JP6890722B2 - エレベータ調速機及びエレベータ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、昇降体の下降速度が非常止め作動速度に達すると、非常止め装置を作動させ、昇降体を非常停止させるエレベータ調速機、及びそれを用いたエレベータ装置に関するものである。
従来の機械室レスエレベータでは、非常止め装置が作動した状態から、かごを上昇させることにより、調速機が通常状態に自動復帰する。このような機能を持たせるため、従来の調速機では、爪をフライウェイトと一体化した構造(例えば、特許文献1参照)、又はフライウェイトが爪を押し広げる構造(例えば、特許文献2参照)が採用されている。
特開2001−106454号公報 特開2010−228879号公報
従来のエレベータ装置の試験方法には、巻上機ブレーキを作動させない状態で、非常止め装置の健全性を確認する試験方法がある。この試験方法では、巻上機ブレーキを作動させない状態で、かごの下降速度を非常止め作動速度まで上昇させる。そして、非常止め装置が実際に作動し、かごを停止させることができるかどうかを確認する。
上記の試験方法では、かごが停止した際に、主ロープを介してかごに接続されている釣合おもりが、慣性力により跳ね上がることがある。その場合、釣合おもりは、跳ね上がった後に自由落下する。そして、主ロープが伸びきった段階で、上向きの力がかごに作用する。
これにより、かごが僅かに上昇し、かごガイドレールに対する非常止め装置の把持力が解除される。また、上記のような従来の調速機は、かごが上昇したことにより通常状態に自動復帰する。このため、かごは再び下降し始め、下降速度が再び非常止め作動速度に達すると、非常止め装置が作動する。このような動作が繰り返されると、非常止め装置が正常であるかどうかを確認することが難しい。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、非常止め装置を作動させた後に、エレベータ調速機が不要に通常状態に復帰することを抑制することができるエレベータ調速機、及びそれを用いたエレベータ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ調速機は、枠体、主軸を中心として回転可能に枠体に設けられており、昇降体の上昇に伴って第1の方向へ回転するとともに、昇降体の下降に伴って第2の方向へ回転するガバナシーブ、設定角度範囲内で主軸を中心として回転可能に枠体に設けられているラチェット、ガバナシーブに設けられており、昇降体の下降速度が非常止め作動速度に達すると、ラチェットに食い込むことにより、ラチェットを通常位置から作動位置に回転させる爪、枠体に設けられており、かつ連結ピンを介してラチェットに連結されており、ラチェットが通常位置から作動位置に回転することにより、ガバナシーブとの間にガバナロープを挟み込んでガバナシーブの回転を停止させるロープキャッチ機構、及びガバナシーブがロープキャッチ機構により停止した状態から第1の方向へ回転したときに、爪がラチェットに食い込んだ状態を保持する爪保持機構を備え、ラチェットには、連結ピンが挿入されている連結ピン孔が設けられており、連結ピン孔は、ガバナシーブがロープキャッチ機構により停止した状態から第1の方向へ回転したときに、連結ピンを逃がしつつ第1の方向へのラチェットの回転を許容する円弧状の長孔であり、爪保持機構による爪の保持状態は、ラチェットが停止した状態でガバナシーブを第1の方向へ回転させることにより解除される。
この発明のエレベータ調速機及びエレベータ装置によれば、非常止め装置を作動させた後に、エレベータ調速機が不要に通常状態に復帰することを抑制することができる。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。 図1のエレベータ調速機の要部を拡大して示す正面図である。 図2の爪がラチェットに食い込んだ状態を示す正面図である。 図3のラチェットが第2の方向へ回転している途中の状態を示す正面図である。 図4のラチェットが作動位置まで回転した状態を示す正面図である。 図5のガバナシーブが第1の方向へ回転した状態を示す正面図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータ調速機の要部を拡大して示す正面図である。 実施の形態2のラッチ機構を示す正面図である。 図8のラッチ機構による爪のロック状態を示す正面図である。 図7の爪がラチェットに食い込んだ状態を示す正面図である。 図10のラチェットが作動位置まで回転した状態を示す正面図である。 図11のガバナシーブが第1の方向へ回転した状態を示す正面図である。 実施の形態2のラッチ機構の変形例を示す正面図である。 図13のラッチ機構による爪のロック状態を示す正面図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図であり、機械室レスエレベータを示している。図1において、昇降路1内の上部には、巻上機2が設置されている。巻上機2は、駆動シーブ3、巻上機モータ(図示せず)、及び巻上機ブレーキ4を有している。
巻上機モータは、駆動シーブ3を回転させる。巻上機ブレーキ4は、駆動シーブ3の静止状態を保持、又は駆動シーブ3の回転を制動する。
駆動シーブ3には、懸架体5が巻き掛けられている。懸架体5としては、複数本のロープ又は複数本のベルトが用いられている。
第1の昇降体であるかご6は、駆動シーブ3の一側で懸架体5により昇降路1内に吊り下げられている。第2の昇降体である釣合おもり7は、駆動シーブ3の他側で懸架体5により昇降路1内に吊り下げられている。かご6及び釣合おもり7は、駆動シーブ3を回転させることにより、昇降路1内を昇降する。
昇降路1内には、一対のかごガイドレール8と、一対の釣合おもりガイドレール9とが設置されている。図1では、片側のかごガイドレール8及び片側の釣合おもりガイドレール9のみを示している。
一対のかごガイドレール8は、かご6の昇降を案内する。一対の釣合おもりガイドレール9は、釣合おもり7の昇降を案内する。
かご6の下部には、非常止め装置10が搭載されている。非常止め装置10は、一対のかごガイドレール8を把持してかご6を非常停止させる。非常止め装置10には、作動レバー11が設けられている。非常止め装置10は、非常止め装置10に対して作動レバー11が引き上げられることにより作動する。
昇降路1内の上部には、エレベータ調速機12が設けられている。エレベータ調速機12は、かご6の過大速度での走行の有無を監視する。また、エレベータ調速機12は、ガバナシーブ13を有している。
ガバナシーブ13には、ガバナロープ14が巻き掛けられている。ガバナロープ14は、昇降路1内に環状に敷設され、作動レバー11に接続されている。
昇降路1の下部には、張り車15が設置されている。張り車15には、ガバナロープ14の下端部が巻き掛けられている。かご6が昇降すると、ガバナロープ14が循環移動し、かご6の走行速度に応じた回転速度でガバナシーブ13が回転する。
エレベータ調速機12では、かご6の走行速度が過大速度に達したことが機械的に検出される。エレベータ調速機12が検出する過大速度には、第1の過大速度Vosと、第2の過大速度Vtrとが含まれている。第1の過大速度Vosは、定格速度Vrよりも高く設定されている。第2の過大速度Vtrは、第1の過大速度よりも高く設定されている。
かご6の走行速度が第1の過大速度Vosに達すると、エレベータ調速機12により巻上機2への給電が遮断され、巻上機ブレーキ4が作動する。これにより、駆動シーブ3の回転が制動され、かご6が急停止する。
かご6の下降速度が第2の過大速度Vtrに達すると、エレベータ調速機12によりガバナロープ14の循環が停止される。これにより、作動レバー11が操作されて非常止め装置10が作動し、かご6が非常停止する。即ち、第2の過大速度Vtrは、非常止め作動速度である。
図2は、図1のエレベータ調速機12の要部を拡大して示す正面図であり、エレベータ調速機12の通常状態を示している。エレベータ調速機12は、ガバナシーブ13に加えて、枠体21、ラチェット22、第1のフライウェイト23、第2のフライウェイト24、検出スイッチ25、爪26、ストッパピン27、ロープキャッチ機構28、及びラチェット戻しばね29を有している。
ガバナシーブ13は、枠体21に設けられている。また、ガバナシーブ13は、水平な主軸13aを中心として回転可能である。また、ガバナシーブ13は、かご6の上昇に伴って、第1の方向d1、即ち図2の時計方向へ回転する。また、ガバナシーブ13は、かご6の下降に伴って、第2の方向d2、即ち図2の反時計方向へ回転する。
ラチェット22は、枠体21に設けられている。また、ラチェット22は、設定角度範囲内で主軸13aを中心として回転可能である。
第1及び第2のフライウェイト23,24は、ガバナシーブ13に設けられている。また、第1及び第2のフライウェイト23,24は、主軸13aを中心として対称に配置されている。
また、各フライウェイト23,24は、主軸13aと平行な回転軸を中心としてガバナシーブ13に対して回転可能である。各フライウェイト23,24の回転角度は、ガバナシーブ13の回転速度に応じて変化する。
検出スイッチ25は、枠体21に設けられている。かご6の走行速度が第1の過大速度Vosに達すると、第1及び第2のフライウェイト23,24のいずれか一方により、検出スイッチ25が操作される。これにより、巻上機2への給電が遮断される。
爪26は、第1のフライウェイト23の回転軸を中心として回転可能にガバナシーブ13に設けられている。通常状態では、爪26は、爪戻しばね(図示せず)により、ラチェット22から離れた位置に保持されている。
かご6の下降速度が第2の過大速度Vtrに達すると、爪26は、第1のフライウェイト23により押され、爪戻しばねに抗して回転し、ラチェット22の外周の歯に食い込む。この状態で、爪26は、ラチェット22を通常位置から作動位置に回転させる。
ラチェット22には、ストッパピン孔22aが設けられている。ストッパピン孔22aは、主軸13aを中心とする円弧状の長孔である。
枠体21には、ストッパピン27が固定されている。ストッパピン27は、ストッパピン孔22aに挿入されている。これにより、ストッパピン27は、枠体21に対するラチェット22の回転角度を規制している。
ラチェット22が通常位置に位置するとき、ストッパピン27は、ストッパピン孔22aの第2の方向d2の端部に位置している。
ロープキャッチ機構28は、枠体21に設けられている。また、ロープキャッチ機構28は、アーム31、シュー32、引張棒33、ボルト34、ばね受け35、一対のナット36、及び押しばね37を有している。
アーム31は、主軸13aに平行な回転軸を中心として回転可能に枠体21に設けられている。シュー32は、主軸13aに平行な回転軸を中心として回転可能にアーム31に設けられている。また、シュー32は、ガバナシーブ13の外周面に対向している。
ボルト34の軸方向の第1の端部は、アーム31を貫通して引張棒33の基端部に連結されている。引張棒33の先端部は、連結ピン38を介してラチェット22に連結されている。
ボルト34の軸方向の第2の端部は、ばね受け35を貫通している。ナット36は、ボルト34の第2の端部に取り付けられており、ばね受け35のボルト34からの抜けを阻止している。
押しばね37は、アーム31とばね受け35との間に設けられている。押しばね37としては、例えばコイルばねが用いられている。ボルト34は、押しばね37を貫通している。
ロープキャッチ機構28は、ラチェット22が通常位置から作動位置に回転することにより、シュー32とガバナシーブ13との間にガバナロープ14を挟み込む。ラチェット22が回転し、ストッパピン27がストッパピン孔22aの第1の方向d1の端部に接すると、ラチェット22の回転は停止し、爪26を介してガバナシーブ13の回転を停止させる。
ラチェット22には、連結ピン孔22bが設けられている。連結ピン孔22bは、主軸13aを中心とする円弧状の長孔である。また、連結ピン孔22bは、ストッパピン孔22aに対して、ラチェット22の周方向の異なる位置に配置されている。この例では、連結ピン孔22bは、主軸13aを挟んでストッパピン孔22aとは反対側に配置されている。
連結ピン38は、連結ピン孔22bに挿入されている。ラチェット22が通常位置に位置するとき、連結ピン38は、連結ピン孔22bの第2の方向d2の端部に位置している。
連結ピン孔22bは、ガバナシーブ13がロープキャッチ機構28の作動により停止した状態から第1の方向d1へ回転したときに、連結ピン38を逃がしつつ第1の方向へのラチェット22の回転を許容する。
ラチェット戻しばね29は、枠体21とラチェット22との間に設けられている。また、ラチェット戻しばね29は、第1の方向d1へ回転する力をラチェット22に与える。これにより、ラチェット戻しばね29は、ラチェット22を通常位置に保持する。
また、ラチェット戻しばね29は、ガバナシーブ13がロープキャッチ機構28の作動により停止した状態から第1の方向d1へ回転したときに、爪26がラチェット22に食い込んだ状態を保持する。即ち、実施の形態1のラチェット戻しばね29は、爪保持機構を兼ねている。
次に、動作について説明する。かご6の下降速度が第2の過大速度Vtrに達すると、遠心力により外側へ広がった第1のフライウェイト23により押されて、爪26が回転する。そして、図3に示すように、爪26がラチェット22の歯に食い込む。なお、図3〜6では、ラチェット戻しばね29の図示を省略している。
図3の状態から、ガバナシーブ13が第2の方向d2へさらに回転すると、ガバナシーブ13の回転が爪26を介してラチェット22に伝達される。これにより、ラチェット22は、ラチェット戻しばね29に抗して、第2の方向d2へ回転する。
図4は、図3のラチェット22が第2の方向d2へ回転している途中の状態を示す正面図である。図4の状態では、連結ピン38は、連結ピン孔22b内を相対的に移動している。このため、ロープキャッチ機構28は作動しておらず、ガバナロープ14はシュー32により把持されていない。
この後、連結ピン38は、連結ピン孔22bの第1の方向d1の端部に達する。この状態で、ラチェット22が第2の方向d2へさらに回転すると、引張棒33を介してアーム31がガバナシーブ13側へ引っ張られる。
これにより、図5に示すように、シュー32がガバナシーブ13側へ移動し、ガバナロープ14が把持される。即ち、図5は、エレベータ調速機12の作動状態を示している。このとき、押しばね37のばね力は、シュー32の押付力となっている。また、ラチェット22は作動位置に位置している。
また、ラチェット22が作動位置に位置しているとき、ストッパピン27は、ストッパピン孔22aの第1の方向d1の端部に位置している。これにより、作動位置から第2の方向d2へのラチェット22の回転が阻止される。
ガバナロープ14が把持された状態でかご6が下降すると、非常止め装置10に対して作動レバー11が引き上げられ、非常止め装置10が作動する。これにより、かご6が非常停止する。
ここで、巻上機ブレーキ4を作動させない状態で非常止め装置10を作動させる試験を行った場合、かご6が非常停止した際に、慣性力により釣合おもり7が跳ね上がることがある。その場合、釣合おもり7は、跳ね上がった後に自由落下する。そして、懸架体5が伸びきった段階で、上向きの力がかご6に作用する。
これにより、かご6が僅かに上昇し、ガバナシーブ13が第1の方向へ僅かに回転する。また、かごガイドレール8に対する非常止め装置10の把持力が解除される。
図6は、図5のガバナシーブ13が第1の方向d1へ僅かに回転した状態を示す正面図である。図5の状態から、ガバナシーブ13が第1の方向d1へ回転すると、引張棒33を引き込む力が解除され、引張棒33が初期位置に戻り、ガバナロープ14の把持状態が解除される。
また、ガバナシーブ13が第1の方向d1へ回転すると、爪26は、ラチェット22の歯から離れようとする。しかし、ラチェット22には、ラチェット戻しばね29により、第1の方向d1へ回転させる力が加えられている。このため、ラチェット22は、ガバナシーブ13に追従して第1の方向d1へ回転する。これにより、爪26がラチェット22に食い込んだ状態が保持される。
従って、図6の状態から、かご6が再度下降して、ガバナシーブ13が第2の方向d2へ回転すると、かご6の速度が第2の過大速度Vtrに達することを待たずに、ガバナロープ14がシュー32により即座に把持される。
これにより、非常止め装置10がかごガイドレール8を再度把持する。このときのかご6の停止に要するエネルギーは小さいため、釣合おもり7が再度跳ね上がることはない。このため、非常止め装置10が正常であることを、より確実に確認することができる。
また、図5の状態から、かご6を上昇させ、ラチェット22が作動位置から通常位置まで戻ると、ラチェット22は停止し、ガバナシーブ13のみが第1の方向d1へ回転する。このため、爪26がラチェット22に食い込んだ状態が解除され、エレベータ調速機12が図2の状態に戻る。
即ち、ラチェット戻しばね29による爪26の保持状態は、ラチェット22が停止した状態で、ガバナシーブ13を第1の方向d1へ回転させることにより解除される。
このようなエレベータ調速機12によれば、非常止め装置10を作動させた後に、エレベータ調速機12が不要に通常状態に復帰することを抑制することができる。
また、かご6を上昇させることにより、エレベータ調速機12を容易に通常状態に戻すことができる。
また、ラチェット戻しばね29が爪保持機構を兼ねているため、部品点数の増加を抑制し、構成を簡単にすることができる。
実施の形態2.
次に、図7は、この発明の実施の形態2によるエレベータ調速機12の要部を拡大して示す正面図であり、エレベータ調速機12の通常状態を示している。実施の形態2では、ラチェット22が通常位置に位置するとき、連結ピン38が、連結ピン孔22bの第1の方向d1の端部に位置している。
また、ラチェット22が通常位置に位置するとき、ストッパピン27は、ストッパピン孔22aの中間部に位置している。
枠体21とラチェット22との間には、ラチェット戻しばね39が設けられている。ラチェット戻しばね39は、第2の方向d2へ回転する力をラチェット22に与える。これにより、ラチェット戻しばね39は、ラチェット22を通常位置に保持する。
図7では省略したが、ガバナシーブ13と爪26との間には、図8に示すように、爪保持機構としてのラッチ機構41が設けられている。ラッチ機構41は、爪26がラチェット22に食い込む位置まで回転すると、図9に示すように、爪26を機械的に保持する。
ラッチ機構41は、爪側ラッチ部42とシーブ側ラッチ部43とを有している。爪側ラッチ部42は、爪26に設けられている。シーブ側ラッチ部43は、ガバナシーブ13に設けられている。爪側ラッチ部42がシーブ側ラッチ部43に重なることにより、爪側ラッチ部42とシーブ側ラッチ部43とが連結される。
爪側ラッチ部42とシーブ側ラッチ部43とが連結された状態では、ラチェット22は、第1の方向d1へもガバナシーブ13と一体に回転する。但し、ラチェット22は、連結ピン孔22bの第2の方向d2の端部に連結ピン38が位置する状態までしか、第1の方向d1へは回転できない。
このため、連結ピン孔22bの第2の方向d2の端部に連結ピン38が位置する状態から、ガバナシーブ13を第1の方向d1へ回転させると、ラチェット22は停止したまま、ガバナシーブ13のみが回転することになる。
このとき、爪26の先端が。爪側ラッチ部42とシーブ側ラッチ部43との連結力よりも大きな力で、ラチェット22の歯により外側へ押される。これにより、ラッチ機構41による爪26の保持状態が解除され、爪26が図9の時計方向へ回転する。他の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、動作について説明する。かご6の下降速度が第2の過大速度Vtrに達すると、遠心力により外側へ広がった第1のフライウェイト23により押されて、爪26が回転する。そして、図10に示すように、爪26がラチェット22の歯に食い込む。このとき、爪26の回転は、ラッチ機構41によりロックされる。なお、図10〜12では、ラチェット戻しばね39及びラッチ機構41の図示を省略している。
図10の状態から、ガバナシーブ13が第2の方向d2へさらに回転すると、ガバナシーブ13の回転が爪26を介してラチェット22に伝達される。そして、ラチェット22が第2の方向d2へ回転し、引張棒33を介してアーム31がガバナシーブ13側へ引っ張られる。
これにより、図11に示すように、シュー32がガバナシーブ13側へ移動し、ガバナロープ14が把持される。即ち、図11は、エレベータ調速機12の作動状態を示している。このとき、押しばね37のばね力は、シュー32の押付力となっている。また、ラチェット22は作動位置に位置している。
また、ラチェット22が作動位置に位置しているとき、ストッパピン27は、ストッパピン孔22aの第1の方向d1の端部に位置している。これにより、作動位置から第2の方向d2へのラチェット22の回転が阻止される。
ガバナロープ14が把持された状態でかご6が下降すると、非常止め装置10に対して作動レバー11が引き上げられ、非常止め装置10が作動する。これにより、かご6が非常停止する。
また、上述したように、非常止め装置10を作動させる試験において、かご6を非常停止させた後に、釣合おもり7の跳ね上がりの影響で、かご6が僅かに上昇し、ガバナシーブ13が第1の方向d1へ僅かに回転することがある。
図12は、図11のガバナシーブ13が第1の方向d1へ僅かに回転した状態を示す正面図である。図11の状態から、ガバナシーブ13が第1の方向d1へ回転すると、引張棒33を引き込む力が解除され、引張棒33が初期位置に戻り、ガバナロープ14の把持状態が解除される。
また、ガバナシーブ13が第1の方向d1へ回転すると、爪26は、ラチェット22の歯から離れようとする。しかし、爪26がラッチ機構41により保持されているため、爪26がラチェット22に食い込んだまま、ラチェット22も第1の方向d1へ回転する。
従って、図12の状態から、かご6が再度下降して、ガバナシーブ13が第2の方向d2へ回転すると、かご6の速度が第2の過大速度Vtrに達することを待たずに、ガバナロープ14がシュー32により即座に把持される。
これにより、非常止め装置10がかごガイドレール8を再度把持する。このときのかご6の停止に要するエネルギーは小さいため、釣合おもり7が再度跳ね上がることはない。このため、非常止め装置10が正常であることを、より確実に確認することができる。
また、図11の状態から、かご6を上昇させると、ラチェット22は、ガバナシーブ13とともに第1の方向d1へ回転する。しかし、連結ピン孔22bの第2の方向d2の端部に連結ピン38が達すると、第1の方向d1へのラチェット22の回転が停止する。
この後、ガバナシーブ13が第1の方向d1へ回転すると、ラッチ機構41による爪26の保持状態が解除され、爪26はラチェット22から離れる。また、ラチェット22は、ラチェット戻しばね39のばね力により第2の方向d2へ回転し、通常位置まで戻される。これにより、エレベータ調速機12は、図7の状態に戻る。
即ち、ラッチ機構41による爪26の保持状態は、ラチェット22が停止した状態で、ガバナシーブ13を第1の方向d1へ回転させることにより解除される。
このようなエレベータ調速機12によれば、非常止め装置10を作動させた後に、エレベータ調速機12が不要に通常状態に復帰することを抑制することができる。
また、かご6を上昇させることにより、エレベータ調速機12を容易に通常状態に戻すことができる。
また、爪26がラチェット22に食い込んだ状態をラッチ機構41により機械的に保持するので、非常止め装置10を作動させた後に、エレベータ調速機12が不要に通常状態に復帰することをより確実に抑制することができる。
なお、実施の形態2の爪保持機構は、図8、9に示したラッチ機構41に限定されるものではない。
例えば、図13及び図14に示すように、爪26とラチェット22との間にラッチ機構44を設けてもよい。ラッチ機構44は、爪側ラッチ部45と、複数のラチェット側ラッチ部46とを有している。爪側ラッチ部45は、爪26に設けられている。ラチェット側ラッチ部46は、ラチェット22の全ての歯に設けられている。
爪26がラチェット22に食い込むと、爪側ラッチ部45がラチェット側ラッチ部46に重なり、爪側ラッチ部45とラチェット側ラッチ部46とが連結される。
また、爪保持機構は、磁力により、爪をラチェットに食い込んだ位置に保持するものであってもよい。
また、上記の例では、かご6に搭載されている非常止め装置10を作動させるエレベータ調速機12を示した。しかし、この発明は、釣合おもり7に搭載されている非常止め装置を作動させるエレベータ調速機にも適用できる。
また、エレベータ装置全体のレイアウトは、図1のレイアウトに限定されるものではない。例えば2:1ローピング方式のエレベータ装置にもこの発明は適用できる。
また、この発明は、種々のタイプのエレベータに適用できる。例えば、この発明は、ダブルデッキエレベータ、又はワンシャフトマルチカー方式にも適用できる。ワンシャフトマルチカー方式は、上かごと、上かごの真下に配置された下かごとが、それぞれ独立して共通の昇降路を昇降する方式である。
2 巻上機、3 駆動シーブ、5 懸架体、6 かご(第1の昇降体)、7 釣合おもり(第2の昇降体)、10 非常止め装置、12 エレベータ調速機、13 ガバナシーブ、13a 主軸、14 ガバナロープ、21 枠体、22 ラチェット、22b 連結ピン孔、26 爪、28 ロープキャッチ機構、29 ラチェット戻しばね(爪保持機構)、38 連結ピン、39 ラチェット戻しばね、41,44 ラッチ機構(爪保持機構)。

Claims (5)

  1. 枠体、
    主軸を中心として回転可能に前記枠体に設けられており、昇降体の上昇に伴って第1の方向へ回転するとともに、前記昇降体の下降に伴って第2の方向へ回転するガバナシーブ、
    設定角度範囲内で前記主軸を中心として回転可能に前記枠体に設けられているラチェット、
    前記ガバナシーブに設けられており、前記昇降体の下降速度が非常止め作動速度に達すると、前記ラチェットに食い込むことにより、前記ラチェットを通常位置から作動位置に回転させる爪、
    前記枠体に設けられており、かつ連結ピンを介して前記ラチェットに連結されており、前記ラチェットが前記通常位置から前記作動位置に回転することにより、前記ガバナシーブとの間にガバナロープを挟み込んで前記ガバナシーブの回転を停止させるロープキャッチ機構、及び
    前記ガバナシーブが前記ロープキャッチ機構により停止した状態から前記第1の方向へ回転したときに、前記爪が前記ラチェットに食い込んだ状態を保持する爪保持機構
    を備え、
    前記ラチェットには、前記連結ピンが挿入されている連結ピン孔が設けられており、
    前記連結ピン孔は、前記ガバナシーブが前記ロープキャッチ機構により停止した状態から前記第1の方向へ回転したときに、前記連結ピンを逃がしつつ前記第1の方向への前記ラチェットの回転を許容する円弧状の長孔であり、
    前記爪保持機構による前記爪の保持状態は、前記ラチェットが停止した状態で前記ガバナシーブを前記第1の方向へ回転させることにより解除されるエレベータ調速機。
  2. 前記ラチェットが前記通常位置に位置するとき、前記連結ピンは、前記連結ピン孔の前記第2の方向の端部に位置しており
    前記枠体と前記ラチェットとの間には、前記第1の方向へ回転する力を前記ラチェットに与えて前記ラチェットを前記通常位置に保持するラチェット戻しばねが設けられており、
    前記ラチェット戻しばねは、前記爪保持機構を兼ねている請求項1記載のエレベータ調速機。
  3. 前記ラチェットが前記通常位置に位置するとき、前記連結ピンは、前記連結ピン孔の前記第1の方向の端部に位置しており、
    前記枠体と前記ラチェットとの間には、前記第2の方向へ回転する力を前記ラチェットに与えて前記ラチェットを前記通常位置に保持するラチェット戻しばねが設けられている請求項1記載のエレベータ調速機。
  4. 前記爪保持機構は、前記爪を機械的に保持するラッチ機構である請求項3記載のエレベータ調速機。
  5. 駆動シーブを有する巻上機、
    前記駆動シーブに巻き掛けられている懸架体、
    前記駆動シーブの一側で前記懸架体により吊り下げられている第1の昇降体、
    前記駆動シーブの他側で前記懸架体により吊り下げられている第2の昇降体、
    前記第1の昇降体に搭載されている非常止め装置、及び
    前記第1の昇降体の下降速度が非常止め作動速度に達すると、前記非常止め装置を作動させる請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエレベータ調速機
    を備えているエレベータ装置。
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