JP6893824B2 - 加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被加工物に各種加工を施す加工装置に関する。
半導体デバイス製造工程では、半導体ウエーハ等の被加工物に対して研削加工や切削加工等の各種加工が施されることでデバイスチップが製造されている。例えば、研削工程では分割後のデバイスチップの小型化及び軽量化を実現するために、IC等の回路が形成された被加工物が所定の厚みまで研削される。この場合、被加工物の表面側に保護テープが貼着され、研削装置のチャックテーブルで保護テープ側が吸着保持された状態で、チャックテーブル上に表出した被加工物の裏面側が研削ホイールによって所定厚さまで研削される。
ところで、特許文献1に記載の研削装置では、カセットから被加工物が自動的に搬入されてチャックテーブルに載置されるが、カセットには被加工物が表裏反転した状態で収容されている場合がある。つまり、通常は保護テープ側を下に向けた状態で被加工物がカセット内に収容されているが、中には誤って保護テープ側を上に向けた状態でカセット内に収容される被加工物もある。このような場合には、研削ホイールで保護テープ側が研削されてしまい、被加工物の表面側の回路が破壊されて不良品になるという重大な問題が指摘されている。
この問題を解決するために、被加工物の表裏を検出する表裏検出手段を備えた研削装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献2に記載の研削装置には、被加工物をカセットから引き出す搬送ロボットの保持面に、表裏検出手段として色センサや硬度センサが設けられている。色センサや硬度センサによって保護テープの有無が検出されて、被加工物がチャックテーブルに載置される前に被加工物の表裏が認識される。これにより、カセット内に被加工物が表裏反転されて収容された場合でも、被加工物の表面側が研削ホイールで研削されることが防止される。
特開2001−028355号公報
しかしながら、特許文献2に記載の表裏検出手段では、無色透明な保護テープの場合には色センサが機能せず、高硬度な保護テープの場合には硬度センサでは検知できない場合がある。このため、保護テープの種類によっては被加工物の表裏反転を検出することができず、カセット内に被加工物が表裏反転された状態で加工されるおそれがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、被加工物の表裏反転に起因した被加工物の加工不良を確実に防止することができる加工装置を提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様の加工装置は、表面に保護テープが貼着された被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物の裏面を加工する加工手段と、を少なくとも含む加工装置であって、被加工物が該チャックテーブルに載置される前に被加工物の表裏を検出する表裏検出手段が配設されており、該表裏検出手段は、水平保持面に載置された被加工物に滴下された液滴の濡れ性と、保護テープに滴下された液滴の濡れ性との違いにより液滴を滴下した面が保護テープを貼着した表面か、加工する裏面かを検出すること、を特徴とする。
この構成によれば、被加工物に液滴が滴下されると、被加工物の表面では保護テープの撥水性によって液滴が広がらずに盛り上がり、被加工物の裏面では親水性によって液滴が広がって膜状になる。このような被加工物の濡れ性の違いを利用することで、保護テープが貼着された被加工物の表面か、保護テープが貼着されていない被加工物の裏面かを的確に検出することができ、被加工物の表裏反転に起因した加工不良を確実に防止することができる。
本発明の一態様の加工装置において、該表裏検出手段は、所定量の液滴を滴下する液滴滴下部と、該液滴滴下部から被加工物の上面に滴下された液滴を撮像する撮像部と、予め該表面及び/又は該裏面に該液滴滴下部から滴下した液滴を該撮像部で撮像し基準画像情報として記憶する基準画像情報記憶部と、該基準画像情報と比較して液滴を滴下した面が表面又は裏面であると判断する判断部と、から構成される。
本発明によれば、被加工物の濡れ性の違いを利用することで、保護テープが貼着された被加工物の表面か、保護テープが貼着されていない被加工物の裏面かを的確に検出することができ、被加工物の表裏反転に起因した加工不良を防止することができる。
本実施の形態の研削装置の斜視図である。 本実施の形態の表裏検出手段の模式図である。 本実施の形態の被加工物の表裏の判断処理の説明図である。 本実施の形態の表裏検出手段の検出動作の説明図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態の研削装置について説明する。図1は、本実施の形態の研削装置の斜視図である。なお、研削装置は、図1に示す構成に限定されず、研削ホイールによって被加工物を研削する装置であれば、どのように構成されていてもよい。
図1に示すように、研削装置1は、フルオートタイプの研削装置であり、被加工物Wに対して搬入処理、粗研削加工、仕上げ研削加工、洗浄処理、搬出処理からなる一連の作業を全自動で実施するように構成されている。被加工物Wは、略円板状に形成されており、カセットCに収容された状態で研削装置1に搬入される。被加工物Wは、表面にデバイスが形成されたシリコンウェーハであり、被加工物Wの表面には保護テープTが貼着されている。保護テープTは、ポリオレフィン(PO)等の合成樹脂のテープ基材上に粘着層を積層して形成されている。
研削装置1の基台10の前側には、複数の被加工物Wが収容された一対のカセットCが載置されている。一対のカセットCの後方には、カセットCに対して被加工物Wを出し入れするカセットロボット15が設けられている。一方のカセットCの隣には加工前の被加工物Wを位置決めする位置決め機構20が設けられ、他方のカセットCの隣には加工済みの被加工物Wを洗浄する洗浄機構25が設けられている。位置決め機構20と洗浄機構25の間には、加工前の被加工物Wをチャックテーブル41に搬入する搬入手段30と、チャックテーブル41から加工済みの被加工物Wを搬出する搬出手段35とが設けられている。
カセットロボット15は、多節リンクからなるロボットアーム16の先端にハンド部17を設けて構成されている。カセットロボット15では、カセットCから位置決め機構20に加工前の被加工物Wが搬送される他、洗浄機構25からカセットCに加工済みの被加工物Wが搬送される。位置決め機構20は、ポジションテーブル21の周囲に、ポジションテーブル21の中心に対して進退可能な複数の位置決めピン22を配置して構成される。位置決め機構20では、ポジションテーブル21上に載置された被加工物Wの外周縁に複数の位置決めピン22が突き当てられることで、被加工物Wの中心がポジションテーブル21の中心に位置決めされる。
搬入手段30は、基台10上で旋回可能な搬入アーム31の先端に搬入パッド32を設けて構成される。搬入手段30では、搬入パッド32によってポジションテーブル21から被加工物Wが持ち上げられ、搬入アーム31によって搬入パッド32が旋回されることでチャックテーブル41に被加工物Wが搬入される。搬出手段35は、基台10上で旋回可能な搬出アーム36の先端に搬出パッド37を設けて構成される。搬出手段35では、搬出パッド37によってチャックテーブル41から被加工物Wが持ち上げられ、搬出アーム36によって搬出パッド37が旋回されることでチャックテーブル41から被加工物Wが搬出される。
洗浄機構25は、スピンナーテーブル26に向けて洗浄水及び乾燥エアを噴射する各種ノズル(不図示)を設けて構成される。洗浄機構25では、被加工物Wを保持したスピンナーテーブル26が基台10内に降下され、基台10内で洗浄水が噴射されて被加工物Wがスピンナー洗浄された後、乾燥エアが吹き付けられて被加工物Wが乾燥される。搬入手段30及び搬出手段35の後方には、4つのチャックテーブル41が周方向に均等間隔で、回転可能に配置されたターンテーブル40が設けられている。各チャックテーブル41の上面には、被加工物Wを保持する保持面42が形成されている。
ターンテーブル40が90度間隔で間欠回転することで、被加工物Wが搬入される搬入位置、粗研削手段56に対峙する粗研削位置、仕上げ研削手段66に対峙する仕上げ研削位置、被加工物Wが搬出される搬出位置に順にチャックテーブル41が位置付けられる。粗研削位置では、粗研削手段56によって被加工物Wが所定の厚みまで粗研削される。仕上げ研削位置では、仕上げ研削手段66によって粗研削後の被加工物Wが仕上げ厚みまで仕上げ研削される。ターンテーブル40の後方には、粗研削位置及び仕上げ研削位置の上方に粗研削手段56及び仕上げ研削手段66を支持する立壁部11が立設されている。
立壁部11には、粗研削手段56を上下動させる駆動機構50が設けられている。駆動機構50は、立壁部11の前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール51と、一対のガイドレール51にスライド可能に設置されたZ軸テーブル52とを有している。Z軸テーブル52の前面には粗研削手段56が支持されている。立壁部11は部分的に開口(不図示)しており、開口を通じてZ軸テーブル52のナット部が立壁部11の背面側でボールネジ(不図示)に螺合している。ボールネジの一端に設けた駆動モータ55の回転駆動によって、粗研削手段56がガイドレール51に沿ってZ軸方向に移動される。
また、立壁部11には、仕上げ研削手段66を上下動させる駆動機構60が設けられている。駆動機構60は、立壁部11の前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール61と、一対のガイドレール61にスライド可能に設置されたZ軸テーブル62とを有している。Z軸テーブル62の前面には仕上げ研削手段66が支持されている。立壁部11は部分的に開口(不図示)しており、開口を通じてZ軸テーブル62のナット部が立壁部11の背面側でボールネジ(不図示)に螺合している。ボールネジの一端に設けた駆動モータ65の回転駆動によって、仕上げ研削手段66がガイドレール61に沿ってZ軸方向に移動される。
粗研削手段56のスピンドル57の下端にはマウント58が設けられ、マウント58の下面に複数の粗研削砥石が環状に配設された粗研削用の研削ホイール59が装着される。粗研削砥石は、例えば、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドやレジンボンド等の結合剤で固めたダイヤモンド砥石で構成される。また、仕上げ研削手段66のスピンドル67の下端にはマウント68が設けられ、マウント68の下面に複数の仕上げ研削砥石が環状に配設された仕上げ研削用の研削ホイール69が装着される。仕上げ研削砥石は、粗研削砥石よりも粒径が小さな砥粒で構成される。
また、研削装置1には、装置各部を統括制御する制御手段80が設けられている。制御手段80は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。メモリには、研削装置1の制御プログラムの他に、後述する被加工物Wの表裏反転を判断する判断プログラムが記憶されている。
このような研削装置1では、カセットC内から被加工物Wが位置決め機構20に搬送されて、位置決め機構20で被加工物Wがセンタリングされる。次に、チャックテーブル41上に被加工物Wが搬入され、ターンテーブル40の回転によって被加工物Wが搬入位置、粗研削位置、仕上げ研削位置、搬出位置の順に位置付けられる。粗研削位置で被加工物Wが粗研削加工され、仕上げ研削位置で被加工物Wが仕上げ研削加工される。そして、チャックテーブル41から加工済みの被加工物Wが搬出され、洗浄機構25で被加工物Wが洗浄されてカセットC内に収容される。
ところで、極稀にカセットCに被加工物Wの表裏が反転した状態で収容されて、チャックテーブル41に対して保護テープTを上に向けた状態で被加工物Wが載置される場合がある。このため、チャックテーブル41に被加工物Wが載置される前に、被加工物Wの表裏を検出することが求められている。被加工物Wの表面には保護テープTが貼着されているため、色センサ等によって被加工物Wの表面側の保護テープTの有無を検出して被加工物Wの表裏を判別することが可能である。しかしながら、全ての保護テープTを検出できるわけではなく、透明テープのように色が付いていない保護テープTの有無を検出することできない。
このような被加工物Wの表裏は目視では判別し難いものの、表面が平滑な樹脂面になっている一方で裏面が梨地状のシリコン面になっている。そこで、被加工物Wの表裏の材質や面状態の違いに着目して、見た目では判別し難い被加工物Wの表裏を濡れ性の違いで判断するようにしている。本実施の形態では、研削装置1のポジションテーブル21の近くに表裏検出手段70を設けて、表裏検出手段70からポジションテーブル21上の被加工物Wに液滴Dを滴下する。そして、被加工物Wの表裏の濡れ性に応じた液滴の広がり具合(盛り上がり具合)から被加工物Wの表裏を判断している。
以下、図2及び図3を参照して表裏検出手段及び被加工物の表裏の判断方法について説明する。図2は、本実施の形態の表裏検出手段の模式図である。図3は、本実施の形態の被加工物の表裏の判断処理の説明図である。なお、表裏検出手段及び被加工物の表裏の判断方法は、図2及び図3に示す内容に限定されず、適宜変更が可能である。
図2に示すように、ポジションテーブル21の近くには、被加工物Wがチャックテーブル41(図1参照)に載置される前に被加工物Wの表裏を検出するように表裏検出手段70が配設されている。表裏検出手段70は、ポジションテーブル21の水平保持面に載置された被加工物Wの上面に液滴Dを滴下して、表裏の濡れ性の違いから保護テープTが貼着された表面85か研削する裏面86かを検出している。表裏検出手段70には、被加工物Wの上面に所定量の液滴Dを滴下する液滴滴下部71と、被加工物Wの上面の液滴Dを撮像する撮像部75とが設けられ、撮像画像と基準画像情報の比較によって被加工物Wの表裏が判断される。
液滴滴下部71は、配管72の先端に点滴タイプのノズル73を取り付けて構成され、配管72の旋回によって被加工物Wの上方に位置付けられる。ノズル73が所定位置に位置付けられると、ノズル73から被加工物Wの上面に所定量の液滴Dが滴下される。撮像部75は、鉛直方向に対して僅かに光軸を傾けた状態で支持部材76の先端に取り付けられており、支持部材76の旋回によって被加工物Wの上方に位置付けられる。撮像部75が液滴Dの上方に位置付けられると、撮像部75によって斜め上方から被加工物W上の液滴Dが撮像される。
撮像部75には制御手段80の基準画像情報記憶部81と判断部82が接続されており、撮像部75から基準画像情報記憶部81及び判断部82に撮像画像が出力される。基準画像情報記憶部81には、予め液滴滴下部71から被加工物Wの表面85及び/又は裏面86に液滴Dが適下されたときに、撮像部75で撮像した液滴Dの撮像画像が基準画像情報として記憶される。すなわち、基準画像情報には、マッチング処理のテンプレート画像として、被加工物Wの表面85である保護テープTのテープ面に滴下された液滴Dの撮像画像や、被加工物Wの裏面86であるシリコン面に滴下された液滴Dの撮像画像が使用される。
判断部82では、撮像部75から入力された撮像画像と基準画像情報記憶部81に予め記憶された基準画像情報とが比較される。この場合、撮像画像と基準画像情報のマッチング処理が実施され、マッチング処理にて算出された類似度によって被加工物Wの表面85及び裏面86が判断される。撮像画像と基準画像情報の類似度が高い場合には、撮像画像内の被加工物Wの上面が基準画像情報で液滴Dが滴下された面と同じであると判断される。撮像画像と基準画像情報の類似度が低い場合には、撮像画像内の上面が基準画像情報で液滴Dが滴下された面とは異なると判断される。
具体的には、図3Aの左図に示すように、被加工物Wの裏面86が梨地状のシリコン面であるため、親水性によって被加工物Wの裏面86に滴下された液滴Dは広がっている。一方で、図3Aの右図に示すように、被加工物Wの表面85が保護テープTの平滑なテープ面であるため、撥水性によって被加工物Wの表面85に滴下された液滴Dは広がらずに盛り上がっている。これら撮像画像の少なくとも一方を事前に基準画像情報として記憶しておき、基準画像情報と以降の撮像画像とを比較することで、液滴Dが滴下された被加工物Wの表裏が判断される。
例えば、図3Bに示すように、基準画像情報として被加工物Wの裏面86に滴下した液滴Dの画像が記憶されている。基準画像情報の液滴Dは薄く広がっており、今回の撮像画像に薄く広がった液滴Dが撮像されていると、基準画像情報と撮像画像のマッチング処理で類似度が高くなる。このため、今回の撮像画像内の被加工物Wの上面が、梨地状のシリコン面が露出した被加工物Wの裏面86であると判断される。このように、基準画像情報に対して類似度が高い撮像画像については、基準撮像画像と同じ被加工物Wの裏面86であると判断される。
また、図3Cに示すように、基準画像情報として被加工物Wの裏面86に滴下した液滴Dの画像が記憶されている。基準画像情報の液滴Dは薄く広がっており、今回の撮像画像に小さく盛り上がった液滴Dが撮像されていると、基準画像情報と撮像画像のマッチング処理で類似度が低くなる。このため、今回の撮像画像内の被加工物Wの上面が、保護テープTのテープ面が露出した被加工物Wの表面85であると判断される。このように、基準画像情報に対して類似度が低い撮像画像については、基準撮像画像と異なる被加工物Wの表面85であると判断される。
被加工物Wの表面85に滴下して、表面85で広がらずに盛り上がった液滴Dの画像(図3Aの右図参照)を基準画像情報として記憶することも可能である。この場合、基準画像情報に対して類似度が低い撮像画像については、基準画像情報と異なる被加工物Wの裏面86であると判断される。基準画像情報に対して類似度が高い撮像画像については、基準画像情報と同じ被加工物Wの表面85であると判断される。基準画像情報として被加工物Wの表面85及び裏面86の両方に滴下した液滴Dの画像をそれぞれ記憶することも可能である。また、当然ながら、基準画像情報の記憶時には、以降の撮像時と同じ条件で被加工物W上の液滴Dが撮像されている。
なお、判断部82(図2参照)は、基準画像情報と撮像画像を比較して被加工物Wの表裏を判断すればよく、マッチング処理によって被加工物Wの表裏を判断する方法に限定されない。例えば、基準画像情報の液滴Dの面積と撮像画像の液滴Dの面積を比較して、被加工物Wの表裏を判断してもよい。基準画像情報と撮像画像の液滴Dの面積差が所定値よりも小さい場合には、撮像画像内の被加工物Wの上面が基準画像情報で液滴Dが滴下された面と同じであると判断される。基準画像情報と撮像画像の液滴Dの面積差が所定値以上の場合には、撮像画像の被加工物Wの上面が基準画像情報で液滴が滴下された面とは異なると判断される。
また、判断部82(図2参照)は、基準画像情報と撮像画像の差分画像によって被加工物Wの表裏を判断してもよい。差分画像の各画素の輝度の合計が所定値よりも小さな場合には、撮像画像内の被加工物Wの上面が基準画像情報で液滴Dが滴下された面と同じであると判断される。差分画像の各画素の輝度の合計が所定値以上の場合には、撮像画像内の被加工物Wの上面が基準画像情報で液滴Dが滴下された面とは異なると判断される。また、上記した類似度、面積差、輝度から表裏を判断するための閾値については、実験的、経験的又は理論的に求められた値が使用される。
詳細は省略するが、判断部82(図2参照)による被加工物Wの判断処理では、2値化処理等の各種画像処理を施して基準画像情報と撮像画像を比較してもよい。また、基準画像情報として、液滴Dの画像ではなく、液滴Dの画像を示す特徴点だけを抽出して基準画像情報記憶部81(図2参照)に記憶し、基準画像情報の特徴点と撮像画像の特徴点とを比較するようにしてもよい。さらに、基準画像情報を持たずに、ディープラーニングによって被加工物Wの表面85に滴下された液滴Dと裏面86に滴下された液滴Dを学習させて、被加工物Wの表裏を判定するようにしてもよい。
図4を参照して、表裏検出手段による検出動作について説明する。図4は、本実施の形態の表裏検出手段の検出動作の説明図である。
図4Aに示すように、カセットC(図1参照)からポジションテーブル21上に被加工物Wが搬送されると、位置決め機構20(図1参照)によってポジションテーブル21の中心に被加工物Wの中心が合わせられる。また、液滴滴下部71のノズル73が被加工物Wの上方に位置付けられ、液滴滴下部71から液滴Dが所定量だけ被加工物Wの上面に滴下されて、被加工物Wの上面の所定位置に液滴D(液溜り)が付着する。このとき、被加工物Wの上面は面状態や材質によって濡れ性が異なっており、濡れ性の違いによって液滴Dの広がり具合や盛り上がり具合が変化している。
次に、図4Bに示すように、撮像部75が被加工物Wの上方に位置付けられ、撮像部75によって被加工物Wの上面の液滴Dが撮像される。このとき、撮像部75の光軸が鉛直方向に対して僅かに傾いているため、液滴Dの広がり具合だけでなく、液滴Dの盛り上がり具合も斜め方向から撮像される。そして、撮像部75で撮像された撮像画像の液滴Dと基準画像情報として予め記憶した液滴Dが比較されることで、被加工物Wの上面が表面85であるか裏面86であるかが判断される。図の例では、被加工物Wの上面で液滴Dが薄く広がっており、被加工物Wの上面が裏面86であると判断される。
以上のように、本実施の形態の研削装置1によれば、被加工物Wに液滴Dが滴下されると、被加工物Wの表面85では保護テープTの撥水性によって液滴Dが広がらずに盛り上がり、被加工物Wの裏面86では親水性によって液滴Dが広がって膜状になる。このような被加工物Wの濡れ性の違いを利用することで、保護テープTが貼着された被加工物Wの表面85か、保護テープTが貼着されていない被加工物Wの裏面86かを的確に検出することができ、被加工物Wの表裏反転に起因した加工不良を確実に防止することができる。
なお、本実施の形態では、表裏検出手段は、被加工物の上面の液滴の濡れ性の違いを利用して被加工物の表裏を検出可能な構成であればよく、特に検出方法は限定されない。
また、本実施の形態では、被加工物の上面の液滴が撮像部によって斜め上方から撮像される構成にしたが、この構成に限定されない。被加工物の上面の液滴が撮像部によって真上から撮像されてもよい。
また、本実施の形態では、液滴滴下部として点滴タイプのノズルを設けた構成を例示したが、この構成に限定されない。液滴滴下部は、被加工物に所定量の液滴を滴下可能な構成であれば、どのように構成されていてもよい。また、液滴は、蒸留水等のように被加工物に滴下可能な液体であればよい。
また、本実施の形態では、ポジションテーブル上で表裏検出手段によって被加工物の表裏が判断される構成にしたが、この構成に限定されない。表裏検出手段は、チャックテーブルに載置される前に被加工物の表裏を検出すればよく、例えば、カセットロボットによる被加工物の搬送途中で、表裏検出手段によって被加工物の表裏が判断されてもよい。
また、本実施の形態では、加工装置としてワークを研削する研削装置を例示して説明したが、この構成に限定されない。本発明は、表裏検出手段を備えた他の加工装置に適用可能である。例えば、被加工物の上面の液滴の濡れ性を利用して表裏検出可能な加工装置であれば、切削装置、研磨装置、レーザー加工装置、プラズマエッチング装置、エッジトリミング装置、エキスパンド装置、ブレーキング装置、及びこれらを組み合わせたクラスター装置等の他の加工装置に適用されてもよい。特にトリミング装置であれば、既存の撮像部を用いて被加工物上の液滴を撮像することができる。したがって、加工手段は研削ホイールに限らず、切削ブレード、研磨パッド、レーザー加工ヘッド、拡張ドラム、ブレーキング刃等でもよい。
また、加工対象の被加工物として、加工の種類に応じて、例えば、半導体デバイスウェーハ、光デバイスウェーハ、パッケージ基板、半導体基板、無機材料基板、酸化物ウェーハ、生セラミックス基板、圧電基板等の各種ワークが用いられてもよい。半導体デバイスウェーハとしては、デバイス形成後のシリコンウェーハや化合物半導体ウェーハが用いられてもよい。光デバイスウェーハとしては、デバイス形成後のサファイアウェーハやシリコンカーバイドウェーハが用いられてもよい。また、パッケージ基板としてはCSP(Chip Size Package)基板、半導体基板としてはシリコンやガリウム砒素等、無機材料基板としてはサファイア、セラミックス、ガラス等が用いられてもよい。さらに、酸化物ウェーハとしては、デバイス形成後又はデバイス形成前のリチウムタンタレート、リチウムナイオベートが用いられてもよい。
また、本実施の形態では、被加工物の表面に研削用の保護テープを例示したが、この構成に限定されない。保護テープは加工装置の種類に応じて適宜変更可能であり、例えば、加工装置が切削装置やエッジトリミング装置である場合には、保護テープとしてダイシングテープが使用されてもよい。
また、本実施の形態では、チャックテーブルは吸引チャック式のテーブルに限らず、静電チャック式のテーブルでもよい。
また、本実施の形態及び変形例を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施形態をカバーしている。
また、本実施の形態では、本発明を切削装置に適用した構成について説明したが、被加工物の表面及び裏面の濡れ性の違いによって、被加工物の表裏を判断可能な他の装置に適用することも可能である。
以上説明したように、本発明は、被加工物の表裏反転を確実に検出することができるという効果を有し、特に、表面に保護テープが貼着された被加工物を加工する加工装置に有用である。
1 研削装置(加工装置)
41 チャックテーブル
56 粗研削手段(加工手段)
66 仕上げ研削手段(加工手段)
70 表裏検出手段
71 液滴滴下部
73 ノズル
75 撮像部
81 基準画像情報記憶部
82 判断部
85 被加工物の表面
86 被加工物の裏面
D 水滴
T 保護テープ
W 被加工物

Claims (2)

  1. 表面に保護テープが貼着された被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物の裏面を加工する加工手段と、を少なくとも含む加工装置であって、
    被加工物が該チャックテーブルに載置される前に被加工物の表裏を検出する表裏検出手段が配設されており、
    該表裏検出手段は、水平保持面に載置された被加工物に滴下された液滴の濡れ性と、保護テープに滴下された液滴の濡れ性との違いにより液滴を滴下した面が保護テープを貼着した表面か、加工する裏面かを検出すること、を特徴とする加工装置。
  2. 該表裏検出手段は、所定量の液滴を滴下する液滴滴下部と、該液滴滴下部から被加工物の上面に滴下された液滴を撮像する撮像部と、予め該表面及び/又は該裏面に該液滴滴下部から滴下した液滴を該撮像部で撮像し基準画像情報として記憶する基準画像情報記憶部と、
    該基準画像情報と比較して液滴を滴下した面が表面又は裏面であると判断する判断部と、から構成される請求項1記載の加工装置。
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