JP6908767B1 - 調理管理の方法、システム、プログラム、記録媒体、および調理機器 - Google Patents

調理管理の方法、システム、プログラム、記録媒体、および調理機器 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱中または加熱後の被調理物の硬度および保形性を人体と非接触で観測して数値化し、調理状態の評価精度を高める。【解決手段】本開示はコンピュータを用いた調理管理方法であって、気流吹付け部(6)が、加熱中、加熱中断中または加熱後の被調理物(F)に気流(18)を吹き付けて窪み(22)を形成する工程と、前記コンピュータが前記気流の少なくとも吹き付け終了後の前記被調理物から前記窪みの過渡情報(Dx)を取得する工程と、前記コンピュータが前記過渡情報により前記被調理物の調理状態を評価する工程とを含んでいる。【選択図】図1

Description

本発明はたとえば、調理中または調理後の焼き鳥など、被調理物の調理状態の管理技術および調理機器に関する。
保健衛生上、被調理物の温度管理は不可欠であり、その内部温度を検出する手段に芯温計などが用いられている。芯温計は、温度検出部を被調理物に差し込むことで、芯温の接触測定を行う。
被調理物の温度検出に関し、温度センサ、距離センサを備えて表面温度、距離および経過時間を用いて調理物の内部温度を検出することが知られている(たとえば、特許文献1)。
また、温度管理に関し、焼成器の入口および出口で焼成物の表面温度を計測し、両表面温度差が所定温度範囲になるように、焼成器温度に関わるファクターの一つを調整することが知られている(たとえば、特許文献2)。
特開2010−508493号公報 特開2003−329374号公報
特許文献1に係る温度検出では、温度センサに加えて距離センサが必要であり、特許文献2に係る管理技術は焼成器で処理する被焼成物の温度検出にすぎない。
ところで、学校や病院などの公的施設、給食を提供する施設などでは食中毒の発症や調理工程での異物混入などを防止するための衛生管理手法としてHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point: 危害分析・重要管理点)が普及している。このHACCPは、食品製造の各工程において厳格な工程管理を行い、被調理物の温度計測を行い、その計測情報を記録することを義務づけている。このような衛生管理の取り組みがレストランなどに拡大することは好ましいことである。
レストランなどで提供する被調理物にはハンバーグ、つくね、餃子などの破砕肉を使うもの、細切れ肉を使う焼き鳥など、多様なものが含まれる。調理前の加工で内部に雑菌が付着するおそれがある被調理物では、加熱による調理で容易に加熱される表面部だけでなく、内部まで充分に殺菌される程度に加熱する必要がある。
しかしながら、直火加熱による焼き鳥などの被調理物では、その表面温度が上昇していても、内部が充分に加熱されていないという場合があり得る。
調理済みの肉など、被調理物に温度計を差し込むなどの操作は調理品の品質を損ねる上、表面温度が上昇していても内部温度が殺菌される温度まで上昇していない場合には、被調理物の加熱殺菌が不十分となるという課題がある。
加熱した被調理物の表面温度の低下を観測して被調理物の中心温度を推定し、焼き加減を判断する方法では、被調理物の温度低下を捕らえることが不可欠であり、斯かる工程が被調理物の調理効率を低下させるという課題がある。
被調理物がたとえば、焼き鳥など肉であれば、加熱後、生肉に比較して硬度(固さ)や保形性が増し、これらが調理状態に依存することが知られている。保形性は被調理物の形状を維持する性質である。この保形性は、加熱によって水分や油脂分が流出して収縮するため、硬度とともに増強される。
調理状態が加熱温度だけでは評価できないため、被調理物の上記特性を踏まえて調理人は加熱された被調理物を押さえたり、摘んだりすることにより、被調理物に熱の通り具合を確認する。このような処理は被調理物に人体が触れるため、細菌の付着など、被調理物を劣化させるおそれがある。
発明者は、加熱中または加熱直後の被調理物の硬度や保形性を人体と非接触で観測すれば調理状態を評価できるとの知見を得た。
そこで、本発明の目的は上記課題および上記知見に鑑み、加熱中または加熱後の被調理物の硬度および保形性を人体と非接触で観測して数値化し、調理状態を評価することにある。
上記目的を達成するため、本発明の調理管理方法の一側面によれば、コンピュータを用いた調理管理方法であって、気流吹付け部が、加熱中断中または加熱後の被調理物に気流を吹き付けて窪みを形成する工程と、前記コンピュータが、前記気流の少なくとも吹き付け終了時点から、前記被調理物より前記窪みの過渡情報を取得する工程と、前記コンピュータが、前記被調理物と同一または類似の属性を有する比較被調理物を加熱した後に気流を吹き付けて形成した窪みの時間推移と、前記比較被調理物の内部温度情報とを含む基準情報を蓄積した基準情報記憶部から前記基準情報を取得する工程と、前記コンピュータが、前記過渡情報と前記基準情報に含まれる前記比較被調理物の前記窪みの時間推移および前記比較被調理物の前記内部温度情報とを比較して前記被調理物の内部温度を推定し、この推定された内部温度が閾値を超えたか否かによって前記被調理物の調理状態を評価し、前記被調理物の評価情報を取得する工程とを含む。
この調理管理方法において、さらに、窪み計測部が、前記気流の少なくとも吹き付け終了時点から基準位置と前記窪みの距離を連続または不連続に計測する工程と、前記コンピュータが、前記過渡情報を前記基準位置と前記窪みの距離の計測値により数値化する工程を含んでよい。
この調理管理方法において、さらに、情報提示部が、前記被調理物に関係付けて少なくとも前記過渡情報を提示する工程と、前記情報提示部が、前記過渡情報に関係付けて前記評価情報を提示する工程とを含んでよい。
上記目的を達成するため、本発明の調理管理システムの一側面によれば、加熱中断中または加熱後の被調理物に気流を吹き付けて前記被調理物に窪みを形成する気流吹付け部と、前記気流の少なくとも吹き付け終了時点から前記窪みを計測する窪み計測部と、前記被調理物と同一または類似の属性を有する比較被調理物を加熱した後に気流を吹き付けて形成した窪みの時間推移と、前記比較被調理物の内部温度情報とを含む基準情報を蓄積する基準情報記憶部と、前記被調理物の前記窪みの過渡情報を取得し、この過渡情報と前記基準情報に含まれる前記比較被調理物の前記窪みの時間推移および前記比較被調理物の前記内部温度情報とを比較して前記被調理物の内部温度を推定し、この推定された内部温度が閾値を超えたか否かによって前記被調理物の調理状態を推定する推定部とを備える。
この調理管理システムにおいて、さらに、前記窪み計測部は、基準位置と前記被調理物の前記窪みの距離を連続または不連続に計測する距離計を含んでよい。
この調理管理システムにおいて、さらに、情報提示部を備え、該情報提示部が、前記被調理物に関係付けて前記過渡情報を提示し、前記過渡情報に関係付けて少なくとも前記調理状態を表す評価情報を提示してよい。
上記目的を達成するため、本発明のプログラムの一側面によれば、コンピュータにより実現するプログラムであって、加熱中断中または加熱後の被調理物の一部に気流を吹き付けて前記被調理物に窪みを形成するための制御情報を取得する機能と、前記気流の少なくとも吹き付け終了時点から前記窪みの過渡情報を取得する機能と、前記被調理物と同一または類似の属性を有する比較被調理物を加熱した後に気流を吹き付けて形成した窪みの時間推移と、前記比較被調理物の内部温度情報とを含む基準情報を蓄積した基準情報記憶部から前記基準情報を取得する機能と、前記過渡情報と前記基準情報に含まれる前記比較被調理物の前記窪みの時間推移および前記比較被調理物の前記内部温度情報とを比較して前記被調理物の内部温度を推定し、この推定された内部温度が閾値を超えたか否かによって前記被調理物の調理状態を評価し、評価情報を取得する機能とを前記コンピュータにより実現する。
このプログラムにおいて、さらに、前記被調理物に関係付けて前記過渡情報を情報提示部に提示する機能と、前記過渡情報に関係付けて少なくとも前記調理状態の評価情報を前記情報提示部に提示する機能と、を前記コンピュータにより実現してよい。
上記目的を達成するため、本発明の記録媒体の一側面によれば、前記プログラムを格納した記録媒体である。
上記目的を達成するため、本発明の調理機器の一側面によれば、被調理物を調理する調理機器であって、機器筐体と、該機器筐体に、加熱中断中または加熱後の前記被調理物に気流を吹き付けて窪みを形成する気流吹付け部と、前記気流の少なくとも吹き付け終了時点から前記窪みを計測する窪み計測部と、前記被調理物と同一または類似の属性を有する比較被調理物を加熱した後に気流を吹き付けて形成した窪みの時間推移と、前記比較被調理物の内部温度情報とを含む基準情報を蓄積する基準情報記憶部と、前記被調理物の前記窪みの過渡情報を取得し、この過渡情報と前記基準情報に含まれる前記比較被調理物の前記窪みの時間推移および前記比較被調理物の前記内部温度情報とを比較して前記被調理物の内部温度を推定し、この推定された内部温度が閾値を超えたか否かによって前記被調理物の調理状態を推定する推定部と、を備える。
本発明によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 加熱中または加熱後の被調理物に気流を吹き付けて窪ませ、気流の吹き付け終了後の窪みの過渡情報を取得して数値化し、調理状態を評価することができる。
(2) 被調理物に人体を接触させることなく調理状態を評価できるので、加熱中または加熱後の接触による被調理物の劣化を防止できる。
(3) 加熱中または加熱後の被調理物の調理状態の評価を迅速化できるとともに、調理中に調理状態の評価を参照して被調理物の生焼けなどを未然に防止でき、被調理物の安心、安全性を高めることができる。
第1の実施の形態に係る調理管理工程を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る調理管理システムを示す図である。 気流の吹き付けによる窪みの形成を示す図である。 被調理物の窪み、その時間推移および距離計測を示す図である。 調理管理データベースを示す図である。 基準情報生成工程を示すフローチャートである。 比較被調理物の内部温度の計測を示す図である。 基準情報データベースを示す図である。 Aは窪みの変化を用いた被調理物の評価を示す図であり、Bは内部温度を用いた被調理物の評価を示す図である。 第2の実施の形態に係る調理管理工程を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る調理管理システムを示す図である。 調理管理システムの機能部を示す図である。 調理管理システムのハードウェアを示す図である。 Aは加熱調理を示す図であり、Bは被調理物に対する気流の吹き付けを示す図である。 Aは窪みの計測を示す図であり、Bは被調理物の再加熱を示す図である。 被調理物の調理情報の提示を示す図である。 一実施例に係る調理機器を示す図である。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る調理管理工程を示している。図1に示す工程は一例であり、本発明が斯かる工程に限定されるものではない。この調理管理工程において、Sは処理の単位、番号は順番の一例を示している。
この調理管理工程には、被調理物情報の取得(S101)、被調理物Fの加熱(S102)、気流18の吹き付けによる窪み22の形成(S103)、窪み22の過渡情報Dxの取得(S104)、被調理物Fの調理状態の推定(S105)、過渡情報Dxと基準情報Drefの比較(S106)、調理状態の評価(S107)、情報の提示(S108)などが含まれる。これらの処理主体の一例として管理サーバ10など調理管理システム2(図2)の機能部を適宜引用する。
被調理物情報の取得(S101): 管理サーバ10が調理状態を評価するための評価対象として被調理物Fの被調理物情報を取得し、調理管理データベース(DB)24(図5)に格納する。この被調理物情報には被調理物Fの属性情報や加熱時間などの調理に関する各種の管理情報が含まれる。被調理物Fはたとえば、肉など、加熱して提供される調理物である。
被調理物Fの加熱(S102): 被調理物Fは燃焼熱源や電熱源などの熱源を備える加熱部4(図2)によって加熱される。
気流18の吹き付けによる窪み22の形成(S103): 加熱中または加熱後の被調理物Fは加熱部4から遠ざけ、被調理物Fの表面に設定した計測点20に気流18を吹き付け、その表面の一部に窪み22を形成する。気流18はたとえば、常温の圧縮空気であり、気流断面は直径数ミリメートルの円形でよい。この気流18の吹き付けにより形成される窪み22の大きさや深さは、加熱後の被調理物Fの調理状態を表す表面部の硬度などに依存する。
窪み22の過渡情報Dxの取得(S104): 気流18の吹き付け終了直後、窪み22から過渡情報Dxを取得する。この過渡情報Dxは、気流18の吹き付けで生じた窪み22が被調理物Fの保形性に依存する。この保形性は、被調理物Fが持つ弾性ないし復元性により元状態に戻る過渡現象(時間推移)であり、窪み22を含む被調理物Fの復元性である。
そこで、計測時間tを設定し、この計測時間内で連続または断続する計測時点を設定する。各計測時点において、基準点drefと窪み22との距離dを計測する。管理サーバ10は計測結果を受け、被調理物Fの調理状態を表す窪み22の過渡情報Dxを取得する。この過渡情報Dxは、被調理物Fの調理状態が距離dなどの推移情報である。この被調理物Fの過渡現象を数値化して取得する。
被調理物Fの調理状態の推定(S105): 管理サーバ10は取得した過渡情報Dxを用いて被調理物Fの調理状態を推定する。つまり、管理サーバ10は被調理物Fの調理状態を推定する推定部の一例である。
過渡情報Dxと基準情報Drefの比較(S106): 管理サーバ10は過渡情報Dxと基準情報Drefを比較し、基準情報Drefから該当する情報、つまり窪み22の推移情報を検索する。
調理状態の評価(S107): 管理サーバ10は、基準情報Drefから被調理物Fの過渡情報Dxが該当する情報を検索して被調理物Fが加熱不良か加熱良好かを評価する。つまり、管理サーバ10は被調理物Fの調理状態を評価する評価部の一例である。この評価の結果、被調理物Fが加熱不良の場合には、管理サーバ10は被調理物Fの再加熱を指示する指示情報を生成する。
情報の提示(S108): 管理サーバ10は、現時点までに取得している計測値、取得した過渡情報Dx、調理状態の評価の基準となる基準情報Dref、評価結果である加熱良好または加熱不良を表す評価情報、加熱不良を警告するアラート情報、再加熱の指示情報などの提示情報を生成し、情報提示部12(図2)に提示する。
この調理状態の推定には既述の過渡情報Dxによる評価法の他、過渡情報Dxから推定した被調理物Fの内部温度Tiを用いてもよい。
<調理管理システム2>
図2は、第1の実施の形態に係る調理管理システム2を示している。図2に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されない。
この調理管理システム2は、被調理物Fの加熱を行い、その加熱状態など、調理状態の管理を行う。この調理管理には既述の調理管理工程の他、基準情報生成工程などの情報処理が含まれる。
この調理管理システム2は加熱部4、気流吹付け部6、窪み計測部8、管理サーバ10、情報提示部12、情報入力部14、計測エリア16を備えている。
被調理物Fは、加熱部4に搬入して加熱し、この加熱の後、計測エリア16に移動させる。
加熱部4はたとえば、管理サーバ10で制御されるガス調理器や電熱器などの熱源を備える。
気流吹付け部6は管理サーバ10の制御により、加熱部4から離された被調理物Fの表面の一部に気流18を吹き付け、被調理物Fの表面の一部に窪み22(図3のB)を生じさせる。
窪み計測部8は管理サーバ10の制御により、所定の時間間隔または連続した時間において、基準点drefから窪み22との距離dを非接触で計測する。管理サーバ10は窪み計測部8の計測結果から窪み22の過渡情報Dxを取得する。
管理サーバ10は各機能部の制御主体であって、通信機能を備えるコンピュータであり、加熱部4の熱源制御、温度計測制御、気流吹付け制御、窪み計測、データベースの生成、提示情報の生成などの情報処理を実行する。
情報提示部12は管理サーバ10の制御により、計測温度情報、被調理物Fの調理状態、その評価情報などの情報提示を行う。
情報入力部14は管理サーバ10の制御により、計測温度情報、被調理物Fの調理状態、その判定情報などの処理に必要な情報入力に用いられる。この情報入力部14にはタッチセンサなどの入力機器を用いてもよい。
<気流18の吹き付け>
図3のAは、被調理物Fに対する気流18の吹き付けを示している。
加熱中または加熱後、加熱部4から被調理物Fを離して加熱を停止し、この被調理物Fに計測点20を定める。この計測点20に対して気流18を吹き付ける。この気流18はたとえば、常温の圧縮空気でよい。
<窪み22の形成>
図3のBは、気流18の吹き付けによる窪み22の形成を示している。
被調理物Fの計測点20に気流18を集中して吹き付けると、気流18の圧力Pを受けて気流18からの圧力Pと気流18の噴射方向の流れにより、被調理物Fの表面には、計測点20を中心とするたとえば、放物面を成す窪み22が形成される。
窪み22は、被調理物Fの表皮面に破壊(亀裂や傷など)を生じさせることなく、被調理物Fの一部(表皮部分)を厚み方向に後退させた変形部分である。このような窪み22を形成するためには、被調理物Fの表皮面の強度に応じて気流18の吹付け速度や圧力Pを設定する必要がある。つまり、気流18の吹き付けを停止した後、形成されている窪み22が復帰方向に変化することが必要である。
既述したように、窪み22は、被調理物Fの硬度を含む保形性に打ち勝つ気流18によって形成される。この窪み22の開口径や深さは気流18や被調理物Fの硬度を含む保形性に依存する。気流18の圧力Pを一定とすれば、窪み22は被調理物Fの調理状態に依存した形態を呈することになる。
<窪み22の変化(過渡現象)>
図4のAは、気流18の吹き付け終了直後の窪み22の過渡状態を示している。
窪み22は被調理物Fの持つ調理状態に依存する保形性(硬度、弾性、復元性など)に打ち勝つ気流18から圧力Pを受けて形成されたものである。気流18が解除されると、窪み22の内面は被調理物Fの内部から時間経過とともに応力fが作用し、気流18の吹き付け前の状態に復帰しようとする過渡状態を呈する。つまり、この過渡状態は被調理物Fが持つ保形性に依存し、この保形性が被調理物Fの調理状態と相関する。
図4のAに示す窪み22において、220は窪み22の形成前の被調理物Fの元表皮面を示し、222は気流18の吹き付けによって被調理物Fの厚み方向に変形した窪み面である。気流18の吹き付けを終了した直後、被調理物Fの窪み面222は、気流18の吹き付けで圧縮されていた内部が復元するための応力fが膨張力として表皮方向に作用し、矢印aで示すように、元表皮面220側に復帰する方向に押し上げられる。
<窪み22の計測および過渡情報Dxの取得>
図4のBは、窪み22の距離dの計測を示している。気流18の吹き付け終了直後、被調理物Fの窪み22に対し、その上方に距離計測の基準位置として基準点drefを設定する。この基準点drefと窪み22の面部との距離dを連続または不連続に計測する。
たとえば、計測時間tを設定し、計測時点t0での距離ds、計測時点t1での距離deを非接触で計測する。
窪み22において、222−Sは計測時点t0(=気流吹き付け直後)の窪み面であり、222−Eは計測時点t0から時間Δtだけ経過した後の計測時点t1の窪み面である。つまり、窪み22は、計測時点t0の窪み面222−Sから時間Δtの経過後、矢印aで示すように、計測時点t1の窪み面222−Eに推移し、時間の経過とともに浅くなる。
計測時点t0から計測時点t1までの時間Δtは式(1) で求められる。
Δt=t1−t0 ・・・(1)
また、窪み22の変化、つまり窪み面222−Sから窪み面222−Eへの時間Δtでの変化量Δdは式(2) で求められる。
Δd=ds−de ・・・(2)
<窪み22の過渡情報Dx>
式(1) および式(2) から、窪み22の時間推移である変化dtは、式(3) で求められる。
dt=Δd/Δt ・・・(3)
管理サーバ10は、この変化dtから過渡情報Dxを取得する。この過渡情報Dxは既述したように、被調理物Fの調理状態に依存するから、調理状態を表す窪み22の過渡現象を数値化し、被調理物Fの調理状態(=加熱状態)を評価することができる。
<調理管理DB24>
図5は、被調理物Fの調理管理情報を蓄積する調理管理DB24の一例を示している。この調理管理DB24には調理管理ファイル26が含まれる。この調理管理ファイル26には、被調理物情報部28、気流吹付け情報部30、調理状態情報部32、評価情報部34が含まれる。
被調理物情報部28には被調理物Fの調理情報が格納される。この被調理物情報部28には被調理物部28−1、加熱時間部28−2、加熱温度部28−3が設定される。
被調理物部28−1には被調理物Fの属性情報や識別情報が格納される。加熱時間部28−2には被調理物Fに関係付けられた適正な加熱時間を表す時間情報が格納される。加熱温度部28−3には被調理物Fに関係付けられた加熱温度やその制御情報が格納される。
気流吹付け情報部30には、気流18の流速、圧力Pなど、被調理物Fの表皮部の強度に応じた気流18を発生させるための制御情報が格納される。
調理状態情報部32には被調理物Fの調理状態を表す状態情報が格納され、この調理状態情報部32には過渡情報部32−1、閾値部32−2、内部温度部32−3、温度閾値部32−4が設定されている。
過渡情報部32−1には窪み22の過渡情報Dxが格納される。この過渡情報部32−1には窪み計測値部32−11、窪み変化部32−12が設定されている。窪み計測値部32−11にはたとえば、複数の計測時点t0、t1、・・・、tn−1、tnが設定され、各計測時点t0、t1、・・・、tn−1、tnごとに計測された距離dが格納される。窪み変化部32−12には窪み22の変化dt(=Δd/Δt)の演算値を表す推移情報が格納される。つまり、被調理物Fの調理状態が過渡情報Dxとして距離dやその変化dtに数値化されて現れる。
閾値部32−2には、窪み22の変化dtから調理状態を評価するための基準情報Drefとしての変化閾値dtthを表す閾値情報が格納される。
内部温度部32−3には、窪み22の変化dtを用いて基準情報Drefとの対比から推定された内部温度Tiを含む温度情報が格納される。
温度閾値部32−4には、被調理物Fの調理状態を評価するための温度閾値Tithが格納される。
そして、評価情報部34には、被調理物Fごとに推定された内部温度Tiと温度閾値Tithとの比較により算出された被調理物Fの加熱状態の評価結果を表す評価情報が格納される。
<基準情報生成工程>
図6は、基準情報Drefを生成するための基準情報生成工程を示している。図6に示す工程は一例であり、本発明が斯かる工程に限定されるものではない。この基準情報生成工程において、Sは処理の単位、番号は順番の一例を示している。
この基準情報生成工程には、比較被調理物情報の取得(S201)、比較被調理物Frの加熱(S202)、気流18の吹き付けによる窪み22の形成(S203)、過渡情報Dxの取得(S204)、比較被調理物Frの内部温度Tiの計測(S205)、変化閾値dtthの取得(S206)、基準情報DB40(図8)の作成(S207)などが含まれる。この基準情報Drefの生成には被調理物Fと同等の管理サーバ10を用いるので、調理管理システム2(図2)の機能部を適宜引用する。
比較被調理物情報の取得(S201): 管理サーバ10が調理状態を評価するための評価基準である比較被調理物Frの被調理物情報を取得し、基準情報DB40(図8)に格納する。
比較被調理物Frは被調理物Fの基準であり、この比較被調理物情報には、被調理物Fと同一または類似の属性を表す比較被調理物Frの属性情報や加熱時間などの調理に関する各種の管理情報が含まれる。つまり、比較被調理物Frには被調理物Fの基準となる同一または類似の属性を持つ調理物が選択される。
比較被調理物Frの加熱(S202): 被調理物Fと同様に加熱部4を用いて比較被調理物Frを加熱調理する。
気流18の吹き付けによる窪み22の形成(S203): 加熱中または加熱後の比較被調理物Frを加熱部4から遠ざけ、この比較被調理物Frの表面に気流18を吹き付け、その表面の一部に気流18によって窪み22を形成する。気流18は被調理物Fの場合と同様の条件としてたとえば、常温の圧縮空気であり、気流断面は直径数ミリメートルの円形でよい。
窪み22の過渡情報Dxの取得(S204): 気流18の吹き付け後、静止させた比較被調理物Frにおける窪み22の過渡情報Dxを取得する。この窪み22の過渡情報Dxは、時間経過による窪み22の時間推移(変化dt)であり、気流吹き付け前の状態への復元性を表すことは被調理物Fの場合と同様である。
既述したように、計測時間tを設定し、この計測時間内で連続または断続する計測時点を設定する。各計測時点において、基準点drefとの距離dを計測する。つまり、窪み22の時間推移から比較被調理物Frについての過渡情報Dxが得られる。
比較被調理物Frの内部温度Tiの計測(S205): 比較被調理物Frの内部温度Tiは、被調理物Fの調理評価のための基準としての内部温度Tiであるから、比較被調理物Frの内部温度Tiを実測して取得する。
変化閾値dtthの取得(S206): 実測した内部温度Tiについて、この内部温度Tiから比較被調理物Frの調理状態に対し、加熱良好、加熱不良、再加熱指示などの評価を行うことにより、変化閾値dtthを取得する。
基準情報DB40(図8)の作成(S207): 比較被調理物Frの基準情報Drefを格納する基準情報DB40を作成する。この基準情報DB40には、比較被調理物情報、気流吹付け情報、変化dt、内部温度Tiなどが格納される。
<比較被調理物Frの内部温度計測>
図7は、比較被調理物Frの内部温度Tiの実測を示している。この内部温度Tiの計測は、被調理物Fの内部温度Tiの推定のための基準情報Drefとしての内部温度Tiの取得である。
この温度計測はたとえば、電子温度計36を使用し、この電子温度計36の接触子38を比較被調理物Frに差し込んで計測する。この計測値は基準情報DB40(図8)に格納される。
<基準情報DB40>
図8は、比較被調理物Frから取得した基準情報Drefを蓄積する基準情報DB40の一例を示している。この基準情報DB40には基準情報ファイル42が含まれる。この基準情報ファイル42には、比較被調理物情報部44、気流吹付け情報部46、調理状態情報部48、評価情報部50などが含まれる。
比較被調理物情報部44には比較被調理物Frの調理情報が格納される。この比較被調理物情報部44には比較被調理物部44−1、加熱時間部44−2、加熱温度部44−3が設定される。
比較被調理物部44−1には比較被調理物Frの属性情報や識別情報が格納される。加熱時間部44−2には比較被調理物Frに関係付けられた適正な加熱時間を表す時間情報が格納される。加熱温度部44−3には比較被調理物Frに関係付けられた適正な加熱温度やその制御情報が格納される。
気流吹付け情報部46には、気流18の流速、圧力Pなど、比較被調理物Frの表皮部の強度に応じた気流18を発生させるための制御情報が格納される。
調理状態情報部48には比較被調理物Frの調理状態を表す状態情報が格納され、この調理状態情報部48には過渡情報部48−1、閾値部48−2、内部温度部48−3、温度閾値部48−4が設定されている。
過渡情報部48−1には比較被調理物Frの窪み22の過渡情報Dxが格納され、この過渡情報部48−1は窪み計測値部48−11、窪み変化部48−12が設定されている。
窪み計測値部48−11には複数の計測時点t0、t1、・・・、tn−1、tnが設定され、各計測時点t0、t1、・・・、tn−1、tnごとに計測された距離dが格納される。窪み変化部48−12には窪み22の変化dt(=Δd/Δt)の演算値を表す推移情報が格納される。
閾値部48−2には比較被調理物Frの窪み22の変化dtから調理状態を評価するための変化閾値dtthが格納される。
内部温度部48−3には比較被調理物Frの実測値である内部温度Tiが格納される。温度閾値部48−4には、内部温度Tiから調理状態を評価するための基準として温度閾値Tithを表す閾値情報が格納される。
そして、評価情報部50には比較被調理物Frの変化dtを用いた評価、内部温度Tiの実測値の評価を表す評価などを表す評価情報が格納される。
<被調理物Fの調理状態の評価>
加熱後、被調理物Fの調理状態は、過渡情報Dxによって評価するが、この評価には窪み22の変化dtによる評価と、変化dtから推定した内部温度Tiによる評価の方法がある。被調理物Fの調理状態の評価には何れか一方を用いてもよく、双方を併用してもよい。これらを併用すれば、調理状態の評価精度を高めることができ、調理の信頼性向上に寄与する。
<窪み22の変化dtによる調理状態の評価>
図9のAは、横軸に時間t、縦軸に窪み22の変化dtを取り、窪み22の変化dtの時間経過に対する推移曲線を示している。
被調理物Fの調理状態は窪み22の変化dtに現れる。調理状態が良好であれば、変化dtは小さく、迅速に復帰する傾向がある。そこで、この窪み22の変化dtに対し、変化閾値dtthを設定する。この変化閾値dtthは被調理物Fの調理状態が良好であるか、不良であるかの境界域を構成する。
したがって、窪み22の変化dtが変化閾値dtthより小さければ(dt≦dtth)、加熱良好、つまり調理状態が良好と評価し、窪み22の変化dtが変化閾値dtthより大であれば(dt>dtth)、加熱不良、つまり調理状態が不良と評価できる。そして、加熱不良であれば、加熱良好に移行させるために、再加熱の指示情報を提示すればよい。
<被調理物Fの内部温度Tiによる調理状態の評価>
図9のBは、横軸に変化dt、縦軸に内部温度Tiを取り、窪み22の変化dtから基準情報Drefを用いて推定した内部温度Tiの推移曲線を示している。
被調理物Fを加熱した場合、その内部温度Tiは被調理物Fの調理状態を表す指標となる。この内部温度Tiを用いる場合には被調理物Fの窪み22の変化dtつまり、過渡情報Dxを用いて基準情報Drefから該当する内部温度Tiを算出する。
調理状態の評価には、被調理物Fの内部温度Tiに対して調理状態を評価するための温度閾値Tithを設定する。この温度閾値Tithは被調理物Fの調理状態が良好であるか、不良であるかの境界域を構成する。
したがって、被調理物Fの内部温度Tiが温度閾値Tithより高ければ(Ti≧Tith)、加熱良好、つまり調理状態が良好と評価し、内部温度Tiが温度閾値Tithより低ければ(Ti<Tith)、加熱不良、つまり調理状態が不良と評価できる。そして、加熱不良であれば、加熱良好に移行させるために、既述したように、再加熱の指示情報を提示すればよい。
<第1の実施の形態の効果>
以上説明した第1の実施の形態では、次の何れかの効果が得られる。
(1) 加熱中または加熱後の被調理物Fに気流18を吹き付けて窪み22を形成し、この窪み22から取得した過渡情報Dxを数値化して基準情報Drefと比較し、調理状態を評価できる。
(2) 被調理物Fに人体を接触させることなく調理状態を迅速に評価できるので、加熱中または加熱後の接触による被調理物Fの劣化や温度低下を防止できる。
(3) 従前、調理人が被調理物Fを押さえたり、摘んだりして調理状態を評価していたのに対し、窪み22の距離計測によって被調理物Fの調理状態を数値化でき、調理状態の評価精度を高めることができる。
(4) 加熱中または加熱後の被調理物Fの調理状態の評価を迅速化でき、調理中に調理状態が加熱不良であれば、その再加熱指示を受けて再加熱を行うことができる。
(5) 被調理物Fの生焼けなどを未然に防止でき、被調理物Fの安心、安全性を高めることができる。
〔第2の実施の形態〕
図10は、第2の実施の形態に係る調理管理工程を示している。図10に示す工程は一例であり、本発明が斯かる工程に限定されるものではない。この調理管理工程において、Sは処理の単位、番号は順番の一例を示している。
この調理管理工程には、被調理物情報の取得(S301)、被調理物Fの加熱(S302)、被調理物Fの検出(S303)、気流18の吹き付けによる窪み22の形成(S304)、窪み22の過渡情報Dxの取得(S305)、窪み22の過渡情報Dxと基準情報Drefの比較(S306)、調理状態の推定(S307)、調理状態の評価(S308、S309)、評価情報および提示情報の生成(S310、S312)、被調理物Fの提供(S311)、被調理物Fの再加熱(S313)などが含まれる。これらの処理主体の一例として管理サーバ10など調理管理システム2(図2)の機能部を適宜引用する。
被調理物情報の取得(S301)、被調理物Fの加熱(S302): 第1の実施の形態と同一であるので、その説明を割愛する。
被調理物Fの検出(S303): 加熱部4から被調理物Fの移動を検出し、この検出情報を取得すると、管理サーバ10が気流18の吹付け制御を実行する。
気流18の吹き付けによる窪み22の形成(S304): 被調理物Fの計測点20に気流18を吹き付け、計測点20を中心にした窪み22を形成する。
窪み22の過渡情報Dxの取得(S305): 既述したように、気流18の吹き付け終了直後、窪み22と基準点drefの距離dを計測時間内で連続または断続して計測する。この計測結果を受け、管理サーバ10が窪み22の過渡情報Dxを取得する。
窪み22の過渡情報Dxと基準情報Drefの比較(S306): 管理サーバ10は窪み22の過渡情報Dxと基準情報DB40から取得した基準情報Drefとを比較し、過渡情報Dxに該当する情報を検索する。
調理状態の推定(S307): 管理サーバ10は検索結果に基づき、被調理物Fの調理状態を推定する。
調理状態の評価(S308、S309): 管理サーバ10は調理状態を推定し(S308)、被調理物Fの調理状態として加熱状態が良好か否かを評価する(S309)。
評価情報および提示情報の生成(S310): 管理サーバ10は被調理物Fの加熱が良好であると評価した場合には、その評価情報およびその提示情報を生成し(S310)、情報提示部12により提示する。
被調理物Fの提供(S311): 調理状態が良好であれば、その被調理物Fは調理品として提供する。
評価情報および提示情報の生成(S312): 管理サーバ10は、被調理物Fが加熱不良であると評価した場合には、その評価情報およびその提示情報を生成し(S312)、情報提示部12により提示する。このとき、その被調理物Fについて、管理サーバ10は再加熱の指示情報やアラート情報を生成し、情報提示部12に提示する。
被調理物Fの再加熱(S313): 再加熱が指示された被調理物Fは、加熱部4で再加熱を行うなど、S302〜S309の処理および評価が行われ、加熱良好の評価の後、調理品として提供する。
<調理管理システム2>
図11は、第2の実施の形態に係る調理管理システム2を示している。図11において、図2と同一部分には同一符号を付してある。
この調理管理システム2は第1の実施の形態と同様に被調理物Fの加熱を行うとともに、その調理管理を行う。この調理管理には既述の調理管理工程や基準情報生成工程などが含まれる。
この調理管理システム2は加熱部4、気流吹付け部6、窪み計測部8、管理サーバ10、情報提示部12、情報入力部14、計測エリア16を備えているとともに、被調理物検出部52、計測テーブル54が設置されている。
被調理物検出部52は、加熱の後、加熱部4から計測エリア16に搬入される被調理物Fの移動を検出する。
計測テーブル54は、計測エリア16に配置され、計測のために被調理物Fを待機させる。その他、第1の実施の形態と同一部分についてはその説明を割愛する。
<調理管理システム2の機能部>
図12は、調理管理システム2の機能部を示している。図12に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されない。図12において、図11と同一部分には同一符号を付してある。
加熱部4は加熱部筐体56を備え、この加熱部筐体56の内部に熱源58や図示しない換気扇などが設置されている。加熱部筐体56は熱源58を包囲し、被調理物Fの加熱空間を形成している。熱源58は燃焼熱源、電熱源など何れでもよく、管理サーバ10で制御される熱源駆動部60から駆動出力を受ける。したがって、熱源58の加熱温度や加熱時間などが管理サーバ10で制御される。
熱源58の加熱面には焼き網などの被調理物支持部62が設置され、この被調理物支持部62上に被調理物Fが支持されて加熱される。
被調理物センサ64は、加熱部筐体56と計測テーブル54の間に設置され、被調理物Fの加熱部4の搬出入などを検出する。この被調理物センサ64には光電センサやカメラを用いればよい。
計測テーブル54は、加熱中または加熱後の被調理物Fを加熱部4から離して待機させ、気流18による窪み22の形成や、基準点drefに対する窪み22の距離計測の領域である。
気流吹付け部6は、加熱後、計測テーブル54に設置された被調理物Fに対して管理サーバ10の制御により気流18を吹き付け、被調理物Fに窪み22を形成する。気流18の吹付け位置は被調理物Fに設定された計測点20である。
この気流吹付け部6は噴射ノズル66、空気源68および空気源駆動部70を備える。噴射ノズル66は被調理物Fに設定された吹付け位置に対して吹き出し口が向けられ、この吹き出し口より被調理物Fの表面積より細い気流18を噴射して吹き付ける。空気源68は圧縮空気を生成するたとえば、コンプレッサなどを用いればよく、圧縮空気を貯留する圧縮空気源を用いてもよい。
空気源駆動部70は管理サーバ10で制御され、空気源68を駆動し、所定時間だけ気流18を空気源68から噴射ノズル66に供給する。空気源68に圧縮空気源を用いた場合には、空気源駆動部70はたとえば、バルブおよびその開閉駆動部で構成し、管理サーバ10で開閉を制御すればよい。
窪み計測部8は、被調理物Fに形成された窪み22を計測する。この窪み計測部8は距離センサ72および距離情報取得部74を備える。距離センサ72はたとえば、レーザ距離センサなどを使用し、管理サーバ10の制御により基準点drefと窪み22の距離dを計測する。この計測出力は距離情報取得部74で取得することにより、管理サーバ10が計測出力から窪み22の距離情報を取得する。
管理サーバ10は情報処理によって情報提示部12、情報入力部14、熱源駆動部60、空気源駆動部70、距離情報取得部74などの機能部の制御を司る。
情報提示部12は、管理サーバ10の制御により、被調理物Fの調理状態を表す各種情報、その評価情報の他、アラート情報などを提示する。
情報入力部14は、管理サーバ10の制御により、被調理物Fや比較被調理物Frの属性情報の他、各種制御情報の入力に用いられる。
<調理管理システム2のハードウェア>
図13は、調理管理システム2のハードウェアを示している。図13に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図13において、図12と同一部分には同一符号を付してある。
管理サーバ10にはプロセッサ76、記憶部78、入出力部(I/O)80、通信部82、タイマー84などが含まれる。
プロセッサ76は記憶部78にあるOS(Operating System)を実行し、調理管理プログラムなど、各種のプログラムを実行するとともに、機能部の制御情報や情報提示のための提示情報を生成する。
記憶部78はOSや調理管理プログラムなどを格納する記録媒体であって、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)などの記憶素子を備え、被調理物Fの内部温度Tiの推定、調理状態の判定、各種情報提示などに用いられる調理管理DB24(図5)や基準情報DB40(図8)などを格納する。
I/O80は、プロセッサ76の制御により被調理物センサ64、距離情報取得部74、などからの計測信号の取込み、熱源駆動部60、空気源駆動部70などへの制御信号の出力の他、情報入力部14からの情報入力、情報提示部12へのアラート出力、その他を含む情報出力などを行う。
通信部82は無線通信が可能な機能部との通信や、ビッグデータなどを提供する情報源や、従事者が所有する情報端末との通信を行う。
タイマー84はプロセッサ76の制御により被調理物Fの加熱時間、気流18の吹付け時間、吹付けタイミングなどの時間情報を提供する。
そして、情報提示部12はたとえば、LCD(Liquid Crystal Display)を備え、管理サーバ10が生成する提示情報を画像により提示する。
情報入力部14には情報入力に用いられるキーボード、バーコード読取り部、マウス、I/O80に接続された情報端末の他、既述のタッチセンサが含まれる。タッチセンサは情報提示部12の表示画面に設置すればよい。
<管理サーバ10の情報処理>
管理サーバ10が実行する処理には
(a) 被調理物Fおよび比較被調理物Frの調理情報の取得
(b) 被調理物Fなどの加熱制御
(c) 気流18の吹付け制御
(d) 窪み22の計測制御
(e) 被調理物Fの加熱状態の評価および提示情報の生成
(f) 提示情報の生成
(g) 調理管理DB24、基準情報DB40の形成
などの情報処理が含まれる。
<情報提示部12の情報提示>
情報提示部12の情報提示には
(a) 被調理物Fおよび比較被調理物Frの調理情報
(b) 被調理物Fなどの加熱制御情報
(c) 気流の吹付け情報
(d) 被調理物Fの加熱状態およびその評価情報
などが含まれる。
<調理管理DB24、基準情報DB40>
第1の実施の形態で用いた調理管理DB24および基準情報DB40は、第2の実施の形態でも同様であるので、その説明を割愛する。
<被調理物Fの加熱調理>
図14のAに示すように、被調理物Fは加熱部4の被調理物支持部62に支持され、熱源58からの熱を受けて加熱される。熱源58は管理サーバ10によって最適な加熱温度に制御される。調理人は被調理物Fの発色や加熱時間を勘案して加熱を行えばよい。
<気流18の吹き付け>
図14のBに示すように、加熱中、加熱後の被調理物Fを加熱部4から計測テーブル54に移動する。この移動は、被調理物センサ64で検出される。この検出信号を受け、管理サーバ10は空気源駆動部70を制御し、気流18の噴射体制に移行させる。
計測テーブル54に移動させた被調理物Fに対し、被調理物Fの計測点20(図3のA)に向けて気流18を吹き付けて窪み22を形成する(図3のB)。
<窪み22の計測の取得>
図15のAは、気流18の吹き付け終了直後の窪み22の計測を示している。
管理サーバ10は、気流18の吹き付けを終了したとき、距離センサ72および距離情報取得部74を制御し、窪み22の計測を開始する。
距離センサ72は、基準点drefが設定され、この基準点drefと窪み22との距離dを計測する。この計測出力が距離情報取得部74から管理サーバ10に取り込まれる。
<調理状態の評価>
管理サーバ10は、距離情報取得部74から取得した被調理物Fの過渡情報Dxを取得して調理管理DB24に記憶するとともに、基準情報DB40にある基準情報Drefとの対比を含む情報処理により、被調理物Fの調理状態の評価を行う。
この調理状態の評価は、既述したように、変化dtと変化閾値dtthとの対比による評価と、変化dtを用いて基準情報Drefから推定した内部温度Tiによる評価の何れでもよいし、双方を用いてもよい。
そして、調理評価の結果、加熱良好、加熱不良、加熱不良の場合には再加熱指示などの評価結果の生成、その提示情報の生成、これらの制御を実行する。再加熱の場合には、既述のS302〜S309の処理を実行する。
<被調理物Fの再加熱>
再加熱の場合、図15のBに示すように、計測テーブル54から被調理物Fを加熱部4の被調理物支持部62に移動させ、管理サーバ10の制御により、再加熱を実行する。
再加熱後の被調理物Fは再び計測テーブル54に移動させ、気流18の吹き付けによる窪み22の形成、その計測を実行する。そして、その被調理物Fは、調理状態の評価が加熱良好であれば、調理品として提供される。
<被調理物Fの調理情報の提示>
図16は、情報提示部12による被調理物Fの調理情報の提示を示している。
情報提示部12には管理サーバ10の制御により提示情報を受け、調理情報提示画面86が生成される。
この調理情報提示画面86には被調理物情報提示部88、調理評価提示部90−1、90−2、調理状態情報提示部92がたとえば、一画面で提示される。
被調理物情報提示部88には被調理物Fの名称や属性情報などを含む被調理物情報が提示される。
調理評価提示部90−1には、変化dtと変化閾値dtthとの対比による評価結果を表すグラフ表示が提示される。このグラフ表示において、評価対象である被調理物Fから取得した変化dtxが変化dtの変化曲線上にプロットされている。これにより、変化dtによる被調理物Fの評価結果を認識できる。
調理評価提示部90−2には、変化dtを用いて基準情報Drefから推定した内部温度Tiによる評価結果を表すグラフ表示が提示される。このグラフ表示において、評価対象である被調理物Fから取得した内部温度Tixが内部温度Tiの変化曲線上にプロットされている。これにより、内部温度Tiによる被調理物Fの評価結果を認識できる。
そして、調理状態情報提示部92には変化表示部92−1、内部温度表示部92−2、閾値表示部92−3、調理評価表示部92−4、アラート・再加熱表示部92−5が提示される。
変化表示部92−1には調理評価に用いられた変化dtxの計測結果が表示される。内部温度表示部92−2には変化dtxを用いて推定された内部温度Tixの計測結果が表示される。
閾値表示部92−3には変化dtの変化閾値dtth、内部温度Tiの温度閾値Tithなどの閾値情報が表示される。
調理評価表示部92−4には調理評価を表す「加熱良好」、「加熱不良」、「再加熱」などの評価結果が表示される。
アラート・再加熱表示部92−5には「再加熱」が必要な場合、アラート情報とともに、再加熱指示情報が表示される。
<第2の実施の形態の効果>
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果とともに、次の何れかの効果が得られる。
(1) 加熱中または加熱後の被調理物Fが計測テーブル54に移動した際、被調理物Fは被調理物センサ64で検出し、その検出結果を契機とし、被調理物Fに対する気流18の吹き付けを行うことができ、気流18の吹き付け開始を迅速化できる。
(2) 被調理物Fの過渡情報Dxと、比較被調理物Frによる基準情報Drefを共通の調理管理システム2で取得でき、調理評価の精度を高めることができる。
(3) 被調理物Fの調理評価について、窪み22の変化dtによる評価と、変化dtから換算した内部温度Tiの双方を用いて評価すれば、被調理物Fの調理状態をより正確に評価することができる。
(4) 情報提示部12の調理情報提示画面86に変化dtと、内部温度Tiの双方を提示すれば、その提示情報から被調理物Fの調理状態を容易且つ正確に認識することができる。
(5) 再加熱指示とともに、アラート情報を受け、調理人は被調理物Fの再加熱を即座に行うことができ、被調理物Fの焼き過ぎなどの不都合を回避することができる。
(6) 被調理物Fとして焼き鳥などの生焼けなどを未然に防止でき、被調理物Fの安心、安全性が高められる。
図17は、一実施例に係る調理機器94を示している。図17において、図12と同一部分には同一符号を付してある。
この調理機器94は機器筐体96を備え、既述の加熱部4、気流吹付け部6、窪み計測部8、管理サーバ10、情報提示部12、情報入力部14などを含む調理管理システム2を搭載している。この調理機器94に搭載された各機能部は第2の実施の形態で機能を説明しているので、その説明を割愛する。
既述の加熱部筐体56を兼用する機器筐体96は熱源58を覆って被調理物支持部62が設置されている。この被調理物支持部62に隣接して計測テーブル54が配置されている。この計測テーブル54の上側には気流吹付け部6および窪み計測部8が設置されている。そして、機器筐体96の前面には情報提示部12および情報入力部14が配置されている。
被調理物Fは、機器筐体96の開口部98から被調理物支持部62に搬入され、加熱部4の熱源58で加熱される。
加熱中または加熱後の被調理物Fは、計測テーブル54に移送させて既述の窪み22の形成やその計測を行い、その調理状態の評価結果が情報提示部12に提示される。調理人は提示情報から加熱良好、加熱不良、再加熱などの評価結果を確認し、調理品の迅速な提供と、加熱不良の際の再加熱処理を迅速化することができる。
<一実施例の効果>
以上説明した一実施例によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) この調理機器94によれば、第1および第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(2) この調理機器94では、加熱中または加熱後の被調理物Fの調理状態を情報提示部12の情報提示により容易に確認することができる。
(3) この調理機器94によれば、加熱中または加熱後の被調理物Fの内部温度Tiを含む調理状態を確認でき、調理中または調理後の被調理物Fの放熱を抑制できる。
〔他の実施の形態〕
(1) 上記実施の形態では、被調理物Fの調理管理システム2を構成しているが、被調理物Fの内部温度Tiの調理シミュレーションシステムないし装置に利用してよい。
(2) 被調理物Fの調理状態を評価結果とともに画像表示で提示してもよい。
(3) 被調理物情報には生産地や生産者などの生産情報を提示してもよい。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明によれば、加熱後の焼き鳥などの被調理物Fに気流18を吹き付けて窪み22を形成し、気流18の吹き付けの解除後、窪み22の過渡情報Dxから被調理物Fの調理状態を数値化して被調理物Fの加熱状態の良否を非接触で評価できるので、人体との接触による被調理物Fの劣化を防止し、食の安心、安全性を高めることができる。
F 被調理物
Fr 比較被調理物
t 計測時間
t0、t1、・・・、tn−1、tn 計測時点
d、ds、de 距離
dref 基準点
Dx 過渡情報
Ti 内部温度
2 調理管理システム
4 加熱部
6 気流吹付け部
8 窪み計測部
10 管理サーバ
12 情報提示部
14 情報入力部
16 計測エリア
18 気流
20 計測点
22 窪み
24 調理管理DB
26 調理管理ファイル
28 被調理物情報部
28−1 被調理物部
28−2 加熱時間部
28−3 加熱温度部
30 気流吹付け情報部
32 調理状態情報部
32−1 過渡情報部
32−2 閾値部
32−3 内部温度部
32−4 温度閾値部
32−11 窪み計測値部
32−12 窪み変化部
34 評価情報部
36 電子温度計
38 接触子
40 基準情報DB
42 基準情報ファイル
44 比較被調理物情報部
44−1 比較被調理物部
44−2 加熱時間部
44−3 加熱温度部
46 気流吹付け情報部
48 調理状態情報部
48−1 過渡情報部
48−2 閾値部
48−3 内部温度部
48−4 温度閾値部
48−11 窪み計測値部
48−12 窪み変化部
50 評価情報部
52 被調理物検出部
54 計測テーブル
56 加熱部筐体
58 熱源
60 熱源駆動部
62 被調理物支持部
64 被調理物センサ
66 噴射ノズル
68 空気源
70 空気源駆動部
72 距離センサ
74 距離情報取得部
76 プロセッサ
78 記憶部
80 入出力部(I/O)
82 通信部
84 タイマー
86 調理情報提示画面
88 被調理物情報提示部
90−1、90−2 調理評価提示部
92 調理状態情報提示部
92−1 変化表示部
92−2 内部温度表示部
92−3 閾値表示部
92−4 調理評価表示部
92−5 再加熱表示部
94 調理機器
96 機器筐体
98 開口部
220 元表皮面
222、222−S、222−E 窪み面

Claims (10)

  1. コンピュータを用いた調理管理方法であって、
    気流吹付け部が、加熱中断中または加熱後の被調理物に気流を吹き付けて窪みを形成する工程と、
    前記コンピュータが、前記気流の少なくとも吹き付け終了時点から、前記被調理物より前記窪みの過渡情報を取得する工程と、
    前記コンピュータが、前記被調理物と同一または類似の属性を有する比較被調理物を加熱した後に気流を吹き付けて形成した窪みの時間推移と、前記比較被調理物の内部温度情報とを含む基準情報を蓄積した基準情報記憶部から前記基準情報を取得する工程と、
    前記コンピュータが、前記過渡情報と前記基準情報に含まれる前記比較被調理物の前記窪みの時間推移および前記比較被調理物の前記内部温度情報とを比較して前記被調理物の内部温度を推定し、この推定された内部温度が閾値を超えたか否かによって前記被調理物の調理状態を評価し、前記被調理物の評価情報を取得する工程と、
    を含むことを特徴とする調理管理方法。
  2. さらに、窪み計測部が、前記気流の少なくとも吹き付け終了時点から基準位置と前記窪みの距離を連続または不連続に計測する工程と、
    前記コンピュータが、前記過渡情報を前記基準位置と前記窪みの距離の計測値により数値化する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の調理管理方法。
  3. さらに、情報提示部が、前記被調理物に関係付けて少なくとも前記過渡情報を提示する工程と、
    前記情報提示部が、前記過渡情報に関係付けて前記評価情報を提示する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の調理管理方法。
  4. 加熱中断中または加熱後の被調理物に気流を吹き付けて前記被調理物に窪みを形成する気流吹付け部と、
    前記気流の少なくとも吹き付け終了時点から前記窪みを計測する窪み計測部と、
    前記被調理物と同一または類似の属性を有する比較被調理物を加熱した後に気流を吹き付けて形成した窪みの時間推移と、前記比較被調理物の内部温度情報とを含む基準情報を蓄積する基準情報記憶部と、
    前記被調理物の前記窪みの過渡情報を取得し、この過渡情報と前記基準情報に含まれる前記比較被調理物の前記窪みの時間推移および前記比較被調理物の前記内部温度情報とを比較して前記被調理物の内部温度を推定し、この推定された内部温度が閾値を超えたか否かによって前記被調理物の調理状態を推定する推定部と、
    を備えることを特徴とする調理管理システム。
  5. さらに、前記窪み計測部は、基準位置と前記被調理物の前記窪みの距離を連続または不連続に計測する距離計を含むことを特徴とする請求項4に記載の調理管理システム。
  6. さらに、情報提示部を備え、
    該情報提示部が、前記被調理物に関係付けて前記過渡情報を提示し、前記過渡情報に関係付けて少なくとも前記調理状態を表す評価情報を提示することを特徴とする請求項4または請求項5の請求項に記載の調理管理システム。
  7. コンピュータにより実現するプログラムであって、
    加熱中断中または加熱後の被調理物の一部に気流を吹き付けて前記被調理物に窪みを形成するための制御情報を取得する機能と、
    前記気流の少なくとも吹き付け終了時点から前記窪みの過渡情報を取得する機能と、
    前記被調理物と同一または類似の属性を有する比較被調理物を加熱した後に気流を吹き付けて形成した窪みの時間推移と、前記比較被調理物の内部温度情報とを含む基準情報を蓄積した基準情報記憶部から前記基準情報を取得する機能と、
    前記過渡情報と前記基準情報に含まれる前記比較被調理物の前記窪みの時間推移および前記比較被調理物の前記内部温度情報とを比較して前記被調理物の内部温度を推定し、この推定された内部温度が閾値を超えたか否かによって前記被調理物の調理状態を評価し、評価情報を取得する機能と、
    を前記コンピュータにより実現するためのプログラム。
  8. さらに、前記被調理物に関係付けて前記過渡情報を情報提示部に提示する機能と、
    前記過渡情報に関係付けて前記調理状態の評価情報を前記情報提示部に提示する機能と、
    を前記コンピュータにより実現するための請求項7に記載のプログラム。
  9. 請求項7または請求項8の何れかの請求項に記載のプログラムを格納したことを特徴とする記録媒体。
  10. 被調理物を調理する調理機器であって、
    機器筐体と、
    該機器筐体に、加熱中断中または加熱後の前記被調理物に気流を吹き付けて窪みを形成する気流吹付け部と、
    前記気流の少なくとも吹き付け終了時点から前記窪みを計測する窪み計測部と、
    前記被調理物と同一または類似の属性を有する比較被調理物を加熱した後に気流を吹き付けて形成した窪みの時間推移と、前記比較被調理物の内部温度情報とを含む基準情報を蓄積する基準情報記憶部と、
    前記被調理物の前記窪みの過渡情報を取得し、この過渡情報と前記基準情報に含まれる前記比較被調理物の前記窪みの時間推移および前記比較被調理物の前記内部温度情報とを比較して前記被調理物の内部温度を推定し、この推定された内部温度が閾値を超えたか否かによって前記被調理物の調理状態を推定する推定部と、
    を備えることを特徴とする調理機器。
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