JP6897199B2 - 燃料電池セルの製造方法 - Google Patents

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本発明は、燃料電池セルの製造方法に関する。
燃料電池セルには、電解質膜を有する膜電極接合体の両面にガス拡散層が配された膜電極ガス拡散層接合体と、膜電極ガス拡散層接合体の周囲に配置された枠状の樹脂枠と、膜電極ガス拡散層接合体および樹脂枠を挟む一対のセパレータとを備えるものがある(特許文献1)。このような燃料電池セルは、樹脂枠とセパレータとの積層方向に沿って形成された第1の流路と、第1の流路と接続し、第1の流路と膜電極ガス拡散層接合体との間において流体を流す第2の流路と、を有する。第1の流路および第2の流路は、燃料電池セルの発電に利用される反応ガス、燃料電池セルの発電に利用されなかったオフガスおよび冷却媒体等の流体が流通する。
特開2015−133269号公報
燃料電池セルを製造する方法として、膜電極ガス拡散層接合体と接合した樹脂枠が一対のセパレータに挟まれて積層された状態において、セパレータを加熱プレスする加熱工程を備える方法がある。しかし、このような方法では、第2の流路を形成している樹脂枠が、加熱プレスを受けて軟化することによって、第2の流路が閉塞される場合があった。このような課題を解決するために、加熱工程を備える燃料電池セルの製造方法において、第2の流路が閉塞されることを抑制できる技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[形態1]燃料電池セルの製造方法であって、
電解質膜を有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体の両面に積層されたガス拡散層と、を有する膜電極ガス拡散層接合体が嵌めこまれた枠状の樹脂枠を準備する準備工程と、
前記膜電極ガス拡散層接合体および前記樹脂枠を一対のセパレータで挟む挟持工程と、
前記膜電極ガス拡散層接合体および前記樹脂枠が前記一対のセパレータに挟まれて積層された状態において、前記一対のセパレータを加熱プレスして、前記樹脂枠と前記一対のセパレータとを一体化させる加熱工程と、を備え、
前記樹脂枠および前記一対のセパレータは、前記積層された状態において積層方向に沿った第1の流路を形成する貫通孔をそれぞれ有し、
前記挟持工程において、前記一対のセパレータのそれぞれと前記樹脂枠との境界には、前記第1の流路と前記膜電極ガス拡散層接合体との間において流体を流す第2の流路が形成され、
前記加熱工程は、前記一対のセパレータを加熱プレスするとき、前記積層された状態における前記一対のセパレータのうち前記第2の流路が形成された領域である流路形成領域に対応する位置は加熱プレスせず、
前記加熱工程は、
それぞれ窪みが設けられた面を有する一対のプレス用治具を、前記窪みが前記流路形成領域に対面するように配置することにより、前記流路形成領域において前記一対のセパレータと接しさせず、前記流路形成領域に隣接する領域において前記一対のセパレータと接しさせる工程と、
前記一対のプレス用治具により前記一対のセパレータを挟んで加熱プレスする工程と、
を有する、燃料電池セルの製造方法。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池セルの製造方法が提供される。この燃料電池セルの製造方法は、電解質膜を有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体の両面に積層されたガス拡散層と、を有する膜電極ガス拡散層接合体が嵌めこまれた枠状の樹脂枠を準備する準備工程と、前記膜電極ガス拡散層接合体および前記樹脂枠を一対のセパレータで挟む挟持工程と、前記膜電極ガス拡散層接合体および前記樹脂枠が前記一対のセパレータに挟まれて積層された状態において、前記一対のセパレータを加熱プレスして、前記樹脂枠と前記一対のセパレータとを一体化させる加熱工程と、を備え、前記樹脂枠および前記一対のセパレータは、前記積層された状態において積層方向に沿った第1の流路を形成する貫通孔をそれぞれ有し、前記挟持工程において、前記一対のセパレータのそれぞれと前記樹脂枠との境界には、前記第1の流路と前記膜電極ガス拡散層接合体との間において流体を流す第2の流路が形成され、前記加熱工程は、前記一対のセパレータを加熱プレスするとき、前記積層された状態における前記一対のセパレータのうち前記第2の流路が形成された領域に対応する位置は加熱プレスしない。このような形態とすれば、加熱工程の際、セパレータのうち第2の流路が形成された領域に対応する位置は加熱プレスされないため、第2の流路を形成している樹脂枠の軟化を抑制できる。このため、第2の流路が閉塞されることを抑制できる。
本発明の形態は、燃料電池セルの製造方法に限るものではなく、例えば、燃料電池、その燃料電池を備えた燃料電池システム、その燃料電池システムを搭載した車両等の種々の形態に適用することも可能である。また、本発明は、前述の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。
第1実施形態の製造方法で製造される燃料電池セルの説明図である。 燃料電池セルの製造方法を示すフローチャートである。 図1に示す矢視III−IIIから見た流路形成部の断面図である。 比較例の製造方法のうち加熱工程における流路形成部を示した図である。 比較例の製造方法で製造された燃料電池セルが、ガスケットと積層された状態を示した説明図である。 第1実施形態の製造方法で製造された燃料電池セルが、ガスケットと積層された状態を示した説明図である。
A.第1実施形態:
A1.装置構成:
図1は、第1実施形態の燃料電池セルの製造方法で製造される燃料電池セル100を分解して示す説明図である。図1には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。X軸は、燃料電池セル100を構成する各部品(後述するMEGAプレート200、第1セパレータ300、第2セパレータ400)の積層方向に沿った座標軸である。Z軸は、水平方向に沿った座標軸である。図1のXYZ軸は、他の図のXYZ軸に対応する。XYZ軸において、矢印の指す方向を+側、矢印の指す方向と反対方向を−側とする。
燃料電池セル100は、反応ガスを用いた電気化学反応によって発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池セル100が用いる反応ガスは、水素および酸素である。燃料電池セル100が複数積層された燃料電池スタックは、例えば、動力源として燃料電池車両に搭載される。燃料電池セル100は、MEGAプレート200と、第1セパレータ300と、第2セパレータ400とを備える。
MEGAプレート200は、膜電極ガス拡散層接合体(以下、「MEGA」(Membrane−Electrode Gas−diffusion−layer Assembly)と呼ぶ)210と、樹脂枠220と、から構成される板状部材である。MEGA210は、電解質膜を有する膜電極接合体の両面にガス拡散層が配された薄板状の接合体である。樹脂枠220は、中央部分にMEGA210を嵌めこむことができる矩形状の枠部材である。樹脂枠220は、中央部分にMEGA210を嵌めこむ事によってMEGA210の周囲に配置される。樹脂枠220は、単一種類の熱可塑性樹脂で構成されている。単一種類の熱可塑性樹脂とは、例えば、PEN(ポリエチレンナフタレート)や、PET(ポリエチレンテレフタレート)、SPS(シンジオタクチックポリスチレン)、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、COC(環状オレフィンコポリマー)等である。
MEGA210は、第1面210aと、第2面210cとを有する。第1面210aは、アノード電極におけるX軸方向の+側の端面に相当する。第2面210cは、カソード電極におけるX軸方向の−側の端面に相当する。
樹脂枠220は、第1面220aと、第2面220cとを有する。第1面220aは、樹脂枠220にMEGA210が嵌められた状態において、第1面210aが向く側の面である。第2面220cは、樹脂枠220にMEGA210が嵌められた状態において、第2面210cが向く側の面である。
燃料電池セル100は、MEGAプレート200を、X軸方向の両側から、第1セパレータ300および第2セパレータ400で挟持した構成を有する。本実施形態では、第1セパレータ300は、アノード側セパレータに相当し、第2セパレータ400は、カソード側セパレータに相当する。
第1セパレータ300は、第1面220aと向かい合う位置に配される板状部材である。第1セパレータ300について、X軸方向の+側における面とX軸方向の−側における面とは、同様の構成を有する。第1セパレータ300のうちX軸方向の−側を向いた面300aの中央部分には、Z軸と平行な方向に沿って伸びた溝状のアノードガス流路310が形成されている。第1セパレータ300のうちX軸方向の+側を向いた面である冷却面300cの中央部分(アノードガス流路310の裏側の位置)には、Z軸と平行な方向に沿って伸びた溝状の冷却媒体流路320が形成されている。
第2セパレータ400は、第2面220cと向かい合う位置に配される板状部材である。第2セパレータ400は、第1セパレータ300と同様な構成を有する。第2セパレータ400のうちX軸方向の+側を向いた面400cの中央部分には、Z軸と平行な方向に沿って伸びた溝状のカソードガス流路410が形成されている。
MEGAプレート200、第1セパレータ300および第2セパレータ400のZ軸方向におけるそれぞれの端側には、ガスマニホールド孔502,504,512,514と、冷却媒体マニホールド孔522,524とが形成されている。
MEGAプレート200、第1セパレータ300および第2セパレータ400それぞれにおいて、Z軸方向の−側における端側には、Y軸方向の+側から−側へと順番に、ガスマニホールド孔502、冷却媒体マニホールド孔522、ガスマニホールド孔512が形成されている。
MEGAプレート200、第1セパレータ300および第2セパレータ400において、Z軸方向の+側における端側には、Y軸方向の+側から−側へと順番に、ガスマニホールド孔514、冷却媒体マニホールド孔524、ガスマニホールド孔504が形成されている。
ガスマニホールド孔502,504,512,514および冷却媒体マニホールド孔522,524は、MEGAプレート200が第1セパレータ300および第2セパレータ400に挟まれて積層された状態(以降、積層状態と呼ぶ)において、X軸方向に沿った流路を形成する。ここでいうX軸方向に沿った流路とは、請求項における第1の流路の下位概念に相当する。
ガスマニホールド孔502は、燃料電池セル100に供給されるアノードガスを流すアノードガス供給用マニホールドを構成する。ガスマニホールド孔504は、燃料電池セル100の発電に利用されなかったアノードガス等からなるアノードオフガスを燃料電池セル100の外部に排出するアノードガス排出用マニホールドを構成する。
ガスマニホールド孔512は、燃料電池セル100に供給されるカソードガスを流すカソードガス供給用マニホールドを構成する。ガスマニホールド孔514は、燃料電池セル100の発電に利用されなかったカソードガス等からなるカソードオフガスを燃料電池セル100の外部に排出するカソードガス排出用マニホールドを構成する。
冷却媒体マニホールド孔524は、燃料電池セル100に供給される冷却媒体を流す冷却媒体供給用マニホールドを構成する。冷却媒体マニホールド孔522は、燃料電池セル100から排出される冷却媒体を集めて燃料電池セル100の外部に排出する冷却媒体排出用マニホールドを構成する。
樹脂枠220の第1面220aは、流路形成部503Sと流路形成部503Dを有する。流路形成部503Sは、樹脂枠220のうちMEGA210が配置される位置とガスマニホールド孔502との間を接続する溝状の部分である。本実施形態では、流路形成部503Sは、4本の溝である。図1において、流路形成部503Sには、ハッチングが施されている。流路形成部503Sは、積層状態において、MEGA210における第1面210aとガスマニホールド孔502との間においてアノードガスを流す流路を、第1セパレータ300とともに形成する。この流路は、流路形成部503Sと第1セパレータ300との境界に形成される。流路形成部503Dは、流路形成部503Sと同一の形状および寸法を有し、樹脂枠220のうちMEGA210が配置される位置とガスマニホールド孔504との間を接続する溝状の部分である。流路形成部503Dは、積層状態において、MEGA210における第1面210aとガスマニホールド孔504との間においてアノードオフガスを流す流路を、第1セパレータ300とともに形成する。この流路は、流路形成部503Dと第1セパレータ300との境界に形成される。
樹脂枠220の第2面220cは、流路形成部513Sと流路形成部513Dを有する。流路形成部513Sは、流路形成部503Sと同様の形状および寸法を有し、樹脂枠220のうちMEGA210が配置される位置とガスマニホールド孔512との間を接続する溝状の部分である。流路形成部513Sは、積層状態において、MEGA210における第2面220cとガスマニホールド孔512との間においてカソードガスを流す流路を、第2セパレータ400とともに形成する。この流路は、流路形成部513Sと第2セパレータ400との境界に形成される。流路形成部513Dは、流路形成部503Sと同様の形状および寸法を有し、樹脂枠220のうちMEGA210が配置される位置とガスマニホールド孔514との間を接続する溝状の部分である。流路形成部513Dは、積層状態において、MEGA210における第2面220cとガスマニホールド孔514との間においてカソードオフガスを流す流路を、第2セパレータ400とともに形成する。この流路は、流路形成部513Dと第2セパレータ400との境界に形成される。流路形成部503S(流路形成部503D)と第1セパレータ300との境界に形成される流路および流路形成部513S(流路形成部513D)と第2セパレータ400との境界に形成される流路は、請求項における第2の流路の下位概念に相当する。
樹脂枠220における第1面220aの表面には、第1溶融接着部230が形成されている。第1溶融接着部230は、積層状態において第1セパレータ300および第2セパレータ400が加熱プレスされる際、樹脂枠220と第1セパレータ300とを接着する。
第1溶融接着部230は、ガスマニホールド孔512および514の周囲を取り囲むよう配されていることによって、積層状態において、第1面210aとガスマニホールド孔512および514との間の流体の流通を遮断する。また、第1溶融接着部230は、冷却媒体マニホールド孔522および524の周囲を取り囲むよう配されていることによって、積層状態において、第1面210aと冷却媒体マニホールド孔522および524との間の流体の流通を遮断する。また、第1溶融接着部230は、ガスマニホールド孔502および504と樹脂枠220のうちMEGA210が配置された中央部分とを包含する領域を取り囲むよう配されていることによって、積層状態において、ガスマニホールド孔502から第1面220aを介してガスマニホールド孔504にアノードガスを流す流路領域を形成する。
樹脂枠220における第2面220cは、第2溶融接着部240を有する。第2溶融接着部240は、第2面220cの表面に形成されている。第2溶融接着部240は、MEGAプレート200をX軸方向の+側から見て、第1溶融接着部230を左右反転させた形状と同一の形状および寸法を有している。第2溶融接着部240は、積層状態において第1セパレータ300および第2セパレータ400が加熱プレスされる際、樹脂枠220と第2セパレータ400とを接着する。
第2溶融接着部240は、ガスマニホールド孔502および504の周囲を取り囲むとともに冷却媒体マニホールド孔522および524の周囲を取り囲むよう配されている。また、第2溶融接着部240は、ガスマニホールド孔512および514と樹脂枠220のうちMEGA210が配置された中央部分とを包含する領域を取り囲むよう配されていることによって、積層状態において、ガスマニホールド孔512から第2面220cを介してガスマニホールド孔514にカソードガスを流す流路領域を形成する。
A2.燃料電池セルの製造方法:
図2は、燃料電池セル100の製造方法を示すフローチャートである。まず、燃料電池セル100の製造者は、MEGA210が嵌めこまれた樹脂枠220を準備する準備工程を行う(工程P110)。樹脂枠220は、樹脂枠220の中央部分にMEGA210が嵌められる事によって、MEGA210の周囲に配置される。準備工程(工程P110)によって、MEGA210と樹脂枠220とは組み合わされて、MEGAプレート200となる。
準備工程(工程P110)後、燃料電池セル100の製造者は、MEGAプレート200を第1セパレータ300および第2セパレータ400で挟む挟持工程を行う(工程P120)。
挟持工程(工程P120)後、燃料電池セル100の製造者は、積層状態のMEGAプレート200、第1セパレータ300および第2セパレータ400を、第1セパレータ300および第2セパレータ400の外側から挟み込むように加熱プレスして、MEGAプレート200と、第1セパレータ300と、第2セパレータ400とを一体化させる加熱工程を行う(工程P130)。加熱工程(工程P130)を経て、燃料電池セル100は完成する。
図3は、図1に示す矢視III−IIIの断面を表す断面図である。図3では、加熱工程(工程P130)における流路形成部503Sおよびその周辺の断面が表されている。また、図3では、加熱工程(工程P130)で用いられるプレス用治具630およびプレス用治具640も表されている。プレス用治具630は、X軸方向の+側から第1セパレータ300を加熱プレスする治具である。プレス用治具640は、X軸方向の−側から第2セパレータ400を加熱プレスする治具である。
流路形成部503Sは、第1セパレータ300とともに流路Fを形成している。流路Fは、MEGA210における第1面210aとガスマニホールド孔502との間においてアノードガスを流す流路である(図1を参照)。
プレス用治具630は、積層状態における第1セパレータ300のうち流路Fが形成されている領域R1に対応する位置は加熱プレスしないよう設計されている。具体的には、プレス用治具630は、積層状態における第1セパレータ300のうち、領域R1とは接触しないとともに、領域R1にY軸方向の+側および−側において隣接した領域R2とは接触する形状に設計されている。より具体的には、プレス用治具630のうち、領域R2と接触する面に対して、領域R1と向き合う面はX軸方向の+側に窪んで形成されている。プレス用治具640は、図3における紙面に向かう方向に見たプレス用治具630を上下反転させた形状と同一の形状および寸法を有している。このように、プレス用治具630およびプレス用治具640が設計されていることによって、加熱工程(工程P130)では、第1セパレータ300のうち領域R2に対応する位置はX軸方向に沿って圧縮するように加熱プレスされ、他方、領域R1に対応する位置は加熱プレスされない。領域R2に対応する位置では、加熱プレスされることによりMEGAプレート200が圧縮され、MEGAプレート200と第1セパレータ300とが軟化して溶着する。これに対して、領域R1に対応する位置では、加熱プレスされないためにMEGAプレート200は軟化せず、図3に示す形状がほぼ維持される。このため、加熱工程(工程P130)後の樹脂枠220のうち、流路形成部503S間に位置する部分PのX軸方向における長さは、領域R2のX軸方向における長さと比べて、長い。
上記説明では、流路形成部503Sについて説明したが、他の流路形成部である流路形成部503D、513Sおよび513Dについても同様である。すなわち、流路形成部503D、513Sおよび513Dについても、プレス用治具630およびプレス用治具640と同一の形状を有するプレス用治具を用いて加熱工程(工程P130)が実施されることによって、それぞれの流路が閉塞されることを抑制できる。
B.比較例:
図4は、比較例の燃料電池セルの製造方法のうち加熱工程における流路形成部503Sおよびその周辺の断面が表された断面図である。比較例の燃料電池セル100の製造方法では、加熱工程の際、プレス用治具630およびプレス用治具640とは異なるプレス用治具630aおよびプレス用治具640aが用いられる。比較例の燃料電池セルの製造方法で製造される燃料電池セルの構成は、第1実施形態の構成と同様であるので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
プレス用治具630aは、X軸方向の+側から第1セパレータ300の面全体と接触して第1セパレータ300を加熱プレスする治具である。プレス用治具640aは、X軸方向の−側から第2セパレータ400の面全体と接触して第2セパレータ400を加熱プレスする治具である。
比較例の加熱工程では、プレス用治具630aおよびプレス用治具640aによって、第1セパレータ300の面全体および第2セパレータ400の面全体が加熱プレスされる。このため、流路Fを形成している流路形成部503S(樹脂枠220の一部)が、第1セパレータ300および第2セパレータ400を介して加熱プレスを受ける。加熱プレスを受けて軟化した流路形成部503Sのうち第1セパレータ300と接触している部分(流路形成部503SのX軸方向の+側における端面部分)から流路Fに向けて樹脂が溶出することによって、流路Fにおける容積の減少が起こる。また、場合によっては、流路Fが閉塞される。また、流路Fの一部を形成している第1セパレータ300の部分が、流路形成部503Sのうち第1セパレータ300と接触している部分(流路形成部503SのX軸方向の+側における端面部分)から樹脂が溶出した分だけプレス用治具630aに押されることにより、樹脂枠220のX軸方向における寸法が減少する。
図5は、比較例の製造方法で製造された燃料電池セルが、ガスケット700と積層された状態を示した説明図である。燃料電池セルは、ガスケット700と交互に積層されることにより燃料電池スタックを形成する。図5におけるガスケット700は、図5に示す第1セパレータ300と、第1セパレータ300に対してX軸方向の+側に位置する図示しない隣の燃料電池セルの第2セパレータ400と、の間に挟まれている。ガスケット700は、燃料電池セル同士の間を密閉することによって、燃料電池セル同士の間を流れる冷却媒体を密閉する。比較例の製造方法で製造された燃料電池セルでは、流路Fの容積が減少しているため、アノードガスの運搬効率が低下する。
図6は、第1実施形態の製造方法で製造された燃料電池セル100が、ガスケット700と積層された状態を示した説明図である。第1実施形態の製造方法で製造された燃料電池セル100では、流路Fの閉塞が抑制されている。
以上説明した実施形態によれば、加熱工程(工程P130)の際、領域R1に対応する位置は加熱プレスされないため、流路Fを形成している流路形成部503S(樹脂枠220の一部)の軟化を抑制できる。このため、流路Fが閉塞されることを抑制できる。
領域R1に対応する位置が加熱プレスされないことによって、流路F同士の間における気密性が確保されなかった場合でも、ガスマニホールド孔502から第1面220aを介してガスマニホールド孔504にアノードガスを流す流路領域における気密性は確保されることから、本実施形態における燃料電池セル100の製造方法は、アノードガスを流す流路領域における気密性と流路Fにおける閉塞の抑制とを両立できる。
第1実施形態の製造方法で製造された燃料電池セル100とガスケット700とを交互に積層した燃料電池スタックにおいて、燃料電池セル100とガスケット700とが積層される際、流路Fの一部を形成している第1セパレータ300の部分が、流路Fが形成されている側であるX軸方向の−側に撓むことができるため、ガスケット700に対する過圧縮は抑制される。
C.変形例:
C1.変形例1:
第1実施形態では、樹脂枠220は、単一種類の熱可塑性樹脂で構成されていたが、本発明はこれに限られない。例えば、樹脂枠220は、2種類以上の熱可塑性樹脂から構成されていてもよい。2種類の熱可塑性樹脂から構成される樹脂枠220としては、樹脂枠220の内部を比較的融点の高い熱可塑性樹脂で構成するとともに、第1セパレータ300および第2セパレータ400と接触する外側の部分を比較的融点の低い熱可塑性樹脂で構成する形態が考えられる。このような形態では、加熱プレスによって樹脂枠220の内部が軟化しにくいことから、流路Fにおける容積の減少を防止できる。また、樹脂枠220のうち領域R2を比較的融点の低い熱可塑性樹脂で構成するとともに、領域R1を比較的融点の高い熱可塑性樹脂で構成する形態も考えられる。このような形態でも、加熱プレスによって樹脂枠220の内部が軟化しにくいことから、流路Fにおける容積の減少を防止できる。
C2.変形例2:
第1実施形態では、樹脂枠220が流路形成部503S(流路形成部503D、流路形成部513Sおよび流路形成部513D)を有し、第1セパレータ300および第2セパレータ400は流路形成部を有していなかったが、本発明はこれに限られない。例えば、樹脂枠220が流路形成部を有さず、第1セパレータ300および第2セパレータ400がいずれも流路形成部を有していてもよい。また、樹脂枠220、第1セパレータ300および第2セパレータ400がそれぞれ流路形成部を有していてもよい。すなわち、積層状態において、互いの境界に流路を形成する任意の態様の樹脂枠220、第1セパレータ300および第2セパレータ400を、本発明の燃料電池セルの製造方法に適用してもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
100…燃料電池セル
200…MEGAプレート
210a…第1面
210c…第2面
220…樹脂枠
220a…第1面
220c…第2面
230…第1溶融接着部
240…第2溶融接着部
300…第1セパレータ
300a…面
300c…冷却面
310…アノードガス流路
320…冷却媒体流路
400…第2セパレータ
400c…面
410…カソードガス流路
502…ガスマニホールド孔
503D…流路形成部
503S…流路形成部
504…ガスマニホールド孔
512…ガスマニホールド孔
513D…流路形成部
513S…流路形成部
514…ガスマニホールド孔
522…冷却媒体マニホールド孔
524…冷却媒体マニホールド孔
630…プレス用治具
630a…プレス用治具
640…プレス用治具
640a…プレス用治具
700…ガスケット
D…窪み部
F…流路
P…部分
R1…領域
R2…領域

Claims (1)

  1. 燃料電池セルの製造方法であって、
    電解質膜を有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体の両面に積層されたガス拡散層と、を有する膜電極ガス拡散層接合体が嵌めこまれた枠状の樹脂枠を準備する準備工程と、
    前記膜電極ガス拡散層接合体および前記樹脂枠を一対のセパレータで挟む挟持工程と、
    前記膜電極ガス拡散層接合体および前記樹脂枠が前記一対のセパレータに挟まれて積層された状態において、前記一対のセパレータを加熱プレスして、前記樹脂枠と前記一対のセパレータとを一体化させる加熱工程と、を備え、
    前記樹脂枠および前記一対のセパレータは、前記積層された状態において積層方向に沿った第1の流路を形成する貫通孔をそれぞれ有し、
    前記挟持工程において、前記一対のセパレータのそれぞれと前記樹脂枠との境界には、前記第1の流路と前記膜電極ガス拡散層接合体との間において流体を流す第2の流路が形成され、
    前記加熱工程は、前記一対のセパレータを加熱プレスするとき、前記積層された状態における前記一対のセパレータのうち前記第2の流路が形成された領域である流路形成領域に対応する位置は加熱プレスせず、
    前記加熱工程は、
    それぞれ窪みが設けられた面を有する一対のプレス用治具を、前記窪みが前記流路形成領域に対面するように配置することにより、前記流路形成領域において前記一対のセパレータと接しさせず、前記流路形成領域に隣接する領域において前記一対のセパレータと接しさせる工程と、
    前記一対のプレス用治具により前記一対のセパレータを挟んで加熱プレスする工程と、
    を有する、燃料電池セルの製造方法。
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