JP5422444B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および成形体 - Google Patents
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加えて、これらのハロゲン系難燃剤及びリン系難燃剤は、製品の廃棄、回収時に環境汚染を惹起する可能性があるため、近年ではこれらの難燃剤を使用することなく難燃化することが望まれている。
たとえば、特許文献1には、トルエンスルホン酸ナトリウム塩に代表される単量体芳香族スルホン酸の金属塩が提案され、特許文献2には、単量体の芳香族スルホンスルホン酸の金属塩が提案されている。
しかしながら、このような金属塩化合物によって得られる難燃効果は、限定的であり、未だ満足のいくレベルの難燃性を得ることはできなかった。また、高い難燃効果を得ようと添加量を多くしても、効果が上がらないばかりか、かえって難燃性が悪化するという問題点を有していた。
そこで、特許文献3では、芳香族スルホンスルホン酸塩と芳香族スルホン酸塩、任意選択でシロキサンオリゴマーを配合した難燃性ポリカーボネート樹脂組成物が提案されているが、このような組合わせによって発現する難燃効果も依然として限定的であった。
(特許文献3〜5参照)。
しかしながら、これらホスファゼン系難燃剤と他の難燃剤と併用する場合、その組み合わせによっては、ポリカーボネート樹脂の透明性が低下させやすいという問題があり、特に成形時、樹脂組成物が成形機シリンダーに長い時間滞留したような場合、あるいは厚肉成形の場合には、白濁が起こり、ヘイズが低下し、成形品の透明性が低下という課題を有していた。
したがって、これらの特長を生かして、テレビや各種大型フラットディスプレイの枠体、コンピューター、ノートブック型パソコン、携帯電話、プリンター、複写機等のOA・情報機器等の部品として幅広く使用することができる。
[1.概要]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、(i)界面重合法により製造された直鎖状芳香族ポリカーボネート(A1)30〜70質量%と、(ii)エステル交換法により製造された分岐状芳香族ポリカーボネート(A2)70〜30質量%を含有する芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、フェノキシホスファゼン系難燃剤(B)を3〜8質量部、芳香族スルホンスルホン酸アルカリまたはアルカリ土類金属塩(C)を0.05〜0.3質量部含有することを特徴とする。
[2.芳香族ポリカーボネート樹脂(A)]
(i)界面重合法による直鎖状ポリカーボネート(A1)
本発明に使用される(i)界面重合法により製造された直鎖状ポリカーボネート(A1)は、芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンから公知の方法、例えば、特開2001−316467号公報等に記載の方法により製造された芳香族ポリカーボネート樹脂である。
芳香族ポリカーボネートの製造原料の一つである芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシジフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は、単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物のなかでは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「ビスフェノールA」とも言い、「BPA」と略記することもある。)が特に好ましい。
本発明に使用される(ii)エステル交換法により製造された分岐状ポリカーボネート(A2)は、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを原料とし、エステル交換触媒の存在下、溶融重縮合させることにより得ることができる。原料の芳香族ジヒドロキシ化合物としては、上記界面法による芳香族ポリカーボネートの製造原料として例示した芳香族ジヒドロキシ化合物と同じ化合物を挙げることが出来、好ましくは、ビスフェノールAである。
エステル交換法により製造される分岐状ポリカーボネート(A2)の原料の他の一つである炭酸ジエステルの代表的な例としては、例えば、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等に代表される置換ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート等に代表されるジアルキルカーボネートが挙げられる。これらの炭酸ジエステルは、単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。これらのなかでも、ジフェニルカーボネート(以下、「DPC」と略記することもある。)、置換ジフェニルカーボネートが好ましい。
エステル交換法により芳香族分岐状ポリカーボネート(A2)を製造する際には、触媒が使用される。本発明の芳香族ポリカーボネート製造方法においては、触媒種に制限はないが、一般的にはアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物又はアミン系化合物等の塩基性化合物が使用されるが、中でもアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が特に好ましい。これらは、1種類で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
なお、多段工程で重合槽を複数用いる場合の実際の触媒量の自動制御は、触媒の供給量を連続的に自動制御することが好ましく、その場合は、第1重合槽の滞留時間の1/3以内に測定及び制御が完了していることが必要である。
構造粘性指数Nが高いことは、ポリカーボネート樹脂が分岐鎖を有することを意味し、このように構造粘性指数Nが高いポリカーボネート樹脂を含有することにより、ポリカーボネート樹脂組成物の燃焼時の滴下を抑制し、難燃性を向上させることができる。
この式から分かるように、粘度挙動が大きく異なる低剪断領域におけるγとηaからN値を評価することもできる。例えば、γ=12.16sec−1及びγ=24.32sec−1でのηaからN値を決定することができる。
本発明において用いられるフェノキシホスファゼン系難燃剤(B)は、分子中に−P=N−結合を有する有機化合物、好ましくは、下記一般式(1)で表される環状ホスファゼン化合物、下記一般式(2)で表される鎖状ホスファゼン化合物、ならびに、下記一般式(1)及び下記一般式(2)からなる群より選択される少なくとも一種のホスファゼン化合物が架橋基によって架橋されてなる架橋ホスファゼン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である。架橋ホスファゼン化合物としては、下記一般式(3)で表される架橋基によって架橋されてなるものが難燃性の点から好ましい。
フェノキシホスファゼン系難燃剤(B)は難燃化効果が高く、特に後述の芳香族スルホンスルホン酸金属塩(C)と併用することにより、少ない含有量でも優れた難燃性を発揮することができるため、難燃剤の配合によって起こり得る機械的強度の低下やガスの発生を抑制することができる。
また、架橋ホスファゼン化合物としては、一般式(1)においてR1がフェニル基である環状フェノキシホスファゼン化合物が上記一般式(3)で表される架橋基によって架橋されてなる架橋フェノキシホスファゼン化合物又は、上記一般式(2)においてR1がフェニル基である鎖状フェノキシホスファゼン化合物が上記一般式(3)で表される架橋基によって架橋されてなる架橋フェノキシホスファゼン化合物が難燃性の点から好ましく、環状フェノキシホスファゼン化合物が上記一般式(3)で表される架橋基によって架橋されてなる架橋フェノキシホスファゼン化合物がより好ましい。
また、架橋フェノキシホスファゼン化合物中のフェニレン基の含有量は、一般式(1)で表される環状ホスファゼン化合物及び/又は一般式(2)で表される鎖状フェノキシホスファゼン化合物中の全フェニル基及びフェニレン基数を基準として、通常50〜99.9%、好ましくは70〜90%である。また、該架橋フェノキシホスファゼン化合物は、その分子内にフリーの水酸基を有しない化合物であることが特に好ましい。
本発明において、芳香族スルホン酸金属塩として、芳香族スルホンのスルホン酸アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩(C)を使用する。上記フェノキシホスファゼン(B)の難燃性をさらに改良するための難燃剤として機能し、ポリカーボネート樹脂と混合した場合の熱安定性の点でも優れている。
なお、芳香族スルホンスルホン酸金属塩(C)は、2個の芳香族環がスルホン基によって結合したものであって、片方または両方の芳香族環は縮合芳香族環であってもよい。また、芳香族環は、置換基を有さないか、或いは置換基として炭素数1〜4のアルキル基のみを有するものが好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、離型剤として多価アルコールと脂肪族カルボン酸とのフルエステル(D)を含有することが好ましい。
多価アルコールと脂肪族カルボン酸とのフルエステル(D)は、好ましくは3〜6価である炭素数3〜10の脂肪族多価アルコールと炭素数10〜19の脂肪族カルボン酸とのフルエステルが好ましい。
(D)成分のエステルを形成するための好ましい上記多価脂肪族アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、メソエリスリトール、ペンチトース、ヘキシトール、ソルビトールなどが挙げられ、好ましくはグリセリン、ペンタエリスリトール、特にはペンタエリスリトールである。
エステルとしては、グリセリントリステアリレート、ペンタエリスリトールテトラステアリレートが好適に用いられ、特にはペンタエリスリトールテトラステアリレートが好ましい。
なお、(D)成分は、それを構成する脂肪族カルボン酸や多価脂肪族アルコールが異なるエステル化物や、エステル化率の異なるエステル化物の2種以上を併用してもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、上述した成分に加えて、更に他の樹脂、各種の樹脂添加剤などを用いてもよい。
他の樹脂としては、具体的には例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合樹脂(ABS)などが挙げられる。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、更に、溶融加工時や、高温下での長期間使用時等に生ずる黄変抑制、更に機械的強度低下抑制等の目的で、熱安定剤や酸化防止剤を含有することが好ましい。
熱安定剤や酸化防止剤は、従来公知の任意のものを使用でき、熱安定剤としては中でもリン系化合物が、そして酸化防止剤としてはフェノール化合物が好ましく、これらは併用してもよい。リン系化合物は一般的に、ポリカーボネート樹脂を溶融混練する際、高温下での滞留安定性や樹脂成形体使用時の耐熱安定性向上に有効であり、フェノール化合物は一般的に、耐熱老化性等の、ポリカーボネート樹脂成形体使用時の耐熱安定性に効果が高い。またリン系化合物とフェノール化合物を併用することによって、着色性の改良効果が一段と向上する。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を製造するには、上記した各成分(A1)および(A2)、(B)〜(D)、必要または所望により添加されるその他成分を、同時に又は逐次、直接ポリカーボネートに混合又は混練すればよい。
具体例を挙げると、上記各成分、並びに必要に応じて配合されるその他の成分を、例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ドラムタンブラー、単軸又は二軸スクリュー押出機、コニーダー等を使用して溶融混練する方法等が挙げられる。なお、溶融混練の温度は特に制限されないが、通常240〜320℃の範囲である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ペレタイズしたペレットを各種の成形法で成形して成形品を製造することができる。またペレットを経由せずに、押出機で溶融混練された樹脂を直接、シートやフィルム、異型押出成形品、ブロー成形品あるいは射出成形品等にすることもできる。
本発明に係るポリカーボネート樹脂組成物は、各種成形品の成形材料として使用できる。成形品の形状、模様、色彩、寸法などに制限はなく、その用途に応じて任意に設定すればよい。適用できる成形方法は、熱可塑性樹脂の成形に適用できる方法をそのまま適用することが出来、射出成形法、押出成形法、中空成形法、回転成形法、圧縮成形法、差圧成形法、トランスファー成形法などが挙げられる。
なお、以下の実施例、比較例において部及び%は、特に断りがない限り、質量部及び質量%を意味する。
使用した原材料は、以下のとおりである。
[原材料]
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂(ポリ−4,4−イソプロピリデンジフェニルカーボネート)
(A1)界面重合法により得られた直鎖状芳香族ポリカーボネート樹脂
(A1−1):
三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ユーピロン(登録商標)H−4000N」
粘度平均分子量16,000
(A1−2):
三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ユーピロン(登録商標)E−2000N」
粘度平均分子量26,000
(A2)エステル交換法により得られた分岐状芳香族ポリカーボネート樹脂
三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ノバレックス(登録商標)M7027BF」
粘度平均分子量27,000、構造粘性指数N値1.4
伏見製薬社製環状フェノキシホスファゼン、商品名「FP−110」
(C−1)ポタシウムジフェニルスルホンスルホネート
Vertellus社製商品名「KSS」
(C−2)パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩
ランクセス社製商品名「BayowetC4」
(C−3)パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩
DIC社製商品名「F114P」
(C−4)パラトルエンスルホン酸ナトリウム塩
Chembridge International社製
「Chemguard(商品名)NATS」
コグニスジャパン社製(商品名)「ロキシオールVPG861」
(D−2)ペンタエリスリトールジステアレート(PTDS)
日油社製「ユニスター(商品名)H476D」
表1および表2に示した各成分を、各表に示した割合(質量比)となるよう、配合し、タンブラーにて混合した後、2軸押出機(12ブロック、TEX30XCT)のホッパーに投入した。各樹脂成分を、シリンダー温度270℃、200rpm、押出速度25kg/時間の条件下で溶融混練し、ペレットを得た。得られた樹脂組成物は、以下の方法により各種評価を行った。
(1)燃焼性
得られた樹脂組成物について、日本製鋼所社製射出成形機J50を用い設定温度280℃、金型温度80℃の条件下で射出成形を行い、長さ127mm、幅12.7mm、肉厚2.5mmの成形品を試験片として得た。得られた試験片について、UL94に準拠した垂直燃焼試験を行い、燃焼性結果は良好な順からV−0、V−1、V−2とし、規格外のものをNGと分類した。
JIS K−7136に準拠し、上記と同様の方法で製造したプレート状成形品(厚み2mmと5mmの部分)を試験片とし、日本電色工業社製のNDH−2000型ヘイズメーターで、2mmと5mm厚におけるヘイズを測定した。ヘイズ(%)は、樹脂の濁度の尺度として用いられる値であり、数値が小さい程、透明性が高いことを示し好ましい。
上記方法でプレート状成形品を成形する際、射出成形機の設定温度を320℃にて、シリンダー滞留時間を20分として滞留させた以外は同様にして、試験片を作成し、ヘイズを測定し、ヘイズ変化(%)をみた。
得られた組成物のペレットについて、JIS K7210に準拠して、温度300℃、荷重1.2kgfの条件下で、測定した。
MVRは、流動性の指標であり、本発明においては、ポリカーボネート樹脂の分子量低下があったかどうかを示す尺度となるものである。
以上の評価結果を表1および表2に示す。
実施例1〜6の樹脂組成物は、優れた難燃性(V−0)を有し、高い透明性(ヘイズ、2mm)を示し、これは5mmの厚肉部においても良好である。また、20分の滞留成形した場合でも、そのヘイズ変化は3%と極めて少ないことが分かる。実施例3は離型剤としてペンタエリスリトールのフルエステルを使用したものであるが、優れたヘイズ値を示すが、ジエステルを使用した実施例6は、滞留成形した場合へイズ変化が悪くなり、フルエステルを使用する方が好ましいことが確認される。
比較例5は、パーフルオロブタンスルホン酸カリウムを単独で用いたため燃焼性が不充分(V−1)となり、ヘイズも非常に劣る。比較例6では、ポタシウムジフェニルスルホンスルホネートの代わりにパーフルオロタンスルホン酸カリウムを使用したため難燃性はV−2とさらに悪化し、かつ5mm厚のヘイズが実施例に比べ悪化する。
比較例7は、パーフルオロブタンスルホン酸カリウムをパウダー状のものに変更したもので、難燃性は比較例6と同じくV−2であったが、ヘイズ値は比較例6に比べて良い値を示した。比較例8は、ポタシウムジフェニルスルホンスルホネートの量が適切でないため、難燃性に劣り、比較例9は、芳香族スルホン酸金属塩として、汎用されるパラトルエンスルホン酸ナトリウム塩を用いたものであるが、難燃性、ヘイズとも悪いことが分かる。
したがって、これらの特長を生かして、テレビ(例えば40インチ以上)等の各種大型フラットディスプレイの枠体、コンピューター、ノートブック型パソコン、携帯電話、プリンター、複写機等のOA・情報機器等の部品として幅広く使用することができる。
Claims (5)
- (i)界面重合法により製造された直鎖状芳香族ポリカーボネート(A1)30〜70質量%と、(ii)エステル交換法により製造された分岐状芳香族ポリカーボネート(A2)70〜30質量%を含有する芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、フェノキシホスファゼン系難燃剤(B)を3〜8質量部、芳香族スルホンスルホン酸アルカリまたはアルカリ土類金属塩(C)を0.05〜0.3質量部含有することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- さらに、多価アルコールと脂肪族カルボン酸とのフルエステル(D)を、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.05〜2質量部含有することを特徴とする請求項1に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- 多価アルコールと脂肪族カルボン酸とのフルエステル(D)が、ペンタエリスリトールと脂肪族カルボン酸とのフルエステルであることを特徴とする請求項1または2に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- 前記芳香族スルホンスルホン酸金属塩(C)が、ジフェニルスルホンスルホン酸ナトリウムまたはカリウム塩であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物から得られた成形品。
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