JP6905261B2 - 放電装置及びそれを用いた除電装置 - Google Patents

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Description

この発明は、除電装置などに利用できる放電装置とそれを用いた除電装置に関する。
従来から、放電によって生成された正または負のイオンを利用して、処理対象を帯電させたり、除電したりするためのバータイプの放電装置が知られている。
この種の装置として、例えば特許文献1に記載された除電装置が知られている。この除電装置は、バー状の絶縁性樹脂製のケーシングを備えているが、このケーシングはその長手方向に沿って一対の側壁を所定の対向間隔を保って備えたものである。そして、上記側壁間である底面に沿って、例えば、図7に示す高電圧基板1を設けている。この高電圧基板1には高電圧電源に接続される高電圧線2と、図示しない放電電極針を起立させる電極用接点3とが形成されるとともに、上記高電圧線2と上記放電電極針とを接続する抵抗素子4が設けられている。この抵抗素子4は、一方の端子5が上記高電圧線2に接続され、他方の端子6が電極用接点3に接続され、放電電極に流れる電流を制限するためのものである。
そして、放電電極針は、上記電極用接点3で、高電圧基板1の表面と直交する方向に起立して接続され、その先端をケーシングの開口に臨ませている。
さらに、上記ケーシング内にはウレタンなどの絶縁性樹脂の充填材が充填され、上記高電圧基板1の高電圧線2から放電が発生しないようにしている。
特開2011−204694号公報
このような放電装置では、高電圧が印加される高電圧基板1が樹脂製のケーシングに収容されているため、上記高電圧基板1によって形成される電界の電気力線がケーシング外へ漏れ出てしまう。ケーシング外に漏れた電気力線は、外部に設けられている誘電体をチャージアップさせ、それが原因となって放電が発生したり、敏感な電子デバイスを破損させてしまったりすることがある。
このような電気力線の漏れを防止するためには、上記樹脂製のケーシングの代りに接地された金属製のケーシングを用いることが考えられる。
しかし、上記樹脂製のケーシングを接地された金属製のケーシングに替えた場合には、高電圧基板1と金属製のケーシングとの間の電位差が大きくなるため、その間で放電が起こりやすくなってしまう。
上記金属製のケーシング内には高電圧基板1が埋設されるように充填材を充填するが、絶縁性樹脂の充填材は、その充填過程において気泡が巻き込まれたり、小さなクラックが形成されたりすることがある。したがって、上記高電圧基板1と接地された金属製のケーシングとの距離を、樹脂製のケーシングを用いた場合と同等にしたのでは、充填材の内部に、高電圧基板1から金属製のケーシングへの放電路が形成され易くなってしまう。
このように、ケーシングの内部で放電が起これば、放電電極針に必要な電圧が印加されず、目的のイオン生成ができないことになる。また、放電によって充填材が焦げて、その絶縁性がさらに落ちてしまう。
したがって、ケーシング内に絶縁性樹脂の充填材を充填したとしても、内部放電を防止するためには、高電圧基板1と金属製のケーシングの内周面との距離を大きくしなければならない。そのため、ケーシングが大きくなってバータイプの放電装置が大型化してしまうという問題があった。
ケーシングが大きくなれば、放電装置の設置の自由度が低くなってしまう。例えば、イオンによって除電あるいは帯電させたい処理対象の前面に、十分なスペースがない場合には、この放電装置を設置できなくなる。
この発明の目的は、ケーシングの寸法を大きくしなくても、ケーシング外への電気力線の漏れがなく、しかもケーシング内での放電も防止できる放電装置を提供することである。
第1の発明は、底面と一対の側面とを有し、上記底面と対向する面に開口を有するケーシング内に、上記開口と対向する底面に沿って配置されるとともに、高電圧電源に接続される高電圧線が配線された高電圧基板と、この高電圧基板に対してほぼ直交して起立し、その先端を上記開口に臨ませた放電電極針と、上記放電電極針の基端と上記高電圧線との間を電気的に接続する抵抗素子とが収容され、上記ケーシング内に絶縁性樹脂の充填材が充填された放電装置を前提とする。
そして、上記ケーシングが接地された金属製であり、少なくとも上記高電圧基板及び上記抵抗素子の接続端子と上記ケーシングの内周面との間には、固体絶縁物が設けられるとともに、上記高電圧基板、及び上記抵抗素子の端子が上記充填材で覆われたことを特徴とする。
第2の発明は、上記固体絶縁物が、上記ケーシングの内周面に沿った形状であることを特徴とする。
第3の発明は、上記高電圧基板及び抵抗素子と上記ケーシングとの間に設けられた上記固体絶縁物を第1の固体絶縁物とするとともに、上記高電圧基板と上記放電電極針の基端との間には第2の固体絶縁物が設けられ、この第2の固体絶縁物において上記高電圧基板が設けられた側と反対側となる面に沿って、上記抵抗素子が設けられたことを特徴とする。
第4の発明は、上記第2の固体絶縁物における上記抵抗素子が設けられる側の面には、上記抵抗素子の一方の端子と上記高電圧線とを接続するための第1の接続用基板と、上記放電電極針と上記抵抗素子の他方の端子とを接続するための第2の接続用基板とが、所定の間隔を保って設けられたことを特徴とする。
第5の発明の除電装置は、上記第1〜4の発明の放電装置のいずれかを一対、組み合わせてなり、一方の放電装置の一方の側面が、他方の放電装置の他方の側面に接触して設けられるとともに、いずれか一方の放電装置の上記高電圧線には正の高電圧電源が接続され、いずれか他方の放電装置の上記高電圧線には負の高電圧電源が接続されたことを特徴とする。
なお、上記固体絶縁物は、型成形などで内部に気泡やクラックを含まないように形成され、目的の絶縁性を保った部材である。
第1の発明によれば、接地された金属製のケーシングがケーシングの外への電気力線の漏れを防止する。
しかも、ケーシング内の高電圧基板及び抵抗素子とケーシング内壁との間に介在させた固体絶縁物は予め型成形などで形成され、樹脂の充填材のように内部に気泡やクラックが形成されないものにすることができる。そのため、固体絶縁物は内部に放電路が形成されにくく、この固体絶縁物を挟んで配置される高電圧基板や放電電極針の基端と、金属製のケーシングとの間の距離をそれほど大きくしなくても、その間の絶縁性を保つことができ、内部放電を防止できる。
したがって、ケーシングの寸法が大きくなることがなく、装置の大型化を防止できる。
第2の発明では、固体絶縁物がケーシングに沿った形状なので、ケーシングの底面に沿って設けられた高電圧基板の周囲を効率的に囲むことができる。
また、金属製のケーシング内での固体絶縁物の位置決めも容易で、組み立て作業性が上がる。
第3の発明では、高電圧基板と抵抗素子との間に第2の固体絶縁物を介在させることで、抵抗素子に接続された放電電極針の基端と高電圧基板との距離を高電圧基板面と直交する方向で大きくでき、高電圧線から放電電極針への沿面放電を防止できる。
もし、高電圧基板上で、抵抗素子と放電電極針とが接続された場合には、放電電極針の基端側と高電圧線との間の放電を防止するために、高電圧基板の面上で抵抗素子の電極側の接点と高電圧線との距離を大きくしなければならない。そうなれば、高電圧基板の幅が大きくなってしまうが、この発明によれば、高電圧基板面上で放電電極針側の接点と高電圧線との距離を大きくとる必要ないので、高電圧基板の幅を大きくする必要はない。
また、高電圧基板と放電電極針の基端との間に絶縁性の高い第2の固体絶縁物を介在させたので、第2の固体絶縁物を設けない場合と比べて、高電圧基板面に直交する方向の距離をそれほど大きくしなくても、高電圧基板と放電電極針の基端との間の絶縁性を保持できる。
このように、高電圧基板の幅も、高電圧基板とケーシング内周との間の距離も、大きくする必要がないし、高電圧基板に直交する方向の寸法もそれほど大きくならない。
したがって、装置の小型化が可能になる。
第4の発明によれば、抵抗素子の一方の端子と他方の端子との沿面距離を長くでき、端子間の沿面放電を確実に防止できる。
第5の発明によれば、正のイオンと負のイオンとを、バランスよく放出できる除電装置を小型化でき、この除電装置の設置の自由度を上げることができる。
この発明の実施形態のケーシングに部品を組み込む前の状態を示す斜視図である。 実施形態のケーシングの長手方向に直交する面の断面図である。 実施形態における第2の固体絶縁物の斜視図である。 実施形態の第2の固体絶縁物を、高電圧基板に組み付けた状態の斜視図である。 実施形態の接続用基板と抵抗素子との接続状態を示した斜視図である。 実施形態の放電装置を用いた除電装置の断面図である。 従来の放電装置の高電圧基板の平面図に相当する回路図である。
図1〜5を用いて、この発明の実施形態を説明する。
この実施形態の放電装置は、図1,2に示すように、バー状の金属製ケーシングC1内に、バー状の絶縁性の樹脂製ケーシングC2を設け、その中に、複数の放電電極針7を所定間隔に起立させた高電圧基板1を設けた放電装置で、図2は、上記金属製ケーシングC1及び樹脂製ケーシングC2の長手方向に直交する断面図である。
なお、図7は従来例の高電圧基板1上の回路図であり、この実施形態の回路は、図のように平面的ではないが、高電圧線2、抵抗素子4及び電極用接点3の接続関係は同じである。そこで、この実施形態において、従来と同様の構成要素には、図7と同じ符号を用いることにする。
上記金属製ケーシングC1は、長尺の底面8の両脇に一対の側面9,10を起立させた部材で、その長手方向両端を、図示しない閉鎖部材で閉鎖して、金属製ケーシングC1をアースに接続する。
また、底面8の外側には、この放電装置を支持部材に固定する際などに利用する取り付け凹部11が、上記底面8に沿って伸びる方向に形成されている。
上記樹脂製ケーシングC2は、長尺の底面12の両脇に一対の側面13,14を起立させた部材で、上記金属製ケーシングC1の内周に沿う形状及び寸法を備えている。そして、この樹脂製ケーシングC2は、絶縁性樹脂材を用いて型成形などによって内部に気泡やクラックを含まないように形成され、目的の絶縁性を保ったこの発明の第1の固体絶縁物である。そして、上記側面13,14の内側には、後で説明する樹脂ブロック16を一対の側面13,14の中央に位置決めするための図示しない位置決め凸部が複数形成されている。
この樹脂製ケーシングC2も、その両端を固体絶縁物である図示しない閉鎖部材で閉鎖する。
また、放電電極針7は、後で詳しく説明するこの発明の第2の固体絶縁物である樹脂ブロック16上で抵抗素子4に接続され、この抵抗素子4を介して高電圧基板1に接続されている。
そして、上記樹脂製ケーシングC2の一対の側面13,14は、内部で起立した放電電極針7の基端より高く、放電電極針7の先端が突出する高さにしている。
上記高電圧基板1は、その一方の面1aに、長手方向に伸びる高電圧線2を形成した基板である。この実施形態では、上記高電圧線2を形成した一方の面1aを樹脂製ケーシングC2の底面12に対向させているが、高電圧基板1には、高電圧線2に電気的に接続可能な図示しないスルーホールを形成して、高電圧基板1の他方の面1b側との電気的導通を可能にしている。なお、このスルーホールの間隔は、上記放電電極針7の設置間隔に応じて設定されている。
そして、上記高電圧基板1の高電圧線2が、上記金属製ケーシングC1の端部に設けられた閉鎖部材を介して高電圧電源に接続される。
なお、図2中の符号15は、絶縁性樹脂の充填材である。
上記のような高電圧基板1に、所定の間隔を保って上記放電電極針7を起立させるが、放電電極針7と高電圧基板1との間には、上記樹脂ブロック16を介在させている。
上記樹脂ブロック16は、図3に示すように略直方体で、絶縁性樹脂材を用いて型成形などによって内部に気泡やクラックを含まないように形成された部材である。
上記樹脂ブロック16の底面側には、底面を開口して長手方向に貫通する基板挿入凹部17が形成され、一方の端面16aには上下に貫通する切欠き18が形成されている。
また、上面16bには、後で説明する第1,2の接続用基板19,20を位置決めするための位置決め凸部21,22が形成されている。これら位置決め凸部21,22はそれぞれ4個一組で構成されている。
このような樹脂ブロック16の基板挿入凹部17に、上記高電圧基板1を挿入し、複数の樹脂ブロック16を等間隔で高電圧基板1に取り付ける(図1参照)。このとき、高電圧線2が形成された面1aを基板挿入凹部17の開口側に位置させる。
なお、上記上面16bが、この発明の、第2の固体絶縁物である樹脂ブロック16において高電圧基板1が設けられた側と反対側となる面である。
また、高電圧基板1に形成された図示しないスルーホールを、上記切欠き18内に対応させ、そこに接続ピン23を起立させて接続し、この接続ピン23と上記高電圧線2とを接続する。
そして、接続ピン23の他方の端部を上記切欠き18から樹脂ブロック16の上面16bに突出させ、その突出部に被せるようにしてこの発明の第1の接続用基板19を設けている(図3〜5参照)。
上記第1の接続用基板19は、図4,5に示すように、四隅に、上記樹脂ブロック16の上面16b上の位置決め凸部21に一致する位置決め孔19aを備え、この位置決め孔19aに上記位置決め凸部21を嵌めている。
また、この接続用基板19は、その中央に上記接続ピン23を接続する接点19bを備えるとともに、上記抵抗素子4の一方の端子5を接続するための図示しない抵抗用接点を備えている。これら接点19bと抵抗用接点とは第1の接続用基板19内で接続されている。
一方、樹脂ブロック16の上面16b上の位置決め凸部22には、この発明の第2の接続用基板20を設けている。この接続用基板20は、四隅に、上記位置決め凸部22に一致する位置決め孔20aを備えるとともに、放電電極針7の基端を接続するための図示しない電極用接点と、上記抵抗素子4の他方の端子6を接続する図示しない抵抗用接点とを備えている。そして、これら電極用接点と抵抗用接点とは、上記接続用基板20内で接続されている。
そして、上記上面16bに間隔を保って設けられた第1,2の接続用基板19,20をまたぐように抵抗素子4を設け、この抵抗素子4の両端子5,6を各接続用基板19,20の抵抗用接点に接続し、第2の接続用基板20の電極用接点に放電電極針7を固定している。
上記のように、第1,2の接続用基板19,20を介して、抵抗素子4が放電電極針7と接続ピン23との間に接続され、接続ピン23に接続された上記高電圧基板1の高電圧線2から、放電電極針7に高電圧を印加するようにしている。
また、上記接続ピン23によって、複数の樹脂ブロック16が図1に示すように高電圧基板1に所定の間隔を保って固定されることになる。
このように、上記抵抗素子4及び放電電極針7を取り付けた複数の樹脂ブロック16が固定された高電圧基板1を、樹脂製ケーシングC2に収容し、それを金属製ケーシングC1に収容する。なお、上記樹脂ブロック16は、樹脂製ケーシングC2内で側面13,14に形成された図示しない位置決め凸部で挟まれるようにして、その位置決めがされる。
そして、樹脂製ケーシングC2の両端を固体絶縁物である図示しない閉鎖部材で閉鎖するとともに、金属製ケーシングC1の両端を図示しない金属製の閉鎖部材で閉鎖して、樹脂製ケーシングC2内に充填材15を充填すれば、図2に示す放電装置が形成される。
このとき、充填材15を、図2に示すように、上記樹脂製ケーシングC2の両側面13,14の上まで充填し、上記抵抗素子4が完全に覆われ、放電電極針7の先端が突出するようにしている。
上記充填材15は、従来の放電装置に用いたものと同じで、その充填過程で気泡などが含有される可能性がある。しかし、充填材15の周囲を囲う樹脂製ケーシングC2は、予め形成された固定絶縁物で、気泡などを含有していない。そのため、高電圧基板1や放電電極針7など、高電位となる個所と接地された金属製ケーシングC1との間の絶縁性を充填材15だけの場合と比べて高くでき、内部に放電路が形成されることを防止できる。
この実施形態では、図2に示すように、高電圧線2が形成された高電圧基板1と金属製ケーシングC1の内周面との間隔L1内に第1の固体絶縁物である樹脂製ケーシングC2が設けられているため、この間隔L1内の絶縁性が保持されて内部放電が防止できるようにしている。
もし、上記樹脂製ケーシングC2が設けられずに金属製ケーシングC1に直接充填材15を充填して、高電圧基板1から金属製ケーシングC1への放電を確実に防止するためには、高電圧基板1と金属製ケーシングC1との間隔L1を、もっと大きくしなければならない。その結果、金属製ケーシングC1のサイズが大きくなってしまうことになる。しかし、この実施形態では、金属製ケーシングC1内に上記樹脂製ケーシングC2を設けることで絶縁性を高め、金属ケーシングC1の大型化を防止している。
しかも、この実施形態の放電装置は、接地された金属製ケーシングC1内に高電圧基板1などが収容されているので、電気力線が外部に漏れて周囲に悪影響を与えることもない。
このように、この実施形態の放電装置は、大型化しないでも、電気力線の漏れも内部放電も防止できるものである。
そして、金属製ケーシングC1の寸法が小さければ、この放電装置を狭い場所にも設置することができる。つまり、放電装置の設置の自由度が上がる。
さらに、この実施形態では、上記樹脂ブロック16を用いることで、高電圧基板1の面上での高電圧線2と放電電極針7の基端側との、平面上の距離を大きくしなくても、その間の沿面放電を防止できるようにしている。
もし、図7に示すように、高電圧基板1の同一面上に、高電圧線2と電極用接点3とが設けられていた場合には、その間の沿面放電を防止するために、距離L2を大きくしなければならない。距離L2を大きくすれば、高電圧基板1の幅が大きくなってしまい、それを収容するケーシングC1も大きくなってしまう。
しかし、この実施形態では、上記したように上記電極用接点3に対応する放電電極針7の基端が、上記樹脂ブロック16の上面16b上の接続用基板20に接続されている。つまり、放電電極針7の基端が高電圧基板1の面に対して直交する方向に離れている。そのため、高電圧基板1上の距離L2を大きくする必要がなく、高電圧基板1の幅を大きくしなくてもよい。
また、上記樹脂ブロック16も、予め形成された固体絶縁物であり、気泡などを含有していないため、樹脂ブロック16内に放電路が形成される可能性はほぼない。
そして、樹脂ブロック16の表面に沿った、上記放電電極針7の基端と、高電圧基板1の高電圧線2との沿面放電路は、図4に破線で示した沿面距離x1やx2となる。この距離は、樹脂ブロック16の内部を通る、放電電極針7の基端と高電圧基板1の面1a側の高電圧線2との直線距離よりも長くなる。特に、この実施形態では、高電圧線2を形成した面1aを樹脂ブロック16の底面と面一にしないで、底面から浮かせた位置に形成された基板挿入凹部17に挿入している。このようにすることで、上記距離x1がより長くなるようにしている。
したがって、樹脂ブロック16の上面16b上で抵抗素子4に接続された放電電極針7の基端と高電圧線2との直線距離や沿面距離を大きくするために、金属製ケーシングC1の側面の高さ方向の寸法を大きくする必要もない。
言い換えれば、この実施形態では、樹脂ブロック16の高さ方向の寸法をそれほど大きくしなくても、樹脂ブロック16の表面に沿った上記沿面距離x1やx2を保つことができ、放電電極針7と高電圧線2との間の沿面放電を防止できることになる。もちろん、樹脂ブロック16の内部に放電路が形成される内部放電も防止できる。
したがって、金属製ケーシングC1の幅方向の寸法とともに、側面の高さ方向、すなわち幅に直交する方向の寸法も大きくしなくても、高電圧線2と電極用接点3、すなわち放電電極針7の基端との間の放電を防止できる。
このように金属製ケーシングC1が小型化可能であれば、放電電極針7の先端を処理対象に対向させて設置する場合にも、この放電装置の設置スペースが小さくても足り、設置の自由度が上がる。
また、上記樹脂ブロック16の上面16bにおいて、第1,2の接続用基板19,20を、間隔を保って設けているため、これらに架け渡した抵抗素子4の両端子5,6間の沿面距離を長くでき、この間での沿面放電も防止できる。
なお、この放電装置の高電圧線2には、金属製ケーシングC1の端部に設けた図示しない閉鎖部材を介して高電圧を印加するようにしているが、上記高電圧線2に、例えば、正の直流高電圧を印加すれば正のイオンが生成され、負の直流高電圧を印加すれば負のイオンが生成され、それぞれ帯電装置として用いることができる。また、上記高電圧線2に交番電圧を印加すれば、正のイオンと負のイオンとが交互に生成される除電装置として用いることもできる。
また、金属製ケーシングC1は、その底面8の外側に取り付け凹部11を備えている。この取り付け凹部11をこの凹部に対応した図示していない固定用レールに嵌め合わせれば、必要な場所に固定することができる。
さらに、図6に示すように、一対のケーシングC1,C1をセットにして、図示しない一対の固定用レールに取り付ければ、両放電装置の金属製ケーシングC1,C1の側面の高さを合わせ、放電電極針7の先端位置を揃えることも簡単にできる。
そして、一対の放電装置を組み合わせ、一方の高電圧線2に正の高電圧を印加し、他方の高電圧線2に負の高電圧を印加すれば、正イオンと負のイオンとを同時に生成させて直流の除電装置として用いることができる。その際、上記取り付け凹部11を利用して一対の金属製ケーシングC1,C1の側面高さを揃えれば、ケーシング内に設けられた放電電極針7の先端位置を揃えることができ、除電対象に向けて正のイオンと負のイオンとをバランスよく放射することができる。
以上のように、第1の固体絶縁物として樹脂製ケーシングC2を用いることによって、接地された金属製ケーシングC1を大型化しなくても、外部に電気力線の漏れも、内部放電も防止できる放電装置が実現する。
さらに、上記樹脂ブロック16を用いることによって、樹脂製ケーシングC2内での放電を防止しながら、充填材15のみを充填した場合と比べて、樹脂製ケーシングC2及び金属製ケーシングC1の寸法を小さくすることができ、この放電装置を帯電装置または除電装置として用いる際の設置の自由度が上がる。
なお、上記実施形態では、樹脂ブロック16を設けることによって、高電圧基板1と放電電極針7の基端側との放電も防止できるようにしているが、高電圧基板1などから金属製ケーシングC1への放電を防止するためには、上記樹脂製ケーシングC1が設けられればよく、上記樹脂ブロック16は必須ではない。
また、第1の固体絶縁物は、高電圧基板1及び抵抗素子4の周囲と金属製ケーシングC1の内周との間に介在して、その間の絶縁性が保たれるものであれば、上記樹脂製ケーシングC2のような形状に限らない。
例えば、複数の部材を組み合わせて高電圧基板1及び抵抗素子4を囲むようにしてもよいし、固体絶縁物と上記金属製ケーシングC1との間に隙間が形成されるような形状でも、その隙間に充填材15が充填されればよい。
接地スペースが小さい個所に設置可能なバー状の帯電又は放電装置として利用可能である。
C1 金属製ケーシング
C2 (第1の固体絶縁物)樹脂製ケーシング
1 高電圧基板
2 高電圧線
4 抵抗素子
5,6 (抵抗素子の)端子
7 放電電極針
8 (ケーシングの)底面
9,10 (ケーシングの)側面
15 充填材
16 (第2の固体絶縁物)樹脂ブロック
16b (高電圧基板と反対側の面)上面
19 (第1の)接続用基板
20 (第2の)接続用基板

Claims (5)

  1. 底面と一対の側面とを有し、上記底面と対向する面に開口を有するケーシング内に、
    上記開口と対向する底面に沿って配置されるとともに、高電圧電源に接続される高電圧線が配線された高電圧基板と、
    この高電圧基板に対してほぼ直交して起立し、その先端を上記開口に臨ませた放電電極針と、
    上記放電電極針の基端と上記高電圧線との間を電気的に接続する抵抗素子とが収容され、
    上記ケーシング内に絶縁性樹脂の充填材が充填された放電装置において、
    上記ケーシングが接地された金属製であり、
    少なくとも上記高電圧基板及び上記抵抗素子の接続端子と上記ケーシングの内周面との間には、固体絶縁物が設けられるとともに、
    上記高電圧基板、上記抵抗素子の接続端子及び上記固体絶縁物が上記充填材で覆われた放電装置。
  2. 上記固体絶縁物は、
    上記ケーシングの内周面に沿った形状である請求項1に記載の放電装置。
  3. 上記高電圧基板及び抵抗素子と上記ケーシングとの間に設けられた上記固体絶縁物を第1の固体絶縁物とするとともに、
    上記高電圧基板と上記放電電極針の基端との間には第2の固体絶縁物が設けられ、
    この第2の固体絶縁物において上記高電圧基板が設けられた側と反対側となる面に沿って、上記抵抗素子が設けられた請求項1または2に記載の放電装置。
  4. 上記第2の固体絶縁物における上記抵抗素子が設けられる側の面には、
    上記抵抗素子の一方の端子と上記高電圧線とを接続するための第1の接続用基板と、
    上記放電電極針と上記抵抗素子の他方の端子とを接続するための第2の接続用基板とが、
    所定の間隔を保って設けられた請求項3に記載の放電装置。
  5. 上記請求項1〜4のいずれかに記載の放電装置を一対、組み合わせてなる除電装置であって、
    一方の放電装置の一方の側面が、他方の放電装置の他方の側面に接触して設けられるとともに、
    いずれか一方の放電装置の上記高電圧線には正の高電圧電源が接続され、いずれか他方の放電装置の上記高電圧線には負の高電圧電源が接続された除電装置。
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