JP6890861B1 - 抗菌部材を備える衛生マスクの製造方法 - Google Patents

抗菌部材を備える衛生マスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パンデミック発生時等に大量に使用される衛生マスクを、安価に大量に製造可能とすると共に、このマスクが抗菌性を有しその抗菌性が十分長く持続することを可能にする。【解決手段】抗菌部材300は、不織布または織布のいずれかから形成される印刷シート130に、銅微粒子入り塗料358を凸版印刷またはスクリーン印刷して形成される。印刷が終了したら印刷面を熱乾燥し、その後印刷された印刷面にセラミックス微粒子が保持されたステンレス板376を押圧して、塗料層から銅微粒子を露出させる。衛生マスク100に取付けるために、裏面に糊付け部を作成する場合は、同様に凸版印刷またはスクリーン印刷する。塗料印刷とグルー印刷を終えたら、マスク型に裁断する。抗菌部材がマスク本体そのものであれば、硬化した銅微粒子入り塗料へセラミックス微粒子を押圧するだけで済む。【選択図】 図3

Description

本発明は、抗菌部材を備える衛生マスク(以下マスクとも称す)に係り、特に大量生産可能な抗菌部材及びそれを備える衛生マスク並びにその製造方法に関する。
コロナウイルス等のパンデミックの発生に伴いマスクの需要が増大し、安価でかつ抗菌性に富むマスクが求められている。特許文献1には、殺菌効果を有するマスクを得るために、銅製の金網を埋設することが記載されている。具体的には、マスクを、使用者の口部に接する面と外部に露出する面との間が開いている袋構造とし、その間に銅の金網を挿入している。
抗菌性を有するマスクの従来例が、特許文献2に記載されている。この公報に記載のマスクでは、結合性、遠赤外線放射性、耐酸防食性及び帯電防止性を有する金属酸化物、結合性を有する樹脂系ポリマー及び抗殺菌性、ガス吸着性、ガス分解性を有する無機フィラーとからなるコーティング剤を、マスク表面にコーティングしている。抗殺菌性を有する金属酸化物は、例えば銅イオンまたは銀イオンからなる金属イオンである。
抗菌マスクの他の例が、特許文献3、4に記載されている。特許文献3に記載のマスクは、エンベロープの有無に関係なく、また、脂質やタンパク質の存在下でもマスクに付着したウイルスを不活化するために、装着用部材を有するマスク本体と、マスク本体に保持される、沃化白金、沃化パラジウム、沃化銀、沃化銅、及びチオシアン酸銅のいずれか1つを少なくとも含む微粒子とを備えて構成されている。
また、特許文献4では、従来よりも短時間で、かつエンベロープの有無にかかわらずウイルスを不活化することができる塗料を得るために、該塗料に一価の銅化合物をウイルスを不活化する有効成分として含ませている。そして、この抗ウイルス性塗料を繊維構造体に塗布および乾燥した後、マスクに形成している。
実開昭56−130741号公報 特開平3−85181号公報 国際公開第2011/040035号 特開2010−168578号公報
コロナウイルス等のパンデミック発生の際は、マスクの着用が推奨される。そのためマスクの短期的需要が増大し、マスクを安価にかつ大量に生産可能とすることが求められる。それと共に、マスクの品質、例えば抗菌性に富むことがさらに求められる。特許文献1に記載のマスクは、抗菌性を考慮したものでかつ手近にある銅金網を利用できる。
しかしながら、たとえマスクを複数回使用可能であっても、使用後には廃棄、特に安全面から焼却されるものであるから、個々のマスクにおける銅の使用量は僅かであるが、マスク市場全体で使用する銅の量が増大する。特に、頻繁なマスクの交換が求められる場所や場合に使用されると、銅を含むゆえにコストを上昇させる、または焼却設備の負荷を増大させる恐れがある。銅金網部分のみを再使用する場合には、他のマスクへ入れ替える動作またはマスクの洗濯の際に抜き取る動作が必要になり、二次感染を防止したマスクの取り扱いが必要になるとともに、それらの作業中に金網端部がマスクを突き破って使用者の肌を傷める恐れがある。
特許文献2に記載のマスクは、従来のマスクの持つ固有の性質・機能を保持し、洗濯性においても無加工布地と変わらないとされているが、菌より小さなウイルスに関しては、従来の機能以上のものが求められている。また、特許文献3に記載のマスクはウイルスをも考慮しているが、特許文献1と同様にマスク本体の間にウイルス不活化微粒子を含ませるようにしているので、マスクの構成が複雑になり、コストの増大を招く。
さらに特許文献4に記載のマスクでは、スクリーン印刷等で抗ウイルス性を有する塗料を印刷することが記載されているが、抗ウイルス性塗料が含む一価の銅化合物の抗ウイルス性を持続もしくはその効果を増大させることについては、十分には考慮されていない。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的はパンデミック発生時等に大量に使用される衛生マスクを、安価に大量に製造可能とすると共に、該マスクが抗菌性を有し、その抗菌性を増大させることにある。本発明の他の目的は、上記目的に加え、該マスクがウイルスに対して有効性を有することにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、不織布または織布から構成されるガーゼ様本体と、このガーゼ様本体の表面に印刷された銅微粒子入り塗料を備え、銅微粒子入り塗料を印刷して乾燥または硬化させた後に該印刷面にセラミックス微粒子を押圧して該印刷面表面から前記銅微粒子の少なくとも一部を露出させたことにある。そしてこの特徴において、前記印刷面に押圧するセラミックス微粒子の最大長さが30〜100μmであることが望ましい。
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、抗菌性を有する衛生マスクであって、使用者の口部が当接する当接面とこの当接面の反対側であって外部に露出する露出面を有するマスク本体と、このマスク本体の前記露出面側または当接面側の少なくとも一方に貼付される抗菌部材とを備え、前記抗菌部材の一方の面に銅微粒子入り塗料を印刷して印刷面を構成し、この印刷面を乾燥もしくは硬化した後に、セラミックス微粒子を表面に保持した板を押圧して、前記印刷面表面から前記銅微粒子の少なくとも一部を露出させることにある。
そしてこの特徴において、前記印刷面に押圧する板に保持されたセラミックス微粒子は、エンジニアリング・セラミックスの内の炭化タングステン、アルミナ、窒化ケイ素、窒化チタン、炭化ケイ素、ジルコニアの少なくとも1種を含み、該微粒子の最大長さは30〜100μmであるのが好ましく、前記印刷面の厚さは、5〜30μmであることが望ましい。
上記目的を達成する本発明のさらに他の特徴は、衛生マスクの製造方法において、不織布または織布からなる印刷シートの表面に銅微粒子入り塗料を凸版印刷またはスクリーン印刷し、前記印刷シートに形成された印刷面を乾燥または硬化させ、その後、前記印刷面にセラミックス微粒子が保持された板を押圧して前記印刷面から前記銅微粒子の少なくとも一部を露出させ、次いで前記不織布または織布からなる印刷シートをマスク型に裁断することにある。
上記目的を達成する本発明のさらに他の特徴は、衛生マスクの製造方法において、不織布または織布のいずれかをマスク型に裁断し、該裁断された不織布または織布の一方の表面に銅微粒子入り塗料をスクリーン印刷し、印刷が終了したら印刷面を乾燥し、印刷面が乾燥したら印刷された前記不織布または織布のいずれかの印刷面にセラミックス微粒子が保持された板を押圧して前記印刷面から前記銅微粒子の少なくとも一部を露出させることにある。
そしてこの特徴において、前記セラミックス微粒子が保持された板は、スパッタリングまたは溶射を用いてステンレス鋼板表面にセラミックス微粒子を付着保持させて形成されていてもよく、前記セラミックス微粒子の最大長さが30〜100μmであってもよい。また、前記印刷面の厚さは5〜30μmであることが望ましい。
本発明によれば、衛生マスクに使用する抗菌部材を、不織布または織布に銅微粒子入り塗料を印刷し、その後印刷表面にセラミックス微粒子を押圧するようにしたので、塗料に含まれる銅微粒子が空気中に露出するので、衛生マスクを、安価に大量に製造可能である。また、銅微粒子により衛生マスクが抗菌性を有し、セラミックスの押圧により、その抗菌性が増大する。さらに、該マスクは、銅の抗菌効果を利用することで、菌より小さなウイルスに対しても有効性を有する。
本発明に係る衛生マスクの一実施例の斜視図であり、(a)はマスク外面側に抗菌塗料を印刷する例であり、(b)はマスク内面側に印刷した例を示す図である。 銅の抗菌性に関する試験結果の一例を示す図である。 図1の衛生マスクに用いる抗菌部材にスクリーン印刷する様子を示す模式図である。 図1の衛生マスクを抗菌部材に凸版印刷する様子を示す概略図である。 印刷後に押圧するのに用いる、セラミックス微粒子を保持した板の一実施例の図である。 本発明に係る衛生マスクの製造方法の一実施例を示す、フローチャートである。
以下、本発明に係るマスクおよびそれを備える抗菌部材のいくつかの実施例を、図面を用いて説明する。なお、以下の記載において、「ガーゼ様」とは、医療・健康用に使用する衛生マスクの素材に一般的に使用される、不織布または織布で構成されるものを意味し、場合によっては多数の空孔を有する紙類をも含む。また、抗菌部材は、ガーゼ様のシートに抗菌処理を施したものであり、ガーゼ、包帯、白衣、フェイスマスク(衛生マスク)、ハンカチーフやバンダナ等、シート状にして使用可能な、主として細菌やウイルス感染を防止するのに有効な用材を意味する。さらにシートは、A4版やA3版等に切断された薄いフィルム状の不織布や織布のみならず、ロール状に巻き付けられた連続した織布または不織布を含む。
図1は、本発明に係る衛生マスク100の一実施例の図であり、同図(a)はマスク100を使用者が装着したときに外側に露出する露出面120に本発明に係る抗菌部材130を配置した例を、露出面120側から見た斜視図であり、同図(b)はマスク100を使用者が装着したときに内側となって装着者に当接する当接面122に、本発明に係る抗菌部材130を配置した例を、当接面122から見た斜視図である。詳細を後述するが、本実施例の抗菌部材130は、不織布または織布に銅微粒子入り塗料または銅微粒子入り印刷ペーストを印刷した銅印刷シート130である。
広げると左右対称な6角形型をしたマスク本体110は、織布または不織布を素地とするガーゼ様の素材から構成されており、その左右両端部には使用者が耳に掛ける、ゴム等を含む紐112を保持するために、紐挿入部114が形成されている。ここで紐挿入部114は、一般的にはガーゼ用素材であるマスク本体110の左右端部を折り畳み、縫い目116において縫製することにより形成される。マスク本体110の左右両端側に形成される縫い目116の間は、マスク100の前面を形成し、マスク100の装着者はこの部分から空気を吸い込む。マスク本体110のこの部分の面積を、露出側マスク面積Aと呼ぶことにする。同様に、マスク100の背面側である当接面122側において、マスク100の装着者が空気を吸い込む部分の面積を、当接面側マスク面積Aと呼ぶこととする。3次元性が強いマスク100形状の場合を除き、一般的に露出側マスク面積Aと当接面側マスク面積Aは、ほぼ同じである。
抗菌部材である銅印刷シート130をマスク100の露出面120側に配置する場合には、マスク100から露出させて周囲空気との接触を増やすようにして、抗菌効果を増大させるようにする。銅印刷シート130をマスク100の当接面122側に設ける場合には、銅印刷面が使用者の口や鼻に当接して不快感を味わわないようまたは金属アレルギを回避するために、銅印刷シート130をマスク本体110と当て布134の間に配置するのが好ましい。
本実施例の銅印刷シート130自体には、マスク本体110に取り付ける手段を有していないので、図示しない糊や両面テープを表裏両面の一部に有する当て布132を介して、マスク本体に銅印刷シート130を取り付ける。これにより、銅印刷シート130がマスク本体110に対してずれるのを防止する(露出側の場合)。または、当て布134とマスク本体110の一部に、図示しない両面テープまたは糊を設けて、銅印刷シート130がマスク本体110に対してずれないようにする(当接側の場合)。当て布132、134は、マスク本体と同様の素材であり、不織布または織布で構成される。
次に、印刷シートに印刷する抗菌材料についての試験結果の一例を、図2に示す。図2の横軸は培養時間(分)であり、縦軸は、バクテリアを含む培養地に所定量の金属を配置したときの、単位面積当たりのバクテリアの量(cfu/Ncm:コロニー形成単位)を示す図である。一般的な金属であるステンレス鋼(SUS)に比して、銀(Ag)や銅(無酸素銅)(Cu)、黄銅(Brass)は培養時間が経過すると共に減少し、本試験例では約2時間後に、銅及び黄銅で形成されているバクテリアコロニーが消滅している。銀は高価であり、マスク等に使用した場合焼却処分せざるを得ないことを鑑みると、銅または黄銅が印刷シートに印刷する抗菌剤として適していることが分かる。他の試験報告では、銅の場合に緑膿菌や大腸菌に対して2時間未満で滅菌することが示されており、金属では銅が最も抗菌作用に優れている。このような試験例を考慮して、本発明においては抗菌剤に銅微粒子を用いる。
次に具体的に、抗菌部材を製作する例を、手動で製作する場合(スクリーン印刷)と自動で製作する場合(凸版印刷)について図面で示す。なお、手動で製作する例である図3は、製作方法を分かり易くするため、全手動工程を模式的に示しているが、もちろんこの製作方法における各工程は自動化することができ、使用するスクリーン印刷機も半導体製造や商業印刷で用いるスクリーン印刷機に置き換えることができることは言うまでも無い。
図3にスクリーン印刷で抗菌部材300を製作する手順を、各工程ごとに模式斜視図で示す。図3(a)は、スクリーン印刷を開始する前の準備状態を示す図である。スクリーン印刷機340は、微小な孔が多数形成された紗を張ったスクリーン352を備え、枠体に形成された版面枠344と、これに対向し、被印刷体である印刷シート332を載置する台板342をも備える。版面枠344は軸348周りに回動可能であり、版面枠344の前端上部には把手346が取付けられている。したがって、把手346を上下に回動することにより、台板342に載置・位置決めされた印刷シート332に版面枠344を当接させたり、印刷シート332から遠ざけることが可能になる。版面枠344には、予め印刷する模様、図案を抜いて形成された銅微粒子印刷マスク354が貼付または重ね合わされている。
本実施例では、1個の版型から8個の衛生マスク形状(マスク型)の印刷物を得るようにしている。マスク型は、横長の矩形において、下側の角部を切り落とした六角形状である。衛生マスクの通気率を確保できるのであれば、各マスク型に形成した部分全面に抗菌材を塗布することも可能であるし、衛生マスクをモノトーンにするのを嫌う場合には、市松模様やメッセージ、ハート型、動物キャラクタ等の図案として抗菌材の印刷面積割合を減らすこともできる。しかし、抗菌性を加味して面積低減量は3割程度までとするのが望ましい。なお、印刷シート332は、抗菌部材300の主要材料であり、本実施例では衛生マスク用途であるので、不織布または織布から構成される。
以上のように銅微粒子印刷マスク354及び印刷シート332が準備できたら、図3(b)に移る。図3(b)は、印刷シート332に銅微粒子入り塗料358を印刷する印刷工程350を示す。版面枠344を回動してスクリーン352を印刷シート332に当接させた後、スクリーン352の上面に銅微粒子入り塗料358を供給する。銅微粒子入り塗料358には、銅微粒子が所定量含まれている。へら状のスキージ356を所定角度だけ傾け、スクリーン印刷機340の一方端、例えば回動軸側端部から、他端、例えば開放側端部までほぼ等速で移動させる。スキージ356の移動に伴い、塗料はスクリーン352に形成された孔及び銅微粒子印刷マスク354の開口部から、印刷シート332の上面へ流し込まれる。このとき印刷シート332に転写される銅微粒子入り塗料358の厚さは、平均して15μm程度であり、5〜30μmの範囲に収めることが好ましい。
印刷面が形成された印刷シート332aが得られたら、図3(c)に示す乾燥・硬化工程360に進む。スクリーン印刷機340から取り外した印刷シート332aは、印刷面を上側にして、硬化位置へ持ち込まれる。硬化位置には乾燥手段366が配置されており、印刷シート332aの印刷面に乾燥熱368を加える。銅微粒子入り塗料358は、乾燥熱368により乾燥及び/硬化する。これにより、銅微粒子入り塗料358に含まれる銅微粒子が印刷シート332aを構成する不織布または織布に確実に保持される。なお、銅微粒子入り塗料が、熱硬化性樹脂を含む印刷インク中に銅微粒子を混入したものである場合には、例えば150℃の熱風を印刷シート332aの印刷面に当てる、等の処理をする。
無垢の印刷シート332に銅微粒子入り塗料358で印刷した場合には、微視的に見ると印刷された印刷シート332aの表面近くにある銅微粒子であっても、銅微粒子は露出してはおらず、銅微粒子入り塗料358の表面張力等により、銅微粒子入り塗料358の薄い膜で覆われる。上記硬化処理では、この薄い膜を維持したまま硬化されるので、銅微粒子は表面を覆われた状態にある。本発明の銅微粒子は抗菌性を特徴とするので、膜が存在すると銅微粒子の抗菌効果が低下する。そのため、銅微粒子はできるだけ、空気中に露出するのが望ましい。同時に、銅微粒子が印刷シート332aから剥落するのを防止する必要もある。
そこで、詳細は後述するが、図3(d)に示す押圧工程370により、銅微粒子を露出させる。乾燥・硬化工程360を終えた印刷シート332aは、押圧位置に運ばれる。そこでは、表面にエンジニアリング・セラミックス微粒子372をスパッタリングまたは溶射で付着させたステンレス板376が、ローラ374の外周部に取付けられており、このローラ374を印刷シート332aの印刷面に押圧させながら、印刷シート332aの一方向に移動させる。これにより、銅微粒子入り塗料358に含まれる銅微粒子の一部が表面に露出する。
印刷シート332aに抗菌材料の印刷パターンを印刷し終えたら、図3(e)、(f)に示すグルー印刷または塗布工程380に進む。なお、印刷シート332aから製作される抗菌部材をグルー(糊)ではなく両面テープ等を用いてマスクに貼付する場合は、図3(e)〜(f)の工程は不要である
図3(e)は、図3(a)に示したのと同様の、グルー印刷のための準備工程である。スクリーン印刷機340またはそれ相当の手段を用いて、マスク本体110に貼付するグルーを、印刷された印刷シート332aの裏面に印刷する準備である。スクリーン印刷機340の台板342に、印刷された印刷シート332aを裏返しにして載置・位置決めする。スクリーン352には、グルー用マスク382が貼付または重ね合わされている。この状態で、図3(f)に示すように版面枠344を台板342側へ回動し、スクリーン352を印刷シート332aの裏面側に当接させる。図3(b)と同様に、スキージ356bを用いてグルー388をスクリーン352上から印刷シート332aの裏面側に流し込む。グルー用マスク382を配置しているので、グルー388はマスク型の周囲部と中心を含む十字型にだけ付着する。グルー388を塗布した部分は通気しないので、グルー塗布部を形成するに当たっては通気性を考慮して、できるだけ中心部の面積が減少しないようにする。
グルー388が印刷された印刷シート332bが完成したら、図3(g)に示す様に、グルー印刷面が他の印刷シート332bや部材に付着するのを防止するために、グルー388の印刷部を含めて全体に剥離フィルム386を貼付する。剥離フィルム386は透明なプラスチックフィルムで、容易に印刷シート332bから剥がすことができるものである。剥離フィルム386は透明でなくとも、半透明や白色等であってもよいし、紙製であってもよい。ただし、紙製の場合には剥離性を確保するため、表面にプラスチックや蝋等が塗布されたものが望ましい。
剥離フィルム386の貼付工程が済んだら、裁断工程390に進む。図3(h)に裁断工程を示す。本実施例の印刷シート332bでは表面に8個のマスク型が印刷されており、裏面にはこの8個のマスク型に対応したグルー部が印刷または形成されている。これらを実際のマスクに適用する大きさにカッター等の裁断手段392で裁断する。この裁断により、矩形の下側の角部が切り取られた六角形のマスク型をした抗菌部材300が、1印刷シート332b当たり8個得られる。各抗菌部材300は、以上の処理工程により、剥離シート片310、グルー388が印刷または塗布されたグルー部320および銅微粒子入り塗料が印刷された印刷シート片330を含んで、一体的に形成される。ここでグルー部320は当然印刷シート片330に印刷または塗布されている。
図4に、凸版印刷で抗菌部材を製作する凸版印刷機400の一例を示す。なおこの図4では最後の裁断工程を省いているが、グルー付けが完了したロールは、裁断機にて所定形状の抗菌部材に裁断されることは言うまでも無い。
抗菌部材300を製作するために、基材となる不織布または織布のロールを準備する。ロールは、例えば1ヤード幅や1フィート幅である。印刷シート供給ユニット410では、不織布または織布で構成される印刷シート416が印刷シート供給ドラム軸412に巻回されており、連続シートとして印刷シート416を連続的に銅微粒子入り塗料印刷ユニット420に供給する。
銅微粒子入り塗料印刷ユニット420では、樹脂凸版422が周囲部に取付けられた凸版胴418と対向して圧胴414が位置可変に配置されている。凸版胴418に取付けられた樹脂凸版422には、印刷箇所に応じて凹凸が形成されており、この凹凸はスクリーン印刷における印刷マスクと同様の作用をする(図3参照)。圧胴414は、凸版胴418と共に印刷シート416を移動可能に挟持し、適正な印刷圧力となるよう凸版胴418と共にその位置が調整されている。
凸版胴418を挟んで圧胴414とは反対側に、アニロックスローラ424が配置されている。アニロックスローラ424に銅微粒子入り塗料426を塗りつけることにより、アニロックスローラ424を回転させると、転写により樹脂凸版422に所定量ずつ銅微粒子入り塗料426が供給され、樹脂凸版422が回転して、連続的に運び込まれる印刷シート416に、銅微粒子入り塗料426を樹脂凸版422から印刷パターンに従って転写する。
銅微粒子入り塗料426が印刷された印刷シート416aは、乾燥ユニット430が備える乾燥手段432から熱風が吹き付けられ、乾燥・硬化される。硬化された印刷面を有する印刷シート416aは、張力制御手段である1対の張力付与プーリ436、438で張力を付与され、押圧ユニット480に送られる。
押圧ユニット480では、周囲にステンレス板484が巻回された押圧ローラ482が、ピンチローラ486と対向して配置されている。押圧ローラ482に巻回されるステンレス板484の表面にはスパッタリングでセラミックスの微粒子膜が形成されている。ピンチローラ486と押圧ローラ482との位置は調整可能であり、それらの位置を調整することで乾燥・硬化した印刷面を有する印刷シート416aには適正な垂直応力(押圧力)が付与される。
押圧ローラ482が印刷シート416aの表面(印刷面)を印刷シート416aに対して相対的に移動することにより、印刷シート416aの表面はセラミックスの微粒子で引っかかれ、銅微粒子入り塗料に含まれる銅微粒子の一部が露出する。セラミックス粒子で表面を傷つけられた印刷シート416aは、張力制御手段である1対の張力付与プーリ488、490で張力を付与され、所定張力状態でグルー印刷ユニット440へ移動する。
グルー印刷ユニット440は、銅微粒子入り塗料印刷ユニット420とほぼ同様の構成であり、圧胴442と凸版胴446とが対向して配置されて、印刷シート416aを移動可能に挟持している。圧胴442と凸版胴446は、その位置が可変であり、印刷シート416aに適切な印刷圧力を与えるよう位置調整されている。凸版胴446には、グルー印刷位置に応じた凹凸が形成された樹脂凸版448が取付けられている。
凸版胴446を挟んで圧胴442とは反対側にアニロックスローラ450が配置されており、アニロックスローラ450に近接してグルー452が用意されている。アニロックスローラ450にグルー452を塗りつけ、塗りつけられたグルーを樹脂凸版448に転写することにより、樹脂凸版448が回転すると、送り込まれた印刷シート416aの銅微粒子入り塗料印刷面とは反対側の裏面側に、樹脂凸版448に形成されたパターンに応じてグルー452が適正厚さに印刷または塗布される。
銅微粒子入り塗料426とグルー452がそれぞれ反対面に印刷された印刷シート416bは、完成品巻き取りユニット470へ送られる。完成品巻き取りユニット470へ送る途中において、印刷シート416bは剥離フィルム貼付ユニット460から供給される剥離フィルム464と一体化される。すなわち、剥離フィルム貼付ユニット460の剥離フィルム供給ドラム軸462には、剥離フィルム464が巻回されており、圧胴466とそれに対向して配置されたニッピングローラ468とで形成される隙間に供給される。この隙間には両面に銅微粒子入り塗料426とグルー452が印刷された印刷シート416bも同時に供給され、剥離フィルム464はグルー452の印刷面に当接するよう配置される。これにより、印刷シート416bと剥離フィルム464は一体化され、抗菌部材シート476として、抗菌部材完成品巻き取りユニットのドラム軸472に巻き取られる。その途中で、ローラ474を経ることで、巻き取り位置を調整する。ここで剥離フィルム464は一般的に透明な樹脂フィルムであり、剥離性に富むとともに、抗菌部材シート476を多層に巻き取りドラムに巻き付けた際に、各層間での接着を防止する。上述したように、完成品の抗菌部材シート476のドラムは、大型カッターを備える裁断設備(図示せず)へ移され、本実施例の場合には六角形の防菌部材(図3(h)参照)に裁断される。このようにして、大量の抗菌部材300を高速で廉価に製作することが可能になる。
次に本発明の特徴的構成である、銅微粒子入り塗料を印刷した印刷シート332における銅微粒子の露出について、図5を用いて説明する。印刷方法がスクリーン印刷であれ、凸版印刷であれ、印刷シート332とセラミックス微粒子との関係は、同じ図5で模式的に表すことができる。
上述したように、不織布または織布からなる印刷シート332の一方の表面である印刷面には、スクリーン印刷や凸版印刷等の印刷方法により、銅微粒子入り塗料358が塗布または印刷されている。銅微粒子入り塗料358は、銅微粒子502を印刷インク504中に混合したもので、熱硬化性を有する材料である。本実施例では、抗菌効果を得るために、最大長さd(μm)の銅微粒子502が印刷インク504に混合されている。dの値は、約3〜10μmであり、5μm程度が好ましい。銅微粒子入り塗料358の印刷厚さt?(μm)は、5〜30μmであり、15μm程度を目標値として設定する。乾燥・硬化処理を終えた状態を、図5(a)は示している。銅微粒子502を大量に含む銅微粒子入り塗料358が、熱乾燥・硬化処理により、印刷シート332の上面に流動することなく確実に保持されている。銅微粒子502は、銅微粒子入り塗料358内でほぼ均一に分布している。したがって印刷シート332の印刷面の表面近くにある銅微粒子502も、銅微粒子入り塗料358の内部にある銅微粒子502と同様に、他の銅微粒子502と共に印刷インク504と接触しており、印刷終了時には印刷インク504の表面張力等により、露出する面を印刷インク504で覆われている。そのため、金属が露出している場合に比べて抗菌性能の低下が予想される。この抗菌性能の低下を抑制するために、印刷面の最表面側にある銅微粒子502を覆う印刷インク504の膜のみを破壊し、銅微粒子502を印刷シート332に保持させる処理を実行する。
図5(b)に、印刷インク504の膜を破壊する膜破壊処理を示す。薄いステンレス板376にセラミックス微粒子508を所定厚さt(μm)だけ溶射やスパッタリング処理する。tは、例えば30〜100μm程度が好ましく、30〜50μm程度がより好ましい。本実施例では、目標値として30μmとしている。使用するエンジニアリング・セラミックス微粒子508の材料は、炭化タングステン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナ、窒化チタン、ジルコニア等のエンジニアリング・セラミックスの中でも高硬度を有する材料を少なくとも1種含むものであって、最大長さ(大きさ、径:球形の場合は径、そうで無い場合は最大部分の長さ)がL(μm)である。Lの大きさは、形成するセラミックス微粒子508の層厚さにもよるが、30〜100μm程度である。
ステンレス板376からセラミックス微粒子508が脱落するのを防止すると共に、印刷面からステンレス板376が剥がれやすくなるように、離型剤506をセラミックス微粒子508間に含むようにしてもよい。ただし、以下に記載の、ステンレス板376を印刷面に押し付ける工程で、セラミックス微粒子508の脱落を許容するのであれば、離型剤506は不要である。
このように形成したステンレス板376を、銅微粒子502を含む銅微粒子入り塗料358表面に、矢印で示すように押し付けることにより、塗料表面にある印刷インク504の膜が破壊される。このとき、過度な加重が印刷シート332の印刷面に加わると、銅微粒子502も撤去される恐れがあるので、事前にステンレス板376の押圧力と印刷インク504の膜破壊の関係を求めておき、その結果に基づき押圧力を調整する。なお、本実施例では押圧する板をステンレス板としたが、板の種類はステンレス板に限らず鋼板や銅板等であってもよい。また、平板を押し付ける例を示しているが、処理を容易にするためには、平板に形成した後、ロールしてローラに巻き付ける構造とするのが便利である。
ステンレス板376を印刷シート332に押圧後に、ステンレス板376を印刷面から引き剥がした状態を図5(C)に示す。セラミックス微粒子508を含むステンレス板376が取り去られると、印刷シート332の印刷面はセラミックス微粒子508により押圧及び引き掻かれ、最表面及びその近傍では銅微粒子502の表面にわずかに残っていた印刷インク504の膜が除去される。これにより銅微粒子が環境である空気中に露出する割合が増加し、抗菌部材として印刷シート332を使用したときの抗菌効果の低減が抑制される。
図6に、上記抗菌部材300及びそれを用いた衛生マスク100の、製作方法の一実施例のフローチャートを示す。ステップS610において、準備段階として、不織布または織布からなるシートを印刷シート130、332、416(以下代表して130)として印刷機340、400に設定する。印刷シート130は枚葉式のものでもロール状のものでもよいが、枚葉式の場合にはスクリーン印刷が適しており、ロール状の場合にはスクリーン印刷と凸版印刷の双方が適している。次にステップS620において、印刷シート130に印刷する図案やメッセージを抜いた銅微粒子印刷マスク354を作成する。銅微粒子印刷マスク354の作成では、抗菌効果が得られる印刷面積を確保する。または、凸版印刷の場合には、同様の凸版を作成する。
次にステップS630において、印刷シート130の所望位置に所望デザインで印刷を開始する。印刷に使用する塗料は、銅微粒子を含む印刷インクからなる塗料である。印刷インクは乾燥後の収縮量が他の塗料に比して小さいので、マスク素材としての不織布または織布に印刷しても剥離や脱落が生じにくい。印刷を終えた印刷シート130の印刷面に熱風等を当てて印刷面を加熱・乾燥する。乾燥・硬化して印刷シート130に銅微粒子入り塗料358が確実に保持されたら、ステップS640において、表面にセラミックス微粒子層が形成された板(ステンレス板)を印刷シート130の印刷面に押圧し、印刷シート130の印刷面に微小傷を大量に形成する。これにより、印刷面が有する塗料に含まれる銅微粒子を、銅微粒子入り塗料358の基剤である印刷インク504から露出させる。
印刷シートからは、裏面に糊付け部が形成されていない抗菌部材と、裏面に糊付け部が形成されている抗菌部材を作成することができる。裏面に糊付けされていない抗菌部材は、スカーフの代わりに用いる場合や、袋状に形成されたマスク内に挿入する場合に適している。一方、市販の衛生マスクを利用する場合には、抗菌部材を市販マスクに貼付して使用するので、裏面に糊付けが必要である。もしくは、両面テープで貼付することもできる。
そこで、ステップS650において、抗菌部材の裏面に糊付けが必要か否かを判断する。元々糊付け部を必要としないスカーフ等や両面テープを使用する場合には、ステップS700に進む。市販のマスク等に貼付して使用するため、糊付け部が必要な場合には、ステップS660に進む。
ステップS660では、印刷に用いたのと同じまたは同様の印刷機で、印刷シート130の裏面に糊付け部を形成する。刷毛塗り等で厚く糊付け部を形成することもできるが、本実施例では印刷と同様の手法を用いることで、製作装置を簡略化すると共に、高品質に糊付け部を構成できる。また、自動化が可能なので、作業効率を向上することもできる。裏面に糊付けするので、印刷シートを反転するが、凸版印刷等の場合には、糊付け印刷部を、印刷シート130に関して銅微粒子入り塗料印刷部の反対側に配置することで、印刷シート130を反転させたのと同一の効果が得られる。
ステップS670に進み、糊付けする部分が抜かれたグルー印刷マスクを作成する。銅微粒子入り塗料印刷と同様に、凸版の場合は糊付け部の凹凸が形成された凸版を作成する。凸版または印刷用スクリーンが完成したら、ステップS680で印刷シート130の裏面にグルーを印刷する。グルーが印刷された印刷シート130のグルー印刷面は他のものに付着しやすいので、ステップS690でグルー印刷面に剥離フィルム464を貼付する。剥離フィルム464は一般的には透明または半透明な樹脂フィルムであり、印刷シート130から容易に剥離する性質を有する。
表面に銅微粒子入り塗料が、裏面にグルーが印刷された印刷シート130のロールや積層されたシートが作成されたら、裁断機で印刷シート130を所望の形状に裁断する。本例ではマスク型が必要であるから、マスク型に裁断し(ステップS700)、市販マスクに対応した抗菌部材を得る。
以上説明したように、本発明の実施例によれば、銅微粒子を印刷インクに混合した銅微粒子入り塗料をマスク素材に印刷しているので、銅が持つ抗菌性を高度に利用できると共に容易に原材料を確保できる。また、銅微粒子入り塗料が含む印刷インクの膜面から銅微粒子を露出させるようにしたので、銅微粒子が直接空気に触れる割合が増加し、銅微粒子を塗料内に埋没させた場合に比べて抗菌性が向上する。
さらに、抗菌部材を印刷で製作するので、大量生産が可能になると共に生産の高速化を図ることができる。また、印刷面の厚さが5〜30μm程度であるから、抗菌性を有する銅微粒子の使用量を極度に低減できる。マスクに抗菌部材を使用した場合、焼却処分せざるを得ないが、焼却される銅の量を従来に比べて格段に低減でき、焼却炉へのダメージも低減できる。
なお、上記実施例では、抗菌部材を衛生マスクとは別体として作成しているが、図3に示すような方法等を用いて市販の衛生マスクに銅微粒子入り塗料を直接スクリーン印刷し、その後セラミックス微粒子を押圧するようにして、銅微粒子を空気中に露出させるようにしてもよい。この場合、グルー印刷は不要となり、さらにコストの低減が可能になる。市販マスクに直接印刷する場合は、特に三次元型マスクであれば、左右方向の真ん中で折った形状で流通しているので、折られたままの左面、右面という風に2回印刷することで、上記抗菌部材と同様の効果を有する衛生マスクが得られる。2次元マスクでは、開いた形状で1回だけ印刷してもよいし、折り畳んで左、右別々に2回印刷するようにしてもよい。
また、本発明の抗菌部材は、種々の形状に対応可能なので、病院等の医療施設で用いる各種医療用被服類や個人で使用する被服類、例えば帽子や手袋、靴下、ガウン、肌着等にも適用できる。肌着を除いて、それらに適用する場合は、印刷面を内側にするのが美観的にも抗菌の機能的にも好適である。
100…(衛生)マスク、110…マスク本体、112…(掛け)紐、114…紐挿入部、116…縫い目、120…露出面、122…当接面、130…銅印刷シート(抗菌部材)、132…当て布、134…(当接側)当て布、300…抗菌部材、310…剥離シート片、320…グルー部、330…印刷シート片、332、332a、332b…印刷シート、334…グルー印刷部、336…グルー非印刷部、340…スクリーン印刷機、342…台板、344…版面枠、346…把手、348…軸、350…印刷工程、352…スクリーン、354…銅微粒子印刷マスク、356、356b…スキージ、358…銅微粒子入り塗料またはペースト、360…乾燥・硬化工程、366…乾燥手段、368…乾燥熱、370…押圧工程、372…セラミックス微粒子、374…ローラ、376…ステンレス板、380…グルー印刷または塗布工程、382…グルー用マスク、386…剥離フィルム、388…グルー、390…裁断工程、392…裁断手段(裁断機)、400…凸版印刷機、410…印刷シート供給ユニット、412…(印刷シート供給)ドラム軸、414…圧胴、416、416a、416b…印刷シート、418…凸版胴、420…銅微粒子入り塗料印刷ユニット、422…樹脂凸版、424…アニロックスローラ、426…銅微粒子入り塗料、430…乾燥ユニット、432…乾燥手段、436、438…張力制御手段(張力付与プーリ)、440…グルー印刷ユニット、442…圧胴、446…凸版胴、448…樹脂凸版、450…アニロックスローラ、452…グルー(合成糊)、460…剥離フィルム貼付ユニット、462…(剥離フィルム供給)ドラム軸、464…剥離フィルム、466…圧胴、468…ニッピングローラ、470…抗菌部材(完成品)巻取りユニット、472…(抗菌部材巻取り)ドラム軸、474…ローラ、476…抗菌部材シート、480…押圧ユニット、482…押圧ローラ、484…ステンレス板、486…ピンチローラ、488、490…張力制御手段(張力付与プーリ)、502…銅微粒子、504…印刷インク、506…離型剤、508…セラミックス微粒子、512…露出した銅微粒子、A…露出側マスク面積、A…当接面側マスク面積、d…銅微粒子径、L…セラミックス微粒子長、t…印刷厚さ、t…セラミックス・スパッタ層厚さ

Claims (6)

  1. 衛生マスクの製造方法において、不織布または織布からなる印刷シートの表面に銅微粒子入り塗料を凸版印刷またはスクリーン印刷し、前記印刷シートに形成された印刷面を乾燥または硬化させ、その後、前記印刷面にセラミックス微粒子が保持された板を押圧することにより前記セラミックス微粒子で前記印刷面に傷を形成することで前記印刷面から前記銅微粒子の少なくとも一部を露出させ、次いで前記不織布または織布からなる印刷シートを裁断する工程を備えることを特徴とする衛生マスクの製造方法。
  2. 衛生マスクの製造方法において、不織布または織布のいずれかを裁断し、該裁断された不織布または織布の一方の表面に銅微粒子入り塗料をスクリーン印刷し、印刷が終了したら印刷面を乾燥または硬化し、印刷面が乾燥または硬化したら印刷された前記不織布または織布のいずれかの印刷面にセラミックス微粒子が保持された板を押圧することにより前記セラミックス微粒子で前記印刷面に傷を形成することで前記印刷面から前記銅微粒子の少なくとも一部を露出させた印刷シートを製造する工程を備えることを特徴とする衛生マスクの製造方法。
  3. 前記セラミックス微粒子が保持された板は、スパッタリングまたは溶射を用いてステンレス鋼板表面にセラミックス微粒子を付着保持させて形成されていることを特徴とする請求項またはに記載の衛生マスクの製造方法。
  4. 前記セラミックス微粒子の最大長さが30〜100μmであることを特徴とする請求項ないしのいずれか1項に記載の衛生マスクの製造方法。
  5. 前記印刷シートは、前記衛生マスクの本体とは別体であり、前記衛生マスクの本体に前記印刷シートを配置して前記衛生マスクを製造する工程を更に含む請求項1ないし4のいずれか1項に記載の衛生マスクの製造方法。
  6. 前記印刷シートは、前記衛生マスクの本体となる部材である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の衛生マスクの製造方法。
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