JP6900917B2 - 粘着シート積層体 - Google Patents

粘着シート積層体 Download PDF

Info

Publication number
JP6900917B2
JP6900917B2 JP2018021992A JP2018021992A JP6900917B2 JP 6900917 B2 JP6900917 B2 JP 6900917B2 JP 2018021992 A JP2018021992 A JP 2018021992A JP 2018021992 A JP2018021992 A JP 2018021992A JP 6900917 B2 JP6900917 B2 JP 6900917B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive adhesive
adhesive sheet
layer
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018021992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019137772A (ja
Inventor
小林 伸久
伸久 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp, Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2018021992A priority Critical patent/JP6900917B2/ja
Publication of JP2019137772A publication Critical patent/JP2019137772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6900917B2 publication Critical patent/JP6900917B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

本発明は、粘着シートと剥離シートとが積層された粘着シート積層体に関する。
粘着シート積層体は、粘着シートと剥離シートとを備える。粘着シートは、粘着シート用基材と、粘着シート用基材に積層された粘着層とを備える。剥離シートは、剥離シート用基材と、粘着層と接するポリオレフィン層とを備える。ポリオレフィン層は、例えば、低密度ポリエチレン樹脂層であり、低密度ポリエチレン樹脂層の表面は、塗布されたシリコーン樹脂の硬化物によって被覆されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平5−329985号公報
上述した粘着シート積層体では、剥離シートを剥がされた粘着シートが、板ガラスなどの被着体に貼りつけられる。この際、粘着シートの貼りつけられる期間が長いほど、被着体に貼りつけられた粘着シートにおいては、粘着力が経時的に低くなること、また、粘着力が経時的に高くなることを抑えることが望まれている。そのうえ、粘着シート積層体には、被着体に貼りつけられた粘着シートにおいて、粘着シートが剥がし易いことも求められている。
本発明は、被着体に貼りつけられた粘着シートにおいて剥がし易い粘着力を保持可能とした粘着シート積層体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための粘着シート積層体は、粘着シートと剥離シートとが積層された粘着シート積層体であって、前記粘着シートは、第1基材と、前記第1基材の一側面に位置する粘着層とを備え、前記粘着層の主成分は、アクリル系共重合体であり、前記粘着層における粘着剤組成物のゲル分率は、75%以上であり、前記剥離シートは、紙からなる第2基材と、第1ポリオレフィン層と、第2ポリオレフィン層とを備え、前記第1ポリオレフィン層は、前記第2基材の一側面に位置し、かつ、前記第1ポリオレフィン層にてシリコーン塗工された表面での平滑度が、王研式で10000秒以上であり、前記第2ポリオレフィン層は、前記第2基材の他側面に位置し、かつ、前記第2ポリオレフィン層において前記他側面と接する面とは反対側の表面での平滑度が、王研式で100秒以上5000秒以下であり、前記剥離シートは、前記第1ポリオレフィン層の表面と、前記粘着層とが接するように、前記粘着層に積層されている。
上記構成によれば、粘着層における粘着剤組成物のゲル分率が、75%以上であるため、被着体と粘着層との接触する面積が、ゲル分率が低いことに起因して高まること、ひいては、粘着力が増加してしまうことを抑えることが可能となる。また、粘着層と接する第1ポリオレフィン層が、王研式で10000秒以上の平滑度を備えるため、被着体と粘着層との接触する面積が、平滑度が低いことに起因して高まること、ひいては、粘着力が増加してしまうことを抑えることが可能となる。結果として、ゲル分率による粘着力の増加抑制と、平滑度による粘着力の増加抑制とが相まって、被着体に貼りつけられた粘着シートにおいて、剥がし易い粘着力を保持することが可能となる。
上記粘着シート積層体において、前記第1ポリオレフィン層を構成するポリオレフィンの融点が、110℃以上であってもよい。この構成によれば、第1ポリオレフィン層に粘着剤塗液を塗工して粘着層を形成する際に、粘着剤塗液を乾燥するための温度を確保することが容易となる。
上記粘着シート積層体において、前記第2基材は、前記第2基材のなかで前記第1ポリオレフィン層と接する側面に顔料層を備えてもよい。また、上記粘着シート積層体において、前記第2基材は、前記第2基材のなかで前記第1ポリオレフィン層と接する側面、および、当該側面とは反対側の側面に顔料層を備えてもよい。これらの構成によれば、顔料層による意匠性を高めることが可能であって、意匠性の高められた粘着シート積層体において、剥がし易い粘着力を保持することが可能ともなる。
上記粘着シート積層体において、前記第2基材は、キャストコート紙、または、アート紙であってもよい。
粘着シート積層体の一実施形態における断面構造を示す図。
以下、粘着シート積層体の一実施形態について図1を参照して説明する。
粘着シート積層体は、粘着シートと、剥離シートとの積層体である。粘着シートは、第1基材11と、粘着層12とを備える。剥離シートは、第2基材21と、第1ポリオレフィン層23と、第2ポリオレフィン層22とを備える。粘着シート積層体では、粘着シートの粘着層12と、第1ポリオレフィン層23とが相互に接するように、粘着シートと剥離シートとが積層されている。
第1基材11は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、シリコーンから選択されるいずれか1種類の樹脂である。第1基材11は、例えば、ポリエチレンテレフタラートフィルム(PETフィルム)、あるいは、二軸延伸されたポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)である。第1基材11は、無延伸フィルムであってもよいし、一軸あるいは二軸延伸されたフィルムであってもよい。
粘着層12を構成する粘着剤組成物の主成分は、アクリル酸エステル共重合体である。アクリル酸エステル共重合体は、共重合体モノマー組成物の重合体である。共重合体モノマー組成物は、モノマーとイソシアネート系架橋剤とを含む。共重合体モノマー組成物のモノマーは、例えば、アルキルアクリレートとアクリル酸とを含む。アルキルアクリレートは、例えば、2−エチルヘキシルアクリレートやブチルアクリレートである。共重合体モノマー組成物は、アルキルアクリレートとアクリル酸との他に、酢酸ビニルを含んでもよい。粘着層12は、粘着剤塗液を剥離シートに塗工することによって形成される。粘着剤塗液の乾燥温度は、70℃以上110℃以下が好ましい。粘着剤塗液の乾燥温度が70℃以上であれば、粘着層12において残留する溶剤量を抑えることが可能である。粘着剤塗液の乾燥温度が110℃以下であれば、粘着剤塗液の塗工されるラミネート面などで発泡が生じることを抑えることが可能ともなる。
第2基材21は、例えば、キャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙、クラフト紙、グラシン紙から選択されるいずれか1種類である。第2基材21のなかで第1ポリオレフィン層23と接する面(下面)は、顔料層を備えてもよい。第2基材21のなかで第2ポリオレフィン層22と接する面(上面)は、顔料層を備えてもよい。第2基材21の原紙水分は、粘着シート積層体におけるカールの発生を抑えられる観点から、3%以上7%以下であることが好ましい。第2基材21の原紙水分が3%以上であれば、剥離シートの端部からの吸湿に起因したカールが生じることが抑えられる。第2基材21の原紙水分が7%以下であれば、第2基材21とポリオレフィンとの接着性が低下することが抑えられる。
第1ポリオレフィン層23を構成するポリオレフィンは、例えば、ポリエチレン、あるいは、ポリプロピレンである。第1ポリオレフィン層23は、第2基材21の下面に対する溶融ラミネートによって形成される。第1ポリオレフィン層23を構成するポリオレフィンの融点は、例えば、110℃以上である。第1ポリオレフィン層23の厚みは、例えば、20μm以上である。第1ポリオレフィン層23の表面23S(下面)は、粘着層12と接する面であり、シリコーン処理面である。シリコーン処理面は、シリコーン樹脂を塗工して乾燥することによって得られる。
第2ポリオレフィン層22を構成するポリオレフィンは、例えば、ポリエチレン、あるいは、ポリプロピレンである。第2ポリオレフィン層22は、第2基材21の上面に対する溶融ラミネートによって形成される。第2ポリオレフィン層22を構成するポリオレフィンの融点は、例えば、100℃以上である。第2ポリオレフィン層22の厚みは、例えば、20μm以上である。なお、第2ポリオレフィン層22を構成するポリオレフィンの融点は、第1ポリオレフィン層23を構成するポリオレフィンの融点よりも低くてもよい。粘着層12の形成に際して、シリコーン樹脂や粘着剤塗液を塗工する面は、第1ポリオレフィン層23の表面23Sである。この際、塗工面である第1ポリオレフィン層23に熱風が当たり、乾燥時の表面温度も、塗工面である第1ポリオレフィン層23の方が第2ポリオレフィン層22よりも高くなる。上述した構成であれば、こうした乾燥に適した構成を提供することが可能でもある。
上記粘着層12、第1ポリオレフィン層23のシリコーン処理面、および、第2ポリオレフィン層22の表面22Sは、下記条件1、条件2、および、条件3を満たす。なお、第2ポリオレフィン層22の表面22Sは、第2ポリオレフィン層22において第2基材21と接する面とは反対側の面である。
[条件1]粘着層12における粘着剤組成物のゲル分率が75%以上である。
[条件2]第1ポリオレフィン層23のシリコーン処理面(表面23S)での王研式の平滑度が10000秒以上である。
[条件3]第2ポリオレフィン層22の表面22Sでの王研式の平滑度が100秒以上5000秒以下である。
条件2、および、条件3における王研式の平滑度は、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5-2に準じた方法での測定値である。
[実施例]
粘着剤の塗液の製造に用いる共重合体モノマー組成物として3種類の組成物を準備した。組成Aの共重合体モノマー組成物、および、組成Bの共重合体モノマー組成物は、モノマー、および、イソシアネート系架橋剤から構成される。組成Cの共重合体モノマー組成物は、モノマー、エポキシ化脂肪酸アルキルエステル可塑剤、および、イソシアネート系架橋剤から構成される。組成Aのモノマー、および、組成Cのモノマーは、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、および、アクリル酸から構成される。組成Bのモノマーは、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、酢酸ビニル、および、アクリル酸から構成される。組成A,B,Cの各々における各化合物の配合比を表1に示す。
Figure 0006900917
[実施例1]
組成Aの共重合体モノマー組成物を、トルエンとアセトンとの混合溶液中で重合させた。この際、混合溶液におけるトルエンの容量とアセトンの容量との比を90:10とし、混合溶液を60℃に加熱して、8時間にわたり共重合を進行させた。そして、固形分の濃度が40wt%であるアクリル酸共重合体を得た。次いで、アクリル酸エステル共重合体を100重量部として、4重量部の架橋剤をアクリル酸エステル共重合体に添加し、アジテーターで攪拌することによって、実施例1の粘着剤塗液を得た。この際、架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン株式会社製 コロネート2014)を用いた。
また、両側面に顔料層を有したキャストコート紙の一側面に、融点が126℃のポリエチレンを、厚みが20μmとなるように溶融ラミネートし、同時に超ミラータイプのクーリングロールによって冷却、および、製膜化し、実施例1の片面ラミネート紙を得た。この際、キャストコート紙として、坪量164g/m(王子製紙株式会社製)を用いた。ポリエチレンとして、LW01(東ソー株式会社製)を用いた。
次いで、実施例1の片面ラミネート紙のラミネート面に、シリコーン樹脂を塗工して乾燥し、それによって、シリコーン処理面(表面23S)を得た。この際、シリコーン樹脂として、LTC−450A(東レ・ダウコーニング株式社製)を用い、乾燥後の重量が1.0g/mとなるように塗工した。
次いで、シリコーン処理面とは反対側の側面に、厚みが20μmとなるように、融点が111℃のポリエチレンを溶融ラミネートし、同時にセミマットタイプのクーリングロールによって冷却、および、製膜化し、それによって、シリコーン処理面とは反対側の面(表面22S)を形成し、実施例1の剥離シートを得た。この際、ポリエチレンとして、LC522(日本ポリエチレン株式会社製)を用いた。そして、実施例1の剥離シートにおいて、表面23Sの王研式での平滑度は、32000秒であり、表面22Sであるポリエチレンラミネート面の王研式での平滑度は、400秒であった。
次いで、実施例1の剥離シートにおける表面23Sに、実施例1の粘着剤塗液をコンマコーターで塗布して乾燥し、それによって、実施例1の粘着層を得た。この際、乾燥後の重量で15g/mとなるように、実施例1の粘着剤塗液を塗工し、粘着剤塗液を100℃で1分間にわたり乾燥させた。次いで、片面に易接着コート層が設けられた50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム/T11S:東レフィルム株式会社製)を第1基材として用いた。そして、PETフィルムにおいて易接着コート層と粘着層との間に空気が入らないように、易接着コート層と粘着層とを貼り合わせて、保管用の粘着シート積層体を形成した。その後、23℃50%RHの環境で保管用の粘着シート積層体を7日間にわたり保管し、それによって、実施例1の粘着シート積層体を得た。この粘着シート積層体の粘着シートをはがした剥離シートの表面23Sの平滑度は30000秒であり、表面22Sであるポリエチレンラミネート面の平滑度は360秒であった。
[実施例2]
実施例1におけるイソシアネート系架橋剤の添加部数を、2.5部に変更し、それ以外の構成を実施例1と同じくして、実施例2の粘着剤塗液を得た。そして、実施例2の粘着剤塗液を乾燥重量で30g/mとなるように、実施例2の粘着剤塗液を塗工し、これ以外を実施例1と同じくして、実施例2の粘着シート積層体を得た。
[実施例3]
実施例1における保管用の粘着シート積層体の保管条件を、5℃のドライ雰囲気で14日間に変更し、それ以外の構成を実施例1と同じくして、実施例3の粘着シート積層体を得た。
[実施例4]
実施例1における共重合体モノマー組成を、組成Bに変更し、かつ、イソシアネート系架橋剤の添加部数を、6重量部に変更し、これら以外の構成を実施例1と同じくして、実施例4の粘着シート積層体を得た。
[実施例5]
実施例1のキャストコート紙を、片面に顔料層を有したキャストコート紙に変更し、顔料層を有した側面に、融点が126℃のポリエチレンを、厚みが20μmとなるように溶融ラミネートし、同時にセミミラータイプのクーリングロールにて冷却、および、製膜化し、実施例5の片面ラミネート紙を得た。この際、キャストコート紙として、坪量164g/m(王子製紙株式会社製)を用いた。ポリエチレンとして、LW01(東ソー株式会社製)を用いた。
次いで、実施例5の片面ラミネート紙のラミネート面に、実施例1と同じくして、シリコーン処理面を形成した。そして、以降の工程を実施例1と同じくして、実施例5の剥離シートを得た。実施例5の剥離シートにおいて、表面23Sの王研式での平滑度は、13000秒であり、表面22Sの王研式での平滑度は、120秒であった。また、これら以外の構成を実施例1と同じくして、実施例5の粘着シート積層体を得た。この粘着積層体の粘着シートをはがした剥離シートの表面23Sの平滑度は14000秒であり、表面22Sの平滑度は140秒であった。
[実施例6]
実施例1のキャストコート紙を、片面に顔料層を有したアート紙に変更し、顔料層を有した側面に、融点が111℃のポリエチレンを、厚みが20μmとなるように溶融ラミネートし、同時に超ミラータイプのクーリングロールにて冷却、および、製膜化し、実施例6の片面ラミネート紙を得た。この際、アート紙として、Nアート84.9g/m(王子製紙株式会社製)を用いた。ポリエチレンとして、LW01(東ソー株式会社製)を用いた。次いで、実施例6の片面ラミネート紙のラミネート面に、実施例1と同じくして、シリコーン処理面を形成した。
次いで、シリコーン処理面とは反対側の面に、厚みが20μmとなるように、融点が111℃のポリエチレンを溶融ラミネートし、同時にセミミラータイプのクーリングロールによって冷却、および、製膜化し、実施例6の剥離シートを得た。この際、ポリエチレンとして、LC522(日本ポリエチレン株式会社製)を用いた。実施例6の剥離シートにおいて、表面23Sの王研式での平滑度は18000秒であり、表面22Sの平滑度は5000秒であった。
次いで、アクリル系粘着剤に2重量部のイソシアネート系架橋剤を添加し、アジテーターで攪拌して、実施例6の粘着剤塗液を得た。この際、アクリル系粘着剤として、KP−1909(日本カーバイド工業株式会社製)を用い、イソシアネート系架橋剤として、CK−103(日本カーバイド株式会社製)を用いた。次いで、実施例6の剥離シートにおける表面23Sに、実施例6の粘着剤塗液を、乾燥重量で20g/mとなるように、コンマコーターで塗布し、100℃で1分間にわたり乾燥させた。そして、以降の工程を実施例1と同じくして、実施例6の粘着シート積層体を得た。この粘着積層体の粘着シートをはがした剥離シートの表面23Sの平滑度は12000秒であり、表面22Sの平滑度は4000秒であった。
[比較例1]
粘着剤に、2重量部のアジリジン系架橋剤、および、4重量部の可塑剤を添加し、アジテーターで攪拌して、比較例1の粘着剤塗液を得た。この際、粘着剤として、BPS−5330(トーヨーケム株式会社製)を用い、アジリジン系架橋剤として、BXX−5134(トーヨーケム株式会社製)を用い、可塑剤として、アセチルクエン酸トリブチルエステル(旭化成ファインケム株式会社製)を用いた。
次いで、実施例1の剥離シートにおける表面23Sに、比較例1の粘着剤塗液を、乾燥重量で20g/mとなるように、コンマコーターで塗布し、100℃で1分間にわたり乾燥させた。次いで、片面に易接着コート層が設けられた50μmのPETフィルム(T11S:東レフィルム株式会社製)を第1基材として用いた。そして、以降の工程を実施例1と同じくして、比較例1の粘着シート積層体を得た。
[比較例2]
実施例1のキャストコート紙を、両面に顔料層を有したアート紙に変更し、顔料層を有した一方の側面に、融点が126℃のポリエチレンを、厚みが20μmとなるように溶融ラミネートし、同時にセミミラータイプのクーリングロールにて冷却、および、製膜化し、比較例2の片面ラミネート紙を得た。この際、アート紙として、Nアート84.9g/m(王子製紙株式会社製)を用いた。ポリエチレンとして、LW01(東ソー株式会社製)を用いた。
次いで、比較例2の片面ラミネート紙のラミネート面に、実施例1と同じくして、シリコーン処理面を形成した。そして、以降の工程を実施例1と同じくして、比較例2の剥離シートを得た。比較例2の剥離シートにおいて、表面23Sの王研式での平滑度は、9000秒であり、表面22Sの王研式での平滑度は、250秒であった。
次いで、実施例1の粘着剤塗液の生成において、イソシアネート系架橋剤の配合を1.5重量部に変更し、それ以外は実施例1と同じくして、比較例2の粘着剤塗液を得た。そして、比較例2の剥離シートにおける表面23Sに、比較例2の粘着剤塗液をコンマコーターで塗布して乾燥し、それ以降の工程を実施例1と同じくして、比較例2の粘着シート積層体を得た。この粘着積層体の粘着シートをはがした剥離シートの表面23Sの平滑度は8600秒であり、表面22Sの平滑度は360秒であった。
[比較例3]
実施例1のキャストコート紙を、片面に顔料層を有したキャストコート紙に変更し、顔料層を有した側面に、融点が126℃のポリエチレンを、厚みが20μmとなるように溶融ラミネートし、同時に超ミラータイプのクーリングロールにて冷却、および、製膜化して、比較例3の片面ラミネート紙を得た。この際、キャストコート紙として、坪量164g/m(王子製紙株式会社製)を用いた。ポリエチレンとして、LW01(東ソー株式会社製)を用いた。
次いで、比較例3の片面ラミネート紙のラミネート面に、実施例1と同じくして、シリコーン処理面を形成した。次いで、シリコーン処理面とは反対側の面に、厚みが20μmとなるように、融点が111℃のポリエチレンを溶融ラミネートし、同時にマットタイプのクーリングロールによって冷却、および、製膜化し、比較例3の剥離シートを得た。この際、ポリエチレンとして、LC522(日本ポリエチレン株式会社製)を用いた。そして、比較例3の剥離シートにおいて、表面23Sの王研式での平滑度は、32000秒であり、表面22Sの王研式での平滑度は、50秒であった。また、以降の工程を実施例1と同じくして、比較例3の粘着シート積層体を得た。この粘着積層体の粘着シートをはがした剥離シートの表面23Sの平滑度は30000秒であり、表面22Sの平滑度は50秒であった。
[比較例4]
実施例1のキャストコート紙を、片面に顔料層を有したキャストコート紙に変更し、顔料層を有した側面に、融点が126℃のポリエチレンを、厚みが20μmとなるように溶融ラミネートし、同時に超ミラータイプのクーリングロールにて冷却、および、製膜化し、比較例4の片面ラミネート紙を得た。この際、キャストコート紙として、坪量164g/m(王子製紙株式会社製)を用いた。ポリエチレンとして、LW01(東ソー株式会社製)を用いた。
次いで、実施例1と同じくして片面ラミネート紙のラミネート面に、シリコーン樹脂を塗工して乾燥し、それによって、シリコーン処理面(表面23S)を得た。この際、シリコーン樹脂として、LTC−450A(東レ・ダウコーニング株式社製)を用い、乾燥後の重量が1.0g/mとなるように塗工した。さらに、シリコーン処理面とは反対側の側面に、厚みが20μmとなるように、融点が111℃のポリエチレンを溶融ラミネートし、同時にセミミラータイプのクーリングロールによって冷却、および、製膜化し、それによって、シリコーン処理面とは反対側の面(表面22S)を形成し、比較例4の剥離シートを得た。この際、ポリエチレンとして、LC522(日本ポリエチレン株式会社製)を用いた。そして、実施例1の剥離シートにおいて、表面23Sの王研式での平滑度は、32000秒であり、表面22Sの王研式での平滑度は、6500秒であった。また、以降の工程を実施例1と同じくして、比較例4の粘着シート積層体を得た。この粘着積層体の粘着シートをはがした剥離シートの表面23Sの平滑度は3000秒であり、表面22Sの平滑度は5800秒であった。
[比較例5]
実施例1のキャストコート紙を、片面に顔料層を有したキャストコート紙に変更し、顔料層を有した側面に、融点が107℃のポリエチレンを、厚みが20μmとなるように溶融ラミネートし、同時に超ミラータイプのクーリングロールにて冷却、および、製膜化し、比較例5の片面ラミネート紙を得た。この際、ポリエチレンとして、LC607K(日本ポリエチレン株式会社製)を用いた。そして、以降の工程を実施例1と同じくして、比較例5の剥離シートを得た。比較例5の剥離シートにおいて、表面23Sの王研式での平滑度は、32000秒であり、表面22Sの王研式での平滑度は、120秒であった。
次いで、実施例1の粘着剤塗液の生成において、イソシアネート系架橋剤の配合を1.5重量部に変更し、それ以外は実施例1と同じくして、比較例5の粘着剤塗液を得た。そして、比較例5の剥離シートにおける表面23Sに、比較例5の粘着剤塗液をコンマコーターで塗布して乾燥し、それ以降の工程を実施例1と同じくして、比較例5の粘着シート積層体を得た。この粘着積層体の粘着シートをはがした剥離シートの表面23Sの平滑度は7000秒であり、表面22Sの平滑度は100秒であった。
[比較例6]
実施例1のキャストコート紙を、上質紙に変更し、かつ、融点が107℃のポリエチレンを、厚みが20μmとなるように上質紙の片面に溶融ラミネートし、同時に超ミラータイプのクーリングロールにて冷却、および、製膜化し、それによって、比較例6の片面ラミネート紙を得た。この際、上質紙として、坪量103g/m(王子製紙株式会社製)を用い、ポリエチレンとして、LC607K(日本ポリエチレン株式会社製)を用いた。そして、以降の工程を実施例1と同じくして、比較例6の剥離シートを得た。比較例6の剥離シートにおいて、表面23Sの王研式での平滑度は、7000秒であり、表面22Sの王研式での平滑度は、30秒であった。
次いで、実施例1の粘着剤塗液の生成において、組成Cの共重合体モノマー組成物を用い、それ以外は実施例1と同じくして、比較例6の粘着剤塗液を得た。この際、エポキシ化脂肪酸アルキルエステルとして、D−32(ADEKA株式会社製)を用いた。そして、比較例6の剥離シートにおける表面23Sに、比較例6の粘着剤塗液をコンマコーターで塗布して乾燥し、それ以降の工程を実施例1と同じくして、比較例6の粘着シート積層体を得た。この粘着積層体の粘着シートをはがした剥離シートの表面23Sの平滑度は1200秒であり、表面22Sの平滑度は30秒であった。
[評価]
実施例1から実施例6、および、比較例1から比較例6の各粘着シート積層体について、剥離力、初期粘着力、168時間経過後の粘着力、剥がし易さ、ブロッキング性、および、意匠性の測定を行った。各測定の結果を、剥離シートの平滑度と共に、表2、および、表3に示す。
Figure 0006900917
Figure 0006900917
[初期粘着力]
JIS R 3202に記載のA級フロート板ガラス(5mm)を、初期粘着力の試験板として用いた。各粘着シート積層体の粘着シートを剥離シートからはがし、剥離シートから剥がされた粘着シートを、初期粘着力の試験片として用いた。
各試験片を試験板に貼着し、各試験片をゴムローラーで押圧した。この際、2Kgの荷重を加えながら、ゴムローラーで一往復させた。そして、貼着してから30分が経過した後に、JIS Z0237に準じて、23℃で50%RHの環境下で、剥離速度300mm/分での180度引きはがし粘着力(N/m)を測定した。
[経時粘着力]
JIS R 3202に記載のA級フロート板ガラス(5mm)を、経時粘着力の試験板として用いた。各粘着シート積層体の粘着シートを剥離シートからはがし、剥離シートから剥がされた粘着シートを、経時粘着力の試験片として用いた。
各試験片を試験板に貼着し、各試験片をゴムローラーで押圧した。この際、2Kgの荷重を加えながら、ゴムローラーで一往復させた。次いで、試験板に貼着された状態の各試験片を、60℃で90%RHの環境下に、168時間にわたり保存した。そして、保存後の各試験片を、23℃で50%RHの環境下に、2時間にわたり静置し、その後、同環境下で、剥離速度300mm/分での180度引きはがし粘着力(N/m)を測定した。
[平滑度]
各粘着シート積層体における剥離シートを形成したときに、表面23Sの平滑度、および、表面22Sの平滑度を、王研平滑度計を用いて測定した。また、各粘着シート積層体において粘着シートから剥離シートをはがし、同剥離シートにおける表面23Sの平滑度、および、表面22Sの平滑度を、王研式平滑度計を用いて測定した。
[剥がし易さ]
JIS R 3202に記載のA級フロート板ガラス(5mm)を、剥がし易さの試験板として用いた。各粘着シート積層体の粘着シートを剥離シートからはがし、剥離シートから剥がされた粘着シートを、剥がし易さの試験片として用いた。
A4サイズの各試験片を、23℃で50%RHの環境下で試験板に貼着し、60℃で90%RHの環境下に、168時間にわたり保存した。そして、保存後の各試験片について、粘着シートの手剥がし性に関わる、男女10人を対象としたモニターテストを実施し、下記評価基準に基づいて、剥がし易さを評価した。モニターテストでは、手剥がし性を3段階(3点:容易に剥がせる、2点:やや剥がし易い、1点:剥がしにくい)の官能試験で評価した。
○ :10人の平均が2.6点以上。
△ :10人の平均が2.0点以上、2.6点未満。
× :10人の平均が2.0点未満。
[ゲル分率]
50mm×50mmのサイズを有した各粘着シート積層体から粘着シートをはがし、剥がされた粘着シートを、ゲル分率の試験片として用いた。予め計量された不織布製袋に粘着シートを貼着した後、酢酸エチル溶液を収容したガラス瓶の中に、粘着シートが貼着された不織布製袋を入れた。そして、不織布製袋を50℃で20時間にわたり処理して乾燥後の重量を測定し、処理前後における粘着層の重量比からゲル分率を算出した。
[ブロッキング性]
剥離シートにおける表面22Sと、表面基材面とを貼り合わせて、25g/cmの荷重を加えた状態で、70℃の環境下で20時間にわたり放置した。次いで、表面22Sと表面基材面との間において、23℃で50%RHの環境下でのJIS Z 0237に準拠する接着力を、剥離速度0.3m/分で引張り試験機によって測定し、測定の結果を下記基準で評価した。
○:接着力が2N/m以下であり、かつ、表面基材面と表面22Sとにブロッキングの跡が認められない。
×:接着力が2N/mを越える、もしくは、表面基材面と表面22Sとにブロッキングの跡が認められる。
[意匠性]
JIS R 3202に記載のA級フロート板ガラス(5mm)を、意匠性の試験板として用いた。各粘着シート積層体の粘着シートを剥離シートからはがし、剥離シートから剥がされた粘着シートを、意匠性の試験片として用いた。
A4サイズの各試験片を、23℃で50%RHの環境下で試験板に貼着し、貼着された試験片の外観を、下記評価基準に基づき評価した。
○ :凹凸や曇りがなく綺麗である。
△ :粘着層の凹凸や曇りがやや目立つ。
× :粘着層の凹凸や曇りが目立ち、外観が悪い。
[評価結果]
表1が示すように、実施例1〜6の各粘着シート積層体において、ゲル分率は79%以上98%以下であり、条件1を満たすことが認められた。また、実施例1〜6の各粘着シート積層体において、表面23Sの平滑度は、12000秒以上30000秒以下であり、条件2を満たすことが認められた。また、実施例1〜6の各粘着シート積層体において、表面22Sの平滑度は、120秒以上5000秒以下であり、条件3を満たすことが認められた。
これら実施例1〜6の各粘着シート積層体では、168時間経過後の粘着力が、初期粘着力の1.8倍以下であり、経時での粘着力の増加、および、経時での粘着力の低下を抑えられることが認められた。また、実施例1〜6の各粘着シート積層体は、剥がし易さの評価において、いずれも2.0点以上であり、経時による粘着力の変化を抑えられ、かつ、剥がし易いことも認められた。さらに、実施例1〜6の各粘着シート積層体は、ブロッキング評価において、いずれも接着力が2N/m以下であり、かつ、表面基材面と表面22Sとにブロッキングの跡がないことが認められた。また、実施例1〜6の各粘着シート積層体は、意匠性評価において、いずれも凹凸や曇りがなく綺麗であることが認められた。
なお、実施例3の粘着シート積層体におけるゲル分率は、88%であり、実施例1の粘着シート積層体におけるゲル分率(85%)よりも高い。実施例3の粘着シート積層体は、それの保管条件を、実施例1の粘着シート積層体よりも低温、かつ、長期間に変更したものである。これら実施例1と実施例3との比較から、粘着シート積層体の保管条件によってもゲル分率を制御できることが認められた。粘着シート積層体を低温で保管すると、空気中の水分が少ないため、粘着層12に残存する架橋剤と水分との反応が進行しにくくなり、残存する架橋剤が自己架橋することでゲル分率が高くなると考えられる。一方、粘着シート積層体を高温で保管すると、空気中の水分と残存する架橋剤とが反応して失活し易くなるため、架橋剤の自己架橋は生成しにくく、ゲル分率の上昇は少ない。
表3が示すように、比較例1の粘着シート積層体において、表面23Sの平滑度は30000秒であり、条件2を満たし、かつ、表面22Sの平滑度は、360秒であり、条件3を満たすことが認められた。一方、比較例1の粘着シート積層体では、粘着層のゲル分率が58%であり、75%に満たないこと、すなわち、条件1を満たさないことが認められた。
この比較例1の粘着シート積層体では、ブロッキング評価において、2N/m以下であり、かつ、表面基材面と表面22Sとにブロッキングの跡がないことが認められた。また、比較例1の粘着シート積層体では、意匠性評価において、凹凸や曇りがなく綺麗であることが認められた。一方、比較例1の粘着シート積層体では、168時間経過後の粘着力が、初期粘着力の3倍以上であり、経時での粘着力について、大幅な増加が認められた。また、比較例1の粘着シート積層体では、剥がし易さの評価において、2.0点未満であり、剥がし難いことも認められた。結果として、実施例1〜6と、比較例1との比較から、条件1を満たすことによって、経時での粘着力の変化が抑えられ、かつ、剥がし易さを得られることが認められた。
比較例2、5、6の各粘着シート積層体において、粘着層のゲル分率は、58%以上69%以下であり、いずれも75%に満たないこと、すなわち、条件1を満たさないことが認められた。また、比較例2、5、6の各粘着シート積層体において、表面23Sの平滑度は、1200秒以上8600秒以下であり、いずれも条件1を満たさないことが認められた。さらに、比較例6の粘着シート積層体において、表面22Sの平滑度は、30秒であり、条件3を満たさないことが認められた。
これらの比較例2、5、6の粘着シート積層体では、ブロッキング評価において、いずれも2N/m以下であり、かつ、表面基材面とシリコーン処理面とにブロッキングの跡がないことが認められた。一方、比較例2、5、6の粘着シート積層体では、意匠性評価において、粘着層12の凹凸や曇りが目立ち、外観が悪いことが認められた。
比較例2の粘着シート積層体では、168時間経過後の粘着力が、初期粘着力の2倍以上であり、経時での粘着力について、大幅な増加が認められた。また、比較例2の粘着シート積層体では、剥がし易さの評価において、2.0点未満であり、剥がし難いことも認められた。また、比較例5の粘着シート積層体では、剥がし易さの評価において、2.0点以上であるものの、168時間経過後の粘着力が、初期粘着力の4倍以上であり、経時での粘着力について、大幅な増加が認められた。また、比較例6の粘着シート積層体では、剥がし易さの評価において、2.6点以上であるものの、168時間経過後の粘着力が、初期粘着力の1/24であり、経時での粘着力について、大幅な減少が認められた。結果として、実施例1〜6と、比較例2,5,6との比較から、条件1〜3の全てを満たすことによって、経時での粘着力の変化が抑えられ、かつ、剥がし易さを得られ、意匠性を高められることが認められた。
比較例3、4の各粘着シート積層体において、粘着層のゲル分率は、85%であり、いずれも75%以上を満たすこと、すなわち、条件1を満たすことが認められた。また、比較例3,4の各粘着シート積層体において、表面23Sの平滑度は、30000秒であり、いずれも条件1を満たすことが認められた。一方、比較例3,4の粘着シート積層体において、表面22Sの平滑度は、50秒と5800秒とであり、いずれも条件3を満たさないことが認められた。
これらの比較例3、4の粘着シート積層体では、168時間経過後の粘着力が、初期粘着力の1.3倍以下であり、経時での粘着力の増加、および、経時での粘着力の低下を抑えられることが認められた。また、比較例3,4の各粘着シート積層体は、剥がし易さの評価において、いずれも2.6点以上であり、経時による粘着力の変化を抑えられ、かつ、剥がし易いことも認められた。一方、比較例3の粘着シート積層体では、粘着層の凹凸や曇りが目立ち、外観が悪いことが認められた。比較例4の粘着シート積層体では、ブロッキング評価において、接着力が2N/mを越える、もしくは、表面基材面とシリコーン処理面とにブロッキングの跡があることが認められた。結果として、実施例1〜6と、比較例3,4との比較から、条件3を満たすことによって、良好なブロッキング性が得られ、かつ、意匠性を高められることが認められた。
以上、上記実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)条件1を満たす構成であれば、被着体と粘着層12との接触する面積が、ゲル分率が低いことに起因して高まること、ひいては、粘着力が増加してしまうことを抑えることが可能となる。
(2)条件2を満たす構成であれば、被着体と粘着層12との接触する面積が、平滑度が低いことに起因して高まること、ひいては、粘着力が増加してしまうことを抑えることが可能ともなる。
(3)条件3を満たす構成であれば、良好なブロッキング性が得られ、かつ、意匠性を高めることが可能ともなる。
(4)第1ポリオレフィン層23を構成するポリオレフィンの融点が、110℃以上である構成によれば、第1ポリオレフィン層23に粘着剤塗液を塗工して粘着層12を形成する際に、粘着剤塗液を乾燥するための温度として、例えば、100℃を用いることが容易となる。
(5)第2基材21が顔料層を備える構成であれば、粘着シート積層体の意匠性を高めることが可能であって、意匠性の高められた粘着シート積層体において、剥がし易い粘着力を保持することが可能ともなる。
11…第1基材、12…粘着層、21…第2基材、22…第2ポリオレフィン層、23…第1ポリオレフィン層。

Claims (5)

  1. 粘着シートと剥離シートとが積層された粘着シート積層体であって、
    前記粘着シートは、第1基材と、前記第1基材の一側面に位置する粘着層とを備え、
    前記粘着層の主成分は、アクリル系共重合体であり、
    前記粘着層における粘着剤組成物のゲル分率は、75%以上であり、
    前記剥離シートは、紙からなる第2基材と、第1ポリオレフィン層と、第2ポリオレフィン層とを備え、
    前記第1ポリオレフィン層は、前記第2基材の一側面に位置し、かつ、前記第1ポリオレフィン層にてシリコーン塗工された表面での平滑度が、王研式で10000秒以上であり、
    前記第2ポリオレフィン層は、前記第2基材の他側面に位置し、かつ、前記第2ポリオレフィン層において前記他側面と接する面とは反対側の表面での平滑度が、王研式で100秒以上5000秒以下であり、
    前記剥離シートは、前記第1ポリオレフィン層の表面と、前記粘着層とが接するように、前記粘着層に積層されている
    粘着シート積層体。
  2. 前記第1ポリオレフィン層を構成するポリオレフィンの融点が、110℃以上である
    請求項1に記載の粘着シート積層体。
  3. 前記第2基材は、前記第2基材のなかで前記第1ポリオレフィン層と接する側面に顔料層を備える
    請求項1または2に記載の粘着シート積層体。
  4. 前記第2基材は、前記第2基材のなかで前記第1ポリオレフィン層と接する側面、および、当該側面とは反対側の側面に顔料層を備える
    請求項1または2に記載の粘着シート積層体。
  5. 前記第2基材は、キャストコート紙、または、アート紙である
    請求項1から4のいずれか一項に記載の粘着シート積層体。
JP2018021992A 2018-02-09 2018-02-09 粘着シート積層体 Active JP6900917B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018021992A JP6900917B2 (ja) 2018-02-09 2018-02-09 粘着シート積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018021992A JP6900917B2 (ja) 2018-02-09 2018-02-09 粘着シート積層体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019137772A JP2019137772A (ja) 2019-08-22
JP6900917B2 true JP6900917B2 (ja) 2021-07-07

Family

ID=67693182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018021992A Active JP6900917B2 (ja) 2018-02-09 2018-02-09 粘着シート積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6900917B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08234665A (ja) * 1995-02-24 1996-09-13 Dainippon Printing Co Ltd 透明粘着ラベル及び熱転写リボン一体型透明粘着ラベル
JP2005314506A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Max Co Ltd 装飾用粘着シート
WO2008004650A1 (fr) * 2006-07-06 2008-01-10 Lintec Corporation Feuille adhésive
JP6277798B2 (ja) * 2014-03-17 2018-02-14 三菱ケミカル株式会社 基材レス両面粘着シート用離型フィルム
JP6534841B2 (ja) * 2015-03-31 2019-06-26 株式会社フジシール 蓋用ラベル及び包装体
JP2017013387A (ja) * 2015-07-02 2017-01-19 三菱樹脂株式会社 基材レス両面粘着シート用離型フィルム
WO2017064959A1 (ja) * 2015-10-15 2017-04-20 日東電工株式会社 再剥離型粘着シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019137772A (ja) 2019-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101837533B1 (ko) 감온성 점착제
JP5699264B2 (ja) 粘着シート及び粘着シートの製造方法
JP5547177B2 (ja) ポリオレフィンからなる剥離フィルム及びそのフィルムの使用
JP6517451B2 (ja) 両面シリコーン粘着シートの製造方法
TW201803957A (zh) 用於剝離離型安裝之膜背襯
JP6291323B2 (ja) 粘着シート及び粘着シートの製造方法
US20100086778A1 (en) Multilayer adhesive tape
CN107652912B (zh) 具有不同表面涂层的隔离衬垫
JP6716222B2 (ja) ラッピング用フィルム及びラッピング加工品
TW201840427A (zh) 用於拉伸離型安裝之膜背襯
JP6607370B2 (ja) 粘着テープ及び物品
JP6900917B2 (ja) 粘着シート積層体
JP2017524766A (ja) 接着性封止組成物
TWI740022B (zh) 感溫性黏著劑
TW202038922A (zh) 皮膚黏貼用帶或片材
JPH04293983A (ja) 基材レス両面粘着シート
JP6930861B2 (ja) 粘着積層体
JP6975593B2 (ja) 両面粘着テープ
JP2004190011A (ja) 離型剤、粘着性積層体および粘着性積層テープ
JP5809087B2 (ja) 粘着性組成物、及び粘着性シート
JPH07145352A (ja) 粘着テープ及びその製造法
CN109321161A (zh) 便于再回收利用型保护膜
JP2001172578A (ja) 粘着シート
JPH1171557A (ja) ウェットティシュ用粘着シート
JP2018024864A (ja) 表示用粘着ラベルおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6900917

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250