JP6905688B2 - 航空標識灯 - Google Patents
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Description
ここで、航空標識灯には、水平方向に広く、鉛直方向に狭い配光が要求される場合がある。この場合、水平方向に長い投光窓とすれば、水平方向に広く、鉛直方向に狭い配光を得ることができる。しかしながら、表面実装型などの発光ダイオードの配光は、ランバート配光となる。そのため、発光ダイオードから出射した光の多くを水平方向に長い投光窓から出射させることができず、全光束が不足するおそれがある。
ところが、投光窓のサイズを大きくすると上部灯体の強度が低下する。上部灯体には、航空機が乗り上げたり、誘導路などに積もった雪を除雪する除雪車の排雪板が衝突したりする場合がある。そのため、上部灯体の強度が低下すると、外部から加えられた衝撃で上部灯体が破損するおそれがある。
そこで、上部灯体の光が出射する部分の大きさを小さくしても所定の配光および全光束を得ることができる航空標識灯の開発が望まれていた。
前記第1のレンズと、前記第2のレンズと、が協働して配光を制御可能となっている。
図2は、航空標識灯1の模式断面図である。
図3は、上部灯体10の模式斜視図である。
図1〜図3に示すように、航空標識灯1には、上部灯体10、下部灯体20、光源30、レンズ40(第1のレンズの一例に相当する)、および設置部50が設けられている。
上部灯体10には、上部灯体10の内壁と外壁との間を貫通する出射口12が設けられている。出射口12は、少なくとも1つ設けることができる。この場合、複数の出射口12を、上部灯体10の中心軸10aの周りに等間隔に設ければ、航空機の操縦者がランダムな方向から航空標識灯1を見たとしても、航空標識灯1から出射した光を視認しやすくなる。出射口12の数や配置は、航空標識灯1が設置される場所などに応じて適宜変更することができる。なお、上部灯体10の中心軸10aは、航空標識灯1の中心軸1aと略重なるようにすることができる。
出射口12の、中心軸10a周りの長さ(幅寸法)は、中心軸10aの方向の長さ(高さ寸法)よりも長くなっている。例えば、出射口12の水平方向の寸法は、鉛直方向の寸法よりも長くなっている。
上部灯体10の材料は、例えば、アルミニウム合金などの金属とすることができる。ただし、上部灯体10の材料は、例示をしたものに限定されるわけではない。
下部灯体20の中央領域には凹部21が設けられている。凹部21は、下部灯体20の、上部灯体10側の面(上面)に開口している。凹部21の内部には、光源30(筐体31)が設けられる。凹部21の開口寸法は、筐体31のフランジ31aの平面寸法よりも僅かに長くなっている。そのため、凹部21の内部に、光源30を設けることで、光源30と下部灯体20との位置合わせ、ひいては、レンズ37とレンズ40との位置合わせができるようになっている。
凹部21の底面には、複数の雌ネジが設けられている。雌ネジは、上部灯体10のネジ孔に対応する位置に設けられている。
下部灯体20の材料は、例えば、アルミニウム合金などの金属とすることができる。ただし、下部灯体20の材料は、例示をしたものに限定されるわけではない。
光源30の上には、上部灯体10が設けられている。光源30と上部灯体10は、ボルトにより、凹部21の底面に設けられた雌ネジに固定されている。光源30およびレンズ40は、上部灯体10および下部灯体20から取り外し可能となっている。
筐体31は、フランジ31aおよび収納部31bを有する。
フランジ31aは、板状を呈している。フランジ31aの外周縁の近傍には、厚み方向を貫通するネジ孔が設けられている。ネジ孔は、下部灯体20に設けられた雌ネジに対応する位置に設けられている。フランジ31aの中央領域には、厚み方向を貫通する孔31a1が設けられている。孔31a1の内部には、ベース34の凸部34b、基板35、発光素子36、およびレンズ37が設けられている。
筐体31および蓋32の材料は、例えば、アルミニウム合金などの金属とすることができる。ただし、筐体31および蓋32の材料は、例示をしたものに限定されるわけではない。
図5は、発光素子36およびレンズ37の配置を例示するための模式斜視図である。
図6は、発光素子36およびレンズ37の配置を例示するための模式側面図である。
図4に示すように、発光モジュール33は、ベース34、基板35、発光素子36、レンズ37、および点灯回路38を有する。
ベース34は、フランジ34aおよび凸部34bを有する。
フランジ34aは、上部灯体10の下方に設けられている。フランジ34aは、板状を呈している。フランジ34aの外周縁の近傍には、厚み方向を貫通するネジ孔が設けられている。ネジ孔は、凹部31b1の底面の、孔31a1の周囲に設けられた雌ネジに対応する位置に設けられている。発光モジュール33は、凹部31b1の内部にネジ止めされている。
フランジ34aおよび凸部34bの材料は、例えば、アルミニウム合金などの金属とすることができる。ただし、フランジ34aおよび凸部34bの材料は、例示をしたものに限定されるわけではない。
図5に示すように、例えば、複数の発光素子36は、出射口12の幅方向に一列に並べて設けることができる。複数の発光素子36は、基板35の表面に設けられた配線パターンと電気的に接続されている。複数の発光素子36は、直列接続されている。発光素子36は、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどとすることができる。
発光素子36の形式には特に限定はない。例えば、発光素子36は、表面実装型の発光素子とすることができる。例えば、発光素子36は、COB(Chip On Board)により実装されるチップ状の発光素子とすることもできる。表面実装型の発光素子やCOBにより実装されるチップ状の発光素子とすれば、実装密度を高くすることができるので、発光モジュール33の小型化を図ることができる。
レンズ37は、1つの発光素子36に対して1つ設けられている。複数の発光素子36が並べて設けられる場合には、図5に示すように、複数のレンズ37を一体に設けることができる。レンズ37の中心軸37bに直交する方向の寸法(断面寸法)は、光の出射側になるに従い長くなっている。例えば、レンズ37の外形形状は、略円錐台状とすることができる。
レンズ37は、ガラスや透明樹脂などの透光性材料から形成することができる。
点灯回路38は、フランジ34aの、凸部34b側とは反対側に設けられている。
絶縁トランス38aは、配線やコネクタなどを介して、航空標識灯1の外部に設けられた定電流電源装置と電気的に接続されている。絶縁トランス38aは、定電流電源装置から供給された交流電圧を所定の電圧に降圧する。絶縁トランス38aは、フランジ34aの、凸部34b側とは反対側の面に固定されている。絶縁トランス38aは、例えば、フランジ34aにネジ止めすることができる。なお、定電流出力回路38bに定電圧回路などが設けられている場合には、絶縁トランス38aを省くこともできる。
その他、配線やコネクタなどを固定するための金具などを適宜設けることができる。
レンズ40は、リング状を呈している。レンズ40は、上部灯体10の内部に設けられ、一部が出射口12から露出している。レンズ40の中心軸に直交する方向の寸法(断面寸法)は、上側になるに従い短くなっている。例えば、レンズ40の外形形状は、略円錐台状とすることができる。
図7は、レンズ40の断面を例示するための模式断面図である。
図7に示すように、レンズ40の外側面40aは、凸状の曲面とすることができる。レンズ40の内側面は、第1の入射面40bと第2の入射面40cを有する。
第1の入射面40bは、内側面の上部領域に設けられている。第1の入射面40bは、凸状の曲面とすることができる。第2の入射面40cは、第1の入射面40bの下方に設けられている。第2の入射面40cは、内側面の下端の近傍に設けられている。第2の入射面40cは、凹状の曲面とすることができる。第1の入射面40bの下端と第2の入射面40cの上端は滑らかに接続されている。
なお、レンズ40の内側面が第1の入射面40bのみからなるようにしてもよい。例えば、レンズ40の内側面は、凸状の曲面とすることもできる。
すなわち、レンズ40の外側面および内側面は、凸状の曲面を含んでいる。
なお、第2の入射面40cを設ければ、路面100の上方に出射する光を増加させることができる。
レンズ40は、ガラスや透明樹脂などの透光性材料から形成することができる。
また、反射鏡を用いて、発光素子から出射した光を集光させると、航空標識灯の内部にサイズの大きな反射鏡を設ける必要がある。そのため、航空標識灯の内部構造が複雑となったり、航空標識灯のサイズが大きくなったりするおそれがある。
また、レンズ37により発光素子36から出射した光を集光させるので、発光素子36から出射した光の利用効率、あるいは航空標識灯1からの光の取り出し効率を向上させることができる。そのため、省電力化を図ることができる。また、発光素子36およびレンズ37の数を減らすことができるので、小型化や低価格化などを図ることもできる。
本実施の形態に係る発光モジュール33には、発光に関する全ての要素が設けられているので、放電ランプを備えた光源との置き換えが容易となる。そのため、放電ランプを備えた航空標識灯に設けられていた上部灯体、下部灯体、および設置部をそのまま流用することが容易となる。その結果、工期の短縮、費用の低減を図ることができる。
設置部50は、基部51、スペーサ52、および調整リング53を有する。
スペーサ52は基部51の上に設けられている。調整リング53は、スペーサ52の上に設けられている。
スペーサ52は、円環状を呈している。スペーサ52の両端部は、開口している。スペーサ52の基部51側の端部は、基部51の開口に嵌め込まれている。そのため、スペーサ52は、基部51と同芯に設けることができる。
調整リング53の上面には、雌ネジが設けられ、当該雌ネジにねじ込まれたボルトにより、下部灯体20が調整リング53の上面に固定される。
Claims (5)
- 少なくとも1つの出射口を有する上部灯体と:
前記上部灯体の内部に設けられ、一部が前記出射口から露出し、リング状を呈する第1のレンズと;
前記上部灯体の内部に設けられ、前記出射口の方向に光を出射可能な、少なくとも1つの発光素子と;
前記第1のレンズと、前記発光素子と、の間に設けられ、前記発光素子から出射した光を集光可能な第2のレンズと;
を具備し、
前記第1のレンズと、前記第2のレンズと、が協働して配光を制御可能な航空標識灯。 - 前記第1のレンズと、前記第2のレンズと、が協働することで、照射範囲の水平方向の寸法が、鉛直方向の寸法よりも長くなる請求項1記載の航空標識灯。
- 前記上部灯体の下方に設けられたフランジと;
前記フランジに設けられ、前記出射口に対向する側面を有した凸部と;
をさらに具備し、
前記発光素子、および前記第2のレンズは、前記側面に設けられている請求項1または2に記載の航空標識灯。 - 前記フランジの、前記凸部側とは反対側に設けられた点灯回路をさらに具備し、
前記フランジ、前記凸部、前記発光素子、前記第2のレンズ、および、前記点灯回路が、前記上部灯体の内部から一体に着脱可能となっている請求項1〜3のいずれか1つに記載の航空標識灯。 - 前記第1のレンズの外側面および内側面は、凸状の曲面を含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の航空標識灯。
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2018
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