JP6891605B2 - 紙容器 - Google Patents

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Description

本発明は、注出部材を備えたゲーベルトップ型の紙容器に関する。
酒類、飲料類等の包装に使用される従来のゲーベルトップ型の紙容器は特許文献1に開示されている。この紙容器は紙基材層の外面に外面接着層を積層し、内面にバリア層及び内面接着層を順に積層したブランク板を折曲して形成される。バリア層は内容物の酸化劣化や味覚低下を防止するため、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着膜、無機酸化物蒸着膜等により形成される。
また、紙容器は筒状の胴部の上下面をそれぞれ傾斜屋根部及び底面部により塞がれる。傾斜屋根部には注出口を形成する樹脂成形品の注出部材が取り付けられる。
近年、環境問題の高まりから使用後の空容器の廃棄に際し、空容器を解体して構成部材の種類毎の分別や減容化を行なってリサイクルされるようになっている。上記の紙容器は、傾斜屋根部の上端部が液体内容物の漏れを防止するために強固に熱接着されている。このため、紙容器の解体時に注出口からハサミを入れて紙容器を切り開き、リサイクルされる。
特開平09−226752号公報(第2頁−第4頁、第2図)
しかしながら、上記従来のゲーベルトップ型の紙容器によると、注出口を形成する注出部材が樹脂により形成されるためハサミによる切断が困難であった。このため紙容器を容易に解体することができず、紙容器のリサイクル性が悪い問題があった。
本発明は、リサイクル性を向上できる紙容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層するとともに前記紙基材層の内面にガスバリア性を有するバリア層を設けたブランク板から構成され、断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部とを備えたゲーベルトップ型の紙容器において、
前記バリア層が塗布膜から成ることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器であって、前記塗布膜の塗布量は10g/m2以上であることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器であって、前記塗布膜は、PVA系、アクリル酸亜鉛系、アルミナリン酸系及びTEOS系のいずれかから成ることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器であって、前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、を有し、前記天井前面板において、前記天井前面板の下部の両側端部から上方へ行くほど互いに近づくように傾斜する一対の前面傾斜折り線が設けられるとともに、前記天井背面板において、前記天井背面板の下部の両側端部から上方へ行くほど互いに近づくように傾斜する一対の背面傾斜折り線が設けられることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器であって、前記胴部が前記天井側面板の下方に配される一対の側面板を有し、前記天井側面板及び前記側面板の水平方向の中央部を通って上下方向に延びる側面折り線を設けたことを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器であって、前記側面折り線が前記天井側面板と前記側面板との境界で分断されることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器であって、前記天井背面板の上端面中央部に第1切欠きが設けられていることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器であって、前記天井前面板の上端面中央部に第2切欠きが設けられていることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器であって、一対の前記天井側面板の上端面中央部に第3切欠きが設けられていることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器であって、前記第2接着部において、前記突出部には前記内面接着層の内端面と前記紙基材層の厚さ方向の中間とを両端とする多数の傷が形成されていることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器であって、前記第3接着部の上端部において、前記天井側面板及び前記天井前面板には前記傷が多数形成され、前記第4接着部の上端部において、前記天井側面板及び前記天井背面板には前記傷が多数形成されていることを特徴としている。
また本発明は、外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層するとともに前記紙基材層の内面にガスバリア性を有する塗布膜から成るバリア層を設けたブランク板から構成され、断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部と、前記傾斜屋根部に取り付けられる樹脂製の注出部材とを備えたゲーベルトップ型の紙容器の解体方法において、
前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、を有し、
前記天井前面板と前記天井背面板とが離れる方向に力を加えて前記第1接着部及び前記第2接着部を引き剥がす第1剥離工程と、
前記天井前面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第3接着部を引き剥がすとともに前記天井背面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第4接着部を引き剥がす第2剥離工程と、
を備えたことを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器の解体方法であって、前記胴部が前記天井側面板の下方に配される一対の側面板を有し、前記天井側面板及び前記側面板の水平方向の中央部を通って上下方向に延びる側面折り線に沿って前記天井側面板及び前記側面板を二つ折りにする折り畳み工程をさらに備え、前記折り畳み工程の後に、前記第1剥離工程を行うことを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器の解体方法であって、前記第2接着部において、前記突出部は前記内面接着層の内端面と前記紙基材層の厚さ方向の中間とを両端とする多数の傷を有することを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器の解体方法であって、前記第1剥離工程及び前記第2剥離工程によって開口した前記傾斜屋根部の上端から前記胴部の下端部までを上下方向に切断する縦切断工程と、前記胴部の下端部を周方向に切断して前記底面部を切り離す横切断工程と、前記傾斜屋根部の所定領域を切断して少なくとも前記注出部材を切り離す注出部材除去工程と、を備えたことを特徴としている。
また本発明は、液状の内容物を収納する紙容器に用いられ、紙基材層の片面にガスバリア性を有する塗布膜をコートしたシート状のコート紙において、前記塗布膜の塗布量は10g/m2以上であることを特徴としている。
本発明によると、注出部材を備えたゲーベルトップ型の紙容器を容易に切り開いて解体することができる。従って、紙容器のリサイクル性を向上することができる。
本発明の第1実施形態の紙容器を正面側から見た斜視図 本発明の第1実施形態の紙容器を背面側から見た斜視図 本発明の第1実施形態の紙容器の上端部の側面断面図 本発明の第1実施形態の紙容器の上端部の上面断面図 本発明の第1実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第1実施形態の紙容器の傷痕群領域の一部を拡大して示す平面図 本発明の第1実施形態の紙容器のブランク板の層構成を示す断面図 本発明の第1実施形態の紙容器の第1剥離工程後の状態を示す斜視図 本発明の第1実施形態の紙容器の第2剥離工程後の状態を示す斜視図 本発明の第1実施形態の紙容器の横切断工程後の状態を示す平面図 本発明の第2実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第2実施形態の紙容器の傷痕群領域の一部を拡大して示す平面図 本発明の第2実施形態の紙容器の変形例に係る傷痕群領域の一部を拡大して示す平面図 本発明の第2実施形態の紙容器の変形例に係る傷痕群領域の一部を拡大して示す平面図 本発明の第2実施形態の紙容器の変形例に係る傷痕群領域の一部を拡大して示す平面図 本発明の第2実施形態の紙容器の変形例に係る傷痕群領域の一部を拡大して示す平面図 本発明の第3実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第3実施形態の紙容器の第1剥離工程後の状態を示す斜視図 本発明の第4実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第5実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第6実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第7実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第8実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第8実施形態の紙容器の解体手順を示す説明図 本発明の第8実施形態の紙容器の解体手順を示す説明図 本発明の第9実施形態の紙容器を正面側から見た斜視図 本発明の第9実施形態の紙容器を背面側から見た斜視図 本発明の第9実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第9実施形態の紙容器のブランク板の層構成を示す断面図 本発明の第9実施形態の変形例の紙容器のブランク板の層構成を示す断面図 本発明の第10実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明のその他の変形例の紙容器のブランク板の層構成を示す断面図 本発明のその他の変形例の紙容器のブランク板の層構成を示す断面図
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。図1及び図2は第1実施形態の紙容器の正面側から見た斜視図及び背面側から見た斜視図である。紙容器1はゲーベルトップ型に構成され、酒類(日本酒、ワイン、焼酎等)、飲料類(コーヒー、乳飲料、ジュース、お茶等)、調味料(ドレッシング等)または衛生用品(シャンプー、リンス等)等の液状の内容物が充填される。
紙容器1は本体部2と注出部材3とを備えている。本体部2は紙基材層62(図7参照)を有するブランク板100(図5参照)を箱形状に折曲して形成される。注出部材3は樹脂成形品から成り、内容物の注出口を形成してキャップ3aにより開閉される。
本体部2は筒状の胴部10の底面が底面部20により塞がれ、胴部10の天面が傾斜屋根部30により塞がれる。胴部10は対向する前面板13と背面板11の両側端を左右一対の側面板12、14により連結した水平断面矩形に形成される。背面板11、側面板12、前面板13及び側面板14は水平方向に順に連設され、胴部10の周面を形成する周面板を構成する。
傾斜屋根部30は傾斜して対向する天井前面板33と天井背面板31の両側端を左右一対の天井側面板32、34により連結して形成される。天井前面板33は前面板13の上方に連設され、後方に傾斜する。天井背面板31は背面板11の上方に連設され、前方に傾斜する。天井側面板32及び天井側面板34はそれぞれ側面板12及び側面板14の上方に連設され、内側に向かって傾斜して天井前面板33と天井背面板31との間に配される。
傾斜屋根部30は上端から所定幅で熱接着された頂部接着部Hにより閉塞されている。また、天井前面板33、天井背面板31及び天井側面板32、34の上端部には傷痕群領域Eが形成され、傾斜屋根部30の上端を容易に開口することができる。
図3、図4は傾斜屋根部30の上端部の側面断面図及び上面断面図を示している。尚、図3は天井側面板32上を通る断面を示している。天井側面板32及び天井側面板34の上端部は谷折りにより二つ折りされ、傾斜した天井前面板33の上端部と天井背面板31の上端部との間に配される。
頂部接着部Hは熱接着部36〜42で構成される。また、傷痕群領域Eは熱接着部39〜42の上端部と熱接着部38とに形成され、傷痕群領域Eの形成領域は傷痕群領域Eの非形成領域と比較して開封強度を低下させることができる。
熱接着部36(第1接着部)は二つ折りした天井側面板32の上端部を後述する外面接着層61(図7参照)により熱接着して形成される。熱接着部37(第1接着部)は二つ折りした天井側面板34の上端部を外面接着層61(図7参照)により熱接着して形成される。
天井前面板33及び天井背面板31は天井側面板32、34よりも上方に突出した突出部33b、31bを有する。熱接着部38(第2接着部)は突出部33b、31bを後述するそれぞれの内面の内面接着層74(図7参照)により熱接着して形成される。
熱接着部39(第3接着部)は天井側面板32及び天井前面板33の上端部をそれぞれの内面の内面接着層74(図7参照)により熱接着して形成される。熱接着部40(第3接着部)は天井側面板34及び天井前面板33の上端部をそれぞれの内面の内面接着層74(図7参照)により熱接着して形成される。
熱接着部41(第4接着部)は天井側面板32及び天井背面板31の上端部をそれぞれの内面の内面接着層74(図7参照)により熱接着して形成される。熱接着部42(第4接着部)は天井側面板34及び天井背面板31の上端部をそれぞれの内面の内面接着層74(図7参照)により熱接着して形成される。
図5は紙容器1のブランク板100の展開図を示している。紙容器1の本体部2を展開したブランク板100は所定位置に折り線90が設けられ、矩形の背面板11、側面板12、前面板13、側面板14、糊代片15が一方向に順に連設される。
背面板11の上端には天井背面板31が連設され、下端には底面板21が連設される。側面板12の上端には天井側面板32が連設され、下端には底面板22が連設される。前面板13の上端には天井前面板33が連設され、下端には底面板23が連設される。側面板14の上端には天井側面板34が連設され、下端には底面板24が連設される。糊代片15の上端には糊代片35が連設され、下端には糊代片25が連設される。天井前面板33には注出部材3(図1参照)を取り付ける挿通孔33aが設けられる。
天井側面板32、34の上端面32d、34dは両側端から中央に向かって傾斜し、中央部を最上点とした凸面に形成される。天井前面板33及び天井背面板31の上端部の突出部33b、31bは天井側面板32、34の上端面32d、34dの最上点よりも上方に突出する。
詳細を後述するように、天井側面板32及び天井側面板34の上端部は二つ折りして外面が熱接着される。この時、天井側面板32及び天井側面板34の上端部の外面には一部の領域(図中、ハッチングで示す)に剥離剤69が塗布される。
また、周方向の一端の天井側面板34及び側面板14には糊代片35、15に沿って上下方向に延びる切断線51が印刷層68(図7参照)により描画される。切断線51は天井側面板34の上端から側面板14の下端部まで形成される。胴部10の背面板11、側面板12、前面板13及び側面板14の下端部には水平方向に延びる切断線52が印刷層68(図7参照)により描画される。切断線52は背面板11、側面板12、前面板13及び側面板14の下端の折り線90に沿って形成される。
頂部接着部Hは傾斜屋根部30の糊代片35、天井側面板34、天井前面板33、天井側面板32、及び天井背面板31の上部の折り線90と上端面100aとの間に水平方向に延びる帯状に形成され、頂部接着部Hに上述した熱接着部36〜42が形成される。
頂部接着部Hには帯状の傷痕群領域Eが形成され、傷痕群領域Eの下端は頂部接着部Hの下端よりも上方に位置する。なお、図5において、ハッチングで示す剥離剤69が形成された領域も傷痕群領域Eが形成されている。
傷痕群領域Eの下端は頂部接着部Hの下端よりも上方に位置し、天井側面板32、34の上端面32d、34dの最下点である両側端より下方に配されている。傷痕群領域Eの下端が頂部接着部Hの下端よりも上方に位置することにより、紙容器1の内部に面する頂部接着部Hは傷痕群領域Eの非形成領域であり、接着強度が保持される。これにより、紙容器1の密封性の低下を防止することができる。
また、傷痕群領域Eの下端が天井側面板32、34の上端面32d、34dの両側端のより上方に形成された場合、熱接着部39〜41における傷痕群領域Eの占める割合が低く、紙容器1の密封性は保持することができるが、開封強度が高く熱接着部39〜41を引き剥し難い。
このため、紙容器1の密封性と傾斜屋根部30の上端の易開口性を考慮して、傷痕群領域Eの下端は頂部接着部Hの下端と天井側面板32、34の上端面32d、34dの両側端との中間位置に配することがより好ましい。
ブランク板100は折り線90で折曲して糊代片15、糊代片25及び糊代片35で熱接着することにより、筒状に形成される。即ち、一端の側面板14に連設される糊代片15が他端の背面板11に熱接着されることによって、周方向に閉じた状態の筒状の胴部10が形成される。一端の底面板24に連設される糊代片25が他端の底面板21に熱接着されることによって、底面部20が下端を開放して周方向に閉じた状態に形成される。一端の天井側面板34に連設される糊代片35が他端の天井背面板31に熱接着されることによって、傾斜屋根部30が上端を開放して周方向に閉じた状態に形成される。
底面部20は各底面板21〜24を折り線90で折り畳み、熱接着により胴部10の底面を塞いだ状態で固着される。
傾斜屋根部30の天井前面板33には挿通孔33aに挿入された注出部材3が挿通孔33aの周囲に熱接着される。そして、天井前面板33、天井背面板31、天井側面板32及び天井側面板34を折り線90で折曲し、熱接着によって前述の熱接着部36〜42が形成される。これにより、傾斜屋根部30は胴部10の天面を塞いだ状態で固着される。
図6は傷痕群領域Eの一部を拡大して示す平面図であり、図7はブランク板100の層構成を示す断面図である。傷痕群領域Eはブランク板100に所定間隔で刻設された多数の傷Dにより構成される。傷Dは微細な突き刺し孔であり、帯状に整列して傷痕群領域Eが形成される。
ブランク板100は外面接着層61、紙基材層62、中間層72、内面接着層74が順に積層されており、中間層72と紙基材層62とは層間接着層63を介して接着されている。また、中間層72と内面接着層74とは層間接着層73を介して接着されている。また、中間層72はバリア基材層72aの一面にガスバリア性を有するバリア層72bを配して形成される。
傷Dは内面接着層74の内端面と紙基材層62の厚さ方向の中間とを両端とし、中間層72を貫通している。これにより、熱接着された内面接着層74間の傷痕群領域Eの形成領域の開封強度は傷痕群領域Eの非形成領域と比較して低下する。
なお、傷Dは中間層72を貫通していれば紙基材層62に到達していなくても傷痕群領域Eにおいて開封強度を低下させることができる。
紙基材層62は紙基材としては250〜450g/m2 の坪量の板紙が使用される。紙基材層62の外面には外面接着層61が積層されている。外面接着層61は熱可塑性を有する低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレン等の熱接着可能な樹脂が使用され、押出しラミネーション法により紙基材層62の上に積層される。外面接着層61の外面にはグラビア印刷またはオフセット印刷により所定位置に印刷層68が形成されている。
層間接着層63は、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−αオレフイン共重合体、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のポリオレフィン系樹脂が用いられ、押出しラミネーション法により紙基材層62と中間層72を積層する。層間接着層63の厚さは、通常、10〜50μmである。
中間層72は、バリア基材層72aとバリア層72bとからなり、バリア基材層72aには蒸着加工適性やラミネーション加工適性の観点から加工適性の優れた二軸延伸されたポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が用いられる。厚さは通常、4〜40μmであり、好ましくは9〜25μmである。
バリア層72bはバリア基材層72aの上面に形成されるアルミニウム等の金属の蒸着膜や、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜であり、防湿性、ガスバリア性を備える。これにより、紙容器1に充填される内容物の酸化劣化、味覚低下等を防止し化学的に保護する。なお、バリア層72bはバリア基材層72aに対して紙基材層62側に積層しているが、内面接着層74側に積層してもよい。
また、バリア層72bにアルミニウム等の金属箔を用いてバリア基材層72aとドライラミネーション法や押出しラミネーション法で積層して中間層72を形成してもよい。この場合、金属箔は紙基材層62側に積層する方が好ましい。
層間接着層73は、層間接着層63と同じ樹脂を用いて押出しラミネーション法により中間層72と内面接着層74を積層するためのものであり、その厚さは、通常、10〜50μmである。また、層間接着層73としてポリエステルポリオール−イソシアネート系、ポリエーテルポリオール−イソシアネート系、ウレタン−イソシアネート系等の主剤と硬化剤とからなる2液タイプのドライラミネート用接着剤を用いてドライラミネーション法により積層することもできる。ドライラミネーション法の場合、層間接着層73の塗布量は、通常、固形分重量1〜5g/m2 である。
内面接着層74は、熱可塑性を有する熱接着性樹脂が使用され、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等の樹脂を用いたフィルムが使用される。特に環状ポリオレフィン樹脂等を用いた易引裂き性を付与したフィルムを用いることが好ましい。内面接着層74の厚さは通常20〜100μmであり、層間接着層73の積層方法や内容物等の条件を加味して適宜決定される。
ブランク板100を折曲して紙容器1を形成する際に、対向する内面接着層74同士、対向する外面接着層61同士、対向する内面接着層74と外面接着層61がそれぞれ熱接着される。
以下に紙容器1の形成方法を具体的に説明する。まず、ロール状に巻き取られた紙基材層62を引出し、紙基材層62の両面にアンカーコート剤が印刷される。次に、EC(Extrusion Coating)法により紙基材層62の外面に外面接着層61が積層される。次に、外面接着層61を積層した紙基材層62と、中間層72のバリア層72bとがEC法によって層間接着層63を介して貼り合わせられる。
次に、中間層72のバリア基材層72aの内面にアンカーコート剤が印刷され、EC法により中間層72と内面接着層74とが層間接着層73を介して貼り合わせられる。次に、所定の傷痕群の切刃を備えた傷痕群形成ロールを用いて内面接着層74の表面から傷加工を施して傷Dを刻設して傷痕群領域Eを所定位置に形成する。
次に、外面接着層61の外面にコロナ処理が施され、グラビア印刷またはオフセット印刷によって商品名等の図柄を描く印刷層68が形成される。これにより、ブランク板100を構成する積層体が形成される。なお、上記図柄には後述の紙容器1の解体方法を示す図柄が含まれる。
次に、打抜き加工によってブランク板100が打ち抜かれる。この時、挿通孔33aが形成されるとともに、押罫による折り線90が形成される。次に、ブランク板100の糊代片15、25、35のスカイブヘミング加工が施される。
次に、ブランク板100が背面板11、底面板21及び天井背面板31の内面と糊代片15、25、35の内面とをフレームシールして上下面を開いた筒状体に形成される。上下面が開いた筒状体はカートン組立装置等を搭載した充填密封装置に設置される。充填密封装置により底面板21〜24を折り畳んで底面部20が形成され、胴部10の下面が塞がれる。次に、注出部材3が挿通孔33aに挿通されてブランク板100の内面に熱接着により固着される。次に、上面から胴部10内に内容物が充填される。
次に、傾斜屋根部30の天井側面板32及び天井側面板34がそれぞれ側面板12及び側面板14に対して折曲され、上端部を二つ折りされる。天井側面板32及び天井側面板34の上端部の外面接着層61上には所定領域に剥離剤69が塗布される。対向する天井側面板32及び天井側面板34の外面接着層61同士を一部に剥離剤69を挟んで熱接着し、熱接着部36、37が形成される。剥離剤69はシリコーン樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、硝化綿等から選択される一または複数の樹脂から成り、外面接着層61の熱接着の接着強度を低下させる。
この時、天井側面板32及び天井側面板34の上端部と、天井前面板33の上端部とが対向する内面接着層74同士で熱接着され、熱接着部39、40が形成される。同様に、天井側面板32及び天井側面板34の上端部と、天井背面板31の上端部とが対向する内面接着層74同士を熱接着され、熱接着部41、42が形成される。天井側面板34の一端と糊代片35とは対向する内面接着層74同士を熱接着される。また、突出部33bと突出部31bとが対向する内面接着層74同士を熱接着され、熱接着部38が形成される。これにより、傾斜屋根部30が形成され、胴部10の天面が塞がれて図1に示す紙容器1が得られる。
紙容器1は内容物を全て注出された後に解体される。紙容器1の解体作業は第1剥離工程、第2剥離工程の順に行われる。
第1剥離工程では図1の矢印A1に示すように、天井側面板34の上方に挿入した手指によって天井前面板33と天井背面板31とを離れる方向に力を加える。これにより、天井前面板33と天井背面板31との熱接着部38(図3参照)の左半分が引き剥がされ、天井側面板34の熱接着部37(図4参照)が引き剥がされる。この動作を左方引き剥がし動作と呼ぶ。
同様に、図2の矢印A2に示すように、天井側面板32の上方に挿入した手指によって天井前面板33と天井背面板31とを離れる方向に力を加える。これにより、天井前面板33と天井背面板31との熱接着部38(図3参照)の残りの右半分が引き剥がされ、天井側面板32の熱接着部36(図4参照)が引き剥がされる。この動作を右方引き剥がし動作と呼ぶ。図8は第1剥離工程後の紙容器1の上部の斜視図を示しており、第1剥離工程により傾斜屋根部30の上端がX字状になる。
この時、熱接着部36及び熱接着部37内の所定領域には剥離剤69(図5参照)が配されるため、熱接着部36及び熱接着部37を容易に引き剥がすことができる。また、熱接着部38には傷痕群領域Eが形成されており、熱接着部38を容易に引き剥がすことができる。
次に、第2剥離工程では対向する天井前面板33及び天井側面板34が片手で摘持され、対向する天井背面板31及び天井側面板32が残る片手で摘持される。そして、図8の矢印A3に示すように、両手が離れる方向に引かれる。これにより、天井背面板31と天井側面板34とが離れる方向に力が加えられ、天井背面板31と天井側面板34との熱接着部42(図4参照)が引き剥がされる。また、天井前面板33と天井側面板32とが離れる方向に力が加えられ、天井前面板33と天井側面板32との熱接着部39(図4参照)が引き剥がされる。この動作を左手前引張り開封動作と呼ぶ。
この時、熱接着部42及び熱接着部39の上端部には傷痕群領域Eが形成されており、熱接着部42及び熱接着部39を容易に引き剥がすことができる。
同様に、対向する天井前面板33及び天井側面板32が片手で摘持され、対向する天井背面板31及び天井側面板34が残る片手で摘持される。そして、図8の矢印A4に示すように、両手が離れる方向に引かれる。これにより、天井前面板33と天井側面板34とが離れる方向に力が加えられ、天井前面板33と天井側面板34との熱接着部40(図4参照)が引き剥がされる。また、天井背面板31と天井側面板32とが離れる方向に力が加えられ、天井背面板31と天井側面板32との熱接着部41(図4参照)が引き剥がされる。この動作を右手前引張り開封動作と呼ぶ。
この時、熱接着部40及び熱接着部41の上端部には傷痕群領域Eが形成されており、熱接着部40及び熱接着部41を容易に引き剥がすことができる。
図9は第2剥離工程後の紙容器1の斜視図を示しており、第2剥離工程により傾斜屋根部30の上面が開口する。
次に、縦切断工程では図9に示すように、開口した傾斜屋根部30の上端からハサミやカッターナイフ等の切断部材Sを入れ、切断線51に沿って胴部10の下端部まで上下方向に切断する。次に、横切断工程では、切断部材Sにより切断線52に沿って胴部10の下端部を周方向に切断する。これにより、胴部10から底面部20が切り離され、図10に示すように紙容器1が切り開かれる。尚、縦切断工程及び横切断工程において、手指により折り線90上でブランク板100を破って紙容器1を切り開いてもよい。
次に、注出部材除去工程では切断部材Sによって天井前面板33の左右端及び下端の境界(折り線90)が切断される。これにより、胴部10から天井前面板33及び注出部材3が切り離される。天井前面板33上の注出部材3の周囲を切断して注出部材3を切り離してもよい。また、手指により折り線90上でブランク板100を破って天井前面板33を切り離してもよい。
本実施形態によると、天井前面板33及び天井背面板31の上端部には内面接着層74を互いに熱接着した熱接着部38(第2接着部)が設けられる。天井側面板32、34及び天井前面板33の上端部には内面接着層74を互いに熱接着した熱接着部39、40(第3接着部)が設けられる。天井側面板32、34及び天井背面板31の上端部には内面接着層74を互いに熱接着した熱接着部41、42(第4接着部)が設けられる。
熱接着部38が引き剥がして紙容器1を解体する際に、熱接着部38には傷痕群領域Eが形成されており、熱接着部38を容易に引き剥がすことができる。
また、熱接着部42及び熱接着部39の上端部及び熱接着部40及び熱接着部41の上端部には傷痕群領域Eが形成されており、熱接着部39〜42を容易に引き剥がして傾斜屋根部30の上面を容易に開口することができる。
また、熱接着部36、37の外面接着層61上の所定領域には外面接着層61の接着強度を低下させる剥離剤69が設けられ、熱接着部36、37を容易に引き剥がすことができる。
なお、上記実施形態では熱接着部38〜42に傷痕群領域Eを設けたが、熱接着部38のみに傷痕群領域Eを設けてもよい。これにより、第1剥離工程を容易に行うことができる。
表1は第1実施形態の紙容器1の第2剥離工程時に必要な引張力を引張試験により調べた結果を示している。表2は第1実施形態の紙容器1の第1剥離工程時及び第2剥離工程時の開け易さを5名の試験者により官能試験を行った結果を示している。
Figure 0006891605
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表1、表2において、試験片1は第1実施形態の紙容器1により形成し、前面板33及び背面板31の幅を85mmとした。また、試験片1はブランク板100の上端面100aから幅5mmの傷痕群領域Eを設け、ブランク板100の上端面100aから幅1cmの頂部接着部Hを形成して傾斜屋根部の上端を閉塞した。比較例の試験片は本実施形態に対し、傷痕群領域Eを省いている。また、本実施形態及び比較例の試験片は同一の装置により組立を行った。
また、引張試験の引張速度は300mm/minである。官能試験は開けやすい場合を「○」、開けにくい場合を「×」、どちらともいえない場合を「△」で表わしている。
表1によると、傷痕群領域Eを設けることにより、傷痕群領域Eを設けない場合に比して第1、第2剥離工程時に小さい引張力で熱接着部39〜42を引き剥がすことができる。
表2によると、熱接着部38〜42に傷痕群領域Eを設けることにより、第1剥離工程及び第2剥離工程において開け易くすることができる。
<第2実施形態>
図11は第2実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図であり、図12は傷痕群領域Eの一部を拡大して示す平面図である。本実施形態は第1実施形態に対し、傷痕群領域Eの範囲と傷Dの形状が異なる。また、天井前面板33、天井背面板31に一対の前面傾斜折り線93及び一対の背面傾斜折り線91が設けられている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
天井前面板33には一対の前面傾斜折り線93が設けられ、天井背面板31には一対の背面傾斜折り線91が設けられる。一対の前面傾斜折り線93は天井前面板33の下部の両側端部から上方へ行くほど互いに近づくように傾斜して延びる。一対の背面傾斜折り線91は天井背面板31の下部の両側端部から上方へ行くほど互いに近づくように傾斜して延びる。
ブランク板100の頂部接着部Hには帯状の傷痕群領域Eが形成され、糊代片35の側端縁から所定幅だけ傷痕群領域Eが形成されていない未傷痕群領域E0が設けられる。
ブランク板100はスカイブヘミング加工により、糊代片15、25、35の端部を折り曲げて端面が内容物と接しないように端面処理が施される。このとき、糊代片35の側端縁に傷Dが刻設されると、スカイブヘミング加工時に紙粉が発生する。このため、未傷痕群領域E0を設けることにより紙粉の発生を防ぎ、紙容器1の内部に紙粉が混入するのを防止することができる。
また、傷痕群領域Eの傷Dは水平方向Xに延びる切込みD1を水平方向X及び上下方向Yに所定間隔で複数並設して形成される。切込みD1は例えば、水平方向Xの長さA1が1.5mm、水平方向Xの周期B1が2.7mm、上下方向Yの周期C1が1.0mmに形成される。また、上下方向Yに隣接する切込みD1は水平方向に約(B1)/2だけずれて配置される。
また、図13〜図16は本実施形態の変形例に係る傷痕群領域Eの一部を拡大して示す平面図である。図13に示すように、傷痕群領域Eの傷Dは上下方向Yに延びる切込みD2を水平方向X及び上下方向Yに所定間隔で複数並設して形成してもよい。
切込みD2は例えば、上下方向Xの長さA2が1.3mm、水平方向Xの周期B2が1.0mm、上下方向Yの周期C2が2.3mmに形成される。また、水平方向Xに隣接する切込みD2は上下方向に約(C2)/2だけずれて配置される。
また、図14に示すように、傷痕群領域Eの傷Dは水平方向Xに延びる切込み(第1切込み部)D1と上下方向Yに延びる切込み(第2切込み部)D2とで構成し、切込みD1と切込みD2とを交互に並設してもよい。
切込みD1は例えば水平方向Xの長さA1が3.0mmに形成され、切込みD2は例えば、上下方向Yの長さA2が3.0mmに形成される。切込みD1及び切込みD2の水平方向Xの周期B1は4.0mm、B2は4.0mm、上下方向Yの周期C1は4.0mm、C2は4.0mmに形成される。また、水平方向Xに隣接する切込みD2の中間に切込みD1が配され、上下方向Yに隣接する切込みD1の中間に切込みD2が配される。
また、図15に示すように、傷痕群領域Eの傷Dは水平方向Xに対して傾斜する切込みD3を水平方向X及び上下方向Yに所定間隔で複数並設して形成してもよい。切込みD3は例えば、傾斜角度θ3が45°、長さA3が1.5mm、水平方向Xの周期B3が1.41mm、上下方向の周期C3が1.91mmに形成される。
また、図16に示すように、傷痕群領域Eの傷Dは図15と同様の水平方向Xに対して傾斜する切込みD3を上下方向Yに対称に配してもよい。このとき、上下方向Yに隣接する切込みD3は上下方向に対して逆方向に傾斜してハの字状に配置される。切込みD3は例えば、傾斜角度θ3が45°、長さA3が3.0mm、水平方向Xの周期B3が1.41mm、上下方向の周期C3が2.97mmに形成される。
なお、切込みD1〜D3の長さA1〜A3は1.3mm以上4.0mm以下が好ましく、B1〜B3は1.4mm以上6.0mm以下が好ましい。また、C1〜C3は1.0mm以上4.0mm以下が好ましい。また、傾斜角度θ3は15°以上75°以下が好ましい。これらの範囲で切込みD1〜D3を形成することにより、紙容器1を解体する際に、熱接着部38〜42を容易に引き剥がすことができる。
また、天井前面板33、天井背面板31には一対の前面傾斜折り線93及び一対の背面傾斜折り線91が設けられている。これにより、第1剥離工程において天井前面板33と天井背面板31とを離れる方向に力を加えた際に天井前面板33、天井背面板31がそれぞれ前面傾斜折り線93及び背面傾斜折り線91に沿って容易に折り返される。
本実施形態によると、所定方向に延びる切込みD1〜D4を水平方向X及び上下方向Yに複数並設して傷Dを形成することにより、紙容器1を解体する際に、熱接着部38〜42を容易に引き剥がすことができる。
このとき、切込みD1は水平方向Xに延び、切込みD2は上下方向Yに延びる。また、切込みは第1切込み部D1と第2切込み部D2とを交互に並設してもよい。
また、切込みD3は水平方向Xに対して傾斜した場合、熱接着部38〜42をより容易に引き剥がすことができる。
表3は第2実施形態の紙容器1の第2剥離工程時に必要な引張力を引張試験により調べた結果を示している。表4は第2実施形態の紙容器1の第1剥離工程時及び第2剥離工程時の開け易さを10名の試験者により官能試験を行った結果を示している。
Figure 0006891605
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表3、表4において、試験片1〜試験片7は第2実施形態の紙容器1により形成し、前面板33及び背面板31の幅を85mmとした。また、試験片1〜試験片7はブランク板100の上端面100aから幅7mmの傷痕群領域Eを設け、ブランク板100の上端面100aから幅15mmの頂部接着部Hを形成して傾斜屋根部の上端を閉塞した。
試験片1、試験片2は傷痕群領域Eにおいて、図12に示す切込みD1を形成した。このとき、試験片1はA1=1.5mm、B1=2.7mm、C1=1.0mmとした。また、試験片2はA1=3.0mm、B1=4.2mm、C1=2.0mmとした。
試験片3、試験片4は傷痕群領域Eにおいて、図13に示す切込みD2を形成した。このとき、試験片3はA2=1.3mm、B2=1.0mm、C2=2.3mmとした。また、試験片4はA2=2.4mm、B2=2.0mm、C2=3.6mmとした。
試験片5は傷痕群領域Eにおいて、図14に示す切込みD1、D2を形成した。このとき、試験片5はA1=3.0mm、B1=4.0mm、C1=4.0mm、A2=3.0mm、B2=4.0mm、C2=4.0mmとした。
試験片6、試験片7は傷痕群領域Eにおいて、図15に示す切込みD3を形成した。このとき、試験片6はA3=1.5mm、B3=1.41mm、C3=1.91mm、θ3=45°とした。また、試験片7はA3=3.0mm、B3=1.41mm、C3=2.97mm、θ3=45°とした。
試験片8は傷痕群領域Eにおいて、図16に示す切込みD3を形成した。このとき、試験片8はA3=3.0mm、B3=1.41mm、C3=2.97mmとした。
一方、比較例の試験片は本実施形態に対し、傷痕群領域Eを省いている。また、本実施形態及び比較例の試験片は同一の装置により組立を行った。
また、引張試験の引張速度は300mm/minである。官能試験は10名の試験者のうち8名以上が開けやすいと判断した場合を「◎」、5名以上7名以下が開けやすいと判断した場合を「○」で表わしている。また、10名の試験者のうち1名も開けやすいと判断しなかった場合を「×」で表している。
表3によると、傷痕群領域Eを設けることにより、傷痕群領域Eを設けない場合に比して第1、第2剥離工程時に小さい引張力で熱接着部39〜42を引き剥がすことができる。
表4によると、熱接着部38〜42に傷痕群領域Eを設けることにより、第1剥離工程及び第2剥離工程において開け易くすることができる。特に切込みD1と切込みD2とを交互に並設した場合及び切込みD3を水平方向Xに対して傾斜させた場合に、熱接着部38〜42をより容易に引き剥がすことができる。
<第3実施形態>
図17は第3実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示し、図18は第1剥離工程後の紙容器1の上部の斜視図を示している。本実施形態は第2実施形態に対し、天井背面板31の上端面31dの中央部に切欠き(第1切欠き)31eが設けられる。また、天井前面板33、天井背面板31に前面傾斜折り線93及び背面傾斜折り線91が設けられていない。その他の部分は第2実施形態と同様である。
切欠き31eの下端は傾斜屋根部30を形成したときに天井側面板32及び天井側面板34の中央部の最上点よりも上方に位置する(図18参照)。これにより、内容物の漏れを防止することができる。
また、切欠き31eを設けることにより、第1剥離工程において天井前面板33と天井背面板31とを離れる方向に力を加えた際に切欠き31eを起点にして延びる折り線に沿って天井背面板31を容易に折り返すことができる。
これにより、第1剥離工程において天井前面板33の中央部と天井背面板31の中央部と天井側面板32及び天井側面板34の中央部とが重なる交点シール部38bが引き剥がされて接着部38の中央部38aの接着面積が小さくなる。従って、第2剥離工程において、熱接着部39〜42を容易に引き剥がすことができる。
<第4実施形態>
図19は第4実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示している。本実施形態は第3実施形態に対し、天井前面板33の上端面33dの中央部に切欠き(第2切欠き)33eが設けられる。その他の部分は第3実施形態と同様である。
切欠き33eの下端は傷痕群領域Eの下端よりも上方に位置する。これにより、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。また、切欠き33eを設けることにより、第1剥離工程において天井前面板33と天井背面板31とを離れる方向に力を加えた際に切欠き33eを起点にして延びる折り線に沿って天井前面板33を容易に折り返すことができる。
これにより、天井前面板33と天井背面板31を切欠き31e、33eを起点にして延びる折り線に沿って夫々折り返すことにより、第1剥離工程において交点シール部38bがより引き剥がされる。従って、接着部38の中央部38aの接着面積がより小さくなる。これにより、第2剥離工程において、熱接着部39〜42をより容易に引き剥がすことができる。
また、切欠き33e及び切欠き31eと同一形状であり、傾斜屋根部30を形成したときに対向して配される。これにより、切欠き31e又は切欠き31eを介して天井前面板33の背面又は天井背面板31の前面が露出するのを防止することができる。従って、紙容器1の美観低下を防止することができる。
<第5実施形態>
図20は第5実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示している。本実施形態は第4実施形態に対し、天井側面板32、天井側面板34の上端面32d、34dの中央部に切欠き(第3切欠き)32e、34eが夫々設けられる。その他の部分は第4実施形態と同様である。
切欠き32e、34eの下端は傷痕群領域Eの下端よりも上方に位置する。また、切欠き31e、33eの下端は傾斜屋根部30を形成したときに切欠き32e、34eの下端よりも上方に位置する。これにより、内容物の漏れを防止することができる。
また、切欠き32e、34eを設けることにより、接着部39〜42の接着面積が狭くなる。従って、第2剥離工程において、熱接着部39〜42をより容易に引き剥がすことができる。
<第6実施形態>
図21は第6実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示している。本実施形態は第1実施形態に対し、天井背面板31及び天井前面板33に開封開始部31c、33c及び面取り31f、33fが設けられる。また、天井前面板33及び天井背面板31に第2実施形態と同様の前面傾斜折り線93及び背面傾斜折り線91が設けられている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
開封開始部31c、33cは天井背面板31の突出部31bの両側端及び天井前面板33の突出部33bの両側端に設けられる。開封開始部31c、33cは水平方向にブランク板100を切断した切り込み(Iノッチ)により形成される。ブランク板100をV字状に切断した切り欠き(Vノッチ)により開封開始部31c、33cを形成してもよい。
開封開始部31c、33cは天井側面板32、34の上端面32d、34dと、突出部31b及び突出部33bとの交点Pから上方に3mm以内の範囲に一または複数形成される。開封開始部31c、33cを交点P上に設けるとより望ましい。また、開封開始部31c、33cの水平方向の長さは5mm以下に形成される。これにより、紙容器1の美観低下を防止することができる。
天井背面板31の突出部31b及び天井前面板33の突出部33bの両側端の上端部には面取り31f、33fが設けられる。同様に糊代片35の一側端の上端部には面取り35fが設けられる。面取り31f、33f、35fにより突出部31b、33bの熱接着部38の接着面積が小さくなり、熱接着部38の両側端部を容易に引き剥がすことができる。面取り31f、33f、35fは直線状に形成してもよく、曲線状に形成してもよい。
面取り31f、33f、35fの下端は天井側面板32、34の上端面32d、34dと、突出部31b及び突出部33bとの交点Pから上方に2mm以下の範囲に形成される。これにより、熱接着部38の両側端部の接着面積を確実に小さくできる。面取り31f、33f、35fの下端を交点P上に設けるとより望ましい。
面取り31f、33f、35fの水平方向の長さL1は、3mm以上で天井背面板31及び天井前面板33の横幅の1/2以下に形成される。これにより、熱接着部38の両側端部の接着面積を確実に小さくできる。長さL1を5mm〜20mmに形成するとより望ましい。
上記構成の紙容器1を解体する第1剥離工程において、熱接着部38の側端部は天井側面板32、34と開封開始部31c、33cとの間隔が小さいため下方から開封開始部31c、33cまで容易に引き剥がすことができる。そして、開封開始部31c、33cから突出部31b及び突出部33bの内面接着層74及びバリア基材層72aが切り裂かれながら、突出部31bと突出部33bとが離れる。
この時、面取り31f、33f、35fが設けられるため熱接着部38の両側端部の接着面積が小さく、突出部31bと突出部33bとを容易に引き離すことができる。これにより、突出部31b及び突出部33bの一方の紙基材層62の一部は積層方向に分離して他方と一体に剥がされる。このため、熱接着部38を容易に引き剥がすことができる。
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、突出部31b、33bの両側端部にブランク板100の切り込みまたは切り欠きから成る開封開始部31c、33cを設けたので、第1剥離工程で熱接着部38(第2接着部)をより容易に引き剥がすことができる。
また、開封開始部31c、33cを交点Pから上方に3mmの範囲に設けたので、下方から開封開始部31c、33cまでを容易に引き剥がすことができる。また、開封開始部31c、33cの水平方向の長さを5mm以下にしたので、紙容器1の美観の低下を防止することができる。
尚、開封開始部31c、33cはブランク板100を切断した切り込み(Iノッチ)または切り欠き(Vノッチ)によって容易に形成することができる。この時、開封開始部31c、33cは少なくとも内面接着層74及びバリア基材層72aを貫通していればよい。これにより、内装部70を切り裂いて紙基材層62が積層方向に分離することで、熱接着部38をより容易に引き剥がすことができる。
また、開封開始部31c及び開封開始部33cのいずれかを省いてもよい。また、突出部31bの一側端の開封開始部31cを省き、突出部33bの他側端の開封開始部33cを省いてもよい。即ち、開封開始部は一対の突出部31b及び突出部33bの一方または両方の一側端に設けられ、突出部31b及び突出部33bの一方または両方の他側端に設けられていればよい。
また、突出部31b、33bの両側端部に面取り31f、33fを設けたので、熱接着部38の両側端部の接着面積を小さくして熱接着部38の両側端部をより容易に引き剥がすことができる。
また、面取り31f、33fの下端を交点Pから上方に2mm以下の範囲に形成したので、熱接着部38の両側端部の接着面積を確実に小さくできる。また、面取り31f、33f、35fの水平方向の長さL1を3mm以上で天井背面板31及び天井前面板33の横幅の1/2以下に形成したので、熱接着部38の両側端部の接着面積を確実に小さくできる。
尚、面取り31f及び面取り33fのいずれかを省いてもよい。また、突出部31bの一側端の面取り31fを省き、突出部33bの他側端の面取り33fを省いてもよい。即ち、面取りは一対の突出部31b及び突出部33bの一方または両方の一側端に設けられ、突出部31b及び突出部33bの一方または両方の他側端に設けられていればよい。しかしながら、本実施形態に示すように、突出部31bの両側端、突出部33bの両側端及び糊代片35にそれぞれ面取り31f、33f、35fを設けるとより望ましい。これにより、面取り部分が互いに対向して紙容器1の美観低下を防止することができる。
本実施形態において、開封開始部31c、33cを省いてもよい。また、本実施形態において、面取り31f、33f、35fを省いてもよい。
<第7実施形態>
次に、図22は第7実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示している。本実施形態は第1実施形態に対し、天井側面板32、34の上端面32d、34dの形状が異なる。また、第2実施形態と同様の開封開始部31c、33cが設けられる。その他の部分は第1実施形態と同様である。
天井側面板32の上端面32dは両側端から中央に向かって直線状に傾斜した一対の傾斜部32eを有し、両側端を最上点とした凹面に形成される。天井側面板34の上端面34dは両側端から中央に向かって直線状に傾斜した一対の傾斜部34eを有し、両側端を最上点とした凹面に形成される。
傷痕群領域Eの下端は傾斜部32e、34eの下端上に位置している。また、傾斜部32e、34eの下端から熱接着部36、37の下端の折り線90までの距離Fは5mm以上に形成される。これにより、内容物の漏れを防止することができる。
天井前面板33及び天井背面板31の上端部の突出部33b、31bは天井側面板32、34の上端面32d、34dの最上点よりも上方に突出する。傾斜部32e、34eを曲線状に形成してもよい。また、一対の傾斜部32eの間に水平部分を設けてもよく、一対の傾斜部34eの間に水平部分を設けてもよい。
紙容器1を組み立てる際に第1実施形態と同じ装置を用いると、熱接着部38は第1実施形態と同じ領域を加圧して熱接着される。このため、熱接着部38と天井側面板32、34の上端面32d、34dとの間には天井前面板33と天井背面板31とが非接着の非接着部33d、31dが形成される。その結果、接着部39〜42の接着面積が狭くなる。また、天井側面板32、34の熱接着部36、37の接着面積が狭くなる。
また、突出部31b及び突出部33bの両側端に設けられる開封開始部31c、33cは非接着部31d、33d上に配される。
上記構成の紙容器1を解体する第1剥離工程において、天井側面板32、34の上端面32d、34dが凹面のため熱接着部36、37の接着面積が小さい。このため、熱接着部36、37を容易に引き剥がすことができる。
更に、開封開始部31c、33cから突出部33b及び突出部31bの内面接着層74及びバリア基材層72aが切り裂かれながら、突出部33bと突出部31bとが離れる。このため、熱接着部38を容易に引き剥がすことができる。
また、第2剥離工程において、熱接着部39〜42が傷痕群領域Eにより開封強度が低下しており、熱接着部39〜42の熱接着部の接着面積が狭いため、より容易に引き剥がすことができる。
<第8実施形態>
次に、図23は第8実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示している。図24、図25は紙容器1の解体手順を示す説明図である。本実施形態は第2実施形態に対し、第1剥離工程の前に折り畳み工程を有する。また、天井側面板32、34に頂部折り線30aが設けられ、側面板12、14に胴部折り線10aが設けられている。その他の部分は第2実施形態と同様である。
図23に示すように、側面板12、14の水平方向の中央部には上下方向に延びて下端部で傾斜する胴部折り線10aがそれぞれ形成されている。また、天井側面板32、34の水平方向の中央部には上下方向に延びる頂部折り線30aがそれぞれ形成されている。胴部折り線10a及び頂部折り線30aを形成することにより、使用後の空の紙容器1の折り畳み操作が容易となる。
なお、頂部折り線30a及び胴部折り線10aは、側面板12と天井側面板32との境界の折り線90及び側面板14と天井側面板34との境界の折り線90に対して少し間隔をあけた状態で形成することが好ましい。間隔を設けることにより紙容器1の変形を防止することができる。
同様の理由で胴部折り線10aの下方の斜線も側面板12と底面板22との境界の折り線90及び側面板14と底面板24との境界の折り線90に対して少し間隔をあけた状態で形成することが好ましい。
本実施形態では第1剥離工程の前に折り畳み工程を有する。図24に示すように、折り畳み工程はまず、キャップ3aを外して頂部20が閉塞された状態のまま天井側面板32、34と天側面板12、14との境界(折り線90)の中央部を親指で夫々押圧して、頂部折り線30a及び胴部折り線10aを内側に折り込む。これにより、天井側面板32、34と側面板12、14の上部とを谷折りにより二つ折りにし、図25に示すような状態に紙容器1が折り畳まれる。
なお、天井側面板32、34及び側面板12、14を二つ折りにする際、頂部折り線30及び胴部折り線10aに沿って親指を押し当てて、内方に押し込むことにより容易に折り畳むことができる。また、頂部折り線30a及び胴部折り線10aを設けず、親指で天井側面板32、34及び側面板12、14を押圧して二つ折りにしてもよい。
次に、第1剥離工程において、折り畳まれた紙容器1の天井前面板33と天井背面板31とを離れる方向に力を加える。これにより、熱接着部36、37及び熱接着部38をより容易に引き剥がすことができる。
<第9実施形態>
図26及び図27はそれぞれ第9実施形態の紙容器1の正面側から見た斜視図及び背面側から見た斜視図である。図28は本実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示している。本実施形態は第1実施形態に対し、傷痕群領域Eを省き、第8実施形態と同様の胴部折り線10a及び頂部折り線30aを設けている。また、第2実施形態と同様に前面傾斜折り線93及び背面傾斜折り線91を設けている。また、ブランク板100の層構成が第1実施形態とは異なっている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
頂部折り線30aは天井側面板32、34の水平方向の中央部を通って上下方向に延びる。胴部折り線10aは側面板12、14の水平方向の中央部を通って上下方向に延びる。胴部折り線10aの下端部は前後に分岐してそれぞれ底面部20の前端部及び後端部に向かって傾斜する。頂部折り線30aと胴部折り線10aとにより側面折り線80が形成される。
頂部折り線30aの下端及び胴部折り線10aの上端は、天井側面板32、34と側面板12、14との境界の折り線90から所定距離(例えば約5mm)離れている。すなわち、側面折り線80は天井側面板32、34と側面板12、14との境界で分断される。これにより、紙容器1の型崩れ等の変形を防止することができる。なお、側面折り線80に沿って側面板12、14及び天井側面板32、34を二つ折りし、使用後の空の紙容器1を折り畳む折り畳み工程は第8実施形態と同様である。
図29は本実施形態の紙容器1のブランク板100の層構成を示す断面図である。本実施形態のブランク板100では第1実施形態のブランク板100(図7参照)に対し、層間接着層63及びバリア基材層72aを省いている。また、バリア層72bは紙基材層62の内面上に塗布された塗布膜から成る。紙基材層62の内面にガスバリア性を有する塗布膜をコートすることによりシート状のコート紙67が形成される。
バリア層72bの材質としては特に限定はないが、例えばPVA(polyvinyl alcohol)系、アクリル酸亜鉛系、アルミナリン酸系、及びTEOS(Tetraethyl orthosilicate、オルトケイ酸テトラエチル)系のいずれかを用いることができる。また、バリア層72bの塗布量は10g/m2以上であると好ましい。これにより、紙基材層62上にバリア層72bを安定して形成することができる。
以下に、本実施形態のブランク板100を構成する積層体の形成方法について説明する。まず、ロール状に巻き取られた紙基材層62を引出し、紙基材層62の下面(内面)上にバリア層72bの素材である塗布液を塗布する。その後に、塗布液を乾燥させることにより紙基材層62の下面に塗布膜から成るバリア層72bが形成される。次に、紙基材層62の上面(外面)にアンカーコート剤が印刷される。
次に、EC(Extrusion Coating)法により紙基材層62の上面(外面)に外面接着層61が積層される。次に、バリア層72bの下面(内面)にアンカーコート剤が印刷され、EC法によりバリア層72bと内面接着層74とが層間接着層73を介して貼り合わせられる。次に、外面接着層61の外面にコロナ処理が施され、グラビア印刷またはオフセット印刷によって印刷層68が形成される。これにより、ブランク板100を構成する積層体が形成される。
使用後の空の紙容器1の解体の際には、第8実施形態と同様に、折り畳み工程の後に第1剥離工程及び第2剥離工程を順に行う。この時、ブランク板100には樹脂フィルムから成るバリア基材層72aが非形成であるため、傷痕群領域Eを形成しなくとも熱接着部38〜42を容易に引き剥がすことができる。なお、折り畳み工程を行わずに、第1剥離工程及び第2剥離工程を行ってもよい。
また、一対の前面傾斜折り線93及び一対の背面傾斜折り線91を設けているため、第1剥離工程時に前面傾斜折り線93及び背面傾斜折り線91に沿ってそれぞれ天井前面板33及び天井背面板31が二つ折りされやすくなる。これにより、第1剥離工程時に熱接着部36〜38を一層容易に引き剥がすことができる。
また、外面接着層61(図29参照)として低密度ポリエチレン(LDPE)を使用するとともに内面接着層74として低密度ポリエチレンを使用すると、第1剥離工程及び第2剥離工程時に熱接着部36〜42をより容易に引き剥がすことができるためより望ましい。
本実施形態によると、バリア層72bはガスバリア性を有する塗布膜から成る。これにより、ブランク板100からバリア基材層72aを省くことができる。したがって、ブランク板100の製造工数を削減することができる。また、ブランク板100からアルミニウム箔等の金属箔を省くことができる。これにより、内容物が収納された紙容器1を検査する際に、紙容器1内に混入した金属片を金属探知機で探知することが容易になる。
また、ブランク板100において、樹脂フィルムから成るバリア基材層72aを省くことができるため、傷痕群領域Eを形成しなくとも第1剥離工程及び第2剥離工程時に熱接着部38〜42を容易に引き剥がすことができる。したがって、紙容器1の製造工数を削減することができる。
図30は本実施形態の変形例の紙容器1のブランク板100の層構成を示す断面図である。本変形例では図29に示すブランク板100から層間接着層73を省いてもよい。この場合、EC法によりバリア層72bの下面(内面)に内面接着層74が積層される。この時、外面接着層61として低密度ポリエチレンを使用するとともに内面接着層74として低密度ポリエチレンを使用すると、第1剥離工程及び第2剥離工程時に熱接着部36〜42を一層容易に引き剥がすことができるためより望ましい。
<第10実施形態>
次に、図31は第10実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示している。本実施形態は第9実施形態に対し、第5実施形態と同様の切欠き(第3切欠き)32e、34eが天井側面板32、34にそれぞれ設けられる。その他の部分は第9実施形態と同様である。
切欠き32e、34eを設けることにより、接着部39〜42の接着面積が狭くなる。したがって、第2剥離工程において、熱接着部39〜42をより一層容易に引き剥がすことができる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、第2実施形態で示した傷痕群領域Eの切込みD1〜D3を第6、第7実施形態で示した傷痕群領域Eに形成してもよい。また、第7実施形態において、開封開始部31c、33cを水平方向にブランク板100を切断した切り込みにより形成する代わりに切込みD1〜D3を他の領域より密に並設して開封開始部31c、33cを形成してもよい。
また、第1実施形態〜第8実施形態の紙容器1のブランク板100の層構成を、第9実施形態の紙容器1のブランク板100の層構成と同様にしてもよい。これにより、第1剥離工程及び第2剥離工程時に熱接着部38〜42を一層容易に引き剥がすことができる。この場合、図32及び図33に示すように、傷Dは内面接着層74の内端面と紙基材層62の厚さ方向の中間とを両端とし、バリア層72bを貫通すればよい。また、第2実施形態〜第7実施形態の紙容器1の天井側面板32、34及び側面板12、14に側面折り線80を設けてもよい。また、第3実施形態〜第5実施形態及び第7実施形態の紙容器1の天井前面板33及び天井背面板31に一対の前面傾斜折り線93及び一対の背面傾斜折り線91をそれぞれ設けてもよい。
また、第2実施形態〜第7実施形態の紙容器1のブランク板100の層構成を第9実施形態の紙容器1のブランク板100の層構成と同様にし、第2実施形態〜第7実施形態の紙容器1のブランク板100から傷痕群領域Eを省いてもよい。
本発明によると、注出部材を備えたゲーベルトップ型の紙容器に利用することができる。
1 紙容器
2 本体部
3 注出部材
10 胴部
10a 胴部折り線
11 背面板
12、14 側面板
13 前面板
15、25、35 糊代片
20 底面部
21〜24 底面板
30 傾斜屋根部
30a 頂部折り線
31 天井背面板
31b、33b 突出部
31c、33c 開封開始部
31d、33d 非接着部
32、34 天井側面板
32c、34c 開封補助部
32d、34d 上端面
33 天井前面板
33a 挿通孔
36、37 熱接着部(第1接着部)
38 熱接着部(第2接着部)
38a 中央部
38b 交点シール部
39、40 熱接着部(第3接着部)
41、42 熱接着部(第4接着部)
51、52 切断線
61 外面接着層
62 紙基材層
63 層間接着層
67 コート紙
68 印刷層
72 中間層
72a バリア基材層
72b バリア層
73 層間接着層
74 内面接着層
80 側面折り線
90 折り線
91 背面傾斜折り線
93 前面傾斜折り線
100 ブランク板
H 頂部接着部
A1〜A3 切込みの長さ
B1〜B3 水平方向の周期
C1〜C3 上下方向の周期
D 傷
D1〜D3 切込み
E 傷痕群領域
E0 未傷痕群領域
S 切断部材
X 水平方向
Y 上下方向

Claims (15)

  1. 外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層するとともに前記紙基材層の内面にガスバリア性を有するバリア層を設けたブランク板から構成され、断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部とを備えたゲーベルトップ型の紙容器において、
    前記バリア層が塗布膜から成り、
    前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、を有し、
    前記天井前面板において、前記天井前面板の下部の両側端部から上方へ行くほど互いに近づくように傾斜する一対の前面傾斜折り線が設けられるとともに、
    前記天井背面板において、前記天井背面板の下部の両側端部から上方へ行くほど互いに近づくように傾斜する一対の背面傾斜折り線が設けられ、
    前記第2接着部において、前記突出部には前記内面接着層の内端面と前記紙基材層の厚さ方向の中間とを両端とする多数の傷が形成され、
    層間接着層が前記バリ層と前記内面接着層との間に設けられ、
    前記バリ層は前記層間接着層に接することを特徴とする紙容器。
  2. 外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層するとともに前記紙基材層の内面にガスバリア性を有するバリア層を設けたブランク板から構成され、断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部とを備えたゲーベルトップ型の紙容器において、
    前記バリア層が塗布膜から成り、
    前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、を有し、
    前記天井前面板において、前記天井前面板の下部の両側端部から上方へ行くほど互いに近づくように傾斜する一対の前面傾斜折り線が設けられるとともに、
    前記天井背面板において、前記天井背面板の下部の両側端部から上方へ行くほど互いに近づくように傾斜する一対の背面傾斜折り線が設けられ、
    前記第2接着部において、前記突出部には前記内面接着層の内端面と前記紙基材層の厚さ方向の中間とを両端とする多数の傷が形成され、
    前記バリ層が前記内面接着層に接することを特徴とする紙容器。
  3. 前記塗布膜の塗布量は10g/m2以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紙容器。
  4. 前記塗布膜は、PVA系、アクリル酸亜鉛系、アルミナリン酸系及びTEOS系のいずれかから成ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の紙容器。
  5. 前記胴部が前記天井側面板の下方に配される一対の側面板を有し、
    前記天井側面板及び前記側面板の水平方向の中央部を通って上下方向に延びる側面折り線を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の紙容器。
  6. 前記側面折り線が前記天井側面板と前記側面板との境界で分断されることを特徴とする請求項5に記載の紙容器。
  7. 前記天井背面板の上端面中央部に第1切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の紙容器。
  8. 前記天井前面板の上端面中央部に第2切欠きが設けられていることを特徴とする請求項7に記載の紙容器。
  9. 一対の前記天井側面板の上端面中央部に第3切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の紙容器。
  10. 前記第3接着部の上端部において、前記天井側面板及び前記天井前面板には前記傷が多数形成され、前記第4接着部の上端部において、前記天井側面板及び前記天井背面板には前記傷が多数形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の紙容器。
  11. 外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層するとともに前記紙基材層の内面にガスバリア性を有する塗布膜から成るバリア層を設けたブランク板から構成され、断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部と、前記傾斜屋根部に取り付けられる樹脂製の注出部材とを備えたゲーベルトップ型の紙容器の解体方法において、
    前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、を有し、
    前記天井前面板と前記天井背面板とが離れる方向に力を加えて前記第1接着部及び前記第2接着部を引き剥がす第1剥離工程と、
    前記天井前面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第3接着部を引き剥がすとともに前記天井背面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第4接着部を引き剥がす第2剥離工程と、
    前記第1剥離工程及び前記第2剥離工程によって開口した前記傾斜屋根部の上端から前記胴部の下端部までを上下方向に切断する縦切断工程と、
    前記胴部の下端部を周方向に切断して前記底面部を切り離す横切断工程と、
    前記傾斜屋根部の所定領域を切断して少なくとも前記注出部材を切り離す注出部材除去工程と、
    を備えたことを特徴とする紙容器の解体方法。
  12. 前記胴部が前記天井側面板の下方に配される一対の側面板を有し、
    前記天井側面板及び前記側面板の水平方向の中央部を通って上下方向に延びる側面折り線に沿って前記天井側面板及び前記側面板を二つ折りにする折り畳み工程をさらに備え、
    前記折り畳み工程の後に、前記第1剥離工程を行うことを特徴とする請求項11に記載の紙容器の解体方法。
  13. 前記第2接着部において、前記突出部は前記内面接着層の内端面と前記紙基材層の厚さ方向の中間とを両端とする多数の傷を有することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の紙容器の解体方法。
  14. 外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層するとともに前記紙基材層の内面にガスバリア性を有する塗布膜から成るバリア層を設けたブランク板から構成され、断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部と、前記傾斜屋根部に取り付けられる樹脂製の注出部材とを備えたゲーベルトップ型の紙容器の解体方法において、
    前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、を有し、
    前記天井前面板と前記天井背面板とが離れる方向に力を加えて前記第1接着部及び前記第2接着部を引き剥がす第1剥離工程と、
    前記天井前面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第3接着部を引き剥がすとともに前記天井背面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第4接着部を引き剥がす第2剥離工程と、
    を備え、
    前記第2接着部において、前記突出部は前記内面接着層の内端面と前記紙基材層の厚さ方向の中間とを両端とする多数の傷を有し、
    層間接着層が前記バリ層と前記内面接着層との間に設けられ、
    前記バリ層は前記層間接着層に接することを特徴とする紙容器の解体方法。
  15. 外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層するとともに前記紙基材層の内面にガスバリア性を有する塗布膜から成るバリア層を設けたブランク板から構成され、断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部と、前記傾斜屋根部に取り付けられる樹脂製の注出部材とを備えたゲーベルトップ型の紙容器の解体方法において、
    前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、を有し、
    前記天井前面板と前記天井背面板とが離れる方向に力を加えて前記第1接着部及び前記第2接着部を引き剥がす第1剥離工程と、
    前記天井前面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第3接着部を引き剥がすとともに前記天井背面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第4接着部を引き剥がす第2剥離工程と、
    を備え、
    前記第2接着部において、前記突出部は前記内面接着層の内端面と前記紙基材層の厚さ方向の中間とを両端とする多数の傷を有し、
    前記バリ層が前記内面接着層に接していることを特徴とする紙容器の解体方法。
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