JP6906649B1 - トルクリミッタの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内輪に装着されるコイルばねに十分な塑性変形を施してへたりの発生を防止し、また、内輪が合成樹脂製であってもこれと組み合わせることができるようにしたコイルばねのセッチングを行うことにより耐久性を向上させたトルクリミッタの製造方法を提供すること。【解決手段】コイルばね6が内輪の外周面に装着される以前に、コイルばね6を内輪よりも径の大きい軸状の拡径治具36に圧入し、その後自由状態に戻すことにより、コイルばねに塑性変形を付与するようにする。【選択図】図3

Description

本発明は、相対的に回転可能な内輪及び外輪と、両者の間に装着されるコイルばねとを備え、内輪と外輪とを相対的に回転させる回転トルクが所定値より大きいと、コイルばねによる摩擦力に打ち勝って外輪と内輪とが相対的に回転するトルクリミッタの製造方法に関するものである。
下記特許文献1には、金属製の軸状部材である内輪と、内輪(大径部)の外周面に接触して装着されるコイルばねと、コイルばねの装着された内輪が挿入される筒状の外輪とを備えたトルクリミッタが開示されている。内輪と外輪とは共通の中心軸を有し、コイルばねのフック部が外輪のスリットに挿入されることにより両者が相対回転不能に係合されている。コイルばねは内輪に圧入されてこれの外周面に装着され、内輪と外輪とを相対的に回転させる中心軸周りの回転トルクが付加されたときは、回転トルクが所定値より大きい場合に、コイルばねと内輪との間の摩擦力に打ち勝って外輪と内輪とが相対的に回転する。
このようなトルクリミッタに用いられるコイルばねには、内輪との接触回転に伴って摩擦熱による熱応力が発生すると共に曲げ応力が繰り返し作用する。そのため、長期間の使用によりコイルばねにいわゆる「へたり」が生じ、内輪に対する締め付け力が弱まって内輪との間の摩擦力が小さくなる。このように、コイルばねにへたりが生じて摩擦力が小さくなると、内輪と外輪とを相対的に回転させる回転トルクの所定値(設定トルク又はスリップトルク)が低下する。
ところで、線材をらせん状に成形したコイルばねは、トルクリミッタのように内輪の外周面に装着して用いるのはむしろ特殊な使用方法であり、通常は、コイルばねの中心軸の軸方向に伸縮するばねとして用いられる。軸方向に伸縮するコイルばねを製造する工程においては、コイルばねのへたりを防止することを目的として「セッチング」と呼ばれる加工処理が広く行われている。この加工処理は、冷間(常温)若しくは温間(例えば200乃至400℃)において、コイルばねを軸方向に強く圧縮して最大使用応力以上の荷重を加えた後に解放し、コイルばねに所定量の塑性変形を与えるものである。下記特許文献2又は3には、コイルばねを自由状態(コイルばねに何らの荷重も付加されておらず、コイルばねにたわみが生じていない状態)から軸方向に強く圧縮してコイルばねに最大使用応力以上の荷重を与えるセッチング装置が開示されている。
なお、コイルばねを用いたトルクリミッタにおいても、コイルばねを内輪に装着した状態で熱を加え、コイルばねのへたりを防止する処理が行われることもある。
特許第6116608号公報 特開第2017−170461号公報 特許第4010829号公報
特許文献1のトルクリミッタにおいては、コイルばねは、線材を巻回することによって形成された後何らの加工処理も行われずに内輪に圧入される。コイルばねが内輪に圧入されると、コイルばねの内径は内輪の外径と同一に拡径され、内輪と外輪との間に設定トルク以上の回転トルクが作用した場合には、拡径された状態で熱応力及び曲げ応力を受けることとなる。そのため、コイルばねには早期にへたりが発生し、外輪と内輪とが相対的に回転する際の設定トルクが低下して、トルクリミッタとしての精度が悪化し耐久性も劣化する。
また、特許文献1で開示されたトルクリミッタの内輪は金属製であることから、コイルばねを装着した内輪を加熱する処理を行い、コイルばねを温間でセッチングすることも可能である。しかしながら、内輪に装着して行う処理においては、コイルばねに生じる塑性変形の量はわずかであって、トルクリミッタの耐久性を十分に向上することができない。さらに、内輪が合成樹脂製である場合には、内輪を加熱することは実質上不可能であるため、コイルばねを温間でセッチングすることはできない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、内輪に装着されるコイルばねに十分な塑性変形を施してへたりの発生を防止し、また、内輪が合成樹脂製であってもこれと組み合わせることができるようにしたコイルばねのセッチングを行うことにより耐久性を向上させたトルクリミッタの製造方法を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討の結果、コイルばねが内輪の外周面に装着される以前に、コイルばねを内輪よりも径の大きい軸状の拡径治具に圧入し、その後自由状態に戻すことにより、コイルばねに塑性変形を付与するようにすることで、上記主たる技術的課題を解決することができることを見出した。
即ち、本発明によれば、内輪と、前記内輪の外周面に接触して装着されるコイルばねと、前記コイルばねの装着された前記内輪が挿入される筒状の外輪とを備え、
前記内輪と前記外輪とは共通の中心軸を有し、前記コイルばねが前記外輪に相対回転不能に係合されており、
前記内輪と前記外輪とを相対的に回転させる前記中心軸周りの回転トルクが付加されたときは、前記回転トルクが所定値より大きい場合に、前記コイルばねと前記内輪との間の摩擦力に打ち勝って前記外輪と前記内輪とが相対的に回転するトルクリミッタの製造方法であって、
前記コイルばねは、前記内輪の外周面に装着される以前に、前記内輪よりも径の大きい軸状の拡径治具に圧入され、その後自由状態に戻されることにより、塑性変形が付与されたものである、ことを特徴とするトルクリミッタの製造方法が提供される。
好ましくは、前記コイルばねは前記拡径治具に圧入された状態でトルクリミッタの動作温度以上に加熱される。この場合には、前記コイルばねは前記拡径治具に圧入された状態で100乃至400℃に加熱されるのが良い。前記内輪は前記コイルばねが装着される円筒形状の装着壁を有し、前記拡径治具の外径は前記装着壁の外径よりも0.1乃至5%大きい。好適には、前記拡径治具に圧入された後の自由状態における前記コイルばねの内径は、前記拡径治具に圧入される前の自由状態における前記コイルばねの内径よりも0.1乃至5%大きい。
本発明の製造方法においては、コイルばねが内輪の外周面に装着される以前に、コイルばねを内輪よりも径の大きい軸状の拡径治具に圧入し、その後自由状態に戻すことにより、コイルばねに塑性変形を付与する。コイルばねは、内輪ではなく拡径治具によって拡径させられることから、外径の異なる拡径治具を用意することでコイルばねの拡径量を適宜調整することができ、また、内輪が合成樹脂製である場合であってもコイルばねを温間で拡径させることが可能となる。これにより、コイルばねを充分に塑性変形させることでコイルばねのへたりの発生が防止され、かようなコイルばねを用いたトルクリミッタにあっては、内輪と外輪とを相対的に回転させる回転トルクの所定値(設定トルク又はスリップトルク)が低下することが防止される。
本発明の製造方法によって製造されるトルクリミッタの典型例を示す図。 図1に示すトルクリミッタのコイルばねを単体で示す。 コイルばねを拡径治具に圧入する工程を説明する図。 拡径治具に圧入されたコイルばねを拡径治具から離脱させる工程を説明する図。 コイルばねと内輪とを組み合わせる工程を説明する図。 実施例及び比較例の回転トルクの所定値の変化を示す線図。
以下、添付図面を参照して、本発明に従って構成された製造方法の好適実施形態について、更に詳述する。
図1には、本発明の製造方法によって製造されるトルクリミッタの典型例が図示されている。全体を番号2で示す図示のトルクリミッタは、内輪4と、コイルばね6と、外輪8とを備えている。内輪4と外輪8とは共通の中心軸oを有している。
内輪4は金属製であって、軸方向に対して垂直に配置される円板形状のフランジ10と、このフランジ10の片側面(図1の中央縦断面図において左側面。以下同じ)の中央から軸方向片側に延びる円筒形状の装着壁12とを備えている。装着壁12の外径はDである。フランジ10の他側面(図1の中央縦断面図において右側面。以下同じ)には接続壁14も形成されている。接続壁14は全体的に円筒形状であって、その軸方向他端部には軸方向他端に向かって開放されたU字形状の切り欠き15が一対形成されている。接続壁14は一対の切り欠き15を介して外部機器に接続される。所望ならば、内輪4はその全体が合成樹脂製であってもよい。
コイルばね6は内輪4の装着壁12の外周面に接触して装着されている。コイルばね6は金属製であって、図2に示すとおり、線材が巻回された主部16と、主部16の軸方向端において線材が径方向外方に向かって延びているフック部18とを有している。主部16は軸方向に見て円形である。コイルばね6の内径の大きさについては後に更に言及する。図示の実施形態においては、線材は断面円形である。外輪8は合成樹脂製の筒状であって、内側にはコイルばね6の装着された内輪4が挿入されている。所望ならば、外輪8は金属製であってもよい。
外輪8は、軸方向に対して垂直に配置される円板形状の端板20と、この端板20の外周縁から軸方向他側に延びる外周壁22とを備えている。端板20の中央には円形の開口部24が形成されている。端板20の他側面の中央には円形の凹部26が形成されており、ここには内輪4の装着壁12の先端部が相対回転可能な状態で嵌入されている。端板20の片側面の径方向中間部には、外部機器に接続される一対の接続突起28が形成されている。外周壁22の内周面には軸方向に直線状に延びる溝部30が形成されており、ここにはコイルばね6のフック部18が嵌入されている。これにより、コイルばね6は外輪8に相対回転不能に係合されている。外周壁22の軸方向他側端には径方向内側に向かって突出する係合爪32が周方向に間隔をおいて3つ形成されており、これら係合爪32が内輪4のフランジ10と係合することでコイルばね6の装着された内輪4が外輪8の内側で軸方向に移動することが規制される。
そして、内輪4と外輪8とを相対的に回転させる中心軸o周りの回転トルクが付加されたときは、その回転トルクが所定値より大きい場合に、コイルばね6と内輪4との間の摩擦力に打ち勝って外輪8と内輪4とが相対的に回転する。
続いて、上述したトルクリミッタ2の製造方法について説明する。内輪4及び外輪8は、コイルばね6を形成する前又は形成した後に適宜の成形方法によって形成される。
コイルばね6は金属製の線材を適宜の機械加工具によって螺旋状に巻回することで形成される。このとき、上記線材は、最初、内径がd1となるように巻回される。換言すれば、このときのコイルばね6の自由状態の内径はd1である。
次に、コイルばね6は内輪4よりも径の大きい軸状の拡径治具に圧入される。図3を参照して説明を続けると、番号36で示される拡径治具はその全体が断面円形であり、図3(a)乃至(d)において外径が下方に向かって漸次増大する円錐台形状部38と、円錐台形状部38の下端から外径が一定のまま下方に延びる拡径部40と、拡径部40の下端から外径が下方に向かって漸次低減する逆円錐台形状部42とを有している。円錐台形状部38の最大外径と拡径部40の外径と逆円錐台形状部42の最大外径はいずれも等しくd2であって、これは内輪4の装着壁12の外径Dよりも0.1乃至5%大きい。図示の実施形態においては、拡径治具36は図示しない加熱手段によってトルクリミッタ2の動作温度以上、100乃至200℃に加熱されている。トルクリミッタ2の動作温度によっては、拡径治具36は、200乃至400℃に加熱されることもある。また、拡径治具36が加熱されず、コイルばね6は常温で拡径治具36に圧入されることもある。
コイルばね6は拡径治具38の円錐台形状部38の上端部(小径端部)に被嵌された後に、同図において番号44で示される圧入具によって拡径部40に向かって強制される。ここで、本段落中での「上下方向」は図3(a)乃至(d)中での上下方向のことである。圧入具44は上下方向に延びる円筒形状であってその下端には径方向内側に向かって突出する作用片46が形成されており、全体が上下方向に移動可能である。圧入具44が拡径治具36の上端(この場合には円錐台形状部38の小径端)よりも上方に離隔している図3(b)に示す状態から降下すると、拡径治具36はその上端から圧入具44の内側に進入し、作用片46がコイルばね6と当接する。作用片46がコイルばね6と当接した状態から更に圧入具44が降下すると、図3(c)に示すとおり、コイルばね6は作用片46によって下方に強制されると共に拡径治具36の円錐台形状部38によって拡径せしめられて拡径部40に到達する。かくして、コイルばね6は、その内径がd2に拡径せしめられる。そして、これに起因して、コイルばね6には塑性変形が付与される。次いで、圧入具44が上昇して、図3(d)に示すとおり、拡径治具36は圧入具44から退去する。コイルばね6は、その内径がd2に拡径せしめられた状態で所定時間放置される。
次いで、拡径治具36の拡径部40に位置するコイルばね6は図4(a)乃至(c)において番号48で示される離脱具によって拡径治具36から離脱させられる。これに先立ち、図示の実施形態においては、コイルばね6が装着された拡径治具36は上下反転せしめられる。ここで、本段落中での「上下方向」はすべて図4(a)乃至(c)中での上下方向のことである。離脱具48は、下方に向かって相互に接近する方向に傾斜して直線状に延びる一対の作用片50を備えており、全体が上下方向に移動可能である。離脱具48が拡径治具36の上端(この場合には逆円錐台形状部42の小径端)よりも上方に離隔している図4(a)に示す状態から降下すると、拡径治具36はその上端から一対の作用片50の間に進入し、作用片50がコイルばね6と当接する。このとき、逆円錐台形状部42の存在に起因して、拡径治具36の上端部は作用片50の内側に円滑に進入することができる。作用片50がコイルばね6と当接した状態から更に離脱具48が降下すると、コイルばね6は、図4(b)に示すとおり作用片50によって下方に強制された後、図4(c)に示すとおり拡径治具36から離脱せしめられ、再び自由状態に戻る。このとき、コイルばね6には塑性変形が付与されていることから、拡径治具36に圧入された後の自由状態におけるコイルばね6の内径d3は、拡径治具36に圧入される前の自由状態におけるコイルばね6の内径d1よりも0.1乃至5%大きくなる。
その後に、コイルばね6及び内輪4並びに外輪8は適宜組み合される。コイルばね6と内輪4とを組み合わせる際には、図5に示すとおり、拡径治具36に圧入された後の自由状態におけるコイルばね6の内径d3は内輪4の装着壁12の外径Dよりも小さいことから、コイルばね6は内輪4の装着壁12に圧入又は図示しない治具によってあらかじめ一時的に拡径された状態で装着される。従って、組み合わせ工程において内輪4の外周面に接触して装着された状態のコイルばね6の内径はDとなる。コイルばね6は、内輪4及び外輪8のいずれか一方と組み合された後に他方と組み合される。かくして、トルクリミッタ2は製造される。
本発明の製造方法においては、コイルばねが内輪の外周面に装着される以前に、コイルばねを内輪よりも径の大きい軸状の拡径治具に圧入し、その後自由状態に戻すことにより、コイルばねに塑性変形を付与する。コイルばねは、内輪ではなく拡径治具によって拡径させられることから、外径の異なる拡径治具を用意することでコイルばねの拡径量を適宜調整することができ、また、内輪が合成樹脂製である場合であってもコイルばねを温間で拡径させることが可能となる。これにより、コイルばねを充分に塑性変形させることでコイルばねのへたりの発生が防止され、かようなコイルばねを用いたトルクリミッタにあっては、内輪と外輪とを相対的に回転させる回転トルクの所定値(設定トルク又はスリップトルク)が低下することが防止される。
<実施例>
図1に示すとおりの形態のトルクリミッタを形成した。内輪4の装着壁12の外径Dは8.0mmである。コイルばね6は、最初、線材に適宜の機械加工を施して内径d1が7.4mmのものを形成し、次いで、拡径治具36と同様の形態の治具(拡径部40の外径は8.2mm)に圧入して内径d2を8.2mmに拡径すると共に150℃に加熱して線材を塑性変形させ、その後に、治具から除去して自由状態に戻した。治具に圧入された後の自由状態におけるコイルばね6の内径d3は7.5mmであった。そして、内輪4とコイルばね6と外輪8とを所要とおりに組み合わせた後に、外輪8に対して内輪4を回転させる耐久試験を行い、所定の累積回転数においてスリップトルクを測定した。外輪8に対する内輪4の回転数を横軸に、スリップトルクの変化率を縦軸に表したものの評価結果を図6において丸で示す(試料数:3)。
<比較例>
比較例として、内輪4の装着壁12の外径Dは上記実施例と同一の8.0mm、コイルばねの内径d3も上記実施例と同一の7.5mmのトルクリミッタを用意した。本比較例のトルクリミッタのコイルばねは、線材に適宜の機械加工を施して上記とおりの内径に設定したものである。つまり、本比較例のトルクリミッタのコイルばねは、拡径治具によって拡径されていない(d1=d3)。そして、内輪4とコイルばね6と外輪8とを所要とおりに組み合わせた後に、上記耐久試験と同様の試験を行った。外輪8に対する内輪4の累積回転数を横軸に、スリップトルクの変化率を縦軸に表したものの評価結果を図6において四角で示す(試料数:3)。
以上、添付した図面を参照して本発明に従って構成された製造方法の好適実施形態について詳述したが、本発明は上記製造方法の形式に限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の変形例が考えられる。例えば、上述した製造方法によって製造されたトルクリミッタ2においては、コイルばね6は単一のフック部18を有し、外輪8と内輪4とは一方向にのみ回転可能であるが、例えば本願の出願人によって先に特許出願されて既に特許された特許第3315603号公報に記載されたトルクリミッタのように、コイルばねに2つのフック部を設けると共に外輪の内周面にも所要とおりの溝部を2つ設けるようにすることで、外輪と内輪とが双方向に回転可能なものもある。本発明の製造方法は、外輪と内輪とが双方向に回転可能なトルクリミッタに適用することもできる。
2:トルクリミッタ
4:内輪
6:コイルばね
8:外輪
36:拡径治具

Claims (5)

  1. 内輪と、前記内輪の外周面に接触して装着されるコイルばねと、前記コイルばねの装着された前記内輪が挿入される筒状の外輪とを備え、
    前記内輪と前記外輪とは共通の中心軸を有し、前記コイルばねが前記外輪に相対回転不能に係合されており、
    前記内輪と前記外輪とを相対的に回転させる前記中心軸周りの回転トルクが付加されたときは、前記回転トルクが所定値より大きい場合に、前記コイルばねと前記内輪との間の摩擦力に打ち勝って前記外輪と前記内輪とが相対的に回転するトルクリミッタの製造方法であって、
    前記コイルばねは、前記内輪の外周面に装着される以前に、前記内輪よりも径の大きい軸状の拡径治具に圧入され、その後自由状態に戻されることにより、塑性変形が付与されたものである、ことを特徴とするトルクリミッタの製造方法。
  2. 前記コイルばねは前記拡径治具に圧入された状態でトルクリミッタの動作温度以上に加熱される、請求項1に記載のトルクリミッタの製造方法。
  3. 前記コイルばねは前記拡径治具に圧入された状態で100乃至400℃に加熱される、請求項2に記載のトルクリミッタの製造方法。
  4. 前記内輪は前記コイルばねが装着される円筒形状の装着壁を有し、
    前記拡径治具の外径は前記装着壁の外径よりも0.1乃至5%大きい、請求項1乃至3のいずれかに記載のトルクリミッタの製造方法。
  5. 前記拡径治具に圧入された後の自由状態における前記コイルばねの内径は、前記拡径治具に圧入される前の自由状態における前記コイルばねの内径よりも0.1乃至5%大きい、請求項1乃至4のいずれかに記載のトルクリミッタの製造方法。
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