JP6894091B2 - 固体電池 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質及び固体電池に関する。
現在のリチウムイオン電池(リチウムイオン二次電池)は、正極及び負極以外に、電解液又は固体電解質を備えて、構成されている。
しかし、電解液は有機溶媒を用いているために可燃性であり、さらに、電解液の含有成分は、経時とともに分解したり、蒸発したりし易い。したがって、電解液は発火事故を起こし易いという問題点がある。そこでこれまでに、電解液の可燃性を低減する試みが種々行われているが、十分な成果が得られていない。これに対して、固体電解質を用いた場合には、このような可燃性の問題点を回避できる(特許文献1参照)。
特開2007−227362号公報
一方で、固体電解質を用いた固体電池では、電極及び固体電解質を有する構造体をモジュール化して、これら複数個の構造体を組み合わせて構成することで、より高出力化することが可能である。しかし、このようなモジュール化された固体電池は、まだ技術的に十分に検討されておらず、大きな改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、電極及び固体電解質を有する構造体を複数個備えた、新規の固体電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を採用する。
[1].プレート状の本体部を備え、かつ前記本体部の一方の面に、前記本体部の外周に沿って外周凸状部を備えた、固体電解質。
[2].前記本体部の一方の面のうち、前記外周凸状部よりも内側に、さらに内側凸状部を備えた、[1]に記載の固体電解質。
[3].プレート状の第1本体部を備え、かつ前記第1本体部の一方の面に、前記第1本体部の外周に沿って外周凸状部を備えた第1固体電解質と、前記第1固体電解質の前記第1本体部の一方の面のうち、前記外周凸状部によって囲まれた領域に配置された第1電極と、を有する第1積層構造体、
プレート状の第2固体電解質と、前記第2固体電解質の一方の面に、前記第2固体電解質の外周に沿って配置されたリング状の介在部材と、前記第2固体電解質の一方の面のうち、前記介在部材によって囲まれた領域に配置された第2電極と、を有する第2積層構造体、
及び
プレート状の第3固体電解質と、前記第3固体電解質の一方の面に配置されたシート状の第3電極と、を有する第3積層構造体、
のいずれか1種又は2種以上を備え、ただし、前記第1積層構造体又は第2積層構造体を必ず備えており、
複数個の、前記第1積層構造体、第2積層構造体及び第3積層構造体のいずれかが、これらの厚さ方向において、前記第1固体電解質、第2固体電解質又は第3固体電解質、及び前記第1電極、第2電極又は第3電極が、この順に繰り返されるように、互いに密着して積層され、前記第1電極、第2電極又は第3電極として、正極及び負極が交互に積層された、固体電池。
[4].筒状の固体電解質と、前記固体電解質の中空部に配置された第1電極と、を有する複合構造体を備え、複数個の前記複合構造体が、第2電極によって束ねられており、前記第1電極及び第2電極のいずれか一方が正極であり、他方が負極である、固体電池。
本発明によれば、電極及び固体電解質を有する構造体を複数個備えた、新規の固体電池が提供される。
本実施形態の固体電池の要部の一例を模式的に示す斜視図である。 図1に示す固体電池のI−I線における断面図である。 図1に示す固体電池のうち、第1固体電解質を、その一方の面側から見下ろしたときの平面図である。 図3に示すものとは異なる形状又は配置形態の内側凸状部の例を、外周凸状部とともに示す平面図である。 本実施形態の固体電池の要部の他の例を模式的に示す断面図である。 図5に示す固体電池中の介在部材を示す正面図である。 図6に示すものとは異なる形状の介在部材の例を示す正面図である。 本実施形態の固体電池の要部のさらに他の例を模式的に示す断面図である。 本実施形態の固体電池の要部のさらに他の例を模式的に示す断面図である。 本実施形態の固体電池の要部の一例を模式的に示す斜視図である。 図10に示す固体電池のIII−III線における断面図である。
<<固体電池(第1の態様)、固体電解質>>
本発明の一実施形態に係る固体電池は、プレート状の第1本体部を備え、かつ前記第1本体部の一方の面に、前記第1本体部の外周に沿って外周凸状部を備えた第1固体電解質と、前記第1固体電解質の前記第1本体部の一方の面のうち、前記外周凸状部によって囲まれた領域に配置された第1電極と、を有する第1積層構造体、
プレート状の第2固体電解質と、前記第2固体電解質の一方の面に、前記第2固体電解質の外周に沿って配置されたリング状の介在部材と、前記第2固体電解質の一方の面のうち、前記介在部材によって囲まれた領域に配置された第2電極と、を有する第2積層構造体、
及び
プレート状の第3固体電解質と、前記第3固体電解質の一方の面に配置されたシート状の第3電極と、を有する第3積層構造体、
のいずれか1種又は2種以上を備え、ただし、前記第1積層構造体又は第2積層構造体を必ず備えており、
複数個の、前記第1積層構造体、第2積層構造体及び第3積層構造体のいずれかが、これらの厚さ方向において、前記第1固体電解質、第2固体電解質又は第3固体電解質、及び前記第1電極、第2電極又は第3電極が、この順に繰り返されるように、互いに密着して積層され、前記第1電極、第2電極又は第3電極として、正極及び負極が交互に積層されたものである。
また、前記第1固体電解質は、新規の固体電解質である。
すなわち、本発明の一実施形態に係る固体電解質は、プレート状の本体部を備え、かつ前記本体部の一方の面に、前記本体部の外周に沿って外周凸状部を備えたものである。
本実施形態の固体電池は、固体電解質(第1固体電解質、第2固体電解質又は第3固体電解質)及び電極(正極又は負極)を有する複数個の構造体が、これらの厚さ方向において積層されて、構成されている(本明細書においては「積層型固体電池」と称することがある)。本実施形態の固体電池は、このような構成を有することで、高出力が可能となっている。例えば、固体電解質は、薄くすることで、その内部抵抗値を下げることができるが、そのような薄い固体電解質を単体で用いた場合、十分な電池性能を得られ難い。しかし、本実施形態のように、薄い固体電解質を有する構造体を複数個積層することで、十分な電池性能が得られる。
また、固体電解質のうち、第1固体電解質は、プレート状でありながら、前記外周凸状部を備え、第1固体電解質の厚さ方向において、一部が厚くなっていることにより、単なるプレート状である場合よりも、強度が高い。したがって、このような第1固体電解質を積層して構成された固体電池も、強度が高くなる。
以下、図面を参照しながら、本実施形態の固体電池及び固体電解質について、詳細に説明する。
図1は、本実施形態の固体電池の要部の一例を模式的に示す斜視図であり、図2は、図1に示す固体電池のI−I線における断面図である。
なお、以下の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
また、図2以降の図において、既に説明済みの図に示すものと同じ構成要素には、その説明済みの図の場合と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ここに示す固体電池101は、3個の第1積層構造体1が、これらの厚さ方向において、互いに密着して積層されて、構成されている。
第1積層構造体1は、第1固体電解質11と、第1電極12と、を有する。
第1固体電解質11は、プレート状の第1本体部111を備え、かつ第1本体部111の一方の面(本明細書においては「表面」と称することがある)111aに、第1本体部111の外周111cに沿って外周凸状部112を備えている。
外周凸状部112は、第1固体電解質11において、第1本体部111の外周111cに沿って連続的に周回して設けられており、外周凸状部112の高さ(厚さ)は、どの部位においても同じとなっている。
第1固体電解質11は、外周凸状部112を備えている分だけ、一部が厚くなっており、外周凸状部112を備えていない場合よりも、強度が高くなっている。また、第1固体電解質11が、外周凸状部112を備えていることで、例えば、後述する第1電極12又は第1電極13が、第1積層構造体1中で溶解し、流動性を有するようになっても、固体電池101の外部へ第1電極12又は第1電極13が漏れ出るのを防止できる。
第1固体電解質11は、さらに、第1本体部111の表面111aのうち、外周凸状部112よりも内側(第1本体部111の径方向における内側)に、さらに内側凸状部113を備えている。第1固体電解質11は、内側凸状部113を備えている分だけ、一部が厚くなっており、内側凸状部113を備えていない場合よりも、強度が高くなっている。
このように、第1固体電解質11は、第1本体部111において、一部が厚くなっている部位を有していることにより、強度が高くなっている。
第1固体電解質11において、外周凸状部112の高さと内側凸状部113の高さは、互いに同じとなっている。したがって、第1固体電解質11(換言すると第1積層構造体1)の前記表面111a側に、例えば、他の第1固体電解質11(第1積層構造体1)等の何らかの構造物を積層した場合、この第1固体電解質11と積層物とを密着させることができる。
第1積層構造体1の各構成要素の大きさや厚さは、固体電池101の用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。一例を挙げれば、以下のとおりである。
すなわち、第1固体電解質11のうち、第1本体部111(外周凸状部112及び内側凸状部113を備えていない領域)の厚さは、10〜1200μmであることが好ましく、例えば、10〜1000μmであってもよいし、50〜300μmであってもよい。
第1固体電解質11のうち、外周凸状部112及び内側凸状部113の厚さ(第1本体部111の前記表面111aからの突出部の高さ)は、10〜1000μmであることが好ましく、50〜500μmであることがより好ましい。
第1固体電解質11のうち、外周凸状部112及び内側凸状部113の幅は、互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよく、100〜50000μmであることが好ましく、300〜20000μmであることがより好ましい。
第1電極12の厚さは、10〜1000μmであることが好ましく、50〜300μmであることがより好ましい。
第1積層構造体1の、これを平面視したときの形状は、ここでは円形状であるが、その円の直径は、5〜50mmであることが好ましく、10〜20mmであることがより好ましい。
図3は、第1固体電解質11を、前記表面111a側から見下ろしたときの平面図である。図3では、固体電池101の第1固体電解質11以外の構成の図示は省略している。なお、図3に示す第1固体電解質のII−II線における断面図が、図2に示す第1固体電解質の断面図に相当する。
図3に示すように、第1固体電解質11は、2本の棒状(直線状)の内側凸状部113を備えている。これら内側凸状部113はいずれも、平面形状が円形である第1本体部111の表面111a上において、前記表面111aの中心をとおり、リング状の外周凸状部112の異なる2点間を結んで配置されている。そして、これら2本の内側凸状部113同士は、互いに直交している。
第1固体電解質11の、第1本体部111の前記表面111aのうち、外周凸状部112によって囲まれた領域には、第1電極12が配置されている。図3においては、第1電極12の図示を省略しているが、第1電極12は、図3中の前記表面111aの露出領域に配置される。図3においては、前記露出領域が4箇所存在しており、第1電極12はこれら露出領域の少なくとも1箇所に配置されていればよいが、通常は、4箇所すべてに配置されていることが好ましい。
3個の第1積層構造体1は、第1固体電解質11及び第1電極12が、この順に繰り返されるように、互いに密着して積層され、第1電極12として、正極及び負極が交互に積層されている。ここでは、正極及び負極を互いに区別するために、第1電極12の一部に別途符号13を付して示している。すなわち、固体電池101において、第1電極12が正極である場合、第1電極13は負極であり、第1電極12が負極である場合、第1電極13は正極である。通常、第1電極12が正極であり、第1電極13が負極であることが好ましい。
上述のとおり、第1電極12又は第1電極13は、流動性を有するようになっても、外周凸状部112によって囲まれているため、固体電池101の外部へ第1電極12又は第1電極13が漏れ出ることはない。
固体電池101において、3個の第1積層構造体1のうち、第1本体部111の他方の面(前記表面111aとは反対側の面、本明細書においては「裏面」と称することがある)111b側に他の第1積層構造体1が積層されていない第1積層構造体1(換言すると最下部の第1積層構造体1)の、前記他方の面(裏面)111bには、第1集電体14が積層されている。第1集電体14は、接続用端子141を有する。
また、3個の第1積層構造体1のうち、第1本体部111の表面111a側に他の第1積層構造体1が積層されていない第1積層構造体1(換言すると最上部の第1積層構造体1)の、外周凸状部112には、第2集電体15が積層されている。第2集電体15は、接続用端子151を有する。
第1集電体14及び第2集電体15としては、いずれも公知のものを使用できる。
なお、内側凸状部113は、図3に示すものに限定されず、目的に応じて任意の形状又は配置形態を選択できる。
図4は、図3に示すものとは異なる形状又は配置形態の内側凸状部の例を、外周凸状部112とともに示す平面図である。図4では、符号113’を付して内側凸状部を示している。
図4(a)においては、1本の棒状の内側凸状部113’が、前記表面111aの中心をとおり、リング状の外周凸状部112の異なる2点間を結んで配置されている。
図4(b)においては、2本の棒状の内側凸状部113’が、それぞれリング状の外周凸状部112の異なる2点間を結んで、平行に配置されている。
図4(c)においては、1個のリング状の内側凸状部113’が、同じ形状の外周凸状部112と同心状に、外周凸状部112とは離間して配置されている。
図4(d)においては、中空三角柱形状で、中空部の外形も三角柱状である1個の内側凸状部113’が、平面視したときの3個の頂点がすべて外周凸状部112に内接した状態で配置されている。
図4(e)においては、2本の棒状の内側凸状部113’が、いずれも外周凸状部112から離間して、平行に配置されている。
図4(f)においては、4個の円柱状の内側凸状部113’が、いずれも外周凸状部112から離間して配置されており、前記表面111aの中心を間に挟んで対向している2個の内側凸状部113’を1組として、2組の内側凸状部113’の組み合わせを定義した場合、それぞれの組において、これら対向している2個の内側凸状部113’同士は、前記表面111aの中心に対して点対象となる位置に配置されている。
図1〜図2に示す固体電池は、プレート状の第1本体部を備え、かつ前記第1本体部の一方の面に、前記第1本体部の外周に沿って外周凸状部を備えた第1固体電解質と、前記第1固体電解質の前記第1本体部の一方の面のうち、前記外周凸状部によって囲まれた領域に配置された第1電極と、を有する第1積層構造体を備え、
複数個の前記第1積層構造体が、これらの厚さ方向において、前記第1固体電解質及び前記第1電極が、この順に繰り返されるように、互いに密着して積層され、前記第1電極として、正極及び負極が交互に積層された固体電池、に包含される。
本実施形態の固体電池は、電極及び固体電解質を有する構造体として、第1積層構造体を必ず備えている。
図5は、本実施形態の固体電池の要部の他の例を模式的に示す断面図である。
ここに示す固体電池102は、3個の第2積層構造体2が、これらの厚さ方向において、互いに密着して積層されて、構成されている。
第2積層構造体2は、第2固体電解質21と、介在部材24と、第2電極22と、を有する。
第2固体電解質21は、プレート状であり、形状が異なる点以外は、固体電池101における第1固体電解質11と同様のものである。
第2電極22は、大きさ又は形状が異なる点以外は、固体電池101における第1電極12と同様のものである。
介在部材24はリング状(環状)であり、第2固体電解質21の一方の面(本明細書においては「表面」と称することがある)21aに、第2固体電解質21の外周21cに沿って配置されている。
図5に示す固体電池102を、その第2集電体15側から見下ろしたときの、介在部材24の平面図(正面図)を図6に示す。固体電池102において、第2積層構造体2の、これを平面視したときの形状は、第1積層構造体1の場合と同様に円形状であり、同様に平面視したときの介在部材24の形状は、図6に示すように円環状である。
なお、第2積層構造体2の前記形状は、後述するように、例えば、四角形状であってもよく、その場合の介在部材24の前記形状は、図7に示すように、角型の環状であってもよい。図7では、符号24’を付して介在部材を示している。
介在部材24は、第2固体電解質21の外周21cに沿って、第2固体電解質21上に連続的に周回して設けられており、介在部材24の高さ(厚さ)は、どの部位においても同じとなっている。したがって、第2固体電解質21(換言すると第2積層構造体2)の前記表面21a側に、例えば、他の第2固体電解質21(第2積層構造体2)等の何らかの構造物を積層した場合、この第2固体電解質21と積層物と密着させることができる。
第2積層構造体2は、第2固体電解質21上に介在部材24を有することで、例えば、後述する第1電極22又は第1電極23が、第2積層構造体2中で溶解し、流動性を有するようになっても、固体電池102の外部へ第1電極22又は第1電極23が漏れ出るのを防止できる。この点において、第2積層構造体2における介在部材24は、第1積層構造体1中の第1固体電解質11における外周凸状部112と、同様の機能を有する。
第2固体電解質21の前記表面21aのうち、介在部材24によって囲まれた領域には、第2電極22が配置されている。
3個の第2積層構造体2は、第2固体電解質21及び第2電極22が、この順に繰り返されるように、互いに密着して積層され、第2電極22として、正極及び負極が交互に積層されている。ここでは、正極及び負極を互いに区別するために、第2電極22の一部に別途符号23を付して示している。すなわち、固体電池102において、第2電極22が正極である場合、第2電極23は負極であり、第2電極22が負極である場合、第2電極23は正極である。通常、第2電極22が正極であり、第2電極23が負極であることが好ましい。
上述のとおり、第2電極22又は第2電極23は、流動性を有するようになっても、介在部材24によって囲まれているため、固体電池102の外部へ第2電極22又は第2電極23が漏れ出ることはない。
固体電池102において、3個の第2積層構造体2のうち、その他方の面(前記表面21aとは反対側の面、本明細書においては「裏面」と称することがある)21b側に他の第2積層構造体2が積層されていない第2積層構造体2(換言すると最下部の第2積層構造体2)の、前記他方の面(裏面)21bには、第1集電体14が積層されている。
また、3個の第2積層構造体2のうち、その表面21a側に他の第2積層構造体2が積層されていない第2積層構造体2(換言すると最上部の第2積層構造体2)の、介在部材24には、第2集電体15が積層されている。
第2積層構造体2の各構成要素の大きさや厚さは、固体電池102の用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。一例を挙げれば、以下のとおりである。
すなわち、第2固体電解質21の厚さは、10〜1200μmであることが好ましく、例えば、10〜1000μmであってもよいし、50〜300μmであってもよい。
介在部材24の厚さは、固体電池101における第1固体電解質11の外周凸状部112の厚さと同様であることが好ましい。
介在部材24の幅は、前記外周凸状部112の幅と同様であることが好ましい。
第2電極22の厚さは、固体電池101における第1電極12の厚さと同様であることが好ましい。
第2積層構造体2の、これを平面視したときの形状は、ここでは円形状であるが、その円の直径は、第1積層構造体1の前記直径と同様であることが好ましい。
図5に示す固体電池は、プレート状の第2固体電解質と、前記第2固体電解質の一方の面に、前記第2固体電解質の外周に沿って配置されたリング状の介在部材と、前記第2固体電解質の一方の面のうち、前記介在部材によって囲まれた領域に配置された第2電極と、を有する第2積層構造体を備え、
複数個の前記第2積層構造体が、これらの厚さ方向において、前記第2固体電解質及び前記第2電極が、この順に繰り返されるように、互いに密着して積層され、前記第2電極として、正極及び負極が交互に積層された固体電池、に包含される。
本実施形態の固体電池は、電極及び固体電解質を有する構造体として、第2積層構造体を必ず備えている。
図8は、本実施形態の固体電池の要部のさらに他の例を模式的に示す断面図である。
ここに示す固体電池103は、図1に示す固体電池101において、一部の第1積層構造体1が、図5に示す固体電池102における第2積層構造体2に置き換えられたものに相当する。より具体的には、固体電池103は、第1集電体14が積層されている最下部の積層構造体が、第1積層構造体1ではなく、第2積層構造体2となっている点以外は、固体電池101と同じである。
すなわち、図8に示す固体電池は、プレート状の第1本体部を備え、かつ前記第1本体部の一方の面に、前記第1本体部の外周に沿って外周凸状部を備えた第1固体電解質と、前記第1固体電解質の前記第1本体部の一方の面のうち、前記外周凸状部によって囲まれた領域に配置された第1電極と、を有する第1積層構造体、
及び、
プレート状の第2固体電解質と、前記第2固体電解質の一方の面に、前記第2固体電解質の外周に沿って配置されたリング状の介在部材と、前記第2固体電解質の一方の面のうち、前記介在部材によって囲まれた領域に配置された第2電極と、を有する第2積層構造体、
の両方を備え、
複数個の前記第1積層構造体又は第2積層構造体が、これらの厚さ方向において、前記第1固体電解質又は第2固体電解質、及び前記第1電極又は第2電極が、この順に繰り返されるように、互いに密着して積層され、前記第1電極又は第2電極として、正極及び負極が交互に積層された固体電池、に包含される。
本実施形態の固体電池は、電極及び固体電解質を有する構造体として、第1積層構造体及び第2積層構造体を必ず備えている。
図9は、本実施形態の固体電池の要部のさらに他の例を模式的に示す断面図である。
ここに示す固体電池104は、図1に示す固体電池101において、一部の第1積層構造体1が、第3積層構造体3に置き換えられたものに相当する。より具体的には、固体電池104は、両面側にともに第1積層構造体1が積層されている、積層位置が中央の積層構造体が、第1積層構造体1ではなく、第3積層構造体3となっている点以外は、固体電池101と同じである。
第3積層構造体3は、プレート状の第3固体電解質31と、第3固体電解質31の一方の面(本明細書においては「表面」と称することがある)31aに配置されたシート状の第3電極32と、を有する。
第3積層構造体3は、固体電池104の使用時において、第3電極32が溶解しないものである場合に、用いるのに好適である。
第3電極32は、大きさ又は形状が異なる点以外は、固体電池101における第1電極12と同様のものである。
固体電池104において、第1電極12が正極である場合、第3電極32は負極であり、第1電極12が負極である場合、第3電極32は正極である。通常、第1電極12が正極であり、第3電極32が負極であることが好ましい。
第3固体電解質31は、固体電池102における第2固体電解質21と同様のものである。
第3積層構造体3の各構成要素の大きさや厚さは、固体電池104の用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。一例を挙げれば、以下のとおりである。
すなわち、第3固体電解質31の厚さは、固体電池102における第2固体電解質21の厚さと同様であることが好ましく、より具体的には、10〜1200μmであることが好ましく、例えば、10〜1000μmであってもよいし、50〜300μmであってもよい。
第3電極32の厚さは、固体電池101における第1電極12の厚さと同様であることが好ましく、より具体的には、10〜1000μmであることが好ましく、50〜300μmであることがより好ましい。
第3積層構造体3の、これを平面視したときの形状は、ここでは円形状であるが、その円の直径は、第1積層構造体1の前記直径と同様であることが好ましく、より具体的には、5〜50mmであることが好ましく、10〜20mmであることがより好ましい。
図9に示す固体電池104は、プレート状の第1本体部を備え、かつ前記第1本体部の一方の面に、前記第1本体部の外周に沿って外周凸状部を備えた第1固体電解質と、前記第1固体電解質の前記第1本体部の一方の面のうち、前記外周凸状部によって囲まれた領域に配置された第1電極と、を有する第1積層構造体、
及び
プレート状の第3固体電解質と、前記第3固体電解質の一方の面に配置されたシート状の第3電極と、を有する第3積層構造体、
の両方を備え、
複数個の前記第1積層構造体又は第3積層構造体が、これらの厚さ方向において、前記第1固体電解質又は第3固体電解質、及び前記第1電極又は第3電極が、この順に繰り返されるように、互いに密着して積層され、前記第1電極又は第3電極として、正極及び負極が交互に積層された固体電池、に包含される。
本実施形態の固体電池は、電極及び固体電解質を有する構造体として、第1積層構造体を必ず備えている。
電極(第1〜第3電極)及び固体電解質(第1〜第3固体電解質)を有する構造体(第1〜第3積層構造体)が積層された本実施形態の固体電池(積層型固体電池)は、上述のものに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
例えば、図1〜図9では、固体電池として、第1〜第3積層構造体のいずれかが合計で3個積層されたものを示しているが、第1〜第3積層構造体の合計積層数はこれに限定されず、2個であってもよいし、4個以上であってもよい。
ただし、第1〜第3固体電解質の強度に大きな影響を受ける、固体電池全体の強度が、小さくなり過ぎないようにするためには、前記積層数は2〜10であることが好ましい。
また、本実施形態の固体電池において、積層する第1〜第3積層構造体の組み合わせは、第1積層構造体又は第2積層構造体を必ず含んでいる限り特に限定されず、種々の組み合わせを適用できる。
例えば、図8では、固体電池として、第1積層構造体及び第2積層構造体の組み合わせを用いたものを示しているが、第2積層構造体及び第3積層構造体の組み合わせを用いた固体電池であってもよいし、第1積層構造体、第2積層構造体及び第3積層構造体の組み合わせを用いた固体電池であってもよい。
また、固体電池1個あたりで積層する第1〜第3積層構造体の数は、特に限定されず、目的に応じて任意に設定できる。
また、本実施形態の固体電池において、第1〜第3積層構造体の、これらを平面視したときの形状は、ここでは円形状である場合を示しているが、例えば、四角形状等の多角形状等、他の形状であってもよい。
次に、第1〜第3積層構造体を備えた本実施形態の積層型固体電池の、各構成要素の構成材料について、説明する。
前記第1〜第3固体電解質の構成材料は、特に限定されず、公知のものを適宜使用でき、例えば、結晶性材料、アモルファス材料及びガラス材料のいずれであってもよい。
第1〜第3固体電解質の構成材料として、より具体的には、例えば、硫化物を含まず、かつ酸化物を含むもの(本明細書においては「酸化物系材料」と称することがある)、少なくとも硫化物を含むもの(本明細書においては「硫化物系材料」と称することがある)等、公知のものが挙げられる。
第1〜第3固体電解質の構成材料は、大気中における安定性が高く、緻密性が高い第1〜第3固体電解質を作製できる点では、前記酸化物系材料であることが好ましい。
第1〜第3電極の構成材料は、特に限定されず、公知のものを適宜使用でき、正極の構成材料としては、例えば、硫黄等が挙げられ、負極の構成材料としては、例えば、リチウム等が挙げられる。ただし、これらは一例である。
第1〜第3固体電解質及び第1〜第3電極はいずれも、例えば、170℃未満の温度で液状のイオン性化合物、溶媒和イオン液体等の、イオン液体を含有していてもよい。
第2積層構造体における介在部材の構成材料は、例えば、第2電極との反応性を有しないものから、適宜選択できる。
前記介在部材の構成材料として、より具体的には、例えば、セラミック、合成樹脂等が挙げられ、固体電解質として利用可能なものであってもよい。
本実施形態の積層型固体電池は、例えば、第1〜第3積層構造体のうち、目的とするものを目的とする順番に積層することで、製造できる。
第1〜第3固体電解質は、その種類に応じて、公知の方法で作製できる。例えば、第1〜第3固体電解質が目的とする形状となるように設計された金型を用い、第1〜第3固体電解質の構成材料を成形し、必要に応じて焼成することで、作製できる。
例えば、第1〜第3固体電解質及び第1〜第3電極のいずれかとして、イオン液体を含有するものを作製する場合には、これら固体電解質又は電極を作製するための原料に、イオン液体を配合して得られた構成材料を用いて、これら固体電解質又は電極を作製すればよい。
<<固体電池(第2の態様)>>
本発明の一実施形態に係る固体電池は、筒状の固体電解質と、前記固体電解質の中空部に配置された第1電極と、を有する複合構造体を備え、複数個の前記複合構造体が、第2電極によって束ねられており、前記第1電極及び第2電極のいずれか一方が正極であり、他方が負極となっているものである。
本実施形態の固体電池は、固体電解質及び第1電極を有する複数個の複合構造体が、好ましくはこれらの長手方向が一致するように第2電極によって束ねられて(括られて)、構成されている(本明細書においては「束ね型固体電池」と称することがある)。本実施形態の固体電池は、このような構成を有することで、高出力が可能となっている。また、固体電解質は筒状であることにより、強度が高い。したがって、このような固体電解質を束ねて構成された固体電池も、強度が高くなる。
以下、図面を参照しながら、本実施形態の固体電池について、詳細に説明する。
図10は、本実施形態の固体電池の要部の一例を模式的に示す斜視図であり、図11は、図10に示す固体電池のIII−III線における断面図である。
ここに示す固体電池201は、4個の複合構造体9が、第2電極93によって束ねられて、構成されている。
複合構造体9は、固体電解質91と、第1電極92と、を有する。
固体電解質91は筒状(円筒状)であり、これにより中空部を有する。より具体的には、固体電解質91は、筒状の本体部911を備え、かつ本体部911の両端に蓋部912を備えている。蓋部912は、本体部911の内部(換言すると中空部)に第1電極92を安定して保持するために設けられている。
なお、固体電解質91の蓋部912は、ここでは本体部911とは異なるものとして示しているが、本実施形態においては、本体部911と一体化していてもよい。また、蓋部912は、任意の構成であり、第1電極92を本体部911の内部に安定して保持できる場合には、蓋部912を備えていなくてもよい。その場合、固体電解質91は本体部911のみからなる。
固体電解質91は筒状であることにより、強度が高い。さらに、このような固体電解質91を束ねて構成された固体電池は、固体電解質91自体よりも強度が高くなる。
固体電解質91の中空部には、第1電極92配置されている。
前記中空部の外形は、円柱状である。
図11では、前記中空部に第1電極92が隙間なく充填されている場合を示しているが、前記中空部における第1電極92の配置形態は、これに限定されない。図11に示すような配置形態の場合、第1電極92が充填されている領域全体が、第1電極92が充填されていない場合、そのまま前記中空部の全域となる。
4個の複合構造体9は、これらの長手方向が一致するように、これら(複合構造体9)の幅方向において一列に並列して配置されており、この状態のまま、シート状の第2電極93によって束ねられて、一体化されている。
4個の複合構造体9は、すべて同じであってもよいし、すべて異なっていてもよいし、一部のみ同じであってもよい。
固体電池201において、第1電極及び第2電極のいずれか一方は正極であり、他方は負極である。すなわち、第1電極92が正極である場合、第2電極93は負極であり、第1電極92が負極である場合、第2電極93は正極である。
4個の複合構造体9の内部からは、それぞれ第1電極92に電気的に接続している導線920が引き出され、これら4本の導線が1本に集約されて、接続用端子921に接続されている。
第2電極93は、接続用端子931を有する。
複合構造体9の各構成要素の大きさや厚さは、固体電池201の用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。一例を挙げれば、以下のとおりである。
すなわち、固体電解質91の外径(幅)は、5〜50mmであることが好ましく、10〜30mmであることがより好ましい。
固体電解質91の中空部の内径は、4.5〜49.5mmであることが好ましく、9.5〜29.5mmであることがより好ましい。ここで、固体電解質91の中空部の内径は、前記中空部に第1電極92が隙間なく充填されている場合には、第1電極92の幅と同じであり、固体電解質91の外径から固体電解質91の中空部における厚さの2倍を差し引いた値とも同じである。
固体電解質91の中空部の長さは、5〜100cmであることが好ましく、10〜50cmであることがより好ましい。
第1電極92の幅は、固体電解質91の中空部の内径に対して、90〜100%であることが好ましく、95〜100%であることがより好ましく、100%であることが特に好ましい。
第1電極92の長さは、固体電解質91の中空部の長さに対して、90〜100%であることが好ましく、95〜100%であることがより好ましく、100%であることが特に好ましい。
第2電極93の厚さは、10〜2000μmであることが好ましく、100〜300μmであることがより好ましい。
第1電極及び固体電解質を有する複数個の複合構造体が束ねられた本実施形態の固体電池(束ね型固体電池)は、上述のものに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
例えば、図10〜図11では、固体電池として、複数個の複合構造体が、これらの幅方向において一列に並列して配置されているものを示しているが、2列以上で並列して配置されていてもよい。
また、図10〜図11では、固体電池として、4個の複合構造体が束ねられたものを示しているが、束ねられた複合構造体の数はこれに限定されず、2〜3個であってもよいし、5個以上であってもよい。
ただし、固体電池全体の構造が不安定にならないようにするためには、束ねられた複合構造体の数は2〜10個であることが好ましい。
また、図10〜図11では、固体電解質として円筒状であり、かつ中空部の外形が円柱状であるものを示しているが、固体電解質はこれに限定されない。例えば、固体電解質は、外形が角柱状である角筒状であってもよいし、それ以外の筒状であってもよい。そして、中空部の外形も同様に、角柱状であってもよいし、それ以外の柱状であってもよい。
複合構造体を備えた本実施形態の束ね型固体電池の、各構成要素の構成材料については、以下のとおりである。
前記固体電解質の構成材料は、先に説明した積層型固体電池の、第1〜第3固体電解質の構成材料と同様である。
前記第1〜第2電極の構成材料は、先に説明した積層型固体電池の、第1〜第3電極の構成材料と同様である。
本実施形態の束ね型固体電池は、例えば、複数個の複合構造体を、目的とする並べ方で配置し、これら複合構造体を第2電極によって束ねて、一体化させることで製造できる。複合構造体を束ねるときには、必要に応じて、第2電極以外のものを追加して用いてもよい。
前記固体電解質は、その種類に応じて、公知の方法で作製できる。例えば、固体電解質が目的とする形状となるように設計された金型を用い、固体電解質の構成材料を成形し、必要に応じて焼成することで、作製できる。
例えば、前記固体電解質及び第1〜第2電極のいずれかとして、イオン液体を含有するものを作製する場合には、これら固体電解質又は電極を作製するための原料に、イオン液体を配合して得られた構成材料を用いて、これら固体電解質又は電極を作製すればよい。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
<固体電解質の製造>
[実施例1]
水酸化ランタン(純度99.99%、高純度化学研究所社製)(40.38g)、水酸化リチウム(純度98.0%、関東化学社製)(20.44g)及び酸化ジルコニウム(東ソー社製)(17.47g)を秤量し、これらをボールミルで2時間粉砕しながら混合した。得られた粉体(73.10g)を秤量し、焼成用セラミック容器に移し、電気炉を用いて900℃で15時間焼成した後、降温速度5℃/minで冷却して、最終的に室温まで冷却し、リチウム−ランタン−ジルコニウム複合酸化物を得た。
得られた複合酸化物(54.67g)、及び酸化アルミニウム(γ−アルミナ、純度99.99%、高純度化学研究所社製)(0.90g)を秤量し、これらをボールミルで2時間粉砕しながら混合した。得られた粉体から取り分けた粉体(20.17g)、バインダー(中京油脂社製「セルナ−SE604」、主成分:ポリビニルブチラール、媒体:2−プロパノール及びメチルエチルケトン、有効成分:20%)(2.01g)、及び2−プロパノール(20.02g)を秤量し、これらを混合した。一方には平坦面を有し、他方には高さ0.5mmの突起が形成された面を有する金型を用いて、得られた混合物をプレス成形することにより、図3に示す形状のペレットを作製した。
マザーパウダー(水酸化ランタン、水酸化リチウム、酸化ジルコニウム及び酸化アルミニウムの混合粉末)を敷いた焼成用セラミック容器に、上記で得られたペレット(0.5g)を移し、さらにマザーパウダーでペレットを覆い、電気炉を用いて焼成した。焼成条件は以下のとおりである。すなわち、昇温速度5℃/minで室温から900℃まで昇温し、そのまま3時間、900℃を維持し、ここからさらに、昇温速度5℃/minで1200℃まで昇温し、そのまま24時間、1200℃を維持して、ここから降温速度5℃/minで冷却して、最終的に室温まで冷却した。次いで、ペレットに付着したマザーパウダーを研磨により除去した。
以上により、第1固体電解質として、図3に示す形状を有し、直径が11mm、第1本体部の厚さが1.1〜1.2mm、外周凸状部及び内側凸状部の厚さが0.3mmの、アルミニウムがドープされたリチウム−ランタン−ジルコニウム複合酸化物(AlドープLLZ)のペレット(0.25g)を得た。
本発明は、リチウム硫黄固体電池等をはじめとする、各種固体電池に利用可能である。
1・・・第1積層構造体、11・・・第1固体電解質、111・・・第1固体電解質の第1本体部、111a・・・第1本体部の表面、111c・・・第1本体部の外周、112・・・第1固体電解質の外周凸状部、113,113’・・・第1固体電解質の内側凸状部、12,13・・・第1電極、
2・・・第2積層構造体、21・・・第2固体電解質、21a・・・第2固体電解質の表面、21c・・・第2固体電解質の外周、22,23・・・第2電極、24,24’・・・介在部材、
3・・・第3積層構造体、31・・・第3固体電解質、31a・・・第3固体電解質の表面、32・・・第3電極、101,102,103,104・・・固体電池、
9・・・複合構造体、91・・・固体電解質、92・・・第1電極、93・・・第2電極、201・・・固体電池

Claims (3)

  1. プレート状の第1本体部を備え、かつ前記第1本体部の一方の面に、前記第1本体部の外周に沿って外周凸状部を備えた第1固体電解質と、前記第1固体電解質の前記第1本体部の一方の面のうち、前記外周凸状部によって囲まれた領域に配置された第1電極と、を有する第1積層構造体、
    プレート状の第2固体電解質と、前記第2固体電解質の一方の面に、前記第2固体電解質の外周に沿って配置されたリング状の介在部材と、前記第2固体電解質の一方の面のうち、前記介在部材によって囲まれた領域に配置された第2電極と、を有する第2積層構造体、
    及び
    プレート状の第3固体電解質と、前記第3固体電解質の一方の面に配置されたシート状の第3電極と、を有する第3積層構造体、
    のいずれか1種又は2種以上を備え、ただし、前記第1積層構造体又は第2積層構造体を必ず備えており、
    複数個の、前記第1積層構造体、第2積層構造体及び第3積層構造体のいずれかが、これらの厚さ方向において、前記第1固体電解質、第2固体電解質又は第3固体電解質、及び前記第1電極、第2電極又は第3電極が、この順に繰り返されるように、互いに密着して積層され、前記第1電極、第2電極又は第3電極として、正極及び負極が交互に積層され
    正極である前記第1電極若しくは第2電極が硫黄を構成材料とするか、又は前記第1電極若しくは第2電極がイオン液体を含有する、固体電池。
  2. 前記第1本体部の一方の面のうち、前記外周凸状部よりも内側に、さらに内側凸状部を備えた、請求項1に記載の固体電池。
  3. 筒状の固体電解質と、前記固体電解質の中空部に配置された第1電極と、を有する複合構造体を備え、
    複数個の前記複合構造体が、シート状の第2電極によって束ねられており、
    前記第1電極及び第2電極のいずれか一方が正極であり、他方が負極であり、
    正極である前記第1電極が硫黄を構成材料とするか、又は前記第1電極がイオン液体を含有する、固体電池。
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