JP6894092B2 - 木造建築用連結金物 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、木造建築物における土台と柱や、柱と梁等、木製の構造部材を相互に連結するための木造建築用連結金物に関する。
従来、木造建築物において、木製の構造部材を連結する際、耐震性等に優れた連結を可能にするための種々の連結金物が使用されている。
特許第6000327号公報 特開2012−21303号公報 特開2003−336321号公報
木造建築において土台と柱や、柱と梁等、相互に交差する木製の構造部材を堅固に連結するための連結金物を提供するに際し、連結金物1は、一般的に、図9に示すように、相互に直交するX方向とY方向とZ方向に関して、平板状固着部2と筒状固着部3をZ方向に連設し、平板状固着部2にX方向に貫通する孔4を貫設すると共に、筒状固着部3にX方向に貫通する一対の横孔5、5とY方向に貫通する一対の縦孔6、6を貫設した構成とされている。
これによれば、相互に交差する第1木材と第2木材に関して、第1木材の木口端に形成した受溝に前記平板状固着部2を差し込み、該第1木材を横断するドリフトピンを前記孔4に挿通することにより固着する。また、図9(B)(C)に示すように、第2木材7の取付個所に形成した受孔8に筒状固着部3を挿入し、第2木材を横断するドリフトピンを該第2木材に貫設されたピン孔9に打ち込むことにより固着する。図面は、X方向に打ち込んだドリフトピン10を横孔5、5に挿通させた場合を示しているが、ドリフトピン10をY方向に打ち込む場合は、縦孔6、6に挿通させられる。
筒状固着部3が筒体により形成されている理由は、相互に交差するX方向とY方向に横孔5と縦孔6を設けるためであり、これにより、連結すべき構造部材の交差方向に応じて、横孔5と縦孔6を選択することが可能になるので、連結個所に対する適用範囲が広がるという利点がある。
このような連結金物1は、一般的に、図示のように、金属板により平板状固着部2を形成すると共に、金属パイプにより筒状固着部3を形成し、該筒状固着部3の基端部を平板状固着部2の縁部に溶接により固着している。
図9(B)(C)に示すように、筒状固着部3は、受孔8に挿入した後、ピン孔9から縦孔6(又は横孔5)にドリフトピン10を打ち込むことにより固着される。しかしながら、従来の連結金物1の場合、図示のように、筒状固着部3は、受孔8の内部で遊びを有しており、微動によるガタツキ可能な状態で挿入されているため、以下のような問題を提起する。
筒状固着部3を受孔8に挿入した状態で、ガタツキによりピン孔9と縦孔6(又は横孔5)が相互に位置ずれしているときは、ドリフトピン10を良好に打ち込むことができないという問題がある。
また、連結金物1により第1木材と第2木材を連結した状態で、筒状固着部3は、ドリフトピン10により固定されているが、受孔8の内面には保持されていないので、筒状固着部3が受孔8の軸線に一致せず、その結果、第1木材と第2木材が所定位置に正しく連結されず、所定位置から偏位する可能性がある。
しかも、地震時に第1木材と第2木材が相互に強く揺れ動くと、筒状固着部3が受孔8の内部でズレ動くことが可能なため、ドリフトピン10を折損するおそれがある。この際、木造建築物は、所定以上の応力が加えられると、木材の木質に割裂が生じて脆性的な破壊を招来するので、筒状固着部3が遊動可能な状態で取付けられていることは好ましくない。
更に、図9に示す一般的な連結金物1は、複数の部材を溶接して固着することにより形成されているので、相互に正確な位置に設けなければならないはずの前記孔や横孔及び縦孔に位置ずれ等の誤差を生じるおそれがあり、品質管理に問題がある。しかも、連結金物により木材を連結した取付状態において、大荷重が作用したとき、前記溶接個所が破断するおそれがあり、強度に問題がある。
これに対して、本出願人らが先に提案した特許文献1の連結金物は、1枚の金属板により形成された一対の金属構成体を中央連結部の折曲を介して合掌し、重合した2枚の平板部により平板状固着部を形成し、半筒部を合掌することにより筒状固着部を形成する構成とされているので、隙間なく2枚重ね状態とされた平板状固着部の剛性が高く、しかも、平板状固着部の孔に対して筒状固着部に設けられた横孔及び縦孔を正確に位置決めされた状態に形成できるという利点がある。
しかしながら、特許文献1の連結金物においても、図9(B)(C)に基づいて上述した連結金物と同様に、受孔の内部で筒状固着部がガタツキ可能であるという問題を含んでおり、この点を解決すべき課題がある。
本発明は、筒状固着部を第2木材の受孔に挿入し、ドリフトピンを横断させることにより固着したとき、該筒状固着部が受孔の内面に強固に圧接され、微動を許さない固着状態が可能になる連結金物を提供するものである。
本発明者らは、この点の課題を解決するためには、先に提案した特許文献1の連結金物と同様に、一対の金物構成体の平板部を相互に重合状態で結合することにより平板状固着部を形成し、前記平板部から延設された半割筒状の半筒部を合掌させることにより筒状固着部を形成する基本的構成を踏襲しながらも、これを改良すれば、前記課題を解決することが可能であることを知得し、本発明に至ったものである。
そこで、本発明が上記課題を解決するための手段として構成したところは、相互に直交するX方向とY方向とZ方向に関して、Z方向に隣り合う第1木材と第2木材の連結構造に関して、第1木材の受溝に挿入された状態で第1ピンを挿通することにより結合される平板状固着部と、第2木材の受孔に挿入された状態で第2ピンを挿通することにより結合される筒状固着部を備えた連結金物であり、前記筒状固着部は、X方向に向けて連通する一対の横孔とY方向に向けて連通する一対の縦孔を貫設して成る構成において、前記連結金物は、鋼板から成る一対の金物構成体の平板部を相互に重合状態で結合することにより前記平板状固着部を形成すると共に、前記平板部から延設された半割筒状の半筒部をX方向から合掌させることにより前記筒状固着部を形成しており、前記筒状固着部は、一対の半筒部の対向縁部に前記縦孔を形成する半円孔を凹設し、前記対向縁部の相互間に隙間SXを残して半筒部を合掌することにより形成されると共に、該筒状固着部のX方向の外径D2を第2木材の受孔の内径D1に対してD2>D1に形成しており、前記筒状固着部と第2木材の受孔の相互に、該筒状固着部を受孔に圧入したとき、前記隙間SXを狭める方向に半筒部を圧縮させる圧入用テーパ手段Tを形成しており、圧縮状態で受孔に挿入された筒状固着部の半筒部を受孔の内面に圧接させるように構成して成る点にある。
前記一対の半筒部の対向縁部に形成された半円孔は、筒状固着部を受孔に挿入した状態で該受孔に第2ピンを圧入したとき、該第2ピンにより一対の半円孔に離反方向の圧力をかけることにより、受孔の内面に対する半筒部の圧接力を増すように構成されていることが好ましい。
本発明の1実施形態において、前記一対の半筒部を合掌することにより構成された筒状固着部は、先端部から平板状固着部に向かう基端部に至る外周部に前記外径D2を有する圧接部を形成しており、前記圧入用テーパ手段は、筒状固着部の先端部におけるX方向の外径DSを受孔の内径D1に対してDS<D1とするように縮径させた面取り状の縮径部により構成されている。
本発明の別の実施形態において、前記一対の半筒部を合掌することにより構成された筒状固着部は、先端部におけるX方向の外径DSを受孔の内径D1に対してDS<D1に形成すると共に、該先端部から平板状固着部に向けて離間した部位に前記外径D2を有する圧接部を形成しており、前記圧入用テーパ手段は、前記先端部から圧接部に向けて次第に外径を大径とするテーパ状外周面により構成されている。
本発明の更に別の実施形態において、前記一対の半筒部を合掌することにより構成された筒状固着部は、先端部から平板状固着部に向かう基端部に至る外周部に前記外径D2を有する圧接部を形成しており、前記圧入用テーパ手段は、受孔の開口の内径DLを前記外径D2に対してDL>D2とするように拡径させた面取り状の拡径部により構成されている。
本発明によれば、連結金物11は、筒状固着部17を第2木材12bの受孔13bに嵌挿してY方向からピン15bを打ち込むことにより固着する際、筒状固着部17の半筒部17A、17Bが圧縮状態で受孔13bに嵌挿され、該半筒部17A、17Bの外周面を受孔13bの内面に圧接させるので、筒状固着部17を受孔13bの内部で遊動不能な拘束状態として固定することができるという効果がある。
木造建築物における構造部材の連結例と連結金物の使用例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る連結金物を示す斜視図である。 第1実施形態に係る連結金物の製造方法に関して、金属板を一体成形することにより形成された左右対称形の金物構成体を示す斜視図である。 第1実施形態に係る連結金物の製造方法に関して、左右対称形の金物構成体を中央連結部で折曲する方法を示す斜視図である。 第1実施形態に係る連結金物の筒状固着部の構成と作用を示しており、(A)は受孔と筒状固着部の関係を示す横断面図、(B)は筒状固着部を受孔に圧入した状態を示す横断面図、(C)はドリフトピンを打ち込んだ状態を示す横断面図である。 本発明の第2実施形態に係る連結金物を示しており、(A)は受孔と筒状固着部の関係を示す横断面図、(B)は筒状固着部を受孔に圧入した状態を示す横断面図、(C)はドリフトピンを打ち込んだ状態を示す横断面図である。 本発明の第3実施形態に係る連結金物を示しており、(A)は受孔と筒状固着部の関係を示す横断面図、(B)は筒状固着部を受孔に圧入した状態を示す横断面図、(C)はドリフトピンを打ち込んだ状態を示す横断面図である。 本発明の複合型実施形態に係る連結金物を示しており、(A)は連結金物を示す斜視図、(B)は筒状固着部の横孔にドリフトピンを打ち込んだ状態を示す縦断面図、(C)は筒状固着部の縦孔にドリフトピンを打ち込んだ状態を示す縦断面図である。 従来技術に係る連結金物を示しており、(A)は連結金物を示す斜視図、(B)は筒状固着部と受孔の関係を示す縦断面図、(C)は筒状固着部の縦孔にドリフトピンを打ち込んだ状態を示す縦断面図である。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
(連結金物の基本的構成)
図1に示すように、連結金物11は、木造建築における土台と柱や、柱と梁等、相互に直交するX方向とY方向とZ方向に関して、Z方向に隣り合い相互に交差する第1木材12aと第2木材12bを連結するために使用される。第1木材12aの木口端には、受溝13aが形成され、該受溝13aを横断するピン挿入孔14aが設けられ、第2木材12bの連結個所には、受孔13bが形成され、該受孔13bを横断するピン挿入孔14bが設けられている。
そこで、連結金物11は、第1木材12aの受溝13aに挿入された状態でドリフトピンから成る第1ピン15aを挿通することにより結合される平板状固着部16と、第2木材12bの受孔13bに挿入された状態で第2ピン15bを挿通することにより結合される筒状固着部17を備えている。
図1及び図2に示すように、平板状固着部16は、第1ピン15aを嵌挿するための孔18を貫設しており、筒状固着部17は、第2ピン15bを嵌挿するためのX方向に貫通する横孔19、19とY方向に貫通する縦孔20、20を設けている。横孔19と縦孔20は、連結すべき構造部材の交差方向に応じて、選択的に使用される。例えば、図1(A)に示すようにピン挿入孔14bがX方向に形成されている場合は、第2ピン15bを筒状固着部17の横孔19に嵌挿することができ、図1(B)に示すように挿入孔14bがY方向に形成されている場合は、第2ピン15bを筒状固着部17の縦孔20に嵌挿することができる。
図示実施形態の場合、平板状固着部16は、図示の上下方向(Y方向)に複数(図例では3個)の孔18を列設し、該孔の上下に位置して、上縁部及び下縁部を切欠することにより係止凹部21を形成している。筒状固着部17は、前記平板状固着部16から平板状アーム部22を介してZ方向に延設され、図示実施形態の場合、平板状固着部16の上下部から複数個(図例では2個)が延設されたほぼ円筒体により構成されている。尚、孔5の個数や、筒状固着部17の本数等は、図例に限定されるものではなく、それぞれ、少なくとも1個以上であれば良い。
連結金物11は、図3及び図4に示すように、鋼板から成る一対の金物構成体11A、11Bを合掌状態で結合することにより形成されており、金物構成体11A、11Bは、好ましくは、折曲された1枚の鋼板により一体成形され、前記平板状固着部16を構成するための板状部16A、16Bと、前記平板状アーム部22を構成するための平板部22A、22Bと、前記筒状固着部17を構成するための半割筒状の半筒部17A、17Bを形成している。そこで、後述するように、一対の金物構成体11A、11Bの前記板状部16A、16B及び平板部22A、22Bを相互に重ね合わせることにより前記平板状固着部16及び平板状アーム部22が形成されると共に、前記半筒部17A、17Bを相互に合掌することにより前記筒状固着部17が形成される。
図3に示すように、一対の金物構成体11A、11Bは、1枚の鋼板により一体成形され、該金属板の中央連結部23の左右に対称形に形成された半製品11Mを構成しており、該半製品11Mに基づいて連結金物11が製造される。このような半製品11Mは、1枚の金属板を抜型等により輪郭形成することにより、前記板状部16A、16Bと平板部22A、22Bが形成されると共に、プレスにより前記半筒部17A、17Bが形成される。
この際、板状部16A、16Bには、前記孔18を構成するための片側孔18A、18Bが形成されている。また、半筒部17A、17Bには、前記横孔19、19が形成されており、相互に合掌させられる一方の半筒部17Aの一対の対向縁部24A、24Aと他方の半筒部17Bの一対の対向縁部24B、24Bのそれぞれに前記縦孔20を構成するための半円孔20A、20Bが凹設されている。
そこで、図4に示すように前記中央連結部23を折曲線Uに沿って折曲し、該折曲線Uに対して左右線対称形状に形成された一対の金物構成体11A、11Bを合掌させ、これにより、図2に示すような連結金物1が提供される。この際、折曲線Uに沿って、中央連結部23の上下方向中央にスリット25が形成されており、該スリット25の上下に残存した中央連結部23を折曲することにより、金物構成体11A、11Bが合掌される。
その結果、2枚の板状部16A、16B及び平板部22A、22Bにより高剛性とされた平板状固着部16と平板所アーム部22が形成され、相互に対向縁部24A、24Bを合掌させられた半筒部17A、17Bによりほぼ円筒形とされた筒状固着部17が形成される。
この際、前記板状部16A、16B及び平板部22A、22Bは、相互に隙間なく重ね合わせられることにより高剛性の平板状固着部16と平板状アーム部22を形成するが、図2に示すように、前記半筒部17A、17Bは、対向縁部24A、24Bを相互に衝合させることなく、隙間SXを残して合掌させられている。
(第1実施形態)
図5は、上記のようにして形成された連結金物11の第1実施形態を示している。
隙間SXを介して半筒部17A、17Bを合掌させることにより形成された筒状固着部17は、第2木材12bの受孔13bに挿入された後、ピン挿入孔14bから縦孔20に第2ピン15bを打ち込むことにより固着される。
第1実施形態において、図5(A)に示すように、前記隙間SXを挟んで形成された筒状固着部17のX方向に関する外径D2は、受孔13bの内径D1に対して、D2>D1に形成されている。換言すれば、X方向に関して、圧力をかけると、半筒部17A、17Bは、隙間SXを狭めることにより外径を縮めるように圧縮することが可能である。しかも、鋼板製とされているので、圧縮状態から復元状態に向けて反発力を発生する。
そこで、外径D2とされた筒状固着部17を受孔13bに挿入可能とするため、ハンマー等の工具により該筒状固着部17を受孔13bに向けて圧入したとき、前記隙間SXを狭める方向(つまりX方向)に半筒部17A、17Bを圧縮させるための圧入用テーパ手段26が設けられている。
図5に示す第1実施形態の場合、前記圧入用テーパ手段26は、筒状固着部17の先端部におけるX方向の外径DSを受孔13bの内径D1に対してDS<D1とするように縮径させた面取り状の縮径部26aにより形成されている。
従って、筒状固着部17は、縮径部26aを受孔13bの開口部に臨ませた状態で該受孔13bの内部に向けて圧入すると、その外径を受孔13bの内径D1と一致するように圧縮変形させられ、受孔13bの内部に嵌入される。この際、連結金物11の平板状アーム部22が受孔13bの外側で第2木材12bの表面に当接し、ストッパとして機能することにより、縦孔20をピン挿入孔14bに合致させた位置で筒状固着部17を停止させる。
このように圧縮状態で受孔13bに嵌入された筒状固着部17は、図5(B)に示すように、半筒部17A、17Bが隙間SXを広げる方向(つまりX方向)に反発力を発生しており、前記先端の縮径部26aから基端部に至る半筒部17A、17Bの外周部に形成された圧接部27aを受孔13bの内面に圧接させている。換言すれば、筒状固着部17は、受孔13bの内部で遊動不能な拘束状態として固定される。
好ましくは、筒状固着部17は、受孔13bの内部で圧縮された状態(つまり、隙間SXを狭めた状態)において、対向する半円孔20A、20Bから成る縦孔20のX方向の直径Dを第2ピン15bの直径よりも僅かに小さくするように形成されている。
従って、ピン挿入孔14bから第2ピン15bを打ち込むと、図5(C)に示すように、一対の半円孔20A、20Bが押し広げられ、第2ピン15bを完全に打ち込んだ状態において、一対の半円孔20A、20Bに離反方向の圧力がかけられるので、これにより、受孔13bの内面に対する半円孔20A、20Bの圧接力が増強される。
(第2実施形態)
図6は、連結金物11の第2実施形態を示している。
第2実施形態において、図6(A)に示すように、前記一対の半筒部17A、17Bを合掌することにより構成された筒状固着部17は、先端部におけるX方向の外径DSを受孔13bの内径D1に対してDS<D1に形成すると共に、該先端部から基端部に向けて離間した部位に前記外径D2を有する圧接部27bを形成し、前記先端部から圧接部27bに向けて次第に外径を大径とするテーパ状外周面26bを形成することにより、圧入用テーパ手段26を構成している。
従って、筒状固着部17は、外径DSとされた先端部を受孔13bの開口部に臨ませた状態で該受孔13bの内部に向けて圧入すると、テーパ状外周面26bが受孔13bの開口部に沿って進入しながら、圧接部27bの外径を受孔13bの内径D1と一致するように圧縮変形させられ、受孔13bの内部に嵌入され、連結金物11の平板状アーム部22を第2木材12bの表面に当接することにより、縦孔20をピン挿入孔14bに合致させた位置で停止させられる。
筒状固着部17は、受孔13bの内部で圧接部27bを圧縮された状態において、図6(B)に示すように、隙間SXを広げる方向(つまりX方向)に反発力を発生しており、前記半筒部17A、17Bの圧接部27bを受孔13bの内面に圧接させている。これにより、筒状固着部17は、受孔13bの内部で遊動不能な拘束状態として固定されている。
第1実施形態に関する構成と同様に、筒状固着部17は、受孔13bの内部で圧縮された状態(つまり、隙間SXを狭めた状態)において、対向する半円孔20A、20Bから成る縦孔20のX方向の直径Dを第2ピン15bの直径よりも僅かに小さくするように形成されていることが好ましい。
従って、ピン挿入孔14bから第2ピン15bを打ち込むと、図6(C)に示すように、一対の半円孔20A、20Bが押し広げられ、第2ピン15bを完全に打ち込んだ状態において、前記テーパ状外周面26b、26bを受孔13bの内面に圧接させることにより先端領域にも圧接部27cを形成し、これにより、受孔13bの内面に対する半円孔20A、20Bの圧接力を増強する。
(第3実施形態)
図7は、連結金物11の第3実施形態を示している。
第3実施形態において、前記一対の半筒部17A、17Bを合掌することにより構成された筒状固着部17は、先端部から基端部に至る外周部に前記外径D2を有する圧接部27dを形成しており、この点は、図5に基づいて上述した第1実施形態の構成と同様である。しかしながら、第1実施形態の場合は、筒状固着部17の先端部に設けた面取り状の縮径部26aにより圧入用テーパ手段26を構成しているが、第3実施形態においては、圧入用テーパ手段26を筒状固着部17に設けるのではなく、受孔13bの開口部に設けている。
このため、図6(A)に示すように、受孔13bは、開口部の内径DLを前記筒状固着部17の外径D2に対してDL>D2とするように拡径させた面取り状の拡径部26cを形成し、これにより圧入用テーパ手段26を構成している。
そこで、筒状固着部17は、先端部を受孔13bの拡径部26cに臨ませた状態で該受孔13bの内部に向けて圧入すると、拡径部26cから受孔13bの内部に進入させられながら圧接部27dの外径を受孔13bの内径D1と一致するように圧縮変形させられ、縦孔20をピン挿入孔14bに合致させた位置で停止させられる。
筒状固着部17は、受孔13bの内部で圧接部27dを圧縮されると共に、図7(B)に示すように、隙間SXを広げる方向(つまりX方向)の反発力を伴って、圧接部27dを受孔13bの内面に圧接する。
上述の第1実施形態及び第2実施形態と同様に、ピン挿入孔14bから第2ピン15bを打ち込んだとき、図7(C)に示すように、一対の半円孔20A、20Bが押し広げられ、受孔13bの内面に対する半円孔20A、20Bの圧接力を増強するように構成することが好ましい。
(複合型実施形態)
図8は、連結金物11の複合型実施形態を示している。
上述の第1ないし第3実施形態の場合、筒状固着部17の半筒部17A、17Bは、X方向に圧縮されるように構成されているので、連結される第1木材12aと第2木材12bの交差方向に関して、図1(B)に示すように、筒状固着部17の縦孔20にピン15bを打ち込む使用形態とされるときに上述の効果を発揮する。しかしながら、半筒部17A、17Bは、Y方向の圧縮を目的としていないので、図1(A)に示すように、筒状固着部17の横孔19にピン15bを打ち込む使用形態とするときには、上述の効果を有しない。
これに対して、図8に示す複合型実施形態の連結金物11は、X方向の圧縮に加えて、半筒部17A、17Bを更にY方向にも圧縮可能とするように構成されている。このため、半筒部17A、17Bは、それぞれが更にスリット28によりY方向に分割されることにより分割体17C、17Dを構成し、両分割体17C、17Dの間に隙間SYを形成している。その他の構成は、第1ないし第3実施形態と同様である。
従って、このように構成した複合型実施形態の連結金物11によれば、筒状固着部17は、図8(B)に示すように、Y方向から縦孔20にピン15bを打ち込む使用形態(図1(B)の使用形態)とする場合は、第1ないし第3実施形態と同様に、半筒部17A、17Bが圧縮状態で受孔13bの内面に圧接される。
そして、図8(C)に示すように、X方向から横孔19にピン15bを打ち込む使用形態(図1(A)の使用形態)とする場合にも、分割体17C、17Dを圧縮状態で受孔13bに嵌挿させることができるので、受孔13bの内面に圧接状態で固定保持することが可能になる。
11 連結金物
11A、11B 金物構成体
11M 半製品
11A、11B 金物構成体
12a 第1木材
12b 第2木材
13a 受溝
13b 受孔
14a、14b ピン挿入孔
15a 第1ピン
15b 第2ピン
16 平板状固着部
16A、16B 板状部
17 筒状固着部
17A、17B 半筒部
17C、17D 分割体
18 孔
18A、18B 片側孔
19 横孔
20 縦孔
20A、20B 半円孔
21 係止凹部
22 平板状アーム部
22A、22B 平板部
23 中央連結部
24A、24B 対向縁部
25 スリット
26 圧入用テーパ手段
26a 縮径部
26b テーパ状外周面
26c 拡径部
27a、27b、27c、27d 圧接部
28 スリット

Claims (5)

  1. 相互に直交するX方向とY方向とZ方向に関して、Z方向に隣り合う第1木材と第2木材の連結構造に関して、第1木材(12a)の受溝(13a)に挿入された状態で第1ピン(15a)を挿通することにより結合される平板状固着部(16)と、第2木材(12b)の受孔(13b)に挿入された状態で第2ピン(15b)を挿通することにより結合される筒状固着部(17)を備えた連結金物であり、前記筒状固着部(17)は、X方向に向けて連通する一対の横孔(19,19)とY方向に向けて連通する一対の縦孔(20,20)を貫設して成る構成において、
    前記連結金物は、鋼板から成る一対の金物構成体(11A,11b)の平板部を相互に重合状態で結合することにより前記平板状固着部(16)を形成すると共に、前記平板部から延設された半割筒状の半筒部(17A,17B)をX方向から合掌させることにより前記筒状固着部(17)を形成しており、
    前記筒状固着部(17)は、一対の半筒部(17A,17B)の対向縁部(24A,24B)に前記縦孔を形成する半円孔(20A,20B)を凹設し、前記対向縁部の相互間に隙間SXを残して半筒部を合掌することにより形成されると共に、該筒状固着部(17)のX方向の外径D2を第2木材の受孔(13b)の内径D1に対してD2>D1に形成しており、
    前記筒状固着部(17)と第2木材の受孔(13b)の相互に、該筒状固着部を受孔に圧入したとき、前記隙間SXを狭める方向に半筒部(17A,17B)を圧縮させる圧入用テーパ手段(26)を形成しており、圧縮状態で受孔に挿入された筒状固着部の半筒部(17A,17B)を受孔(13b)の内面に圧接させるように構成して成ることを特徴とする木造建築用連結金物。
  2. 前記一対の半筒部(17A,17B)の対向縁部(24A,24B)に形成された半円孔(20A,20B)は、筒状固着部を受孔に挿入した状態で該受孔に第2ピンを圧入したとき、該第2ピン(15b)により一対の半円孔(20A,20B)に離反方向の圧力をかけることにより、受孔(13b)の内面に対する半筒部(17A,17B)の圧接力を増すように構成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の木造建築用連結金物。
  3. 前記一対の半筒部(17A,17B)を合掌することにより構成された筒状固着部(17)は、先端部から平板状固着部に向かう基端部に至る外周部に前記外径D2を有する圧接部(27a)を形成しており、
    前記圧入用テーパ手段(26)は、筒状固着部(17)の先端部におけるX方向の外径DSを受孔(13b)の内径D1に対してDS<D1とするように縮径させた面取り状の縮径部(26a)により構成されて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の木造建築用連結金物。
  4. 前記一対の半筒部(17A,17B)を合掌することにより構成された筒状固着部(17)は、先端部におけるX方向の外径DSを受孔(13b)の内径D1に対してDS<D1に形成すると共に、該先端部から平板状固着部に向けて離間した部位に前記外径D2を有する圧接部(27b)を形成しており、
    前記圧入用テーパ手段(26)は、前記先端部から圧接部に向けて次第に外径を大径とするテーパ状外周面(26b)により構成されて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の木造建築用連結金物。
  5. 前記一対の半筒部(17A,17B)を合掌することにより構成された筒状固着部(17)は、先端部から平板状固着部に向かう基端部に至る外周部に前記外径D2を有する圧接部(27c)を形成しており、
    前記圧入用テーパ手段(26)は、受孔(13b)の開口の内径DLを前記外径D2に対してDL>D2とするように拡径させた面取り状の拡径部(26c)により構成されて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の木造建築用連結金物。
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