JPWO2007129408A1 - エレベータの安全装置 - Google Patents

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Abstract

エレベータは、昇降路内を昇降可能なかごと、かごを吊り下げる主索と、主索が巻き掛けられた駆動シーブを含み駆動シーブの回転によりかごを昇降させる巻上機とを有している。エレベータの安全装置は、駆動シーブの回転を制動して主索に制動力を与えるための巻上機ブレーキ装置、かごに接続され、主索と別体とされた補助ブレーキ用ロープ、昇降路の上部に設けられ、補助ブレーキ用ロープが巻き掛けられた補助ブレーキ用プーリ、及び補助ブレーキ用ロープに制動力を与えるための補助ブレーキ装置を備えている。かごは、巻上機ブレーキ装置及び補助ブレーキ装置のそれぞれの動作により、主索及び補助ブレーキ用ロープのそれぞれから制動力を受け、受けた制動力により制動される。

Description

この発明は、例えば非常時でのかごの制動やかごの停止保持等を行うためのエレベータの安全装置に関するものである。
従来、かごを吊り下げる主索の索引力を増やすために、補助ブレーキをそらせ車に設けたエレベータが提案されている。補助ブレーキは、巻上機の駆動綱車に取り付けられたブレーキに連動する(特許文献1参照)。
特開平4−129988号公報
しかし、そらせ車に対する主索の巻き付け角は、駆動綱車に対する主索の巻き付け角に比べて小さいので、補助ブレーキによる主索の索引力の増加は小さい。従って、巻上機のブレーキや補助ブレーキを動作させてかごを停止させるときに、かごの積載重量によっては主索が駆動綱車やそらせ車に対して滑ってしまい、かごに制動力が確実に伝わらないことがある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、かごに制動力をより確実に与えることができるエレベータの安全装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータの安全装置は、昇降路内を昇降可能なかごと、かごを吊り下げる主索と、主索が巻き掛けられた駆動シーブを含み駆動シーブの回転によりかごを昇降させる巻上機とを有するエレベータに設けられたエレベータの安全装置であって、駆動シーブの回転を制動して主索に制動力を与えるための巻上機ブレーキ装置、かごに接続され、主索と別体とされた補助ブレーキ用ロープ、昇降路の上部に設けられ、補助ブレーキ用ロープが巻き掛けられた補助ブレーキ用プーリ、及び補助ブレーキ用ロープに制動力を与えるための補助ブレーキ装置を備え、かごは、巻上機ブレーキ装置及び補助ブレーキ装置のそれぞれの動作により、主索及び補助ブレーキ用ロープのそれぞれから制動力を受け、受けた制動力により直接制動される。
この発明の実施の形態1によるエレベータを示す側面図である。 図1の補助ブレーキ装置を示す拡大図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータを示す側面図である。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータを示す側面図である。図において、昇降路1内には、一対のかごガイドレール2及び一対の釣合おもりガイドレール3がそれぞれ設置されている。かご4は、各かごガイドレール2に案内されながら昇降路1内を昇降される。釣合おもり5は、各釣合おもりガイドレール3に案内されながら昇降路1内を昇降される。
昇降路1の上部には、機械室6が設けられている。機械室6内には、かご4及び釣合おもり5を昇降させるための巻上機(駆動装置)7とそらせ車8とが設けられている。巻上機7は、モータを含む巻上機本体9と、巻上機本体9により回転される駆動シーブ10とを有している。
駆動シーブ10及びそらせ車8には、複数本の主索11が巻き掛けられている。各主索11の一端部はかご4に接続され、各主索11の他端部は釣合おもり5に接続されている。かご4及び釣合おもり5は、各主索11により吊り下げられている。かご4及び釣合おもり5は、駆動シーブ10の回転により昇降される。
巻上機7には、駆動シーブ10の回転を制動するための巻上機ブレーキ装置12が設けられている。巻上機ブレーキ装置12は、駆動シーブ10と一体に回転される回転体と、回転体に接離可能な制動体と、回転体に接離する方向へ制動体を変位させるブレーキ駆動部とを有している(いずれも図示せず)。駆動シーブ10の回転は、制動体が回転体に接触することにより制動される。主索11には、駆動シーブ10の回転が制動されることにより制動力が与えられる。また、巻上機ブレーキ装置12により駆動シーブ10に与えられる制動力は、制動体が回転体から離れることにより解除される。
かご4は、かご出入口13が設けられたかご室14と、かご室14を囲むかご枠15とを有している。かご枠15は、かご室14が載せられた下枠16と、かご室14の上方に配置された上枠17と、下枠16及び上枠17の両端部間を結ぶ一対の縦枠18とを有している。各主索11の一端部は、上枠17に接続されている。
下枠16(即ち、かご4の下部)には、かご4の落下を阻止するための非常止め装置19が設けられている。非常止め装置19は、下枠16に固定されたくわえ金と、くわえ金に対して変位可能な楔とを有している(いずれも図示せず)。非常止め装置19は、楔がくわえ金とかごガイドレール2との間に噛み込むことにより動作される。かご4の落下は、非常止め装置19の動作により阻止される。
機械室6内には、かご4の速度が異常になったときに非常止め装置19を動作させるための調速機(図示せず)が設けられている。調速機は、かご4とともに移動される調速機ロープ(図示せず)が巻き掛けられた調速機プーリ(図示せず)を有している。調速機プーリは、かご4の移動に応じた速度で回転される。
調速機ロープは、非常止め装置19に設けられた操作レバー(図示せず)に接続されている。即ち、調速機ロープは、操作レバー(図示せず)を介して非常止め装置19に連結されている。また、調速機ロープは、かご4の速度が異常になったときに、調速機により把持される。調速機による調速機ロープの把持により、操作レバーが操作され、非常止め装置19が動作される。
また、機械室6内には、水平軸を中心に回転可能な補助ブレーキ用プーリ(上部プーリ)20が設けられている。そらせ車8、駆動シーブ10及び補助ブレーキ用プーリ20は、互いに間隔を置いて配置されている。また、巻上機7、そらせ車8及び補助ブレーキ用プーリ20は、機械室6内に固定された共通の機械台21に支持されている。
補助ブレーキ用プーリ20には、かご4とともに移動される補助ブレーキ用ロープ22が巻き掛けられている。これにより、補助ブレーキ用プーリ20は、かご4の移動に応じた速度で回転される。補助ブレーキ用ロープ22は、各主索11とは別体とされている。
昇降路1内の下部には、補助ブレーキ用ロープ22に張力を与えるための補助ブレーキ用張り車(下部プーリ)23が設けられている。補助ブレーキ用張り車23は、水平軸を中心に回転可能になっている。また、補助ブレーキ用張り車23は、一方のかごガイドレール2に対して回動可能な回動アーム24の先端部に設けられている。補助ブレーキ用張り車23は、回動アーム24のかごガイドレール2に対する回動により上下方向へ変位される。
補助ブレーキ用ロープ22の一端部22a及び他端部22bは、上枠17に直接接続されている。即ち、補助ブレーキ用ロープ22は、非常止め装置19を避けて、かご4に接続されている。補助ブレーキ用ロープ22は、一端部22aから、補助ブレーキ用プーリ20及び補助ブレーキ用張り車23の順に巻き掛けられ、他端部22bに達している。
また、機械台21には、補助ブレーキ用ロープ22に制動力を与えるための補助ブレーキ装置25が支持されている。この例では、補助ブレーキ装置25は、補助ブレーキ用ロープ22の補助ブレーキ用プーリ20と一端部22aとの間の部分に配置されている。
なお、エレベータの運転は、図示しない制御装置により制御される。巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25は、制御装置の制御により互いに連動して動作される。制御装置は、通常の停止位置にかご4を保持する(かご4の停止保持を行う)ときや、かご4を非常停止させる(非常時でのかご4の制動を行う)ときに、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25を動作させ、かご4に制動力を与える。即ち、かご4は、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25のそれぞれの動作により、各主索11及び補助ブレーキ用ロープ22のそれぞれから制動力を受け、受けた制動力により直接制動される。
図2は、図1の補助ブレーキ装置25を示す拡大図である。図において、補助ブレーキ装置25は、補助ブレーキ用ロープ22を把持するためのロープ把持部26と、ロープ把持部26を動作させる把持部駆動部27とを有している。
ロープ把持部26は、機械台21に対して固定された受け部28と、受け部28に対して変位可能な変位部29とを有している。変位部29は、受け部28との間で補助ブレーキ用ロープ22を把持する把持位置と、把持位置よりも受け部28から離れた解除位置との間で変位可能になっている。補助ブレーキ用ロープ22には、変位部29が把持位置へ変位されることにより制動力が与えられる。また、補助ブレーキ用ロープ22に与えられる制動力は、変位部29が把持位置から外れることにより解除される。
変位部29は、回動体30を介して把持部駆動部27に設けられている。回動体30は、把持部駆動部27により回動される。変位部29は、把持部駆動部27による回動体30の回動により、把持位置と解除位置との間を変位される。なお、受け部28には、変位部29を把持位置に保持するための規制部31が設けられている。
把持部駆動部27は、変位部29が解除位置から把持位置へ変位される方向へ回動体30を付勢する付勢ばね(付勢体)と、付勢ばねの付勢に逆らって、変位部29が把持位置から解除位置へ変位される方向へ回動体30を回動させる解除装置とを有している(いずれも図示せず)。解除装置としては、例えば電磁マグネットや油圧装置等が用いられる。
次に、動作について説明する。エレベータの通常運転によりかご4が昇降路1内を昇降されているときには、駆動シーブ10及び補助ブレーキ用ロープ22のそれぞれに与えられる制動力は、制御装置の制御により解除されている。
かご4が階床に通常停止されると、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25のそれぞれが制御装置の制御により動作され、主索11及び補助ブレーキ用ロープ22のそれぞれに制動力が与えられる。これにより、かご4が停止保持される。
かご4の移動が開始されるときには、制御装置による巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25の制御により、主索11及び補助ブレーキ用ロープ22のそれぞれに与えられる制動力が解除される。
例えば、何らかの原因でかご4の速度が異常になってあらかじめ設定された第1設定過速度に達した場合には、巻上機7への電力供給が停止されるとともに、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25のそれぞれが制御装置の制御により動作される。これにより、主索11及び補助ブレーキ用ロープ22のそれぞれから、かご4に制動力が与えられ、かご4が非常停止される。
また、例えば主索11が破断した場合等のように、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25が動作してもかご4が停止せず、かご4の速度が第1設定過速度よりも大きな第2設定過速度に達した場合には、調速機ロープが調速機により把持され、非常止め装置19が動作される。これにより、かご4に制動力が与えられ、かご4が非常停止される。
このようなエレベータの安全装置では、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25のそれぞれの動作により、かご4が各主索11及び補助ブレーキ用ロープ22のそれぞれから制動力を受けるので、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25のそれぞれが分担してかご4に制動力を与えることができる。また、補助ブレーキ装置25が主索11とは別個の補助ブレーキ用ロープ22を制動するので、補助ブレーキ装置25を容易に設置することができるとともに、主索11及び補助ブレーキ用ロープ22をそれぞれ独立して制動することができる。従って、そらせ車8を制動する場合よりも巻上機ブレーキ装置12による負担を軽減することができ、各主索11の駆動シーブ10に対する滑りの防止を図ることができる。これにより、かご4に制動力をより確実に与えることができる。
また、補助ブレーキ用ロープ22は、ロープ把持部26による補助ブレーキ用ロープ22の把持により制動されるので、補助ブレーキ用ロープ22を直接的に制動することができ、かご4に制動力をさらに確実に与えることができる。
なお、上記の例では、補助ブレーキ装置25が補助ブレーキ用ロープ22を把持することにより、補助ブレーキ用ロープ22を制動するようになっているが、補助ブレーキ装置が補助ブレーキ用プーリ20の回転を制動することにより、補助ブレーキ用ロープ22を制動するようにしてもよい。
この場合、補助ブレーキ装置は、補助ブレーキ用プーリ20と一体に回転される回転体と、回転体に接離可能な制動体とを有する。補助ブレーキ用プーリ20の回転は、制動体が回転体に接触することにより制動される。また、補助ブレーキ用プーリ20に与えられる制動力は、制動体が回転体から離れることにより解除される。このようにしても、補助ブレーキ用ロープ22の補助ブレーキ用プーリ20に対する巻き付け角を、主索11のそらせ車8に対する巻き付け角よりも大きくすることができるので、そらせ車8の回転を制動する場合よりも巻上機ブレーキ装置12の負担を軽減することができる。従って、各主索11の駆動シーブ10に対する滑りの防止を図ることができ、かご4に制動力をより確実に与えることができる。なお、補助ブレーキ用ロープ22の補助ブレーキ用プーリ20に対する摩擦力を向上させるために、補助ブレーキ用プーリ20の補助ブレーキ用ロープ22が挿入される溝の断面形状をV形状(V溝)にしてもよい。
また、上記の例では、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25のそれぞれが連動して動作されるようになっているが、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25の各動作を選択的に行うようにしてもよい。例えば、かご4の速度が異常になったときには、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25をいずれも動作させ、かご4の停止保持を行うときには、巻上機ブレーキ装置12のみを動作させるようにしてもよい。
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2によるエレベータを示す側面図である。図において、非常止め装置19には、操作レバー(引き上げ棒)41が設けられている。非常止め装置19は、操作レバー41の操作により動作される。機械室6内には、かご4の速度が異常になったとき(この例では、かご4の速度が第2設定過速度になったとき)に非常止め装置19を動作させるための調速機42が設けられている。
調速機42は、調速機本体43と、調速機本体43に対して回転可能な調速機プーリ44とを有している。調速機プーリ44は、補助ブレーキ用プーリ20と同軸に設けられている。また、調速機プーリ44及び補助ブレーキ用プーリ20は、一体に回転される。
調速機プーリ44には、操作レバー41に接続された調速機ロープ45が巻き掛けられている。即ち、調速機プーリ44には、操作レバー41を介して非常止め装置19に連結された調速機ロープ45が巻き掛けられている。これにより、調速機プーリ44は、かご4の移動に応じた速度で回転される。
昇降路1内の下部には、調速機ロープ45に張力を与えるための調速機用張り車46が設けられている。調速機用張り車46は、補助ブレーキ用張り車23と同軸に設けられている。従って、調速機用張り車46は、回動アーム24のかごガイドレール2に対する回動により補助ブレーキ用張り車23とともに上下方向へ変位される。また、調速機用張り車46及び補助ブレーキ用張り車23は、一体に回転される。
調速機ロープ45の一端部45a及び他端部45bは、操作レバー41にそれぞれ接続されている。調速機ロープ45は、一端部45aから、調速機プーリ44及び調速機用張り車46の順に巻き掛けられ、他端部45bに達している。
調速機本体43は、調速機プーリ44の回転速度が所定の過速度に達したときに、調速機ロープ45を把持する。かご4は、調速機本体43による調速機ロープ45の把持により、調速機ロープ45に対して変位される。これにより、操作レバー41が操作され、非常止め装置19が動作される。他の構成及び動作は実施の形態1と同様である。
次に、動作について説明する。エレベータの通常運転によりかご4が昇降路1内を昇降されているときには、駆動シーブ10及び補助ブレーキ用ロープ22のそれぞれに与えられる制動力は、制御装置の制御により解除されている。このとき、補助ブレーキ用プーリ20及び調速機プーリ44は、一体に回転される。
かご4が制御装置の制御により階床に通常停止されると、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25のそれぞれが制御装置の制御により動作され、主索11及び補助ブレーキ用ロープ22のそれぞれに制動力が与えられる。これにより、かご4が停止保持される。
かご4の移動が開始されるときには、制御装置による巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25の制御により、主索11及び補助ブレーキ用ロープ22のそれぞれに与えられる制動力が解除される。
例えば、何らかの原因でかご4の速度が異常になってあらかじめ設定された第1設定過速度に達した場合には、巻上機7への電力供給が停止されるとともに、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25のそれぞれが制御装置の制御により動作される。これにより、主索11及び補助ブレーキ用ロープ22のそれぞれから、かご4に制動力が与えられ、かご4が非常停止される。
また、例えば主索11が破断した場合等のように、巻上機ブレーキ装置12及び補助ブレーキ装置25が動作してもかご4が停止せず、かご4の速度が第1設定過速度よりも大きな第2設定過速度に達した場合には、調速機ロープ45が調速機本体43により把持され、非常止め装置19が動作される。これにより、かご4に制動力が与えられ、かご4が非常停止される。
このようなエレベータの安全装置では、補助ブレーキ用プーリ20及び調速機プーリ44が同軸に設けられているので、補助ブレーキ用プーリ20及び調速機プーリ44を共通の軸を中心に回転させることができ、補助ブレーキ用プーリ20及び調速機プーリ44の設置スペースの縮小化を図ることができる。
なお、上記の例では、補助ブレーキ用プーリ20及び調速機プーリ44が一体になっており、補助ブレーキ用張り車23及び調速機用張り車46が一体になっているが、補助ブレーキ用プーリ20及び調速機プーリ44のそれぞれを互いに独立して回転可能にし、補助ブレーキ用張り車23及び調速機用張り車46のそれぞれを互いに独立して回転可能にしてもよい。このようにすれば、補助ブレーキ用ロープ22と調速機ロープ45との間で制動力が伝わることを防止することができる。これにより、例えば、補助ブレーキ用ロープ22に与えられる制動力が調速機プーリ44の回転を妨げることを防止することができ、補助ブレーキ装置25及び調速機42のそれぞれの機能をより確実に発揮させることができる。
また、上記の例では、補助ブレーキ用張り車23及び調速機用張り車46が同軸に設けられているが、補助ブレーキ用張り車23が調速機用張り車46に対して上下方向へ変位可能になっていてもよい。補助ブレーキ用張り車23を調速機用張り車46に対して上下方向へ変位可能とする方法としては、例えば補助ブレーキ用張り車23及び調速機用張り車46を互いに独立して回動する2つの回動アームのそれぞれに設ける方法や、補助ブレーキ用張り車23の軸を調速機用張り車46の軸に対してレールにより案内する方法等が挙げられる。このようにすれば、補助ブレーキ用ロープ22及び調速機ロープ45のそれぞれの経年的な伸び量が互いに異なる場合であっても、補助ブレーキ用ロープ22及び調速機ロープ45のそれぞれに与えられる張力の低下を防止することができる。
また、上記の例では、補助ブレーキ装置25が機械室6内に配置されているが、昇降路1の内壁面とかご4との間の隙間に補助ブレーキ装置25を配置してもよい。このようにすれば、昇降路1内のスペースを有効に活用することができる。

Claims (7)

  1. 昇降路内を昇降可能なかごと、上記かごを吊り下げる主索と、上記主索が巻き掛けられた駆動シーブを含み上記駆動シーブの回転により上記かごを昇降させる巻上機とを有するエレベータに設けられたエレベータの安全装置であって、
    上記駆動シーブの回転を制動して上記主索に制動力を与えるための巻上機ブレーキ装置、
    上記かごに接続され、上記主索と別体とされた補助ブレーキ用ロープ、
    上記昇降路の上部に設けられ、上記補助ブレーキ用ロープが巻き掛けられた補助ブレーキ用プーリ、及び
    上記補助ブレーキ用ロープに制動力を与えるための補助ブレーキ装置
    を備え、
    上記かごは、上記巻上機ブレーキ装置及び上記補助ブレーキ装置のそれぞれの動作により、上記主索及び上記補助ブレーキ用ロープのそれぞれから上記制動力を受け、受けた上記制動力により直接制動されることを特徴とするエレベータの安全装置。
  2. 上記補助ブレーキ装置は、上記補助ブレーキ用ロープを把持することにより、上記補助ブレーキ用ロープに制動力を与えることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの安全装置。
  3. 上記補助ブレーキ装置は、上記補助ブレーキ用プーリの回転を制動することにより、上記補助ブレーキ用ロープに制動力を与えることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの安全装置。
  4. 上記かごには、上記かごの落下を阻止するための非常止め装置が設けられ、
    上記昇降路の上部には、上記かごの速度が異常になったときに上記非常止め装置を動作させる調速機が設けられており、
    上記調速機は、上記非常止め装置に連結された調速機ロープが巻き掛けられた調速機シーブを有し、
    上記補助ブレーキ用プーリ及び上記調速機シーブは、同軸に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの安全装置。
  5. 上記補助ブレーキ用プーリ及び上記調速機シーブは、互いに独立して回転可能になっていることを特徴とする請求項4に記載のエレベータの安全装置。
  6. 上記補助ブレーキ用ロープの一端部及び他端部のそれぞれは、上記かごに接続され、
    上記調速機ロープの一端部及び他端部のそれぞれは、上記非常止め装置に連結され、
    上記昇降路の下部には、上記調速機ロープに張力を与えるための調速機用張り車と、上記補助ブレーキ用ロープに張力を与えるための補助ブレーキ用張り車とが設けられており、
    上記補助ブレーキ用張り車は、上記調速機用張り車に対して上下方向へ変位可能になっていることを特徴とする請求項4に記載のエレベータの安全装置。
  7. 上記補助ブレーキ装置は、上記昇降路の内壁面と上記かごとの間の隙間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの安全装置。


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