JP6906635B2 - スライドドアまたは折り畳みスライドドアをガイドするための装置 - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の上位概念の特徴を有する、家具壁に沿ってスライドドアまたは折り畳みスライドドアをガイドするための装置、および少なくとも１つのこのような装置を備えた家具に関する。

さらに本発明は、このような装置を家具壁に組み付けるための方法に関する。

家具壁に沿ってスライドドアまたは折り畳みスライドドアをガイドするための装置であって、全体的なパッケージとして家具壁に事前に組み付けされていて、またそのように顧客に納品される装置が既に公知である。これは、顧客が家具を組み立てる際に、装置を含む重く大きな家具壁を家具に取り付けなければならないことを意味する。

これには、一方では、装置に事前に組み付けられたこのような家具壁の組み立てが困難になり、他方では搬送も困難となるという欠点がある。大きなサイズを有する予め組み付けられた装置を含む家具壁は例えば、ユーロプールパレットからはみ出してしまい、これにより、この家具壁もしくはこの装置の損傷が生じる恐れもある。

本発明の課題は、上記欠点のうち少なくとも１つを回避し、従来技術に対して改善された装置、および改善された家具を提供し、これにより好適には組み立てを容易にすることである。

本発明のさらなる課題は、家具壁にこのような装置を組み付けるための改善された方法を提供することである。

この課題は、独立請求項１、１２および１４に記載の特徴により解決される。

本発明の好適な実施形態は、従属請求項に規定されている。

すなわち、本発明の装置に関する本質的な考えは、支持体が、鉛直方向で少なくとも２つの支持体部分片から組み立てられており、少なくとも２つの支持体部分片は取り外し可能に接続可能であることである。このような構成により、支持体をより小さな支持体部分片に分割することができ、これにより、搬送は簡単になり、場合によっては生じる搬送中の損傷を回避することができる。

支持体部分片の接続の解除および組み立てをも容易にするために、さらに、設けられた支持体部分片の取り外し可能な接続は、アングルプレートを介して行うことができ、このアングルプレートは、好適には差込みおよび／またはねじ込み接続を介して支持体部分片に接続可能である。

少なくとも１つの家具壁、少なくとも１つのスライドドアまたは折り畳みスライドドア、および少なくとも１つの装置を備えた家具であって、第１のガイドシステムおよび第２のガイドシステムが少なくとも１つの家具壁に取り付けられていて、少なくとも１つのスライドドアまたは折り畳みスライドドアが支持体に取り付けられている家具では、この家具が、キッチンの構成部分、衣類保管装置の構成部分、または類似のものを収容するための収容領域を有することができる。これにより、ここに挙げた物品を家具内に配置することができ、これらの物品を装置およびスライドドアまたは折り畳みスライドドアによって隠すことができる。

本発明のさらなる利点と詳細は、図面および図面に関連する説明により明らかであり、この際に、本発明による方法も図面につき詳しく説明する。

２つの折り畳みスライドドアを有した家具を示す斜視図である。 図１ａの家具を示す斜視図であり、２つの折り畳みスライドドアは異なる位置で示されている。 図１ａの家具を示す斜視図であり、２つの折り畳みスライドドアはさらに異なる位置で示されている。 両ガイドシステムとボーデンケーブル装置を備えた家具壁を示す平面図である。 家具壁およびこの家具壁上に配置された２つのガイドシステムを示す斜視図である。 図３ａの領域Ｂの詳細図である。 家具壁およびこの家具壁上に配置された２つのガイドシステムを示す斜視図である。 図４ａの領域Ａの詳細図である。 図４ａの領域Ｂの詳細図である。 同期化装置の詳細図である。 同期化装置の詳細図である。 図５ｂの領域Ａの詳細図である。 支持体と、２つの支持体部分片間の取り外し可能な接続とを示す斜視図である。 支持体と、２つの支持体部分片間の取り外し可能な接続とを示す斜視図である。 家具壁およびこの家具壁上に配置された２つのガイドシステムを示す斜視図である。 図７ａの領域Ａを示す詳細図である。 家具壁および家具壁上に配置された２つのガイドシステムを示す斜視図である。 図８ａの領域Ａを示す詳細図である。 家具壁および家具壁上に配置された２つのガイドシステムおよび互いに接続された支持体部分片を示す斜視図である。 図９ａの領域Ａを示す詳細図である。 アングルプレートを介した取り外し可能な接続部を示す詳細図である。 支持体の別の実施例を有する家具壁の斜視図である。 家具壁と、支持体の別の実施例とを示す斜視図である。 支持体の別の実施例を示す斜視図である。 支持体の別の実施例を示す断面図である。 装置と、組み立てられた支持体とを有する家具壁を示す図である。

図１ａ、図１ｂ、および図１ｃには、定置の部分２０、２つの家具壁３、２つの折り畳みスライドドア２を有した家具１６が示されている。これら両折り畳みスライドドア２は、それぞれ１つの第１の扉２ａと第２の扉２ｂとを有しており、両扉２ａ，２ｂは折り畳みドアヒンジ２１を介して折り畳み可能である。家具１６は、さらに１つの収容領域１７と、側方に配置された２つの収容スロット２２もしくは「ポケット」を有している。すなわち、家具１６は、キッチンの構成部分１８（例えばコンロ、オーブン等のような電気機器）、または衣類保管具１９（例えば引き出し、ハンガー、ボックス等）または類似のものを収容するための収容領域１７を有している。

さらに、家具１６は、好適には側方で家具１６内にまたは家具１６側面に配置されている少なくとも１つの収容スロット２２を有していて、この収容スロット内には少なくとも１つの折り畳みスライドドア２を挿入することができる。収容スロット２２は、すなわち、家具１６の外側に配置されてもよいが、あるいは収容スロット２２は家具１６内に、例えば付加的な壁を配置することにより形成されている。収容スロット２２内に、もしくはより詳しく言うならば家具壁３に、折り畳みスライドドア２をガイドするための装置１（見えていない）が配置されるので、折り畳みスライドドア２をこの収容スロット２２内に挿入することができる。両収容スロット２２はこの場合、１０〜３０ｃｍの内法幅および／または１００〜２５０ｃｍの高さおよび／または６０〜１００ｃｍの奥行きを有している。

図１ａに示した図は、折り畳みスライドドア２の収納位置に相当し、図１ｃに示した図は、折り畳みスライドドア２の閉鎖位置に相当する。第２の扉２ｂはそれぞれ走行キャリッジ２３に連結されていて、走行キャリッジ２３は走行キャリッジレール２４に沿って摺動可能である。この走行キャリッジレール２４は、ガイドシステム４ａ，４ｂ（見えてない）に対してほぼ横方向に家具１６に配置されている。さらに、走行キャリッジレール２４の一部として形成されている、または走行キャリッジレール２４とは別個の構成部分として形成されているウェブ３０が設けられている。すなわち、ガイドシステム４ａ，４ｂおよび走行キャリッジレール２４により、折り畳みスライドドア２は、収納位置と閉鎖位置との間で移動することができる。すなわち、折り畳みスライドドア２は、扉２ａ，２ｂが実質的に互いに平行に向けられている折り畳みスライドドア２の収納位置から、左側に示した折り畳みスライドドア２により明らかである図１ｂの位置へと移動することができる。この場合、折り畳みスライドドア２は、ガイドシステム４ａ，４ｂのガイド５ａ，５ｂ（見えていない）に沿って摺動される。続いて、折り畳みスライドドア２は、図１ｃのような実質的に同一平面を成す位置にもたらされる。このために扉２ｂはそれぞれ、走行キャリッジ２３によって、折り畳みスライドドア２の閉鎖位置に達するまで走行キャリッジレール２４に沿って摺動され、閉鎖位置では、両扉２ａ，２ｂは実質的に同一平面を成すように向けられている。閉鎖位置から収納位置へと折り畳みスライドドア２を動かすためには、同じ工程が逆の順序で行われる。

図２には、スライドドアまたは折り畳みスライドドア２を家具壁３に沿ってガイドするための装置１の１つの実施例が示されている。すなわちこの装置１は、折り畳みスライドドア２を家具壁３に沿って動かして、図１ａ〜図１ｃに示した家具１６に設けられている収容スロット２２内に挿入する、または収容スロット２２から出すために使用することができる。この場合、家具壁３に取り付けるべき第１のガイドシステム４ａと、第１のガイドシステム４ａに対して鉛直方向の間隔２５を置いて家具壁３に取り付けるべき第２のガイドシステム４ｂとが設けられていて、両ガイドシステム４ａ，４ｂはそれぞれ１つのガイド５ａ，５ｂと、このガイド５ａ，５ｂに摺動可能に支持されたガイド本体６ａ，６ｂとを有している。さらにこの装置１は支持体７を有しており、この支持体には、点線により示されたスライドドアまたは折り畳みスライドドア２が取り付けられるべきであり、この支持体は、ガイドシステム４ａ，４ｂの両ガイド本体６ａ，６ｂに動きを伝達するように接続されている。この場合、支持体７の３つの支持体部分片７ａ，７ｂ，７ｃへの分割も破線により示されている。すなわち、支持体７は鉛直方向で少なくとも３つの支持体部分片７ａ，７ｂ，７ｃから組み立てられており、第１の支持体部分片７ａは、第１のガイドシステム４ａのガイド本体６ａに接続されていて、第２の支持体部分片７ｂは第２のガイドシステム４ｂのガイド本体６ｂに接続されており、第３の支持体部分片７ｃは、第１の支持体部分片７ａと第２の支持体部分片７ｂとを互いに接続している。

さらに、装置１は、支持体７の、もしくは支持体に配置されたスライドドアまたは折り畳みスライドドア２の傾動軸ＫＡを中心とした傾動モーメントＫＭを戻しモーメントＲＭにより補償するためのボーデンケーブル装置を含む。支持体７もしくはスライドドアまたは折り畳みスライドドア２が鉛直方向に向けられている場合、傾動軸ＫＡは水平方向に向けられている。すなわちボーデンケーブル装置は、スライドドアもしくは折り畳みスライドドア２が、各位置で、この場合、傾動が生じることのないように、もしくは実質的に平行に向けられた２つのガイドシステム４ａ，４ｂに沿ってガイドされる場合に傾斜することのないように、安定的にガイドするために働く。

この場合さらに、ボーデンケーブル装置が互いに分離された２つのボーデンケーブル１１ａ，１１ｂを有しており、この場合、ボーデンケーブル１１ａは、第１のガイドシステム４ａのガイド本体６ａと、第１のガイドシステム４ａのガイド５ａの両端部２６，２７との間に配置されていて、第２のガイドシステム４ｂに対しては接続されていない。ボーデンケーブル１１ｂは、第２のガイドシステム４ｂのガイド本体６ｂと、第２のガイドシステム４ｂのガイド５ｂの両端部２８，２９との間に配置されていて、第１のガイドシステム４ａに対して接続されていない。この実施例では、掛止手段１２ａ，１２ｂの間に同期化装置１３が図示されてはいる。しかしながら、この同期化装置は省くこともできる。すなわちこれは、ボーデンケーブル１１ａおよび１１ｂが、その端部の一方で堅固に掛止手段１２ａおよび１２ｂに接続されているのではなく、少なくとも１回の、好適には複数回の巻き付けによってのみ摩擦接続的に掛止手段１２ａ，１２ｂに接触していることを意味する。すなわち、ガイド本体６ａ，６ｂのそれぞれは、少なくとも１つのボーデンケーブル１１ａ，１１ｂのために少なくとも１つの掛止手段１２ａ，１２ｂを有していてもよく、ガイド本体６ａ，６ｂの掛止手段１２ａ，１２ｂは、支持体７とは別個の少なくとも１つの同期化装置１３を介して連結可能であって、好適には少なくとも１つの同期化装置１３は、ガイド本体６ａ，６ｂの掛止手段１２ａ，１２ｂの間でトルクを伝達するように形成されていてもよい。

ボーデンケーブル１１ａおよび１１ｂの端部は、それぞれガイド５ａおよび５ｂの端部２６および２７もしくは２８および２９に取り付けられている。ガイドシステム４ａおよび４ｂに沿って支持体７が移動する際に、ボーデンケーブル１１ａおよび１１ｂは、所定の量だけ繰り出され、同時に同じ量だけ再び巻取られるので、巻き付けの数は実質的に不変のままである。ガイド５ａ，５ｂに沿って支持体７が摺動する際に、ボーデンケーブル１１ａ，１１ｂが巻取られるもしくは繰り出されることにより、掛止手段１２ａ，１２ｂは、回転軸を中心として回転させられる。この回転は、ガイド本体６ａ，６ｂにおける掛止手段１２ａ，１２ｂの支持形式に応じて、鉛直軸線または水平軸線を中心として行われてよい。この場合、掛止手段１２ａ，１２ｂは必ずしも、貯えおよび巻取り装置でなくてよい。この場合、実質的には、ガイド本体６ａ，６ｂの各位置でガイド５ａ，５ｂに対して相対的にボーデンケーブル１１ａ，１１ｂが、ガイド５ａ，５ｂの端部２６，２７，２８，２９とガイド本体６ａ，６ｂとの間に緊張状態に保持されればよい。このようにして、ボーデンケーブル１１ａ，１１ｂは、端部２６，２７，２８，２９とガイド本体６ａ，６ｂとの間で力を加えることができ、これにより傾動モーメントＫＭを補償するための戻しモーメントＲＭを提供することができる。

この場合、図２によるボーデンケーブル装置の実施例は単なる一例として理解すべきであることを補足しておく。選択的な実施例は、ファイル番号Ａ５００１９／２０１７の出願により理解され得る。

図３ａには、図２の家具壁３と装置１とが斜視図で示されている。支持体部分片７ａ，７ｂは、各支持体部分片７ａ，７ｂ，７ｃを互いに接続するために用いられるそれぞれ１つのアングルプレート８を有している。この場合、折り畳みスライドドア２を取り付けるために用いられるインターフェース９が示されている。この関連で、装置１では、支持体７が、スライドドアまたは折り畳みスライドドア２の取り付けのために少なくとも２つの、好適には３つのインターフェース９を有しており、少なくとも２つのインターフェース９は、支持体７の異なる支持体部分片７ａ，７ｂ，７ｃに配置されていて、好適にはこの場合、少なくとも１つのインターフェース９が鉛直方向で移動調節可能であることを補足しておく。さらに、鉛直方向で３つの同期化部分片１３ａ，１３ｂ，１３ｃから構成されている同期化装置１３が示されており、３つの同期化部分片１３ａ，１３ｂ，１３ｃは取り外し可能に接続可能である。同期化部分片１３ｃの長さｌ１はこの場合５〜２０ｍｍであり、好適には１０ｍｍであり、両同期化部分片１３ａと１３ｂとの間の内法の幅ｌ２よりも小さい。さらに、貫通開口４０が示されていて、これらの貫通開口は、両ガイドシステム４ａ，４ｂを家具壁３に取り付けるために用いられる。取り付けは例えばネジを介して行うことができる。この場合さらに、同期化部分片１３ａ，１３ｂ，１３ｃのうちの少なくとも１つは、好適には第３の同期化部分片１３ｃは、その長さが適合可能であるように設けられていてよい。これにより、様々な高さの折り畳みスライドドア２のために同期化装置１３を使用できることが保証される。

図３ｂには、図３ａの領域Ｂの詳細図が示されている。この場合、同期化部分片１３ｂが示されている。同期化部分片１３ｂの周りには、スリーブ１４が摺動可能に支持されており、同期化部分片１３ｂの上端部には付加的にスペーサねじ３１が配置されている。

図４ａには、図３ａの家具壁３と装置とが示されており、同期化部分片１３ｃは既にスペーサねじ３１の上に載着されている。すなわちこのために、同期化部分片１３ｃは水平方向で摺動されて、スペーサねじ３１上で位置決めされている。図４ｂおよび図４ｃには、図４ａの領域Ａもしくは領域Ｂの詳細図が示されている。 この場合、同期化部分片１３ａと１３ｃとの間もしくは１３ｂと１３ｃとの間には、それぞれ１つの中間スペース３２が形成されていることが明らかであり、この場合、同期化部分片１３ｃはスペーサねじ３１によって高さ方向で調節されている。 この場合、スリーブ１４の内側輪郭は、同期化部分片１３ａ，１３ｂ，１３ｃの外側輪郭に倣って形成されているので、スリーブ１４は、この同期化部分片１３ａ，１３ｂ，１３ｃに沿って摺動可能である。この場合、同期化装置１３の組み付けもしくは同期化部分片１３ａ，１３ｂ，１３ｃの接続は、家具１６の前側から実施可能であることを補足しておく。ガイド本体６ａ，６ｂ、ひいては支持体７を、図４ａにより示した位置へと動かすだけでよい。

図５ａ〜図５ｃには、同期化部分片１３ｂと１３ｃとの間の取り外し可能な接続が示されている。この場合、同期化部分片１３ａと１３ｃとの間の取り外し可能な接続はこれと同様に行われることを補足しておく。すなわち、スリーブ１４の摩擦接続的なキー３３が中間スペース３２に到達し、この中間スペースに係止するまで、スリーブ１４を同期化部分片１３ｃの方向に摺動させる。すなわち、同期化部分片１３ａ，１３ｂ，１３ｃの取り外し可能な接続は、鉛直方向で摺動可能なスリーブ１４を介して行われる。

図６ａには、支持体７の両支持体部分片７ｃ，７ｄが示されている。すなわちこの場合、第３の支持体部分片７ｃは、不変の長さｌ３を有しており、長さｌ４を調節適合させることができる第４の支持体部分片７ｄがオプションとして設けられている。したがって、支持体７は、折り畳みスライドドア２の様々な高さに適合させることができる。支持体部分片７ｃの図面において上側のアングルプレート８は、この場合、支持体部分片７ａとの接続のために用いられ、この場合、この支持体部分片７ｃと、これに接続される両アングルプレート８とは予め組み付けられている。この場合、アングルプレート８は、リベット４１を介して支持体部分片７ｃにリベット結合されている。この場合、支持体部分片７ｃの長さｌ３は、折り畳みスライドドア２の最も低い高さに合わせて選択されているので、最も低い高さの折り畳みスライドドア２では、支持体部分片７ｄは不要である。しかしながら比較的高い折り畳みスライドドア２が設けられている場合には、支持体部分片７ｄの長さｌ４を相応に適合させて、支持体部分片７ｃに接続することができる。この場合、支持体部分片７ｃの下側のアングルプレート８は、支持体部分片７ｄの上側のアングルプレート８に接続するために用いられる。この場合、これら両アングルプレート８を互いに接続させる別のアングルプレート８ａが設けられている。各アングルプレート８を支持体部分片７ｄに接続するために、支持体部分片７ｄの溝３５内で摺動可能な滑子３４がそれぞれ設けられている。これにより、支持体部分片７ｄの長さｌ４を適合させることができ、この場合さらに、アングルプレート８が支持体部分片７ｄに取り付け可能であることが保証されている。

図６ｂには、アングルプレート８と支持体部分片７ｄとの間の接続に関する断面図が示されている。滑子３４は、支持体部分片７ｄのこのために設けられた溝３５内に挿入されている。次いで、アングルプレート８が支持体部分片７ｄ上に被せ嵌められ、これにより、アングルプレート８を支持体部分片７ｄに接続するための各穴が互いに重ねられて配置されている。次いで、皿ボルト３６がこの穴内にねじ込まれ、支持体部分片７ｄとアングルプレート８との間に取り外し可能な差し込みねじ結合が形成される。さらに、支持体７もしくは支持体部分片７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄは横断面で実質的にＬ字形に形成されている、かつ／または場合によっては設けられている少なくとも１つの同期化装置１３を収容するために少なくとも１つの凹部１５を有している。したがって支持体部分片７ｄが実質的にＬ字形に形成されていることにより、平らにされた個所３９が生じ、これにより支持体部分片７ｄの組み付けは容易にされる。

図７ａには、家具壁３と装置１とが示されている。この場合、走行キャリッジレール２４の一部が見えており、支持体部分片７ａには付加的に、走行キャリッジレール２４のための接続部材３７が配置されている。この場合、接続部材３７は支持体として形成されている。ガイドシステム４ａ，４ｂのガイド５ａ，５ｂに沿った折り畳みスライドドア２の摺動を可能にするために、走行キャリッジ２３はこの接続部材３７上に送り込まれ、これにより扉２ａ，２ｂは実質的に互いに平行に向けられることになる。この場合、両支持体部分片７ｃ，７ｄは既に互いに接続されており予め組み立てられた支持体７として、両支持体部分片７ａ，７ｂに接続することができる。両支持体部分片７ｃ，７ｄの接続のためには、図６ａを起点として、支持体部分片７ｃの下側のアングルプレート８と、支持体部分片７ｄの上側のアングルプレート８とを、これらが互いに当接するまで、互いに向かって動かす。次いで、図６ａに示したようにアングルプレート８ａを右側に向かってアングルプレート８内へと挿入し、差し込みねじ結合を介して取り外し可能に互いに固定する。このような形式の接続は図９ｃにより詳しく示されている。次いで、互いに接続された両支持体部分片７ｃ，７ｄを、支持体部分片７ａ，７ｂに接続するために、支持体部分片７ｃ，７ｄを同期化装置１３の上に被せ、これにより各アングルプレート８は互いに当接する。このことは、支持体部分片７ｃ，７ｄのＬ字形の構成および平らにされた個所３９により可能である。この場合、同期化装置１３は凹部１５内に収容される。

図７ｂには、図７ａの領域Ａの詳細図が示されている。ここでは、ガイド本体６ａ，６ｂが図７ａの位置に動かされている場合には、支持体７の組み付けを家具１６の前面から実施することもできることを補足しておく。

図８ａには、支持体部分片７ｃ，７ｄが、支持体部分片７ａ，７ｂに組み付け可能な位置で示されている。このことは、図８ａの領域Ａの詳細図を示す図８ｂによっても明らかである。すなわち各支持体部分片７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄを接続するためには、アングルプレート８ａがアングルプレート８内に挿入され、これにより支持体部分片７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄもしくはアングルプレート８が差込み接続を介して互いに取り外し可能に接続されている。次いで、皿ボルト３６が、そのために設けられた穴内にねじ込まれ、これによりねじ結合も行われる。

図９ａ〜図９ｃには、取り外し可能に互いに接続された支持体部分片７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄが示されている。図９ｂには、図９ａの領域Ａのより詳細な図が示されていて、図９ｃには、アングルプレート８，８ａの間の差し込みねじ結合の詳細な図が示されている。この場合、アングルプレート８，８ａを互いに接続するために、アングルプレート８ａは、差込みコネクタ３８がアングルプレート８の対応する開口内に係合するまでアングルプレート８内に挿入される。次いで、皿ボルト３６が、アングルプレート８の各穴内にねじ込まれ、これにより差し込みねじ結合が形成される。

図１０には、家具壁３と装置１とが示されていて、この場合、選択的な構成の支持体７が形成されている。この場合、支持体７は、第１の支持体部分片７ａと第２の支持体部分片７ｂとを有している。この場合、第１の支持体部分片７ａは第１のガイドシステム４ａのガイド本体６ａに動きを伝達するように接続されていて、第２の支持体部分片７ｂは第２のガイドシステム４ｂのガイド本体６ｂに動きを伝達するように接続されている。支持体部分片７ａと支持体部分片７ｂとには、折り畳みスライドドア２を取り付けるためのそれぞれ１つのインターフェース９が配置されている。

図１１ａには、図１０と比較して、付加的に第３の支持体部分片７ｃが示されており、第３の支持体部分片は、第１の支持体部分片７ａと第２の支持体部分片７ｂとを互いに接続するために用いられる。

図１１ｂには、第３の支持体部分片７ｃが斜視図で示されており、図１１ｃには、第３の支持体部分片７ｃがインターフェース９と共に断面図で示されている。支持体部分片７ｃは、第３の同期化部分片１３ｃを収容するための凹部１５を有している。図示されたインターフェース９は、皿ボルト３６によって、支持体部分片７ｃに様々な鉛直方向位置で取り付け可能である。これは、溝３５内を摺動可能な滑子３４によって達成される。すなわち滑子３４を所望の位置へと摺動させ、次いで皿ボルト３６をインターフェース９に貫通させて滑子３４内にねじ込み、これによりインターフェース９を所望の位置に固定する。図１１ｃによれば、さらに、インターフェース９が、支持体部分片７ｃに面した側で、支持体部分片７ｃと協働する摩擦面４２を有していることがわかる。これにより、支持体部分片７ｃに対するインターフェース９の改善された取り付けが得られる。

図１２には、組み立てられた支持体７が示されており、支持体部分片７ｃは第１の支持体部分片７ａと第２の支持体部分片７ｂとを互いに接続している。

すなわち本発明による装置１では、装置１の予め組み付けられる全ての構成部品は、１２００ｍｍの最大長さを有し、８００ｍｍの最大幅を有するので、輸送するためにユーロプールパレット上に配置可能である。これに関連して、予め組み付けられる構成部品とは例えば、
第１のガイドシステム４ａと、第１のガイドシステム４ａのガイド本体６ａに接続された第１の支持体部分片７ａ、
第２のガイドシステム４ｂと、第２のガイドシステム４ｂのガイド本体６ｂに接続された第２の支持体部分片７ｂ、
図６ａに示した、リベット４１を介してアングルプレート８に予め組み付けられる支持体部分片７ｃ、
である。

装置１を家具壁３に組み付けるための本発明による方法は図２〜図９ｃにつき説明される。この場合、
第１の方法ステップにおいて、第１のガイドシステム４ａまたは第２のガイドシステム４ｂを家具壁３に取り付け、
第２の方法ステップにおいて、第１の方法ステップで家具壁３に取り付けられたガイドシステム４ａ，４ｂに対して鉛直方向の間隔２５を置いて、他方のガイドシステム４ａ，４ｂを家具壁３に取り付け、
第３の方法ステップにおいて、ガイドシステム４ａ，４ｂのガイド本体６ａ，６ｂを、支持体７を介して互いに動きを伝達するように接続し、この場合、支持体７の少なくとも２つの支持体部分片７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄを取り外し可能に接続する。

この場合、装置１は、少なくとも１つの同期化装置１３を有していてよく、少なくとも１つの同期化装置１３を、第３の方法ステップの前または後に実施される別の方法ステップで、ガイドシステム４ａ，４ｂのガイド本体６ａ，６ｂの間に配置し、この場合、少なくとも２つの同期化部分片１３ａ，１３ｂ，１３ｃを取り外し可能に接続する。この場合、好適には、支持体７と、場合によっては設けられている少なくとも１つの同期化装置１３とを、組み付けのために水平方向に動かす。

１ 装置
２ 折り畳みスライドドア
２ａ 第１の扉
２ｂ 第２の扉
３ 家具壁
４ａ 第１のガイドシステム
４ｂ 第２のガイドシステム
５ａ 第１のガイドシステムのガイド
５ｂ 第２のガイドシステムのガイド
６ａ 第１のガイドシステムのガイド本体
６ｂ 第２のガイドシステムのガイド本体
７ 支持体
７ａ 第１の支持体部分片
７ｂ 第２の支持体部分片
７ｃ 第３の支持体部分片
７ｄ 第４の支持体部分片
８ アングルプレート
８ａ アングルプレート
９ インターフェース
１１ａ ボーデンケーブル
１１ｂ ボーデンケーブル
１２ａ 掛止手段
１２ｂ 掛止手段
１３ 同期化装置
１３ａ 第１の同期化部分片
１３ｂ 第２の同期化部分片
１３ｃ 第３の同期化部分片
１４ スリーブ
１５ 凹部
１６ 家具
１７ 収容領域
１８ キッチンの構成部分
１９ 衣類保管具
２０ 家具の定置の部分
２１ 折り畳みドアヒンジ
２２ 収容スロット
２３ 走行キャリッジ
２４ 走行キャリッジレール
２５ 鉛直方向の間隔
２６，２７ 第１のガイドシステムのガイドの端部
２８，２９ 第２のガイドシステムのガイドの端部
３０ ウェブ
３１ スペーサねじ
３２ 中間スペース
３３ 摩擦接続的なキー
３４ 滑子
３５ 溝
３６ 皿ボルト
３７ 接続部材
３８ 差込みコネクタ
３９ 平らにされた個所
４０ 貫通孔
４１ リベット
４２ 摩擦面
ＫＡ 傾動軸線
ＫＭ 傾動モーメント
ＲＭ 戻し力
ｌ１ 第３の同期化部分片の長さ
ｌ２ 第１の同期化部分片と第２の同期化部分片との間の内側の幅
ｌ３ 第３の支持体部分片の長さ
ｌ４ 第４の支持体部分片の長さ

Claims (21)

1. 家具壁（３）に沿ってスライドドアまたは折り畳みスライドドア（２）をガイドするための装置（１）であって、
   前記家具壁（３）に取り付けるべき第１のガイドシステム（４ａ）と、前記第１のガイドシステム（４ａ）に対して鉛直方向の間隔（２５）を置いて前記家具壁（３）に取り付けるべき第２のガイドシステム（４ｂ）とを有していて、前記両ガイドシステム（４ａ，４ｂ）は、それぞれ少なくとも１つのガイド（５ａ，５ｂ）と、前記ガイド（５ａ，５ｂ）に摺動可能に支持されたガイド本体（６ａ，６ｂ）とを有しており、
   前記スライドドアまたは折り畳みスライドドア（２）を取り付けるべき支持体（７）を有しており、前記支持体は、前記ガイドシステム（４ａ，４ｂ）の両前記ガイド本体（６ａ，６ｂ）に、運動を伝達するように接続されている、装置（１）において、
   前記支持体（７）は、鉛直方向で少なくとも２つの支持体部分片（７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ）から組み立てられており、前記少なくとも２つの支持体部分片（７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ）は取り外し可能に接続可能であり、
   前記装置（１）は、前記支持体（７）の、もしくは前記支持体に配置された前記スライドドアまたは折り畳みスライドドア（２）の傾動軸（ＫＡ）を中心とした傾動モーメント（ＫＭ）を戻しモーメント（ＲＭ）により相殺するためのボーデンケーブル装置を有しており、
   前記ガイド本体（６ａ，６ｂ）のそれぞれは、少なくとも１つのボーデンケーブル（１１ａ，１１ｂ）のために少なくとも１つの掛止手段（１２ａ，１２ｂ）を有しており、前記ガイド本体（６ａ，６ｂ）の前記掛止手段（１２ａ，１２ｂ）は、前記支持体（７）とは別個の少なくとも１つの同期化装置（１３）を介して連結可能であって、前記少なくとも１つの同期化装置（１３）は、前記ガイド本体（６ａ，６ｂ）の前記掛止手段（１２ａ，１２ｂ）の間でトルクを伝達するように形成されている、
   ことを特徴する、家具壁（３）に沿ってスライドドアまたは折り畳みスライドドア（２）をガイドするための装置（１）。
2. 設けられた前記支持体部分片（７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ）の取り外し可能な接続は、アングルプレート（８，８ａ）を介して行われる、請求項１記載の装置（１）。
3. 前記アングルプレートは、差込みおよび／またはねじ込み接続を介して前記支持体部分片（７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ）に接続可能である、請求項２記載の装置（１）。
4. 前記支持体（７）は鉛直方向で少なくとも３つの支持体部分片（７ａ，７ｂ，７ｃ、７ｄ）から組み立てられており、第１の支持体部分片（７ａ）は、前記第１のガイドシステム（４ａ）の前記ガイド本体（６ａ）に接続されていて、第２の支持体部分片（７ｂ）は前記第２のガイドシステム（４ｂ）の前記ガイド本体（６ｂ）に接続されており、第３の支持体部分片（７ｃ）は、前記第１の支持体部分片（７ａ）と前記第２の支持体部分片（７ｂ）とを互いに接続している、請求項１から３までのいずれか１項記載の装置（１）。
5. 前記第３の支持体部分片（７ｃ）は、不変の長さ（ｌ３）を有している、請求項４記載の装置（１）。
6. 第４の支持体部分片（７ｄ）が設けられていて、前記第４の支持体部分片の長さ（ｌ４）は調節させることができる、請求項５記載の装置（１）。
7. 前記装置（１）の予め組み付けられる全ての構成部品は、１２００ｍｍの最大長さを有し、８００ｍｍの最大幅を有していて、これにより前記構成部品は輸送のためにユーロプールパレット上に配置可能である、請求項１から６までのいずれか１項記載の装置（１）。
8. 前記支持体（７）は、前記スライドドアまたは折り畳みスライドドア（２）の取り付けのために少なくとも２つのインターフェース（９）を有しており、前記少なくとも２つのインターフェース（９）は、前記支持体（７）の異なる支持体部分片（７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ）に配置されている、請求項１から７までのいずれか１項記載の装置（１）。
9. 少なくとも１つのインターフェース（９）が鉛直方向で調節可能である、請求項８記載の装置（１）。
10. 前記ボーデンケーブル装置は、互いに分離された少なくとも２つのボーデンケーブル（１１ａ，１１ｂ）を有しており、前記両ボーデンケーブル（１１ａ，１１ｂ）のうち第１のボーデンケーブル（１１ａ）は、前記第１のガイドシステム（４ａ）の前記ガイド本体（６ａ）と、前記第１のガイドシステム（４ａ）の前記ガイド（５ａ）の両端部（２６，２７）との間に配置されていて、前記第２のガイドシステム（４ｂ）に対しては接続されておらず、前記両ボーデンケーブル（１１ａ，１１ｂ）のうちの第２のボーデンケーブル（１１ｂ）は、前記第２のガイドシステム（４ｂ）の前記ガイド本体（６ｂ）と、前記第２のガイドシステム（４ｂ）の前記ガイド（５ｂ）の両端部（２８，２９）との間に配置されていて、前記第１のガイドシステム（４ａ）に対しては接続されていない、請求項１から９までのいずれか１項記載の装置（１）。
11. 前記少なくとも１つの同期化装置（１３）は、鉛直方向で少なくとも２つの同期化部分片（１３ａ，１３ｂ，１３ｃ）から組み立てられており、前記少なくとも２つの同期化部分片（１３ａ，１３ｂ，１３ｃ）は取り外し可能に接続可能である、請求項１から１０までのいずれか１項記載の装置（１）。
12. 前記同期化部分片（１３ａ，１３ｂ，１３ｃ）の取り外し可能な接続は、鉛直方向に摺動可能なスリーブ（１４）を介して行われる、請求項１１記載の装置（１）。
13. 前記同期化部分片（１３ａ，１３ｂ，１３ｃ）のうちの少なくとも１つは長さを調節させることができる、請求項１１または１２記載の装置（１）。
14. 前記支持体（７）もしくは前記支持体部分片（７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ）は横断面で実質的にＬ字形に形成されている、請求項１から１３までのいずれか１項記載の装置（１）。
15. 前記支持体（７）もしくは前記支持体部分片（７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ）は前記少なくとも１つの同期化装置（１３）を収容するために少なくとも１つの凹部（１５）を有している、請求項１から１４までのいずれか１項記載の装置（１）。
16. 少なくとも１つの家具壁（３）と、少なくとも１つのスライドドアまたは折り畳みスライドドア（２）と、請求項１から１５までのいずれか１項記載の少なくとも１つの装置（１）とを備えた家具（１６）であって、前記第１のガイドシステム（４ａ）と前記第２のガイドシステム（４ｂ）とは、前記少なくとも１つの家具壁（３）に取り付けられていて、前記少なくとも１つのスライドドアまたは折り畳みスライドドア（２）は前記支持体（７）に取り付けられている、家具（１６）。
17. キッチン（１８）の構成部分、衣類保管具（１９）の構成部分を収容するための収容領域（１７）を有している、請求項１６記載の家具（１６）。
18. 請求項１から１５までのいずれか１項記載の装置（１）を家具壁（３）に組み付けるための方法であって、
    第１の方法ステップにおいて、第１のガイドシステム（４ａ）または第２のガイドシステム（４ｂ）を前記家具壁（３）に取り付け、
    第２の方法ステップにおいて、第１の方法ステップで前記家具壁（３）に取り付けられた前記ガイドシステム（４ａ，４ｂ）に対して鉛直方向の間隔（２５）を置いて、他方のガイドシステム（４ａ，４ｂ）を前記家具壁（３）に取り付け、
    第３の方法ステップにおいて、前記ガイドシステム（４ａ，４ｂ）の前記ガイド本体（６ａ，６ｂ）を、支持体（７）を介して互いに動きを伝達するように接続し、この場合、前記支持体（７）の前記少なくとも２つの支持体部分片（７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ）を取り外し可能に接続する、
    方法。
19. 前記装置（１）は、請求項１１から１３のいずれか１項記載の少なくとも１つの同期化装置（１３）を有しており、前記少なくとも１つの同期化装置（１３）を、前記第３の方法ステップの前または後に実施される別の方法ステップで、前記ガイドシステム（４ａ，４ｂ）の前記ガイド本体（６ａ，６ｂ）の間に配置し、前記少なくとも２つの同期化部分片（１３ａ，１３ｂ，１３ｃ）を取り外し可能に接続する、請求項１８記載の方法。
20. 前記支持体（７）を、組み付けのために水平方向に動かす、請求項１８または１９記載の方法。
21. 前記支持体（７）と、前記少なくとも１つの同期化装置（１３）とを、組み付けのために水平方向に動かす、請求項１９記載の方法。

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