JP6899715B2 - 図面作成システム、図面作成方法及びプログラム - Google Patents

図面作成システム、図面作成方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、図面作成システム、図面作成方法及びプログラムに関する。
建物の製図データを作成する際の労力を低減することが望まれている。例えば特許文献1に記載の発明では、デジタルペンを用いて特殊な用紙に記入した図面をデータ化して、製図データを生成するシステムについて開示されている。
特開2011−090587号公報
しかしながら、上記の従来技術では、製図のデータ化という点では有効であるものの、デジタルペンを用いて製図を行う作業は依然として必要である。そのため、建物の図面作成の労力を十分に低減できてはいない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、建物の図面作成に係る労力を低減できる図面作成システム、図面作成方法及びプログラムを提供することにある。
上記課題は、本発明に係る図面作成システムによれば、ユーザの視線方向を検出する視線方向検出部と、前記ユーザから所定操作を受け付けた際の、現実空間における前記視線方向の指す第1ポイントの位置座標を登録する登録部と、前記登録部により登録される複数の前記第1ポイントに対し、登録の順序に基づいて接続関係を設定する接続関係設定部と、前記複数の前記第1ポイントを、建物の2次元図面を作成するための製図平面に射影した位置に基づいて、前記製図平面に複数の第2ポイントを設定するポイント設定部と、前記製図平面に設定される前記複数の前記第2ポイントを前記接続関係に従ってラインで連結して前記建物の2次元図面を作成する2次元図面作成部と、を備えることにより解決される。
上記課題は、本発明に係る図面作成方法によれば、ユーザの視線方向を検出する視線方向検出ステップと、前記ユーザから所定操作を受け付けた際の、現実空間における前記視線方向の指す第1ポイントの位置座標を登録する登録ステップと、前記登録ステップで登録される複数の前記第1ポイントに対し、登録の順序に基づいて接続関係を設定する接続関係設定ステップと、前記複数の前記第1ポイントを、建物の2次元図面を作成するための製図平面に射影した位置に基づいて、前記製図平面に複数の第2ポイントを設定するポイント設定ステップと、前記製図平面に設定される前記複数の前記第2ポイントを前記接続関係に従ってラインで連結して前記建物の2次元図面を作成する2次元図面作成ステップと、を有することにより解決される。
上記課題は、本発明に係るプログラムによれば、コンピュータを、ユーザの視線方向を検出する視線方向検出部と、前記ユーザから所定操作を受け付けた際の、現実空間における前記視線方向の指す第1ポイントの位置座標を登録する登録部と、前記登録部により登録される複数の前記第1ポイントに対し、登録の順序に基づいて接続関係を設定する接続関係設定部と、前記複数の前記第1ポイントを、建物の2次元図面を作成するための製図平面に射影した位置に基づいて、前記製図平面に複数の第2ポイントを設定するポイント設定部と、前記製図平面に設定される前記複数の前記第2ポイントを前記接続関係に従ってラインで連結して前記建物の2次元図面を作成する2次元図面作成部として機能させることにより解決される。
上記の図面作成システム、図面作成方法及びプログラムによれば、ユーザから所定操作を受け付けた際の、現実空間におけるユーザの視線の先の位置を登録し、登録した位置に基づいて建物の図面を作成することができる。
こうすることで、実際の建築物を見ながら、感覚的な操作により、建物の図面を作成することができる。これにより、建物の図面作成に係る労力を低減できる。
また、上記の図面作成システムによれば、実際の建築物と同じような間取りの建物の図面を作成することが容易となる。
上記の図面作成システムにおいて、ヘッドマウントディスプレイ装置を備え、前記ヘッドマウントディスプレイ装置は、透過型のディスプレイと、前記ディスプレイの前方を撮影するカメラと、前記カメラにより撮影した手の動きに基づいて前記ユーザの操作内容を判定する操作判定部と、前記第1ポイントを前記現実空間における位置に重ね合わせて前記ディスプレイに表示させる表示制御部と、を備え、前記表示制御部はさらに、前記2次元図面を前記ディスプレイに表示させると好適である。
こうすることで、ヘッドマウントディスプレイ装置を用いて、手の動きにより建物の図面を作成することができる。これにより、図面作成の際に、特別な操作装置を手に持つ必要がなく、ユーザの負担を軽減できる。
また、ユーザは実際の建築物を見ながら、建物の図面を作成することができる。
また、ユーザは作成中の建物の図面の内容を確認することができる。
上記の図面作成システムにおいて、前記製図平面に前記建物の通り芯の間隔を表す格子を設定する格子設定部と、前記ポイント設定部は、前記製図平面に射影した前記第1ポイントの位置に最も近い格子の交点の位置を、当該第1ポイントに対応する前記第2ポイントの位置として設定すると好適である。
こうすることで、建物の通り芯に応じた位置に第2ポイントを配置することができる。これにより、手の操作により第1ポイントの配置がずれても、第2ポイントを建物の通り芯の間隔に配置できる。
すなわち、上記の図面作成システムによれば、通り芯の間隔に適合した寸法で建物の図面を作成することができる。
上記の図面作成システムにおいて、1以上の図面パーツを記憶するパーツ記憶部と、前記パーツ記憶部から図面パーツを選択するパーツ選択部と、前記2次元図面を構成するラインのうち1つを選択するライン選択部と、前記パーツ選択部により選択された図面パーツを、前記ライン選択部により選択されたライン上に配置するパーツ配置部と、を備えると好適である。
こうすることで、建物の図面にパーツ情報を追加できる。これにより、建物の図面の設計自由度を向上できる。
上記の図面作成システムにおいて、前記2次元図面に含まれるラインを、前記製図平面の鉛直上方向に延ばした壁を作成して、前記建物の3次元図面を作成する3次元図面作成部を備え、前記表示制御部は、前記3次元図面を前記ディスプレイに表示させると好適である。
こうすることで、建物の3次元図面の作成を容易に行うことができる。
上記の図面作成システムにおいて、前記3次元図面を前記ディスプレイに表示した状態で、前記壁の高さを変更する高さ変更操作を受け付けた場合に、前記壁の高さを変更する高さ変更部を備えると好適である。
こうすることで、建物の壁の高さを容易に変更することができる。これにより、建物の壁を所望な高さに容易に調整することができる。
上記の図面作成システムにおいて、前記3次元図面に含まれる壁のうちから選択された壁のテクスチャを、1以上のテクスチャのうちから選択されたテクスチャに変更するテクスチャ変更部と、を備えると好適である。
こうすることで、建物のテクスチャを所望のテクスチャに容易に変更できる。
本発明によれば、建物の図面作成に係る労力を低減できる。
図面作成システムの全体構成図である。 図面作成システムのハードウェア構成図である。 ヘッドマウントディスプレイ装置を装着したユーザによる図面作成作業の様子を示す図である。 ヘッドマウントディスプレイ装置のディスプレイに表示される画面の一例である。 メニュー画面と図面ツールメニュー画面の一例を示す図である。 登録した第1ポイントに基づいて作成される平面図である。 第2ポイントの位置補正を説明する図である。 図面パーツを追加する際に表示される平面図の編集画面である。 3次元図面の一例を示す図である。 3次元図面に表示される壁のテクスチャ画像を変更するための図面編集の一例である。 3次元図面に表示される壁の高さを変更するための図面編集の一例である。 ヘッドマウントディスプレイ装置の機能ブロック図である。 通り芯の間隔設定処理のフロー図である。 第1ポイントの登録処理のフロー図である。 建物の平面図の作成、表示処理のフロー図である。 図面パーツの配置処理のフロー図である。 建物の3次元図面の作成、表示処理のフロー図である。 3次元図面の壁の高さの変更処理のフロー図である。 3次元図面の壁のテクスチャの変更処理のフロー図である。
以下、図1乃至図19を参照しながら、本発明の実施の形態(以下、本実施形態)に係る図面作成システム1について説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
本実施形態に係る図面作成システム1は、ヘッドマウントディスプレイ装置10を装着したユーザが実際の建築物を見ながら、建物の図面(例えば平面図、3次元図面等)の作成を可能とするシステムである。
[システムの全体構成]
図1は、図面作成システム1の全体構成図である。
図1に示されるように、図面作成システム1は、ヘッドマウントディスプレイ装置10とデータ提供サーバ50を有する。ヘッドマウントディスプレイ装置10とデータ提供サーバ50とは、インターネットやイントラネット等のネットワークNWを介して、データ通信可能に接続される。
ヘッドマウントディスプレイ装置10は、ユーザの頭部に装着する透過型のディスプレイを備えた装置である。透過型のディスプレイは、ハーフミラーでできており、ユーザは、透過型のディスプレイを通して外の様子を見ることができる。
例えば、透過型のディスプレイに、光学多層膜のハーフミラーを用いることで、必要な情報のみディスプレイの表面に表示しながら、外の様子をシースルーで見ることが可能となる。
データ提供サーバ50は、建物の製図用のデータ(例えば図面のパーツ等)を保持するとともに、保持するデータをヘッドマウントディスプレイ装置10に提供するサーバコンピュータである。
なお、データ提供サーバ50は、ヘッドマウントディスプレイ装置10からの要求に応じて製図用のデータをヘッドマウントディスプレイ装置10に提供する。
このように、データ提供サーバ50からヘッドマウントディスプレイ装置10に対し、必要に応じて製図用のデータを提供するようにすることで、ヘッドマウントディスプレイ装置10に記憶する製図用のデータサイズを小さくすることができる。もちろん、ヘッドマウントディスプレイ装置10に製図用の全データを予め記憶するようにしてもよい。この場合には、データ提供サーバ50を設けなくともよい。
[ハードウェア構成]
図2は、図面作成システム1のハードウェア構成図である。以下、図面作成システム1に含まれるヘッドマウントディスプレイ装置10とデータ提供サーバ50のそれぞれのハードウェア構成について説明する。
[ヘッドマウントディスプレイ装置10のハードウェア構成]
図2に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、ハードウェアとして、プロセッサ11、記憶装置12、通信用インターフェース13、カメラ14、視線方向検出装置15、及びディスプレイ16を備える。
プロセッサ11は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェア(例えばCPU)である。そして、プロセッサは、メモリに記憶されるプログラムやデータに基づいて各種の演算処理を実行するとともに、ヘッドマウントディスプレイ装置10の各部を制御する。
記憶装置12は、各種のプログラムやデータを記憶する。また、記憶装置12は、プロセッサのワークメモリとしても用いられる。例えば、記憶装置12は、半導体メモリ、磁気記憶装置、光学記憶装置等を含むこととしてよい。また、記憶装置12には、フラッシュメモリ、光学ディスク等の情報記憶媒体が含まれていてもよい。
通信用インターフェース13は、コンピュータとデータ通信するためのハードウェアである。本実施形態では、通信用インターフェース13は、無線により通信することとするが、有線により通信するようにしてもよい。具体的には、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、通信用インターフェース13を介してネットワークNWに接続し、ネットワークNWに接続するデータ提供サーバ50とデータ通信する。
カメラ14は、ヘッドマウントディスプレイ装置10を装着するユーザがディスプレイ16を通じて見る方向(すなわち前方)の空間を撮影する。
本実施形態では、ヘッドマウントディスプレイ装置10は複数のカメラ14を有することとする。そして、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、複数のカメラ14の撮影画像に基づいて、被写体までの距離を計測することが可能である。
視線方向検出装置15は、ヘッドマウントディスプレイ装置10を装着するユーザの左右の目の視線方向を検出するデバイスである。
例えば、視線方向検出装置15は、ユーザの左右のそれぞれの角膜から赤外線光の閃光(「プルキンエ像」)を反射させるように構成された、赤外線光源等の1つ又は複数の閃光源を備える。また、視線方向検出装置15はさらに、ユーザの左右の目のイメージをキャプチャするように構成された1つ又は複数の内側向きイメージセンサを備える。
そして、視線方向検出装置15は、イメージセンサを介して集められたイメージデータから決定される閃光および瞳孔のイメージを使用して、ユーザの左右の目の光軸を決定する。
ディスプレイ16は、透過型のディスプレイであり、ユーザはディスプレイ16を通じて外の環境を目視できる。
本実施形態に係るディスプレイ16は、左目用ディスプレイ17及び右目用ディスプレイ18を備える。
左目用ディスプレイ17は、左目用の画像を表示するためのディスプレイであり、ユーザの左目に対向する位置に設けられる。
右目用ディスプレイ18は、右目用の画像を表示するためのディスプレイであり、ユーザの右目に対向する位置に設けられる。
例えば、左目用ディスプレイ17と右目用ディスプレイ18に対し、3Dオブジェクトの左目用画像と右目用画像をそれぞれ表示することで、ユーザの左右の視線が交差する位置に、3Dのオブジェクトがあるかのように認識させることができる。
[データ提供サーバ50のハードウェア構成]
次に、データ提供サーバ50のハードウェア構成について説明する。
図2に示されるように、データ提供サーバ50は、ハードウェアとして、プロセッサ51、記憶装置52、及び通信用インターフェース53を備える。
プロセッサ51は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェア(例えばCPU)である。そして、プロセッサは、メモリに記憶されるプログラムやデータに基づいて各種の演算処理を実行するとともに、データ提供サーバ50の各部を制御する。
記憶装置52は、各種のプログラムやデータを記憶する。また、記憶装置12は、プロセッサのワークメモリとしても用いられる。例えば、記憶装置52は、半導体メモリ、磁気記憶装置、光学記憶装置等を含むこととしてよい。また、記憶装置52には、フラッシュメモリ、光学ディスク等の情報記憶媒体が含まれていてもよい。
通信用インターフェース53は、コンピュータとデータ通信するためのハードウェアである。例えば、通信用インターフェース53は、無線又は有線によりデータ通信可能としてよい。本実施形態では、データ提供サーバ50は、通信用インターフェース53を介してネットワークNWに接続し、ネットワークNWに接続するヘッドマウントディスプレイ装置10とデータ通信する。
[処理の概要]
図3乃至図11を参照しながら、図面作成システム1により実行される処理の概要について説明する。以下に説明する処理は、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置10を装着し、実際の建物を見ながら建物の図面を作成するための処理に関する。
図3は、ヘッドマウントディスプレイ装置10を装着したユーザUによる図面作成作業の様子を示す図である。
図3に示されるように、ユーザUは、頭部にヘッドマウントディスプレイ装置10を装着した状態で、建物60の中に入っている。
建物60は、床61と、壁62を有する。そして、建物60の1つの壁62にはドア63が設けられている。
ユーザUは、ヘッドマウントディスプレイ装置10を介して実際の建物60を見ながら、手Hにより建物の任意の位置を登録する。この位置の登録に関しては、図4を参照しながら説明する。
図4は、ヘッドマウントディスプレイ装置10のディスプレイ16に表示される画面の一例である。すなわち、図4には、ユーザUが図面作成作業時に見ている画面を示す。
図4に示されるように、ディスプレイ16には、ユーザUの視点の位置を示す視点マーカーM、メニュー画面40、登録した第1ポイントの位置を示す第1ポイントP(ここでは第1ポイントP1〜第1ポイントP4)が表示されている。以下においては、第1ポイントP1〜第1ポイントP4等の各点を総称して、第1ポイントPと表記する。
ここでユーザUは、視点マーカーMを建物60の所望の位置に合わせて、手Hに所定の決定操作(ポイント登録操作)を行うことで、視点マーカーMの位置を第1ポイントPとして登録する。例えば、上記の決定操作とは、手Hの親指と人差し指とを離した状態から接触させる動作(以下、クリック操作)とする。なお、上記の決定操作は、上記のクリック操作に限定されず、他の動作としてもよい。
なお、図4に示す例では、建物60の床61と壁62が接する辺の隅に第1ポイントPを設定している。
ヘッドマウントディスプレイ装置10は、ユーザUからポイント登録操作を受け付けると、第1ポイントPの位置座標を取得する。そして、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、ユーザUの頭部が動いた場合には、第1ポイントPの表示位置を、現実の建物60の位置に合うように更新してディスプレイ16に表示させる。
図5は、メニュー画面40と図面ツールメニュー画面41の一例を示す図である。
図5に示すように、メニュー画面40の一部には、図面ツール選択領域40Aが設定されている。そして、ユーザUの操作により図面ツール選択領域40Aが選択されると、ディスプレイ16には、図面ツールメニュー画面41が表示される。
図面ツールメニュー画面41には、設定アイコン41A、2Dアイコン41B、3Dアイコン41C、ポイント調整アイコン41D、ポイント削除アイコン41E及びデータ出力アイコン41Fが含まれる。
設定アイコン41Aは、図面作成のための設定処理を実行するためのオブジェクトである。例えば、上記の設定処理には、図面に通り芯の間隔を設定するための処理を含む。
通り芯の間隔は、数値を直接入力して設定してもよい。また、通り芯の間隔は、複数の選択肢の中から選択して設定してもよい。また、通り芯の間隔は、建物の特徴から自動的に設定してもよい。具体的に、建物の特徴から通り芯の間隔を自動的に設定する場合には、例えば建物の外壁パネルの目地の間隔を測定し、目地の間隔に基づいて設定することとしてよい。
2Dアイコン41Bは、登録した第1ポイントPに基づいて平面図を作成する平面図作成処理を実行するためのオブジェクトである。
3Dアイコン41Cは、登録した第1ポイントPに基づいて建物の3次元図面を作成する3次元図面作成処理を実行するためのオブジェクトである。
ポイント調整アイコン41Dは、登録した第1ポイントPの位置を調整する処理を実行するためのオブジェクトである。
ポイント削除アイコン41Eは、登録した第1ポイントPを削除する処理を実行するためのオブジェクトである。
データ出力アイコン41Fは、作成した図面のデータを出力するためのオブジェクトである。例えば、図面データの出力は、ヘッドマウントディスプレイ装置10からデータ提供サーバ50や他のコンピュータにデータを送信することで実行してよい。また、図面データの出力は、ヘッドマウントディスプレイ装置10から取外し可能な情報記憶媒体に図面データを書き込むことにより実行してもよい。
次に、図面ツールメニュー画面41の2Dアイコン41Bが出力された場合には、図6に示される画面がディスプレイ16に表示される。
図6は、登録した第1ポイントP1に基づいて作成される平面図F1である。
図6に示されるように、平面図F1は、製図平面70上に描かれる。製図平面70は、建物60を鉛直上方向から眺めた平面に対応する。また、製図平面70には、通り芯の間隔で配置された格子71が描かれる。
そして、平面図F1は、第1ポイントPを製図平面70に射影した位置に基づいて第2ポイントQを配置する。具体的には、第1ポイントP1〜第1ポイントP6を平面図F1に射影して第2ポイントQ1〜第2ポイントQ6を設定する。なお、第2ポイントQ1〜第2ポイントQ6を総称して、第2ポイントQと表記する。
ここで、第2ポイントQの位置の設定に関し、図7を参照しながら説明する。
図7は、第2ポイントQの位置補正を説明する図である。図7に示される射影位置Qaは、1つの第1ポイントPを製図平面70に射影した位置である。例えば、第1ポイントPが直交座標系の(x,y,z)の座標で表される場合に、射影位置Qaの位置は(x,y)となる。例えば、上記の直交座標系においては、第1ポイントPのうち最初に登録された第1ポイントP1の座標を原点に設定することとしてもよい。また、原点は、製図平面70の任意の位置に設定してもよい。
ここで、図7に示すように、射影位置Qaは、製図平面70に設定される格子71の交点71Aからずれている。この場合、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、射影位置Qaに最も近い交点71Aの位置を、第2ポイントQの登録位置Qbとする。こうすることで、視点マーカーMのぶれにより第1ポイントPが通り芯の間隔Dで登録されていない場合であっても、第2ポイントQの間隔は通り芯の間隔Dの整数倍となるように設定することが可能となる。
そして、第2ポイントQ1〜第2ポイントQ6を登録の順に接続する。なお、第2ポイントQ1は、始点及び終点であることとする。すなわち、第2ポイントQ(iは1〜5の整数)と第2ポイントQi+1を結ぶラインLを設定する。そして、第2ポイントQ6については、始点の第2ポイントQ1と連結するラインL6を設定する。
このようにして、第2ポイントQ1〜第2ポイントQ6に対して、ラインL1〜ラインL6を設定する。
以上の処理により、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、第1ポイントPに基づき建物の平面図F1を作成する。
次に、図8を参照しながら、図7に示される平面図F1に図面パーツを追加する手順について説明する。
図8は、図面パーツを追加する際に表示される平面図F1の編集画面である。なお、図8においては、説明のため格子71は省略している。
図8の図面パーツ選択画面72には、平面図F1に追加可能な図面パーツのリストが表示される。図8に示される例では、図面パーツ選択画面72には、窓パーツ72Aとドアパーツ72Bが表示される。もちろん、図面パーツは、上記の例に限定されるものではなく、他のパーツが含まれてもよい。
図8に示されるように、ドアパーツ72Bが選択され、さらに平面図F1のラインL1〜ラインL6のうちから、ドアパーツ72Bを追加するライン(ここではラインL2)が選択される。すると、選択されたラインL2にドアパーツ72Bが配置される。
なお、ドアパーツ72Bの向きは、ラインL2の向きに応じて自動調整される。また、ドアパーツ72Bの位置は、一旦配置した後に更に調整することも可能である。
このようにして、平面図F1に対し、任意の図面パーツを追加することができる。もちろん追加した図面パーツはその後削除することも可能である。
次に、以上作成した平面図F1に基づく建物の3次元図面F2を生成、表示する処理について説明する。なお、3次元図面F2は、図面ツールメニュー画面41の3Dアイコン41Cが選択された場合に生成、表示される。
図9は、3次元図面F2の一例を示す図である。図9に示されるように、3次元図面F2は、平面図F1のラインL1〜ラインL6を鉛直上方向に延ばして構成した壁W1〜壁W6を含む3次元の建物モデルを表示する図面である。
また、3次元図面F2には、平面図F1に図面パーツ(ここではドアパーツ72B)が含まれる場合には、図面パーツの3次元モデルも平面図F1における配置に基づいて設けられる。
また、3次元図面F2の初期作成時には、壁W1〜壁W6にマッピングされるテクスチャは初期状態のものとなる。
次に、図10を参照しながら、3次元図面F2の壁にマッピングするテクスチャ画像を変更する処理について説明する。
図10は、3次元図面F2に表示される壁のテクスチャ画像を変更するための図面編集の一例である。
図10には、3次元図面F2と、テクスチャ選択画面73が表示される。ここで、テクスチャ選択画面73には、第1テクスチャT1、第2テクスチャT2、第3テクスチャT3が表示される。そして、テクスチャ選択画面73の中から3次元図面F2の壁にマッピングするテクスチャを1つ選択し、選択したテクスチャ(ここでは第3テクスチャT3)を貼り付ける壁(ここでは壁W1)の選択を、3次元図面F2の中から受け付ける。
これにより、第3テクスチャT3が壁W1にマッピングされる。このように、3次元図面F2の壁を、選択したテクスチャに更新することができる。
また、3次元図面F2の作成時には、壁W1〜壁W6の高さは、初期値に設定される。
ただし、図11に示されるように、壁W1〜壁W6の高さは、任意の高さに変更可能である。
図11は、3次元図面F2に表示される壁の高さを変更するための図面編集の一例である。
図11に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、3次元図面F2の壁の高さを更新するための高さ更新操作を検知すると、検知した操作に応じて3次元図面F2の壁の高さを更新する。図11に示す例では、3次元図面F2の壁が高くなるように更新している。もちろん、3次元図面F2の壁を低くするように更新することも可能である。
以上の処理により、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、3次元図面F2の壁の高さを任意の高さに更新することができる。
次に、以上の処理を実現するためにヘッドマウントディスプレイ装置10に備えられる機能について説明する。
[ヘッドマウントディスプレイ装置10に備えられる機能の説明]
図12は、ヘッドマウントディスプレイ装置10の機能ブロック図である。
図12に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、機能として、視線方向検出部20、表示制御部21、操作判定部22、登録部23、接続関係設定部24、格子設定部25、ポイント設定部26、2次元図面作成部27、パーツ記憶部28、パーツ選択部29、ライン選択部30、パーツ配置部31、3次元図面作成部32、高さ変更部33及びテクスチャ変更部34を備える。
ヘッドマウントディスプレイ装置10に備えられる上記各部の機能は、プロセッサ11が、記憶装置12に記憶されるプログラム及びデータに基づいてヘッドマウントディスプレイ装置10の各部を制御することにより実現されるものである。なお、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、上記のプログラムを、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体から読み込むこととしてもよいし、インターネットやイントラネット等の通信網を介して受信してもよい。
また、ヘッドマウントディスプレイ装置10は、上記のプログラムに基づいて処理を実行することで、本発明に係る図面作成方法が実現される。
以下、ヘッドマウントディスプレイ装置10に備えられる上記の各部の機能の詳細について説明する。
[視線方向検出部20]
視線方向検出部20は、ユーザの視線方向を検出する。視線方向検出部20は、主に、ヘッドマウントディスプレイ装置10の視線方向検出装置15により実現される。
なお、視線方向検出部20により実行される処理が視線方向検出ステップとなる。
「ユーザ」とは、ヘッドマウントディスプレイ装置10を装着しているユーザである。換言すれば、上記の「ユーザ」とは図面の作成を行っているユーザともいえる。
「視線」とは、ユーザが見ている方向である。換言すれば、「視線」とは、ユーザの目が向いている方向である。具体的には、上記の「視線」とは、ユーザの左目及び右目の光軸が交差する焦点(視点)と、ユーザの左目と右目の中心点とを結ぶ線である。また、「視線」は、ユーザの左目の光軸、又はユーザの右目の光軸としてもよい。
「視線方向」とは、ユーザの視線の指す向きである。具体的には、ユーザの左目と右目の中心点から、ユーザの左目及び右目の光軸が交差する焦点(視点)に向かう方向が「視線方向」となる。
本実施形態では、視線方向検出部20は、視線方向検出装置15により実現されるものとするが、これに限らず、ユーザの顔の向きに基づいて視線方向を検出してもよい。例えば、ヘッドマウントディスプレイ装置10が加速度センサを備える場合には、加速度センサの計測値に基づいてユーザの顔の向きを検出してもよい。それ以外にも、例えばヘッドマウントディスプレイ装置10の外部に設けられたカメラにより撮影したユーザの画像に基づいて、ユーザの顔の向きを検出することとしてもよい。
また、視線方向検出部20は、ユーザの視線方向を直接検出することに限らず、ユーザの視線方向を間接的に検出することとしてもよい。例えば、視線方向検出部20は、ユーザがレーザポインタにより指示した方向を、ユーザの視線方向として検出してもよい。
[表示制御部21]
表示制御部21は、ディスプレイ16に画像を表示させる。表示制御部21は、主に、プロセッサ11、記憶装置12、カメラ14、視線方向検出装置15、及びディスプレイ16により実現される。
例えば、表示制御部21は、左目用ディスプレイ17に3Dオブジェクトの左目用画像を、右目用ディスプレイ18に3Dオブジェクトの右目用画像を表示させる。これにより、ユーザに対し、現実空間の中に3Dオブジェクトがあるかのように認知させることができる。
また、表示制御部21は、視線方向検出部20により検出される視線方向を示す視点マーカーMをディスプレイ16に表示させる。そして、視点マーカーMがカーソルとなり、ユーザUはディスプレイ16の表示内容を見ながら手Hを動かしてクリック操作やドラッグ操作を実行することで、ユーザUはヘッドマウントディスプレイ装置10に処理を指示できる。
また、表示制御部21は、ユーザの操作により登録される第1ポイントを現実空間における位置に重ね合わせてディスプレイ16に表示させる。
すなわち、図4に示されるように、表示制御部21は、手Hが選択操作を行った際の視点マーカーMの位置を第1ポイントPとしてディスプレイ16に表示させる。
また、表示制御部21は、2次元図面作成部27により作成される2次元図面をディスプレイ16に表示させる。
具体的には、図6、図8に示されるように、表示制御部21は、第1ポイントPに応じて設定された第2ポイントQに基づいて生成された平面図F1(2次元図面の一例)を、ディスプレイ16に表示させる。
また、表示制御部21は、3次元図面作成部32により作成される3次元図面をディスプレイ16に表示させる。
具体的には、図9、図10、図11に示されるように、表示制御部21は、第2ポイントQに基づいて生成された3次元図面F2を、ディスプレイ16に表示させる。
[操作判定部22]
操作判定部22は、カメラ14により撮影した手の動きに基づいてユーザの操作内容を判定する。操作判定部22は、主にヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11、記憶装置12、カメラ14、視線方向検出装置15、及びディスプレイ16により実現される。
「手の動き」とは、カメラ14により撮影された手の形状、位置等の変化である。手の形状や位置の変化は、カメラ14により撮影された画像から、プロセッサ11が手のオブジェクトを検出することにより判定可能である。
なお、カメラ14により撮影された手は、ユーザUの手Hであってもよいし、ユーザU以外の手であってもよい。例えば、操作判定部22は、カメラ14により撮影された手の人差し指と親指の位置を検出し、検出した人差し指と親指が離れた状態から接触する状態への変化を「クリック操作」として検出する。また例えば、操作判定部22は、人差し指と親指が接触した状態での移動を「ドラッグ操作」として検出する。
「操作内容」とは、カメラ14により撮影した手の動きが示す操作である。例えば、上記の「クリック操作」や「ドラッグ操作」が、カメラ14により撮影した手の動きに基づいて判定される「操作内容」の一例に相当する。
また、「操作内容」は、ディスプレイ16に表示される画像や、処理モードと、カメラ14により撮影した手の動きに基づいて判定されることとしてもよい。
具体的には、図4に示される第1ポイントPの設定画面において、手Hによる「クリック操作」が行われた場合に、操作判定部22は、その操作を第1ポイントPの設定操作として判定することとしてよい。
[登録部23]
登録部23は、ユーザから所定操作を受け付けた際の、現実空間におけるユーザの視線方向の指す第1ポイントの位置座標を登録する。登録部23は、主に、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11、記憶装置12、カメラ14、視線方向検出装置15により実現される。
なお、登録部23により実行される処理が登録ステップとなる。
「所定操作」とは、第1ポイントPを登録するための操作である。具体的には、カメラ14による撮影される手の動きが所定の動きである場合に、操作判定部22は、上記の「所定操作」を受け付けたと判定する。より具体的には、図4に示される第1ポイントPの設定画面において、手Hによる「クリック操作」の動きを検出した場合に、操作判定部22は、上記の「所定操作」を受け付けたと判定する。
「現実空間」とは、実際の建物60やユーザUが存在する空間である。
「第1ポイント」とは、現実空間においてユーザUが登録する対象となる位置である。例えば、「所定操作」を受け付けた際の、視線方向検出部20により検出されるユーザUの視線方向が指す建物60の位置が、「第1ポイント」に相当する。また、ユーザUがレーザポインタを用いている場合には、レーザポインタが指す建物60の位置が、「第1ポイント」に相当する。
なお、「位置座標」とは、「現実空間」に設定した座標系(現実座標系)における座標である。例えば、「位置座標」は「現実空間」に設定した直交座標系(X,Y,Z)により表される。
また、「位置座標」は、「現実空間」の位置と一対一に対応する位置が定められた「仮想空間」に設定した座標系(仮想座標系)の座標としてもよい。
そして、登録部23は、所定操作を受け付けるごとに、第1ポイントPの位置座標を記憶装置12に記憶する。なお、登録部23は、例えば第1ポイントの登録開始の操作から、第1ポイントの登録終了の操作までの間に、所定操作により登録された第1ポイントPを同一のグループとして扱うこととする。
[接続関係設定部24]
接続関係設定部24は、登録部23により登録される複数の第1ポイントに対し、登録の順序に基づいて接続関係を設定する。接続関係設定部24は、主にヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11、記憶装置12により実現される。
なお、接続関係設定部24により実行される処理が接続関係設定ステップとなる。
「複数の第1ポイント」とは、登録部23により同一のグループとして登録される第1ポイントである。具体的には、第1ポイントの登録開始の操作から、登録終了の操作までの間に、複数回の所定操作を受け付けるごとに登録部23により登録される第1ポイントが上記の「複数の第1ポイント」に相当する。
より具体的には、図4に示される第1ポイントP1〜第1ポイントP4等が「複数の第1ポイント」の一例に相当する。
「登録の順序」とは、同一グループの第1ポイントPのそれぞれ対する登録部23による登録の順序である。具体的には、図4に示される第1ポイントP1〜第1ポイントP4に関し、第1ポイントP1の登録順序は1番目、第1ポイントP2の登録順序は2番目、第1ポイントP3の登録順序は3番目、第1ポイントP4の登録順序は4番目となる。
また、上記の「接続関係」とは、2つの第1ポイントPが接続していることを示す関係である。
例えば、接続関係設定部24は、第1ポイントPとその次に登録される第1ポイントPに接続関係を設定する。具体的には、第1ポイントP〜第1ポイントPに対し、iを1〜N−1の整数とするときに、接続関係設定部24は、第1ポイントPと、第1ポイントPi+1の間に接続関係を設定する。なお、第1ポイントPは、登録順序がi番目の第1ポイントPであり、本実施形態では、第1ポイントPと第1ポイントPは、同じ位置とする。
また、接続関係設定部24は、複数の第1ポイントPのうちから選択された任意の2つの第1ポイントPに接続関係を設定するようにしてもよい。また、接続関係設定部24は、既に接続関係が設定された2つの第1ポイントPの間の接続関係を解消するようにしてもよい。
[格子設定部25]
格子設定部25は、製図平面に建物の通り芯の間隔を表す格子を設定する。格子設定部25は、主にヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11、記憶装置12、カメラ14、視線方向検出装置15及びディスプレイ16により実現される。
「製図平面」とは、仮想空間に設けられる平面である。そして、設計対象の建物(仮想の建物)の2次元図面を作成するための平面が「製図平面」である。
具体的には、仮想の建物の平面図F1を作成するための平面が「製図平面」の一例に相当する。より具体的には、図6の製図平面70が上記の「製図平面」の一例に相当する。
なお、建物の2次元平面は平面図に限られず、立面図、断面図等であってもよい。
「建物」とは、設計対象の建物である。換言すれば、上記の「建物」はヘッドマウントディスプレイ装置10により作成される図面により表される構造物である。
「通り芯」とは、上記の「建物」の柱の中心を通る線である。なお、「通り芯」の縦と横の識別番号により、「建物」の平面図における座標を表す。
また、「通り芯の間隔」とは、平行に配される通り芯の間隔である。例えば、図7における間隔Dが、上記の「通り芯の間隔」に相当する。
また、「格子」とは、縦方向と横方向に配される通り芯の位置を示す線により表される線状パターンである。具体的には、図6に示す格子71が、上記の「格子」に相当する。なお、「格子」は、「製図平面」に重ね合わせて表示される。
格子設定部25は、通り芯の間隔の指定がない場合には、通り芯の間隔を初期値に設定する。初期値は、記憶装置12に予め記憶されることとしてよい。
また、格子設定部25は、通り芯の間隔を変更する場合には、通り芯の間隔をユーザUから入力された値に基づいて設定してもよい。
また、格子設定部25は、建物60に基づいて通り芯の間隔を設定してもよい。この場合には、例えば、格子設定部25は、カメラ14により建物60の外壁パネルを撮影し、外壁パネルの目地の間隔を測定する。そして、格子設定部25は、測定された目地の間隔に基づいて、通り芯の間隔を設定する。なお、目地の間隔と、通り芯の間隔との対応を示すテーブルは、予め記憶装置12に記憶してもよい。
[ポイント設定部26]
ポイント設定部26は、複数の第1ポイントを、建物の2次元図面を作成するための製図平面に射影した位置に基づいて、製図平面に複数の第2ポイントを設定する。ポイント設定部26は、主にヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11、記憶装置12により実現される。
なお、ポイント設定部26により実行される処理がポイント設定ステップとなる。
「建物の2次元図面」とは、設計対象の建物の形状を示す図面である。例えば、建物の平面図は「建物の2次元図面」に相当する。また、建物の立面図や断面図等も「建物の2次元図面」に相当する。
「第2ポイント」とは、登録部23により登録される第1ポイントPを、製図平面上の位置に変換したポイントである。なお、第2ポイントQの位置は、対応する第1ポイントPを製図平面に射影した位置に基づいて決定される。
具体的には、ポイント設定部26は、製図平面に射影した第1ポイントPの位置に最も近い格子の交点の位置を、当該第1ポイントPに対応する第2ポイントQの位置として設定する。
「格子の交点」とは、通り芯の中心線を示す縦と横の線が交わる点である。具体的には、図7における交点71Aが上記の「格子の交点」の一例に相当する。
そして、ポイント設定部26は、第1ポイントPを製図平面70に射影した射影位置Qaを含む格子の交点のうち、射影位置Qaに最も近い交点(登録位置Qb)を選択する。そして、ポイント設定部26は、上記選択した交点(登録位置Qb)を、第1ポイントPに対応する第2ポイントQの位置に設定する。
ポイント設定部26は、第1ポイントP(P〜P)のそれぞれについて製図平面70上の対応する第2ポイントQを設定し、第2ポイントQ(Q〜Q)の位置を記憶装置12に記憶する。
[2次元図面作成部27]
2次元図面作成部27は、製図平面に設定される複数の第2ポイントを接続関係に従ってラインで連結して建物の2次元図面を作成する。2次元図面作成部27は、主にプロセッサ11及び記憶装置12により実現される。
なお、2次元図面作成部27により実行される処理が、2次元図面作成ステップとなる。
2次元図面作成部27は、ポイント設定部26により製図平面70上に設定された第2ポイントQ(Q〜Q)のうち、接続関係のある第2ポイントQ同士をラインで連結する。ここで、第2ポイントQに設定される接続関係は、接続関係設定部24により第1ポイントPに対して設定された接続関係に対応する。すなわち、iが1〜N−1の整数に対し、第2ポイントQと、第2ポイントQi+1の間に接続関係が設定される。
したがって、2次元図面作成部27は、製図平面70に配置された第2ポイントQ(Q〜Q)に対し、第2ポイントQと、第2ポイントQi+1を所定の線で連結することにより、建物の平面図F1を生成する。ただし、上記において、iは1〜N−1の整数とする。
[パーツ記憶部28]
パーツ記憶部28は、1以上の図面パーツを記憶する。パーツ記憶部28は、主に記憶装置12により実現される。
「図面パーツ」とは、図面の構成要素である。また、パーツ記憶部28に記憶される図面パーツは、例えば図8の図面パーツ選択画面72に選択可能に表示される。すなわち、図8に示される窓パーツ72A、ドアパーツ72B等が上記の「図面パーツ」の一例に相当する。
パーツ記憶部28に記憶される図面パーツのデータは、データ提供サーバ50からダウンロードして得ることとしてよい。また、パーツ記憶部28に記憶される図面パーツのデータは、作成する図面の種類に応じて、データ提供サーバ50から作成時にダウンロードすることとしてもよい。
[パーツ選択部29]
パーツ選択部29は、パーツ記憶部28から図面パーツを選択する。パーツ選択部29は、主にヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11、記憶装置12、カメラ14、視線方向検出装置15及びディスプレイ16により実現される。
パーツ選択部29は、パーツ記憶部28から平面図F1に追加する図面パーツを選択する。具体的には、パーツ選択部29は、ユーザUの操作に基づいて、図8に示される図面パーツ選択画面72に表示される図面パーツの中から、平面図F1に追加する図面パーツを選択する。
より具体的には、パーツ選択部29は、図面パーツ選択画面72に表示される図面パーツを、視点マーカーMにより選択した状態で、ユーザUからクリック操作を受け付けることで、視点マーカーMにより選択した図面パーツを選択する。
[ライン選択部30]
ライン選択部30は、2次元図面を構成するラインのうち1つを選択する。ライン選択部30は、主にプロセッサ11、記憶装置12、カメラ14、視線方向検出装置15及びディスプレイ16により実現される。
「2次元図面を構成するライン」とは、2次元図面作成部27により接続関係にある第2ポイントQ間に設けられたラインである。
ライン選択部30は、ユーザUの操作に基づいて、2次元図面作成部27により作成された平面図F1を構成するラインの1つを選択する。具体的には、ライン選択部30は、図8に示される図面パーツ選択画面72から図面パーツを選択した状態で、図面パーツがドラッグアンドドロップされると、図面パーツのドロップ先のラインを選択する。
また、ライン選択部30は、図面パーツ選択画面72から図面パーツを選択した後に、図面パーツを追加するラインがクリックされると、そのクリックされたラインを選択する。
[パーツ配置部31]
パーツ配置部31は、パーツ選択部29により選択された図面パーツを、ライン選択部30により選択されたライン上に配置する。パーツ配置部31は、主にヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11、記憶装置12、カメラ14、視線方向検出装置15、ディスプレイ16により実現される。
「ライン上」とは、ライン選択部30により選択されたラインの第1の端部と第2の端部との間であって、当該ラインと重なる領域である。なお、iを1〜N−1の整数として、第2ポイントQと第2ポイントQi+1を接続するラインLiとすると、第2ポイントQが第1の端部に相当し、第2ポイントQi+1が第2の端部に相当する。
パーツ配置部31は、ライン選択部30により選択されたラインの向きに応じて、パーツ選択部29に選択された図面パーツを回転させる。そして、パーツ配置部31は、回転後の図面パーツをライン選択部30により選択したライン上に配置する。
パーツ配置部31は、ユーザUの操作に応じて、平面図F1に配置された図面パーツの位置、サイズ、向きを変更することとしてよい。
[3次元図面作成部32]
3次元図面作成部32は、2次元図面に含まれるラインを、製図平面の鉛直上方向に延ばした壁を作成して、建物の3次元図面を作成する。3次元図面作成部32は、主にヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11、記憶装置12、カメラ14、視線方向検出装置15、ディスプレイ16により実現される。
「製図平面の鉛直上方向」とは、製図平面の法線方向の一方である。具体的には、図6の製図平面70をXY平面とするときに、直交座標系でZ軸のプラス方向が、上記の「製図平面の鉛直上方向」に相当する。
「壁」とは、平面図F1に含まれるライン(ラインL1〜ラインL6)をそれぞれ製図平面70の鉛直上方向に延ばして生成される平板状のオブジェクトである。ここで、「壁」のオブジェクトには、厚み(XY平面におけるラインに垂直の幅)を設定することとしてよい。
「3次元図面」とは、建物を3次元のオブジェクトとして表現した図面である。具体的には、平面図F1に、高さ方向の情報を加えた図面である。例えば、図9乃至図11に示す3次元図面F2が上記の「3次元図面」の一例に相当する。
そして、3次元図面作成部32は、平面図F1に基づいて床を生成するとともに、平面図F1に含まれる各ラインに基づいて壁を生成する。
なお、3次元図面作成部32は、ラインの中に図面パーツが含まれる場合には、当該図面パーツのオブジェクトを壁の中に配置する。こうして、3次元図面作成部32は、平面図F1に基づき3次元図面を作成する。
具体的には、3次元図面作成部32は、平面図F1においてラインL2にドアパーツ72Bが配置されているため、平面図F1に基づいて生成される3次元図面F2において、ラインL2に基づく壁W2にはドアパーツ72Bが配置される。
[高さ変更部33]
高さ変更部33は、3次元図面をディスプレイ16に表示した状態で、壁の高さを変更する高さ変更操作を受け付けた場合に、壁の高さを変更する。高さ変更部33は、主にヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11、記憶装置12、カメラ14、視線方向検出装置15及びディスプレイ16により実現される。
「高さ変更操作」とは、ディスプレイ16に表示された3次元図面F2に示される建物の壁Wの高さを変更するための操作である。具体的には、3次元図面F2に示される建物をクリック操作により選択した状態で、手Hを建物から遠ざける方向に移動させる操作を受け付けると、高さ変更部33は、その移動量に応じて壁Wを高くする。一方で、3次元図面F2に示される建物をクリック操作により選択した状態で、手Hを建物から近付ける方向に移動させる操作を受け付けると、高さ変更部33は、その移動量に応じて壁Wを低くする。
ここで「壁の高さ」とは、製図平面70の鉛直上方向についての壁Wの長さである。
[テクスチャ変更部34]
テクスチャ変更部34は、3次元図面に含まれる壁のうちから選択された壁のテクスチャを、1以上のテクスチャのうちから選択されたテクスチャに変更する。テクスチャ変更部34は、主にヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11、記憶装置12、カメラ14、視線方向検出装置15及びディスプレイ16により実現される。
「テクスチャ」とは、3次元図面F2に示される壁Wに貼り付ける画像である。具体的には、壁W(壁W1〜壁W6)のうちから選択された1以上の壁Wに貼り付ける画像が、「テクスチャ」の一例に相当する。
また、図10のテクスチャ選択画面73に表示される第1テクスチャT1〜第3テクスチャT3が上記の「テクスチャ」の一例に相当する。
なお、「テクスチャ」は、記憶装置12に予め記憶されてもよいし、データ提供サーバ50からダウンロードして取得してもよい。
そして、テクスチャ変更部34は、ユーザUの操作に応じて、ディスプレイ16に表示される3次元図面F2から壁Wを選択する。さらに、テクスチャ変更部34は、ユーザUの操作に応じて、ディスプレイ16に表示される第1テクスチャT1〜第3テクスチャT3のうちからテクスチャを選択する。そして、テクスチャ変更部34は、上記選択した壁Wに、上記選択したテクスチャをマッピングする。これにより、テクスチャ変更部34は、3次元図面F2から選択された壁Wのテクスチャを更新する。
[フローの説明]
次に、図13乃至図19のフロー図を参照しながら、ヘッドマウントディスプレイ装置10により実行される処理の流れについて説明する。
なお、図13乃至図19に示される処理は、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されるプログラムに基づいて実行する処理である。
[通り芯の間隔設定処理]
図13は、通り芯の間隔設定処理のフロー図である。図13に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、ユーザUから通り芯の設定操作を受け付けると(S11)、通り芯の設定モードに切り替える。
例えば、図5に示す設定アイコン41Aの選択を受け付けることが、上記の通り真の設定操作を受け付けることに相当する。
通り芯の設定モードにおいては、ユーザUは、ヘッドマウントディスプレイ装置10を装着したまま、建物60の外壁パネルをヘッドマウントディスプレイ装置10のカメラ14により撮影する(S12)。
ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、撮影した外壁パネルの目地の間隔を計測し(S13)、計測した目地の間隔に基づいて通り芯の間隔を決定する(S14)。目地の間隔と通り芯の間隔の対応関係は予めテーブルに記憶されることとしてよい。
なお、外壁パネルの目地の位置は、ユーザUが指定してもよいし、画像処理によりヘッドマウントディスプレイ装置10が特定してもよい。
そして、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、上記決定した通り芯の間隔を記憶装置12に記憶して(S15)、処理を終了する。
以上が通り芯の間隔設定処理の流れである。なお、通り芯の間隔を初期値から変更しない場合には、通り芯の間隔設定処理は省略してもよい。
[第1ポイントの登録処理]
図14は、第1ポイントの登録処理のフロー図である。第1ポイントの登録は、図3に示すように、ヘッドマウントディスプレイ装置10を装着したユーザUが実際の建物60の中に入って行うこととする。
図14に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、ユーザUから第1ポイントの登録開始の操作を受け付けると、第1ポイントの登録処理を開始する(S21)。
第1ポイントの登録開始の操作は、例えば、ディスプレイ16に表示される登録開始のアイコンの選択により受け付ける。
ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、ユーザUから第1ポイントの登録操作を受け付けるまで待機し(S22:No)、ユーザUから第1ポイントの登録操作を受け付けると(S22:Yes)、以下の処理を実行する。
ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、第1ポイントの登録操作時における、視点マーカーMが置かれた建物60の位置座標を第1ポイントとして登録する(S23)。ここで、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、第1ポイントに対し、登録操作の順序に応じた識別番号を付与する。
また、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、S23で登録した第1ポイントの位置を示すマーカーをディスプレイ16に表示する(S24)。例えば、図4に示す第1ポイントP1等のオブジェクトが上記のマーカーに相当する。
ここで、第1ポイントの確定操作を受け付けていない場合には(S25:No)、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、S22に戻って処理を継続する。
一方で、第1ポイントの確定操作を受け付けた場合には(S25:Yes)、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、登録された第1ポイントを同一グループとして記憶装置12に記憶し(S26)、処理を終了する。
なお、上記の第1ポイントの確定操作は、例えば、ディスプレイ16に表示される第1ポイントの確定アイコンの選択としてよい。
以上が第1ポイントの登録処理の流れである。次に、登録された第1ポイントに基づく建物の図面の作成処理について説明する。
[建物の平面図の作成、表示処理]
図15は、建物の平面図の作成、表示処理のフロー図である。図15に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、2次元図面(2D図面)の表示操作を受け付けると(S31)、記憶装置12から登録された第1ポイント(P〜P)のデータを読み込む(S32)。
また、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、記憶装置12に記憶される格子の間隔(通り芯の間隔)を参照して値を設定する(S33)。
次に、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、変数iを1に設定した後に、以下のS35及びS36の処理をiがNに達するまで繰り返す(S34)。
ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、第1ポイントPを製図平面に射影した第2ポイントQの射影位置を決定する(S35)。
次に、プロセッサ11は、S35で決定した第2ポイントQの位置を、製図平面に設定される格子の交点のうち最も近い位置に移動させる(S36)。
ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、上記の処理を終えると、製図平面に配置された第2ポイントQ〜第2ポイントQを、番号の順に連結して、平面図F1を作成する(S37)。
そして、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、上記作成した平面図F1をディスプレイ16に表示して(S38)、処理を終了する。
以上が建物の平面図の作成、表示処理である。次に、平面図に図面パーツを追加する処理について説明する。
[図面パーツの配置処理]
図16は、図面パーツの配置処理のフロー図である。図16に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、ユーザUの操作に基づいて、平面図F1に追加する図面パーツを選択する(S41)。
具体的には、プロセッサ11は、図8に示す図面パーツ選択画面72に表示される図面パーツから図面パーツの選択を受け付ける。
次に、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、ユーザUの操作に基づいて、平面図F1を構成するライン(ラインL1〜L6)のうちから、図面パーツを配置するラインを選択する(S42)。
具体的には、プロセッサ11は、図面パーツをドラッグアンドドロップする操作に基づいて、図面パーツの配置先のラインを選択する。
ここで、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、S42で選択したラインの向きに合わせて、S41で選択した図面パーツの向きを調整する(S43)。
また、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、ラインの長さに応じて、図面パーツのサイズを調整する(S44)。
そして、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、図面パーツを、ライン上に配置し(S45)、平面図F1のデータを更新するとともに、更新したデータを記憶装置12に記憶する(S46)。
以上の図面パーツの配置処理は、平面図F1に配置する図面パーツが複数ある場合には、それらの図面パーツごとに繰り返し実行することとしてよい。
次に、平面図に基づいて3次元図面を作成する処理について説明する。
[建物の3次元図面の作成、表示処理]
図17は、建物の3次元図面の作成、表示処理のフロー図である。図17に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、3次元図面(3D図面)の表示操作を受け付けると(S51)、記憶装置12から平面図F1のデータを読み込む(S52)。
次に、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、平面図F1のライン、図面パーツに基づいて、建物の壁、図面パーツのサイズ、配置を決定する(S53)。
ここで、壁の高さ、図面パーツのサイズ、配置はデフォルト値を用いることとしてよい。
また、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、建物の壁のテクスチャを決定する(S54)。例えば、壁のテクスチャは、デフォルトのテクスチャ(例えば無地)を用いることとしてよい。
そして、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、平面図F1に基づく床、壁及び図面パーツに従って建物の3次元図面を作成する(S55)。
ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、上記作成した3次元図面に基づく建物モデルを仮想空間に配置し(S56)、配置した建物モデルを仮想空間に設定した視点に基づいてレンダリングする(S57)。そして、レンダリング後の画像をディスプレイ16に表示する(S58)。
なお、上記の仮想空間は、現実空間に対応させて、現実空間内に建物モデルが存在するかのように建物モデルを表示させることとしてよい。また、上記の仮想空間に設定した視点は、ユーザUの視点と一致させることとしてよい。これにより、例えばユーザUが建物モデルの中に入って、間取りを確認すること等が可能となる。
以上が建物の3次元図面の作成、表示処理である。次に、3次元図面の壁の高さを変更する処理について説明する。
[3次元図面の壁の高さの変更処理]
図18は、3次元図面の壁の高さの変更処理のフロー図である。図18に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、ユーザUから3次元図面の壁の高さの変更操作を受け付けると(S61)、以下の処理を実行する。
ここで、上記受け付けた操作が高さを増加させる操作である場合には(S62:増加)、プロセッサ11は、操作量に応じて3次元図面の壁の高さを増加させる(S63)。
一方で、上記受け付けた操作が高さを減少させる操作である場合には(S62:減少)、プロセッサ11は、操作量に応じて3次元図面の壁の高さを減少させる(S64)。
そして、プロセッサ11は、壁の高さを更新した3次元図面を記憶し(S65)、更新後の3次元図面に基づく建物モデルをディスプレイ16に表示する(S66)。
以上が3次元図面の壁の高さの変更処理である。次に、3次元図面の壁のテクスチャを変更する処理について説明する。
[3次元図面の壁のテクスチャの変更処理]
図19は、3次元図面の壁のテクスチャの変更処理のフロー図である。図19に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、ユーザUの操作に基づいて、3次元図面の中からテクスチャを変更する壁を選択する(S71)。
次に、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、ユーザUの操作に基づいて、S71で選択した壁にマッピングするテクスチャを選択する(S72)。
そして、ヘッドマウントディスプレイ装置10のプロセッサ11は、S71で選択した壁に、S72で選択したテクスチャをマッピングする(S73)。
そして、プロセッサ11は、テクスチャ更新後の3次元図面のデータを記憶し(S74)、更新後の3次元図面に基づく建物モデルをディスプレイ16に表示する(S75)。
以上が3次元図面の壁のテクスチャの変更処理である。
[効果]
以上説明した図面作成システム1によれば、ユーザUから所定操作を受け付けた際の、現実空間におけるユーザUの視線の先の位置を登録し、登録した位置に基づいて建物の図面を作成することができる。
こうすることで、実際の建築物を見ながら、感覚的な操作により、建物の図面を作成することができる。これにより、建物の図面作成に係る労力を低減できる。
また、図面作成システム1によれば、実際の建築物と同じような間取りの建物の図面を作成することが容易となる。
図面作成システム1によれば、ヘッドマウントディスプレイ装置10を用いて、手の動きにより建物の図面を作成することができる。これにより、図面作成の際に、特別な操作装置を手に持つ必要がなく、ユーザの負担を軽減できる。
また、ユーザは実際の建築物を見ながら、建物の図面を作成することができる。
また、ユーザはディスプレイ16により作成中の建物の図面の内容を確認することができる。
図面作成システム1によれば、建物の通り芯に応じた位置に第2ポイントQを配置することができる。これにより、手の操作により第1ポイントPの配置がずれても、第2ポイントQを建物の通り芯の間隔に配置できる。
すなわち、図面作成システム1によれば、通り芯の間隔に適合した寸法で建物の図面を作成することができる。
図面作成システム1によれば、建物の図面に各種パーツを追加できる。これにより、建物の図面の設計自由度を向上できる。
図面作成システム1において、平面図F1に基づいて3次元図面F2を作成可能であるため、建物の3次元図面の作成を容易に行うことができる。
図面作成システム1において、3次元図面F2をディスプレイ16に表示した状態で、壁の高さを変更する高さ変更操作を受け付けた場合に、壁の高さを変更することができる。
こうすることで、建物の壁の高さを容易に変更することができる。これにより、建物の壁を所望な高さに容易に調整することができる。
図面作成システム1において、3次元図面F2に含まれる壁のうちから選択された壁のテクスチャを、1以上のテクスチャのうちから選択されたテクスチャに変更することができる。
こうすることで、建物のテクスチャを所望のテクスチャに容易に変更できる。
[その他の実施形態]
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、3次元図面F2に対して図面パーツの追加、変更、削除を可能としてもよい。
また、第1ポイントPは、建物60の入隅、出隅に合わせて、第1ポイントPの登録位置を修正してもよい。
1 図面作成システム
10 ヘッドマウントディスプレイ装置
11 プロセッサ
12 記憶装置
13 通信用インターフェース
14 カメラ
15 視線方向検出装置
16 ディスプレイ
17 左目用ディスプレイ
18 右目用ディスプレイ
19 頭部取付部
20 視線方向検出部
21 表示制御部
22 操作判定部
23 登録部
24 接続関係設定部
25 格子設定部
26 ポイント設定部
27 2次元図面作成部
28 パーツ記憶部
29 パーツ選択部
30 ライン選択部
31 パーツ配置部
32 3次元図面作成部
33 高さ変更部
34 テクスチャ変更部
40 メニュー画面
40A 図面ツール選択領域
41 図面ツールメニュー画面
41A 設定アイコン
41B 2Dアイコン
41C 3Dアイコン
41D ポイント調整アイコン
41E ポイント削除アイコン
41F データ出力アイコン
50 データ提供サーバ
51 プロセッサ
52 記憶装置
53 通信用インターフェース
60 建物
61 床
62 壁
63 ドア
70 製図平面
71 格子
71A 交点
72 図面パーツ選択画面
72A 窓パーツ
72B ドアパーツ
73 テクスチャ選択画面
T1 第1テクスチャ
T2 第2テクスチャ
T3 第3テクスチャ
D 間隔
F1 平面図(2次元図面)
F2 3次元図面
H 手
M 視点マーカー
NW ネットワーク
P 第1ポイント
P1 第1ポイント
P2 第1ポイント
P3 第1ポイント
P4 第1ポイント
Q 第2ポイント
Q1 第2ポイント
Q2 第2ポイント
Q3 第2ポイント
Q4 第2ポイント
Q5 第2ポイント
Q6 第2ポイント
Qa 射影位置
Qb 登録位置
W 壁
W1 壁
W2 壁
W3 壁
W4 壁
W5 壁
W6 壁
L ライン
L1 ライン
L2 ライン
L3 ライン
L4 ライン
L5 ライン
L6 ライン
U ユーザ

Claims (9)

  1. ユーザの視線方向を検出する視線方向検出部と、
    前記ユーザから所定操作を受け付けた際の、現実空間における前記視線方向の指す第1ポイントの位置座標を登録する登録部と、
    前記登録部により登録される複数の前記第1ポイントに対し、登録の順序に基づいて接続関係を設定する接続関係設定部と、
    前記複数の前記第1ポイントを、建物の2次元図面を作成するための製図平面に射影した位置に基づいて、前記製図平面に複数の第2ポイントを設定するポイント設定部と、
    前記製図平面に設定される前記複数の前記第2ポイントを前記接続関係に従ってラインで連結して前記建物の2次元図面を作成する2次元図面作成部と、
    を備えることを特徴とする図面作成システム。
  2. ヘッドマウントディスプレイ装置を備え、
    前記ヘッドマウントディスプレイ装置は、
    透過型のディスプレイと、
    前記ディスプレイの前方を撮影するカメラと、
    前記カメラにより撮影した手の動きに基づいて前記ユーザの操作内容を判定する操作判定部と、
    前記第1ポイントを前記現実空間における位置に重ね合わせて前記ディスプレイに表示させる表示制御部と、を備え、
    前記表示制御部はさらに、前記2次元図面を前記ディスプレイに表示させることを特徴とする請求項1に記載の図面作成システム。
  3. 前記製図平面に前記建物の通り芯の間隔を表す格子を設定する格子設定部と、
    前記ポイント設定部は、前記製図平面に射影した前記第1ポイントの位置に最も近い格子の交点の位置を、当該第1ポイントに対応する前記第2ポイントの位置として設定することを特徴とする請求項2に記載の図面作成システム。
  4. 1以上の図面パーツを記憶するパーツ記憶部と、
    前記パーツ記憶部から図面パーツを選択するパーツ選択部と、
    前記2次元図面を構成するラインのうち1つを選択するライン選択部と、
    前記パーツ選択部により選択された図面パーツを、前記ライン選択部により選択されたライン上に配置するパーツ配置部と、を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の図面作成システム。
  5. 前記2次元図面に含まれるラインを、前記製図平面の鉛直上方向に延ばした壁を作成して、前記建物の3次元図面を作成する3次元図面作成部を備え、
    前記表示制御部は、前記3次元図面を前記ディスプレイに表示させることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の図面作成システム。
  6. 前記3次元図面を前記ディスプレイに表示した状態で、前記壁の高さを変更する高さ変更操作を受け付けた場合に、前記壁の高さを変更する高さ変更部を備えることを特徴とする請求項5に記載の図面作成システム。
  7. 前記3次元図面に含まれる壁のうちから選択された壁のテクスチャを、1以上のテクスチャのうちから選択されたテクスチャに変更するテクスチャ変更部と、を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の図面作成システム。
  8. ユーザの視線方向を検出する視線方向検出ステップと、
    前記ユーザから所定操作を受け付けた際の、現実空間における前記視線方向の指す第1ポイントの位置座標を登録する登録ステップと、
    前記登録ステップで登録される複数の前記第1ポイントに対し、登録の順序に基づいて接続関係を設定する接続関係設定ステップと、
    前記複数の前記第1ポイントを、建物の2次元図面を作成するための製図平面に射影した位置に基づいて、前記製図平面に複数の第2ポイントを設定するポイント設定ステップと、
    前記製図平面に設定される前記複数の前記第2ポイントを前記接続関係に従ってラインで連結して前記建物の2次元図面を作成する2次元図面作成ステップと、
    を有することを特徴とする図面作成方法。
  9. コンピュータを、
    ユーザの視線方向を検出する視線方向検出部と、
    前記ユーザから所定操作を受け付けた際の、現実空間における前記視線方向の指す第1ポイントの位置座標を登録する登録部と、
    前記登録部により登録される複数の前記第1ポイントに対し、登録の順序に基づいて接続関係を設定する接続関係設定部と、
    前記複数の前記第1ポイントを、建物の2次元図面を作成するための製図平面に射影した位置に基づいて、前記製図平面に複数の第2ポイントを設定するポイント設定部と、
    前記製図平面に設定される前記複数の前記第2ポイントを前記接続関係に従ってラインで連結して前記建物の2次元図面を作成する2次元図面作成部として機能させるためのプログラム。
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