JP6904236B2 - ポリカーボネート樹脂用着色防止剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂用着色防止剤、該着色防止剤を配合してなるポリカーボネート樹脂組成物、及び成形体に関する。
ポリカーボネート樹脂は、透明性、機械的性質、熱的性質、電気的性質及び耐候性等に優れ、OA機器、電気・電子機器、自動車部品等幅広く利用され、その特性を活かして導光板、レンズ、光ファイバー等の光学成形体に使用されている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂は成形温度が高いため成形体が着色し易く、光学成形体においては光学性能に悪影響を及ぼす可能性が考えられた。このような問題を解決する手段として、例えば、特許文献1にはポリアルキレングリコール誘導体が提案されており、色相が良好なポリカーボネート樹脂組成物及びそれからなる成形体が示されている。
さらに、特許文献2には、着色防止剤としてポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコールが提案されており、この着色防止剤を使用すると、透明性が高く、黄変のない光透過性に優れたポリカーボネート樹脂組成物及びそれからなる成形体が得られる。さらに、特許文献3には、着色防止剤としてポリオキシテトラメチレンポリオキシプロピレングリコールが提案されており、この着色防止剤を使用すると、高温で成形加工した場合でも色相に優れたポリカーボネート樹脂組成物及びそれからなる成形体が得られる。
このように、ある程度は改善されてきたが、近年、複写機、ファックス等のOA機器、電気・電子機器等の高機能化に伴い、これらに使用される部品の形状が複雑化し、従来と比較して高温で成形加工することが求められている。高温で成形加工するとポリカーボネート樹脂が着色し黄色度が大きくなるため、前述した着色防止剤の添加量を増量して改良することが考えられている。しかしながら、着色防止剤の添加量を増やすと、成形体に悪影響を与え流れ模様やひび割れなどの成形不良を起こし成型加工性が低下する、長時間経過すると成形体から着色防止剤がブリードし機器類を汚染する可能性があった。
したがって、成形加工性に優れ、ポリカーボネート樹脂の着色を抑制するとともに、添加量が多い場合でも着色防止剤のブリードが少ないポリカーボネート樹脂用着色防止剤が求められている。
特開2008−163070号公報 特許第5613178号公報 特許第5801516号公報
本発明の課題は、ポリカーボネート樹脂の着色を抑制するとともに、添加量が多い場合でも成形加工性に優れ、着色防止剤のブリードを抑制するポリカーボネート樹脂用着色防止剤、ポリカーボネート樹脂組成物および該ポリカーボネート樹脂組成物からなる成形体を提供することにある。
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、オキシプロピレン基及びオキシエチレン基の2種類のオキシアルキレン基を有し、片末端が炭素鎖12〜24のアルケニル基であるポリカーボネート樹脂用着色防止剤が上記の課題を解決することの知見を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の〔1〕〜〔3〕である。
〔1〕下記式(I)で表されるポリアルキレングリコール誘導体からなるポリカーボネート樹脂用着色防止剤。
RO(CHCH(CH)O)/(CHCHO)H ・・・式(I)
(lはオキシプロピレン基の平均付加モル数であって1〜40を示す。mはオキシエチレン基の平均付加モル数であって1〜20を示す。l/(l+m)は0.3〜0.9あり、m/(l+m)は0.1〜0.7である。オキシアルキレン基の付加状態は、ランダム状である。Rは炭素数12〜24のアルケニル基である。)
〔2〕ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、前記〔1〕に記載のポリカーボネート樹脂用着色防止剤を0.01〜10.0質量部を配合してなるポリカーボネート樹脂組成物。
〔3〕前記〔2〕に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成型してなる成形体。
本発明により、ポリカーボネート樹脂の着色を抑制するとともに、添加量が多い場合でも成形加工性に優れ、着色防止剤のブリードが少ないポリカーボネート樹脂用着色防止剤、ポリカーボネート樹脂組成物および該ポリカーボネート樹脂組成物からなる成形体を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の一態様であるポリカーボネート樹脂用着色防止剤は、下記式(I)で示される化合物からなり、オキシプロピレン基及びオキシエチレン基の2種類のオキシアルキレン基と炭素鎖12〜24のアルケニル基を有している。
RO(CHCH(CH)O)/(CHCHO)H ・・・式(I)
(lはオキシプロピレン基の平均付加モル数であって1〜40を示す。mはオキシエチレン基の平均付加モル数であって1〜20を示す。l/(l+m)は0.3〜0.9あり、m/(l+m)は0.1〜0.7である。オキシアルキレン基の付加状態は、ランダム状である。Rは炭素数12〜24のアルケニル基である。)
ポリカーボネート樹脂用着色防止剤は、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基の2種類のオキシアルキレン基と炭素数12〜24のアルケニル基が必須である。オキシアルキレンと炭素数12〜24のアルケニル基とが混在することにより、適度な滑り性を発揮して、ポリカーボネート樹脂中に均一に分散するとして成形加工性およびブリード性を向上させている。また、不飽和脂肪鎖が存在することにより、加熱したポリカーボネート中に発生したラジカルを不飽和部位がトラップすることで、着色を防止することができる。
式(I)において、lは炭素数3のオキシアルキレン基の平均付加モル数を示し1〜40であり、好ましくは10〜40である。mは炭素数2のオキシアルキレン基の平均付加モル数を示し1〜20であり、好ましくは5〜20である。アルケニル基の炭素鎖は12〜24であり、好ましくは16〜20である。また、2種類のオキシアルキレン基の付加状態は、ランダム状である。
l/(l+m)は0.3〜0.9であり、好ましくは0.4〜0.8であり、より好ましくは0.5〜0.8である。l/(l+m)が0.3より小さいとオキシプロピレン基の割合が小さくなり、成形加工性が低下する。l/(l+m)が0.9より大きいと、オキシプロピレン基が立体的に嵩高いため、ポリカーボネート樹脂のような配向性の高い樹脂中に混在し続けることが難しくブリード性が低下する。
m/(l+m)は0.1〜0.7であり、好ましくは0.2〜0.6であり、より好ましくは0.2〜0.5である。m/(l+m)が0.1より小さいとオキシエチレン基の割合が少なくなり、成形加工性が低下する。m/(l+m)が0.7より大きいとオキシエチレン基の割合が大きいため、ポリカーボネート樹脂中の疎水性の強い構造と馴染まずにブリード性が低下する。
アルケニル基の炭素数は12〜24であり、好ましくは16〜20であり、より好ましくは18である。炭素数が12より小さいとポリカーボネート樹脂との相溶性が低下し、ポリカーボネート樹脂中の疎水性の強い構造と馴染まずにブリード性が低下する。炭素数が24より大きいとポリカーボネート樹脂用着色防止剤の結晶性が高くなり液状とならないため取り扱い難くなる。
上記アルケニル基の原料としては、ドデセノール、トリデセノール、テトラデセノール、ペンタデセノール、へキサデセノール、ペンタデセノール、ヘキサデセノール、ヘプタデセノール、オクタデセノール、ノナデセノール、エイセノール、ドコセノール、テトラコセノール等の直鎖アルケノールが挙げられる。
式(I)で示される化合物の数平均分子量は、500〜4,000であり、好ましくは1,000〜4,000である。数平均分子量が500より大きいと成型時にガス発生量が少なくなり、ガスによる成型不良、例えば、未充填、ガスやけ、転写不良を発生する可能性が低くなる。また、数平均分子量が4,000より小さくなるとポリカーボネート樹脂との相溶性が良くなり、着色抑制、濁り抑制、成形加工性およびブリード性を向上させる効果がより発揮される。
式(I)で示される化合物は、公知の方法で製造することができる。例えば、ルイス酸触媒の存在下、1価の高級アルコールにプロピレンオキシド、エチレンオキシドをランダムに付加重合させることにより得られる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物において、ポリカーボネート樹脂用着色防止剤の配合量は、0.001〜10.0質量部(ポリカーボネート樹脂100質量部に対して)でありポリカーボネート樹脂への相溶性の点から、0.001〜5.0質量部であることが好ましく、0.01〜1.0質量部であることがさらに好ましい。配合量が0.001より大きいと着色抑制効果がより発揮され、20.0より小さいとポリカーボネート樹脂との相溶性がより良くなる。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂としては、2価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネートが好ましい。2価フェノールとカーボネート前駆体との反応は、溶液法あるいは溶融法等があり、具体的には2価フェノールとホスゲンの反応、2価フェノールとジフェニルカーボネート等とのエステル交換反応等が挙げられる。
2価フェノールとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、4,4'−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。この他、2価フェノールとして、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール等が挙げられる。これらの2価フェノールは、それぞれ単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。特に好ましい2価フェノールは、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン系、特にビスフェノールAを主原料としたものである。
カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエステル、ハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、2価フェノールのジハロホルメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等である。
ポリカーボネートは、分岐構造を有していてもよく、分岐剤としては、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α',α''−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、フロログリシン、トリメリット酸、イサチンビス(o−クレゾール)等が挙げられる。また、分子量の調節のためには、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−クミルフェノール等が用いられる。
ポリカーボネートは、ポリカーボネートが100質量%だけでなく、ポリカーボネートと他のポリカーボネート樹脂を混ぜ合わせた、いわゆるポリマーアロイでも良い。このようなポリマーアロイとしては、例えば、ポリカーボネート/ABS樹脂、ポリカーボネート/AS樹脂、ポリカーボネート/ゴム系高分子化合物、ポリカーボネート/ABS樹脂/ゴム系高分子化合物、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート/ASA樹脂、ポリカーボネート/AES樹脂等が挙げられる。この場合のポリカーボネート以外のポリカーボネート樹脂の割合は、ポリマーアロイ中、好ましくは40質量%以下である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法は、特に制限はなく、従来公知の任意の、樹脂組成物の製造方法を採用することが出来る。
具体的には例えば、ポリカーボネート樹脂と前記式(I)のポリカーボネート樹脂用着色防止剤、必要に応じて他の着色防止剤を、タンブラーやヘンシェルミキサ−等の各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダー等で溶融混練する方法が挙げられる。
また各成分を予め混合せずに、又は一部の成分のみ予め混合して、フィーダーを用いて押出機に供給し溶融混練して、ポリカーボネート樹脂組成物を製造してもよい。更には、一部の成分を予め混合し押出機に供給して溶融混練することで得られるポリカーボネート樹脂組成物をマスターバッチとし、再度、他の成分と混合し溶融混練することによってポリカーボネート樹脂組成物を製造することもできる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて更に、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、トリアジン環含有化合物、金属水酸化物、リン酸エステル系難燃剤、縮合リン酸エステル系難燃剤、ホスフェート系難燃剤、無機リン系難燃剤、(ポリ)リン酸塩系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、シリコン系難燃剤、酸化アンチモン、無機系難燃助剤、有機系難燃助剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、可塑剤、離型剤、相溶化剤、発泡剤、光吸収性色素、顔料、染料、加工助剤、金属不活性化剤、無機微粒子、抗菌剤、防黴剤、充填剤、フィラー等を使用することができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、成形することにより、透明性、成形加工性に優れた成形体を得ることができる。成形方法としては、特に限定されるものではなく、押出加工、カレンダー加工、射出成形、ロール、圧縮成形、ブロー成形、回転成形等が挙げられ、樹脂板、シート、フィルム、ボトル、繊維、異形品等の種々の形状の成形品が製造できる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物から得られる成形体としては、複写機、ファックス、テレビ、ラジオ、テープレコーダー、ビデオデッキ、パソコン、プリンター、電話機、情報端末機、冷蔵庫、電子レンジ等のOA機器、家庭電化製品、電気・電子機器等の各種用途に使用される。
以下で実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
[製造例1]
攪拌装置、温度計および圧力ゲージを備えた5リットル容のオートクレーブに、オレイルアルコール402.7g(1.50モル)、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体29.2gを入れ、系内を窒素ガスにて置換した後、プロピレンオキシド1910.8g(32.9モル)とエチレンオキシド603.5g(13.7モル)の混合物を、温度50℃で13.5時間かけて圧入し、さらに0.5時間反応を継続した。その後、オートクレーブより生成物を取り出し、水酸化ナトリウムで中和してpH6〜7とし、窒素をバブリングしながら110℃まで加温後、4kPa以下、110℃で2時間脱水を行った。さらに脱水後生成した塩を濾別し、表1の化合物A−1を得た。
[比較製造例1]
製造例1と同様の手法により、l、mが表1に示した比率となるようにして合成を行い、化合物A’−1を得た。
[比較製造例2]
オレイルアルコールを用いずに、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの混合物を仕込み、製造例1と同様の手法により、オキシアルキレン基のモル比が表1に示した比率になるように合成を行い、化合物A’-2を得た。
[実施例1]
[試験フィルムの作製]
ポリカーボネート樹脂(ACROS ORGANICS製)50gと製造例1で合成した化合物A0.5g(ポリカーボネート樹脂100質量部に対して1質量部)を1Lメスフラスコへ入れ、ジクロロメタンを標線まで加えた。得られた溶液を1時間ほど室温で放置しポリカーボネート樹脂および化合物Aを溶解させた後、この溶液を4mLホールピペットでシャーレ(直径:60mm)に入れ、30分間室温で乾燥させた。乾燥後、シャーレからポリカーボネート樹脂をはがし取ることにより、厚さ50μmのフィルムを得た。
[黄色度(Y.I.)の測定]
得られたフィルムの黄色度(Y.I.)を分光測色計(LM−2500c、KONICAMINOLTA製)により3回測定し、その平均値をフィルムのY.I.とした。
[濁り度(HAZE)の測定]
得られたフィルムの濁り度(Haze)をHazeMeter(NDH 4000、NUPPON DENSHOKU製)により3回測定し、その平均値をフィルムのHazeとした。
[成形加工性の評価]
得られたフィルムをステンレス丸棒(Φ0.1mm×100mm)の側面に沿って180度折り曲げる作業を繰り返し行い、50回ごとにフィルムのひび割れの有無を確認した。例えば、折り曲げ50回でひび割れが確認されず、100回でひび割れが確認された場合は、成型加工性の評価は100(回数)とする。3回測定し、その平均値をフィルムの成型加工性(回数)とした。
[ブリード性の評価]
得られたフィルムを、温度50℃で1日放置した後、目視で表面状態の観察をした。その後、さらに10日放置し表面状態を同様に観察した。
○:浸み出しなし、△:わずかに浸み出しあり、×:浸み出しあり
[比較例1および2]
実施例1と同様の方法で、化合物A’−1及びA’−2を用いてキャストフィルムを作製して、Y.I.の測定、Hazeの測定、成形加工性の評価、ブリード性の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006904236
Figure 0006904236
比較例1のポリカーボネート樹脂用着色防止剤を添加したポリカーボネート樹脂成形体は、ポリカーボネート樹脂用着色防止剤のl/(l+m)およびm/(l+m)が本発明の範囲を外れるため、成形加工性およびブリード性ともに低かった。
実施例1と比較例2の比較により、本発明のポリカーボネート樹脂用着色防止剤を添加したポリカーボネート樹脂成形体は、成形加工性及びブリード性を低下させることがなく、かつポリカーボネート樹脂の着色や濁りを抑制していることがわかる。


Claims (3)

  1. 下記一般式(I)で表されるポリアルキレングリコール誘導体からなるポリカーボネート樹脂用着色防止剤。
    RO(CHCH(CH)O)/(CHCHO)H ・・・式(I)
    (lはオキシプロピレン基の平均付加モル数であって1〜40を示す。mはオキシエチレン基の平均付加モル数であって1〜20を示す。l/(l+m)は0.50.8であり、m/(l+m)は0.20.5である。オキシアルキレン基の付加状態は、ランダム状である。Rは炭素数12〜24のアルケニル基である。)
  2. ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂用着色防止剤を0.01〜10.0質量部を配合してなるポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 請求項2に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成型してなる成形体。
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