JP6903928B2 - 液体吐出ユニットと液体を吐出する装置並びに液体吐出ユニットを制御する方法 - Google Patents

液体吐出ユニットと液体を吐出する装置並びに液体吐出ユニットを制御する方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えた液体吐出ユニットと、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出する装置、更には液体吐出ユニットを制御する方法に関するものである。
プリンタ、ファクシミリ、複写機、プロッタ、これらの機能を併せ持つ複合機等の画像形成装置として、例えばインク滴(液滴)を吐出する記録ヘッド(液体吐出ヘッド)を用いた液体吐出記録方式の画像形成装置(インクジェット記録装置)が知られている。インクジェット記録装置の記録ヘッドでは、その構造上、ノズルからの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、塵埃の付着、更には気泡の混入等で吐出不良の状態となり、記録不良を起こすという問題を抱えている。そこで従来のインクジェット記録装置では、記録不良を引き起こし得る要因を除去して記録ヘッドの吐出性能を維持回復するための維持回復動作(通常使用でのメンテナンス動作)が行われている。
しかしながら、通常使用でのメンテナンス動作を行っても、経時的にキャップ内にインクが固着して、吸着不良やヘッド(ノズル)の保護性能が低下するという問題があった。そこで、キャップ専用の洗浄液をキャップ内に供給して洗浄することで、固着インクをキャップから除去することが行われている(例えば特許文献1)。
このような洗浄によって、増粘したインクがキャップ内に残留して蓄積することがなくなったが、キャップ専用の洗浄液を用意する必要があり、コスト面で問題があった。
そこで、維持回復機構のキャップの洗浄を簡便に行うことを本発明の課題とする。
上記課題は、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドを回復するキャップと、を備え、前記液体吐出ヘッドが、液体を前記液体吐出ヘッドに供給する導入ポートと、前記液体吐出ヘッド内において前記ノズルから排出されなかった液体を前記液体吐出ヘッド外に排出する排出ポートと、を有し、前記キャップが、前記液体吐出ヘッドの排出ポートと接続される排液導入ポートと、吸引手段に接続され、キャップ内の排液を排出する排液排出ポートと、を有する、液体吐出ユニットにより、解決される。
本発明によれば、液体吐出ヘッド内で洗浄液の置換を行う場合に、維持回復機構を構成するキャップの排液導入ポートが液体吐出ヘッドの排出ポートと接続され、キャップの排液排出ポートが維持回復機構を構成する吸引手段に接続されるので、キャップ洗浄を簡便に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の画像形成部の主要部の正面概念図である。 液体吐出ヘッドの液室内部の構成を説明する概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る液体吐出ユニットにおける通常使用でのヘッドメンテナンス時の接続状態を表す概念図である。 本発明の一実施形態に係る液体吐出ユニットにおけるインク/洗浄液置換時の接続状態を表す概念図である。 本発明の別の実施形態に係る液体吐出ユニットにおける通常使用でのヘッドメンテナンス時の接続状態を表す概念図である。 本発明の別の実施形態に係る液体吐出ユニットにおけるインク/洗浄液置換時の接続状態を表す概念図である。 インク/洗浄液の置換作業の流れを説明するフロー図である。 インク/洗浄液の置換作業における作業タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。なお、維持回復機構を備えたインクジェット記録装置の全体機構としては従来と基本的に同じであり、カラー印刷用に構成された本装置は、装置本体に対して、用紙を装填するための給紙トレイや画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイを備え、装置本体の上面には、操作ボタンや表示器等の操作/表示部を有しているが、それらの構成、動作については説明がなくとも十分に知られたものであり、全体的な説明は割愛し、以下では、本発明に特に関わりのある部分について述べる。
本発明の一実施形態に係る維持回復機構を備えたインクジェット記録装置の画像形成部の主要部を前方側から見た図1において、本インクジェット記録装置は、往路方向21と復路方向22に往復移動(双方向走査)するキャリッジ4と、記録材である用紙2を搬送する搬送ステージ1とを備えている。キャリッジ4は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各インク滴を図中下向きに吐出するノズルを主走査方向と直交する方向に夫々複数個有してノズル列とする液体吐出ヘッド5k,5c,5m,5y(色を区別しないときは液体吐出ヘッド5という)を備え、用紙2の搬送方向に対して直交する方向に走査して画像を形成する。液体吐出ヘッド5としては、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いてインクの膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータ等を、液滴を吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものを使用できる。液体吐出ヘッド5にはドライバICが搭載され、記録装置本体の制御部との間でハーネスを介して接続されている。
更にキャリッジ4には、液体吐出ヘッド5に各色のインク(液体)を供給するためのサブタンク6k,6c,6m,6y(色を区別しないときはサブタンク6という)が搭載され、このサブタンク6には、各色のインク供給チューブ17k,17c,17m,17y(色を区別しないときはインク供給チューブ17という)を介して、メインタンク装填部10に装着され随時交換可能なメインタンク3k,3c,3m,3y(色を区別しないときはメインタンク3という)から各色のインクが補充供給される。サブタンク6の上部には、サブタンク内部の圧力を負圧に保つことで吐出安定性を確保する負圧形成手段として、エアポンプ7k,7c,7m,7y(色を区別しないときはエアポンプ7という)が設けられ、メインタンク装填部10には、メインタンク内のインクを送液する供給ポンプ8k,8c,8m,8y(色を区別しないときは供給ポンプ8という)が設けられている。またメインタンク装填部10には、液体吐出ヘッド5の内部を洗浄する洗浄液を収容した洗浄液タンク14も装備されており、洗浄液供給チューブ15、洗浄液ポンプ16、サブタンク6を介して液体吐出ヘッド5に接続されている。
液体吐出ヘッド5を更に説明すれば、図2に示すように、液体吐出ヘッド5は、フレーム部51の両側部(ノズル列の両端に対応する)に設けられた複数(本例では2つ)の液体流路ポート52a、52bとこれら液体流路ポートに連通した共通液室53を備え、ヘッド液室たる共通液室53の下には圧力発生手段たるアクチュエータ54を備え、個別液室55a,55b,…に対してアクチュエータ54で圧力を発生させることで、個別液室55a,55b,…内部のインクを、ノズル列として並んだノズル56a,56b,…から吐出させるように構成されている。2つの液体流路ポートのうち、一方の液体流路ポート52aはサブタンク6に接続されていて、液体吐出ヘッド5にインクを供給する導入ポートであり、他方の液体流路ポート52bは共通液室内に生じる気泡を排出する場合やインクと洗浄液を置換する場合に使用するメンテナンス用の排出ポートである。
図1に戻り、キャリッジ4の走査方向一方側の非印字領域には、液体吐出ヘッド5の吐出安定状態を維持、回復するための維持回復機構20が配置されている。この維持回復機構20には、各液体吐出ヘッド5の複数のノズル(ノズル列)を有するノズル面をキャピングするためのキャップ9a,9b,9c,9d(区別しないときはキャップ9という)が備えられている。昇降動作により液体吐出ヘッド5のノズル面に接離するキャップ9にも、複数(本例では2つ)の液体流路ポート92a,92bが設けられている。一方の液体流路ポート92aは吸引ポンプ11a,11b,11c,11d(区別しないときは吸引ポンプ11という)に接続された排液排出ポートであり、他方の液体流路ポート92bは液体吐出ヘッド5の排出ポート52bに接続される排液導入ポートである。吸引ポンプ11の先には排液タンク12が設置されている。キャップ9の排液導入ポート92bと液体吐出ヘッド5の排出ポート52bはチューブで繋がれているが、インクジェット記録装置が大型の場合にはキャリッジ4の移動経路が長いので、キャップ9の排液導入ポート92bと液体吐出ヘッド5の排出ポート52bの夫々のチューブ端部に継手13a,13b,13c,13d(区別しないときは継手13という)を備えるようにして、インク/洗浄液の置換作業時にのみキャップ9の排液導入ポート92bと液体吐出ヘッド5の排出ポート52bを接続状態にしてもよい。大型のインクジェット記録装置でない場合でも、通常のヘッドメンテナンス時にはキャップ9の排液導入ポート92bと液体吐出ヘッド5の排出ポート52bの接続を切り離し可能なように継手13を備えるようにしてもよい。
液体吐出ヘッド5に他の機能部品、機構が一体化した液体吐出に関連する部品の集合体が液体吐出ユニットであり、例えばキャリッジ4、ヘッドタンク(サブタンク6)、供給ポンプ8を含むインク供給機構、維持回復機構20の少なくとも一つを含んで構成される。また液体吐出ヘッド5を駆動させて液体を吐出させる装置が液体を吐出する装置である。
インクジェット記録装置の液体吐出ヘッド5は、画像形成動作を繰り返すことで生じるインク吐出安定性の低下や、経時的な不使用に伴うインクの増粘化に対処するため、キャッピング、インク吸引、キャップ開放、キャップ内のインク排出というシーケンスでヘッドメンテナンスが定期的に行われる。また、インクの供給経路に洗浄液を導入し、インクと洗浄液を置換することで流路内やノズル周辺を洗浄することも行われる。図3に通常のヘッドメンテナンス時のインク供給経路や維持回復機構の接続状態を示し、図4にインク/洗浄液の置換時の接続状態を示す。
図3に示すように、通常のヘッドメンテナンス時には、キャップ9を液体吐出ヘッド5にキャッピングさせた状態で、液体吐出ヘッド5の排出ポート52bとキャップ9の排液導入ポート92bを繋ぐチューブの途中部分を例えばカム102とモータ100から構成されるカム機構等によって押し潰して両ポートの接続を実質的に切り離し、吸引ポンプ11を駆動させてキャップ9内部に負圧を発生させ、液体吐出ヘッド5のノズルからインクを吸引して、液体吐出ヘッド5の吐出状態を回復させる。そしてキャップ9から排出されたインクは、排液収容ユニットである排液タンク12に排出されて収容される。カム機構等による押し潰しでなく、既述のように、キャップ9の排液導入ポート92bと液体吐出ヘッド5の排出ポート52bの夫々のチューブ端部に継手を備えるようにして、インク/洗浄液の置換作業時にのみキャップ9の排液導入ポート92bと液体吐出ヘッド5の排出ポート52bを接続状態にし、通常のヘッドメンテナンス時にはその接続を切り離してもよい。継手としては、ノンスピルタイプのものが好ましい。ノンスピルタイプの継手は、両側弁としてノンスピル弁と称する液ダレ防止弁を備えるもので、着脱時の液漏れを限りなくゼロに抑えることができるものである。このような構成であれば、印刷時にキャリッジ4が左右に走査する際や通常のヘッドメンテナンス時に冗長なチューブの不要な動きを回避できる。なお、液体吐出ヘッド5の液室内に生じた気泡を排出する際には、液体吐出ヘッド5の排出ポート52bとキャップ9の排液導入ポート92bを接続した上で、吸引ポンプ11を駆動してヘッド液室内を減圧して、液体流路ポート52b、排液導入ポート92b、キャップ9を介して、気泡を排出する。
液体吐出ヘッド5、キャップ9及びインク経路を洗浄する場合には、図4に示すように、液体吐出ヘッド5の排出ポート52bとキャップ9の排液導入ポート92bを接続した上で、液体吐出ヘッド5の上流側の洗浄液ポンプ16を駆動させて洗浄液タンク14から液体吐出ヘッド5に洗浄液を送出し、吸引ポンプ11を駆動させてキャップ9内部に負圧を発生させ、液体吐出ヘッド5から洗浄液を吸引して、液体吐出ヘッド5やキャップ9の残インクを排液タンク12へ排出する。これにより、ヘッド内部を洗浄液で洗浄してインクと置換する際に使用した洗浄液をキャップ内にも供給できる回路が創出され、キャップ専用の洗浄液供給機構を省略することが可能となる。インクと洗浄液の置換を行う際、液体吐出ヘッド5をキャップ9でキャッピングした状態で行うこともできるが、両者を離間した状態で置換を行ってもよく、液体吐出ヘッド内部のインクはヘッドの排出ポート52aからキャップ9内を経由して排液タンク12に排出される。離間状態での置換動作については後述する。
なお、本例においては、吸引ポンプ11を、各色の液体吐出ヘッドの数に合わせて4つ備えているが、1つの吸引ポンプだけで4つのヘッドを順次吸引する構成としてもよい。その場合、吸引キャップは9aのみで、残りのキャップ9b、9c、9dは非印字時に液体吐出ヘッド5のノズルの乾燥や異物の付着を防止するための保護キャップとして機能する構成となる。
産業用のインクジェット記録装置は印刷対象メディアが大型のため、液体吐出ヘッドを担持するキャリッジが移動する距離も大きい。このため液体吐出ヘッド5の排出ポート52bとキャップ9の排液導入ポート92bを常に接続していると、接続チューブが長大になり、インク/洗浄液の置換に多くの液量が必要となる。そこで、図5に示すように、キャップ9の排液導入ポート92bと液体吐出ヘッド5の排出ポート52bの夫々のチューブ端部に備えられた継手13を、印刷を行っている際や通常のヘッドメンテナンス時には、互いに切り離した状態で、且つ継手13の末端を夫々封止した状態として、所定の動作を行う。
液体吐出ヘッド5等を洗浄すべく液体吐出ヘッド内等のインク/洗浄液の置換を行う場合には、液体吐出ヘッドを担持したキャリッジを、キャップ9の排液導入ポート92bが液体吐出ヘッド5の排出ポート52bに対して最短距離になる位置へ移動させてから、図6に示すように、キャップ9と液体吐出ヘッド5の夫々の継手13を連結させてキャップ9の排液導入ポート92bと液体吐出ヘッド5の排出ポート52bを接続する(接続工程)。キャリッジ上の液体吐出ヘッド5の排出ポート52bとキャップ9の排液導入ポート92bが最短距離になる位置は、キャリッジに担持された液体吐出ヘッド、特にそのノズル面がキャップと当接可能な位置である。継手13は、液体吐出ヘッド5の排出ポート52b及びキャップ9の排液導入ポート92bと柔軟性のあるチューブで接続され、既述のように印刷時や通常のヘッドメンテナンス時には封止されるものである。取り外しの際に継手13からのインクの漏れや空気の混入を最小限にして作業性を向上させるために、ノンスピルタイプのワンタッチ継手を用いることが望ましい。
キャップ9の排液導入ポート92bと液体吐出ヘッド5の排出ポート52bを接続した後、洗浄液ポンプ16を駆動させて液体吐出ヘッド5に洗浄液を送出し、吸引ポンプ11を駆動させて液体吐出ヘッド5からキャップ9へ洗浄液を吸引して(洗浄液供給工程)、液体吐出ヘッド5やキャップ9の残インクを排液タンク12へ排出する。置換作業の際にだけ継手13を用いてキャップ9の排液導入ポート92bと液体吐出ヘッド5の排出ポート52bを接続するので、接続用チューブの長さを最小にできると同時に、置換作業に必要な液の使用量を最小限にできる。
なお、置換作業は、ユーザーや保守担当者によって行われることが想定され、例えば、液体吐出ヘッド内部を洗浄する目的でインクから洗浄液に置換する場合のほか、印刷を再開するために洗浄液からインクに再置換する場合、液体吐出ヘッドを新品に交換する際に液体吐出ヘッドにインクを新たに充填する場合の作業も含まれる。また、置換作業終了後は継手13を切り離して継手端部を封止することで、印刷時の液体吐出ヘッド内部の圧力を一定に保つ必要がある。
図7のフローにおいて置換作業の際の流れを説明する。先ず液体吐出ヘッド5とキャップ9が当接可能な位置になるようにキャリッジ4を移動する(S1)。しかる後に液体吐出ヘッド5の排出ポート52bとキャップ9の排液導入ポート92bの各継手13を互いに接続する(S2;接続工程)。継手を接続後に、洗浄液ポンプ16を駆動してヘッドタンク(サブタンク6)を加圧し(S3)、更に吸引ポンプ11を駆動してキャップ9を吸引する(S4)。両ポンプを駆動することにより、液体吐出ヘッド5の内部が洗浄液に置換されると共にキャップ9が洗浄される(S5;洗浄液供給工程)。しかる後、洗浄液ポンプ16を停止し(S6)、接続されていた継手13を取り外す(S7)。そしてキャップ9を液体吐出ヘッド5(のノズル面)に当接して(S8)、吸引ポンプ11を駆動して液体吐出ヘッド5の内部、より正確には個別液室内からインクを吸引する(S9)。吸引ポンプ11を停止する(S10)ことで置換作業を終了する。
図7のフローに関する置換作業においては液体吐出ヘッド5とキャップ9が離間した状態で洗浄液ポンプを駆動させてサブタンク内を加圧し、液体吐出ヘッド内を置換する時に使用する洗浄液を利用してキャップ内に付着して滞留(増粘)したインクを洗い流しており、キャップ内をいったん洗浄液で溜めた状態にしてキャップ洗浄を行う。経時でキャップに固着したインクを洗浄する場合、洗浄液によるインクの再分散を促すためには洗浄液に浸す時間を設けるのが有効だからである。そのため、キャップ内を洗浄液が満たすまで洗浄液ポンプ16のみを駆動して(洗浄液供給工程)、いったん洗浄液ポンプ16を止めた後、吸引ポンプ11のみを駆動してキャップ内の洗浄液を排出する動作(洗浄液排出工程)を繰り返す(置換工程)ことでキャップ内に洗浄液を満たした状態を作り出すことが可能となる。このような離間状態での洗浄は、液体吐出ヘッド5をキャップ9でキャッピングした状態(当接状態)で洗浄を行う場合に比べて、洗浄液量を減らすことができ、キャップ内の汚れがノズル付近に付着する不具合を発生しない。当接状態の洗浄で離間状態での洗浄と同様の効果を得るためには、吸引時間を長くする必要があり、洗浄液を多量に消費することになるだけでなく、当接状態のためキャップ内の汚れがノズル付近に付着する可能性もあるからである。なおキャップ内の液量を検知する手段としては、光学センサ等による直接的な液面の検知を行うことも可能であるが、洗浄液がキャップ内から少量キャップの外に溢れても不具合に繋がるリスクが小さいので、より簡素な構成として、洗浄液ポンプの送液量とキャップ内容積に応じてポンプの駆動時間を設定することもできる。図8に洗浄液ポンプと吸引ポンプの駆動タイミングを表すタイミングチャートを示す。
本構成では、インク/洗浄液置換で液体吐出ヘッドの共通液室内部のインクが先行して洗浄液に置き換えられるが、最終的に個別液室内のインクを洗浄液に置換するため、キャップと液体吐出ヘッドを当接させた状態でキャップ内を負圧にしてノズルからインクを吸引して洗浄液に置換している(S9)。
なお、インクジェット記録装置は、記録ヘッドのノズルからインク滴を記録材に吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義であり、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する行為(単に液滴を媒体に着弾させる液滴吐出ないし液体吐出と称されるもの)を含み、2次元画像だけでなく、3次元画像(立体画像)を対象とする)を行うものである。また、記録ヘッドとして用いられる液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)は、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品であり、圧電アクチュエータ等により振動板を変位させ液室内の体積を変化させて圧力を高め、液滴を吐出させる圧電型ヘッドや、通電によって発熱する発熱体を液室内に設けて、発熱体により生じる気泡によって液室内の圧力を高め、液滴を吐出するサーマル型ヘッドが知られている。
また、本願において、「記録材」の材質は紙に限定されず、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等も含み、液滴が付着されるものであれば、記録媒体、用紙、記録紙等と称されるものを含む総称として「記録材」なる用語を用いている。また液体吐出ヘッドから吐出される「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温常圧下において、又は加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下になるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、等を含む溶液、懸濁液、乳濁液等であり、これらは例えばインクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。「液体吐出ユニット」は、液体吐出ヘッドに他の機能部品、機構が一体化した液体吐出に関連する部品の集合体であり、例えばキャリッジ、ヘッドタンク、液体供給機構、維持回復機構の少なくとも一つを含んで構成される。また「液体を吐出する装置」は液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれ、画像形成装置のほかに立体造形装置、処理液塗布装置、噴射造粒装置等がある。
5 液体吐出ヘッド
6 サブタンク(ヘッドタンク)
7 エアポンプ
9 キャップ
11 吸引ポンプ
12 排液タンク
16 洗浄液ポンプ
52a 液体流路ポート(導入ポート)
52b 液体流路ポート(排出ポート)
92a 液体流路ポート(排液排出ポート)
92b 液体流路ポート(排液導入ポート)
特開2000−62213号公報

Claims (7)

  1. ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドを回復するキャップと、を備え、
    前記液体吐出ヘッドは、
    液体を前記液体吐出ヘッドに供給する導入ポートと、
    前記液体吐出ヘッド内において前記ノズルから排出されなかった液体を前記液体吐出ヘッド外に排出する排出ポートと、
    を有し、
    前記キャップは、
    前記液体吐出ヘッドの排出ポートと接続される排液導入ポートと、
    吸引手段に接続され、前記キャップ内の排液を排出する排液排出ポートと、
    を有することを特徴とする液体吐出ユニット。
  2. 前記キャップの前記排液導入ポートと前記液体吐出ヘッドの前記排出ポートとが互いに接続及び切り離し可能であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ユニット。
  3. 前記キャップの前記排液導入ポートと前記液体吐出ヘッドの前記排出ポートとを互いに接続及び切り離し可能とする継手を有することを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体吐出ユニットを有する、液体を吐出する装置。
  5. ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する液体吐出ユニットを制御する方法であって、
    前記液体吐出ユニットは、
    液体を前記液体吐出ヘッドに供給する導入ポートと、前記液体吐出ヘッド内において前記ノズルから排出されなかった液体を前記液体吐出ヘッド外に排出する排出ポートと、を有する前記液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドを回復するキャップと、を備え、
    前記キャップは、
    前記液体吐出ヘッドの前記排出ポートと接続される排液導入ポートと、吸引手段に接続され、前記キャップ内の排液を排出する排液排出ポートと、を有し、
    前記液体吐出ヘッドの前記排出ポートと前記キャップの前記排液導入ポートを接続する接続工程と、
    前記接続工程によって前記排出ポートと前記排液導入ポートとが接続された状態で、前記液体吐出ヘッドの前記導入ポートに接続された洗浄液ポンプで前記液体吐出ヘッド内に洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、
    前記キャップの前記排液排出ポートに接続された前記吸引手段で、前記洗浄液供給工程により前記液体吐出ヘッド内を通過した前記洗浄液を、前記排液導入ポートを介して前記キャップ内を通過させた上で前記排液排出ポートから排出する洗浄液排出工程と、
    前記洗浄液供給工程と、前記洗浄液排出工程とを繰り返して前記液体吐出ヘッド内の前記液体を前記洗浄液で置換する置換工程と、
    を備えること
    を特徴とする方法。
  6. 前記液体吐出ヘッドを、前記キャップの前記排液導入ポートが前記液体吐出ヘッドの前記排出ポートに対して最短距離になる位置へ移動させてから、前記接続工程を実施することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記液体吐出ヘッドの前記排出ポートと前記キャップの前記排液導入ポートとが最短距離になる位置は、前記液体吐出ヘッドが前記キャップと当接可能な位置であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
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