JP6901653B2 - 歩車道境界ブロック - Google Patents
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Description
このとき集水効率が悪いと堆積した砂や落ち葉等が流れ難く、水はけを悪くしていた。
特に、交差点付近などは勾配が小さいため水はけが悪く水溜りが生じてしまい易く、歩行者などに不快感を与えることが多い。
また、境界ブロックの車道側に水溜まりが発生すると、車の通過時に水跳ね(泥跳ね)などの問題を招く虞があった。
前記境界部と前記エプロン部との境界領域には、前記境界領域に沿って連続して凹設された集水溝部を備え、
前記集水溝部には、溝部表面からブロック底面にわたって貫通する排水孔部を備え、
前記集水溝部の連続方向に直交する方向である幅方向において、前記排水孔部の両側には、前記排水孔部の上縁と連続して水平方向に延びた掃除用治具落下防止用の左右の平坦面部が備えられていることを特徴とする歩車道境界ブロックとしたことである。
係合部は、エプロン部の端部から連続して設けられた内側壁面部と、内側壁面部から連続して設けられた底面部と、底面部から連続して設けられた外側壁面部とによって、ブロックの長さ方向に連続した凹条溝に形成され、
前記内側壁面部は、エプロン部の端部から連続して設けられた第一の面部と、
前記第一の面部と連続し、かつ第一の面部とは異なる傾斜角度をもって前記底面部に一体に連続して設けられた第二の面部とを含み、
前記第二の面部に対して前記外側壁面部の傾斜角を急に構成したことを特徴とする歩車道境界ブロックとしたことである。
なお、本実施形態は、本発明の歩車道境界ブロックの一実施形態にすぎず、何等これに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
図1乃至図9は第一実施形態、図10は第二実施形態、図11乃至図14は第三実施形態、図15は第四実施形態、図16は第五実施形態、図17は第六実施形態、図18及び図19は第七実施形態をそれぞれ示す。
本実施形態では、図3に示す標準部タイプの歩車道境界ブロック1を示し、歩車道境界ブロック1は、所定の成形型内にコンクリート材料を流し込んで、歩道と車道の境界を示す突起部(境界部)12と、突起部12の両側に水平方向に突出する平坦板状のエプロン部14,14とを備えて一体成形されたコンクリート二次成形品本体10と、コンクリート二次成形品本体10に一体成形される集水溝部16及び排水孔部18とで構成されている(図3乃至図9)。
エプロン部14は、僅かではあるが、それぞれの表面領域14aが、突起部12に向かって(図6、図7、図9にて矢印L2で示す方向に向かって)下り傾斜状に角度(勾配)をもって形成されている。
なお、エプロン部14の構成は特に限定解釈されるものではなく、両エプロン部14,14が異なる幅に形成されているものであってもよく、また、いずれか一方のエプロン部14のみが下り傾斜状(勾配を有する)で他方のエプロン部14は平坦状であってもよく、あるいは双方共に平坦状に形成されているものであってもよい。
また、エプロン部14は、歩道側と車道側のいずれか一方のみに設けられているものであってもよい。
なお、本実施形態では、内壁面16aの傾斜角が、側壁面12aの傾斜角に対して急になるように構成されている。
内壁面16aを急傾斜とすることにより、エプロン部14から集水溝部16への雨水などの集水効率を高めることができる。
集水溝部16の溝幅・溝深さなどは特に限定されず任意で本発明の範囲内で設計変更可能である。
なお、本実施形態において集水溝部16は、片側1条で形成されているが、片側複数条ずつ形成するものであってもよい。例えば、歩道側のエプロン部14との境界には1条の集水溝部16とし、排水量の多い車道側のエプロン部14との境界には複数条の集水溝部16を形成するように設定することも可能である。
排水孔部18は、集水溝部16の内底面16bからコンクリート二次成形品本体10の底面(ブロック底面)10aにわたって貫通して設けられている(図3乃至図6参照)。
また、排水孔部18は、本実施形態では、溝方向に長尺の平面視で矩形状に形成されているが、この形状に限定解釈されるものではなく、平面視で円形状・三角形状など本発明の範囲内で設計変更可能である。
砂や落ち葉などが集水溝部16に溜まってしまった場合、排水孔部18への排水効率が悪くなる虞があるため、集水溝部16に溜まった落ち葉などを定期的に取り除く必要がある。
このとき、例えば、集水溝部16の幅一杯に接する大きさのへら状のスクレイパー(scraper)などの掃除用治具を、集水溝部16に沿って移動させることで落ち葉などを溝内から掻き出すようにする。このとき、排水孔部18の幅方向両側に、平坦面16b´,16b´が設けられていることにより、溝内を移動するスクレイパーが排水孔部18内に落ちてしまうといった不具合も生じ得ない。すなわち、平坦面16b´,16b´は溝清掃時の掃除用治具落下防止機能を発揮する。
また、本実施形態では、集水溝部16を構成する内壁面16aと側壁面12aをそれぞれ下り傾斜状に形成しているため、スクレイパーを集水溝部16に挿入する際のガイドとして機能する。
また、本実施形態では、内壁面16aと内底面16bとの境界部分、及び側壁面12aと内底面16aとの境界部分を鈍角状に形成しているため、スクレイパーを使用した際に、それぞれの境界部分に砂や落ち葉などを掻き残す虞も少なく大変有用である。
すなわち、本実施形態では、第一の面部21に対して緩やかな傾斜角をもって第二の面部22を構成している。さらに、第二の面部22は、外側壁面部20cと比しても緩やかな傾斜角をもって構成されている。なお、外側壁面部20cは第一の面部21より緩やかな傾斜角をもって構成している(図6参照。)。
さらに、本実施形態では、上述したとおり、第一の面部21の傾斜角に対して第二の面部22の傾斜角を緩やかに構成するとともに、第二の面部22に対して外側壁面部20cの傾斜角を急に構成することによって、舗装路40の敷設時(ローラで転圧する時)に、転圧が容易で、かつ転圧後に空洞ができてしまう虞もないため敷設した舗装路の係合が緊密となり強固な固着が図れる。
そして、溝部16内を流れてきた雨水は、各排水孔部18を介して排水路30内へと効率よく流れ落ちていく。
図10は第二実施形態を示す。
本実施形態は、前記説明した第一実施形態の歩車道境界ブロック1における係合部20の変形例である。
本実施形態の係合部20は、舗装路の敷設完了までの間に係合部20の溝内に溜まった泥・砂などをスクレイパーなどで掃き出しやすいように、端部領域に掃き出し用の切り欠き溝23が型成形時において一体成形されている(図10参照。)。
その他の構成及び作用効果は第一実施形態と同じであるため説明は省略する。
従って、道路の長さ方向L1に本実施形態の歩車道境界ブロック1を隣り合わせに配設していくと、隣り合う切り欠き溝23,23によって係合部20の凹条溝に連通する幅方向の凹条溝(図示省略)が形成される。
この切り欠き溝23,23によって形成される幅方向の凹条溝は、コンクリート二次成形品本体10の幅方向の端部(外側突条24の幅方向の端部)に開放状に形成されるため、係合部20の溝内に溜まった泥・砂などをスクレイパーなどで掃き出して前記幅方向の凹状溝を介して排出することが可能である。
図11乃至図14は第三実施形態を示す。
本実施形態は、桝部タイプの歩車道境界ブロック100に本発明を実施した一形態である。本実施形態の歩車道境界ブロック100は、第一実施形態の標準部タイプの歩車道境界ブロック1と同様の外観形態を有しているが、突起部12の略中央の領域を所定範囲で切り欠くとともに貫通して開口部101を形成し、この開口部101の領域を覆うようにして突起部12と同様の形態のカバー110を着脱可能に備えて構成されている。そして、このカバー110を取り外すことにより排水路(側溝)30内を点検・確認・清掃等が成し得るものである。
本実施形態では、図1及び図2に示す所定位置に配設している。また、本実施形態では、第二実施形態で説明した切り欠き溝23を備えているが、切り欠き溝23を備えていない実施の形態であっても本発明の範囲内である。
また、図中、符号103aは、カバー110を着脱可能に連結するための第一のボルト取付孔部であって、後述するカバー110を位置決めするとともにカバー110の位置ずれを防止するため、カバー110裏面に突設した嵌合突部111が嵌る凹状に形成されている嵌合凹部103の凹部中心に形成されている。
カバー保持領域102aは、カバー110に衝撃などが掛かったとしてもその衝撃に耐え得る程度にカバー110を受けることができるように設計されている。このようなカバー保持領域102aが存在していないものであると、上方や側方から衝撃が掛かった場合、カバー110はその衝撃に耐え得ないため破損してしまう虞がある。
また、カバー110は、第一本体部102と第二本体部102のそれぞれのカバー保持領域102a,102a(カバー保持領域102aの上面領域)に当接した際に、前記左右の両壁部113,113の内面がカバー保持領域102a,102a(カバー保持領域102aの側面領域)に当接するともに、前記両壁部113,113のそれぞれの下端が、集水溝部16上に当接する。すなわち、カバー110は、カバー保持領域102aに当接すると、当該カバー保持領域102aの段差内に収容され、外部に突出しない。
また、本実施形態では、上述したとおり、この第二のボルト取付孔部114と相対するカバー110の裏面位置に嵌合突部111が突設されている。
嵌合突部111は、前記第二のボルト取付孔部114が鉛直方向に貫通して形成されている。
作業棒130及び作業孔115の形態は任意であって本発明の範囲内で設計変更可能である。
さらに、この孔115は、桝内部を確認するためのマイクロスコープ挿入用孔として機能する。
すなわち、例えば、自由に曲げる事ができるフレキシブルアームの先端にLEDライトとカメラが付いている防水性フレキシブルマイクロスコープなどが想定可能であって、撮影した画像を液晶ディスプレイなどで確認して桝内部の状態、つまり、ゴミなどの詰まり状況やコンクリートの劣化状況などが、カバー110を外すことなく確認・点検可能である。よって、カバー110を外すことなく桝内部の点検が容易に成し得るため、大変作業性を向上し得ることとなる
排水孔部18aは、集水溝部16の他の位置に形成されている排水孔部18と異なり、開口部101の内壁面領域に相当する箇所18a´が切り欠かれて開放されている(図13参照。)。すなわち、孔形状ではなく、溝形状に形成されている点で相違する。
図15は、第四実施形態を示す。
本実施形態は、歩道切下部タイプの歩車道境界ブロック200に本発明を実施した一形態である。本実施形態の歩車道境界ブロック200は、第一実施形態の標準部タイプの歩車道境界ブロックの突起部12を極端に短く(低く)形成している点において形態を異にしているのみでその他の形態は略同一である。
本実施形態では、この歩車道境界ブロック200を図1及び図2に示す所定位置に配設されている。
その他の構成・作用効果は前記第一実施形態及び第二実施形態と同様であるため説明は省略する。
図16は、第五実施形態を示す。
本実施形態は、身障者乗り入れ部タイプの歩車道境界ブロック300に本発明を実施した一形態である。本実施形態の歩車道境界ブロック300は、第一実施形態の標準部タイプの歩車道境界ブロック1の突起部12を極端に短く(低く)形成し、かつ短く形成した突起部12の略中央の領域を切除するとともに、車道側から歩道側に向けて所定の昇り傾斜状(勾配を有する)に形成した車椅子の車輪が通過可能な通路301が形成されている点において形態を異にしているのみでその他の形態は略同一である。なお、前記切除して形成された通路の端縁面303は、車椅子の車輪が引っ掛かり難いようにR状に面取り加工されている。
本実施形態では、図1及び図2に示す所定位置に配設されている。
その他の構成・作用効果は前記第一実施形態及び第二実施形態と同様であるため説明は省略する。
図17は、第六実施形態を示す。
本実施形態は、乗り入れ部タイプの歩車道境界ブロック400に本発明を実施した一形態である。本実施形態の歩車道境界ブロック400は、第一実施形態の標準部タイプの歩車道境界ブロック1の突起部12を極端に短く(低く)形成するとともに、短く形成した突起部12が、車道側から歩道側に向けて所定の昇り傾斜状(勾配を有する)に形成されている点において形態を異にしているのみでその他の形態は略同一である。
本実施形態では、図1及び図2に示す所定位置に配設されている。
その他の構成・作用効果は前記第一実施形態及び第二実施形態と同様であるため説明は省略する。
なお、本実施形態の乗り入れ部タイプの歩車道境界ブロック400にあっても、第五実施形態と同様の理由から、歩道側のエプロン部14と突起部12との境界には集水溝部16と排水孔部18は設けられていない。
図18及び図19は、第七実施形態を示す。
本実施形態は、隅型部タイプの歩車道境界ブロック500に本発明を実施した一形態である。本実施形態の歩車道境界ブロック500は、第一実施形態の標準部タイプの歩車道境界ブロック1の突起部12の長さ方向の一端12aを、R状に面取りして形成されている点において形態を異にしているのみでその他の形態は略同一である。
本実施形態では、図1及び図2に示す所定位置に配設されている。
その他の構成・作用効果は前記第一実施形態及び第二実施形態と同様であるため説明は省略する。
また、前記各実施形態を構成している排水孔部18(排水孔部18a)は、第三実施形態においてカバー110に設けた孔115と同様に、マイクロスコープ挿入用の孔として機能し、桝内部の状況を点検等するために寄与せしめることも可能である。
12 境界部(突起部)
14 エプロン部
16 集水溝部
18 排水孔部
30 排水路
Claims (4)
- 歩道と車道との間に配され、歩道と車道の境界を示す境界部と、前記境界部から歩道と車道のいずれか一方若しくは双方に向けて連続して設けられたエプロン部とを含んで構成される歩車道境界ブロックであって、
前記境界部と前記エプロン部との境界領域には、前記境界領域に沿って連続して凹設された集水溝部を備え、
前記集水溝部には、溝部表面からブロック底面にわたって貫通する排水孔部を備え、
前記集水溝部の連続方向に直交する方向である幅方向において、前記排水孔部の両側には、前記排水孔部の上縁と連続して水平方向に延びた掃除用治具落下防止用の左右の平坦面部が備えられていることを特徴とする歩車道境界ブロック。 - エプロン部における反境界部の端部には、 係合部が連続して設けられており、
係合部は、エプロン部の端部から連続して設けられた内側壁面部と、内側壁面部から連続して設けられた底面部と、底面部から連続して設けられた外側壁面部とによって、ブロックの長さ方向に連続した凹条溝に形成され、
前記内側壁面部は、エプロン部の端部から連続して設けられた第一の面部と、
前記第一の面部と連続し、かつ第一の面部とは異なる傾斜角度をもって前記底面部に一体に連続して設けられた第二の面部とを含み、
前記第二の面部に対して外側壁面部の傾斜角を急に構成したことを特徴とする請求項1に記載の歩車道境界ブロック。 - 前記境界部は、歩道側のエプロン部と車道側のエプロン部との間にて、鉛直方向に突設された突起部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の歩車道境界ブロック。
- 前記集水溝部は、前記突起部と前記歩道側のエプロン部との境界領域、及び、前記突起部と前記車道側のエプロン部との境界領域に、それぞれ備えられていることを特徴とする請求項3に記載の歩車道境界ブロック。
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