JP6908693B2 - 構造の特性を決定する方法、検査装置、及びデバイス、製造方法 - Google Patents

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Description

本出願は、米国特許出願第62/393521号に基づく優先権を主張する。これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書は、構造、特に微細構造の特性を決定する際に使用するための光学的方法及び装置に関する。実施形態は、例えば検査装置に、及び/又は例えばリソグラフィ技術によるデバイスの製造に使用可能なリソグラフィ装置に適用することができる。実施形態は、例えば、ソリッドイマージョンレンズ(SIL)又はマイクロSILを使用する検査装置に適用できる。
リソグラフィプロセスは、所望のパターンを基板上、通常は基板のターゲット部分上に付けるものである。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造に使用できる。その場合、マスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層に形成されるべき回路パターンを生成することができる。このパターンは、基板(例えばシリコンウェハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は複数のダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)の層への結像による。基板を横切る連続したターゲット部分でパターンを繰り返すために、ステップ移動及び/又はスキャン移動が関与し得る。パターンを基板上にインプリントすることによって、パターンをパターニングデバイスから基板に転写することも可能である。
リソグラフィプロセスでは、例えばプロセス制御及び検証のために、作成された構造の測定を行うことがしばしば望ましい。クリティカルディメンジョン(CD)を測定するためにしばしば使用される走査電子顕微鏡、及びオーバーレイ(異なるパターニングステップで形成されたパターン間、例えば2層間のパターン間の位置合わせの精度)、及びリソグラフィ装置のデフォーカスを測定するための専用ツールを含む、測定を行うための様々なツールが知られている。
最近、リソグラフィ分野で使用するために様々な形態のスキャトロメータが開発されている。これらのデバイスは、放射ビームをターゲットに向け、散乱線の1つ又は複数の特性、例えば波長の関数としての単一反射角での強度;反射角の関数としての1つ又は複数の波長における強度;又は反射角の関数としての偏光を測定し、「スペクトル」又は「瞳孔画像」から、ターゲットの関心のある特性を決定できる。関心のある特性の決定は、様々な技術によって実行でき、例えば厳密結合波解析又は有限要素法のような反復的手法、ライブラリサーチ、及び主成分分析によるターゲット構造の再構築がある。
スキャトロメータの例には、米国特許出願公開番号第2006‐033921及び第2010‐201963に記載されているような、角度分解スキャトロメータを含む。そのようなスキャトロメータによって使用されるターゲットは比較的大きく、40μm×40μmの格子、及び測定ビームは、格子よりも小さいスポットを生成する(すなわち、格子はアンダーフィルされている)。米国特許出願公開番号第2006‐066855に記載されているように、再構成による特徴形状の測定に加えて、回折に基づくオーバーレイは、そのような装置を使用して測定することができる。方法及びスキャトロメータはまた、米国特許出願公開番号第2011−27704、第2006−03392、及び第2010−201963に開示されている。リソグラフィ処理における物理的寸法の縮小に伴い、ますます小さなフィーチャを検査すること、及び計測専用のターゲットによって占有されるスペースを縮小することも要求されている。これらすべての出願の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
例えば捕捉可能な散乱角度の範囲を広げるために、対物レンズとターゲット構造との間にソリッドイマージョンレンズ(SIL)又は小型SIL(マイクロSIL)を設けることができる。ソリッドイマージョンレンズ(SIL)を含む角度分解スキャトロメータの一例が、米国特許出願公開第2009−316979に開示されている。SILがターゲットに極めて接近していると、1よりも大きい非常に高い有効NAが得られ、これは、より広い範囲の散乱角を瞳孔画像内に取り込むことができることを意味する。半導体計測学のための検査装置におけるそのようなSILの適用は、米国特許出願公開第2016−0061590号に開示されている。
増大する開口数の利点を利用するためには、SILとターゲットとの間のギャップを最適値に設定し維持する必要がある。例えば、ギャップは、SILを基板との光学的相互作用の近くに維持するために、数十ナノメートル、例えば10〜100nmの範囲内であってもよい。SIL要素の高さを制御するための構成は、米国特許出願公開第2016−061590及び2016年4月19日に出願されたPCT特許出願番号PCT/EP2016/058640に記載されている。言及されたすべての出願及び特許出願公開の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。SILの使用は、より小さい照明スポットの形成を可能に、そしてその結果として、より小さいターゲットの使用も可能にする。
光学システムにおける問題は、一般に、光学システムが所望通りに機能するように光学システムにおける条件を正確に制御することである。例えば位置決め誤差、又は例えば光学素子内の示差加熱効果の場合には、例えば捕捉された画像を歪ませる収差が生じる可能性がある。例えばスキャトロメトリの場合、測定された瞳孔画像の歪みは、例えば再構成によって得られた測定値に不正確さ又は不確実性をもたらす可能性がある。位置決め誤差の例には、フォーカスエラー、及び/又は1つ又は複数の構成要素の傾斜誤差が含まれる。SIL又はマイクロSILを含む光学システムの場合、収差は、正しい高さ、位置及び傾斜で、対物レンズが焦点を合わせられる場所にSILを正確に位置決めする際のエラーの結果であり得る。このように位置決めはサーボ系を用いて測定を通して動的に制御することができる。しかし、一般に位置決めにはある程度の不完全性があり、歪みは避けられない。位置誤差は測定間及び測定中でさえ動的に変化するので、それらは従来の較正技術によって補正することができない。
本開示の原理は、SIL又はマイクロSIL素子を含む光学システムにも限定されない。それにもかかわらず、実施形態は、検査装置用の光学システム、及びSIL又はマイクロSIL要素を含む光学システムに特定の用途を見出す。
本明細書に記載の実施形態は、例えば、経時的に変化する状態エラーが存在する中で、より高い精度でターゲット構造の1つ又は複数の特性を測定することを可能にすることを目的とする。本明細書に記載の実施形態は、例えば、光学システムの回折に基づくモデルを再計算することによる高い計算負荷なしでの測定をより正確なことを可能にすることを目的とする。
一態様によれば、構造の特性を決定する方法が提供され、方法は、
(a)光学システムを使用して構造との相互作用によって修正された放射線を集め、
(b)光学システムの捕捉面における収集された放射線の分布を観察し、そして
(c)ステップ(b)で観察された放射線の分布の少なくとも1つの観察に基づいて構造の特性を計算することを含み、
光学システムに関連する状態エラーは観察間で可変であり、ステップ(c)の計算は観察に特有の状態エラーによる分布の偏差の補正を含む。
状態エラーは、例えば、位置決め誤差(フォーカスエラーを含むがこれに限定されない)、又は熱的状態エラー、ガス状状態エラー若しくは機械的状態的誤差であり得る。これらのエラーの組み合わせは、実際のシステムに存在する可能性があり、並行して又は組み合わせて修正される可能性がある。
いくつかの種類の誤差は、例えば状態エラーの大きさに応じて予測可能な方法で拡大縮小する。そのような場合、一実施形態は、単位状態エラーに対応する単位補正を定義すること、及び観測に関連する実際の状態エラーに従って単位補正をスケーリングすることを含み得る。
一態様によれば、構造の特性を決定するように構成された装置が提供され、該装置は、光学システムの捕捉面における放射の分布の少なくとも1つの観察に基づいて構造の特性を計算するように構成されるプロセス又はプロセッサを備え、光学システムは、構造との相互作用によって修正された、収束された放射線を有し、光学システムと関連する状態エラーは、観察間で可変であり、プロセス又はプロセッサは、観測に固有の状態エラーに起因する分配の偏差の修正を適用するように構成されている。
一態様によれば、構造の特性を決定する際に使用するための検査装置が提供され、装置は、
構造との相互作用によって修正された放射線を集めるための光学システムと、
光学システムの補足面で収束された放射線の分布を観察するイメージセンサとを備え、観察された分布は、構造の特性を計算するために使用されるように出力され、
工学系に関連する状態エラーは、観察間で可変であり、検査装置は、観察に特有の状態エラーの情報を出力して、状態エラーによる観察された分布の偏差に対する補正を計算するために使用されるように構成される。
一態様によれば、処理システムに上述の方法の計算ステップを実行させるための機械可読命令の1つ又は複数のシーケンスを含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、非一時的記憶媒体を含み得る。
一態様によれば、リソグラフィプロセスステップを含むデバイスの製造方法が提供され、リソグラフィプロセスステップを実行する前又は後に、基板上の構造の測定値が本明細書に記載の方法によって得られる。測定値は、基板及び/又はさらなる基板を処理するためのリソグラフィプロセスステップの1つ又は複数のパラメータを調整するために使用される。
これら及び他の局面は、以下に記載される実施例の考察から当業者に明らかにされるであろう。
実施形態は、添付の図面を参照して、ほんの一例として説明される。
リソグラフィ装置を示す図である。 検査装置を使用することができるリソグラフィセル又はクラスタを示す図である。 実施形態を適用することができる光学システムの一例として、角度分解スキャトロメトリを実行するように構成された検査装置の一例を示す図である。 実施形態を適用することができる光学システムの別の例として、光学システムがソリッドイマージョンレンズ(SIL)を含む、角度分解スキャトロメトリを実行するように構成された検査装置の一例を示す図である。 図5の検査装置内の画像センサによって取り込まれた瞳孔画像の例を白黒で示す図である。 位置決め誤差及びより一般的な状態エラーの一例として、対物レンズとSILとの間のフォーカスエラーの結果として図5の瞳像に導入された歪みのマップである。 一実施形態による、瞳孔画像の捕捉における1つ又は複数の動的状態エラーを補正しながら構造の特性を測定する方法のフローチャートである。 図7の方法によって行われた測定値を使用して計測方法及び/又はリソグラフィ製造プロセスの性能を制御する方法を示すフローチャートである。
実施形態を詳細に説明する前に、実施形態が実施され得る例示的な環境を提示することは有益である。
図1は、リソグラフィ装置LAを概略的に示す。この装置は、放射ビームB(例えば、100nm)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)IL、パターン形成装置(例えばマスク)MAを支持するように構成され、図1に従ってパターニング装置を正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに接続されたパターン形成装置サポート又はサポート構造(例えばマスクテーブル)MT、それぞれ基板(例えばレジスト被覆ウェハ)Wを保持するように構成され、それぞれは特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに接続されるパラメータ2つの基板テーブル(例えばウェハテーブル)WTa及びWTb、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ又は複数のダイを含む)上に投影するように構成される投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSとを含む。基準フレームRFは、様々な構成要素を接続し、パターニングデバイス及び基板ならびにそれらの上のフィーチャの位置を設定及び測定するための基準として機能する。
照明システムは、放射を方向付け、整形、又は制御するための、屈折、反射、磁気、電磁気、静電気又は他の種類の光学部品、又はそれらの任意の組み合わせなどの様々な種類の光学部品を含むことができる。
パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、及び例えばパターニングデバイスが真空環境に保持されているかどうかなどの他の条件に応じて、パターニングデバイスを保持する。パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスを保持するために機械式、真空式、静電式、又は他のクランプ技術を使用することができる。パターニングデバイスサポートMTは、例えば、必要に応じて固定式又は可動式とすることができるフレーム又はテーブルとすることができる。パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスが、例えば投影システムに対して確実に所望の位置にくるようにすることができる。
本明細書で使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを作成するなど、断面にパターンを有する放射ビームを付与するのに使用できる任意のデバイスを指すものとして広く解釈されるべきである。例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、放射ビームに付与されたパターンは基板のターゲット部分内の所望のパターンに正確に対応しないことがあることに留意すべきである。一般に、放射ビームに付与されたパターンは、集積回路などのターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応することになる。
本明細書に示されるように、装置は透過型のものである(例えば透過型パターニングデバイスを使用する)。変形として、装置は反射型でもよい(例えば、上で言及したような型のプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射型マスクを使用する)。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルが含まれる。本明細書における「レチクル」又は「マスク」という用語の使用はすべて、より一般的な「パターニングデバイス」という用語の同義語と見なすことができる。「パターン形成装置」という用語は、そのようなプログラム可能なパターン形成装置を制御する際に使用するためのパターン情報をデジタル形式で記憶する装置を指すものとして解釈することもできる。
本明細書で使用される「投影システム」という用語は、使用される露光放射又は液浸液の使用、若しくは真空の使用のような他の要素に適切な、屈折、反射、反射屈折、磁気、電磁気及び静電気光学システム、又はそれらの任意の組み合わせを含む任意のタイプの投影システムを含むと広く解釈されるべきである。本明細書における「投影レンズ」という用語の使用はすべて、より一般的な「投影システム」という用語の同義語と見なすことができる。
リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を満たすように、基板の少なくとも一部を比較的高い屈折率を有する液体、例えば水で覆うことができるタイプのものでもよい。液浸液は、リソグラフィ装置内の他の空間、例えばマスクと投影システムとの間にも適用することができる。液浸技術は、投影システムの開口数を増大させるための技術分野において周知である。
動作中、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受け取る。例えば放射源がエキシマレーザである場合、放射源とリソグラフィ装置とは別体であってもよい。そのような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成するとは考えられず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを含むビーム送出システムBDの助けを借りて放射源SOから照明器ILに通過する。他の場合では、例えば放射源が水銀灯であるとき、放射源はリソグラフィ装置の一体部分であり得る。放射源SO及びイルミネータILは、必要ならばビームデリバリシステムBDと共に、放射システムと呼ぶことができる。
イルミネータILは、例えば、放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタAD、インテグレータIN及びコンデンサCOを含むことができる。イルミネータは、放射ビームを調整し、その断面にて所望の均一性及び強度分布を与えるために使用することができる。
放射ビームBは、パターニングデバイスサポートMT上に保持されているパターニングデバイスMAに入射し、パターニングデバイスによってパターニングされる。パターニングデバイス(例えばマスク)MAを通過した後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSはビームを基板Wのターゲット部分C上に集束する。第2ポジショナPW及び位置センサIFを用いて(例えば干渉装置、リニアエンコーダ、2‐Dエンコーダ又は容量センサ)、基板テーブルWTa又はWTbは、例えば放射ビームBの経路内に異なるターゲット部分Cを配置するように正確に移動させることができる。同様に、第1ポジショナPM及び別の位置センサ(図1には明示的に示されていない)を使用して、例えば、マスクライブラリからの機械的取り出し後、又はスキャン中に、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることができる。
パターニングデバイス(例えばマスク)MA及び基板Wは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示の基板アライメントマークは専用のターゲット部分を占めるが、それらはターゲット部分間のスペースに配置されてもよい(これらはスクライブレーンアライメントマークとして知られている)。同様に、パターニングデバイス(例えばマスク)MA上に複数のダイが設けられている状況では、パターニングデバイスアラインメントマークをダイ間に配置することができる。装置の特徴の中で、小さなアライメントマークもダイ内に含めることができ、その場合、マークはできるだけ小さく、隣接する特徴と異なる結像又はプロセス条件を必要としないことが望ましい。アラインメントマークを検出するアラインメントシステムは、以下でさらに説明される。
図示の装置は様々なモードで使用することができる。スキャンモードでは、パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付与されたパターンをターゲット部分Cに投影する(すなわち、単一動的露光)。パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの(縮小)倍率及び像反転特性によって決定され得る。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズが単一動的露光におけるターゲット部分の幅(非スキャン方向)を制限するのに対して、スキャン運動の長さはターゲット部分の(スキャン方向の)高さを決定する。当該技術分野において周知のように、他の種類のリソグラフィ装置及び動作モードが可能である。例えば、ステップモードが知られている。いわゆる「マスクレス」リソグラフィでは、プログラマブルパターニングデバイスは静止しているがパターンが変化した状態で保持され、基板テーブルWTは移動又はスキャンされる。
上述の使用モードの組合せ及び/又はバリエーション、あるいは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
リソグラフィ装置LAは、2つの基板テーブルWTa、WTbと、2つのステーション(露光ステーションEXPと測定ステーションMEA)とを有し、両者の間で基板テーブルを交換することができる、いわゆるデュアルステージタイプのものである。1つの基板テーブル上の1つの基板が露光ステーションで露光されている間に、他の基板を測定ステーションで他の基板テーブルにロードし、様々な準備ステップを実行することができる。これにより、装置のスループットを大幅に向上させることができる。準備ステップは、レベルセンサLSを使用して基板の表面高さ輪郭をマッピングすることと、アライメントセンサASを使用して基板上のアライメントマークの位置を測定することとを含むことができる。位置センサIFが測定ステーション及び露光ステーションにある間に基板テーブルの位置を測定することができない場合、第2位置センサを設けて基準フレームFRに対する基板テーブルの位置を追跡することができる。示されたデュアルステージタイプの代わりに他の構成が知られ使用可能である。例えば、基板テーブルと測定テーブルとが設けられている他のリソグラフィ装置が知られている。これらは、予備測定を実行するときにはドッキングされ、その後基板テーブルが露光を受ける間にドッキング解除される。
装置はさらに、説明された様々なアクチュエータ及びセンサのすべての移動及び測定を制御するリソグラフィ装置制御ユニットLACUを含む。LACUはまた、装置の動作に関連した所望の計算を実行するための信号処理及びデータ処理能力を含む。実際には、制御ユニットLACUは、各々が装置内のサブシステム又は構成要素のリアルタイムデータ取得、処理及び制御を取り扱う多数のサブユニットのシステムとして実現されるであろう。例えば、1つの処理サブシステムは、基板ポジショナPWのサーボ制御専用とすることができる。別々のユニットで、粗動アクチュエータと微動アクチュエータ、あるいは異なる軸を扱うこともできる。他のユニットが位置センサIFの読み出し専用であってもよい。装置の全体制御は、これらのサブシステムと通信する中央処理装置によって制御することができる。
図2に示すように、リソグラフィ装置LAは、時にはリソセル又はクラスタとも呼ばれるリソグラフィセルLCの一部を形成し、これは基板上で露光前及び露光後プロセスを実行するための装置も含む。従来これらは、レジスト層を堆積させるためのスピンコーターSC、露光されたレジストを現像するための現像剤DE、チルプレートCH及びベークプレートBKを含む。基板ハンドラ、又はロボットROは、入力/出力ポートI/O1、I/O2から基板をピックアップし、それらを異なるプロセス装置の間で移動させ、次いでリソグラフィ装置のローディングベイLBに引き渡す。しばしばまとめて「トラック」と呼ばれるこれらの装置は、それ自体がリソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置を制御する監視制御システムSCSによって制御されるトラック制御ユニットTCUの制御下にある。したがって、スループット及び処理効率を最大にするように異なる装置を動作させることができる。
リソグラフィ装置によって露光される基板が正しくかつ一貫して露光されるようにするために、露光された基板を検査して、後続の層間のオーバーレイエラー、線の太さ、クリティカルディメンジョン(CD)などの特性を測定することが望ましい。したがって、リソセルLCが配置されている製造施設は、リソセル内で処理された基板Wの一部又は全部を受け取る計測システムMETも含む。計測結果は直接又は間接的に監視制御システムSCSに提供される。エラーが検出された場合、特に検査が同じバッチの他の基板が依然として露光されるのに十分な速さで迅速に行われることができる場合、次の基板の露光に対して調整を行うことができる。また、既に露光された基板は、歩留まりを向上させるために剥離され再加工されるか、又は廃棄されてもよく、それによって不良であることが分かっている基板に対してさらなる処理を実行することを回避する。基板のいくつかのターゲット部分だけに欠陥がある場合には、それ以上のターゲット部分にのみさらなる露光を実行することができる。
計測システムMET内では、検査装置を使用して基板の特性、特に異なる基板又は同じ基板の異なる層の特性が層ごとにどのように異なるかを決定する。検査装置は、リソグラフィ装置LA又はリソセルLCに統合されてもよく、又はスタンドアローン型装置でもよい。最も迅速な測定を可能にするために、検査装置は露光直後に露光されたレジスト層の特性を測定することが望ましい。しかしながら、レジストの潜像は非常に低いコントラストを有し、放射線に露光された部分とそうでない部分との間の屈折率の差はごくわずかであり、そして全ての検査装置が潜像の有用な測定のために十分な感度を有するわけではない。したがって、露光後のベーク工程(PEB)の後に測定を行うことができ、これは通常、露光された基板に対して行われる最初の工程であり、レジストの露光部分と未露光部分との間のコントラストを高める。この段階で、レジスト内の像は半潜像と呼ばれることがある。現像されたレジスト像-レジストの露光部分若しくは未露光部分が除去された時点、又はエッチングのようなパターン転写工程の後に測定を行うことも可能である。後者の可能性は、不良基板の再加工の可能性を制限するが、それでも有用な情報を提供する可能性がある。
〔検査装置の例〕
図3は、分光スキャトロメータの代わりに、又はそれに加えて使用することができる角度分解スキャトロメータの基本要素を示す。このタイプの検査装置では、放射源11によって放射された放射は照明システム12によって調整される。例えば、照明システム12は、コリメートレンズシステム12a、カラーフィルタ12b、ポラライザ12c、及び開口装置13を含み得る。調整された放射線は照明経路IPをたどり、そこで、部分反射面15によって反射され、顕微鏡対物レンズ16を介して基板W上のスポットSに集束される。計測ターゲットTを基板W上に形成してもよい。レンズ16は、望ましくは少なくとも0.9、より望ましくは少なくとも0.95の高い開口数(NA)を有する。必要に応じて、液浸液を使用して1以上の開口数を得てもよい。マイクロSIL又は同等物を含むソリッドイマージョンレンズ(SIL)技術を使用することによって、さらなるNAの増加を得ることができる。
リソグラフィ装置LAの場合と同様に、測定動作中に基板Wを保持するために1つ又は複数の基板テーブルを設けることができる。基板テーブルは、図1の基板テーブルWTa、WTbと形状が類似又は同一であり得る。(検査装置がリソグラフィ装置と一体化されている例では、それらは同じ基板テーブルでさえあり得る。)粗動及び精動ポジショナは、測定光学システムに対して基板を正確に位置決めするように構成されてもよい。例えば、関心のあるターゲットの位置を取得し、それを対物レンズ16の下の位置に持ってくるために、様々なセンサ及びアクチュエータが提供される。通常、基板Wを横切る異なる位置のターゲットに対して多くの測定が行われる。基板サポートは、異なるターゲットを取得するためにX方向及びY方向に移動し、ターゲット上に光学システムの所望の集束を得るためにZ方向に移動できる。実際には光学システムが実質的に静止したままで基板のみが動くとき、あたかも対物レンズと光学システムが基板上の異なる位置にもたらされているかのように動作を考え説明することは便利である。基板と光学システムとの相対位置が正しいと仮定すれば、それらの一方又は両方が現実の世界で動いているかどうかは、原則として重要ではない。
放射ビームの一部は、部分反射面15を透過して基準経路14を参照鏡14に向かって進む。
任意の計測ターゲットTによって回折された放射を含む、基板によって反射された放射は、レンズ16によって集められ、それが部分反射面15を通過して検出器19に入る集光路CPをたどる。検出器は、概念的にはレンズ16の後焦点距離Fに配置されているレンズ16の瞳面Pに配置することができる。実際には、後焦点距離はほんの数ミリメートルであり、瞳面自体はレンズアセンブリ内のアクセスできない位置にあり得、代わりに補助光学システム(図示せず)を用いていわゆる共役瞳面P´に配置された検出器上に再結像され得る。図面は純粋に原理を説明するためのものであり、完全な光学システムを表すものではない。瞳面Pは後焦点面とも呼ばれる。検出器は、基板ターゲットTの二次元角度散乱スペクトル又は回折スペクトルを測定することができるように二次元検出器とすることができる。瞳面又は共役瞳面では、放射の半径方向位置が集束スポットSの平面内での放射の入射/出発の角度を定義し、光軸Oを中心とする角度位置が放射のアジマス角を定義する。検出器19は、例えば、CCD又はCMOSセンサのアレイとすることができ、また、例えばフレーム当たり40ミリ秒の積分時間を使用することができる。
撮像素子形成検出器19の面を光学システムの撮像面とみなしてもよい。本実施例ではこの捕捉面を光学システムの後焦点面に配置しているが、捕捉面は原則的に任意の平面とすることができる。
基準経路RP内の放射線は、同じ検出器19の異なる部分に投影されるか、又は異なる検出器(図示せず)に投影される。参照ビームは、例えば散乱スペクトルで測定された強度照度値の正規化を可能にするために、例えば入射放射線の強度照度を測定するためにしばしば使用される。
装置に戻ると、照明システム12の様々な構成要素は、同じ装置内で異なる計測「方策」を実施するために調整可能であり得る。カラーフィルタ12bは、例えば405〜790nmの範囲内、又は200〜300nmなどのさらに低い対象波長を選択するために、例えば干渉フィルタのセットによって実装されてもよい。干渉フィルタは、一組の異なるフィルタを備えるのではなく調整可能であるのがよい。干渉フィルタの代わりに回折格子を使用することができる。ポラライザ12cは、放射スポットSにおいて異なる偏光状態を実現するように回転可能又は交換可能であり得る。開口装置13は、異なる照明プロファイルを実現するように調整され得る。開口装置13は、対物レンズ16の瞳面P及び検出器19の面と共役な面P”に配置されている。このようにして、アパーチャ装置によって画定される照明プロファイルは、アパーチャ装置13上の異なる位置を通過する基板放射に入射する放射の角度分布を画定する。
検出器19は、単一波長(又は狭い波長範囲)での散乱放射の強度、複数の波長での強度、又は波長範囲にわたって積分された強度を測定することができる。さらに、検出器は、横方向の磁気偏光放射及び横方向の電気偏光放射の強度照度、及び/又は横方向の磁気偏光放射と横方向の偏光放射との間の位相差を別々に測定し得る。
計測ターゲットTが基板W上に提供される場合、これは、現像後にバーが固体レジストラインで形成されるように印刷される1‐D格子であり得る。ターゲットは、現像後に格子が固体レジスト柱又はレジスト内のビアで形成されるように印刷される2‐D格子であってもよい。バー、ピラー又はビアは、基板にエッチングされてもよい。このパターンは、リソグラフィ投影装置、特に投影システムPS内の光学効果に敏感である。例えば、照明の対称性及び収差の存在は、印刷された格子における変動において現れる。従って、印刷された格子のスキャトロメトリデータは格子を再構成するために使用される。線幅及び形状などの1‐D格子のパラメータ、又はピラー又はビアの幅又は長さ若しくは形状などの2‐D格子のパラメータは、印刷工程及び/又は他のスキャトロメトリプロセスの情報から処理ユニットPUによって実行される再構成プロセスに入力することができる。本明細書に開示される技術は、格子構造の検査に限定されず、ブランク基板又はその上に平坦な層のみを有する基板を含む任意のターゲット構造が、「ターゲット構造」という用語に含まれる。
再構成による1つ又は複数のパラメータの測定に加えて、角度分解スキャトロメトリは、製品及び/又はレジストパターン内のフィーチャの非対称性の測定に有用である。非対称性測定の特定の用途は、ターゲットが他のものに重ね合わされた一組の周期的特徴を含む、オーバーレイの測定のためのものである。図3の機器を用いた非対称性測定の概念は、例えば、上記で引用したUS2006‐066855に記載されている。簡単に言えば、ターゲットの回折スペクトルにおける回折次数の位置はターゲットの周期性によってのみ決定されるが、回折スペクトルにおける強度レベルの非対称性は、ターゲットを構成する個々の特徴における非対称性を示す。検出器19が画像センサであり得る図3の機器では、このような回折次数の非対称性は、検出器19によって記録された瞳孔画像の非対称性として直接現れる。この非対称性は、ユニットPUにおけるデジタル画像処理によって測定することができ、そして既知のオーバーレイ値に対して較正することができる。
〔ソリッドイマージョンレンズ付き検査装置(SIL)〕
図4は、図3のスキャトロメータの変形版を示しており、より広い角度範囲の放射を収集することができる。構成要素は、図3のスキャトロメータと同じように番号付けされている。SIL及びコヒーレント放射を含む装置を使用した検査の利点は、上記で引用したUS2009‐316979及びUS2016‐061590に記載されている。いくつかの実施形態では、SILの使用はまた、照明のより小さいスポットS´をより小さい格子ターゲットT´に適用することを可能にする。
図4の装置と図3の装置とを比較すると、第1の違いは、ターゲットの近くに追加の光学素子60を設けることである。本実施例におけるこの追加の光学素子は、例えば約1mmから5mmの範囲内、例えば約1mmから5mm程度、例えば2mmの断面幅(例えば直径)を有する小型ソリッドイマージョンレンズ(SIL)である。これは、一例では、その表面への法線入射で放射線を受ける屈折率nのガラスのような半球材料を含む。レンズを液体に浸すことは、顕微鏡法及びフォトリソグラフィーにおける解像度を高めるために使用されてきた。ソリッドイマージョンレンズは、液浸の不都合を伴わずに同様の利得を達成する方法として顕微鏡法及びリソグラフィにおいて提案されている。光学システムによって集めることができる散乱角の範囲は、半球形のSILを使用して、係数nだけ増大する。「超半球」SILを使用すると、角度範囲の増加はnと同じくらい大きくなり得る。この増加したNAは、計測ターゲットとして使用される格子構造のピッチを減少させることによって利用され得る(計測ターゲットとして実デバイス構造の使用を含む)。増加したNAは、所与のピッチ及び波長について、捕捉された回折スペクトルの部分を増加させるために使用することができる。しかしながら、SILが実際にこのようにシステムの性能を向上させることを確実にするために、半球の底部は、ターゲットT'と接触するか、又はそれに極めて近い、半波長以内で配置されるべきである。これによりその実用的用途が制限される。
いわゆるマイクロSILレンズも使用することができ、その断面幅(例えば、直径)は何倍も小さく、例えば、約2ミリメートルの代わりに直径約2ミクロンである。図5の装置のSIL60がマイクロSILレンズである例では、それは10μm未満、潜在的に5μm未満の断面幅(例えば直径)を有することができる。
小型SIL60レンズ又はマイクロSILレンズのどちらを使用する場合でも、それを可動サポートに取り付けることができ、それにより、試料に対する整列及び近接性の制御が、より大きい断面幅(直径など)を有するレンズの場合よりもはるかに簡単になる。図5のSIL60は、アーム64及びアクチュエータ66を介して対物レンズ16を支持するフレーム62に取り付けられている。アクチュエータ66は、例えば圧電作動式であってもよく、又はボイスコイル作動式であってもよい。それは、ターゲットに対して対物レンズ全体を位置決めする他のアクチュエータと組み合わせて動作してもよい。上述した粗動ポジショナ及び微動ポジショナに関して、例えば、アクチュエータ66及びアーム64は超微動ポジショナと見なすことができる。当業者は、これらの異なるポジショナのサーボ制御ループが、ここで説明される必要がない方法で互いに統合され得ることを理解するであろう。構成要素62、64、及び66は、基板テーブル及びポジショナ(上述したが図示せず)と共に、SILとターゲットとを互いに非常に近接して位置決めするためのサポート装置を形成する。
原則として、SIL60は、フレーム62に堅固に取り付けることができ、及び/又はより大きい断面幅(例えば、直径)であり得る。独立した取り付けとアクチュエータにより、SIL位置をより簡単に制御できる。そのような構成は、移動に必要とされるより小さな質量を可能にし、対物レンズからSILまでの距離とSILからターゲットまでの距離とを別々に制御することを可能にする。それはまた、SILとターゲット構造との間のチップ/チルト角の制御を可能にし、それは対物レンズステージには設けられなくてもよい。
ここに示されている装着アーム64及びアクチュエータ66の形態は純粋に概略的なものである。取り付け及びアクチュエータ66の実用的な実施は、上記のPCT/EP2016/058640に記載されている。
SIL60を含めることは、はるかに小さいスポットS´に集束する可能性をもたらす。上述のように、SILは、ターゲットからの近接場放射を捕捉することによって機能し、この目的のために、それは、ターゲット構造から放射の1波長(λ)より実質的に近く、一般に半波長より近く、例えばλ/20付近に配置される。距離が近いほど、機器への近距離信号の結合が強くなる。したがって、SIL60とターゲットT´との間のガスギャップは100nm未満、例えば10nmと50nmの間であるのがよい。スキャトロメータのNAが効果的に増大されるので、散乱された放射の所望の部分を依然として捕捉しながら、ターゲット格子のピッチも製品寸法に近づくように減少させることができる。変形として、散乱スペクトルのより大きな部分を捕捉しながらピッチを維持することができる。回折に基づく計測法の場合、捕捉部分は、ゼロ次散乱スペクトルに加えて、高次回折信号を含んでもよい。
マイクロSILが使用されることになる例では、スキャトロメータで従来使用されているタイプのインコヒーレント放射は、マイクロSILほど小さいミクロンサイズのスポットに集束することができない。したがって、そのような実施形態では、放射源11はレーザなどのコヒーレント光源とすることができる。レーザ源は、光ファイバを介して照明システム12に結合することができる。スポットサイズの限界は、集束レンズシステムの開口数とレーザ波長によって設定される。US2016‐061590に記載されているように、レーザ放射源を備えた機器を使用して、異なるタイプのスキャトロメトリ、例えばコヒーレントフーリエスキャトロメトリ(CFS)を実行することができる。
〔条件エラーとディストーション〕
既に説明したように、スキャトロメトリでは、対物レンズ16によって、格子又は他のターゲット構造が大きな角度分布(NA)で照明され、格子から後方散乱された放射は同じ対物レンズによって再収集される。この散乱放射線は、対物レンズの後焦点面に角度分解放射線分布を形成し、これが検出器19上に結像される。ソリッドイマージョンレンズ(SIL)60を使用するとき、追加の(半球状)レンズ要素が図4のように対物レンズ16の下に配置される。このレンズの底面(SILチップ)は、ターゲットから非常に小さい距離(例えば、約20ナノメートルのガスギャップ)に保たれている。上述のように、ターゲット及びSILチップから反射された放射線は対物レンズの後焦点面に瞳像を形成し、これは検出器19によってデジタル的に捕捉される。この方法の利点は、SILの高い屈折率のために、検出可能な角度空間が増大することである。後焦点面は、上述のように、この例では光学システムの捕捉面を形成する。
図5は、「瞳孔画像」としてデジタル的に捕捉されたこの放射線分布の一例を大まかに示している。ターゲットのクリティカルディメンジョン(高さ、幅、層の厚さなど)は、この画像から、そして構造及び光学システムのある既知のパラメータから計算によって得られる。例えばCD再構成法では、検出された放射分布(瞳)とターゲット格子のパラメータ化モデルに対する計算された放射分布との間の差が最小化され(CD再構成)、モデルの浮遊パラメータがクリティカルディメンションである。瞳孔画像のX‐Y平面内の画素位置は、ターゲット構造によって散乱された光線の異なる角度に対応する。瞳孔画像における放射帯及び陰影帯の形状及び強度は、散乱放射の角度分布に対応し、したがって構造に関する情報を含む。
既に述べたように、本開示は、対物レンズの前にSIL又はマイクロSIL要素を有する光学システムへの適用に限定されないが、本開示は、特にSIL要素を有する光学システムの使用において生じる特定の問題に取り組むことを目的とする。特に、本開示は、ターゲット構造の測定中に光学システムの状態の誤差から生じ得る問題に関する。完全な結像が可能な光学システムはなく、完全な結像からの逸脱は収差と呼ばれる。さまざまな放射源からの条件エラーは追加の収差を引き起こす可能性がある。これらの収差が一定であれば、それらはモデル化及び/又は測定することができる。それらは、測定値からそれらの影響を取り除くためにキャリブレーションによって潜在的に補正することができる。しかしながら、様々な異なる状態エラーが生じる可能性があり、それらは測定間でも測定内でも動的に変化する。これらの可変状態エラーのいくつかの例は、加熱によるレンズのディストーション、及び/若しくは対物レンズ及び/若しくはSILのZ(フォーカス)方向、又はX‐Y方向、若しくは傾斜角の位置決めにおけるサーボ誤差である。フォーカスエラーは、開示をその特定の誤差に限定することなく、特定の例として説明される。
顕微鏡対物系レンズは、典型的には結像収差について補正されるが、必ずしも瞳収差については補正されない。ターゲット構造の焦点が合っていないと、瞳収差によってスキャトロメトリ瞳が歪んでしまう。デフォーカス及び/又は瞳収差が大きいほど、歪曲は強い。このため、角度分解スキャトロメトリ用のカスタムメイドの対物レンズはできるだけ小さい瞳収差を有するように指定され、計測ツールは非常に厳密な焦点制御を有するように指定される。カスタムメイドの光学システムは高価である。SILが関与している場合、厳密な焦点制御が特に必要条件であり、これはターゲット構造の数ナノメートル上で動的にホバリングしている。捕捉された瞳孔画像を処理するときに収差の影響を減らすことができれば、測定精度は向上するであろう。逆に、特定の測定精度に対して、収差の影響を処理によって補正することができれば、光学システム構成要素の品質及びコストを下げることができる。カスタム光学システムを避けることができる。
デフォーカスの要因は、様々なサポート(「ステージ」)及び位置決めサブシステム(対物レンズステージ、SILステージ、センサステージ、基板ステージ)の高速運動によって励起される共振による対物レンズ16とSIL60との間の相対的機械振動、及び地面の振動や冷却ファンの振動/音響などの外乱要因である。別の要因は、とりわけ、限定された較正精度及び(SILとウェハとの間の)ガスギャップに対する感度のために、光学焦点センサ信号が不完全であることである。
その結果、焦点ずれは測定ごとに、そして1回の測定中でさえも変化する。ディストーションによるCDの変動は、計測ツールの測定再現性につながる。機械的振動は、対物レンズステージの広帯域幅フィードバック制御及び低伝達システムダイナミクスにより、原則的に低減できる。しかしながら、これは大きな設計努力を伴う可能性があり、そしておそらくより大きな体積及びより高い製造コストをもたらすであろう。
さらなる問題として、フィーチャーサイズ(格子ピッチ)を小さくするために、瞳収差によるディストーションに対する感度が増大することがわかった。したがって、ディストーションの影響は、さらなるデバイスサイズのノードにとってますます重要になる。
対物レンズの下にSILを導入することは、原則的に既製の対物レンズ又は他の光学システムでは補正されない相当量の追加の瞳収差をもたらす。これらの追加の収差は、瞳のより強いディストーションをもたらし、それは次に、CD再構成又は他の計算方法によってそれから決定される1つ又は複数のパラメータのより低い精度をもたらす。特注の対物レンズは、SILによってもたらされる瞳収差を(部分的に)補償するように設計することができるが、これもまた設計上の課題及びコストを増大させる。また、そのようなカスタマイズされた対物レンズとSILとの組み合わせは、レンズとSILとの焦点ずれなどの1つ又は複数の状態エラーに対してさらに敏感であり得る。
〔条件エラーの下での瞳ディストーションの補正‐イントロダクション〕
本開示によれば、スキャトロメトリ瞳のディストーションを補正する方法を構築することが可能である。以下のことが発見された:
1.焦点制御システム内に存在するフォーカスエラー信号を使用して、瞳孔画像取得中に焦点はずれの量を測定することができる。他の位置決め誤差又は状態エラーについても同様に、サーボ誤差信号が利用可能であり得るか、又は状態エラーが直接測定され得る。2.1つ又は複数の状態エラーのない光学システムの場合、瞳収差は、光学設計プログラムを使用して特定の焦点ずれについて決定することができる。これは時間のかかる計算である。焦点はずれ(状態エラー)が分かっている場合、これらの瞳収差から瞳ディストーションを計算することができる。
3.ディストーション量は、妥当な変動範囲内でデフォーカス量に直線的に比例する。たとえそれらが十分な精度に直線的に比例していないことがわかったとしても、明確に定義された関係が他の条件エラーに対して存在すると予想される。
4.瞳孔画像センサ19における歪んだ瞳は、ディストーションを表すベクトル場を掛けた理想的な(歪んでいない)瞳である。以下に説明するように、図6はこのベクトル場の例を表す。
5.測定される瞳は、取得時間中のCCD上の放射線の積分である。この取得時間中にデフォーカスが変化するので、この瞳は、したがって、異なる量で歪んでいる瞳の平均である。
これらの観察から、デフォーカス又は他の歪みを補正するための方式を考案することができる。この原理について説明し、続いて実施例を説明する。
データ取得(瞳孔画像捕捉)が(例えば)2、10、又は50msかかると仮定する。デフォーカスΔΖ=ΔZ(t)は、時間間隔ti+1−t=10μsで、時間tにおいて適切なサーボエラー信号を使用して測定される。サーボエラー信号はノイズを含んでいるので、測定されたデフォーカスΔZと実際の焦点外れd=d(t)との間の差に等しいエラーe=e(t)に対する余裕がある。したがって、ΔΖ=d+eとなる。
例えば1nmといった少量のデフォーカスに対する瞳収差は、光学設計プログラムにおいて一度計算することができる。これらは、単位フォーカスエラーによって引き起こされる単位ディストーションと見なすことができる。これは、図6に示すように単位ディストーションベクトル場で表すことができる。このベクトルプロットは、ユニット状態エラーによって引き起こされる収差のために、放射が収差なしで終了しなければならない点とそれが瞳孔画像センサ19上で終了した点との間の矢印を示す。このプロットでは、矢印の長さはもちろん誇張されており、実際のサイズではない。しかしながら、放射の分布に大きな勾配が存在する場合、場の小さな歪みでさえも計算された特性に重大な影響を及ぼし得る。単位ディストーションベクトル場のそれらの瞳収差から、任意の値のフォーカスエラーに対して実際の瞳がどれだけ歪むかを計算することができる。
実際の光学システムは、光学設計プログラムで構築された公称システムとはわずかに異なる可能性が高いので、このベクトル場Vは実際の歪みベクトル場Dと場Eだけ異なり、V=D+Eとなる。Eは現在の説明ではモデル誤差と呼ばれる。
ディストーションV(ΔZ)は、任意の所与の測定されたデフォーカスΔZについて計算することができる。なぜなら、それは単位(例えば、1nm)デフォーカスにおける歪みDに線形に比例し、したがって、V(ΔZ)=ΔZ×V0(ΔZ in nm)。である。上で紹介した定義により、これは:V(ΔZ)=(d+e)×(D+E)又はV(ΔZ)=d+d+e+eとなる。これらの要因のうち、実際の歪みはdであり、他の項は、測定及びシミュレーションの不完全性によるエラーである。これらの式の大文字のシンボルはベクトル場、小文字のシンボルはスカラーである。乗算×は、ベクトル場のすべてのベクトルの長さがスカラー係数によって変わるような、要素ごとのスカラー積として定義される。
マクスウェル解法によって計算されるように、Pが取得時間全体にわたる理想的な(歪んでいない)瞳の放射分布を表すならば、ある時間間隔での歪んだ放射分布Iは、I=V(ΔZ)×P/Nで与えられ、ここでNは時間サンプルの数である。ここでは、乗算×は、(スカラー場の基底を変えることなく)スカラー場に対するベクトル場の作用として理解されるべきである。
総取得時間中、N個の時間間隔ti+1−tがある場合、積分された(歪んだ)瞳Idistは、N個の区間すべてのIの合計として表すことができ、以下の数1となる。
Figure 0006908693
V(ΔZ)の定義を書き出すと、これは数2のようになる。
Figure 0006908693
ここで、オーバーバーは時間平均が取られることを示す。
したがって、スキャトロメトリによる測定を行うために、計算された強度Pではなくディストーション補正強度Idistを測定された強度照度Imeasと比較することができる。そうすることによって、厳密に言えば、最後の3項が測定及びシミュレーションの不完全性により加算されるので過補正が行われる。しかしながら、数ミリ秒の比較的短い測定時間では、実際にはe(eバー)はd(dバー)よりはるかに小さいかもしれない。例えば、サーボエラーの信号対雑音比は、数百程度であり得る。また、eバーは、測定時間中に平均してゼロになる比較的高周波の電気的及び光子ノイズ(例えば、1〜100kHzの範囲内)によって支配される可能性が高いが、dバーは測定時間中にゼロに平均するには遅すぎる(例えば、20〜200Hzの範囲内)比較的低い周波数動作によって支配される。したがって、式(1)の最後の2つの項は無視することができる。
式(1)の第2項に関しては、SILベースのスキャトロメトリに関連してシミュレーションが行われた。光学設計プログラムを用いて瞳収差が計算され、それらから公称システムの焦点ずれに起因するCD測定変動が決定され、変更された光学パラメータ(レンズの配置など)と組み合わせた焦点ずれによるCD変動と比較された。設計公差内の変位に対して、ディストーションによるCD変動はデフォーカス自体によって支配され、モデル誤差によってはそれほどではないことが分かった。
上記の例では、計算された瞳Pが歪んでいることに留意すべきである。測定された瞳像(強度分布Imeas)を代わりに補正する方が(本明細書の残りの部分で仮定されるように)より便利であり得る。これを行うために、ベクトル場を反転させることができる。この逆ベクトル場に測定瞳を乗算すると、測定瞳の歪みはモデルに従って元に戻す/補正される。
〔実装例〕
図7は、補正された瞳孔画像を得るために上記の原理を適用する方法のフローチャートである。この方法は、リアルタイム測定の前に前処理として実行されるステップS110aと、各測定に対して実行されるステップS110bとを含む。この方法は、例えば図3又は図4のスキャトロメータのプロセッサPUによって実行され、位置コントローラ704(図3)又は706(図4)から取得されたフォーカスエラー信号702を使用する。この方法のステップは以下の通りである:
S11 (前処理)瞳収差は、固定デフォーカス(又は他のユニット状態エラー)に対する公称光学設計から計算される。
S12 (前処理)瞳収差から単位ディストーションマップ(単位ディストーションベクトル場)を算出する。これは、単位状態エラーに起因する収差の影響を補正するために適用することができる単位補正に対応する。
S13 (測定毎)スキャトロメトリ瞳孔画像を取得する。
S14 (測定毎)ステップS13と同時に、適切なサーボコントローラからの制御信号を用いて、又は直接測定により、時間分解フォーカスエラー信号(又は他の条件エラー信号)が記録される。
S15 (測定毎)フォーカスエラー信号の時間平均をとる。
S16 (測定毎)平均フォーカスエラー(ステップS11で使用された焦点ずれの単位で表される)にステップS12からの単位ディストーションマップを掛けることによって測定特有のディストーションマップが構築される。
S17 (測定毎)測定されたスキャトロメトリ瞳(S13)は、ステップS16からの測定特有のディストーションマップによって歪みについて補正される。
S18 補正された瞳は、目標構造のCD若しくは他の関心のある特性を決定するための再構成又は他の計算において使用される。
ステップS13及びS14は、代替の実装形態で組み合わせることができ、たとえば、フォーカスエラー信号は、キャプチャ中に捕捉され統合されてもよいことに留意すべきである。
上述したように、ステップS18が取り込まれた瞳孔画像と計算された瞳孔画像との比較を含む場合、ステップS17における補正は、取り込まれた画像に適用される代わりに、修正されて計算画像に代用され得る。同様に、測定特有の補正は、単位ディストーションマップをスケーリングした後に測定特有の補正に変換することによって、あるいは単位補正に変換して測定特有の補正にスケーリングすることによって得ることができる。説明した例では、フォーカスエラーの関連範囲内で単純な線形スケーリングが成り立つが、本開示は、もちろん、特定の収差及び特定の所望の程度の補正性能の場合には、いかなる非線形スケーリング挙動も適切である。本開示の原理又は特許請求の範囲から逸脱することなく、これら及び他の代替形態が可能である。
上記の例は、フォーカスエラー信号に基づいている。これは、SILベースのシステムでは、SILに対する対物レンズの集束(Z位置)であり得る。既に述べたように、光学システムの状態の他のパラメータは歪みに影響を及ぼし得、測定間で変動し得る。例えば、光軸に対するSILのX‐Y位置(偏心)及び/又はSILのチップ/チルト(Rx/Ry回転)は、光学システムの性能に影響を及ぼす他のタイプの位置決め誤差である。収差を引き起こす他の種類の状態エラーには、1つ若しくは複数の光学部品若しくはそれらの取り付けにおける熱的変動(熱状態エラー)、光学システム内及び周囲のガス状態(例えば圧力、湿度、汚染)の誤差(ガス状態)、並びに/又は(熱応力又は他の影響によって引き起こされる)ディストーションなどの機械的状態エラーが含まれる。これらの熱的及び/又はガス状態のためのサーボのようなコントローラがあってもよく、それはまた状態エラーを測定するために使用され得るエラー信号を含む。変形として、温度センサ、ひずみゲージ、又は他のセンサに光学システムの1つ又は複数の要素を設けて、特に本開示の補正方法のための状態エラー信号を得てもよい。
ターゲットからの放射の反射の深さ(位相深さ)は、すべての入射角の放射線に対して均一ではない。これは、ターゲットタイプごとに変化しているが、同じタイプの異なるターゲットに対して(ほぼ)一定である瞳位置依存フォーカスオフセットをもたらす。この時定角度依存オフセットは、別個のステップを必要とするのではなく、ステップS12におけるディストーションマップの計算において考慮に入れることができる。
開示された技術は、SILベースの計測学、又は位置決め誤差に限定されない。開示された技術は、瞳孔画像内の位置歪みを補正することに限定されない。瞳孔画像センサ19を含む光学システムが位相敏感である場合、ステップS16で計算された瞳収差を使用して位相ランドスケープを補正することができる。一例として、位相情報は、いわゆる「レンズレスイメージング」システムにおいて捕捉され使用されてもよい。開示された技術は瞳孔画像を補正することに限定されない。捕捉面は光学システムの任意の面とすることができる。
再構成された平均実歪みd(dバー)は故障検出に使用することができる。例えば、再構成されたパラメータdバーにおけるゆっくりしたドリフトは、機構及び/又はセンサ光学システムにおける摩耗の指標として扱うことができる。この方法は、以下に説明するように、フォーカスエラー信号(及び/又は他のいずれかの状態エラー信号)のドリフトを監視するためにわずかに変更された方法で使用することができる。
上記の様々な修正のいずれか及びすべてを実際の実施において組み合わせることができる。例えば、寸法Z、X、Y、Rx、Ry及び/又はRzのいずれか又はすべてにおける位置決め誤差をステップS14で測定することができ、それぞれを使用してディストーションマップ又は捕捉された瞳孔画像(又は計算された瞳孔画像)に適用される他の補正マップを生成することができる。補正は、瞳孔画像上のマップとして明示的に形成される必要はない。例えば、いくつかのパラメータが瞳孔画像から導出され、計算されたパラメータと比較される場合、補正は、元の瞳孔画像内ではなく導出されたパラメータ内で定義され実行されてもよい。補正は、ピクセルアレイの形で定義される必要はないが、適切ならばパラメータ化することができる。
〔適用例〕
図8は、図1及び図2に示すタイプのリソグラフィ製造システムの制御において、その照明システムが本明細書に開示するタイプのビームホモジナイザを含む計測装置の適用を示す図である。各ステップを以下に列挙し、詳細に説明する:
S21:基板上に構造を形成するために基板を処理する。
S22:基板にわたってCD及び/又は他のパラメータを測定する。
S23:計測レシピを更新する
S24:リソグラフィ及び/又はプロセスレシピを更新する。
あらかじめ、図7の補正方法のステップS10aを実行して、単位状態マップに適した単位ディストーションマップ又は単位補正を計算してもよい。(変形として、測定値をオフラインで処理するときに、単位ディストーションマップ又は単位補正を後で計算することができる。)ここで説明していない他のキャリブレーションステップは、もちろん光学システム上で実行されてもよい。
ステップS21では、リソグラフィ製造システムを使用して基板全体に構造が形成される。S22では、計測装置240、及び任意選択で他の計測装置及び情報源を使用して、基板にわたる構造の特性を測定する。特性のこれらの測定値は、スキャトロメータを介して得られた瞳孔画像から計算される。関心のある特性は、例えば、CD(クリティカルディメンジョン)、OVL(オーバーレイ)、及び/又はEPE(エッジ配置エラー)であり得る。図7の方法によって得られた補正は、ステップS22で測定値の計算に使用される。ステップS23では、任意選択で、得られた測定結果に照らして、1つ又は複数の計測レシピ及び/又は計測装置のキャリブレーションが更新される。
ステップS24では、CD又は他の対象パラメータの測定値が所望の値と比較され、リソグラフィ装置及び/又はリソグラフィ製造システム内の他の装置の1つ又は複数の設定を更新するために使用される。動的条件エラーに対する補正を計測装置に提供することによって、より正確な測定値を得ることができる。これは、次に、測定結果がさらなる測定及びリソグラフィ装置のさらなる制御に適用されるときに、より良い性能をもたらすことができる。代替的又は追加的に、より安価な光学システムを使用して同じ精度で測定を実行することができる。
〔フォーカスエラー信号モニタリング〕
上記の説明は、測定されたフォーカスエラー(又は他の状態エラー)と実際の焦点ずれとの間に不整合がないように、完全にキャリブレーションされたフォーカスエラー信号を仮定している。このキャリブレーションは、実績のある技術を使用して行うことができるが、比較的時間のかかるアライメント手順を含む。計測ツールを操作している間、ドリフトはゼロでない不一致を生じさせる可能性があり、これはツールの適切な機能にとって望ましくない。そのような不一致は、上記の式のeバーに静的な寄与を導入することになり、それは平均してゼロになることはない(無限の取得時間に対しても)。
少なくとも数十分の一秒の比較的長い測定時間では、20〜200Hzの一般的な動作周波数とメカトロニクスの一般的な線形ダイナミクスにより、dバーは設定値に平均化される(平均制御誤差はゼロになる)。一方、eバーは、測定されたフォーカスエラーと実際の焦点ずれとの不一致を平均したものである。この場合、式(1)の最初の2項は無視することができる。これを利用して、(既知の)基準ターゲット構造を測定することによってeバーを推定することができる。スキャトロメータのような検査装置内に様々な基準ターゲットを設けることができる。これらは、例えば、基板がロード及びアンロードされている間に測定することができ、その結果、あらゆる基板について何らかのキャリブレーションが可能である。既存のターゲットのうちの1つが適切ではない場合、焦点ターゲットのキャリブレーション及び/又は他の較正をサポートするように設計された格子ターゲットを基準セットに追加することができる。
フォーカスエラー信号(FES)曲線が焦点ずれの関数として焦点ずれ信号を定義すると仮定する。その目的は、明確に定義された基準上で実際のFESを測定し、それを期待されるFESと比較することである(計算/キャリブレーション)。焦点ずれに対して複数の設定値を使用することによって、1つの動作点(焦点ずれ値)ではなく、広範囲にわたる曲線の不一致を識別することができる。したがって、キャリブレーション方法は、以下のステップで説明されているように実施することができる:
S31 一組の候補フォーカスエラーに基づいてディストーションマップを計算し、各候補フォーカスエラーについて補正された瞳孔画像を計算する。
S32 異なるフォーカスエラーについて測定された瞳を基準の既知の光学特性について計算された瞳と比較し、その差を最小にする候補フォーカスエラーを見つける。
S33 発見されたフォーカスエラー信号(焦点ずれがゼロのときにゼロになるはず)が予め設定された閾値を超える場合、時間のかかる実証済みの技法を使用して焦点を再調整するための信号が与えられる。あるいは、再調整は都合の良い後の時間まで延期することができ、その間にフォーカスエラー信号は測定された不整合について補正され、これはオンラインキャリブレーションと見なすことができる。補正されたフォーカスエラーは、図7のステップS14〜S16で使用されるものである。
フォーカスエラーに関して監視の原理を説明したが、いかなる状態エラー信号もその公称応答曲線からドリフトする可能性があり、上記の技法を使用してその信号の精度を監視し、適切な時期にキャリブレーションを開始することができる。
〔結論〕
本明細書に開示されている補正及びキャリブレーション方法は、スキャトロメータなどの検査装置の光学システムに収差を導入する可能性がある動的に変化する状態エラーに対する感度が低いスキャトロメトリによる特性の測定を可能にする。副産物として、条件設定のドリフトに関する診断情報が得られる可能性がある。これは、スキャトロメトリ瞳孔画像の補正に使用される状態エラー信号をキャリブレーションし補正するために使用されてもよい。
既に上述したように、本開示の原理から逸脱することなく多くの変形及び修正が可能である。本明細書に記載の実施形態は、いかなる特定の種類の検査装置、又は検査装置全般にさえも適用において限定されない。
さらなる実施形態が、以下の番号付き項のリストに開示されている。
1.構造体の特性を決定する方法であって、
構造との相互作用によって修正された放射線を光学システムに収集させ、
光学システムの捕捉平面内の収集された放射線の分布を観察させ、光学システムに関連する状態エラーは観察間で可変であり、
少なくとも1つの観測された放射線の分布に基づいて構造の特性を計算し、計算は、観測に特有の条件エラーによる分布の偏差に対する補正を含む、方法。
2.前記補正は、前記観測に特有の条件エラーに従ってスケーリングされた、単位条件エラーに関して定義された単位補正に基づく、第1項に記載の方法。
3.前記単位補正は、前記光学システムのシミュレーションに基づく計算から導出される、第2項に記載の方法。
4.前記補正は、前記状態エラーに比例して線形的にスケーリングされる、第2又は3項に記載の方法。
5.光学システムの状態エラーが観察の期間内に変化し、複数のサブ期間に記録された複数の状態エラー値が計算に使用される、上記いずれかの項に記載の方法。
6.前記補正を定義するために、前記複数の状態エラー値が組み合わされて1つの状態エラーを形成する、第5項に記載の方法。
7.前記偏差が、前記光学システムの前記捕捉面における前記放射の分布の面内ディストーションを含み、前記補正が、前記面内ディストーションに対する補正を含む、上記いずれかの項に記載の方法。
8.前記面内ディストーションの補正は、前記光学システムの前記捕捉面にわたって延びるベクトル場として表される、第7項に記載の方法。
9.前記偏差が前記捕捉面にわたる位相の偏差を含み、前記補正が前記位相の偏差の補正を含む、上記いずれかの項に記載の方法。
10.前記捕捉面が前記光学システムの後焦点面であり、前記放射の分布が散乱スペクトルを含む、上記いずれかの項に記載の方法。
11.前記特性の計算が、観察された分布とシミュレートされた分布との間の比較に基づく、上記いずれかの項に記載の方法。
12.観測された分布と比較する前に、補正がシミュレートされた分布に適用される、第11項に記載の方法。
13.前記補正が、前記計算における予備的ステップとして前記観測分布に適用される、第1から11項のいずれかに記載の方法。
14.前記光学システムが、前記放射の波長より短いターゲット構造からの距離内に光学素子を保持するように動作可能な取り付け部を含む、上記いずれかの項に記載の方法。
15.前記光学素子が、前記対物レンズの焦点で動作可能なソリッドイマージョンレンズであり、前記光学システムの有効開口数NAを1より大きくする、第14項に記載の方法。
16.前記条件エラーは、前記対物レンズの焦点に対する前記光学素子の位置決めにおける誤差に関連する、第15項に記載の方法。
17.前記条件エラーがフォーカスエラーである、上記いずれかの項に記載の方法。
18.前記条件エラーは、面内位置決め誤差を含む、上記いずれかの項に記載の方法。
19.前記状態エラーが傾斜誤差を含む、上記いずれかの項に記載の方法。
20.前記状態エラーが、前記光学システムの一部の熱的状態、ガス状態、又は機械的状態のエラーである、上記いずれかの項に記載の方法。
21.前記光学システムの状態はサーボ制御によって制御され、前記状態エラーは前記サーボ制御の副産物である、上記いずれかの項に記載の方法。
22.前記構造は、半導体基板上に形成された微細構造である、上記いずれかの項に記載の方法。
23.構造の特性を決定するように構成された装置であって、
光学システムの捕捉面内の放射の分布の少なくとも1つの観測に基づいて構造の特性を計算するように構成されたプロセッサを備え、光学システムは、構造との相互作用により補正された制御放射を有し、光学システムに関連する状態エラーは観察間で可変であり、
プロセッサは観察に特有の状態エラーに起因する分布の偏差に対する補正を適用するように構成される、装置。
24.前記補正は、前記観測に特有の条件エラーに従ってスケーリングされた、単位条件エラーに関して定義された単位補正に基づく、第23項に記載の装置。
25.前記単位補正は、前記光学システムのシミュレーションに基づく計算から導出される、第24項に記載の装置。
26.前記補正は、前記状態エラーに比例して線形的にスケーリングされる、第24又は25項に記載の装置。
27.光学システムの状態エラーが観察の期間内に変化し、複数のサブ期間に記録された複数の状態エラー値が計算に使用される、第23から26項のいずれかに記載の方法。
28.前記補正を定義するために、前記複数の状態エラー値が組み合わされて1つの状態エラーを形成する、第27項に記載の装置。
29.前記偏差が、前記光学システムの前記捕捉面における前記放射の分布の面内ディストーションを含み、前記補正が、前記面内ディストーションに対する補正を含む、第23から28項のいずれかの項に記載の装置。
30.前記面内ディストーションの補正は、前記光学システムの前記捕捉面にわたって延びるベクトル場として表される、第29項に記載の装置。
31.前記偏差が前記捕捉面にわたる位相の偏差を含み、前記補正が前記位相の偏差の補正を含む、第23から30項のいずれかの項に記載の装置。
32.前記捕捉面が前記光学システムの後焦点面であり、前記放射の分布が散乱スペクトルを含む、第23から31項のいずれかの項に記載の装置。
33.前記特性の計算が、観察された分布とシミュレートされた分布との間の比較に基づく、第23から32項のいずれかの項に記載の装置。
34.観測された分布と比較する前に、補正がシミュレートされた分布に適用される、第33項に記載の装置。
35.前記補正が、前記計算における予備的ステップとして前記観測分布に適用される、第23から33項のいずれかの項に記載の装置。
36.前記条件エラーは、前記光学システムの前記対物レンズの焦点に対する前記光学素子の位置決めにおける誤差に関連する、第23から35項のいずれかの項に記載の装置。
37.前記条件エラーがフォーカスエラーである、第23から36項のいずれかの項に記載の装置。
38.前記条件エラーは、面内位置決め誤差を含む、第23から37項のいずれかの項に記載の装置。
39.前記状態エラーが傾斜誤差を含む、第23から38項のいずれかの項に記載の装置。
40.前記状態エラーが、前記光学システムの一部の熱的状態、ガス状態、又は機械的状態のエラーである、第23から39項のいずれかの項に記載の装置。
41.前記光学システムの状態はサーボ制御によって制御され、前記状態エラーは前記サーボ制御の副産物である、第23から40項のいずれかの項に記載の装置。
42.プログラム可能なプロセッサに、第23から41のいずれかの装置のプロセスを実行させるための機械可読命令を含むコンピュータプログラム製品。
43.プロセスシステムに第1から22項のいずれかの方法を実行させるための機械可読命令を含むコンピュータプログラム製品。
44.構造体の特性を決定する際に使用するための検査装置であって、
構造との相互作用によって修正された放射線を収集するように構成された光学システムであって、光学システムに関連する状態エラーは観察間で可変である光学システムと、
光学システムの捕獲面において収集された放射線の分布を観察するように構成された画像センサであって、観察された分布は構造の特性を計算する際に使用するために出力される画像センサと、を備え、
検査装置は、観測に特有の条件エラーの情報を出力して、条件エラーによる観測分布の偏差の補正を計算するように構成される、検査装置。
45.前記観察の期間内に前記光学システムの状態エラーが変化し、前記計算に使用するために、複数のサブ期間に記録された複数の状態エラー値が出力される、第44項に記載の検査装置。
46.捕捉面が光学システムの後焦点面であり、放射の分布が散乱スペクトルを含む、第44又は45項に記載の検査装置。
47.前記光学システムが、前記放射の波長より短い前記ターゲット構造からの距離内に光学素子を保持するように動作可能な取り付け部を含む、第44から46項のいずれかに記載の検査装置。
48.前記光学素子が、前記対物レンズの焦点で動作可能なソリッドイマージョンレンズであり、前記光学システムの有効開口数NAを1より大きくする、第47項に記載の検査装置。
49.前記条件エラーは、前記対物レンズの焦点に対する前記光学素子の位置決めにおける誤差に関連する、第48項に記載の検査装置。
50.前記条件エラーがフォーカスエラーである、第44から49項のいずれかに記載の検査装置。
51.前記条件エラーは、面内位置決め誤差を含む、第44から50項のいずれかに記載の検査装置。
52.前記状態エラーが傾斜誤差を含む、第44から51項のいずれかに記載の検査装置。
53.前記状態エラーが、前記光学システムの一部の熱的状態、ガス状態、又は機械的状態のエラーである、第44から52項のいずれかに記載の検査装置。
54.前記光学システムの状態はサーボ制御によって制御され、前記状態エラーは前記サーボ制御の副産物である、第44から53項のいずれかに記載の検査装置。
55.前記構造は、半導体基板上に形成された微細構造に適している、第44から54項のいずれかに記載の検査装置。
56.リソグラフィプロセスステップを含むデバイスの製造方法であって、
前記リソグラフィプロセスステップを実行する前又は後に、基板上の構造の測定値が第1から22項のいずれかに記載の方法によって得られ、
得られた測定値を、基板及び/又はさらなる基板を処理するためのリソグラフィプロセスステップのパラメータの調整に用いる、製造方法。
本明細書ではICの製造における検査装置の使用について特に言及することがあるが、本明細書に記載の検査装置は、集積光学システムの製造、磁区メモリ、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどのためのガイダンス及び検出パターンなどの他の用途を有し得ることを理解すべきである。当業者であれば、そのような代替用途の文脈において、本明細書における「ウェハ」又は「ダイ」という用語の使用はそれぞれ、より一般的な「基板」又は「ターゲット部分」という用語の同義語と見なすことができる。
本明細書で使用される用語「光」、「放射線」及び「ビーム」は、紫外線(UV)放射線(例えば、約365、355、248、193、157又は126nmの波長を有する)、極端紫外線(EUV)放射(例えば、1〜100nmの範囲の波長を有する)、ならびにイオンビーム又は電子ビームなどの粒子ビームを含むすべての種類の電磁放射線を含む。そのような放射線は、ターゲット構造を画定するために基板にパターンを適用する際に使用することができる。そのような異なる放射線は、スキャトロメータ又は他の検査装置における照明としても使用することができる。
「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁気及び静電気光学部品を含む様々な種類の光学部品のいずれか1つ又はその組合せを指すことがある。
特定の実施形態を上述したが、説明した以外の方法で本発明を実施できることを理解されよう。さらに、装置の一部は、上で開示されたような方法を記述する1つ又は複数の一連の機械可読命令を含むコンピュータプログラム、又はそのようなものを有するデータ記憶媒体(たとえば半導体メモリ、磁気又は光ディスク)、その中に格納されたコンピュータプログラムの形態で実行できる。
上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、説明されている本発明に修正を加えることができることが当業者には明らかであろう。

Claims (14)

  1. 構造の特性を決定する方法であって、該方法は、
    前記構造との相互作用により修正された放射を光学システムに収集させ、
    光学システムの捕捉面内の収集された放射線の分布を観察させ、光学システムに関連し、かつ観察自体に関連する状態エラーは観察間で可変であり、
    少なくとも1つの観察された放射線の分布に基づいて構造の特性を計算し、計算は観察に特有の状態エラーによる分布の偏差に対する補正を含み、
    前記光学システムの前記状態エラーが前記観察の期間内に変化し、複数のサブ期間で記録された複数の状態エラー値が前記計算に使用される、方法。
  2. 前記補正が、単位状態エラーに関して定義された単位補正に基づくスケーリング補正である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記単位補正が、前記光学システムのシミュレーションに基づく計算から導出される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記補正は、前記状態エラーに比例して線形的にスケーリングされる、請求項2に記載の方法。
  5. 前記偏差が、前記光学システムの前記捕捉面における前記放射の分布の面内ディストーションを含み、前記補正が前記面内ディストーションに対する補正を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記偏差が前記捕捉面上の位相の偏差を含み、前記補正が前記位相の偏差の補正を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記捕捉面が前記光学システムの後焦点面であり、前記放射線の分布が散乱スペクトルを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記特性の前記計算が、前記観察された分布とシミュレートされた分布との間の比較に基づく、請求項1に記載の方法。
  9. 前記光学システムが、前記放射の波長より短いターゲット構造からの距離内に光学素子を保持するように動作可能な取り付け部を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記光学素子が対物レンズの焦点で動作可能なソリッドイマージョンレンズであり、前記光学システムの有効開口数NAを1より大きくする、請求項に記載の方法。
  11. 前記状態エラーは、前記対物レンズの焦点に対する前記光学素子の位置決めにおける誤差に関連する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記状態エラーがフォーカスエラーである、請求項1に記載の方法。
  13. 構造の特性を決定するように構成された装置であって、
    光学システムの捕捉面内の放射の分布の少なくとも1つの観測に基づいて構造の特性を計算するように構成されたプロセッサを備え、光学システムは、前記構造との相互作用により修正された収集された放射を有し、
    光学システムに関連し、かつ観察自体に関連する状態エラーは観察間で可変であり、
    前記プロセッサは観察に特有の状態エラーに起因する分布の偏差に対する補正を適用するように構成され
    前記光学システムの前記状態エラーが前記観察の期間内に変化し、複数のサブ期間で記録された複数の状態エラー値が前記計算に使用される、装置。
  14. 処理システムに請求項1に記載の方法を実行させるための機械可読命令を含むコンピュータプログラム。
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