JP6891861B2 - 付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物及び電子写真式画像形成部材 - Google Patents
付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物及び電子写真式画像形成部材 Download PDFInfo
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Description
特に、液状付加硬化タイプのシリコーンゴムは、カーボンブラックなどの導電性付与材を配合しても低粘度で成形性に優れることや、短時間での硬化が可能であることからロール材として広く使用されている。
1.(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個含有する液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)アルケニル基が2官能性のR1R2SiO2/2単位(D単位、式中、R1は炭素数2〜8のアルケニル基であり、R2は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、及び炭素数7〜13のアラルキル基から選ばれる基である。)のみに結合し、該アルケニル基量が0.05〜0.15mol/100gである三次元網状オルガノポリシロキサンレジン:1〜50質量部、
(C)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(C)成分に含まれるケイ素原子と結合した水素原子の数が、前記(A)及び(B)成分に含まれるケイ素原子と結合したアルケニル基1個に対して0.5〜10個となる量、
(D)付加反応触媒としての白金族金属系触媒:前記(A)〜(C)成分の合計質量に対し白金族金属換算で0.5〜1,000ppmとなる量、
(E)カーボンブラック:1〜50質量部
を含むことを特徴とする付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物。
2.(B)成分中の3官能性のR3SiO3/2単位(T単位、式中、R3は独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、及び炭素数7〜13のアラルキル基から選ばれる基である。)及び/又は4官能性のSiO4/2単位(Q単位)の分岐鎖状シロキサン単位に対する単官能性のR3 3SiO1/2単位(M単位、式中、R3は上記と同じである。)の比[(M単位)/(T及び/又はQ単位)]が0.65〜1.40であることを特徴とする上記1記載の付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物。
3.上記1又は2に記載の付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物の硬化物からなる弾性層を有することを特徴とする電子写真式画像形成部材。
4.電子写真式画像形成部材が、現像ロール及び現像ベルトから選ばれる部材であることを特徴とする上記3記載の電子写真式画像形成部材。
<付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物>
本発明の付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物は、下記(A)〜(E)成分を含むことを特徴とする。
(A)成分は、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上含有する25℃で液状のオルガノポリシロキサンであり、本発明にかかる組成物のベースポリマー(主剤)である。
(B)成分は、アルケニル基が2官能性のR1R2SiO2/2単位(D単位、式中、R1は炭素数2〜8のアルケニル基であり、R2は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、及び炭素数7〜13のアラルキル基から選ばれる基である。)のみ結合した三次元網状オルガノポリシロキサンレジンであって、そのアルケニル基量は、0.05〜0.15mol/100gであり、好ましくは0.08〜0.12mol/100gである。
アルケニル基量がこの範囲から外れると導電性シリコーンゴム組成物の硬化物の機械的特性が悪化することがある。
ここで、三次元網状(樹脂状)構造のオルガノポリシロキサンレジン中のケイ素原子に結合したアルケニル基量は、以下のようにして求めることができる。
即ち、三次元網状(樹脂状)構造のオルガノポリシロキサンレジン50質量部をキシレン50質量部に溶解させた溶液を三角フラスコなどの容器に量り取り、四塩化炭素を30mL加える。その後、25mLのハヌス液(臭化ヨウ素1質量部と酢酸+60質量部の混合液)を加え、60分間攪拌する。その後、10質量%のヨウ化カリウム水溶液を20mL加え、5分間以上攪拌する。その後、0.1mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液で、サンプル溶液の色が褐色から無色になるまで滴定を行う。また、オルガノポリシロキサンレジンを加えないこと以外は同一の工程でブランクの滴定を行い、下記の式よりアルケニル基量を測定することができる。
三次元網状(樹脂状)構造のオルガノポリシロキサンレジンの3官能性のR3SiO3/2単位(T単位)と4官能性のSiO4/2単位(Q単位)から選ばれる少なくとも1種の分岐鎖状シロキサン単位と単官能性のR3 3SiO1/2単位(M単位)との比[(M単位)/(T及び/又はQ単位)]は、29Si−NMRから求めることができる。
29Si−NMRのサンプルの調製方法は特に制限されないが、例えば、オルガノポリシロキサンレジン1質量部を重クロロホルム3質量部に溶解させることで測定することができる。
ここで、[(M単位)/(T及び/又はQ単位)]の比は、0.65〜1.40であり、好ましくは0.7〜1.0である。[(M単位)/(T及び/又はQ単位)]の比が0.65よりも小さいと導電性シリコーンゴム組成物の粘度が高くなり、金型注型や塗布作業が困難になることがあり、1.40よりも大きいと十分な導電性シリコーンゴム組成物の硬化物の機械的強度の改善効果が得られないことがある。
[測定条件]
展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:0.6mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:TSK Guardcolumn SuperH−L
TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料作製条件:オルガノポリシロキサンレジンの50%キシレン溶液1質量部をTHF1,000質量部に溶解し、メンブレンフィルターでろ過
試料注入量:10μL
配合量が少なすぎると十分な物性の向上が得られないことがあり、配合量が多すぎるとシリコーンゴムの機械的特性が悪化し、また組成物の粘度が高くなり、ロールを作製する際の成形性、コーティング性などの作業性が悪化することがある。
(B)成分の三次元網状オルガノポリシロキサンレジンは、上記の条件を満たしたものであれば、1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(A)及び(B)成分中のアルケニル基とヒドロシリル化付加反応し、架橋剤(硬化剤)として作用するものであり、その分子構造に特に制限はなく、従来製造されている、例えば直鎖状、環状、分岐鎖状、三次元網状(樹脂状)構造等各種のものが使用可能であるが、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子(SiHで表されるヒドロシリル基)を有する必要があり、また実質的に分子中にケイ素原子に結合した水酸基(即ち、シラノール基)を含有しないものである。
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
R4 aHbSiO(4-a-b)/2 (1)
(A)及び(B)成分中のケイ素原子結合アルケニル基1個に対して(C)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5個未満であると、導電性シリコーンゴム組成物は十分に硬化せず、目的の強度が得られないことがある。またこれが10個を超えると、導電性シリコーンゴム組成物の硬化物の耐熱性が極端に悪化することがある。
(D)成分の付加反応触媒としての白金族金属系触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、塩化白金酸とビニル基含有(ポリ)シロキサンとの錯体等の白金族金属系触媒が挙げられる。
(E)成分のカーボンブラックは、特定領域の導電性(あるいは体積抵抗率)を得るために必要なもので、公知の製法、種類の黒色カーボンブラックを使用することができる。ここで、「特定領域の導電性」とは、具体的には、得られた導電性シリコーンゴム組成物の硬化物の体積抵抗率が、通常0.1〜10,000,000Ω・m、好ましくは1〜10,000,000Ω・m、より好ましくは10〜1,000,000Ω・mであるように設計される。カーボンブラックは、その製造方法により導電性が異なるが、本発明においては、配合、混練した際に所望の導電性を得るものであればいずれのものでも使用し得る。
カーボンブラックの配合量が多すぎると導電性シリコーンゴム組成物の硬化物の機械的特性が悪化することがあり、また導電性シリコーンゴム組成物の粘度が高くなり、ロールを作製する際の成形性、コーティング性などの作業性が悪化することがある。カーボンブラックの配合量が少なすぎると目的物の導電性が得られない場合がある。
具体的には、まず(E)成分のカーボンブラックの全量に、(A)成分の液状オルガノポリシロキサンの一部を添加、混合し、カーボンブラックを十分に分散させる。なお、この時、表面処理剤を加えたり、100〜180℃くらいの加熱をしながら混合してもよい。混合後、残りの(A)成分、及び(B)、(C)、(D)成分を加え、再度十分に攪拌することにより、所望の粘度を有する液状のシリコーンゴム組成物を得ることができる。
導電性シリコーンゴム組成物の硬化物(弾性層)に更に導電性を付与するために、必要に応じて他の導電剤を(E)のカーボンブラックと併せて使用することもできる。このような他の導電剤として、例えば、グラファイト、アルミニウム、銅、錫、ステンレス鋼のような各種導電性金属又は合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化チタン、酸化錫−酸化アンチモン固溶体などを各種導電化処理した金属酸化物が挙げられる。
本発明にかかるシリコーンゴム組成物への上述した(A)〜(E)成分以外の無機質充填剤の添加は任意であり、補強性シリカ微粉末を添加することが可能である。
補強性シリカ微粉末は、機械的強度の優れたシリコーンゴム組成物を得るために、その比表面積(BET吸着法)は10m2/g以上、特に50〜300m2/gであることが好ましい。補強性シリカ微粉末としては、煙霧質シリカ(乾式シリカ)、沈殿シリカ(湿式シリカ)が例示され、中でも煙霧質シリカ(乾式シリカ)が好ましい。
これらの使用可能な補強性シリカ微粉末を市販品で例示すると、エアロジル130,200,300(日本エアロジル社製商品名)、Cab−O−sil MS−5,MS−7,HS−5,HS−7(キャボット社製商品名)、SantocelFRC,CS(モンサント社製商品名)、ニップシルVN−3(日本シリカ工業社製商品名)などが挙げられる。また、これらの表面をオルガノポリシロキサン、オルガノポリシラザン、クロロシラン、アルコキシシラン等で疎水化処理してもよい。これらのシリカは単独でも2種以上併用してもよい。
体積抵抗率や圧縮永久歪に影響なく、上記補強性シリカ微粉末を配合するには、導電性シリコーンゴム組成物中のオルガノポリシロキサンとオルガノポリシロキサンレジンの合計((A)+(B)成分)100質量部に対して0〜5質量部、特に0〜3質量部の配合量とすることが好ましい。なお、配合量の下限値は、0.1質量部以上とすることができる。
また、前記補強性シリカ微粉末以外の無機質充填剤としては、珪藻土、パーライト、マイカ、炭酸カルシウム、ガラスフレーク、中空フィラーなどが挙げられる。
これら無機質充填剤は、シラン系カップリング剤又はその部分加水分解物、アルキルアルコキシシラン又はその部分加水分解物、有機シラザン類、チタネート系カップリング剤、オルガノポリシロキサンオイル、加水分解性官能基含有オルガノポリシロキサン等により表面処理されたものであってもよい。これらの処理は、無機質充填剤自体を予め処理しても、あるいはオイルとの混合時に処理を行ってもよい。
配合量は、シリコーンゴム組成物中のオルガノポリシロキサンとオルガノポリシロキサンレジンの合計((A)+(B)成分)100質量部に対して0〜30質量部程度とすることが好ましい。
また、必要に応じて、窒素含有化合物やアセチレン化合物、リン化合物、ニトリル化合物、カルボキシレート、錫化合物、水銀化合物、硫黄化合物等のヒドロシリル化反応制御剤、各種添加剤、難燃剤、耐熱剤等を配合することも任意である。
本発明の導電性シリコーンゴム組成物は、ニーダー、プラネタリーミキサー等の通常の混合攪拌器、混練器等を用いて、上記(A)〜(E)成分の他、必要に応じてその他の成分(補強性シリカ微粉末及びその他の無機質充填剤)を均一に混合することにより調製することができる。
導電性シリコーンゴム組成物の成形方法は、注型成形、射出成形、コーティングなどの方法があり、硬化条件としては100〜300℃の温度で10秒〜1時間の範囲のプレスキュアーが好適に採用される。また、圧縮永久歪を低下させる原因となる低分子シロキサン成分を低減させる等の目的で、成形後、更に120〜250℃のオーブン内で30分〜70時間程度のポストキュアー(2次キュアー)を行ってもよい。
こうして得られる導電性シリコーンゴム組成物の硬化物からなる弾性層(シリコーンゴムシート)の厚さは、通常0.1mm〜20mm、好ましくは1mm〜2mmである。
このようなシリコーンゴムシートは、例えば、ユービーエム社製動的粘弾性特定装置Rheogel−E4000HPを用いて、その損失正接(tanδ)を測定することによって、評価することができる。
一般に、損失正接(tanδ)は、材料の力学物性に対する粘性の寄与を弾性の寄与で割ったもので、0に近いほど弾性体に近く、大きいほど粘性体に近いことを示すが、上記シリコーンゴムシートの損失正接(tanδ)は、通常0.01〜0.25、好ましくは0.01〜0.18、より好ましくは0.01〜0.15であるように設計される。これは、損失正接(tanδ)が大きいとき、ゴムの復元力が小さくなるので、電子写真式画像形成部材として用いたとき、画質が悪化することがあるためである。
例えば、芯金の外周面に上記導電性シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層を被覆した単層のロールや、耐熱性樹脂又は金属からなる基材の表裏面上に上記導電性シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層を被覆した単層のベルトとして使用してもよいし、あるいはポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素系樹脂などの樹脂を更にシリコーンゴム層の上に被覆したロールやベルトとして使用してもよい。その場合のシリコーンゴム層は表面(外周面)に1層のみの被覆でもよいし、2層以上の複層コーティングであってもよい。中でもロールやベルトの最表面にウレタン樹脂やフッ素系樹脂などを被覆したものが、耐摩耗性などの耐久性の点から好ましい。
また、フッ素系樹脂としては、フッ素系樹脂コーティング材やフッ素系樹脂チューブなどを用いることができ、フッ素系樹脂コーティング材としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)のラテックスや、ダイエルラテックス(ダイキン工業社製、フッ素系ラテックス)等が挙げられ、またフッ素系樹脂チューブとしては、市販品を使用し得、例えばポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、フッ化エチレン−ポリプロピレン共重合体樹脂(FEP)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、ポリフッ化ビニル樹脂などが挙げられるが、これらのうちで特にPFA、PTFEラテックスが好ましい。
分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基で封鎖され、アルケニル基量が0.015mol/100g、粘度が600mPa・sのジメチルポリシロキサン(A1)30質量部、アセチレンブラック(デンカブラック、デンカ株式会社製)(E)6質量部をプラネタリーミキサーで30分混合した後、3本ロールに2回通した。これをプラネタリーミキサーに戻した後、更に分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基で封鎖され、粘度が600mPa・sのジメチルポリシロキサン(A1)120質量部、分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基で封鎖され、アルケニル基量が0.0035mol/100g、粘度が30,000mPa・sのジメチルポリシロキサン(A2)30質量部、(CH3)3SiO1/2単位と(CH3)(CH2=CH)SiO2/2単位とSiO4/2単位からなり、M単位/Q単位の比が0.80であり、アルケニル基量が0.10mol/100g、重量平均分子量5,000である三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン(B1)20質量部、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にケイ素原子結合水素原子を有するジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(C)(ケイ素原子結合水素原子含有量=0.0058mol/g)5.3質量部、1−エチニルシクロヘキサノール0.1質量部、塩化白金酸/1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を白金原子含有量として1質量%含有するジメチルポリシロキサン溶液(D)0.22質量部、無機質充填剤として珪藻土10質量部を室温にてプラネタリーミキサーで30分間混合して、組成物A((A)成分及び(B)成分中のケイ素原子結合ビニル基に対する(C)成分中のSiH基のモル比:SiH/SiVi=0.7)を調製した。次に、調製した組成物Aを120℃で10分プレスキュアーによって2mm厚のシリコーンゴムシートにした後、200℃で4時間の第2次熱処理を行い、このシートについてアスカーC硬さをJIS S 6050:2008規定に従って測定を行い、JIS K 6249:2003に従って切断時伸びを測定した結果を表1に示す。
以下の条件で損失正接(tanδ)を測定した。
装置:ユービーエム社製動的粘弾性測定装置Rheogel−E4000HP
測定サンプル:シリコーンゴムシートから、幅5mm、厚み2mm、クランプ間距離20mmになるように試料片を切り出した。
測定モード:引張
測定温度:23℃
加振周波数:30Hz
測定歪み:0.1%
実施例1において、3本ロールに2回通し、プラネタリーミキサーに戻した後に加える分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基で封鎖され、粘度が600mPa・sのジメチルポリシロキサン(A1)120質量部を、分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基で封鎖され、粘度が600mPa・sのジメチルポリシロキサン(A1)100質量部、及び分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基で封鎖され、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、アルケニル基量が0.010mol/100g、粘度が15,000mPa・sの側鎖にビニル基を有するジメチルポリシロキサン(A3)20質量部に置き換えたこと以外は全て同一の処方で組成物Bを調製し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示す。
実施例1において、三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン(B1)を、(CH3)3SiO1/2単位と(CH3)(CH2=CH)SiO2/2単位とSiO3/2単位からなり、M単位/T単位の比が0.80であり、アルケニル基量が0.10mol/100gであり、水酸基量が0.10mol/100gである三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン(B2)に同質量部で置き換えたこと以外は全て同一の処方で組成物Cを調製し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示す。
実施例1において、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にケイ素原子結合水素原子を有するジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(C)(ケイ素原子結合水素原子含有量=0.0058mol/g)5.3質量部を4.6質量部に置き換えたこと以外は全て同一の処方で、組成物D((A)成分及び(B)成分中のケイ素原子結合ビニル基に対する(C)成分中のSiH基のモル比:SiH/SiVi=0.6)を調製し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示す。
実施例1において、三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン(B1)を、(CH3)3SiO1/2単位と(CH3)1(CH2=CH)SiO2/2単位とSiO4/2単位からなり、M単位/Q単位の比が0.80であり、アルケニル基量が0.20mol/100g、重量平均分子量5,000である三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン(B3)に同質量部置き換え、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にケイ素原子結合水素原子を有するジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(C)(ケイ素原子結合水素原子含有量=0.0058mol/g)5.3質量部を5.2質量部に置き換えたこと以外は全て同一の処方で組成物E((A)成分及び(B)成分中のケイ素原子結合ビニル基に対する(C)成分中のSiH基のモル比:SiH/SiVi=0.5)を調製し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示す。
実施例1において、三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン(B1)を、(CH3)3SiO1/2単位と(CH3)2(CH2=CH)SiO1/2単位とSiO4/2単位からなり、M単位/Q単位の比が0.80であり、アルケニル基量が0.09mol/100g、重量平均分子量5,000である三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン(B4)に同質量部置き換え、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にケイ素原子結合水素原子を有するジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(C)(ケイ素原子結合水素原子含有量=0.0058mol/g)5.3質量部を5.8質量部に置き換えたこと以外は全て同一の処方で組成物F((A)成分及び(B)成分中のケイ素原子結合ビニル基に対する(C)成分中のSiH基のモル比:SiH/SiVi=0.8)を調製し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示す。
実施例1において、三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン(B1)を、(CH3)3SiO1/2単位とSiO4/2単位からなり、M単位/Q単位の比が0.80であり、アルケニル基を含有しておらず、重量平均分子量5,000である三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン(B5)に同質量部置き換え、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にケイ素原子結合水素原子を有するジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(C)(ケイ素原子結合水素原子含有量=0.0058mol/g)5.3質量部を4.6質量部に置き換えたこと以外は全て同一の処方で組成物G((A)成分及び(B)成分中のケイ素原子結合ビニル基に対する(C)成分中のSiH基のモル比:SiH/SiVi=1.1)を調製し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示す。
比較例2において、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にケイ素原子結合水素原子を有するジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(C)(ケイ素原子結合水素原子含有量=0.0058mol/g)5.8質量部を5.1質量部に置き換えたこと以外は全て同一の処方で組成物H((A)成分及び(B)成分中のケイ素原子結合ビニル基に対する(C)成分中のSiH基のモル比:SiH/SiVi=0.7)を調製し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示す。
Claims (4)
- (A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個含有する液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)アルケニル基が2官能性のR1R2SiO2/2単位(D単位、式中、R1は炭素数2〜8のアルケニル基であり、R2は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、及び炭素数7〜13のアラルキル基から選ばれる基である。)のみに結合し、該アルケニル基量が0.05〜0.15mol/100gである三次元網状オルガノポリシロキサンレジン:1〜50質量部、
(C)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(C)成分に含まれるケイ素原子と結合した水素原子の数が、前記(A)及び(B)成分に含まれるケイ素原子と結合したアルケニル基1個に対して0.5〜10個となる量、
(D)付加反応触媒としての白金族金属系触媒:前記(A)〜(C)成分の合計質量に対し白金族金属換算で0.5〜1,000ppmとなる量、
(E)カーボンブラック:1〜50質量部
を含むことを特徴とする付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物。 - (B)成分中の3官能性のR3SiO3/2単位(T単位、式中、R3は独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、及び炭素数7〜13のアラルキル基から選ばれる基である。)及び/又は4官能性のSiO4/2単位(Q単位)の分岐鎖状シロキサン単位に対する単官能性のR3 3SiO1/2単位(M単位、式中、R3は上記と同じである。)の比[(M単位)/(T及び/又はQ単位)]が0.65〜1.40であることを特徴とする請求項1記載の付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物。
- 請求項1又は2に記載の付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物の硬化物からなる弾性層を有することを特徴とする電子写真式画像形成部材。
- 電子写真式画像形成部材が、現像ロール及び現像ベルトから選ばれる部材であることを特徴とする請求項3記載の電子写真式画像形成部材。
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JP2018111091A JP6891861B2 (ja) | 2018-06-11 | 2018-06-11 | 付加硬化型液状導電性シリコーンゴム組成物及び電子写真式画像形成部材 |
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