JP6899534B2 - 音量制御装置、音量制御方法、及び音量制御システム - Google Patents

音量制御装置、音量制御方法、及び音量制御システム Download PDF

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Description

本開示は、騒音が存在する環境下において放送される放送音声の音量を制御する音量制御装置、音量制御方法、及び音量制御システムに関する。
特許文献1では、所定の周波数帯域における放送音声信号とマイクロフォンにより収音された騒音信号との信号対雑音比を算出し、その信号対雑音比が放送音声の最低可聴帯域の指標である信号対雑音比の目標値となるように放送音声信号の増幅率を決定する音量制御装置が開示されている。これにより、音量制御装置は、聞きづらさを感じない程度の音量で放送音声を出力できる。
特開2013−62609号公報
しかし、特許文献1のマイクロフォンにより収音される信号には、そのマイクロフォンが設置された箇所の周囲に存在する騒音信号以外に、実際にはその箇所において放送される放送音声も含まれる。特許文献1の構成を用いても、収音された音声信号(つまり、放送音声の信号と騒音信号とが混在した信号)から、騒音信号の成分を放送音声の信号と区別して検出することは困難である。
そのため、騒音信号の成分を放送音声の信号と区別して検出できなければ、単にマイクロフォンで観測される信号の大きさを参照して、放送音声の信号を増幅する場合、騒音信号に混在して収音された放送音の大きさも併せて参照する事になるため、放送音の増幅が輻輳して過大な音量になってしまったり、音量が振動して安定しなかったりする問題が有った。言い換えると、騒音信号と放送音声の信号との区別が困難である限り、放送音声の正確な信号レベルの算出ができないため、騒音が存在する環境下において放送音声の音量を適切に制御することは困難であった。
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、スピーカから出力される放送音声の信号を周囲の騒音と区別して適応的に制御し、放送音声の聴取者に対する聞き取り易さを向上する音量制御装置、音量制御方法、及び音量制御システムを提供することを目的とする。
本開示は、放送音源からの放送音声の信号を増幅してスピーカから出力する音声出力系統に接続される音量制御装置であって、前記放送音声の音量とその放送音声の信号の出力時に観測される騒音の騒音値との相関関係を示す相関データを記憶するメモリと、前記放送音源から現在放送されている放送音声の音量と、観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルとを取得する取得部と、前記相関データに基づいて、前記現在放送されている放送音声の音量に対応した騒音の騒音値を求め、その求められた騒音値を用いて、前記音声信号の信号レベルに含まれる騒音の騒音値を推定する騒音量推定部と、前記推定された騒音の騒音値を用いて、前記現在放送されている放送音声の信号の増幅率を算出し、前記音声出力系統に設けられ前記放送音源からの放送音声の信号を適応的に増幅する可変増幅器に前記増幅率を設定する増幅率算出部と、を備え、前記増幅率算出部は、前記現在放送されている放送音声の音量が、前記推定された騒音の騒音値に所定の音量を加算した加算値となるように第1増幅率を算出し、前記加算値が既定の音量上限値を超えるかどうかを判定し、前記加算値が前記既定の音量上限値を超えないと判断した場合は、前記算出された第1増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として、前記可変増幅器に設定して前記騒音量推定部に出力し、前記加算値が前記既定の音量上限値を超えると判断した場合は、前記加算値が前記既定の音量上限値となるように、前記第1増幅率を調整して第2増幅率を算出し、前記第2増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として、前記可変増幅器に設定して前記騒音量推定部に出力し、前記騒音量推定部は、前記放送音源からの放送音声の信号の解析によって得られた音量に前記増幅率を乗じて得られる乗算値を、前記現在放送されている放送音声の音量として取得する、音量制御装置を提供する。
また、本開示は、放送音源からの放送音声の信号を増幅してスピーカから出力する音声出力系統に接続される音量制御装置における音量制御方法であって、前記放送音声の音量とその放送音声の信号の出力時に観測される騒音の騒音値との相関関係を示す相関データをメモリに記憶し、前記放送音源から現在放送されている放送音声の音量と、観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルとを取得し、前記相関データに基づいて、前記現在放送されている放送音声の音量に対応した騒音の騒音値を求め、その求められた騒音値を用いて、前記音声信号の信号レベルに含まれる騒音の騒音値を推定し、前記推定された騒音の騒音値を用いて、前記現在放送されている放送音声の信号の増幅率を算出し、前記音声出力系統に設けられ前記放送音源からの放送音声の信号を適応的に増幅する可変増幅器に、前記現在放送されている放送音声の音量が、前記推定された騒音の騒音値に所定の音量を加算した加算値となるように第1増幅率を算出し、前記加算値が前記既定の音量上限値を超えないと判断した場合は、前記算出された第1増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として設定し、前記加算値が前記既定の音量上限値を超えると判断した場合は、前記加算値が前記既定の音量上限値となるように、前記第1増幅率を調整して第2増幅率を算出し、前記第2増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として、前記可変増幅器に設定し、前記現在放送されている放送音声の音量は、前記放送音源からの放送音声の信号の解析によって得られた音量に前記増幅率が乗じて得られる乗算値として取得される、音量制御方法を提供する。
また、本開示は、放送音源からの放送音声の信号を増幅してスピーカから出力する音声出力系統に接続される音量制御装置を含む音量制御システムであって、前記音量制御装置は、前記放送音声の音量とその放送音声の信号の出力時に観測される騒音の騒音値との相関関係を示す相関データを記憶するメモリと、前記放送音源から現在放送されている放送音声の音量と、観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルとを取得する取得部と、前記相関データに基づいて、前記現在放送されている放送音声の音量に対応した騒音の騒音値を求め、その求められた騒音値を用いて、前記音声信号の信号レベルに含まれる騒音の騒音値を推定する騒音量推定部と、前記推定された騒音の騒音値を用いて、前記現在放送されている放送音声の信号の増幅率を算出し、前記音声出力系統に設けられ前記放送音源からの放送音声の信号を適応的に増幅する可変増幅器に前記増幅率を設定する増幅率算出部と、を備え、前記増幅率算出部は、前記現在放送されている放送音声の音量が、前記推定された騒音の騒音値に所定の音量を加算した加算値となるように第1増幅率を算出し、前記加算値が既定の音量上限値を超えるかどうかを判定し、前記加算値が前記既定の音量上限値を超えないと判断した場合は、前記算出された第1増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として、前記可変増幅器に設定して前記騒音量推定部に出力し、前記加算値が前記既定の音量上限値を超えると判断した場合は、前記加算値が前記既定の音量上限値となるように、前記第1増幅率を調整して第2増幅率を算出し、前記第2増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として、前記可変増幅器に設定して前記騒音量推定部に出力し、前記騒音量推定部は、前記放送音源からの放送音声の信号の解析によって得られた音量に前記増幅率を乗じて得られる乗算値を、前記現在放送されている放送音声の音量として取得する、音量制御システムを提供する。
本開示によれば、スピーカから出力される放送音声の信号を周囲の騒音と区別して適応的に制御でき、放送音声の聴取者に対する聞き取り易さを向上できる。
実施の形態1に係る音量制御システムのシステム構成例を示すブロック図 放送音声の音量と騒音値との相関関係の一例を示す説明図 騒音信号の騒音値、騒音信号及び放送音声の信号レベル、既定の上限との関係の一例を示す説明図 放送音声と騒音値との相関関係の事前測定処理の動作手順の一例を示すフローチャート 放送音声の音量の制御処理の動作手順の一例を示すフローチャート 実施の形態1の変形例に係る音量制御システムのシステム構成例を示すブロック図 実施の形態2に係る音量制御システムのシステム構成例を示すブロック図 実施の形態2の変形例に係る音量制御システムのシステム構成例を示すブロック図
以下、添付図面を適宜参照しながら、本開示に係る音量制御装置、音量制御方法、音量制御システムを具体的に開示した各実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
以下、本開示に係る音量制御装置を含む音量制御システムは、業務時間帯に多くの人が集まる混雑場所(例えば、多くの買い物客が集まって騒がしいショッピングモール)で商品、サービスもしくはレストランの案内情報等を買い物客に伝えるためのアナウンス放送がなされる状態で使用されるユースケースを例示して説明する。音量制御システムは、アナウンス放送の放送音声の音量を、観測地点における周囲の騒音に対して買い物客が聞き取り易くなるように制御する。なお、混雑場所の例は、ショッピングモール内に限定されず、店舗、図書館、オフィス、総合病院のロビー、駅等でもよい。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る音量制御システム100のシステム構成例を示すブロック図である。図1に示す音量制御システム100は、既設の音声出力系統90と、音量制御装置20と、マイク装置50と、信号レベル算出装置60とを含む構成である。音量制御装置20は、音声出力系統90との間でデータもしくは情報の入出力が可能に接続される。
音声出力系統90は、例えばショッピングモール内において、アナウンス放送(放送音源の一例)の音声の信号を増幅してスピーカ40から音声出力する、既設の音声出力システムとして配設される。実施の形態1に係る音声出力系統90は、例えば放送音源10と、可変増幅器30と、スピーカ40とを含む構成である。放送音源10、可変増幅器30及びスピーカ40は、音声信号の伝送に適する伝送ケーブル(つまり、有線)で接続される。
放送音源10は、アナウンス放送の音声の音源であり、例えばアナウンス放送の係員が把持するハンドマイクにより収音された当該係員の発した音声の信号や、CD(Compact Disk)もしくはDVD(Digital Versatile Disk)等のメディア媒体に予め記録された音楽のデータ(信号)が該当する。なお、放送音源10の種別は、これらの信号に限定されず、例えばラジオ放送の音声でもよい。
可変増幅器30は、音量制御装置20により設定された可変の増幅率B(後述参照)に応じて、放送音源10から出力される放送音声Aの信号を適応的に増幅する。
スピーカ40は、可変増幅器30により増幅された放送音声の信号を音声出力する。
音量制御装置20は、既設の音声出力系統90に対してデータもしくは情報の入出力が可能となるように、放送音源10からの放送音声Aの信号を入力可能に接続されるとともに、可変増幅器30に増幅率Bの情報を出力可能に接続される。音量制御装置20は、少なくともマイク装置50が配置された箇所(言い換えると、観測地点)において観測される、放送音源10からの放送音声の音量を制御する。音量制御装置20は、例えばショッピングセンターの集中監視室に配置される専用機器である。
音量制御装置20は、メモリ21と、再生音量/マイク信号レベル相関記憶部22と、騒音量推定部23と、増幅率算出部24とを含む構成である。騒音量推定部23及び増幅率算出部24は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)もしくはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成されたプロセッサPRC1である。
メモリ21は、例えばRAM(Random Access Memory)とROM(Read Only Memory)とを用いて構成され、音量制御装置20の動作の実行に必要なプログラムやデータ、更には、動作中に生成されたデータ又は情報を一時的に保持する。RAMは、例えば音量制御装置20の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えば音量制御装置20を制御するためのプログラム及びデータを予め記憶して保持する。
再生音量/マイク信号レベル相関記憶部22は、例えばHDD(Hard Disk Drive)もしくはSSD(Solid State Drive)を用いて構成される。メモリの一例としての再生音量/マイク信号レベル相関記憶部22は、ショッピングセンターが営業開始していない時間帯(つまり、静かな時間帯)に放送音源10から出力(再生)された放送音声の音量と、放送音源10からの放送音声の出力に伴って観測地点(つまり、マイク装置50が配置された地点)において収音(観測)されたマイク信号レベル(つまり、騒音値)との相関関係を示す相関データ(図2A参照)を保持する。
図2Aは、放送音声の音量と騒音値との相関関係の一例を示す説明図である。図2Aの上段には、ショッピングセンターが営業していない時間帯(言い換えると、例えば早朝や深夜のように、周囲の喧騒な環境が存在していない静かな時間帯)に音声出力系統90から放送音声が出力(再生)された場合、放送音声の音量と、その放送音声の信号がスピーカ40から出力された際に観測地点(つまり、マイク装置50が配置された地点)において収音(観測)されたマイク信号レベル(つまり、騒音値)との相関関係を示す相関データがグラフとして示されている。
図2Aの上段の相関データは、説明を分かり易くするために、放送音声の音量(放送音量)とマイク信号レベル(騒音値)とは線形関数(例えば、一次関数)で近似された例が示されている。図2Aの上段のグラフに示すように、例えば放送音量が「w1」である場合には、その放送音量に対応するマイク信号レベル(騒音値)は「n1」であることが分かる。
また、図2Aの下段には、実際のショッピングセンターの営業時間帯に音声出力系統90から放送音声が出力(再生)された場合、放送音声の音量と、その放送音声の信号がスピーカ40から出力された際に観測地点(つまり、マイク装置50が配置された地点)において収音(観測)されたマイク信号レベル「N」(つまり、騒音値)との関係を示すデータがグラフとして示されている。
図2Aの下段のグラフに示すように、例えば放送音量が「w1」である場合には、その放送音量に対応するマイク信号レベルNは「(n0+n1)」であることが分かる(N=n0+n1)。つまり、「n0」は、マイク信号レベル「(N−n1)」として表される。これは、マイク装置50が配置された観測地点で実際に収音されたマイク信号レベルNには、放送音声の出力によって観測地点で収音(観測)されるはずの騒音(例えば、「n1」)と、放送音声の出力の影響に依存しない周囲の環境によって発生する騒音(例えば、「n0」)とが総合的に加算された信号として検出されるためである。従って、周囲の環境によって発生する騒音「n0」が算出可能となり、音量制御装置20は、放送音源10からの放送音声の音量と周囲の環境によって発生する騒音の信号レベルとを分離かつ区別して検出可能となる。これにより、音量制御装置20は、その算出される騒音「n0」の信号レベルに、後述する所定の音量(言い換えると、音圧)を加算した信号レベルの音声をスピーカ40から音声出力させることで、周囲の騒音に対して放送音声の信号を増幅して放送音声の聴取者に対する聞き取り易さを向上できる。
取得部の一例としての騒音量推定部23は、放送音源10から現在放送されている放送音声の信号を入力して取得し、その取得された信号から放送音声Aの音量を解析する。騒音量推定部23は、後述する増幅率算出部24から渡される増幅率Bをその解析によって得られた音量に乗じて得られた音声信号の音量を、現在放送されている放送音声Aの音量として取得する。
取得部の一例としての騒音量推定部23は、信号レベル算出装置60から出力されたマイク信号レベルを取得する。このマイク信号レベルは、例えば、図2Aの上段のグラフにおけるマイク信号レベル「n1」であったり、図2Aの下段のグラフにおけるマイク信号レベル「N」であったりする。
騒音量推定部23は、再生音量/マイク信号レベル相関記憶部22に記憶された相関データに基づいて、取得された放送音声の音量に対応した騒音の騒音値(例えば、図2Aの上段のグラフにおけるマイク信号レベル「n1」)を算出して求める。この求められた騒音の騒音値は、ショッピングセンターが営業していない時間帯(言い換えると、例えば早朝や深夜のように、周囲の喧騒な環境が存在していない静かな時間帯)にどのような音量の放送音声の信号がスピーカ40から出力されれば、どの程度の騒音が同じ観測地点において検出されるかを示す。
騒音量推定部23は、その求められた騒音値を用いて、信号レベル算出装置60から出力されたマイク信号レベル「N」に含まれる騒音(つまり、放送音声の出力の影響に依存しない周囲の環境によって発生する騒音)の騒音値を推定する。騒音量推定部23は、その騒音値の推定結果(騒音量)を増幅率算出部24に出力する。
増幅率算出部24は、騒音量推定部23から出力された騒音値の推定結果(騒音量)を用いて、放送音源10から現在放送されている放送音声の信号の増幅率を、その増幅率により増幅された後の放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出する(図2B参照)。図2Bは、騒音信号の騒音値、騒音信号及び放送音声の信号レベル、既定の上限との関係の一例を示す説明図である。
図2Bにおいて、M1は既定の音量上限値を示し、M3は騒音量推定部23により推定された騒音量の時系列変化の特性を示し、M2は騒音量推定部23により推定された騒音量に対して所定の音量(言い換えると、音圧)が加算された、騒音が含まれる放送音声の音量(音圧)の時系列変化の特性を示す。所定の音量(言い換えると、音圧)は、例えば+8〜13dBであることが好ましいと言われている。つまり、周囲の環境によって発生する騒音に対して+8〜13dBの音量(言い換えると、音圧)が加算された音声は、放送音声の聴取者にとって聞き取り易さが向上することになる。
従って、増幅率算出部24は、現在放送されている放送音声の音量が、騒音量推定部23から出力された騒音値の推定結果(騒音量)に+8〜13dBの音量(言い換えると、音圧)を加算した音量となるように増幅率Bを算出する。増幅率算出部24は、算出結果である増幅率Bを可変増幅器30に設定するとともに、増幅率Bの情報を騒音量推定部23に出力する。
マイク装置50は、信号レベル算出装置60との間でデータの入出力が可能に接続される。収音装置の一例としてのマイク装置50は、観測地点に配置され、スピーカ40から音声出力された放送音声を収音して、その収音された音声信号をマイク信号として信号レベル算出装置60に出力する。
信号レベル算出装置60は、音量制御装置20との間でデータの入出力が可能に接続される。信号レベル算出装置60は、マイク装置50から渡されたマイク信号を入力して取得し、そのマイク信号を、音の大きさ(例えば等価騒音レベル)に換算する。ここで、等価騒音レベルとは、基本(基準)となる音圧に対して何dBほど大きいか又は小さいかを示すパラメータであり、以下同様である。信号レベル算出装置60は、換算結果をマイク信号レベルとして騒音量推定部23に出力する。
なお、マイク装置50及び信号レベル算出装置60は、観測地点の音声を収音し、現在その収音された音声信号の信号レベルを算出する信号レベル算出デバイスの一例としての騒音計Z1として構成されてもよい。
次に、実施の形態1に係る音量制御システム100の第1の動作手順として、放送音声と騒音値との相関関係の事前測定処理の動作手順について、図3を参照して説明する。図3は、放送音声と騒音値との相関関係の事前測定処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。
図3に示す音量制御システム100の事前測定処理は、上述したように、例えばショッピングセンターが営業していない時間帯(言い換えると、例えば早朝や深夜のように、周囲の喧騒な環境が存在していない静かな時間帯)に行われる。
図3において、放送音源10から放送音声が再生され、その放送音声の信号が可変増幅器30により増幅されて、スピーカ40を介して出力される(S1)。この時点で可変増幅器30において設定される増幅率Bは、例えば、事前測定処理用に設定された初期値である。なお、ステップS1において再生される音声は放送音声に限定されず、例えば試験用の音声でも構わない。
ステップS1の後、音量制御装置20は、ステップS1で再生された放送音声の信号(データ)を入力して取得し、その取得された信号から放送音声の音量を解析する。音量制御装置20は、ステップS1において用いた増幅率Bをその解析によって得られた音量に乗じて得られた音声信号の音量を、現在放送されている放送音声の音量として取得する(S2)。
また、ステップS1の後、マイク装置50は、観測地点に配置され、スピーカ40から音声出力された放送音声を収音して、その収音された音声信号をマイク信号として取得して信号レベル算出装置60に出力する(S3)。信号レベル算出装置60は、マイク装置50から渡されたマイク信号を入力して取得し、そのマイク信号を、音の大きさ(例えば等価騒音レベル)に換算する(S4)。信号レベル算出装置60は、換算結果をマイク信号レベルとして音量制御装置20に出力する。
音量制御装置20は、ステップS2において取得された放送音声の音量(再生音量)と、ステップS4において取得されたマイク信号レベルとの相関関係を示す相関データを算出し(S5)、その算出結果である相関データを再生音量/マイク信号レベル相関記憶部22に保存する(S6)。ステップS6の後、図3に示す音量制御システム100の事前測定処理が終了される場合には(S7、YES)、図3に示す音量制御システム100の事前測定処理は終了する。
一方、図3に示す音量制御システム100の事前測定処理が終了されない場合には(S7、NO)、音量制御システム100の処理はステップS1に戻り、事前測定処理が終了されるまでステップS1〜S7までの処理が繰り返される。
次に、実施の形態1に係る音量制御システム100の第2の動作手順として、放送音声の音量の制御処理の動作手順について、図4を参照して説明する。図4は、放送音声の音量の制御処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。
図4に示す音量制御システム100の制御処理は、上述したように、例えばショッピングセンターの実際の営業時間帯(例えば午前10時〜午後9時までのように、周囲の喧騒な環境が存在している時間帯)に行われる。
図4において、放送音源10から放送音声Aが再生され、その放送音声Aの信号が可変増幅器30により増幅されて、スピーカ40を介して出力される(S11)。この時点で可変増幅器30において設定される増幅率Bは、例えば、制御処理用に設定された初期値である。なお、ステップS11において再生される音声は有声の放送音声Aに限定されず、例えば無音でも構わない。
ステップS1の後、音量制御装置20は、ステップS11で再生された放送音声Aの信号(データ)を入力して取得し、その取得された信号から放送音声Aの音量を解析する。音量制御装置20は、ステップS11において用いた増幅率Bをその解析によって得られた音量に乗じて得られた音声信号の音量を、現在放送されている放送音声Aの音量として取得する。音量制御装置20は、再生音量/マイク信号レベル相関記憶部22に記憶された相関データに基づいて、取得された放送音声の音量に対応した騒音の騒音値(例えば、図2Aの上段のグラフにおけるマイク信号レベル「n1」)を算出して求める(S12)。
また、ステップS11の後、マイク装置50は、観測地点に配置され、スピーカ40から音声出力された放送音声Aを収音して、その収音された音声信号をマイク信号として取得して信号レベル算出装置60に出力する(S13)。信号レベル算出装置60は、マイク装置50から渡されたマイク信号を入力して取得し、そのマイク信号を、音の大きさ(例えば等価騒音レベル)に換算する(S14)。信号レベル算出装置60は、換算結果をマイク信号レベルとして音量制御装置20に出力する。
音量制御装置20は、ステップS12において求められた騒音値(マイク信号レベル)を用いて、ステップS14において信号レベル算出装置60から渡されたマイク信号レベル「N」に含まれる騒音(つまり、放送音声の出力の影響に依存しない周囲の環境によって発生する騒音)の騒音値を推定する(S15)。
音量制御装置20は、現在放送されている放送音声の音量が、ステップS15において得られた騒音値の推定結果(騒音量)に+8〜13dBの音量(言い換えると、音圧)を加算した音量となるように増幅率Bを算出する(S16)。
音量制御装置20は、ステップS15において得られた騒音値の推定結果(騒音量)に+8〜13dBの音量(言い換えると、音圧)を加算した音量が既定の音量上限値を超えるかどうかを判定する(S17)。音量制御装置20は、その加算結果である音量が既定の音量上限値を超えると判定した場合には(S17、YES)、その加算結果である音量が既定の音量上限値となるように、放送音源10から現在放送されている放送音声Aの信号の増幅率Bを調整して算出する(S18)。
音量制御装置20は、ステップS18の後、又はステップS17の加算結果である音量が既定の音量上限値を超えないと判定した場合には(S17、NO)、算出結果である増幅率Bを可変増幅器30に設定する。可変増幅器30は、音量制御装置20により設定された可変の増幅率B(後述参照)に応じて、放送音源10から出力される放送音声の信号を適応的に増幅する(S19)。スピーカ40は、可変増幅器30により増幅された放送音声の信号を音声出力する(S19)。
以上により、実施の形態1に係る音量制御システム100では、音量制御装置20は、放送音源10からの放送音声の信号を増幅してスピーカ40から出力する既設の音声出力系統90に接続される。音量制御装置20は、放送音声の音量とその放送音声の信号の出力時に観測される騒音の騒音値との相関関係を示す相関データを再生音量/マイク信号レベル相関記憶部22に記憶する。音量制御装置20は、放送音源から現在放送されている放送音声の音量と、観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルとを取得する。音量制御装置20は、相関データに基づいて、現在放送されている放送音声の音量に対応した騒音の騒音値を求め、その求められた騒音値を用いて、音声信号の信号レベルに含まれる騒音の騒音値を推定し、その推定された騒音の騒音値を用いて、現在放送されている放送音声の信号の増幅率を算出する。観測された騒音値と放送音の騒音値を元にして騒音の騒音値を推定する方法は、デシベル単位に変換した音圧レベル間の対数計算や、予め設定した線形・非線形の変換式を適用する方法、変換テーブルを参照する方式などが考えられる。
これにより、音量制御装置20は、放送音源10にて再生されて可変増幅器30によって増幅されてスピーカ40から音声出力される放送音声の信号を周囲の騒音と分離区別して適応的に制御できる。音量制御装置20は、周囲の騒音の騒音値に対して放送音声の信号を増幅するので、放送音声の聴取者に対する聞き取り易さを向上できる。
また、音量制御装置20は、算出された増幅率を、既設の音声出力系統90に設けられる可変増幅器30に出力して放送音声の信号を増幅させる。これにより、音量制御装置20は、放送音源10からの放送音声の信号を増幅可能な既設の音声出力系統90に対して簡易に接続可能となり、聴取者が聞き取り易い放送音声の信号を効果的に生成できる。
また、音量制御装置20は、現在放送されている放送音声の音量が、推定された騒音の騒音値に所定の音量(例えば、8〜13dB)を加算した音量となるように増幅率を算出する。これにより、音量制御装置20は、放送音声の出力の影響に依存しない周囲の環境によって発生する騒音を求めることができるので、その騒音に対して、聞き取り易さを向上可能な所定の音量(上述参照)を加算した音量を放送音声としてスピーカ40から音声出力可能となり、ショッピングセンターの買い物客に傾聴させる放送音声の出力を効果的に支援できる。
また、音量制御装置20は、観測地点の音声を収音し、現在その収音された音声信号の信号レベルを算出する信号レベル算出デバイス(例えば騒音計Z1)と接続される。これにより、マイク装置50及び信号レベル算出装置60の構成を騒音計Z1として置き換え可能となるので、音量制御システム100の構築が簡易化可能となる。
(実施の形態1の変形例)
実施の形態1の変形例では、音量制御装置20Aは、実施の形態1に係る信号レベル算出装置60に対応する構成(具体的には、信号レベル算出部25)を有する(図5参照)。図5は、実施の形態1の変形例に係る音量制御システム100Aのシステム構成例を示すブロック図である。
図5に示す音量制御システム100Aは、既設の音声出力系統90と、音量制御装置20Aと、マイク装置50とを含む構成である。図5に示す音量制御システム100Aの構成において、図1に示す音量制御システム100の構成と同一の構成については同一の符号を付与して説明を簡略化又は省略し、異なる内容について説明する。
音量制御装置20Aは、メモリ21Aと、再生音量/マイク信号レベル相関記憶部22と、騒音量推定部23と、増幅率算出部24と、信号レベル算出部25とを含む構成である。騒音量推定部23、増幅率算出部24及び信号レベル算出部25は、例えばCPU、MPU、DSPもしくはFPGAを用いて構成されたプロセッサPRC2である。
メモリ21Aは、例えばRAMとROMとを用いて構成され、音量制御装置20Aの動作の実行に必要なプログラムやデータ、更には、動作中に生成されたデータ又は情報を一時的に保持する。RAMは、例えば音量制御装置20Aの動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えば音量制御装置20Aを制御するためのプログラム及びデータを予め記憶して保持する。
信号レベル算出部25は、マイク装置50との間でデータの入出力が可能に接続される。信号レベル算出部25は、マイク装置50から渡されたマイク信号を入力して取得し、そのマイク信号を、音の大きさ(例えば等価騒音レベル)に換算する。信号レベル算出部25は、換算結果をマイク信号レベルとして騒音量推定部23に出力する。
以上により、実施の形態1の変形例に係る音量制御システム100Aでは、音量制御装置20Aは、観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルを算出する。これにより、実施の形態1に係る信号レベル算出装置60の構成(例えばプロセッサPRC2)を音量制御装置20Aに含めることができるので、信号レベル算出装置60の構成を音量制御システム100Aから省略可能となり、音量制御システム100Aのシステム構築が実施の形態1に比べてより簡易化が可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、音量制御装置20Bは、実施の形態1に係る可変増幅器30に対応する構成(具体的には、プリアンプ26)を有する(図6参照)。図6は、実施の形態2に係る音量制御システム100Bのシステム構成例を示すブロック図である。
図6に示す音量制御システム100Bは、既設の音声出力系統90Bと、音量制御装置20Bと、マイク装置50と、信号レベル算出装置60とを含む構成である。図6に示す音量制御システム100Bの構成において、図1に示す音量制御システム100の構成と同一の構成については同一の符号を付与して説明を簡略化又は省略し、異なる内容について説明する。
音声出力系統90Bは、例えばショッピングモール内において、アナウンス放送(放送音源の一例)の音声の信号を増幅してスピーカ40から音声出力する、既設の音声出力システムとして配設される。実施の形態2に係る音声出力系統90Bは、例えば放送音源10と、パワーアンプ70と、スピーカ40とを含む構成である。放送音源10、パワーアンプ70及びスピーカ40は、音声信号の伝送に適する伝送ケーブル(つまり、有線)で接続される。
固定増幅器の一例としてのパワーアンプ70は、音量制御装置20Bにより音量が調整された放送音声の信号を、予め設定された固定の増幅率を用いて増幅する。
音量制御装置20Bは、メモリ21と、再生音量/マイク信号レベル相関記憶部22と、騒音量推定部23と、増幅率算出部24と、プリアンプ26とを含む構成である。
可変増幅器の一例としてのプリアンプ26は、増幅率算出部24により設定された可変の増幅率Bに応じて、放送音源10から出力される放送音声Aの信号を適応的に増幅する。この増幅された放送音声Aの信号は、音声出力系統90Bを構成するパワーアンプ70において増幅される。
以上により、実施の形態2に係る音量制御システム100Bでは、音量制御装置20Bは、増幅率算出部24により算出された増幅率Bを用いて、現在放送されている放送音声の音量をプリアンプ26において増幅し、その増幅された放送音声Aの信号を、音声出力系統90Bに設けられるパワーアンプ70に出力して増幅させる。これにより、音量制御装置20Bは、実施の形態1と同様に、放送音源10にて再生されてプリアンプ26及びパワーアンプ70の2段増幅器によって増幅されてスピーカ40から音声出力される放送音声の信号を周囲の騒音と分離区別して適応的に制御できる。音量制御装置20Bは、周囲の騒音の騒音値に対してプリアンプ26及びパワーアンプ70の2段増幅器によって放送音声の信号を増幅するので、実施の形態1に比べて放送音声の聴取者に対する聞き取り易さを一層向上できる。
(実施の形態2の変形例)
実施の形態2の変形例では、音量制御装置20Cは、実施の形態2に係る信号レベル算出装置60に対応する構成(具体的には、信号レベル算出部25)を有する(図7参照)。図7は、実施の形態2の変形例に係る音量制御システム100Cのシステム構成例を示すブロック図である。
図7に示す音量制御システム100Cは、既設の音声出力系統90Bと、音量制御装置20Cと、マイク装置50とを含む構成である。図7に示す音量制御システム100Cの構成において、図5に示す音量制御システム100Aや図6に示す音量制御システム100Bの構成と同一の構成については同一の符号を付与して説明を簡略化又は省略し、異なる内容について説明する。
音量制御装置20Cは、メモリ21Cと、再生音量/マイク信号レベル相関記憶部22と、騒音量推定部23と、増幅率算出部24と、信号レベル算出部25Cと、プリアンプ26とを含む構成である。
メモリ21Cは、例えばRAMとROMとを用いて構成され、音量制御装置20Cの動作の実行に必要なプログラムやデータ、更には、動作中に生成されたデータ又は情報を一時的に保持する。RAMは、例えば音量制御装置20Cの動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えば音量制御装置20Cを制御するためのプログラム及びデータを予め記憶して保持する。
以上により、実施の形態2の変形例に係る音量制御システム100Cでは、音量制御装置20Cは、観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルを算出する。これにより、実施の形態2に係る信号レベル算出装置60の構成(例えばプロセッサPRC2)を音量制御装置20Cに含めることができるので、信号レベル算出装置60の構成を音量制御システム100Cから省略可能となり、音量制御システム100Cのシステム構築が実施の形態2に比べてより簡易化が可能となる。
以上、添付図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本開示は、スピーカから出力される放送音声の音量を周囲の騒音と区別して適応的に制御し、放送音声の聴取者に対する聞き取り易さを向上する音量制御装置、音量制御方法、及び音量制御システムとして有用である。
10 放送音源
20、20A、20B、20C 音量制御装置
21、21A メモリ
22 再生音量/マイク信号レベル相関記憶部
23 騒音量推定部
24 増幅率算出部
25 信号レベル算出部
26 プリアンプ
30 可変増幅器
40 スピーカ
50 マイク装置
60 信号レベル算出装置
70 パワーアンプ
100、100A、100B、100C 音量制御システム
PRC1、PRC2 プロセッサ

Claims (7)

  1. 放送音源からの放送音声の信号を増幅してスピーカから出力する音声出力系統に接続され、
    前記放送音声の音量とその放送音声の信号の出力時に観測される騒音の騒音値との相関関係を示す相関データを記憶するメモリと、
    前記放送音源から現在放送されている放送音声の音量と、観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルとを取得する取得部と、
    前記相関データに基づいて、前記現在放送されている放送音声の音量に対応した騒音の騒音値を求め、その求められた騒音値を用いて、前記音声信号の信号レベルに含まれる騒音の騒音値を推定する騒音量推定部と、
    前記推定された騒音の騒音値を用いて、前記現在放送されている放送音声の信号の増幅率を算出し、前記音声出力系統に設けられ前記放送音源からの放送音声の信号を適応的に増幅する可変増幅器に前記増幅率を設定する増幅率算出部と、を備え、
    前記増幅率算出部は、前記現在放送されている放送音声の音量が、前記推定された騒音の騒音値に所定の音量を加算した加算値となるように第1増幅率を算出し、
    前記加算値が既定の音量上限値を超えるかどうかを判定し、
    前記加算値が前記既定の音量上限値を超えないと判断した場合は、前記算出された第1増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として、前記可変増幅器に設定して前記騒音量推定部に出力し、
    前記加算値が前記既定の音量上限値を超えると判断した場合は、前記加算値が前記既定の音量上限値となるように、前記第1増幅率を調整して第2増幅率を算出し、前記第2増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として、前記可変増幅器に設定して前記騒音量推定部に出力し、
    前記騒音量推定部は、前記放送音源からの放送音声の信号の解析によって得られた音量に前記増幅率を乗じて得られる乗算値を、前記現在放送されている放送音声の音量として取得する、
    音量制御装置。
  2. 前記算出された増幅率を用いて、前記現在放送されている放送音声の音量を増幅する可変増幅器、を更に備え、
    前記可変増幅器は、
    前記増幅された放送音声の信号を、前記音声出力系統に設けられる固定増幅器に出力して増幅させる、
    請求項1に記載の音量制御装置。
  3. 前記観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルを算出する信号レベル算出部、を更に備える、
    請求項1に記載の音量制御装置。
  4. 前記観測地点の音声を収音し、現在その収音された音声信号の信号レベルを算出する信号レベル算出デバイスと接続される、
    請求項1に記載の音量制御装置。
  5. 前記相関データの事前測定処理として、
    前記取得部は、前記放送音源からの放送音声の信号または試験信号の音声の再生音量と、前記放送音源からの放送音声の信号または試験信号が、前記事前測定処理用に設定された増幅率の初期値を用いて、前記可変増幅器により増幅されて、前記スピーカを介して出力された音声が、前記観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルとを取得し、
    前記取得部により取得された前記再生音量と前記信号レベルとの相関関係を算出する、
    請求項1〜のいずれかに記載の音量制御装置。
  6. 放送音源からの放送音声の信号を増幅してスピーカから出力する音声出力系統に接続される音量制御装置における音量制御方法であって、
    前記放送音声の音量とその放送音声の信号の出力時に観測される騒音の騒音値との相関関係を示す相関データをメモリに記憶し、
    前記放送音源から現在放送されている放送音声の音量と、観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルとを取得し、
    前記相関データに基づいて、前記現在放送されている放送音声の音量に対応した騒音の騒音値を求め、その求められた騒音値を用いて、前記音声信号の信号レベルに含まれる騒音の騒音値を推定し、
    前記推定された騒音の騒音値を用いて、前記現在放送されている放送音声の信号の増幅率を算出し、
    前記音声出力系統に設けられ前記放送音源からの放送音声の信号を適応的に増幅する可変増幅器に、前記現在放送されている放送音声の音量が、前記推定された騒音の騒音値に所定の音量を加算した加算値となるように第1増幅率を算出し、前記加算値が既定の音量上限値を超えないと判断した場合は、前記算出された第1増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として設定し、前記加算値が前記既定の音量上限値を超えると判断した場合は、前記加算値が前記既定の音量上限値となるように、前記第1増幅率を調整して第2増幅率を算出し、前記第2増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として、前記可変増幅器に設定し、
    前記現在放送されている放送音声の音量は、前記放送音源からの放送音声の信号の解析によって得られた音量に前記増幅率が乗じて得られる乗算値として取得される、
    音量制御方法。
  7. 放送音源からの放送音声の信号を増幅してスピーカから出力する音声出力系統に接続される音量制御装置を含む音量制御システムであって、
    前記音量制御装置は、
    前記放送音声の音量とその放送音声の信号の出力時に観測される騒音の騒音値との相関関係を示す相関データを記憶するメモリと、
    前記放送音源から現在放送されている放送音声の音量と、観測地点において現在収音された音声信号の信号レベルとを取得する取得部と、
    前記相関データに基づいて、前記現在放送されている放送音声の音量に対応した騒音の騒音値を求め、その求められた騒音値を用いて、前記音声信号の信号レベルに含まれる騒音の騒音値を推定する騒音量推定部と、
    前記推定された騒音の騒音値を用いて、前記現在放送されている放送音声の信号の増幅率を算出し、前記音声出力系統に設けられ前記放送音源からの放送音声の信号を適応的に増幅する可変増幅器に前記増幅率を設定する増幅率算出部と、を備え、
    前記増幅率算出部は、前記現在放送されている放送音声の音量が、前記推定された騒音の騒音値に所定の音量を加算した加算値となるように第1増幅率を算出し、
    前記加算値が既定の音量上限値を超えるかどうかを判定し、
    前記加算値が前記既定の音量上限値を超えないと判断した場合は、前記算出された第1増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として、前記可変増幅器に設定して前記騒音量推定部に出力し、
    前記加算値が前記既定の音量上限値を超えると判断した場合は、前記加算値が前記既定の音量上限値となるように、前記第1増幅率を調整して第2増幅率を算出し、前記第2増幅率を、前記放送音声の信号の音量が既定の音量上限値を超えないように算出された前記増幅率として、前記可変増幅器に設定して前記騒音量推定部に出力し、
    前記騒音量推定部は、前記放送音源からの放送音声の信号の解析によって得られた音量に前記増幅率を乗じて得られる乗算値を、前記現在放送されている放送音声の音量として取得する、
    音量制御システム。
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