)によって精製すると、白色の泡状固形物が得られた(3.2 g、73%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (d, J = 7.1 Hz, 1H)、8.25 (s, 1H)、6.20 (s, 1H)、5.30 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.92 - 4.83 (m, 1H)、4.41 (q, J = 6.8 Hz, 1H)、4.25 (t, J = 6.6 Hz, 1H)、4.08 - 3.87 (m, 5H)、3.76 - 3.68 (m, 1H)、3.67 - 3.58 (m, 1H)、3.56 - 3.44 (m, 1H)、2.05 - 1.91 (m, 2H)、1.81 - 1.64 (m, 2H)、1.65 - 1.45 (m, 7H)、1.31 (s, 3H)、1.26 - 1.07 (m, 6H)。C23H36ClN5O7Pに関するESI MS [M+H]+、計算値560.2、実測値560.3。
工程eは実施例1と同様であった:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) 8.71 (d, J = 7.2 Hz, 1H)、8.25 (s, 1H)、6.00 (d, J = 3.9 Hz, 1H)、4.51 - 4.37 (m, 2H)、4.19 (t, J = 5.2 Hz, 1H)、4.07 - 3.98 (m, 1H)、3.71 (dd, J = 10.7, 4.0 Hz, 1H)、3.59 - 3.48 (m, 3H)、2.06 - 1.93 (m, 2H)、1.79 - 1.47 (m, 6H)。C
16H
24ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値464.1、実測値464.2。
実施例49
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-クロロ-4-(シクロペンチルアミノ)-2H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
生成物48cから出発すると、実施例48と同様のやり方で表題の化合物が合成された:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.39 (d, J = 7.1 Hz, 1H)、9.08 (s, 1H)、5.83 (d, J = 1.8 Hz, 1H)、4.43 (p, J = 6.7 Hz, 1H)、4.19 (dd, J = 7.3, 4.5 Hz, 1H)、4.13 - 4.06 (m, 2H)、3.86 (dd, J = 11.0, 2.3 Hz, 1H)、3.82 - 3.65 (m, 3H)、2.02 - 1.88 (m, 2H)、1.81 - 1.50 (m, 6H)。C
16H
24ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値464.1、実測値464.2。
実施例50
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
生成物48aから出発すると、実施例48と同様のやり方で表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.94 (d, J = 6.7 Hz, 1H)、8.26 (s, 1H)、5.99 (d, J = 4.1 Hz, 1H)、4.66 (s, 1H)、4.46 (s, 1H)、4.18 (t, J = 5.1 Hz, 1H)、3.99 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、3.98 - 3.79 (m, 3H)、3.80 - 3.58 (m, 4H)、3.48 (d, J = 8.2 Hz, 2H)、2.39 - 2.16 (m, 1H)、1.91 (br. s, 1H)。C
15H
21ClN
5O
8Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値464.1、実測値464.1。
実施例51
({[(2R,3R,4S,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
工程a:2,6-ジクロロプリン(3.6 g、18.8ミリモル)を90 mlのアセトニトリルに溶かし、Cs2CO3(7.5 g、23ミリモル、1.2当量)で処理した。この混合物を室温で30分間撹拌した。既知のブロモ誘導体(8.75 g、21ミリモル、1.1当量)を100 mlのアセトニトリルに溶かし、添加漏斗を通じて混合物に一滴ずつ添加した。この混合物を室温で一晩撹拌した。この混合物をシリカゲルのパッド上で濾過し、濃縮した。残留物をシリカに吸着させ、カラムクロマトグラフィ(ヘキサン/酢酸エチル)を利用して精製すると、生成物が白色の固体として77%の収率で得られた(7.72 g)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.39 (d, J = 3.0 Hz, 1H)、8.10 (ddt, J = 8.5, 3.1, 0.9 Hz, 4H)、7.74 - 7.36 (m, 6H)、6.64 (dd, J = 21.8, 2.8 Hz, 1H)、5.83 - 5.69 (m, 1H)、5.40 (ddd, J = 49.9, 2.8, 0.8 Hz, 1H)、4.89 - 4.77 (m, 2H)、4.62 (q, J = 4.0 Hz, 1H)。C24H17Cl2FN4O5に関するESI MS [M+H]+、計算値531.1、実測値531.1。
工程b:1)そのジクロリド(0.75 g、1.4ミリモル)と、シクロペンチルアミン(0.2 ml、2.1ミリモル、1.5当量)と、Et3N(0.4 ml、2.8ミリモル、2.0当量)を含む無水EtOH(5 ml)を70℃で4時間撹拌した。次に反応混合物を室温まで冷却し、生成物を濾過によって回収し、それ以上精製せずに使用した(白色の固体、0.69 g、73%)。C29H28ClFN5O5に関するMS [M+H]+、計算値580.2、実測値580.3。
2)上記の生成物(0.68 g、1ミリモル)とK2CO3(0.4 g、3ミリモル、3当量)を10 mlのメタノールに溶かし、室温で4時間撹拌した。次にこの反応混合物をシリカゲルのパッド上で濾過して濃縮した。この反応混合物をカラムクロマトグラフィ(塩化メチレン/メタノール)を利用して精製すると、生成物が白色の固体として得られた(88%、0.33 g)。C15H20ClFN5O3に関するESI MS [M+H]+、計算値372.1、実測値372.3。
工程c:1)上記工程からのジオール(875 mg;2.35ミリモル)とイミダゾール(456 mg、6.70ミリモル)をDCM(12 ml)に溶かした溶液を0℃まで冷却し、TBSCl(674 mg、4.47ミリモル)を固体として一度に添加した。この混合物を室温まで温め、1時間撹拌した。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィ(0から30%EtOAcを含むヘキサン)によって精製すると、望む生成物が白色の固体として得られた(946 mg;83%)。
2)上記工程からの生成物(987 mg、2.03ミリモル)とp-トルエンスルホン酸一水和物(34 mg;0.203ミリモル)を3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(4 ml)とTHF(20 ml)に溶かした溶液を室温で14時間撹拌した。この反応物をトリエチルアミンでクエンチし、溶媒を蒸発させ、残留物をシリカゲルのプラグを通過させた(EtOAc)。
3)残留物をTHF(17 ml)に再び溶かし、0℃まで冷却し、TBAF(2.05 ml、THFの中の1.0 M溶液)を一滴ずつ添加した。この混合物を0℃で30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をシリカゲルクロマトグラフィ(0~5%MeOHを含むDCM)によって精製すると、望む生成物が無色の油として得られた(742 mg、80%)。
工程d:1)工程cからの生成物(742 mg;1.63ミリモル)をTHF(8.1 ml)に溶かした溶液を0℃まで冷却し、NaHMDS(2.4 ml、THFの中に1.0 M)を一滴ずつ添加し、この混合物を0℃で15分間撹拌した。次にトリフルオロ酢酸ジエチルホスホノメチル(734 mg;2.45ミリモル)をTHF(1.5 ml)に溶かした溶液を0℃で添加し、この混合物を0℃で15分間撹拌した後、室温まで温め、さらに30分間撹拌した。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィ(0~5%MeOHを含むDCM)によって精製すると、望む生成物が無色の油として得られた(424 mg、43%)。
2)上記工程からの生成物(400 mg;0.704ミリモル)をMeCN(1.2 mL)に溶かした溶液を0℃まで冷却し、ブロモトリメチルシラン(0.464 ml;3.52ミリモル)を一滴ずつ添加した。この反応物を45分間かけて室温まで温め、0℃まで冷却し、水(0.607 ml)を一滴ずつ添加し、室温で15分間撹拌した。この混合物を1Mの水酸化ナトリウムで中和し、MTBE(5 ml)で3回洗浄した。水層を逆相HPLC(C18カラム、0.1%TFAを含むアセトニトリルと水の0から50%への勾配)によって精製すると、望む生成物が白色の固体として得られた(12 mg、4%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.51 - 8.37 (m, 1H)、8.24 (d, J = 2.1 Hz, 1H)、6.35 (dd, J = 13.5, 4.8 Hz, 1H)、5.24 (dt, J = 52.7, 4.4 Hz, 1H)、4.52 - 4.34 (m, 2H)、3.97 (q, J = 5.6 Hz, 1H)、3.88 - 3.73 (m, 2H)、3.63 (d, J = 8.6 Hz, 2H)、2.06 - 1.81 (m, 2H)、1.80 - 1.66 (m, 2H)、1.66 - 1.44 (m, 4H)。C
16H
21ClFN
5O
6Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値464.1、実測値464.2。
実施例52
({[(2R,3R,4S,5R)-5-{2-クロロ-6-[シクロペンチル(メチル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
シクロペンチルアミンの代わりにN-メチルシクロペンチルアミンを用いて表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.25 (d, J = 2.1 Hz, 1H)、6.37 (dd, J = 13.9, 4.7 Hz, 1H)、6.00 (brs, 2H)、5.31 (t, J = 4.4 Hz, 1H)、5.18 (t, J = 4.4 Hz, 1H)、4.41 (ddd, J = 19.1, 5.8, 4.1 Hz, 1H)、4.16 - 3.67 (m, 4H)、3.64 (d, J = 8.6 Hz, 3H)、2.20 - 1.32 (m, 9H)。C
17H
24ClN
5O
6Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値480.8、実測値480.2。
実施例53
({[(2R,3R,4S,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3R)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例51と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.96 (s, 1H)、8.57 (d, J = 2.2 Hz, 1H)、6.30 (s, 1H)、5.21 - 5.35 (m, 1H)、4.60 (t, J = 5.6 Hz, 1H)、3.28 - 3.89 (m, 11H)、1.92 - 2.17 (m, 2H)。C
15H
20ClFN
5O
7Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値466.1、実測値466.2。
実施例54
({[(2R,3R,4S,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例51と同様のやり方で表題の化合物を合成すると白色の固体が得られた(42.1 mg;18%):
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.74 - 8.53 (m, 1H)、8.27 (d, J = 2.1 Hz, 1H)、6.36 (dd, J = 13.6, 4.8 Hz, 1H)、5.25 (dt, J = 52.7, 4.4 Hz, 1H)、4.70 - 4.56 (m, 1H)、4.50 - 4.35 (m, 1H)、4.03 - 3.69 (m, 5H)、3.67 - 3.55 (m, 3H)、2.30 - 2.10 (m, 1H)、2.10 - 1.86 (m, 1H)。C
15H
19ClFN
5O
7Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値466.1、実測値466.2。
実施例55
({[(2R,3R,4S,5R)-5-[6-(ベンジルアミノ)-2-クロロ-9H-プリン-9-イル]-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
シクロペンチルアミンの代わりにベンジルアミンを用いて表題の化合物を実施例1と同様のやり方で合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.02 (t, J = 6.3 Hz, 1H)、8.30 (d, J = 2.4 Hz, 1H)、7.42 - 7.17 (m, 4H)、7.26 - 7.17 (m, 1H)、6.30 (dd, J = 17.1, 4.1 Hz, 1H)、5.54 (dd, J = 4.1, 2.7 Hz, 1H)、5.41 (dd, J = 4.1, 2.8 Hz, 1H)、5.15 (brs, 1H)、4.65 (m, 2H)、4.55 - 4.31 (m, 1H)、4.01 (d, m, 1H)、3.86 - 3.52 (m, 3H)。C
17H
24ClN
5O
6Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値488.8、実測値488.1。
実施例56
({[(2R,3R,4S,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(2-フルオロフェニル)メチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例51と同様のやり方で表題の化合物を合成すると白色の固体が得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.98 (t, J = 6.0 Hz, 1 H)、8.32 - 8.21 (m, 1 H)、7.40 - 7.25 (m, 2 H)、7.23 - 7.09 (m, 2 H)、6.36 (dd, J = 13.7, 4.8 Hz, 1 H)、5.32 (t, J = 4.5 Hz, 1 H)、5.24 - 5.15 (m, 1 H)、4.70 (s, 1 H)、4.44 (dt, J = 19.2, 5.0 Hz, 1 H)、3.98 (q, J = 5.6 Hz, 1 H)、3.87 - 3.74 (m, 2 H)、3.63 (d, J = 8.6 Hz, 2 H)。C
18H
20ClF
2N
5O
6Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値506.1、実測値506.1。
実施例57
({[(2R,3R,4S,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(2-クロロフェニル)メチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例51と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.00 (app. t, J = 6.1 Hz, 1H)、8.32 (d, J = 2.0 Hz, 1H)、7.51 - 7.43 (m, 1H)、7.42 - 7.18 (m, 4H)、6.37 (dd, J = 13.5, 4.8 Hz, 1H)、5.40 - 5.06 (m, 1H)、4.83 - 4.60 (m, 2H)、4.45 (dt, J = 19.2, 5.0 Hz, 1H)、3.99 (d, J = 4.5 Hz, 1H)、3.93 - 3.71 (m, 2H)、3.64 (d, J = 8.7 Hz, 2H)。C
18H
19Cl
2FN
5O
6Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値522.0、実測値522.1。
実施例58
({[(2R,3R,4S,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(2-クロロフェニル)メチル](メチル)アミノ}-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例51と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.27 (d, J = 40.5 Hz, 1H)、7.51 (dd, J = 7.3, 1.9 Hz, 1H)、7.31 (s, 2H)、7.15 (s, 1H)、6.67 - 6.20 (m, 1H)、5.62 (s, 1H)、5.26 (d, J = 52.8 Hz, 1H)、5.00 (s, 1H)、4.56 - 4.29 (m, 1H)、3.98 (s, 1H)、3.89 - 3.54 (m, 5H)、3.18 (br. s, 1H)。
C
19H
21Cl
2FN
5O
6Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値536.1、実測値536.1。
実施例59
({[(2R,3R,4S,5R)-5-[5-クロロ-7-(シクロペンチルアミノ)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル]-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸
工程a:5,7-ジクロロイミダゾ[4,5-b]ピリジン(564 mg、3ミリモル)を室温のMeCN(18 ml)に溶かした溶液に水素化ナトリウム(130 mg、3.24ミリモル、油の中の60%懸濁液)を添加した。この反応混合物を室温で30分間撹拌した。2,3,5-トリ-O-ベンゾイル-D-リボフラノシルブロミドをMeCN(4 ml)に溶かした溶液を室温で添加し、この反応混合物を室温で14時間撹拌した。メタノール(5 ml)とシクロ炭酸水素ナトリウム(5 g)を添加することによってこの反応混合物をクエンチし、セライトで濾過し、濃縮した。
工程b:1)残留物にジオキサン(5 ml)とシクロペンチルアミン(1.48 ml、15ミリモル)を添加した。この混合物を20時間にわたって100℃に加熱した。この反応混合物を室温まで冷却した。
2)炭酸カリウム(4 g)とメタノール(20 ml)を室温で添加し、この反応混合物を室温で1時間撹拌した。過剰な溶媒を真空中で除去し、粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィ(0~15%MeOHを含むDCM)によって精製すると、望む生成物が茶色の固体として得られた(499 mg、45%)。
工程cと工程dは、実施例51と同様のやり方で実施した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.23 (d, J = 2.2 Hz, 1H)、7.18 (s, 1H)、6.42 (s, 1H)、6.39 (dd, J = 15.0, 4.7 Hz, 1H)、5.22 (dt, J = 52.6, 4.2 Hz, 1H)、4.47 - 4.36 (m, 1H)、4.01 - 3.93 (m, 1H)、3.86 - 3.74 (m, 2H)、3.64 (d, J = 8.6 Hz, 2H)、2.05 - 1.90 (m, 2H)、1.77 - 1.63 (m, 2H)、1.63 - 1.48 (m, 4H)。C
17H
22ClFN
4O
6Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値463.1、実測値463.2。
実施例60
({[(2R,3R,4S,5R)-5-[2-クロロ-4-(シクロペンチルアミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル]-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例51と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.91 (d, J = 7.1 Hz, 1 H)、7.24 (d, J = 3.6 Hz, 1 H)、6.72 (d, J = 3.7 Hz, 1 H)、6.43 (dd, J = 15.2, 4.6 Hz, 1 H)、5.14 (dt, J = 52.8, 4.2 Hz, 1 H)、4.44 - 4.27 (m, 2 H)、3.96 - 3.87 (m, 1 H)、3.82 - 3.68 (m, 2 H)、2.10 - 1.87 (m, 2 H)、1.79 - 1.64 (m, 2 H)、1.64 - 1.41 (m, 4 H)。C
17H
24ClFN
4O
6Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値465.1、実測値465.2。
実施例61
({[(2R,3R,4S,5R)-5-[4-(ベンジルアミノ)-2-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル]-4-フルオロ-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例51と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.60 (t, J = 6.0 Hz, 1 H)、7.38 - 7.20 (m, 5 H)、6.71 (d, J = 3.7 Hz, 1 H)、6.45 (dd, J = 15.0, 4.7 Hz, 1 H)、5.22 (t, J = 4.2 Hz, 1 H)、5.12 - 5.05 (m, 1 H)、4.75 - 4.60 (m, 2 H)、4.34 (ddd, J = 19.2, 5.6, 3.9 Hz, 1 H)、3.92 (td, J = 5.6, 3.5 Hz, 1 H)、3.83 - 3.69 (m, 2 H)、3.63 (d, J = 8.7 Hz, 2 H)。C
19H
20ClFN
4O
6Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値485.1、実測値485.2。
実施例62
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸ジフェニルの合成
工程a:化合物({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソル-4-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸(実施例1から、2.34 g、4.64ミリモル))を含む周囲温度のジクロロメタン(9.29 ml)に塩化オキサリル(902μl、10.67ミリモル、2.3当量)を添加した後、DMF(2滴)を添加した。この反応混合物を周囲温度で30分間撹拌した後、揮発物を減圧下で除去した。無水トルエンを添加し、減圧下で除去した。この手続きを2回実施した。粗材料をさらに精製せずに次の工程で使用した。
工程b:工程aの生成物の一部(250 mg、0462ミリモル)を含む0℃のジクロロメタン(1.54 ml)にフェノール(109 mg、1.16ミリモル、2.5当量)を添加した後、トリエチルアミン(345μl、2.54ミリモル、5.5当量)を添加した。この反応混合物を0℃で20分間撹拌した後、周囲温度で15分間撹拌し、シリカに吸着させ、カラムクロマトグラフィ(SiO2、33%から100%ヘキサン/EtOAc、3%MeOH)を利用して精製すると無色の油が得られた(248 mg、82%)。C31H36ClN5O7Pに関するESI MS [M+H]+、計算値656.2、実測値656.1。
工程c:0℃である工程bの生成物の一部(193 mg、0.295ミリモル)と20μlの水に676μlのTFAを添加した。この混合物を超音波処理して均一にし、周囲温度で1.5時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィ(SiO
2、0%から10%DCM/MeOH)を利用して精製すると生成物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.38 - 8.31 (m, 2 H)、7.41 - 7.31 (m, 4 H)、7.27 - 7.15 (m, 6 H)、5.87 (d, J = 5.4 Hz, 1 H)、4.56 - 4.49 (m, 1 H)、4.45 - 4.38 (m, 1 H)、4.27 (d, J = 7.8 Hz, 2 H)、4.16 - 4.13 (m, 1 H)、4.10 (q, J = 4.2, 3.7 Hz, 1 H)、3.89 (dd, J = 10.8, 3.3 Hz, 1 H)、3.83 (dd, J = 10.7, 5.1 Hz, 1 H)、1.94 - 1.89 (m, 2 H)、1.73 - 1.68 (m, 2 H)、1.58 - 1.50 (m, 4 H)。C
28H
32ClN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値616.2、実測値616.3。
実施例63
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)(フェノキシ)ホスフィン酸の合成
実施例62からの生成物(26 mg、42.2マイクロモル)に105μlのTHFを添加した後、105μlのNaOH水溶液(1 N)を添加した。得られた混合物を15分間激しく撹拌し、水で希釈し、THFを減圧下で除去した。この反応混合物を逆相HPLC(C18カラム、0.1%TFAを含むアセトニトリルと水の0から40%への勾配)によって精製すると、生成物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.42 - 8.32 (m, 2 H)、7.36 - 7.26 (m, 2 H)、7.21 - 7.10 (m, 3 H)、5.85 (d, J = 5.8 Hz, 1 H)、4.52 (t, J = 5.4 Hz, 1 H)、4.47 - 4.39 (m, 1 H)、4.09 (ddd, J = 17.3, 4.8, 3.4 Hz, 2 H)、3.85 (d, J = 8.3 Hz, 2H)、3.82 - 3.69 (m, 2H)、1.97 - 1.88 (m, 2 H)、1.73 - 1.68 (m, 2 H)、1.64 - 1.48 (m, 4 H)。C
22H
26ClN
5O
7Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値538.1、実測値538.2。
実施例64
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)(メトキシ)ホスフィン酸の合成
実施例63と同様のやり方で表題の化合物を合成すると白色の固体が得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.39 (s, 1H)、8.39 - 8.30 (m, 1H)、5.84 (d, J = 5.8 Hz, 1H)、4.50 (t, J = 5.4 Hz, 1H)、4.43 (q, J = 7.1 Hz, 1H)、4.11 (dd, J = 4.9, 3.5 Hz, 1H)、4.05 (q, J = 3.7 Hz, 1H)、3.82 - 3.66 (m, 4H)、3.61 (d, J = 10.7 Hz, 3H)、2.07 - 1.85 (m, 3H)、1.81 - 1.66 (m, 2H)、1.66 - 1.47 (m, 4H)。C
17H
24ClN
5O
7Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値476.1、実測値476.2。
実施例65
{[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(2,2-ジメチルプロポキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
工程a:化合物({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソル-4-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸(実施例1から、510 mg、1.01ミリモル))を高真空下で1時間にわたって45℃にした。この材料を周囲温度まで冷却した後、窒素下に置き2.37 mlの無水DMFに溶かした。得られた溶液に炭酸クロロメチルネオペンチル(2.74 g、15.2ミリモル、15当量)を1 mlのDMFに溶かした溶液を添加した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.64 ml、15.2ミリモル、15当量)を添加した。この混合物を14時間にわたって40℃に加熱した。この混合物を室温まで冷却した後、減圧下で濃縮し、粗残留物を逆相フラッシュクロマトグラフィ(C18カラム、0.1%ギ酸を含むアセトニトリルと水の0から100%への勾配)によって精製すると、白色の固体としてのモノアルキル化された生成物(65a、110 mg、17%)と白色の固体としてのビスアルキル化された生成物(65b、370 mg、46%)が得られた。
工程b:工程aからの生成物65bを0℃で1.5 mlの90%TFA/水に溶かした。この混合物を周囲温度で25分間撹拌した後、減圧下で濃縮し、粗残留物を逆相フラッシュクロマトグラフィ(C18カラム、0.1%ギ酸を含むアセトニトリルと水の0から100%への勾配)によって精製すると、生成物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.34 - 8.29 (m, 2 H)、5.83 (d, J = 4.6 Hz, 1 H)、5.64 (d, J = 12.5 Hz, 4 H)、5.54 (d, J = 5.2 Hz, 1 H)、5.30 (dd, J = 5.3, 1.8 Hz, 1 H)、4.48 - 4.43 (m, 2 H)、4.10 (q, J = 5.1, 4.6, 4.0 Hz, 1 H)、4.05 - 3.98 (m, 4 H)、3.86 (d, J = 5.8 Hz, 1 H)、3.82 - 3.76 (m, 1 H)、3.72 (dd, J = 11.1, 5.2 Hz, 1 H)、1.96 - 1.91 (m, 2 H)、1.73 - 1.68 (m, 2 H)、1.64 - 1.48 (m, 4 H)、0.91 - 0.80 (m, 18H)。C
30H
48ClN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値752.3、実測値752.3。
実施例66
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(2,2-ジメチルプロポキシ)カルボニル]オキシ}-メトキシ)ホスフィン酸の合成
実施例65と同じ手続きを利用すると化合物65aから表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.46 - 8.39 (m, 1 H)、8.34 - 8.29 (m, 1 H)、5.89 - 5.80 (m, 1 H)、5.59 - 5.48 (m, 2 H)、4.57 - 4.48 (m, 1 H)、4.43 (s, 1 H)、4.17 - 4.08 (m, 1 H)、4.08 - 4.00 (m, 1 H)、3.87 - 3.79 (m, 2 H)、3.75 - 3.62 (m, 4 H)、1.97 - 1.92 (m, 2 H)、1.74 - 1.69 (m, 2 H)、1.59 - 1.54 (m, 4 H)、0.95 - 0.81 (m, 9 H)。C
23H
36ClN
5O
10Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値608.2、実測値608.3。
実施例67
{[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成すると白色の固体が得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.38 - 8.28 (m, 2 H)、5.83 (d, J = 5.5 Hz, 1 H)、5.60 (dd, J = 12.8, 7.0 Hz, 4 H)、4.88 - 4.75 (m, 1 H)、4.50 - 4.35 (m, 2 H)、4.10 (t, J = 4.5 Hz, 1 H)、4.05 - 3.96 (m, 3 H)、3.82 - 3.70 (m, 1 H)、3.67 (d, J = 11.0 Hz, 1 H)、1.99 - 1.89 (m, 2 H)、1.74 - 1.67 (m, 2 H)、1.61 - 1.50 (m, 4 H)、1.23 (dd, J = 6.2, 2.3 Hz, 12 H)。C
26H
39ClN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値696.2、実測値696.3。
実施例68
{[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス[(エトキシカルボニル)オキシ]メチルの合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.30 (s, 2H)、5.81 (d, J = 5.4 Hz, 1H)、5.60 (d, J = 12.7 Hz, 4H)、5.52 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、5.30 (dd, J = 5.3, 0.9 Hz, 1H)、4.44 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.16 (qdd, J = 7.1, 2.3, 0.9 Hz, 4H)、4.09 (q, J = 4.8 Hz, 1H)、4.01 (dt, J = 11.0, 5.7 Hz, 3H)、3.81 - 3.65 (m, 2H)、1.91 (s, 2H)、1.69 (s,2H)、1.54 (d, J = 9.1 Hz, 4H)、1.20 (tdd, J = 7.1, 2.1, 0.9 Hz, 6H)。C
24H
36ClN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値668.2、実測値668.3。
実施例69
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(エトキシカルボニル)オキシ]メトキシ})ホスフィン酸オキシ]メトキシ})ホスフィン酸の合成
実施例66と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.45 - 8.40 (m, 1 H)、8.39 - 8.28 (m, 1 H)、5.84 (s, 1 H)、5.51 (d, J = 12.5 Hz, 3 H)、4.51 (s, 1 H)、4.45 - 4.40 (m, 1 H)、4.19 - 4.08 (m, 3 H)、4.03 (q, J = 3.8 Hz, 1 H)、3.71 - 3.57 (m, 3 H)、1.96 - 1.91 (m, 2 H)、1.74 - 1.68 (m, 2 H)、1.58 - 1.53 (m, 4 H)、1.21 (td, J = 7.1, 3.5 Hz, 3 H)。C
20H
30ClN
5O
10Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値566.1、実測値566.3。
実施例70
{[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス[(メトキシカルボニル)オキシ]メチルの合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.32 (s, 2 H)、5.83 (d, J = 5.2 Hz, 1 H)、5.63 (d, J = 12.9 Hz, 4 H)、5.55 (d, J = 5.8 Hz, 1 H)、5.32 (dd, J = 5.3, 1.4 Hz, 1 H)、4.50 - 4.39 (m, 2 H)、4.10 (dd, J = 7.4, 3.1 Hz, 1 H)、4.02 (t, J = 6.8 Hz, 3 H)、3.83 - 3.68 (m, 6 H)、1.96 - 1.91 (m, 2 H)、1.74 - 1.69 (m, 2 H)、1.59 - 1.52 (m, 4 H)。C
22H
32ClN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値640.1、実測値640.2。
実施例71
{[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(2-メトキシエトキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.34 - 8.19 (m, 2 H)、5.83 (d, J = 5.4 Hz, 1 H)、5.63 (d, J = 12.8 Hz, 4 H)、5.54 (d, J = 5.8 Hz, 1 H)、5.31 (dd, J = 5.4, 1.4 Hz, 1 H)、4.51 - 4.34 (m, 2 H)、4.30 - 4.22 (m, 4 H)、4.15 - 4.06 (m, 1 H)、4.07 - 3.98 (m, 3 H)、3.79 (dd, J = 11.1, 3.4 Hz, 1 H)、3.72 (dd, J = 11.3, 4.9 Hz, 1 H)、3.57 - 3.49 (m, 4 H)、3.31 (s, 1 H)、3.24 (d, J = 1.2 Hz, 4 H)、1.95 - 1.90 (m, 2 H)、1.73 - 1.68 (m, 2 H)、1.58 - 1.53 (m, 4 H)。C
26H
40ClN
5O
15Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値728.2、実測値728.3。
実施例72
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(2-メトキシエトキシ)カルボニル]オキシ}メトキシ)-ホスフィン酸の合成
実施例66と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.35 (dd, J = 18.5, 4.9 Hz, 2 H)、5.87 - 5.80 (m, 1 H)、5.55 (dd, J = 12.7, 2.0 Hz, 2 H)、4.49 (td, J = 5.4, 2.0 Hz, 1 H)、4.45 - 4.39 (m, 1 H)、4.23 (dt, J = 6.6, 2.4 Hz, 2 H)、4.11 (dd, J = 5.4, 2.8 Hz, 1 H)、4.04 (s, 1 H)、3.79 - 3.64 (m, 4 H)、3.52 (dt, J = 6.4, 2.4 Hz, 2 H)、3.24 (d, J = 2.2 Hz, 3 H)、1.94 (s, 2 H)、1.74 - 1.68 (m, 2 H)、1.59 - 1.52 (m, 4 H)。C
21H
30ClN
5O
11P に関するESI MS [M-H]
-、計算値594.1、実測値594.1。
実施例73
2,2-ジメチルプロパン酸{[({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(2,2-ジメチルプロパノイル)オキシ]メトキシ})ホスホリル]-オキシ}メチルの合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.29 (d, J = 7.9 Hz, 2H)、5.81 (d, J = 5.3 Hz, 1H)、5.60 (d, J = 12.8 Hz, 4H)、5.53 (s, 1H)、5.29 (d, J = 5.3 Hz, 1H)、4.46 (s, 1H)、4.09 (q, J = 4.8 Hz, 1H)、4.01 (d, J = 4.5 Hz, 1H)、3.95 (d, J = 7.7 Hz, 2H)、3.82 - 3.67 (m, 2H)、1.91 (s, 2H)、1.69 (s, 2H)、1.54 (s, 3H)、1.15 - 1.07 (m, 18H)。C
28H
44ClN
5O
11Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値692.2、実測値692.3。
実施例74
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(2,2-ジメチルプロポキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.53 (s, 1H)、8.34 (d, J = 1.6 Hz, 1H)、5.88 - 5.78 (m, 1H)、5.68 - 5.48 (m, 5H)、5.30 (dd, J = 5.4, 1.6 Hz, 1H)、4.45 (d, J = 5.6 Hz, 1H)、4.09 (d, J = 4.9 Hz, 1H)、4.05 - 3.93 (m, 3H)、3.93 - 3.81 (m, 6H)、3.81 - 3.68 (m, 3H)、3.63 - 3.55 (m, 1H)、3.35 - 3.24 (m, 5H)、2.17 (br. s, 1H)、2.08 - 1.83 (m, 1H)、1.00 - 0.73 (m, 18H)。
C
29H
45ClN
5O
14Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値754.2、実測値754.3。
実施例75
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(2,2-ジメチルプロポキシ)カルボニル]オキシ}メトキシ)ホスフィン酸の合成
実施例66と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.71 - 8.19 (m, 2H)、6.00 - 5.72 (m, 1H)、5.60 - 5.34 (m, 3H)、4.65 - 4.42 (m, 2H)、4.20 - 3.94 (m, 2H)、3.94 - 3.82 (m, 2H)、3.82 - 3.76 (m, 2H)、3.75 - 3.55 (m, 7H)、2.33 - 1.73 (m, 3H)、0.86 (s, 9H)。C
22H
33ClN
5O
11Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値608.2、実測値608.2。
実施例76
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.53 (s, 1H)、8.34 (s, 1H)、5.82 (d, J = 5.4 Hz, 1H)、5.68 - 5.55 (m, 4H)、5.53 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、5.30 (d, J = 5.3 Hz, 1H)、4.79 (pd, J = 6.2, 1.7 Hz, 2H)、4.46 (q, J = 5.5 Hz, 1H)、4.09 (q, J = 4.8 Hz, 1H)、4.01 (dd, J = 12.5, 6.1 Hz, 3H)、3.93 - 3.67 (m, 5H)、3.59 (dd, J = 8.9, 4.5 Hz, 1H)、2.17 (s, 1H)、1.97 (d, J = 38.8 Hz, 1H)、1.21 (dd, J = 6.2, 2.0 Hz, 12H)。C
25H
38ClN
5O
14Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値698.2、実測値698.2。
実施例77
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メトキシ)ホスフィン酸の合成
実施例66と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.50 (d, J = 32.5 Hz, 2H)、5.88 - 5.75 (m, 1H)、5.47 (d, J = 12.4 Hz, 2H)、4.84 - 4.68 (m, 1H)、4.49 (d, J = 5.7 Hz, 1H)、4.10 (t, J = 4.2 Hz, 1H)、4.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H)、3.87 (dt, J = 15.4, 8.0 Hz, 2H)、3.76 - 3.54 (m, 5H)、2.17 (s, 1H)、2.01 (s, 1H)、1.23 - 1.16 (m, 6H)。C
20H
30ClN
5O
11Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値582.1、実測値582.2。
実施例78
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス[(エトキシカルボニル)オキシ]メチルの合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.54 (s, 1H)、8.34 (d, J = 4.6 Hz, 1H)、5.82 (d, J = 5.6 Hz, 1H)、5.60 (dd, J = 12.6, 4.5 Hz, 4H)、5.53 (s, 0H)、5.31 (t, J = 5.1 Hz, 1H)、4.46 (t, J = 5.4 Hz, 1H)、4.22 - 4.05 (m, 5H)、4.06 - 3.94 (m, 2H)、3.87 (d, J = 16.2 Hz, 1H)、3.81 - 3.66 (m, 3H)、3.64 - 3.54 (m, 1H)、2.18 (s, 1H)、2.01 (s, 1H)、1.20 (dtd, J = 9.1, 4.9, 2.6 Hz, 6H)。C
23H
34ClN
5O
14Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値670.2、実測値670.2。
実施例79
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(エトキシカルボニル)オキシ]メトキシ})ホスフィン酸の合成
実施例66と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.57 (s, 1H)、5.82 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、5.43 (d, J = 12.1 Hz, 2H)、4.57 (d, J = 34.1 Hz, 1H)、4.09 (q, J = 7.0 Hz, 2H)、3.99 (d, J = 3.4 Hz, 1H)、3.88 (dd, J = 18.3, 8.0 Hz, 2H)、3.71 (q, J = 7.7 Hz, 1H)、3.66 - 3.53 (m, 2H)、2.17 (s, 1H)、2.01 (s, 1H)、1.25 - 1.19 (m, 3H)。C
19H
28ClN
5O
11Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値568.1、実測値568.3。
実施例80
{[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-クロロ-4-(シクロペンチルアミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.70 - 8.62 (m, 1H)、8.30 - 8.18 (m, 1H)、6.07 - 5.95 (m, 1H)、5.61 - 5.49 (m, 4H)、4.86 - 4.73 (m, 2H)、4.50 - 4.35 (m, 2H)、4.23 - 4.16 (m, 1H)、4.04 - 3.95 (m, 1H)、3.94 - 3.86 (m, 2H)、3.75 - 3.66 (m, 1H)、3.61 - 3.51 (m, 1H)、2.04 - 1.91 (m, 2H)、1.78 - 1.45 (m, 6H)、1.28 - 1.15 (m, 12H)。C
26H
40ClN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値696.2、実測値696.3。
実施例81
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-クロロ-4-(シクロペンチルアミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メトキシ)ホスフィン酸の合成
実施例66と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.70 - 8.62 (m, 1H)、8.34 - 8.15 (m, 1H)、6.04 - 5.95 (m, 1H)、5.51 - 5.41 (m, 2H)、4.77 (h, J = 5.9 Hz, 1H)、4.51 - 4.35 (m, 2H)、4.18 (q, J = 5.0 Hz, 1H)、4.05 - 3.94 (m, 1H)、3.75 - 3.59 (m, 3H)、3.59 - 3.47 (m, 1H)、2.05 - 1.89 (m, 2H)、1.83 - 1.41 (m, 6H)、1.30 - 1.11 (m, 6H)。C
21H
32ClN
5O
10Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値580.2、実測値580.3。
実施例82
{[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-クロロ-4-(シクロペンチルアミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス[(エトキシカルボニル)オキシ]メチルの合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.66 (d, J = 7.3 Hz, 1H)、8.33 - 8.15 (m, 1H)、5.99 (d, J = 3.9 Hz, 1H)、5.61 - 5.48 (m, 4H)、4.51 - 4.35 (m, 2H)、4.23 - 4.09 (m, 5H)、4.03 - 3.95 (m, 1H)、3.94 - 3.87 (m, 2H)、3.77 - 3.65 (m, 1H)、3.61 - 3.51 (m, 1H)、2.03 - 1.91 (m, 2H)、1.76 - 1.42 (m, 6H)、1.27 - 1.13 (m, 6H)。C
24H
36ClN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値668.2、実測値668.3。
実施例83
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-クロロ-4-(シクロペンチルアミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(エトキシカルボニル)-オキシ]メトキシ})ホスフィン酸の合成
実施例66と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.66 (d, J = 7.2 Hz, 1H)、8.29 - 8.17 (m, 1H)、5.98 (d, J = 3.9 Hz, 1H)、5.53 - 5.40 (m, 2H)、4.49 - 4.34 (m, 2H)、4.22 - 4.07 (m, 3H)、3.98 (q, J = 5.4 Hz, 1H)、3.66 (d, J = 7.8 Hz, 3H)、3.53 (dd, J = 10.9, 6.6 Hz, 1H)、2.03 - 1.92 (m, 2H)、1.78 - 1.43 (m, 6H)、1.24 - 1.14 (m, 3H)。C
20H
30ClN
5O
10Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値566.1、実測値566.3。
実施例84
{[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-クロロ-4-(シクロペンチルアミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(2-メトキシエトキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, メタノール -d
4) δ 8.11 (s, 1H)、6.17 (d, J = 3.4 Hz, 1H)、5.71 - 5.60 (m, 4H)、4.65 (dd, J = 5.0, 3.4 Hz, 1H)、4.59 - 4.44 (m, 2H)、4.33 - 4.28 (m, 4H)、4.18 - 4.10 (m, 1H)、4.06 - 3.91 (m, 2H)、3.87 - 3.72 (m, 2H)、3.65 - 3.57 (m, 4H)、3.37 - 3.32 (m, 6H)、2.17 - 2.03 (m, 2H)、1.87 - 1.50 (m, 6H)。C
26H
40ClN
5O
15Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値728.2、実測値728.3。
実施例85
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-クロロ-4-(シクロペンチルアミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(2-メトキシエトキシ)カルボニル]オキシ}メトキシ)ホスフィン酸の合成
実施例66と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.67 (d, J = 7.0 Hz, 1H)、8.22 (s, 1H)、5.98 (d, J = 3.8 Hz, 1H)、5.52 - 5.43 (m, 2H)、4.48 - 4.36 (m, 2H)、4.26 - 4.14 (m, 3H)、3.98 (q, J = 5.4 Hz, 1H)、3.72 - 3.63 (m, 3H)、3.56 - 3.47 (m, 3H)、3.27 - 3.18 (m, 3H)、2.04 - 1.92 (m, 2H)、1.77 - 1.47 (m, 6H)。C
21H
32ClN
5O
11Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値596.1、実測値596.2。
実施例86
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.93 (d, J = 6.6 Hz, 1H)、8.30 - 8.20 (m, 1H)、6.00 (d, J = 3.8 Hz, 1H)、5.60 - 5.49 (m, 4H)、5.46 (dd, J = 5.5, 1.4 Hz, 1H)、5.22 (dd, J = 6.1, 1.3 Hz, 1H)、4.86 - 4.73 (m, 2H)、4.71 - 4.55 (m, 1H)、4.42 (q, J = 4.3 Hz, 1H)、4.19 (q, J = 5.2 Hz, 1H)、4.01 - 3.96 (m, 1H)、3.94 - 3.82 (m, 4H)、3.77 - 3.61 (m, 3H)、3.56 (dd, J = 10.9, 6.5 Hz, 1H)、2.36 - 2.15 (m, 1H)、1.91 (d, J = 12.4 Hz, 1H)、1.28 - 1.16 (m, 12H)。C
25H
37ClN
5O
14Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値698.2、実測値698.3。
実施例87
2-メチルプロパン酸(2R,3S,4R,5R)-2-({[ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メトキシ)ホスホリル]-メトキシ}メチル)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-4-ヒドロキシオキソラン-3-イルの合成
実施例67の化合物(1.07 g、1.54ミリモル)を0℃のピリジンに溶かした溶液に塩化イソブチリル(182μl、1.84ミリモル)を注射器で一滴ずつ添加した。この反応物を放置して室温まで温めて2時間撹拌した。この反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物を酢酸エチルの中で再構成し、飽和炭酸水素ナトリウム、水、ブラインを順番に用いて洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮して乾燥させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(C18、0.1%ギ酸を含有するMeCNとH
2Oの勾配)によって精製して凍結乾燥させた後に表題の化合物が白色の粉末として得られた(372 mg、32%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.61 - 8.05 (m, 2H)、6.06 (d, J = 4.8 Hz, 1H)、5.69 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、5.64 - 5.54 (m, 3H)、4.78 (dtq, J = 9.3, 6.2, 3.1 Hz, 2H)、4.42 (q, J = 5.4 Hz, 1H)、4.06 (td, J = 5.2, 3.0 Hz, 1H)、4.00 (d, J = 7.7 Hz, 2H)、3.82 (dd, J = 10.9, 3.1 Hz, 1H)、3.78 - 3.68 (m, 1H)、2.67 - 2.52 (m, 1H)、2.00 - 1.84 (m, 2H)、1.76 - 1.63 (m, 2H)、1.63 - 1.42 (m, 4H)、1.25 - 1.17 (m, 10H)、1.07 (dd, J = 7.0, 1.8 Hz, 3H)、1.03 (dd, J = 7.0, 1.8 Hz, 3H)。C
30H
45ClN
5O
14Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値766.2、実測値766.3。
実施例88
(2R)-2-{[({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)(フェノキシ)ホスホリル]-アミノ}プロパン酸プロパン-2-イルの合成
工程a:実施例62の工程aからの生成物(約0.5ミリモル)とL-アラニンイソプロピルエステルHCl(84 mg、0.5ミリモル)をN2雰囲気下でCH2Cl2(2.5 ml)に溶かした。この反応混合物をドライアイス・アセトン浴の中で冷却し、Et3N(0.28 ml、2ミリモル)を添加した。この温度で1時間後、フェノール(47 mg、0.5ミリモル)を一度に添加した。この反応混合物を一晩放置して室温まで温め、その時点でこの反応混合物を濃縮した。粗残留物をSiO2上のフラッシュクロマトグラフィ(0から10%MeOH/CH2Cl2)によって精製すると、生成物が淡い黄色の油として34%の収率で得られた(117 mg)。
工程b:工程aからの生成物(97 mg、0.14ミリモル)を1.2 mlのTFAと0.2 mlのH
2Oに溶かした。この反応混合物を80分間撹拌した後、濃縮した。粗残留物を逆相HPLC(C18カラム、0.1%TFAを含むアセトニトリルと水の0から50%への勾配)によって精製すると、生成物が白色の固体として7%の収率で得られた(6.7 mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.46 - 8.29 (m, 2 H)、7.31 (dt, J = 8.3, 7.0 Hz, 2 H)、7.24 - 7.10 (m, 3 H)、5.89 - 5.81 (m, 1 H)、5.78 - 5.59 (m, 1 H)、4.90 - 4.77 (m, 1 )、4.59 - 4.48 (m, 1 H)、4.45 - 4.37 (m, 1 H)、4.15 - 4.10 (m, 1 H)、4.08 - 4.04 (m, 1 H)、3.92 - 3.87 (m, 3 H)、3.82 - 3.70 (m, 1 H)、2.04 - 1.86 (m, 2 H)、1.79 - 1.65 (m, 2 H)、1.65 - 1.47 (m, 4 H)、1.21 - 1.05 (m, 9 H)。C
28H
38ClN
6O
8Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値653.2、実測値653.3。
実施例89
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-1-フェニルエチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
化合物48aから出発して実施例48と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.16 (d, J = 8.1 Hz, 1H)、8.30 (d, J = 0.7 Hz, 1H)、7.42 - 7.36 (m, 2H)、7.36 - 7.29 (m, 2H)、7.26 - 7.20 (m, 1H)、5.98 (d, J = 4.0 Hz, 1H)、5.46 - 5.37 (m, 1H)、4.53 - 4.36 (m, 1H)、4.17 (t, J = 5.1 Hz, 1H)、4.08 - 3.91 (m, 1H)、3.69 (dd, J = 10.7, 4.1 Hz, 1H)、3.57 - 3.46 (m, 3H)、1.64 - 1.41 (m, 3H)。C
19H
23ClN
5O
7P ESI MS [M-H]
-、計算値498.1、実測値498.1。
実施例90
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
化合物48aから出発して実施例48と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.14 (d, J = 7.8 Hz, 1H)、8.29 (d, J = 1.2 Hz, 1H)、7.42 (dd, J = 8.0, 5.4 Hz, 2H)、7.15 (td, J = 8.9, 1.3 Hz, 2H)、5.98 (d, J = 4.1 Hz, 1H)、5.45 - 5.29 (m, 1H)、4.44 (t, J = 4.6 Hz, 1H)、4.17 (t, J = 5.1 Hz, 1H)、3.99 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、3.69 (dd, J = 10.8, 4.0 Hz, 1H)、3.51 (d, J = 8.6 Hz, 3H)、1.55 - 1.46 (m, 3H)。C
19H
22ClFN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値518.1、実測値518.2。
実施例91
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-1-(3-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
化合物48aから出発して実施例48と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.16 (d, J = 7.8 Hz, 1H)、8.35 - 8.22 (m, 1H)、7.44 - 7.31 (m, 1H)、7.22 (d, J = 8.6 Hz, 2H)、7.07 (t, J = 8.7 Hz, 1H)、5.99 (d, J = 4.1 Hz, 1H)、5.41 (t, J = 7.2 Hz, 1H)、4.44 (t, J = 4.5 Hz, 1H)、4.17 (t, J = 5.1 Hz, 1H)、3.99 (s, 1H)、3.69 (dd, J = 10.6, 3.9 Hz, 1H)、3.51 (d, J = 8.7 Hz, 3H)、1.53 (d, J = 7.0 Hz, 3H)。C
19H
22ClFN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値518.1、実測値518.2。
実施例92
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-1-(2-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
化合物48aから出発して実施例48と同じ手続きを利用すると表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.21 (t, J = 6.5 Hz, 1H)、8.32 (dt, J = 4.7, 1.0 Hz, 1H)、7.43 (t, J = 7.8 Hz, 1H)、7.29 (t, J = 6.9 Hz, 1H)、7.24 - 7.11 (m, 2H)、6.01 - 5.91 (m, 1H)、5.58 (q, J = 6.9 Hz, 1H)、4.44 (t, J = 4.4 Hz, 1H)、4.16 (d, J = 5.6 Hz, 1H)、3.99 (d, J = 5.8 Hz, 1H)、3.69 (dd, J = 10.8, 4.0 Hz, 1H)、3.52 (t, J = 8.1 Hz, 3H)、1.53 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。C
19H
22ClFN
5O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値518.1、実測値518.2。
実施例93
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-1-フェニルエチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例1と同じ手続きを利用すると中間体ヌクレオシドから表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.37 (s, 1H)、8.19 (d, J = 7.2 Hz, 1H)、7.42 - 7.35 (m, 2H)、7.35 - 7.27 (m, 2H)、7.25 - 7.18 (m, 1H)、6.04 (d, J = 4.1 Hz, 2H)、4.85 (s, 1H)、4.46 (t, J = 4.6 Hz, 1H)、4.17 (t, J = 5.4 Hz, 1H)、4.02 - 3.91 (m, 1H)、3.68 (dd, J = 10.7, 4.1 Hz, 1H)、3.55 - 3.48 (m, 3H)、1.52 (d, J = 6.7 Hz, 3H)。C
20H
25ClN
4O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値499.1、実測値499.2。
実施例94
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1R)-1-フェニルエチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例1と同じ手続きを利用すると中間体ヌクレオシドから表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.37 (s, 1H)、8.19 (d, J = 7.2 Hz, 1H)、7.42 - 7.36 (m, 2H)、7.36 - 7.28 (m, 2H)、7.25 - 7.18 (m, 1H)、6.04 (d, J = 4.1 Hz, 2H)、4.85 (s, 1H)、4.51 - 4.45 (m, 1H)、4.16 (t, J = 5.2 Hz, 1H)、4.00 - 3.92 (m, 1H)、3.68 (dd, J = 11.0, 3.9 Hz, 1H)、3.54 - 3.46 (m, 3H)、1.52 (d, J = 6.7 Hz, 3H)。C
20H
25ClN
4O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値499.1、実測値499.2。
実施例95
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例1と同じ手続きを利用すると中間体ヌクレオシドから表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.35 (s, 1H)、8.17 (d, J = 7.2 Hz, 1H)、7.47 - 7.39 (m, 2H)、7.19 - 7.10 (m, 2H)、6.04 (d, J = 4.1 Hz, 2H)、4.89 (s, 1H)、4.49 - 4.43 (m, 1H)、4.17 (t, J = 5.1 Hz, 1H)、4.01 - 3.92 (m, 1H)、3.68 (dd, J = 10.9, 4.0 Hz, 1H)、3.51 (d, J = 8.1 Hz, 3H)、1.50 (d, J = 6.6 Hz, 3H)。C
20H
24ClFN
4O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値517.1、実測値517.2。
実施例96
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-1-(3-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例95と同様のやり方で表題の化合物が白色の固体として得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.35 (s, 1H)、8.18 (d, J = 7.3 Hz, 1H)、7.41 - 7.32 (m, 1H)、7.27 - 7.19 (m, 2H)、7.09 - 7.00 (m, 1H)、6.04 (d, J = 4.1 Hz, 2H)、4.91 (s, 1H)、4.46 (t, J = 4.6 Hz, 1H)、4.17 (t, J = 5.3 Hz, 1H)、4.01 - 3.93 (m, 1H)、3.69 (dd, J = 10.8, 4.0 Hz, 1H)、3.57 - 3.43 (m, 3H)、1.51 (d, J = 7.4 Hz, 3H)。C
20H
24ClFN
4O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値517.1、実測値517.2。
実施例97
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[6-クロロ-4-(シクロペンチルアミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例1と同じ手続きを利用すると中間体ヌクレオシドから表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.26 (s, 1H)、7.65 (d, J = 6.7 Hz, 1H)、6.22 (s, 1H)、6.06 (d, J = 3.9 Hz, 1H)、4.47 (t, J = 4.5 Hz, 1H)、4.17 (t, J = 5.2 Hz, 1H)、4.02 - 3.92 (m, 2H)、3.69 (dd, J = 10.9, 3.9 Hz, 1H)、3.50 (d, J = 8.6 Hz, 3H)、2.06 - 1.88 (m, 2H)、1.75 - 1.47 (m, 6H)。C
17H
25ClN
4O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値463.1、実測値463.2。
実施例98
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-1-(2-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例1と同じ手続きを利用すると中間体ヌクレオシドから表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.37 (s, 1H)、8.23 (d, J = 7.0 Hz, 1H)、7.42 - 7.34 (m, 1H)、7.33 - 7.25 (m, 1H)、7.24 - 7.10 (m, 2H)、6.05 (d, J = 4.0 Hz, 1H)、6.01 - 5.90 (m, 1H)、5.04 (s, 1H)、4.51 - 4.42 (m, 1H)、4.17 (t, J = 5.2 Hz, 1H)、4.03 - 3.92 (m, 1H)、3.69 (dd, J = 10.8, 4.0 Hz, 1H)、3.51 (d, J = 8.2 Hz, 3H)、1.56 (d, J = 6.6 Hz, 3H)。C
20H
24ClFN
4O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値517.1、実測値517.2。
実施例99
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-4-{[(1S)-1-(2-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例1と同じ手続きを利用すると中間体ヌクレオシドから表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.36 (d, J = 7.8 Hz, 1H)、7.48 - 7.37 (m, 2H)、7.32 - 7.21 (m, 1H)、7.20 - 7.11 (m, 2H)、6.79 (s, 1H)、5.95 (d, J = 6.9 Hz, 1H)、5.63 - 5.51 (m, 1H)、4.35 - 4.28 (m, 1H)、4.07 - 4.00 (m, 1H)、3.99 - 3.93 (m, 1H)、3.71 - 3.55 (m, 4H)、1.51 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。C
20H
24ClFN
4O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値517.1、実測値517.2。
実施例100
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-4-{[(1S)-1-(3-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例1と同じ手続きを利用すると中間体ヌクレオシドから表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.32 (d, J = 8.1 Hz, 1H)、7.44 (d, J = 3.6 Hz, 1H)、7.39 - 7.30 (m, 1H)、7.25 - 7.16 (m, 2H)、7.09 - 6.98 (m, 1H)、6.75 (s, 1H)、5.96 (d, J = 6.3 Hz, 1H)、5.45 - 5.33 (m, 1H)、4.36 - 4.26 (m, 1H)、4.07 - 4.00 (m, 1H)、3.99 - 3.92 (m, 1H)、3.71 - 3.53 (m, 4H)、1.50 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。C
20H
24ClFN
4O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値517.1、実測値517.2。
実施例101
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-4-{[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例1と同じ手続きを利用すると中間体ヌクレオシドから表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.30 (d, J = 8.1 Hz, 1H)、7.46 - 7.37 (m, 3H)、7.17 - 7.08 (m, 2H)、6.74 (s, 1H)、5.95 (d, J = 6.4 Hz, 1H)、5.44 - 5.32 (m, 1H)、4.34 - 4.28 (m, 1H)、4.06 - 4.01 (m, 1H)、3.99 - 3.93 (m, 1H)、3.69 - 3.53 (m, 4H)、1.50 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。C
20H
24ClFN
4O
7Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値517.1、実測値517.2。
実施例102
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-4-(ピロリジン-1-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)ホスホン酸の合成
実施例1と同じ手続きを利用すると中間体ヌクレオシドから表題の化合物が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.45 (d, J = 3.8 Hz, 1H)、6.64 (d, J = 3.8 Hz, 1H)、6.01 (d, J = 6.3 Hz, 1H)、4.33 (dd, J = 6.3, 5.1 Hz, 1H)、4.05 (dd, J = 5.2, 3.2 Hz, 1H)、4.00 - 3.91 (m, 1H)、3.73 - 3.47 (m, 6H)、2.15 - 1.78 (m, 5H)。C
15H
21ClN
5O
7Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値447.1、実測値447.2。
実施例103
({[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-6-(シクロペンチルアミノ)-9H-プリン-9-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メトキシ)ホスフィン酸の合成
実施例66と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.50 - 8.13 (m, 2H)、5.92 - 5.70 (m, 1H)、5.51 (dt, J = 12.8, 4.2 Hz, 1H)、4.88 - 4.64 (m, 1H)、4.55 - 4.30 (m, 2H)、4.10 (q, J = 4.3 Hz, 1H)、4.02 (p, J = 4.1 Hz, 1H)、3.83 - 3.60 (m, 4H)、1.92 (s, 2H)、1.69 (s, 2H)、1.54 (s, 4H)、1.32 - 1.10 (m, 6H)。C
21H
31ClN
5O
10Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値578.2、実測値578.4。
実施例104
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.83 (dd, J = 23.3, 9.2 Hz, 1H)、8.34 (s, 1H)、7.45 (t, J = 6.5 Hz, 2H)、7.11 (t, J = 8.6 Hz, 2H)、5.80 (dd, J = 5.5, 1.4 Hz, 1H)、5.64 - 5.48 (m, 5H)、5.38 (t, J = 7.5 Hz, 1H)、5.35 - 5.25 (m, 1H)、4.78 (dtt, J = 12.5, 6.2, 1.9 Hz, 2H)、4.43 (d, J = 5.5 Hz, 1H)、4.08 (s, 1H)、3.99 (t, J = 8.3 Hz, 3H)、3.83 - 3.73 (m, 1H)、3.69 (dd, J = 10.9, 5.1 Hz, 1H)、1.51 (d, J = 7.2 Hz, 3H)、1.20 (ddd, J = 6.2, 2.8, 1.3 Hz, 12H)。C
29H
38ClFN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値750.2、実測値750.3。
実施例105
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(1R)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.85 (d, J = 8.4 Hz, 1H)、8.33 (d, J = 10.0 Hz, 1H)、7.45 (dd, J = 8.4, 5.4 Hz, 2H)、7.11 (t, J = 8.7 Hz, 2H)、5.80 (dd, J = 5.5, 1.4 Hz, 1H)、5.59 (d, J = 12.7 Hz, 5H)、5.45 - 5.18 (m, 2H)、4.78 (p, J = 6.4 Hz, 2H)、4.44 (d, J = 19.9 Hz, 1H)、4.08 (s, 1H)、3.99 (dd, J = 10.3, 6.0 Hz, 3H)、3.82 - 3.62 (m, 2H)、1.51 (d, J = 7.2 Hz, 3H)、1.20 (dt, J = 6.4, 2.1 Hz, 12H)。C
29H
38ClFN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値750.2、実測値750.3。
実施例106
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(2-メトキシエトキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.63 - 8.49 (m, 1H)、8.40 - 8.32 (m, 1H)、5.85 (t, J = 4.2 Hz, 1H)、5.64 (d, J = 13.4 Hz, 4H)、5.59 - 5.51 (m, 1H)、5.35 - 5.26 (m, 1H)、4.63 (s, 1H)、4.54 - 4.41 (m, 1H)、4.33 - 4.21 (m, 3H)、4.14 - 4.07 (m, 1H)、4.07 - 3.98 (m, 2H)、3.95 - 3.83 (m, 2H)、3.83 - 3.69 (m, 2H)、3.65 - 3.57 (m, 1H)、3.57 - 3.49 (m, 3H)、3.32 (s, 8H)、2.27 - 2.11 (m, 1H)、2.09 - 1.87 (m, 1H)。C
25H
38ClN
5O
16Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値730.2、実測値730.3。
実施例107
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス[(メトキシカルボニル)オキシ]メチルの合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.56 (d, J = 6.9 Hz, 1H)、8.35 (d, J = 1.2 Hz, 1H)、5.85 (d, J = 5.4 Hz, 1H)、5.68 - 5.59 (m, 4H)、5.55 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、5.38 - 5.27 (m, 1H)、4.63 (s, 1H)、4.47 (q, J = 5.2 Hz, 1H)、4.15 - 4.08 (m, 1H)、4.08 - 3.96 (m, 3H)、3.96 - 3.84 (m, 2H)、3.83 - 3.66 (m, 8H)、3.61 (dd, J = 9.0, 4.5 Hz, 1H)、2.26 - 2.12 (m, 1H)、2.09 - 1.87 (m, 1H)。C
21H
30ClN
5O
14Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値642.1、実測値642.3。
実施例108
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(メトキシカルボニル)オキシ]メトキシ})ホスフィン酸の合成
実施例66と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.54 (s, 1H)、8.41 (d, J = 7.9 Hz, 1H)、5.83 (d, J = 5.8 Hz, 1H)、5.52 (d, J = 12.8 Hz, 3H)、4.61 (s, 1H)、4.48 (t, J = 5.5 Hz, 1H)、4.10 (t, J = 4.2 Hz, 1H)、4.02 (q, J = 3.9 Hz, 1H)、3.95 - 3.80 (m, 3H)、3.75 - 3.63 (m, 9H)、3.59 (dd, J = 8.9, 4.4 Hz, 1H)、2.27 - 2.09 (m, 1H)、2.05 - 1.83 (m, 1H)。C
18H
24ClN
5O
11Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値552.1、実測値552.2。
実施例109
({[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-6-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メチル)({[(2-メトキシエトキシ)カルボニル]オキシ}メトキシ)ホスフィン酸の合成
実施例66と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.61 - 8.47 (m, 1H)、8.47 - 8.34 (m, 1H)、5.83 (d, J = 5.6 Hz, 1H)、5.52 (d, J = 12.7 Hz, 3H)、5.29 - 5.15 (m, 1H)、4.66 - 4.54 (m, 1H)、4.54 - 4.44 (m, 1H)、4.21 (dq, J = 4.4, 2.1 Hz, 2H)、4.09 (d, J = 4.7 Hz, 1H)、4.02 (d, J = 4.1 Hz, 1H)、3.87 (dt, J = 15.5, 8.4 Hz, 2H)、3.77 - 3.64 (m, 4H)、3.59 (dd, J = 8.8, 4.5 Hz, 1H)、3.54 - 3.48 (m, 2H)、3.40 - 3.34 (m, 4H)、2.31 - 2.11 (m, 1H)、2.11 - 1.82 (m, 1H)。C
20H
28ClN
5O
12Pに関するESI MS [M-H]
-、計算値596.1、実測値596.1。
実施例110
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(3S)-オキソラン-3-イル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.93 (d, J = 6.6 Hz, 1H)、8.30 - 8.20 (m, 1H)、6.00 (d, J = 3.8 Hz, 1H)、5.60 - 5.49 (m, 4H)、5.46 (dd, J = 5.5, 1.4 Hz, 1H)、5.22 (dd, J = 6.1, 1.3 Hz, 1H)、4.86 - 4.73 (m, 2H)、4.71 - 4.55 (m, 1H)、4.42 (td, J = 5.5, 2.7 Hz, 1H)、4.19 (q, J = 5.2 Hz, 1H)、4.01 - 3.96 (m, 1H)、3.94 - 3.82 (m, 4H)、3.77 - 3.61 (m, 3H)、3.56 (dd, J = 10.9, 6.5 Hz, 1H)、2.36 - 2.15 (m, 1H)、1.91 (d, J = 12.4 Hz, 1H)、1.28 - 1.16 (m, 13H)。C
25H
37ClN
5O
14Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値698.2、実測値698.3。
実施例111
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-1-フェニルエチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.15 (d, J = 7.9 Hz, 1H)、8.29 (s, 1H)、7.39 (d, J = 8.2 Hz, 2H)、7.36 - 7.30 (m, 2H)、7.27 - 7.19 (m, 1H)、5.98 (d, J = 3.8 Hz, 1H)、5.63 - 5.49 (m, 5H), 5.41 (p, J = 7.4 Hz, 1H)、4.85 - 4.70 (m, 2H)、4.41 (t, J = 4.4 Hz, 1H)、4.19 (t, J = 5.2 Hz, 1H)、3.98 (q, J = 2.5 Hz, 1H)、3.91 (d, J = 7.5 Hz, 2H)、3.71 (dd, J = 10.9, 3.6 Hz, 1H)、3.56 (dd, J = 11.0, 6.6 Hz, 1H)、1.53 (d, J = 6.9 Hz, 3H)、1.30 - 1.12 (m, 12H)。C
29H
39ClN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値732.2、実測値732.3。
実施例112
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.13 (d, J = 7.9 Hz, 1H)、8.32 - 8.20 (m, 1H)、7.48 - 7.36 (m, 2H)、7.15 (td, J = 8.3, 7.7, 3.4 Hz, 2H)、5.99 (d, J = 3.8 Hz, 1H)、5.63 - 5.48 (m, 5H)、5.46 - 5.35 (m, 2H)、5.22 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.86 - 4.72 (m, 2H)、4.41 (d, J = 4.9 Hz, 1H)、4.19 (d, J = 5.7 Hz, 1H)、4.09 - 3.82 (m, 3H)、3.71 (dd, J = 10.9, 3.5 Hz, 1H)、3.62 - 3.53 (m, 1H)、1.55 - 1.48 (m, 3H)、1.23 (ddd, J = 8.8, 5.0, 1.9 Hz, 12H)。C
29H
38ClFN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値750.2、実測値750.3。
実施例113
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1R)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.14 (d, J = 7.9 Hz, 1H)、8.28 (s, 1H)、7.43 (dd, J = 8.4, 5.4 Hz, 2H)、7.15 (t, J = 8.8 Hz, 2H)、5.99 (d, J = 3.9 Hz, 1H)、5.62 - 5.46 (m, 5H)、5.41 (q, J = 7.5 Hz, 1H)、5.24 (t, J = 6.2 Hz, 1H)、4.83 - 4.70 (m, 2H)、4.43 (q, J = 4.9 Hz, 1H)、4.19 (q, J = 5.6 Hz, 1H)、3.98 (q, J = 5.4 Hz, 1H)、3.90 (d, J = 7.7 Hz, 2H)、3.70 (dd, J = 11.0, 3.7 Hz, 1H)、3.55 (dd, J = 11.0, 6.5 Hz, 1H)、1.52 (d, J = 7.0 Hz, 3H)、1.19 (t, J = 6.0 Hz, 12H)。C
29H
38ClFN
5O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値750.2、実測値750.3。
実施例114
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(6-クロロ-4-{[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.35 (s, 1H)、8.17 (d, J = 7.2 Hz, 1H)、7.47 - 7.38 (m, 2H)、7.19 - 7.09 (m, 2H)、6.05 (d, J = 4.0 Hz, 2H)、5.61 - 5.15 (m, 5H)、4.88 (s, 1H)、4.84 - 4.73 (m, 2H)、4.47 - 4.40 (m, 1H)、4.19 (t, J = 5.3 Hz, 1H)、4.00 - 3.94 (m, 1H)、3.90 (d, J = 7.5 Hz, 2H)、3.70 (dd, J = 11.0, 3.6 Hz, 1H)、3.55 (dd, J = 10.9, 6.6 Hz, 1H)、1.54 - 1.46 (m, 3H)、1.26 - 1.18 (m, 12H)。C
30H
40ClFN
4O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値749.2、実測値749.3。
実施例115
{[(2R,3S,4R,5R)-5-[2-クロロ-4-(ピロリジン-1-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル]-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.35 (d, J = 3.7 Hz, 1H)、6.69 (d, J = 3.7 Hz, 1H)、6.00 (d, J = 5.8 Hz, 1H)、5.66 - 5.53 (m, 4H)、5.42 - 5.33 (m, 1H)、5.25 (d, J = 5.3 Hz, 1H)、4.80 (p, J = 6.2 Hz, 2H)、4.26 (q, J = 5.8 Hz, 1H)、4.10 - 3.91 (m, 4H)、3.86 - 3.52 (m, 7H)、1.95 (d, J = 41.4 Hz, 5H)、1.22 (dt, J = 6.3, 1.0 Hz, 12H)。C
26H
38ClN
4O
13Pに関するESI MS [M+H]
+、計算値681.2、実測値681.4。
実施例116
{[(2R,3S,4R,5R)-5-(2-クロロ-4-{[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-3,4-ジヒドロキシオキソラン-2-イル]メトキシ}メタンホスホン酸ビス({[(プロパン-2-イルオキシ)カルボニル]オキシ}メチル)の合成
実施例65と同様のやり方で表題の化合物を合成した:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.32 (d, J = 8.1 Hz, 1H)、7.41 (dd, J = 8.4, 5.5 Hz, 2H)、7.31 (d, J = 3.7 Hz, 1H)、7.16 - 7.08 (m, 2H)、6.76 (s, 1H)、5.94 (d, J = 5.8 Hz, 1H)、5.64 - 5.54 (m, 4H)、5.43 - 5.33 (m, 1H)、4.85 - 4.74 (m, 2H)、4.24 (t, J = 5.6 Hz, 1H)、4.04 - 3.91 (m, 4H)、3.76 - 3.61 (m, 2H)、1.50 (d, J = 6.9 Hz, 3H)、1.21 (d, J = 6.5 Hz, 12H)。C30H40ClFN4O13Pに関するESI MS [M+H]+、計算値749.2、実測値749.3。
生物学的実施例
材料と方法
指示されている箇所で以下の一般的な材料と方法を使用した。あるいは以下の一般的な材料と方法を下記の実施例で使用することができる。
分子生物学における標準的な方法は学術文献に記載されている(例えばSambrookとRussell(2001年)『Molecular Cloning』、第3版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク州;Ausubel他(2001年)『Current Protocols in Molecular Biology』、第1巻~第4巻、John Wiley and Sons, Inc.社、ニューヨーク、ニューヨーク州(細菌細胞におけるクローニングとDNA突然変異誘発(第1巻)、哺乳動物の細胞と酵母におけるクローニング(第2巻)、複合糖質とタンパク質発現(第3巻)、バイオインフォマティクス(第4巻)が記載されている)を参照されたい)。
学術文献にはタンパク質を精製する方法が記載されており、その中には免疫沈降、クロマトグラフィ、電気泳動、遠心分離、結晶化や、化学分析、化学的修飾、翻訳後修飾、融合タンパク質の作製、タンパク質のグリコシル化が含まれる(例えばColigan他(2000年)『Current Protocols in Protein Science』、第1巻~第2巻、John Wiley and Sons, Inc. 社、ニューヨーク州を参照されたい)。
例えば抗原フラグメント、リーダー配列、タンパク質折り畳み、機能ドメイン、グリコシル化部位、配列アラインメントを求めるためのソフトウエアパッケージとデータベースが利用できる(例えばGCG Wisconsin Package(Accelrys, Inc.社、サン・ディエゴ、カリフォルニア州);DeCypher(商標)(TimeLogic Corp.社、クリスタル・ベイ、ネヴァダ州を参照されたい)。
文献には、本明細書に記載した化合物を評価するための基本として役立つアッセイとそれ以外の実験技術が豊富に記載されている。
エクト-5'-ヌクレオチダーゼ活性の抑制。化合物を評価し、そのエクト-5'-ヌクレオチダーゼ(CD73)抑制活性を求めた。要するに、ヒトCD73が安定にトランスフェクトされたCHO-K1細胞をヒトCD73(http://www.uniprot.org/uniprot/P21589)の分子クローニングと哺乳動物一過性発現ベクター(P21589.1)を利用してLakePharma社(ベルモント、カリフォルニア州)に作製してもらった。5μg/mlのピューロマイシンと200μg/mlのハイグロマイシンBを含有するCD OptiCHO細胞培地(Invitrogen社、カタログ番号12681-011)の中での抗生物質による選択の後、CHO-CD73細胞の懸濁プールを回収し、抗生物質なしの細胞培地の中の7.5%DMSOの中で凍結させた。
実験当日、CHO-CD73細胞の1つのバイアルを解凍し、20 mM HEPE、pH 7.4と、137 mM NaClと、5.4 mM KClと、1.3 mM CaCl2と、4.2 mM NaHCO3と、0.1%グルコースからなるアッセイ培地の中に懸濁させた。化合物がCD73酵素活性を抑制する能力を調べるため、DMSO(50×)に溶かした500μMの化合物を2μl、58μlのアッセイ用緩衝液を含有する96ウエルのポリスチレン製プレートに添加した。次にCHO-CD73細胞を含むアッセイ用緩衝液20μlをアッセイプレートに添加し、次いで125μMのAMP(アデノシン5'-一リン酸一水和物)を含むアッセイ用緩衝液20μlを添加した。最終アッセイ条件は、ウエル1つにつき2%DMSOと25μMのAMP基質の中の2500個の細胞で構成されていた。50分間のインキュベーション(37℃、5%CO2)と225×gで5分間の遠心分離の後、80μlの上清を、あらかじめ20μlのPiColorLock Goldアッセイ試薬(Thermo社、カタログ番号30 300 30)を分配しておいた96ウエルのSpectra Plate(PerkinElmer社、カタログ番号6005640)に移した。無機リン酸塩の量は、EnVision Multilabel Plate Reader(PerkinElmer社)で620 nmでの吸光度を読み取ることによって求めた。CD73の酵素活性は、生成したリン酸塩の量に基づいていた。活性化の割合は、DMSOと無細胞対照ウエルに基づいて計算した。化合物のIC50値は、GraphPad Prismソフトウエアの中にある活性化の割合の4パラメータ非線形回帰フィッティングによって求めた。
薬力学と薬物動態の評価。薬力学アッセイは、アデノシンの血清レベルを媒介としたCD73の測定に基づいたものが可能である。アデノシンのレベルはHPLC分析によって求めることができ、血清化合物のレベルも場合によっては同じHPLC分析中に求めることができる。
本発明を実施するため、本発明の発明者に知られている最良の形態を含む本発明の個々の実施態様を本明細書に記載する。ここまでの記述を読めば、開示した実施態様のバリエーションが当業者には明らかとなるであろうゆえ、当業者は必要に応じてそのようなバリエーションを利用できると予想される。したがって本発明が本明細書に具体的に記載されているのとは異なるやり方で実施されることと、本発明には、適用可能な法律によって許容されるように、添付の特許請求に記載されている主題のあらゆる改変と等価物が含まれることが想定されている。さらに、上記の要素は、その可能なあらゆるバリエーションの任意の組み合わせが、本明細書の中にそうではないことの記載があったり、文脈と明らかに矛盾していたりしない限り、本発明に含まれる。
本明細書で引用したあらゆる刊行物、特許出願、登録番号、他の参考文献は、個々の刊
行物または特許出願が具体的かつ個別に参照によって組み込まれていることが示されてい
るかのように、参照によって本明細書に組み込まれている。
本発明の好ましい実施形態によれば、例えば、以下が提供される。
(項1)
式:
を有する化合物、またはその医薬として許容可能な塩、水和物、溶媒和物
(式中、
それぞれのR
1
は独立に、水素、場合によっては置換されているC
1
-C
6
アルキル、場合によ
っては置換されているアリール、-C(R
2
R
2
)-O-C(O)-OR
3
、-C(R
2
R
2
)-O-C(O)R
3
、-C(R
2
R
2
)C(
O)OR
3
からなるグループから選択されるか、2つのR
1
が場合によっては合わさって5~6員の
環を形成し;
それぞれのR
2
は独立に、Hと、場合によっては置換されているC
1
-C
6
アルキルからなるグル
ープから選択され;
それぞれのR
3
は独立に、H、C
1
-C
6
アルキル、C
1
-C
6
アルコキシC
1
-C
6
アルキル、場合によっ
ては置換されているアリールからなるグループから選択され;
R
5
は、Hと、場合によっては置換されているC
1
-C
6
アルキルからなるグループから選択され
;
Xは、O、NH、Sからなるグループから選択され、
Aは、
からなるグループから選択され、そのそれぞれは、場合によっては1~5個のR
6
置換基で置
換されており、下添字nは0~3の整数であり;
Zは、CH
2
、CHR
6
、NH、NR
6
、Oからなるグループから選択され;
それぞれのR
6
は独立に、CH
3
、OH、CN、F、場合によっては置換されているC
1
-C
6
アルキ
ル、OC(O)-C
1
-C
6
アルキルからなるグループから選択されるか、隣り合った環の頂点にあ
る2つのR
6
基が場合によっては互いに合わさって、環の頂点として少なくとも1つのヘテロ
原子を有する5~6員の環を形成し;
Hetは、
からなるグループから選択され、その中の波線は、化合物の残部への結合点を示し、
R
a
は、H、NH
2
、NHR
7
、NHC(O)R
7
、NR
7
R
7
、R
7
、OH、SR
7
、OR
7
からなるグループから選択
され;
R
b
は、H、ハロゲン、NH
2
、NHR
7
、NR
7
R
7
、R
7
、OH、OR
7
からなるグループから選択され;
R
c
とR
d
は独立に、H、ハロゲン、ハロアルキル、NH
2
、NHR
7
、NR
7
R
7
、R
7
、OH、OR
7
、SR
7
、SO
2
R
7
、-X
1
-NH
2
、-X
1
-NHR
7
、-X
1
-NR
7
R
7
、-X
1
-OH、-X
1
-OR
7
、-X
1
-SR
7
、-X
1
-SO
2
R
7
からな
るグループから選択され;
R
e
とR
f
は独立に、H、ハロゲン、場合によっては置換されているC
1
-C
6
アルキルからなる
グループから選択され;
それぞれのX
1
はC
1
-C
4
アルキレンであり;
それぞれのR
7
は独立に、場合によっては置換されているC
1
-C
10
アルキル、場合によって
は置換されているC
2
-C
10
アルケニル、場合によっては置換されているC
2
-C
10
アルキニル、
場合によっては置換されているC
3
-C
7
シクロアルキル、場合によっては置換されているC
3
-
C
7
シクロアルキルC
1
-C
4
アルキル、場合によっては置換されている4~7員のシクロへテロ
アルキル、場合によっては置換されている4~7員のシクロへテロアルキルC
1
-C
4
アルキル
、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているアリールC
1
-C
4
アルキル、場合によっては置換されているアリールC
2
-C
4
アルケニル、場合によっては置
換されているアリールC
2
-C
4
アルキニル、場合によっては置換されているヘテロアリール
、場合によっては置換されているヘテロアリールC
1
-C
4
アルキル、場合によっては置換さ
れているヘテロアリールC
2
-C
4
アルケニル、場合によっては置換されているヘテロアリー
ルC
2
-C
4
アルキニルからなるグループから選択されるか;
2つのR
7
基が同じ窒素原子に結合しているときには、それらが場合によっては互いに合
わさって4~7員の複素環を形成し、その複素環が場合によってはアリール環に融合してい
る)。
(項2)
それぞれのR
3
が独立に、H、C
1
-C
6
アルキル、場合によっては置換されているアリールか
らなるグループから選択される、上記項1に記載の化合物。
(項3)
Aが、場合によっては1~5個のR
6
で置換された
である、上記項1に記載の化合物。
(項4)
Aが、
からなるグループから選択される、上記項1または3に記載の化合物。
(項5)
Hetが
である(式中、それぞれのGは独立に、NとCR
e
からなるグループから選択される)、上記
項1~4のいずれか1項に記載の化合物。
(項6)
Hetが式:
を持つ、上記項1~4のいずれか1項に記載の化合物。
(項7)
Hetが式:
を持つ、上記項1~4のいずれか1項に記載の化合物。
(項8)
Hetが式:
を持つ、上記項1~4のいずれか1項に記載の化合物。
(項9)
Hetが式:
を持つ、上記項1~4のいずれか1項に記載の化合物。
(項10)
Hetが式:
を持つ、上記項1~4のいずれか1項に記載の化合物。
(項11)
R
c
が水素以外である、上記項1~10のいずれか1項に記載の化合物。
(項12)
から選択された式を持つ(式中、それぞれのR
g
は独立に、HとC(O)-C
1
-C
6
アルキルからな
るグループから選択される)、上記項1に記載の化合物。
(項13)
Xが酸素である、上記項1~12のいずれか1項に記載の化合物。
(項14)
R
e
が水素である、上記項1~13のいずれか1項に記載の化合物。
(項15)
R
g
が水素である、上記項12に記載の化合物。
(項16)
R
5
がHである、上記項1に記載の化合物。
(項17)
R
5
がHであり、XがOである、上記項1に記載の化合物。
(項18)
R
5
がHであり、XがOであり、それぞれのR
1
がHである、上記項1に記載の化合物。
(項19)
Hetが
から選択される、上記項1~4のいずれか1項に記載の化合物。
(項20)
R
5
がHであり、XがOであり、それぞれのR
1
がHである、上記項19に記載の化合物。
(項21)
R
5
がHであり、XがOであり、それぞれのR
1
がHであり、R
e
がHであり、R
a
が、NH
2
、NHR
7
、
N(R
7
)
2
からなるグループから選択される、上記項19に記載の化合物。
(項22)
R
5
がHであり、XがOであり、それぞれのR
1
がHであり、R
e
がHであり、R
c
がH以外であり、
R
a
がNHR
7
である、上記項19に記載の化合物。
(項23)
式:
を持つ、上記項12に記載の化合物。
(項24)
式:
を持つ、上記項12に記載の化合物。
(項25)
式:
を持つ、上記項12に記載の化合物。
(項26)
式:
を持つ、上記項12に記載の化合物。
(項27)
式:
を持つ、上記項12に記載の化合物。
(項28)
式:
を持つ、上記項23に記載の化合物。
(項29)
式:
を持つ、上記項24に記載の化合物。
(項30)
式:
を持つ、上記項25に記載の化合物。
(項31)
式:
を持つ、上記項26に記載の化合物。
(項32)
式:
を持つ、上記項27に記載の化合物。
(項33)
R
c
がハロゲンである、上記項1~27のいずれか1項に記載の化合物。
(項34)
R
c
がClである、上記項33に記載の化合物。
(項35)
それぞれのR
7
が独立に、場合によっては置換されているC
1
-C
10
アルキル、場合によって
は置換されているC
3
-C
7
シクロアルキル、場合によっては置換されているC
3
-C
7
シクロアル
キルC
1
-C
4
アルキル、場合によっては置換されている4~7員のシクロへテロアルキル、場
合によっては置換されている4~7員のシクロへテロアルキルC
1
-C
4
アルキル、場合によっ
ては置換されているアリール、場合によっては置換されているアリールC
1
-C
4
アルキルか
らなるグループから選択されるか;
2つのR
7
基が同じ窒素原子に結合しているときには、それらの基が場合によっては互い
に合わさって4~7員の複素環を形成し、その複素環は場合によってはアリール環に融合し
ているが;
2つのR
7
基が同じ窒素原子に結合し、かつ互いに合わさって複素環を形成していないと
きには、少なくとも1つのR
7
は、場合によっては置換されているC
1
-C
10
アルキルである、
上記項1~34のいずれか1項に記載の化合物。
(項36)
それぞれのR
7
が独立に、場合によっては置換されているC
1
-C
10
アルキル、場合によって
は置換されているC
3
-C
7
シクロアルキル、場合によっては置換されている4~7員のシクロ
へテロアルキル、場合によっては置換されているアリールC
1
-C
4
アルキルからなるグルー
プから選択されるか;
2つのR
7
基が同じ窒素原子に結合しているときには、それらの基が場合によっては互い
に合わさって4~7員の複素環を形成し、その複素環は場合によってはアリール環に融合し
ている、上記項35に記載の化合物。
(項37)
それぞれのR
7
が独立に、C
1-4
アルキル、場合によっては置換されているC
5
シクロアルキ
ル、場合によっては置換されているテトラヒドロフラン、場合によっては置換されている
フェニルC
1-2
アルキルからなるグループから選択されるか;
2つのR
7
基が同じ窒素原子に結合しているときには、それらの基が場合によっては互い
に合わさって5員の複素環を形成し、その複素環は場合によってはフェニル環に融合して
いるが;
2つのR
7
基が同じ窒素原子に結合し、かつ互いに合わさって複素環を形成していないと
きには、少なくとも1つのR
7
はC
1
-C
4
アルキルである、上記項36に記載の化合物。
(項38)
それぞれのR
7
が独立に、C
1-4
アルキル、場合によっては置換されているC
5
シクロアルキ
ル、場合によっては置換されているテトラヒドロフラン、場合によっては置換されている
フェニルC
1-2
アルキルからなるグループから選択されるか;
2つのR
7
基が同じ窒素原子に結合しているときには、それらの基が場合によっては互い
に合わさって5員の複素環を形成し、その複素環は場合によってはフェニル環に融合して
いて、この5員の複素環が追加のへテロ原子を含有していない、上記項37に記載の化合物
。
(項39)
それぞれのR
7
が独立に、メチル、
からなるグループから選択されるか;
2つのR
7
基が同じ窒素原子に結合しているときには、部分NR
7
R
7
は、
である(式中、それぞれのアリール基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基は、
場合によっては1個以上のハロゲンまたはヒドロキシル基で置換されている)、上記項38
に記載の化合物。
(項40)
図2の化合物から選択される、上記項1に記載の化合物。
(項41)
上記項1~40のいずれか1項に記載の化合物と、医薬として許容可能な賦形剤とを含む医
薬組成物。
(項42)
少なくとも一部がCD73によって媒介される疾患、または障害、または状態を治療する方
法であって、上記項1~40のいずれか1項に記載の化合物の有効量を、その化合物を必要と
する対象に投与することを含む方法。
(項43)
前記化合物を、CD73を媒介とする免疫抑制の進行を逆転させるか停止させるのに有効な
量で投与する、上記項42に記載の方法。
(項44)
前記疾患、または前記障害、または前記状態ががんである、上記項42に記載の方法。
(項45)
前記がんが、前立腺のがん、大腸のがん、直腸のがん、膵臓のがん、子宮頸のがん、胃
のがん、子宮内膜のがん、脳のがん、肝臓のがん、膀胱のがん、卵巣のがん、精巣のがん
、頭のがん、首のがん、皮膚のがん(黒色腫、基底細胞癌を含む)、中皮ライニングのが
ん、白血球細胞のがん(リンパ腫、白血病を含む)、食道のがん、乳房のがん、筋肉のが
ん、結合組織のがん、肺のがん(小細胞癌、非小細胞癌を含む)、副腎のがん、甲状腺の
がん、腎臓のがん、骨のがんのいずれかであるか;神経膠芽腫、中皮腫、腎細胞癌、胃癌
、肉腫(カポジ肉腫を含む)、絨毛癌、皮膚基底細胞癌、精巣セミノーマのいずれかであ
る、上記項44に記載の方法。
(項46)
前記がんの選択が、黒色腫、大腸がん、膵臓がん、乳がん、前立腺がん、肺がん、白血
病、脳腫瘍、リンパ腫、卵巣がん、カポジ肉腫からなるグループからなされる、上記項44
に記載の方法。
(項47)
前記疾患、または前記障害、または前記状態が、関節リウマチ、腎不全、ループス、喘
息、乾癬、大腸炎、膵炎、アレルギー、線維症、貧血、線維筋痛症、アルツハイマー病、
うっ血性心不全、脳卒中、大動脈弁狭窄症、動脈硬化症、骨粗鬆症、パーキンソン病、感
染症、クローン病、潰瘍性大腸炎、アレルギー性接触皮膚炎とそれ以外の湿疹、全身性強
皮症、多発性硬化症からなるグループから選択された免疫関連の疾患、または障害、また
は状態である、上記項42に記載の方法。
(項48)
上記項1に記載の化合物と、少なくとも1つの追加の治療剤とを含む組み合わせ。
(項49)
前記少なくとも1つの追加の治療剤が、化学療法剤、免疫調節剤および/または炎症調
節剤、抗高コレステロール血症剤、抗感染症剤のいずれかである、上記項48に記載の組み
合わせ。
(項50)
前記少なくとも1つの追加の治療剤が免疫チェックポイント阻害剤である、上記項48に
記載の組み合わせ。
(項51)
上記項1~40のいずれか1項に記載の化合物と、少なくとも1つの追加の治療剤とを含む
キット。
(項52)
前記少なくとも1つの追加の治療剤が、化学療法剤、免疫調節剤および/または炎症調
節剤、抗高コレステロール血症剤、抗感染症剤のいずれかである、上記項51に記載のキッ
ト。
(項53)
前記少なくとも1つの追加の治療剤が免疫チェックポイント阻害剤である、上記項51に
記載のキット。
(項54)
対象でがんを治療する方法であって、上記項1~40のいずれか1項に記載の化合物と免疫
チェックポイント阻害剤の有効量を前記対象に投与することを含む方法。
(項55)
前記投与が、放射線治療の前、または放射線治療と同時、または放射線治療の後である
、上記項54に記載の方法。
(項56)
前記化合物と前記免疫チェックポイント阻害剤を組み合わせて投与する、上記項54に記
載の方法。
(項57)
前記化合物と前記免疫チェックポイント阻害剤を順番に投与する、上記項54に記載の方
法。
(項58)
前記化合物を前記免疫チェックポイント阻害剤の後に投与する、上記項54に記載の方法
。
(項59)
前記化合物を前記免疫チェックポイント阻害剤の前に投与する、上記項54に記載の方法
。
(項60)
前記免疫チェックポイント阻害剤の選択が、イプリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズ
マブ、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、ラムブロリズマブからなるグルー
プからなされる、上記項50に記載の組み合わせ、または上記項53に記載のキット、または
上記項54に記載の方法。
(項61)
対象でがんを治療する方法であって、上記項40に記載の化合物と免疫チェックポイント
阻害剤の有効量を前記対象に投与することを含む方法。